JPH11215499A - 画像符号化装置 - Google Patents

画像符号化装置

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JPH11215499A
JPH11215499A JP1427298A JP1427298A JPH11215499A JP H11215499 A JPH11215499 A JP H11215499A JP 1427298 A JP1427298 A JP 1427298A JP 1427298 A JP1427298 A JP 1427298A JP H11215499 A JPH11215499 A JP H11215499A
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JP
Japan
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coefficient
code amount
circuit
signal
quantization
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JP1427298A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Fujino
康弘 藤野
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1画面全体にわたって画質を高く維持し、か
つ、所定時間毎の符号量を適正化することができ、しか
も、小規模回路で高速に処理するのに適する。 【解決手段】 ビットシフト回路29は、量子化回路2
8aで得られた量子化係数をシフトビット数m1〜m4
だけシフトし、4個のシフト信号を並列に出力する。符
号量計算回路40a〜40dは、4個のシフト信号を可
変長符号化した際の符号量を、1画面分だけ算出するこ
とにより、複数の符号量評価値b1〜b4を出力する。
スケーリング係数更新回路42は、評価値b1〜b4に
応じてスケーリング係数k2を設定し、量子化回路28
bへ供給する。VLC回路36eは、1画素ブロックの
符号量が、上限値算出部46でDCT係数の信号量にも
とづいて画素ブロックごとに算出された上限値を超える
と、符号化を打ち切る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像符号化装置
に関し、特に、入力された画像信号を、周波数空間成分
への変換、量子化、および、可変長符号化を通じて、符
号化する画像符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチメディア化の進展にともな
い、画像のデジタル処理、特に、画像信号を圧縮するた
めの高能率符号化技術が注目されており、カラー静止画
像の符号化方式の国際標準機関として設立されたJPE
G(Joint Photographic Expert Group)において、D
CT符号化方式が国際標準として採用されている。以下
において、この発明の背景となる、この種の符号化方式
にもとづく従来の画像符号化装置について説明する。
【0003】図6は、DCT方式を用いた従来の画像符
号化装置の一例を示すブロック図である。また、表1〜
表3は図6の装置の動作を説明するための表である。こ
の従来装置151では、入力端子2を通じて、符号化の
対象とされるデジタル画像信号が、外部から入力され
る。入力された画像信号は、ブロック化回路4に入力さ
れ、ここで二次元的に、8×8(=64)画素からなる
画素ブロックごとに分割される。ブロック化回路4は、
この画素ブロック単位で、後段へと画像信号を送出す
る。
【0004】DCT回路6は、このブロック化回路4か
ら送られた画像信号を離散コサイン変換(DCT)し、
周波数空間における成分としての、8×8(=64)個
のDCT係数を出力する。すなわち、表1に示すような
画像信号B11〜B88からなる画素ブロックは、DCT回
路6により、表2に示すような離散コサイン係数(DC
T係数)D11〜D88を要素とするDCT係数マトリクス
へと変換される。
【0005】
【表1】
【0006】
【表2】
【0007】ここで、DCT係数D11は画素ブロックの
直流成分、すなわち、この画素ブロックの平均値を示し
ている。残りの交流成分D12〜D88を一般に交流成分D
ijと表現すると、交流成分Dijは、添字のi、jが大き
いほど高い周波数成分に対応する。DCT回路6から出
力されたDCT係数マトリクスは、量子化回路8へと入
力される。
【0008】一方、量子化マトリクス発生回路18は、
表3に示す定数W11〜W88を要素とする量子化マトリク
スWを発生する。量子化マトリクスの成分W11〜W
88は、それぞれ、DCT係数D11〜D88に対する量子化
ステップの重み付けを意味する。
【0009】
【表3】
【0010】スケーリング係数発生回路16では、スケ
ーリング係数(制御係数)kが生成される。そして、こ
れらの量子化マトリクスWおよびスケーリング係数k
は、乗算器20へと入力される。乗算器20は、両者の
積として、量子化ステップQij=Wij×k、を算出す
る。ここで、スケーリング係数kは正の値である。量子
化ステップQ11〜Q88は、量子化マトリクスの成分W11
〜W88の間の比率を保ちつつ、全体にわたって、スケー
リング係数kに比例して増大あるいは減少する。このス
ケーリング係数kの大きさを調整することによって、画
質や、符号化後の信号量(すなわち符号量)が制御され
る。
【0011】量子化回路8では、量子化ステップQ11
88にもとづいて、DCT係数D11〜D88に対する量子
化が、それぞれ実行される。量子化回路8では、各要素
ごとにDij/Qijが演算され、それぞれ、量子化係数R
11〜R88として出力される。量子化係数R11〜R88は、
ジグザグ変換回路10によって低周波成分から順に送出
される。すなわち、ジグザグ変換回路10からは、量子
化係数R11〜R88が、R11,R12,R21,R31,R22
13,R14,R23,R32,R41…R85,R86,R77,R
68,R78,R87,R88の順で可変長符号化(以下VLC
という。)回路12へ供給される。
【0012】VLC回路12において、例えば、量子化
係数の中の直流成分R11については、近傍に位置する画
素ブロックの間で予測値が算出され、この予測値との予
測誤差がハフマン符号化される。また、交流成分R12
88については、上述のように低周波成分から高周波成
分へとジグザグに走査されながら符号化される。
【0013】符号化の過程で、値が0でない量子化係
数、すなわち有意係数は、その値によりグループ分類さ
れる。そして、分類されているグループに与えられてい
るグループ識別番号と、直前の有意係数との間に挟まれ
た無効係数のラン長とを組にして、ハフマン符号化さ
れ、続いてグループ内のいずれの値であるかを示す等長
符号が付加される。ここで、無効係数とは、値が0とな
る量子化係数を意味する。VLC回路12で得られた符
号化信号は、出力端子14を通じて、例えば記憶媒体、
あるいは、通信媒体等の外部装置へと出力される。
【0014】一般に、画像の高周波成分は出現確率が低
いため、ジグザグ走査後の量子化係数Rijの後半部分
は、すべて0になることが多い。従って、このようにし
て得られた可変長符号については、非常に高い圧縮率が
期待できる。上記したように、交流成分の符号化は、有
意係数と、その有意係数に先行する無効係数のラン長と
の組合せを可変長符号化することによって遂行される。
このため、高周波領域の量子化係数の中で、値がゼロに
なるものが多いほど、可変長符号化後の符号長(符号
量)は短くなる。
【0015】したがって、量子化ステップを大きくし
て、無効係数を増やし、無効係数がより多く連続するよ
うにすれば、それらの係数をまとめて一つの符号に変換
できるので、符号量は減少する。スケーリング係数kの
値を大きくすると、それに比例して量子化ステップが大
きくなり、量子化係数Rijが0となる確率が増加するの
で、符号量が減少する。符号長あるいは符号量は、符号
化信号の総ビット数、すなわち符号化総ビット数で表現
される。1画素ブロック当たりの符号量と、スケーリン
グ係数kとの関係は、単純減少関数で表される。
【0016】ところで、画像を圧縮符号化した場合に、
一般的に、細かい絵柄に対しては、符号量が大きく、滑
らかな画像では小さくなるという傾向がある。このた
め、画像によって信号圧縮後の符号量が変化し、デジタ
ル電子スチルカメラ等の応用において、画像を記録する
記録媒体の容量が不足してしまうことがあるという不都
合がある。
【0017】この不具合を解消するものとして、図7に
示す装置が知られている。この従来装置152は、従来
装置151(図6)におけるスケーリング係数発生回路
16、量子化マトリクス発生回路18、および乗算器2
0に替えて、バッファメモリ13を備えている。バッフ
ァメモリ13は、VLC回路12と出力端子14の間に
介挿され、VLC回路12から出力される符号化信号を
一時的に記憶する。バッファメモリ13は、さらに、そ
の使用状態、すなわち一時記憶される符号化信号の量に
応じた量子化ステップを、乗算器20(図6)から出力
される量子化ステップQ11〜Q88に替えて、量子化回路
8に与える。それによって、絵柄に拘わらず、画面(フ
レーム)ごとの符号量が一定に保たれる。
【0018】しかしながら、この従来装置152では、
一つの画面の中で、バッファメモリ13の使用状態に応
じて、量子化ステップが逐次的に変化することから、画
面全体にわたる最適な調整をすることができないという
問題点があった。例えば、画面の上半分が平坦で下半分
が細かい絵柄の画像信号が入力された場合には、画面の
上半分の画像信号の符号化には、不必要なビットが割り
当てられる一方、下半分の画像信号の符号化には、十分
なビットを割り当てることができなくなり、画質が劣化
してしまうという問題点があった。
【0019】一方、所望の符号量となるまで、複数の量
子化ステップを用いて量子化を繰り返し、1画面当たり
の符号量を所望の目標符号量未満に抑えるようにした画
像符号化装置が知られている。図8および図9は、その
ように構成された従来装置を示すブロック図である。図
8と図9は、それぞれの符号70で示した一点鎖線の部
分で互いに繋がる。
【0020】この従来装置153において、符号化の対
象とされるデジタル形式の画像信号は、入力端子20を
通じて、ブロック化回路22へ入力され、ここで二次元
的に、8×8(=64)画素からなる画素ブロックに分
割される。DCT回路24は、このブロック化回路22
から受けた画像信号を離散コサイン変換し、周波数領域
についての、8×8個のDCT係数D11〜D88を出力す
る。DCT回路24から出力されたDCT係数D11〜D
88は、ジグザグ変換回路26において、ジグザグ変換さ
れる。
【0021】一方、量子化マトリクス発生回路32は、
表3に示した量子化マトリクスWを生成し、スケーリン
グ初期係数発生回路38はスケーリング初期係数k1を
発生する。これらの量子化マトリクスWおよびスケーリ
ング初期係数k1は、乗算器34aへと入力される。乗
算器34aでは、両者の積として、量子化ステップQij
=Wij×k1、が算出される。
【0022】量子化回路28aでは、これらの量子化ス
テップQ11〜Q88にもとづいて、DCT係数D11〜D88
に対する量子化が、それぞれ実行される。量子化回路2
8aでは、各要素ごとにDij/Qijが演算され、それぞ
れ、量子化係数R11〜R88として出力される。
【0023】VLC回路36aは、量子化回路28aか
ら出力される量子化係数R11〜R88をハフマン符号化
し、グループ内のいずれの値であるかを示す等長符号を
付加する。つぎに、符号量計算回路40aは、VLC回
路36aから出力された可変長符号化信号を1画面分累
算して、1画面分の符号量b1を求める。係数演算回路
41aは、符号量計算回路40の計算結果に基づいて、
スケーリング初期係数k1とは異なる別のスケーリング
係数k2を生成する。
【0024】乗算器34bは、このスケーリング係数k
2と量子化マトリクスWとの積を算出し、この積を量子
化ステップとして、量子化回路28bへ付与する。そし
て、量子化回路28bから出力される量子化係数は、V
LC回路36bによりハフマン符号化され、符号量計算
回路40bで1画面分の符号量b2が算出され、係数演
算回路41bによって、さらに別のスケーリング係数k
3が生成される。以下同様の動作を繰り返すことによ
り、符号量計算回路40a〜40dから、4種類のスケ
ーリング係数k1〜k4にもとづく、4種類の符号量b
1〜b4が得られる。
【0025】係数演算回路41a〜41cでは、符号量
計算回路40a〜40cで得られる1フレーム分の符号
量b1〜b3と所望の目標符号量とが比較され、その結
果に応じて、スケーリング係数k2〜k4の値が決定さ
れる。具体的には、例えば、係数演算回路41aでは、
初期係数k1を用いて量子化した場合の符号量b1が、
目標符号量よりも大きければ、スケーリング係数k2が
k1よりも大きな値へと設定され、初期係数k1を用い
て量子化した場合の符号量b1が、目標符号量よりも小
さければ、スケーリング係数k2は係数k1よりも小さ
な値へと設定される。このような処理が行われるのは、
一般に、スケーリング係数をより大きくすれば、高周波
領域におけるより多くの量子化係数がゼロになり、その
結果、可変長符号化後の符号量がより小さくなるという
性質があるからである。
【0026】装置153には、各装置部で処理される信
号に関して、画面間の整合をとるために、適宜、遅延回
路が挿入されている。図8および図9において、記号”
1FDL”〜”4FDL”で表されたブロックは、それ
ぞれ、1〜4画面(フレーム)周期の遅延を、入力され
た信号にもたらす遅延回路を表している。
【0027】量子化回路28b〜28eには、ジグザグ
変換回路26の出力が、遅延回路30a〜30dによっ
て、順に1画面周期ずつ遅延された上で付与される。ま
た、スケーリング初期係数発生部38で生成されたスケ
ーリング初期係数k1、および、係数演算回路41a〜
41cで順次生成されたスケーリング係数k2〜k4
は、それぞれ、遅延回路43a〜43dによって、4画
面〜1画面周期だけ遅延させられ、一斉同時に係数セレ
クタ47へと入力される。
【0028】また、符号量計算回路40a〜40cから
それぞれ出力される符号量b1〜b3は、遅延回路44
a〜44cによって、それぞれ、3〜1画面周期だけ遅
延させられた上で、符号量計算回路40dから出力され
る符号量b4とともに、一斉同時に係数決定回路45へ
と入力される。係数決定回路45は、符号量b1〜b4
にもとづいて、スケーリング係数k1〜k4の中から、
いずれを使用するかを決定する。係数セレクタ47は、
係数決定回路45の決定結果にもとづいて、スケーリン
グ係数k1〜k4の中から一つを選択し、選択された値
を、スケーリング係数k5として、乗算器34eへと付
与する。
【0029】乗算器34eは、最終的なスケーリング係
数k5と、量子化マトリクスWとの積を算出し、この積
を量子化ステップとして、量子化回路28eへ付与す
る。ジグザグ変換回路26から出力された信号は、最終
的には、この量子化回路28eによって量子化される。
量子化回路28eの出力は、VLC回路36eによって
ハフマン符号化され、出力端子50を通じて、外部装置
へと送出される。
【0030】以上のように、従来装置153は、符号量
が目標符号量よりも多い場合には、スケーリング係数を
増加させて量子化を行うことにより符号量を低減させ、
逆に、符号量が目標符号量よりも小さい場合には、スケ
ーリング係数を減少させて量子化を行うことにより符号
量を増大させる。すなわち、スケーリング係数が順次変
更されつつ、量子化が反復的に実行されることによっ
て、最終的には1画面当たりの符号量が、目標符号量へ
と収束させられる。
【0031】しかしながら、従来装置153では、最適
なスケーリング係数を求めるための量子化回路や、時間
差を補償するための1〜4画面分の信号の遅延を実現す
る遅延回路を多数必要とするため、回路規模が増大する
という問題点があった。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、出力バ
ッファの使用量に応じて、量子化ステップを同一画面の
中で逐次的に変化させることによって、1画面分の符号
量を一定とする技術では、画面全体にわたって最適な符
号化を行うことができず、画質が劣化してしまうという
問題点があった。他方、スケーリング係数を変えつつ、
量子化を繰り返して行うことにより、1画面分の符号量
を一定とする技術では、回路規模が大きなものとなって
しまうという問題点があった。
【0033】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、1画面全体にわたって画質を高
く維持し、かつ、所定時間毎の符号量を適正化すること
ができ、しかも、小規模回路で高速に処理するのに適し
た画像符号化装置を堤供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】第1の発明の装置は、外
部より入力された画像信号を、画面を分割して成る複数
の画素ブロックの各々ごとに、周波数空間成分へと変換
して得た第1変換信号、および当該第1変換信号に対し
与えられた所定時間だけ遅延した第2変換信号を、並列
に出力する変換信号出力手段と、量子化ステップを画面
単位で制御する制御係数の初期値を用いて、前記第1変
換信号を量子化することにより、第1量子化係数を得る
第1量子化手段と、前記第1量子化係数を、与えられた
複数種類のシフトビット数だけシフトし、複数のシフト
信号を並列に出力するシフト手段と、を備える。当該装
置は、さらに、前記複数のシフト信号が可変長符号化さ
れた際の符号量を、前記所定時間分だけ算出し、複数の
符号量評価値としてそれぞれ出力する符号量演算手段
と、前記複数の符号量評価値に応じて、前記符号量を与
えられた目標符号量に近づけるため、前記制御係数を前
記初期値より最適な値に更新する係数更新手段と、前記
係数更新手段で更新された前記制御係数を用いて、前記
第2の変換信号を量子化することにより、第2量子化係
数を得る第2量子化手段と、当該第2量子化係数に対し
て、可変長符号化を行うことにより、符号化信号を得る
可変長符号化手段と、を備える。そして、当該可変長符
号化手段は、前記複数の画素ブロックの各々ごとに前記
可変長符号化を行う中で、1個の画素ブロック分の前記
符号化信号の符号量が、与えられた上限値を超えると、
その画素ブロックについては、その時点で符号化を打ち
切る。
【0035】第2の発明の装置は、第1の発明の画像符
号化装置において、前記複数の画素ブロックの各々ごと
に前記上限値を設定し、前記可変長符号化手段へと付与
するブロック符号量上限値算出手段を、さらに備え、当
該ブロック符号量上限値算出手段は、前記複数の画素ブ
ロックごとに、前記第1変換信号の信号量を算出し、当
該信号量が多ければ前記上限値を高く、逆に少なければ
低く設定する。
【0036】第3の発明の装置は、第1または第2の発
明の画像符号化装置において、前記第2量子化係数の中
で、与えられた基準周波数よりも周波数の高い領域に存
在する孤立係数に対しては、無効係数へ変更した上で、
前記第2量子化係数を前記可変長符号化手段へと供給す
る孤立係数無視手段を、さらに備える。
【0037】第4の発明の装置は、第1ないし第3のい
ずれかの発明の画像符号化装置において、前記所定時間
が、1画面周期であり、前記係数更新手段は、前記複数
の符号量評価値の中から、前記目標符号量に最も近い値
の符号量評価値を検出し、検出された当該符号量評価値
に対応する前記複数種類のシフトビット数の一つに相当
する倍率の逆数を、前記初期値に乗じた値へと、前記制
御係数を更新する。
【0038】第5の発明の装置は、第1ないし第3のい
ずれかの発明の画像符号化装置において、前記所定時間
が、1画面周期であり、前記係数更新手段は、前記複数
種類のシフトビット数に相当する倍率の逆数を、それぞ
れ前記初期値に乗じて得られる複数の係数と、前記複数
の符号量評価値との間を、近似的に規定する関数関係か
ら、前記目標符号量に相当する係数を算出し、算出され
た当該係数へと前記制御係数を更新する。
【0039】
【発明の実施の形態】<実施の形態1>図1は実施の形
態1の画像符号化装置の構成を示すブロック図である。
この装置101では、符号化対象としてのデジタル形式
の画像信号は、入力端子20を通じて、外部からブロッ
ク化回路22へと入力される。入力された画像信号は、
ブロック化回路22において、二次元的に、8×8(=
64)画素からなる画素ブロックに分割される。ブロッ
ク化回路22は、この画素ブロック単位で後段に画像信
号を送出する。
【0040】DCT回路24は、ブロック化回路22か
ら受けた画像信号を、離散コサイン変換し、周波数空間
における成分としての、8×8(=64)個のDCT係
数を出力する。すなわち、表1に示した画像信号B11
88からなる画素ブロックが、DCT回路24により、
表2に示すような離散コサイン係数(DCT係数)D11
〜D88を要素とするDCT係数マトリクスへと変換され
る。
【0041】DCT回路24から出力されたDCT係数
マトリクスは、ジグザグ変換回路26へと入力される。
ジグザグ変換回路26は、図6のジグザグ変換回路10
と同様の動作を行い、DCT係数D11〜D88を、DCT
係数D11,D12,D21,D31,D22,D13,D14
23,D32,D41…D85,D86,D77,D68,D78,D
87,D88の順で出力する。
【0042】量子化マトリクス発生回路32は、前述し
た8×8個の成分W11〜W88を有する量子化マトリクス
Wを生成する。但し、装置101では、量子化回路28
a,28bの各々には、既にジグザグ走査された信号が
入力されるので、量子化マトリクスの成分W11〜W
88も、ジグザグ走査に対応した順序で生成され、乗算器
34a,34bへと供給される。
【0043】乗算器34aには、スケーリング初期係数
発生回路38より、スケーリング係数(制御係数)の初
期値としてのスケーリング初期係数k1が供給される。
そして、乗算器34aは、両者の積として、量子化ステ
ップQ1ij=Wij×k1、を算出し、量子化回路28a
へと入力する。その結果、量子化回路28aでは、スケ
ーリング初期係数k1にもとづく量子化係数R111〜R
88が得られる。これらの量子化係数R111〜R1
88は、ビットシフト回路29へと入力される。
【0044】ビットシフト回路29では、量子化係数R
11〜R188が、予め定められたビット数(シフトビッ
ト数)m1,m2,m3,m4だけ、それぞれ右にシフ
トされる。ビットシフト回路29におけるシフト幅を規
定するシフトビット数m1〜m4は、この装置101が
用いられるアプリケーション、例えば、処理対象とされ
る画像の種類、あるいは、圧縮符号化された信号を取り
扱う記憶装置、蓄積装置などの記憶容量等に相応して、
それぞれ適した値に設定される。
【0045】例えば、上記では、シフトビット数とし
て、−4〜4の範囲を例示したが、アプリケーションに
よっては、それ以外の値を取った方がよい場合もある。
そこで、あらかじめ実験を行って、アプリケーションに
応じた最適値を求めておき、これをデフォールト値とし
て初期設定するとともに、動作時に適当に変更できるよ
うに、装置101を構成してもよい。
【0046】表4〜表7に、JPEG符号化方式におけ
るハフマン符号の一例を示す。
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】
【0051】量子化係数のうち、直流成分(DC係数)
は、表4に従ってグループ化されて、グループ番号が決
定される。そのグループ番号に対して、表5のような符
号表により、可変長符号化される。このようにして決ま
った符号語と、同一のグループ中の各DCT係数を区別
するための付加ビットとを連結させたものが符号化信号
となる。
【0052】例えば、DC係数の差分値が“5”なら
ば、表4により、グループ番号“3”が割り当てられ、
付加ビットは“101”となる。表5より、グループ番
号3の符号語は“100”となる。従って、この場合の
符号化信号は、“100101”となる。
【0053】量子化係数のうち、交流成分(AC係数)
は、表6に従ってグループ化されて、グループ番号が決
定される。値が0でない量子化係数、すなわち有意係数
は、そのグループ番号と、直前の有意係数との間に挟ま
れた値が0の量子化係数、すなわち無効係数のラン長と
の組に対して、表7のような符号表により、可変長符号
化される。このようにして決まった符号語と、同一のグ
ループ中の各量子化係数を区別するための付加ビットと
を連結させたものが符号化信号となる。
【0054】例えば、AC係数の値が“2”で、無効係
数のラン長が“1”ならば、表6により、グループ番号
“2”が割り当てられ、付加ビットは“10”となる。
表7より、ラン長が1でグループ番号が2である符号語
は、“11011”となる。従って、この場合の符号化
信号は、“1101110”となる。
【0055】このような仕組みで符号化されるので、D
C係数の場合は、グループ番号が決まると、1つのDC
係数に対する符号量、(すなわち、符号語のビット数+
付加ビット数)は一意に決まる。AC係数の場合は、無
効係数のラン長とグループ番号の組み合わせが決まる
と、AC係数全体に対する符号量は一意に決まる。いず
れにせよ、1画素ブロック当たりの符号量、すなわち、
1画素ブロック当たりの符号化信号の総ビット数を求め
る際には、量子化係数の値それ自体は重要ではなく、グ
ループ番号(およびAC係数の無効係数のラン長)が分
かれば良い。
【0056】この実施の形態1では、ビットシフト回路
29におけるシフトビット数(m1,m2,m3,m
4)として、4、3、2、1、0、−1、−2、−3、
−4の値を取り得る例を示すが、一般には、アプリケー
ション等に応じて、取り得る値の範囲を変更しても良
い。ビットシフト回路29におけるシフトビット数が、
4、3、2または1の場合、量子化係数が、それぞれ、
1/16倍、1/8倍、1/4倍または1/2倍され
る。つまり、スケーリング係数を、それぞれ、16倍、
8倍、4倍または2倍したときと同一の量子化係数が得
られ、グループ番号も、それぞれ、同一のものとなる。
【0057】ビットシフト回路29におけるシフトビッ
ト数が、−4、−3、−2または−1の場合、量子化係
数が、それぞれ、16倍、8倍、4倍または2倍され
る。この場合、スケーリング係数を、それぞれ、1/1
6倍、1/8倍、1/4倍または1/2倍したときと同
一の量子化係数が得られるとは限らないが、グループ番
号は、それぞれ、1/16倍、1/8倍、1/4倍また
は1/2倍したときと同一のものとなる。
【0058】ビットシフト回路29におけるシフトビッ
ト数が、0の場合、量子化係数は、変更されないそのま
まの値で得られる。これは、スケーリング係数をそのま
ま用いたときの量子化係数に相当する。このように、ビ
ットシフト回路29により、スケーリング係数を様々に
変えて複数の量子化器で相異なる量子化ステップを用い
て量子化を行った場合と、符号化後の符号量に関して
は、実質的に同等の効果が得られる。ビットシフト回路
29により、それぞれm1、m2、m3、m4ビットだ
け右シフトされた信号は、互いに並列に、VLC回路3
6a〜36dへとそれぞれ入力され、ここで可変長符号
化される。
【0059】VLC回路36a〜36dの出力、すなわ
ち符号化信号は、符号量計算回路40a〜40dへそれ
ぞれ入力され、符号量が1画面分累算され、1画面当た
りの符号量(すなわち、1画面当たりの符号化信号の総
ビット数)の評価値b1〜b4が求められる。符号量評
価値b1〜b4は、係数更新回路42に入力される。こ
こで、VLC回路36a〜36dおよび符号量計算回路
40a〜40dは、それぞれのシフト信号に対応する信
号量を得るために、複数のシフト信号をエントロピー符
号化して可変長符号を割り付けて符号化した際の信号量
を画面単位で演算する符号量演算手段61を構成する。
【0060】装置101には、各装置部で処理される信
号に関して、画面間の整合をとるために、適宜、遅延回
路が挿入されている。図1(および後述する図4)にお
いて、記号”1FDL”で表されたブロックは、1画面
(フレーム)周期の遅延を、入力された信号にもたらす
遅延回路を表している。したがって、遅延回路44は、
初期係数発生回路38が出力したスケーリング初期係数
k1を、1画面周期だけ遅延する。これにより、スケー
リング初期係数k1に対応する符号量評価値b1〜b4
とスケーリング初期係数k1とが、同一のタイミング
で、スケーリング係数更新回路42に入力される。
【0061】スケーリング係数更新回路42は、符号量
評価値b1〜b4のうち、所望の目標符号量未満で、し
かも、最も目標符号量に近い符号量を検知する。その符
号量に対応するビットシフト回路29におけるシフトビ
ット数がmであるとき、スケーリング初期係数k1をm
ビット左シフトしたものが、制御係数k2として出力さ
れる。
【0062】スケーリング係数更新回路42は、より望
ましくは、図2に示す要領で、スケーリング係数k2を
決定する。すなわち、m1〜m4ビットのシフトに、そ
れぞれ対応するスケーリング係数km1〜km4と、符
号量b1〜b4とによって、図2の曲線に示すような関
係が設定される。そして、目標符号量nbに相当する曲
線上の値として、スケーリング係数k2が算出される。
これによって、スケーリング係数k2は、一層望ましい
値として決定される。
【0063】もう一つの遅延回路30は、ジグザグ変換
回路26の出力を、1画面周期だけ遅延する。スケーリ
ング係数更新回路42が出力するスケーリング係数k2
は、このスケーリング係数k2を得るために用いられた
1画面分の変換信号が、量子化回路28bに入力される
タイミングで、乗算器34bに入力される。ここで、ブ
ロック化回路22、DCT回路24、ジグザグ変換回路
26、および、遅延回路30は、画像信号を周波数空間
の成分に変換して得た変換信号を、相互に1画面周期の
遅延を持つ2つの変換信号に分岐して、並列に出力する
変換信号出力手段60を構成する。
【0064】乗算器34bでは、量子化ステップQij
ij×k2、が演算されて、量子化回路28bへと入力
される。すなわち、量子化回路28bでは、同一の画面
について、最終的な量子化が行われる。量子化回路28
bで得られた量子化係数R2ijは、VLC回路36eへ
供給される。VLC回路36eは、最終的な可変長符号
化を行い、得られた符号化信号を、出力端子50を通じ
て、外部装置へと出力する。
【0065】DCT回路24の出力またはジグザグ変換
回路26の出力(図1の例では、DCT回路24の出
力)とVLC回路36eとの間に介挿されるブロック符
号量上限値付与回路46は、画素ブロックごとのDCT
係数の信号量に応じて、画素ブロックごとの符号量の上
限値を算出する。
【0066】例えば、画素ブロックでの画像の動きが大
きいことを反映して、信号量が大きい画素ブロックに対
しては、あらかじめ設定される基準値よりも大きい値
(例えば、1.5倍)に上限値が設定される。また、画像
の動きが通常程度であって信号量が中間程度である画素
ブロックに対しては、基準値通りに上限値が設定され
る。画像の動きが小さく、信号量が小さい画素ブロック
に対しては、基準値よりも小さい値(例えば、0.8倍)
に上限値が設定される。
【0067】しかも、画素ブロックごとの上限値は、そ
れらの1画面にわたる総和が、1画面分の目標符号量に
一致するように、または、以下になるように決定され
る。ブロック符号量上限値付与回路46には、1画面分
のすべての画素ブロックに関するDCT変換後のDCT
係数が入力されるので、ブロック符号量上限値付与回路
46は、上限値をブロックごとに個別に設定することが
可能となる。設定された上限値は、VLC回路36eへ
と付与される。
【0068】VLC回路36eは、1つの画素ブロック
についての可変長符号化を遂行する中で、符号量がブロ
ック符号量上限値付与回路46から供給される上限値を
越えたときに、図3に示すように、符号”EOF”("1
010"で表現される)を出力することにより、符号化を打
ち切る。
【0069】図3(a)は、1つの画素ブロックに対し
て、可変長符号化を、打ち切りなしに実行したときの符
号化信号の一例を示している。そして、図3(b)は、
図3(a)と同一の符号化信号に対して、先頭からUビ
ットの符号化が終了した時点で、打ち切りを実行したと
きの符号化信号の一例を示している。符号化されずに切
り捨てられた信号は、ある程度以上の高周波成分である
ため、符号化の打ち切りによる画質の低下は、視覚の上
では、ほとんど問題にはならない。
【0070】上記では、ブロック符号量上限値付与回路
46では、DCT係数の1画素ブロック当たりの信号量
に応じて、上限値が設定される望ましい例を示したが、
信号量にかかわらず、あらかじめ設定される一定の基準
値が、上限値としてVLC回路36eへ付与されてもよ
い。この一定の基準値は、1画面分の目標符号量を、1
フレーム内の画素ブロックの個数で割った値として決定
される。
【0071】装置101は、以上のように構成され、動
作するので、スケーリング係数の最適値を求める際に、
単一の量子化回路28aしか用いなくて済み、また、遅
延回路も少なくて済む。すなわち、装置101では、高
速の処理が、小規模回路で実現する。しかも、符号化後
の信号量、すなわち符号量が、所望の目標符号量未満に
確実に収まり、しかも、この目標符号量にきわめて近い
値となる。
【0072】図2に示した要領でスケーリング係数k2
が設定される場合には、スケーリング係数更新回路42
で設定される図2の関数関係の精度によっては、VLC
回路36eにおいて、符号化打ち切り前の符号量が、必
ずしも目標符号量nb以下に収まらない場合も有り得
る。また、スケーリング係数k2としてスケーリング係
数km1〜km4のいずれかが選択される場合には、符
号量が目標符号量をある程度上回るが、目標符号量に最
も近い符号量が得られるように、スケーリング係数k2
を設定することが、画質の向上の観点からは、望ましい
場合がある。
【0073】このような場合においても、出力端子50
を通じて出力される符号化信号の符号量は、VLC回路
36eの符号化打ち切り機能によって、目標符号量以下
に抑えられる。すなわち、VLC回路36eは、スケー
リング係数更新回路42における係数決定の動作を、画
質の向上の観点から、より柔軟なものとすることをも、
可能にする。
【0074】特に、ブロック符号量上限値付与回路46
が、ブロックごとに基準値を個別に付与するときには、
各画素ブロックにおける画像の動きに応じた、適切な符
号量の設定が行われるので、画質のさらなる向上を図り
つつ、最終的に得られる符号化信号の符号量を、目標符
号量以下に抑えることが可能となる。
【0075】<実施の形態2>図4は、実施の形態2の
画像符号化装置の構成を示すブロック図である。この装
置102は、孤立係数無視回路48が備わる点で、装置
101とは特徴的に異なっている。孤立係数無視回路4
8は、量子化回路28bとVLC回路36eとの間に介
挿され、量子化回路28bから出力される量子化係数R
ijの中で、ある周波数以上の孤立係数(無効係数に挟
まれた有効係数)を強制的に無効係数に変更する。
【0076】図5は、量子化係数R2ijの一例を示して
いる。図5では、量子化係数R2ijは、それらを成分と
するマトリクスの形式を構成するように並べて表示され
ている。二本の矢印に沿った方向に位置する係数ほど、
より高い周波数成分に対応する。図5には、また、値
が"2","1"である2個の孤立係数が例示されている。
【0077】例えば、マトリクスの右上端から左下端ま
でを結ぶ対角線に対応する周波数を、基準周波数とし、
この基準周波数よりも周波数が高い領域、すなわち対角
線よりも右下側の領域に存在する孤立係数の値(図5の
例では"2","1")が、強制的に0へと変更される。これ
によって、符号化信号の信号量、すなわち、符号量が、
さらに低減される。
【0078】無効係数に変更されるのは、孤立係数のみ
であり、2個以上連続する有効係数は、変更の対象外と
される。このため、基準周波数をある程度高い値に設定
することによって、孤立係数無視回路48が備わること
による画質の低下を、視覚の上で、ほとんど問題になら
ない程度に抑えることが可能である。
【0079】装置102においても、装置101と同様
に、スケーリング係数更新回路42は、目標信号量をあ
る程度上回るが、目標符号量に最も近い符号量が得られ
るようにスケーリング係数を設定することも可能であ
る。スケーリング係数更新回路42がこのように構成さ
れた装置においても、VLC回路36eにおける符号化
打ち切り動作によって、最終的に得られる符号化信号の
符号量を、目標符号量以下に抑えることが可能である。
特に、孤立係数無視回路48が備わるために、孤立係数
無視回路48による符号量節減の効果も、スケーリング
係数更新回路42の判断の中に、あらかじめ織り込むこ
とができる。
【0080】<変形例> (1) 装置101,102では、VLC回路36a〜36
dで可変長符号化が行われ、その結果にもとづいて、符
号量計算回路40a〜40dによる符号量の算出が行わ
れたが、符号量を求める際には、必ずしも符号化が行わ
れることを要しない。したがって、VLC回路36a〜
36dを、符号化信号量のみを算出する4個の符号長算
出回路へと置き換えることも可能である。
【0081】各符号長算出回路には、それぞれビットシ
フト回路29によりm1〜m4ビット右シフトされた変
換信号が入力される。そして、入力された変換信号につ
いてDC係数差分値のグループ化、およびAC係数のグ
ループ化が行われ、符号量が算出される。符号化が行わ
れなくても、グループ化が行われれば、符号量の算出は
可能である。符号量演算手段61が、このように構成さ
れることにより、装置101,102に比べて、さら
に、回路規模を縮小することが可能となる。
【0082】(2) 装置101,102では、スケーリン
グ初期係数k1と量子化マトリクスWとを乗算して、量
子化回路28aに供給すべき量子化ステップを算出し
た。しかしながら、スケーリング初期係数k1=1とし
て、スケーリング初期係数発生回路38と乗算器34a
を除去し、量子化マトリクスMの値をそのまま用いて、
量子化回路28aで量子化を行うように、装置を構成す
ることも可能である。それによって、スケーリング初期
係数発生回路38と乗算器34aの分だけ、回路構成が
さらに簡略化される。
【0083】このように構成された装置においても、ビ
ットシフト回路29におけるシフトビット数m1〜m4
のそれぞれについて、正または負のバイアス値を付与す
ることによって、スケーリング初期係数k1が、2,
4,8,・・・、あるいは、1/2,1/4,1/8,・・・
の値、すなわち、2のべき乗に設定された装置と同等
に、ビットシフト回路29の出力が得られる。ただし、
スケーリング初期係数k1として、2のべき乗だけでな
く、それらの間の値をも自由に設定し得る点では、装置
101,102は優れているといえる。
【0084】(3) 装置101,102では、符号量、す
なわち可変長符号化後の信号量として、1画面分の符号
量が算出されたが、例えば、1画面分より少なくてもま
た、多くてもよく、算出された符号量にもとづいて、1
画面分の符号量を推定するように装置を構成してもよ
い。このように構成された装置においても、推定の精度
に応じて、装置101,102と相応の効果が得られ
る。
【0085】
【発明の効果】第1の発明の装置では、シフト手段によ
って第1量子化係数が複数種類の所定シフトビット数だ
けシフトされることによって、乗算器等を用いることな
く、しかも、第1量子化手段が単一であるにも関わら
ず、複数の制御係数にもとづく所定時間分の符号量を、
符号量評価値として得ることができる。そして、最適化
された制御係数を用いて、第2量子化手段と可変長符号
化手段とによって、最終的な量子化、および、可変長符
号化が行われる。
【0086】しかも、可変長符号化手段によって、画素
ブロックの各々ごとに、1画素ブロック分の符号化信号
の符号量が上限値を超えた時点で、その画素ブロックに
ついての符号化が打ち切られる。このため、1画面にわ
たって、画質が全体に高く維持されるとともに、所定期
間毎の符号量が目標符号量以下に抑えられる。しかも、
この効果を、小規模回路で実現することができる。
【0087】第2の発明の装置では、ブロック符号量上
限値算出手段によって、画素ブロックごとに、第1変換
信号の信号量の多寡に応じて、上限値が設定されるの
で、画質が、さらに良好に維持される。
【0088】第3の発明の装置では、孤立係数無視手段
が備わるので、視覚上の画質の劣化をほとんど生起する
ことなく、符号化信号の符号量が低減される。
【0089】第4の発明の装置では、所定時間が1画面
周期であるために、1画面分の符号量が目標符号量以下
に抑えられる。しかも、係数更新手段において、目標符
号量に最も近い値の符号量評価値にもとづいて、最終的
な量子化に供される制御係数が設定されるので、画質が
向上する。
【0090】第5の発明の装置では、所定時間が1画面
周期であるために、1画面分の符号量が目標符号量以下
に抑えられる。しかも、係数更新手段において、最終的
な量子化に供される制御係数が、近似的な関数関係にも
とづく目標符号量に対応する値として設定されるので、
画質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の装置のブロック図である。
【図2】 実施の形態1のスケーリング係数更新回路の
動作説明図である。
【図3】 実施の形態1のVLC回路の動作説明図であ
る。
【図4】 実施の形態2の装置のブロック図である。
【図5】 実施の形態2の孤立係数無視回路の動作説明
図である。
【図6】 従来の装置の第1の例のブロック図である。
【図7】 従来の装置の第2の例のブロック図である。
【図8】 従来の装置の第3の例のブロック図である。
【図9】 従来の装置の第3の例のブロック図である。
【符号の説明】
22 ブロック化回路、24 DCT回路、26 ジグ
ザグ変換回路、28a,28b 量子化回路、29 ビ
ットシフト回路、30,44 遅延回路、32量子化マ
トリックス発生回路、34a,34b 乗算器、36a
〜36e 可変長符号化回路、37a〜37d 符号長
算出回路、38 スケーリング初期係数発生回路、40
a〜40d 符号量計算回路、42 スケーリング係数
更新回路、60 変換信号出力手段、61 符号量演算
手段。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部より入力された画像信号を、画面を
    分割して成る複数の画素ブロックの各々ごとに、周波数
    空間成分へと変換して得た第1変換信号、および当該第
    1変換信号に対し与えられた所定時間だけ遅延した第2
    変換信号を、並列に出力する変換信号出力手段と、 量子化ステップを画面単位で制御する制御係数の初期値
    を用いて、前記第1変換信号を量子化することにより、
    第1量子化係数を得る第1量子化手段と、 前記第1量子化係数を、与えられた複数種類のシフトビ
    ット数だけシフトし、複数のシフト信号を並列に出力す
    るシフト手段と、 前記複数のシフト信号が可変長符号化された際の符号量
    を、前記所定時間分だけ算出し、複数の符号量評価値と
    してそれぞれ出力する符号量演算手段と、 前記複数の符号量評価値に応じて、前記符号量を与えら
    れた目標符号量に近づけるため、前記制御係数を前記初
    期値より最適な値に更新する係数更新手段と、 前記係数更新手段で更新された前記制御係数を用いて、
    前記第2の変換信号を量子化することにより、第2量子
    化係数を得る第2量子化手段と、 当該第2量子化係数に対して、可変長符号化を行うこと
    により、符号化信号を得る可変長符号化手段と、を備
    え、 当該可変長符号化手段は、前記複数の画素ブロックの各
    々ごとに前記可変長符号化を行う中で、1個の画素ブロ
    ック分の前記符号化信号の符号量が、与えられた上限値
    を超えると、その画素ブロックについては、その時点で
    符号化を打ち切る画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像符号化装置におい
    て、 前記複数の画素ブロックの各々ごとに前記上限値を設定
    し、前記可変長符号化手段へと付与するブロック符号量
    上限値算出手段を、さらに備え、 当該ブロック符号量上限値算出手段は、前記複数の画素
    ブロックごとに、前記第1変換信号の信号量を算出し、
    当該信号量が多ければ前記上限値を高く、逆に少なけれ
    ば低く設定する画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の画像符
    号化装置において、 前記第2量子化係数の中で、与えられた基準周波数より
    も周波数の高い領域に存在する孤立係数に対しては、無
    効係数へ変更した上で、前記第2量子化係数を前記可変
    長符号化手段へと供給する孤立係数無視手段を、さらに
    備える画像符号化装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の画像符号化装置において、 前記所定時間が、1画面周期であり、 前記係数更新手段は、 前記複数の符号量評価値の中から、前記目標符号量に最
    も近い値の符号量評価値を検出し、検出された当該符号
    量評価値に対応する前記複数種類のシフトビット数の一
    つに相当する倍率の逆数を、前記初期値に乗じた値へ
    と、前記制御係数を更新する画像符号化装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の画像符号化装置において、 前記所定時間が、1画面周期であり、 前記係数更新手段は、 前記複数種類のシフトビット数に相当する倍率の逆数
    を、それぞれ前記初期値に乗じて得られる複数の係数
    と、前記複数の符号量評価値との間を、近似的に規定す
    る関数関係から、前記目標符号量に相当する係数を算出
    し、算出された当該係数へと前記制御係数を更新する画
    像符号化装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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