JPH11215271A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH11215271A
JPH11215271A JP10027771A JP2777198A JPH11215271A JP H11215271 A JPH11215271 A JP H11215271A JP 10027771 A JP10027771 A JP 10027771A JP 2777198 A JP2777198 A JP 2777198A JP H11215271 A JPH11215271 A JP H11215271A
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JP
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image
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JP10027771A
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English (en)
Inventor
Tomohisa Ishida
知久 石田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 元の画像情報に無関係な情報であって該元の
画像情報に重畳される識別画像情報の改ざんを困難に
し、元の画像情報を確実に保証する。 【解決手段】 撮像素子4の暗状態の画像信号Vnは画
像メモリ5aに保持され、撮像素子4の明状態の画像信
号Voの取得に伴って、アンプ5bは、暗状態の画像信
号Vnに所定の利得Gを掛けて出力する。差動アンプ5
dは、明状態の画像信号Voから画像メモリ5aに保持
された固体パターンノイズ情報Vnを減算して真の画像
情報Vsを出力する。加算器5cは、真の画像信号Vs
とアンプ5bからの信号を加算し、結果を画像情報Vf
として出力する。撮像素子4に固有の固定パターンノイ
ズである暗状態の画像信号Vnが重畳された画像情報V
fは、この画像処理装置10以外には生成することがで
きない。一方、画像メモリ5eに保持された真の画像信
号Vsは、画像照合の際に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像入力装置に入
力された画像情報とは無関係な情報を該画像情報に重畳
し、または無関係な情報が重畳された画像情報が真の画
像情報であるか否かを照合する画像処理装置に関し、特
に真の画像情報のオリジナル性を保証することができる
画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のパーソナルコンピュータの普及や
情報処理技術あるいは通信技術の進歩に伴って、世界中
のパーソナルコンピュータがインターネットで接続さ
れ、文字情報のみならず、画像情報までもが個人レベル
で自由に送受信することができるようになった。このよ
うな情報通信技術についての技術環境が整備されるに従
って、電子マネーといわれる仮想的な貨幣までもがネッ
トワーク上で流通するようになってきている。
【0003】このネットワークを経由して送受信される
文字、画像、電子マネー等の情報は、基本的にディジタ
ル的な数値データであり、所定の規則に従って符号化さ
れ、あるいは復号化される。従って、この符号化あるい
は復号化の規則さえ知ることができれば、誰でもこの規
則に従った符号化あるいは復号化を容易に行うことがで
きるため、ネットワークを介して送受信される情報のセ
キュリティが大きな社会的問題となっている。この情報
のセキュリティは、各種の暗号技術を駆使することによ
って保つことが可能であり、例えば画像情報について
は、「電子透かし」と呼ばれる技術がある。
【0004】この「電子透かし」は、人間が視認するこ
とが難しいが、装置を用いることによって画像認識する
ことができる識別画像情報を元の画像情報に重畳し、記
憶するものである。
【0005】例えば、図7は「電子透かし」を実現する
画像処理装置70を示す図であり、まず人間が視認可能
な元の画像情報71が画像メモリ73に蓄積されると、
制御部72は、ランダムパターン発生器74に「電子透
かし」用の識別画像情報であるランダムパターン情報を
発生させる。画像重畳部75は、画像メモリ73に蓄積
された元の画像情報71とランダムパターン情報とを重
畳した画像情報を出力端子T11から出力する。
【0006】これにより、例えば著作権の情報を「電子
透かし」用の識別画像情報として、元の画像情報に重畳
すると、著作権を有する画像情報として、セキュリティ
を保ちながら、ネットワーク上に流通させることができ
る。また、電子マネーでは、それを所有する人の署名の
情報を「電子透かし」用の識別画像情報として用いるこ
とにより、セキュリティを保つことができる。
【0007】なお、この「電子透かし」用の識別画像情
報は、元の画像情報とは無関係であるので、視覚的に目
立たず、改ざんが困難な情報とすることができる。
【0008】一方、図8に示す従来の増幅型固体撮像素
子80では、取得した画像情報から増幅型固体撮像素子
80自体に固有の固定パターンノイズを減算して、真に
撮像した画像に対応する画像情報を生成することができ
る(特開昭63−100878号参照)。
【0009】すなわち、図8において、光がフォトダイ
オード81a〜81dに入射すると、各フォトダイオー
ド81a〜81dは、入射光量に応じた信号電荷を蓄積
する。ここで、フォトダイオード81aが選択されたと
すると、レジスタ85によってリセットスイッチ83a
がオンし、ドライバスイッチ84aのゲートの電荷がリ
セットされる。次に、ドライバスイッチ84aのドレイ
ンがオンし、スイッチ86がオンしてドライバスイッチ
84aのゲート電位に対応するソースフォロア出力が相
関二重サンプリング手段101に入力される。この間、
ドライバスイッチ84b〜84dはオフ状態である。次
に、フォトゲートスイッチ82aがオンし、フォトダイ
オード81aに蓄積されていた信号電荷が、ドライバス
イッチ84aのゲートに流れ込む。このとき、ドライバ
スイッチ84aのゲート電位は、信号電荷に応じて変化
し、このゲート電位に対応するソースフォロア出力が再
び相関二重サンプリング手段101に入力される。その
後、相関二重サンプリング手段101は、上述した2回
の入力の差分に相当する出力を算出する。これにより、
フォトダイオード81aに関する出力動作が完了し、次
に選択されるフォトダイオードの信号読出動作を行う。
この一連の信号読出動作では、各画素からの信号電荷の
出力は信号線88を介した電圧及び電流で行っているた
め、雑音電荷の流れ込みによるS/Nの劣化を小さくす
ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た電子透かしの技術を用いても、電子透かし用の識別画
像情報は基本的に元の画像情報とは独立して生成され、
重畳合成されるため、この重畳合成前に電子透かし用の
識別画像情報が改ざんされてしまう可能性があり、重畳
合成された画像情報のオリジナル性、換言すれば、本物
の画像情報であることを保証することができないという
問題点があった。
【0011】例えば、図7に示すランダムパターン発生
器74が発生するランダムパターン発生器のアルゴリズ
ムが漏洩すると、このアルゴリズムを用いることによっ
て、にせ物の画像情報を作成することができる。
【0012】また、例えば、ある背景にペンギンが右を
向いている画像をカメラ等で取得し、これを証拠画像と
して主張する場合、ある背景にペンギンが右を向いてい
る画像と、ある背景にペンギンが左を向いている画像と
が存在し、重畳されたランダムパターンも同一である場
合に、どちらの画像が真の画像であるかを判定すること
ができず、ある背景でペンギンが右を向いていた、とす
る主張を保証することができない。
【0013】一方、従来の増幅型固体撮像素子では、固
定パターンノイズと呼ばれる、各増幅型固体撮像素子に
固有のノイズパターンを生成している。そこで、本発明
はかかる問題点を除去し、元の画像情報に無関係な情報
であって該元の画像情報に重畳される識別画像情報の改
ざんを困難にし、元の画像情報を確実に保証することが
できる画像処理装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、画像入力
装置に入力される第1の画像情報とは無関係な第3の情
報が該第1の画像情報に重畳した第2の画像情報を生成
する画像処理装置であって、前記第3の情報は、前記画
像入力装置に固有のパターン情報であることを特徴とす
る。
【0015】この固有のパターン情報は、前記画像入力
装置、例えば画像撮像装置にのみ固有のもので、規則性
がないため、改ざんが困難であり、この固有のパターン
情報が第1の画像情報に重畳された第2の画像情報は、
無二の画像情報となり、画像のオリジナル性が保証され
る。しかも、第2の画像情報は、第1の画像情報の取得
と同時に第3の情報が重畳されるため、第2の画像情報
のオリジナル性をさらに保証することができる。
【0016】第2の発明は、所定の画像情報が、画像入
力装置に入力される第1の画像情報とは無関係な第3の
情報が該第1の画像情報に重畳した第2の画像情報であ
るか否かを照合する画像処理装置であって、前記第3の
情報は、前記画像入力装置に固有のパターン情報である
ことを特徴とする。
【0017】従って、前記画像入力装置のみに固有な前
記第2の画像情報であるか否かを前記画像処理装置のみ
が照合することができる。
【0018】第3の発明は、画像入力装置に入力される
第1の画像情報とは無関係な第3の情報が該第1の画像
情報に重畳した第2の画像情報を生成するとともに、所
定の画像情報が前記第2の画像情報であるか否かを照合
する画像処理装置であって、前記第3の情報は、前記画
像入力装置に固有のパターン情報であることを特徴とす
る。
【0019】第3の発明では、第1の発明及び第2の発
明の作用と同様であるが、第2の画像情報の生成と照合
とを行う際、前記画像入力装置に固有のパターン情報を
共有するので、前記画像処理装置が生成した第2の画像
情報は、該画像処理装置のみが照合することができる。
【0020】第4の発明は、第1から第3の発明におい
て、前記第3の情報は、前記画像入力装置に固有のパタ
ーン情報をさらに所定のランダムパターン情報で変調し
た情報であることを特徴とする。
【0021】従って、固有のパターン情報という不規則
なパターン情報を、規則性のある所定のランダムパター
ン情報で変調した情報が、第1の画像情報に重畳される
ので、さらに第2の画像情報が改ざんされる可能性が低
くなり、照合も可能であるため、該第2の画像情報のオ
リジナル性が保証される。
【0022】第5の発明は、第1から第4の発明におい
て、前記固有のパターン情報は、前記画像入力装置に搭
載された撮像素子に固有の固定パターンノイズ情報であ
ることを特徴とする。
【0023】第5の発明では、撮像素子毎に固有の固定
パターンノイズ情報を用いることにより、第2の画像情
報のオリジナル性の保証を実現できる。
【0024】第6の発明は、画像入力装置に入力される
第1の画像情報とは無関係な第3の情報が該第1の画像
情報に重畳した第2の画像情報を生成する画像処理装置
であって、前記画像入力装置に固有の固定パターンノイ
ズ情報を保持する第1の保持手段と、前記画像入力装置
によって出力された画像情報から前記固定パターンノイ
ズ情報を減算して前記第1の画像情報に対応する第4の
画像情報を生成する第1の減算手段と、前記固定パター
ンノイズ情報に所定の利得を掛けた第2の固定パターン
ノイズ情報を前記第3の情報として生成する利得手段
と、前記第1の減算手段が生成した前記第4の画像情報
と前記第2の固定パターンノイズ情報を加算して前記第
2の画像情報を生成する加算手段と、を具備したことを
特徴とする。
【0025】第6の発明では、第5の発明における固定
パターンノイズ情報を用いて第1の発明を具体的手段に
よって実現することができる。
【0026】第7の発明は、画像入力装置に入力される
第1の画像情報とは無関係な第3の情報が該第1の画像
情報に重畳した第2の画像情報を生成する画像処理装置
であって、所定のランダムパターン情報を生成する情報
生成手段と、前記画像入力装置に固有の固定パターンノ
イズ情報を保持する第1の保持手段と、前記画像入力装
置によって出力された画像情報から前記固定パターンノ
イズ情報を減算して前記第1の画像情報に対応する第4
の画像情報を生成する第1の減算手段と、前記ランダム
パターン情報に基づいて利得を前記固定パターンノイズ
情報に掛けた第2の固定パターンノイズ情報を前記第3
の情報として生成する利得手段と、前記第1の減算手段
が生成した前記第4の画像情報と前記第2の固定ノイズ
パターン情報を加算して前記第2の画像情報を生成する
加算手段と、を具備したことを特徴とする。
【0027】第7の発明では、第4の発明における所定
のランダムパターン情報と第5の発明における固定パタ
ーンノイズ情報とを用いて第1の発明を具体的手段によ
って実現することができる。
【0028】第8の発明は、所定の画像情報が、画像入
力装置に入力される第1の画像情報とは無関係な第3の
情報が該第1の画像情報に重畳された第2の画像情報で
あるか否かを照合する画像処理装置であって、前記画像
入力装置に固有の固定パターンノイズ情報を保持する第
1の保持手段と、前記第1の画像情報に対応する第4の
画像情報を保持する第2の保持手段と、前記所定の画像
情報から前記第2の保持手段が保持する前記第4の画像
情報を減算する減算手段と、前記減算手段から出力され
た情報が前記固定パターンノイズ情報に基づいた情報で
あるか否かを照合する照合手段と、を具備したことを特
徴とする。
【0029】第8の発明では、第5の発明における固定
パターンノイズ情報を用いて第2の発明を具体的手段に
よって実現することができる。
【0030】第9の発明は、所定の画像情報が、画像入
力装置に入力される第1の画像情報とは無関係な第3の
情報が該第1の画像情報に重畳された第2の画像情報で
あるか否かを照合する画像処理装置であって、所定のラ
ンダムパターン情報を生成する情報生成手段と、前記画
像入力装置に固有の固定パターンノイズ情報を保持する
第1の保持手段と、前記第1の画像情報に対応する第4
の画像情報を保持する第2の保持手段と、前記所定の画
像情報から前記第2の保持手段が保持する前記第4の画
像情報を減算する減算手段と、前記減算手段から出力さ
れた情報が前記所定のランダムパターン情報及び前記固
定パターンノイズ情報に基づいた情報であるか否かを照
合する照合手段と、を具備したことを特徴とする。
【0031】第9の発明では、第4の発明における所定
のランダムパターン情報と第5の発明における固定パタ
ーンノイズ情報とを用いて第2の発明を具体的手段によ
って実現することができる。
【0032】第10の発明は、第8または第9の発明に
おいて、前記第1の保持手段は前記画像入力装置から直
接取得された固定パターンノイズ情報を保持し、かつ前
記第3の情報は前記固定パターンノイズ情報に利得を掛
けて生成されることを特徴とする。これによって、第1
の保持手段に、本装置の画像入力装置から直接導かれた
保安性の高い情報が入力され、画像情報の保安性がさら
に高められる。
【0033】第11の発明は、画像入力装置に入力され
る第1の画像情報とは無関係な第3の情報が該第1の画
像情報に重畳した第2の画像情報を生成するとともに、
所定の画像情報が前記第2の画像情報であるか否かを照
合する画像処理装置であって、前記画像入力装置に固有
の固定パターンノイズ情報を保持する第1の保持手段
と、前記画像入力装置によって出力された画像情報から
前記固定パターンノイズ情報を減算して前記第1の画像
情報に対応する第4の画像情報を生成する第1の減算手
段と、前記固定パターンノイズ情報に所定の利得を掛け
た第2の固定パターンノイズ情報を前記第3の情報とし
て生成する利得手段と、前記第1の減算手段が生成した
前記第4の画像情報と前記第2の固定パターンノイズ情
報を加算して前記第2の画像情報を生成する加算手段
と、前記第1の減算手段で生成された前記第4の画像情
報を保持する第2の保持手段と、前記所定の画像情報か
ら前記第2の保持手段が保持する前記第4の画像情報を
減算する第2の減算手段と、前記第2の減算手段から出
力された情報を、前記所定の利得の値で除算する除算手
段と、前記除算手段から出力された情報と前記第2の固
定パターンノイズ情報とを照合する照合手段と、を具備
したことを特徴とする。
【0034】第11の発明では、第5の発明における固
定パターンノイズ情報を用いて第3の発明を具体的手段
によって実現することができる。
【0035】第12の発明は、画像入力装置に入力され
る第1の画像情報とは無関係な第3の情報が該第1の画
像情報に重畳した第2の画像情報を生成するとともに、
所定の画像情報が前記第2の画像情報であるか否かを照
合する画像処理装置であって、所定のランダムパターン
情報を生成する情報生成手段と、前記画像入力装置に固
有の固定パターンノイズ情報を保持する第1の保持手段
と、前記画像入力装置によって出力された画像情報から
前記固定パターンノイズ情報を減算して前記第1の画像
情報に対応する第4の画像情報を生成する第1の減算手
段と、前記ランダムパターン情報に基づいた利得を前記
固定パターンノイズ情報に掛けた第2の固定パターンノ
イズ情報を前記第3の情報として生成する利得手段と、
前記第1の減算手段が生成した前記第4の画像情報と前
記第2の固定パターンノイズ情報を加算して前記第2の
画像情報を生成する加算手段と、前記第1の減算手段で
生成された前記第4の画像情報を保持する第2の保持手
段と、前記所定の画像情報から前記第2の保持手段が保
持する前記第4の画像情報を減算する第2の減算手段
と、前記第2の減算手段から出力された情報を、前記ラ
ンダムパターン情報に基づいた利得の値で除算する除算
手段と、前記除算手段から出力された情報と前記第2の
固定パターンノイズ情報とを照合する照合手段と、を具
備したことを特徴とする。
【0036】第12の発明では、第4の発明における所
定のランダムパターン情報と第5の発明における固定パ
ターンノイズ情報とを用いて第3の発明を具体的手段に
よって実現することができる。
【0037】第13の発明は、第6、第7、第10から
第12の発明において、前記利得は、前記画像入力装置
の飽和出力に対する前記第3の情報の出力を1%程度以
下とすることを特徴とする。
【0038】これにより、第3の情報が第1の画像情報
に重畳された第2の画像情報を人間が見ても、該第2の
画像情報内から該第3の情報を視認することができず、
該第1の画像情報に影響を与えることがないとともに、
該第3の情報は前記画像処理装置によって認識可能であ
るため、該第2の画像情報の保証にも影響を与えない。
【0039】第14の発明は、第5から第13の発明に
おいて、前記固定パターンノイズ情報は、前記画像入力
装置に搭載された撮像素子に対する実質的に暗状態に対
応する時の情報であることを特徴とする。
【0040】これにより、固定パターンノイズ情報の取
得を実現するとともに、第1の画像情報の入力、すなわ
ち撮像と同時に、固定パターンノイズ情報が該第1の画
像情報に重畳されるため、第三者によって改ざんされる
可能性が極めて低くなる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施
形態である画像処理装置10の構成を示す図である。図
1において、画像処理装置10は、被写体1の像を取り
込む光学系3、光学系3によって結像された像2を電子
的な画像情報に変換する撮像素子4、撮像素子4によっ
て得られた画像情報を処理する画像処理部5、及び少な
くとも撮像素子4と画像処理部5とを制御する制御部6
とを有する。
【0042】光学系3によって取り込まれた被写体1の
像は、結像された像2として撮像素子4に入力される。
【0043】制御部6は、実質的に暗状態の画像信号V
nを画像処理部5に出力させ、画像メモリ5aに保持さ
せるとともに、明状態の画像信号Voを画像処理部5に
出力させる。ここで、実質的に暗状態の画像信号Vn
は、撮像素子4内の光電変換素子をリセットした直後の
撮像素子4の出力信号、あるいは図8に示すような撮像
素子ではドライバスイッチ84a〜dのゲートの電荷が
リセットスイッチ83a〜dを介してリセットされた直
後のドライバスイッチ84a〜dのゲート電位に対応す
るソースフォロワ出力信号に対応し、撮像素子4あるい
は増幅型固体撮像素子80に固有の固定パターンノイズ
である。また、被写体1の画像情報の入力前に、暗状態
にした撮像素子4の画像信号を予め画像メモリ5a内に
保持しておくようにしてもよい。
【0044】制御部6は、明状態の画像信号Voの入力
に伴い、この明状態の画像信号Voに対応する各画素の
暗状態の画像信号Vnを画像メモリ5aから取り出し、
差動アンプ5bによって所定の利得Gを掛けた信号(G
・Vn)を加算器5cに出力する。
【0045】また、差動アンプ5dには、実質的に暗状
態の画像信号Vnと明状態の画像信号Voとが入力さ
れ、明状態の画像信号Voから実質的に暗状態の画像信
号Vnを減算した信号Vsを、加算器5cと画像メモリ
5eに出力する。加算器5cには、信号Vs、すなわち
固定パターンノイズが削除された真の画像情報が入力さ
れ、この真の画像情報Vsと信号(G・Vn)を加算
し、加算器5cは、出力端子T1から固定パターンノイ
ズ情報が電子透かしとして重畳された画像情報Vfとし
て出力する。
【0046】一方、画像メモリ5eには、信号Vsが保
持されるが、この真の画像情報は、視覚上、真の画像情
報と同じで、ある画像情報がこの画像処理装置10から
出力された画像情報Vfと同じであるか否かを照合する
際に用いられる。
【0047】ここで、上述した所定の利得Gの値につい
て説明すると、まず最終的な画像情報Vfに重畳されて
いる固定パターンノイズレベルは、加算器5cを介する
ため、G・Vnとなる。
【0048】すなわち、加算器5cから出力される画像
情報Vfは、
【数1】Vf=Vs+G・Vn となり、Vs>>G・Vnとなるよう利得Gを後述のよ
うに適切な値に設定することにより、固定パターンノイ
ズ情報は、人間の視覚特性に対して目立たなくなる。
【0049】ここで、人間がノイズとして認識可能な最
小量Vmは、真の画像情報Vsの信号成分の大きさによ
って変わるという性質があることが、例えば「白黒テレ
ビジョン系における連続雑音の視覚評価」(樋渡、山口
著:NHK技術研究、Vol.10,No.5,195
8)に記載されている。これによれば、低照度側では、
照度によらず、最小量Vmはほぼ一定で、飽和出力の
0.1%であり、高照度側では、最小量Vmに対する画
像情報Vsの比がほぼ一定で、その比は1〜2%とな
る。
【0050】通常、画像信号は8ビットで出力され、最
小単位は1/256であるので、飽和出力の0.39%
となり、人間は、この最小単位のばらつきを認識できる
ことになる。しかし、上述した「白黒テレビジョン系に
おける連続雑音の視覚評価」における評価は、一様な明
るさになっている表示部(CRT)上のノイズ、すなわ
ち明るさのばらつきが見えるか否かを多くの人に対して
調べて導出されたものと考えられ、ある内容の画像が写
っている画像において信号量が一定となる領域は広くな
いので、人間は、飽和出力の0.39%までのノイズ分
解能はないと考えられる。
【0051】従って、画像情報Vfに重畳される固定パ
ターンノイズレベルG・Vnの値は、画像信号の最小ビ
ット近傍のレベルに設定するのが適切であり、実際、最
小ビットは、8ビットでは飽和出力の0.39%で、1
0ビットでは飽和出力の0.1%であるので、飽和出力
の1%程度以下に設定するのが最も適切である。また、
暗状態の画像信号Vnの値は、撮像素子の種類や製造技
術レベルによっても変わるので幅を持つことになるが、
飽和出力に対して最大でも5%程度、通常は1%以下と
考えることができる。下限は例えば0.05%程度と考
えることができる。したがって、適切なGの範囲は0.
02〜20程度となる。
【0052】このようにして出力された画像情報Vfに
は、画像処理装置10内の撮像素子4に固有で、無二の
固定パターンノイズ情報が重畳されるため、この画像情
報Vfのオリジナル性を保証することができる。すなわ
ち、規則性のない固定パターンノイズ情報を生成する撮
像素子4を有する画像処理装置10自体が無二であるた
め、この画像処理装置10から出力された画像情報Vf
は2つとして存在しない。逆に、この画像情報Vfがこ
の画像処理装置10によってのみ獲得されたことも保証
される。
【0053】このような保証が可能なのは、たとえ画像
処理装置10と同様な構成の画像処理装置を製造して
も、撮像素子4自体が生成する固定パターンノイズが該
撮像素子4毎に固有であるために、この画像処理装置1
0と同様な画像情報Vfが出力される画像処理装置は存
在せず、しかも、この画像処理装置10が、画像情報の
取得(撮像)と同時に、該画像情報に対し、電子透かし
としての固定パターンノイズ情報を同一画像処理装置内
で重畳しているからである。
【0054】次に、図2を参照して第2の実施形態につ
いて説明する。図2は、本発明の第2の実施形態である
画像処理装置20の構成を示している。図2に示す画像
処理装置20は、図1に示す画像処理装置10に、さら
に所定の規則に従ってランダムデータを発生するランダ
ムデータ発生器5gを設け、前記アンプ5bに対応する
アンプ5fが、このランダムデータ発生器5gによるラ
ンダムデータに従って、前記所定の利得Gを変化した利
得Grによって増幅する点が、図1に示す画像処理装置
10と異なる。
【0055】ここで、差動アンプ5fの利得Grは、ラ
ンダムデータによってランダムに変化するが、その変化
は、上述した利得Gと同様の範囲の値である。
【0056】このような固定パターンノイズVnをラン
ダムデータで変調することにより、第1の実施形態に比
べ、加算器5cから出力される画像情報Vffに重畳さ
れた固定パターンノイズ情報の改ざんがさらに困難にな
り、画像情報Vffのセキュリティに対する信頼性が向
上することになる。
【0057】なお、図2においては、第2の実施形態の
応用例として、さらにデータバック8を介してGPSシ
ステム7が加算器5cの出力側に接続され、日時情報や
GPSシステム7で取得した位置情報を同時に画像情報
Vffに書き込むことができるようにしているので、撮
像した画像情報を証拠写真として用いる場合に、証拠写
真の証拠性をさらに増大させることができる。
【0058】次に、図3を参照して第3の実施形態につ
いて説明する。図3は、本発明の第3の実施形態である
画像処理装置30の構成を示している。この画像処理装
置30は、ある画像情報が、画像処理装置10で生成し
た画像情報Vfであるか否かを照合する装置である。
【0059】図3において、撮像素子4は、図1に示す
撮像素子4と同一のものである。従って、図3に示す撮
像素子4は、図1に示す撮像素子4が生成する実質的に
暗状態の画像信号Vn、すなわち固定パターンノイズを
生成する。もちろん、撮像素子4の代わりに、画像メモ
リによって予め、画像メモリ5aに保持された固定パタ
ーンノイズ情報を保持するようにしてもよい。
【0060】まず、入力端子T3から入力された照合対
象の画像情報は、画像メモリ21に保持される。一方、
図1に示す5eに保持された真の画像情報Vsを画像メ
モリ22に保持しておく。差動アンプ25aは、照合対
象の画像情報から画像情報Vsを減算し、アンプ25b
は、この減算した画像情報に、1/Gの利得を掛けて比
較器25cに出力する。ここで、利得「1/G」におけ
るGの値は、図1のアンプ5bで設定されている利得と
同じ値である。
【0061】比較器25cは、アンプ25bから出力さ
れた画像情報と、撮像素子4からの固定パターンノイズ
情報とを比較し、一致しているか否かを出力端子T4に
出力する。この比較器25cによる比較は、アンプ25
bから出力された画像情報から、撮像素子4からの固定
パターンノイズ情報を減算し、この減算結果をもとに一
致しているか否かを判断している。
【0062】具体的に、照合対象の画像情報が図1に示
す画像処理装置10から出力されたものである場合につ
いての照合処理を式に基づいて説明すると、まず画像メ
モリ21に保持された画像情報は、画像情報Vfであ
り、
【数2】Vf=Vs+G・Vn である。従って、差動アンプ25aからの出力は、
【数3】Vf−Vs=G・Vn となる。さらに、アンプ25bは、1/Gを掛けるの
で、アンプ25bからの出力は、
【数4】G・Vn×(1/G)=Vn となる。一方、撮像素子4からの出力はVnであるの
で、比較器25cは、アンプ25bからの出力Vnか
ら、撮像素子4からの出力Vnを減算し、その結果の値
「0」を出力端子T4に出力する。この出力端子T4か
ら値「0」が出力された時に、入力端子T3から入力さ
れた画像情報は、画像処理装置10によって生成された
画像情報であると保証することができる。また、出力端
子T4からの値が「0」以外の値であるとき、あるいは
「0」以外の値を少なくとも1つ含むときは、入力端子
T3から入力された画像情報は、画像処理装置10によ
って生成された画像情報ではないと判断される。
【0063】次に、図4を参照して第4の実施形態につ
いて説明する。図4は、本発明の第4の実施形態である
画像処理装置40の構成を示している。この画像処理装
置40は、ある画像情報が、画像処理装置20で生成し
た画像情報Vffであるか否かを照合する装置である。
【0064】図4において、撮像素子4は、図2に示す
撮像素子4と同一のものである。従って、図4に示す撮
像素子4は、図2に示す撮像素子4が生成する実質的に
暗状態の画像信号Vn、すなわち固定パターンノイズを
生成する。もちろん、撮像素子4の代わりに、画像メモ
リによって予め、画像メモリ5aに保持された固定パタ
ーンノイズ情報を保持するようにしてもよい。
【0065】まず、入力端子T5から入力された照合対
象の画像情報は、画像メモリ21に保持される。一方、
図2に示す5eに保持された真の画像情報Vsを画像メ
モリ22に保持しておく。差動アンプ25aは、照合対
象の画像情報から画像情報Vsを減算し、アンプ25d
は、この減算した画像情報に、1/Grの利得を掛けて
比較器25cに出力する。ここで、利得「1/Gr」に
おけるGrの値は、図2のアンプ5fで設定されている
利得と同じ値であり、ランダムデータ発生器25eから
のランダムデータによって所定の利得Gをランダム化し
たものである。このランダムデータ発生器25eは、ラ
ンダムデータ発生器5gと同じランダムデータを所定の
規則性をもって発生する。
【0066】比較器25cは、アンプ25dから出力さ
れた画像情報と、撮像素子4からの固定パターンノイズ
情報とを比較し、一致しているか否かを出力端子T6に
出力する。この比較器25cによる比較は、アンプ25
dから出力された画像情報から、撮像素子4からの固定
パターンノイズ情報を減算し、この減算結果をもとに一
致しているか否かを判断している。
【0067】具体的に、照合対象の画像情報が図2に示
す画像処理装置20から出力されたものである場合につ
いての照合処理を式に基づいて説明すると、まず画像メ
モリ21に保持された画像情報は、画像情報Vffであ
り、
【数5】Vff=Vs+Gr・Vn である。従って、差動アンプ25aからの出力は、
【数6】Vff−Vs=Gr・Vn となる。さらに、アンプ25dは、1/Grを掛けるの
で、アンプ25dからの出力は、
【数7】Gr・Vn×(1/Gr)=Vn となる。一方、撮像素子4からの出力はVnであるの
で、比較器25cは、アンプ25dからの出力Vnか
ら、撮像素子4からの出力Vnを減算し、その結果の値
「0」を出力端子T6に出力する。この出力端子T6か
ら値「0」が出力された時に、入力端子T5から入力さ
れた画像情報は、画像処理装置20によって生成された
画像情報であると保証することができる。また、出力端
子T6からの値が「0」以外の値であるとき、あるいは
「0」以外の値を少なくとも1つ含むときは、入力端子
T5から入力された画像情報は、画像処理装置20によ
って生成された画像情報ではないと判断される。
【0068】次に、図5を参照して第5の実施形態につ
いて説明する。図5は、本発明の第5の実施形態である
画像処理装置50の構成を示している。この画像処理装
置50は、画像処理装置10と画像処理装置30とを組
み合わせたものである。
【0069】図5において、まず撮像素子4に固有の固
定パターンノイズ情報Vnは、画像メモリ5aに保持さ
れる。撮像素子4による明状態の画像信号Voの出力に
伴って、アンプ5bは、固定ランダムパターン情報Vn
に所定の利得Gを掛けて加算器5cに出力する。一方、
明状態の画像信号Voは差動アンプ5dに出力され、差
動アンプ5dは、明状態の画像信号Voから画像メモリ
5aに保持された固定パターンノイズ情報Vnを減算
し、その結果を真の画像情報Vsとして加算器5cと画
像メモリ5eに出力する。加算器5cは、信号Vsとア
ンプ5bからの信号を加算した画像情報Vfを出力端子
T1から出力する。また、画像メモリ5eには、信号V
sが保持される。
【0070】その後、照合対象の画像情報が入力端子T
7に入力されると、この照合対象の画像情報は、画像メ
モリ21に保持され、差動アンプ25aに出力される。
一方、差動アンプ25aには、画像処理部5内の画像メ
モリ5eに保持された真の画像情報Vsが入力され、差
動アンプ25aは、照合対象の画像情報から、画像情報
Vsを減算し、その結果をアンプ25bに出力する。ア
ンプ25bは、差動アンプ25aからの出力に、1/G
の利得を掛けて、比較器25cに出力する。ここで、利
得「1/G」におけるGの値は、アンプ5bで設定され
ている利得と同じ値である。比較器25cは、アンプ2
5bから出力された画像情報と、画像メモリ5aに保持
されている固定パターンノイズ情報Vnとを比較し、一
致しているか否かを出力端子T8に出力する。この比較
器25cによる比較は、アンプ25bから出力された画
像情報から、固定パターンノイズ情報Vnを減算し、こ
の減算結果をもとに一致しているか否かを判断してい
る。
【0071】なお、照合対象の画像情報が出力端子T1
から出力されたものである場合についての照合処理につ
いては、画像処理装置30と同様である。ただし、画像
照合部35は、画像処理部5が有する、固定パターンノ
イズ情報Vnを保持する画像メモリ5a及び真の画像情
報Vsを保持する画像メモリ5eを共有している。この
ため、構成が簡単になる。
【0072】次に、図6を参照して第6の実施形態につ
いて説明する。図6は、本発明の第6の実施形態である
画像処理装置60の構成を示している。この画像処理装
置60は、画像処理装置20と画像処理装置40とを組
み合わせたものである。
【0073】図6において、まず撮像素子4に固有の固
定パターンノイズ情報Vnは、画像メモリ5aに保持さ
れる。撮像素子4による明状態の画像信号Voの出力に
伴って、アンプ5fは、固定ランダムパターン情報Vn
に利得Grを掛けて加算器5cに出力する。ここで、利
得Grは、ランダムデータ発生器5gによってランダム
化された利得である。一方、明状態の画像信号Voは差
動アンプ5dに出力され、差動アンプ5dは、明状態の
画像信号Voから画像メモリ5aに保持された固定パタ
ーンノイズ情報Vnを減算し、その結果を真の画像情報
Vsとして加算器5cと画像メモリ5eに出力する。加
算器5fは、信号Vsとアンプ5fからの信号を加算し
た画像情報Vffを出力端子T2から出力する。また、
画像メモリ5eには、信号Vsが保持される。
【0074】その後、照合対象の画像情報が入力端子T
9に入力されると、この照合対象の画像情報は、画像メ
モリ21に保持され、差動アンプ25aに出力される。
一方、差動アンプ25aには、画像処理部5A内の画像
メモリ5eに保持された真の画像情報Vsが入力され、
差動アンプ25aは、照合対象の画像情報から、画像情
報Vsを減算し、その結果をアンプ25dに出力する。
アンプ25dは、差動アンプ25aからの出力に、1/
Grの利得を掛けて、比較器25cに出力する。ここ
で、利得「1/Gr」におけるGrの値は、アンプ5f
における利得と同じ値であり、ランダムデータ発生器5
gによってランダム化されている。比較器25cは、ア
ンプ25dから出力された画像情報と、画像メモリ5a
に保持されている固定パターンノイズ情報Vnとを比較
し、一致しているか否かを出力端子T10に出力する。
この比較器25cによる比較は、アンプ25dから出力
された画像情報から、固定パターンノイズ情報Vnを減
算し、この減算結果をもとに一致しているか否かを判断
している。
【0075】なお、照合対象の画像情報が出力端子T2
から出力されたものである場合についての照合処理につ
いては、画像処理装置40と同様である。ただし、画像
照合部35Aは、画像処理部5Aが有する、固定パター
ンノイズ情報Vnを保持する画像メモリ5a、真の画像
情報Vsを保持する画像メモリ5e、及びランダムデー
タ発生器5gを共有している。このため、構成が簡単に
なる。
【0076】なお、第2の実施形態の応用例として示し
たGPSシステム7及びデータバック8の構成は、上述
した全ての実施形態に応用することができる。この場
合、画像照合部における画像照合処理に、画像情報V
f,Vffに書き込まれた日時情報や位置情報を読み出
すことによって、さらに証拠性を高めることができる。
【0077】さらに、上述した撮像素子4は、CCD固
体撮像素子であっても、増幅型固体撮像素子であっても
よいが、増幅型固体撮像素子の場合、光電変換された信
号電荷を増幅して出力するため、増幅率のばらつきに起
因する固定パターンノイズが存在し、しかもこの固定パ
ターンノイズはCCD固体撮像素子に比べて大きいの
で、特に適用効果が大きいといえる。
【0078】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1、第6
及び第7の発明では、第3の情報を、前記画像入力装置
に固有のパターン情報とし、この固有のパターン情報
は、規則性がなく、改ざんが困難であり、この固有のパ
ターン情報が第1の画像情報に重畳された第2の画像情
報は、無二の画像情報となり、該第2の画像情報のオリ
ジナル性を保証することができるという利点を有する。
しかも、第2の画像情報は、第1の画像情報の取得と同
時に第3の情報が重畳されるため、第2の画像情報のオ
リジナル性をさらに保証することができるという利点を
有する。
【0079】また、第2、第8、第9及び第10の発明
では、前記第3の情報を、前記画像入力装置に固有のパ
ターン情報としているので、前記画像入力装置のみに固
有な前記第2の画像情報であるか否かを該画像処理装置
のみが照合することができるという利点を有する。
【0080】さらに、第3、第11及び第12の発明で
は、画像入力装置に入力される第1の画像情報とは無関
係な第3の情報が該第1の画像情報に重畳された第2の
画像情報を生成するとともに、所定の画像情報が前記第
2の画像情報であるか否かを照合する場合、前記第3の
情報を、前記画像入力装置に固有のパターン情報として
いるので、前記画像入力装置に固有のパターン情報を共
有することができ、第2の画像情報の生成と照合とを行
う装置構成を簡単にすることができるという利点を有す
る。
【0081】また、第4の発明では、前記第3の情報
を、前記画像入力装置に固有のパターン情報をさらに所
定のランダムパターン情報で変調した情報としているの
で、さらに第2の情報が改ざんされる可能性が低くな
り、照合も可能であるため、該第2の画像情報のオリジ
ナル性を保証することができるという利点を有する。
【0082】さらに、第5の発明では、前記固有のパタ
ーン情報を、前記画像入力装置に搭載された撮像素子に
固有の固定パターンノイズ情報としているので、第2の
画像情報のオリジナル性の保証を具体的に実現すること
ができるという利点を有する。
【0083】また、第13の発明では、前記所定の利得
は、前記画像入力装置の飽和出力に対する前記第3の情
報の出力を1%程度以下とされるので、人間が、第3の
情報が第1の画像情報に重畳された、第2の画像情報を
見ても、該第2の画像情報内から該第3の情報を視認す
ることができず、該第1の画像情報に影響を与えること
がないとともに、該第3の情報は前記画像処理装置によ
って認識可能であるため、該第2の画像情報の保証にも
影響を与えないという利点を有する。
【0084】さらに、第14の発明では、前記固定パタ
ーンノイズ情報を、前記画像入力装置に搭載された撮像
素子に対する実質的に暗出力時の情報としているので、
固定パターンノイズ情報の取得を実現するとともに、第
1の画像情報の入力、すなわち撮像と同時に、固定パタ
ーンノイズ情報が該第1の画像情報に重畳されるため、
第三者によって改ざんされる可能性が極めて低くなると
いう利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係わる画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係わる画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係わる画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第5の実施形態に係わる画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第6の実施形態に係わる画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図7】従来の「電子透かし」を実現する画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の増幅型固体撮像素子の構成を示す回路図
である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50,60 画像処理装置 1 被写体 2 像 3 光学系 4 撮像素子 5,5A 画像処理部 5a,5e,21,22 画像メモリ 5b,5f,25b,25d アンプ 5c,5d,5d,25a 差動アンプ 5g,25e ランダムデータ発生器 6,6A,36,36A 制御部 7 GPSシステム 8 データバック 25,25A,35,35A 画像照合部 25c 比較器 T1,T2,T4,T8,T10 出力端子 T3,T5,T7,T9 入力端子

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像入力装置に入力される第1の画像情
    報とは無関係な第3の情報が該第1の画像情報に重畳し
    た第2の画像情報を生成する画像処理装置であって、 前記第3の情報は、前記画像入力装置に固有のパターン
    情報であることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 所定の画像情報が、画像入力装置に入力
    される第1の画像情報とは無関係な第3の情報が該第1
    の画像情報に重畳した第2の画像情報であるか否かを照
    合する画像処理装置であって、 前記第3の情報は、前記画像入力装置に固有のパターン
    情報であることを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 画像入力装置に入力される第1の画像情
    報とは無関係な第3の情報が該第1の画像情報に重畳し
    た第2の画像情報を生成するとともに、所定の画像情報
    が前記第2の画像情報であるか否かを照合する画像処理
    装置であって、 前記第3の情報は、前記画像入力装置に固有のパターン
    情報であることを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第3の情報は、前記画像入力装置に
    固有のパターン情報をさらに所定のランダムパターン情
    報で変調した情報であることを特徴とする請求項1〜3
    のうちのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記固有のパターン情報は、前記画像入
    力装置に搭載された撮像素子に固有の固定パターンノイ
    ズ情報であることを特徴とする請求項1〜4のうちのい
    ずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 画像入力装置に入力される第1の画像情
    報とは無関係な第3の情報が該第1の画像情報に重畳し
    た第2の画像情報を生成する画像処理装置であって、 前記画像入力装置に固有の固定パターンノイズ情報を保
    持する第1の保持手段と、 前記画像入力装置によって出力された画像情報から前記
    固定パターンノイズ情報を減算して前記第1の画像情報
    に対応する第4の画像情報を生成する第1の減算手段
    と、 前記固定パターンノイズ情報に所定の利得を掛けた第2
    の固定パターンノイズ情報を前記第3の情報として生成
    する利得手段と、 前記第1の減算手段が生成した前記第4の画像情報と前
    記第2の固定パターンノイズ情報を加算して前記第2の
    画像情報を生成する加算手段と、 を具備したことを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 画像入力装置に入力される第1の画像情
    報とは無関係な第3の情報が該第1の画像情報に重畳し
    た第2の画像情報を生成する画像処理装置であって、 所定のランダムパターン情報を生成する情報生成手段
    と、 前記画像入力装置に固有の固定パターンノイズ情報を保
    持する第1の保持手段と、 前記画像入力装置によって出力された画像情報から前記
    固定パターンノイズ情報を減算して前記第1の画像情報
    に対応する第4の画像情報を生成する第1の減算手段
    と、 前記ランダムパターン情報に基づいて利得を前記固定パ
    ターンノイズ情報に掛けた第2の固定パターンノイズ情
    報を前記第3の情報として生成する利得手段と、 前記第1の減算手段が生成した前記第4の画像情報と前
    記第2の固定パターンノイズ情報を加算して前記第2の
    画像情報を生成する加算手段と、 を具備したことを特徴とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 所定の画像情報が、画像入力装置に入力
    される第1の画像情報とは無関係な第3の情報が該第1
    の画像情報に重畳された第2の画像情報であるか否かを
    照合する画像処理装置であって、 前記画像入力装置に固有の固定パターンノイズ情報を保
    持する第1の保持手段と、 前記第1の画像情報に対応する第4の画像情報を保持す
    る第2の保持手段と、 前記所定の画像情報から前記第2の保持手段が保持する
    前記第4の画像情報を減算する減算手段と、 前記減算手段から出力された情報が前記固定パターンノ
    イズ情報に基づいた情報であるか否かを照合する照合手
    段と、 を具備したことを特徴とする画像処理装置。
  9. 【請求項9】 所定の画像情報が、画像入力装置に入力
    される第1の画像情報とは無関係な第3の情報が該第1
    の画像情報に重畳された第2の画像情報であるか否かを
    照合する画像処理装置であって、 所定のランダムパターン情報を生成する情報生成手段
    と、 前記画像入力装置に固有の固定パターンノイズ情報を保
    持する第1の保持手段と、 前記第1の画像情報に対応する第4の画像情報を保持す
    る第2の保持手段と、 前記所定の画像情報から前記第2の保持手段が保持する
    前記第4の画像情報を減算する減算手段と、 前記減算手段から出力された情報が前記所定のランダム
    パターン情報および前記固定パターンノイズ情報に基づ
    いた情報であるか否かを照合する照合手段と、 を具備したことを特徴とする画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の保持手段は前記画像入力装
    置から直接取得された固定パターンノイズ情報を保持
    し、かつ前記第3の情報は前記固定パターンノイズ情報
    に利得を掛けて生成されることを特徴とする請求項8ま
    たは9に記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 画像入力装置に入力される第1の画像
    情報とは無関係な第3の情報が該第1の画像情報に重畳
    した第2の画像情報を生成するとともに、所定の画像情
    報が前記第2の画像情報であるか否かを照合する画像処
    理装置であって、 前記画像入力装置に固有の固定パターンノイズ情報を保
    持する第1の保持手段と、 前記画像入力装置によって出力された画像情報から前記
    固定パターンノイズ情報を減算して前記第1の画像情報
    に対応する第4の画像情報を生成する第1の減算手段
    と、 前記固定パターンノイズ情報に所定の利得を掛けた第2
    の固定パターンノイズ情報を前記第3の情報として生成
    する利得手段と、 前記第1の減算手段が生成した前記第4の画像情報と前
    記第2の固定パターンノイズ情報を加算して前記第2の
    画像情報を生成する加算手段と、 前記第1の減算手段で生成された前記第4の画像情報を
    保持する第2の保持手段と、 前記所定の画像情報から前記第2の保持手段が保持する
    前記第4の画像情報を減算する第2の減算手段と、 前記第2の減算手段から出力された情報を、前記所定の
    利得の値で除算する除算手段と、 前記除算手段から出力された情報と前記第2の固定パタ
    ーンノイズ情報とを照合する照合手段と、 を具備したことを特徴とする画像処理装置。
  12. 【請求項12】 画像入力装置に入力される第1の画像
    情報とは無関係な第3の情報が該第1の画像情報に重畳
    した第2の画像情報を生成するとともに、所定の画像情
    報が前記第2の画像情報であるか否かを照合する画像処
    理装置であって、 所定のランダムパターン情報を生成する情報生成手段
    と、 前記画像入力装置に固有の固定パターンノイズ情報を保
    持する第1の保持手段と、 前記画像入力装置によって出力された画像情報から前記
    固定パターンノイズ情報を減算して前記第1の画像情報
    に対応する第4の画像情報を生成する第1の減算手段
    と、 前記ランダムパターン情報に基づいた利得を前記固定パ
    ターンノイズ情報に掛けた第2の固定パターンノイズ情
    報を前記第3の情報として生成する利得手段と、 前記第1の減算手段が生成した前記第4の画像情報と前
    記第2の固定パターンノイズ情報を加算して前記第2の
    画像情報を生成する加算手段と、 前記第1の減算手段で生成された前記第4の画像情報を
    保持する第2の保持手段と、 前記所定の画像情報から前記第2の保持手段が保持する
    前記第4の画像情報を減算する第2の減算手段と、 前記第2の減算手段から出力された情報を、前記ランダ
    ムパターン情報に基づいた利得の値で除算する除算手段
    と、 前記除算手段から出力された情報と前記第2の固定パタ
    ーンノイズ情報とを照合する照合手段と、 を具備したことを特徴とする画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記利得は、前記画像入力装置の飽和
    出力に対する前記第3の情報の出力を1%程度以下とす
    ることを特徴とする請求項6,7,10〜12のうちの
    いずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記固定パターンノイズ情報は、前記
    画像入力装置に搭載された撮像素子に対する実質的に暗
    状態に対応する時の情報であることを特徴とする請求項
    5〜13のうちのいずれか1項に記載の画像処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012075102A (ja) * 2010-09-27 2012-04-12 Robert Bosch Gmbh 電荷結合素子(ccd)を認証する方法

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