JPH11250231A - 凹凸面接触パッドおよび凹凸パターン採取装置 - Google Patents

凹凸面接触パッドおよび凹凸パターン採取装置

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JPH11250231A
JPH11250231A JP10053773A JP5377398A JPH11250231A JP H11250231 A JPH11250231 A JP H11250231A JP 10053773 A JP10053773 A JP 10053773A JP 5377398 A JP5377398 A JP 5377398A JP H11250231 A JPH11250231 A JP H11250231A
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JP10053773A
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Taku Niizaki
卓 新崎
Shintaro Nema
新太郎 根間
Yusaku Fujii
勇作 藤井
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Fujitsu Ltd
Fujitsu Telecom Networks Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Fujitsu Telecom Networks Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、指紋や鼻紋のように微細なパター
ンの採取に供される凹凸面接触パッドと、その凹凸面接
触パッドを介して採取されたパターンを画像情報として
得る凹凸パターン採取装置とに関し、多様な分野の凹凸
パターンが柔軟に精度よく採取され、かつ小型化が可能
であることを目的とする。 【解決手段】 透明体からなる基盤11と、凹凸のパタ
ーンが表面に形成された物体10が接し得る面を基盤1
1の一方の面との境界に対向して有し、その基盤11の
一方の面に光学的に密に結合すると共に、所望の波長域
における反射率がその所望の波長域以外の付帯波長域に
おける反射率より小さい半透明層12とを備えて凹凸面
接触パッドが構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指紋や掌紋か牛の
鼻紋のように微細な凹凸として形成されたパターンの採
取に供される凹凸面接触パッドと、その凹凸面接触パッ
ドを介して採取されたパターンを画像情報として得る凹
凸パターン採取装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、信号処理に適用可能なマイクロプ
ロセッサやDSP(以下、「プロセッサ」と総称す
る。)の処理量が著しく高められ、さらに、その処理量
の向上が低廉化に併せてはかられつつある。したがっ
て、セキュリティシステムや犯罪捜査等の分野では、上
述したプロセッサが適用されることによって指紋等の採
取および照合を高速にあるいは実時間で行うシステムが
開発され、かつ実用に供されている。
【0003】また、このようなシステムについては、適
用されるプロセッサの処理量の向上とパターン認識技術
の進展とに応じて、従来、コストや応答性の制約に阻ま
れて実現されなかった高い精度の照合が可能となると共
に、微細な表面加工が施された物品の検査その他の多く
の分野への適用が可能となりつつある。図10は、従来
の指紋照合システムの構成例を示す図(1) である。
【0004】図において、一対の側面の一方が傾斜面で
ある四角錐台状の透明体からなる光導板110には、そ
の一方の側面に製膜された反射鏡111が備えられ、こ
の側面に対向する他方の側面には絞り112とレンズ1
13とがそれぞれ設けられる。レンズ113の光軸の延
長線上には鏡面がその光軸に垂直に設定された鏡114
が配置され、その鏡面の近傍にはレンズ113の光軸に
平行に撮像面が設定された撮像素子(CCD)115が
配置される。導光板110の底面の近傍にはその底面に
出射口が対向する発光ダイオード116-1〜116-Nが
配置され、かつ撮像素子115の駆動端子には縦属接続
された駆動回路117、画像信号読み取り回路118、
画像情報記憶部119、画像処理部120およびパター
ン認識部121が接続される。
【0005】なお、以下では、図10に一点鎖線で示す
ように、指紋照合システムを構成する要素の内、パター
ン認識部121以外の全ての要素からなる部分を「凹凸
パターン採取装置」という。このような構成の従来例
(以下、「第一の従来例」という。)では、導光板11
0の上面に指紋の照合の対象となるべき指が接触してい
る状態において発光ダイオード116-1〜116-Nから
出射された光は、その導光板110の底面および上面を
介してこの指の表面に照射される。
【0006】ところで、導光板110の上面の内、上述
した指の凹部に対向する部分に照射された光(以下、
「凹部照射光」という。)は、その部分が指とは何ら接
触していないために、両者の間に形成された空間を往復
する過程で散乱し、かつ指の色等に応じた波長領域の濾
波処理が施されると共に、減衰して導光板110に鋭角
の入射角で再び入射する。したがって、凹部照射光の成
分は導光板110の内部を全反射して伝搬することなく
その導光板110の底面から外部に放射される。
【0007】しかし、導光板110の上面の内、上述し
た指の凸部が接触している部分に照射された光は、その
凸部で反射しあるいは散乱することによって、球面波と
してこの導光板110の内部に再び入射する。さらに、
このようにして入射した光の成分の内、一部は、図10
に点線で示すように、導光板110の内部を全反射しつ
つ反射鏡111に到達してその反射鏡111の鏡面で全
反射し、かつ絞り112の開口部、レンズ113および
鏡114の鏡面を介して撮像素子115の撮像面に至
る。
【0008】一方、駆動回路117は撮像素子115に
所定の駆動信号(撮像面の走査とその走査に同期した画
像信号の取得に要する。)を与え、かつ画像信号取り込
み回路118は、この撮像素子115が出力する画像信
号を駆動回路117を介して取り込むと共に、その画像
信号で示される画像情報(ここでは、簡単のため、フレ
ーム単位に含まれる画素値の列からなると仮定する。)
を画像情報記憶部119の記憶領域にフレーム毎にリサ
イクリックに格納する。
【0009】また、画像処理部120は、画像情報記憶
部119に画素値の列として格納された画像情報に、画
素値の値が予め設定された閾値を超える部分を隆線部と
し、かつ他の部分を谷線部とする2値化処理を施すこと
によって、指から採取された指紋(凹凸パターン)を2
値の画素値の列として示すパターン画像情報を生成す
る。
【0010】さらに、パターン認識部121は、このよ
うにして生成されたパターン画像情報を観測空間上の観
測パターンとして前処理を施すことによって特徴抽出を
行い、その特徴抽出の結果として得られた特徴情報と、
予めデータベースとして登録された特徴情報との相関を
とることによって、上述した指の指紋の照合を行う。図
11は、従来の指紋照合システムの構成例を示す図(2)
である。
【0011】図において、図10に示すものと機能およ
び構成が同じものについては、同じ符号を付与して示
し、ここではその説明を省略する。本図に示す指紋照合
システムと図10に示す指紋照合システムとの構成の相
違点は、直方体状の導光板110aが導光板110に代
えて備えられ、反射鏡111、絞り112および鏡11
4は備えられず、導光板110aの側面に出射口が対向
する光源131が発光ダイオード116-1〜116-Nに
代えて備えられ、導光板110aの底面に対向し、かつ
光軸がその底面に垂直に設定されたレンズプレート13
2がレンズ113に代えて備えられ、撮像面がそのレン
ズプレート132を介して導光板110aの底面に平行
に対向する撮像素子115aが撮像素子115に代えて
備えられた点にある。
【0012】このような構成の従来例(以下、「第二の
従来例」という。)では、光源131から出射された光
は、導光板110aの内部を全反射しつつこの導光板1
10aの上面と、その上面に接触している指の凹部およ
び凸部の双方とに照射される。また、撮像素子115a
の撮像面には、指の凹部に照射された光の内、導光板1
10aおよびレンズプレート132を透過した成分が到
達するが、反対に凸部に照射された光の成分の大半はこ
の導光板110aの内部を全反射しつつ伝搬する過程で
減衰し、あるいはその導光板110aの側面から外部に
放射される。
【0013】したがって、撮像素子115aの撮像面に
は、指の指紋の隆線部と谷線部とを示す画素値の大小関
係が第一の従来例とは反対である像が光学的に形成され
る。撮像素子115aは、その像を示す画像信号を出力
し、かつ駆動回路117を介してこのような画像信号を
取り込む画像信号取り込み回路118に併せて、その後
段に配置された画像情報記憶手段119、画像処理部1
20およびパターン認識部121は、何れも第一の従来
例と同様に連係して作動する。
【0014】また、導光板110a、光源131、レン
ズプレート132および撮像素子115aからなる光学
系については、指の凹部に照射された光の光路とその光
に応じて生じた反射光の光路とがほぼレンズプレート1
32の光軸に平行であり、かつ撮像素子115aの撮像
面に垂直であるので、第一の従来例で生じていた光学的
な歪みが回避されると共に、小型化が可能である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した第
一の従来例では、指の凸部で反射(散乱)し、かつ導光
板110を介して反射鏡111に入射する光の入射角
は、レンズ113の光軸の方向に異なる点に位置する凸
部についてはその位置に応じて異なった値となるが、反
対にこの光軸に垂直な仮想直線上に位置する凸部につい
ては何れも同じ値となる。
【0016】すなわち、撮像素子115によって画像信
号として得られる指紋の像には、上述した光軸とその光
軸に垂直な方向に対する光学的な倍率が異なるために、
台形状の歪みが生じた。したがって、第一の従来例で
は、例えば、画像処理部120がこのような歪みを補償
し、あるいはパターン認識部121に登録されるべき標
準パターンに同様の歪みに相当する重み付けが予め施さ
れることが要求されていた。
【0017】なお、このような第一の従来例の課題を解
決する技術としては、例えば、特開昭62−18781
9号公報に掲載されるように、ホログラムが適用される
ことによって「導光板の内部から外部に対する光の導
出」を実現する先行技術がある。しかし、このような先
行技術については、狭小な波長域に分布するレーザ光を
出射する光源が必須であり、そのレーザ光の波長に対す
る回折角の変化率が極めて大きいことに併せて、ホログ
ラムに固有の非点収差に起因して画像の解像度が低下す
るために、実際には適用できない場合が多かった。
【0018】また、第二の従来例では、指の凹部に対向
する導光板110aの面に先行して行われた指紋の採取
や照合の際に付着した脂肪等が付着している場合には、
その脂肪等が光学的に疑似的な指の凸部として作用す
る。したがって、画像信号取り込み回路118が駆動回
路117を介して撮像素子115aから取り込む画像信
号のSN比が低下し、さらに、画像処理部120によっ
て生成されるパターン画像情報には、パターン認識部1
21が行うべき正常な指紋の照合が妨げられる程度に大
きなレベルの雑音が重畳する可能性があった。
【0019】本発明は、多様な分野の凹凸パターンが柔
軟に精度よく採取され、かつ小型化が可能である凹凸面
接触パッドおよび凹凸パターン採取装置を提供すること
を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1に記載
の発明の原理構成図である。
【0021】請求項1に記載の発明は、透明体からなる
基板11と、凹凸のパターンが表面に形成された物体1
0が接し得る面を基板11の一方の面との境界に対向し
て有し、その基板11の一方の面に光学的に密に結合す
ると共に、この物体10の色の主成分が分布する固有波
長域の透過率がその固有波長域以外の波長域における透
過率より大きい半透明層12とを備えたことを特徴とす
る。
【0022】図2は、請求項2〜5に記載の発明の原理
ブロック図である。請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の凹凸面接触パッド21と、凹凸面接触パッド2
1を構成する半透明層12の透過率が大きい固有波長域
を含む照明波長域で、その半透明層12とこの凹凸面接
触パッド21を構成する基板11とを介して撮像を行う
ことによって、画像情報を得る撮像手段22と、撮像手
段22によって得られた画像情報に、半透明層12と物
体10とが接し得る面で反射した光と、その物体10で
反射した光とを画素毎に輝度の差に基づいて峻別する処
理を施し、この物体10の表面に形成された凹凸パター
ンを示すパターン画像情報を生成する画像強調手段23
とを備えたことを特徴とする。
【0023】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の凹凸面接触パッド21と、凹凸面接触パッド21を構
成する半透明層12の透過率が小さい波長域に光学的な
阻止域を有するカラーフィルタ31と、半透明層12、
凹凸面接触パッド21を構成する基板11およびカラー
フィルタ31を介して波長域を含む照明波長域で撮像を
行うことによって、画像情報を得る撮像手段32と、撮
像手段32によって得られた画像情報に、半透明層12
と物体10とが接し得る面で反射した光と、その物体1
0で反射した光とを画素毎に輝度と波長との双方あるい
は一方の相違に基づいて峻別する処理を施し、この物体
10の表面に形成された凹凸パターンを示すパターン画
像情報を生成する画像強調手段33とを備えたことを特
徴とする。
【0024】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の凹凸面接触パッド21と、凹凸面接触パッド21を構
成する半透明層12の透過率が大きい固有波長域に光学
的な阻止域を有するカラーフィルタ41と、半透明層1
2、凹凸面接触パッド21を構成する基板11およびカ
ラーフィルタ41とを介して固有波長域を含む照明波長
域で撮像を行うことによって、画像情報を得る撮像手段
42と、撮像手段42によって得られた画像情報に、半
透明層12と物体10とが接し得る面で反射した光と、
その物体10で反射した光とを画素毎に輝度と波長との
双方あるいは一方の相違に基づいて峻別する処理を施
し、この物体10の表面に形成された凹凸パターンを示
すパターン画像情報を生成する画像強調手段43とを備
えたことを特徴とする。
【0025】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の凹凸面接触パッド21と、凹凸面接触パッド21を構
成する半透明層12の透過率が大きい固有波長域を含む
照明波長域で、その半透明層12とこの凹凸面接触パッ
ド21を構成する基板11とを介して撮像を行うことに
よって、画像情報を得る撮像手段22と、撮像手段22
によって得られた画像情報に、照明波長域の内、固有波
長域とその固有波長域以外の波長域との何れか一方の成
分を強調し、かつ半透明層12と物体10とが接し得る
面で反射した光と、その物体10で反射した光とを画素
毎に輝度と波長との双方あるいは一方の相違に基づいて
峻別する処理を施すことによって、この物体10の表面
に形成された凹凸パターンを示すパターン画像情報を生
成する画像強調手段51とを備えたことを特徴とする。
【0026】請求項1に記載の発明にかかわる凹凸面接
触パッドでは、透明体からなる基板11の面に垂直に照
射された光の一部はその基板11の表面と、この表面と
半透明層12との境界と、その境界に対向してこの半透
明層12が有する面とでそれぞれ反射し、その光が照射
された経路を遡る。このようにして反射した光の成分に
ついては、そのエネルギーの大半が上述したように基板
11の表面と、この表面と半透明層12との境界で反射
した光の成分となるが、前者の波長領域における分布は
基板11が透明体からなるためにほぼ一定に保たれる。
しかし、後者の成分は、半透明層12の色に相当し、か
つその半透明層12の透過率が小さい波長域に多く分布
する。
【0027】また、上述したように基板11の面に垂直
に照射された光の内、半透明層12に接触した物体10
の凸部にこの半透明層12を介して照射されたために、
その凸部で反射した光の成分については、半透明層12
と基板11とが光学的に密に結合するので、この物体1
0の色の主成分が分布し、かつ半透明層12の透過率が
大きい固有波長域に分布する。
【0028】さらに、基板11の面に垂直に照射された
光の内、上述した物体10の凹部と対向してその物体1
0の凸部と何ら接していない半透明層12の面にこの半
透明層12の内側から照射された光については、これら
の凹部と半透明層12の面との間で反復して反射する過
程で減衰し、基板11を介して既述の経路を遡る成分の
エネルギーは著しく小さな値となる。
【0029】すなわち、半透明層12に接触した物体1
0の表面に形成された凹凸パターンの凹部と凸部とは、
その物体10の表面に基板11および半透明層12を介
して照射された光のスペクトラムの分布と、上述した固
有波長域とその固有波長域以外の波長域とにおけるこの
半透明層12の透過率の相違とに基づいて、輝度と波長
との双方あるいは一方が異なる光の像として光学的に確
度高く分離される。
【0030】請求項2に記載の発明にかかわる凹凸パタ
ーン採取装置では、撮像手段22は、請求項1に記載の
凹凸面接触パッド21を構成する半透明層12の透過率
が大きい固有波長域を含む照明波長域で、その半透明層
12に接触している物体10をこの半透明層12と凹凸
面接触パッド21を構成する基板11とを介して撮像す
ることによって画像情報を得る。
【0031】この画像情報には、上述した物体10の表
面に形成された凹凸パターンの凹部と凸部とが凹凸面接
触パッド21によって輝度が異なる光の像として示され
るので、画像強調手段23は、その画像情報に、半透明
層12と物体10とが接し得る面で反射した光とその物
体10で反射した光とを画素毎に輝度の差に基づいて峻
別する処理を施し、この物体10の表面に形成された凹
凸パターンを示すパターン画像情報を生成する。
【0032】すなわち、上述した凹部と凸部とをそれぞ
れ示す画素の画素値の差が凹凸面接触パッド21が既述
の通りに行う光学的な処理の下で確保され、さらに、こ
の画素値の差に基づいてこれらの凹部と凸部とに対応す
る画素の何れか一方が他方に対して強調されるので、こ
のような光学的が処理が施されることなく得られた画像
情報に単に画素値の2値化処理等の処理が施されていた
従来例に比べて、鮮明に凹凸パターンがとらえられる。
【0033】請求項3に記載の発明にかかわる凹凸パタ
ーン採取装置では、撮像手段32は、請求項1に記載の
凹凸面接触パッド21を構成する半透明層12の透過率
が小さい波長域を含む照明波長域で、その半透明層12
に接している物体10をこの半透明層12、凹凸面接触
パッド21を構成する基板11およびカラーフィルタ3
1とを介して撮像することによって画像情報を得る。
【0034】この画像情報には、カラーフィルタ31が
上述した波長域に光学的な阻止域を有するので、既述の
物体10の表面に形成された凹凸パターンの凹部と凸部
とを示す画素の内、前者の画素値が小さな値に制限さ
れ、反対に後者の画素値が抽出されることによってなる
像としてこの凹凸パターンが含まれる。画像強調手段3
3は、その画像情報に、半透明層12と物体10とが接
し得る面で反射した光とその物体10で反射した光とを
画素毎に輝度と波長との双方あるいは一方の相違に基づ
いて峻別する処理を施し、この物体10の表面に形成さ
れた凹凸パターンを示すパターン画像情報を生成する。
【0035】すなわち、上述した凹部と凸部とをそれぞ
れ示す画素の相違が凹凸面接触パッド21が既述の通り
に行う光学的な処理の下で確保され、さらに、この相違
に基づいてこれらの凹部と凸部とに対応する画素の一方
が他方に対して強調されるので、このような光学的な処
理が施されることなく得られた画像情報に単に画素値の
2値化処理等の処理が施されていた従来例に比べて、鮮
明に凹凸パターンがとらえられる。
【0036】請求項4に記載の発明にかかわる凹凸パタ
ーン採取装置では、撮像手段42は、請求項1に記載の
凹凸面接触パッド21を構成する半透明層12の透過率
が大きい固有波長域を含む照明波長域で、その半透明層
12に接している物体10をこの半透明層12、凹凸面
接触パッド21を構成する基板11およびカラーフィル
タ41とを介して撮像することによって画像情報を得
る。
【0037】この画像情報には、カラーフィルタ41が
上述した固有波長域に光学的な阻止域を有するので、既
述の物体10の表面に形成された凹凸パターンの凹部と
凸部とを示す画素の内、前者の画素値が抽出され、かつ
反対に後者の画素値が小さな値に制限されることによっ
てなる像としてこの凹凸パターンが含まれる。画像強調
手段43は、その画像情報に、半透明層12と物体10
とが接し得る面で反射した光とその物体10で反射した
光とを画素毎に輝度と波長との双方あるいは一方の相違
に基づいて峻別する処理を施し、この物体10の表面に
形成された凹凸パターンを示すパターン画像情報を生成
する。
【0038】すなわち、上述した凹部と凸部とをそれぞ
れ示す画素の相違が凹凸面接触パッド21が既述の通り
に行う光学的な処理の下で確保され、さらに、この相違
に基づいてこれらの凹部と凸部とに対応する画素の何れ
か一方が他方に対して強調されるので、このような光学
的な処理が施されることなく得られた画像情報に単に画
素値の2値化処理等の処理が施されていた従来例に比べ
て、鮮明に凹凸パターンがとらえられる。
【0039】請求項5に記載の発明にかかわる凹凸パタ
ーン採取装置では、撮像手段22は、請求項1に記載の
凹凸面接触パッド21を構成する半透明層12の透過率
が大きい固有波長域を含む照明波長域で、その半透明層
12に接している物体10をこの半透明層12および凹
凸面接触パッド21を構成する基板11を介して撮像す
ることによって画像情報を得る。
【0040】この画像情報には、上述した物体10の表
面に形成された凹凸パターンの凹部と凸部とが凹凸面接
触パッド21によって輝度と波長との双方あるいは何れ
か一方が異なる光の像として示される。画像強調手段5
1は、その画像情報に、上述した照明波長域の内、既述
の固有波長域とその固有波長域以外の波長域との何れか
一方の成分を抽出することによって、半透明層12と物
体10とが接し得る面で反射した光と、その物体10で
反射した光とを画素毎に輝度と波長との双方あるいは一
方の相違に基づいて峻別する処理を施し、この物体10
の表面に形成された凹凸パターンを示すパターン画像情
報を生成する。
【0041】すなわち、上述した凹部と凸部とをそれぞ
れ示す画素の相違が凹凸面接触パッド21が既述の通り
に行う光学的な処理の下で確保され、さらに、この相違
に基づいてこれらの凹部と凸部とに対応する画素の何れ
か一方に対して他方を強調する処理が光学的な処理では
なく、画像処理の過程で施されるので、請求項3、4に
記載の凹凸パターン採取装置に比べて、光学系の構成の
簡略化と物理的なサイズの低減とがはかられる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態について詳細に説明する。図3は、請求項1、2
に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。図に
おいて、図11に示すものと機能および構成が同じもの
については、同じ符号を付与して示し、ここでは、その
説明を省略する。
【0043】本実施形態と図11に示す従来例との構成
の相違点は、導光板110aに代えて凹凸面接触パッド
71が備えられ、レンズプレート132に代えてレンズ
72が備えられ、出射口の方向がこのレンズ72の光軸
に傾斜して凹凸面接触パッド71の方向に設定され、そ
のレンズ72の外周の近傍に配置された光源73-1〜7
3-Nが光源131に代えて備えられた点にある。
【0044】また、凹凸面接触パッド71は、透明体か
らなる透明平板74と、その透明平板74の一方の面に
融着され、かつ白色の半透明体であるポリエチレンテレ
フタレート(PET)からなるフィルム75(厚みにつ
いては、ここでは、簡単のため、38ミクロンであると
仮定する。)とから構成される。また、本実施形態と図
1および図2に示すブロック図との対応関係について
は、透明平板74は基板11に対応し、フィルム75は
半透明層12に対応し、凹凸面接触パッド71は凹凸面
接触パッド21に対応し、レンズ72、撮像素子11
5、駆動回路117、画像信号取り込み回路118およ
び画像情報記憶部119は撮像手段22に対応し、画像
処理部120は画像強調手段23に対応し、光源73-1
〜73-Nは光源61に対応する。
【0045】以下、本実施形態の動作を説明する。光源
73-1〜73-Nは、図4に太線で示すように、フィルム
75を透過し易く、かつ指紋が採取されるべき指に吸収
されやすい波長域に主要な成分が分布する光を定常的に
出射する。したがって、フィルム75の表面に指が何ら
接触していない状態では、光源73-1〜73-Nによって
出射され、かつ透明平板74の面にほぼ垂直に入射した
光の成分の一部は、図5(a) に細い実線で示すように、
これらの透明平板74とフィルム75との境界面で反射
し、そのフィルム75の内部に入射した成分の一部はこ
の境界面に対向する面の内側でほぼ全反射する。
【0046】すなわち、レンズ72を介して撮像素子1
15の撮像面に結像する像は、フィルム75に固有の白
色の平面(モノクロ画像としては明るい平面)となる。
また、指紋が採取されるべき指がフィルム75の表面に
接触している状態では、この表面の内、その指紋の凹部
に対向する領域に同様にして入射した光の成分は既述の
通りに反射する(図5(b)(1)) 。
【0047】さらに、フィルム75の表面の内、指紋の
凸部に接触する領域に透明平板74を介して内側から入
射した光の成分の大半は指に吸収される(図5(b)(2))
。一方、この領域で反射した光の成分の内、指の色と
異なる波長域の成分は、図4に網掛けを付して示すよう
にフィルム75の反射率が大きいので、大幅に減衰す
る。
【0048】しかし、同様の領域で反射した光の成分の
内、波長域で指の色の近傍に分布する成分は、フィルム
75の反射率が小さいので、透明平板75を介して撮像
素子115の撮像面に達する。また、本実施形態では、
指紋の凹部で反射した光の成分の内、撮像素子115の
撮像素子に到達する成分のエネルギーは、既述の通りに
透明平板74の入射面とその透明平板74とフィルム7
5との境界とで生じる反射に応じて著しく小さな値とな
るので、そのフィルム75の表面の内、先行して行われ
た指紋の照合の際に指が接触した領域にその指から付着
し、かつ残留している脂肪や汗に起因して第二の従来例
で生じていたSN比の低下は確実に抑圧される。
【0049】このように本実施形態によれば、フィルム
75の領域の内、指紋の凹部に対向している領域と凸部
に接している領域とで反射した光に既述の処理がそのフ
ィルム75と透明平板74との連係の下で施されるの
で、撮像素子115の出力には、図10および図11に
示す従来例に比べて、指紋の凹部と凸部とを高いコント
ラストで示す画像信号が得られる。
【0050】さらに、本実施形態では、撮像素子115
の撮像面に像を結ぶ光の内、指紋の凸部に接触し得るフ
ィルム75の面に透明平板74を介して入射する光と、
その面で反射した光との光路がレンズ72の光軸に対し
て線形であり、これらのフィルム75、透明平板74お
よびレンズ72からなる光学系において非線形に屈折す
ることがないので、図10に示す従来例で生じていた歪
みは発生しない。
【0051】したがって、画像処理部120がその画像
信号を従来例と同様にして2値化することによって得ら
れるパターン画像情報の確度は高められ、かつパターン
認識部121によって行われる指紋の照合の確度も同様
に高められる。図6は、請求項3に記載の発明に対応し
た実施形態を示す図である。図において、図3に示す実
施形態との構成の相違点は、撮像素子115に代えて撮
像素子80が備えられ、その撮像素子80の撮像面とレ
ンズ72とで挟まれた空間に、このレンズ72の光軸に
垂直にカラーフィルタ81が配置された点にある。
【0052】なお、本実施形態と図2に示すブロック図
との対応関係については、レンズ72、撮像素子80、
駆動回路117、画像信号取り込み回路118および画
像情報記憶部119が撮像手段32に対応し、かつカラ
ーフィルタ81がカラーフィルタ31に対応する点を除
いて、図3に示す実施形態における対応関係と同様であ
る。
【0053】以下、図4および図6を参照して本実施形
態の動作を説明する。カラーフィルタ81は、フィルム
75の面の内、指紋の凹部に対向する領域と凸部に接触
している領域で反射し、かつ透明平板74およびレンズ
72を介して到達する光の成分の内、そのフィルム75
の反射率が高い波長域(図4(1))の成分について、減衰
を与え、あるいは遮断を行うと共に、その波長域以外の
成分が透過する光学的な特性を有する。
【0054】したがって、撮像素子80の撮像面に結像
する像については、指紋の凹部に対応する部分と、フィ
ルム75の面の内、何ら指が接触していない領域に相当
する部分との輝度が小さな値に制限される。また、撮像
素子80の撮像面に配置された個々の画素は指の反射率
が小さい波長域に比べてその反射率が大きい波長域(図
4(2))の光に対して強く感応する特性を有するので、そ
の撮像素子80は、指紋の凸部を示す画素値をカラーフ
ィルム81との連係の下で波長領域で強調する。
【0055】このように本実施形態によれば、画像処理
部120は指の色とフィルム75の色との相違に適応し
た2値化処理を行うことができるので、請求項1、2に
記載の発明に対応する実施形態のように、このような2
値化処理が単に輝度の大小関係に基づいて行われる構成
に比べて、指紋の凸部と凹部との峻別がさらに確度高く
行われる。
【0056】図7は、請求項4に記載の発明に対応した
実施形態を示す図である。図において、図6に示す実施
形態との構成の相違点は、撮像素子80に代えて撮像素
子80aが備えられ、かつカラーフィルタ81に代えて
カラーフィルタ81aが備えられた点にある。なお、本
実施形態と図2に示すブロック図との対応関係について
は、レンズ72、撮像素子80a、駆動回路117、画
像信号取り込み回路118および画像情報記憶部119
が撮像手段32に対応し、かつカラーフィルタ81aが
カラーフィルタ41に対応する点を除いて、図3に示す
実施形態における対応関係と同様である。
【0057】以下、図4および図7を参照して本実施形
態の動作を説明する。カラーフィルタ81aは、フィル
ム75の面の内、指紋の凹部に対向する領域と凸部に接
触している領域で反射し、かつ透明平板74およびレン
ズ72を介して到達する光の成分の内、指の反射率が大
きい波長域(図4(2))の成分について、減衰を与え、あ
るいは遮断を行うと共に、その波長域以外の成分が透過
する光学的な特性を有する。
【0058】したがって、撮像素子80aの撮像面に結
像する像については、指紋の凸部に対応する部分の輝度
が小さな値に制限される。また、撮像素子80aの撮像
面に配置された個々の画素は指の反射率が大きい波長域
に比べてその反射率が小さい波長域(図4(1))の光に対
して強く感応する特性を有するので、その撮像素子80
aは、指紋の凹部を示す画素値をカラーフィルム81と
の連係の下で波長領域で強調する。
【0059】このように本実施形態によれば、画像処理
部120は指の色とフィルム75の色との相違に適応し
た2値化処理を行うことができるので、請求項1、2に
記載の発明に対応する実施形態のように、このような2
値化処理が単に輝度の大小関係に基づいて行われる構成
に比べて、指紋の凸部と凹部との峻別がさらに確度高く
行われる。
【0060】なお、本実施形態では、撮像素子80aが
指の反射率が小さい波長域の光に強く感応する特性を有
するが、カラーフィルム81が有する既述の特性の下で
は、指紋の凸部を示す画素値の値が輝度の領域において
も強調されるので、この撮像素子80aに代えて図10
に示す撮像素子115のようなモノクロの撮像素子が適
用されてもよい。
【0061】また、図6および図7に示す実施形態で
は、撮像素子80、80aが単一の波長域の光に強く感
応する特性を有するが、例えば、指やフィルム75が複
数の波長域に対して反射率が高い特性を有する場合に
は、その特性に適応したカラーフィルタ81、81aが
適用され、あるいは光学的な分波手段と合波手段の間に
配置され、かつ個々の波長域に対応したカラーフィルタ
によって並行して既述の光学的処理が施されてもよい。
【0062】さらに、これらの光学的処理の全てまたは
一部については、後述する実施形態と同様にして画像処
理の過程で行われてもよい。図8は、請求項5に記載の
発明に対応した実施形態を示す図である。図において、
図3に示す実施形態との構成の相違点は、撮像素子11
5に代えて撮像素子91が備えられ、駆動回路117に
代えて駆動回路92が備えられ、画像信号取り込み回路
118に代えて画像信号取り込み回路93が備えられ、
画像情報記憶部119に代えて画像情報記憶部94が備
えられ、画像処理部120に代えて画像処理部95が備
えられた点にある。
【0063】なお、本実施形態と図2に示すブロック図
との対応関係については、レンズ72、撮像素子91、
駆動回路92、画像信号取り込み回路93および画像情
報記憶部94が撮像手段22に対応し、画像処理部95
が画像強調手段51に対応する点を除いて、図3に示す
実施形態における対応関係と同様である。以下、図4お
よび図8を参照して本実施形態の動作を説明する。
【0064】光源73-1〜73-Nが定常的に出射する光
の輝度およびスペクトラムと、透明平板74、フィルム
75およびレンズ72からなる光学系の連係とについて
は、請求項1〜4に記載の発明に対応した実施形態と同
様である。したがって、撮像素子91の撮像面には、指
紋の凹部に対応する部分がフィルム75に固有の色(白
色)であり、かつその指紋の凸部に対応する部分が指の
色にほぼ等しい色である像が結像する。
【0065】撮像素子91はその像をカラー画像として
示すカラー画像信号を出力し、かつ画像信号取り込み回
路93は駆動回路92を介してそのカラー画像信号で示
されるカラー画像情報(ここでは、簡単のため、RGB
の3原色による加法混色系で示されると仮定する。)を
画像情報記憶部94の記憶領域にフレーム毎にリサイク
リックに格納する。
【0066】画像処理部95は、画像情報記憶部94に
各原色に個別に対応する画素値の列として格納された画
像情報に、図6に示す実施形態においてカラーフィルタ
81と撮像素子80との連係の下で行われ、あるいは図
7に示す実施形態においてカラーフィルタ81aと撮像
素子81aとの連係の下で行われる処理と等価な処理
(以下、「画像強調処理」という。)を施した後に、従
来例と同様の2値化処理を施すことによって、指から採
取された指紋を2値の画素値の列として示すパターン画
像情報を生成する。
【0067】なお、パターン認識部121が行う特徴抽
出と、その特徴抽出の結果として得られた特徴情報と登
録済み情報との相関に基づく指紋の照合とにかかわる処
理については、従来例と同様であるから、ここではその
説明を省略する。このように本実施形態によれば、カラ
ー画像情報に対して行われる画像処理の過程で指紋の凹
部と凸部とのコントラストが向上する処理が行われるの
で、上述したカラーフィルタ81、81aが備えられる
ことに起因する光学系の複雑化が回避されつつ指紋を鮮
明に示すパターン画像情報が得られる。
【0068】したがって、請求項1〜4に記載の発明に
対応した実施形態に比べて、光学系の構造の簡略化と小
型化とがはかられ、かつ上述したパターン画像情報の確
度が高められると共に、指紋の照合についても同様に確
度が高められる。なお、上述した各実施形態では、透明
平板74とその透明平板74の片面に融着されたフィル
ム75とからなる凹凸面接触パッド71が適用されてい
るが、このような凹凸面接触パッド71の構成について
は、例えば、(1) 図9(a) に示すように、透明平板74
とフィルム75との間に板状の透明体からなる透明弾性
体100が備えられることによって、指の形状、湿潤
度、硬度に柔軟に適応しつつそのフィルム75と指紋の
凸部との間における光学的な結合度が高められる構成、
(2) 図9(b) に示すように、フィルム75に代わる塗装
膜101や蒸着膜101aが透明平板74の片面に形成
されることによって、製造に要する工数の削減あるいは
光学的特性の均一化と安定化とがはかられる構成、(3)
図9(c) に示すように、透明平板74の片面に透明弾性
体100が積層され、 かつフィルム75に代えてその
フィルム75より柔らかな有色の塗装膜102 がこの
透明弾性体100の表面に形成されることによって、指
の形状、湿潤度、 硬度に対して、さらに、柔軟に適応
しつつ既述の光学的な結合度が高く維持さ れる構成、
(4) 図9(d) に示すように、透明平板74の片面に既述
の透明弾性体100aが積層され、かつその透明弾性体
100aの表面にフィルム75に代わる色素がドープさ
れることによって、指に接触する面の物理的な耐久性と
化学的な耐久性とが高められる構成、(5) 図9(e) に示
すように、有色の弾性体からなる弾性被膜103がフィ
ルム75に代えて透明平板74に直接貼着されることに
よって、構成の簡略化がはかられた構成、の何れの構成
が適用されてもよい。
【0069】また、上述した各実施形態では、光源73
-1〜73-Nから出射される光のスペクトラムが具体的に
示されていないが、その光については、指紋が採取され
るべき指、フィルム75および透明平板74の光学的な
特性に適応したスペクトラムを有し、かつ撮像素子11
5、80、80a、91が確実に感応するならば、可視
光や赤外線に限らず、如何なるものであってもよい。
【0070】さらに、上述した各実施形態では、光源7
3-1〜73-Nが備えられているが、上述した光が透明平
板74を介してフィルム75に確実に照射される環境が
確保されるならば、これらの光源73-1〜73-Nは備え
られなくてもよい。また、上述した各実施形態では、光
源73-1〜73-Nが定常的に既述の光を出射している
が、指紋の照合が所望の精度および速度で達成されるな
らば、例えば、これらの光源73-1〜73-Nあるいは付
加された何らかの光学系によってビーム状の光線が走査
されてもよい。
【0071】さらに、上述した各実施形態では、白色の
半透明のPETフィルムがフィルム75として適用され
ているが、そのフィルム75については、既述の通り指
の光学的特性と光源73-1〜73-Nによって出射される
光のスペクトラムとに対して図4に示す光学的関係が成
立するならば、厚みを含む機械的寸法、素材および光学
的特性は如何なるものであってもよい。
【0072】また、上述した各実施形態では、照合の対
象となるべき指紋の採取に供される凹凸パターン採取装
置に本願発明が適用されているが、これらの発明は、こ
のような指紋の採取に限定されず、既述の指に相当する
物体および凹凸面接触パッド71が設置される空間の媒
質に固有の光学的特定に適応した材質、寸法、表面精度
でその凹凸面接触パッドが確実に形成されるならば、微
細な表面加工が施された物品の検査その他の多様な分野
にも同様にして適用可能である。
【0073】さらに、上述した各実施形態では、凹凸面
接触パッド71と撮像素子115、80、80a、91
の撮像面とで挟まれた空間に配置された光学系が、単一
のレンズ72によって形成されているが、そのレンズ7
2に代えて、例えば、マイクロレンズアレイ、レンズプ
レート、ファイバーオプティックスプレート、セルフォ
ックレンズアレイ等が適用されてもよい。
【0074】また、上述した各実施形態では、凹凸面接
触パッド71の核として透明平板74が適用されている
が、その凹凸面接触パッド71については、凹凸パター
ンが表面に形成された物体に確実に接触し、かつその凹
凸パターンを示す光学像が既述の光学的処理の下で確実
に得られるならば、平らな板状体に限定されず、如何な
る表面形状の板状体がその透明平板74に代えて適用さ
れてもよい。
【0075】さらに、上述した各実施形態では、画像信
号読み取り回路118、画像情報記憶部119、画像処
理部120およびパターン認識部121が個別のハード
ウエアとして構成されているが、例えば、これらの全て
あるいは一部が所望の信号処理を行うプログラムを実行
する単一または複数のマイクロプロセッサやDSPによ
って構成されてもよい。
【0076】
【発明の効果】上述したように請求項1に記載の発明で
は、半透明層に接触した物体の表面に形成された凹凸パ
ターンの凹部と凸部とが光学的に確度高く分離される。
また、請求項2〜4に記載の発明では、凹凸パターンが
従来例に比べて鮮明にパターン画像情報として採取され
る。
【0077】さらに、請求項5に記載の発明では、請求
項3、4に記載の凹凸パターン採取装置に比べて、光学
系の構成の簡略化と小型化とがはかられる。したがっ
て、これらの発明が適用された凹凸パターン採取装置で
は、凹凸パターンが形成された物体の光学的な特性や照
明光のスペクトラムに柔軟に適応し、かつその凹凸パタ
ーンが忠実に採取される。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の原理構成図である。
【図2】請求項2〜5に記載の発明の原理ブロックであ
る。
【図3】請求項1、2に記載の発明に対応した実施形態
を示す図である。
【図4】指の反射特性に対して好適な光源およびフィル
ムの光学的特性を示す図である。
【図5】凹凸面接触パッドにおいて光学的に生じる現象
を示す図である。
【図6】請求項3に記載の発明に対応した実施形態を示
す図である。
【図7】請求項4に記載の発明に対応した実施形態を示
す図である。
【図8】請求項5に記載の発明に対応した実施形態を示
す図である。
【図9】凹凸面接触パッドの構成の種々の態様を示す図
である。
【図10】従来の指紋照合システムの構成例を示す図
(1) である。
【図11】従来の指紋照合システムの構成例を示す図
(2) である。
【符号の説明】
10 物体 11 基板 12 半透明層 21,71 凹凸面接触パッド 22,32,42 撮像手段 23,33,43,51 画像強調手段 31,41 カラーフィルタ 61 光源 72,113 レンズ 73,131 光源 74 透明平板 75 フィルム 80,80a,91,115,115a 撮像素子 81,81a カラーフィルタ 92,117 駆動回路 93,118 画像信号読み取り回路 94,119 画像情報記憶部 95,120 画像処理部 96,121 パターン認識部 100,100a 透明弾性体 101,102 塗装膜 101a 蒸着膜 103 弾性薄膜 110,110a 導光板 111 反射鏡 112 絞り 114 鏡 116 発光ダイオード 132 レンズプレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根間 新太郎 神奈川県川崎市高津区坂戸1丁目17番3号 富士通電装株式会社内 (72)発明者 藤井 勇作 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明体からなる基板と、 凹凸のパターンが表面に形成された物体が接し得る面を
    前記基板の一方の面との境界に対向して有し、その基板
    の一方の面に光学的に密に結合すると共に、この物体の
    色の主成分が分布する固有波長域の透過率がその固有波
    長域以外の波長域における透過率より大きい半透明層と
    を備えたことを特徴とする凹凸面接触パッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の凹凸面接触パッドと、 前記凹凸面接触パッドを構成する半透明層の透過率が大
    きい固有波長域を含む照明波長域で、その半透明層とこ
    の凹凸面接触パッドを構成する基板とを介して撮像を行
    うことによって、画像情報を得る撮像手段と、 前記撮像手段によって得られた画像情報に、前記半透明
    層と物体とが接し得る面で反射した光と、その物体で反
    射した光とを画素毎に輝度の差に基づいて峻別する処理
    を施し、この物体の表面に形成された凹凸パターンを示
    すパターン画像情報を生成する画像強調手段とを備えた
    ことを特徴とする凹凸パターン採取装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の凹凸面接触パッドと、 前記凹凸面接触パッドを構成する半透明層の透過率が小
    さい波長域に光学的な阻止域を有するカラーフィルタ
    と、 前記半透明層、前記凹凸面接触パッドを構成する基板お
    よび前記カラーフィルタを介して前記波長域を含む照明
    波長域で撮像を行うことによって、画像情報を得る撮像
    手段と、 前記撮像手段によって得られた画像情報に、前記半透明
    層と物体とが接し得る面で反射した光と、その物体で反
    射した光とを画素毎に輝度と波長との双方あるいは一方
    の相違に基づいて峻別する処理を施し、この物体の表面
    に形成された凹凸パターンを示すパターン画像情報を生
    成する画像強調手段とを備えたことを特徴とする凹凸パ
    ターン採取装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の凹凸面接触パッドと、 前記凹凸面接触パッドを構成する半透明層の透過率が大
    きい固有波長域に光学的な阻止域を有するカラーフィル
    タと、 前記半透明層、前記凹凸面接触パッドを構成する基板お
    よび前記カラーフィルタとを介して前記固有波長域を含
    む照明波長域で撮像を行うことによって、画像情報を得
    る撮像手段と、 前記撮像手段によって得られた画像情報に、前記半透明
    層と物体とが接し得る面で反射した光と、その物体で反
    射した光とを画素毎に輝度と波長との双方あるいは一方
    の相違に基づいて峻別する処理を施し、この物体の表面
    に形成された凹凸パターンを示すパターン画像情報を生
    成する画像強調手段とを備えたことを特徴とする凹凸パ
    ターン採取装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の凹凸面接触パッドと、 前記凹凸面接触パッドを構成する半透明層の透過率が大
    きい固有波長域を含む照明波長域で、その半透明層とこ
    の凹凸面接触パッドを構成する基板とを介して撮像を行
    うことによって、画像情報を得る撮像手段と、 前記撮像手段によって得られた画像情報に、前記照明波
    長域の内、前記固有波長域とその固有波長域以外の波長
    域との何れか一方の成分を強調し、かつ前記半透明層と
    物体とが接し得る面で反射した光と、その物体で反射し
    た光とを画素毎に輝度と波長との双方あるいは一方の相
    違に基づいて峻別する処理を施すことによって、この物
    体の表面に形成された凹凸パターンを示すパターン画像
    情報を生成する画像強調手段とを備えたことを特徴とす
    る凹凸パターン採取装置。
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