JPH11196857A - 細菌・細胞の制御装置および制御方法 - Google Patents

細菌・細胞の制御装置および制御方法

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JPH11196857A
JPH11196857A JP33454997A JP33454997A JPH11196857A JP H11196857 A JPH11196857 A JP H11196857A JP 33454997 A JP33454997 A JP 33454997A JP 33454997 A JP33454997 A JP 33454997A JP H11196857 A JPH11196857 A JP H11196857A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
bacteria
wavelength
cells
absorption
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JP33454997A
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Yuusuke Nonomura
友佑 野々村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 これまで、口腔内の齲蝕原生細菌の機能を抑
制するには、口腔内の全ての菌を殺菌する殺菌剤を用い
ねばならず、殺菌力を高めると人体への影響が懸念され
る。 【解決手段】 口腔内から歯垢Aを採取してセルSに乗
せ、測定用電磁波照射手段2によって3000〜800
-1cmの波長を歯垢Aに照射する。その反射電磁波を電
磁波測定手段3で測定し、吸収ピーク波長を吸収強度判
定手段4で判定する。そして判定された吸収ピーク波長
の電磁波を口腔内に照射する。すると、その電磁波吸収
を行う細菌の機能が抑制される。つまり、齲蝕原生細菌
であれば1038-1cmに吸収ピークがあり、その波長
を口腔内に照射することで口腔内の齲蝕原生細菌の機能
が抑制され、齲蝕抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細菌(この発明で
はウィルス、酵母などを含む)や細胞(人、動物、鳥
類、魚類、昆虫類、植物などから採取した細胞や培養し
た細胞など)の機能促進あるいは機能阻害を制御する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、特定の細菌や細胞の機能促進
や機能阻害を的確に制御する技術はなかった。例えば、
口腔内の細菌を例に示せば、従来では各個人の口腔内の
細菌の状態を検査して、存在する細菌を特定し、その特
定細菌の機能を阻害し、口腔内の歯牙の齲蝕を防いだ
り、病原性歯肉炎などの予防や治療を行う装置は存在し
なかった。また、口腔内において齲蝕の要因になる菌の
存在が判っていても、その菌のみをターゲットにして機
能阻害を行う技術は存在せず、殺菌剤を用いて他の有用
菌も一緒に殺すことしかできず、また全ての菌を殺す殺
菌性の強い殺菌剤を用いるため、殺菌剤による人体への
影響も懸念される。
【0003】
【発明の目的】本発明の目的は、制御対象の細菌や細胞
の機能促進や機能阻害を的確に制御できる細菌・細胞の
制御装置および制御方法の提供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の細菌・細胞の制
御装置は、次の技術的手段を採用した。 〔請求項1の手段〕細菌・細胞の制御装置は、細菌や細
胞に、波長が所定範囲に亘る測定用電磁波を照射する測
定用電磁波照射手段と、前記細菌や細胞に当たって反射
した、あるいは透過した波長が所定範囲に亘る電磁波強
度を測定する電磁波測定手段と、この電磁波測定手段で
測定された電磁波強度から、前記細菌や細胞が電磁波を
吸収する吸収波長を判定する吸収強度判定手段と、この
吸収強度判定手段で判定された吸収波長の電磁波を、前
記細菌や細胞に照射する制御用電磁波照射手段とを備え
る。
【0005】〔請求項2の手段〕制御用電磁波照射装置
は、細菌や細胞が吸収する吸収波長の電磁波を、前記細
菌や細胞に向けて照射する。
【0006】〔請求項3の手段〕細菌・細胞の制御方法
は、細菌や細胞に、波長が所定範囲に亘る測定用電磁波
を照射する測定用電磁波照射手段と、前記細菌や細胞に
当たって反射した、あるいは透過した波長が所定範囲に
亘る電磁波強度を測定する電磁波測定手段と、この電磁
波測定手段で測定された電磁波強度から、前記細菌や細
胞が電磁波を吸収する吸収波長を判定する吸収強度判定
手段と、を備え、この吸収強度判定手段で判定された電
磁波吸収波長と同じ波長の電磁波吸収を行う電磁波吸収
剤を前記細菌や細胞に投与することを特徴とする。
【0007】〔請求項4の手段〕細菌・細胞の制御装置
は、細菌や細胞に、波長が所定範囲に亘る測定用電磁波
を照射する測定用電磁波照射手段と、前記細菌や細胞に
当たって反射した、あるいは透過した波長が所定範囲に
亘る電磁波強度を測定する電磁波測定手段と、この電磁
波測定手段で測定された電磁波強度から、前記細菌や細
胞が電磁波を吸収する吸収波長を判定する吸収強度判定
手段と、を備え、この吸収強度判定手段で判定された電
磁波吸収波長と同じ波長の電磁波吸収を行う電磁波吸収
剤を作成する吸収剤作成手段とを備える。
【0008】〔請求項5の手段〕吸収剤作成装置は、細
菌や細胞が吸収する吸収波長と同じ波長の電磁波吸収を
行う電磁波吸収剤を作成する。
【0009】〔請求項6の手段〕電磁波吸収剤は、請求
項4または請求項5の吸収剤作成手段または吸収剤作成
装置によって作成されたことを特徴とする。
【0010】〔請求項7の手段〕細菌・細胞の制御方法
は、細菌や細胞に、波長が所定範囲に亘る測定用電磁波
を照射する測定用電磁波照射手段と、前記細菌や細胞に
当たって反射した、あるいは透過した波長が所定範囲に
亘る電磁波強度を測定する電磁波測定手段と、この電磁
波測定手段で測定された電磁波強度から、前記細菌や細
胞が電磁波を吸収する吸収波長を判定する吸収強度判定
手段と、この吸収強度判定手段で判定された吸収波長の
電磁波を、前記細菌や細胞に照射する制御用電磁波照射
手段と、前記制御用電磁波照射手段によって前記細菌や
細胞に電磁波を照射するとともに、前記吸収強度判定手
段で判定された電磁波吸収波長と同じ波長の電磁波吸収
を行う電磁波吸収剤を前記細菌や細胞に投与することを
特徴とする。
【0011】
【発明の作用および発明の効果】〔請求項1の作用およ
び効果〕測定用電磁波照射手段から制御対象の細菌ある
いは細胞に、所定範囲波長の測定用電磁波を照射する。
電磁波測定手段は、細菌、細胞に当たって反射した電磁
波、あるいは透過した電磁波強度を測定する。吸収強度
判定手段は、電磁波測定手段で測定された電磁波強度か
ら、制御対象の細菌、細胞が電磁波を吸収する吸収波長
を判定する。制御用電磁波照射手段は、吸収強度判定手
段で判定された吸収波長の電磁波を、制御対象の細菌や
細胞に照射する。この結果、制御対象の細菌あるいは細
胞の機能阻害あるいは機能促進が行われる。このよう
に、細菌・細胞の制御装置によって、制御対象の細菌や
細胞の機能制御を行うことができる。
【0012】〔請求項2の作用および効果〕制御用電磁
波照射装置は、制御対象の細菌や細胞に、その細菌や細
胞が吸収する吸収波長の電磁波を照射する。これによっ
て、制御対象の細菌や細胞の機能制御を行うことができ
る。
【0013】〔請求項3の作用および効果〕測定用電磁
波照射手段から制御対象の細菌あるいは細胞に、所定範
囲波長の測定用電磁波を照射する。電磁波測定手段は、
細菌、細胞に当たって反射した電磁波、あるいは透過し
た電磁波強度を測定する。吸収強度判定手段は、電磁波
測定手段で測定された電磁波強度から、制御対象の細
菌、細胞が電磁波を吸収する吸収波長を判定する。この
吸収強度判定手段で判定された電磁波吸収波長と同じ波
長の電磁波吸収を行う電磁波吸収剤を、制御対象の細菌
や細胞に投与する。この結果、制御対象の細菌あるいは
細胞の機能阻害あるいは機能促進が行われる。このよう
に、細菌・細胞の制御方法によって、制御対象の細菌や
細胞の機能制御を行うことができる。また、電磁波吸収
剤は、所定波長の電磁波を吸収するのが目的のものであ
って、従来の殺菌剤に比較して毒性を低く作成すること
が可能で、人体への影響を抑えることができる。
【0014】〔請求項4の作用および効果〕測定用電磁
波照射手段から制御対象の細菌あるいは細胞に、所定範
囲波長の測定用電磁波を照射する。電磁波測定手段は、
細菌、細胞に当たって反射した電磁波、あるいは透過し
た電磁波強度を測定する。吸収強度判定手段は、電磁波
測定手段で測定された電磁波強度から、制御対象の細
菌、細胞が電磁波を吸収する吸収波長を判定する。吸収
剤作成手段は、吸収強度判定手段で判定された電磁波吸
収波長と同じ波長の電磁波吸収を行う電磁波吸収剤を作
成する。その電磁波吸収剤を、制御対象の細菌や細胞に
投与する。この結果、制御対象の細菌あるいは細胞の機
能阻害あるいは機能促進が行われる。このように、細菌
・細胞の制御装置によって、制御対象の細菌や細胞の機
能制御を行うことができる。なお、電磁波吸収剤は、所
定波長の電磁波を吸収するのが目的のものであって、従
来の殺菌剤に比較して毒性を低く作成することが可能
で、人体への影響を抑えることができる。
【0015】〔請求項5の作用および効果〕吸収剤作成
装置によって、制御対象の細菌や細胞が吸収する吸収波
長と同じ波長の電磁波吸収を行う電磁波吸収剤が作成さ
れる。なお、電磁波吸収剤は、所定波長の電磁波を吸収
するのが目的のものであって、従来の殺菌剤に比較して
毒性を低く作成することが可能で、人体への影響を抑え
ることができる。
【0016】〔請求項6の作用および効果〕電磁波吸収
剤は、制御対象の細菌や細胞に投与されると、その制御
対象の細菌や細胞の機能制御を行うことができる。な
お、電磁波吸収剤は、所定波長の電磁波を吸収するのが
目的のものであって、従来の殺菌剤に比較して毒性を低
く作成することが可能で、人体への影響を抑えることが
できる。
【0017】〔請求項7の作用および効果〕測定用電磁
波照射手段から制御対象の細菌あるいは細胞に、所定範
囲波長の測定用電磁波を照射する。電磁波測定手段は、
細菌、細胞に当たって反射した電磁波、あるいは透過し
た電磁波強度を測定する。吸収強度判定手段は、電磁波
測定手段で測定された電磁波強度から、制御対象の細
菌、細胞が電磁波を吸収する吸収波長を判定する。制御
用電磁波照射手段が、吸収強度判定手段で判定された吸
収波長の電磁波を、制御対象の細菌や細胞に照射すると
ともに、吸収強度判定手段で判定された電磁波吸収波長
と同じ波長の電磁波吸収を行う電磁波吸収剤を、制御対
象の細菌や細胞に投与する。この結果、制御対象の細菌
あるいは細胞の機能阻害あるいは機能促進が行われる。
このように、細菌・細胞の制御方法によって、制御対象
の細菌や細胞の機能制御を行うことができる。なお、電
磁波吸収剤は、所定波長の電磁波を吸収するのが目的の
ものであって、従来の殺菌剤に比較して毒性を低く作成
することが可能で、人体への影響を抑えることができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、実
施例および変形例に基づき説明する。 〔第1実施例の構成〕本実施例は細菌・細胞の制御装置
を用いて歯垢に含まれる齲蝕原生細菌の機能を抑制ある
いは停止させるもので、図1に本実施例の細菌・細胞の
制御装置のブロック図を示す。
【0019】細菌・細胞の制御装置1は、患者の口腔内
より採取した歯垢A(制御対象の細菌が含まれる試料)
に、波長が所定範囲(例えば3000〜800cm-1
近の波長)に亘る電磁波を照射する測定用電磁波照射手
段2と、試料に当たって反射した電磁波(あるいは試料
を透過した電磁波)の所定範囲の波長の電磁波強度を測
定する電磁波測定手段3と、この電磁波測定手段3によ
って測定された所定範囲の電磁波吸収強度から、吸収ピ
ークの波長を判定する吸収強度判定手段4と、この吸収
強度判定手段4で判定された吸収波長の電磁波を、患者
の口腔内(制御対象の細菌が存在する)に照射する制御
用電磁波照射手段5と、吸収強度判定手段4の判定デー
タなどを使用者に表示する表示手段6と、これらの作動
を制御するメイン制御手段(図示しない)とを備える。
なお、吸収強度判定手段4、表示手段6およびメイン制
御手段は、汎用コンピュータによって構成しても良い。
【0020】本実施例の歯垢A(試料)は、例えばジン
クセレナイド、ジンクセレンなどの電磁波を透過する材
質よりなる計測用のセルS上に乗せられるもので、この
実施例では、セルSに乗せられた歯垢A(試料)中から
唾液などの水分を低減させるために、温風手段などより
なる水分低減手段(図示しない)が用いられている。
【0021】測定用電磁波照射手段2は、セルSに乗せ
られた歯垢A(試料)に所定範囲波長の電磁波を照射す
るもので、この実施例では上述のように、3000〜8
00cm-1付近に亘る電磁波を歯垢A(試料)に照射す
るものである。測定用電磁波照射手段2は、広範囲の電
磁波を発生する赤外線発生器2aと、この赤外線発生器
2aから発生される電磁波を、3000〜800cm-1
付近に亘る電磁波に変化させる波長選択手段2b(バン
ドパスフィルタなど)とから構成される。なお、所定範
囲波長の電磁波は、波長選択手段2bによって連続的に
可変して出力しても良いし、上記所定範囲波長幅の電磁
波を出力し、電磁波測定手段3で検出された電磁波強度
からフーリエ変換などを用いて波長に対する吸収強度を
算出しても良い。
【0022】電磁波測定手段3は、セルSに乗せられた
歯垢A(試料)に当たって反射した電磁波強度を測定す
るもので、例えば水銀・カドミウム・テルルセンサを用
いたものである。
【0023】吸収強度判定手段4は、電磁波測定手段3
によって測定された電磁波強度から波長に対する吸収強
度を求め、吸収ピークの波長を判定するものである。具
体的な一例を示すと、電磁波測定手段3によって測定さ
れた電磁波強度から図2の(a)に示すような波長に対
する吸収強度を求められたとする。このように、103
8cm-1付近波長に複数の吸収ピークがある場合は、吸
収強度判定手段4は、複数の吸収ピークの平均値(例え
ば1038cm-1付近波長=9.6μm)を吸収ピーク
の波長と判定する。なお、吸収強度判定手段4で処理さ
れたデータ(波長に対する吸収強度曲線など)は、表示
手段6(例えば、コンピュータのディスプレイなど)に
よって使用者に表示される。
【0024】制御用電磁波照射手段5は、吸収強度判定
手段4で判定された吸収波長の電磁波を、歯垢Aを採取
した患者の口腔内に照射するものであり、この実施例で
は赤外線発生器とバンドパスフィルタとを組み合わせて
用いたものである。つまり、吸収強度判定手段4で判定
された吸収波長の電磁波が1038cm-1付近波長であ
る場合、図2の(b)に示すように1038cm-1付近
波長の電磁波を患者の口腔内に照射するものである。こ
の結果、1038cm-1付近波長の電磁波を吸収する細
菌は、機能阻害が起こる。なお、1038cm-1付近波
長の電磁波を吸収する細菌は、別途行った種々の実験デ
ータから齲蝕原生細菌であると判明している。つまり、
1038cm -1付近波長の電磁波を口腔内に照射するこ
とによって、口腔内における齲蝕原生細菌の機能を抑制
あるいは停止させることができる。
【0025】一方、種々の口腔内の細菌の吸収ピークを
別途測定しておき、そのデータを記憶手段(図示しな
い)にインプットしておき、吸収強度判定手段4で判定
された吸収波長と、インプットデータとを比較手段(図
示しない)で比較し、測定された吸収波長が口腔内にお
いて不要な細菌(例えば、齲蝕原生細菌)の吸収波長と
判断した場合にのみ、その吸収波長と同じ波長の電磁波
を口腔内に照射するように設けても良い。
【0026】〔第1実施例の効果〕本実施例の細菌・細
胞の制御装置1は、患者より歯垢Aを採取して、素早く
歯垢A中に含まれる所定の細菌のみをターゲットにし
て、その細菌の機能抑制を行うことができる。つまり、
本実施例の細菌・細胞の制御装置1によって、検査時間
が大変短く済み、且つ患者に応じた齲蝕抑制を的確に行
うことができる。
【0027】〔第2実施例〕口腔内における齲蝕原生細
菌の電磁波吸収ピークが予め判っている場合は、その波
長(例えば、1038cm-1付近波長)を照射する制御
用電磁波照射装置(第1実施例の制御用電磁波照射手段
5の単独のもの)を用いて、その波長の電磁波を口腔内
に照射しても良い。つまり、例え口腔内の歯垢の吸収強
度が不明{例えば、図3の(a)の吸収があることが判
らない場合}でも、制御用電磁波照射装置によって、例
えば図3の(b)に示すような1038cm-1付近波長
の電磁波を患者の口腔内に照射して齲蝕抑制を行っても
良い。
【0028】〔変形例〕本実施例の測定用電磁波照射手
段あるいは制御用電磁波照射手段の波長選択手段とし
て、可変波長光源、ファブリペローエタロン、回析格
子、バンドパスフィルタ、ローパスフィルタ、ハイパス
フィルタなどの各種フィルタなどを用いても良い。ま
た、測定用電磁波照射手段あるいは制御用電磁波照射手
段の電磁波源として赤外線を使用したので、グローバ光
源、セラミック光源、赤外線ランプなどが使用できる
が、他の周波数の電磁波を使用する時は、それに適した
電磁波源を使用すれば良い。また、2光束以上の電磁波
を干渉させ発生した干渉波を使用しても良い。一例とし
て可視光、またはその周囲波長ならLEDやランプを使
用しても良いし、ラジオ波ならアンテナを使用するなど
である。またレーザは、X線から遠赤外線の範囲などで
幅広い波長範囲を使用できる。ここで、光源を複数、も
しくは複数に分光し、それらを複数の波長選択手段にて
選択し、それを合成して使用しても良い。この場合、様
々な自由度の高い強度パターンの電磁波を容易に得られ
る。
【0029】上記実施例において電磁波測定手段におけ
る検出器は、赤外線波長を使用したので、HgCdT
e、InAsなどの量子型光起電力センサ、TGSなど
の焦電検出器センサ、PbSなどの量子型光導伝セン
サ、サーモパイルなどの熱変換熱起電力センサ、ボロメ
ータなどの熱変換熱伝導センサなどを使用できる。しか
し他の波長なら、一例として紫外線〜近赤外線までなら
CCD、フォトダイオードを使用しても良いし、ラジオ
波ならアンテナを使用しても良い。検出器は、アレイ状
が好ましいが、単素子でも情報が少ないが可能である。
また、検出器は複数使用しても良い。
【0030】ここで、照射、測定などの各信号伝達段
階、またはその全てにわたって伝達関数を、非線形のま
ま使用しても良いが、線形に補正し精度を上昇させても
良い。
【0031】吸収強度判定手段の他の一例として、吸収
強度判定手段が、電磁波測定手段よりのデータに対して
微分処理を行い、各ピーク波長を算出し表示したり、ピ
ーク曲線をFFT処理、ウエーブレット処理、またはロ
ーレンツ曲線、ガウス曲線などによる相関マッチングに
より、ピーク曲線を分離し、その曲線表示したり、その
曲線の面積、半値幅、Qを算出して表示などを行っても
良い。またコンボリューションや、デコンボリューショ
ン、またはそれらを使用した収束手法を使用しても良
い。そして、これらの電磁波パターンを制御電磁波とし
て使用しても良い。これは、どの実施例、変形例に使用
しても良い。
【0032】第1実施例において吸収強度判定手段は、
平均を使用したが、平均の代わりに適時決定した波長区
間における積分手段を使用し図2の(a)から図2の
(b)を得ても良いし、閾値を設けたり、またはオフセ
ットを与えたりし、吸収帯域以外を除去しても良い。
【0033】第2実施例において図3の(b)のように
単スペクトラムの電磁波を使用したが、これを複数使用
しても良い。また、菌種などにわけ、同時、または時分
割にて照射しても良い。また、制御電磁波波長範囲を広
げて対応しても良い。また、ピーク分離手段を使用して
図2の(a)から図2の(b)を求めて照射しても良
い。
【0034】第1実施例、第2実施例ともフーリエ分
解、合成などの周波数解析合成手段を測定、または制御
に使用しても良い。
【0035】上記の実施例では、試料で反射した電磁波
を電磁波測定手段3で測定した例を示したが、試料を透
過した電磁波を電磁波測定手段3で測定しても良い。ま
た、試料で反射した電磁波と、試料を透過した電磁波を
電磁波測定手段3で測定して電磁波強度を測定しても良
い。
【0036】上記の実施例では、測定用電磁波照射手段
2と制御用電磁波照射手段5とを別々に設けた例を示し
たが、共通化しても良い。また、計測、判定、制御電磁
波照射などの一連の操作をループとして、試料に対し波
長を順次変化させて、そのループを繰り返し、細菌など
の機能を探査、検索、収束しても良い。
【0037】上記の実施例では、試料で反射した電磁波
を測定する場合、細菌や細胞の存在する試料(実施例で
は歯垢A)で単純反射した電磁波を測定した例を示した
が、ATR結晶体などの反射手段を用いて試料と反射手
段との間で多重反射した電磁波を測定するように設けて
も良い。
【0038】ここで、本装置の試料計測部分に以下の水
分調整手段を装備しても良い。水分調整手段は、少なく
とも水分奪取手段を有しており、水分奪取手段は、少な
くとも温風照射手段、加熱手段、真空側吸引手段などの
いずれか一つ、または、その組み合わせを有しており、
前述の測定手段、または判定手段よりの特定波長電磁波
強度データを基に、水分調整手段が、一例として以下の
各処理仕様などにより動作し、水分を試料より奪った
り、必要があれば水分を水分供給手段より供給する。供
給する場合は、水分を保持してあるタンクに接続されて
いるチューブに設置した電磁弁などを、この水分調整手
段が作動し、電磁弁を開ける。また加湿器、吸湿器など
同様の動作を行う手段を効果が同様なら使用しても良
い。水分奪取手段1動作例として、3300、163
2、1642cm-1付近吸収強度などが1038、10
15、855、837、992cm-1付近吸収強度など
の波長のいずれか一つ、またはそのいずれかの組み合わ
せの最も小さい強度以上なら、前記水分調整手段が水分
奪取手段を駆動する。水分奪取手段1動作例として、1
000cm-1付近から800cm-1付近を走査して得ら
れた強度曲線を、積分処理、一次や二次などの関数曲線
にて、相関マッチング、回帰直線または回帰曲線などの
いずれか一つ、またはその組み合わせを使用して基準
直、曲線を生成する。そして、その直、曲線の傾きを
0、または初期値として決定された値以上なら、前記水
分調整手段が水分奪取手段を駆動する。水分奪取手段1
動作例として、1000cm-1付近から800cm-1
近を走査して得られた強度曲線のうち、855、835
cm-1付近を走査し微分処理、またはピーク検出のため
の差分処理を、前記水分調整手段の演算手段が行い、こ
れらの演算手段により求められたピークの振幅が、無い
か小さいなら、前記水分調整手段が水分奪取手段を駆動
する。水分奪取手段1動作例として、水分調整手段は、
1038、1015cm-1付近吸収強度、または992
cm-1付近吸収強度と、1632、1642cm-1付近
強度を比較して、前者強度<後者強度なら水分奪取信号
を生成し、水分奪取手段が作動する。前者強度>後者強
度、または前者強度=後者強度となったなら水分奪取信
号は停止する。1038、1015cm-1付近吸収強
度、または992cm-1付近吸収強度などは、いずれか
一つを採用しても良いし、また併用しても良い。併用の
場合は、同時併用しても良いし、また時間的に分割して
使用しても良い。一例として、1038〜1015cm
-1付近などの付近ピークを使用して水分を奪取してい
き、その後992cm-1付近強度を矩形窓関数を使用し
て比較するなどである。また、すべての動作例にて初期
値に収束するように、水分供給手段を動作させても良
い。以上水分調整手段は、同様な効果があれば、どのよ
うな手段を使用しても良い。ここで、アルミ薄膜などの
試料転写手段を使用して口腔内より試料を転写しても良
い。この時アルミなどの金属メッシュ、試料ピークと重
ならないピークをもつ繊維状の物質などのメッシュ状の
物体を使用すれば、水分を効果的に吸収できるし、この
試料他端に上記水分調整手段を設置して使用しても良
い。また、試料を計測する場合、試料計測室を真空吸
引、または、不活性ガス置換などして計測精度を上昇さ
せても良い。
【0039】上記の実施例では試料(実施例では歯垢
A)の水分の影響を無くすために、水分低減手段で水分
を低減させて測定を行う例を示したが、水分の影響の小
さい例えば1500〜950m-1波長の測定用電磁波を
試料に照射しても良い。このような場合、判定手段の伝
達関数を1500〜950cm-1の区間におけるレクト
関数としても良いし、変形例記載の各種信号処理を加え
ても良い。
【0040】試料を直接測定した例を示したが、培地な
どで所定時間培養した後の試料から電磁波吸収強度を測
定しても良い。試料の一例として口腔内より採取した歯
垢Aを例に示したが、口腔内以外の細菌(酵母やウィル
スなどを含む)や、人、動物、魚類、鳥類、昆虫類、植
物などの細胞などの機能を制御しても良い。また、他の
機能制御に使用しても良いし、ある疾病を予防するため
に、生態に有用な拮抗菌を賦活しても良い。上記の実施
例では、1038cm-1の齲蝕原生菌を扱ったが、他に
上記波長に加え1026cm-1、または1015cm-1
などいずれか1つ、またはその組み合わせを有する齲蝕
原生菌が存在する。それら病原性には、複合ピークを組
み合わせて制御電磁波を照射しても良い。
【0041】上記の実施例では、ミュータンスストレプ
トコッシー(ストレプト・コッカス・ミュータンス、ス
トレプト・コッカス・ソブリヌスなど)の齲蝕原生に関
与する機能制御(主にグルカン生成抑制)を説明した
が、歯周病菌などのポルフィロモナスジンジバリス、法
線菌症などの原因菌であるアクチノマイセスなど、他の
菌種、他の疾病の予防に用いても良い。
【0042】細菌・細胞の制御装置に、試料に振動を加
える、あるいは振動を抑制する振動制御手段を組み合わ
せて用いても良い。振動制御手段の一例としては、試料
に直接振動を加えるバイブレータ、超音波振動体などを
用いても良いし、温度変化によって試料に振動変化を与
えても良い。また、媒体波、光またはラジオ波などの電
磁波、磁場、電場などを加えてより感度よく吸収強度を
とらえても良いし、温度制御手段などの振動制御手段な
どの他に、磁場、電場、電磁場照射手段、気体、液体、
固体、流動体、粉体などの各種薬剤、諸材料などの投与
手段などを併用しても良い。それらを、計測、または制
御手段として使用、または併用しても良い。
【0043】上記の実施例では、細菌や細胞に電磁波を
照射することで細菌や細胞の機能制御を行った例を示し
たが、吸収強度判定手段4で判定された電磁波吸収波長
と同じ波長の電磁波吸収を行う電磁波吸収剤を吸収剤作
成手段で製造し、その電磁波吸収剤を細菌や細胞に投与
することで細菌や細胞の機能制御を行っても良い。ま
た、機能制御したい細菌や細胞の電磁波吸収ピークが予
め判っている場合は、その波長の電磁波を吸収する電磁
波吸収剤を吸収剤作成手段で作っておき、その電磁波吸
収剤を用いて機能制御したい細菌や細胞の機能を制御す
るようにしても良い。つまり、齲蝕原生細菌の機能を活
発化させたい場合は、例えば1038cm-1付近波長の
電磁波を吸収する電磁波吸収剤を齲蝕原生細菌に投与す
れば良い。一例として、これらの情報を基にして機能調
整物質生成手段にてハイドロキシアパタイトを調整し9
μm帯の吸収波長を有するようにする。既知のハイドロ
キシアパタイト生成装置に加え、少なくともカーボンや
リンなどの波長シフト剤を加える波長シフト添加手段を
設備したハイドロキシアパタイト生成装置を使用する。
即ちカーボンまたはリンなどの不純物を混入することに
より本来8.8μmの吸収波長であるものを長波長側、
即ち9 .6μmに調整する。そしてこの顆粒状の物を口
腔内に投与する。ここでは、約9.6μmピークの若干
広がりのある吸収波長域のものとした。
【0044】さらに、制御対象の細菌や細胞の吸収ピー
クの電磁波を照射するとともに、その吸収ピークの電磁
波を吸収する電磁波吸収剤を制御対象の細菌や細胞に投
与して、細菌や細胞の機能を制御するようにしても良
い。つまり、齲蝕原生細菌の機能を抑制する場合は、例
えば1038cm-1付近波長の電磁波を吸収する電磁波
吸収剤を齲蝕原生細菌に投与するとともに、1038c
-1付近波長の電磁波をを齲蝕原生細菌に照射しても良
い。これは、同時でも良いし、投与後に時間をあけて照
射しても良い。また、細菌が付着している組織の吸収ピ
ークを使用しても良い。
【0045】ここでは、ハイドロキシアパタイトを使用
したが吸収波長が細菌と整合すればどのような物質でも
良く、また波長調整のための不純物はカーボン、リンで
なくとも波長が調整できればどのような物質、元素でも
良い。そしてこれらの物質は粉状、液体状、固体状、流
動体状、半流動体状でも良い。また投与方法は経口、静
注、動脈注射などどのような方法でもよいし、水やペー
ストなどの媒体に混ぜて使用しても良い。
【0046】この例における組み合わせでは、歯牙の修
復を同時に行うことができる。また、ハイドロキシアパ
タイトによる修復や、それより溶出したCaイオン、P
O4イオンが歯牙表面の修復、アニーリングを行う。さ
らにCaイオン、PO4 イオンを局所投与して、増強し
ても良い。ここで、酸か中和剤を添加するとさらに良
い。
【0047】また、制御電磁波照射とともに他の処置を
併用しても良い。病原性細菌の抑制物質を併用しても良
い。一例として、齲蝕菌叢に対してはペルオキシドなど
の酸化物質を投与したり、ポリフェノール、スクロース
誘導体、デキストラン関連物質、グルコシダーゼ阻害
剤、界面活性剤などのグルカン合成阻害剤を投与した
り、デキストラナーゼや、ムタナーゼなどの病原性物質
(ここでは、グルカン)の分解酵素などの投与などであ
る。また能動免疫や、受動免疫を併用しても良い。これ
らの抗病原性因子との本装置の併用は、抗病原性因子単
独の場合より、より効果的である。また拮抗菌の病原性
菌への拮抗物質を増強してやっても良い。一例としてペ
ルオキシドなどを投与して、ストレプト・コッカス・サ
ングイス、ストレプト・コッカス・ミティス有利とする
などである。さらに、機械的、化学的清掃と併用しても
良い。この場合歯ブラシまたは歯間ブラシなどに照射口
を取り付けて使用しても良い。照射は、ファイバーなど
の動波路を使用しても良い。
【0048】抗生物質、抗菌剤、殺菌効果としての紫外
線、蛋白凝固剤などの菌体阻害剤、病原菌のみを最適温
度からはずすなどの局所冷却などを併用しても良い。
【0049】上記の実施例、または変形例では、照射、
投与効果はその機能の抑制、発現などを通して確認でき
るが、電磁波受信手段を設けて、特定の機能と結びつく
吸収波長の輻射を監視することによって、その効果を確
認しても良い。この時、照射パターンをパルス状にして
その間隔と個数を調整するとより効果的である。このよ
うな監視機構においては生体という遮蔽物が存在しても
容易に監視が可能であり、かつその分布により断層また
は深部観察が可能となる。ここで、電磁波検出である電
磁波吸収波長検出、解析手段を受信手段として使用して
も良いし、電磁波測定手段を使用しても良い。
【0050】データベース内にある、様々な、菌、株、
血清型による齲蝕原生物質の曲線からの直接または間接
照射、またはピーク波長、代謝の高低などによる曲線変
化、ピークシフトなどの各種データと比較、相関を行い
制御電磁波を照射しても良い。その一例として、ストレ
プト・コッカス・ミュータンス、ストレプト・コッカス
・ソブリヌス、ストレプト・コッカス・サングイス、ス
トレプト・コッカス・ミティスなどの齲蝕原生ピーク曲
線パターンデータベースに検出パターンデータを比較し
て、こららの比率などを同定し、制御電磁波を照射する
などである。測定しながら制御電磁波を照射しても良
い。この場合波長シフトがあっても最高効率で照射がで
きる。シフト方向に予め制御電磁波波長範囲を広げたり
しても良い。また、それらの予測関数などをROMなど
にいれ制御電磁波波長の波長、強度、強度パターンを調
節しても良い。また、他の波長域として、790cm-1
付近、または820cm-1付近の吸収強度などの照射を
採用しても良い。他に1794、1786、1770、
1760、1757、1744、1732、1724、
1713、1711、1697、1680、1670、
1658、1646、1641、1636、1631、
1628、1606、1591、1587、1576、
1564、1554、1549、1543、1537、
1525、1512、1508、1489、1481、
1471、1464、1456、1451、1450、
1443、1437、1427、1417、1410、
1398、1386、1381、1373、1361、
1354、1338、1331、1315、1307、
1287、1280、1277、1253、1244、
1240、1228、1223、1217、1213、
1194、1182、1149、1143、1140、
1128、1126、1113、1111、1103、
1100、1093、1082、1080、1064、
1055、1041、1026、1015、999、9
95、992、980、968、954、933、92
9、924、914、902、897、883、87
9、860、855、837、825、820、81
5、810、790cm-1付近などの各付近照射を使用
しても良い。また物質によっては、齲蝕原生の代謝が更
新、抑制されると波長シフトする物があるので、それら
は、シフト対応判定手段が追跡照射制御を行う。判定手
段が主となり、これらの種々な吸収域を、実施例や変形
例記述の効果判定を行い、スクリーニングして、細菌な
どの生態の制御する機能を確定して制御電磁波を設定し
ても良い。さらに、これらのデータをリスク判定手段が
リスクを算出、判定、表示などしても良い。そのリスク
を基にして、照射強度を設定しても良い。
【0051】上記の実施例では、使用波長を赤外線とし
たが、紫外、可視光線またはラジオ波などのどの波長帯
にて行うかは細菌の機能を司る受容体、ドナー、アクセ
プタ、生化学反応経路、酵素、結合部位などの吸収波長
によるのでどの機能制御または監視をするかは、操作者
の自由でその波長は特に限定されるものではない。この
時機能によっては上記選択手段による選択だけではなく
2種類以上の波長混合を行っても良いし、上記選択手段
を使用せずに全波長域を使用しても良い。
【0052】また、照射電磁波を振幅変調、周波数変
調、位相変調しても良い。一例として0Hz〜100H
zぐらいの変調波を使用した種々な波長での振幅変調波
形、特に1Hz、15Hz、16Hz、20Hz、0.
5Hz〜30Hz、40Hz、60Hz、72Hz、1
00Hzなど、またはそれらの組み合わせは効果的な場
合がある。そして、照射波形は、正弦波、パルス波、バ
ースト波、または任意波形など本発明の主旨にそえばど
のような波形でも良い。またフーリエ合成して、複数の
効果を波形選択手段が生成しても良い。なお、0Hz
は、静電場、静磁場のことである。
【0053】細菌を制御する電磁波を、細菌代謝産物を
介して、照射しても良い。一例として齲蝕菌の場合は、
α1−3、α1−6結合グルカンの吸収帯にあわせて照
射を行うなどである。
【0054】吸収スペクトルなどを指標としたが、吸収
スペクトルの特殊な例としての発光スペクトル、無吸収
波長を、判定手段と波長選択手段が選択、または適時組
み合わせして照射、計測判定して、制御電磁波を検索し
ても良いなど電磁波帯、電磁波ピークを使用して、吸収
スペクトルなどと同様な効果を得ても良い。
【0055】本実施例において測定、制御に使用する電
磁波は、約9.6μmを中心波長とした電磁波域を使用
したが、他の波長を使用しても良いし、その帯域は、半
値幅224nmでも良いし、レーザーの様な挟帯域でほ
とんど単波長のものから、例えば、約9μm〜約10μ
m程度などの幅をもった電磁波から、さらに広帯域など
の電磁波を使用しても良いし、種々な帯域の組み合わせ
でも良い。また、コヒーレント光でも良いし、非コヒー
レント光でも良い。さらに、波長または波長域固定光源
を種々選択して使用しても良いし、媒体波、非媒体波で
も良いなど、使用する目的にあわせて調整すれば良い。
【0056】上記実施例では、フィルターの半値幅など
の透過帯域特性を、齲蝕原生菌産生の固体差における帯
域ばらつき幅程度以下に設定したフィルターを使用した
が、適時フィルターを変えて周辺波長の吸収強度を検出
しても良い。また、ローレンツ、ガウス、レクト、トラ
イアングル、任意波形などの窓関数をバンドパスフィル
ターとして使用しても良い。さらに、少なくとも一つの
ハイパス、または少なくとも一つのローパスのNdB/
octフィルター(Nは実数)を単独、または適時組み
合わせて使用して、これれを波長選択手段としても良
い。以上の実施例、または変形例における、これらの波
長選択手段や、また、その他の波長選択手段は、制御電
磁波照射側でも良いし、信号処理過程でも良いし、その
中間過程でも良いし、その組み合わせでも良い。測定手
段における検出信号に対して、2値化処理などの多値化
処理、加算平均、フィルタリング、FFT、相関処理、
ウエーブレット処理などの各種信号処理を行っても良
い。
【0057】計測電磁波、または制御電磁波において、
複数波長を照射する時は、波長パターン選択手段は、直
列でも良いし、並列でも良い。並列の時は、同時照射で
も良いし、すべての組み合わせのいずれかの時分割照射
でも良い。
【0058】また波長パターン選択手段に挟帯域幅のフ
ィルターを複数枚用意しても良いし、波長パターン選択
手段を設置せず、多スペクトル光源を使用して、検出手
段に周波数分析手段を設置して各波長に分解して利用し
ても良い。
【0059】細菌のみを計測しても良いし、その代謝産
物などの細菌生産物などを計測したり、そのいずれか一
方、またはその両者を計測しても良い。これらの吸収波
長を基にして、判定手段が波長選択し、その結果を制御
電磁波照射手段にて照射しても良い。この時、イン・ビ
ボでもイン・ビトロの照射でも良い。
【0060】測定電磁波測定、判定手段は、検出または
解析のいずれか一方、またはその両方を使用しても良
い。一例として、フーリエ手法を使用した場合、検出の
みでは、本発明で使用する特定電磁波が不明なので、フ
ーリエ分析などの解析手法が必要である。また、感度補
正も解析の一部として必要な場合もある。しかし、逆に
単波長による検出では、検出部のみの使用となるし、ま
た生化学分析より判明した解析波長を使用する場合に
は、電磁波解析手段のみで良いなど本発明に沿えばどの
ような組み合わせでも良い。
【0061】測定電磁波測定測定、判定手段、または波
長選択手段などの手段は、微小生態検査装置、齲蝕原生
試験、または齲蝕原生試験器を使用、または併用しても
良い。
【0062】種、民族、生活圏、常在細菌叢、細菌、細
菌コロニーなどの諸情報より代表値、平均値、メジア
ン、中央値、偏差値、最大値、最小値などの各種処理値
を有する波長を判定手段にて解析し、それを波長選択手
段にて選択し、個々の照射手段に設定しても良い。これ
らをROMやハードディスクなどの記録媒体に入れ使用
しても良い。
【0063】上記実施例は個々独立し実施しても良い
し、連携しても良い。例えば、電磁波測定手段、判定手
段と波長選択手段と測定電磁波照射手段のいずれか一
つ、またはその組み合わせを制御電磁波照射手段より分
離して別々の場所に設置したり、製造時設定手段、設計
時設定手段などの強度設定手段などを使用して、電磁波
吸収波長検出、解析手段、波長選択手段のいずれか一
方、またはその両方を遠隔地に設置して、個々の診療室
には、制御照射手段のみを設置しても良い。
【0064】一例として、複数の電磁波吸収波長検出、
解析手段を設置して、複数の細菌叢を計測して、複数の
病原性抑制波長合成波長を合成、平均化、統計処理した
り、少なくとも1つの照射手段に供給したり、また一人
の代表的細菌叢を電磁波測定手段、判定手段にて検出、
計測、解析をして、それを代表値として、複数の照射手
段に供給するなどである。もちろん、遠隔地に各手段を
おいて、インターネットなどにて結合したり、フロッピ
ーディスクなどの媒体にて結合しても良い。
【0065】上記実施例に示した各波長は、実施例を説
明するための一例であって、本発明は実施例中の波長に
限定されるものではなく、使用目的などに応じて他の波
長電磁波(光を含む)を用いても良い。勿論、第1実施
例と第2実施例を組み合わせるなど、複数種の微小生態
の検出機能を1つの細菌・細胞の制御装置1に盛り込ん
でも良い。
【0066】この手法は、齲蝕菌にかぎらず他の細菌、
他の分野の細菌応用製品などに適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】細菌・細胞の制御装置のブロック図である(第
1実施例)。
【図2】電磁波吸収および電磁波照射の波長を示すグラ
フである(第1実施例)。
【図3】電磁波吸収および電磁波照射の波長を示すグラ
フである(第2実施例)。
【符号の説明】
1 細菌・細胞の制御装置 2 測定用電磁波照射手段 3 電磁波測定手段 4 吸収強度判定手段 5 制御用電磁波照射手段 6 表示手段 A 歯垢(試料) S セル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細菌や細胞に、波長が所定範囲に亘る測定
    用電磁波を照射する測定用電磁波照射手段と、 前記細菌や細胞に当たって反射した、あるいは透過した
    波長が所定範囲に亘る電磁波強度を測定する電磁波測定
    手段と、 この電磁波測定手段で測定された電磁波強度から、前記
    細菌や細胞が電磁波を吸収する吸収波長を判定する吸収
    強度判定手段と、 この吸収強度判定手段で判定された吸収波長の電磁波
    を、前記細菌や細胞に照射する制御用電磁波照射手段と
    を備える細菌・細胞の制御装置。
  2. 【請求項2】細菌や細胞が吸収する吸収波長の電磁波
    を、前記細菌や細胞に向けて照射する制御用電磁波照射
    装置。
  3. 【請求項3】細菌や細胞に、波長が所定範囲に亘る測定
    用電磁波を照射する測定用電磁波照射手段と、 前記細菌や細胞に当たって反射した、あるいは透過した
    波長が所定範囲に亘る電磁波強度を測定する電磁波測定
    手段と、 この電磁波測定手段で測定された電磁波強度から、前記
    細菌や細胞が電磁波を吸収する吸収波長を判定する吸収
    強度判定手段と、を備え、 この吸収強度判定手段で判定された電磁波吸収波長と同
    じ波長の電磁波吸収を行う電磁波吸収剤を前記細菌や細
    胞に投与することを特徴とする細菌・細胞の制御方法。
  4. 【請求項4】細菌や細胞に、波長が所定範囲に亘る測定
    用電磁波を照射する測定用電磁波照射手段と、 前記細菌や細胞に当たって反射した、あるいは透過した
    波長が所定範囲に亘る電磁波強度を測定する電磁波測定
    手段と、 この電磁波測定手段で測定された電磁波強度から、前記
    細菌や細胞が電磁波を吸収する吸収波長を判定する吸収
    強度判定手段と、を備え、 この吸収強度判定手段で判定された電磁波吸収波長と同
    じ波長の電磁波吸収を行う電磁波吸収剤を作成する吸収
    剤作成手段とを備える細菌・細胞の制御装置。
  5. 【請求項5】細菌や細胞が吸収する吸収波長と同じ波長
    の電磁波吸収を行う電磁波吸収剤を作成する吸収剤作成
    装置。
  6. 【請求項6】請求項4または請求項5の吸収剤作成手段
    または吸収剤作成装置によって作成された電磁波吸収
    剤。
  7. 【請求項7】細菌や細胞に、波長が所定範囲に亘る測定
    用電磁波を照射する測定用電磁波照射手段と、 前記細菌や細胞に当たって反射した、あるいは透過した
    波長が所定範囲に亘る電磁波強度を測定する電磁波測定
    手段と、 この電磁波測定手段で測定された電磁波強度から、前記
    細菌や細胞が電磁波を吸収する吸収波長を判定する吸収
    強度判定手段と、 この吸収強度判定手段で判定された吸収波長の電磁波
    を、前記細菌や細胞に照射する制御用電磁波照射手段
    と、 前記制御用電磁波照射手段によって前記細菌や細胞に電
    磁波を照射するとともに、前記吸収強度判定手段で判定
    された電磁波吸収波長と同じ波長の電磁波吸収を行う電
    磁波吸収剤を前記細菌や細胞に投与することを特徴とす
    る細菌・細胞の制御方法。
JP33454997A 1996-12-18 1997-12-04 細菌・細胞の制御装置および制御方法 Withdrawn JPH11196857A (ja)

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EP97310281A EP0849585A3 (en) 1996-12-18 1997-12-18 A microbe and cell function control device, a method of controlling the same, and a microbial ecology detector device

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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