JPH11266496A - 超磁歪スピーカ - Google Patents

超磁歪スピーカ

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JPH11266496A
JPH11266496A JP6753098A JP6753098A JPH11266496A JP H11266496 A JPH11266496 A JP H11266496A JP 6753098 A JP6753098 A JP 6753098A JP 6753098 A JP6753098 A JP 6753098A JP H11266496 A JPH11266496 A JP H11266496A
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JP
Japan
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giant magnetostrictive
rod
magnetostrictive rod
electromagnetic coil
giant
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JP6753098A
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Inventor
Kazuo Tsunoda
田 和 雄 角
Yuko Morito
戸 祐 幸 森
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Moritex Corp
Original Assignee
Moritex Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中などのようにケーシングを定置できない
場合でも、高い音圧レベルで音声を発することができ、
さらに、気密容器内に超磁歪アクチュエータを収納する
ことなく水中などで使用できるようにする。 【解決手段】 音声振動発生源となる二つの超磁歪アク
チュエータ(A1, A2)は、その各超磁歪ロッド(4) が一直
線上に位置するように固定端側同士を対向させて配設さ
れている。各電磁コイル(3) に同じ音声信号を供給する
と、その固定端側に反作用として生ずる力が互いに反発
してバックマスとなって押し合い、その伸縮量がそのま
ま自由端に伝わるので、自由端側に取り付けられた振動
板(9) により発せられる音の音圧レベルが減衰すること
がない。また振動板(9) により形成される殻体(10)には
隙間(9a)が形成されているので、水中に沈めたときに水
圧により振動板(9) が潰れることもなく、超磁歪アクチ
ュエータ(A1, A2)は防水処理が施されているので動作不
良も生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超磁歪アクチュエ
ータを音声振動発生源として用いた超磁歪スピーカに関
し、特に、水中用スピーカなどに用いて好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】超磁歪材料は、従来公知の磁歪材料と異
なり、磁界中で磁界方向に1500〜2000ppmも
の大変位を生じ、その発生応力が大きく、応答速度も速
く、低電圧で駆動することができるなどの利点があるた
め、電気エネルギーを機械エネルギーに変換したり、機
械エネルギーを電気エネルギーに変換するアクチュエー
タとして近年注目されている。
【0003】 図7は、音声振動発生源として超磁歪ア
クチュエータAを使用した従来の超磁歪スピーカであっ
て、超磁歪アクチュエータAは、ケーシング2内に、音
声信号が供給される電磁コイル3と、当該電磁コイル3
で生ずる磁界変化により自由端4a側が伸縮する超磁歪
ロッド4と、当該超磁歪ロッド4の圧縮方向にプリスト
レスを付与するスプリング5と、前記超磁歪ロッド4に
バイアス磁界を付与する磁石6が内蔵されている。
【0004】 そして、前記超磁歪ロッド4の自由端4
aには、プッシュロッド8を介して音声出力部となる振
動板51が取り付けられ、前記電磁コイル3に音声信号
を供給することにより磁界変化を生じさせ、前記超磁歪
ロッド4を伸縮させて音声信号に応じた変位をその自由
端4aに固定した振動板51に伝達して音声に変換する
ように成されている。したがって、これを使用する場合
には、超磁歪アクチュエータAのケーシング2を重く剛
性の高い箱体52に固定することにより、超磁歪ロッド
4の反作用により生ずる力を無駄にすることなく、高い
音圧で音声を発することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水中に
浮遊させた状態で使用する場合には、ケーシング2をそ
のような箱体52に固定しても、陸上のように定置する
ことができないので、電磁コイル3に音声信号を供給し
て超磁歪ロッド4を伸縮させた場合に、その反作用を受
け止めるものがなく、その分、振動板51に伝わる振動
変位量が半減し、音圧レベルが低下するという問題があ
った。
【0006】 また、超磁歪アクチュエータAの超磁歪
ロッド4は、水中で錆びやすいため、水中スピーカとし
て使用する場合には、振動板を球状殻体で形成した気密
容器で形成し、その内部に超磁歪アクチュエータを収納
することが考えられる。しかしながら、気密容器内に超
磁歪アクチュエータAを収納した場合には、水中では当
該容器に全方向から水圧が作用するため、その水圧に十
分耐えるように頑丈に形成しなければならず、その分、
肉厚で重くなり、音声信号に対する応答性が低下すると
いう問題があった。
【0007】 そこで本発明は、水中などのようにケー
シングを定置できない場合でも、高い音圧レベルで音声
を発することができ、さらに、気密容器内に超磁歪アク
チュエータを収納することなく水中などで使用できるよ
うにすることを技術的課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、ケーシング内に、音声信号が供給される
電磁コイルと、当該電磁コイルで生ずる磁界変化により
伸縮する超磁歪ロッドと、当該超磁歪ロッドの圧縮方向
にプリストレスを付与するスプリングと、前記超磁歪ロ
ッドにバイアス磁界を付与する磁石が内蔵され、前記超
磁歪ロッドの変位をその自由端を介して外部に出力し、
夫々の振動板を駆動するようになされた二以上の超磁歪
アクチュエータを音声振動発生源として備え、当該各超
磁歪アクチュエータは、前記各超磁歪ロッドが同時に伸
縮したときの反作用により生ずる力が互いに反発して夫
々のバックマスとなるように前記各超磁歪ロッドの固定
端側を支持するケーシングの底部同士が固定して取り付
けられ、前記各超磁歪ロッドにより駆動される前記振動
板は、殻体を形成するように配設されて、当該殻体内に
前記超磁歪アクチュエータが収納されると共に、当該殻
体にはその内部と外部を連通する流路が形成され、各超
磁歪アクチュエータの超磁歪ロッドはその表面に耐蝕コ
ーティングが施されると共に、電磁コイルはその電極部
分に耐水処理が施されてなることを特徴とする。
【0009】 本発明によれば、音声振動発生源として
例えば二つの超磁歪アクチュエータを備えており、各超
磁歪アクチュエータは、各超磁歪ロッドの長手方向が一
直線上に位置するように、各超磁歪ロッドの固定端側を
支持するケーシングの底部同士を対向させて固定してい
る。したがって、各超磁歪ロッドはその固定端同士を突
き合わせて、両端側に自由端が位置するように配置され
ており、各電磁コイルに同じ音声信号を供給すると超磁
歪ロッドが同時に伸縮するので、各自由端は、超磁歪ロ
ッドが伸長したときにはその距離が離れる方向に、ま
た、超磁歪ロッドが収縮したときにはその距離が近づく
方向に動く。このとき、その反作用として各超磁歪ロッ
ドの固定端側に生ずる力が互いに反発してバックマスと
なって押し合い、超磁歪ロッドの伸縮量が減衰すること
なく自由端に伝わるので、ケーシングを重い箱体などに
固定しなくても、自由端に取り付けられた振動板により
発せられる音の音圧レベルが減衰することがない。
【0010】 また、超磁歪ロッドの自由端に取り付け
られた振動板により形成される殻体内に超磁歪アクチュ
エータが収納されているが、殻体には、例えば、各振動
板間に形成される隙間や、各振動板に穿設された透孔に
より、殻体の内部と外部を連通する流路が形成されてい
るので、これを水中に沈めたときに殻体内に浸水して、
その内外の圧力が等しくなる。したがって、殻体を構成
する振動板の厚さを薄く形成しても、水圧により振動板
が潰れることもない。また、各超磁歪アクチュエータの
超磁歪ロッドはその表面に耐蝕コーティングが施される
と共に、電磁コイルはその電極部分に耐水処理が施され
ているので、殻体内に浸水しても、超磁歪アクチュエー
タが動作不良を起こすこともない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る超磁
歪スピーカの一例を示す断面図、図2はその外観図、図
3〜図5は夫々他の実施形態を示す説明図である。
【0012】 図1及び図2に示す超磁歪スピーカ1
は、音声振動発生源として、ケーシング2内に、音声信
号が供給される電磁コイル3と、当該電磁コイル3で生
ずる磁界変化により自由端4a側が伸縮する超磁歪ロッ
ド4と、当該超磁歪ロッド4の圧縮方向にプリストレス
を付与するスプリング5と、前記超磁歪ロッド4にバイ
アス磁界を付与する永久磁石6が内蔵された二つの超磁
歪アクチュエータA1 ,A2 を備えている。
【0013】 ここで、超磁歪ロッド4は、希土類元素
Rと鉄Feよりなり結晶構造がRFe2 ラーベス相型を
とる超磁歪材料で形成され、希土類元素Rとして、テル
ビウム(Tb),ディスプロシウム(Dy),サマリウ
ム(Sm),ホロミウム(Ho)の1種類以上の物質か
らなり、その組成が、鉄2原子に対して希土類元素1原
子当量分の割合に選定されたものが用いられ、本例で
は、Tb0.3Dy0.7 Fe2 系の直径6mm,長さ25
mmのETREMA TERFENOL−D(エトリー
マ社の商標)で形成されている。
【0014】 そして、超磁歪ロッド4は、表面に樹脂
皮膜や耐蝕金属皮膜が形成されて耐蝕コーティング加工
が施され、海水や水に浸漬されても腐食しないように成
されている。さらに、電磁コイル3はその電極(図示せ
ず)部分に耐水処理が施され、その他の部品も全て耐蝕
材料又は耐蝕コーティングされた材料で形成されてい
る。
【0015】 また、超磁歪ロッド4が、前記電磁コイ
ル3に供給される音声電流に対して線形に伸びるよう
に、バイアス磁界発生用の永久磁石6の磁力とスプリン
グ5の強度が選定され、本例では、永久磁石6の磁力が
300〜600Oe程度、スプリング5によるプリスト
レスが約10MPaに選定されている。
【0016】 各超磁歪アクチュエータA1 ,A2 は、
夫々の超磁歪ロッド4が同時に伸縮したときの反作用に
より生ずる力が互いに反発してバックマスとなるよう
に、前記各超磁歪ロッド4の固定端4b側を支持するケ
ーシング2の底部2b同士を対向させて、夫々の超磁歪
ロッド4,4の長手方向が一直線になるようにベースプ
レート7に固定して取り付けられている。
【0017】 また、前記各超磁歪ロッド4の自由端4
aには、プッシュロッド8を介して半球殻状の振動板
9,9が取り付けられて、これらの振動板9により形成
される球状の殻体10内に前記超磁歪アクチュエータA
1 ,A2 が収納されている。この振動板9の材料として
は、例えば、工業用純チタン,6Al−4V又は3Al
−2.5 V系チタン合金,SUS304,316,316
L,430,434系ステンレス,インコネル600,
X750系耐蝕合金,インコロイ800系耐蝕合金,ア
ルミニウム又はジュラルミン系合金などを用いることが
できる。本例では、外形100mm,厚さ2mmのアル
ミニウム半球殻を振動板9として用いた。また、各振動
板9,9間は隙間9aをもって取り付けられ、球状の殻
体10は、当該隙間9aを介して、その内部と外部が連
通するようになされている。
【0018】 以上が本発明の一構成例であって、次に
その作用を説明する。まず、音声振動発生源となる二つ
の超磁歪アクチュエータA1 ,A2 を、そのケーシング
2の底部2b同士をベースプレート7に突き合わせて、
夫々の超磁歪ロッド4が一直線上に配置されるように取
り付ける。次いで、各超磁歪ロッド4に、その自由端4
aからケーシング2外に延設されたプッシュロッド8を
介して半球状の振動板9を取り付けて、超磁歪スピーカ
1の組立を完了する。
【0019】 なお、振動板9をプッシュロッド8に取
り付ける方法としては、プッシュロッド8の先端に雄ね
じ8sを切っておき、振動板9の内面側にプラスチック
ナット9sを接着固定して、これらを螺合させればよ
い。また、各プッシュロッド8,8に振動板9,9を取
り付けたときに振動板9,9間に隙間9aが形成される
ように、一方のプッシュロッド8の先端から他方のプッ
シュロッド8の先端に至るまでの長さは、各超磁歪アク
チュエータA1 ,A 2 をベースプレート7に取り付けた
状態で、振動板9で形成される球の内径よりも長くなる
ように選定されている。
【0020】 このように形成された超磁歪スピーカ1
の各超磁歪アクチュエータA1 ,A2 の電磁コイル3,
3に同じ強さの音声信号を供給すると、夫々の超磁歪ロ
ッド4は同時に同じ量だけ伸縮する。そして、超磁歪ロ
ッド4が伸長する場合は、超磁歪ロッド4の自由端4a
側で振動板9を押し動かし、その反作用として、固定端
4b側でケーシング2の底部2bを押し動かすように力
が生ずる。このとき、二つの超磁歪アクチュエータ
1 ,A2 の反作用として生じた夫々の力が、ベースプ
レート7を挟んで互いに反発し押し合うように作用する
ので、超磁歪ロッド4,4の伸びは減衰されることな
く、全て夫々の自由端4a,4aの変位として表れる。
したがって、固定端4b側で生ずる反作用により自由端
4a側の変位が減衰されることがなく、高い音圧レベル
で音を発することができる。
【0021】 また、超磁歪スピーカ1は、半球状の二
つの振動板9,9により全体として球状に形成されてい
るので、その振動板9,9から発せられた音は、当該ス
ピーカ1を中心とする同心球を描くように全方向に伝わ
る。このとき、各振動板9は超磁歪ロッド4の長手方向
に振動し、超磁歪ロッド4と直交する方向には振動しな
いが、超磁歪ロッド4に対して直交する方向に伝わる音
は、長手方向に伝わる音圧の30%減に止まり、最大値
の70%の音圧で発せられることが実験的に確認され
た。したがって、超磁歪スピーカ1は完全な無指向性と
は言えないが、かなり無指向性に近いものとなり、例え
ば海洋牧場などで魚に音を聞かせるための水中スピーカ
として用いる場合に、ある程度の深さまで沈めた状態で
音を発することにより、音は超磁歪スピーカ1を中心と
する同心球状に拡がっていき、深さの異なるところに泳
いでいる魚にも確実にその音を聞かせることができる。
【0022】 さらに、振動板9,9で形成された球状
の殻体10は、その内外が隙間9aを介して連通されて
いるので、超磁歪スピーカ1を海中に沈めた場合に、内
部に海水が浸水して内外圧が均衡するので、殻体10を
構成する振動板9の厚さを薄く形成しても、殻体10が
水圧で潰れることはない。この場合に、隙間9aを介し
て殻体10の内外を連通する場合に限らず、振動板9,
9を密着させて1以上の透孔を穿設する場合であっても
よい。また、超磁歪アクチュエータA1 ,A2 は、超磁
歪ロッド4の表面が樹脂皮膜や耐蝕金属皮膜で耐蝕コー
ティング加工され、電磁コイル3はその電極(図示せ
ず)部分に耐水処理が施され、その他の部品も全て耐蝕
材料又は耐蝕コーティングされた材料で形成されている
ので、海水や水に浸漬されても腐食したり、動作不良を
起こすことがない。
【0023】 図3は本発明の他の実施形態を示し、本
例の超磁歪スピーカ20は、四つの超磁歪アクチュエー
タA1 〜A4 が用いられ、各超磁歪ロッド4の固定端4
bを支持するケーシング2の底部2bが、正四角柱状の
ベースブロック21に固定されている。そして、前記超
磁歪アクチュエータA1 〜A4 は、超磁歪ロッド4の自
由端4aが前記ベースブロック21を中心とする円周上
に等間隔で位置するように90°間隔で放射状に配置さ
れている。また、超磁歪ロッド4の自由端4aにはプッ
シュロッド8を介して球状の殻体22を経度線方向に沿
って四分割した分割球面状の振動板23…が所定の隙間
23aをもって取り付けられている。
【0024】 本例では、四つの超磁歪アクチュエータ
1 〜A4 が放射状に配されているので、音は100%
の音圧レベルで四方向へ出力され、ベースブロック21
を形成する四角柱の軸方向に沿って、その上下に伝わる
音のみが70%まで低下するに過ぎず、超磁歪ロッド4
の長手方向に伝わる音に比して音圧レベルが低下する方
向がほとんどなくなる。なお、4つの超磁歪アクチュエ
ータA1 〜A4 を90°間隔で放射状に配する場合に限
らず、3つの超磁歪アクチュエータを120°間隔で放
射状に配したり、それ以上の任意の数の超磁歪アクチュ
エータを等角的に放射状に配する場合であってもよい。
【0025】 図4は、本発明のさらに他の実施形態を
示し、本例の超磁歪スピーカ30は、六つの超磁歪アク
チュエータA1 〜A6 が用いられ、各超磁歪ロッド4の
固定端4bを支持するケーシング2の底部2bが、正六
面体(立方形)状のベースブロック31の各面に固定さ
れている。そして、前記超磁歪アクチュエータA1 〜A
6 は、超磁歪ロッド4の自由端4a側に延長した仮想軸
線が前記ベースブロック31を中心とする仮想正多面体
(立方体)の各面と直交するように放射状に配置されて
成る。また、超磁歪ロッド4の自由端4aにはプッシュ
ロッド8を介して正多面体(正六面体)となる殻体32
の各面を形成するように振動板33が所定の隙間33a
をもって取り付けられている。
【0026】 本例では、六つの超磁歪アクチュエータ
1 〜A6 が放射状に配されており、音は100%の音
圧レベルで六方向へ出力されるので、これが同心球状に
伝わって全方向に対して70%以上100%に近い音圧
で出力され、全方向の音圧レベルがフラットに近くな
り、さらに、無指向性の傾向が強くなる。なお、本例の
ように、仮想正多面体が立方体である場合に限らず、使
用する超磁歪アクチュエータの数に応じて正四面体,正
八面体,正十二面体など任意の正多面体を採用すること
ができる。また、振動板33は、仮想正多面体が正四面
体又は正八面体である場合には正三角形、正十二面体で
ある場合には正五角形というように、正多面体の各面の
形状を成す場合はもちろんのこと、これとは関係なく所
定の大きさの円板や曲面板を設ける場合であってもよ
い。この場合に、各振動板33を平面状にせず、図5に
示すように、球殻を等分割するように形成すれば、全方
向に対する音圧レベルがよりフラットになり、無指向性
の傾向がさらに強まる。
【0027】 図6はさらに他の実施形態を示し、本例
の超磁歪スピーカ40は、音声振動発生源として一つの
超磁歪アクチュエータAが、球殻状の振動板41の中心
軸に位置するように収納され、ケーシング2の底部2b
と、プッシュロッド8が夫々振動板41に固定されてい
る。また、振動板41には、その内部と外部を連通する
透孔42が穿設されており、超磁歪アクチュエータAの
超磁歪ロッド4はその表面に耐蝕コーティングが施され
ると共に、電磁コイル3はその電極部分に耐水処理が施
されてなる。したがって、この場合も、水中に沈めたと
きに振動板41内に透孔42から水が入り、内外圧が均
衡するので、振動板41を薄く形成しても水圧により潰
れることがなく、また、振動板41内に水が入っても超
磁歪アクチュエータAが動作不良を起こすこともない。
なお、振動板41の形状は殻体であれば、球殻に限ら
ず、中空正多面体など任意の形状を採用し得る。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、水
中などのようにケーシングを定置できない場合でも、超
磁歪ロッドが伸縮したときの反作用により生ずる力が互
いに反発して夫々のバックマスとなるように複数の超磁
歪アクチュエータが配設されているので、反作用により
自由端の変位が減衰することがなく、高い音圧レベルで
音を出力することができ、さらに、振動板の内外圧が均
衡するので、水深の深いところで使用する場合でも水圧
の影響を受けることがなく、さらに、超磁歪アクチュエ
ータが浸水することにより動作不良を起こすこともない
という大変優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る超磁歪スピーカの一例を示す断
面図。
【図2】 その外観図。
【図3】 本発明に係る他の実施形態を示す外観図。
【図4】 本発明に係る他の実施形態を示す外観図。
【図5】 本発明に係る他の実施形態を示す外観図。
【図6】 本発明に係る他の実施形態を示す外観図。
【図7】 従来装置を示す断面図。
【符号の説明】
1,20,30,40・・・超磁歪スピーカ 2・・・ケーシング 2b・・底部 3・・・電磁コイル 4・・・超磁歪
ロッド 4a・・自由端 4b・・固定端 5・・・スプリング 6・・・磁石 A1 〜A6 ,A・・超磁歪アクチュエータ 9,23,33,41・・振動板 10,22,32
・・・殻体 21,31・・ベースブロック 42・・・透孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(2)内に、音声信号が供給
    される電磁コイル(3)と、当該電磁コイル(3)で生
    ずる磁界変化により伸縮する超磁歪ロッド(4)と、当
    該超磁歪ロッド(4)の圧縮方向にプリストレスを付与
    するスプリング(5)と、前記超磁歪ロッド(4)にバ
    イアス磁界を付与する磁石(6)が内蔵され、前記超磁
    歪ロッド(4)の変位をその自由端(4a)を介して外部に
    出力し、夫々の振動板(9,23,33)を駆動するように
    なされた二以上の超磁歪アクチュエータ(A1〜A6)を音
    声振動発生源として備え、 当該各超磁歪アクチュエータ(A1〜A6)は、前記各超磁
    歪ロッド(4)が同時に伸縮したときの反作用により生
    ずる力が互いに反発して夫々のバックマスとなるように
    前記各超磁歪ロッド(4)の固定端(4b)側を支持する
    ケーシング(2)の底部(2b)同士が固定して取り付け
    られ、 前記各超磁歪ロッド(4)により駆動される前記振動板
    (9,23,33)は、殻体(10,22,32)を形成するよう
    に配設されて、当該殻体(10,22,32)内に前記超磁歪
    アクチュエータ(A1〜A6)が収納されると共に、当該殻
    体(10,22,32)にはその内部と外部を連通する流路が
    形成され、 各超磁歪アクチュエータ(A1〜A6)の超磁歪ロッド
    (4)はその表面に耐蝕コーティングが施されると共
    に、電磁コイル(3)はその電極部分に耐水処理が施さ
    れてなることを特徴とする超磁歪スピーカ。
  2. 【請求項2】 ケーシング(2)内に、音声信号が供給
    される電磁コイル(3)と、当該電磁コイル(3)で生
    ずる磁界変化により伸縮する超磁歪ロッド(4)と、当
    該超磁歪ロッド(4)の圧縮方向にプリストレスを付与
    するスプリング(5)と、前記超磁歪ロッド(4)にバ
    イアス磁界を付与する磁石(6)が内蔵され、前記超磁
    歪ロッド(4)の変位をその自由端(4a)を介して外部に
    出力し、夫々の振動板(9,23,33)を駆動するように
    なされた二以上の超磁歪アクチュエータ(A1〜A6) を音
    声振動発生源として備え、 当該各超磁歪アクチュエータ(A1〜A6)は、前記各超磁
    歪ロッド(4)が同時に伸縮したときの反作用により生
    ずる力が互いに反発して夫々のバックマスとなるように
    前記各超磁歪ロッド(4)の固定端(4b)側を支持する
    ケーシング(2)の底部(2b)同士が固定して取り付け
    られたことを特徴とする超磁歪スピーカ。
  3. 【請求項3】 前記超磁歪アクチュエータ(A1〜A4)が
    三以上用いられ、超磁歪ロッド(4)の固定端(4b)を
    支持する夫々のケーシング(2)の底部(2b)同士をベ
    ースブロック(21)に固定すると共に、超磁歪ロッド
    (4)の自由端(4a)側に延長した仮想軸線が前記ベー
    スブロック(21)を中心とする円周上に等間隔で交差す
    るように前記超磁歪アクチュエータ(A1〜A4)が放射状
    に配置されて成る請求項1又は2記載の超磁歪スピー
    カ。
  4. 【請求項4】 前記超磁歪アクチュエータ(A1〜A6)が
    四以上用いられ、超磁歪ロッド(4)の固定端(4b)を
    支持する夫々のケーシング(2)の底部(2b)同士をベ
    ースブロック(31)に固定すると共に、超磁歪ロッド
    (4)の自由端(4a)側に延長した仮想軸線が前記ベー
    スブロック(31)を中心とする仮想正多面体の各面の中
    心で交差するように各超磁歪アクチュエータ(A1〜A6
    が放射状に配置されて成る請求項1又は2記載の超磁歪
    スピーカ。
  5. 【請求項5】 ケーシング(2)内に、音声信号が供給
    される電磁コイル(3)と、当該電磁コイル(3)で生
    ずる磁界変化により伸縮する超磁歪ロッド(4)と、当
    該超磁歪ロッド(4)の圧縮方向にプリストレスを付与
    するスプリング(5)と、前記超磁歪ロッド(4)にバ
    イアス磁界を付与する磁石(6)が内蔵され、前記超磁
    歪ロッド(4)の変位をその自由端(4a)を介して外部に
    出力し、殻体状の振動板(41)を駆動するようになされ
    た超磁歪アクチュエータ(A)を音声振動発生源として
    備え、 当該超磁歪アクチュエータ(A) が前記殻体状の振動板
    (41)内部に配設され、当該振動板(41)には、その内
    部と外部を連通する透孔(42)が穿設され、 各超磁歪アクチュエータ(A)の超磁歪ロッド(4)は
    その表面に耐蝕コーティングが施されると共に、電磁コ
    イル(3)はその電極部分に耐水処理が施されてなるこ
    とを特徴とする超磁歪スピーカ。
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