JPH11272298A - 音声通信方法及び音声通信装置 - Google Patents

音声通信方法及び音声通信装置

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JPH11272298A
JPH11272298A JP10075180A JP7518098A JPH11272298A JP H11272298 A JPH11272298 A JP H11272298A JP 10075180 A JP10075180 A JP 10075180A JP 7518098 A JP7518098 A JP 7518098A JP H11272298 A JPH11272298 A JP H11272298A
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誠司 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレーム同期信号送信に伴う受信側での音声
符号化情報の補間と同様の処理を送信側で施すことによ
って、フレーム同期信号送信によって音声符号化情報が
廃棄されたフレームの再生音声の品質劣下をそれに続く
フレームに影響しないようにして、再生音声の品質劣化
を軽減できる音声通信方法及び音声通信装置を提供す
る。 【解決手段】 周期的に音声符号化情報の替わりに同期
信号が送信されて、受信側で音声符号化情報の補間処理
が為される場合に、送信側の音声符号化器2で同期信号
が送信されるフレームに対して受信側で為される音声符
号化情報の補間処理と同様の処理を行う音声通信方法及
び音声通信装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、適応符号帳(又は
長期予測とも呼ばれる)を使用する音声符号化・復号化
技術を用いた音声通信方法及び音声通信装置に係り、特
に再生音声の品質を向上できる音声通信方法及び音声通
信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、従来の音声通信装置の概略構成に
ついて図5を使って説明する。図5は、従来の音声通信
装置の概略構成を示すブロック図である。従来の音声通
信装置は、図5に示すように、送信部分として、送信す
る音声を入力してサンプリング、量子化しフレーム単位
で入力音声を出力する音声入力部1と、入力音声を符号
化して音声符号化情報を出力する音声符号化器2と、音
声符号化情報を送信する送信部3とから構成されてい
る。また、受信部分としては、伝送されたフレーム単位
の音声符号化情報を受信する受信部4と、受信音声符号
化情報を復号化して音声を再生する音声復号化器5と、
再生された音声を出力する音声出力部6から構成されて
いる。
【0003】ここで、音声符号化器2は、適応符号帳
(又は長期予測とも呼ばれる)を使用する音声符号化技
術で符号化を行うもので、例えば、移動体通信等で最も
広く用いられている音声の符号化方式である符号励振型
線形予測(Code Excited Linear Prediction:CEL
P)音声符号化方式がよく知られている。
【0004】符号励振型線形予測(CELP)音声符号
化方式は、フレーム単位で符号化を行い、1つ前のフレ
ームの符号化情報に基づいて現在のフレームの音声を予
測し、予測結果を最適化してその情報を現フレームの音
声符号化情報とし、更に当該最適化された予測結果を次
のフレームの符号化の際に使用するようになっている。
【0005】従って、音声復号化器5で行う符号励振型
線形予測(CELP)の音声復号化方式は、フレーム単
位で復号化を行い、1つ前のフレームで復号化した結果
を利用して、受信した音声符号化情報に従って復号化を
行い、更に当該復号結果を次のフレームの復号化の際に
使用するようになっている。
【0006】送信部3は、音声符号化器2で符号化され
たフレーム単位の音声符号化情報を送信するものである
が、送信側の音声符号化器2と受信側の音声復号器との
間でフレーム同期を保持、および補正するために、音声
符号化情報を送信する際に所定のフレーム周期毎にフレ
ーム同期信号を音声符号化情報と入れ替えて送信するよ
うになっている。
【0007】そして、受信部4では、フレーム単位で伝
送される音声符号化情報又はフレーム同期信号を受信
し、音声符号化情報の場合は記憶エリアに記憶してから
当該音声符号化情報を音声復号化器5に出力し、フレー
ム同期信号の場合は、記憶エリアに記憶されている例え
ば1つ前のフレームの音声符号化情報を音声復号化器5
に出力するようになっている。
【0008】次に、従来の音声通信装置の動作につい
て、図6を使って具体的に説明する。図6は、従来の音
声通信装置における音声符号化・復号化処理とフレーム
同期信号送受信タイミングを示す説明図である。尚、図
6では、音声符号化処理に要する処理時間は1フレーム
であり、再生音声の復号処理に要する処理時間は1フレ
ームであるとして示している。
【0009】図6においてftn(n=0、1、2、
…)は送信側(音声符号化器側)でのフレーム番号を示
すインデックスであり、frn(n=0、1、2、…)
は受信側(音声復号器側)でのフレーム番号を示すイン
デックスである。
【0010】従来の音声通信装置では、送信側の動作と
して、音声入力部1において図6(a)に示すように、
音声が入力されサンプリング,量子化され、1フレーム
分の長さを有する入力バッファに蓄積される。
【0011】そして、音声入力部1で蓄積された音声
は、音声符号化器2で図6(b)に示すようにフレーム
単位で音声符号化情報が抽出される(図6では音声情報
抽出と表示している)。ここで、音声符号化情報の抽出
は、入力バッファに1フレーム分の音声信号の蓄積が終
了した後に開始される。例えば、フレームft0の区間
で蓄積された音声はフレームft1の区間で抽出処理
(符号化処理)が為される。
【0012】そして、音声符号化器2で抽出された音声
符号化情報が、出力部3で図6(c)に示すように送信
される(図6では音声情報送信と表示している)。ここ
で、音声符号化情報送信は抽出処理が完了した後に開始
される。例えば、フレームft1の区間で抽出された音
声情報はフレームft2の先頭から送信が開始される。
【0013】従来の音声通信装置において通常は、この
音声入力、音声情報抽出、音声情報送信が繰り返される
が、受信側とのフレームの同期を確保するために、送信
部3における送信処理において所定のフレーム周期毎に
音声符号化情報の代わりにフレーム同期信号を送信す
る。
【0014】図6の例では、50フレーム毎(フレーム
ft2、ft52、…)にフレーム同期信号を送信して
おり、この時送信すべき音声符号化情報は送信されな
い。例えば、フレームft2で送信すべきフレームft
1で抽出された音声符号化情報は送信されないことにな
る。
【0015】一方、従来の音声通信装置の受信側の動作
は、受信部4で図6(d)に示すように音声符号化情報
が受信されて受信バッファに蓄積される。但し、図6の
例では1フレーム分の音声符号化情報を受信するのに1
フレーム分の時間を要するものとし、また、50フレー
ム毎(フレームfr2、fr52、…)にフレーム同期
信号を受信している。
【0016】そして、受信部4で蓄積された音声符号化
情報によって、次のフレーム区間では復号化のための符
号化情報が更新されて図6(e)に示すように音声復号
化器5で音声復号処理により音声が再生され(図6では
音声情報更新と表示している)、音声出力部6によって
図6(f)に示すように再生音声が出力される(図6で
は再生音声出力と表示している)。
【0017】例えば、フレームfr0で受信した音声符
号化情報に対し、次フレームの区間fr1で復号処理を
行い、次のフレーム区間fr2で再生音声を出力する。
【0018】但し、受信部4が50フレーム毎(例えば
フレームfr2、fr52、… )にフレーム同期信号
を受信した場合は、これらのフレームに対しフレームf
r3、fr531、… で音声復号処理する際、該当す
るフレームの音声符号化情報が存在しないため、他のフ
レームで受信した音声符号化情報により補間処理を行
う。補間処理の一例としては、前フレームで受信した音
声符号化情報で置換する方法などがある。
【0019】そして、補間された音声符号化情報を用い
て音声符号化器5で復号化が行われ、再生音声が出力さ
れる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の音声通信方法及び音声通信機装置は、フレーム同期
信号を送信するフレーム区間は送信すべき音声符号化情
報を廃棄してしまい、受信側で当該区間の音声符号化情
報を補間により生成して復号化を行うので、当該フレー
ム区間の実際の音声符号化情報を用いた復号化に比べて
再生音声の品質が劣下するという問題点があった。
【0021】更に、従来の音声通信方法及び音声通信装
置では、前フレームの音声符号化情報を反映させながら
次フレームの符号化を行い、復号化においても前フレー
ムの音声復号結果を反映させながら次フレームの復号化
を行う符号化・復号化方法を用いているので、上記再生
音声出力の品質劣下がそれに続くフレームの復号化にも
影響し、再生音声の品質劣下が数フレームに及び連続的
に発生するという問題点があった。
【0022】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、フレーム同期信号送信に伴う受信側での音声符号化
情報の補間と同様の処理を送信側で施すことによって、
フレーム同期信号送信によって音声符号化情報が廃棄さ
れたフレームの再生音声の品質劣下をそれに続くフレー
ムに影響しないようにして、再生音声の品質劣化を軽減
できる音声通信方法及び音声通信装置を提供することを
目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための請求項1記載の発明は、適応符号帳を使用
する音声符号化・復号化処理を用いた音声通信方法であ
って、送信側で入力音声信号を前記音声符号化処理する
ことで音声符号化情報を抽出して送信し、受信側で受信
した音声符号化情報を音声復号化処理することで音声信
号を再生する音声通信方法において、送信側から周期的
に音声符号化情報に替えて同期信号が送信される場合
に、前記送信側にて同期信号が送信されるフレームにつ
いて前記受信側で為される音声符号化情報の補間処理と
同様の補間処理を行うことを特徴としており、適応符号
帳を用いた音声符号化・復号化に際して、前の音声符号
化情報を反映させながら処理が為されるような場合、送
信側と受信側で同じ音声符号化情報の補間処理が為され
るようになるため、送信側の音声符号化の影響と受信側
の音声復号化の影響とが等しくなり、再生音声の品質向
上を図ることができる。
【0024】上記従来例の問題点を解決するための請求
項2記載の発明は、請求項1記載の音声通信方法におい
て、音声符号化情報の補間処理は、1つ前のフレームで
得られた音声符号化情報を用いるようにしたものが考え
られる。
【0025】上記従来例の問題点を解決するための請求
項3記載の発明は、音声通信装置において、音声を入力
して音声信号を出力する音声入力部と、前記音声信号を
適応符号帳を用いて音声符号化処理を行い、音声符号化
情報を抽出する音声符号化器と、前記音声符号化情報を
送信すると共に周期的に音声符号化情報に替えて同期信
号を送信する送信部とを有する送信側と、送信された音
声符号化情報を受信すると共に、前記同期信号を受信す
ると音声符号化情報の補間処理として前フレームで得ら
れた音声符号化情報を出力する受信部と、音声符号化情
報を適応符号帳を用いて復号化して音声信号を出力する
音声復号化器と、前記音声信号を音声として出力する音
声出力部とを有する受信側とを備え、前記音声符号化器
が、前記送信部にて同期信号が送信されるフレームにつ
いて前記受信部で為される補間処理と同様の補間処理を
行うことを特徴としており、適応符号帳を用いた音声符
号化・復号化に際して、前の音声符号化情報を反映させ
ながら処理が為されるような場合、送信側と受信側で同
じ音声符号化情報の補間処理が為されるようになるた
め、送信側の音声符号化の影響と受信側の音声復号化の
影響とが等しくなり、再生音声の品質向上を図ることが
できる。
【0026】上記従来例の問題点を解決するための請求
項4記載の発明は、請求項3記載の音声通信装置におい
て、入力音声信号についてフレーム単位で音声生成系に
おける声道特性を表現するスペクトル包絡情報を抽出
し、補間処理では前フレームのスペクトル包絡情報を当
該フレームのスペクトル包絡情報とするスペクトル包絡
パラメータ抽出器と、入力音声信号についてフレーム単
位でフレーム電力計算を行ってフレーム電力情報を出力
し、補間処理では前フレームのフレーム電力情報を当該
フレームのフレーム電力情報とするフレーム電力計算器
と、入力音声信号に対して前記スペクトル包絡情報を用
いて聴覚重み付け処理を行い、聴覚重み付けされた入力
音声信号を出力する聴覚重み付けフィルタと、音源信号
における周期成分を表現するための符号帳であって入力
される制御信号に従って選択された最適な適応符号の候
補ベクトルを出力すると共に音源信号の入力を受けて適
応符号の候補ベクトルの内容を更新する適応符号帳と、
音源信号における雑音成分を表現するための符号帳であ
って入力される制御信号に従って選択された最適な雑音
符号の候補ベクトルを出力する雑音符号帳と、利得を調
整するための符号帳であって入力される制御信号に従っ
て選択された適応符号帳用の利得候補ベクトルと雑音符
号帳用の利得候補ベクトルとを出力する利得符号帳と、
最適な適応符号帳ベクトルに利得候補ベクトルを乗算
し、利得調整された最適な適応符号帳ベクトルを出力す
る第1の乗算器と、最適な雑音符号帳ベクトルに利得候
補ベクトルを乗算し、利得調整された最適な雑音符号帳
ベクトルを出力する第2の乗算器と、利得調整された最
適な適応符号帳ベクトルと利得調整された最適な雑音符
号帳ベクトルとを加算し、音源信号を出力する加算器
と、前記音源信号に対して前記スペクトル包絡情報を付
加すると共に聴覚重み付けを行い、再生音声信号を生成
して出力する聴覚重み付け合成フィルタと、前記適応符
号帳、前記雑音符号帳、前記利得符号帳における最適の
符号帳ベクトルを選択するよう制御信号を出力し、前記
適応符号帳、前記雑音符号帳、前記利得符号帳における
最適の各符号帳ベクトルを探索して各符号帳最適インデ
ックスを出力する符号帳探索処理を行うと共に、周期的
に同期信号が送信されるフレームについては受信側で為
される音声符号化情報の補間処理と同様の補間処理を行
い、前記補間処理にて得られる音声符号化情報を次のフ
レームの符号帳探索に適応するために前記適応符号帳に
前記補間処理にて得られた音声符号化情報に従って制御
信号を出力する適応符号帳更新処理を行う最適候補ベク
トル選択器とを有する音声符号化器を備えることを特徴
としており、適応符号帳を用いた音声符号化・復号化に
際して、前の音声符号化情報を反映させながら処理が為
されるような場合、送信側と受信側で同じ音声符号化情
報の補間処理が為されるようになるため、送信側の音声
符号化の影響と受信側の音声復号化の影響とが等しくな
り、再生音声の品質向上を図ることができる。
【0027】上記従来例の問題点を解決するための請求
項5記載の発明は、請求項3又は請求項4記載の音声通
信装置において、音声符号化情報の補間処理は、1つ前
のフレームで得られた音声符号化情報を用いるようにし
たものが考えられる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係る音
声通信方法及び音声通信装置は、周期的に音声符号化情
報の替わりに同期信号が送信されて、受信側で音声符号
化情報の補間処理が為される場合に、送信側で同期信号
が送信されるフレームに対して受信側で為される音声符
号化情報の補間処理と同様の処理を行う音声通信方法及
び音声通信装置としているので、適応符号帳を用いた音
声符号化・復号化に際して、前の音声符号化情報を反映
させながら処理が為されるような場合、送信側と受信側
で同様の音声符号化情報の補間処理が為されるようにな
るため、送信側の音声符号化の影響と受信側の音声復号
化の影響とが等しくなり、再生音声の品質向上を図るこ
とができるものである。
【0029】本発明の実施の形態に係る音声通信装置
(本装置)は、図5に示す構成と基本的に同様になって
おり、但し、音声符号化器2における処理動作が従来の
ものと相違している。この音声符号化器2の構成及び動
作については後述する。
【0030】まず、本発明の実施の形態に係る音声通信
方法を図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の
形態に係る音声通信装置における音声符号化・復号化処
理とフレーム同期信号送受信タイミングを示す説明図で
ある。尚、図1において、音声符号化処理に要する処理
時間は1フレームであり、再生音声の復号処理に要する
処理時間は1フレームであるとして示している。
【0031】ここで、図1に示す処理は、図6に示す処
理とほぼ同様であり、但し、音声符号化器2でフレーム
単位で音声符号化情報が抽出される処理(図1(b)の
処理)が相違している。具体的には、受信側とのフレー
ムの同期を確保するために、フレームft2で送信部3
にて音声符号化情報の代わりにフレーム同期信号を送信
する場合には、従来ではフレームft0で音声入力を行
い、フレームft1で音声情報抽出を行い、フレームf
t2で音声情報を送信せずにフレーム同期信号を送信し
ていたが、本発明の実施の形態ではフレームft0で音
声入力を行い、フレームft1では音声情報抽出を行わ
ず、音声情報の補間を行い、フレームft2でフレーム
同期信号を送信するものである。
【0032】ここで、フレームft1及びフレームft
51における音声情報の補間は、受信側の音声復号化器
5における補間と同様のものとする。例えば、前のフレ
ームの音声符号化情報で置換する補間を送信側で行うの
であれば、受信側も同様に前のフレームの音声復号化情
報で置換する補間を行うこととなる。要するに、送信側
と受信側とで同じ補間が為されれば、どのような補間方
法を用いても構わない。
【0033】次に、本発明の実施の形態に係る音声通信
方法を実現する音声通信装置について、現在、移動体通
信等で最も広く用いられている音声の符号化方式である
符号励振型線形予測(Code Excited Linear Predictio
n:CELP)音声符号化・復号化方法を例にとって説
明する。
【0034】CELP音声符号化・復号化方法では、送
信側でフレーム単位で音声符号化情報を抽出して送信
し、受信側で受信した音声符号化情報に基づいて復号化
を行うようになっている。ここで、CELP音声符号化
・復号化方法における音声符号化情報は、[表1]に示
す項目がある。尚、[表1]では、入力音声が8kHz
でサンプリングされ、16ビットで量子化されている場
合の例で、1フレームが40ms,320サンプル、サ
ブフレームが10ms,8サンプルとして示している。
【0035】
【表1】
【0036】ここで、スペクトル包絡情報b1は、人間
の音声生成系における声道特性を表現する情報であり、
1フレーム(40ms)毎に抽出される情報である。ま
た、フレーム電力情報c1は、フレーム(40ms)単
位の電力を表す情報である。
【0037】適応符号帳最適インデックスm1は、音源
信号における周期成分を表現するための適応符号帳にお
ける最適な候補ベクトルの番号を示す情報であり、雑音
符号帳最適インデックスo1は、音源信号における雑音
成分を表現するための雑音符号帳における最適な候補ベ
クトルの番号を示す情報であり、利得符号帳最適インデ
ックスp1は、利得を調整するための利得符号帳におけ
る最適な候補ベクトルの番号を示す情報であり、いずれ
のインデックスもサブフレーム(10ms)毎に抽出さ
れる情報である。
【0038】その結果、フレーム単位で抽出されて送信
される音声符号化情報は、1セットのスペクトル包絡情
報b1及びフレーム電力情報c1と、4セットの適応符
号帳最適インデックスm1及び雑音符号帳最適インデッ
クスo1及び利得符号帳最適インデックスp1で構成さ
れる。
【0039】次に、本発明の実施の形態に係る音声通信
装置における音声符号化器(本音声符号化器)につい
て、図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形
態に係る音声通信装置における音声符号化器の構成ブロ
ック図である。
【0040】本音声符号化器は、図2に示すように、ス
ペクトル包絡パラメータ抽出器11と、フレーム電力計
算器12と、適応符号帳13と、聴覚重み付け合成フィ
ルタ14と、最適候補ベクトル選択器15と、雑音符号
帳16と、利得符号帳17と、乗算器18と、乗算器1
9と、加算器20と、聴覚重み付けフィルタ21とから
構成されている。
【0041】次に、本音声符号化器の各部について説明
する。スペクトル包絡パラメータ抽出器11は、音声入
力部1において入力されサンプリングされ、更に量子化
された入力音声a1をフレーム単位で入力して、スペク
トル包絡情報b1を抽出し、音声符号化情報の一部とし
て出力するものである。
【0042】但し、本発明のスペクトル包絡パラメータ
抽出器11の特徴部分として、後述する最適候補ベクト
ル選択器15から出力される抽出/置換の制御信号q1
を入力し、制御信号が抽出を指示している場合は、入力
音声a1のフレームのスペクトル包絡情報b1を抽出
し、制御信号が置換を指示している場合は、抽出を行わ
ずに補間用の音声情報で置き換えを行ってスペクトル包
絡情報b1を出力するようになっている。
【0043】尚、補間用の音声情報とは、例えば1つ前
のフレームの音声情報(スペクトル包絡情報b1)であ
る。また、抽出と置換との切り替えは、最適候補ベクト
ル選択器15からの制御信号q1によらず、内部にフレ
ームカウンタ等を設けて、補間処理を行うタイミングを
カウントするようにしても構わない。
【0044】ここで、スペクトル包絡情報は、人間の音
声生成系における声道特性を表現する情報であり、スペ
クトル包絡情報b1は量子化された後、復号器側に伝送
され再生音声信号を生成するのに用いられる。また、後
述するように聴覚重み付けフィルタ21及び聴覚重み付
け合成フィルタ14において聴覚重み付けを行う時に用
いられる。
【0045】フレーム電力計算器12は、音声入力部1
からの入力音声a1をフレーム単位で入力して、フレー
ム電力計算を行い、フレーム電力情報c1を音声符号化
情報の一部として出力するものである。ここで、フレー
ム電力情報c1は復号器側に伝送され再生音声信号を生
成するのに用いられる。また、後述するように最適候補
ベクトル選択器15で利得符号帳17を探索する処理に
おいてフレーム電力情報が用いられる。
【0046】但し、本発明のフレーム電力計算器12の
特徴部分として、後述する最適候補ベクトル選択器15
から出力される抽出/置換の制御信号q1を入力し、制
御信号が抽出を指示している場合は、入力音声a1のフ
レームのフレーム電力情報c1を抽出し、制御信号が置
換を指示している場合は、抽出を行わずに補間用の音声
情報で置き換えを行ってフレーム電力情報c1を出力す
るようになっている。
【0047】尚、補間用の音声情報とは、例えば1つ前
のフレームの音声情報(フレーム電力情報c1)であ
る。また、抽出と置換との切り替えは、最適候補ベクト
ル選択器15からの制御信号q1によらず、内部にフレ
ームカウンタ等を設けて、補間処理を行うタイミングを
カウントするようにしても構わない。
【0048】聴覚重み付けフィルタ21は、音声入力部
1からの入力信号a1に対し、サブフレーム単位でスペ
クトル包絡情報(パラメータ)b1を用いて聴覚重み付
け処理(公知の技術)を行い、聴覚重み付けされた入力
音声nlを出力するものである。
【0049】適応符号帳13は、音源信号における周期
成分を表現するための符号帳であり、例えば、128種
類のピッチ成分のパターンを予め記憶しており(サイズ
128、80次元)、更に1つ前のサブフレームで抽出
された最適な適応符号帳ベクトル及び雑音符号帳ベクト
ル及び利得符号帳ベクトルにより生成された音源信号を
記憶する前音源信号エリアが設けられている。そして、
入力される制御信号l1に従って選択された最適な適応
符号の候補ベクトルd1を出力するようになっている。
【0050】雑音符号帳16は、音源信号における雑音
成分を表現するための符号帳であり、例えば、512種
類の雑音成分のパターンを記憶していて(サイズ51
2、80次元)、入力される制御信号l1に従って選択
された最適な雑音符号の候補ベクトルf1を出力するよ
うになっている。
【0051】利得符号帳17は、利得を調整するための
符号帳であり、例えば、128種類の利得パターンを記
憶していて(サイズ128、2次元)、入力される制御
信号l1に従って選択された適応符号用の利得候補ベク
トルh1と、雑音符号用の利得候補ベクトルi1とを出
力するようになっている。
【0052】乗算器18は、最適な適応符号帳ベクトル
d1に利得の候補ベクトルh1を乗算し、利得調整され
た最適な適応符号帳ベクトルe1を出力するものであ
る。乗算器19は、最適な雑音符号帳ベクトルf1に利
得の候補ベクトルi1を乗算し、利得調整された最適な
雑音符号帳ベクトルg1を出力するものである。加算器
20は、利得調整された最適な適応符号帳ベクトルe1
と利得調整された最適な雑音符号帳ベクトルg1とを加
算し、音源信号j1を出力するものである。
【0053】聴覚重み付け合成フィルタ14は、音源信
号j1に対してスペクトル包絡情報b1を付加すると共
に聴覚重み付けを行い、再生音声k1を生成して出力す
るものである。
【0054】具体的には、音源信号j1にスペクトル包
絡情報b1を付加するための合成フィルタの係数に聴覚
重み付けをするための修正を施してからフィルタリング
を行うことになる。
【0055】最適候補ベクトル選択器15は、基本的に
はサブフレーム単位で適応符号帳13,雑音符号帳1
6,利得符号帳17における最適な符号帳ベクトルを選
択するものであるが、本発明の特徴部分としてスペクト
ル包絡パラメータ抽出器11及びフレーム電力計算器1
2への抽出/置換の制御信号q1を出力するようになっ
ている。
【0056】ここで、抽出/置換の制御信号q1は、ス
ペクトル包絡パラメータ抽出器11及びフレーム電力計
算器12において音声情報を抽出するか、又は音声情報
を抽出せずに補間用の音声情報で置き換えるかを指示す
る信号である。つまり、最適候補ベクトル選択器15
は、通常のフレームの際にはスペクトル包絡パラメータ
抽出器11及びフレーム電力計算器12に対して抽出/
置換の制御信号q1で抽出を指示し、同期信号が送信さ
れるフレームの際には、抽出/置換の制御信号q1で置
換を指示するようになっている。
【0057】尚、最適候補ベクトル選択器15から制御
信号q1は出力せずに、スペクトル包絡パラメータ抽出
器11及びフレーム電力計算器12において内部にフレ
ームカウンタ等を設けて、補間処理を行うタイミングを
カウントするようにしても構わない。
【0058】また、最適候補ベクトル選択器15におけ
る最適な符号帳ベクトルの探索は、サブフレーム単位
で、適応符号帳13,雑音符号帳16,利得符号帳17
における最適な各符号帳ベクトルを探索して各最適な各
符号帳ベクトルの番号を符号帳最適インデックスm1、
o1、p1として出力する符号帳探索処理と、抽出した
音声符号化情報又は補間した音声符号化情報を次のフレ
ームの符号帳探索に適応するための適応符号帳更新処理
を行い、これをサブフレームの数だけ繰り返す。その結
果、例えば1フレームが40ms、サブフレームが10
msの場合は、1フレームについて4セットの各符号帳
最適ベクトルを抽出して音声符号化情報の一部として出
力するようになっている。
【0059】但し、本発明の特徴部分として、フレーム
内の最後のサブフレームについては、符号帳探索処理終
了後に、所定フレーム毎に復号器側と同様の音声符号化
情報の補間を行う音声情報補間処理を行うようになって
いる。音声情報補間処理の詳細については、後述する。
【0060】符号帳探索処理は具体的に、制御信号l1
により適応符号帳13、雑音符号帳16、利得符号帳1
7から出力される各候補ベクトルを制御し、各候補ベク
トルに対する再生音声k1と聴覚重み付けされた入力音
声n1との自乗平均誤差を計算して、それが最小となる
候補ベクトルを最適ベクトルとして選定する符号帳探索
を行い、各符号帳(適応、雑音および利得符号帳)の最
適ベクトルの番号を符号帳最適インデックスm1、o
1、p1とし、音声符号化情報の一部として出力する処
理である。
【0061】ここで、最適候補ベクトル選択器15によ
りサブフレーム毎に実行される符号帳探索の手順につい
て説明する。最適候補ベクトル選択器15における符号
帳探索の概要は、まず第1段階として適応符号帳13に
おける最適な適応符号帳ベクトルを探索する適応符号帳
探索(長期予測とも呼ばれる)を行い、次に第2段階と
して雑音符号帳16における最適な雑音符号帳ベクトル
を探索する雑音符号帳探索を行い、最適な適応符号帳ベ
クトル及び雑音符号帳ベクトルが決定した後に、最後の
第3段階として利得符号帳探索を行うようになってい
る。なお、各符号帳探索の詳細については、本発明の音
声通信装置の動作で説明する。
【0062】そして、適応符号帳更新処理は、選択され
た最適な適応、雑音、利得符号帳ベクトルで生成される
音源信号j1、又は補間処理によって前フレームの音声
符号化情報で置換された符号帳ベクトルで生成される音
源信号j1により、適応符号帳13の内部メモリを更新
することによって、次サブフレームで用いる適応符号帳
13を作成する処理である。
【0063】ここで、適応符号帳13の内部メモリを更
新する具体的な方法は、例えば、現在記憶されている適
応符号帳13(例えば、160サンプル記憶している)
の内容をサブフレーム長(80サンプル)分過去の方向
にシフトし、その結果後半部分(新しい部分)には0が
入ることになり、その部分に現サブフレームで得られた
音源信号(80サンプル)を代入するようになってい
る。
【0064】次に、本発明の特徴部分である音声符号化
情報補間処理は、音声符号化情報抽出対象のフレームが
所定フレーム毎に送信部3からフレーム同期信号を送信
するフレームである場合に、復号化の際の音声符号化情
報の補間処理と同様の処理を行うものである。
【0065】具体的には、補間処理方法が例えば前フレ
ームの音声符号化情報での置換を施すような場合には、
最適候補ベクトル選択器15内に前フレームの音声符号
化情報を記憶し、最後のサブフレームの符号帳探索終了
後に、記憶されている前フレームの音声符号化情報の中
の各符号帳の最適インデックスm1,o1,p1に従っ
て、適応符号帳13,雑音符号帳16,利得符号帳17
から前フレームの適応符号帳最適ベクトルd1及び雑音
符号帳最適ベクトルf1及び利得符号帳最適ベクトルh
1,i1が出力されるように制御信号l1を制御し、そ
の結果得られた音源信号j1で前述した適応符号帳更新
処理を行って適応符号帳13の内部メモリ内容の更新が
行われるようになっている。
【0066】ここで、音声符号化情報補間処理の制御フ
ローについて、図3を用いて説明する。図3は、本音声
符号化器の最適候補ベクトル選択器15における音声符
号化情報補間処理の流れを示すフローチャート図であ
る。尚、図3において、フレームカウンタCfは符号化
開始時にリセットされているものとし、50フレーム毎
にフレーム同期信号が挿入されるものとする。
【0067】本音声符号化器の最適候補ベクトル選択器
15における音声符号化情報補間処理は、フレームカウ
ンタCfをインクリメントし(100)、Cfが50よ
り大きいか判断し(102)、Cfが50より大きくな
い場合(No)は、選択された適応、雑音、利得の符号
帳最適インデックスm1,o1,p1を現フレームの音
声符号化情報として記憶し(110)、補間処理を終了
する。
【0068】一方、処理102において、Cfが50よ
り大きくなった場合(Yes)は、フレームカウンタC
fをリセットし(104)、前フレームの音声符号化情
報を現フレームの音声符号化情報として置換し(10
6)、補間処理を終了する。
【0069】次に、本音声符号化器の動作について、図
2を使って説明する。本音声符号化器では、フレーム単
位で入力音声a1が入力されると、スペクトル包絡パラ
メータ抽出器11でスペクトル包絡情報b1が抽出され
て音声符号化情報の一部として送信部3に出力されると
共に、聴覚重み付け合成フィルタ14及び聴覚重み付け
フィルタ21に与えられる。一方、フレーム電力計算器
12において入力音声a1からフレーム電力情報c1が
抽出されて、送信部3に音声符号化情報の一部として出
力されると共に、最適候補ベクトル選択器15に与えら
れる。
【0070】尚、この時、スペクトル包絡パラメータ抽
出器11及びフレーム電力計算器12では、最適候補ベ
クトル選択器15からの抽出/置換の制御信号q1に従
って、同期信号が送信されるフレームの時には、抽出を
行わずにそれぞれ補間用の情報で置換されたスペクトル
包絡情報b1及びフレーム電力情報c1が出力される。
【0071】そして以降はサブフレーム単位で、入力音
声a1に対して、聴覚重み付けフィルタ21でスペクト
ル包絡パラメータ抽出器11からのスペクトル包絡情報
b1を用いて聴覚重み付けが為され、聴覚重み付けされ
た入力音声nlが最適候補ベクトル選択器15に出力さ
れる。
【0072】また、最適候補ベクトル選択器15におい
て、符号帳探索処理の第1段階である適応符号帳探索の
動作として、制御信号l1によって、まず適応符号帳1
3に記憶された候補ベクトルd1が順に適応符号帳13
から出力されるようにし、この時雑音符号帳16及び利
得符号帳17からは候補ベクトルが出力されないように
制御信号l1を制御する。
【0073】すると、適応符号帳13から記憶された候
補ベクトルd1が順に出力され、乗算器18及び加算器
20をスルーし、周期性を有する音源信号j1として出
力され、聴覚重み付け合成フィルタ14でスペクトル包
絡パラメータ抽出器11からのスペクトル包絡情報b1
を付加すると共に聴覚重み付けが行われ、部分的な再生
音声(適応符号帳寄与分)k1が生成されて出力され
る。
【0074】そして、最適候補ベクトル選択器15で
は、各候補ベクトルd1に対して生成された部分的な再
生音声(適応符号帳寄与分)k1に対し最適な利得が与
えられた後に、聴覚重み付けフィルタ21から出力され
る聴覚重み付けされた入力音声n1との自乗平均誤差が
各々計算され、それが最小となる候補ベクトルd1が最
適な適応符号帳ベクトルとして選定され、選定されたベ
クトルの番号が適応符号帳13の符号帳最適インデック
スm1として出力される。
【0075】ここで、最適な利得とは、自乗平均誤差の
計算式で再生信号k1に乗算される利得に対して偏微分
した結果を0とおくことにより、自乗平均誤差が最小と
なる利得(最適な利得)を求め、この利得を固定して再
生信号ベクトルk1を順次取り替えて自乗平均誤差を求
めることにより最適な適応符号帳ベクトルの探索が行わ
れるようになっている。尚、自乗平均誤差の計算方法に
ついては、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明
を省略する。
【0076】次に、最適候補ベクトル選択器15におい
て、符号帳探索処理の第2段階である雑音符号帳探索の
動作として、制御信号l1によって、まず雑音符号帳1
6に記憶された候補ベクトルf1が順に雑音符号帳16
ら出力されるようにし、この時適応符号帳13及び利得
符号帳17からは候補ベクトルが出力されないように制
御信号l1を制御する。
【0077】すると、雑音符号帳16から記憶された候
補ベクトルf1が順に出力され、乗算器19及び加算器
20をスルーし、雑音の音源信号j1として出力され、
聴覚重み付け合成フィルタ14でスペクトル包絡パラメ
ータ抽出器11からのスペクトル包絡情報b1を付加す
ると共に聴覚重み付けが行われ、部分的な再生音声(雑
音符号帳寄与分)k1が生成されて出力される。
【0078】ここで、雑音符号帳探索において、各候補
ベクトルf1には、再生音声の量子化誤差を低減するた
め、聴覚重み付け合成フィルタ処理された最適な適応符
号帳ベクトルに対し直交化処理が施される(公知の技
術)。しかし、便宜上各候補ベクトルに対する再生音声
k1について直交化処理を行っても同じ結果が得られる
ので、本発明では直交化処理が最適候補ベクトル選択器
15で行われるものとする。
【0079】そこで、最適候補ベクトル選択器15で
は、各候補ベクトルf1に対して生成された部分的な再
生音声(雑音符号帳寄与分)k1に対し直交化処理を施
し、更に最適な利得が与えられた後に、聴覚重み付けフ
ィルタ21から出力される聴覚重み付けされた入力音声
n1との自乗平均誤差が各々計算され、それが最小とな
る候補ベクトルf1が最適な雑音符号帳ベクトルとして
選定され、選定されたベクトルの番号が雑音符号帳の符
号帳最適インデックスo1として出力される。
【0080】次に、最適候補ベクトル選択器15におい
て、符号帳探索処理の第3段階である利得符号帳探索の
動作として、制御信号l1によって、適応符号帳13か
らは上記適応符号帳探索で決定した最適な適応符号帳ベ
クトルd1が、また雑音符号帳16からは上記雑音符号
帳探索で決定した最適な雑音符号帳ベクトルf1が出力
されるようにして、更に利得符号帳17から適応符号用
の利得候補ベクトルh1と、雑音符号用の利得候補ベク
トルi1とが記憶されている全てについて順番に出力さ
れるようにする。
【0081】これにより、適応符号帳13からは最適な
適応符号帳ベクトルd1が出力され、乗算器18で利得
符号帳17から出力される適応符号用の利得候補ベクト
ルh1と乗算されて、利得調整が為された最適な適応符
号帳ベクトルe1が出力される。一方、雑音符号帳16
からは最適な雑音符号帳ベクトルf1が出力され、乗算
器19で利得符号帳17から出力される雑音符号用の利
得候補ベクトルi1と乗算されて、利得調整が為された
最適な雑音符号帳ベクトルg1とが出力される。
【0082】そして、利得調整が為された最適な適応符
号帳ベクトルe1と利得調整が為された最適な雑音符号
帳ベクトルg1とが加算器20で加算されて音源信号j
1が生成され、聴覚重み付け合成フィルタ14で、スペ
クトル包絡情報b1が付加されるとともに聴覚重み付け
が施された再生音声k1が出力されることになる。
【0083】そして、最適候補ベクトル選択器15にお
いてフレーム電力計算器12から出力されるフレーム電
力情報c1を用いて聴覚重み付けフィルタ21から出力
される聴覚重み付けされた入力音声n1に正規化が施さ
れ、再生音声k1の前記正規化された入力音声n1に対
する聴覚重み付き自乗平均誤差を求め、それが最小とな
る適応符号用の利得候補ベクトルh1と、雑音符号用の
利得候補ベクトルi1とが最適な利得符号帳ベクトルと
して選定され、選定されたベクトルの番号が利得符号帳
の最適利得インデックスp1として出力されるようにな
っている。
【0084】そして、符号帳探索処理の結果選択された
適応符号帳最適ベクトルd1及び雑音符号帳最適ベクト
ルf1及び利得符号帳最適ベクトルh1,i1が適応符
号帳13,雑音符号帳16,利得符号帳17から出力さ
れるように制御信号l1を制御し、適応符号帳更新処理
の動作としてその結果得られた音源信号j1で適応符号
帳13の内部メモリ内容が更新され、その更新結果が次
サブフレームの適応符号帳13として用いられるように
なっている。
【0085】上記サブフレーム単位の動作が繰り返さ
れ、最適候補ベクトル選択器15において、最後のサブ
フレームについての符号帳探索処理が終了したなら、本
発明の特徴部分である音声符号化情報補間処理の動作と
して、フレーム同期信号が送信されるフレームである場
合に、最適候補ベクトル選択器15内に記憶されている
前フレームの音声符号化情報の中の最後のサブフレーム
の各符号帳最適インデックスm1,o1,p1に従っ
て、適応符号帳13,雑音符号帳16,利得符号帳17
から前フレームの適応符号帳最適ベクトルd1及び雑音
符号帳最適ベクトルf1及び利得符号帳最適ベクトルh
1,i1が出力されるように制御信号l1を制御し、適
応符号帳更新処理の動作としてその結果得られた音源信
号j1で適応符号帳13の内部メモリ内容が更新され、
その補間による更新結果が次サブフレームの適応符号帳
13として用いられるようになっている。
【0086】また、フレーム同期信号が送信されるフレ
ームでない場合には、そのまま符号帳探索処理の結果選
択された適応符号帳最適ベクトルd1及び雑音符号帳最
適ベクトルf1及び利得符号帳最適ベクトルh1,i1
が適応符号帳13,雑音符号帳16,利得符号帳17か
ら出力されるように制御信号l1を制御し、適応符号帳
更新処理の動作としてその結果得られた音源信号j1で
適応符号帳13の内部メモリ内容が更新され、その更新
結果が次サブフレームの適応符号帳13として用いられ
るようになっている。
【0087】次に、本発明の実施の形態に係る音声通信
装置における音声復号化器(本音声復号化器)につい
て、図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施の形
態に係る音声通信装置における音声復号化器の構成ブロ
ック図である。
【0088】本音声復号化器は、図4に示すように、適
応符号帳31と、雑音符号帳32と、利得符号帳33
と、乗算器34と、乗算器35と、加算器36と、合成
フィルタ37と、ポストフィルタ38とから構成されて
いる。
【0089】次に、本音声符号化器の各部について説明
する。適応符号帳31は、音声符号器(図1)の適応符
号帳13と同じ内容の適応符号帳であり、更に1つ前の
サブフレームで生成された音源信号を記憶する前音源信
号エリアが設けられている。そして、受信して入力され
る適応符号帳最適インデックスm2に従って選択された
適応符号帳最適ベクトルd2を出力するようになってい
る。
【0090】雑音符号帳32は、音声符号器(図1)の
雑音符号帳16と同じ内容の雑音符号帳であり、受信し
て入力される雑音符号帳最適インデックスo2に従って
選択された雑音符号帳最適ベクトルf2を出力するよう
になっている。
【0091】利得符号帳33は、音声符号器(図1)の
利得符号帳17と同じ内容の利得符号帳であり、受信し
て入力される利得符号帳最適インデックスp2に従って
選択された適応符号帳ベクトルの最適利得h2と雑音符
号帳ベクトルの最適利得i2を出力するようになってい
る。
【0092】利得制御器39は、適応符号帳ベクトルの
利得h2と雑音符号帳ベクトルの利得i2とを入力し
て、受信したフレーム電力情報c2を用いて利得調整を
行い、利得調整された適応符号帳ベクトルの利得h2′
と雑音符号帳ベクトルの利得i2′とを出力するもので
ある。
【0093】乗算器34は、最適な適応符号帳ベクトル
d2に利得調整された利得h2′を乗算し、利得調整さ
れた最適な適応符号帳ベクトルe2を出力するものであ
る。乗算器35は、最適な雑音符号帳ベクトルf2に利
得調整された利得i2′を乗算し、利得調整された最適
な雑音符号帳ベクトルg2を出力するものである。加算
器36は、利得調整された最適な適応符号帳ベクトルe
2と利得調整された最適な雑音符号帳ベクトルg2とを
加算し、音源信号j2を再生するものである。
【0094】合成フィルタ37は、音源信号j2に受信
したベクトル包絡情報b2を付加することにより再生音
声k2を生成するものである。ポストフィルタ38は、
聴感上の再生音声品質を向上するため、再生音声k2に
対しホルマント強調処理を行いホルマント強調処理され
た再生音声a2を出力するものである。
【0095】次に、本音声復号化器の動作について図4
を用いて説明する。本音声復号化器では、フレーム単位
で受信した表1に示す音声符号化情報に従って再生音声
を生成する。以下にその動作を説明する。まず、サブフ
レーム(10ms、80サンプル)毎に以下の処理を行
い、音源信号j2が再生される。
【0096】具体的には、受信した適応符号帳最適イン
デックスm2、雑音符号帳最適インデックスo2を基
に、適応符号帳31、雑音符号帳32からそれぞれ適応
符号帳最適ベクトルd2、雑音符号帳最適ベクトルf2
が出力される。一方、受信した利得符号帳最適インデッ
クスp2を基に、利得符号帳33から適応符号帳ベクト
ルの利得h2と雑音符号帳ベクトルの利得i2とが出力
され、受信したフレーム電力情報c2を用いて利得制御
器39で利得調整が行われ、利得調整された適応符号帳
ベクトルの利得h2′と雑音符号帳ベクトルの利得i
2′とが出力される。
【0097】適応符号帳31から出力された適応符号帳
最適ベクトルd2は、乗算器34で利得制御器39から
の利得調整された適応符号帳ベクトルの利得h2′が乗
算されて利得調整された最適な適応符号帳ベクトルe2
が出力され、同様に雑音符号帳32から出力された雑音
符号帳最適ベクトルf2は、乗算器35で利得制御器3
9からの利得調整された雑音符号帳ベクトルの利得i
2′が乗算されて利得調整された最適な適応符号帳ベク
トルg2が出力され、加算器36でe2とg2が加算さ
れて音源信号j1が再生される。
【0098】適応符号帳31では音源信号j2の再生が
終了した後に、その音源信号j2により更新され、その
更新結果が次サブフレームの適応符号帳として用いられ
る。ここで、本音声復号化器の適応符号帳31の更新結
果は、伝送誤りがない場合には本音声符号化器の適応符
号帳13の更新結果と全く等しくなるはずである。
【0099】そして、フレーム(40m雑音符号帳32
0サンプル)毎に以下の処理が実行される。加算器36
から出力された音源信号j2は、合成フィルタ37で受
信したベクトル包絡情報b2が付加されて再生音声k2
が生成され、更にポストフィルタ38で聴感上の再生音
声品質を向上するためのホルマント強調処理が施されて
再生音声a2が出力されるようになっている。
【0100】本発明の実施の形態の音声通信方法によれ
ば、送信側の音声符号化側(送信側)においてフレーム
同期信号を送信するフレームに対する音声符号化情報抽
出処理で、復号化側(受信側)での音声符号化情報補間
処理と同一の補間処理を施すので、送信側の音声符号化
器と受信側の音声復号器の適応符号帳の内部メモリ内容
の更新結果が常に等しく保たれ、フレーム同期信号挿入
による再生音声品質劣下が複数フレームに影響せず、再
生音声信号の品質劣下を低減できる効果がある。
【0101】本発明の実施の形態の音声通信装置によれ
ば、音声符号化器の最適候補ベクトル選択器15におい
て、フレーム内の最後のサブフレームの符号帳探索処理
と適応符号帳更新処理との間に音声符号化情報補間処理
を挿入して、フレーム同期信号を送信するフレームに対
して補間処理を行うので、音声符号化器の最適候補ベク
トル選択器15以外の部分及び音声復号化器側は従来の
まま使用できるので、容易に実現できる効果がある。
【0102】また、本発明の音声符号化器は、DSP
(デジタル・シグナル・プロセッサ)またはCPUで実
現されるため、本発明はそれらのソフトウエアを変更す
ることで容易に実現できる効果がある。
【0103】
【発明の効果】請求項1,2記載の発明によれば、周期
的に送信側にて同期信号が送信されるフレームについて
受信側で為される音声符号化情報の補間処理と同様の補
間処理を送信側で行う音声通信方法としているので、適
応符号帳を用いた音声符号化・復号化に際して、前の音
声符号化情報を反映させながら処理が為されるような場
合、送信側と受信側で同じ音声符号化情報の補間処理が
為されるようになるため、送信側の音声符号化の影響と
受信側の音声復号化の影響とが等しくなり、再生音声の
品質向上を図ることができる効果がある。
【0104】請求項3記載の発明によれば、送信側の音
声符号化器が、送信部にて同期信号が送信されるフレー
ムについて受信部で為される音声符号化情報の補間処理
と同様の補間処理を行う音声通信装置としているので、
適応符号帳を用いた音声符号化・復号化に際して、前の
音声符号化情報を反映させながら処理が為されるような
場合、送信側と受信側で同じ音声符号化情報の補間処理
が為されるようになるため、送信側の音声符号化の影響
と受信側の音声復号化の影響とが等しくなり、再生音声
の品質向上を図ることができる効果がある。
【0105】請求項4記載の発明によれば、周期的に同
期信号が送信されるフレームについて受信側で為される
音声符号化情報の補間処理と同様の処理をスペクトル包
絡パラメータ抽出器及びフレーム電力計算器及び最適候
補ベクトル選択器で行い、補間処理された音声符号化情
報に従った制御信号を適応符号帳、雑音符号帳、利得符
号帳に出力し、適応符号帳、雑音符号帳、利得符号帳で
制御信号に従って適応符号、雑音符号、利得の候補ベク
トルを出力し、その結果得られる音源信号の入力を受け
て適応符号帳が適応符号の候補ベクトルの内容を更新す
る音声符号化器を備える請求項3記載の音声通信装置と
しているので、適応符号帳を用いた音声符号化・復号化
に際して、前の音声符号化情報を反映させながら処理が
為されるような場合、送信側と受信側で同じ音声符号化
情報の補間処理が為されるようになるため、送信側の音
声符号化の影響と受信側の音声復号化の影響とが等しく
なり、再生音声の品質向上を図ることができる効果があ
る。
【0106】請求項5記載の発明によれば、送信側の音
声符号化器が、送信部にて同期信号が送信されるフレー
ムについて受信部で為される音声符号化情報の補間処理
と同様に1つ前のフレームで得られた音声符号化情報を
用いる補間処理を行う請求項3又は請求項4記載の音声
通信装置としているので、適応符号帳を用いた音声符号
化・復号化に際して、前の音声符号化情報を反映させな
がら処理が為されるような場合、簡単な処理によって送
信側と受信側で同じ音声符号化情報の補間処理が為され
るようになるため、送信側の音声符号化の影響と受信側
の音声復号化の影響とが等しくなり、再生音声の品質向
上を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る音声通信装置におけ
る音声符号化・復号化処理とフレーム同期信号送受信タ
イミングを示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る音声通信装置におけ
る音声符号化器の構成ブロック図である。
【図3】本音声符号化器の最適候補ベクトル選択器15
における音声符号化情報補間処理の流れを示すフローチ
ャート図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る音声通信装置におけ
る音声復号化器の構成ブロック図である。
【図5】従来の音声通信装置の概略構成を示すブロック
図である。
【図6】従来の音声通信装置における音声符号化・復号
化処理とフレーム同期信号送受信タイミングを示す説明
図である。
【符号の説明】
1…音声入力部、 2…音声符号化器、 3…送信部、
4…受信部、 5…音声復号化器、 6…音声出力
部、 11…スペクトル包絡パラメータ抽出器、12…
フレーム電力計算器、 13…適応符号帳、 14…聴
覚重み付け合成フィルタ、 15…最適候補ベクトル選
択器、 16…雑音符号帳、 17…利得符号帳、 1
8…乗算器、 19…乗算器、 20…加算器、 21
…聴覚重み付けフィルタ、 31…適応符号帳、 32
…雑音符号帳、 33…利得符号帳、 34…乗算器、
35…乗算器、 36…加算器、 37…合成フィル
タ、 38…ポストフィルタ、 39…利得制御器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 適応符号帳を使用する音声符号化・復号
    化処理を用いた音声通信方法であって、送信側で入力音
    声信号を前記音声符号化処理することで音声符号化情報
    を抽出して送信し、受信側で受信した音声符号化情報を
    音声復号化処理することで音声信号を再生する音声通信
    方法において、送信側から周期的に音声符号化情報に替
    えて同期信号が送信される場合に、前記送信側にて同期
    信号が送信されるフレームについて前記受信側で為され
    る音声符号化情報の補間処理と同様の補間処理を行うこ
    とを特徴とする音声通信方法。
  2. 【請求項2】 音声符号化情報の補間処理は、1つ前の
    フレームで得られた音声符号化情報を用いることを特徴
    とする請求項1記載の音声通信方法。
  3. 【請求項3】 音声を入力して音声信号を出力する音声
    入力部と、前記音声信号を適応符号帳を用いて音声符号
    化処理を行い、音声符号化情報を抽出する音声符号化器
    と、前記音声符号化情報を送信すると共に周期的に音声
    符号化情報に替えて同期信号を送信する送信部とを有す
    る送信側と、送信された音声符号化情報を受信すると共
    に、前記同期信号を受信すると音声符号化情報の補間処
    理として前フレームで得られた音声符号化情報を出力す
    る受信部と、音声符号化情報を適応符号帳を用いて復号
    化して音声信号を出力する音声復号化器と、前記音声信
    号を音声として出力する音声出力部とを有する受信側と
    を備え、 前記音声符号化器が、前記送信部にて同期信号が送信さ
    れるフレームについて前記受信部で為される補間処理と
    同様の補間処理を行うことを特徴とする音声通信装置。
  4. 【請求項4】 入力音声信号についてフレーム単位で音
    声生成系における声道特性を表現するスペクトル包絡情
    報を抽出し、補間処理では前フレームのスペクトル包絡
    情報を当該フレームのスペクトル包絡情報とするスペク
    トル包絡パラメータ抽出器と、 入力音声信号についてフレーム単位でフレーム電力計算
    を行ってフレーム電力情報を出力し、補間処理では前フ
    レームのフレーム電力情報を当該フレームのフレーム電
    力情報とするフレーム電力計算器と、 入力音声信号に対して前記スペクトル包絡情報を用いて
    聴覚重み付け処理を行い、聴覚重み付けされた入力音声
    信号を出力する聴覚重み付けフィルタと、 音源信号における周期成分を表現するための符号帳であ
    って入力される制御信号に従って選択された最適な適応
    符号の候補ベクトルを出力すると共に音源信号の入力を
    受けて適応符号の候補ベクトルの内容を更新する適応符
    号帳と、 音源信号における雑音成分を表現するための符号帳であ
    って入力される制御信号に従って選択された最適な雑音
    符号の候補ベクトルを出力する雑音符号帳と、 利得を調整するための符号帳であって入力される制御信
    号に従って選択された適応符号帳用の利得候補ベクトル
    と雑音符号帳用の利得候補ベクトルとを出力する利得符
    号帳と、 最適な適応符号帳ベクトルに利得候補ベクトルを乗算
    し、利得調整された最適な適応符号帳ベクトルを出力す
    る第1の乗算器と、 最適な雑音符号帳ベクトルに利得候補ベクトルを乗算
    し、利得調整された最適な雑音符号帳ベクトルを出力す
    る第2の乗算器と、 利得調整された最適な適応符号帳ベクトルと利得調整さ
    れた最適な雑音符号帳ベクトルとを加算し、音源信号を
    出力する加算器と、 前記音源信号に対して前記スペクトル包絡情報を付加す
    ると共に聴覚重み付けを行い、再生音声信号を生成して
    出力する聴覚重み付け合成フィルタと、 前記適応符号帳、前記雑音符号帳、前記利得符号帳にお
    ける最適の符号帳ベクトルを選択するよう制御信号を出
    力し、前記適応符号帳、前記雑音符号帳、前記利得符号
    帳における最適の各符号帳ベクトルを探索して各符号帳
    最適インデックスを出力する符号帳探索処理を行うと共
    に、周期的に同期信号が送信されるフレームについては
    受信側で為される音声符号化情報の補間処理と同様の補
    間処理を行い、前記補間処理にて得られる音声符号化情
    報を次のフレームの符号帳探索に適応するために前記適
    応符号帳に前記補間処理にて得られた音声符号化情報に
    従って制御信号を出力する適応符号帳更新処理を行う最
    適候補ベクトル選択器とを有する音声符号化器を備える
    ことを特徴とする請求項3記載の音声通信装置。
  5. 【請求項5】 音声符号化情報の補間処理は、1つ前の
    フレームで得られた音声符号化情報を用いることを特徴
    とする請求項3又は請求項4記載の音声通信装置。
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US7505899B2 (en) 2001-02-02 2009-03-17 Nec Corporation Speech code sequence converting device and method in which coding is performed by two types of speech coding systems
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