JPH11230094A - ガスタービンエンジン - Google Patents

ガスタービンエンジン

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JPH11230094A
JPH11230094A JP10309692A JP30969298A JPH11230094A JP H11230094 A JPH11230094 A JP H11230094A JP 10309692 A JP10309692 A JP 10309692A JP 30969298 A JP30969298 A JP 30969298A JP H11230094 A JPH11230094 A JP H11230094A
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JP
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fan
liner
case
blade
rotor
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JP10309692A
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Inventor
Keven G Van Duyn
ジー.ヴァンデュン ケヴェン
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Raytheon Technologies Corp
Original Assignee
United Technologies Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D11/00Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages
    • F01D11/08Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages for sealing space between rotor blade tips and stator
    • F01D11/12Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages for sealing space between rotor blade tips and stator using a rubstrip, e.g. erodible. deformable or resiliently-biased part
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D21/00Shutting-down of machines or engines, e.g. in emergency; Regulating, controlling, or safety means not otherwise provided for
    • F01D21/04Shutting-down of machines or engines, e.g. in emergency; Regulating, controlling, or safety means not otherwise provided for responsive to undesired position of rotor relative to stator or to breaking-off of a part of the rotor, e.g. indicating such position
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05BINDEXING SCHEME RELATING TO WIND, SPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS, TO MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS COVERED BY SUBCLASSES F03B, F03D AND F03G
    • F05B2260/00Function
    • F05B2260/30Retaining components in desired mutual position
    • F05B2260/301Retaining bolts or nuts
    • F05B2260/3011Retaining bolts or nuts of the frangible or shear type
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T50/00Aeronautics or air transport
    • Y02T50/60Efficient propulsion technologies, e.g. for aircraft

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファンブレードの損失時に、ロータ軸の偏移
を制限する一方で、ロータ軸の動的部分からファンケー
スに掛かるトルク負荷を最小にする。 【解決手段】 ガスタービンエンジン10のファン収容
ケースアセンブリ30は、ファンケース42に取り付け
られたトラック60内に配置されたベアリングライナ5
4を含む。このライナ54は、ファンブレードの損失時
において、ブレード頂部を支持した状態でトラック60
に沿って回転可能となる。これにより、ライナ54は、
ロータ軸の偏移を制限する一方で、ファンブレードに破
壊されることがなく、ファンケース42に掛かるトルク
負荷を最小とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンエン
ジン、特に、ファンブレードが損失した場合にファンケ
ースの損傷を最小にするためにエンジンのファンケース
内にベアリングライナを設けたものに関する。
【0002】
【従来の技術】航空機用ターボファンエンジンのような
ガスタービンエンジンは、ファン部、圧縮部、燃焼部及
びタービン部を含む。エンジンの軸はエンジン内の中心
に配置され、これらの部分を通して長手方向へ延びてい
る。作動媒体ガス用の一次流路は、エンジンを通して軸
方向へ延びている。作動媒体ガス用の二次流路は、一次
流路に平行にかつその径方向外側で延びている。
【0003】運転中、ファンは空気をエンジン内へ引き
込む。ファンは二次流路に沿って引かれる空気の圧力を
上げて、有用な推力を生じさせる。一次流路に沿って圧
縮部に吸入された空気はここで圧縮される。圧縮された
空気は燃焼部へ導かれ、そこで圧縮された空気に燃料が
加えられて、空気燃料混合体が燃焼される。燃焼生成物
はタービン部に吐出される。タービン部は、これらの生
成物から仕事を引き出し、ファンと圧縮機を作動する。
ファンと圧縮機とを駆動するのに使用されなかった生成
物からのエネルギは有用な推力を出すのに貢献する。
【0004】ファン部は、ロータアセンブリとステータ
アセンブリとを含む。ファンのロータアセンブリは、ロ
ータディスクと外側へ延びる複数のファンブレードとを
含む。各ファンブレードは、エアフォイル部と、根部
と、頂部と、を含む。エアフォイル部は、流路を通して
延び、作動媒体ガスと相互作用をなしてファンブレード
と作動媒体ガスとの間でエネルギを伝達する。ステータ
アセンブリは、ファンブレードの頂部に近接した位置で
ロータアセンブリを取り囲むファン収容ケースアセンブ
リを含む。このファン収容ケースアセンブリは、一般的
に、ファンケースとも呼ばれる硬い円筒形の支持構造を
含み、ファンケースの径方向外側に配置された複数のフ
ァブリックラップ(fabric wraps)がこの
支持構造を取り囲んでいる。これらのファブリックラッ
プは、通常、高強度材料から形成されており、このよう
な材料には、ケヴラ(KEVLAR)がある。ケブラ
は、イー.アイ.ドゥポンデネモーズ アンド カンパ
ニー(E.I.Du Pont De Nemoursand Company)の登録商標
である。ファンブレードが損失した場合には、外れたブ
レードは通常外向きに投げ出されてケースを貫通する
が、上記ファブリックラップによって捕らえられる。
【0005】ファン収容ケースアセンブリは、ファンケ
ースとファブリックラップに加えて、ファンケースの径
方向内側に配置され、周方向に隣接した複数の吸音パネ
ル(acoustic panels)と、複数のラブ
ストリップ(rub strips)によって画成され
たライナと、を含む。吸音パネルは、通常、ファンに関
連する騒音レベルを最小とするハニカム状の材料であ
る。ライナは、ファンブレードの列に対向する内向きに
面したフロー面を備えている。
【0006】上記のラブストリップライナは、周方向に
隣接した複数のセグメントを有しており、これらのセグ
メントは、比較的弾力性のある材料から形成されてい
る。このラブストリップは、シールとして機能する。フ
ァンブレードの頂部は、固定されたラブストリップにか
なり近接する。ファンブレードの頂部と、ラブストリッ
プと、の間の狭い間隙によって、空気の漏れは最小とな
り、これにより、ファン効率が高まり、更に、エンジン
の効率が高まってその出力が大きくなる。
【0007】エンジンの運転時には、ファンブレード
は、ファンケースに向かって外側に移動し得る。このフ
ァンブレードの外側への移動は、作用する遠心力に対応
するように起こる。ファンブレードとラブストリップと
の間の間隙は狭いので、外側にブレードが移動した場合
には、ブレードの頂部とラブストリップとが接触するお
それがある。このような接触は、例えば、エンジンの始
動時またはパイロットが出力を上げるためにスロットル
を進めた場合などに起こる得る。こうした場合には、フ
ァンブレードが遠心力によって長くなり、ラブストリッ
プのシールを摩耗させてしまう。ファンブレードの頂部
がラブストリップと接触してしまった場合でも、ラブス
トリップの弾力性によってファンブレードの損傷のおそ
れはなく、または最小となる。
【0008】上記で説明したように、エンジンの通常の
運転において、ラブストリップライナが近接した状態は
有利である。しかし、ロータの激しい不均衡状態では、
ラブストリップはファンブレードによって摩耗され、破
壊されてしまうおそれが大きい。
【0009】エンジンにおけるロータの激しい不均衡状
態は、特にファンブレードがロータアセンブリから離脱
してしまった場合に起こり得る。ファンブレードの損失
のひとつの原因は、偶然にエンジン内に吸入される鳥や
霰や他の物体のような異物が衝突することである。外れ
たファンブレードは、外側へ投げ出されてファンケース
を貫通するが、通常は、ファン収容ケースアセンブリ内
のファブリックラップによって捕えられる。ブレードの
損失はロータ内で不均衡を生じさせ、ロータ軸を径方向
外側へ偏らせる。ロータがその長手方向軸から偏ると、
ロータアセンブリを更に損傷してしまうおそれがある。
ロータが偏れば偏るほど、ロータベアリング支持部に掛
かる径方向の負荷がより大きくなる。
【0010】ファンケース構造体はロータアセンブリの
偏移を停止させることができる。軸の偏移はファンケー
スアセンブリの近接部分によって制限されるので、ファ
ン頂部とケースとの間の間隙を減少させることで、ロー
タアセンブリの損傷が減少する。軸の径方向の偏移を最
小にすることで、軸、ロータベアリング及びベアリング
支持構造体に生じる損傷のおそれが最小となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、軸の偏
移は、ファンブレードがファンケース内に食い込むこと
によって制限されていた。この場合、ブレードは、通常
ファンケースよりも硬い材料で形成されているので、ラ
ブストリップを急速に摩耗させ、ファンケースを切り割
いてこれを破壊してしまうおそれがある。ファンフレー
ドは、回転し続けるに従って、静的なファンケース構造
体と接触して、ロータ軸の機械エネルギをケースに伝達
してしまい、ケースにねじりと損傷を起こす。また、ロ
ータ軸がファンケースと接触することによって、高いト
ルク負荷がファンケースに伝達される。ファンブレード
の損失が生じているときに、ファンケースへこのトルク
が掛かると、関連するエンジンの取付部及びエンジンケ
ース構造体に非常に大きな負荷が掛かる。
【0012】従って、現代のガスタービンエンジンの課
題は、ファンブレードが損失した場合に、ロータ軸の偏
移を制限する一方で、ロータ軸の動的部分からファンケ
ースに掛かるトルク負荷を最小にすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によると、ガスタ
ービンエンジン内のファンケースは、このファンケース
に取り付けられたトラック内に配置されたライナを含
む。このライナは、ファンブレードの損失時において、
トラックに沿って自由に回転可能となり、ブレード頂部
をライナとともに周方向に回転させることでブレード頂
部を支持する。これにより、ファンケースが削り取られ
て破壊されることが減少する。ファンケースのこのベア
リングライナは、所定値の力、例えばファンブレードの
離脱と関連する力がかかった場合にのみトラックに沿っ
て自由に回転可能となる。ブレードを、ライナとともに
周方向に回転可能とすることで、ファンケースに掛かる
トルク負荷を最小とすることができる。更に、本発明の
ファンケース構造体は、ファンブレードの損失状態にお
けるロータ軸の偏移を制限する。本発明の一つの形態で
は、ライナはセグメント化されている。
【0014】本発明の主な利点は、ファンブレードが損
失した場合に、ファンケースの損傷を最小とすることが
でき、即ち耐久性のあるファンケースを提供できる点で
ある。本発明に係るブレード頂部用べアリングライナ
は、ファンブレードによってファンケースが削り取られ
て破壊されることを減少させる。
【0015】本発明のライナの他の利点は、ブレードの
損失状態においてロータ軸の偏移を適切に制限する構造
体を提供できる点である。更に、ベアリングライナは、
摩擦力を減少させ、これにより、ロータからエンジンケ
ースへと伝達されるトルク負荷も減少する。この結果、
本発明は、エンジンの総重量を減少させる。本発明のベ
アリングライナによるエンジン重量の増加は、ファンブ
レード損失状態において生じる不均衡な負荷に適応する
ために必要となる関連するエンジン構造体の重量の減少
によって軽く相殺される。ファンブレードの損失状態に
おいて、ファンケースに掛かるトルク負荷を減少させる
ことによって、静的なエンジン構造体に掛かる不均衡負
荷が減少するので、本発明では、この構造体を強化する
必要性が少なくなっている。従って、ファン収容装置、
エンジンロータ、ロータベアリング構造体、エンジンマ
ウント、翼、及び胴体を含むエンジン支持構造体の重量
を減少することができる。
【0016】また他の利点は、本発明に係るベアリング
ライナの製造及びファンケースへの組み込みが容易でか
つコストが低いことである。ライナの構造体は、単純で
あり、経済的な材料を使用しているので、コスト効率の
よい製造工程が可能となっている。
【0017】本発明の上述の目的及び他の目的、特徴及
び利点は本発明を実施するための最良実施形態について
の以下の詳細な説明から及び本発明の一実施形態を説明
する添付の図面から明らかになるであろう。
【0018】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、軸流ターボフ
ァンガスタービンエンジン10は、ファン部14と、圧
縮部16、燃焼部18及びタービン部20とから成る。
エンジンの軸Ar はエンジン内の中心にあり、これらの
部分を通して長手方向に延びている。作動媒体ガス用の
一次流路22は軸Ar に沿って長手方向に延びている。
作動媒体ガス用の二次流路24は一次流路22に平行に
かつこれから径方向外側で延びている。
【0019】ファン部14は、ステータアセンブリ27
とロータアセンブリ28とを含む。ステータアセンブリ
27は、二次流路24の外壁を形成するファン収容ケー
ス30を有する。ロータアセンブリ28は、ロータディ
スク32と複数のロータブレード34を含む。各ロータ
ブレード34は、ロータディスク32から外側へ延び、
作動媒体流路22及び24を横切ってファン収容ケース
30に近接する位置に達している。各ロータブレード3
4は、根部36、これと反対側の頂部38、及びこれら
の間を延びる中間スパン部40を有する。
【0020】図2及び図3を参照すると、従来のファン
収容ケースアセンブリ30は、ファンブレード34の頂
部38に近接する位置でロータアセンブリ28を取り囲
む。収容ケースアセンブリ30は、一般には剛性金属ケ
ースであるファンケース42を含み、このファンケース
42は、該ファンケース42の径方向外側に配置された
複数のファブリックラップ44を支持する硬い構造体を
形成する。ここで「ファブリック」とは、テープ、織ら
れた材料又はこれらと同様のものを含むが、これらに限
定されるものではなく、また、このファブリックラップ
44は、ファンブレードの損失が生じた場合にファンブ
レードを捕らえる。
【0021】ファン収容アセンブリ30は、また、ファ
ンケース42の支持構造体の径方向内側に配置された複
数の周方向に隣接するラブストリップ46と、複数の周
方向に隣接する吸音パネル48と、を含む。ラブストリ
ップ46の露出面50は、シリコーンゴム化合物などの
ような比較的弾力性のある粘弾性物質から形成されてい
る。通常、ラブストリップ46は、ケブラ(登録商標)
とエポキシから形成された露出面50よりも硬い基材5
2を有する。ラブストリップ46は、ある程度まで、フ
ァンブレード34とファンケース42との間の実質的な
シールとなってファンブレード34の周囲を流れる空気
量を最小とし、これにより、ファンブレード34の周囲
における流体の流れの漏れを減少させてファン性能を向
上させる。ファンブレード34の頂部38がラブストリ
ップ46と接触してしまった場合には、ラブストリップ
46の弾力性により、ファンブレード34の損傷のおそ
れが最小となる。
【0022】図4を参照すると、エンジン運転時にファ
ンブレードが損失した場合には、ファンブレード34
は、従来のラブストリップ46を削り取って破壊してし
まう。一般に、外れたブレードは、(図2に示したよう
に)径方向外側に投げ出され、ファンケース42を貫通
してファン収容アセンブリ30内のファブリックラップ
44によって捕らえられる。
【0023】ブレードが損失すると、ロータ内に不均衡
が生じ、ロータはファンケース42に近接する位置まで
径方向外側に偏移してしまう。近代的なエンジンでは、
ファンブレード34とファンケース42の内表面との間
の間隔は、ロータアセンブリの径方向の偏移を減少させ
るために最小となっている。ロータが偏移しファンブレ
ード34とファンケース42との間の間隙が減少する
と、ファンブレード頂部は、ファン収容ケースアセンブ
リ30の内表面の弾力性のあるラブスリップ46を急速
に削り取ってしまう。続いて、ファンブレードの頂部
は、ファンケース42に堅く食い込み、該ケースと結合
する。こうなると、ロータ軸の機械エネルギは、ケース
に伝達されてしまい、ファンケースにねじりと損傷が引
き起こされる。ファンケースには、高トルク負荷も伝達
され、関連するエンジンマウント及びエンジンケース構
造体に非常に大きな負荷が掛かる。
【0024】図5では、本発明に係るブレード頂部用ベ
アリングライナ54がファン収容ケースアセンブリの内
表面に設けられている。ライナ54の露出面56は、近
代的なエンジンのラブストリップと同様の比較的弾力性
のある粘弾性材料で形成されている。ライナ54は、ケ
ブラ(登録商標)とエポキシで形成された硬い基材58
も含む。ベアリングライナ54は、一体として、または
いくつかのセグメントとして形成することができる。ト
ラック60がファンケース42内で周方向に延び、ファ
ンケースがベアリングライナ54を収容することができ
るように設けられている。せん断ピンや鋳込みラグなど
の締結部材62が、ベアリングライナをトラック60内
に固定している。これらの締結部材は、ファンブレード
の損失時などにおいて所定の力で剪断される大きさとな
っている。締結部材の大きさや材質は、ファンブレード
の寸法や作動特性によって異なる。
【0025】トラック60は、それぞれ直角の曲がり部
を有する2つの対向する内向きフランジ部64を備え
る。ライナ54は、トラック60の各フランジ部64に
対して相補的なフランジ部66を有する。これらのフラ
ンジ部64,66によって、トラック60の内部でライ
ナ54の軸方向のアライメント及び安定性が維持され
る。ライナ54のアライメントは、更にライナ54の硬
い基材58に形成されたガイドリッジ68によって維持
される。
【0026】通常の運転時において、ファンブレード3
4は、遠心力の作用で長くなる。これにより、ファンブ
レード34は、ファンケース42に向かって外側へ移動
する。ファンブレード34が外側へ移動するのに従っ
て、これらのブレード34は、ベアリングライナ54の
一部を摩耗させる。ファンケース42が定常状態の位置
に達するにつれて、ファンケース42は熱によって膨張
してファンブレード34から離間する。このようにし
て、ファンブレード34とラブストリップとの間の狭い
間隙は、これらの間の空気漏れを最小とするように維持
される。
【0027】ファンブレードの損失が生じると、ロータ
が不均衡となり、これにより、ベアリングライナ54に
近接する位置まで径方向外側にファンブレード34が偏
移してしまう。ファンブレード34の頂部がベアリング
ライナ54に食い込むにつれて、ロータ軸の機械エネル
ギはライナ54に伝達され、次にライナ54から締結部
材62に伝達される。トルクのレベルが高まってくる
と、締結部材62が剪断されるレベルに達する。所定の
トルクレベルで、締結部材62即ちベアリングライナ5
4とトラック60との間の中間部材は剪断される。引き
続きファンブレードを支持するベアリングライナ54
は、次にブレード34のロータ速度まで加速される。ブ
レード34とベアリングライナ54との相対速度がゼロ
に達すると、ライナ54が更に摩耗もしくは削り取られ
ることはなくなる。ファンブレード34は、ライナ54
に沿って周方向に移動する。ファンケース42内にブレ
ード34が食い込むことはなくなるかもしくは減少さ
れ、ケース42に掛かる望ましくないトルクは減少され
る。
【0028】ベアリングライナ54がない場合には、フ
ァンブレード34は、ファンケース42を引き続き削り
取り、該ケース42内に堅く食い込んでしまう。
【0029】従って、本発明は、ファンブレードが損失
した場合に、ロータの偏移を制限する装置を提供し、ケ
ース42に掛かるトルクが更に発生するのを防ぐかもし
くは減少させるベアリング機能を提供する。
【0030】本発明に係るブレード頂部用ベアリングラ
イナの主な利点は、ファンブレードの損失が生じた場合
にファンケースの損傷を最小とし、これにより、耐久性
のあるファンケースを提供できることである。このライ
ナは、ファンケースがファンブレードによって削り取ら
れて破壊されることを減少させる。本発明のベアリング
ライナの利点は、更に、ファンブレードの損失時に、ロ
ータ軸の偏移を適切に制限する構造体を提供することが
できる点である。ライナは、更に摩擦力を減少させ、こ
れにより、ファンロータからケースに伝達されるトルク
負荷も減少する。結果として、本発明は、エンジンの総
重量を減少させる。本発明のベアリングライナによるエ
ンジンの総重量の増加は、ファンブレード損失状態にお
いて生じる不均衡な負荷に適応するために必要となる関
連するエンジン構造体の重量増加によって軽く相殺され
る。ファンブレードの損失状態において、ファンケース
に掛かるトルク負荷を減少させることによって、静的な
エンジン構造体に掛かる不均衡負荷が減少するので、本
発明では、この構造体を強化する必要性が少なくなって
いる。従って、ファン収容装置、エンジンロータ、ロー
タベアリング構造体、エンジンマウント、翼、及び胴体
を含むエンジン支持構造体の重量を減少することができ
る。
【0031】もう一つの利点は、本発明に係るベアリン
グライナの製造及び組み込みが容易でかつコストが低い
ことである。ライナの構造体は、単純であり、経済的な
材料を使用しているので、コスト効率のよい製造工程が
可能となっている。
【0032】本発明をその詳細な実施形態に基づいて示
し説明してきたが、その形態及び詳細についての種々の
変更を請求項の発明の範囲及び趣旨を逸脱せずになし得
ることは当業者によって理解される通りである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般の軸流ガスタービンエンジンの説明図であ
る。
【図2】離脱したファンブレードを含む従来のガスター
ビンエンジンのロータアセンブリの説明図である。
【図3】従来エンジンのファン収容ケースアセンブリを
示した図2の3−3線に沿った横断面図である。
【図4】ファン収容ケースアセンブリを示した図3の4
−4線に沿った断面図である。
【図5】本発明に係るライナを含むファン収容ケースア
センブリの横断面図である。
【符号の説明】
30…ファン収容ケースアセンブリ 42…ファンケース 44…ファブリックラップ 54…ベアリングライナ 56…ライナの露出面 58…基材 60…トラック 62…締結部材 64…トラックのフランジ部 66…ライナのフランジ部 68…ガイドリッジ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向の軸の周りに配置されたガスタ
    ービンエンジンであって、 ブレードを有するファンを含むロータと、 前記ファンの径方向外側に配置されたファンケースを含
    むステータと、を有するガスタービンエンジンにおい
    て、 前記ファンケース内に分離可能に取り付けられていると
    ともにファンブレードを取り囲むライナを有し、該ファ
    ンブレードは、ブレードの損失状態によってロータが偏
    移した場合に、前記ライナと接触するように該ライナに
    近接して配置されており、前記ライナは、前記ファンブ
    レードによって周方向に押された場合にのみ分離可能と
    なっており、 これにより、前記ライナは、ブレードの損失状態におい
    て所定の力の作用を受けた場合に、前記ファンケース周
    囲に沿うロータの周方向運動に対応して自由に回転可能
    となり、前記ファンブレードが前記ファンケースに更に
    食い込んで該ファンケースを削り取ってしまうことによ
    って生じる前記ファンケースの損傷を最小とすることを
    特徴とするガスタービンエンジン。
  2. 【請求項2】 前記ライナは、前記ファンケース内に支
    持されたトラック内に配置されていることを特徴とする
    請求項1記載のガスタービンエンジン。
  3. 【請求項3】 前記ファンケースは、内側面を有し、こ
    の内側面には、前記トラックを固定するための保持手段
    が取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の
    ガスタービンエンジン。
  4. 【請求項4】 前記保持手段は、せん断ピンを含むこと
    を特徴とする請求項3記載のガスタービンエンジン。
JP10309692A 1997-12-16 1998-10-30 ガスタービンエンジン Pending JPH11230094A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US99183397A 1997-12-16 1997-12-16
US08/991833 1997-12-16

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11230094A true JPH11230094A (ja) 1999-08-24

Family

ID=25537627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10309692A Pending JPH11230094A (ja) 1997-12-16 1998-10-30 ガスタービンエンジン

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP0927815A3 (ja)
JP (1) JPH11230094A (ja)

Cited By (2)

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