JPH11249026A - 偏光顕微鏡 - Google Patents

偏光顕微鏡

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JPH11249026A
JPH11249026A JP10050549A JP5054998A JPH11249026A JP H11249026 A JPH11249026 A JP H11249026A JP 10050549 A JP10050549 A JP 10050549A JP 5054998 A JP5054998 A JP 5054998A JP H11249026 A JPH11249026 A JP H11249026A
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JP
Japan
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sample
light
polarizing
condenser lens
light source
Prior art date
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Application number
JP10050549A
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English (en)
Inventor
Rieko Arimoto
理恵子 有本
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Publication of JPH11249026A publication Critical patent/JPH11249026A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系による偏光面の回転の影響を受けない
低コストで、高性能の偏光顕微鏡を提供する。 【解決手段】 光源と、該光源からの光を集光するコン
デンサーレンズと、前記光源からの光を偏光させる偏光
手段と、前記偏光手段により偏光された偏光光により照
明された試料を観察する対物レンズと、前記試料を透過
した光のうち、一方に偏光した光を透過させる検光手段
とを有する偏光顕微鏡において、前記偏光手段を前記コ
ンデンサーレンズに組み込み、前記コンデンサーレンズ
と前記試料との中間に1/4波長板を設け、前記検光手
段を前記対物レンズに組み込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光顕微鏡に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、偏光顕微鏡は、光波の振動状
態、即ち偏光を利用して、岩石、繊維、高分子、新素材
等のように複屈折性をもつ試料の観察に用いられてい
る。ここで従来より用いられる偏光顕微鏡法は、非破
壊、非接触という光学顕微鏡の大きな利点を生かしなが
ら、光学的な分解限界以下の分子オーダの情報、特に分
子の配向性に関する情報を得られる手法として知られて
いる。複屈折とは、物質の方向によって屈折率が異なる
現象で、光学的異方性をもつ物質に光が入射するとき、
一般に2つの屈折光が現れる。2つの屈折光は、光学軸
の方向以外では光線速度が異なり、どちらも直線偏光
で、振動方向は互いに垂直である。言い換えると、複屈
折性物質を通過した光(電磁波)は、電場の振動方向に
よって位相が異なって出てくる。即ち、最も屈折率の高
い(位相が最も遅れる)方向を物質の遅相軸、屈折率の
低い(位相が最も進む)方向を進相軸と呼ぶとき、遅相
軸と進相軸との差、いわゆるリターデーションと呼ばれ
る量が生ずる。偏光顕微鏡は、このリターデーションの
定量測定を可能としている。複屈折量は分子の配向性に
深く関わっている物理量であるため、偏光顕微鏡による
リターデーションの定量測定は、鉱物及び生物分野で広
く行われている。従来の偏光顕微鏡の光学系は、図2に
示すような構成になっている。偏光子(以下、ポラライ
ザーと呼ぶ)と検光子(以下、アナライザーと呼ぶ)と
は、結晶軸が互いに垂直になるクロスニコルの配置にな
っており、複屈折の無いバックグラウンドを観察する
と、視野は、暗黒の消光状態となる。一方、試料の複屈
折性によって偏光状態が変えられると、アナライザーを
漏れ通過する光が生じ、視野が消光しないため明るく観
察される。つまり、複屈折性を有する部分が明るくな
る。このときの画像の輝度は、試料のリターデーション
が比較的小さい場合はその量に比例することが知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の技術においては、ポラライザーによって単
一方向に揃えられた照明光の偏光面(直線偏光)は、あ
る光学部材にある角度をもって入射するとき、いわゆる
フレネルの公式に示されるように、透過面に対する振動
面の方向によって透過率が異なる。という現象のため
に、曲率の大きなコンデンサーレンズの曲面(球面)に
よって回転し、偏光が乱されてしまう。従って、試料に
照射される際には、既に偏光面は、様々な方向を向いて
しまっている。また、結像側では、対物レンズによって
更に偏光面の回転が起きることも知られている。その結
果として、複屈折を生じない状態、たとえば試料の無い
状態でも、図5に示すように視野50が明部51〜54
(十字状の暗部55に着目して暗十字とも称する)とし
て観察できる。すなわち、完全な消光状態を得ることは
できない。従って、試料に存在する微少量の複屈折は、
このような光学系による残存光に埋もれてしまい観察で
きなかった。この残存光のことを以下、光学系のオフセ
ットと呼ぶ。そこで、従来の偏光顕微鏡では、補正用の
光学系を付加することにより偏光面の回転の影響を除去
する方法がとられている。その方法として、レクチフア
イヤが公知である。レクチフアイヤは、補正対象のレン
ズと同じ量だけ偏光面を回転させる複数の曲面と、1/
2波長板とを組合せた光学素子である。この場合、補正
対象のコンデンサーレンズ、対物レンズ毎に設計、製作
をしなければならないため、非常にコスト高になるとい
う問題があった。本発明では、上記問題点を解決するた
めに、光学系による偏光面の回転の影響を受けることの
ない低コストで、高性能の偏光顕微鏡を提供することを
目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的のために、本発
明は、光源と、該光源からの光を集光するコンデンサー
レンズと、前記光源からの光を偏光させる偏光手段と、
前記偏光手段により偏光された偏光光により照明された
試料を観察する対物レンズと、前記試料を透過した光の
うち、一方に偏光した光を透過させる検光手段とを有す
る偏光顕微鏡において、前記偏光手段を前記コンデンサ
ーレンズに組み込み、前記コンデンサーレンズと前記試
料との中間に1/4波長板を設け、前記検光手段を前記
対物レンズに組み込む。また、光源と、該光源からの光
を集光するコンデンサーレンズと、前記光源からの光を
偏光させる偏光手段と、前記偏光手段により偏光された
偏光光により照明された試料を観察する対物レンズと、
前記試料を透過した光のうち、一方に偏光した光を透過
させる検光手段とを有する偏光顕微鏡において、前記偏
光手段と、1/4波長板とを前記コンデンサーレンズと
前記試料との中間に設け、前記検光手段を前記試料と前
記対物レンズとの中間に設ける。
【0005】
【発明の実施の形態】図1に示すように、本発明の偏光
顕微鏡では、試料を偏光光で照明する偏光手段と試料を
透過した光の偏光状態を調べる検光手段とをコンデンサ
ーレンズと対物レンズとの中間に試料を挟むように設け
られている。これは図2に示す従来の偏光顕微鏡におい
て、ポラライザーをコンデンサーレンズの直前に、アナ
ライザーを対物レンズの後方に置いた光学系配置とは異
なるところである。従って、本発明の配置を用いること
により、試料を照明する入射光は、コンデンサーレンズ
による偏光面の回転が、ポラライザーを通ることで除か
れ、振動方向の揃った直線偏光となる。また、試料を出
射した光は、対物レンズの直前でアナライザーにより偏
光状態が調べられる際に、対物レンズによる偏光面の回
転の影響を受けない。つまり、複屈折性を有する試料を
観察する場合、コンデンサーレンズおよび対物レンズに
よる偏光面の回転の影響を受けなくなる。
【0006】
【実施例】図1は、本発明の第一の実施例を示す偏光顕
微鏡の光学系の配置図である。図1に示す実施例におい
て、光源1からの照明光は、コリメータレンズ2を経て
コンデンサーレンズ3によって集光される。コンデンサ
ーレンズ3の試料側の先端レンズ面には偏光膜を施しポ
ラライザー4とする。また、対物レンズ8の試料側の先
端のレンズ面に偏光膜を施しアナライザー7とする。ア
ナライザー7は、対物レンズ8と共に光軸の回りに回転
可能で、ポラライザー4との方位を調整できる。また、
ポラライザー4の後方にはコンペンセータ(検板:1/
4波長板)5が光軸の回りに回転可能なように取り付け
られている。対物レンズ8を透過した光は、像面9で試
料6の像を結像する。尚、偏光膜としては、レンズ面に
蒸着されたPBS用光学薄膜、ヨウ化物の針状微結晶を
ポリエチレンアルコールやセルロース等の鎖状高分子膜
に吸着させたポーラロイド、或いは、ゼラチン膜等が使
用できる。以上のような構成において、本発明による偏
光顕微鏡の動作を図1を用いて以下に説明する。試料6
を入れる前に、まずポラライザー4に対してアナライザ
ー7を回転し、視野(像面)が暗黒になる位置に固定
し、クロスニコルの配置にする。次に試料6を光路に入
れて回転すると、直線偏光光によって試料6が照明さ
れ、試料6が等方性ならば視野は暗黒のままであるが、
複屈折による異方性があると、試料6の回転角に応じて
透過光の強度は変化する。一方、試料6の複屈折により
互いに直角に分かれた振動方向がアナライザー7の方位
となす角度がゼロのとき、視野が最も暗くなるので、試
料6を回転し視野が最も暗くなる位置、すなわち、複屈
折により互いに直角に分かれた振動方向のうち一方の振
動方向がアナライザー7の方位と合致する位置を決定
し、暗黒状態を作る。次に、この位置から試料6を45
゜回転すると、この方位は、位相差による試料6の明る
さが最大になる方位である。そこで、コンペンセータ5
を、ポラライザー4と45゜の角度をなすように回転
し、次に、アナライザー7を回し消光状態にする。この
ときのアナライザー7の回転角から試料6のリターデー
ションが測定できる。尚、ここで、偏光膜を、コンデン
サーレンズおよび対物レンズを構成する試料側の先端レ
ンズの形状が、図4に示すような形状のレンズの平面上
に施すことができる。また、コンペンセータには、1/
4波長板の他に1/8波長板又は、1/10波長板を用
いることができる。次に、図3は、本発明の第二の実施
例を示す偏光顕微鏡の光学系の配置図である。図3に示
す実施例において、光源31からの照明光は、コリメー
タレンズ32を経てコンデンサーレンズ33によって集
光される。直線偏光を作るポラライザー(偏光膜)34
と、コンペンセータとして機能する1/4波長板35と
をコンデンサーレンズ33と試料36との中間に設け
る。また、アナライザー(偏光膜)37を光軸の回りに
回転可能にし、試料36と対物レンズと38との中間に
設け、ポラライザー34との方位を調整できるようにす
る。対物レンズ38を透過した光は、像面39で試料3
6の像を結像する。以上のような構成は、第一の実施例
と同様の配列であるので、第一の実施例と同様の手順で
第二の実施例による偏光顕微鏡の動作を説明することが
できる。従って、動作の説明を省略する。
【0007】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、光学系
の曲面による偏光面の回転の影響を受けることなく、試
料が有する微少量の複屈折が光学系のオフセットに埋も
れることなく可視化および測定ができるので、低コスト
で高性能の偏光顕微鏡を提供するという目的を達成でき
た。また、本発明は、従来から用いられている偏光顕微
鏡の検鏡法であるオルソスコープ観察、およびコノスコ
ープ観察に適用できることは言うまでもなく、鉱物およ
び生物分野において分子オーダの分子配向性を高精度で
知ることのできる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第一の実施例を示す偏光顕微
鏡の光学系の配置図である。
【図2】図2は、従来の偏光顕微鏡を示す光学系の配置
図である。
【図3】図3は、本発明の第二の実施例を示す偏光顕微
鏡の光学系の配置図である。
【図4】図4は、レンズ形状を示す断面図である。
【図5】図5は、光学系のオフセットを説明する図であ
る。
【符号の説明】
1……光源 2……コリメータレンズ 3……コンデンサーレンズ 4……ポラライザー 5……コンペンセータ 6……試料 7……アナライザー 8……対物レンズ 9……像面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、該光源からの光を集光するコン
    デンサーレンズと、前記光源からの光を偏光させる偏光
    手段と、前記偏光手段により偏光された偏光光により照
    明された試料を観察する対物レンズと、前記試料を透過
    した光のうち、一方に偏光した光を透過させる検光手段
    とを有する偏光顕微鏡において、前記偏光手段を前記コ
    ンデンサーレンズに組み込み、前記コンデンサーレンズ
    と前記試料との中間に1/4波長板を設け、前記検光手
    段を前記対物レンズに組み込んだことを特徴とする偏光
    顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記偏光手段を前記コンデンサーレンズ
    の前記試料側に最も近い面に設け、前記検光手段を前記
    対物レンズの前記試料側に最も近い面に設けることを特
    徴とする請求項1に記載の偏光顕微鏡。
  3. 【請求項3】 光源と、該光源からの光を集光するコン
    デンサーレンズと、前記光源からの光を偏光させる偏光
    手段と、前記偏光手段により偏光された偏光光により照
    明された試料を観察する対物レンズと、前記試料を透過
    した光のうち、一方に偏光した光を透過させる検光手段
    とを有する偏光顕微鏡において、前記偏光手段と、1/
    4波長板とを前記コンデンサーレンズと前記試料との中
    間に設け、前記検光手段を前記試料と前記対物レンズと
    の中間に設けたことを特徴とする偏光顕微鏡。
JP10050549A 1998-03-03 1998-03-03 偏光顕微鏡 Pending JPH11249026A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008071294A1 (en) * 2006-12-15 2008-06-19 Carl Zeiss Sms Gmbh Microscope and microscopy method for space-resolved measurement of a predetermined structure, in particular a structure of a lithographic mask

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008071294A1 (en) * 2006-12-15 2008-06-19 Carl Zeiss Sms Gmbh Microscope and microscopy method for space-resolved measurement of a predetermined structure, in particular a structure of a lithographic mask
US9134626B2 (en) 2006-12-15 2015-09-15 Carl Zeiss Sms Gmbh Microscope and microscopy method for space-resolved measurement of a predetermined structure, in particular a structure of a lithographic mask

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