JPH11250128A - 商品の出荷制御装置及び方法並びに商品の出荷制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

商品の出荷制御装置及び方法並びに商品の出荷制御プログラムを記録した記録媒体

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JPH11250128A
JPH11250128A JP37025998A JP37025998A JPH11250128A JP H11250128 A JPH11250128 A JP H11250128A JP 37025998 A JP37025998 A JP 37025998A JP 37025998 A JP37025998 A JP 37025998A JP H11250128 A JPH11250128 A JP H11250128A
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JP37025998A
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Kazuhiko Kurematsu
一彦 榑松
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手間をかけることなく瞬時に商品の出荷判断
をすることができる商品の出荷制御装置及び方法並びに
商品の出荷制御プログラムを記録した記録媒体を提供す
ること。 【解決手段】 商品の製造時の条件を入力装置aによっ
て中央処理装置bに入力し、入力された値に基づいて、
中央処理装置bでは、市場においての商品及び消費者に
関する現象を、量子力学と統計熱力学と流体力学で表現
するという手法によって、消費者の商品満足度iと消費
市場の飽和度vを算出し、監視装置cに出力して、この
出力結果に基づいて商品の出荷判断を行うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プログラムされた
コンピュータによって商品の出荷を制御する商品の出荷
制御装置及び方法並びに商品の出荷制御プログラムを記
録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、商品を出荷発送する際は、問屋や
小売店から得られるその商品についての在庫量等の情報
や、アンケートなどによって得られる消費者情報に基づ
いて、市場状況や消費者の意向を把握して、これら情報
の分析に基づいて商品の出荷数は決められている。そし
て、このような出荷数を決める際の判断は人間の経験と
感に大きく依存しており、しかも、出荷を行う商品に関
する情報ばかりでなく、競争関係にある商品やすでに普
及している同種の商品に関しての情報をも使うことにな
ると、これら多くの情報を人が分析し出荷数の判断を行
うことは、多大の時間と労力を要することになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、手間をかけ
ることなく瞬時に商品の出荷判断をすることができる商
品の出荷制御装置及び方法並びに商品の出荷制御プログ
ラムを記録した記録媒体を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、商品の製
造から該商品の販売までの商品の販売過程を区分して自
然科学と対応させて、該販売過程の区分された各々を数
値化させて、該商品を出荷するかどうかを判断するよう
にしたことを特徴とする商品の出荷制御方法、によって
解決される。または、商品の製造延べ個数と製造延べ時
間と製造単価のうちの少なくとも1つを製造条件とし、
該製造条件より、量子力学と統計熱力学と流体力学のう
ちの少なくとも1つを手法として、前記商品が出荷され
るときと、供給されるときと、流通されるときと、購買
されるときの状態のうちの少なくとも1つを演算し、該
演算結果により、消費者の商品満足度及び/又は消費市
場の飽和度を算出し、該算出結果により、前記商品の出
荷を判断するようにしたことを特徴とする商品の出荷制
御装置及び方法並びに商品の出荷制御プログラムを記録
した記録媒体、によって解決される。
【0005】
【発明の実施の形態】図2は本発明の商品の出荷制御装
置の構成を示すブロック図であるが、入力装置として例
えばキーボードaから商品の製造条件のデータをコンピ
ュータの中央処理装置bに入力し、中央処理装置bでは
入力されたデータより、消費者の商品満足度i、消費市
場の飽和度vなどの消費者や市場に関する指標値が演算
され、この演算結果は監視装置として例えばディスプレ
イcに出力され表示される。
【0006】次に、図2に示される商品の出荷制御装置
において行われる処理を、図1に示すフローチャートを
参照して説明する。まず、ステップS1において、入力
装置aから次に示す値を入力する。製造延べ個数Np、
製造延べ時間tp、製造単価Cp、製造歩留まりYp、
消費効率Yt、購買確実度Ya。製造歩留まりYpは、
製造単価Cpから購買単価Caを推定する係数である。
購買単価Caとは、商品の製造および使用手段を直接的
にも間接的にも持たない消費者が、商品を手に入れるこ
とができる状態になるのに必要な経費(価格)のうちの
最大値を表す。購買確実度Yaは、製造延べ個数Npか
ら購買延べ個数Ndを推定する係数である。購買延べ個
数Ndとは、上述の消費者を含めて全ての消費者に最小
限必要な商品の個数の総和を表す。消費効率Ytは、製
造延べ時間tpから購買延べ時間taを推定する係数で
ある。購買延べ時間taは、上述の消費者を含めたあら
ゆる消費者が商品を手に入れるまでに必要な時間のうち
の最大となる値を表す。また、製造延べ個数Npという
のは、今、1990年からのデータを用いるとすると、
例えば、1990年の製造個数が100、1991年の
製造個数が200とすると、1990年の製造延べ個数
Npは100となり、1991年の製造延べ個数Npは
100+200=300となる。そして、1992年の
製造個数が100とすると、1992年の製造延べ個数
Npは300+100=400となる。製造延べ時間t
pは、1年間の製造時間を、8時間/日で250日/
年、つまり8×250=2000時間として、よって1
990年の製造延べ時間tpは2000時間、1991
年の製造延べ時間tpは2000+2000=4000
時間となる。購買延べ時間taは同様に、例えば1年間
の購買時間を、24時間/日で365日/年、つまり2
4×365=8760時間として、よって1990年の
購買延べ時間taは8760時間、1991年の購買延
べ時間taは8760+8760=17520時間とな
る。
【0007】また、今出荷しようとする商品に関してだ
けではなく、この商品と競争関係にある商品やすでに普
及している同種の商品の3つそれぞれについての上述し
たような値を入力する。これは、通常、消費者の商品の
購入というのはこれら商品の比較によって行われ、この
商品の選択、すなわち購入のバランスがない市場という
のは非現実的であると考えられるからである。以下、各
ステップにおいて求められる値は3つの商品それぞれに
ついて求める。
【0008】次に、ステップS2においては、ステップ
S1で入力された値より、製造速度vp、購買単価C
a、購買延べ個数Nd、購買時間ta、購買速度va、
生産高Sp、売上高Sdを求める。これら値を表す式
を、ステップS1で入力する値と共に表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】製造速度vpは単位時間当たりに製造され
る個数を表す。購買速度vaは単位時間にこれぐらいの
速さで商品が買われていくのではないかということを表
す。
【0011】次に、ステップS3へと進んで、ここで
は、出荷周期tps、購買周期td、供給周期ts、出
荷利得Tps、購買利得Td、供給利得Ts、出荷影響
度λps、購買影響度λd、供給影響度λs、流通周期
tcを表2に示す式によって求める。
【0012】
【表2】
【0013】次に、ステップS3で行なわれる手順につ
いて説明する。まず、商品の市場における動きを次に示
す4つに分ける。1つめは、製造されたばかりの商品が
製造元から今まさに出荷されんとしているとき(これを
商品の出荷と定義する)。2つめは、商品が製造元から
販売会社に移行されるとき(これを商品が供給されると
いうように定義する)。3つめは、商品が販売会社から
小売店に移行されるとき(これを商品が流通されるとい
うように定義する)。4つめは、商品が小売店から消費
者に移行されるとき(これを商品が購買されるというよ
うに定義する)。
【0014】自然科学において、物質の内部の構造を議
論しない場合の物質の究極の姿は分子であると考え、そ
の分子に基づく基本的な単位は分子量である。そこで、
自然科学の基本単位を分子量と分子数と時間であると考
えてみることにする。一方、商品販売という経済学の分
野での基本単位はコストと出荷数と時間である。そし
て、経済学におけるコスト、即ち生産高Sp、売上高S
dを自然科学における質量に置き換えて自然科学の方程
式に導入してみることにより、自然科学の方程式で経済
学や社会科学の現象を表すことができるのではないかと
考える。そこで、分子量に分子数を乗じると物質の質量
となることと、コストに製造数を乗じて生産高となるこ
とを対応させて考える。また、電磁波のエネルギーE
は、プランク定数をh、周期をtとすると、E=h/t また、統計熱力学におけるある系のエネルギーEは、ボ
ルツマン定数をk、系の温度をTとすると、E=kT ここで、熱は電磁波の1つであるから、これら両式より
温度Tは、プランク定数h、ボルツマン定数k、周期t
の関数として次のように表せるとする。 T=h/(k・t) また、波長λと周期tと速度vとの間には、λ=vtの
関係がある。そして、例えば電界中を荷電粒子が電界と
垂直方向に速度v0で運動するときに、電界方向への速
度成分vは、電界と垂直方向から粒子が角度θの方向に
運動しているとき、v=v0×tan(π/n)で表さ
れる(nは次元を表す)。また、光は直線方向に進み、
すなわちtan(π/n)が1であり、v0=c(光
速)となる。従って、λ=vt=c・tan(π/n)
・tとなる。また、エネルギーEを物質の質量m、光速
cで表してE=mc2 。これと、上述のE=kTとによ
り、c=(k・T/m)0.5 。よって、波長λは、λ=
(k・T/m)0.5 ×t×tan(π/n)と表せる。
そして、物質の温度Tは商品市場においては利得に相当
し、物質の質量mは商品市場における生産高と売り上げ
高に、波長λは商品の市場への影響度に相当するとし
て、表2に示すように、商品が出荷されるとき、供給さ
れるとき、流通されるとき、購買されるときにおける周
期、利得、影響度を求める。また、次元を表すnは次の
ようにして決定している。出荷されるときの商品は、量
子力学による分子内の状態に例えることができると考
え、そして量子力学は空間の3次元で表せるとし、よっ
て、出荷影響度を表す式ではn=3とする。図57は分
子の熱吸収・放散と出荷状態を対比して示した概念図で
あり、商品の魅力の放散(宣伝広告)を分子の励起によ
って発生する電磁波に対応させ、その電磁波を受けて励
起された消費者は感情の高ぶりを起こし、それが商品の
魅力として示されると考える。分子内運動とは、分子を
構成する原子(図においては3つ)の振動(原子間の結
合距離、結合角が変化する振動)であり、この振動によ
る放散熱により分子間運動(分子自身の移動)が引き起
こされる。これを、製品からの魅力の放散(広告)によ
り、消費者の購買意欲が活発になるということに例えて
いる。商品が供給されるときの現象は、統計熱力学によ
る気体分子運動論で表現できると考え、そして統計熱力
学は3次元空間と時間の4次元の次元で表せるとし、よ
って、供給影響度を表す式ではn=4とする。図58
は、気体、液体の熱力学と商品供給状態を対比して示し
た概念図であり、3つの気体又は液体の溶解・拡散を商
品が販売会社へと供給され混在することと対応させる。
商品が流通されるときの現象は、流体力学による流体含
浸論で表現できると考え、そして、流体力学は3次元空
間と時間とモーメントの5次元の次元で表せるとし、よ
って流通周期を表す式ではn=5とする。購買された商
品というのは、量子力学による分子の親和に例えること
ができると考え、そして量子力学は空間の3次元で表せ
るとし、よって、購買影響度を表す式ではn=3とす
る。
【0015】そして、出荷周期、供給周期、流通周期、
購買周期というのは、1個の商品が、出荷されるとき、
供給されるとき、流通されるとき、購買されるときに要
した時間を表す。また、市場における利得というのは市
場における商品の動きの活発さを表し、そして、この利
得の関数として影響度は表されるが、影響度の値が大き
いということは、商品がより広く、遠方にまで出荷、供
給、流通、購買されるということを示す。
【0016】次に、ステップS4へと進んで、ここで
は、商品の影響度が及ぶ範囲中の商品数Mc、供給距離
ls、換算供給高μ、供給速度vs、供給粘度η、拡散
係数Ds、流通距離lc、静止商品厚δ、商品浸透拡散
係数Dcを求める。これらの値は表3に示す式で表され
る。
【0017】
【表3】
【0018】ステップS4では、以下に示すような手法
で上記の各値を求めている。
【0019】商品が供給される(製造元から販売会社に
商品が移行する)ときの状況を、気体分子運動理論
(「A Modern Course in Statistical Physics」 L.E.R
eichil ,by the University of Texas Press ; 「現代
統計物理」鈴木増雄監訳、丸善株式会社)に例える。図
3に、この対応関係の概念図を示す。まず、気体分子運
動理論における単位体積中の分子数を、市場においての
商品の影響度が及ぶ範囲中の商品数というように例え、
Mcを表3に示すような式で求める。次に、分子の平均
自由行程を、供給されるときの商品の移行距離を表す供
給距離に対応させlsを求める。次に、自然科学におけ
る分子の換算質量を、3つの商品の生産高の和Ss(こ
れを商品の供給高と定義し、全商品が供給されるに至る
ときまでに要したコストを表すものとする)と、3つの
商品の売上高の和Sa(これを商品の需要高定義し、全
消費者が商品の需要に要するコストを表すものとする)
とから、商品における換算供給高というものに対応させ
てμを求める。この商品の換算供給高μというのは、3
つの商品をそれぞれ区別することなくまとめて1つの商
品と見なし、更に3つの商品のそれぞれの需要をまとめ
て1つの需要と見なして、供給と需要との相互関係(作
用と反作用)を表す。すなわち、供給と需要を別々に考
えている状態からこれらをまとめた状態へと換算した場
合の商品の供給高を表す。供給されるときの商品の移行
速度を表す供給速度vsは、平均自由行程で分子が運動
する速度の式に対応させて求められる。商品が供給され
るときの抵抗(商品の順調な供給を妨げるもの。例え
ば、商品の輸送時の道路の渋滞、事故など。)を表すも
のとする供給粘度ηは、気体の粘性率と対応させて求め
る。商品が供給され販売会社へと拡散していく動きは気
体分子の拡散運動に例え、商品の拡散係数Dsは求ま
る。
【0020】次に、商品が流通される(販売会社から小
売店に商品が移行する)ときの状況を、液体が多孔体中
の毛細管へ含浸していく現象(例えば、フェルトに液体
を滴下してしみ込ませる)に例える。図4に、この対応
関係の概念図を示す。液体の含浸距離を、商品の流通距
離に対応させてlcを求める。そして、静止流体層の厚
さを、商品の小売店での滞留(商品が棚に陳列され、消
費者の手に渡るまでの滞留状態、言い換えると小売店で
の在庫状態)の程度に例えて、静止商品厚(又は供給厚
さとよぶ)δを求め、商品が小売店へと浸透拡散してい
く動きは流体の浸透拡散に例えられて、流体の浸透拡散
係数の式より商品の浸透拡散係数としてDcが求められ
る。なお、静止流体層の内側は液体が流動している。す
なわち、この流動している液体中の分子は吸着しない。
つまり、商品は購買されない。
【0021】次に、ステップS5へと進んで、ここで
は、衝突付着エネルギーEs、脱離エネルギーEd、購
買確率エネルギーU、消費能力da、購買能力La、商
品が消費者の手に渡るまでの距離(1/Lx)、商品購
買確率Paを求める。これらの値は表4、表5及び表6
に示す式で表される。
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】ステップS5では、以下に示すような手法
で上記の各値を求めている。
【0026】まず、商品が消費者に購買される(小売店
から消費者に商品が移行する)ときの状況を、2つの場
合に分けて考える。1つは、消費者が小売店まで足を運
んで、そこで商品を目の前にしているという状況(これ
を購買市場状況と呼ぶことにする)。もう1つは、消費
者が小売店に行っていない(例えば、家などにいる)と
き、このときは消費者は商品の購入に対して受け身的で
あり、テレビコマーシャルや広告などによって、商品の
存在を知ったりするのであるが、このような状況を商品
消費状況と呼ぶことにする。このように、購買市場状況
と商品消費状況の両方が兼ねそなわっている状況におい
て、消費者の小売店での商品の購入は行なわれると考え
る。
【0027】次に、購買市場状況における商品について
の現象を、分子の相互衝突付着、脱離確率理論(「 Tre
nd in Polymer Science 1 」 K.Kurematsu & M.Koishi
;「 Journal of Colloid and Interface Science ,15
3,1,118-122 (1992) 」K.Kurematsu &M.Kanda)に例え
る。図5に、この対応関係の概念図を示す。分子どうし
が衝突して付着する現象を、消費者が小売店に行って商
品を目の前にして手に取るなどする(商品と消費者との
衝突)、そしてそのまま商品を購入する(商品と消費者
との付着)ということに対応させ、また衝突した分子が
脱離反発する現象を、消費者は小売店で商品を目の前に
して手に取るなどしたが購入はしなかったという状況に
対応させる。まず、流体中での分子が反応界面に近づく
のに要する運動エネルギー( 「 Molecular Reaction D
ynamics 」,R.D.Levine & R.B.Bernstein,Oxford Uni
v.Press )を、商品が消費者の手に渡るのに要する供給
エネルギーと例えて、商品供給エネルギーEsを求め
る。そして、この流体中での分子が反応界面に近づくと
き消費される運動エネルギーから求めた商品供給エネル
ギーEsを、分子の相互衝突付着、脱離確率理論にも当
てはめることができると考えて、消費者と商品の衝突付
着エネルギーをEsで表すことにする。そして、脱離エ
ネルギーEdを分子運動のエネルギーより求める。そし
て、この衝突付着エネルギーEsと脱離エネルギーEd
とから、購買市場状況での購買確率エネルギーUを求め
る。この、購買確率エネルギーUは購買市場状況(消費
者が小売店で商品を目の前にして買うか買わないか判断
しているという状況)において、消費者が商品を買う確
率を表す。
【0028】次に、商品消費状況における商品について
の現象を、分子の拡散吸着確率理論(「Journal of Col
loid and Interface Science ,109,2,(1986) 」 ,K.Kur
ematsu , M.Wada & M.Koishi)に例える。図6に、この
対応関係の概念図を示す。これは、気相または液相中の
分子が拡散して他の相に吸着するという現象を、小売店
にある商品が消費者の手の元に届くということに対応さ
せている。まず、生産高Spを物質の質量に例え、次
に、4π(λs)3 /3で表される商品の影響度の及ぼ
す範囲を物質の体積に例えて、そして物質の密度(質量
/体積)に対応させて、商品価値ρd=Sd/{4π
(λs)3 /3}を求める。この、商品価値ρdは売上
高Sdに比例するので、商品価値が大きいということ
は、売上高が大きい、つまりよく売れるであろうという
ことを表す。次に、消費者の商品に対する値ごろ感を表
すものは商品価値ρdの逆数に関係すると考えて、消費
能力daを表4に示す式で定義し表す。消費能力da
は、グラファイト単結晶に例えれば、ベンゼン環の縦、
横、高さのサイズに相当するものと言えるであろう。こ
れは電極反応に例えれば、インターカレーション反応の
イオンの受け入れ能力を表すものに相当する。次に、消
費能力daに購買延べ個数Ndを乗じたものを消費者の
購買力を表すものと考えて購買能力Laを定義し求め
る。購買能力Laは、グラファイト単結晶のa、b、c
軸のそれぞれの長さに相当するものとすると、結晶軸で
囲まれた結晶表面は反応能力を表すものと思われる。ま
た、グラファイト単結晶には、結晶系の変化に応じた歪
tanθが生じており、インターカレーション反応の活
性度はこのtanθが大きい程高い。この歪tanθを
消費者の能力歪とみなし、図59にグラファイト単結晶
子モデルと能力歪(tanθ)を対比して概念図を示し
た。すなわち、消費者も、グラファイト単結晶と同じよ
うに、消費能力と購買能力に歪tanθを受けて購入の
活性を促していると考えられる。そして、拡散吸着分子
運動論において分子が拡散して他の相に吸着するまでの
距離に対応するものとして、商品が消費者の手に渡るま
での距離(1/Lx)を求める。グラファイト単結晶へ
のインターカレーション反応は、見方を変えると、各結
晶表面にイオンが拡散吸着する反応とも言える。吸着可
能官能基の数はベンゼン環の数である。グラファイト単
結晶の各官能基にイオンが遭遇するための、イオンの移
動する全行程は単結晶の表面積の逆数を静止流体層まで
の距離で積分した距離である。これが1/Lxであり、
販売距離とする。
【0029】更に、市場におけるある範囲あたりにおい
て購入されるであろう商品の購入延べ個数を表すMx、
吸着現象における比表面積の考え方より、消費者が商品
を受け入れる機会の大小を表す消費者側の比表面積Sp
sを表5に示す式で定義し表す。そして、これら値よ
り、拡散吸着分子運動論における分子が拡散して他の相
に吸着する確率に対応させて、商品購買確率Paを求め
る。この商品購買確率Paは商品消費状況(広告媒体な
どを通して商品の存在を知ることはあるが消費者は小売
店には足を運んでおらず、商品の購入に対して消費者は
受け身的である状況)において、小売店にある商品と消
費者が出会う確率を表す。
【0030】次に、ステップS6へと進んで、購買消費
エネルギーwa、購買張力σ、パラメータAを求める。
これらの値は表7に示す式で表される。
【0031】
【表7】
【0032】ステップS6では、以下に示すような手法
で上記の各値を求めている。
【0033】消費者の商品購入に対しての精神的なエネ
ルギー(心理的な状況)を示す指標として購買消費エネ
ルギーwaというものを仮定し、この購買消費エネルギ
ーwaは購買確率エネルギーUと商品購買確率Paと購
買延べ個数Ndの3つの積で表すことができるであろう
と考えて、表7に示すような式で定義する。そして、こ
の購買消費エネルギーwaを消費能力daの2乗で除し
て、購買張力σを求める。この購買張力σは単位消費能
力当たりの購買消費エネルギー、つまり消費者の各商品
に対する消費意欲を表すものとする。そして、この購買
張力σを、界面物理学における表面張力に対応するもの
と考え、表面張力の釣り合いの条件を表すヤング−デュ
プレの式から、パラメータAを求める。すなわち、商品
には競合商品と既存商品が競争相手として消費者の奪い
あいをしていると想定する。この状態を自然科学で表現
すると、気体と液体と固体の三相がそれぞれの界面で張
力として釣り合うまで動いていることに例えられる。こ
のパラメータAは消費者の商品に対する購買意欲のバラ
ンスを表し、感情捻れとも定義し、つまり、実際の市場
において消費者の購買意欲というのは1種類の商品に偏
るのではなく、例えば何か筆記具が欲しいというときに
は、鉛筆にするかボールペンにするか、あるいは万年筆
にするかというように選択があり、鉛筆なら鉛筆だけに
購買意欲が向けられるようなことはないと考えられる。
図61は、気体と液体と固体の各相の界面張力の釣り合
いの状態と消費者の感情捻れの状態を対比して示す概念
図である。
【0034】次に、ステップS7へと進んで、消費者の
商品満足度i、消費市場の飽和度vを求める。これらの
値及び導入過程を表8に示す。
【0035】
【表8】
【0036】ここでは、消費者が商品の購買に要するエ
ネルギーを電力、つまり電流と電圧で表せるのではない
かと考えて、つまり、電流はエネルギーの量であるから
消費者が商品に対して持つ興味を表すものとして、消費
者の商品満足度iを求める。また、電圧は消費者のエネ
ルギーの敷居値表すものと考えて、どれだけ市場に商品
が出回っているかということを表すものとして消費市場
の飽和度vを求める。図62には、電池反応と、消費者
と商品との反応(購買)を対比して示した概念図を示す
が、反応の起こるところでは、当然電子の授受が起こる
ので電流が流れることとなる。商品と消費者との関係で
考えてみた場合、消費者の商品購買に際しての精神的な
高ぶりである脳での化学反応が起こることであり、神経
電流が流れることである。
【0037】そして、この消費者の商品満足度iと消費
市場の飽和度vは、監視装置cに出力され画面に表示さ
れる。そしてステップS8において次のような判断がな
される。消費者の商品満足度iと消費市場の飽和度vは
3つの商品それぞれについて算出される、つまり、6つ
の値が出力されるのであるが、この6つの値がすべて正
の数ならば、そのまま商品を出荷すると判断する。も
し、6つの値の1つでも負の数となると、商品出荷不可
と判断し、ステップS1に戻って入力条件を変更するよ
う指示を出す。このときの出荷可能か不可能かという指
示は、画面への表示、あるいはランプの点灯やアラーム
音の発生などによって行なわれる。そして、商品の製造
出荷元はこの指示に基づき出荷判断を行うことができ
る。
【0038】
【実施例】(実施例1)次に、社団法人日本電子機械工
業会(以下、単に日本電子機械工業会とよぶ。)より発
表されているデータを使って本発明を実施して解析を行
う。表9にそのデータと本発明を実施した結果を示す。
【0039】
【表9】
【0040】商品1は据置型CDプレーヤーを、商品2
はHi−Fiスピーカーシステムを、商品3はポータブ
ルCDプレーヤーを表す。そして、製造延べ個数はその
年までに実際に製造された延べ個数を表す。(これは日
本電子機械工業会より1996年に発表された数値)。
まず、1990年について、商品1を出荷しようとする
商品として本発明を実施してみると、ステップS1にお
いて次に示す値を入力した。商品1の製造延べ個数Np
=547000、商品2の製造延べ個数Np=7240
00、商品3の製造延べ個数Np=946000、製造
延べ時間は3つの商品ともに製造延べ時間tp=200
0、製造単価Cpは、商品1を50000円、商品2を
30000円、商品3を20000円とした。製造歩留
まりは3つの商品ともにYp=0.8、購買延べ時間は
3つの商品ともにta=8760、そして、購買確実度
Yaは最初は初期値として適当な予想値を入力した。そ
して、ステップS1からステップS7の手順を繰り返し
行って、ステップS7で算出される3つの商品それぞれ
についての消費者の商品満足度i、消費市場の飽和度v
が正の数をとり得る範囲(負の数にならない範囲)で、
つまり、消費者の商品満足度iと消費市場の飽和度vの
対数値が実数をとり得る範囲で、最大となる購買確実度
Ya=1/107 を求める。以降、この購買確実度Ya
=1/107を確定値として用いる。次に、商品1の製
造延べ個数Npの値を変動させてステップS1からステ
ップS7の手順を繰り返し行って、消費者の商品満足度
i、消費市場の飽和度vが正の数をとり得る範囲で(消
費者の商品満足度iと消費市場の飽和度vの対数値が実
数をとり得る範囲で)、最小となる商品1の製造延べ個
数Np=365000を求める。そして、次は、消費者
の商品に対する購買意欲のバランスを表すパラメータA
の値が正の最小値を示すときのは商品1の製造延べ個数
Np=985000を求める。
【0041】このようにして1990年までのデータに
基づいて求められた商品1の製造延べ個数365000
〜985000という値は、次の年1991年に製造す
る商品1の製造数を判断する目安となる。実際、199
1年には商品1は899000個製造されているが、こ
の値は365000〜985000の範囲にある。他の
年についても同様な結果となっており、従って本発明の
商品の出荷制御装置及び方法によって、前年までのデー
タに基づいて、今、出荷しようとする商品の製造数を適
正な値に決定することができて、よって出荷数を制御し
て在庫の過不足を避けることができる。
【0042】(実施例2)次に、表10には、MDラジ
カセを商品4、CDラジカセを商品5、その他ラジカセ
を商品6として、日本電子機械工業会が1996年に発
表した、製造個数(延べ個数ではない)の予測数(実際
に製造された個数ではない)が示されている。
【0043】
【表10】
【0044】そして、各年ごとに、ステップS1におい
て次に示す値を入力した。3つの商品それぞれの製造延
べ個数Np、製造延べ時間は3つの商品ともに製造延べ
時間tp=2000、製造単価Cpは、商品4を500
00円、商品5を30000円、商品6を20000円
とした。製造歩留まりは3つの商品ともにYp=0.
8、購買延べ時間は3つの商品ともにta=8760、
そして、購買確実度Yaは最初は初期値として適当な予
想値を入力した。そして、パラメータAの絶対値を最小
とするときの購買確実度を表9に示すように確定値とし
た。このとき、ステップS7で算出される3つの商品そ
れぞれについての消費者の商品満足度i、消費市場の飽
和度vはすべて正の数となり、よって、日本電子機械工
業会が予想した個数では出荷してもよいと判断する。
【0045】更に表10に、ステップS7で算出された
3つの商品それぞれについての消費者の商品満足度i、
消費市場の飽和度vの対数値を示す。そして、図7に、
3つの商品それぞれについての消費者の商品満足度i、
消費市場の飽和度vの対数値の年ごとの変化を表すグラ
フを示す。消費者の商品満足度iについては、商品5と
6については年とともに減少しており、商品4について
はゆるやかではあるが増加している。消費者の商品満足
度iは消費者が商品に対して持つ興味を表す値であるの
で、つまり、この先、消費者の興味は商品4(MDラジ
カセ)に向けられていくであろうと予測することができ
る。また、消費市場の飽和度vについては、商品5と6
については2000年頃から伸びが小さくなっており、
商品4についてはまだ伸び続けている。消費市場の飽和
度vというのは、どれだけ市場に商品が出回っているか
ということを表すものであるので、商品4(MDラジカ
セ)については、この先、増産体制でいくべきであろう
という予測ができる。
【0046】(実施例3)次に、カラーテレビとVTR
(Video Tape Recorder)とビデオ
カメラの3つの商品についての製造数の予測を行った。
表11にこの結果を示す。これら3つの商品を選んだの
は、家庭用電化製品の映像機器として使用目的に共通点
があるためである。日本電子機械工業会の調査報告書に
よれば、これら3つの商品について、1996年の上期
と下期及び1997年の上期についての、その半期ごと
における実際のデータとして生産高と製造数が報告され
ている。
【0047】
【表11】
【0048】まず、ステップS1において、3つの商品
それぞれの1996年上期の製造数Npと製造単価Cp
と製造時間tpを入力する。なお、以下3つの商品につ
いてのこれらの値を区別するために、カラーテレビにつ
いては英文字の後に1を付けて(例えば製造数Np1と
いうように。)、VTRについては2を付けて、ビデオ
カメラについては3を添字として付けて表す。製造単価
Cpは、生産高Spを製造数Npで除して求めた。(C
p=Sp/Np)。製造時間tpは、つまり労働時間を
1日8時間で125日(年間250日として、半期であ
るのでこの半分)として1000時間、つまり3600
000秒とした。
【0049】更に、ステップS1においては、製造歩留
まりYpと消費効率Ytと購買確実度Yaを入力する
が、これらの入力値の決定の仕方を表14〜表21を参
照して説明する。なお、消費効率Ytは、製造時間tp
を購買時間taで割った値であり、Yt=tp/taで
表される。
【0050】
【表14】
【0051】
【表15】
【0052】
【表16】
【0053】
【表17】
【0054】
【表18】
【0055】
【表19】
【0056】
【表20】
【0057】
【表21】
【0058】製造歩留まりYpと消費効率Ytはまず初
めに1に近い大きな数字を仮に入力してみる。購買確実
度Yaは1に対して非常に小さな数字を入れてみる。そ
して、ステップS1からステップS6の手順を行いステ
ップS7で出力される、3つの商品についての全ての値
(満足度i1、i2、i3の対数値、飽和度v1、v
2、v3の対数値、能力歪tan1、tan2、tan
3、感情捻れcos1、cos2、cos3、供給厚さ
δ1の対数値、販売距離(1/Lx)1の対数値、これ
らは消費者と消費市場の状態を表す指標という意味で消
費指標値とよぶ。)がエラーなく、つまり実数値として
表示されているかどうかを確かめる。これを表14に示
す。全ての消費指標値が正常に表示されていなかった
ら、製造歩留まりYpと消費効率Ytは更に1に近い大
きな値を入れるか、購買確実度Yaを更に小さくしてス
テップS1からステップS7の手順を行う。
【0059】次に、消費効率Ytについては全ての消費
指標値が正常に表示される下限値まで小さくする。更に
小さくすると全ての消費指標値の表示が正常に表れない
ことを確かめる。このようにして、消費効率Ytを全て
の消費指標値が正常に表示される下限値として定める。
次に、購買確実度Yaを次第に大きくして行き、全ての
消費指標値が表示される上限値まで大きくする。更に大
きくすると、全ての消費指標値が表示されないことを確
かめる。こうして購買確実度Yaを正常に解析できると
きの上限値として定める。次に、製造歩留まりYpにつ
いては次第に小さくして行き、全ての消費指標値の表示
がなされる下限値まで小さくする。更に小さくすると、
全ての消費指標値の表示がなされないことを確かめる。
このようにして製造歩留まりYpについては、正常に解
析できるときの下限値としてその値を決定する。以上の
一連のプロセスを表15〜21に示す。なお、表中にお
いて、「VALUE」あるいは「NUM」と示されてい
るのは出力がエラーとなった、つまり実数値が出力され
なかったことを表す。
【0060】このようにして、1996年上期につい
て、表11に示すように、製造数Np1、Np2、Np
3、製造単価Cp1、Cp2、Cp3、製造歩留まりY
p1、Yp2、Yp3、購買確実度Ya1、Ya2、Y
a3、消費効率Yt1、Yt2、Yt3、製造時間tp
1、tp2、tp3、のそれぞれの値をステップS1に
おいて入力する。そして、このときステップS7で出力
される消費指標値についても表11に示す。この199
6年上期の消費指標値を基準値として、後述するように
1996年下期以降の消費指標値のこの基準値からの変
化を求める。
【0061】次に、1996年下期の製造数Np(19
96年上期からの延べ個数)と製造単価Cpと製造時間
tp(1996年上期からの延べ時間)を入力する。製
造歩留まりYpと購買確実度Yaと消費効率Ytは19
96年上期の値と同じとして入力する。このときの出力
される消費指標値を表28に示した。そして、表28に
示された消費指標値と1996年上期の消費指標の基準
値との差を消費指標の変化値とする。この変化値を表1
1に示した。
【0062】
【表28】
【0063】次に、1997年上期についても1996
年下期と同様にして、消費指標値の基準値との差を変化
値として求めた。そして、図8、9、10に示すよう
に、カラーテレビとVTRとビデオカメラについてそれ
ぞれ、1996年下期と1997年上期の、満足度iと
飽和度vの基準値からの変化値を縦軸にとり、横軸を年
度にとってグラフとして表す。
【0064】次に、1997年下期及び1998年上期
と下期の製造個数の予測数を次のようにして求めた。表
22〜25及び図29〜56を参照して説明する。
【0065】
【表22】
【0066】
【表23】
【0067】
【表24】
【0068】
【表25】
【0069】まず、1997年下期については、199
6年上期からの製造延べ時間tp、製造単価Cpは19
97年上期と同じ値を、製造歩留まりYp、購買確実度
Ya、消費効率Ytは1996年上期にて決定した値を
入力する。
【0070】そして、製造個数については、まず仮の値
として1回前のデータ、即ち1997年上期の製造数と
同じ値を入力する。表22にこれを示すが、Np1=3
205000、Np2=6127000、Np3=42
34000である。そして、3つの商品それぞれの消費
指標値を出力し、これらの基準値からの変化値を、先に
求められている1997年上期までの値と合わせてグラ
フ表示する。これを図29〜35に示す。
【0071】そして、これら3つの商品の消費指標値の
グラフ全てについて、1997年上期までの変化の傾向
から、1997年下期の値が大きく外れている、すなわ
ち直線的又は滑らかな曲線的変化をしていないグラフが
ある場合、入力した予測製造数Np1、2、3は不適で
あると判断して、入力値を代える。次に、表23に示す
ようにNp1、2、3代えて入力して、同様に消費指標
値の変化を図36〜42に示すグラフで表す。そして、
やはり全てのグラフについて滑らかな変化をしているか
どうかを見て、そうでなければまた入力値を代えてみ
る。表24及び図43〜49は3回目の入力値の設定の
試みを表す。そして、表25は4回目の試みを表すが、
この4回目の結果を表す図50〜56に示すグラフで、
全てのグラフが自然な変化の傾向を示していることがみ
てとれ、従って、表25に示す値を1997年下期の製
造数の予測数とする。すなわち、Np1=470000
0、Np2=6400000、Np3=4400000
である。このように、3つの商品についての全ての消費
指標値のグラフがその変化の傾向が直線的にあるいは滑
らかな曲線的になるまで、これは言い換えれば3つの商
品についての消費者及び市場の全体的なバランスを見な
がら、入力値(予測製造数)を変動させて、現時点以降
の期間における製造数を予測する。
【0072】1998年上期及び下期についても、同様
に、それぞれ1998年上期までの消費指標値変化と1
998年下期までの消費指標値変化がなめらかになると
きの製造数の入力値を製造予測数として求める。
【0073】表26は、1997年下期と1998年上
期の製造数の実数とこれ以前の1997年上期の時点で
行った上述した本実施例の予測数との比較を示すが、こ
れによると良く近似した値となっており、従って、本実
施例による製造数の予測の有効性を示している。
【0074】
【表26】
【0075】次に、図8、9、10のグラフは満足度と
飽和度の経時的変化を示すが、これについての分析をす
ると、市場に商品数が増えてくるとともに、消費者の満
足度(商品に対する興味を表す指標)は増えてくるこ
と、そして飽和度(消費者が受ける商品についての不足
感)は減少してくることは、ごく自然の傾向を示してい
ると言える。
【0076】また、満足度と飽和度以外の消費指標値
の、経時的変化を図11〜14に示す。なお、図14に
示す販売距離と供給厚さについては、今、出荷制御すべ
き商品であるカラーテレビについてのみを示した。この
結果を分析すると、販売距離が増えてきて、供給厚さ
(小売店での在庫数を表す)が減少してくることは、商
品の数の増加とともに商品の販売領域が増加して商品の
回転も早くなり小売店での在庫数は減少してくることを
示している。消費者の商品購買に対しての積極性を表す
指標である能力歪は、各商品ともにほとんど変化がな
く、どの商品も必要性は同じであると言える。市場での
各商品の競争力、勢力を表す指標であり、このような市
場での動きが消費者が商品への購買意欲を引き起こすも
のとして考える感情捻れは商品各々の個性が出ていてカ
ラーテレビは消費者の関心が高くなる方向であるが、V
TRは関心が薄くなる方向に変化する傾向が見られる。
ビデオカメラは変化が認められない。
【0077】(実施例4)次に、上記実施例3とは商品
を代えて製造数の予測を同様に行った。これを、表1
2、13、27及び図15〜28に示す。
【0078】
【表12】
【0079】
【表13】
【0080】
【表27】
【0081】3つの商品はポータブルMDプレーヤとポ
ータブルCDプレーヤとヘッドホンステレオであり、こ
れらを選んだのはオーディオ機器という共通点があり、
更に、ポータブルMDプレーヤを今出荷制御しようとす
る商品とした場合、これより前に市場において広まって
おり、ポータブルMDプレーヤにとっての競争商品とな
るポータブルCDプレーヤと、更にポータブルCDプレ
ーヤよりも以前に出回っていてより広く普及しているヘ
ッドホンステレオを選択することにより、より実情の市
場に適した予測となり得るからである。
【0082】日本電子機械工業会の調査報告書には、1
990年から1995年までのまとめたデータと199
6年の上期と下期及び1997年の上期の製造数Npの
実績が報告されている。そこで、1997年上期と下期
の製造数を予測して、実績との開きを見てみる。製造単
価Cpは広告などから適宜決めた。製造時間tp、製造
歩留まりYp、購買確実度Ya、消費効率Ytは実施例
3と同様にして設定した。なお、本実施例においては、
これらに添字として、ポータブルMDプレーヤについて
は1を、ポータブルCDプレーヤについては2を、ヘッ
ドホンステレオについては3を付けて、それぞれ区別す
る。
【0083】まず、1990年から1995年について
表12で示す値を入力し、消費指標値を算出し出力す
る。このときの消費指標値を基準値とする。以下、19
96年上期及び下期についても同様に消費指標値を求め
る。これら消費指標値を表27に示す。次に、これら値
の基準値からの変化値を求める。この変化値を表12に
示す。そして、1996年上期及び下期の変化値をグラ
フで表す。(図15〜21)。
【0084】そして、1997年上期の製造予測数は、
実施例3と同様にして、3つの商品の全ての消費指標値
について、その変化が滑らかなものとなるように、入力
する値を変動させて、グラフ表示を確認しながら決定す
る。1997年下期も同様にして製造数を予測する。
【0085】次に、表13においては、1997年上期
の入力する製造数として、日本電子機械工業会より発表
されている実数を用いた場合を示す。表12と13を比
較してみる。表12より1997年全体の製造数はそれ
ぞれ、Np1=800000+1300000=210
0000、Np2=1100000+1350000=
2450000、Np3=2000000+21000
00=4100000と予測されている。表13より1
997年全体の製造数について、Np1=562000
+1000000、Np2=1014000+1200
000、Np3=1713000+2400000とな
っている。これは、上期分だけではあるが実数を示して
おり、よって1997年全体としてみてもほぼ実数を示
すものとみなすことができる。従って、表12に示され
る全くの予測値と比較して、近い値が得られており、商
品を代えてみても同様に信頼性のある製造数の予測を行
えることが証明できた。1997年上期と下期の通年の
ポータブルMDプレーヤの製造個数は、予測値より少な
い実績値を示しているが、ポータブルCDプレーヤとヘ
ッドホンステレオは良く一致しており、予測はかなりの
精度を示すことがわかる。ポータブルMDプレーヤは1
994年度からの発売で販売期間の短い商品の予測の難
しさを表しているものと考えられる。
【0086】また、表26には、ポータブルMDプレー
ヤ、ポータブルCDプレーヤ、ヘッドホンステレオにつ
いての1997年下期分の実数とこれ以前の1997年
上期の時点で行った本実施例による1997年下期の製
造数の予測とが比較して示しており、やはり両方の値を
比べてみると良く近似しており、精度の良い予測ができ
ていると言える。
【0087】また、1997年上期を予測値を使った場
合(図15〜21)と実績値を使った場合(図22〜2
8)の満足度と飽和度の変化の傾向、能力歪と感情捻れ
の変化の傾向、販売距離と供給厚さの変化の傾向とも
に、ほとんど違いがない。
【0088】以上述べたように、本願発明では、自然科
学における現象を、商品、市場、消費者のこれら各状態
及びそれぞれの間における関係に対応させて、すなわ
ち、自然科学を表す式で経済学や社会科学の現象を表す
ことができるのでは考えて、例えば商品の販売過程につ
いて考えてみた。ここで、表29〜31に自然科学と商
品販売との対応関係について整理して示し、以下、これ
について説明する。
【0089】
【表29】
【0090】
【表30】
【0091】
【表31】
【0092】製造延べ個数は、各商品の、ある基準とす
る時点(例えばある年度)からの累積製造個数(前期間
までの製造数も加えた数)とする。これを、化学反応の
反応分子の数に対応させる。反応分子は、例えば、図5
9に示すグラファイト結晶子を考えると、その単位式量
(ベンゼン環)の層間に入っていく(インターカレーシ
ョン反応する)分子(リチウムイオン)である。製造延
べ個数に対応する反応分子数は、外部から電解液に逐次
供給されるリチウムイオンの数に対応する。製造延べ時
間は、ある基準とする時点から商品の製造に要した累積
製造時間(前期間までの製造時間も加えた時間)であ
る。これを、化学反応の反応分子を供給し続けた時間、
すなわち反応分子時間に対応する。製造単価は、1個の
商品当たりの労働価格(人件費等)と設備投資価格と素
材価格(原材料費)等の価格を合わせたコストであり、
これを反応分子の分子量(または、式量)に対応させ
る。
【0093】購買延べ個数は、製造延べ個数分の商品が
完売されるのに必要とされる顕在購買数と潜在購買数を
合わせた購買数の累積数(前期間までの購買数も加えた
数)を表す。ここで、顕在購買数とは、購買取り引きが
確実に成立し得るであろう数を表し、潜在購買数とは、
購買取り引きはされないが、環境や状況が変われば購買
が可能となる数である。これらを合わせて、化学反応の
被反応分子数に対応させる。被反応分子は上記反応分子
を受け入れるグラファイト結晶子の単位式量(ベンゼン
環)の数である。結晶子の表面のベンゼン環の数は、顕
在購買数に対応し、結晶子の内部のベンゼン環の数は、
潜在購買数に対応している。被反応分子数は、反応分子
の含浸現象に見られるように、反応分子にぬれる面の増
加、すなわち被反応分子の数は逐次増加している。従っ
て、購買個数も延べ個数で数えることとする。購買延べ
時間は、購買延べ個数の購買の取り引きが成立すると仮
定したときに必要とされる累積時間(前期間までの購買
時間も加えた時間)すなわち被反応分子時間である。こ
れは、化学反応の対象とする被反応分子の全てが反応完
了することができたと仮定したときに必要とされる累積
時間である。上記実施例1、2では、例えば1年間の購
買時間を、1日24時間×365日=8760時間とし
ているが、これは顕在購買数に対応する購買時間であ
る。それに対して、実施例3、4では、顕在購買数に加
えて潜在購買数も取り引きが行われたと仮定した時間を
購買延べ時間としている。購買単価は、商品1個が使用
されるための使用環境設置の費用や使用能力獲得のため
の教育費用などを合わせたコストを表す。これを、被反
応分子の分子量(または、式量)に対応させる。すなわ
ち、グラファイト結晶子を構成するベンゼン環の式量で
ある。
【0094】購買確実度は、購買延べ個数に対する製造
延べ個数の比の値である。この値には、上限値があり、
購買延べ個数に対して製造延べ個数の取り得る大きさに
限界があることを示している。このことは、購買取り引
きはされていないが、環境や状況が変われば購買が可能
となる潜在購買数の取り得る大きさに対して、商品の購
買の取り引きが成立し得る顕在購買数の大きさには上限
があることを示している。購買確実度を、被反応分子数
に対する反応分子数の比の値である反応分子数比率とす
れば、これは、被反応分子をグラファイト結晶子に例え
れば、結晶子のサイズが変化しないときには比表面積が
定まっており、表面積には上限があることと同じことで
ある。さらに表面積を大きくするには、比表面積を大き
くすることになり、結晶子のサイズをさらに小さくする
ことである。これは、購買確実度の上限値を大きくする
ことに対応し、潜在購買状態にある消費者を、顕在購買
状態にすることであり、使用環境設置や、使用能力獲得
のための教育などのインフラ(経済・産業基盤)を整
え、商品情報が日常の生活に行き渡るようにすることで
ある。市場は一般的にインフラを整えていく方向にある
ので、製造個数が少ない時には購買確実度の上限値は小
さく、その後購買確実度の上限値は増え続け一定値とな
る。すなわち、化学反応においては分子反応の初期で
は、被反応分子の一部分の官能基(ベンゼン環)としか
反応していないが、時間の経過とともに表面に露出して
いない結晶子の官能基(ベンゼン環)とも反応すること
になる。また、購買確実度を上限値より大きく見積もる
ことは、購買延べ個数に対して製造延べ個数を多くする
ことであり、市場に商品がだぶつくことになり、商品は
市場を一巡して、使用環境設置や使用能力獲得のための
教育などのインフラが整うのを待つ状態にある。この場
合は、供給過剰である。購買確実度を上限値より少なく
見積もることは、品薄状態である。このように、購買確
実度は文化レベルの水準に依存する市場の状態を示す指
標にもなる。
【0095】消費効率は、購買延べ時間に対して製造延
べ時間の比の値である。この値には下限値があり、購買
延べ時間に対して製造延べ時間の取り得る大きさに下限
があることを示している。これは、顕在購買数に加えて
潜在購買数の取り引きが行われたと仮定した時間が購買
延べ時間であるのに対して、製造延べ時間は顕在購買数
の取り引きが成立するのに必要な時間である。従って、
製造のための設備投資等の生産性を変えない場合には、
顕在購買数の取り引きを満たすために必要な製造時間の
短縮には限界があることを表している。消費効率の下限
値を大きな値にするには、消費者を潜在購買状態から顕
在購買状態にすることにより、必要な製造延べ時間を大
きくすることである。消費効率を上述の被反応分子時間
に対する反応分子時間の比の値である反応時間比率とと
れば、このことはグラファイト結晶子の比表面積を大き
くすることであり、言い換えれば結晶子サイズを小さく
することである。この時、反応は速くなることが知られ
ている。すなわち、製造延べ時間を大きくして需要に間
に合わせることである。逆に消費効率の下限値を小さな
値にすることは、製造のための設備投資等により生産性
を上げて、労働時間を短縮することによって、製造延べ
時間の短縮することでもある。消費効率は、商品に対す
る消費者の購買状態と生産者の生産性を見るバロメータ
の役割をしている。消費効率の下限値は商品が市場に出
始めた時には大きく、その後、時間の経過とともに小さ
くなる。すなわち、分子反応の初期では、被反応分子の
一部分の官能基(ベンゼン環)としか反応していない
が、時間の経過とともに表面に露出していない結晶子の
官能基(ベンゼン環)とも反応することになるので、反
応効率は減少することになる。消費効率を下限値より大
きく見積もると、製造延べ時間を必要以上に大きくする
ことになり、同じ製造延べ個数に対して労働時間を延ば
すことになり、生産性の悪い状態を作ることになる。消
費効率を下限値より小さく見積もった場合には、製造延
べ時間を必要以上に短縮するために、同じ製造延べ個数
に対して過剰な設備投資をしたことになる。
【0096】商品の製造には不良品が発生するので良品
の製造できる割合を製造歩留りとするのが一般的である
が、ここでは、上記購買単価に対する製造単価の比の値
を製造歩留りと呼ぶ。この値には下限値があり、購買単
価に対して製造単価の大きさには下限があることを示し
ている。すなわち、商品1個が使用されるための使用環
境設置の費用や使用能力獲得のための教育費用などを合
わせたコストである購買単価に対して、1個の商品当た
りの労働価格と設備投資価格と素材価格などの価格を合
わせたコストである製造単価には下限があることを示し
ている。製造歩留りの下限値以下の原価割れで取り引き
が成立することがあっても、別な取り引きで帳じりを合
わせざるを得なくなるだけである。すなわち、不良品の
販売をすることになる。製造歩留りに下限値があること
は、製造単価をむやみに小さくすることはできないこと
を意味する。製造歩留りの下限値は商品が市場に出始め
た時に大きく、製造延べ個数の増加とともに小さくな
る。このことは、製造延べ個数の増加とともに商品のコ
ストダウンが行われることが要求されることになる。こ
こに、製造の合理化の必要性が認められる。さらに、技
術革新によって製品のバージョンアップが要求されるこ
とになる。この製造歩留りを、反応分子量の、被反応分
子の分子量に対する比率(反応分子量比率)と対応させ
る。分子反応の初期では、被反応分子の官能基(ベンゼ
ン環)の分子量は小さく見積もられることになり、反応
分子量比率は大きく見なされる。時間の経過とともに表
面に露出していない結晶子の官能基(ベンゼン環)も反
応に加わり、被反応分子の分子量が大きく見積もられる
ようになり、反応分子量比率は減少したかのようにみな
されることになる。
【0097】単位時間当たりに製造される商品個数を表
す製造速度は、上記反応分子が単位時間当たりにどのく
らいの数、被反応分子と反応し得る状態となるかを表す
反応分子生成速度と対応させる。商品が買われていく速
さを表す指標である購買速度は、被反応分子時間に対す
る被反応分子数の比率(被反応分子生成速度)と対応さ
せる。
【0098】製造単価に製造延べ個数をかけて得られる
生産高、すなわち各商品ごとについて商品全体の製造コ
ストは、反応物質質量、すなわち全反応分子の質量と対
応させる。購買単価に購買延べ個数をかけて得られる売
上高、これはその商品の実際の売上高を表すのではな
く、上記購買単価や購買延べ個数と同様、その商品に対
する消費者の欲求の程度を表す指標の1つである。この
売上高を、被反応物質質量(全被反応分子の質量)と対
応させる。
【0099】商品の出荷状態を、製造された商品が市場
に出るのを控えている状態と定義し、そして商品の出荷
周期(1個の出荷商品ができる時間)を、反応分子間の
衝突時間と対応させる。商品が販売会社に納品される過
程を供給状態と定義し、このときの各商品ごとについて
商品全体の供給周期(納品される時間)を、全反応分子
について、これらが相互作用を及ぼし合いながら衝突し
ているときの全反応分子間衝突時間と対応させる。消費
者の商品の購買過程を購買状態と定義し、購買周期(ど
のくらいの時間間隔でその商品を購入し得る消費者が現
れてくるかを表す指標)を被反応分子間衝突時間と対応
させる。
【0100】自然科学での温度を商品販売における利得
というものに対応させる。物質の温度は分子的にみると
分子運動の激しさを表すので、商品販売の利得も商品の
活発度、つまりこの利得が大きいほど、その商品は消費
者に与える影響は大きく、また、より広範囲に影響する
ものと考えられる。出荷状態の商品の出荷利得を、反応
分子温度、すなわち個々の反応分子の振動の程度に対応
させている。購買状態における購買利得は、被反応分子
温度、すなわち個々の被反応分子の振動の程度に対応さ
せている。供給状態における供給利得は、反応系の温
度、すなわち全反応分子について、これらが相互に作用
しているとしたときの全反応分子の振動の程度に対応さ
せている。ここで、分子は集団の運動形態として流体を
形成する。このことは、商品が競合商品と既存商品とと
もに販売会社から集団的にまとまって、多数の小売店に
届けられる状態(商品の流通状態と定義する)を表すの
に、多孔体への流体の含浸が例えられる。多孔体の表面
の官能器に流体分子が引きつけられて濡れながら流体が
多孔体にしみ込む現象を商品の流通状態に例える。この
流通状態における流通利得は、流体温度、すなわち温度
を分子の振動という観点からみるのではなく、流体その
ものの(流体全体の)運動による温度に対応させる。
【0101】自然科学における波長を商品販売における
影響度というものに対応させる。振動波において、波長
が短い程高エネルギーである。従って、透過力は大き
い。商品販売の影響度は商品の消費者に対して影響する
範囲を表し、影響度の小さいほど(つまり短波長で透過
力の強いほど)、商品の影響の及ぶ範囲は大きいという
ことになる。出荷状態における出荷影響度は、個々の反
応分子の振動波波長に対応させる。購買状態における購
買影響度は個々の被反応分子の振動波波長に対応させ
る。供給状態における供給影響度は、全反応分子につい
て、これらが相互に作用しているとしたときの全反応分
子の振動波波長に対応させる。流通状態における流通影
響度は、流体(全体)の振動波長に対応させる。流通周
期は、全反応分子と全被反応分子を1つの反応系として
見た場合の分子間衝突時間である。
【0102】上記供給影響度が及ぶ範囲内における商品
の数を、反応分子の濃度(密度)と対応させる。供給状
態の商品の移動距離を全反応分子の平均自由行程と対応
させる。全商品の生産高の和である供給高を、全反応分
子の質量と対応させる。全商品の売上高の和である需要
高を、全被反応分子の質量と対応させる。全商品を種類
によって区別しないでまとめて1つのものとしたときの
商品の供給高(換算供給高)を、反応分子と被反応分子
を区別しない1つの反応系を考えた場合におけるこれら
分子の質量(反応系の換算質量)と対応させる。供給状
態における商品の移動速さ(供給速度)を、全反応分子
の移動速度と対応させる。供給状態における商品の移動
の妨げとなる程度を表す指標である供給粘度を、全反応
分子が流体中を移動するときの粘性係数に対応させる。
商品が多数の小売店へと拡散する程度を表す指標である
商品の拡散係数を、全反応分子個々が流体中で拡散する
ときの分子自己拡散係数と対応させる。
【0103】流通状態における商品の移動距離を表す流
通距離を、流体の流動距離と対応させる。商品が小売店
に配送された量を表す供給厚さを、液体が多孔体中に浸
透する流体含浸論における液体と多孔体の界面にできる
流動しない層の厚さと対応させる。
【0104】商品と消費者との遭遇の程度を表す衝突付
着エネルギーは、反応分子と被反応分子との間の分子間
力に対応させる。分子どうしが衝突したが分子の運動エ
ネルギーが過剰であったために、付着せず脱離したとい
うときの分子運動エネルギーを、商品と消費者は遭遇し
た(消費者が商品を買うことのできる状態におかれた)
が、商品を買わなかったというときの、商品を買わない
可能性を示す指標(脱離エネルギーと定義)に対応させ
る。従って、このときの商品が買われる確率を表す購買
確率エネルギーは、分子が付着されるかどうかを左右す
る分子の付着ポテンシャルエネルギーに対応させてい
る。
【0105】商品価値を被反応分子の密度に対応させて
おり、すなわち、グラファイト結晶子のベンゼン環の密
度が小さいと、反応分子が入り込みやすくなる。従っ
て、商品価値が小さい(消費者にとって値ごろ感があ
る)と、商品は購入されやすい。消費者の購買意志決定
は、商品の魅力ある情報を得る能力(購買能力と定義す
る)と、経済的にも生活環境的にも商品を生活に受け入
れる能力(消費能力と定義する)とに依存する。ここ
で、図59に示すように、消費能力を、グラファイト単
結晶の単位式量であるベンゼン環の縦、横、高さのサイ
ズに対応させ、つまり、インターカレーション反応のイ
オンの受け入れ能力に対応させる。購買能力は、グラフ
ァイト単結晶のa、b、c軸のそれぞれの長さに対応さ
せ、すなわち反応能力を表す結晶軸で囲まれた結晶表面
に対応させる。商品が消費者の手に渡るまでの距離、す
なわち商品の販売距離は、図60でその対応関係を示し
ているように、グラファイト単結晶にイオンが拡散吸着
するためのイオンの移動する全行程(分子の自己拡散距
離)に対応させる。
【0106】上記で定義した購買能力を有する消費者数
は、単位面積当たりのベンゼン環の数と対応させる。そ
して、この購買能力を有する消費者の商品購入数を、単
位面積当たりの反応数(反応分子が被反応分子と吸着し
た数)と対応させる。消費者側から見た小売店の単位体
積当たりにある商品の全表面積を、グラファイト単結晶
の反応生成面における比表面積(単位体積当たりの反応
分子の全表面積)と対応させる。
【0107】消費者が小売店に出向いて望みの商品に遭
遇する確率を表す商品購買確率は、反応分子の(グラフ
ァイト結晶)界面への拡散吸着反応確率と対応させる。
上記の購買確率エネルギーが、ある条件(分子の付着に
最適な運動エネルギーや分子間力)のときに商品が購買
される可能性(購買に必要なエネルギー)を表すのに対
し、商品購買確率は、商品が市場にどんどん出回ってい
き飽和状態(すなわち、その商品を欲しい消費者は大部
分が手に入れて、この結果商品の購買数は減少する)と
いう条件における消費者と商品との遭遇する確率を表
す。
【0108】供給状態において各商品が混在した状態
で、このとき各商品が動くことのできる範囲(供給商品
占有体積と定義する)を、流体中での反応分子の占有す
る体積と対応させる。購買状態において各商品が混在し
た状態で、このとき各商品が動くことのできる範囲(購
買商品占有体積と定義する)を、グラファイト結晶子で
の被反応分子の占有体積と対応させる。供給状態の商品
の混ざり程度を表す供給商品圧力を、全反応分子間にお
ける相互に拡散侵入するときの浸透圧力と対応させる。
購買状態の商品の混ざり程度を表す購買商品圧力を、全
被反応分子間における相互に拡散侵入するときの浸透圧
力と対応させる。
【0109】図59で示すように、グラファイト結晶子
は、θの正接で示される結晶歪tanθが、つまり単位
式量の層間距離の変化が反応分子の受け入れ能力に関係
してくる。すなわち、結晶が歪む(θが大きくなる)ほ
ど反応分子は入りやすい。消費者についても、購買能力
と消費能力の式とから表され、商品購入の活性を促す指
標である能力歪みtanθを、結晶歪みに対応させて定
義する。すなわち、能力歪みが大きいほど消費者は商品
を受け入れやすい、つまり商品は購入されやすい。
【0110】商品と他の商品との関係により誘因される
消費者の購買意欲を表す指標として購買張力を定義し、
これを、液・気・固相間の界面に働く界面張力と対応さ
せる。そして、他の商品との関係により誘因された結
果、ある商品に対する興味(購買意欲)を表す指標とし
て購買消費エネルギーを定義し、これを液・気・固相間
の界面張力の和である界面エネルギーと対応させる。そ
して、図61に示すように、市場における3つの商品勢
力の変化という市場の動きが消費者に商品への魅惑を引
き起こす源と考え、この消費者の購買魅惑の程度を感情
捻れと定義する。これを、液・気・固の3相の接触点の
接触角θの余弦、接触角余弦cosθに対応させる。
【0111】消費者の商品に対する満足度は、神経にお
ける興奮などの伝達に係る神経電流(活動電流)に対応
させ、市場における商品の出回り程度を表す消費市場の
飽和度は、神経電流を流す神経電位(活動電位)に対応
させる。
【0112】
【発明の効果】以上述べたように本発明による商品の出
荷制御装置及び方法並びに商品の出荷制御プログラムを
記録した記録媒体によれば、手間をかけることなく瞬時
に商品の出荷判断をことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の商品の出荷制御の手順を示すフローチ
ャートである。
【図2】本発明の商品の出荷制御装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】商品の供給と気体分子運動論との対応関係を示
す概念図である。
【図4】商品の流通と流体含浸論との対応関係を示す概
念図である。
【図5】購買市場状態と分子衝突付着脱離論との対応関
係を示す概念図である。
【図6】商品の消費状態と分子の拡散吸着理論との対応
関係を示す概念図である。
【図7】本発明の実施例2における、商品4、商品5、
商品6についての消費者の商品満足度の対数値及び消費
市場の飽和度の対数値の年次変化を表すグラフである。
【図8】本発明の実施例3における、カラーテレビにつ
いての満足度と飽和度の変化を示すグラフである。
【図9】同、VTRについての満足度と飽和度の変化を
示すグラフである。
【図10】同、ビデオカメラについての満足度と飽和度
の変化を示すグラフである。
【図11】同、カラーテレビについての能力歪と感情捻
れの変化を表すグラフである。
【図12】同、VTRについての能力歪と感情捻れの変
化を表すグラフである。
【図13】同、ビデオカメラについての能力歪と感情捻
れの変化を表すグラフである。
【図14】同、カラーテレビについての販売距離と供給
厚さの変化を示すグラフである。
【図15】本発明の実施例4における、1997年上期
の製造数に予測値を用いた場合の、ポータブルMDプレ
ーヤの満足度と飽和度の変化を示すグラフである。
【図16】同、ポータブルCDプレーヤの満足度と飽和
度の変化を示すグラフである。
【図17】同、ヘッドホンステレオの満足度と飽和度の
変化を示すグラフである。
【図18】同、ポータブルMDプレーヤについての能力
歪と感情捻れの変化を表すグラフである。
【図19】同、ポータブルCDプレーヤについての能力
歪と感情捻れの変化を表すグラフである。
【図20】同、ヘッドホンステレオについての能力歪と
感情捻れの変化を表すグラフである。
【図21】同、ポータブルMDプレーヤについての販売
距離と供給厚さの変化を示すグラフである。
【図22】本発明の実施例4における、1997年上期
の製造数に実数を用いた場合の、ポータブルMDプレー
ヤの満足度と飽和度の変化を示すグラフである。
【図23】同、ポータブルCDプレーヤの満足度と飽和
度の変化を示すグラフである。
【図24】同、ヘッドホンステレオの満足度と飽和度の
変化を示すグラフである。
【図25】同、ポータブルMDプレーヤについての能力
歪と感情捻れの変化を表すグラフである。
【図26】同、ポータブルCDプレーヤについての能力
歪と感情捻れの変化を表すグラフである。
【図27】同、ヘッドホンステレオについての能力歪と
感情捻れの変化を表すグラフである。
【図28】同、ポータブルMDプレーヤについての販売
距離と供給厚さの変化を示すグラフである。
【図29】本発明の実施例3において、カラーテレビに
ついての1997年下期の製造数を予測するプロセスの
1回目の、満足度と飽和度の変化の傾向を示すグラフで
ある。
【図30】本発明の実施例3において、VTRについて
の1997年下期の製造数を予測するプロセスの1回目
の、満足度と飽和度の変化の傾向を示すグラフである。
【図31】本発明の実施例3において、ビデオカメラに
ついての1997年下期の製造数を予測するプロセスの
1回目の、満足度と飽和度の変化の傾向を示すグラフで
ある。
【図32】本発明の実施例3において、カラーテレビに
ついての1997年下期の製造数を予測するプロセスの
1回目の、感情捻れと能力歪の変化の傾向を示すグラフ
である。
【図33】本発明の実施例3において、VTRについて
の1997年下期の製造数を予測するプロセスの1回目
の、感情捻れと能力歪の変化の傾向を示すグラフであ
る。
【図34】本発明の実施例3において、ビデオカメラに
ついての1997年下期の製造数を予測するプロセスの
1回目の、感情捻れと能力歪の変化の傾向を示すグラフ
である。
【図35】本発明の実施例3において、カラーテレビに
ついての1997年下期の製造数を予測するプロセスの
1回目の、販売距離と供給厚さの変化の傾向を示すグラ
フである。
【図36】同、カラーテレビについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの2回目の、満足度と飽和
度の変化の傾向を示すグラフである。
【図37】同、VTRについての1997年下期の製造
数を予測するプロセスの2回目の、満足度と飽和度の変
化の傾向を示すグラフである。
【図38】同、ビデオカメラについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの2回目の、満足度と飽和
度の変化の傾向を示すグラフである。
【図39】同、カラーテレビについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの2回目の、感情捻れと能
力歪の変化の傾向を示すグラフである。
【図40】同、VTRについての1997年下期の製造
数を予測するプロセスの2回目の、感情捻れと能力歪の
変化の傾向を示すグラフである。
【図41】同、ビデオカメラについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの2回目の、感情捻れと能
力歪の変化の傾向を示すグラフである。
【図42】同、カラーテレビについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの2回目の、販売距離と供
給厚さの変化の傾向を示すグラフである。
【図43】同、カラーテレビについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの3回目の、満足度と飽和
度の変化の傾向を示すグラフである。
【図44】同、VTRについての1997年下期の製造
数を予測するプロセスの3回目の、満足度と飽和度の変
化の傾向を示すグラフである。
【図45】同、ビデオカメラについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの3回目の、満足度と飽和
度の変化の傾向を示すグラフである。
【図46】同、カラーテレビについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの3回目の、感情捻れと能
力歪の変化の傾向を示すグラフである。
【図47】同、VTRについての1997年下期の製造
数を予測するプロセスの3回目の、感情捻れと能力歪の
変化の傾向を示すグラフである。
【図48】同、ビデオカメラについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの3回目の、感情捻れと能
力歪の変化の傾向を示すグラフである。
【図49】同、カラーテレビについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの3回目の、販売距離と供
給厚さの変化の傾向を示すグラフである。
【図50】同、カラーテレビについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの4回目の、満足度と飽和
度の変化の傾向を示すグラフである。
【図51】同、VTRについての1997年下期の製造
数を予測するプロセスの4回目の、満足度と飽和度の変
化の傾向を示すグラフである。
【図52】同、ビデオカメラについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの4回目の、満足度と飽和
度の変化の傾向を示すグラフである。
【図53】同、カラーテレビについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの4回目の、感情捻れと能
力歪の変化の傾向を示すグラフである。
【図54】同、VTRについての1997年下期の製造
数を予測するプロセスの4回目の、感情捻れと能力歪の
変化の傾向を示すグラフである。
【図55】同、ビデオカメラについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの4回目の、感情捻れと能
力歪の変化の傾向を示すグラフである。
【図56】同、カラーテレビについての1997年下期
の製造数を予測するプロセスの4回目の、販売距離と供
給厚さの変化の傾向を示すグラフである。
【図57】分子の熱吸収・放散と商品の出荷状態とを対
比して示した概念図である。
【図58】気体、液体の熱力学と商品供給状態を対比し
て示した概念図でる。
【図59】グラファイト結晶子と能力歪とを対比して示
した概念図である。
【図60】分子拡散吸着距離と販売距離とを対比して示
した概念図である。
【図61】気体、液体、固体の各相の界面張力の釣合の
状態と消費者の感情捻れの状態とを対比して示した概念
図である。
【図62】電池反応と消費者の商品の購買とを対比して
示した概念図である。
【符号の説明】
a 入力装置 b 中央処理装置 c 監視装置

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商品の製造延べ個数と製造延べ時間と製
    造単価のうちの少なくとも1つを製造条件とし、 該製造条件より、量子力学と統計熱力学と流体力学のう
    ちの少なくとも1つを手法として、前記商品が出荷され
    るときと、供給されるときと、流通されるときと、購買
    されるときの状態のうちの少なくとも1つを演算し、 該演算結果により、消費者の商品満足度及び/又は消費
    市場の飽和度を算出し、 該算出結果により、前記商品の出荷を判断するようにし
    たことを特徴とする商品の出荷制御装置。
  2. 【請求項2】 前記商品を反応分子に、前記消費者を被
    反応分子に対応させ、前記消費者による前記商品の購買
    を前記反応分子の前記被反応分子への吸着に対応させた
    ことを特徴とする請求項1に記載の商品の出荷制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記商品の出荷状態を、量子力学を手法
    として、反応分子の状態に対応させたことを特徴とする
    請求項1に記載の商品の出荷制御装置。
  4. 【請求項4】 前記商品の供給状態を、統計熱力学を手
    法として、反応分子の集合した状態に対応させたことを
    特徴とする請求項1に記載の商品の出荷制御装置。
  5. 【請求項5】 前記商品の流通状態を、流体力学を手法
    として、液体の流動に対応させたことを特徴とする請求
    項1に記載の商品の出荷制御装置。
  6. 【請求項6】 前記消費者による前記商品の購買は、少
    なくとも購買確率エネルギー、商品購買確率、能力歪で
    表現され、これらをそれぞれ、前記反応分子の前記被反
    応分子への吸着を表す、分子付着ポテンシャルエネルギ
    ー、拡散吸着反応確率、結晶歪に対応させたことを特徴
    とする請求項2に記載の商品の出荷制御装置。
  7. 【請求項7】 前記出荷状態は、少なくとも出荷周期、
    出荷利得、出荷影響度で表現され、これらをそれぞれ、
    前記反応分子の状態を表す、反応分子間衝突時間、反応
    分子温度、反応分子振動波波長に対応させたことを特徴
    とする請求項3に記載の商品の出荷制御装置。
  8. 【請求項8】 前記供給状態は、少なくとも供給周期、
    供給利得、供給影響度、供給距離で表現され、これらを
    それぞれ、前記反応分子の集合状態を表す、全反応分子
    間衝突時間、全反応分子温度、全反応分子振動波波長、
    全反応分子の平均自由行程に対応させたことを特徴とす
    る請求項4に記載の商品の出荷制御装置。
  9. 【請求項9】 前記流通状態は、少なくとも流通周期、
    流通利得、流通影響度、流通距離で表現され、これらを
    それぞれ、前記流体の流動の状態を表す、反応分子と被
    反応分子の分子間衝突時間、流体温度、流体の振動波波
    長、流体流動距離に対応させたことを特徴とする請求項
    5に記載の商品の出荷制御装置。
  10. 【請求項10】 前記商品の出荷制御装置は、プログラ
    ムされたコンピュータによって商品の出荷を制御する装
    置であって、 前記商品の製造時の条件及び/又は前記商品が市場で購
    買されるときの条件を入力する入力手段と、 前記入力手段より入力された前記条件に基づいて、更に
    他の、前記商品の製造時の条件及び/又は前記商品が市
    場で購買されるときの条件を算出する第1の算出手段
    と、 前記商品が出荷、供給、流通、購買されるときの前記状
    態を表す値を算出する第2の算出手段と、 前記商品の供給を気体分子運動論で表現し、前記商品の
    流通を流体含浸論で表現し、前記商品の供給に関する値
    と前記商品の流通に関する値を算出する第3の算出手段
    と、 前記商品の購買を分子衝突付着脱離確率論及び分子拡散
    吸着論で表現し、前記商品の購買に関する値を算出する
    第4の算出手段と、 消費者の購買意欲のバランスを表すものとするパラメー
    タを算出する第5の算出手段と、 前記消費者の商品満足度及び/又は前記消費市場の飽和
    度を出力する出力手段と、 前記出力手段において出力された値に基づいて、前記商
    品の出荷を判断する手段とを備えたことを特徴とする請
    求項1に記載の商品の出荷制御装置。
  11. 【請求項11】 前記入力手段に入力する前記商品の製
    造時の条件の1つを、商品の出荷判断を行うべき時点よ
    り前の期間において該期間内に製造された商品の製造数
    とし、 該入力値に基づいて、前記第1乃至第5の算出手段で算
    出される値と前記出力手段で出力される値のうちの少な
    くとも1つを縦軸にとり、前記期間を横軸にとりグラフ
    に表し、 前記グラフの変化が直線的に又は滑らかな曲線的になる
    べく、前記商品の出荷判断を行うべき時点より以降につ
    いての前記入力手段への入力値を決定し、この入力値を
    前記商品の製造数の予測個数とするようにしたことを特
    徴とする請求項10に記載の商品の出荷制御装置。
  12. 【請求項12】 商品の製造延べ個数と製造延べ時間と
    製造単価のうちの少なくとも1つを製造条件とし、 該製造条件より、量子力学と統計熱力学と流体力学のう
    ちの少なくとも1つを手法として、前記商品が出荷され
    るときと、供給されるときと、流通されるときと、購買
    されるときの状態のうちの少なくとも1つを演算し、 該演算結果により、消費者の商品満足度及び/又は消費
    市場の飽和度を算出し、 該算出結果により、前記商品の出荷を判断するようにし
    たことを特徴とする商品の出荷制御方法。
  13. 【請求項13】 前記商品を反応分子に、前記消費者を
    被反応分子に対応させ、前記消費者による前記商品の購
    買を前記反応分子の前記被反応分子への吸着に対応させ
    たことを特徴とする請求項12に記載の商品の出荷制御
    方法。
  14. 【請求項14】 前記商品の出荷状態を、量子力学を手
    法として、反応分子の状態に対応させたことを特徴とす
    る請求項12に記載の商品の出荷制御方法。
  15. 【請求項15】 前記商品の供給状態を、統計熱力学を
    手法として、反応分子の集合した状態に対応させたこと
    を特徴とする請求項12に記載の商品の出荷制御方法。
  16. 【請求項16】 前記商品の流通状態を、流体力学を手
    法として、液体の流動に対応させたことを特徴とする請
    求項12に記載の商品の出荷制御方法。
  17. 【請求項17】 前記消費者による前記商品の購買は、
    少なくとも購買確率エネルギー、商品購買確率、能力歪
    で表現され、これらをそれぞれ、前記反応分子の前記被
    反応分子への吸着を表す、分子付着ポテンシャルエネル
    ギー、拡散吸着反応確率、結晶歪に対応させたことを特
    徴とする請求項13に記載の商品の出荷制御方法。
  18. 【請求項18】 前記出荷状態は、少なくとも出荷周
    期、出荷利得、出荷影響度で表現され、これらをそれぞ
    れ、前記反応分子の状態を表す、反応分子間衝突時間、
    反応分子温度、反応分子振動波波長に対応させたことを
    特徴とする請求項14に記載の商品の出荷制御方法。
  19. 【請求項19】 前記供給状態は、少なくとも供給周
    期、供給利得、供給影響度、供給距離で表現され、これ
    らをそれぞれ、前記反応分子の集合状態を表す、全反応
    分子間衝突時間、全反応分子温度、全反応分子振動波波
    長、全反応分子の平均自由行程に対応させたことを特徴
    とする請求項15に記載の商品の出荷制御方法。
  20. 【請求項20】 前記流通状態は、少なくとも流通周
    期、流通利得、流通影響度、流通距離で表現され、これ
    らをそれぞれ、前記流体の流動の状態を表す、反応分子
    と被反応分子の分子間衝突時間、流体温度、流体の振動
    波波長、流体流動距離に対応させたことを特徴とする請
    求項16に記載の商品の出荷制御方法。
  21. 【請求項21】 前記商品の出荷制御方法は、プログラ
    ムされたコンピュータによって商品の出荷を制御する方
    法であって、 前記商品の製造時の条件及び/又は前記商品が市場で購
    買されるときの条件を入力する手順と、 前記入力手順より入力された前記条件に基づいて、更に
    他の、前記商品の製造時の条件及び/又は前記商品が市
    場で購買されるときの条件を算出する第1の手順と、前
    記商品が出荷、供給、流通、購買されるときの前記状態
    を表す値を算出する手順と、 前記商品の供給を気体分子運動論で表現し、前記商品の
    流通を流体含浸論で表現し、前記商品の供給に関する値
    と前記商品の流通に関する値を算出する第2の手順と、 前記商品の購買を分子衝突付着脱離確率論及び分子拡散
    吸着論で表現し、前記商品の購買に関する値を算出する
    第3の手順と、 消費者の購買意欲のバランスを表すものとするパラメー
    タを算出する第4の手順と、 前記消費者の商品満足度及び/又は前記消費市場の飽和
    度を出力する第5の手順と、 前記出力手順において出力された値に基づいて、前記商
    品の出荷を判断する手順を含むことを特徴とする請求項
    12に記載の商品の出荷制御方法。
  22. 【請求項22】 前記入力手順で入力する前記商品の製
    造時の条件の1つを、商品の出荷判断を行うべき時点よ
    り前の期間において該期間内に製造された商品の製造数
    とし、 該入力値に基づいて、前記第1乃至第5の手順で算出さ
    れる値と前記出力手順で出力される値のうちの少なくと
    も1つを縦軸にとり、前記期間を横軸にとりグラフに表
    し、 前記グラフの変化が直線的に又は滑らかな曲線的になる
    べく、前記商品の出荷判断を行うべき時点より以降につ
    いての前記入力手順での入力値を決定し、この入力値を
    前記商品の製造数の予測個数とするようにしたことを特
    徴とする請求項21に記載の商品の出荷制御方法。
  23. 【請求項23】 商品の製造延べ個数と製造延べ時間と
    製造単価のうちの少なくとも1つを製造条件とし、 該製造条件より、量子力学と統計熱力学と流体力学のう
    ちの少なくとも1つを手法として、前記商品が出荷され
    るときと、供給されるときと、流通されるときと、購買
    されるときの状態のうちの少なくとも1つを演算し、 該演算結果により、消費者の商品満足度及び/又は消費
    市場の飽和度を算出し、 該算出結果により、前記商品の出荷を判断するようにし
    たことを特徴とする商品の出荷制御プログラムを記録し
    た記録媒体。
  24. 【請求項24】 前記商品を反応分子に、前記消費者を
    被反応分子に対応させ、前記消費者による前記商品の購
    買を前記反応分子の前記被反応分子への吸着に対応させ
    たことを特徴とする請求項23に記載の商品の出荷制御
    プログラムを記録した記録媒体。
  25. 【請求項25】 前記商品の出荷状態を、量子力学を手
    法として、反応分子の状態に対応させたことを特徴とす
    る請求項23に記載の商品の出荷制御プログラムを記録
    した記録媒体。
  26. 【請求項26】 前記商品の供給状態を、統計熱力学を
    手法として、反応分子の集合した状態に対応させたこと
    を特徴とする請求項23に記載の商品の出荷制御プログ
    ラムを記録した記録媒体。
  27. 【請求項27】 前記商品の流通状態を、流体力学を手
    法として、液体の流動に対応させたことを特徴とする請
    求項23に記載の商品の出荷制御プログラムを記録した
    記録媒体。
  28. 【請求項28】 前記消費者による前記商品の購買は、
    少なくとも購買確率エネルギー、商品購買確率、能力歪
    で表現され、これらをそれぞれ、前記反応分子の前記被
    反応分子への吸着を表す、分子付着ポテンシャルエネル
    ギー、拡散吸着反応確率、結晶歪に対応させたことを特
    徴とする請求項24に記載の商品の出荷制御プログラム
    を記録した記録媒体。
  29. 【請求項29】 前記出荷状態は、少なくとも出荷周
    期、出荷利得、出荷影響度で表現され、これらをそれぞ
    れ、前記反応分子の状態を表す、反応分子間衝突時間、
    反応分子温度、反応分子振動波波長に対応させたことを
    特徴とする請求項25に記載の商品の出荷制御プログラ
    ムを記録した記録媒体。
  30. 【請求項30】 前記供給状態は、少なくとも供給周
    期、供給利得、供給影響度、供給距離で表現され、これ
    らをそれぞれ、前記反応分子の集合状態を表す、全反応
    分子間衝突時間、全反応分子温度、全反応分子振動波波
    長、全反応分子の平均自由行程に対応させたことを特徴
    とする請求項26に記載の商品の出荷制御プログラムを
    記録した記録媒体。
  31. 【請求項31】 前記流通状態は、少なくとも流通周
    期、流通利得、流通影響度、流通距離で表現され、これ
    らをそれぞれ、前記流体の流動の状態を表す、反応分子
    と被反応分子の分子間衝突時間、流体温度、流体の振動
    波波長、流体流動距離に対応させたことを特徴とする請
    求項27に記載の商品の出荷制御プログラムを記録した
    記録媒体
  32. 【請求項32】 前記記録媒体は、コンピュータによっ
    て商品の出荷を制御するための制御プログラムを記録し
    た記録媒体であって、該制御プログラムはコンピュータ
    に、 前記商品の製造時の条件及び/又は前記商品が市場で購
    買されるときの条件を入力させ、 入力された前記条件より、更に他の、前記商品の製造時
    の条件及び/又は前記商品が市場で購買されるときの条
    件を算出させ、 前記商品が出荷、供給、流通、購買されるときの前記状
    態を表す値を算出させ、 前記商品の供給を気体分子運動論で表現し、前記商品の
    流通を流体含浸論で表現し、前記商品の供給に関する値
    と前記商品の流通に関する値を算出させ、 前記商品の購買を分子衝突付着脱離確率論及び分子拡散
    吸着論で表現し、前記商品の購買に関する値を算出さ
    せ、 消費者の購買意欲のバランスを表すものとするパラメー
    タを算出させ、 前記消費者の商品満足度及び/又は前記消費市場の飽和
    度を出力させ、 前記出力された値に基づいて、前記商品の出荷を判断さ
    せることを特徴とする請求項23に記載の商品の出荷制
    御プログラムを記録した記録媒体。
  33. 【請求項33】 入力される前記商品の製造時の条件の
    1つを、商品の出荷判断を行うべき時点より前の期間に
    おいて該期間内に製造された商品の製造数とし、 該入力値に基づいて算出される値と出力される値のうち
    の少なくとも1つを縦軸にとり、前記期間を横軸にとり
    グラフに表し、 前記グラフの変化が直線的に又は滑らかな曲線的になる
    べく、前記商品の出荷判断を行うべき時点より以降につ
    いての入力値を決定し、 この入力値を前記商品の製造数の予測個数とするように
    したことを特徴とする請求項32に記載の商品の出荷制
    御プログラムを記録した記録媒体。
  34. 【請求項34】 商品の製造から該商品の販売までの商
    品の販売過程を区分して自然科学と対応させて、該販売
    過程の区分された各々を数値化させて、該商品を出荷す
    るかどうかを判断するようにしたことを特徴とする商品
    の出荷制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110674670A (zh) * 2018-07-03 2020-01-10 百度(美国)有限责任公司 用于处理信息的方法和装置
CN113554397A (zh) * 2021-07-31 2021-10-26 杭州拼便宜网络科技有限公司 物流规划方法、装置、电子设备和计算机可读介质

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110674670A (zh) * 2018-07-03 2020-01-10 百度(美国)有限责任公司 用于处理信息的方法和装置
CN113554397A (zh) * 2021-07-31 2021-10-26 杭州拼便宜网络科技有限公司 物流规划方法、装置、电子设备和计算机可读介质
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