JPH11230891A - 微粒子検出器 - Google Patents

微粒子検出器

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JPH11230891A
JPH11230891A JP10048792A JP4879298A JPH11230891A JP H11230891 A JPH11230891 A JP H11230891A JP 10048792 A JP10048792 A JP 10048792A JP 4879298 A JP4879298 A JP 4879298A JP H11230891 A JPH11230891 A JP H11230891A
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JP
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laser light
detector
vacuum chamber
absorber
vacuum
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JP10048792A
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Hirosada Kawasaki
洋補 川崎
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Canon Anelva Corp
Original Assignee
Anelva Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空室で発生する塵粒子等の数と大きさを効
率よく検出し、真空室で使用するガスの種類、プロセス
温度、圧力やガスの流れの影響を受けることなく信頼性
の高い安定した微粒子検出ができ、真空装置への設置お
よびそのメンテナンスが容易な微粒子検出器を提供す
る。 【解決手段】 レーザ光17の塵粒子25への照射で生じる
散乱光26を利用して塵粒子の数と大きさを検出する。微
粒子検出領域に対しレーザ光を出力するレーザ光源14と
散乱光を受けるフォトダイオード15を検出器本体12に設
け、レーザ光を吸収する光吸収器24を検出器本体の外に
設けるように構成される。レーザ光源とフォトダイオー
ドは隔壁窓20に関し同一側に設けられ、吸収器は隔壁窓
に関しレーザ光源の反対側に設けられる。隔壁窓は大気
環境と真空環境を分ける部材として機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微粒子検出器に関
し、特に、レーザ光の散乱作用を利用して真空中で発生
する塵等の微粒子を検出する微粒子検出器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスや各種の電子デバイスの
製造では多くが真空環境下における製造工程を必要とし
ている。これらデバイスの製品歩留まりは真空中におけ
る塵粒子の存在に強く影響される。デバイスの価格、信
頼性の向上には、製造工程中の塵粒子の発生を極力少な
くし、製品歩留まりを向上する必要がある。従って、半
導体デバイスおよび各種電子デバイスを製造する際には
デバイス製造装置内で発生する塵粒子の数を常に把握
し、それが或る値(しきい値)に達した時点でデバイス
製造装置のメンテナンスを行い、真空室内部に堆積した
塵粒子を除去する必要がある。
【0003】塵等の微粒子を検出する一般的方法とし
て、従来、光散乱方式が用いられる。光散乱方式とは、
レーザ光を塵粒子に照射したときに発生する散乱光を光
電変換素子で検出し、その出力電流によって塵粒子の数
や大きさ等を計測する方式である。半導体デバイス製造
装置での塵粒子検出に関し光散乱方式を採用した従来技
術の例として、特開平7−55692号公報に開示され
る粒子検出装置がある。この粒子検出装置の構造と動作
原理を図3と図4を参照して説明する。
【0004】小型真空室51aが形成された測定容器5
1は取付けフランジ51bを介して真空装置の壁部52
に取付けられる。真空装置の内部は被測定真空室52a
が形成され、被測定真空室52aで生じた塵粒子が検出
される。小型真空室51aは被測定真空室52aに通じ
ている。被測定真空室52aと小型真空室51aに存在
する微粒子53は測定対象である塵粒子である。壁部5
2の内側は真空環境(真空圧)であり、その外側は大気
環境(大気圧)である。
【0005】測定容器51には開口部51c,51dが
形成されている。測定容器51はレーザ光導入窓54、
レーザ光導出窓55、Oリング56によって被測定真空
室52aと同一の真空環境を保持する構造となってい
る。
【0006】測定容器51の外側には、これに嵌合され
る開口部57aを有した着脱可能な検出器ユニット57
が設置される。検出器ユニット57は、その内部にレー
ザ放出ユニット58とコネクタ59が設けられる。レー
ザ放出ユニット58はレーザダイオード60とコリメー
タレンズ61を内蔵する。コネクタ59とレーザダイオ
ード60は電気配線で接続され、外部から供給される電
力がコネクタ59を通じてレーザダイオード60に与え
られる。レーザダイオード60からはレーザ光62が出
射される。開口部57aを間にして上記中空部と対向す
る反対側の部分に光吸収板63が設置される。
【0007】また光吸収板63が設けられた部分には、
光吸収板63の配置個所の手前部分かつ開口部57a側
の部分であってレーザ光62の光軸の周囲にフォトセン
サ64が配置される。フォトセンサ64はその受光面が
レーザ光62の進行方向にほぼ直角になるように配置さ
れている。フォトセンサ64の受光面は、その前面に光
学フィルタ65を配し、測定容器51内の小型真空室5
1aに臨み、レーザ光導出窓55に隣接している。また
フォトセンサ64の後面にはクッションゴム66が配置
された構造となっている。
【0008】レーザダイオード60から出力されたレー
ザ光62はコリメータレンズ61により集光され、レー
ザ光導入窓54を介して測定容器51内の小型真空室5
1aに導入される。この小型真空室51aは被測定真空
室52aと同一真空環境に保持されるため、被測定真空
室52aで発生した塵粒子53は自由落下や気流の流れ
に乗って測定容器51内の小型真空室51aに導かれ
る。このとき、塵粒子53がレーザ光62を遮ると、散
乱光67が発生する。散乱光67は測定容器51に設け
たレーザ光導出窓55を通って外部に出て光学フィルタ
65を透過し、検出器ユニット57内に設けられた2つ
のフォトセンサ64のそれぞれによって検出される。フ
ォトセンサ64の出力信号の頻度と強度から被測定真空
室52aから飛来する微小な塵粒子の数とその大きさが
計測される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の上記粒子検出装
置では、レーザ光を導入し散乱光を発生させるための空
間として小型の測定容器51を真空装置に付設しなけれ
ばならないため、測定容器51の内部空間すなわち小型
真空室51aで検出される微小粒子は被測定真空室52
aで発生した塵粒子のうちのごく僅かなものでしかな
い。これは上記塵粒子の多くが自由落下または気流によ
って輸送されるため、被測定真空室52aで発生した塵
粒子が測定容器51の小型真空室51aに進入してくる
量が、被測定真空室52aに接続した小型真空室51a
の開口部で制約を受け、大きく減少することによる。従
って、従来の粒子検出器を被測定真空室52aの側面ま
たは上面に設置した場合、測定容器51の小型真空室5
1aまで塵粒子が自由落下によって輸送されることは不
可能であり、気流による輸送に頼らざるを得なくなる。
その結果、測定容器51の小型真空室51aへの塵粒子
の導入量はさらに少なくなり、被測定真空室内の圧力条
件によっては塵粒子を全く検出できないといった問題が
生じる。
【0010】また構造的に、測定容器51の内部空間で
ある小型真空室51aに塵等が堆積しやすく、計測の
際、被測定真空室52aからの塵粒子以外に堆積した塵
粒子を再計測する可能性があるため、測定結果の信頼性
が低いといった問題点や、定期的なメンテナンスで測定
容器51内の塵を除去する必要があるという問題点、さ
らには小型真空室に溜まった微粒子が製品歩留まりに悪
影響を及ぼすといった問題点を有していた。
【0011】本発明の目的は、上記問題を解決すること
にあり、半導体デバイス製造装置等の真空室で発生する
塵粒子の数と大きさを微粒子検出器の設置位置に関係な
く効率よく検出し、真空室で使用するガスの種類やプロ
セス温度、並びに圧力やガスの流れの影響を受けること
なく信頼性の高い安定した微粒子検出ができ、しかも真
空装置への設置およびそのメンテナンスが容易な微粒子
検出器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】本発明に係る
微粒子検出器は、上記目的を達成するため、次のように
構成される。
【0013】第1の微粒子検出器(請求項1に対応)
は、レーザ光が微粒子に照射されることにより生じる散
乱光を利用して真空装置内で発生する微粒子の数と大き
さを検出する構成を有し、微粒子検出領域である真空空
間に対してレーザ光を出力するレーザ光源と散乱光を受
ける光電変換素子(フォトダイオード)を検出器本体に
設け、レーザ光を吸収する吸収器を検出器本体の外に設
けるように構成されている。
【0014】上記微粒子検出器では、塵等の微粒子にレ
ーザ光が当たることにより生じるレーザ散乱光を光電変
換素子で検出して微粒子の数と大きさを検出する。かか
る微粒子検出器で、レーザ光源等を含むレーザ光発光部
と光電変換素子等を含む散乱光受光部を設けた検出器本
体と、吸収器を設けた部分とを別にし、吸収器を設けた
部分を検出器本体に対して外側に配置するようにした。
この構成により、レーザ光発光部や散乱光受光部などの
周囲温度、腐食性ガス、汚れ等に敏感な部分を環境の安
定した大気環境下に保持することを可能とし、他方、吸
収器を設けた部分、さらには微粒子検出領域を直接に被
測定真空室内に配置することを可能にした。
【0015】第2の微粒子検出器(請求項2に対応)
は、上記第1の構成において、好ましくは、検出器本体
は隔壁窓を備え、レーザ光源と光電変換素子は上記隔壁
窓に関し同一側に設けられ、吸収器は上記隔壁窓に関し
レーザ光源の反対側に設けられる。隔壁窓は大気環境と
真空環境を分ける部材として機能させることが可能とな
る。
【0016】第3の微粒子検出器(請求項3に対応)
は、上記第2の構成において、好ましくは、検出器本体
を真空装置に取り付けたとき、上記隔壁窓によって真空
装置の内側の真空空間と外側の大気環境とが隔離され、
レーザ光源と光電変換素子は大気環境に位置し、吸収器
は真空空間に位置することを特徴とする。レーザ光源お
よび光電変換素子の取付け構造と、吸収器の取付け構造
と、隔壁窓の作用とにより、それぞれの配置位置を、大
気環境と真空環境の各々に分ける。
【0017】第4の微粒子検出器(請求項4に対応)
は、上記第3の構成において、好ましくは、レーザ光を
真空空間に導入する窓部と、真空空間で発生した散乱光
を大気環境側へ取り出す窓部を上記隔壁窓で共用させた
ことを特徴とする。
【0018】第5の微粒子検出器(請求項5に対応)
は、上記の各構成において、好ましくは、検出器本体に
取り付けられた支持体で吸収器を支持している。真空内
に導入されたレーザ光を吸収する吸収器は、検出器本体
に固定された支持体に取付けられる。これにより、微粒
子検出器において真空環境下に露出される主要部品は支
持体と光吸収器と検出器本体の一部であり、被測定真空
室がエッチングのごとき反応性の強いガス雰囲気中であ
ったり、プラズマCVDのような高温環境下であっても
そのダメージを最小限に抑えられる。
【0019】第6の微粒子検出器(請求項6に対応)
は、上記の各構成において、光電変換素子は、レーザ光
によって発生した後方散乱光と側方散乱光を検出する位
置に配置される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。図1は、真空装置に付
設された状態の本発明に係る微粒子検出器の構造を示す
縦断面図を示し、図2は真空側から見た微粒子検出器の
みの正面図を示している。
【0021】図1において、11は真空装置内の被測定
真空室であり、11aは真空装置の壁部の一部を示して
いる。壁部11aには、本実施形態による微粒子検出器
10を取り付けるための開口部11bが形成されてい
る。開口部11bは好ましくは円形形状をした孔であ
り、開口部11bの周囲は微粒子検出器取付け用の厚肉
部11cとして形成されている。
【0022】微粒子検出器10は、外側(図1中右側)
の端部にフランジ12aが形成された検出器本体12を
備える。検出器本体12は、図1および図2から明らか
なように、全体がほぼ円柱体の形態を有する容器部材と
して形成され、フランジ12aの輪郭も円形形状を有す
る。フランジ12aには固定用ボルトを通すための複数
の挿入孔12bが形成されている。検出器本体12は、
開口部11bに挿入し、そのフランジ12aを厚肉部1
1cの外面に当接させ、挿入孔12bを利用してボルト
(図示せず)を用いて固定することにより、壁部11a
の開口部11bに固定される。厚肉部11cの外面とフ
ランジ12aの間にはシールを行うためのOリング13
が配置される。検出器本体12の図1に示された左側端
部は、開口部11bを通して被測定真空室11へ露出し
ている。微粒子検出器10は、検出器本体12の取付け
構造により被測定真空室11に対して自在に取付け・取
外しを行うことができる。取付け・取外しの構造は上記
構造に限定されず、任意の構造を用いることができる。
【0023】微粒子検出器10の構造について詳述す
る。検出器本体12の内部にはレーザ光を出射するレー
ザ光源(レーザダイオード)14とレーザ散乱光を検出
するフォトダイオード15が設けられる。レーザ光源1
4には例えば光出力50mWのソニー製半導体レーザS
LD201−3が用いられる。レーザ光源14は検出器
本体12の軸線位置に配置され、そのレーザ光出射面は
検出器本体12の左側端部に向いている。検出器本体1
2の軸線位置には出射されたレーザ光を通すための長孔
12cが形成され、その途中にコリメータレンズ16が
設けられる。レーザ光源14から出射されたレーザ光1
7はコリメータレンズ16によって平行ビームまたはス
ポット状ビームに補正される。上記フォトダイオード1
5では、その受光面の前面に光学フィルタ18が配置さ
れている。フォトダイオード15と光学フィルタ18の
組は、検出器本体12の軸線(または長孔12c)を中
心に上下の位置に配置される。フォトダイオード15と
光学フィルタ18は、検出器本体12の左側端面に形成
された矩形凹所に収容されかつその底にゴムシート19
が設置されている。ゴムシート19は、振動によるフォ
トダイオード15の揺れを抑える作用を有する。検出器
本体12の左側端面は、フォトダイオード15と光学フ
ィルタ18が配置された状態で、透光性を有する隔壁窓
20で覆われる。隔壁窓20は、周縁内面がOリング2
1に当接し、その周縁部を押さえる支持部材22で固定
される。隔壁窓20は、検出器本体12に設けられたフ
ォトダイオード15、光学フィルタ18、コリメータレ
ンズ16、レーザ光源14などを、被測定真空室11の
真空環境から隔離し、大気環境に保持する。
【0024】上記において、コリメータレンズ16の他
にシリンドリカルレンズを追加することによって、シー
ト状ビームを発生させるビームコントロールユニットを
作ることができる。このビームコントロールユニットに
よれば、塵粒子の検出率を向上させることができる。上
記コリメータレンズ16を通過したレーザ光17は、検
出器本体12の左側端部に設けた隔壁窓20を透過して
被測定真空室11に導入される。
【0025】検出器本体12の左側端部には例えば3本
の支持柱23に支持されて固定された光吸収器24が設
けられる。支持柱23は光吸収器24を定位置に固定す
ると共に被測定真空室11内の塵粒子の動きを妨げない
ためのものであり、これらの要求を満たすものであれば
支持柱は1本でもよいし、その構造は任意の構造とする
ことができる。光吸収器24は2枚の光吸収板24aを
備える。光吸収器24は、その入射面がコリメータレン
ズ16に向くように配置されている。レーザ光源14か
ら出射され隔壁窓20を透過したレーザ光17は、被測
定真空室11の一部を通過した後、光吸収器24に入射
する。光吸収器24に入射したレーザ光17は光吸収板
24aに当たって吸収される。光吸収器24は不必要な
光が外部に漏れて微小な塵粒子測定誤差の原因となるこ
とを防ぐ目的で設けられ、入射したレーザ光17を吸収
する。
【0026】上記構成を有する微粒子検出器10では、
検出器本体12内のレーザ光源14から出射されたレー
ザ光17が隔壁窓20を透過して被測定真空室11に入
り、光吸収器24に入射する際、被測定真空室11内に
存在する塵粒子25がレーザ光17を横切ると、散乱光
26が発生する。散乱光26は隔壁窓20を透過し、検
出器本体12内の大気圧環境下に設置された光学フィル
タ18を通ってフォトダイオード15によって検出され
る。
【0027】上記フォトダイオード15では、図で明ら
かなように、受光面がレーザ光17の進行方向(光軸)
に対してほぼ垂直に設置されている。そのためレーザ光
17に起因して発生する散乱光26のうち後方または側
方に散乱した散乱光がフォトダイオード15の受光面に
よって検出されるように構成されている。フォトダイオ
ード15で検出した信号は、検出器本体12の大気側端
面に設置されたコネクタ27を介して信号処理回路(図
示せず)に送られる。信号処理回路では、検出信号の信
号強度と頻度に基づいて、被測定真空室11に存在する
塵粒子25の大きさと個数を計測する。
【0028】フォトダイオード15の受光面の手前に配
置された光学フィルタ18は、レーザ光17による散乱
光以外の波長の光がフォトダイオード15に入射するの
を防ぐためのものである。これによって微粒子検出器1
0を使用する環境下での様々な光が迷光としてフォトダ
イオード15に入射して微粒子計測の測定誤差の原因と
なることを防止している。
【0029】本実施形態に係る微粒子検出器10によれ
ば、検出器本体12内の大気環境下にレーザ光発光部
(レーザ光源14やコリメータレンズ16等)と散乱光
検出部(光学フィルタ18やフォトダイオード15等)
を設け、レーザ光の被測定真空室11への導入と被測定
真空室11で発生した散乱光の大気環境下の散乱光受光
部への導入のために兼用する隔壁窓20を設けて一体構
造とし、レーザ光発光部や散乱光検出部の周囲温度や腐
食ガス並びに汚れ等に敏感な部分を、環境の安定した大
気圧環境下に保持することが可能である。
【0030】被測定真空室11に導入されたレーザ光1
7を吸収するための光吸収器24は、検出器本体12に
固定された支持柱23の先端にて、検出器本体12の外
部に取付けられた構造となっているため、微粒子検出器
10への取付け状態において、真空環境下に露出される
主要部品は支持柱23と光吸収器24と検出器本体12
の一部外面のみとなり、被測定真空室11が反応性の強
いガス雰囲気であったり、高温環境であったとしても、
そのダメージを最小に抑えることができる。
【0031】また光吸収器24は細い3本の支持柱23
で検出器本体12に固定された構造となっているため、
検出器本体12を壁部11aに形成された開口部11b
から挿入し固定することによって、光吸収器24と支持
柱23とレーザ光17のみが被測定真空室11に導入さ
れることになる。このようにレーザ光17の周囲の構造
物は3本の細い支持柱23のみであるため、被測定真空
室11内の塵粒子25の動きを妨げることなく、どの方
向から飛来する塵粒子25もレーザ光17に進入するこ
とが可能となっている。この結果、従来の微粒子検出器
に比較して被測定真空室11の塵粒子25がレーザ光1
7を遮る確率を大幅に向上した。
【0032】本発明の微粒子検出器に関する前述の特徴
によれば、自由落下による塵粒子の輸送以外にガスの流
れによる輸送や対流拡散による輸送、さらには熱泳動や
電気泳動といった真空中における微粒子のあらゆる輸送
原理に対して、その微粒子の動きを妨げることなく微粒
子検出器を設置することができる。すなわち、本発明に
係る微粒子検出器では、検出器本体の取付方向に左右さ
れず任意の取付位置で、被測定真空室の塵粒子等に対す
る検出率の向上を図ることができる。
【0033】また本発明に係る微粒子検出器では、従来
の微粒子検出器のようにレーザ光を導入し散乱光を発生
させるための特別に用意した小型真空室が存在しないた
め、レーザ光周辺に堆積した塵粒子を再計測してしまう
ことがなくなり、このため、信頼性の高い安定した粒子
計測が実現できる。さらに頻繁なメンテナンスで堆積し
た塵の除去を行う必要がなくなり、粒子計測器に堆積し
た塵粒子の製品歩留まりへの影響も大幅に改善すること
が可能となる。
【0034】前述の実施形態では、支持柱23の先端に
光吸収器24を設置したが、光吸収器24の代りにミラ
ーを用い、ミラーで反射されたレーザ光を検出器本体1
2に組み込んだ光吸収器、或いは別に設けた光吸収器で
吸収するように構成することもできる。さらに本実施形
態ではレーザ光によって発生する後方散乱光および側方
散乱光を検出する構造としたが、先のミラーで反射した
レーザ光を用いることで前方散乱光を検出する方式を採
用することもできる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、半導体や電子デバイス等を製造する真空装置内の
被測定真空室における塵粒子等の計測する微粒子検出器
において、レーザ光発光部と散乱光検出部を含む一体構
造で形成された検出器本体と、この検出器本体に対しそ
の外側に独立させて支持体を介し光吸収器を取り付けた
構造としたため、当該微粒子検出器を被測定真空室に取
り付ける際、微粒子検出領域としての特別な真空空間が
必要なく、被測定真空室の一部をそのまま利用でき、取
付方向に関係なく被側定真空室内の塵粒子等の数と大き
さを効率よく検出することができる。
【0036】また被測定真空室で使用するガスの種類や
プロセス温度、並びに圧力やガスの流れの影響を受ける
ことなく、信頼性の高い安定した微粒子計測が実現でき
る。さらに、レーザ光を導入し散乱光を発生させるため
の小型真空室が存在しないため、被測定真空室への設置
およびそのメンテナンスの容易性を向上することができ
る。
【0037】さらに光吸収器は一本または数本の支持体
(支持柱)で検出器本体に固定される構造とし、検出器
本体を被測定真空室に形成した開口部より挿入し固定し
たため、光吸収器と支持体とレーザ光のみが被測定真空
室に導入され、被側定真空室内の塵粒子等の動きを妨げ
る構造物が限定され、被測定真空室内の塵粒子等がレー
ザ光を遮る確率を大幅に向上できる。
【0038】本発明によれば、さらに、微粒子検出器の
設置位置に関係なく塵粒子等に対する検出効率を向上で
きると共に、信頼性の高い安定した微粒子計測の実現と
被測定真空室への容易な設置、さらにメンテナンス性の
向上が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る微粒子検出器の実施形態を示す縦
断面図である。
【図2】図1に示した微粒子検出器を真空側から見た正
面図である。
【図3】従来の微粒子検出装置の縦断面図である。
【図4】従来の微粒子検出装置の側面図である。
【符号の説明】
10 微粒子検出器 11 被測定真空室 11a 壁部 11b 開口部 11c 厚肉部 12 検出器本体 12a フランジ 12b 挿入孔 14 レーザ光源(レーザダイオー
ド) 15 フォトダイオード 16 コリメータレンズ 17 レーザ光 18 光学フィルタ 20 隔壁窓 23 支持柱 24 光吸収器 24a 光吸収板 25 塵粒子 26 散乱光

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光が微粒子に照射されることによ
    り生じる散乱光を利用して真空装置内で発生する微粒子
    の数と大きさを検出する微粒子検出器において、 微粒子検出領域である真空空間に対して前記レーザ光を
    出力するレーザ光源と前記散乱光を受ける光電変換素子
    を検出器本体に設け、前記レーザ光を吸収する吸収器を
    前記検出器本体の外に設けたことを特徴とする微粒子検
    出器。
  2. 【請求項2】 前記検出器本体は隔壁窓を備え、前記レ
    ーザ光源と前記光電変換素子は前記隔壁窓に関し同一側
    に設けられ、前記吸収器は前記隔壁窓に関し前記レーザ
    光源の反対側に設けられることを特徴とする請求項1記
    載の微粒子検出器。
  3. 【請求項3】 前記検出器本体を前記真空装置に取り付
    けたとき、前記隔壁窓によって前記真空装置の内側の前
    記真空空間と外側の大気環境とが隔離され、前記レーザ
    光源と前記光電変換素子は前記大気環境に位置し、前記
    吸収器は前記真空空間に位置することを特徴とする請求
    項2記載の微粒子検出器。
  4. 【請求項4】 前記レーザ光を前記真空空間に導入する
    窓部と、前記真空空間で発生した前記散乱光を前記大気
    環境側へ取り出す窓部を前記隔壁窓で共用させたことを
    特徴とする請求項3記載の微粒子検出器。
  5. 【請求項5】 前記検出器本体に取り付けられた支持体
    で前記吸収器を支持したことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の微粒子検出器。
  6. 【請求項6】 前記光電変換素子は、前記レーザ光によ
    って発生した後方散乱光と側方散乱光を検出する位置に
    配置されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1
    項に記載の微粒子検出器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010060569A (ja) * 2002-08-23 2010-03-18 Coulter Internatl Corp 血液細胞及びこれに類するものを分化するために光散乱を検出するための光ファイバ装置
JP2016169969A (ja) * 2015-03-11 2016-09-23 株式会社島津製作所 パーティクル計数装置及びそれを用いたパーティクル計数システム
JP2016223887A (ja) * 2015-05-29 2016-12-28 株式会社島津製作所 パーティクル計数装置

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