JPH11195606A - 露光方法 - Google Patents

露光方法

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JPH11195606A
JPH11195606A JP10295290A JP29529098A JPH11195606A JP H11195606 A JPH11195606 A JP H11195606A JP 10295290 A JP10295290 A JP 10295290A JP 29529098 A JP29529098 A JP 29529098A JP H11195606 A JPH11195606 A JP H11195606A
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interferometer
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オフアクシスアライメント系を備えた投影露
光装置のベースライン管理を高精度に行なう。 【解決手段】 ウェハステージ上の基準板に、レチクル
マークとアライメントされる基準マークFM2と、オフ
アクシス系によってアライメントされる基準マークFM
1とを設け、2つの基準マークFM1、FM2を、ステ
ージ静止状態でほぼ同時に計測する。さらにそのときの
ステージ位置で、露光時に使う干渉計とオフアクシスア
ライメント時に使う干渉計とを同一測定値にプリセット
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体ウェハや液晶
用ガラスプレート等の基板に塗布された感光層を露光す
る投影露光装置に関し、特にオフ・アクシス方式のアラ
イメント系のベースラインを高精度に管理する機能を備
えた投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オフ・アクシス・アライメント系
を備えた投影露光装置(以下、便宜上ステッパーと呼
ぶ)では、特開昭53−56975号公報、特開昭56
−134737号公報等に開示されているように、感光
基板(以下、ウェハとする)を保持してステップ・アン
ド・リピート方式で2次元移動するウェハステージ上
に、基準となるマーク板を固設し、この基準マーク板を
使ってオフ・アクシス・アライメント系と投影光学系と
の間の距離、所謂、ベースライン量を管理していた。
【0003】図1は上記各公報に開示されたベースライ
ン計測の原理を模式的に表した図である。図1におい
て、主コンデンサーレンズICLは、露光時にレチクル
(マスク)Rを均一に照明するものである。レチクルR
はレチクルステージRSTに保持され、このレチクルス
テージRSTはレチクルRの中心CCを投影レンズPL
の光軸AXと合致させるように移動される。一方、ウェ
ハステージWST上には、ウェハ表面に形成されたアラ
イメントマークと同等の基準マークFMが付設され、こ
の基準マークFMが投影レンズPLの投影視野内の所定
位置にくるようにステージWSTを位置決めすると、レ
チクルRの上方に設けられたTTL(スルーザレンズ)
方式のアライメント系DDAによって、レチクルRのマ
ークRMと基準マークFMとが同時に検出される。マー
クRMとレチクルRの中心CCとの距離Laは設計上予
め定まった値であり、投影レンズPLの像面側(ウェハ
側)におけるマークRMの投影点と中心CCの投影点と
の距離は、La/Mとなる。ここでMは、ウェハ側から
レチクル側を見たときの投影レンズPLの倍率であり、
1/5縮小投影レンズの場合はM=5である。
【0004】また、投影レンズPLの外側(投影視野
外)には、オフ・アクシス方式のウェハ・アライメント
系OWAが固設される。ウェハ・アライメント系OWA
の光軸は、投影像面側では投影レンズPLの光軸AXと
平行である。そしてウェハ・アライメント系OWAの内
部には、ウェハ上のマーク、又は基準マークFMをアラ
イメントする際の基準となる視標マークTMがガラス板
に設けられ、投影像面(ウェハ表面、又は基準マークF
Mの面)とほぼ共役に配置される。
【0005】さて、ベースライン量BLは、図1に示す
ようにレチクルマークRMと基準マークFMとがアライ
メントされたときのステージWSTの位置X1と、指標
マークTMと基準マークFMとがアライメントされたと
きのステージWSTの位置X2とをレーザ干渉計等で計
測し、その差(X1−X2)を計算することで求められ
る。このベースライン量BLは、後でウェハ上のマーク
をウェハ・アライメント系OWAでアライメントして投
影レンズPLの直下に送り込むときの基準量となるもの
である。すなわちウェハ上の1ショットの(被露光領
域)の中心とウェハ上のマークとの間隔をXP、ウェハ
マークが指標マークTMと合致したときのウェハステー
ジWSTの位置をX3とすると、ショット中心とレチク
ル中心CCとを合致させるためには、ウェハステージW
STを次式の位置に移動させればよい。
【0006】X3−BL−XP、又はX3−BL+XP 尚、この計算式は原理的に一次元方向のみを表わしてい
るだけで、実際には2次元で考える必要があり、さらに
TTLアライメント系DDA(すなわちマークRM)の
配置、ウェハ・アライメント系OWAの配置等によって
も計算方法が異なる。
【0007】いずれにしろ、オフ・アクシス方式のウェ
ハ・アライメント系OWAを用いてウェハ上のマーク位
置を検出した後、一定量だけウェハステージWSTを送
り込むだけで、ただちにレチクルRのパターンをウェハ
上のショット領域に正確に重ね合わせて露光することが
できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
では、オフ・アクシス方式のアライメント系OWAの検
出中心点(指標マークTMの中心)と、レチクルRのマ
ークRMの投影レンズPLによる投影点との位置関係
(ベースライン量BL)を計測する際、その相対距離
は、ウェハステージWSTを移動させてレーザ干渉計で
求めている。このため、ウェハステージWSTの走り精
度、レーザ干渉計のレーザビーム光路の空気ゆらぎ等の
必然的にさけられない要因によって、ベースライン計測
の精度向上には自ずと限界が生じていた。また基準マー
クFMを、TTLアライメント系DDAの検出領域内に
位置決めするためのウェハステージWSTの移動と、基
準マークFMをオフ・アクシス・アライメント系OWA
の検出中心点に位置決めするためのウェハステージWS
Tの移動とが必要であり、ベースライン計測処理の速度
を高めることにも自ずと限界があった。
【0009】さらに従来のステッパーでは、ウェハステ
ージWSTの位置計測用のレーザ干渉計の測長軸(ビー
ム光軸)の延長線は、X方向、Y方向とも投影レンズの
光軸と交差するように設定されているに過ぎず、オフ・
アクシス・アライメント系OWAで各種マークを検出す
る場合、アッベ誤差(サイン誤差)が零になるようなマ
ーク検出方向を常に実現することが難しいと言うことも
ある。そのため、投影レンズの光軸に対してアッベ誤差
が零となるようなレーザ干渉計の組と、オフ・アクシス
・アライメント系OWAの検出中心点に対してアッベ誤
差が零となるようなレーザ干渉計の組とを設けることも
考えられる。この場合、2組のレーザ干渉計は、オフ・
アクシス・アライメント系OWAを使ったウェハアライ
メント時のステージ位置計測と、投影露光時のステージ
位置計測とで切り替えて使うことになるが、その両者の
位置計測における値の整合性(統一性)を考慮しない
と、当然のことながら、誤差要因となってしまう。
【0010】本発明はこの様な従来の問題点に鑑みてな
されたもので、ベースライン計測精度の向上と処理速度
の向上を図った投影露光装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、ウェハステ
ージWST上に、レチクルR上のマークRMと整合する
基準マークFM2と、オフ・アクシス・アライメント系
OWAの検出中心点と整合する基準マークFM1とをい
っしょに形成した基準板FPを設ける。そして、ベース
ライン計測時には、ウェハステージWSTを静止させた
状態でレチクルRと基準板FPとの位置ずれ量を求め、
同時にオフ・アクシス・アライメント系OWAの検出中
心点と基準板FPとの位置ずれ量を求めるようにした。
【0012】さらに、オフ・アクシス・アライメント系
OWAに対してアッベ誤差を満す1対の干渉計(IF
X、IFY1)と、投影光学系に対してアッベ誤差を満
す1対の干渉計(IFX、IFY2)とを設け、上記ベ
ースライン計測時におけるウェハステージWSTの位置
で、上記2組の干渉計による測定値が等しくなるよう
に、内部カウンタを相互にプリセットできるように構成
した。
【0013】ベースライン計測時に基準板FPを使って
レチクルRの位置を計測する際に、2組の干渉計の測定
値が等しくなるようにプリセットすると、同一方向、例
えばY方向計測用の2つの干渉計の基準点を結ぶ仮想的
な線は、ウェハステージ上のY方向用移動鏡(IMy)
の反射面と精密に平行になる。従ってプリセットの後で
あれば、2組の干渉計のいずれかを選択してウェハステ
ージの位置制御にそのまま使っても、何ら誤差が生じな
いことになる。
【0014】
【発明の実施形態】図2は、本発明の実施例による投影
露光装置の構成を示す斜視図であり、図1の従来装置と
同じ部材には同一の符号をつけてある。図2において、
レチクルR上にはウェハ上に露光すべき回路パターン等
が形成されたパターン領域PAとアライメント用のレチ
クルマークRM1、RM2とが設けられている。このレ
チクルマークRM1、RM2は、それぞれTTLアライ
メント系の対物レンズ1A、1Bを介して光電的に検出
される。また、レチクルステージRSTは、図2中には
不図示のモータ等の駆動系によって2次元(X、Y、θ
方向)に移動可能であり、その移動量、又は移動位置は
3つのレーザ干渉計IRX、IRY、IRθによって遂
次計測される。レチクルステージRSTのZ軸(光軸A
Xと平行な座標軸)回りの回転量は、干渉計IRYとI
Rθの計測値の差で求められ、Y軸方向の平行移動量は
干渉系IRYとIRθの計測値の加算平均値で求めら
れ、X軸方向の平行移動量は干渉計IRXで求められ
る。
【0015】本実施例では、投影レンズPLのみを介し
てウェハW上のマークを検出する第2のTTLアライメ
ント系が、X方向用とY方向用とで分離して設けられて
いる。X方向用の第2のTTLアライメント系は、レチ
クルステージRSTと投影レンズPLとの間に固定した
ミラー2Xと対物レンズ3X等で構成され、Y方向用の
第2のTTLアライメント系は、同様にして配置された
ミラー2Yと対物レンズ3Y等で構成される。
【0016】本実施例では、対物レンズ1A、1Bを含
む第1のTTLアライメント系を以降、TTR(スルー
ザレチクル)アライメント系と呼び、対物レンズ3X、
3Yを含む第2のTTLアライメント系は単にTTLア
ライメント系と呼ぶことにする。さて、ウェハWが載置
されるウェハステージWSTの2辺上には、レーザ干渉
計IFXからのビームを反射する移動鏡IMxと、レー
ザ干渉計IFY1、IFY2の各々からのビームを反射
する移動鏡IMyとが固定されている。干渉計IFXか
らのビームはY方向に伸びた移動鏡IMxの反射面と垂
直であり、そのビームの延長線は投影レンズPLの光軸
AXの延長線と直交する。干渉計IFY2からのビーム
は、X方向に伸びた移動鏡IMyの反射面と垂直であ
り、そのビームの延長線も光軸AXの延長線と直交す
る。もう1つの干渉計IFY1からのビームは、移動鏡
IMyの反射面と垂直であり、干渉計IFY2のビーム
と平行になっている。
【0017】また、オフ・アクシス方式のウェハ・アラ
イメント系は、投影レンズPLの下端部の直近に固定さ
れた反射プリズム(またはミラー)4Aと対物レンズ4
B等で構成される。ウェハ・アライメント系の受光系4
Cは内部に共役視標マークTMを含み、プリズム4Aと
対物レンズ4Bを介して視標マーク板に結像されたウェ
ハ上のマーク等をCCDカメラで撮像する。本実施例で
は、プリズム4Aを介してウェハステージWST上に落
ちる対物レンズ4Bの光軸と、投影レンズPLの光軸A
XとがX方向のみに一定間隔だけ離れ、Y方向について
は位置差がほとんどないように設定されている。
【0018】さらに、対物レンズ4Bのウェハステージ
WSTに落ちる光軸の延長線は、干渉計IFXのビーム
の延長線と干渉計IFY1のビームの延長線の各々と直
交する。このような干渉計の配置は、詳しくは特開平1
−309324号公報に開示されている。ウェハステー
ジWST上には、ベースライン計測のための2つの基準
マークFM1、FM2を付設した基準板FPが固設され
ている。基準板FPは、ウェハステージWST上の2つ
の移動鏡IMx、IMyで囲まれた角部に配置され、石
英板等の低膨張係数の透明材料の表面にクロム等の遮光
層を形成し、その一部を基準マークFM1、FM2の形
状にエッチングしたものである。基準マークFM1は、
オフ・アクシス方式のウェハ・アライメント系(4A、
4B、4C)で検出可能であり、基準マークFM2はT
TRアライメント系(1A、1B)、又はTTLアライ
メント系(2X、3X;2Y、3Y)によって検出可能
である。
【0019】これら基準マークFM1、FM2のX方向
の間隔は、サブミクロンの精度で正確に作られている
が、残留配置誤差量がある場合は、その値を予め精密に
計測して装置定数として求められているものとする。図
3は、ウェハステージWST上の各部材の配置を示す平
面図で、ウェハWはウェハステージWST上で微小回転
可能なウェハホルダWHに載置され、真空吸着される。
本実施例では、ウェハWの直線状の切り欠きOFがX軸
と平行になるように機械的にプリアライメントされてか
らウェハホルダWH上に載置される。
【0020】図3に示すように、投影レンズPLの鏡筒
下端部の直径の中心(光軸AX)と対物レンズ4Bの視
野とは極力接近するように配置される。このように、投
影レンズPLと基準板FPとを配置したとき、ウェハW
は投影レンズPLの直下の位置から図中、右斜め下へ最
も移動しているため、この状態でウェハWのローディン
グ、アンローディングが可能である。この配置は、例え
ば特開昭63−224326号公報に開示されている。
【0021】図4は、基準板FP上の基準マークFM
1、FM2の詳細なマーク配置を示す平面図である。図
4において、X軸と平行な直線LXとY軸と平行な直線
LY2との交点が基準マークFM2の中心であり、ベー
スライン計測時には、その交点が投影レンズPLの光軸
AXとほぼ一致する。本実施例では、その交点上に発光
型の十字状スリットマークIFSが配置され、露光光と
同一波長の照明光が基準板FPの裏側から発光スリット
マークIFSを含む局所領域ISaのみを照明する。ま
た直線LX上で発光スリットマークIFSを挾む対称的
な2ヶ所には、レチクルマークRM1、RM2の夫々の
配置に対応した基準マークFM2A、FM2Bが設けら
れている。このマークFM2A、FM2Bは基準板FP
上のクロム層を十字状のスリットでエッチングしたもの
で、マークFM2AはレチクルマークRM1とアライメ
ントされ、マークFM2BはレチクルマークRM2とア
ライメントされる。
【0022】発光スリットマークIFSの中心(交点)
を原点とする円形領域PIFは投影レンズPLの投影視
野領域であり、本実施例の場合、図2に示したX方向用
のTTLアライメント系(2X、3X)によって検出可
能なマークLIMxが視野領域PIF内の直線LY2上
に配置され、Y方向用のTTLアライメント系(2Y、
3Y)によって検出可能な2つのマークLIMyとLS
Myが視野領域PIFの直線LX上に配置される。各マ
ークの詳しい配置関係については、さらに後で述べる
が、本実施例では、2つのTTLアライメント系1A、
1Bがそれぞれ、レチクルマークRM1、RM2と基準
マークFM2A、FM2Bとを同時に検出している状態
で、X方向用のTTLアライメント系(2X、3X)が
マークLIMxを検出し、Y方向用のTTLアライメン
ト系(2Y、3Y)ができるように、各マークFM2
A、FM2B、LIMx、LIMyを配置した。一方、
直線LY2からX方向に一定距離だけ離れて設定された
直線LY1はY軸と平行であり、この直線LY1と直線
LXの交点上には、オフ・アクシス・アライメント系の
対物レンズ4Bの視野MIF内に包含され得る大きさの
基準マークFM1が形成される。マークFM1は2次元
のアライメントが可能なように、X方向と、Y方向の夫
々と平行に設けた複数のラインパターンの集合体であ
る。尚、以上の説明から明らかなように、基準板FP
は、直線LY1がX−Y平面内で、干渉計IFY1のビ
ームの中心線(測長軸)と極力一致し、直線LY2が干
渉計IFY2のビームの中心線(測長軸)と極力一致す
るように(すなわち極力回転ずれを起こさないように)
ウェハステージWST上に固定される。
【0023】さらに、直線LXとLY1との交点を挾ん
で直線LX上の対称的な位置に、2つの基準マークFM
2C、FM2Dが設けられている。基準マークFM2
C、FM2Dは基準マークFM2A、FM2Bと全く同
じ形状、大きさの十字状スリットパターンであり、その
X方向の間隔も、マークFM2A、FM2Bの間隔と全
く同一である。尚、図4中のマークLSMxはX方向用
のTTLアライメント系(2X、3X)で検出されるも
ので、基準マークFM2BのX座標値と同一位置に設け
られる。
【0024】図5は、基準板FP上の基準マークFM2
側の各マーク配置のみを拡大したもので、投影レンズP
Lの投影視野領域PIFの中心を発光スリットマークI
FSの交点に合致させた状態を示す。図5には、さらに
その状態で理想的に位置決めされたレチクルRの外形と
パターン領域PAの外形との位置関係を2点鎖線で表わ
してある。TTLアライメント系用のマークLIMx、
LIMyは投影視野PIFの最外周に位置するが、これ
はTTLアライメント系の先端のミラー2X、2Yがパ
ターン領域PAの投影領域を遮光しないように配置した
からである。この状態で、基準マークFM2Aは、レチ
クルマークRM1と整合され得るが、レチクルマークR
M1(RM2も同じ)は、図6に示したように、X方向
に延びたダブルスリットマークRM1yとY方向に延び
たダブルスリットマークRM1xとで構成され、これら
マークRM1y、RM1xは矩形の遮光体SBに囲まれ
た透明部に暗部として作られる。基準マークFM2Aの
十字状スリットのうち、X方向に延びたスリットがダブ
ルスリットマークRM1yに挾み込まれ、Y方向に延び
たスリットがダブルスリットマークRM1xに挾み込ま
れることで、理想的なアライメントが達成されたことに
なる。
【0025】ここで、基準マークFM2Aの中心とマー
クLIMyの中心とのX方向の間隔K1と、発光スリッ
トマークIFSの中心とマークLSMyの中心とのX方
向の間隔K2とは、図6に示した発光スリットマークI
FSがレチクルマークRM1をY方向走査するときのX
方向のオフセット量ΔXk(ウェハ側換算値)だけ差を
もつように設定されている。すなわち、K1=K2+Δ
Xk、あるいはK1=K2−ΔXkに設定されている。
【0026】さらにX方向用のTTLアライメント系で
検出可能なマークLSMxのX方向の中心位置は、基準
マークFM2BのX方向の中心位置と一致する。これは
2ヶ所の基準マークFM2A、FM2Bの各中心点と発
光スリットマークIFSの中心とのX方向の間隔K3
が、ともに等しいときに成り立つ条件である。またマー
クLSMxのY方向の位置は、マークLIMxのY方向
の位置とほぼ等しいが、厳密には、発光マークIFSの
中心とマークLIMxの中心とのY方向の間隔をK4、
発光マークIFSの中心とマークLSMxの中心とのY
方向の間隔をK5としたとき、K4=K5+ΔYk、又
はK4=K5−ΔYkの関係に設定される。(尚、K
4、K5は図示を省略)。ここで、ΔYkは図6に示す
ように発光スリットマークIFSがレチクルマークRM
1のダブルスリットマークRM1xをX方向に走査する
ときのY方向のオフセット量である。
【0027】次に、図7を参照してTTRアライメント
系(1A)の詳細な構成を説明する。レチクルマークR
M1の上方には全反射ミラー100が45°で斜設さ
れ、水平に配置された対物レンズ101の光軸をレチク
ルRに対して垂直にする。このTTRアライメント系は
同軸落射照明のために、ビームスプリッタ102、露光
波長の光を発生する光源103、照明光の遮断、通過を
切り替える。シャッター104、照明光を導びく光ファ
イバー105、光ファイバー105の射出端からの照明
光を集光して照明視野絞り107を均一照明するための
集光レンズ106、及び視野絞り107からの照明光を
ケーラー照明条件で対物レンズ101へ送光するレンズ
系109で構成された自己照明系を有する。こうして、
対物レンズ101はレチクルRのマークRM1が形成さ
れた遮光帯SBの内側のみを照明する。これによってマ
ークRM1からの反射光がミラー100、対物レンズ1
01を介してビームスプリッタ102で反射され、結像
レンズ110に入射する。マークRM1の像光束は、ハ
ーフミラー111で2つに分割され、結像レンズ110
によってX方向検出用のCCDカメラ112XとY方向
検出用のCCDカメラ112Yの夫々の撮像面上に拡大
結像される。CCDカメラ112Xと112Yとは、マ
ークRM1の拡大像に対する水平走査線の方向が互いに
直交するように配置されている。
【0028】この際、マークRM1を含む遮光帯SBの
内側領域の直下に、基準板FP上の基準マークFM2A
が位置すると、CCD112X、112Yは基準マーク
FM2Aの十字状のスリットを黒線として撮像する。画
像処理回路113Xは、CCDカメラ112Xからの画
像信号をデジタル波形処理し、基準マークFM2AのY
方向に延びたスリットと、レチクルマークRM1のダブ
ルスリットマークRM1xとのX方向(水平走査線方
向)の位置ずれ量を求める。画像処理回路113YはC
CDカメラ112Yからの画像信号をデジタル波形処理
して、基準マークFM2AのX方向に延びたスリット
と、レチクルマークRM1のダブルスリットマークRM
1yとのY方向(水平走査線方向)の位置ずれ量を求め
る。主制御系114は、処理回路113X、113Yで
求められた基準マークFM2AとレチクルマークRM1
とのX、Y方向の位置ずれ量が予め設定した許容範囲外
のときには、レチクルステージRSTの駆動系115を
制御して、レチクルRの位置を補正する。
【0029】駆動系115は、図2に示した3つの干渉
計IRX、IRY、IRθによってレチクルステージR
STの補正前の位置(X、Y、θ)を検出しており、補
正後に3つの干渉計IRX、IRY、IRθが検出すべ
き計測値を演算によって求めている。従って駆動系11
5は、3つの干渉計IRX、IRY、IRθの各々の計
測値が、補正後に検出されるべき計測値になるように、
レチクルステージRSTを位置サーボ制御によって位置
決めする。また主制御系114は、ウェハステージWS
Tの移動を、干渉計IFX、IFY1 、又はIFY2 の
計測値に基づいて位置サーボ制御する駆動系116も制
御する。
【0030】さて、図7に示したTTLアライメント系
1Aには、基準板FP上の発光マークIFSからの照明
光を、投影レンズPL、レチクルRの遮光帯SBの内部
の透明部、ミラー100、対物レンズ101、ビームス
プリッタ102、レンズ系109及びビームスプリッタ
108を介して検出する発光マーク受光系が設けられ
る。この発光マーク受光系はレンズ系120と光電セン
サー(フォトマルチプライヤー)121等で構成され、
光電センサー121の受光面は投影レンズPLの瞳E
P、及び対物レンズ101とレンズ系109との間の瞳
面と、共役に配置される。光電センサー121は、発光
マークIFSがレチクルマークRM1(又はRM2)を
走査したときに変化する透過光量を光電検出し、その変
化に応じた光電信号SSDを出力する。この光電信号S
SDの処理は、ウェハステージWSTの走査に伴って干
渉計IFX、IFY2から出力されるアップダウンパル
ス(例えば0.02μmの移動量毎に1パルス)に応答
して信号波形をデジタルサンプリングし、メモリに記憶
することで行なわれる。
【0031】次に図8を参照して、図2中のTTLアラ
イメント系(2Y、3Y)の構成の一例を説明する。本
実施例で使用するTTLアライメント系は、He−Ne
レーザ光源130からの赤色光をマーク照明光として利
用し、ウェハWのレジスト層によるマーク反射光検出時
の影響、及びレジスト層の感光を防止している。さら
に、このTTLアライメント系には、マーク検出原理の
異なる2つのアライメントセンサーが組み込まれてお
り、対物レンズ3Yを共有化して2つのアライメントセ
ンサーを択一的に使うようにしてある。このような構成
は、特開平2−272305号公報、又は特開平2−2
83011号公報に詳細に開示されているので、ここで
は簡単に説明する。
【0032】レーザ光源130からのHe−Neレーザ
光はビームスプリッタ131で分割され、相補的に開閉
されるシャッター132A、132Bに至る。図8では
シャッター132Aが開き、シャッター132Bが閉じ
た状態にあり、レーザ光は2光束干渉アライメント(L
IA)方式の送光系133Aへ入射する。この送光系1
33Aは、入射したビームを2本のレーザビームに分割
し、音響光学変調素子を用いて2本のレーザビームに一
定の周波数差を与えて出力するものである。図8の場
合、送光A133Aから出力される2本のレーザビーム
は同図の紙面と垂直な方向に平行に並んでいる。この2
本のレーザビームはハーフミラー134で反射され、さ
らにビームスプリッタ135で2つに分割される。ビー
ムスプリッタ135で反射した2つのレーザビームは対
物レンズ3Yによってウェハ共役面の絞りAPA上で交
差する。絞りAPAを通った2本の平行なレーザビーム
はミラー2Yで反射して投影レンズPLに入射し、ウェ
ハW上、又は基準板FP上で再度交差する。この2本の
レーザビームが交差する領域内には、1次元の干渉縞が
作られ、その干渉縞は2本のビームの周波数差に応じた
速度で干渉縞のピッチ方向に流れる。
【0033】そこで、図4、図5に示したマークLIM
y、LIMxを、干渉縞と平行な回折格子とすると、そ
の回折格子状のマークLIMx、LIMyからは周波数
差に応じたビート周波数で強度変化する干渉ビート光が
発生する。マークLIMx、LIMyの回折格子のピッ
チと干渉縞のピッチとを、ある一定の関係にすると、そ
の干渉ビート光はウェハW、又は基準板FPから垂直に
発生し、投影レンズPLを介して2本の送光ビームの光
路に沿って、ミラー2Y、絞りAPA、及び対物レンズ
3Yの順に戻ってくる。干渉ビート光はビームスプリッ
タ135を一部透過して、光電検出器139に達する。
光電検出器139の受光面は投影レンズPLの瞳面EP
とほぼ共役に配置される。また光電検出器139の受光
面には複数の光電素子(フォトダイオード、フォトトラ
ンジスタ等)が互いに分離して配置され、干渉ビート光
は光電検出器139の中心(瞳面の中心)に位置する光
電素子で受光される。その光電信号はビート周波数と等
しい周波数の正弦波状の交流信号となり、位相差計測回
路140に入力する。
【0034】また、ビームスプリッタ135を透過した
2本の送光ビームは、逆フーリエ変換レンズ136によ
って透過型の基準格子板137上で平行光束となって交
差する。従って基準格子板137上には、1次元の干渉
縞が形成され、この干渉縞はビート周波数に応じた速度
で一方向に流れる。光電素子138は基準格子板137
から同軸に発生する±1次回折光の干渉光、又は0次光
と2次回折光との干渉光のいずれか一方を受光する。こ
れら干渉光も、ビート周波数と等しい周波数で正弦波状
に強度変化し、光電素子138はビート周波数と等しい
周波数の交流信号を、基準信号として位相差計測回路1
40に出力する。
【0035】位相差計測回路140は、光電素子138
からの基準信号を基準として、光電検出器139からの
交流信号の位相差Δφ(±180°以内)を求め、その
位相差Δφに対応した基準板FP上のマークLIMy
(又は同等のウェハ上のマーク)のY方向、すなわち格
子ピッチ方向の位置ずれ量の情報SSBを、図7中の主
制御系114へ出力する。位置ずれ検出の分解能は、マ
ークLIMyのピッチと、このマーク上に照射される干
渉縞のピッチとの関係、及び位相差検出回路の分解能に
よって決まるが、位相差検出分解能が±1°であるとす
ると、マークLIMyの格子ピッチPgを8μm、干渉
縞のピッチPfをPg/2としたとき、位置ずれ検出分
解能は、±(1°/180°)×(Pg/4)で表わさ
れ、約±0.01μmとなる。
【0036】図7の主制御系114は、このような高分
解能のLIA方式のTTLアライメント系からの位置ず
れ情報SSBに基づいて、ウェハステージWSTの駆動
系116をサーボ制御し、基準板FP上のマークLIM
yが基準格子板137に対して常に一定の位置関係に追
い込まれるようにウェハステージWSTをサーボロック
することができる。
【0037】ただし、サーボロックを行なう場合は、光
電素子138と光電検出器139の夫々からの信号の位
相差が所定の値に安定していればよいので、ことさら、
位相差を位置ずれ量に変換する必要はなく、位相差の変
化量のみを検出するだけでサーボロックが可能である。
TTLアライメント系のもう1つの検出方式は、先に掲
げた特開平2−233011号公報にも開示されている
ように、マーク検出方向と直交する方向に延びたスッリ
ト状のレーザスポット光に対してマークを走査し、その
マークから発生する回折、散乱光を光電検出して得られ
る信号レベルを、マーク走査のためのウェハステージW
STの移動に伴って生ずる干渉計IFX、IFY2 から
のアップダウンパルスに応答してデジタルサンプリング
する方式である。
【0038】図8中のレーザステップアライメント(L
SA)方式の送光系133Bには、シャッター132A
が閉じて、シャッター132Bが開いているときにレー
ザビームが入射する。入射したビームは、ビームエクス
パンダとシリンドリカルレンズの作用で、集光点のビー
ム断面が一方向に延びたスリット状に成形され、ビーム
スプリッタ134、135、レンズ系3Y及びミラー2
Yを介して投影レンズPLに入射する。この際、絞AP
Aは、He−Neレーザ光の波長のもとでウェハ面(基
準板FPの面)と共役となっており、ビームはここにス
リット状に集光される。図8に示したTTLアライメン
ト系の場合、LSA方式で作られるビームスポットは、
投影視野PIF内の静止した位置でX方向に延びたスリ
ット状に成形される。ウェハステージWSTをY方向に
走査して、基準板FP上のマークLSMyがビームスポ
ットを横切るとき、このマークLSMyから発生した回
折光、又は散乱光が投影レンズPL、ミラー2Y、対物
レンズ3Y、及びビームスプリッタ135を介して光電
検出器139に達し、中央の光電素子以外の周囲の光電
素子に受光される。この光電素子からの光電信号はLS
A処理回路142に入力され、ウェハステージWST用
の干渉計IFY2(又はIFY1)からのアップダウン
パルス信号UDPに応答してデジタルサンプリングされ
る。処理回路142はデジタルサンプリングされた信号
波形をメモリに記憶し、デジタル演算を用いた高速波形
処理によって、メモリ上の波形からLSA方式のスリッ
ト状スポット光のY方向の中心点とマークLSMyのY
方向の中心点とが精密に合致するときのウェハステージ
WSTのY座標値を算出し、マーク位置情報SSAとし
て出力する。この情報SSAは図7中の主制御系114
へ送られ、ウェハステージWSTの駆動系116の駆動
制御に使われる。
【0039】また、LSA処理回路142内には、図7
の光電センサー121からの光電信号SSDを、アップ
ダウンパルス信号UDPに応答してデジタルサンプリン
グするメモリと、メモリ内の信号波形を高速演算処理す
る回路とを有し、レチクルマークRM1の投影レンズP
Lによる投影像と発光マークIFSとが一致するときの
ウェハステージWSTの座標値を、レチクルマークRM
1の投影位置情報SSCとして主制御系114へ出力す
る。
【0040】次に、図9、図10を参照して、オフ・ア
クシス・アライメント系OWAの詳細な構成を説明す
る。図10はオフ・アクシス・アライメント系OWAの
構成を示し、IMPはウェハ表面、又は基準板FPの表
面を表わし、対物レンズ4Bの視野MIF内に位置した
表面領域の像は、プリズムミラー4A、対物レンズ4
B、ミラー4C、レンズ系4D、及びハーフミラー4E
を介して指標板4F上に結像する。表面IMPを照明す
る光は、ハーフミラー4Eを介してレンズ系4D、ミラ
ー4C、対物レンズ4B、及びプリズム4Aを介して表
面IMPへ進む。照明光はウェハのレジスト層への感度
が極めて低い波長域で300nm程度のバンド幅を有す
る。
【0041】指標板4Fは、図9に示すように透明ガラ
スの上に、遮光部による複数本(例えば4本)のライン
パターンから成る指標マークTMX1、TMX2、TM
Y1、TMY2を形成したものである。図10は、基準
板FP上に設定した直線LXとLY1との交点と指標板
4Fの中心とが一致した状態を表わす。指標マークTM
X1、TMX2は基準板FP上の基準マークFM1をX
方向に挾み込むように設けられ、指標マークTMY1、
TMY2は基準マークFM1をY方向に挾み込むように
設けられている。
【0042】さて、視標板4F上の各指標マークと、基
準マークFM1(又はウェハ上のマーク)の像とは、撮
像用の結像レンズ4Gとハーフミラー4Hを介して2つ
のCCDカメラ4X、4Y上に拡大結像される。CCD
カメラ4Xの撮像領域は、視標板4F上では図9中の領
域40Xに設定され、CCDカメラ4Yの撮像領域は、
領域40Yに設定される。そしてCCDカメラ4Xの水
平走査線は、指標マークTMX1、TMX2のラインパ
ターンと直交するX方向に定められ、CCDカメラ4Y
の水平走査線は指標マークTMY1、TMY2のライン
パターンと直交するY方向に定められる。CCDカメラ
4X、4Yの各々からの画像信号は、画素毎に信号レベ
ルをデジタルサンプリングする回路、複数の水平走査線
毎に得られる画像信号(デジタル値)を換算平均する回
路、指標マークTMと基準マークFM1とのX方向、Y
方向の各位置ずれ量を高速に演算する回路等の波形処理
回路で処理され、その位置ずれ量の情報は図7の主制御
系114へ情報SSEとして送られる。
【0043】尚、本実施例の場合、オフ・アクシス・ア
ライメント系OWAの検出中心点とは、一例としてX方
向については2つの指標マークTMX1とTMX2のX
方向の2等分点であり、Y方向については2つの指標マ
ークTMY1とTMY2のY方向の2等分点である。た
だし場合によっては、2つの指標マークTMX1、TM
X2のうち、例えばマークTMX2のみのX方向の中心
点を検出中心とすることもある。
【0044】図11は基準板FP上に形成された基準マ
ークFM1の拡大図であり、Y方向に延びたラインパタ
ーンをX方向に一定ピッチで複数本配列するとともに、
X方向に延びたラインパターンをY方向に一定ピッチで
複数本配列した2次元パターンとして形成される。この
基準マークFM1のX方向の位置検出にあたっては、C
CDカメラ4Xからの画像信号を波形処理回路で解析
し、X方向に並んだ複数本のラインパターンの各検出位
置(画素位置)の平均位置を基準マークFM1のX方向
位置とし、指標マークTMX1、TMX2の中心位置と
のずれ量を求めればよい。Y方向に関する基準マークF
M1の検出、位置ずれ量の検出についてもCCDカメラ
4Yによって同様に行なわれる。
【0045】ところで、先に図5で説明したように、T
TRアライメント系とTTLアライメント系とで検出さ
れる基準板FP上の各種マークの配置は、一定の位置関
係に定められているが、このことについて、さらに図1
2を参照して説明する。図12は直線LX上に位置した
各マークの拡大図であり、マークLIMyはY方向に一
定ピッチ(例えば8μm)で格子要素を配列した回折格
子であり、マークLSMyは円形内に拡大して示すよう
に微小な正方形のドットパターンをX方向にピッチPS
xで配列し、Y方向にピッチPSyで配列した2次元の
格子パターンである。マークLSMyはY方向用のLS
A方式のTTLアライメント系のビームスポットで検出
されるものであり、ビームスポットはX方向にスリット
状に延び、Y方向のビーム幅はドットパターンのY方向
の寸法とほぼ等しい。尚、X方向のピッチPSxがマー
ク検出時の回折光発生に寄与するものであり、Y方向の
ピッチPSyはY方向に複数の格子マークを配列してマ
ルチマーク化するためのものである。従ってマルチマー
ク化する必要のないときは、直線LX上に並ぶ一例のド
ットパターン群のみがあればよい。
【0046】また、X方向のピッチPSxは、ビームス
ポットの波長と必要とされる1次回折光の回折角とによ
って一義的に決まるが、Y方向のピッチPSyはPSx
と等しいか、もしくはそれよりも大きければよい。さ
て、図5で説明したように、マークLIMyのX方向の
中心点と基準マークFM2AのX方向の中心点との間隔
K1と、発光マークIFSのX方向の中心点とマークL
SMyのX方向の中心点との間隔K2とは、K1=K2
±ΔXkの関係にある。この条件は、本実施例における
LIA方式のTTLアライメント系のマーク検出領域
(干渉縞の照射領域)の中心と、LSA方式のTTLア
ライメント系のマーク検出中心点(ビームスポット)と
がほぼ一致しているために必要となったものであり、必
ずしも上記条件に限定されるものではない。
【0047】以上の図8で説明したTTLアライメント
系は、X方向用についても全く同様に構成され、各マー
クのX方向の位置情報は主制御系114へ送られる。次
に、本実施例の装置(ステッパー)によるベースライン
計測及び、各種アライメントの動作について説明する
が、その前に基準板FPのウェハステージWSTへの取
り付け誤差に対する補正について述べる。基準板FPの
取り付け誤差のうち最終的な精度に影響するものは、基
準板FPの座標系XY内での残留回転誤差である。
【0048】従来、この種の基準板をウェハステージ上
に取り付ける際、セットネジ等で微調整可能な金物を介
して固定することも提案されている(例えば特開昭55
−135831号公報)。しかしながら、経時的な変動
を考えると、微調整機構を介した基準板の固定方法は精
度安定化の点で極めて不利であろう。そのため、基準板
FPはウェハステージ上に微動(nmオーダ)すらできな
いように固着しておくことが望ましい。
【0049】いずれの固定方法にしても、本実施例で
は、基準板FPの残留回転誤差量を予め求めておくよう
にした。ここで言う残留回転誤差とは、例えば図4に示
した基準板FP上に設定される直線LXと、図3に示し
た移動鏡IMyの反射面との平行度を意味する。ウェハ
ステージWSTの座標位置管理は、すべて干渉計IF
X、IFY1(又はIFY2)を基準としているから、
移動鏡IMx、IMyの各反射面が座標位置計測の基準
になっていると言える。従って移動鏡IMyの反射面と
基準板FP上の直線LXとの平行度が問題になる。また
取り付け誤差として、移動鏡IMyの反射面と直交する
Y方向と、移動鏡IMxの反射面と直交するX方向との
各方向への平行ずれに関してはウェハステージWSTの
位置決めで対応できるため、ほとんど問題にならない。
【0050】さて、基準板FPの残留回転誤差は、図示
したステッパーによる自己計測によって求めてもよい
し、ウェハを使った試し焼きによって求めてもよい。こ
こでは、一例として自己計測による方法を説明する。図
示したステッパーの各アライメントセンサーのうち、Y
方向のマーク検出方向をもち、かつ2つの干渉計IFY
1、IFY2のいずれか一方に関してアッベ条件を満足
するものは、オフ・アクシス方式のウェハ・アライメン
ト系OWAだけであるので、本実施例では干渉計IFY
1を基準として、そのアライメント系OWAのY方向の
マーク検出機能を使うものとする。まず基準板FP上の
2つの基準マークFM2AとFM2Dの夫々のY方向の
座標位置をオフ・アクシス・アライメント系OWAで計
測する。そのために、図13(A)に示すように,基準
マークFM2DのX方向に延びたバーマークを、オフ・
アクシス・アライメント系OWAの対物レンズ4Bの視
野内に位置させ、図9に示した指標マークTMY1、T
MY2との間でY方向の位置ずれ量を求める。その際、
指標マークTMY1、TMY2のいずれか一方のみに、
基準マークFM2DのX方向に延びたバーマークをアラ
イメントするようにしてもよい。尚、図13において、
移動鏡IMyと基準板FP上の直線LXとはθfだけ回
転しているものとし、誇張して表わしてある。
【0051】いずれにしろ、指標マークTMY1、TM
Y2を基準とした基準マークFM2DのY方向のずれ量
がΔYFdが、図10のCCDカメラ4Yからの画像信
号に基づいて検出される。その位置ずれ量は、図7の主
制御系114へ入力している情報SSEとして得られて
いる。同時に、基準マークFM2Dを対物レンズ4Bで
検出しているときの干渉計IFY1、IFY2 の計測
値YA1、YA2が主制御系114に記憶される。
【0052】次に、ウェハステージWSTをX方向に一
定量Lfpだけ移動させて、基準マークFM2AのX方向
に延びたバーマークを、オフ・アクシス・アライメント
系OWAの指標マークTMY1、TMY2 に対して位
置決めする。このときの様子を図13(B)に示す。そ
の際の一定量Lfpは、基準マークFM2AとFM2Dの
X方向の設計間隔と等しく定められる。
【0053】そして、同様に基準マークFM2AのY方
向のずれ量ΔYFaと、干渉計IFY1、IFY2の各
計測値YB1、YB2を求める。以上の動作により計測
作業が終了し、後は演算によって残留回転誤差θfを求
める。まず、ウェハステージWSTをX方向に一定量L
fpだけ移動させた際にヨーイングが発生しなかったもの
すると、回転誤差θf' は近似的に次式で求められる。
【0054】 θf'=(YA1−ΔYFd)−(YB1−ΔYFa)/Lfp =(YA1−YB1)+(ΔYFa−ΔYFd)/Lfp …(1) ところが、ヨーイングが発生していた場合は、そのヨー
イングによるウェハステージWSTの微小回転誤差分Δ
θyが式(1)に含まれていることになる。従って、真
の残留回転誤差θfは、次式のようになる。
【0055】 θf=θf' −Δθy …(2) ヨーイングによる回転誤差Δθyは、 Δθy≒(YA1−YA2)/LB−(YB1−YB2)/LB …(3) で求められる。ここでLBは2つの干渉計IFY1 、I
FY2 の各測長軸のX方向の間隔である。
【0056】そこで、基準マークFM2Dの代りに基準
マークFM2Cを使って同様の計測を行なうものとする
と、基準マークFM2AとFM2CのX方向の設計間隔
は干渉計IFY1、IFY2のX方向の間隔LBと等し
くなり、従ってウェハステージWSTの一定量Lfpの移
動も、Lfp=LBとなる。このため、基準マークFM2
AとFM2C(又はFM2BとFM2D)とを使う場合
においては、式(3)は次のようになる。
【0057】 Δθy≒(YA1−YB1)+(YB2−YA2)/Lfp …(4) よって、式(1)、(2)、(4)から残留回転誤差θfは、 θf≒θf'−Δθy =(ΔYFa−ΔYFd)−(YB2−YA2)/Lfp …(5) として求められる。
【0058】すなわち、計測に使う2つの基準マークの
X方向の間隔が、2つの干渉計IFY1、IFY2のX
方向の間隔と等しいときは、基準として考えた干渉計I
FY1の計測値(YA1、YB1)をモニターしなくて
もよいことになる。以上のようにして、基準板FPの移
動鏡IMyに対する残留回転誤差θfが求められるの
で、この値を主制御系114に記憶する。尚、基準板F
P上の直線LXに沿った基準マークは4ヶ所にあるた
め、そのうち任意の2つの基準マークを使って残留回転
誤差を求め、その平均値を取るようにしてもよい。例え
ば基準マークFM2AとFM2Cによって得られた回転
誤差θf1と基準マークFM2BとFM2Dによって得
られた回転誤差θf2との加算平均値(θf1+θf2)
/2を、基準板FPの残留回転誤差とする。さらに、直
線LX上には、マークLIMy、LSMy、IFS、F
M1が設けられているので、これらのうちいずれか2つ
をオフ・アクシス・アライメント系OWAで検出してY
方向のマーク位置計測を行ってもよい。いずれにしろ、
計測すべき2ヶ所のマークのX方向の距離は、精度確保
のために極力大きい方が望ましい。
【0059】また、以上で説明した自己計測による残留
回転誤差の測定法は一例であって、自己計測による他の
方法も考えられる。そのことについては、後の動作シー
ケンスにおいて説明する。さらに以上の測定法はθfを
求めるものであるが、θfはオフ・アクシス・アライメ
ント系OWAによるウェハアライメント時にはオフセッ
トとして検出されるものなので露光後バーニアを調べる
ことによってθfを求める方法も考えられる。すなわ
ち、オフ・アクシス・アライメント系OWAを使ってテ
ストウェハへ重ね合わせ露光を行ない、現像後のレジス
トパターンのうち、重ね合わせ精度をチェックするバー
ニアをX、Y方向に読むことによって、残留取り付け誤
差θfを求めることができる。
【0060】次に、本実施例の装置によるベースライン
計測の動作について説明するが、ここで説明する動作は
代表的なものであり、いくつかの変形動作については後
でまとめて述べる。図14、15は代表的なシーケンス
を説明するフローチャート図であり、そのシーケンスは
主に主制御系114によって統括制御される。
【0061】まず、所定の保管場合に収納されていたレ
チクルRを自動、又は手動に搬送し、レチクルステージ
RST上に機械的な位置決め精度、受け渡し精度のみに
依存してローディングする(ステップ500)。この場
合、レチクルRのローディング精度は、図6に示したレ
チクルマーク用の窓領域(遮光帯SBの内側)の大きさ
を5mm角程度にしてダブルスリットマークRM1x、R
M2yの長さを4mm程度にしたとすると、±2mm以下が
望ましい。
【0062】次に主制御系114は、レチクルRのマー
クRM1、RM2がTTLアライメント系1A、1Bに
よって正常に検出されるように、レチクルRの位置を予
備的にラフにアライメントするためのレチクルサーチを
行なう。このレチクルサーチには、図14のステップ5
04、506に示すようにSRA方式とIFS方式の2
つがあり、ステップ502でどちらのモードにするかが
選ばれる。ステップ504のIFS方式によるプリアラ
イメントとは、図6に示すように、レチクルステージR
STの位置を固定したまま、発光マークIFSがレチク
ルマークRM1、又はRM2 が存在しそうな位置を検索
するようにウェハステージWSTを大きなストローク
(例えば数mm)でX、Y方向にサーチ移動させて、レチ
クルマークRM1 、RM2 の位置を干渉計IFX、IF
Y2 に基づいてラフに検出し、その検出位置の設計上の
位置からのずれ量を求めて、レチクルステージRST用
の干渉計IRX、IRY、IRθを頼りにレチクルステ
ージRSTを微動させる方式である。
【0063】これに対して、ステップ506のSRA方
式によるプリアライメントは以下のように実行される。
レチクルマークRM1、RM2が存在しそうな位置の直
下に基準板FPの無地の面を配置し、その状態でTTR
アライメント系1A、1Bを用いて、CCDカメラ11
2X、112Y(図7)によってレチクルR上のパター
ンを撮像して1画面内の水平走査線に応じた画像信号波
形をメモリに取り込む。次にレチクルステージRSTを
干渉計IRX、IRY、IRθの計測値に基づいて駆動
系115により一定量だけX方向、又はY方向に移動さ
せてから、2画面目の画像信号波形をCCDカメラから
取り込み、1画面目の信号波形とつなぎ合わせる。その
後、つなぎ合わせた画像信号波形を解析してからレチク
ルマークRM1、RM2の各位置を求め、設計上の位置
からのずれ量を求めてからレチクルステージRSTの位
置を移動させる方式である。
【0064】いずれのサーチモードであっても、レチク
ルRのマークRM1、RM2の各中心を、2つのTTR
アライメント系1A、1Bの夫々に設けられたCCDカ
メラ112X、112Yの撮像領域内の中心に数μm程
度の精度でプリアライメントできる。次に主制御系11
4は、ステップ508からのレチクルアライメント動作
に入るが、その前に、2つの基準マークFM2A、FM
2Bの夫々が投影レンズPLの視野PIF内の設計上の
位置にくるよう駆動系116を干渉計IFX、IFY2
(又はIFY1)の計測値に応じて制御してウェハステ
ージWSTを位置決めする。ウェハステージWSTが位
置決めされると、基準マークFM2A、(FM2B)は
レチクルマークRM1(RM2)とおおむね整合された
状態でCCDカメラ112X、112Yで撮像される。
この段階で図7中の処理回路113X、113Yを作動
させて、基準マークFM2Aに対するレチクルマークR
M1 のX、Y方向の位置ずれ量(ΔXR1、ΔYR1)
と、基準マークFM2Bに対するレチクルマークRM2
のX、Y方向の位置ずれ量(ΔXR2、ΔYR2)とを
計測する。
【0065】次にステップ510で、各位置ずれ量が許
容値以内か否かを判定し、許容値よりもはずれていると
きは、ステップ512へ進む。このとき、2つのレチク
ルマークRM1、RM2の形状、配置から明らかなよう
に、レチクルRのX方向のアライメントは、基準マーク
FM2A、FM2Bの各中心点に対して各レチクルマー
クRM1、RM2の中心点の夫々がレチクル中心CCに
向けてずれているときを正、逆方向にずれているときを
負とすると、X方向のずれ量ΔXR1とΔXR2の極性
と絶対値とを等しくすることで達成される。
【0066】同様に、レチクルRのY方向とθ方向のア
ライメントは、各レチクルマークRM1、RM2の中心
点が静止座標系のY軸の正方向にずれたときを正とする
と、Y方向のずれ量ΔYR1とΔYR2の極性と絶対値
とを等しくすることで達成される。レチクルRのθ方向
(回転方向)のずれ量ΔθRは、レチクルマークRM
1、RM2のX方向の間隔をLrmとすると、Y方向のず
れ量ΔYR1、ΔYR2(レチクル上での実寸)から次
式で求められる。
【0067】 ΔθR=sin-1((ΔYR1−ΔYR2)/Lrm) ≒(ΔYR1−ΔYR2)/Lrm …(6) ただし、間隔Lrmはどのレチクルについても一定である
から、θ方向のレチクルRのずれ量の評価は単純にはΔ
YR1−ΔYR2の絶対値の大小を求めるだけでよい。
以上のことから、X、Y、θ方向のレチクルRのずれ量
が許容値よりも大きいときは、ステップ512でレチク
ルステージRSTを微動させる。このとき、X方向、Y
方向、θ方向についてどれぐらいレチクルステージRS
Tを微動させればよいかが各ずれ量(ΔXR1、ΔYR
1)、(ΔXR2、ΔYR2)に基づいて算出されるか
ら、レチクルステージRSTの位置を3つの干渉計IR
X、IRY、IRθでモニターしながら補正すべき位置
へ微動させる。この駆動方式は、所謂オープン制御方式
と呼ばれ、駆動系115の制御精度、レチクルステージ
RSTの位置決め精度が十分に高く、かく安定していれ
ば、1回の位置ずれ計測(ステップ508)と1回の位
置補正(ステップ512)だけでレチクルRを目標位置
に正確にアライメントすることができる。しかしなが
ら、位置補正によって目標位置に正確にアライメントさ
れたか否かを確認する必要があるため、主制御系114
は、再度ステップ508からの動作を繰り返す。
【0068】以上のステップ508〜510によって、
レチクルRは基準板FP上の2つの基準マークFM2
A、FM2Bの設計上の座標位置に対してアライメント
されたことになる。さて、こうしてレチクルRは基準マ
ークFM2A、FM2Bに対してアライメントされる
が、先に図13で説明したように基準板FPは移動鏡の
反射面に対して一定の残留回転誤差θfを持っているた
め、アライメント後のレチクルRは厳密には移動鏡の反
射面に対してθfだけ回転していることになる。
【0069】そこで、ステップ512でレチクルステー
ジRSTを微動させる際、レチクルマークRM1 の基準
マークFM2Aに対するアライメント位置が、さらに
(ΔOx1 、ΔOy1)のオフセットを持つようにし、レ
チクルマークRM2の基準マークFM2Bに対するアラ
イメント位置がさらに(ΔOx2、ΔOy2)のオフセット
を持つように設定する。ここでX方向のオフセットΔO
x1、ΔOx2はともに零でよく、Y方向のオフセットΔO
y1、ΔOy2は以下のよう定められる。
【0070】ΔOy1 =Lrm・θf/2 ΔOy2 =−Lrm・θf/2 従って、レチクルRを基準板FPを基準としてアライメ
ントするとき、基準板FPの取り付け誤差(θf)を考
慮した最終条件は、TTRアライメント系で各マークを
検出したときの位置ずれ量を以下のようにすることであ
る。
【0071】X方向:ΔXR1=ΔXR2→0 Y方向:ΔYR1→ΔORy1、ΔYR2 →ΔORy2 これらオフセットがのった最終アライメント位置への設
定は、レチクル用の干渉計IRX、IRY、IRθを用
いたオープン制御方式でもよいし、TTRアライメント
系の各処理回路113X、113Yから求められる位置
ずれ量を偏差信号とし、上記最終的な位置ずれ量を目標
値としてレチクルステージRSTをクローズドループ制
御で駆動してもよい。
【0072】ところで、基準板FPの残留回転誤差θf
を求める場合と、先の図13で説明した方法以外に、レ
チクルマークRM1、RM2とTTRアライメント系と
を用いる方法がある。その方法は、図14のフローチャ
ート中のステップ508の前に、TTR方式でレチクル
マークRM1、RM2と基準マークFM2C、FM2D
とをアライメントするステップを追加することで実行で
きる。
【0073】すなわち、ステップ504、又は506で
レチクルRのプリアライメントが完了した時点におい
て、レチクルRは±数μm以内の精度で設定されている
からレチクルマークRM1、RM2を仮りの基準点とし
て、基準マークFM2C、FM2Dの座標位置を計測す
る。この際、レチクルマークRM1、RM2は投影レン
ズPLの光軸AXからX方向に関してほぼ対称に位置し
ているため、TTRアライメント系1Aによって検出さ
れるレチクルマークRM1と基準マークFM2CとのY
方向の位置ずれ量ΔY2Cと、TTLアライメント系1
Bによって検出されるレチクルマークRM2と基準マー
クFM2DとのY方向の位置ずれ量ΔY2Dとの夫々に
は、厳密にはアッベ誤差が含まれる。しかしながら、レ
チクルRの中心点と基準マークFM1の中心点とのY方
向のずれ量を表わす加算平均値ΔYRC〔(ΔY2C+
ΔY2D)/2〕を求めると、加算平均によってアッベ
誤差分は相殺されることになる。従って、TTRアライ
メント系1A、1Bでずれ量ΔY2C、ΔY2Dを検出
しているときの干渉計IFY2の計測値Yfm1を記憶
し、YF1=Yfm1 −ΔYRCの値を求めれば、レチク
ルRの中心点を基準とした基準マークFM1の中心点
(基準マークFM2CとFM2DとのX方向の中点)の
Y座標値YF1が得られる。
【0074】X方向に関しては、TTRアライメント系
1Aによって検出されたずれ量ΔX2Cと、TTRアラ
イメント系1Bによって検出されたずれ量ΔX2Dとに
基づいて、そのずれの方向性(正負)を考慮して、レチ
クルRの中心点と基準マークFM1の中心点とのX方向
のずれ量ΔXRC〔(ΔX2C−ΔX2D)/2〕を求
めればよい。この際、ウェハステージWSTのX座標位
置を干渉計IFXによって、Yfm1として検出し、XF
1=Yfm1−ΔXRCを算出することによってレチクル
Rの中心点を基準とした基準マークFM1の中心点のX
座標値XF1が得られる。
【0075】以上のようにして求められた座標値(XF
1、XF2)は、干渉計IFX2 、IFXを基準とした
移動鏡IMy、IMxの各反射面から基準マークFM1
の中心点までの距離を含んだ値となっている。次にウェ
ハステージWSTを移動させて図14のステップ508
を実行する。先に説明したようにステップ508では、
まずTTRアライメント系1A、1Bによってレチクル
マークRM1、RM2と基準マークFM2A、FM2B
との各位置ずれ量が求められている。レチクルマークR
M1に対する基準マークFM2Aの位置ずれ量は(ΔX
R1、ΔYR1)であり、レチクルマークRM2に対す
る基準マークFM2Bの位置ずれ量は(ΔXR2、ΔY
R2)である。この際、図14中のステップ508では
不要であったが、基準マークFM2A、FM2BをTT
Rアライメント系で検出しているときのウェハステージ
WSTの座標値(Xfm2、Yfm2)を干渉計IFX、IF
Y2 から記憶する。
【0076】以上の計測結果から、主制御系114はレ
チクルRの中心点を基準とした基準マークFM2の中心
点(マークFM2AとFM2BのX方向の中点)の座標
値(XF2 、YF2 )を次のように求める。 XF2=Xfm2 −(ΔXR1−ΔXR2)/2 YF2=Yfm2 −(ΔYR1−ΔYR2)/2 この座標値(XF2、YF2)は干渉計IFY2、IF
Xを基準とした移動鏡IMy、IMxの各反射面から、
基準マークFM2の中心点までの距離を含んだ値となっ
ている。
【0077】従って、ウェハステージWSTを基準マー
クFM2C、FM2Dの検出位置から基準マークFM2
A、FM2Bの検出位置へ移動させたときのヨーイング
量Δθyを含んだ基準板FPの取り付け誤差θf' は、
次式で算出される。 θf' ≒YF1−YF2/XF1 −XF2 …(7) この場合、2つの干渉計のIFY1の測定値と干渉計I
FY2の計測値との差の変化量がヨーイング量Δθyに
相当するから、先の式(2)のように補正することによ
って真の取り付け誤差θfが求まる。
【0078】以上の演算が行なわれている間、主制御系
114は次のステップ510、512を実行していく。
すなわち、以上で述べたように図14のシーケンス中で
基準板FPの取り付け誤差θfを求めることは、ステッ
プ508で初めに計測した位置ずれ量(ΔXR1、ΔY
R1)、(ΔXR2、ΔYR2)のみが必要となる。次
に主制御系114は、図15に示したステップ516か
らの動作を実行する。ステップ516は、基準板FPの
位置をウェハステージWST用の干渉計IFX、IFY
2(又はIFY1)による計測値に基づいてサーボロッ
クするか、TTLアライメント系のLIA方式でサーボ
ロックするかを選択するものである。干渉計を用いたサ
ーボロックが選択されている場合は、ステップ518へ
進み、レチクルアライメントが達成された時点でのウェ
ハステージWSTの座標値を記憶し、干渉計IFX、I
FY2(又はIFY1)の計測値が、常にその記憶値と
一致するように、ウェハステージWSTの駆動系116
をサーボ制御する。LIA方式のサーボロックが選択さ
れている場合は、ステップ520へ進み、図8に示した
シャッター132A、132Bを図中の状態に設定し、
基準板FP上のマークLIMx、LIMyの夫々の上に
干渉縞を照射する。そして位相差測定回路140によっ
て、X方向とY方向の夫々について、基準信号との位相
差が常に所定値になるようにウェハステージWSTをサ
ーボ制御する。LIA方式の場合、基準板FP上の2つ
のマークLIMx、LIMyは、TTLアライメント系
の内部に固定された基準格子板138に対してアライメ
ントされることになる。
【0079】ウェハステージWSTのサーボロックは、
干渉計IFX、IFY2(又はIFY1)の計測値に基
づく干渉計モードでも、TTLアライメント系に基づく
LIAモードでもほぼ同等の精度で可能であるが、実験
やシミュレーションによると、LIAモードの方が干渉
計モードよりも安定していることが確められている。一
般にウェハステージWSTのX、Y方向の移動ストロー
クはウェハの直径よりも大きく、一例として30cm以上
は必要である。このため干渉計IFX、IFY2からの
レーザビームのうち大気中に露出する光路長は数+cm以
上におよび、その間の空気に局所的な屈折率ゆらぎが生
じるとウェハステージWSTが厳密を静止しているにも
かかわらず、干渉計内部のカウンタの値が1/100μ
m〜1/10μmのオーダで変動する。従って干渉計の
カウント値が一定になるようにサーボロックすると、屈
折率のゆらぎによってウェハステージWSTの位置が、
例えば±0.08μm程度の範囲内で微動することがあ
る。屈折率のゆらぎは、干渉計からのレーザビームの光
路内を、温度差をもつ空気のかたまりがゆっくり通過し
た時等に生ずる。ウェハステージ用の干渉計には、この
ように環境上の不利な点があり、LIA方式よりも安定
性に欠けることがある。LIA方式で使われるビームは
ほとんど大気中に露出することがないように、カバーを
設けることができ、さらにビームの露出がさけられない
レチクルと投影レンズとの空間、及び投影レンズとウェ
ハとの空間は、せいぜい数cm程度しかないため、屈折率
のゆらぎは起こりにくい。
【0080】以上のことから、TTRアライメント系に
よって基準マークFM2A、FM2Bを検出している状
態で、TTLアライメント系を使って基準板FB(ウェ
ハステージWST)の位置サーボが行なえる場合は、極
力そのようにした方が好ましい。次に主制御系114
は、ステップ522でTTRアライメント系とオフ・ア
クシス・アライメント系とを同時に使った基準マーク検
出を行なう。一般に、先のステップ510でレチクルス
テージRSTが目標位置に微動され、アライメントが達
成されると、レチクルステージRSTは、そのベースと
なるコラム側への真空吸着等で固定される。この吸着の
際、レチクルステージRSTが微小量横ずれすることが
ある。この横ずれは微小なものではあるが、ベースライ
ン管理上は誤差要因の1つであり、十分に認識しておく
必要がある。その認識は、TTRアライメント系のCC
Dカメラ112X、112Yを使って、再度ステップ5
08の計測動作を行なうこと、又は、干渉計IRX、I
RY、IRθの計測値のレチクルアライメント達成時点
からの変化量をモニターすること等で可能である。しか
しながら本実施例では、その横ずれも含めてベースライ
ン量として管理するようにしたため、特別に横ずれ量の
みを個別に求めなくてもよい。
【0081】さて、ステップ522の段階では、すでに
オフ・アクシス・アライメント系OWAの検出領域内に
基準板FP上の基準マークFM1が位置している。そこ
で主制御系114は、図10に示したオフ・アクシス・
アライメント系のCCDカメラ4X、4Yを使って視標
板4F内の視標マークTMと基準マークFM1とのX、
Y方向の位置ずれ量(ΔXF、ΔYF)をウェハ上の実
寸として求める。同時にTTRアライメント系のCCD
カメラ112X、112Yを使って、レチクルマークR
M1 と基準マークFM2Aとの位置ずれ量(ΔXR1、
ΔYR1)と、レチクルマークRM2と基準マークFM
2Bとの位置ずれ量(ΔXR2、ΔYR2)とをウェハ
側の実寸として計測する。このとき、TTR方式もオフ
・アクシス方式も、ともにCCDカメラを光電センサー
としているため、撮像したマーク像に対応した画像信号
波形のメモリへの取り込みタイミイグを極力一致させる
ように、処理回路113X、113Y等を制御する。た
だし、CCDカメラは一般に1フレーム分の画像信号を
1/30秒毎に出力するから、TTR方式とオフ・アク
シス方式との画像信号の取り込みをフレーム単位で厳密
に同期させる必要はない。すなわちおおむね同時に信号
取り込みを行なえばよく、一例として数秒以内(好まし
くは1秒以内)であれば十分であろう。尚、基準板FP
の位置を干渉計でサーボロックしている場合は、TTR
方式での画像信号波形の取り込みとオフ・アクシス方式
での画像信号波形の取り込みとを、空気の屈折率のゆら
ぎによるウェハステージ位置の変動の時間よりも十分に
短い間隔にする必要がある。
【0082】次に主制御系114は、ステップ524で
ウェハステージWSTのサーボロックを解除してステッ
プ526の動作に移り、LSA方式、IFS方式を同時
に使って基準板FP上の各マークを検出するために、ウ
ェハステージWSTの移動(走査)を開始する。このス
テップ526は、先に図6、図5で説明したように、発
光スリットマークIFSがレチクルマークRM1を2次
元に走査するようにウェハステージWSTを移動させる
もので、ウェハステージWSTは、まず発光スリットマ
ークIFSが図6に示した位置関係になるように位置決
めされる。このときTTLアライメント系のLSA方式
によるX方向に延びたスリット状のビームスポットは基
準板FP上のマークLSMyに対してY方向にずれて位
置する。その状態からウェハステージWSTをY方向に
走査すると、LSA方式の光電検出器139からの光電
信号とIFS方式の光電素子121からの光電信号SS
Dとの両波形は、図16に示すようになる。図16
(A)は、LSA方式によってメモリ上に取り込まれた
マークLSMyの検出波形であり、ここではマークLS
Myを5本の回折格子パターンとしたので、信号波形上
で5つのピークが発生している。図8に示した処理回路
142は、その5つのピーク波形の各々の重心位置を求
め、その平均値をマークLSMyのY座標位置YLsと
て算出する。
【0083】一方、IFS方式で得られる信号SSD
は、図16(B)に示すように、レチクルマークRM1
のダブルスリットマークRM1yに対して、2つのボト
ム波形部分を含む。処理回路142は図16(B)の信
号波形中の2つのボトム波形の夫々の中心点を求め、そ
の中点をダブルスリットマークRM1yの投影像のY方
向の中心座標位置YIfとして算出する。
【0084】同様に、図6中のX方向の矢印のように発
光スリットマークIFSを移動させて、レチクルマーク
RM1のダブルスリットマークRM1xを走査する。こ
のとき、X方向用のTTLアライメント系のLSA方式
によるスリット状スポットが、基準板FP上のマークL
SMxによって同時に走査され、図16と同様の波形が
得られる。この際、X方向用のLSA方式によって検出
されたマークLSMxのX座標値はXLsであり、LF
S方式によって検出されたダブルスリットマークRM1
xのX座標値はXIfである。
【0085】図16で示すように、座標位置TLsとX
Ifとの差が、Y方向用のLSA方式によるTTLアラ
イメント系の検出中心点とレチクルRの中心CCの投影
点とのY方向のベースライン量である。次に主制御系1
14は、ステップ528でベースライン量を求めるため
の演算を行なう。この演算に必要なパラメータは、図1
7に表で示すように計測した実測値と設計上予め定めら
れた定数値とに分けられる。図17の表中の実測値にお
いて、「TTR−A」は図2中のTTRアライメント系
1Aのことであり、「TTR−B」はTTRアライメン
ト系1Bのことである。また各アライメント系による実
測値は、X方向とY方向とについて位置ずれ量、又はマ
ーク位置を分けて表示してある。一方、設計上の定数値
としては、基準マークFM1の中心点と基準マークFM
2AとのX、Y方向の各距離(ΔXfa、ΔYfa)と基準
マークFM1の中心点と基準マークFM2BとのX、Y
方向の各距離(ΔXfb、ΔYfb)とが直線LXを基準と
して予め精密に測定され、記憶されている。
【0086】主制御系114は、定数値ΔXfa、ΔXfa
に基づいて、基準マークFM2A、FM2Bの各中心点
を結ぶ線分の2等分点と、基準マークFM1の中心点と
のX方向距離LFを算出する。 LF=(ΔXfa、ΔXfb)/2 …(8) 次に主制御系114は、TTR−Aで求めたX方向のず
れ量ΔXR1とTTR−Bで求めたX方向のずれ量ΔX
R2との差ΔXccの1/2をウェハ側の寸法として求め
る。
【0087】 ΔXcc=(ΔXR1−ΔXR2)/2 …(9) ここで、ΔXR1、ΔXR2はレチクルマークRM1、
RM2が基準マークFM2A、FM2Bの夫々に対して
レチクル中心の方向にずれているときは正、逆方向にず
れていることは負の値をとるものとする。この式(2)
で求まった値ΔXccが零のとき、レチクルRの中心CC
の投影点は、2つの基準マークFM2A、FM2Bの各
中心点のX方向の2等分点上に精密に合致していること
になる。
【0088】次に主制御系114は、実測値ΔXFと計
算値LF、ΔXccとに基づいて、レチクルRの中心CC
のXY座標平面への投影点と、オフ・アクシス・アライ
メント系OWAの指標板4FのX方向の中心点(指標マ
ークTMX1 とTMX2 との間の2等分点)のXY座標
平面への投影点とのX方向の距離BLOxを、オフ・ア
クシス・アライメント系OWAに関するX方向ベースラ
イン量として算出する。
【0089】 BLOx=LF−ΔXcc−ΔXF …(10) ここでΔXFは、指標マークTMX1、TMX2のX方
向の2等分点に対して基準マークFM1が投影レンズP
L(基準マークFM2A、FM2B)の方向にずれて検
出されたときは正の値をとり、逆方向にずれて検出され
たときは負の値をとるものとする。
【0090】次に主制御系114は、実測値ΔYR1と
ΔYR2に基づいて、レチクルRの中心点CCの投影点
と、基準マークFM2Aの中心点とFM2Bの中心点と
を結ぶ線分の2等分点(ほぼ直線LY2上にある)との
Y方向のずれ量ΔYccを求める。 ΔYcc=(ΔYR1−ΔYR2)/2 …(11) ここで、ΔYR1、ΔYR2は、レチクルマークRM
1、RM2の夫々が対応する基準マークFM2A、FM
2Bに対して、図4上でYの正方向(図4の紙面内で上
方)にずれているときは正、逆方向にずれているときは
負の値をとるものとする。このずれ量Yccは、レチクル
Rの中心CCの投影点と、基準マークFM2A、FM2
Bの各中心点を結ぶ線分の2等分とが精密に一致したと
き零になる。
【0091】さらに主制御系114は、定数値ΔYfa、
ΔYfbに基づいて、基準マークFM2A、FM2Bの各
中心点を結ぶ線分の2等分点と基準マークFM1の中心
点とのY方向のずれ量ΔYf 2 を求める。 ΔYf2 =(ΔYfa−ΔYfb)/2 …(12) 以上の計算値ΔYcc、ΔYf 2 と実測値ΔYFとに基づ
いて、主制御系114は、レチクルRの中心CCの投影
点と、オフ・アクシス・アライメント系OWAの指標板
4FのY方向の中心点(指標マークTMX1 とTMX2
との間の2等分点)の投影点とのY方向の距離BLOy
を、オフ・アクシス・アライメント系OWAのY方向ベ
ースライン量として算出する。 BLOy=ΔYcc−ΔYf2−ΔYF …(13) 以上の演算により、オフ・アクシス・アライメント系O
WAのベースライン量(BLOx、BLOy)が求ま
り、次に主制御系114はLSA方式のTTLアライメ
ント系のベースライン量(BLTx、BLTy)を求め
る。Y方向用のLSA方式TTLアライメント系のベー
スライン量BLTyは、スリット状のビームスポットの
Y方向の中心点とレチクルRの中心点とレチクルRの中
心CCの投影点とのY方向のずれ量であり、次式によっ
て求められる。
【0092】 BLTy=YIf−YLs …(14) 同様にして、X方向用のLSA方式TTLアライメント
系のベースライン量BLTxとは、スリット状のビーム
スポットのX方向の中心点とレチクルRの中心CCの投
影点とのX方向のずれ量であり、次式によって求められ
る。 BLTx=YIf−YLs …(15) 但し、式(14)、(15)で求めた値には、発光マー
クIFSの中心と基準板FP上のマークLSMyとのY
方向の配置誤差ΔYsmと、発光マークIFSとマークL
SMxとのX方向の配置誤差ΔXsmとが含まれているた
め、これらの誤差が無視できないときは、予め定数値と
して記憶しておき、式(14)、(15)をそれぞれ式
(14' )、(15' )のように変更すればよい。
【0093】 BLTy=YIf −YLs −ΔYsm …(14' ) BLTx=XIf −XLs −ΔXsm …(15' ) 以上のシーケンスによって、ベースライン計測が終了
し、ウェハステージWST上にはプリアライメントされ
たウェハWが載置される。ウェハW上には複数の被露光
領、すなわちレチクルRのパターン領域PAが投影され
るショット領域が2次元に配置されている。そして各シ
ョット領域には、オフ・アクシス・アライメント系OW
A、又はTTLアライメント系(2X、3X;2Y、3
Y)によって検出されるアライメントマークが、ショッ
ト領域の中心点に対して一定の関係で形成されている。
多くの場合、それらウェハ上のアライメントマークはス
トリートライン内に設けられる。実際のウェハアライメ
ントの方法には、従来よりいくつもの方式、又はシーケ
ンスが知られているので、ここではそれら方式、シーケ
ンスの説明は省略し、基本的なウェハアライメントのみ
について説明する。
【0094】図18は、ウェハW上のショット領域とマ
ークの配置を示し、ショット領域SAnの中心SCnと
X方向用マークWMxとのX方向の間隔がΔXwm、中心
SCnとY方向用のYマークWMyとのY方向の間幅が
ΔYwmとして設計上定められている。まず、オフ・アク
シス・アライメント系OWAを使う場合は、任意のショ
ット領域SAnのマークWMxがオフ・アクシス・アラ
イメント系OWAの検出領域内で指標マークTMX1、
TMX2に挾み込まれるようにウェハステージWSTを
位置決めする。ここでマークWMx、WMyは、基準マ
ークFM1と同様にマルチラインパターンであるものと
する。
【0095】そして、主制御系114は、位置決めされ
たウェハステージWSTのX方向の座標位置Xmを干渉
計IFXから読み込む。さらに、オフ・アクシス・アラ
イメント系OWA内のCCDカメラ4Xからの画像信号
を処理して、指標板4Fの中心点とマークWMxの中心
点とのX方向のずれ量ΔXpを検出する。次にウェハス
テージWSTを動かして、オフ・アクシス・アライメン
ト系の指標マークTMX1、TMX2によってウェハの
マークWMyが挾み込まれるようにウェハステージWS
Tを位置決めする。このときのY方向の座標位置Ymを
干渉計IF1から読み取る。そしてCCDカメラ4Yの
撮像によって、指標板4Fの中心点とマークWMyの中
心点とのY方向のずれ量ΔYpを求める。
【0096】以上のマーク位置検出が終ると、あとは次
式の計算のみによって、露光時にショット領域SAnの
中心SCnをレチクルRの中心CCの投影点に合致させ
るためのウェハステージWSTの座標位置(Xe、Y
e)が求められる。 Xe=Xm−ΔXp+(BLOx−ΔXwm) …(16) Ye=Ym−ΔYp+(BLOy−ΔYwm) …(17) 尚、LSA方式のTTLアライメント系でマークWM
x、WMyを検出する場合、LSA方式によるマークW
Mx、WMyの各検出位置をXm、Ymとして次式で露
光時のステージ座標位置が求まる。
【0097】 Xe=Xm+BLTx−ΔXwm …(18) Ye=Ym+BLTy−ΔYwm …(19) 以上の説明ではオフ・アクシス・アライメント系OWA
の静止座標系内での検出中心点でも、干渉計IFX、I
FY1の両測定値が直交するように定めてあるから、オ
フ・アクシス・アライメント系OWAを用いた2次元の
マーク位置検出に、2つの干渉計IFX、IFY1の計
測値を使うと、マーク検出時のウェハステージWSTの
座標、位置Xm、Ym、及びマーク位置のずれ量ΔX
p、ΔYpにはアッベ誤差が含まれないことになる。
【0098】従って、オフ・アクシス・アライメント系
OWAを使ってウェハマークや基準マークを検出すると
きには、投影レンズPLに対してアッベ条件を満す干渉
計IFY2ではなく、アライメント系OWAに対してア
ッベ条件を満す干渉計IFY1を使うことが重要であ
る。しかしながら、投影レンズPLに対してアッベ条件
を満す干渉計IFX、IFY2と、オフ・アクシス・ア
ライメント系OWAに対してアッベ条件を満す干渉計I
FX、IFY1とをそのまま切り替えて使うためには、
2つのY方向用の干渉計IFX1、IFY2の各内部カ
ウンタのリセット(又はプリセット)を特定の状態のも
とで行なう必要がある。結論から言えば、投影レンズP
Lを介して基準マークFM2を検出するのと同時に、オ
フ・アクシス・アライメント系OWAを介して基準マー
クFM1を検出してベースライン計測を行なう際のウェ
ハステージWSTの停止位置で、2つの干渉計IFY
1、IFY2の各内部カウンタの値をどちらか一方の値
と等しくプリセットするのである。従って、先に述べた
図14、15のシーケンスにおいては、2つの干渉計I
FY1、IFY2のプリセット動作が必要であるととも
に、先に述べた基準板FPの取り付け誤差θfに起因し
たベースライン量の補正演算が必要となる。そこで以下
に、その具体例を説明する。
【0099】まず、図14中のステップ508、51
0、512によってレチクルアライメントを行なう。こ
のとき、基準板FPの取り付け誤差θfを考慮して、先
に説明したように、レチクルマークRM1、RM2のX
方向のアライメント位置がΔXR1=ΔXR2であっ
て、かつ零に追い込まれるように設定し、Y方向のアラ
イメント位置がΔYR1→ΔOy1に、ΔYR2→ΔO
y2にそれぞれ追い込まれるように設定する。すなわ
ち、2つのレチクルマークRM1、RM2を結ぶ線が移
動鏡IMyの反射面と平行になるようにレチクルRをア
ライメントする。
【0100】その後、ベースライン誤差の計測に入る
が、レチクルアライメントが達成されてからは、ウェハ
ステージWSTが移動しないようにサーボロックが働
く。そのサーボロック状態で考えてみると、その時点で
は、投影レンズに対してアッベ条件を満足する干渉計I
FY2の計測値Leと、オフ・アクシス・アライメント
系に対してアッベ条件を満足する干渉計IFY1の計測
値Lfとの間には、Ly(Δθa+Δθr)の誤差が存
在する。ここでLyは2つの干渉計IFY1、IFY2
の各測定軸のX方向の間隔であり、回転誤差Δθaは、
ベースライン計測時のウェハステージWSTの位置で生
じた移動鏡KMyの反射面の理想的な位置(理想的なX
軸)からの微小回転誤差である。また回転誤差Δθr
は、ウェハステージWSTが所定の原点位置にきたとき
に生じた移動鏡IMyの反射面の理想的な位置(X軸)
からの微小回転誤差である。これらの誤差Δθa、Δθ
rは単独に直接は計測できないが、通常、ウェハステー
ジWSTが原点位置にきたときに干渉計IFY1、IF
Y2の内部カウンタを同時にリセット(又はプリセッ
ト)しておくことで、ΔθaとΔθrの合成値のリセッ
ト位置からの変化分として計測することができる。すな
わち、Δθa+Δθrの変化分が、リセット位置を基準
としたヨーイング量として計測できるのである。
【0101】従って、投影レンズに対してアッベ条件を
満足する干渉計IFY2でウェハステージWSTの位置
をモニター、又は制御している状態のとき、他方の干渉
計IFY1の測定値Lfには当然のことながら、Lf−
Le=Ly(Δθa+Δθr)の誤差が含まれたものに
なり、干渉計IFY1の測定値Lfをそのまま真の値と
してベースライン量測定に組み入れることはできない。
あるいはウェハステージWSTの制御をそのまま干渉計
IFY1による制御のもとに移すこともできない。
【0102】そこで、ベースライン計測時に基準板FP
を位置決めしてウェハステージWSTをサーボロックし
た時点での干渉計IFY1の測定値Lfと干渉計IFY
2の測定値Leとの差をΔLyw〔Ly(Δθa+Δθ
r)〕として記憶した後、干渉計IFY1の内部カウン
タを測定値Lfから測定値Leへ変更(プリセット)す
る。このようにすると、以後の制御において、露光時に
ウェハステージWSTの位置決めに使う干渉計IFY2
に基づいた制御を、オフ・アクシス・アライメント時に
使う干渉計IFY1に基づいた制御に切り替えても、何
ら支障は生じない。
【0103】このときの様子を図19に誇張して示す。
図19において、2つの基準マークFM2A、FM2B
を結ぶ線LXは移動鏡IMyの反射面と平行な線Lrcに
対して誤差θfだけ回転している。レチクルRがアライ
メントされると、レチクルマークRM1は基準マークF
M2Aに対してΔOy1だけオフセットして位置し、レチ
クルマークRM2は基準マークFM2Bに対してΔOy2
だけオフセットして位置するため、結局、レチクルマー
クRM1、RM2を結ぶ線分は線Lrcと平行になる。図
19では線Lrcがレチクル中心CCを通るように定めた
ので、レチクルマークRM1、RM2、及び中心CCは
線Lrc上に位置する。
【0104】さて、この状態で2つの干渉計IFY1、
IFY2は同一カウント値Leにプリセットされる訳で
あるが、図19に示したように、プリセット後の2つの
干渉計IFY1、IFY2の基準は基準線Lir'に変化
する。図19において線Lirは、例えばウェハステージ
WSTが原点位置にきたときに干渉計IFY1、IFY
2を同一値にプリセットした状態での基準を示す。すな
わち、干渉計IFY1、IFY2はこれら仮想的な基準
線Lir、又はLir' から移動鏡IMyまでの距離を計測
していると考えてよい。従ってプリセット直後において
は、基準線Lir'、移動鏡IMyの反射面、及び線Lrc
の夫々が互いに平行になる。ちなみに、プリセット後に
2つの干渉計IFY1、IFY2の計測値の差からウェ
ハステージWSTのヨーイングを求める場合、ヨーイン
グ量の基準は、図19の線Lir'に変更されたことにな
る。すなわち、ベースライン計測時に基準板FPを投影
レンズPLとオフアクシスアライメント系との直下に位
置決めしたときの移動鏡IMyの反射面と平行な線が、
それ以降のヨーイング量計測の基準となるのである。
【0105】さらにベースライン計測では、オフアクシ
スアライメント系によって基準マークFM1と指標マー
クTMとの位置ずれ量(ΔXF、ΔYF)が図17に示
すように求められる。図19において、Ofはオフアク
シスアライメント系の指標マークTMによって規定され
る検出中心点である。ここで真のベースライン量は、レ
チクルRの中心点CCと検出中心点Ofとの位置関係で
決まるが、基準板FPの取り付け誤差θfが極めて小さ
いものとすると、X方向のベースライン量は先の図17
に示した定数値ΔXfa(FM1とFM2Aの距離)と定
数値ΔXfb(FM1とFM2Bの距離)、レチクルアラ
イメント時の中心点CCのX方向のずれ量、及びオフア
クシスアライメント系で検出されるずれ量ΔXFによっ
て決まる。
【0106】すなわち、2つの基準マークFM2A、F
M2BのX方向の中点と基準マークFM1の中心点まで
の線LX上の距離をLFとすると、LFは先の式(8)
と同様にして、 LF=(ΔXfa+ΔXfb)/2 で求められる。またレチクルアライメント時に残存して
中心点CCの基準マークLM2の中点に対するX方向の
ずれ量ΔXccは、図17中の実測値ΔXR1、ΔXR2
から、先の式(9)と同様に、 ΔXcc=(ΔXR1−ΔXR2)/2 で求められる。
【0107】従って、X方向の真のベースライン量BL
Oxは、先の式(10)と同様にして、 BLOx=LF−ΔXcc−ΔXF で求まる。一方、Y方向のベースライン量BLOyにつ
いては、取り付け誤差θfに起因したサイン誤差(Y方
向のずれ量)が生じるため、先に説明した式(13)の
ままでは精度が保証されない。
【0108】ここで再び、図19を参照して考えてみ
る。まず2つの干渉計IFY1、IFY2がプリセット
された後であれば、どちらの干渉計を使ってウェハステ
ージを位置制御しても支障はない。例えば、レチクルR
の中心点CCの直下にウェハ上の特定点を位置決めした
状態から、干渉計IFY1の計測値を変化させないよう
に、ウェハステージWSTをX方向に距離LF、(厳密
にはLF−ΔXcc)だけ移動させたとすると、ウェハ上
の特定点は、図19中の点Pcに位置することになる。
従って管理すべきY方向の真のベースライン量BLOy
は、オフアクシスアライメント系の検出中心点Ofと点
PcとのY方向の間隔である。
【0109】基準板FPの取り付け誤差θfが求められ
ているから、点Pcと基準マークFM1とのY方向のず
れ量ΔTfcは、θfが十分に小さいという条件のもと
で、 ΔYfc≒(LF−ΔXcc)・θf …(20) として求められる。従って、先の式(13)を変更し
て、取付け誤差θfを考慮したY方向のベースライン量
BLOyは、次式のようになる。 BLOy=ΔYcc−ΔYf2−ΔYfc−ΔYF …(21) 尚、ΔYcc、ΔYf2はそれぞれ先の式(11)、(1
2)から求めたものである。
【0110】以上のようにして、2つの干渉計IFY
1、IFY2を基準板FPによるベースライン計測時に
同じ値にプリセットするとともに、取り付け誤差θfに
応じてべースライン量の演算に補正を加えること、及び
ベースライン計測状態にある基準板FP上の基準マーク
に対してレチクルRのアライメントを実行することによ
って、すべての誤差要因が相殺されることになり、従来
のベースライン計測よりも格段に高精度になる。
【0111】尚、ベースライン計測動作の際、ウェハス
テージWSTの停止位置を干渉計IFY1で読み取る場
合も、約1秒の間に数十回程度、内部カウンタの計測値
をサンプリングし、それらを平均化することによって、
ゆらぎによる誤差分が、実験上は0.03μmから0.
012μm程度に低減する。また、図18のようにウェ
ハWのアライメントマークWMx、WMy等をオフ・ア
クシス・アライメント系OWAで検出するとき、ウェハ
ステージWSTの位置決めは干渉計IFY1、IFXで
制御されるが、その際、ウェハステージWSTにヨーイ
ングが発生することがある。しかしながら、このときの
ヨーイング発生は、2つの干渉計IFY1 、IFY2 を
プリセットした後では最終的なアライメント精度(レチ
クルとウェハ上のショットとの重ね合わせ精度)に影響
を与えない。
【0112】図20は、図19で説明した2つの干渉計
IFY1 、IFY2 の相互プリセットを実現する一例を
示し、ここではハードウェア上で実現するものとする
が、同様の機能はソフトウェア上の計算でも全く同じ考
え方で実現できる。図20において、アップダウンカウ
ンタ(UDC)200は、干渉計IFY1の内部カウン
タであり、ウェハステージWSTのY方向の移動に伴っ
て発生するアップパルスUP1とダウンパルスDP1と
を可逆計数する。アップダウンカウンタ(UDC)20
2は干渉計IFY2の内部カウンタであり、同様にアッ
プパルスUP2とダウンパルスDP2とを可逆計数す
る。UDC200、202の各カウント値は、例えば並
列24ビットのY座標値DY1、DY2として主制御系
114へ出力される。ラッチ回路(LT)204、20
6はそれぞれカウント値DY1、DY2を入力するとと
もに、主制御系114からのラッチパルスS1a、S1b
を受けたときに、そのカウント値DY1、DY2を保
持し続ける。ここでLT204の出力値はUDC202
へのプリセット値として印加され、LT206の出力値
はUDC200へのプリセット値として印加される。U
DC200、202はそれぞれ主制御系114からのロ
ードパルスS1b 、S2b に応答してプリセット値にセ
ットされる。
【0113】先に述べたように、干渉計IFY2の測定
値Le(DY2)を干渉計IFY1へプリセットする場
合、LT206に対してラッチパルスS2aが出力さ
れ、所定時間(msecオーダ) 遅れてUDC200に対し
てロードバルスS1bが出力される。もちろん、図20
の回路の場合は、逆のプリセットも可能であり、干渉計
IFY1の測定値Lf(DY1)を干渉計IFY2へプ
リセットすることもできる。尚、干渉計を使った座標計
測は相対的なものなので、干渉計IFY1、IFY2の
プリセットの代りに、UDC200、202を同時に零
リセット、又は同時に測定値Le、Lfと無関係な一定
値にリセットしてもよい。
【0114】ところで、以上に例示したベースライン計
測の動作は、図14、図15に示したように、精密なレ
チクルアライメントが終了した後に行なわれているが、
レチクルをラフにアライメントした段階でベースライン
計測を行なうようにしてもよい。例えば、図14中のス
テップ504、又は506によって、レチクルマークR
M1 、RM2 がTTRアライメント系1A、1Bによっ
て検出可能な位置にくるまで、SRA方式、又はIFS
方式でレチクルをラフにアライメントする。その後、図
14中のステップ508と図15中のステップ522と
を同時に実行して、基準マークFM2Aとレチクルマー
クRM1との位置ずれ量(ΔXR1、ΔYR1)、基準
マークFM2BとレチクルマークRM2との位置ずれ量
(ΔXR2、ΔYR2)、及び基準マークFM1とオフ
・アクシス・アライメント系の指標マークとの位置ずれ
量(ΔXF、ΔYF)を求める。
【0115】このとき、基準板FPは干渉計モード、又
はLIAモードでサーボロックされるが、ウェハステー
ジWSTの微動を考慮して、TTRアライメント系オフ
・アクシス・アライメントの夫々による位置ずれ量検出
は何回か繰り返し実行し、その平均値を求めるようにす
る。この平均化によって、ランダムに発生する誤差量は
減少する。こうして、各位置ずれ量が求まると、後は計
算によってレチクルRの中心CC(又はマークRM1、
RM2)の投影点とオフ・アクシス・アライメント系O
WAの検出中心点との相対位置関係がわかる。さらに、
この状態におけるレチクルステージRSTの位置(ラフ
・アライメント位置)を、干渉計IRX、IRY、IR
θの計測値から読み取って記憶しておく。この読み取り
についても、平均化を行なうのが望ましい。
【0116】そして、先に計測した位置ずれ量(ΔXR
1、ΔYR1)、(ΔXR2、ΔYR2)、(ΔXF、
ΔYF)と予め設定されている定数値とに基づいて、オ
フ・アクシス・アライメント系OWAの検出中心点が基
準マークFM1の中心と一致(ΔXF=0、ΔYF=
0)したときに生ずるべき、レチクルの中心CCの投影
点と基準マークFM2の中心点(マークFM2AとFM
2Bとの間の2等分点)との位置ずれ量(X、Y、θ方
向)を算出する。その後、この位置ずれ量だけレチクル
ステージRSTを、記憶しておいたラフ・アライメント
位置から干渉計IRX、IRY、IRθを頼りに微動さ
せる。こうしてレチクルRはオフ・アクシス・アライメ
ント系OWAの検出中心に対して精密にアライメントさ
れ、以後、主制御系114は図15のステップ524か
らのシーケンスを続ける。
【0117】以上の通り、レチクルステージRST(す
なわちレチクルR)の位置変化量を比較的長い範囲(例
えば±数mm)に渡って高精度に計測できるセンサー(干
渉計、又はアライメント系)がある場合は、ラフ・アラ
イメント位置を記憶するとともに、ベースライン計測の
ための各基準マーク検出の動作を行ない、その後にレチ
クルRをファイン・アライメントすることができ、図1
4、15のシーケンスよりもスループットを向上させる
ことができる。
【0118】本発明の実施例では、LIA方式のTTL
アライメント系を基準板FPのサーボロック用として使
ったが、このLIA方式のTTLアライメント系自体に
関しても、レチクルRの中心CCとの間でベースライン
管理を行なう必要がある。ウェハW上のマークを検出す
る際にLIA方式のTTLアライメント系を使うものと
すると、TTRアライメント系1A、1Bで検出される
レチクルマークRM1、RM2と基準マークFM2A、
FM2Bの夫々とが精密に合致したときに、LIA方式
のTTLアライメント系3X、3Yで検出されるマーク
LIMx、LIMyの夫々の位相誤差Δφx、Δφy
を、レチクルRの中心CCに対するベースライン誤差量
の相当分として記憶しておけばよい。
【0119】次に、本実施例の変形例について述べる。
先の図14、15で述べたシーケンス中のステップ50
8〜512では、TTRアライメント系1A、1Bを使
って、レチクルアライメントを完全に達成するようにし
たが、その動作はある程度省略することが可能である。
図2にも示したように、本実施例の装置では、レチクル
RのX、Y、θ方向の位置ずれを干渉計IRX、IR
Y、IRθで遂次モニターしているため、ステップ50
4のIFS方式のサーチ動作によって、レチクルマーク
RM1、RM2の夫々の投影点座標をウェハステージ側
の干渉計で検出したら、その座標値に基づいて演算によ
ってレチクルRのX、Y、θ方向の設計上の配置からの
ずれ量を求め、そのずれ量が補正されるようにレチクル
側の干渉計を頼りにレチクルステージRSTを微動させ
てもよい。この場合、レチクル側の干渉計IRX、IR
Y、IRθの計測分解能が十分に高い(例えば0.00
5μm)とすれば、レチクルRの位置決めは極めて正確
に行なわれることになる。
【0120】また、本実施例で使用したオフ・アクシス
・アライメント系OWAは、ウェハステージWSTが静
止した状態でマーク検出を行なう静止型アライメント方
式であったが、LSA方式のTTLアライメント系、又
は1FS方式のように、ウェハステージWSTが移動す
ることでマーク検出を行なう走査型アライメント方式に
しても同様の効果が得られる。例えばオフ・アクシス・
アライメント系OWAを、レーザビームのスポットをス
リット状にしてウェハWへ投射し、ウェハ上のマークを
ステージWSTの走査によって検出する方式にした場
合、基準板FP上の基準マークFM1がそのビームスポ
ットを横切るようにウェハステージWSTを移動させた
とき、同時に発光マークIFSがレチクルマークRM
1、又はRM2を走査するように、基準板FP上の各マ
ークの配置を定めればよい。
【0121】さらにオフ・アクシス・アライメント系O
WAにLIA方式を組み込み、基準板FP上の基準マー
クFM1をマークLIMx、LIMyと同じ回折格子に
しておくと、オフ・アクシス・アライメント系OWAに
よって検出される基準マークFM1が、オフ・アクシス
・アライメント系内のLIA用の基準格子に対して常に
アライメントされるように、位相差計測回路の検出結果
に基づいてウェハステージWSTをサーボロックするこ
とができる。この場合は、オフ・アクシス・アライメン
ト系OWAの検出中心を基準マークFM1の中心に精密
に合致させた状態で、TTRアライメント系1A、1B
によって基準マークFM2A、FM2Bとレチクルマー
クRM1、RM2との各位置ずれ量を求めるだけで、ベ
ースライン量を算出することができる。
【0122】また、TTLアライメント系として、CC
Dカメラ4を用いてウェハ上、又は基準板FP上のマー
ク像と、TTLアライメント系の光路内に設けた指標マ
ークの像との両方を撮像し、その位置ずれ量を検出する
ことで、マークの位置検出を行なう方式を使用してもよ
い。この方式の場合は、TTLアライメント系の光路中
の指標マークの中心点(検出中心点)のウェハ側への投
影点と、レチクルマークRM1、RM2の中心(又はレ
チクルの中心CC)の投影点との間でベースライン量を
管理すればよい。
【0123】ところで、本実施例に示したIFS方式
は、専らステージスキャン、すなわち走査型アライメン
ト方式として説明したが、静止型アライメント方式にす
ることもできる。そのためには、基準板FP上の発光マ
ークIFSをスリット状から矩形状の発光面に変更し、
図6に示したレチクルマークのダブルスリットRM1y
(又はRM1x)の直下にダブルスリットの幅よりも十
分大きな矩形状の発光面を位置決めし、レチクルRの上
方からTTRアライメント系等を使ってマークRM1y
(又はRM1x)の部分をCCDカメラ等で撮像するよ
うにすれば、図16(B)で示した波形は同等の波形を
もつ画像信号を得ることができる。この際、指標となる
マークがTTRアライメント系内にない場合は、CCD
カメラの特定の画素位置を基準としてダブルスリットマ
ークRM1y(又はRM1x)のずれ量を求めることも
できる。またこの方式では、レチクルマークRM1(又
はRM2)の中心の投影点は、そのずれ量と、矩形状の
発光面を位置決めしたときのウェハステージWSTの座
標値とに基づいて算出される。尚、図21に示すよう
に、矩形状の発光面PIFの一部に、ダブルスリットマ
ークRM1y(RM1x)とのずれ量を計測するための
遮光性のスリットパターンSSPを設けておき、TTR
アライメント系のCCDカメラによって発光面PIFを
撮像し、ダブルスリットマークRM1yによる暗線とス
リットパターンSSPによる暗線との位置ずれ量を求め
てもよい。
【0124】図22は、ウェハステージWST上の基準
板FPの配置とオフ・アクシス・アライメント系の配置
との変形例を示し、オフ・アクシス・アライメント系の
対物レンズ4Bの位置が同図中の紙面内で投影レンズP
Lの下にきている。この位置は装置本体の正面側であ
り、ウェハのローディング方向にあたる。図22中の符
号のうち、ウェハステージWSTの位置測定の干渉計I
FY、IFX1、IFX2をのぞいて、他は図3のもの
と同じである。図22の場合、投影レンズPLの光軸位
置と、オフ・アクシス・アライメント系OWAの検出中
心(ほぼ対物レンズ4Bの光軸位置)とを結ぶ線分は、
Y軸と平行になるため、Y方向の干渉計IFYは1本と
し、X方向の干渉計IFX1、IFX2を2本とした。
これに合わせて、基準板FP上の各マーク配置を変更
し、基準マークFM1と基準マークFM2の各中心点を
結ぶ線分をY軸と平行にしてある。
【0125】この図22に示した場合も、オフ・アクシ
ス・アライメント系OWAによってウェハ上のマーク、
又は基準マークFM1等を検出するときは、アッベ条件
を満足している干渉計IFX1とIFYを用い、露光時
のウェハステージ位置決めには、干渉計IFX2、1F
Yを用いる。すなわち、オフ・アクシス・アライメント
系OWAによってマーク検出を行なったときに干渉計I
FX1で計測されるX方向の位置座標値は、干渉計IF
X2で計測される位置座標値と対応付けられる。この対
応付けは、図19で説明したように、干渉計IFY1、
IFY2間での相互プリセットと全く同様にして行なわ
れる。
【0126】以上の実施例で説明した露光装置は、レチ
クルR上のパターン領域PAの投影像を、ステップ・ア
ンド・リピート方式でウェハW上に露光するステッパー
であったが、本発明はレチクルとウェハとを投影光学系
の光軸と垂直な方向に同時に走査するステップ・スキャ
ン方式の露光装置においても同様に適用できる。また、
SOR等のX線源を用いたX線アライナー、X線ステッ
パー等にも同様の位置合わせシステムを適用することが
できる。
【0127】
【発明の効果】以上、本発明によれば、基板ステージの
各種精度に左右されずにベースライン計測が行なわれる
ので、ベースライン計測の精度向上が期待できる。ま
た、レチクル(マスク)のアライメントとベースライン
計測とをほぼ同時に実行できること、マスクのローテー
ション誤差(θ方向の誤差)をチェックするためにステ
ージを移動させたり、ベースライン計測のためにステー
ジを移動させたりする必要がないこと等から、トータル
の処理速度が向上するといった効果も得られる。
【0128】さらに、本発明によれば、レチクルアライ
メントとベースライン計測とがほぼ同時に可能であるこ
とから、ウェハ交換毎にベースライン計測を行なうシー
ケンスを組んだとしても、スループットを悪化させるこ
とはなく、ベースラインの長期ドリフトや、レチクルへ
の露光光の照射によるレチクルホルダーの位置ドリフト
等を高速に確認して補正することができる。
【0129】また実施例によれば、TTLアライメント
系、又はTTRアライメント系(第2マーク検出手段)
を使って基準板の位置をサーボロックした状態で、基準
板上のマークをオフ・アクシス・アライメント系(第1
マーク検出手段)で検出してベースライン計測するた
め、従来のように基板ステージの位置計測用の干渉計を
使うことがなく、干渉計の光路の空気ゆらぎ(屈折率ゆ
らぎ)による影響で生ずる計測誤差が低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の投影露光装置におけるベースライン計測
の様子を示す図。
【図2】本発明の実施例による投影露光装置の構成を示
す斜視図。
【図3】ウェハステージ上の基準マーク板の配置を示す
平面図。
【図4】基準マーク板上の各種マークの配置を示す平面
図。
【図5】投影レンズのイメージフィールド、レチクルパ
ターン、及び基準マークの配置関係を示す平面図。
【図6】レチクルアライメントマークの形状の一例を示
す図。
【図7】TTRアライメント系の構成を示す図。
【図8】TTLアライメント系の構成を示す図。
【図9】オフ・アクシス・アライメント系の指標板のパ
ターン配置を示す図。
【図10】オフ・アクシス・アライメント系の構成を示
す図。
【図11】基準マーク板上の基準マークFM1を拡大し
て示す図。
【図12】基準マーク板上の基準マークFM2、LI
M、LSMを拡大して示す図。
【図13】基準マーク板のウェハステージへの取り誤差
と、その測定法を説明する図。
【図14】本装置の代表的なシーケンスを説明する図。
【図15】本装置の代表的なシーケンスを説明する図。
【図16】LSA系、ISS系によって検出される光電
信号の波形の一例を示す図。
【図17】ベースライン管理に必要な定数値と実測値と
をまとめた図。
【図18】ウェハ上のショット配列とウェハマークとの
配置を示す平面図。
【図19】2つのY方向用の干渉計の相互プリセットの
原理を説明する図。
【図20】干渉計のプリセットを行なうための一例を示
す回路ブロック図。
【図21】基準マーク板上の発光マークの他のパターン
例を示す図。
【図22】オフ・アクシス・アライメント系の他の配置
を示す平面図。
【符号の説明】
R レチクル W ウェハ PL 投影レンズ RST レチクルステージ WST ウェハステージ 1A、1B TTRアライメント系 2X、3X X方向用TTLアライメント系 2Y、3Y Y方向用TTLアライメント系 OWA オフ・アクシス・アライメント系 FP 基準板 FM1 オフ・アクシス・アライメント系用の基準マー
ク FM2 TTRアライメント系用の基準マーク IFX、IFY ウェハステージ用のレーザ干渉計 RM1、RM2 レチクルマーク 200、202 アップダウンカウンタ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】露光方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクを保持するマスクステージと、該
    マスクのパターンを投影する投影系と、該投影系の結像
    面内に感光基板を保持して2次元移動する基板ステージ
    と、前記投影系の光軸から一定間隔だけ離れた位置に検
    出中心点を有し、前記感光基板上のマークを検出するア
    ライメント系と、前記基板ステージの座標位置を測定す
    るために、前記アライメント系の検出中心点で直交する
    2本の測定軸を備えた1対の第1干渉計と、前記投影系
    の光軸位置で直交する2本の測定軸を備えた1対の第2
    干渉計とを有し、前記投影系によって投影され得る前記
    マスク上の特定点の座標と前記アライメント系の検出中
    心点の座標との相対位置関係を計測してベースライン量
    を求めた後、前記アライメント系によって前記感光基板
    をアライメントし、該アライメント結果と前記ベースラ
    イン量に基づいて前記基板ステージを移動させて前記感
    光基板を前記投影系による露光位置に位置決めする装置
    において、 前記基板ステージ上に固定されるとともに、前記アライ
    メント系によって検出され得る第1基準マークと、該第
    1基準マークを前記検出中心点に位置付けたとき前記マ
    スクの特定点と一義的な位置関係に設定され得る第2基
    準マークとが形成された基準板と;該基準板上の第1基
    準マークと第2基準マークとの配置を基準として前記ベ
    ースライン量を計測する際に位置決めされる前記基板ス
    テージの停止位置で、前記第1干渉計の測定値と前記第
    2干渉計の測定値とがいずれか一方の測定値に等しくな
    るように設定する設定手段とを備えたことを特徴とする
    投影露光装置。
  2. 【請求項2】 マスクのパターンを感光基板へ結像投影
    する投影系と、前記感光基板を保持して2次元移動する
    基板ステージと、前記感光基板上のマークを検出するた
    めに、前記投影系の投影視野領域の外側の所定位置に検
    出中心点を設定された第1のマーク検出手段と、前記投
    影視野領域の内側の所定位置で前記マスク上のマーク、
    もしくは前記投影系の投影像面内に位置する物体上のパ
    ターンを検出するための第2のマーク検出手段と、前記
    基板ステージの座標位置を測定するために、前記第1の
    マーク検出手段の検出中心点で直交する2本の測定軸を
    備えた1組の第1干渉計と、前記投影系の光軸位置で直
    交する2本の測定軸を備えた1組の第2干渉計とを備え
    た投影露光装置において、 前記基板ステージ上に設けられ、前記投影系による前記
    マスクのマークの投影点と前記第1のマーク検出手段の
    検出中心点との設計上の配置関係に対応した位置に第1
    基準マークと第2基準マークとが形成された基準板と;
    ベースライン計測のために、前記第1基準マークが前記
    第1のマーク検出手段の検出中心点近傍に位置し、かつ
    前記第2基準マークが前記マスクのマークの投影点近傍
    に位置するように前記基板ステージを位置決めする制御
    手段と;該位置決めが行なわれたとき、前記第1干渉計
    によって測定されるステージの現在位置と前記第2干渉
    計によって測定されるステージの現在位置とが同一位置
    として認定されるように、前記第1干渉計と第2干渉計
    の少なくとも一方による座標測定値を補正する補正手段
    とを設けたことを特徴とする投影露光装置。
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