JPH11219213A - 故障解析方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】システム規模に関わらず解析結果の視認性を良
くし、第三者にも解析結果の正当性を確認でき、定量的
評価結果を掲載できる故障解析方法および装置を提供す
る。 【解決手段】システムの最上位から最下位の構成要素の
故障モードに関する定量的解析結果（以下、定量的解析
結果ファイル）を示したファイルを相互に関連づけし、
画面上にそれらのファイルの中から１つのファイルを表
示し、表示したファイルと関連づけされたファイルを選
択し、表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、システムのドキュ
メント作成，故障解析，故障解析結果の検証の方法およ
び装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】信頼性評価に用いる故障形態解析法の一
つにＦＭＥＡ（Failure Mode andEffect Analysis)があ
る。ＦＭＥＡは、故障解析の対象としてシステムや機器
を分割した構成要素毎に、故障モードを調査し、その故
障モードがシステムや機器に及ぼす影響を解析する手法
である。ＦＭＥＡを実施する者は、構成要素，故障モー
ド，影響，原因，発生頻度などを項目として表形式に解
析結果を出力する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ＦＭＥＡは、解析結果
が表であるために、システム規模が大きくなると表が膨
大となるため、視認性が悪くなるという問題点がある。
また、システム構成が表示できず、構成要素がシステム
のどの部分なのかがわからないため、第三者が解析結果
の正当性を確認することが困難であるという問題点があ
る。さらに、定量データを掲載できないため、定量的解
析ができないという問題点がある。

【０００４】本発明の目的は、これらの問題点に着目
し、システム規模に関わらず解析結果の視認性を良く
し、第三者にも解析結果の正当性を確認でき、定量的評
価結果を掲載できる故障解析方法および装置を提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の故障解析方法および装置は、システムの最上位から最
下位の構成要素まで、階層毎にシステム構成を示したフ
ァイル（以下、システム構成ファイル）と、構成要素の
故障モード毎の解析結果を示したファイル（以下、故障
解析結果ファイル）と、構成要素の故障モードに関する
定量的解析結果（以下、定量的解析結果ファイル）を示
したファイルを相互に関連づけし、画面上にそれらのフ
ァイルの中から１つのファイルを表示し、表示したファ
イルと関連づけされたファイルを選択し、表示すること
を特徴とする。

【０００６】前記システム構成ファイルは、最上位の構
成図を示したファイルを起点とし、該構成図に示してい
るブロック化したサブシステムや構成要素の構成図を示
したファイルと関連づけしており、最上位のシステム構
成を示したファイルから任意の構成要素を示したファイ
ルへのパスが存在し、任意の構成要素を示したファイル
は、その構成要素の故障モードに関して故障解析した故
障解析結果ファイルと関連づけしていることを特徴とす
る。

【０００７】前記故障解析結果ファイルは、そのファイ
ルで扱う故障モードに対応した定量的解析結果を示した
定量的解析結果ファイルと関連づけしている。

【０００８】前記各ファイルおよびファイル間の関連づ
けはＷＷＷブラウザで閲覧できるＨＴＭＬ（Hyper Text
Markup Language）を用いて作成し、前記ファイルは共
有記憶装置に保存することで複数人がファイルへアクセ
スできる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明に関わる故障解析方
法および装置の一実施例について図面を用いて説明す
る。

【００１０】図１に本実施例の故障解析方法および装置
の操作フローを示す。まず、ステップ１でシステムの最
上位構成図が画面に表示される。次にステップ２で画面
上の最上位システムから、サブモジュールか構成要素を
選択する。サブモジュールを選択した場合は、ステップ
３でその構成図が表示される。それから、ステップ２で
さらに下のサブモジュールか構成要素を選択する。

【００１１】一方、構成要素を選択した場合は、ステッ
プ４で前記構成要素に関する故障モードの一覧が表示さ
れる。その中から故障モードを選択した後、ステップ５
でその故障モードに関する故障解析結果が表示される。
ステップ６で故障解析結果に関する定量データを表示さ
せるか否かを選択し、選択した場合はステップ７で定量
解析結果を出力する。なお、この一連の選択は、後戻り
することができる。例えば、ステップ４で故障モードを
選択し、ステップ５で故障解析結果が表示された後、ス
テップ４に戻り、故障モードの選択をやり直すことがで
きる。

【００１２】図２に図１に示した操作フローの一例を示
す。まず、計算機モニタ２１上にシステムの最上位の構
成ファイル２２が表示される。この構成ファイル２３の
構成図はサブモジュールであるスイッチモジュール２６
や構成要素であるモータ２７などからなる。構成ファイ
ル２２からサブモジュールであるスイッチモジュール２
６を選択した場合、前記サブモジュール２６の構成ファ
イル２３が表示される。

【００１３】サブモジュール２６は、サブモジュールで
あるスイッチモジュール２８と構成要素であるスイッチ
２９と配線からなる。構成要素であるスイッチ２９選択
し、その後、故障モードとしてスイッチ溶着を選択する
と画面に前記スイッチが溶着した場合の故障解析結果フ
ァイル２４が表示される。このファイル２４には故障解
析結果一覧表３０と定量解析を選択するボタン３１から
なる。定量解析結果選択ボタン３１を選択すると、定量
解析結果ファイル２５が表示される。このファイル２５
は配線のグランドショートにより過電流が流れたことを
示す定量解析結果３２からなる。

【００１４】図３に本発明装置を構成するファイルの作
成手順を示す。ステップ５１でシステム構成図を収めた
システム構成ファイルを階層毎に作成する。次に、ステ
ップ５２で任意のシステム構成ファイルに対して、任意
のサブモジュールに対応するファイルを選択し、関連づ
けする。

【００１５】すなわち、あるシステム構成ファイルに収
められたシステム構成図にある全てのサブモジュールに
対してはそれぞれのサブモジュール内部の構成図を収め
たシステム構成ファイルと関連づけする。

【００１６】ステップ５３で任意の構成要素に対して、
故障モードを調査し、故障モードを選択するファイルを
作成する。ステップ５４で任意の前記故障モード選択フ
ァイルに対し、各故障モードの故障解析および定量的解
析を実施し、それぞれ故障解析結果ファイルおよび定量
解析結果ファイルを作成し、それぞれのファイルを故障
モードと関連づけする。

【００１７】

【発明の効果】本発明は、情報量の少ないファイルが画
面上に表示されるので従来の故障解析手法であるＦＭＥ
Ａの表形式に比べ視認性が良い。また、最上位のシステ
ム構成図を起点として、構成要素の故障解析結果や定量
的解析結果を関連づけしたファイルを選択し表示するこ
とで第三者でも解析結果の正当性が確認できる。さら
に、定量的解析結果を表示できることで定量的解析もで
きる。

【００１８】システムが同じ構成要素を複数用いる場合
は、解析結果が同じ場合は、関連づけを設定するだけで
良く、作業効率を上げることができる。また、ファイル
を共有記憶装置に保存することでネットワークを介して
ファイルにアクセスできるため、複数人で故障解析で
き、作業時間を短縮できる。さらに、ＷＷＷブラウザが
あれば、ソフトウェアに依存することなく画面上で解析
結果の検証ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例である故障解析検証を示すフロ
ー図。

【図２】本発明の故障解析検証例を示す図。

【図３】本発明の故障解析方法を示すフローチャート。

【符号の説明】

２１…計算機モニタ、２２…システム最上位の構成ファ
イル、２３…スイッチモジュール構成ファイル、２４…
故障解析結果ファイル、２５…定量解析結果ファイル、
２６，２８…スイッチモジュール、２７…モータ、２９
…スイッチ、３０…故障解析結果、３１…定量解析結果
選択ボタン、３２…定量データ解析結果。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】システムの故障解析装置において、故障解
   析の対象となるシステムや機器を分割した構成要素を選
   択する手段と、前記構成要素の故障解析結果を表示する
   手段とを備えたことを特徴とする故障解析装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の故障解析装置において、前
   記構成要素毎に故障モードを調査した結果を表示する手
   段と、前記構成要素の故障モード毎に故障解析結果を表
   示する手段とを備えたことを特徴とする故障解析装置。
3. 【請求項３】請求項１記載の故障解析装置において、シ
   ステムの構成図を表示する手段と、前記システムの最上
   位構成図からブロック化したサブシステムかまたは構成
   要素を選択する手段と、サブシステムを選択した場合
   は、前記サブシステムの構成図を表示する手段とを備え
   たことを特徴とする故障解析装置。