JPH11186946A - ダイバーシチ受信機およびこれら受信機に使用するagc回路 - Google Patents

ダイバーシチ受信機およびこれら受信機に使用するagc回路

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JPH11186946A
JPH11186946A JP9355178A JP35517897A JPH11186946A JP H11186946 A JPH11186946 A JP H11186946A JP 9355178 A JP9355178 A JP 9355178A JP 35517897 A JP35517897 A JP 35517897A JP H11186946 A JPH11186946 A JP H11186946A
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power
circuit
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gain
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JP9355178A
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Masayuki Kanazawa
昌幸 金澤
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Hitachi Denshi KK
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Hitachi Denshi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】第1のBPFの選択度が十分とれず、目的とす
る受信チャネルの受信信号に対して過大な隣接チャネル
妨害波の混入が発生した場合でも、目的とする受信信号
の電力に比例した重み付けをした受信信号のダイバーシ
チ合成を行なうように、受信信号に受信電力に比例した
重み付けを行なうダイバーシチ受信機を提供する。 【解決手段】第1のBPFと、AGC回路と、移相器
と、遅延回路を備えた重み付け回路と、乗算回路とを有
する複数の受信機と、位相検波回路と、合成回路とを具
備するダイバーシチ受信機において、帯域制限された受
信信号を出力する狭帯域なBPFと、狭帯域なBPFで
帯域制限された受信信号の電力に比例した電圧を変換し
出力する電力−電圧変換回路と、受信信号の電力に比例
した電圧をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
受信信号の電力を表すディジタル信号に受信信号との信
号経路の差による遅延時間差の補正を行なう遅延回路を
備え、遅延時間の補正をされた重み付け信号を乗算回路
へ出力する重み付け回路とを有する複数の受信機を具備
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも2ブラ
ンチの受信ダイバーシチ構成を有するダイバーシチ受信
機、特に、線形変調方式を使用した狭帯域な無線通信を
行なうディジタル無線機に好適なダイバーシチ受信機お
よびこれら受信機に使用するのに好適なように改善され
たAGC回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル移動体無線通信におい
て、周波数利用効率向上の観点から線形変調方式の検
討、あるいは、フェージング対策の観点からダイバーシ
チ受信方式の検討が行なわれている。周知のように、線
形変調方式の送信波を受信し処理する受信機は、受信信
号の線形増幅を必要とするため、中間周波数による処理
の段階において、AGC(Automatic Gain Control:自
動利得制御)回路を使用して、受信機で受信した受信信
号の電力が所定電力を維持するように利得制御を行な
う。また、ダイバーシチ受信方式としては、複数の受信
機(ブランチ)で受信したそれぞれの受信信号に、それ
ぞれの受信電力に比例した重み付けを行ない、同相とし
て合成し、受信誤り率を改善する技術が周知である。
【0003】まず、従来技術によるダイバーシチ受信機
の一例を図2に示し説明をする。図2に示したダイバー
シチ受信機は、2つの受信機を使用した(2ブランチ)
構成の場合の例である。まず、第1の受信機39−1で
は、送信波を受信したアンテナ(図示していない)からの
受信信号を中間周波数に変換した受信信号が、受信信号
入力端子21−1から第1のBPF(Band Pass Filte
r)22−1に入力される。第1のBPF22−1は、
入力された受信信号を帯域制限して、隣接する無線チャ
ネルからの妨害波を除去し、帯域制限した受信信号を線
形増幅するAGC回路を構成する可変利得増幅器23−
1へ出力する。可変利得増幅器23−1は、入力された
帯域制限した受信信号を、別途、AGC制御回路28−
1から入力された利得制御信号により所定信号電力とな
るように増幅し、所定信号電力に利得制御された受信信
号を第1のA/D変換器24−1へ出力する。第1のA
/D変換器24−1は、入力された所定信号電力の受信
信号をディジタルの受信信号に変換し、ディジタルに変
換した受信信号を第2のBPF25−1とAGC検波回
路29−1とへ出力する。
【0004】第2のBPF25−1は、第1のA/D変
換器24−1から入力されたディジタルの受信信号を所
要の受信帯域特性となるように帯域制限し、帯域制限し
たディジタルの受信信号を移相器26−1と位相検波回
路30とへ出力する。移相器26−1は、第2のBPF
25−1から入力された帯域制限したディジタルの受信
信号を、別途、位相検波回路30から入力された位相制
御信号により位相調整し、位相調整されたディジタルの
受信信号を乗算回路27−1へ出力する。
【0005】AGC検波回路29−1は、第1のA/D
変換器24−1から入力されたディジタルの受信信号を
包絡線検波し、検波した包絡線電力値をAGC制御回路
28−1へ出力する。AGC制御回路28−1は、入力
された包絡線電力値を所定の基準電力値と比較し、検波
され入力されてくる包絡線電力値と基準電力値とが同一
電力値となるように、利得制御信号を前記可変利得増幅
器23−1へ出力し、可変利得増幅器23−1の利得を
制御するとともに、同時に、この利得制御信号を遅延回
路33−1へも出力している。
【0006】遅延回路33−1は、入力された利得制御
信号を所定時間遅延させ、所定時間遅延した利得制御信
号を逆数回路34−1へ出力する。逆数回路34−1
は、入力された所定時間遅延した利得制御信号(例え
ば、利得G倍)を、逆利得に比例した利得補正値(例え
ば、a/G倍、但し、aは正の定数)を持つ逆利得信号
として、乗算回路27−1へ出力する。なお、遅延回路
33−1で遅延させる所定時間の遅延は、可変利得増幅
器23−1から乗算回路27−1までの受信信号メイン
パスと、AGC制御回路28−1から乗算回路27−1
までの受信信号補正値パスとの遅延時間差を一致させる
ために設定される。
【0007】上記位相検波回路30は、第2のBPF2
5−1から入力された帯域制限したディジタルの受信信
号の他に、他の同様のすべての受信機から帯域制限した
ディジタルの受信信号が入力されており(図2において
は、第2のBPF25−2から)、すべての受信機から
入力されたそれぞれの受信信号の位相を検波し比較し
て、すべての受信信号の位相が同相となるように位相制
御する位相制御信号を、移相器26−1をはじめ、すべ
ての受信機のそれぞれの移相器(図2においては、移相
器26−2)へ出力している。
【0008】上記乗算回路27−1は、移相器26−1
から入力された同相となるように位相調整したディジタ
ルの受信信号と、別途、逆数回路34−1から入力され
た逆利得補正値を持つ逆利得信号とを乗算して、AGC
制御されたディジタルの受信信号の信号電力をAGC制
御する前の受信信号の信号電力に比例するように重み付
けをし、受信信号の信号電力に比例する重み付けをした
ディジタルの受信信号を合成回路31へ出力する。合成
回路31は、乗算回路27−1から入力された受信信号
の信号電力に比例する重み付けをしたディジタルの受信
信号を、他の受信機の乗算回路から入力された受信信号
の信号電力に比例する重み付けをしたディジタルの受信
信号と合成し、合成した受信信号を出力端子32より復
調回路へ出力する。なお、第2の受信機39−2も、送
信波を受信したアンテナ(図示していない)からの受信
信号が受信信号入力端子21−2から入力され、乗算回
路27−2から受信信号の信号電力に比例する重み付け
をしたディジタルの受信信号を合成回路31へ出力する
までの動作は、上述の第1の受信機39−1の動作と、
まったく同様であるので説明を省略する。
【0009】つぎに、上述のダイバーシチ受信機にも使
用されているAGC回路について、さらに説明をする。
ディジタル移動体無線通信では、一般に、多値QAM等
の線形変調方式を採用している。この多値QAM等の線
形変調方式を使用した送信波を受信する受信機は、上述
のように、フェージングによって受信電力が低下した場
合に、A/D変換器における量子化雑音の増加による受
信品質の低下を回避するため、フェージングによる受信
電力の変動を補償して、受信信号の電力が所定電力値と
なるように自動的に制御するAGC回路を使用してい
る。
【0010】図5に、ディジタル無線機の受信機に使用
されている従来技術のフィードバック方式のAGC回路
の一例を示す。AGC回路では、送信波を受信したアン
テナからの受信信号が中間周波数の受信信号に周波数変
換され、中間周波数に周波数変換した受信信号が入力端
子71からBPF72に入力される。BPF72は、入
力された受信信号を帯域制限して、混入している目的と
する受信チャネル以外の妨害波を除去した後、帯域制限
した受信信号を可変利得増幅器73へ出力する。可変利
得増幅器73は、入力された帯域制限した受信信号を、
別途、D/A変換器77から入力された利得制御信号に
より所定信号電力となるように増幅し、所定信号電力に
利得制御した受信信号をA/D変換器75へ出力する。
A/D変換器75は、入力された利得制御した受信信号
を、ディジタル信号に変換して、ディジタルの受信信号
を、AGC検波回路80へ出力するとともに、出力端子
81から復調回路(図示していない)へ出力する。
【0011】AGC検波回路80は、A/D変換器75
から入力されたディジタルの受信信号を包絡線検波し、
検波した包絡線の電力値を加算器79の負の信号入力へ
出力する。加算器79は、負の信号入力へ入力された受
信信号を検波し算出した電力値の他に、別途、正の信号
入力に入力端子81から所定の基準電力値P0 が入力さ
れており、2つの電力値を加算し、差分信号をループフ
ィルタ78へ出力する。ループフィルタ78は、入力さ
れた差分信号を積分処理して利得誤差を表す利得制御信
号とし、積分処理して得た利得制御信号をD/A変換器
77へ出力する。D/A変換器77は、入力された利得
制御信号をアナログの利得制御信号に変換して可変利得
増幅器73へ出力する。このように、AGC回路では、
A/D変換器75に入力される受信信号の電力値と、入
力端子81から入力される所定の基準電力値P0 とが同
一値となるように利得制御を行なうため、2つの電力値
の誤差信号をD/A変換器77で利得制御信号として可
変利得増幅器73へ出力(フィードバック)すること
で、A/D変換器75に入力する受信信号電力が所定電
力となるように可変利得増幅器73をフィードバック制
御をしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術のダイ
バーシチ受信機において、周波数利用効率を向上させる
ために、信号帯域および無線チャネル間隔について狭帯
域化を行なった場合、第1のBPF22−1、22−2
に従来と同様な選択度(隣接する無線チャネルからの妨
害を抑圧するための減衰量)が得られるように配分する
と、BPFの狭帯域化によって、受信信号の通過域特性
における群遅延歪みが増大して、受信誤り率特性が劣化
することになるため、第1のBPF22−1、22−2
の減衰特性を十分にとることができない。(なお、この
場合の減衰量の不足分は、第2のBPF25−1、25
−2に配分している) したがって、第1のBPF22−1、22−2の出力信
号には、目的とする受信信号と第1のBPF22−1、
22−2で十分に減衰させることができなかった妨害波
の合成が出力されることになる。例えば、図3(a)に
示すような目的とする受信チャネルの受信信号(搬送波
周波数=f0 )の電力に比較して、大きな電力の隣接チ
ャネル妨害波(搬送波周波数=f1 )が受信機に混入し
て中間周波数の受信信号入力端子21−1、21−2に
入力した場合、第1のBPF22−1、22−2の出力
信号は、図3(b)に示すように、目的とする受信信号
の電力に対して隣接チャネル妨害波の電力が無視でき
ず、AGC制御回路がこの妨害波電力の影響を受けてし
まう。
【0013】いま、目的とする受信チャネルの受信信号
の電力をPs 、第1のBPFから出力される妨害波の電
力をPe 、妨害波が無い場合のAGC制御利得をG0
(倍)、妨害波が有る場合のAGC制御利得をG1
(倍)、AGC制御用の基準電力をP0 とすると、 G0 =P0 /Ps ・・・(1) G1 =P0 /(Ps +Pe ) < G0 ・・・(2) 逆数回路から出力される利得補正値は、 a/G=a/G1 > a/G0 ・・・(3) 但し a:正の定数 となり、目的とする受信チャネルの受信信号の電力に対
する妨害波が無い場合の真の利得補正値(a/G0 )に
対して、妨害波が有る場合の利得補正値(a/G1 )が
重み付けをされるため、ダイバーシチ効果が劣化すると
いう問題がある。
【0014】また、上述の従来技術のAGC回路におい
て、図7(a)に示すように目的とする受信チャネルの
受信信号(搬送波周波数=f0 )の電力に比較して大き
な電力の隣接チャネル妨害波(搬送波周波数=f1 )が
受信機に混入して中間周波数の受信信号入力端子71に
入力した場合、第1のBPF72が出力する信号の電力
1 は、図7(b)に示すように目的とする受信信号成
分(電力:Ps )と第1のBPF72で十分に抑圧でき
なかった妨害波成分(電力:Pe )の合成となり、この
合成電力が可変利得増幅器73に入力されるため、AG
C回路では合成電力P1 (=Ps +Pe )が所定の基準
値P0 に一致するように利得制御を行なうことになる。
その結果、A/D変換器75の入力では、隣接チャネル
妨害波が無い場合に比べて妨害波電力Pe の分だけ目的
とする受信信号の電力が相対的に低下するため、A/D
変換器75における量子化雑音が増加し、目的とする受
信信号のS/Nが劣化することになり、受信機の選択度
を越えるような大きな隣接チャネル妨害波が発生した場
合には受信特性(例えば、受信符号誤り率)が著しく劣
化する。また、周波数利用効率を向上させるために、信
号帯域および無線チャネル間隔について狭帯域化したデ
ィジタル無線機の受信機では、第1のBPF72の通過
域特性の群遅延歪みによる受信信号の劣化を避けるため
に、第1のBPF72の隣接チャネルに対する減衰量を
十分大きく設計することが難しいことから、従来の受信
機に比較して隣接チャネル妨害波の影響がより大きくな
るという問題がある。
【0015】本発明は、前記問題を解決し、線形変調方
式を使用した狭帯域ディジタル無線用ダイバーシチ受信
機において、第1のBPFの選択度が十分とれず、目的
とする受信チャネルの受信信号に対して過大な隣接チャ
ネル妨害波の混入が発生した場合でも、目的とする受信
信号の電力に比例した重み付けをした受信信号のダイバ
ーシチ合成を行なうように、受信信号に受信信号の電力
に比例した重み付けを行なうダイバーシチ受信機を提供
することを目的とする。また、本発明の他の目的は、目
的とする受信チャネルの受信信号の電力に比較して大き
な隣接チャネル妨害波の混入が発生した場合でも、混入
した妨害波にAGC回路が影響を受けて受信特性を劣化
させるのを軽減し、受信機の耐妨害波特性を改善するA
GC回路を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のダイバーシチ受信機は、中間周波数の受信
信号を帯域制限し、帯域制限された受信信号を出力する
第1のBPFと、該第1のBPFで帯域制限された受信
信号の電力を利得制御し、所定電力の受信信号を出力す
るAGC回路と、該AGC回路で利得制御された所定電
力の受信信号の位相を位相制御信号により制御し、位相
制御された受信信号を出力する移相器と、信号経路の差
による受信信号との遅延時間差の補正を行なう遅延回路
を備え、受信信号の電力に比例した重み付け補正を行な
う重み付け信号を出力する重み付け回路と、前記移相器
で位相制御された受信信号と前記重み付け回路で遅延時
間の補正をされた重み付け信号とを乗算し、重み付けを
された受信信号を出力する乗算回路とを有する複数の受
信機と、該複数の受信機のそれぞれの所定電力の受信信
号の位相差を検出し、すべての所定電力の受信信号の位
相が同相となるように位相制御する位相制御信号を前記
複数の受信機のそれぞれの移相器へ出力する位相検波回
路と、前記複数の受信機のそれぞれが出力する重み付け
をされた受信信号を加算する合成回路とを具備するダイ
バーシチ受信機において、中間周波数の受信信号を帯域
制限し、帯域制限された受信信号を出力する狭帯域なB
PFと、該狭帯域なBPFで帯域制限された受信信号の
電力を、電力に比例した電圧に変換し出力する電力−電
圧変換回路と、該電力−電圧変換回路で変換された受信
信号の電力に比例した電圧を、受信信号の電力を表すデ
ィジタル信号に変換するA/D変換器と、該A/D変換
器で変換された受信信号の電力を表すディジタル信号
を、信号経路の差による受信信号との遅延時間差の補正
を行なう前記遅延回路とを備え、遅延時間の補正をされ
た重み付け信号を前記乗算回路へ出力する前記重み付け
回路を有する複数の受信機を具備するものである。
【0017】また、さらに詳しくは、本発明のダイバー
シチ受信機の重み付け回路が備える狭帯域なBPFは、
第1のBPFよりも狭帯域で高選択度特性を有するBP
Fである。また、本発明のダイバーシチ受信機の受信信
号の電力を比例した電圧に変換し出力する電力−電圧変
換回路は、入力信号の電力に比例した電圧を出力するR
SSI回路である。
【0018】また、本発明のAGC回路は、受信信号の
信号電力が所定信号電力となるように利得制御信号によ
り制御して所定信号電力の受信信号を出力する可変利得
増幅器と、利得制御された所定信号電力の受信信号を検
波して利得制御された受信信号の電力値を出力するAG
C検波回路と、受信信号の電力値と所定の基準電力値と
を加算して差分信号を出力する加算器と、差分信号を積
分処理して利得誤差信号を出力するループフィルタとを
備え、受信信号の電力を利得制御して所定電力の受信信
号を出力するフィードバック方式のAGC回路におい
て、差分信号の利得制御をし積分処理して利得誤差信号
を出力する積分器と利得設定部とを備えた前記ループフ
ィルタと、前記AGC回路に入力する受信信号の電力を
検出して電力を表す電圧を出力する第1の電力検出器
と、前記AGC回路に入力する受信信号に混入した妨害
波を除去する隣接チャネルに対して高選択度特性を持つ
狭帯域のBPFと、該狭帯域のBPFから出力される隣
接チャネルの妨害波を除去した受信信号の電力を検出し
て電力を表す電圧を出力する第2の電力検出器と、前記
第1の電力検出器と前記第2の電力検出器とから出力さ
れるそれぞれの電力を表す電圧を加算して差分信号を出
力する妨害波レベル検出器と、該妨害波レベル検出器か
ら出力される差分信号の大きさに対応した制御信号を出
力するループ利得制御部とを備えたループフィルタ制御
手段とを有し、該ループフィルタ制御手段のループ利得
制御部から出力する制御信号により前記ループフィルタ
の利得設定部の利得を制御し、受信信号の電力変動を補
償するものである。
【0019】また、さらに詳しくは、本発明のAGC回
路の妨害波レベル検出器は、第1の電力検出器と第2の
電力検出器とから出力されるそれぞれの電力を表す電圧
をディジタル信号に変換する2つのA/D変換器と、該
2つのA/D変換器から出力されるそれぞれのディジタ
ル信号を加算し差分信号を出力する加算器とを備えるも
のである。また、本発明のAGC回路の妨害波レベル検
出器は、第1の電力検出器と第2の電力検出器とから出
力されるそれぞれの電力を表す電圧を加算し差分信号を
出力する加算器と、該加算器から出力される差分信号を
ディジタル信号に変換するA/D変換器とを備えるもの
である。また、本発明のAGC回路のループフィルタ制
御手段が備えるループ利得制御部は、目的とする受信信
号の電力に対する妨害波の電力の相対値の大きさに応じ
て、ループフィルタが備える利得設定部の利得を低減す
る制御信号を出力するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明によるダイバーシチ受信機
の実施の形態を図1に示し、説明をする。図1に示す本
発明によるダイバーシチ受信機の実施例は、2つの受信
機を使用した(2ブランチ)ダイバーシチ受信機の場合
である。図1において、2−1、2−2は受信信号に混
入する隣接チャネルの妨害波を除去する第1のBPF
(Band Pass Filter)、3−1、3−2は受信信号を利
得制御信号により所定信号電力となるように利得制御す
る可変利得増幅器、4−1、4−2はアナログ信号をデ
ィジタル信号に変換する第1のA/D変換回路、5−
1、5−2は所要の帯域特性となるように帯域制限する
第2のBPF、6−1、6−2は受信信号を位相制御信
号により位相調整する移相器、7−1、7−2はAGC
制御された受信信号と入力受信信号とを乗算して重み付
けをする乗算回路、8−1、8−2は、可変利得増幅器
3−1、3−2を利得制御する利得制御信号を出力する
AGC制御回路、9−1、9−2は受信信号を包絡線検
波して包絡線電力値を出力するAGC検波回路、10は
複数の受信機から入力された受信信号の位相を検波し比
較して、すべての受信信号の位相が同相となるように位
相制御する位相位相制御信号を出力する位相検波回路、
11は、乗算回路7−1、7−2で重み付けをした受信
信号を合成する合成回路、13−1、13−2は、第1
のBPF2−1、2−2よりも高い選択度特性(隣接チ
ャネル周波数における減衰量が大きい)を有する第3の
BPF、14−1、14−2は入力信号の電力に比例し
た電圧を出力する電力−電圧変換回路、例えばRSSI
(Received Signal Strength Indicator)回路、15−
1、15−2はアナログ信号をディジタル信号に変換す
る第2のA/D変換回路、16−1、16−2は入力信
号を所定時間遅延して出力する遅延回路を示す。
【0021】なお、図1において、可変利得増幅器3−
1、3−2とAGC検波回路9−1、9−2とAGC制
御回路8−1、8−2とはAGC回路を構成し、BPF
13−1、13−2と電力−電圧変換回路14−1、1
4−2とA/D変換回路15−1、15−2と遅延回路
16−1、16−2とは重み付け回路を構成している。
【0022】つぎに、動作の説明をする。まず、第1の
受信機19−1では、送信波を受信した第1のアンテナ
(図示していない)からの受信信号を中間周波数に変換
した受信信号が、受信信号入力端子1−1から第1のB
PF2−1に入力される。第1のBPF2−1は、入力
された受信信号を帯域制限して、隣接する無線チャネル
からの妨害波を除去し、帯域制限した受信信号を線形増
幅するAGC回路を構成する可変利得増幅器3−1と第
3のBPF13−1とへ出力する。可変利得増幅器3−
1は、入力された帯域制限した受信信号を、別途、AG
C制御回路8−1から入力された利得制御信号により所
定信号電力となるように制御し、所定信号電力に利得制
御された受信信号を第1のA/D変換器4−1へ出力す
る。第1のA/D変換器4−1は、入力された所定信号
電力の受信信号をディジタルの受信信号に変換し、ディ
ジタルに変換した受信信号を第2のBPF5−1とAG
C検波回路9−1とへ出力する。
【0023】第2のBPF5−1は、第1のA/D変換
器4−1から入力されたディジタルの受信信号を所要の
受信帯域特性となるように帯域制限し、帯域制限したデ
ィジタルの受信信号を移相器6−1と位相検波回路10
とへ出力する。移相器6−1は、第2のBPF5−1か
ら入力された帯域制限したディジタルの受信信号を、別
途、位相検波回路10から入力された位相制御信号によ
り位相調整し、位相調整されたディジタルの受信信号を
乗算回路7−1へ出力する。
【0024】上記AGC検波回路9−1は、第1のA/
D変換器4−1から入力されたディジタルの受信信号を
包絡線検波し、検波した包絡線電力値をAGC制御回路
8−1へ出力する。AGC制御回路8−1は、入力され
た包絡線電力値を所定の基準電力値と比較し、検波した
包絡線電力値と所定の基準電力値とが同一電力値となる
ように、利得制御信号を前記可変利得増幅器3−1へ出
力し、可変利得増幅器3−1の利得を制御している。
【0025】また、上記位相検波回路10は、第2のB
PF5−1から入力された帯域制限したディジタルの受
信信号の他に、他の同様のすべての受信機から帯域制限
したディジタルの受信信号が入力されており(図1にお
いては、第2のBPF5−2から)、すべての受信機か
ら入力されたそれぞれの受信信号の位相を検波し比較し
て、すべての受信信号の位相が同相となるように位相制
御する位相制御信号を、移相器6−1をはじめ、すべて
の受信機のそれぞれの移相器(図1においては、移相器
6−2)へ出力している。
【0026】一方、重み付け回路を構成する上記第3の
BPF13−1は、前記第1のBPF2−1より高選択
度特性を備えており、入力された受信信号を帯域制限し
て、隣接する無線チャネルからの妨害波を大きく減衰さ
せ除去し、帯域制限した受信信号を電力−電圧変換回
路、例えばRSSI回路14−1へ出力する。RSSI
回路14−1は、入力された帯域制限した受信信号を、
受信信号の電力に比例した電圧に変換し、受信信号電力
に比例して変換した電圧を第2のA/D変換器15−1
へ出力する。第2のA/D変換器15−1は、入力され
た受信信号電力に比例して変換した電圧をディジタル信
号に変換し、受信信号電力を表すディジタル信号とし、
遅延回路16−1へ出力する。遅延回路16−1は、入
力された受信信号電力を表すディジタル信号を所定時間
遅延させ、所定時間遅延した受信信号電力を表すディジ
タル信号の重み付け信号を乗算回路7−1へ出力する。
なお、遅延回路16−1で遅延させる所定時間の遅延
は、第1のBPF2−1から乗算回路7−1までの受信
信号メインパスと、第3のBPF13−1から乗算回路
7−1までの受信信号補正値パスとの遅延時間差を一致
させるために設定される。
【0027】乗算回路7−1は、移相器6−1から入力
された同相となるように位相調整したディジタルの受信
信号と、別途、遅延回路16−1から入力された受信信
号電力を表すディジタル信号の重み付け信号とを乗算し
て、AGC制御されたディジタルの受信信号の信号電力
を本来の受信信号の信号電力に比例するように重み付け
をし、受信信号の信号電力に比例する重み付けをしたデ
ィジタルの受信信号を合成回路11へ出力する。合成回
路11は、乗算回路7−1から入力された受信信号の信
号電力に比例する重み付けをしたディジタルの受信信号
を、他の受信機の乗算回路から入力された受信信号の信
号電力に比例する重み付けをしたディジタルの受信信号
と合成し、合成した受信信号を出力端子12より復調回
路へ出力する。なお、第2の受信機19−2も、送信波
を受信した第2のアンテナ(図示していない)からの受
信信号を中間周波数に変換した受信信号が受信信号入力
端子1−2から入力され、乗算回路7−2から受信信号
の信号電力に比例する重み付けをしたディジタルの受信
信号を合成回路11へ出力するまでの動作は、上述の第
1の受信機19−1の動作と、まったく同様であるので
説明を省略する。
【0028】上述のように、高い選択度特性を備えた第
3のBPFの出力信号から得られた受信信号の電力値デ
ータは、隣接する無線チャネルからの妨害波の電力に影
響を受けてない目的とする受信チャネルの受信信号の電
力に比例したものであるため、乗算回路において、第2
のBPFで所要の受信帯域特性となるように帯域制限し
た受信信号に重み付けをし、合成回路で合成すること
で、妨害波によるダイバーシチ効果への影響を回避する
ことができる。なお、本実施例では、2つの受信機を使
用した2ブランチ・ダイバーシチ受信機の構成を示した
が、n個の受信機を使用したnブランチ・ダイバーシチ
構成の場合も、n個の受信機を並列接続するだけで他の
構成は同じであることは言うまでもない。
【0029】つぎに、上述のダイバーシチ受信機にも使
用されているAGC回路について、さらに、本発明によ
るAGC回路の実施の形態を図4に示し、説明をする。
AGC回路では、送信波を受信したアンテナからの受信
信号が中間周波数の受信信号に周波数変換され、中間周
波数に周波数変換した受信信号が入力端子41から第1
のBPF42に入力される。第1のBPF42は、通過
域の群遅延特性が平坦なBPFで、入力された受信信号
を帯域制限して、混入している目的とする受信チャネル
以外の妨害波を除去した後、帯域制限した受信信号を、
可変利得増幅器43と十分に高い選択度特性を有する第
2のBPF54と電力検出器55とへ出力する。可変利
得増幅器43は、入力された帯域制限した受信信号を、
別途、D/A変換器47から入力された利得制御信号に
より所定信号電力となるように制御し、所定信号電力に
利得制御した受信信号をA/D変換器45へ出力する。
A/D変換器45は、入力された利得制御した受信信号
をディジタル信号に変換して、ディジタルの受信信号を
AGC検波回路51へ出力するとともに、出力端子46
から復調回路(図示していない)へ出力する。
【0030】AGC検波回路51は、A/D変換器45
から入力されたディジタルの受信信号を包絡線検波し、
検波した包絡線の電力値を加算器52の負の信号入力へ
出力する。加算器52は、負の信号入力に入力された受
信信号を検波し算出した電力値の他に、別途、正の信号
入力に入力端子53から所定の基準電力値P0 を入力さ
れており、検波した電力値と所定の基準電力値とを加算
し、差分信号をループフィルタ48へ出力する。ループ
フィルタ48は、制御信号によってループ利得μを設定
する利得設定部50と積分器49とから構成されてお
り、入力された差分信号を利得μの積分器で積分処理し
て利得誤差信号とし、積分処理して得た利得誤差を表す
利得制御信号をD/A変換器47へ出力する。D/A変
換器47は、入力された利得制御信号をアナログ信号と
し、アナログの利得制御信号として可変利得増幅器43
へ出力する。このように、可変利得増幅器43は、入力
された受信信号の電力を、D/A変換器47から入力さ
れた利得制御信号により所定の基準電力値P0 と同一と
なるように制御され、所定の電力に利得制御した受信信
号を出力している。
【0031】一方、上記第2のBPF54は、十分に高
い選択度特性を備えており、第1のBPF42から入力
された帯域制限した受信信号をさらに帯域制限して、隣
接する無線チャネルからの妨害波を十分に大きく減衰さ
せて除去し、帯域制限した目的とする受信チャネルの受
信信号を電力検出器56へ出力する。電力検出器56
は、入力された妨害波が十分に減衰されるように帯域制
限した受信信号の電力を検出して、検出した帯域制限し
た受信信号の電力を表す信号をA/D変換器59へ出力
する。同様に、上記電力検出器55は、第1のBPF4
2から入力された帯域制限した受信信号の電力を検出し
て、検出した帯域制限した受信信号の電力を表す信号を
A/D変換器58へ出力する。前記電力検出器55およ
び56は、図8に示すような、例えば、入力した受信信
号の電力を検出して、検出した電力値に比例した電圧
(RSSI電圧という)を出力するRSSI回路で構成
されている。電力検出器55は、第1のBPF42から
入力された受信信号の電力Pl [dBm]を検出してR
SSI電圧V(Pl )[V]を出力し、電力検出器56
は、第2のBPF54から入力された受信信号の電力P
s [dBm]を検出してRSSI電圧V(Ps )[V]
を出力し、それぞれのRSSI電圧を妨害波レベル検出
器57へ出力する。
【0032】妨害波レベル検出器57は、2つのA/D
変換器58および59と1つの加算器60とで構成され
ており、A/D変換器58および59は、それぞれに入
力されたのRSSI電圧V(Pl )とV(Ps )とをそ
れぞれディジタル信号に変換して、ディジタル化したR
SSI電圧V(Pl )とV(Ps )とを加算器60の正
の入力および負の入力へそれぞれ出力している。加算器
60は、正の入力および負の入力に入力したディジタル
化したRSSI電圧V(Pl )とV(Ps )とを加算
し、差分信号V(Pe )をループ利得制御部61へ出力
する。このループ利得制御部61へ出力される差分信号
V(Pe )は、第1のBPF42出力における目的とす
る受信チャネルの受信信号電力に対する混入する妨害波
の受信信号電力の相対値を表している。ループ利得制御
部61は、入力された差分信号V(Pe )に応じてルー
プフィルタ48の利得を調整する制御信号Cを、ループ
利得μを設定するループフィルタ48の利得設定部50
へ出力し、利得設定部50の利得をμ(C)に設定し
て、妨害波レベルが大きくなるにしたがってループフィ
ルタ48のループ利得を下げるように制御する。
【0033】さらに、図7および図9を使用して説明を
する。例えば、図7(a)に示すような目的とする受信
チャネルの受信信号(搬送波周波数=f0 )の電力に比
較して、大きな電力の隣接チャネル妨害波(搬送波周波
数=f1 )が受信機に入力された場合、第1のBPF4
2の出力信号は、図7(b)に示すように、目的とする
受信チャネルの受信信号の電力Ps と、第1のBPF4
2で抑圧できなかった隣接チャネル妨害波の電力Pe
合成であるから、電力検出器55から出力されるRSS
I電圧V(Pl )は、下記式(4)となる。 V(Pl )=V(Ps +Pe )=V(Ps )+V(Pe )・・・(4) 一方、このときの第2のBPF54の出力信号は、図7
(a)に示すように隣接チャネル妨害波が十分減衰され
るため、図7(b)に示すように、目的とする受信チャ
ネルの受信信号成分Ps のみとなり、電力検出器56か
ら出力されるRSSI電圧はV(Ps )である。したが
って、下記式(5)に示すように、2つのRSSI電圧
の差分を求めることにより、目的とする受信チャネルの
受信信号の電力に対する隣接チャネル妨害波の電力の相
対値V(Pe )を算出することができる。 V(Pl )−V(Ps )=V(Pe ) ・・・(5)
【0034】そこで、妨害波レベル検出器57で、前記
の式(5)と同様な信号処理を行なって妨害波の相対値
V(Pe )を出力し、ループ利得制御部61が妨害波の
相対値V(Pe )の値に対して図9に示すループ利得制
御特性の一例にしたがってループフィルタ48の利得設
定部50の利得μを設定する。図9に示すループ利得制
御特性において、妨害波レベルV(Pe )に対して設定
されているVTHは、受信機の耐妨害波特性に対する閾値
を示しており、例えば、ディジタル無線通信用受信機の
受信誤り率が、隣接チャネル妨害波によって規定値(例
えば、受信符号誤り率1%)を割ってしまうときの目的
とする受信チャネルの受信信号電力に対する隣接チャネ
ル妨害波電力の相対値を表している。したがって、図9
に示すループ利得制御特性により、検出された妨害波の
レベルV(Pe )が閾値VTH未満であれば、ループ利得
μを従来の利得値μ0 に設定し、妨害波レベルV(P
e )が閾値VTH以上であれば、AGC回路のループ利得
を図9に示す制御特性1のように単調減少、あるいは、
図9に示す制御特性2のようにステップ状に減少させる
ようにループ利得制御部61がループフィルタ48の利
得設定部50を制御する。
【0035】図4に示し説明した妨害波レベル検出器5
7に換えて、図6に示す構成の妨害波レベル検出器65
を使用してもよい。妨害波レベル検出器65は、1つの
加算器67と1つのA/D変換器68とで構成されてい
る。電力検出器55から出力されるRSSI電圧V(P
l )を、入力端子66−1から加算器67の正の入力部
に、電力検出器56から出力されるRSSI電圧V(P
s )を、入力端子66−2から加算器67の負の入力部
に入力する。加算器67は、例えば、OPアンプで構成
することもでき、RSSI電圧V(Pl )とRSSI電
圧V(Ps )とを加算して差分信号を検出して、A/D
変換器68へ出力し、A/D変換器68でディジタル信
号に変換して、ループ利得制御部61へ出力する。この
ときの妨害波レベルV(Pe )は、図1に示す妨害波レ
ベル検出器57が出力する妨害波レベルV(Pe )とま
ったく同じであることは言うまでもない。さらに、図1
におけるBPF13−1、13−2、RSSI回路14
−1、14−2およびA/D変換器15−1、15−2
と、図4におけるBPF54、電力検出器56およびA
/D変換器59は機能的に同一のものであり、共通化で
きることは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、線形変調方式を使用し
た狭帯域ディジタル無線用ダイバーシチ受信機におい
て、第1のBPFの選択度が十分とれず、目的とする受
信チャネルの受信信号に対して過大な隣接チャネル妨害
波の混入が発生した場合でも、目的とする受信信号の電
力に比例した重み付けをした受信信号のダイバーシチ合
成を行なうように、受信信号に受信信号の電力に比例し
た重み付けを行なうダイバーシチ受信機を提供すること
ができる。また、目的とする受信チャネルの受信信号の
電力に比較して大きな隣接チャネル妨害波の混入が発生
した場合でも、混入した妨害波にAGC回路が影響を受
けて受信特性を劣化させるのを軽減し、受信機の耐妨害
波特性を改善するAGC回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダイバーシチ受信機のブロック図。
【図2】従来技術のダイバーシチ受信機のブロック図。
【図3】妨害波が混入した場合の第1のBPFの入出力
信号の電力説明図。
【図4】本発明のAGC回路のブロック図。
【図5】従来技術のAGC回路のブロック図。
【図6】本発明のAGC回路に使用する他の妨害波レベ
ル検出器のブロック図。
【図7】妨害波が混入した場合の第1および第2のBP
Fの入出力信号の電力説明図。
【図8】電力検出器の入出力特性の一例。
【図9】ループ利得制御部および利得設定部の制御特性
の一例。
【符号の説明】
1、21、41、71…入力端子、2、5、13、2
2、25、42、54、72…BPF、3、23、4
3、73…可変利得増幅器、4、15、24、45、5
8、59、68、75…A/D変換器、6、26…移相
器、7、27…乗算回路、8、28…AGC制御回路、
9、29、51、80…AGC検波回路、10、30…
位相検波回路、11、31…合成回路、12、32、4
6、76…出力端子、14…RSSI回路、16、33
…遅延回路、19、39…受信機、34…逆数回路、4
7、77…D/A変換器、48、78…ループフィル
タ、49…積分器、50…利得制御部、52、60、6
7、79…加算器、53、81…基準電力値入力端子、
55、56…電力検出器、57、65…妨害波レベル検
出器、61…ループ利得制御部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間周波数の受信信号を帯域制限し、帯
    域制限された受信信号を出力する第1のBPFと、該第
    1のBPFで帯域制限された受信信号の電力を利得制御
    し、所定電力の受信信号を出力するAGC回路と、該A
    GC回路で利得制御された所定電力の受信信号の位相を
    位相制御信号により制御し、位相制御された受信信号を
    出力する移相器と、信号経路の差による受信信号との遅
    延時間差の補正を行なう遅延回路を備え、受信信号の電
    力に比例した重み付け補正を行なう重み付け信号を出力
    する重み付け回路と、前記移相器で位相制御された受信
    信号と前記重み付け回路で遅延時間の補正をされた重み
    付け信号とを乗算し、重み付けをされた受信信号を出力
    する乗算回路とを有する複数の受信機と、 該複数の受信機のそれぞれの所定電力の受信信号の位相
    差を検出し、すべての所定電力の受信信号の位相が同相
    となるように位相制御する位相制御信号を前記複数の受
    信機のそれぞれの移相器へ出力する位相検波回路と、 前記複数の受信機のそれぞれが出力する重み付けをされ
    た受信信号を加算する合成回路とを具備するダイバーシ
    チ受信機において、 中間周波数の受信信号を帯域制限し、帯域制限された受
    信信号を出力する狭帯域なBPFと、 該狭帯域なBPFで帯域制限された受信信号の電力を、
    電力に比例した電圧に変換し出力する電力−電圧変換回
    路と、 該電力−電圧変換回路で変換された受信信号の電力に比
    例した電圧を、受信信号の電力を表すディジタル信号に
    変換するA/D変換器と、 該A/D変換器で変換された受信信号の電力を表すディ
    ジタル信号を、受信信号との信号経路の差による遅延時
    間差の補正を行なうために遅延させる前記遅延回路とを
    備え、遅延時間の補正をされた重み付け信号を前記乗算
    回路へ出力する前記重み付け回路を有する複数の受信機
    を具備することを特徴とするダイバーシチ受信機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、重み付け
    回路が備える狭帯域なBPFは、第1のBPFよりも狭
    帯域で高選択度特性を有するBPFであることを特徴と
    するダイバーシチ受信機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のものにおいて、受信信号
    の電力を電力に比例した電圧に変換し出力する電力−電
    圧変換回路は、入力信号の電力に比例した電圧を出力す
    るRSSI回路であることを特徴とするダイバーシチ受
    信機。
  4. 【請求項4】 受信信号の信号電力が所定信号電力とな
    るように利得制御信号により制御して所定信号電力の受
    信信号を出力する可変利得増幅器と、利得制御された所
    定信号電力の受信信号を検波して利得制御された受信信
    号の電力値を出力する検波回路と、受信信号の電力値と
    所定の基準電力値とを加算して差分信号を出力する加算
    器と、差分信号を積分処理して利得制御信号を出力する
    ループフィルタとを備え、受信信号の電力を利得制御し
    て所定電力の受信信号を出力するフィードバック方式の
    AGC回路において、 前記加算器が出力する差分信号の利得制御をし積分処理
    して利得制御信号を出力する積分器と利得設定部とを備
    えた前記ループフィルタと、 前記AGC回路に入力する受信信号の電力を検出して電
    力を表す電圧を出力する第1の電力検出器と、前記AG
    C回路に入力する受信信号に混入した妨害波を除去する
    隣接チャネルに対して高選択度特性を持つ狭帯域のBP
    Fと、該狭帯域のBPFから出力される隣接チャネルの
    妨害波を除去した受信信号の電力を検出して電力を表す
    電圧を出力する第2の電力検出器と、前記第1の電力検
    出器と前記第2の電力検出器とから出力されるそれぞれ
    の電力を表す電圧を加算して差分信号を出力する妨害波
    レベル検出器と、該妨害波レベル検出器から出力される
    差分信号の大きさに応じた制御信号を出力するループ利
    得制御部とを備えたループフィルタ制御手段とを有し、 該ループフィルタ制御手段のループ利得制御部から出力
    する制御信号により前記ループフィルタの利得設定部の
    利得を制御し、受信信号の電力変動を補償することを特
    徴とするAGC回路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のものにおいて、妨害波レ
    ベル検出器は、第1の電力検出器と第2の電力検出器と
    から出力されるそれぞれの電力を表す電圧をディジタル
    信号に変換する2つのA/D変換器と、 該2つのA/D変換器から出力されるそれぞれのディジ
    タル信号を加算し差分信号を出力する加算器とを備える
    ことを特徴とするAGC回路。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のものにおいて、妨害波レ
    ベル検出器は、第1の電力検出器と第2の電力検出器と
    から出力されるそれぞれの電力を表す電圧を加算し差分
    信号を出力する加算器と、 該加算器から出力される差分信号をディジタル信号に変
    換するA/D変換器とを備えることを特徴とするAGC
    回路。
  7. 【請求項7】 請求項4記載のものにおいて、ループフ
    ィルタ制御手段が備えるループ利得制御部は、目的とす
    る受信信号の電力に対する妨害波の電力の相対値の大き
    さに応じて、ループフィルタが備える利得設定部の利得
    を低減する制御信号を出力することを特徴とするAGC
    回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006067899A1 (ja) * 2004-12-24 2006-06-29 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha ダイバーシチ受信装置
JP2006287899A (ja) * 2005-03-09 2006-10-19 Toyota Central Res & Dev Lab Inc ダイバーシチ受信装置
JP2013201713A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Oki Electric Ind Co Ltd ダイバーシチ受信機

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