JPH11201788A - 半導体カルマン渦流量センサ及びその製造方法 - Google Patents

半導体カルマン渦流量センサ及びその製造方法

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JPH11201788A
JPH11201788A JP10007846A JP784698A JPH11201788A JP H11201788 A JPH11201788 A JP H11201788A JP 10007846 A JP10007846 A JP 10007846A JP 784698 A JP784698 A JP 784698A JP H11201788 A JPH11201788 A JP H11201788A
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thin film
silicon substrate
karman vortex
flow
thin
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JP10007846A
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Eiji Yoshikawa
英治 吉川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出感度が高く高速応答が可能な半導体カル
マン渦流量センサを得る。また、大量生産が可能で、低
コストの半導体カルマン渦流量センサを得る。また、こ
のような半導体カルマン渦流量センサの製造方法を得
る。 【解決手段】 シリコン基板1、シリコン基板1の表面
に形成された複数の薄膜固定電極3a、3b、シリコン
基板1を貫通し流路11へ導通する複数の開口部9a、
9b、薄膜固定電極3a、3b上に架設した支持梁7に
よって支持された薄膜可動電極5、薄膜固定電極3a、
3b及び薄膜可動電極5をシリコン基板1との間で封止
する封止部材8を備え、薄膜可動電極5は流路11内に
発生するカルマン渦14による圧力変動で振動し、この
振動による薄膜固定電極3a、3b及び薄膜可動電極5
からなる容量の変動周波数から流路11内を流れる流体
の流速を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流路内に発生する
カルマン渦による圧力変動から流体の流速及び流量を測
定するカルマン渦流量センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12は、特開平1−116411号公
報記載の従来のカルマン渦流量センサを示す断面図であ
る。図において、20は導圧孔、21は導圧管、22は
振動板、23は発光素子、24は受光素子である。な
お、導圧孔20は、流路内に挿入されたカルマン渦発生
体の両側面近傍に設置されている。
【0003】次に動作について説明する。カルマン渦に
よって導圧孔20近傍の圧力が変動するため導圧管21
内を交番する流れが生じ、この流れにより振動板22が
振動する。発光素子23及び受光素子24は、この振動
周波数から渦周波数を光学的に検出し、渦の発生周波数
と流体の流速が比例することを利用して、流路内に流れ
る流体の流速及び流量を算出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のカ
ルマン渦流量センサでは、振動板22は大きさがセンチ
メートルオーダーの金属板を用いており、慣性が大きい
ために検出感度や流れに対する高速追従性に問題があ
り、測定レンジを狭める問題点があった。また、振動を
光学的に検出する手段として、発光素子に発光ダイオー
ド、受光素子にフォトダイオードを用いているため、光
学系の微調整が必要であるという問題点もあった。さら
に、以上のような振動板や検出系の構成では、低コスト
の流量センサを提供できないという問題点もあった。
【0005】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、検出感度が高く高速応答が可能な
半導体カルマン渦流量センサを得ることを目的とする。
また、大量生産が可能で、低コストの半導体カルマン渦
流量センサを得ることを目的とする。また、上記のよう
な半導体カルマン渦流量センサの製造方法を得ることを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体カ
ルマン渦流量センサは、シリコン基板、このシリコン基
板の表面に形成された複数の薄膜固定電極、シリコン基
板を貫通し流路へ導通する複数の開口部、薄膜固定電極
上に架設した梁によって支持された薄膜可動電極、薄膜
固定電極及び薄膜可動電極をシリコン基板との間で封止
する封止部材を備え、薄膜可動電極は流路内に発生する
カルマン渦による圧力変動で振動し、この振動による薄
膜固定電極及び薄膜可動電極からなる容量の変動周波数
から流路内を流れる流体の流速を測定するものである。
【0007】また、薄膜可動電極は複数である。
【0008】また、封止部材は導電性材料で構成され、
封止部材に電圧を印加して薄膜可動電極の振動を制御す
るものである。
【0009】また、シリコン基板、シリコン基板を貫通
し流路へ導通する複数の開口部、シリコン基板上に架設
され発熱するよう通電されている薄膜ヒータ、この薄膜
ヒータをシリコン基板との間で封止する封止部材を備
え、流路内に発生するカルマン渦の圧力変動によってシ
リコン基板と封止部材とによる空間内を交番する流れで
冷却される薄膜ヒータの加熱電流の変動周波数から流路
内を流れる流体の流速を測定するものである。
【0010】また、複数の開口部の一方は流路内の上流
側に、他方は流路内の下流側に導通し、流路内に発生す
るカルマン渦の圧力変動によってシリコン基板と封止部
材とによる空間内を交番する流れに、流路内の主流の静
圧差によって空間内を流れる流れを重畳させるものであ
る。
【0011】また、この発明に係る半導体カルマン渦流
量センサの製造方法は、シリコン基板を形成する工程、
シリコン基板上に薄膜固定電極を形成する工程、薄膜固
定電極上に犠牲層を形成する工程、犠牲層上に薄膜可動
電極を形成する工程、犠牲層を除去する工程、シリコン
基板を貫通して開口部を形成する工程、薄膜固定電極及
び薄膜可動電極をシリコン基板との間で封止する工程を
含むものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の形態1による半導体カルマン渦流量センサを示
す斜視図である。図において、1はシリコン基板、2
a、2bはシリコン基板1の表面に形成された絶縁膜、
3は薄膜固定電極、4は薄膜固定電極3用のボンディン
グパッド、5は薄膜固定電極3の上部に支持梁7で架設
された薄膜可動電極、6は薄膜可動電極5用のボンディ
ングパッド、8は薄膜固定電極3及び薄膜可動電極5を
シリコン基板1との間で封止する封止部材である。
【0013】また図2は、上記図1における封止部材
8、ボンディングパッド4、6を除いた状態での上面図
である。図において、9a、9bは流路へ導通する開口
部である。図では、開口部9a、9bが薄膜固定電極3
上に形成されているが、必ずしも薄膜固定電極3上に形
成される必要はない。
【0014】また図3は、上記図1における半導体カル
マン渦流量センサの断面図である。図において、10は
薄膜可動電極5の移動を抑制する突起部である。
【0015】また図4は、上記図1における半導体カル
マン渦流量センサの設置位置を説明するための図であ
り、図4(a)は上面図、図4(b)は図4(a)はの
A−Aにおける断面図である。図において、11は測定
する流体が流れる流路、12a、12bは流路11内に
カルマン渦14を発生させる渦発生柱であり、渦発生柱
12aは断面が二等辺三角形状、渦発生柱12bは断面
が等脚台形状で、それぞれ間隔を隔てて流路11内の流
れ方向に垂直に挿入されている。上記図1における半導
体カルマン渦流量センサは、図5に示すように、渦発生
柱12bの両側面に設けられた導通孔13a、13bと
開口部9a、9bとを導通管15で連結して実装され
る。
【0016】次に、図1から図5をもとに動作について
説明する。代表長さがdの渦発生柱12a、12bによ
り、その側面近傍には流路11内を流れる流体の流速u
に比例した周波数f(f=St・u/d、但しStは定
数)でカルマン渦14が発生する。この周波数fで渦発
生柱12bの両脇に発生するカルマン渦14によって、
導通孔13aと13bとの間に差圧が生じ、この差圧
で、導圧管15、開口部9a、9bを通じて流量センサ
内部に周波数fで交番する流れが発生する(図5矢
印)。この交番流れを受けて、薄膜可動電極5が支持梁
7を軸にして周波数fでねじり振動する。薄膜可動電極
5は、薄膜固定電極3a、3bとでそれぞれ容量C1、
C2を構成しており、ねじり振動による薄膜固定電極3
aと薄膜可動電極5との距離、薄膜固定電極3bと薄膜
可動電極5との距離の変動によって容量C1、C2も変
動する。この容量C1、C2の変動周波数から、上記周
波数fを検出することで、上述の式から流速uを算出す
ることができる。
【0017】なお、容量C1及びC2を構成する薄膜可
動電極5の一辺の長さは、約200μm〜600μm程
度である。また、測定する流量範囲によって薄膜可動電
極5の大きさを変更することで検出感度を調整すること
ができる。また、容量C1及びC2の電極間距離は、実
施の形態2で後述するように、製造段階で調整すること
ができ、例えば2μm〜5μm程度である。また、薄膜
固定電極3a、3bの電位を調整して薄膜可動電極5が
振動しないように制御するのが望ましい。
【0018】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、薄膜可動電極5の振動を電気的に検出しているた
め、小型で高感度なカルマン渦流量センサを得ることが
できる。また、光学系の検出手段を使用しないので、低
コストなカルマン渦流量センサを得ることができる。
【0019】実施の形態2.本実施の形態では、上記図
1に示した半導体カルマン渦流量センサの製造方法につ
いて説明する。図6は、この発明の実施の形態1による
半導体カルマン渦流量センサの製造方法を示す工程図で
ある。まず、シリコン基板1の表面に絶縁膜2a、2b
を成膜し、さらに薄膜固定電極3a、3bとなる導電性
薄膜3を成膜する(図6(a))。ここで、絶縁膜2
a、2bは、シリコン基板1との電気的絶縁性、後述す
る犠牲層100のエッチングにおける選択性、シリコン
異方性エッチングにおけるマスク性などの要件を満たす
材料であることが望ましく、例えば、厚さ2000〜4
000Å程度のLPCVDによるシリコン窒化膜などが
良い。また、導電性薄膜3は、例えば、厚さ2000〜
4000Å程度のLPCVDによるpoly−Si膜が
良く、不純物拡散あるいはイオン注入などによって導体
化を行う。
【0020】次に、導電性薄膜3を所定の形状にパター
ニングして薄膜固定電極3a、3bを形成した後(図6
(b))、薄膜固定電極3a、3b及び絶縁膜2aを貫
通し、シリコン基板1に達する開口部91a、91bを
設ける(図6(c))。
【0021】次いで、後工程で選択的にエッチングされ
る犠牲層100、薄膜可動電極5となる導電性薄膜を成
膜する(図6(d))。ここで、犠牲層100は、例え
ば、厚さ2〜3μm程度のLPCVDによるPSG薄膜
などが良い。この犠牲層100の厚さによって二つの電
極間の距離が決定される。また、導電性薄膜5は、例え
ば、導電性薄膜3と同じ成膜条件による厚さ1〜2μm
程度のpoly−Si膜が好ましい。
【0022】その後、絶縁膜2bに開口92a、92b
を設け(図6(e))、絶縁膜2bをマスクにして、K
OHによるシリコン異方性エッチング及びHFによる犠
牲層100のエッチングを行って、薄膜可動電極5をリ
リースする(図6(f))。
【0023】さらに、シリコン基板1とは別のシリコン
基板をあらかじめKOHによる異方性エッチングによっ
て加工しておき、封止部材8を形成する。突起部10
は、高濃度にドーピングした層をKOHのエッチングス
トップ層として用いて形成する。最後に封止部材8とシ
リコン基板1とを接合する(図6(g))。なお、封止
部材8としては、シリコン基板、ガラス、LPCVDに
よるシリコン窒化膜、パッケージなども利用することが
できる。また、特にチップレベルでは封止せず、外部の
検出回路などを含む回路基板全体を収容するパッケージ
を封止部材8として利用することもできる。
【0024】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、流量センサの製造プロセスは、一般的なMOS集積
回路の製造プロセスと同様であるので、既存の半導体製
造ラインを利用して大量に生産でき、低コストなカルマ
ン渦流量センサを得ることができる。
【0025】実施の形態3.図7は、この発明の実施の
形態3による半導体カルマン渦流量センサを示す斜視図
である。また図8は、上記図7における半導体カルマン
渦流量センサの断面図である。
【0026】本実施の形態が上記実施の形態1と異なる
点は、図に示すように、薄膜可動電極5を、5a、5b
と2個に分離した点である。薄膜固定電極3aと薄膜可
動電極5aとで容量C1、薄膜固定電極3bと薄膜可動
電極5bとで容量C2が構成されている。薄膜可動電極
5a、5bは、上記実施の形態1のようにねじり振動で
はなく、それぞれの薄膜可動電極が図8に示す矢印のご
とく上下方向に振動する。
【0027】上記実施の形態1の場合、薄膜可動電極5
は1本の支持梁7で支持され、それを軸に薄膜可動電極
5がねじり振動をするので、ねじり振動を安定させるた
めにシリコン基板表面に梁の変位を抑える突起部10を
設けるのが望ましいが、本実施の形態のような構成にす
れば、ねじり振動ではないので、軸を安定させるための
構造は不要である。
【0028】なお、薄膜可動電極の一辺の長さは例えば
200μm〜600μm程度であり、測定する流量範囲
によって薄膜可動電極の大きさを変更することで検出感
度を調整することは、上記実施の形態1と同様である。
【0029】実施の形態4.図9は、この発明の実施の
形態4による半導体カルマン渦流量センサを示す断面図
である。封止部材8として導電性薄膜を用いた点以外は
上記実施の形態1と同様である。封止部材8として用い
る導電性薄膜としては、例えば、厚さ2μm程度のLP
CVDによるpoly−Si膜などが良い。このような
構造は、上記実施の形態2で説明したプロセスとほぼ同
じプロセスで製造できる。即ち、図6(e)と図6
(f)との間に、犠牲層100をシリコン基板1との間
に封止する部材8として導電性薄膜を成膜するプロセス
を追加すれば良い。その後、図6(e)のプロセスで形
成した開口からエッチャントを導入して図6(f)のよ
うに犠牲層100のエッチングをすれば良い。
【0030】このように封止部材8として導電性薄膜を
用いることの利点は、これを薄膜可動電極5の振動を制
御する電極として利用できることである。即ち、導電性
薄膜からなる封止部材8に電圧を印加して静電力を加え
ることによって、薄膜可動電極5の振動を制御すること
ができる。また、この機能を利用して、センサチップの
自己診断を行うことができる。
【0031】なお、図9(b)に示すように、この実施
の形態4の構成を、上記実施の形態3の構成に適用して
も良いことは言うまでもない。
【0032】実施の形態5.図10は、この発明の実施
の形態5による半導体カルマン渦流量センサを示す断面
図である。図において、16は薄膜ヒータであり、例え
ばpoly−Si膜が望ましい。薄膜ヒータ16を含め
てブリッジ回路を構成し、これに通電することによっ
て、150℃程度の温度で発熱するように制御する。流
路11内の主流の流速uに比例したカルマン周波数fで交
番する流れによって、薄膜ヒータ16が冷却されると、
これを一定温度に保つために回路に供給される加熱電流
も周波数fで変動する。この周波数fを検出することによ
って、上記実施の形態1のように主流の流速uを算出す
ることができる。
【0033】実施の形態6.図11は、この発明の実施
の形態6による半導体カルマン渦流量センサを示す図で
あり、図11(a)は上面図、図11(b)は図11
(a)のB−Bにおける断面図である。図において、1
31は流路11内の上流側に位置する上流側導圧孔、1
32は上流側導圧孔131より下流側の渦発生柱12b
内に位置する下流側導圧孔である。上流側導圧孔131
は導通管15を介して、上記図11における半導体カル
マン渦流量センサの開口部9aに接続され、同様に、下
流側導圧孔132は導通管15を介して開口部9bに接
続されている。
【0034】上記実施の形態5のように、薄膜ヒータ1
6を用いた熱式の測定方法を採用した場合、広い流量範
囲にわたって検出感度を高くするために、主流の静圧差
によって、上流側導圧孔131から下流側導圧孔132
に向かって導圧管15内を流れる流れを、カルマン渦1
4による差圧によって導圧管15内に生じる流れに重畳
させることにより、さらに薄膜ヒータ16の感度を高め
ることができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、シリコン基板、このシリコン基板の表面に形成さ
れた複数の薄膜固定電極、シリコン基板を貫通し流路へ
導通する複数の開口部、薄膜固定電極上に架設した梁に
よって支持された薄膜可動電極、薄膜固定電極及び薄膜
可動電極をシリコン基板との間で封止する封止部材を備
え、薄膜可動電極は流路内に発生するカルマン渦による
圧力変動で振動し、この振動による薄膜固定電極及び薄
膜可動電極からなる容量の変動周波数から流路内を流れ
る流体の流速を測定するので、小型で、高感度、高速応
答の半導体カルマン渦流量センサを得る効果がある。
【0036】また、請求項2記載の発明によれば、薄膜
可動電極は複数であるので、薄膜可動電極はねじり振動
せず、軸を安定させるための構造は不要であり、簡便な
構成にできる効果が得られる。
【0037】また、請求項3記載の発明によれば、封止
部材は導電性材料で構成され、封止部材に電圧を印加し
て薄膜可動電極の振動を制御するので、高感度、高速応
答の半導体カルマン渦流量センサを得る効果がある。
【0038】また、請求項4記載の発明によれば、シリ
コン基板、シリコン基板を貫通し流路へ導通する複数の
開口部、シリコン基板上に架設され発熱するよう通電さ
れている薄膜ヒータ、この薄膜ヒータをシリコン基板と
の間で封止する封止部材を備え、流路内に発生するカル
マン渦の圧力変動によってシリコン基板と封止部材とに
よる空間内を交番する流れで冷却される薄膜ヒータの加
熱電流の変動周波数から流路内を流れる流体の流速を測
定するので、小型で、高感度、高速応答の半導体カルマ
ン渦流量センサを得る効果がある。
【0039】また、請求項5記載の発明によれば、複数
の開口部の一方は流路内の上流側に、他方は流路内の下
流側に導通し、流路内に発生するカルマン渦の圧力変動
によってシリコン基板と封止部材とによる空間内を交番
する流れに、流路内の主流の静圧差によって空間内を流
れる流れを重畳させるので、請求項4記載の半導体カル
マン渦流量センサをさらに高感度に提供できる効果が得
られる。
【0040】また、請求項6記載の発明によれば、シリ
コン基板を形成する工程、シリコン基板上に薄膜固定電
極を形成する工程、薄膜固定電極上に犠牲層を形成する
工程、犠牲層上に薄膜可動電極を形成する工程、犠牲層
を除去する工程、シリコン基板を貫通して開口部を形成
する工程、薄膜固定電極及び薄膜可動電極をシリコン基
板との間で封止する工程を含むので、従来の半導体集積
回路の製造プロセスと同様のプロセスで大量生産するこ
とができ、安価な流量センサを提供できる効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による半導体カルマ
ン渦流量センサを示す斜視図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による半導体カルマ
ン渦流量センサを示す上面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による半導体カルマ
ン渦流量センサを示す断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による半導体カルマ
ン渦流量センサの設置位置を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による半導体カルマ
ン渦流量センサの実装方法を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による半導体カルマ
ン渦流量センサの製造方法を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による半導体カルマ
ン渦流量センサを示す斜視図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による半導体カルマ
ン渦流量センサを示す断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態4による半導体カルマ
ン渦流量センサを示す断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態5による半導体カル
マン渦流量センサを示す断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態6による半導体カル
マン渦流量センサを示す上面図及び断面図である。
【図12】 従来のカルマン渦流量センサを示す断面図
である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、2a、2b 絶縁膜、3a、3b
薄膜固定電極、4 ボンディングパッド、5 薄膜可動
電極、6 ボンディングパッド、7 支持梁、8封止部
材、9a、9b 開口部、10 突起部、11 流路、
12a、12b渦発生柱、13 導圧孔、15 導通
管、16 薄膜ヒータ、100 犠牲層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板、このシリコン基板の表面
    に形成された複数の薄膜固定電極、上記シリコン基板を
    貫通し流路へ導通する複数の開口部、上記薄膜固定電極
    上に架設した梁によって支持された薄膜可動電極、上記
    薄膜固定電極及び上記薄膜可動電極を上記シリコン基板
    との間で封止する封止部材を備え、上記薄膜可動電極は
    上記流路内に発生するカルマン渦による圧力変動で振動
    し、この振動による上記薄膜固定電極及び上記薄膜可動
    電極からなる容量の変動周波数から上記流路内を流れる
    流体の流速を測定することを特徴とする半導体カルマン
    渦流量センサ。
  2. 【請求項2】 薄膜可動電極は複数であることを特徴と
    する請求項1記載の半導体カルマン渦流量センサ。
  3. 【請求項3】 封止部材は導電性材料で構成され、上記
    封止部材に電圧を印加して薄膜可動電極の振動を制御す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の半導体カル
    マン渦流量センサ。
  4. 【請求項4】 シリコン基板、上記シリコン基板を貫通
    し流路へ導通する複数の開口部、上記シリコン基板上に
    架設され発熱するよう通電されている薄膜ヒータ、この
    薄膜ヒータを上記シリコン基板との間で封止する封止部
    材を備え、上記流路内に発生するカルマン渦の圧力変動
    によって上記シリコン基板と上記封止部材とによる空間
    内を交番する流れで冷却される上記薄膜ヒータの加熱電
    流の変動周波数から上記流路内を流れる流体の流速を測
    定することを特徴とする半導体カルマン渦流量センサ。
  5. 【請求項5】 複数の開口部の一方は流路内の上流側
    に、他方は流路内の下流側に導通し、上記流路内に発生
    するカルマン渦の圧力変動によってシリコン基板と封止
    部材とによる空間内を交番する流れに、上記流路内の主
    流の静圧差によって上記空間内を流れる流れを重畳させ
    ることを特徴とする請求項4記載の半導体カルマン渦流
    量センサ。
  6. 【請求項6】 シリコン基板を形成する工程、上記シリ
    コン基板上に薄膜固定電極を形成する工程、上記薄膜固
    定電極上に犠牲層を形成する工程、上記犠牲層上に薄膜
    可動電極を形成する工程、上記犠牲層を除去する工程、
    上記シリコン基板を貫通して開口部を形成する工程、上
    記薄膜固定電極及び上記薄膜可動電極を上記シリコン基
    板との間で封止する工程を含むことを特徴とする半導体
    カルマン渦流量センサの製造方法。
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JPWO2007017980A1 (ja) * 2005-08-05 2009-02-19 株式会社村田製作所 電子部品の製造方法及び電子部品
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