JPH1118800A - ラットチトクロームp−450分子種分別定量用キット - Google Patents
ラットチトクロームp−450分子種分別定量用キットInfo
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- JPH1118800A JPH1118800A JP9193402A JP19340297A JPH1118800A JP H1118800 A JPH1118800 A JP H1118800A JP 9193402 A JP9193402 A JP 9193402A JP 19340297 A JP19340297 A JP 19340297A JP H1118800 A JPH1118800 A JP H1118800A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ラットチトクロームP−450各分子種のm
RNAの定量的RT−PCR法、及び該方法に使用され
るキットを提供する。 【解決手段】 核酸増幅法によるラットのチトクローム
P−450分子種mRNAの定量分析に内部標準として
使用される核酸であって、定量分析しようとする分子種
のmRNA由来の増幅産物とは区別できる鎖長の増幅産
物を、定量分析しようとする分子種のmRNAと同じ効
率で与える核酸。該核酸を内部標準として使用する前記
mRNAの定量分析方法。前記mRNA由来の核酸の増
幅に使用されるプライマーと、前記核酸を含有する分析
用キット。
RNAの定量的RT−PCR法、及び該方法に使用され
るキットを提供する。 【解決手段】 核酸増幅法によるラットのチトクローム
P−450分子種mRNAの定量分析に内部標準として
使用される核酸であって、定量分析しようとする分子種
のmRNA由来の増幅産物とは区別できる鎖長の増幅産
物を、定量分析しようとする分子種のmRNAと同じ効
率で与える核酸。該核酸を内部標準として使用する前記
mRNAの定量分析方法。前記mRNA由来の核酸の増
幅に使用されるプライマーと、前記核酸を含有する分析
用キット。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薬物等によるチトク
ロームP−450誘導能の有無を検定する過程で行われ
るラットにおける該分子種量の変動をmRNA量として
定量分析する方法に関し、各分子種を分別するための特
異的なプライマー群と内部標準となりうる核酸を含むこ
とを特徴とする。
ロームP−450誘導能の有無を検定する過程で行われ
るラットにおける該分子種量の変動をmRNA量として
定量分析する方法に関し、各分子種を分別するための特
異的なプライマー群と内部標準となりうる核酸を含むこ
とを特徴とする。
【0002】
【従来の技術】チトクロームP−450(CYP)は肝
ミクロゾームに存在する重要な薬物代謝酵素であり、毒
物・発癌性物質・ステロイドなどを含む広範な薬物の代
謝に関与している。種々の動物で多くのP−450分子
種の存在が確認されており[DNA アンド セル バ
イオロジー(DNA and Cell Biology)、第12巻、第1
〜51頁(1993)]、これらは一般的に低い基質特
異性をもち、結果的に非常に多数の化学物質の酸化的代
謝を行っている。一般に代謝は薬物の水溶性を増して排
泄を促進すると共に、薬物の体内での化学変化により受
容体との親和性を低下させて薬力学的効果の減少あるい
は消失を引き起こす。しかし、逆に代謝により活性化す
る薬物の存在もよく知られており、また代謝過程で生成
した不安定かつ反応性の高い中間代謝物が細胞内のDN
A、RNA、蛋白質や脂質と反応し、毒性、発癌性、催
奇形性を発揮するような例が多数報告されている[キャ
ンサー リサーチ(Cancer Research )、第42巻、第
4875〜4917頁(1982)]。そのためP−4
50の誘導または阻害は薬物代謝に量的に影響を及ぼす
だけでなく薬物代謝パターンも変化させ臨床的に重要な
意味を持っている。医薬品を開発する際、その薬物の薬
物代謝酵素系への影響の検討が薬物動態試験ガイドライ
ンの項目として挙げられている。安全性の高い医薬品を
開発するためにはP−450の主要な分子種ごとの誘導
の有無を検証するデータが有用である。従来P−450
の定量は抗体を用いて行われてきた。しかしP−450
は高い類似性を有する多くの分子種から成るため、個々
の分子種を完全に分別検出する抗体を得ることは困難で
ある。現在、ラットチトクロームP−450分子種に対
する抗体や抗体を用いた検出キットは第一化学薬品株式
会社やアマシャム社から市販されているが、その特異性
は厳密ではない。また、一部の分子種につき比較的特異
性の高い抗体が得られたとしても、優れた品質の抗体を
安定して十分量得ることは困難を伴う。また、現状の抗
体法は半定量的な検出法であり、シグナルの強弱により
P−450の誘導の有無を判定するのみである。更にP
−450は薬物投与等により単一の分子種の発現量が変
動するのでなく、複数の分子種が複雑に変動している
が、抗体法では個々の分子種に対する抗体を用意し、別
個に反応を行う必要があり繁雑である。現在、従来の抗
体による検査法に代り、特異性の面で優れ、高感度でか
つ簡便な定量法の確立が求められている。酵素蛋白の発
現を高感度に検出するための方法に該酵素をコードする
遺伝子の発現を測るRT−PCR法が挙げられる。RT
−PCR法とはmRNAを鋳型とし、逆転写反応により
cDNAを合成後、PCRによる核酸増幅を行う方法で
あり、定量的PCR法を適用することによりmRNAの
定量分析を行うことができる。
ミクロゾームに存在する重要な薬物代謝酵素であり、毒
物・発癌性物質・ステロイドなどを含む広範な薬物の代
謝に関与している。種々の動物で多くのP−450分子
種の存在が確認されており[DNA アンド セル バ
イオロジー(DNA and Cell Biology)、第12巻、第1
〜51頁(1993)]、これらは一般的に低い基質特
異性をもち、結果的に非常に多数の化学物質の酸化的代
謝を行っている。一般に代謝は薬物の水溶性を増して排
泄を促進すると共に、薬物の体内での化学変化により受
容体との親和性を低下させて薬力学的効果の減少あるい
は消失を引き起こす。しかし、逆に代謝により活性化す
る薬物の存在もよく知られており、また代謝過程で生成
した不安定かつ反応性の高い中間代謝物が細胞内のDN
A、RNA、蛋白質や脂質と反応し、毒性、発癌性、催
奇形性を発揮するような例が多数報告されている[キャ
ンサー リサーチ(Cancer Research )、第42巻、第
4875〜4917頁(1982)]。そのためP−4
50の誘導または阻害は薬物代謝に量的に影響を及ぼす
だけでなく薬物代謝パターンも変化させ臨床的に重要な
意味を持っている。医薬品を開発する際、その薬物の薬
物代謝酵素系への影響の検討が薬物動態試験ガイドライ
ンの項目として挙げられている。安全性の高い医薬品を
開発するためにはP−450の主要な分子種ごとの誘導
の有無を検証するデータが有用である。従来P−450
の定量は抗体を用いて行われてきた。しかしP−450
は高い類似性を有する多くの分子種から成るため、個々
の分子種を完全に分別検出する抗体を得ることは困難で
ある。現在、ラットチトクロームP−450分子種に対
する抗体や抗体を用いた検出キットは第一化学薬品株式
会社やアマシャム社から市販されているが、その特異性
は厳密ではない。また、一部の分子種につき比較的特異
性の高い抗体が得られたとしても、優れた品質の抗体を
安定して十分量得ることは困難を伴う。また、現状の抗
体法は半定量的な検出法であり、シグナルの強弱により
P−450の誘導の有無を判定するのみである。更にP
−450は薬物投与等により単一の分子種の発現量が変
動するのでなく、複数の分子種が複雑に変動している
が、抗体法では個々の分子種に対する抗体を用意し、別
個に反応を行う必要があり繁雑である。現在、従来の抗
体による検査法に代り、特異性の面で優れ、高感度でか
つ簡便な定量法の確立が求められている。酵素蛋白の発
現を高感度に検出するための方法に該酵素をコードする
遺伝子の発現を測るRT−PCR法が挙げられる。RT
−PCR法とはmRNAを鋳型とし、逆転写反応により
cDNAを合成後、PCRによる核酸増幅を行う方法で
あり、定量的PCR法を適用することによりmRNAの
定量分析を行うことができる。
【0003】現在までに限られた種類のP−450分子
種について、個別に定量的PCR法を適用したRT−P
CR法により、その該遺伝子の発現量を推定した例はい
くつか報告されている。例えばラットCYP1A1mR
NAの誘導はキャンサー リサーチ、第54巻、第62
〜68頁(1994)や、メソッズ イン エンザイモ
ロジー(Methods in Enzymology )、第272巻、第4
01〜412頁(1996)等により報告されている。
一方、半定量法ではRT−PCR法により複数のP−4
50分子種相互の量的変動を見た例はある。例えばラッ
ト肝におけるCYP3Aサブファミリーに属するCYP
3A2、CYP3A9、CYP3A18並びにCYP3
A23各々近縁分子種について、ハウスキーピングジー
ンであるβ−アクチン遺伝子の発現量を標準としてその
相対量を求め、それぞれのCYP3A遺伝子の発現量に
ついて推定した報告がある[アーカイブズ オブ バイ
オケミストリー アンド バイオフィジックス(Archiv
es of Biochemistry and Biophysics )、第337巻、
第62−68頁(1997)]。また、CYP1A1、
CYP1A2、CYP2B1/2(両者を合せた量とし
て測定)、CYP2C11、CYP2E1、CYP3A
1、CYP3A2、CYP4A1更にFACO(ファッ
ティ アシルCoAオキシダーゼ遺伝子)の発現量を、
ハウスキーピングジーンであるシクロフィリン遺伝子の
発現量を標準として推定した報告もある[バイオケミカ
ル ファーマコロジー(Biochemical Pharmacology)、
第52巻、第781〜792頁(1996)]。しか
し、RT−PCRにおける増幅効率は同一反応下でもプ
ライマーの配列、増幅される配列、増幅産物のサイズに
より大きく異なり、かつPCRには反応生成物がある程
度以上増幅するとプラトーに達する現象があるため、増
幅産物のサイズやその塩基配列の全く異なる遺伝子の最
終増幅量の比はその初期比を反映していない場合が多
い。このためβ−アクチン遺伝子やシクロフィリン遺伝
子の発現量を標準とした方法はあくまでも増減の目安に
すぎない。
種について、個別に定量的PCR法を適用したRT−P
CR法により、その該遺伝子の発現量を推定した例はい
くつか報告されている。例えばラットCYP1A1mR
NAの誘導はキャンサー リサーチ、第54巻、第62
〜68頁(1994)や、メソッズ イン エンザイモ
ロジー(Methods in Enzymology )、第272巻、第4
01〜412頁(1996)等により報告されている。
一方、半定量法ではRT−PCR法により複数のP−4
50分子種相互の量的変動を見た例はある。例えばラッ
ト肝におけるCYP3Aサブファミリーに属するCYP
3A2、CYP3A9、CYP3A18並びにCYP3
A23各々近縁分子種について、ハウスキーピングジー
ンであるβ−アクチン遺伝子の発現量を標準としてその
相対量を求め、それぞれのCYP3A遺伝子の発現量に
ついて推定した報告がある[アーカイブズ オブ バイ
オケミストリー アンド バイオフィジックス(Archiv
es of Biochemistry and Biophysics )、第337巻、
第62−68頁(1997)]。また、CYP1A1、
CYP1A2、CYP2B1/2(両者を合せた量とし
て測定)、CYP2C11、CYP2E1、CYP3A
1、CYP3A2、CYP4A1更にFACO(ファッ
ティ アシルCoAオキシダーゼ遺伝子)の発現量を、
ハウスキーピングジーンであるシクロフィリン遺伝子の
発現量を標準として推定した報告もある[バイオケミカ
ル ファーマコロジー(Biochemical Pharmacology)、
第52巻、第781〜792頁(1996)]。しか
し、RT−PCRにおける増幅効率は同一反応下でもプ
ライマーの配列、増幅される配列、増幅産物のサイズに
より大きく異なり、かつPCRには反応生成物がある程
度以上増幅するとプラトーに達する現象があるため、増
幅産物のサイズやその塩基配列の全く異なる遺伝子の最
終増幅量の比はその初期比を反映していない場合が多
い。このためβ−アクチン遺伝子やシクロフィリン遺伝
子の発現量を標準とした方法はあくまでも増減の目安に
すぎない。
【0004】特表平5−504886号公報には複数の
サイトカインのmRNAの定量分析に内部標準として使
用される核酸セグメントが例示されている。これらを用
いることにより、測定対象の核酸と内部標準とを同一の
プライマーで増幅する定量的PCRが可能である。しか
し、各サイトカインについて該内部標準より増幅される
反応生成物の増幅効率にはそれぞれ差があり、例えばI
L−1βとアポリポタンパク質−Eでは105 倍の差が
あることが示されている。このため同一内部標準を用い
て複数のサイトカインを定量分析する場合には、それぞ
れの測定対照につき逆転写反応時に添加する内部標準量
を変えて反応させる必要があり、更にPCRの反応条件
を個々に変更する必要もあり繁雑である。また標的mR
NA由来増幅産物と内部標準由来増幅産物のサイズの関
係については、両産物のサイズが相違し、かつ好適な分
析系における固有の検出限界内にあるようデザインする
こととあるだけである。例えばM−CSFでは前者が1
71bp、後者が302bpとかなりの差があり、特別
な考慮は払われていない。PCRにおいては一般的に短
いフラグメントが優先的に増幅される傾向があり、その
ため両者の増幅効率に差が出る原因になりうる。更に、
ここに記載のサイトカインについてはmRNA由来増幅
産物と内部標準由来増幅産物のサイズがお互いに類似し
ているものが多く、複数のサイトカインにつき定量分析
した場合誤りの原因になりやすい。すなわちPDGF−
A、PDGF−B、LDL−R、HMG、IL−2、P
DGF−RはmRNA由来増幅産物は217〜258b
pの間、内部標準由来増幅産物はすべて300〜305
bpであり増幅産物サイズからは簡単にはサイトカイン
の種類を判別できない。
サイトカインのmRNAの定量分析に内部標準として使
用される核酸セグメントが例示されている。これらを用
いることにより、測定対象の核酸と内部標準とを同一の
プライマーで増幅する定量的PCRが可能である。しか
し、各サイトカインについて該内部標準より増幅される
反応生成物の増幅効率にはそれぞれ差があり、例えばI
L−1βとアポリポタンパク質−Eでは105 倍の差が
あることが示されている。このため同一内部標準を用い
て複数のサイトカインを定量分析する場合には、それぞ
れの測定対照につき逆転写反応時に添加する内部標準量
を変えて反応させる必要があり、更にPCRの反応条件
を個々に変更する必要もあり繁雑である。また標的mR
NA由来増幅産物と内部標準由来増幅産物のサイズの関
係については、両産物のサイズが相違し、かつ好適な分
析系における固有の検出限界内にあるようデザインする
こととあるだけである。例えばM−CSFでは前者が1
71bp、後者が302bpとかなりの差があり、特別
な考慮は払われていない。PCRにおいては一般的に短
いフラグメントが優先的に増幅される傾向があり、その
ため両者の増幅効率に差が出る原因になりうる。更に、
ここに記載のサイトカインについてはmRNA由来増幅
産物と内部標準由来増幅産物のサイズがお互いに類似し
ているものが多く、複数のサイトカインにつき定量分析
した場合誤りの原因になりやすい。すなわちPDGF−
A、PDGF−B、LDL−R、HMG、IL−2、P
DGF−RはmRNA由来増幅産物は217〜258b
pの間、内部標準由来増幅産物はすべて300〜305
bpであり増幅産物サイズからは簡単にはサイトカイン
の種類を判別できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】薬物動態試験の第一ス
テップで通常用いられるラットのP−450分子種の量
的変動の試験に当り、(1)同一反応条件下で複数の分
子種を簡便に検出できる、(2)試験結果に定量性があ
る、(3)作業量、試薬のコスト等が過大でない、等の
条件を満たす方法が確立されれば薬物のP−450各分
子種に及ぼす影響が詳細に把握でき有益である。したが
って本発明の目的は、上記条件を満たす定量分析方法の
確立、特にラットチトクロームP−450各分子種のm
RNAの定量分析に使用可能な該内部標準を用いた定量
的RT−PCR法、並びに該方法に使用されるキットを
提供することにある。
テップで通常用いられるラットのP−450分子種の量
的変動の試験に当り、(1)同一反応条件下で複数の分
子種を簡便に検出できる、(2)試験結果に定量性があ
る、(3)作業量、試薬のコスト等が過大でない、等の
条件を満たす方法が確立されれば薬物のP−450各分
子種に及ぼす影響が詳細に把握でき有益である。したが
って本発明の目的は、上記条件を満たす定量分析方法の
確立、特にラットチトクロームP−450各分子種のm
RNAの定量分析に使用可能な該内部標準を用いた定量
的RT−PCR法、並びに該方法に使用されるキットを
提供することにある。
【0006】
【発明を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は核酸増幅法によるラットのチトクロ
ームP−450分子種mRNAの定量分析に内部標準と
して使用される核酸に関する発明であって、核酸増幅法
に使用されるプライマーによって定量分析しようとする
分子種のmRNA由来の増幅産物とは区別できる鎖長の
増幅産物を、定量分析しようとする分子種のmRNAと
同じ効率で与えることができる核酸であることを特徴と
する。CYP1A1、CYP1A2、CYP2B1、C
YP2B2、CYP2C11、CYP2E1、CYP3
A1、CYP3A2及びCYP4A1のmRNA定量に
用いられる核酸としては配列表の配列番号18に示され
る塩基配列を有する核酸が挙げられる。また、本発明の
第2の発明は核酸増幅法によるラットのチトクロームP
−450分子種mRNAの定量分析に使用されるキット
に関する発明であって、チトクロームP−450分子種
mRNA由来の核酸の増幅に使用されるプライマーと第
1の発明の核酸とを含有することを特徴とする。更に、
本発明の第3の発明は核酸増幅法によるラットのチトク
ロームP−450分子種mRNAの定量分析方法であっ
て、第1の発明の核酸を内部標準として使用することを
特徴とする。
発明の第1の発明は核酸増幅法によるラットのチトクロ
ームP−450分子種mRNAの定量分析に内部標準と
して使用される核酸に関する発明であって、核酸増幅法
に使用されるプライマーによって定量分析しようとする
分子種のmRNA由来の増幅産物とは区別できる鎖長の
増幅産物を、定量分析しようとする分子種のmRNAと
同じ効率で与えることができる核酸であることを特徴と
する。CYP1A1、CYP1A2、CYP2B1、C
YP2B2、CYP2C11、CYP2E1、CYP3
A1、CYP3A2及びCYP4A1のmRNA定量に
用いられる核酸としては配列表の配列番号18に示され
る塩基配列を有する核酸が挙げられる。また、本発明の
第2の発明は核酸増幅法によるラットのチトクロームP
−450分子種mRNAの定量分析に使用されるキット
に関する発明であって、チトクロームP−450分子種
mRNA由来の核酸の増幅に使用されるプライマーと第
1の発明の核酸とを含有することを特徴とする。更に、
本発明の第3の発明は核酸増幅法によるラットのチトク
ロームP−450分子種mRNAの定量分析方法であっ
て、第1の発明の核酸を内部標準として使用することを
特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明に使用されるプライマーの塩基配列は、例え
ばバイオケミカル ファーマコロジー、第52巻、第7
81〜792頁(1996)を参考にしており配列表の
配列番号1〜16の一部又は全部である。これらのプラ
イマーを後記表1に示すように組合せてRT−PCRを
実施することにより、9種のラットチトクロームP−4
50の分子種CYP1A1、CYP1A2、CYP2B
1、CYP2B2、CYP2C11、CYP2E1、C
YP3A1、CYP3A2およびCYP4A1のmRN
A量を定量分析することができる。
る。本発明に使用されるプライマーの塩基配列は、例え
ばバイオケミカル ファーマコロジー、第52巻、第7
81〜792頁(1996)を参考にしており配列表の
配列番号1〜16の一部又は全部である。これらのプラ
イマーを後記表1に示すように組合せてRT−PCRを
実施することにより、9種のラットチトクロームP−4
50の分子種CYP1A1、CYP1A2、CYP2B
1、CYP2B2、CYP2C11、CYP2E1、C
YP3A1、CYP3A2およびCYP4A1のmRN
A量を定量分析することができる。
【0008】また、内部標準として使用される核酸は上
記のRT−PCR反応に添加された場合に試料中の標的
mRNA由来の増幅産物とは区別可能なサイズの増幅産
物を与えるものである。すなわち、該内部標準として使
用される核酸は目的とする標的mRNAの増幅に用いら
れる2種のプライマーの塩基配列を有しており、かつそ
の間の距離は標的mRNAのものとは異なっている。ま
た、該内部標準として使用される核酸は標的mRNAと
同じ増幅効率で増幅産物を与えるよう配慮されなければ
ならない。そのためには内部標準の塩基配列を工夫し、
好適には内部標準由来増幅産物のサイズが標的mRNA
由来増幅産物の75〜125%の範囲であることが望ま
しい。
記のRT−PCR反応に添加された場合に試料中の標的
mRNA由来の増幅産物とは区別可能なサイズの増幅産
物を与えるものである。すなわち、該内部標準として使
用される核酸は目的とする標的mRNAの増幅に用いら
れる2種のプライマーの塩基配列を有しており、かつそ
の間の距離は標的mRNAのものとは異なっている。ま
た、該内部標準として使用される核酸は標的mRNAと
同じ増幅効率で増幅産物を与えるよう配慮されなければ
ならない。そのためには内部標準の塩基配列を工夫し、
好適には内部標準由来増幅産物のサイズが標的mRNA
由来増幅産物の75〜125%の範囲であることが望ま
しい。
【0009】このような内部標準核酸は、複数の標的m
RNAの定量分析に使用できるものを作製することがで
き、例えば配列表の配列番号18に示す塩基配列を有す
る核酸はラットチトクロームP−450の分子種のうち
上記の9種の定量分析に使用することができる。また該
核酸には配列表の配列番号19と配列表の配列番号20
に示すシクロフィリンを増幅するためのプライマー対の
配列(又は相補配列)も含まれている。肝臓中のシクロ
フィリンmRNAの発現量は比較的一定しており薬物投
与による影響を受けにくくハウスキーピングジーンと考
えられる。P−450分子種の増幅と共にシクロフィリ
ンについても定量RT−PCRを行うことにより、例え
ば試料中のRNAの分解等試料の純度に起因する定量分
析結果の誤りを補正することが可能であり、より正確な
定量分析が可能なように工夫されているがシクロフィリ
ンに限定するものではなく、例えばβーアクチンやグリ
セルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼなどの薬物投
与による影響を受けにくいハウスキーピングジーンでも
よい。内部標準はDNA、RNAどちらの形態でもよい
が、逆転写反応の効率を考慮に入れた定量分析を行うた
めにはRNAの方が望ましい。配列表の配列番号17に
塩基配列を示すDNAは、上記の配列表の配列番号18
に示される塩基配列を含有し、その5’側にSP6プロ
モーターを、また3’側にポリA配列を有している。該
DNAを鋳型とし、SP6RNAポリメラーゼを用いた
転写反応を行うことにより、配列表の配列番号18に示
す塩基配列とポリA配列とを有するRNAを合成するこ
とができる。ポリA配列を有する内部標準は逆転写反応
時オリゴ(dT)プライマーにて逆転写可能で便利であ
るがポリA配列がなくてもよい。また配列表の配列番号
17のDNAにはその5’端付近と3’端付近に制限酵
素認識配列(EcoRIとPstI)を含んでおり、こ
の間のDNAを適当なベクターにクローニングすること
ができ、更に271〜276bpの位置にも制限酵素認
識配列(BamHI)を配置しRNAに転写後DNA鋳
型を除去するのに便利なよう工夫されているが、これら
は特になくてもよい。またRNAに転写するためのSP
6プロモーター配列はT7プロモーター配列やmRNA
への転写に使用される他のプロモーターでもよく、また
DNAを内部標準として用いる際には特に必要としな
い。
RNAの定量分析に使用できるものを作製することがで
き、例えば配列表の配列番号18に示す塩基配列を有す
る核酸はラットチトクロームP−450の分子種のうち
上記の9種の定量分析に使用することができる。また該
核酸には配列表の配列番号19と配列表の配列番号20
に示すシクロフィリンを増幅するためのプライマー対の
配列(又は相補配列)も含まれている。肝臓中のシクロ
フィリンmRNAの発現量は比較的一定しており薬物投
与による影響を受けにくくハウスキーピングジーンと考
えられる。P−450分子種の増幅と共にシクロフィリ
ンについても定量RT−PCRを行うことにより、例え
ば試料中のRNAの分解等試料の純度に起因する定量分
析結果の誤りを補正することが可能であり、より正確な
定量分析が可能なように工夫されているがシクロフィリ
ンに限定するものではなく、例えばβーアクチンやグリ
セルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼなどの薬物投
与による影響を受けにくいハウスキーピングジーンでも
よい。内部標準はDNA、RNAどちらの形態でもよい
が、逆転写反応の効率を考慮に入れた定量分析を行うた
めにはRNAの方が望ましい。配列表の配列番号17に
塩基配列を示すDNAは、上記の配列表の配列番号18
に示される塩基配列を含有し、その5’側にSP6プロ
モーターを、また3’側にポリA配列を有している。該
DNAを鋳型とし、SP6RNAポリメラーゼを用いた
転写反応を行うことにより、配列表の配列番号18に示
す塩基配列とポリA配列とを有するRNAを合成するこ
とができる。ポリA配列を有する内部標準は逆転写反応
時オリゴ(dT)プライマーにて逆転写可能で便利であ
るがポリA配列がなくてもよい。また配列表の配列番号
17のDNAにはその5’端付近と3’端付近に制限酵
素認識配列(EcoRIとPstI)を含んでおり、こ
の間のDNAを適当なベクターにクローニングすること
ができ、更に271〜276bpの位置にも制限酵素認
識配列(BamHI)を配置しRNAに転写後DNA鋳
型を除去するのに便利なよう工夫されているが、これら
は特になくてもよい。またRNAに転写するためのSP
6プロモーター配列はT7プロモーター配列やmRNA
への転写に使用される他のプロモーターでもよく、また
DNAを内部標準として用いる際には特に必要としな
い。
【0010】一般的な定量分析方法は検体より抽出した
粗RNA試料に既知量の内部標準RNAを段階的に希釈
したものを加え、オリゴ(dT)プライマー又はランダ
ムプライマーを用いて逆転写反応し各々一本鎖cDNA
とする。測定しようとするP−450分子種ごとに新た
にチューブを用意し、上記一本鎖cDNA液を分注、そ
れぞれの分子種に対応するプライマー対を加えPCRに
てそれぞれ増幅する。この際の核酸増幅反応は特に限定
されず、ヌクレイック アシッド シークエンス−ベー
スド アンプリフィケーション[Nucleic Acid Sequenc
e-Based Amplification(NASBA)、特開平2−5864号
公報]であってもよく、その反応条件も特に限定されな
い。内部標準に関して増幅時同一の条件下ですべての分
子種が効率良く増幅するように、プライマーや内部配列
が設定されていることが簡便性という観点から重要とな
る。配列表の配列番号17の転写産物であるRNA内部
標準は実施例2に示すように同一の条件下ですべてのラ
ットチトクロームP−450分子種の増幅効率がそろっ
ている。このため異なる分子種の定量分析においても、
逆転写反応を行う際に内部標準を広い濃度範囲に段階希
釈して用いる必要はなく、PCRの際にプライマーを変
えるだけで同一条件下で定量分析可能である。
粗RNA試料に既知量の内部標準RNAを段階的に希釈
したものを加え、オリゴ(dT)プライマー又はランダ
ムプライマーを用いて逆転写反応し各々一本鎖cDNA
とする。測定しようとするP−450分子種ごとに新た
にチューブを用意し、上記一本鎖cDNA液を分注、そ
れぞれの分子種に対応するプライマー対を加えPCRに
てそれぞれ増幅する。この際の核酸増幅反応は特に限定
されず、ヌクレイック アシッド シークエンス−ベー
スド アンプリフィケーション[Nucleic Acid Sequenc
e-Based Amplification(NASBA)、特開平2−5864号
公報]であってもよく、その反応条件も特に限定されな
い。内部標準に関して増幅時同一の条件下ですべての分
子種が効率良く増幅するように、プライマーや内部配列
が設定されていることが簡便性という観点から重要とな
る。配列表の配列番号17の転写産物であるRNA内部
標準は実施例2に示すように同一の条件下ですべてのラ
ットチトクロームP−450分子種の増幅効率がそろっ
ている。このため異なる分子種の定量分析においても、
逆転写反応を行う際に内部標準を広い濃度範囲に段階希
釈して用いる必要はなく、PCRの際にプライマーを変
えるだけで同一条件下で定量分析可能である。
【0011】配列表の配列番号1〜16記載のオリゴヌ
クレオチドはラットチトクロームP−450各分子種を
特異的に増幅可能でそれぞれの増幅サイズが異なる。下
記表1に各配列が増幅可能なP−450分子種とその増
幅サイズ、更に配列表の配列番号18に示す塩基配列を
含む内部標準を用いた際の内部標準由来の増幅産物のサ
イズを示す。内部標準由来増幅産物のサイズはmRNA
由来増幅産物のそれに対して±25%以内になるよう設
計されている。
クレオチドはラットチトクロームP−450各分子種を
特異的に増幅可能でそれぞれの増幅サイズが異なる。下
記表1に各配列が増幅可能なP−450分子種とその増
幅サイズ、更に配列表の配列番号18に示す塩基配列を
含む内部標準を用いた際の内部標準由来の増幅産物のサ
イズを示す。内部標準由来増幅産物のサイズはmRNA
由来増幅産物のそれに対して±25%以内になるよう設
計されている。
【0012】
【表1】 表 1 ───────────────────────────────── 上流プライマー下流プライマー 増幅される 増幅サイズ(bp) (配列番号) (配列番号) P-450 分子種 目的遺伝子 内部標準 ───────────────────────────────── 1 2 CYP1A1 332 264 3 4 CYP1A2 237 266 5 6 CYP2B1/2 550 438 7 8 CYP2C11 249 300 9 10 CYP2E1 474 378 11 12 CYP3A1 581 456 13 14 CYP3A2 117 141 15 16 CYP4A1 345 275 ─────────────────────────────────
【0013】配列表の配列番号5及び6記載のオリゴヌ
クレオチドで増幅した際に得られるmRNA由来のフラ
グメントはCYP2B1とCYP2B2由来cDNA断
片の混合物である。両者の分別定量分析は該フラグメン
トを区別可能な制限酵素で切断し、残存フラグメントと
切断フラグメントの量比を求めることにより可能であ
る。本発明者らは制限酵素MunIがCYP2B1遺伝
子由来の増幅産物は切断しないがCYP2B2遺伝子由
来の増幅産物を切断することから分別可能であることを
見出した。
クレオチドで増幅した際に得られるmRNA由来のフラ
グメントはCYP2B1とCYP2B2由来cDNA断
片の混合物である。両者の分別定量分析は該フラグメン
トを区別可能な制限酵素で切断し、残存フラグメントと
切断フラグメントの量比を求めることにより可能であ
る。本発明者らは制限酵素MunIがCYP2B1遺伝
子由来の増幅産物は切断しないがCYP2B2遺伝子由
来の増幅産物を切断することから分別可能であることを
見出した。
【0014】増幅結果の解析法には特に限定はないが、
例えば核酸増幅反応液をアガロースゲル電気泳動に供し
た後、目的遺伝子由来増幅断片と内部標準由来増幅断片
とを比較定量分析する方法が使用できる。目的遺伝子由
来増幅断片と内部標準由来増幅断片量の測定方法は特に
限定されないが、ゲルを適当な核酸染色試薬、例えばエ
チジウムブロマイドやSYBR GreenIで染色
し、UVの照射によって蛍光として検出されるバンドの
位置より目的遺伝子由来増幅断片のバンドと、内部標準
由来増幅断片とを同定する。また、各バンドの蛍光シグ
ナル強度は、UV照射下写真撮影し肉眼で比較するか、
又は適当な装置、例えば蛍光イメージアナライザーにて
測定する。両者のシグナル強度が等しい時、目的遺伝子
初期量は内部標準添加量と等しい。標識物質、例えばラ
ジオアイソトープで増幅断片を標識して検出することも
可能であり、例えばラジオアイソトープ標識したプライ
マーを使用して増幅するか、あるいは増幅時[α−
32P]dCTP等のモノヌクレオチドトリリン酸を添加
することによって増幅断片を標識しアガロースゲル電気
泳動後、目的のバンドをゲルから切り出し、液体シンチ
レーションカウンターによりアイソトープ量を測定した
り、バンドの切り出しをせずに直接イメージアナライザ
ーで解析し、バンド強度を測定する方法がある。
例えば核酸増幅反応液をアガロースゲル電気泳動に供し
た後、目的遺伝子由来増幅断片と内部標準由来増幅断片
とを比較定量分析する方法が使用できる。目的遺伝子由
来増幅断片と内部標準由来増幅断片量の測定方法は特に
限定されないが、ゲルを適当な核酸染色試薬、例えばエ
チジウムブロマイドやSYBR GreenIで染色
し、UVの照射によって蛍光として検出されるバンドの
位置より目的遺伝子由来増幅断片のバンドと、内部標準
由来増幅断片とを同定する。また、各バンドの蛍光シグ
ナル強度は、UV照射下写真撮影し肉眼で比較するか、
又は適当な装置、例えば蛍光イメージアナライザーにて
測定する。両者のシグナル強度が等しい時、目的遺伝子
初期量は内部標準添加量と等しい。標識物質、例えばラ
ジオアイソトープで増幅断片を標識して検出することも
可能であり、例えばラジオアイソトープ標識したプライ
マーを使用して増幅するか、あるいは増幅時[α−
32P]dCTP等のモノヌクレオチドトリリン酸を添加
することによって増幅断片を標識しアガロースゲル電気
泳動後、目的のバンドをゲルから切り出し、液体シンチ
レーションカウンターによりアイソトープ量を測定した
り、バンドの切り出しをせずに直接イメージアナライザ
ーで解析し、バンド強度を測定する方法がある。
【0015】ここで使用する標識物質とは増幅物質を検
出し得るものであるならば、放射性、非放射性を問わな
い。非放射性の標識物質としては、例えばビオチン、ジ
オキシゲニン等のハプテン、フルオレセイン、ローダミ
ン等の蛍光物質あるいはアクリジン等の化学発光物質が
挙げられる。これら標識物質によりオリゴヌクレオチド
を標識する場合はいずれも公知手段(特開昭59−93
098号、特開昭59−93099号各公報参照)によ
り、標識化を行うことができる。またヌクレオチドトリ
リン酸を標識する場合は公知手段[プロシーディングズ
オブ ザ ナショナル アカデミー オブ サイエン
シーズ オブ ザ USA(Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA)、第80巻、第4045頁(1983)、特開昭6
3−152364号公報]に準じて行うか、市販品を利
用することができる。また増幅産物の分離手段も特に限
定されず、上記のアガロースゲル電気泳動のほか、イオ
ン−ペア逆相HPLCで分離しOD256値より定量
[バイオ テクニックス(Bio Techniques)、第20
巻、第250〜257頁(1996)]、直鎖ポリアク
リルアミド充てんキャピラリー電気泳動で分離し、P/
ACEシステム(System)〔ベックマン インス
ツルメント社(Beckman Instrument, Inc.)〕でレーザー
で誘導された蛍光を定量分析[アナリティカル バイオ
ケミストリー(Analytical Biochemistry )、第236
巻、第146〜152頁(1996)]する等の方法も
利用できる。
出し得るものであるならば、放射性、非放射性を問わな
い。非放射性の標識物質としては、例えばビオチン、ジ
オキシゲニン等のハプテン、フルオレセイン、ローダミ
ン等の蛍光物質あるいはアクリジン等の化学発光物質が
挙げられる。これら標識物質によりオリゴヌクレオチド
を標識する場合はいずれも公知手段(特開昭59−93
098号、特開昭59−93099号各公報参照)によ
り、標識化を行うことができる。またヌクレオチドトリ
リン酸を標識する場合は公知手段[プロシーディングズ
オブ ザ ナショナル アカデミー オブ サイエン
シーズ オブ ザ USA(Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA)、第80巻、第4045頁(1983)、特開昭6
3−152364号公報]に準じて行うか、市販品を利
用することができる。また増幅産物の分離手段も特に限
定されず、上記のアガロースゲル電気泳動のほか、イオ
ン−ペア逆相HPLCで分離しOD256値より定量
[バイオ テクニックス(Bio Techniques)、第20
巻、第250〜257頁(1996)]、直鎖ポリアク
リルアミド充てんキャピラリー電気泳動で分離し、P/
ACEシステム(System)〔ベックマン インス
ツルメント社(Beckman Instrument, Inc.)〕でレーザー
で誘導された蛍光を定量分析[アナリティカル バイオ
ケミストリー(Analytical Biochemistry )、第236
巻、第146〜152頁(1996)]する等の方法も
利用できる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるの
もではない。
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるの
もではない。
【0017】実施例1 内部標準DNAとその転写産物である内部標準RNAの
調製例を示す。配列表の配列番号21〜28に示すオリ
ゴヌクレオチドを合成し500ng/μlに調製した。
8種のオリゴヌクレオチド溶液各1μlと2. 5mMd
NTP等量混合物5μl、10×Ex Taq buf
fer 5μl、5U/μlTaKaRa Ex Ta
qTM 0.25μlを加え蒸留水にて全量50μlとし
た。2本鎖DNA合成はTaKaRa Thermal
Cycler MP(宝酒造社製)にセットし94
℃、5minから成る工程を1サイクル、その後94℃
で2分、55℃で2分、72℃で3分から成る工程を7
サイクルで行った。本反応液2μlをPCR反応液[1
×LA PCRTM buffer、400μMdNTP
等量混合物、2.5単位TaKaRa LA Ta
qTM、20pmol上流プライマー(配列表の配列番号
29)、20pmol下流プライマー(配列表の配列番
号30)]に加え100μlとした。TaKaRa T
hermal Cycler MPにセットしPCRは
94℃、2分から成る工程を1サイクル、その後94℃
で30秒、56℃で1分、72℃で1分から成る工程を
30サイクル行った。2%SeaPlaqueアガロー
スゲル(宝酒造)を用いて電気泳動し増幅産物を含む部
分のゲルを切り出した。Suprec−01(宝酒造)
を用いてゲル中の増幅産物を精製し、イソプロピルアル
コール沈殿により回収した。上記行程により調製された
内部標準DNAの塩基配列を配列表の配列番号17に示
した。内部標準RNAの調製はCompetitive
RNA Transcription Kit(宝酒
造)を用い説明書記載の方法に従い調製した。内部標準
DNA100ngより内部標準RNAを約5μg(1.
6×1013コピー相当)が得られた。
調製例を示す。配列表の配列番号21〜28に示すオリ
ゴヌクレオチドを合成し500ng/μlに調製した。
8種のオリゴヌクレオチド溶液各1μlと2. 5mMd
NTP等量混合物5μl、10×Ex Taq buf
fer 5μl、5U/μlTaKaRa Ex Ta
qTM 0.25μlを加え蒸留水にて全量50μlとし
た。2本鎖DNA合成はTaKaRa Thermal
Cycler MP(宝酒造社製)にセットし94
℃、5minから成る工程を1サイクル、その後94℃
で2分、55℃で2分、72℃で3分から成る工程を7
サイクルで行った。本反応液2μlをPCR反応液[1
×LA PCRTM buffer、400μMdNTP
等量混合物、2.5単位TaKaRa LA Ta
qTM、20pmol上流プライマー(配列表の配列番号
29)、20pmol下流プライマー(配列表の配列番
号30)]に加え100μlとした。TaKaRa T
hermal Cycler MPにセットしPCRは
94℃、2分から成る工程を1サイクル、その後94℃
で30秒、56℃で1分、72℃で1分から成る工程を
30サイクル行った。2%SeaPlaqueアガロー
スゲル(宝酒造)を用いて電気泳動し増幅産物を含む部
分のゲルを切り出した。Suprec−01(宝酒造)
を用いてゲル中の増幅産物を精製し、イソプロピルアル
コール沈殿により回収した。上記行程により調製された
内部標準DNAの塩基配列を配列表の配列番号17に示
した。内部標準RNAの調製はCompetitive
RNA Transcription Kit(宝酒
造)を用い説明書記載の方法に従い調製した。内部標準
DNA100ngより内部標準RNAを約5μg(1.
6×1013コピー相当)が得られた。
【0018】実施例2 配列表の配列番号1〜16に示されるオリゴヌクレオチ
ドからなるプライマーセットと、実施例1で作製された
内部標準RNAを用い、それぞれRT−PCRにて増幅
した。まず内部標準RNAを、大腸菌rRNA(30n
g/μl)、1mMEDTA(pH8.0)、10mM
塩化ナトリウム溶液を含む10mMトリス塩酸(pH
7.5)で、[A]1×107 コピー/μl、[B]4
×107 コピー/μl、[C]1.6×108 コピー/
μl、[D]6.4×108 コピー/μlとなるよう希
釈した。なお、以降の実施例で用いた内部標準RNAは
このように希釈されたものを使用した。RT−PCRは
TaKaRa RNA LAPCRTM Kit(AM
V)Ver.1.1(宝酒造)を用い説明書記載の方法
を一部変更して行った。すなわち内部標準RNA液5μ
lを最終1×RNAPCR buffer、5mM塩化
マグネシウム、1mM dNTP混合物、100単位R
Nase阻害剤、25単位AMV逆転写酵素、12.5
pmol Oligo dT−Adaptor pri
merから成る逆転写反応液に加え100μlとし、内
部標準各希釈段階につき1本づつ計4本PCRチューブ
に分注した。TaKaRa Thermal Cycl
er MPにセットし30℃で10分間、その後55℃
で20分間反応後、95℃、5分間加熱し酵素反応を止
めた。本反応液を冷却後、チューブ当り10μlずつを
PCR反応液[1×LA PCRTM buffer(M
g2+フリー)、2.5mM塩化マグネシウム、1.25
単位TaKaRa LA TaqTM、10pmol上流
プライマー、10pmol下流プライマー]40μlに
加えた。各プライマーの組合せは、表1に示す通りに行
い、内部標準RNA各希釈段階につき8分子種、計32
本PCR反応液を作成し、TaKaRa Therma
l Cycler MPにセットした。PCRは94
℃、2分から成る工程を1サイクル、その後94℃で3
0秒、56℃で30秒、72℃で30秒から成る工程を
24サイクル行った。各々増幅反応液5μlずつを、3
%NuSieve アガロースゲルにアプライし、ミニ
ゲル電気泳動システムMupid−2(コスモバイオ)
にて1×TAE緩衝液(0.48%トリス、0.114
(V/V)%酢酸、0.07%EDTA)中で100V
で電気泳動した。泳動終了後0.1μg/mlエチジウ
ムブロマイド液中で30分染色後、水にて1時間脱色し
蛍光イメージアナライザーFMBIOIIMulti−
View(宝酒造)にて電気泳動結果を解析した。得ら
れたDNA断片の電気泳動パターンの写真を図1に示
す。図1中Mは分子量マーカー(100bpラダー)を
示し、各レーン上に示すA、B、C、Dは内部標準の濃
度を示す。本プライマーセットと内部標準RNAは同一
反応条件下、上記8分子種相互の1サイクル当りの増幅
効率がそろっており、複数の分子種の定量実験を同時進
行するのに優れていることが示された。
ドからなるプライマーセットと、実施例1で作製された
内部標準RNAを用い、それぞれRT−PCRにて増幅
した。まず内部標準RNAを、大腸菌rRNA(30n
g/μl)、1mMEDTA(pH8.0)、10mM
塩化ナトリウム溶液を含む10mMトリス塩酸(pH
7.5)で、[A]1×107 コピー/μl、[B]4
×107 コピー/μl、[C]1.6×108 コピー/
μl、[D]6.4×108 コピー/μlとなるよう希
釈した。なお、以降の実施例で用いた内部標準RNAは
このように希釈されたものを使用した。RT−PCRは
TaKaRa RNA LAPCRTM Kit(AM
V)Ver.1.1(宝酒造)を用い説明書記載の方法
を一部変更して行った。すなわち内部標準RNA液5μ
lを最終1×RNAPCR buffer、5mM塩化
マグネシウム、1mM dNTP混合物、100単位R
Nase阻害剤、25単位AMV逆転写酵素、12.5
pmol Oligo dT−Adaptor pri
merから成る逆転写反応液に加え100μlとし、内
部標準各希釈段階につき1本づつ計4本PCRチューブ
に分注した。TaKaRa Thermal Cycl
er MPにセットし30℃で10分間、その後55℃
で20分間反応後、95℃、5分間加熱し酵素反応を止
めた。本反応液を冷却後、チューブ当り10μlずつを
PCR反応液[1×LA PCRTM buffer(M
g2+フリー)、2.5mM塩化マグネシウム、1.25
単位TaKaRa LA TaqTM、10pmol上流
プライマー、10pmol下流プライマー]40μlに
加えた。各プライマーの組合せは、表1に示す通りに行
い、内部標準RNA各希釈段階につき8分子種、計32
本PCR反応液を作成し、TaKaRa Therma
l Cycler MPにセットした。PCRは94
℃、2分から成る工程を1サイクル、その後94℃で3
0秒、56℃で30秒、72℃で30秒から成る工程を
24サイクル行った。各々増幅反応液5μlずつを、3
%NuSieve アガロースゲルにアプライし、ミニ
ゲル電気泳動システムMupid−2(コスモバイオ)
にて1×TAE緩衝液(0.48%トリス、0.114
(V/V)%酢酸、0.07%EDTA)中で100V
で電気泳動した。泳動終了後0.1μg/mlエチジウ
ムブロマイド液中で30分染色後、水にて1時間脱色し
蛍光イメージアナライザーFMBIOIIMulti−
View(宝酒造)にて電気泳動結果を解析した。得ら
れたDNA断片の電気泳動パターンの写真を図1に示
す。図1中Mは分子量マーカー(100bpラダー)を
示し、各レーン上に示すA、B、C、Dは内部標準の濃
度を示す。本プライマーセットと内部標準RNAは同一
反応条件下、上記8分子種相互の1サイクル当りの増幅
効率がそろっており、複数の分子種の定量実験を同時進
行するのに優れていることが示された。
【0019】実施例3 無処置6週齢雄ラット(日本SRL)より肝臓を摘出
し、肝臓の一部をTRIzolTM試薬(GibcoBR
L社製)に入れ説明書記載の方法に従い全RNAを抽
出、OD260値より濃度換算し500ng/μlに調
整した。これら全RNAをチューブ当り1μlずつ添加
し、実施例1で作製された内部標準RNA([ A] 1×
107 コピー/μl、[ B] 4×107 コピー/μl、
[ C] 1.6×108 コピー/μl、[ D] 6.4×1
08 コピー/μlのいずれかの溶液)5μlと共に実施
例2と同様に逆転写を行った。CYP1A2については
内部標準の濃度Bにつき、CYP2B1/2については
内部標準の濃度Aにつき、CYP2C11については内
部標準の濃度Dにつき、CYP2E1については内部標
準の濃度Cにつき、CYP3A1については内部標準の
濃度Cにつき、CYP3A2については内部標準の濃度
Bにつき、CYP4A1については内部標準の濃度Aに
つき並びにシクロフィリンについては内部標準の濃度C
につき実施例2に示すPCR反応組成及び温度パラメー
ターで20〜30サイクルで増幅した。各々増幅反応液
を1ウェル当り5μl、3%NuSieve アガロー
スゲルにアプライし電気泳動、エチジウムブロマイド液
中で染色し蛍光強度を測定した。図2にはCYP2E
1、図3にはCYP3A1につき種々のサイクルにおけ
るmRNA由来増幅産物(M)と内部標準由来増幅産物
(C)の蛍光強度比(M/C)をPCR時のサイクル数
(横軸)でプロットした例を示す。両者の増幅効率が等
しい時は蛍光強度比がサイクル数に関わらず一定にな
る。図に示したCYP2E1はいずれのサイクルでも蛍
光強度比が0.75に、CYP3A1は1になる。図に
は示さなかったが他の分子種の蛍光強度比はCYP1A
2は0.8、CYP2B1/2は1、CYP2C11は
0.7、CYP3A2は1、CYP4A1も1、シクロ
フィリンは0.9でほぼ一定で定量が可能であることが
わかった。CYP1A1の無処置肝臓での発現は非常に
低くmRNA由来増幅産物を検出できず、β−ナフトフ
ラボン誘導した肝臓を用いて同様の実験を行った。これ
についても内部標準の濃度Cでサイクル数に関わらず蛍
光強度比が1近くで一定になりmRNA、内部標準それ
ぞれに由来する産物の増幅効率はほぼ一致していること
が確認された。
し、肝臓の一部をTRIzolTM試薬(GibcoBR
L社製)に入れ説明書記載の方法に従い全RNAを抽
出、OD260値より濃度換算し500ng/μlに調
整した。これら全RNAをチューブ当り1μlずつ添加
し、実施例1で作製された内部標準RNA([ A] 1×
107 コピー/μl、[ B] 4×107 コピー/μl、
[ C] 1.6×108 コピー/μl、[ D] 6.4×1
08 コピー/μlのいずれかの溶液)5μlと共に実施
例2と同様に逆転写を行った。CYP1A2については
内部標準の濃度Bにつき、CYP2B1/2については
内部標準の濃度Aにつき、CYP2C11については内
部標準の濃度Dにつき、CYP2E1については内部標
準の濃度Cにつき、CYP3A1については内部標準の
濃度Cにつき、CYP3A2については内部標準の濃度
Bにつき、CYP4A1については内部標準の濃度Aに
つき並びにシクロフィリンについては内部標準の濃度C
につき実施例2に示すPCR反応組成及び温度パラメー
ターで20〜30サイクルで増幅した。各々増幅反応液
を1ウェル当り5μl、3%NuSieve アガロー
スゲルにアプライし電気泳動、エチジウムブロマイド液
中で染色し蛍光強度を測定した。図2にはCYP2E
1、図3にはCYP3A1につき種々のサイクルにおけ
るmRNA由来増幅産物(M)と内部標準由来増幅産物
(C)の蛍光強度比(M/C)をPCR時のサイクル数
(横軸)でプロットした例を示す。両者の増幅効率が等
しい時は蛍光強度比がサイクル数に関わらず一定にな
る。図に示したCYP2E1はいずれのサイクルでも蛍
光強度比が0.75に、CYP3A1は1になる。図に
は示さなかったが他の分子種の蛍光強度比はCYP1A
2は0.8、CYP2B1/2は1、CYP2C11は
0.7、CYP3A2は1、CYP4A1も1、シクロ
フィリンは0.9でほぼ一定で定量が可能であることが
わかった。CYP1A1の無処置肝臓での発現は非常に
低くmRNA由来増幅産物を検出できず、β−ナフトフ
ラボン誘導した肝臓を用いて同様の実験を行った。これ
についても内部標準の濃度Cでサイクル数に関わらず蛍
光強度比が1近くで一定になりmRNA、内部標準それ
ぞれに由来する産物の増幅効率はほぼ一致していること
が確認された。
【0020】実施例4 6週齢雄ラット(日本SRL)に、ペントバルビタール
を生理食塩水に溶かした溶液、1日1回50mg/K
g、4日間腹腔内に連投、また対照ラットには生理食塩
水を投与した。最終投与2時間後に断頭放血して肝臓を
摘出し、直ちに液体窒素で凍結後、使用直前まで−80
℃にて保存した。凍った肝臓の一部をTRIzolTM試
薬に入れ説明書記載の方法に従い全RNAを抽出、OD
260値より濃度換算し500ng/μlに調整した。
この全RNAをチューブ当り1μlずつ添加し、実施例
1で作製された内部標準RNA([A]1×107 コピ
ー/μl、[B]4×107 コピー/μl、[C]1.
6×108 コピー/μl、[D]6.4×108 コピー
/μlのいずれかの溶液)5μlと共に実施例2と同様
にCYP1A1、CYP1A2、CYP2B1、CYP
2B2、CYP2C11、CYP2E1、CYP3A
1、CYP3A2、CYP4A1並びにシクロフィリン
につき同時にRT−PCRを行った。各々増幅反応液を
5μlずつ3%NuSieveアガロースゲルにアプラ
イし電気泳動、エチジウムブロマイド液中で染色、UV
照射下写真撮影した。図4(1)にはCYP2B1/2
(両者の混合増幅)とCYP2C11の結果を示す。図
中PBはペントバルビタール投与ラット肝より抽出した
全RNAを用いた場合の反応生成物を、Cont.は生
理食塩水投与ラット肝よりの反応生成物を示す。各レー
ン上のA、B、C、Dは内部標準の濃度を示し、ゲル写
真横のc、mはそれぞれ内部標準由来の反応生成物とm
RNA由来の反応生成物であることを示している。判定
の際は、まず内部標準由来のバンドとmRNA由来のバ
ンドのシグナル強度が等しいレーンを捜す。すなわちC
YP2B1/2の場合ペントバルビタール投与時はCレ
ーンが、生食投与時ではAレーンが相当することより、
全RNA1ng当りのCYP2B1とCYP2B2の合
計分子数は、生食投与分では1×105 コピーと推定さ
れるが、ペントバルビタール投与分では1.6×106
コピーと推定されることからペントバルビタール投与に
よりこれら両分子種では16倍誘導されたと判定され
る。CYP2C11の場合、内部標準由来のバンドとm
RNA由来のバンドのシグナル強度が等しいレーンはペ
ントバルビタール投与、生食投与のいずれもCレーンで
あり両者共全RNA1ng当り1.6×106 コピーの
CYP2C11分子を含むと推定され、薬物投与により
該分子種は誘導されなかったと判定される。なお、図に
は示さなかったがシクロフィリンの増幅産物量は両者等
しく、本実験に用いた全RNAの両者の純度はほぼ等し
いと判断されたため結果を補正する必要はない。
を生理食塩水に溶かした溶液、1日1回50mg/K
g、4日間腹腔内に連投、また対照ラットには生理食塩
水を投与した。最終投与2時間後に断頭放血して肝臓を
摘出し、直ちに液体窒素で凍結後、使用直前まで−80
℃にて保存した。凍った肝臓の一部をTRIzolTM試
薬に入れ説明書記載の方法に従い全RNAを抽出、OD
260値より濃度換算し500ng/μlに調整した。
この全RNAをチューブ当り1μlずつ添加し、実施例
1で作製された内部標準RNA([A]1×107 コピ
ー/μl、[B]4×107 コピー/μl、[C]1.
6×108 コピー/μl、[D]6.4×108 コピー
/μlのいずれかの溶液)5μlと共に実施例2と同様
にCYP1A1、CYP1A2、CYP2B1、CYP
2B2、CYP2C11、CYP2E1、CYP3A
1、CYP3A2、CYP4A1並びにシクロフィリン
につき同時にRT−PCRを行った。各々増幅反応液を
5μlずつ3%NuSieveアガロースゲルにアプラ
イし電気泳動、エチジウムブロマイド液中で染色、UV
照射下写真撮影した。図4(1)にはCYP2B1/2
(両者の混合増幅)とCYP2C11の結果を示す。図
中PBはペントバルビタール投与ラット肝より抽出した
全RNAを用いた場合の反応生成物を、Cont.は生
理食塩水投与ラット肝よりの反応生成物を示す。各レー
ン上のA、B、C、Dは内部標準の濃度を示し、ゲル写
真横のc、mはそれぞれ内部標準由来の反応生成物とm
RNA由来の反応生成物であることを示している。判定
の際は、まず内部標準由来のバンドとmRNA由来のバ
ンドのシグナル強度が等しいレーンを捜す。すなわちC
YP2B1/2の場合ペントバルビタール投与時はCレ
ーンが、生食投与時ではAレーンが相当することより、
全RNA1ng当りのCYP2B1とCYP2B2の合
計分子数は、生食投与分では1×105 コピーと推定さ
れるが、ペントバルビタール投与分では1.6×106
コピーと推定されることからペントバルビタール投与に
よりこれら両分子種では16倍誘導されたと判定され
る。CYP2C11の場合、内部標準由来のバンドとm
RNA由来のバンドのシグナル強度が等しいレーンはペ
ントバルビタール投与、生食投与のいずれもCレーンで
あり両者共全RNA1ng当り1.6×106 コピーの
CYP2C11分子を含むと推定され、薬物投与により
該分子種は誘導されなかったと判定される。なお、図に
は示さなかったがシクロフィリンの増幅産物量は両者等
しく、本実験に用いた全RNAの両者の純度はほぼ等し
いと判断されたため結果を補正する必要はない。
【0021】図4(2)はCYP2B1とCYP2B2
の分別定量の例である。すなわち内部標準無添加で実施
例1と同様にRT−PCRを行った後、増幅反応液8μ
lに10×Mバッファー1μl、10mg/mlウシ血
清アルブミン0.1μl 4U/μl MunI酵素
(すべて宝酒造社製)1μlを加え37℃、1時間加温
し、そのうち6μlをアガロースゲル電気泳動したパタ
ーンを示す写真である。CYP2B1はMunI認識サ
イトを有さないため切断されず550bpのフラグメン
トを与え、CYP2B2は切断され438bpと112
bpのフラグメントを生ずる。CYP2B1の550b
pのバンドとCYP2B2の438bpのバンドのシグ
ナル強度より各々の量比を求めたところ、ペントバルビ
タール投与群ではCYP2B1とCYP2B2の量比は
3:1、生理食塩水投与群では3:2であった。よっ
て、ペントバルビタール投与によりCYP2B1とCY
P2B2は両者共誘導されているがCYP2B1の方が
よく誘導されていることがわかった。本実験の結果を表
2にまとめた。なお、CYP1A1は通常はほとんど発
現していないといわれており本実験でも検出されなかっ
た(1×104 コピー/ng全RNA 以下)。
の分別定量の例である。すなわち内部標準無添加で実施
例1と同様にRT−PCRを行った後、増幅反応液8μ
lに10×Mバッファー1μl、10mg/mlウシ血
清アルブミン0.1μl 4U/μl MunI酵素
(すべて宝酒造社製)1μlを加え37℃、1時間加温
し、そのうち6μlをアガロースゲル電気泳動したパタ
ーンを示す写真である。CYP2B1はMunI認識サ
イトを有さないため切断されず550bpのフラグメン
トを与え、CYP2B2は切断され438bpと112
bpのフラグメントを生ずる。CYP2B1の550b
pのバンドとCYP2B2の438bpのバンドのシグ
ナル強度より各々の量比を求めたところ、ペントバルビ
タール投与群ではCYP2B1とCYP2B2の量比は
3:1、生理食塩水投与群では3:2であった。よっ
て、ペントバルビタール投与によりCYP2B1とCY
P2B2は両者共誘導されているがCYP2B1の方が
よく誘導されていることがわかった。本実験の結果を表
2にまとめた。なお、CYP1A1は通常はほとんど発
現していないといわれており本実験でも検出されなかっ
た(1×104 コピー/ng全RNA 以下)。
【0022】
【表2】 表 2 ─────────────────────────────────── P−450 mRNA推定発現量(コピー/ng全RNA ) ペントバルビタール 分子種 ─────────────────── による誘導 生理食塩水投 ペントバルビタール 与ラット肝 投与ラット肝 ─────────────────────────────────── CYP1A1 検出されず 検出されず 不 明 CYP1A2 4×105 4×106 ± CYP2B1 6×104 1.2×106 ×20 CYP2B2 4×104 4×106 ×10 CYP2C11 3×106 3×106 ± CYP2E1 8×105 8×106 ± CYP3A1 1.6×106 3.2×106 ×2 CYP3A2 4×105 8×106 ×2 CYP4A1 1×105 1×106 ± ───────────────────────────────────
【0023】実施例5 β−ナフトフラボン投与によるP−450各分子種の変
動を実施例4と同様の方法にて行った。薬物はコーンオ
イルに懸濁し、6週齢、雄ラット(日本SRL)に1日
1回100mg/Kg、4日間腹腔内に連投、対照ラッ
トにはコーンオイルを投与した。図5にはCYP1A1
とCYP1A2の電気泳動パターンを写真として示す。
図中NFはβ−ナフトフラボン投与ラット肝より抽出し
た全RNAを用いた場合の反応生成物を、Cont.は
コーンオイル投与ラット肝よりの反応生成物を示す。各
レーン上のA、B、C、Dは内部標準の濃度を示し、ゲ
ル写真横のc、mはそれぞれ内部標準由来の反応生成物
とmRNA由来の反応生成物であることを示している。
β−ナフトフラボンはCYP1A遺伝子の発現を誘導す
ることが知られており、表3に示すようにCYP1A
1、CYP1A2をそれぞれ100倍以上と16倍誘導
した。更に、CYP2C11、CYP2E1遺伝子の発
現がそれぞれ8分の1、2分の1に抑制されることがわ
かった。CYP2B1とCYP2B2の分別定量の結
果、CYP2B1の発現はほとんど変化していないがC
YP2B2の発現が抑制されており検出されなかった。
動を実施例4と同様の方法にて行った。薬物はコーンオ
イルに懸濁し、6週齢、雄ラット(日本SRL)に1日
1回100mg/Kg、4日間腹腔内に連投、対照ラッ
トにはコーンオイルを投与した。図5にはCYP1A1
とCYP1A2の電気泳動パターンを写真として示す。
図中NFはβ−ナフトフラボン投与ラット肝より抽出し
た全RNAを用いた場合の反応生成物を、Cont.は
コーンオイル投与ラット肝よりの反応生成物を示す。各
レーン上のA、B、C、Dは内部標準の濃度を示し、ゲ
ル写真横のc、mはそれぞれ内部標準由来の反応生成物
とmRNA由来の反応生成物であることを示している。
β−ナフトフラボンはCYP1A遺伝子の発現を誘導す
ることが知られており、表3に示すようにCYP1A
1、CYP1A2をそれぞれ100倍以上と16倍誘導
した。更に、CYP2C11、CYP2E1遺伝子の発
現がそれぞれ8分の1、2分の1に抑制されることがわ
かった。CYP2B1とCYP2B2の分別定量の結
果、CYP2B1の発現はほとんど変化していないがC
YP2B2の発現が抑制されており検出されなかった。
【0024】
【表3】 表 3 ─────────────────────────────────── P−450 mRNA推定発現量(コピー/ng全RNA ) β−ナフトフラボン 分子種 ────────────────── による誘導 コーンオイル β−ナフトフラボン 投与ラット肝 投与ラット肝 ─────────────────────────────────── CYP1A1 検出されず 1.6×106 >×100 CYP1A2 4×105 6.4×106 ×16 CYP2B1 5×104 5×104 ± CYP2B2 5×104 検出されず <×1/5 CYP2C11 6.4×106 8×105 ×1/8 CYP2E1 4×105 2×105 ×1/2 CYP3A1 1.6×106 1.6×106 ± CYP3A2 8×105 8×106 ± CYP4A1 1×105 1×105 ± ───────────────────────────────────
【0025】実施例6 クロフィブレート投与によるP−450各分子種の変動
を実施例4と同様の方法にて行った。薬物はコーンオイ
ルに懸濁し、6週齢、雄ラット(日本SRL)に1日1
回250mg/Kg、4日間腹腔内に連投、対照ラット
にはコーンオイルを投与した。図6にはCYP4A1と
シクロフィリンの電気泳動パターンを写真として示す。
図中CLOはクロフィブレート投与ラット肝より抽出し
た全RNAを用いた場合の反応生成物を、Cont.は
コーンオイル投与ラット肝よりの反応生成物を示す。各
レーン上のA、B、C、Dは内部標準の濃度を示し、ゲ
ル写真横のc、mはそれぞれ内部標準由来の反応生成物
とmRNA由来の反応生成物であることを示している。
シクロフィリンの発現は両者等しい。クロフィブレート
はCYP4A1を誘導することが知られており、表4に
示すように16倍誘導した。更に、CYP2B1を6
倍、CYP2B2を8倍、CYP3A1を2倍誘導し、
一方CYP1A2の発現は4分の1に抑制されることが
わかった。
を実施例4と同様の方法にて行った。薬物はコーンオイ
ルに懸濁し、6週齢、雄ラット(日本SRL)に1日1
回250mg/Kg、4日間腹腔内に連投、対照ラット
にはコーンオイルを投与した。図6にはCYP4A1と
シクロフィリンの電気泳動パターンを写真として示す。
図中CLOはクロフィブレート投与ラット肝より抽出し
た全RNAを用いた場合の反応生成物を、Cont.は
コーンオイル投与ラット肝よりの反応生成物を示す。各
レーン上のA、B、C、Dは内部標準の濃度を示し、ゲ
ル写真横のc、mはそれぞれ内部標準由来の反応生成物
とmRNA由来の反応生成物であることを示している。
シクロフィリンの発現は両者等しい。クロフィブレート
はCYP4A1を誘導することが知られており、表4に
示すように16倍誘導した。更に、CYP2B1を6
倍、CYP2B2を8倍、CYP3A1を2倍誘導し、
一方CYP1A2の発現は4分の1に抑制されることが
わかった。
【0026】
【表4】 表 4 ────────────────────────────────── P−450 mRNA推定発現量(コピー/ng全RNA ) クロフィブレート 分子種 ────────────────── による誘導 コーンオイル クロフィブレート 投与ラット肝 投与ラット肝 ────────────────────────────────── CYP1A1 検出されず 検出されず 不 明 CYP1A2 4×105 1×105 ×1/4 CYP2B1 5×104 3×105 ×6 CYP2B2 5×104 4×105 ×8 CYP2C11 6.4×106 6.4×106 ± CYP2E1 4×105 4×105 ± CYP3A1 1.6×106 3.2×106 ×2 CYP3A2 8×105 8×106 ± CYP4A1 1×105 1.6×106 ×16 ──────────────────────────────────
【0027】
【発明の効果】本発明により医薬品開発初期に薬物代謝
の研究に繁用されるラットの肝臓において、薬物のP−
450主分子種の発現に及ぼす影響が簡便に分別定量が
可能となった。
の研究に繁用されるラットの肝臓において、薬物のP−
450主分子種の発現に及ぼす影響が簡便に分別定量が
可能となった。
【0028】
【0029】配列番号:1 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: CTGGTTCTGG ATACCCAGCT G 21
【0030】配列番号:2 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: CCTAGGGTTG GTTACCAGG 19
【0031】配列番号:3 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: GTCACCTCAG GGAATGCTGT G 21
【0032】配列番号:4 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: GTTGACAATC TTCTCCTGAG G 21
【0033】配列番号:5 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: GAGTTCTTCT CTGGGTTCCT G 21
【0034】配列番号:6 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: ACTGTGGGTC ATGGAGAGCT G 21
【0035】配列番号:7 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: CTGCTGCTGC TGAAACACGT G 21
【0036】配列番号:8 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: GGATGACAGC GATACTATCA C 21
【0037】配列番号:9 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: CTCCTCGTCA TATCCATCTG 20
【0038】配列番号:10 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: GCAGCCAATC AGAAATGTGG 20
【0039】配列番号:11 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: ATCCGATATG GAGATCAC 18
【0040】配列番号:12 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: GAAGAAGTCC TTGTCTGC 18
【0041】配列番号:13 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA)配列:CGACTTGGAA
CCCATAGAC 19
CCCATAGAC 19
【0042】配列番号:14 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: CATGTCAAAT CTCCCTAAGC C 21
【0043】配列番号:15 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: GGTGACAAAG AACTACAGC 19
【0044】配列番号:16 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: AGAGGAGTCT TGACCTGCCA G 21
【0045】配列番号:17 配列の長さ:577 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(PCR断片) 配列: TGCATCGAAT TCATTTAGGT GACACTATAG AATACACCTG CTGCTGCTGA AACACGTGAT 60 CCGATATGGA GATCACCTTC GACATCACGG CTGATGGGAG TTCTTCTCTG GGTTCCTGCT 120 CCTCGTCATA TCCATCTGGA TCGGTGACAA AGAACTACAG CGTACGGTCA TCGTCACCTC 180 AGGGAATGCT GTGCTGGTTC TGGATACCCA GCTGCATCGA CTTGGAACCC ATAGACCGCT 240 GTGAAGACGA CGCGAAATTC AGCATTTTCA GGATCCACCG ATCTCACTCT CCTTTGATGC 300 GAATGCCAGC GTCAGAGTGA TAGTATCGCT GTCATCCGGC TTAGGGAGAT TTGACATGCA 360 TCATATGCAG ATACTCCCTG AAGCATACAG GTCCTGCTGG CAGGTCAAGA CTCCTCTCCT 420 CAGGAGAAGA TTGTCAACCC TGGTAACCAA CCCTAGGTAA TAGCGATGCG TAATGACCAC 480 ATTTCTGATT GGCTGCGCAG ACAAGGACTT CTTCCAGCTC TCCATGACCC ACAGTAAAAA 540 AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAACTGCA GGTTCAG 577
【0046】配列番号:18 配列の長さ:498 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(RNA) 配列: CUGCUGCUGC UGAAACACGU GAUCCGAUAU GGAGAUCACC UUCGACAUCA CGGCUGAUGG 60 GAGUUCUUCU CUGGGUUCCU GCUCCUCGUC AUAUCCAUCU GGAUCGGUGA CAAAGAACUA 120 CAGCGUACGG UCAUCGUCAC CUCAGGGAAU GCUGUGCUGG UUCUGGAUAC CCAGCUGCAU 180 CGACUUGGAA CCCAUAGACC GCUGUGAAGA CGACGCGAAA UUCAGCAUUU UCAGGAUCCA 240 CCGAUCUCAC UCUCCUUUGA UGCGAAUGCC AGCGUCAGAG UGAUAGUAUC GCUGUCAUCC 300 GGCUUAGGGA GAUUUGACAU GCAUCAUAUG CAGAUACUCC CUGAAGCAUA CAGGUCCUGC 360 UGGCAGGUCA AGACUCCUCU CCUCAGGAGA AGAUUGUCAA CCCUGGUAAC CAACCCUAGG 420 UAAUAGCGAU GCGUAAUGAC CACAUUUCUG AUUGGCUGCG CAGACAAGGA CUUCUUCCAG 480 CUCUCCAUGA CCCACAGU 498
【0047】配列番号:19 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: CTTCGACATC ACGGCTGATG G 21
【0048】配列番号:20 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: CAGGACCTGT ATGCTTCAGG 20
【0049】配列番号:21 配列の長さ:81 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: CTGCTGCTGC TGAAACACGT GATCCGATAT GGAGATCACC TTCGACATCA CGGCTGATGG 60 GAGTTCTTCT CTGGGTTCCT G 81
【0050】配列番号:22 配列の長さ:79 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: TGACGATGAC CGTACGCTGT AGTTCTTTGT CACCGATCCA GATGGATATG ACGAGGAGCA 60 GGAACCCAGA GAAGAACTC 79
【0051】配列番号:23 配列の長さ:80 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: ACAGCGTACG GTCATCGTCA CCTCAGGGAA TGCTGTGCTG GTTCTGGATA CCCAGCTGCA 60 TCGACTTGGA ACCCATAGAC 80
【0052】配列番号:24 配列の長さ:79 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: CAAAGGAGAG TGAGATCGGT GGATCCTGAA AATGCTGAAT TTCGCGTCGT CTTCACAGCG 60 GTCTATGGGT TCCAAGTCG 79
【0053】配列番号:25 配列の長さ:82 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: ACCGATCTCA CTCTCCTTTG ATGCGAATGC CAGCGTCAGA GTGATAGTAT CGCTGTCATC 60 CGGCTTAGGG AGATTTGACA TG 82
【0054】配列番号:26 配列の長さ:80 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: AGAGGAGTCT TGACCTGCCA GCAGGACCTG TATGCTTCAG GGAGTATCTG CATATGATGC 60 ATGTCAAATC TCCCTAAGCC 80
【0055】配列番号:27 配列の長さ:80 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: CTGGCAGGTC AAGACTCCTC TCCTCAGGAG AAGATTGTCA ACCCTGGTAA CCAACCCTAG 60 GTAATAGCGA TGCGTAATGA 80
【0056】配列番号:28 配列の長さ:79 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: ACTGTGGGTC ATGGAGAGCT GGAAGAAGTC CTTGTCTGCG CAGCCAATCA GAAATGTGGT 60 CATTACGCAT CGCTATTAC 79
【0057】配列番号:29 配列の長さ: 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: TGCATCGAAT TCATTTAGGT GACACTATAG AATACACCTG CTGCTGCTGA AACACGTG 58
【0058】配列番号:30 配列の長さ:63 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列: CTGAACCTGC AGTTTTTTTT TTTTTTTTTT TTTTTTTTTT TTACTGTGGG TCATGGAGAG 60 CTG 63
【図1】内部標準を鋳型に配列表の配列番号1〜16に
示すプライマーセットを用いてRT−PCRを行った場
合の得られたDNA断片の電気泳動パターンを示す写真
である。
示すプライマーセットを用いてRT−PCRを行った場
合の得られたDNA断片の電気泳動パターンを示す写真
である。
【図2】RT−PCR法により生成したCYP2E1m
RNA由来増幅産物(M)と内部標準由来増幅産物
(C)の蛍光強度比(M/C)を示す図である。
RNA由来増幅産物(M)と内部標準由来増幅産物
(C)の蛍光強度比(M/C)を示す図である。
【図3】RT−PCR法により検出したCYP3A1m
RNA由来増幅産物(M)と内部標準由来増幅産物
(C)の蛍光強度比(M/C)を示す図である。
RNA由来増幅産物(M)と内部標準由来増幅産物
(C)の蛍光強度比(M/C)を示す図である。
【図4】(1)ペントバルビタール又は生理食塩水を投
与したラットの肝臓から調製したRNA及び内部標準R
NAを鋳型にしてRT−PCRを行った場合の、CYP
2B1/2とCYP2C11mRNA由来の増幅断片と
内部標準由来の増幅断片の電気泳動のパターンを示す写
真である。 (2)ペントバルビタールまたは生理食塩水を投与した
ラットの肝臓から調製したRNAを鋳型にしてRT−P
CRを行った場合の、CYP2B1/2mRNA由来の
増幅断片を制限酵素MunIで消化した断片の電気泳動
のパターンを示す写真である。
与したラットの肝臓から調製したRNA及び内部標準R
NAを鋳型にしてRT−PCRを行った場合の、CYP
2B1/2とCYP2C11mRNA由来の増幅断片と
内部標準由来の増幅断片の電気泳動のパターンを示す写
真である。 (2)ペントバルビタールまたは生理食塩水を投与した
ラットの肝臓から調製したRNAを鋳型にしてRT−P
CRを行った場合の、CYP2B1/2mRNA由来の
増幅断片を制限酵素MunIで消化した断片の電気泳動
のパターンを示す写真である。
【図5】β−ナフトフラボン又はコーンオイルを投与し
たラットの肝臓から調製したRNA及び内部標準RNA
を鋳型にしてRT−PCRを行った場合の、増幅したC
YP1A1とCYP1A2mRNA由来の増幅断片と内
部標準由来の増幅断片の電気泳動のパターンを示す写真
である。
たラットの肝臓から調製したRNA及び内部標準RNA
を鋳型にしてRT−PCRを行った場合の、増幅したC
YP1A1とCYP1A2mRNA由来の増幅断片と内
部標準由来の増幅断片の電気泳動のパターンを示す写真
である。
【図6】クロフィブレート又はコーンオイルを投与した
ラットの肝臓から調製したRNA及び内部標準RNAを
鋳型にしてRT−PCRを行った場合の、CYP4A1
とシクリフィリンmRNA由来の増幅断片と内部標準由
来の増幅断片の電気泳動のパターンを示す写真である。
ラットの肝臓から調製したRNA及び内部標準RNAを
鋳型にしてRT−PCRを行った場合の、CYP4A1
とシクリフィリンmRNA由来の増幅断片と内部標準由
来の増幅断片の電気泳動のパターンを示す写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日野 文嗣 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内 (72)発明者 加藤 郁之進 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内
Claims (11)
- 【請求項1】 核酸増幅法によるラットのチトクローム
P−450分子種mRNAの定量分析に内部標準として
使用される核酸であって、核酸増幅法に使用されるプラ
イマーによって定量分析しようとする分子種のmRNA
由来の増幅産物とは区別できる鎖長の増幅産物を、定量
分析しようとする分子種のmRNAと同じ効率で与える
核酸であることを特徴とする核酸。 - 【請求項2】 CYP1A1、CYP1A2、CYP2
B1、CYP2B2、CYP2C11、CYP2E1、
CYP3A1、CYP3A2及びCYP4A1から選択
されるラットのチトクロームP−450分子種の定量分
析に用いられる請求項1記載の核酸。 - 【請求項3】 配列表の配列番号18に示される塩基配
列を有する請求項2記載の核酸。 - 【請求項4】 RNAであることを特徴とする請求項1
〜3のいずれか1項に記載の核酸。 - 【請求項5】 核酸増幅法によるラットのチトクローム
P−450分子種mRNAの定量分析に使用されるキッ
トであって、チトクロームP−450分子種mRNA由
来の核酸の増幅に使用されるプライマーと、請求項1〜
4のいずれか1項に記載の核酸とを含有することを特徴
とするキット。 - 【請求項6】 CYP1A1、CYP1A2、CYP2
B1、CYP2B2、CYP2C11、CYP2E1、
CYP3A1、CYP3A2及びCYP4A1から選択
されるラットのチトクロームP−450分子種の定量分
析に用いられる請求項5記載のキット。 - 【請求項7】 配列表の配列番号1及び2に示されるプ
ライマーからなるプライマー対、配列表の配列番号3及
び4に示されるプライマーからなるプライマー対、配列
表の配列番号5及び6に示されるプライマーからなるプ
ライマー対、配列表の配列番号7及び8に示されるプラ
イマーからなるプライマー対、配列表の配列番号9及び
10に示されるプライマーからなるプライマー対、配列
表の配列番号11及び12に示されるプライマーからな
るプライマー対、配列表の配列番号13及び14に示さ
れるプライマーからなるプライマー対、配列表の配列番
号15及び16に示されるプライマーからなるプライマ
ー対より選択されるプライマー対と、請求項3又は請求
項4記載の核酸を含有することを特徴とする請求項6記
載のキット。 - 【請求項8】 核酸増幅法によるラットのチトクローム
P−450分子種mRNAの定量分析方法であって、請
求項1〜4のいずれか1項に記載の核酸を内部標準とし
て使用することを特徴とする定量分析方法。 - 【請求項9】 CYP1A1、CYP1A2、CYP2
B1、CYP2B2、CYP2C11、CYP2E1、
CYP3A1、CYP3A2及びCYP4A1から選択
されるラットのチトクロームP−450分子種を定量分
析の対象とする請求項8記載の定量分析方法。 - 【請求項10】 配列表の配列番号1及び2に示される
プライマーからなるプライマー対、配列表の配列番号3
及び4に示されるプライマーからなるプライマー対、配
列表の配列番号5及び6に示されるプライマーからなる
プライマー対、配列表の配列番号7及び8に示されるプ
ライマーからなるプライマー対、配列表の配列番号9及
び10に示されるプライマーからなるプライマー対、配
列表の配列番号11及び12に示されるプライマーから
なるプライマー対、配列表の配列番号13及び14に示
されるプライマーからなるプライマー対、配列表の配列
番号15及び16に示されるプライマーからなるプライ
マー対より選択されるプライマー対と、請求項3又は請
求項4記載の核酸を使用することを特徴とする請求項9
記載の定量方法。 - 【請求項11】 核酸増幅法としてRT−PCR法を使
用することを特徴とする請求項10記載の定量分析方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9193402A JPH1118800A (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | ラットチトクロームp−450分子種分別定量用キット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9193402A JPH1118800A (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | ラットチトクロームp−450分子種分別定量用キット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1118800A true JPH1118800A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=16307360
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9193402A Pending JPH1118800A (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | ラットチトクロームp−450分子種分別定量用キット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1118800A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113012762A (zh) * | 2021-04-09 | 2021-06-22 | 上海交通大学医学院附属仁济医院 | 基于分子分类器的样本分类系统、试剂盒、方法及应用 |
-
1997
- 1997-07-04 JP JP9193402A patent/JPH1118800A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113012762A (zh) * | 2021-04-09 | 2021-06-22 | 上海交通大学医学院附属仁济医院 | 基于分子分类器的样本分类系统、试剂盒、方法及应用 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040422 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040810 |