JPH11267189A - オゾンガスによる滅菌方法 - Google Patents

オゾンガスによる滅菌方法

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JPH11267189A
JPH11267189A JP10075138A JP7513898A JPH11267189A JP H11267189 A JPH11267189 A JP H11267189A JP 10075138 A JP10075138 A JP 10075138A JP 7513898 A JP7513898 A JP 7513898A JP H11267189 A JPH11267189 A JP H11267189A
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JP
Japan
Prior art keywords
ozone gas
gas
sterilizing chamber
humidified
ozone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10075138A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiko Koike
国彦 小池
Goichi Inoue
吾一 井上
Shigetaka Hiroshima
成隆 廣島
Tatsuo Fukuda
達生 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iwatani Corp
Original Assignee
Iwatani International Corp
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Publication date
Application filed by Iwatani International Corp filed Critical Iwatani International Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した処理時間を設定することのできるオ
ゾンガスによる滅菌方法を提供する。 【解決手段】 ガス貯蔵容器内に貯蔵されているオゾン
ガスを気液接触させて加湿オゾンガスとする。この加湿
したオゾンガスを滅菌チャンバーに導入する。気液接触
装置から滅菌チャンバー内までを所定温度に維持して滅
菌チャンバー内に収容した被処理物を加温加湿雰囲気で
滅菌処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、オゾンガスを利用した
滅菌方法に関するもので、主として医療分野などで使用
される用具や器具等の滅菌に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医療分野での滅菌処理には、酸化
エチレンガスと炭酸ガス、あるいは酸化エチレンガスと
フロンなどからなる滅菌ガスが使用されている。ところ
が、酸化エチレンガスは残留しやすいうえ、他の物質と
の反応性が強く、毒性の強い反応物を生成するという問
題がある。
【0003】そこで近年オゾンガスを使用した滅菌方法
が提案されている。しかし、大腸菌等のグラム陰性菌は
オゾナイザーで発生させたオゾンガスで滅菌することが
できるが、枯草菌等のグラム陽性菌はオゾナイザーで発
生させたオゾンガスでは滅菌効果が十分でないというこ
ともよく知られている。そこで、湿気を帯びた状態の被
処理物を処理チャンバー内に収容し、処理チャンバー内
にオゾンガスを充満させるようにしたものも提案されて
いる(特開平7−194681号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
オゾンガスによる滅菌方法では、湿気を帯びた被処理物
にオゾンを作用させて滅菌処理しているが、この滅菌処
理によって被処理物が乾燥するわけではないから、改め
て乾燥処理を施さなければならず、その乾燥処理時に改
めて汚染されることが考えられる。また、従来はオゾン
ガスを得るのに、空気又は酸素ガスをオゾナイザーに供
給して生成したオゾンガスを使用していることから、オ
ゾンガス濃度が低く安定した濃度のオゾンガスを得るこ
とが難しく、安定した処理時間を設定することができな
いという問題もあった。
【0005】本発明はこのような点に着目してなされた
もので、安定した処理時間を設定することのできるオゾ
ンガスによる滅菌方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、ガス貯蔵容器内に貯蔵されているオゾン
ガスを気液接触させて加湿オゾンガスとし、この加湿し
たオゾンガスを滅菌チャンバーに導入し、気液接触装置
から滅菌チャンバー内までを所定温度に維持して、滅菌
チャンバー内に収容した被処理物を加温加湿雰囲気で滅
菌処理するようにしたことを特徴している。
【0007】
【発明の作用】本発明では、貯蔵容器内に貯蔵されてい
るオゾンガスを気液接触させて加湿オゾンガスに形成
し、この加湿オゾンガスを滅菌チャンバー内に供給し、
この気液接触装置から滅菌チャンバー内までを所定温度
に維持し、滅菌チャンバー内に収容した被処理物を加温
加湿雰囲気で滅菌処理するようにしているので、滅菌チ
ャンバー内においてグラム陽性菌の芽胞が胞子から菌糸
をのばす菌糸状態となり、オゾンガスが細胞質を破壊す
るすることになる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明方法の実験設備を示
し、符号(1)はオゾンガスを貯蔵しているオゾンガス貯
蔵容器、(2)はオゾンガスを気液接触させて加湿するた
めのバブリング容器、(3)は滅菌チャンバーであり、バ
ブリング容器(2)と滅菌チャンバー(3)はそれぞれ恒温
槽(4)、(5)で所定温度範囲に維持されている。
【0009】バブリング容器(2)と滅菌チャンバー(3)
とを連通接続しているオゾンガス供給管(6)は、加湿し
たガス中の水分を再凝縮させないように、電気ヒータで
所定温度範囲に維持されている。図中符号(7)はバブリ
ング容器(2)を保温している恒温槽(4)に付設した温度
計、(8)は滅菌チャンバー(3)を保温している恒温槽
(5)に付設した温度計、(9)はオゾンガス供給管(6)内
を流れる加湿オゾンガスの水分を検出する水分計、(10)
はオゾンガス供給管(6)内を流れる加湿オゾンガスの濃
度を検出するオゾンモニター、(11)は滅菌チャンバー
(3)内の圧力を検出する圧力計、(12)は滅菌チャンバー
(3)からのガス排出路(13)に介装したオゾン除害装置で
ある。
【0010】上述の構成からなる実験設備の滅菌チャン
バー(3)内に7.8×105個の枯草菌(グラム陽性菌)を
付着させた市販のものをインジケータとして収容し、オ
ゾンガスを滅菌チャンバー(3)内に封入し、暴露時間を
120分に固定し、オゾンガス濃度、温度、相対湿度を
変化させた場合の結果は、表1に示す通りであった。こ
の場合、菌インジケータは滅菌処理1条件につき2個と
した。また、判定はオゾン暴露後の菌インジケータを培
養液に入れ、37℃の恒温槽で72時間培養した後の液
中の菌の発生の有無を目視により行った。
【0011】
【表1】
【0012】以上の結果から、枯草菌はオゾン濃度40
00ppm、温度50℃、相対湿度100%の条件で完全
に死滅するのに対して、オゾン濃度を50000ppmに
しても温度が23℃(室温)では滅菌できず、また、温度
を50℃にしても相対湿度が0%であれば滅菌できない
ことから、枯草菌などのグラム陽性菌の場合には温度と
湿度が滅菌効果に大きく影響することがわかる。
【0013】そこで、滅菌温度と相対湿度とをそれぞれ
温度50℃、相対湿度100%に固定し、オゾン濃度と
暴露時間を変化させて滅菌処理した。その場合の結果を
表2に示す。また、この表2の結果中、オゾン濃度と残
菌数の関係を図2に、オゾン暴露時間と残菌数の関係を
図3にそれぞれ示す。
【0014】
【表2】
【0015】図2及び図3より、オゾン濃度が高くなる
ほど、また、オゾン暴露時間が長くなるほど滅菌効果が
上がり、枯草菌を滅菌できる最低条件はオゾン濃度40
00ppm、相対湿度100℃、暴露時間2時間であるこ
とがわかる。
【0015】ちなみに、従来医療用器具の滅菌に使用さ
れている酸化エチレンの一般的処理条件は酸化エチレン
濃度45%、滅菌時間2〜9時間、滅菌温度55℃であ
り、加湿オゾンガスによる滅菌方法では従来の酸化エチ
レンによる滅菌方法とほぼ同程度の処理時間、処理温度
で同じ滅菌効果を得ることができる。
【0016】上記の実験例では、バブリングによりオゾ
ンガスを加湿するようにしたが、他の気液接触手段によ
って、オゾンガスを加湿するようにしてもよい。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、貯蔵容
器内に貯蔵されているオゾンガスを気液接触させて加湿
オゾンガスに形成し、この加湿オゾンガスを滅菌チャン
バー内に供給し、この気液接触装置から滅菌チャンバー
内までを所定温度に維持し、滅菌チャンバー内に収容し
た被処理物を加温加湿雰囲気で滅菌処理するようにして
いるので、滅菌チャンバー内においてグラム陽性菌の芽
胞が胞子から菌糸をのばす菌糸状態でオゾンガスが作用
することになるから、細胞膜の固いグラム陽性菌でも確
実に滅菌処理することができる。
【0018】また、貯蔵容器内に貯蔵されているオゾン
ガス使用するようにしているので、オゾナイザーで発生
させたオゾンガスを使用するものに比べて高濃度、高圧
で滅菌処理をさせることができるうえ、オゾン濃度が安
定しており、処理時間を一定化させることができる。
【0019】さらに、オゾンガス自体が加湿されてお
り、被処理物は乾燥していてもよいから、処理後に被処
理物の乾燥処理を必要とせず、乾燥処理時での再汚染を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験装置の概略構成図である。
【図2】オゾン濃度と残菌数の関係を示すグラフであ
る。
【図3】オゾン暴露時間と残菌数の関係を示すグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 達生 滋賀県守山市勝部町1096番地 岩谷産業株 式会社滋賀技術センター内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス貯蔵容器内に貯蔵されているオゾン
    ガスを気液接触させて加湿オゾンガスとし、この加湿し
    たオゾンガスを滅菌チャンバーに導入し、気液接触装置
    から滅菌チャンバー内までを所定温度に維持して滅菌チ
    ャンバー内に収容した被処理物を加温加湿雰囲気で滅菌
    処理するようにしたオゾンガスによる滅菌方法。
JP10075138A 1998-03-24 1998-03-24 オゾンガスによる滅菌方法 Pending JPH11267189A (ja)

Priority Applications (1)

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JP10075138A JPH11267189A (ja) 1998-03-24 1998-03-24 オゾンガスによる滅菌方法

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JPH11267189A true JPH11267189A (ja) 1999-10-05

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ID=13567547

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JP (1) JPH11267189A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1096281C (zh) * 2000-01-27 2002-12-18 尖锋 臭氧被服消毒机
JP2010506633A (ja) * 2006-10-18 2010-03-04 ティーエスオースリー インコーポレイティド オゾン滅菌の方法及び装置
JP2017164260A (ja) * 2016-03-16 2017-09-21 三菱重工メカトロシステムズ株式会社 オゾン殺菌方法およびオゾン殺菌装置

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CN1096281C (zh) * 2000-01-27 2002-12-18 尖锋 臭氧被服消毒机
JP2010506633A (ja) * 2006-10-18 2010-03-04 ティーエスオースリー インコーポレイティド オゾン滅菌の方法及び装置
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