JPH11259099A - 音声符号化・復号装置 - Google Patents
音声符号化・復号装置Info
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- JPH11259099A JPH11259099A JP10065418A JP6541898A JPH11259099A JP H11259099 A JPH11259099 A JP H11259099A JP 10065418 A JP10065418 A JP 10065418A JP 6541898 A JP6541898 A JP 6541898A JP H11259099 A JPH11259099 A JP H11259099A
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Abstract
おいて、DTMF信号等の非音声信号を、少ない歪で伝送で
きるようにする。 【解決手段】 符号器において、一部の符号化処理機能
ブロックに関して、音声信号の符号化に最適化されたも
のと、非音声信号の符号化に最適化されたものとを設け
る。伝送する対象となる信号が音声か、非音声かを識別
する手段を設け、識別手段の判定結果に応じて、上記機
能ブロックのいずれかを選択した上で符号化処理を行う
ような構成とする。符号器出力に判定結果を畳み込む手
段を設け、伝送速度を変えず、かつ音声品質を極力劣化
させずに伝送できるような構成にする。また、復号器側
も、符号器に対応する切替手段を備えた。
Description
有線通信および無線通信において用いられる音声符号化
・復号装置に関し、特にDTMF(Dual Tone Multi-Frequen
cy)信号などの、音声周波数帯域を用いた非音声信号を
伝送する事の出来る音声符号化・復号装置に関する。
減が最も重要な課題である。通信トラヒックの大部分を
占める音声信号の高能率伝送を実現するため、近年、8k
bit/sCS-ACELP(Conjugate-Structure Algebraic-Code-E
xcited Linear Prediction: 共役構造代数的符号励振
線形予測)音声符号化方式(ITU-T勧告G.729準拠)に代表
されるような、音声符号化・復号方式に基づく高能率音
声符号化装置を適用する事例が増えつつある。
ルゴリズムにおいては、少ない情報量で高品質な音声を
得るため入力信号を音声信号に特化した構成となってい
る。この事を上記8kbit/s CS-ACELP方式を例にとって説
明する。図20に符号器のブロック図を、図21に復号
器のブロック図を示す。本符号化方式は、人間の発声機
構をモデル化した符号化アルゴリズムとなっており、即
ち、人間の声道情報をモデル化した合成フィルタ412(音
声のスペクトル包絡に対応する線形フィルタ)を構成
し、人間の声帯音源に相当する符号帳に蓄えられた時系
列の信号(励振信号再生部411の出力)で駆動する事によ
って音声を再生するCELP方式に基づいている。なお、詳
細なアルゴリズムの説明は、ITU-T Recommendation G.7
29, ■Coding of Speech at 8kbit/s using Conjugate-
Structure Algebraic-Code-ExcitedLinear Prediction
(CS-ACLEP)■を参照されたい。
造になると、高能率音声符号化装置を用いた伝送路にお
いて、音声周波数帯域を用いた音声信号以外の信号(例
えば、デュアルトーンで構成されたプッシュボタンに用
いられるDTMF信号、No.5シグナリング、モデム信号な
ど)の伝送特性は、伝送効率が高能率になればなるほど
低下する傾向がある。
詳細について、図22、図23を用いて説明する。図2
2は、図20に示した符号器内のLSP量子化部309の詳細
構成であり、図23は、図21に示した復号器内のLSP
逆量子化部407の詳細構成である。
係数の量子化に3つの処理手順を踏む事で実現してい
る。即ち、LSP量子化部309は、以下に示す3つの処理機
能ブロックを有している。 (1)フレーム間で予測可能な成分を差し引いて効率的に
量子化するための移動平均(MA)予測成分計算部308 (2)ターゲットとなるLSPを、音声により学習された符号
帳を用いて大雑把に量子化を行う第1段LSP量子化符号
帳335 (3)第1段で大雑把に量子化されたターゲットLSPに対し
て、乱数系列を用いた符号帳で微調整を行う第2段LSP
量子化符号帳336
数特性の急激な変化の少ない、即ちフレーム間で相関性
の強い信号を効率的に量子化する事が出来る。また(2)
の学習符号帳と、(3)の乱数符号帳との併用により、数
学的な厳密性には欠けるものの、スペクトル包絡の概形
を効率よく表現する事が出来る。また、(3)の乱数符号
帳の存在により、スペクトル包絡の微妙な変化にも柔軟
に追随する事が出来る。以上の観点から、LSP量子化部3
09は音声のスペクトル包絡情報の特徴を効率よく符号化
するのに良く適した方式であるといえる。
においては、以下のような性質を考慮する必要がある。 ・スペクトル包絡は音声信号と明らかに異なっている。 ・信号継続時間と、ポーズ時間との間でスペクトル特性
に急激な変化がある。利得も急激に変化する。ただし、
信号継続時間内に限定すれば、スペクトル特性、利得と
もに変化量が極めて小さい。 ・LSPの量子化歪がそのままDTMF信号の周波数歪に反映
されるため、LSP量子化歪は出来るだけ小さくする必要
がある。 ・DTMF信号が継続する区間においては、周波数特性は極
めて安定している。 以上の観点から、上記LSP量子化部309は、DTMF信号のス
ペクトル包絡情報を符号化するのに効果的な方法である
とは言えない。
な非音声信号はいくつかの観点で音声信号とは異なる性
質を有しているため、非音声信号の符号化に当たって、
特に伝送速度が低く符号化のための冗長性が少ないとい
う条件の下では、音声信号と同じ手法を用いるのは適当
とは言えない。
信における呼接続などのために、シグナリング伝送のた
めの信号線を別途設ける事をせず、DTMF信号等を用いて
インチャネルでシグナリング伝送を行う事が多い。この
場合、割当てられた伝送路が上記の高能率音声符号化を
用いた伝送路であれば、DTMF信号の伝送特性は悪化する
ため、呼接続が正常に出来なくなるケースが高い頻度で
発生するといった弊害がある。
て、例えば、特開平9-81199に示されるような図24の
装置構成がとられる事がある。この構成においては送信
側に、音声信号と、DTMF信号のような非音声信号とを識
別する手段と、DTMF信号をあらかじめ符号化したパター
ンを記憶しているメモリを、送信側と受信側とで有して
おり、本識別手段においてDTMF信号の入力を識別する
と、DTMFの番号に対応する符号化パターンを保持するメ
モリのインデックスを受信側に送信し、受信側ではその
インデックスを識別して、その番号に対応するDTMF信号
を生成するものである。
段として、例えば、特開平9-326772に示されるような図
25の装置構成がとられる事がある。この構成において
は、入力音声の符号化に際し、フィルタ係数を得て音声
符号化量を算出する聴覚重み付けフィルタと、聴感上の
品質を高めるための聴覚重み付けフィルタ適応部で得ら
れる反射係数を設定値と比較する反射係数判定手段と、
この反射係数が規定の範囲外であれば聴覚重み付けフィ
ルタを使用し、規定の範囲内であれば聴覚重み付けフィ
ルタを使用しない使用切換手段を備えた。
する信号レベル監視手段を付加し、使用切換手段は反射
係数と入力信号のレベルの変化の組み合わせで聴覚重み
付けフィルタの使用切換を行うようにした。また、復号
装置側も対応する使用切換手段を備えた。
において、音声/DTMF識別器が誤識別を起こす事があ
る。このとき、従来の第1の装置構成では、受信側にお
いて、音声伝送の途中に完全なデュアルトーンが生成さ
れ、即ち、会話の途中で突然DTMFの「ピー」音が挟まる
ような状況を呈する事となり、音声品質へのダメージが
大きくなる事が予想される。また、DTMFと識別されたと
きの復号器の入力が不定となるため、通常の音声伝送に
復帰後、復号器の内部状態が不連続となり、異音が発生
するといった問題もある。
持するためには、音声/DTMF識別器には誤識別率が限り
なく0に近い性能の高いものが要求される。これを、例
えばDSPなどの信号処理プロセッサで実現する場合通常
処理負荷は高くなる。このような識別アルゴリズムに対
応する必要から、実現に当たっては高性能のプロセッサ
を必要とするため実現コストが高くなるなどの問題も発
生する。
伝送速度が比較的高い(16kbit/s程度)符号化アルゴリズ
ムであれば聴覚重み付けフィルタや、ポストフィルタに
よる周波数歪を改善する事で十分なDTMF伝送特性を得る
事が出来るが、これよりも更に低速度(8kbit/s以下)の
音声符号化アルゴリズムにおいては、冗長度が少なくな
る分音声信号の符号化に特化されているため、上記フィ
ルタ以外の機能ブロックで、上記フィルタによる歪以上
の符号化歪が加わってしまう事が知られている。従っ
て、本装置構成においてDTMF信号の伝送特性を十分に改
善する事が出来ない。
るために考えられたものであり、DTMF信号等の非音声信
号の伝送特性の改善を図りつつ、符号化アルゴリズムが
本来持っている音声伝送品質が維持された高能率音声符
号化・復号装置を、より簡便な方法で提供し、DTMF信号
等の非音声信号をインチャネルで伝送可能とする事を目
的とする。
る音声符号化・復号装置は、符号部側において、音声信
号を圧縮符号化する符号器と、符号器に入力される信号
が音声信号か、非音声信号かを識別し、判定結果を出力
する、音声/非音声識別器と、上記符号器の出力と、上
記音声/非音声識別器の判定結果とを多重化し、伝送路
に出力する多重化部とを備え、復号部側において、上記
多重化部で多重化されたデータ列から、上記符号器の出
力と、上記音声・非音声識別器の判定結果とに分離する
多重分離部と、上記符号器の出力である符号を音声信号
に復号する復号器とを備え、上記符号器は、内部のある
処理機能ブロックについて、音声の符号化に適した第1
の機能ブロックと、非音声の符号化に適した第2の機能
ブロックとを有し、上記音声/非音声識別器の判定結果
に応じて、上記第1の機能ブロック、または第2の機能
ブロックのいずれかを選択する機能を有し、上記復号器
は、内部の一部処理機能ブロックについて、上記第1の
機能ブロックに対応する第3の機能ブロックと、上記第
2の機能ブロックに対応する第4の機能ブロックとを有
し、上記多重データ分離部で分離された、上記音声/非
音声識別器の判定結果に応じて、上記第3の機能ブロッ
ク、または第4の機能ブロックのいずれかを選択する機
能を有する。
号装置は、上記第1、第3の機能ブロックは、音声によ
り学習された信号系列に基づく第1の量子化符号帳であ
り、上記第2、第4の機能ブロックは、非音声により学
習された第2の量子化符号帳である。
号装置は、上記第1の機能ブロックは、音声の符号化に
適したLSP量子化部、上記第2の機能ブロックは、非音
声の符号化に適したLSP量子化部であり、第3および第
4の機能ブロックはそれぞれ上記第1の機能ブロック
と、上記第2の機能ブロックに対応するLSP逆量子化部
である。
号装置は、上記第2の機能ブロックは、LSPの移動平均
予測処理を停止するか、または移動平均予測の効果を軽
減する機能を持つ。
号装置は、上記第1及び第2の機能ブロックは、量子化
誤差計算に用いる重み付け係数が異なり、ある特定の周
波数領域において、上記第2の機能ブロックの重み付け
係数を上記第1の機能ブロックの重み付け係数より大き
くしたものである。
号装置は、上記音声/非音声識別器の判定結果を復号部
に伝送する手段として、上記符号部側では、上記第2の
機能ブロックには、ある特定の量子化符号が割り当てら
れており、上記第1の機能ブロックには、上記第2の機
能ブロックに割り当てられた量子化符号とは異なる量子
化符号が割り当てられており、上記複合部側の上記多重
データ分離部では、上記第2の機能ブロックに割り当て
られた特定の量子化符号を検出したら、上記音声/非音
声識別器の判定結果が「非音声」と判断して、上記第4
の機能ブロックを選択して復号処理を行ない、上記第2
の機能ブロックに割り当てられた特定の量子化符号が検
出されなかったら、上記音声/非音声識別器の判定結果
が「音声」と判断して、上記第3の機能ブロックを選択
して復号処理を行なう構成とした。
号装置は、上記第1、第2の機能ブロックは、LSP量子
化部を含んでいるものである。
号装置は、上記第1、第2の機能ブロックは、利得量子
化部を含んでいるものである。
号装置は、上記音声/非音声信号識別器が、入力信号が
音声信号/非音声信号のいずれかを識別するパラメータ
として、符号化処理時に算出される内部パラメータを用
いる。
施の形態1について図面を参照しながら説明する。図1
は本発明の実施の形態1における音声符号化・復号装置
の構成を示すブロック図である。図1の送信側におい
て、101は音声信号をあるアルゴリズムに基づき高能率
に圧縮符号化する符号器、102は符号器への入力信号が
音声信号か、非音声信号(例えば、DTMF信号、No.5
シグナリング等)かを識別し、判定結果を出力する音声
/非音声信号識別器、103、104は切替スイッチ、105、1
06はそれぞれ符号器101の一部機能を実行する符号化処
理機能ブロック、107は識別器の判定結果と、符号器の
出力とを多重化して伝送路に出力する多重化部である。
ここで符号化処理機能ブロック105は、音声信号を対象
に高能率に圧縮符号化できるように最適化がなされてい
る。一方、符号化処理機能ブロック106は非音声信号、
例えばDTMF信号を少ない歪で圧縮符号化できるように最
適化がなされている。
器101と同一のアルゴリズムに基づき高能率に圧縮され
た音声符号を音声信号に復号する復号器、202は多重化
部107で多重化された音声/非音声信号識別器102の判定
結果と、符号器101の出力とを分離して出力する多重分
離部、203、204は切替スイッチ、205、206はそれぞれ復
号器201の一部機能を実行する復号処理機能ブロックで
ある。ここで、205、206はそれぞれ符号器101の符号化
処理機能ブロック105、106に対応している、または機能
的に全く同一のものである。
ついて説明する。図1の送信側において、音声/非音声
信号識別器102は、入力される信号が音声信号か、非音
声信号であるかを常に監視し、その判定結果に基づいて
符号器101の動作モードを決定する。音声/非音声信号
識別器102で「音声」と判定されたときは、切替スイッ
チ103を端子103A側に、同104を端子104A側にそれぞれ倒
す。その結果、符号器101の内部において、符号化処理
処理機能ブロック105が選択され、音声信号を高能率に
符号化するのに適した動作モード(以下、■音声モード
■と称する)となる。このモードにおいて、符号器101は
音声信号を符号化アルゴリズムに基づいて符号化処理を
実行し、入力音声に対応する符号を出力する。
音声」と判定されたときは、切替スイッチ103を端子103
B側に、同104を端子104B側にそれぞれ倒す。その結果、
符号器101の内部において、符号化処理機能ブロック106
が選択され、非音声信号、例えばDTMF信号等を少ない歪
で圧縮符号化するのに適した動作モード(以下■非音声
モード■と称する)となる。このモードにおいて、符号
器101は非音声信号、例えばDTMF信号等を符号化アルゴ
リズムに基づいて符号化処理を実行し、入力された非音
声信号に対応する符号を出力する。
て、一例として、識別の対象となる非音声信号にDTMF信
号を用いて説明する。DTMF信号はデュアルトーンで構成
されており、出力される信号の周波数成分は規定により
特定の値に固定されている事から、 ・FFT等を用いて周波数分析を行う ・バンドパスフィルタを用いて特定の周波数成分を濾波
する 等の方法を用いて、周波数軸上の特徴量を抽出し、DTMF
信号の持つ特徴量と一致するか否かを判定する事により
識別する事が出来る。
レベルが規定により特定の範囲に限定されている事、レ
ベルの変動が少ない事などから、比較的レベル変動が大
きくダイナミックレンジの広い音声信号とは明らかに異
なった特徴を示す。従って、入力信号のレベルを監視す
る事により、DTMF信号識別のための補助情報として用い
る事でDTMF信号の検出精度を向上させる事も出来る。音
声/非音声信号識別器102では上記のパラメータを入力
信号を用いて独自に算出し、それらを基に判定を下して
結果を出力する機能を持つ。
れた音声信号、或いは非音声信号が符号化されたもの
(以下、音声/非音声符号と称する)と、音声/非音声信
号識別器102の出力である入力信号の識別結果(音声信号
か、非音声信号か)を多重化して伝送路へ送出する。
路から受信した信号列から、多重分離部202において音
声/非音声符号と、音声/非音声信号識別器102の判定
結果とに分離する。このように信号列から取り出された
音声/非音声信号識別器102の判定結果が、「音声」で
あれば切替スイッチ203を端子203A側に、同204を端子20
4A側にそれぞれ倒す。その結果、復号器201の内部にお
いて復号処理機能ブロック205が選択され、符号器101の
音声モードに対応した復号器の動作モードとなる。この
モードにおいて、復号器201は復号アルゴリズムに基づ
いて復号処理を実行し音声信号を復号する。このとき、
符号化・復号処理はいずれも音声モードで実行されてい
るので、復号された音声信号は符号化アルゴリズムがも
つ本来の性能に見合った品質となっている。
された音声/非音声信号識別器102の判定結果が、「非
音声」であれば切替スイッチ203を端子203B側に、同204
を端子204B側にそれぞれ倒す。その結果、復号器201の
内部において復号処理機能ブロック206が選択され、符
号器101の非音声モードに対応した復号器の動作モード
となる。このモードにおいて、復号器201は復号アルゴ
リズムに基づいて復号処理を実行し非音声信号を復号す
る。このとき、符号化・復号処理はいずれも非音声モー
ドで実行されているので、復号された非音声信号は音声
モードで実行されるよりも一層歪の少ないものとなって
いる。
声信号伝送時には音声の符号化により適した通常の音声
符号化・復号アルゴリズムを用いた方法で、また、非音
声信号、特にDTMF信号等の伝送時においては、一部の処
理機能ブロックを非音声信号の符号化により適した方法
に切替えて符号化・復号処理を実行するので、非音声信
号伝送時に伝送速度を上げる事無く、高品質の非音声信
号を伝送する事が出来る。
復号処理の一部に変更を加えるものであり、アルゴリズ
ムの本質に関わるような切替を行うものではないため、
例えば、音声信号入力中に、音声/非音声信号識別器10
2で「非音声」と誤識別した場合でも、多少の劣化はあ
るものの、ある程度の音声伝送品質は維持できるので、
通話中に耳触りとなるような弊害は抑えられるといった
利点もある。
の形態2について、図2、図3を参照しながら説明す
る。本実施の形態は実施の形態1のモード切替に関し、
符号化処理機能ブロック105、106の一つの動作例につい
て詳細に述べたものである。ここで、説明を判り易くす
るために、符号化アルゴリズムの一例としてCS-ACELP方
式(ITU-T勧告G.729準拠)を用いる事とする。CS-ACELP方
式に基づく符号器の詳細なブロック図は上記に示した図
20に、復号器の詳細なブロック図は同じく図21に示
した通りである。なお、図1と同一符号を記した構成要
素は、上記実施の形態1の項で説明したものと同一の機
能を持つ構成要素であるため説明の重複を省く。
側)に非音声信号、例えばDTMF信号によって学習されたL
SP量子化符号帳2(310A)を別途用意する。即ち、図2に
示すように、音声入力に最適化された符号化処理機能ブ
ロック105には、音声により学習されたLSP量子化符号帳
1(310)が対応し、非音声信号に最適化された符号化処理
機能ブロック106にはLSP量子化符号帳2(310A)が対応す
る。音声/非音声信号識別器102が「音声」と判定した
ときは、切替スイッチ103を端子103Aに、同104を端子10
4Aにそれぞれ倒し、LSP量子化符号帳1(310)に基づくLSP
のベクトル量子化を実行する。一方、音声/非音声信号
識別器102が「非音声」と判定したときは、切替スイッ
チ103を端子103Bに、同104を端子104Bにそれぞれ倒し、
LSP量子化符号帳2(310A)に基づくLSPのベクトル量子化
を実行する。
に示すように、LSP量子化符号帳1(406)に加えて、LSP量
子化符号帳2(310A)と全く同一のLSP量子化符号帳2(406
A)を用意する。即ち、音声入力に最適化された復号処理
機能ブロック205には、LSP量子化符号帳1(406)が対応
し、非音声信号に最適化された復号処理機能ブロック20
6にはLSP量子化符号帳2(406A)が、それぞれ対応する。
多重分離部202において、取り出された音声/非音声信
号識別器102の判定結果が、「音声」であれば、切替ス
イッチ203を端子203A側に、同204を端子204A側にそれぞ
れ倒し、LSP量子化符号帳1(406)から、送信されたイン
デックスに対応するLSPベクトルを抽出する。一方、多
重分離部202で取り出された音声/非音声信号識別器102
の判定結果が、「非音声」であれば、切替スイッチ203
を端子203B側に、同204を端子204B側にそれぞれ倒し、L
SP量子化符号帳2(406A)から、送信されたインデックス
に対応するLSPベクトルを抽出する。
声信号が入力された場合は、音声によって学習された符
号帳を用いてLSPが量子化され、また、DTMF信号が入力
された場合は、DTMF信号によって学習された符号帳を用
いてLSPが量子化されるようにしているので、音声信号
伝送時には、より音声信号に適した符号化を、DTMF信号
伝送時には、よりDTMF信号に適した符号化を行う事が出
来る。この手段により、DTMF信号のスペクトル包絡情報
を精度良く、かつ効率的に量子化する事が出来るため、
DTMF信号伝送時の量子化歪をより低減する事ができる。
の形態3について図4〜図8を参照しながら説明する。
本実施の形態は実施の形態1のモード切替に関し、符号
化処理機能ブロック105、106の一つの動作例について詳
細に述べたものである。ここで、説明を判り易くするた
めに、符号化アルゴリズムの一例としてCS-ACELP方式(I
TU-T勧告G.729準拠)を用いる事とする。なお、図1と同
一符号を記した構成要素は、上記実施の形態1の項で説
明したものと同一の機能を持つ構成要素であるため説明
の重複を省く。
おいて、スペクトル包絡の微妙な揺らぎが発生しない事
に着目したものである。符号器の動作について図4を用
いて説明する。図4はCS-ACELP方式に基づく本発明の符
号器の処理機能ブロックの一部を示したものである。本
実施の形態においては、量子化方式の異なるLSP量子化
部を2種類持っている。即ち、LSP量子化部1(309)は、
例えば、図22に示されたような、音声信号の入力に対
して特化された符号帳探索方式を実現する。一方、LSP
量子化部2(309A)は、非音声信号の入力に対して特化さ
れた符号帳探索方式を実現する。即ち、音声信号に最適
化された符号化処理機能ブロック105には、LSP量子化部
1(309)が対応し、非音声信号に最適化された符号化処理
機能ブロック106にはLSP量子化部2(309A)が対応する。
音声/非音声信号識別器102が「音声」と判定したとき
は、切替スイッチ103を端子103Aに、同104を端子104Aに
それぞれ倒し、LSP量子化部1(309)の量子化方式に基づ
くLSP量子化を実行する。一方、音声/非音声信号識別
器102が「非音声」と判定したときは、切替スイッチ103
を端子103Bに、同104を端子104Bにそれぞれ倒し、LSP量
子化部2(309A)の量子化方式に基づくLSP量子化を実行す
る。
に、LSP逆量子化部1(407)に加えて、LSP量子化部2(309
A)に対応したLSP逆量子化部2(407A)を用意する。即ち、
音声入力に最適化された復号処理機能ブロック205に
は、LSP逆量子化部1(407)が、非音声信号に最適化され
た復号処理機能ブロック206にはLSP逆量子化部2(407A)
がそれぞれ対応する。多重分離部202において取り出さ
れた音声/非音声信号識別器102の判定結果が「音声」
であれば切替スイッチ203を端子203A側に、同204を端子
204A側にそれぞれ倒しLSP逆量子化部1(407)に基づく方
法でLSPを抽出する。LSP逆量子化部1(407)は、例えば、
図23に示されたようなLSP量子化部1(309)に対応した
逆量子化を実現する。一方、多重分離部202で取り出さ
れた音声/非音声信号識別器102の判定結果が「非音
声」であれば切替スイッチ203を端子203B側に、同204を
端子204B側にそれぞれ倒し、LSP逆量子化部2(407A)に基
づく方法でLSPを抽出する。
図6に示すような手段を用いる。これはLSP量子化部1(3
09)の、第2段LSP量子化符号帳336からの信号入力を無
効にしたものである。DTMF信号のような非音声信号につ
いては、スペクトル包絡はあらかじめ判っているため、
第1段LSP量子化において、入力が想定される非音声信
号のスペクトル包絡を少ない量子化歪で表現出来るベク
トルを、第1段LSP量子化符号帳335にあらかじめ埋め込
んでおく。これにより、第1段量子化で精度良く量子化
が可能となる。また、DTMF信号入力時には、包絡情報が
微妙に変動する事は通常ありえない。既に、第1段の量
子化である程度の精度は確保されているので第2段の微
調整は不要であり、逆に周波数歪の原因ともなる事が考
えられるため無効にしておく。
式を用いた場合、LSP逆量子化部2(407A)の一例として、
例えば図7に示すような方式を用いる。これもまた、LS
P逆量子化部1(407)の、第2段LSP量子化符号帳336から
の信号入力を無効にしたものである。
れば、DTMF信号伝送時において、第1のLSP量子化手段
でDTMF信号のスペクトル包絡情報を精度良く量子化し、
また、DTMF信号伝送時にはスペクトル包絡情報の揺らぎ
が少ない事に着目して、第2のLSP量子化手段を省略す
るようにしているので、上記符号化・復号装置における
DTMF伝送歪を低減する事が出来る。
で説明した、DTMF信号で学習されたLSP量子化符号帳2(3
10A)を別途用意し、音声/非音声信号識別器102の判定
結果に応じて使用する符号帳を切替えるという手段を併
用しても、上記実施の形態と同様の効果を得る事が出来
る。
では、DTMF信号伝送時において、量子化歪に起因する周
波数歪を低減するように工夫したものであるが、次に、
DTMF信号の立上り、立ち下がり時に起きるスペクトル包
絡情報の急激な変化に追随できるようにするための実施
の形態を示す。図9は、この実施の形態4におけるLSP
量子化部の内部の構成を示すブロック構成図である。な
お、図9において、図4と同一符号を記した構成要素
は、上記実施の形態3の項で説明したものと同一の機能
を持つ構成要素であるため説明の重複を省く。
形態において、図4に示したLSP量子化に関わるブロッ
ク群の動作は、実施の形態3によるものと全く同一であ
る。実施の形態3と異なるのはLSP量子化部2(309A)の内
部のみである。図9によれば、LSP量子化部2(309A)は移
動平均予測の機能を外した構成となっている。LSPの量
子化には、第1段LSP符号帳のみを用いる。これによ
り、音声/非音声信号識別器102で入力信号がDTMF信号
を識別したら、LSPの移動平均予測処理を停止させるの
と同じ効果が得られる。
を取るため、図7に示すLSP逆量子化部2(407A)から、移
動平均予測の機能を外した単純な構成とする事で、LSP
の復号を実現する事が出来る。
2で説明したように、第1段LSP量子化符号帳2(335A)を
別途用意する手段を併用する事も出来る。このとき、移
動平均の過去のLSPに対する重み付けを軽くするように
構成された移動平均予測係数符号帳2(337A)をLSP量子化
符号帳2(310A)に盛り込む事で、移動平均予測効果の軽
減を実現する事が出来る。
応を取るため、図11に示すような構成とする事で、LS
Pの復号を実現する事が出来る。
れば、DTMF信号伝送時に、LSP量子化における移動平均
予測の効果を無くす、または効果を低減するような構成
としたのでDTMF信号の立上り、立ち下がり時において、
復号されるべきDTMF信号波形の特性を改善する事が出来
る。
するデュアルトーンの周波数近傍の情報をより正確に符
号化する事に着目した実施の形態を示す。図12はこの
実施の形態5におけるLSP量子化部2(309A)の内部の構成
を示すブロック構成図である。なお、図12において、
図6と同一符号を記した構成要素は、上記実施の形態3
の項で説明したものと同一の機能を持つ構成要素である
ため説明の重複を省く。
形態において、図12に示したLSP量子化部2(309A)の動
作は、実施の形態3によるものと量子化誤差重み付け係
数計算部2(338A)の内部動作が異なるが、その他の動作
は実施の形態3と同一である。
CS-ACELP方式に依れば、以下の式に示される方法で計算
されている。
クトルのピークがくる周波数域については重み付け係数
を重くし、スペクトルの”谷”になっている周波数域に
ついては重み付け係数が軽くなっている。これは、スペ
クトルのピークを示す周波数域については量子化誤差の
寄与分を重くして、誤差に対する感度を鋭くする効果が
ある。
スペクトル情報は、1次から6次付近の低次のLSPに集
中している事が知られている。量子化誤差重み付け係数
計算部2(338A)は、量子化誤差重み付け係数計算部(338)
からこの事を利用して改良が加えられたものである。即
ち、10次のLSP係数のベクトル量子化において、ベク
トル距離算出時に、1次〜6次付近の低次のLSPの誤差
については重み付けをさらに重くし(即ち、わずかの誤
差にも鋭敏に感応するよう係数感度を高める)、高次の
LSPについては重み付けを軽くする(即ち、ある程度の
誤差は許容するよう係数感度を低く抑える)構成として
ある。これは、例えば、上記式におけるw1〜w6におい
て、1以上の係数を乗じる事によって簡単に実現する事
が出来る。
れば、LSP量子化を、DTMF信号を構成するデュアルトー
ン周波数付近について、より精度を高める事が出来るの
で、LSPの量子化誤差を低減でき、よって、復号されたD
TMF信号の周波数歪を小さくする事ができる。
の形態6について、図13を参照しながら説明する。本
実施の形態は、実施の形態1の音声/非音声信号識別器
102の出力である信号識別情報の多重化、即ち、多重化
部107及び多重分離部202に関する。
あるパラメータをターゲットとして量子化するための量
子化器の構成の一つの例を示すブロック図である。量子
化値の候補となる信号を量子化符号帳340に予め蓄積し
ておく。量子化の対象となるターゲット信号が入力され
たら量子化符号帳の各候補について、ターゲット信号と
の誤差を最小自乗誤差計算部342で計算する。このよう
に、最小の自乗誤差を与える符号帳の候補を探索し、探
し出された候補に付けられたインデックスを引き出し最
適符号として量子化器から出力する。
号の探索時にある特定の制約条件を用いる。その一例と
して、音声信号伝送時には、図13の量子化符号帳にお
いて白く示した部分(インデックス0000〜1010)のみを探
索する。また、DTMF信号伝送時においては、同じく斜線
で示した部分(インデックス1011〜1111)のみを探索す
る。このような制限を設ける事により、受信側の多重分
離部において、当該パラメータの量子化値を調べる事に
よって、音声/非音声信号識別器102の判定結果を知る
事が出来、識別パターンが多重化されたのと同等の効果
を呈する事が出来る。
識別のためのビットを設ける必要が無いため、伝送速度
を増やさずに音声/非音声識別器の判定結果を受信側に
送る事が出来る。
声信号伝送時とDTMF信号伝送時とで異なる量子化符号を
用いる事により、音声/非音声信号識別器102の判定結
果情報を埋め込む事を可能としたものであるが、次に、
ある量子化テーブルの1つを音声/非音声識別パターン
として用いる場合の実例を、図14、15を用いて詳し
く説明する。なお、図1〜図13と同一符号を記した構
成要素は、上記実施の形態1〜6の項で説明したものと
同一の機能を持つ構成要素であるため説明の重複を省
く。
施の形態3の手段とを併用する事で、より効率の良い音
声/非音声信号伝送を実現する事が出来る。ここで、図
14は、音声信号伝送時に用いられるLSP量子化部1(30
9)、及びLSP量子化符号帳1(310)の内部構造を示すブロ
ック図、図15は、同じくDTMF信号伝送時に用いられる
LSP量子化部2(309A)、及びLSP量子化符号帳2(310A)の内
部構造を示すブロック図である。実施の形態6における
量子化符号帳には、本実施の形態において、第2段LSP
量子化符号帳336を対応させる。DTMF信号伝送時に割当
てられている量子化の候補は、第2段LSP量子化符号帳3
36において斜線で示されているただ1つの候補のみであ
る。残りの候補は音声信号伝送時に割当てられ上記候補
はこのモードにおいて禁止符号となる。DTMF信号伝送時
に割当てられている候補は1つしかないので、そのイン
デックスはそのままDTMF伝送モードである事を識別する
パターンとして取り扱う事が出来る。
る第2段LSP符号は1つしか割当てられていないが、図
15に示すように、第1段LSP量子化符号帳2(335A)でDT
MF信号のスペクトル包絡情報を十分に表現出来る構成と
しているので、第2段LSP量子化を実行する必要が無
く、従って第2段LSP量子化の情報を送る必要は元々無
い。よって、特性の劣化等の問題は発生しない。
部107が構成する符号器から出力されるフレームフォー
マットは図16の通りとなる。DTMF信号伝送モードにお
いては、第2段LSP量子化で禁止符号としたインデック
スをDTMF信号伝送識別パターンとして送っている事に特
徴がある。受信側の多重分離部202においては、第2段L
SPを常に監視し、この識別パターンと一致したらDTMF信
号伝送モードと解釈して復号器201を制御する。
音声伝送時に選択できなくなる禁止符号(量子化ステッ
プ)を僅か1つに抑えたため、音声伝送時の品質をほと
んど劣化させずに、音声/非音声信号識別器102の判定
結果を伝送する信号列に埋め込む事が出来るという利点
がある。また、DTMF信号伝送時においては、DTMF信号を
符号化伝送するために特化されたアルゴリズムとなって
おり、識別パターンとなる選択禁止符号を送信するため
の十分なビット数が確保されているためDTMF信号の劣化
も無いという優れた利点がある。
量子化符号帳を用いた場合について述べたが、次に、図
20における利得量子化部316及び利得量子化符号帳317
を用いた場合の実例を、図17及び図18を用いて詳し
く説明する。
て、DTMF信号の立上り、立ち下がり時を除けば利得の変
動が極めて少ない事に着目した手段である。識別情報の
多重化手段として、利得量子化ベクトル符号帳の一つを
禁止し、そのインデックスを識別パターンに用いる点の
他は実施の形態7の場合と同一である。音声信号伝送時
において、サブフレーム(5msec)毎に行っている利得の
量子化を、利得変動の少ないDTMF信号伝送時において
は、フレーム毎(10msec)に間引いて冗長度を減らす代わ
りに識別パターンを埋め込む事を特徴とする。
化のタイムスケジュールを図18に示す。音声信号伝送
モードにおいては、1フレームに2回(即ちサブフレー
ム毎に)利得の量子化を実行する。第1サブフレームで
は通常の符号帳探索を行う。第2サブフレームの利得符
号帳探索において、実施の形態6で示した量子化方法を
用いる。即ち、音声信号伝送時においては唯一の禁止ベ
クトルを除いて全探索を行い、最適ベクトルのインデッ
クスを利得量子化部316から出力する。
は1フレームに1回しか実行しない。これは、例えば、
全フレームを対象とした利得の量子化を行う事で、実現
する事が出来る。符号帳探索においては、上記音声信号
伝送モードにおける第1サブフレーム時と同様、全探索
を実行する。そして、1サブフレーム分の利得量子化情
報の代わりに、識別情報として音声入力時に探索禁止と
したベクトルのインデックスを利得量子化部316から出
力する。
部107が構成する符号器から出力されるフレームフォー
マットは図17の通りとなる。DTMF信号伝送モードにお
いては、音声信号伝送モードにおいて第1サブフレーム
利得量子化情報を送っていた部分に、全フレームに対す
る利得量子化符号を挿入してある。また、第2サブフレ
ームにおいて利得符号の量子化において禁止符号とした
インデックスを、DTMF信号伝送識別パターンとして送っ
ている事に特徴がある。受信側の多重分離部202におい
ては、第2フレーム利得符号を監視しこの識別パターン
と一致したら、DTMF信号伝送モードと解釈して復号器20
1を制御する。
ドにおいては、送られてきた利得符号を基に逆量子化を
行いサブフレーム毎に利得値を更新して復号処理を行
う。一方、DTMF信号伝送モード時には、1フレームに1
つの利得符号しか送られてこないため利得の更新もフレ
ーム単位となる。
音声伝送時に選択できなくなる禁止符号(量子化ステッ
プ)を僅か1つに抑えたため、音声伝送時の品質をほと
んど劣化させずに、音声/非音声信号識別器102の判定
結果を伝送する信号列に埋め込む事が出来るという利点
がある。また、DTMF信号伝送時においては、DTMF信号を
符号化伝送するために特化されたアルゴリズムとなって
おり、識別パターンとなる選択禁止符号を送信するため
の十分なビット数が確保されているため、DTMF信号の劣
化をなくする事が出来る。
の形態9について、図19を参照しながら説明する。本
実施の形態は、音声/非音声信号識別器102の1つの動
作例について詳細に述べたものである。なお、図1と同
一符号を記した構成要素は、上記実施の形態1の項で説
明したものと同一の機能を持つ構成要素であるため説明
の重複を省く。
する。実施の形態1において、DTMF信号の識別手段を数
例提示したが、大きく分けて(1)周波数成分、(2)利得成
分の2点に特徴があるという事が言える。ここで、例え
ば符号化方式にCS-ACELP方式(図20,図21)を用いた
音声符号化・復号装置においては、入力された音声信号
を分析して効率よく符号化するため、線形予測法に基づ
く音声信号の周波数分析を実行する符号化処理機能ブロ
ックであるLP分析部302を有している。ここで計算され
るパラメータ(例えば反射係数等)から、DTMF信号の特徴
を示す情報を引き出す事が出来る。音声/非音声信号識
別器102は、この機能を備えており、音声/非音声信号
識別器102自身が周波数分析を実行する手段を持たな
い。なお、音声/非音声信号識別器102の詳細について
は、特開平9-326772に詳細に述べられているので、ここ
での説明は省く。
符号化処理で必須のパラメータを流用して、音声/非音
声信号の識別に用いている構成となっているため、信号
識別のために必要なパラメータを簡単に得る事が出来
る。従って、信号識別のための処理負荷が軽くできる。
簡便な処理で実現できるため装置構成が簡単に出来る事
が期待でき、装置実現のためのコストを低減できるとい
った利点がある。
号伝送時には音声の符号化により適した、通常の音声符
号化・復号アルゴリズムを用いた方法で、また、非音声
信号、特にDTMF信号等の伝送時においては、一部の処理
機能ブロックを、非音声信号の符号化により適した方法
に切替えて、符号化・復号処理を実行するので、非音声
信号伝送時に、伝送速度を上げる事無く、高品質の非音
声信号を伝送する事が出来る。
理の一部に変更を加えるものであり、アルゴリズムの本
質に関わるような切替を行うものではないため、例え
ば、音声信号入力中に、音声/非音声信号識別器102で
「非音声」と誤識別した場合でも、多少の劣化はあるも
のの、ある程度の音声伝送品質は維持できるので、通話
中に耳触りとなるような弊害は抑えられる、といった利
点もある。
の良くない音声/非音声信号識別器を適用しても、ある
程度の音声品質の維持が可能である事から、装置構成を
簡単に出来、実現のためのコストが低減できるなどの優
れた効果がある。
ブロック構成図である。
に関わる部分のブロック構成図である。
化に関わる部分のブロック構成図である。
化に関わる部分のブロック構成図である。
子化に関わる部分のブロック構成図である。
P量子化部、及びLSP量子化符号帳の詳細構成図である。
P逆量子化部、及びLSP量子化符号帳の詳細構成図であ
る。
化に関わる部分のブロック構成図である。
P量子化部、及びLSP量子化符号帳の詳細構成図である。
LSP量子化部、及びLSP量子化符号帳の詳細構成図であ
る。
LSP逆量子化部、及びLSP量子化符号帳の詳細構成図であ
る。
LSP量子化部、及びLSP量子化符号帳の詳細構成図であ
る。
符号帳の構成例の一つを示す図である。
LSP量子化部、及び第1のLSP量子化符号帳の詳細構成図
である。
LSP量子化部、及び第2のLSP量子化符号帳の詳細構成図
である。
の信号伝送時のフレームフォーマットを示す図である。
の信号伝送時のフレームフォーマットを示す図である。
の利得量子化処理ブロックのタイムスケジュールを記し
た表である。
のブロック構成図である。
すブロック図である。
すブロック図である。
部、及びLSP量子化符号帳の内部詳細構成を示すブロッ
ク図である。
化部、及びLSP量子化符号帳の内部詳細構成を示すブロ
ック図である。
ロック図である。
ブロック図である。
3、104:切替スイッチ、105、106:符号化処理機能ブロッ
ク、 107:多重化部、 201:復号器、202:多重分離
部、 203、204:切替スイッチ、205、206:復号処理機能
ブロック、 301:符号化前処理部、302:LP分析部、
303:線形予測計算部、 304:聴覚重み付けフィル
タ、305:LP-LSP変換部、 306:開ループピッチ探索
部、307:非量子化LSP-LP変換部、 308:移動平均予測
成分計算部、309、309A:LSP量子化部、 310、310A:L
SP量子化符号帳、311:量子化LSP-LP変換部、 312:LP逆
フィルタ、 313:ピッチ成分計算部、314:励振信号
(周期成分)量子化部(閉ループピッチ探索部)、315、32
2:インパルス応答計算部、 316:利得量子化部、317:
利得量子化符号帳、 318:符号帳探索用ターゲット信
号計算部、319:パルス予備選択部、 320:ピッチプレ
フィルタ、321:励振信号(雑音成分)量子化部(固定符号
帳探索部)、323:利得の移動平均予測部、 324:符号
計算部、325:ピッチポストフィルタ、 326、331、33
2、333:加算器、327:量子化された励振信号計算部、
330:利得乗算器、334:最小自乗誤差計算部、 33
5、335A:第1段LSP量子化符号帳、336:第2段LSP量子化
符号帳、 337、337A:移動平均予測係数符号帳、338:
量子化誤差重み付け係数計算部、 340:一般的な量子
化符号帳、341:加算器、 342:最小自乗誤差計算部、
401:ピッチラグ復号部、402:利得量子化符号帳、
403:利得逆量子化部、 404:利得の移動平均予測部、40
5:励振信号(雑音成分)逆量子化部、 406、406A:LSP
量子化符号帳、407、407A:LSP逆量子化部、 408:ピ
ッチポストフィルタ、409:LSP内挿部、 410:LSP-LP
変換部、 411:励振信号計算部、412:合成フィルタ、
413:ポストフィルタ、 414:後処理部。
Claims (9)
- 【請求項1】 符号部側において、 音声信号を圧縮符号化する符号器と、 符号器に入力される信号が音声信号か、非音声信号かを
識別し、判定結果を出力する、音声/非音声識別器と、 上記符号器の出力と、上記音声/非音声識別器の判定結
果とを多重化し、伝送路に出力する多重化部とを備え、 復号部側において、 上記多重化部で多重化されたデータ列から、上記符号器
の出力と、上記音声・非音声識別器の判定結果とに分離
する多重分離部と、 上記符号器の出力である符号を音声信号に復号する復号
器とを備え、 上記符号器は、内部のある処理機能ブロックについて、
音声の符号化に適した第1の機能ブロックと、非音声の
符号化に適した第2の機能ブロックとを有し、 上記音声/非音声識別器の判定結果に応じて、上記第1
の機能ブロック、または第2の機能ブロックのいずれか
を選択する機能を有し、 上記復号器は、内部の一部処理機能ブロックについて、
上記第1の機能ブロックに対応する第3の機能ブロック
と、上記第2の機能ブロックに対応する第4の機能ブロ
ックとを有し、 上記多重データ分離部で分離された、上記音声/非音声
識別器の判定結果に応じて、上記第3の機能ブロック、
または第4の機能ブロックのいずれかを選択する機能を
有する事を特徴とする音声符号化・復号装置。 - 【請求項2】 上記第1、第3の機能ブロックは、音声
により学習された信号系列に基づく第1の量子化符号帳
であり、上記第2、第4の機能ブロックは、非音声によ
り学習された第2の量子化符号帳である事を特徴とする
請求項1記載の音声符号化・復号装置。 - 【請求項3】 上記第1の機能ブロックは、音声の符号
化に適したLSP量子化部、上記第2の機能ブロックは、
非音声の符号化に適したLSP(Line Spectrum Pair:線ス
ペクトル対)量子化部であり、第3および第4の機能ブ
ロックはそれぞれ上記第1の機能ブロックと、上記第2
の機能ブロックに対応するLSP逆量子化部である事を特
徴とする請求項1記載の音声符号化・復号装置。 - 【請求項4】 上記第2の機能ブロックを構成するLSP
量子化部は、LSPの移動平均予測処理を停止するか、ま
たは移動平均予測の効果を軽減する機能を持つ事を特徴
とする請求項3記載の音声符号化・復号装置。 - 【請求項5】 上記第1及び第2の機能ブロックは、量
子化誤差計算に用いる重み付け係数が異なり、ある特定
の周波数領域において、上記第2の機能ブロックの重み
付け係数を上記第1の機能ブロックの重み付け係数より
大きくする事を特徴とする請求項3記載の音声符号化・
復号装置。 - 【請求項6】 上記音声/非音声識別器の判定結果を復
号部に伝送する手段として、上記符号部側では、上記第
2の機能ブロックには、ある特定の量子化符号が割り当
てられており、上記第1の機能ブロックには、上記第2
の機能ブロックに割り当てられた量子化符号とは異なる
量子化符号が割り当てられており、上記複合部側の上記
多重データ分離部では、上記第2の機能ブロックに割り
当てられた特定の量子化符号を検出したら、上記音声/
非音声識別器の判定結果が「非音声」と判断して、上記
第4の機能ブロックを選択して復号処理を行ない、上記
第2の機能ブロックに割り当てられた特定の量子化符号
が検出されなかったら、上記音声/非音声識別器の判定
結果が「音声」と判断して、上記第3の機能ブロックを
選択して復号処理を行なう事を特徴とする請求項1記載
の音声符号化・復号装置。 - 【請求項7】 上記第1、第2の機能ブロックは、LSP
量子化部を含んでいる事を特徴とする請求項6記載の音
声符号化・復号装置。 - 【請求項8】 上記第1、第2の機能ブロックは、利得
量子化部を含んでいる事を特徴とする請求項6記載の音
声符号化・復号装置。 - 【請求項9】 上記音声/非音声信号識別器は、入力信
号が音声信号/非音声信号のいずれかを識別するパラメ
ータとして、符号化処理時に算出される内部パラメータ
を用いる事を特徴とする請求項1記載の音声符号化・復
号装置。
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JP3475772B2 (ja) | 2003-12-08 |
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