JPH11183586A - 特にgps型の、完全高周波航行用受信装置 - Google Patents

特にgps型の、完全高周波航行用受信装置

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JPH11183586A
JPH11183586A JP10281845A JP28184598A JPH11183586A JP H11183586 A JPH11183586 A JP H11183586A JP 10281845 A JP10281845 A JP 10281845A JP 28184598 A JP28184598 A JP 28184598A JP H11183586 A JPH11183586 A JP H11183586A
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JP10281845A
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Jean-Claude Auber
ジャン−クロード・オーベール
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Thales SA
Original Assignee
Dassault Electronique SA
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多重経路の作用を克服する、特にGPS 型の完
全高周波航行用受信装置を提供する。 【解決手段】 本受信装置は複数の一致モジュールを含
む。各モジュールが所望の信号を受信する刻時記憶媒体
を含み、コード・オフセット推定値C _PHI と周波数P
_DFおよび相P _PHI 推定値との時間オフセット・デー
タを保存し、それに基づいて対象信号の局地搬送波イメ
ージと局地コード反復を与え、コードおよび搬送波隷属
制御機能を実行し、所望の信号の搬送波と搬送波イメー
ジとの間の周波数および相オフセット信号DVCaに基づい
て所望の信号と局地コード反復との相関を与える。本受
信装置はオフセット信号DVCa受信用のフーリエ変換媒体
と、フーリエ変換によって中央一致線近傍の外側にエネ
ルギーが存在する場合、時間オフセット・データの不当
を実行する管理/決断装置90とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時間マーカーを用
いた送信器と受信器との間の電磁波の送信時間に基づく
高周波航法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の航行装置において、搬送波の時間
マーカーは、反復擬似ノイズ型となっている。実際に
は、ランダム・ノイズ・コードを用いる。受信側では、
その波の伝送時間は、その擬似ランダム・コードの時間
のずれと、その搬送波の相のずれとの両方によって示さ
れる。送信器/受信器接続線(視線)における相対的運
動という観点で見てみると、ドップラー効果による搬送
周波数のずれも加わる。
【0003】誤差に至る各種の原因がある。その内のあ
るものは、対流圏や電離圏通過に関連して起こったり、
あるいは、地表における伝導度変動によって起こるもの
であり、これらは一般に波の伝導速度に影響するが、一
方、受信器に達するまでに高周波電磁波のたどる道筋が
直線でないことから生ずる誤差原因もある。更にはま
た、受信器が、様々な反射に由来する種々の経路を通過
した波の結合を同時に受けつけることから生ずる誤差原
因もある。このように様々な反射の見られるのは、一般
に受信アンテナ近傍の表面状態による。これらは、多重
経路誤差と呼ばれている。すなわち、直接経路(最短経
路)が、その他の、好ましくない経路と重なりあってい
るのである。
【0004】高周波航法装置、すなわち、“GPS ”およ
び“GLONASS ”と呼ばれる、現在もっとも頻繁に用いら
れている装置において、送信は衛星を介して行なわれ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在の主要問題は、多
重経路の作用を如何に克服するかということであって、
これについては、ローレンス・アール・ウィル(Lawren
ce R. Whill )が、GPS界総覧(reveu GPS World )、1
997年、59〜66ページに表わした論文“多重経路の克
服”が例示するとおりである。この主題が、本発明の主
要目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、擬似ランダム
・コード型の、反復擬似ノイズに基づく時間マーカーを
持つ高周波電気信号ないし波の受信装置であって、特
に、高周波航法に関連する受信装置に関する。
【0007】この型の装置は、高周波受信装置であっ
て、その出力(すなわち“所望の信号”)は、いくつか
のチャンネルないしモジュールを介して分配される、そ
のような受信装置を含む。そのモジュールの一つ一つ
は、コード、および/または、搬送波周波数で区別され
る、それぞれの選択高周波電気信号との一致(時間相)
を探索するように配置される。このために、これら一致
探索モジュール(更に簡単には一致モジュールと呼ばれ
る)によって供給される時間相データにたいする分析手
段が加わる。
【0008】各一致モジュールは、まず刻時メモリ形成
のための手段を含む。これは、コード相推定、および、
周波数/相搬送状態推定の受容・保存に好適であり、か
つ、地方クロックによって、その情報から、対象とする
高周波電気信号にたいする局地搬送波イメージと、少な
くとも1つの、コードの局地反復を導くのに好適であ
る。各一致モジュールは更に閉鎖ループ制御装置を含
む。このものの目的は、コードの局地反復と、受信コー
ドとの一致を生成することである。これら閉鎖ループ制
御装置は、所望の信号と、局地コード反復との間の相関
によって動作するコード制御ループ、および、所望の信
号の中に存在する搬送波と上記搬送波イメージとの間
の、周波数/相オフセット(ずれ)信号によって動作す
る搬送波制御ループとを含む。
【0009】この型の一致モジュールは、その制御ルー
プの適正動作に関して情報を供給し得る。このことは、
一つには、入力高周波電気信号が満足すべき結果をもた
らすために、またもう一つは、時間相データの分析のた
めに、重要である。
【0010】本発明の一局面によれば、この受信装置は
更に、搬送波と相オフセットを表わす信号を受け取っ
て、フーリエ変換を実行することのできる複数の媒体を
含む。このフーリエ変換に基づいて、決断補助は、フー
リエ変換が、一致に相当する中央線の近傍外部にエネル
ギーの存在を示すことのある場合に、少なくとも部分的
に、その時間相データを不当とすることができる。
【0011】更に、この周波数監視装置の動作モードに
関して、もっと詳細にその様々な特性を明細するつもり
である。
【0012】一致モジュールのある好ましい応用におい
て、刻時メモリを構成する複数の媒体は、局地搬送波イ
メージを定めるための搬送波発振器、コード発振器、お
よび、そのコードの少なくとも一つの局地反復を生成す
るジェネレータを含む。コード・搬送波制御ループの方
では、離散相関チャンネルと、少なくとも一つの微分相
関チャンネルを含む。前のチャンネルは、上記搬送波イ
メージによる復調と、所望の信号におけるコードの時間
位置とその推定値との間の一致信号を供給するものであ
り、後のチャンネルは、上記の搬送波イメージによる復
調と、所望の信号におけるコードの時間位置と、その推
定値との間のオフセット信号を供給するものである。こ
の一致信号は、相固定搬送波ループに対してオフセット
変数を供給し、それによって該ループは、搬送波を生成
する局地イメージ・ジェネレータの予備的制御を実行す
る。更に、上記コード・オフセット信号は、遅延固定コ
ード・ループに対してオフセット変数を与える。それに
よって、該ループの出力は、コード反復ジェネレータの
予備的制御のために、相固定搬送波ループの出力と結合
される。
【0013】本発明のもう一つの局面はそれ自体きわめ
て有用なものであるが、それは、“時間的”分析であ
る。この分析法によって、われわれは、少なくとも一つ
の微分相関チャンネルからもたらされるオフセット信号
に基づいて、多重経路存在に関して更に別様の表示を定
めることができる。
【0014】時間分析を導入するためには、各一致モジ
ュールが、その時間幅が第1のものとは異なる、少なく
とももう一個の微分相関チャンネルを含む、そのような
装置であることが現在好適とされる。このような観点か
ら、われわれは、この第2の相関チャンネルからもたら
されるオフセット信号を、それ自体として、および/ま
たは、第1のオフセット信号との比較(差)に基づい
て、多重経路の存在を表示するものとして利用する複数
の媒体を用いる。
【0015】更にまた、この時間監視法ないし分析法の
動作モードについて、様々な、更に詳細な特性を列挙す
るつもりである。
【0016】本発明のその他の特性および利点は、下記
の詳細な説明と付属の図面を調べることによって自ずか
ら明らかになろう。
【0017】
【発明の実施の形態】大まかに言って、これら付属の図
面は定義的なものである。従って、本説明の理解を更に
容易にするために設けられたものであると同時に、必要
に応じて、本発明の特定のためにも利用される。
【0018】まず第一に、高周波航法は、擬似ランダム
・コードを用いる。もっともノイズと近似の、他の型の
時間マーカーも考慮されることはあるけれども。擬似ラ
ンダム・コードとは、擬似ランダム配列の、ある反復列
である。これはまた擬似ランダム・ノイズ・コードと呼
ばれることもあるし、または、英語の略号PRN (Pseudo
-random noise )を使用してもよい。
【0019】擬似ランダム・コードを生成するための一
手段が、仏国特許第A-2,248,517 号の、特に図1ないし
図3に記載されている。擬似ランダム・コードとは、定
められたクロック周期の間に起こる1系列のビットと見
なすことができる。“コード瞬時”、または、もっと多
用される“チップ”という表現は、1 配列ビット、従っ
て−敷延すれば−そのようなビットの持続時間(Dmc )
を指す。
【0020】一つの擬似ランダム配列は、下記の性質を
備える。すなわち、その自己相関関数は、ゼロ時オフセ
ットの場合を除いては、ゼロである。ただし、ゼロ時オ
フセットにおいて、同期時において最大に達する三角特
性を取る。この三角の底の幅は、+/− Dmcである(仏
国特許第A-2,248,517 号の図13Aと、対応する本文記
述を参照のこと)。このゼロ値は、コード長に依存す
る、排除レベルを示す。このことから、同じ持続時間、
すなわち、“時間”(Dprn)を持ち、かつ、相互相関関
数がゼロである、擬似ランダム配列の一変種を生成する
ことが可能となる。
【0021】GPS システムにおいて、各種衛星が約1ギ
ガヘルツの周波数で、かつ、その衛星と搬送波に固有の
擬似ランダム・コードで変調される搬送波を送信する。
更に詳しく言うと、ある特定の衛星は最近、"C/A"("C
oarse acquisition"(“粗大獲得”)または"Clear acq
uisition" (“明瞭獲得”)を表わす)と"P" ("preci
se" “厳密”を表わす)と名づけられるそれぞれのPRN
コードを備えた2個の搬送波を送信する。最初のC /A
コードは公共のものであるが、P と名づけられる第2の
コードは、P (Y )と名づけられる変種を表わす。P
(Y )は、本来C/A コードよりも厳密なものである
が、外部秘匿のために暗号化される。搬送波の極性は、
右円形である。
【0022】今日のGPS 受信器は、もっぱら非暗号化"C
/A"コードを用いているのであるから、本明細書の結果
も、このコードと、および、対応する1575.42MHzの搬送
波に限定される。この搬送波は2 種の変調を含む。すな
わち、−相逆転急速ディジタル変調(BPSKで、これは、
Bi-phase Shift Keying (2相転位変調)を表わす)で
あって、その変調は、Dprn= 1の1.023 MHz のパルスか
ら成る1023ビットの、特定の擬似ランダム・コードに基
づいて行なわれる。
【0023】−それよりもはるかに緩徐なディジタル変
調(50Hz)で、“航法メッセージ”と呼ばれる衛星状態
データを定めるためのものである。
【0024】本発明は、C /A コードそれ自体の応用に
限定されないことは勿論である。
【0025】GPS 衛星は、共通の時間基準を持つ。衛星
の航法メッセージ(“日めくり”と“暦”)は、自身の
クロックの変位(時間基準に対して)と、その位置(軌
道パラメータ)の計算に必要な要素とを含んでいる。要
するに、軌道のパラメータは既知なのであるから、衛星
は、その位置を定めることのできる送信ステーションと
見なすことができる。
【0026】図1は、GPS 受信器の概観的フローチャー
トを示す。ブロック1001は、各種衛星から受信した電磁
波(生信号)に基づいて、受信口にそのまま伝え、受信
口はそれらの波を電気信号に変換する。次に、機能モジ
ュール1002が現れ周波数変換を行ない、次に機能モジュ
ール1003が現れ、サンプリングと量子化を実行する。
【0027】モジュール1004は、搬送波に対して適用さ
れる相関やその他の時間測定、および、復調を実行す
る。この段階で、受信コードと、目標とする衛星に相当
する、コード・ジェネレータによる局地反復(地方クロ
ックに基づいて生成される)との相関を求めることによ
って、受信波の到着時間を求めること、かつ、その搬送
する緩徐な変調を検出することが可能になる。事実、も
しもこの二つの相関器への入力コードが一致するなら
ば、または、ほとんど一致する(上記の三角応答の範囲
内に入る)ならば、出力電圧が得られるが、そうでない
場合には、相関器出力はゼロ、すなわち、ノイズとな
る。更に、この電圧信号をある一定期間蓄積することに
よって、一致に関して有意味な情報を得ることが可能に
なり(受信信号が、受信器のインプット・バンドにおい
てノイズを下回ることが仮定されるとしての話しであ
る)、かつ、航法メッセージを検出することが可能にな
る。相関操作は、このように時間に関して広がっている
ものであるから、このような装置は、ノイズ・レベル以
下の受信レベルに対しては、せいぜいのところ弱い送信
出力しか生成しない。
【0028】実際には、モジュール1004は、二つの制御
ループを含む。搬送波制御ループは、受信した状態で
の、相と搬送波周波数とを“追跡”する。一つのコード
制御ループは、受信コードと、対応する局地反復との同
期を“追跡”する。
【0029】上記から、搬送波ループは、この搬送波に
関する、推定ファイ合計ファイi (大文字ファイΦ)を
格納する。これに関連して、“位相合計”という表現
は、搬送波が、波の経路・時間や、衛星と受信器の相対
運動によって起こるドップラー効果によって被る相オフ
セットを含む。実際には、相合計は、2段目の搬送波ル
ープの操作と一致させて、周波数オフセットfiと、位相
ファイ(小文字ファイψ)に分離する方が好都合であ
る。この2 段目のループは、先ず、周波数捕捉を実行
し、次に相捕捉を実行するからである。周波数オフセッ
トfiは、ドップラー・オフセット、すなわち、相対的速
度に相当する。これが、それが“速度”と呼ばれる理由
である。
【0030】コード・ループは、地方クロックにたいす
る、コードの推定遅延タウ(円周)のメモリ保存を実行
する。コード長(Dprn= 1ms、すなわち、約300km )に
相当する曖昧性は、航法メッセージによって、また、恐
らくは、それ以外の場所から得られる推定位置によって
解除される。
【0031】既に知られるように、受信器は次に、機能
テスト装置1100に対応する、様々な状態を取ることが可
能である。この装置は“視線状態に従って切り換えるも
の”と呼ばれる。全くの初期段階では、先ず、1105にお
いて捕捉ないし獲得を実行する。一旦それが達成された
ならば、追跡段階1106に移行することが可能である。一
方、捕捉が既に確立されており、かつ、追跡段階に移行
してはいるものの同期が失われている場合には、1107に
示される再捕捉を行なうことが可能である。この再捕捉
は、1110で示される、GPS 受信器の外部のセンサーから
得られるデータに基づいて行なってもよい。
【0032】既に追跡段階1106にいる場合には、航法メ
ッセージの復調を実行することが可能である(モジュー
ル1108)。1119において、全ての測定値の一貫性に関し
て試験を行なう。これもまた、受信器外部のセンサー
(1110)から発せられるデータに基づいて行なってもよ
い。この一貫性テストにおいて、"RAIM"(Receiver Aut
onomous Integrity Monitoring、受信器自立統合性監視
法)技術を好適に利用することができる。これらの技術
は、過剰測定値に適用するならば、位置誤差を含む視線
を決定し、かつ、それらを、位置決め工程から遠ざける
ために利用することもできる。特に、これらの技術は、
航法研究雑誌(Journal of the Instituteof Navigatio
n)、35巻、4 号、冬季号、88〜89ページ、マーク・エ
ー・ストゥリア(Mark A. Sturea)による論文“過剰測
定値を利用する、航法システムの統合性監視法”に記載
されている。また、 −同誌、35巻、2 号、冬季号、1988年の、ブラッドポー
ド・ダブリュー・パーキンソンとペニナ・エイケルラー
ド(Bradpord W. Parkinson & Penina Akelrad)による
論文“擬似範囲残留による自立的GPS 統合性監視法”、
および、 −同誌33巻、3 号、秋季号、92年、アール・グローバー
・ブラウン(R. GroverBrown )による論文“基礎GPS
・RAIM法と、三種のRAIM法の等価性に関する注記”に記
載されている。
【0033】SC-159の作製した、1995年1 月15日の、RT
CA文献番号RTCA/DO229 号中の“GPS /広域拡大システ
ム滞空装置に関する基準の最小操作性能”の付録"O" に
もこれに関する記載が認められる。なお、その付録"B"
は、その他の論文に関する文献集を載せている。
【0034】1001において得られた、波の受信時間の結
果から、モジュール1120は、三角法型の技法を用いる。
これによって、GPS 受信器の位置と速度を求めることが
可能になる。このようにして、位置ベクトルP と速度ベ
クトルVを得る。位置座標は、WGS B4(世界地側系)と
呼ばれる基準楕円に対して定義される。これは、地球の
理想楕円(ジェオイド)とは異なる。
【0035】受信器の位置を求めるには、いくつかの
(少なくとも4 種の)経路・時間測定値が必要である。
特に、確度を増し、かつ、関係衛星の内の一つとの接触
を失った際の事態を処理する場合に極めて楽になること
を考えると、過剰測定値を設けるのがよい。受信器位置
を求めるために、1120は更に“クロック変位”の推定
値、すなわち、受信器のクロックと、“GPS 時間”、す
なわち、全ての衛星に共通な、システムの全体(基準)
時間との間の時間オフセットを求めなければならない。
【0036】多重経路によって引き起こされる干渉信号
の克服法に関しては既に若干の手段を有している。
【0037】このような手段として最初のグループに属
するものは、滞空信号に関する。逆転極性干渉信号を十
分に排除するには、渦巻形のアンテナを用いればよい。
なぜなら、このアンテナは、奇数回の反射を受けた多重
経路の出力を減衰させるからである。地表面、すなわ
ち、吸収面は、地面からの反射効果を減衰させるために
アンテナの下、または、俯角が小さくなるように配置す
るのがよい。更に、環状構造アンテナ、更に特定的には
“首絞めリング”と呼ばれるものについても既知であ
る。これは、トラップを形成する蜂の巣装置を含む。更
に、束形成アンテナの助けを借りてもよい。これは、望
ましくない多重経路を排除するために、あるいは、少な
くともそのような経路を減衰させるために用いられる。
更に、多重経路の空間的相関に基づく多重アンテナ装置
があり、これは、多重経路を排除するために、多重経路
の脱相関操作を実行する。
【0038】これら各種の解決法をここに記載する装置
に導入することもできるが、ただし、それらはそれ自体
が本発明の中心を形成するものではない。
【0039】更に、受信器の設計段階において、多重経
路の作用を低減するように努力することもできる。
【0040】“ハーモニック”法は、視線(視線とは、
衛星と、受信器間の最短有効経路を結ぶ直線である)上
に観察されるコード/相解離を利用するものである。こ
の技術は、本特許申請人によって導入されたものである
が、これは、搬送波に観察される誤差は、コードに観察
される誤差よりも小さいという事実に基づく。相に基づ
いてコード平滑化を実行することによって、コード/相
オフセットを観察し、それに基づいて多重経路の存在を
低減することが可能になる。事実、視線上に観察される
コード/相オフセットの平均値の増加は、多重経路の存
在を示す兆候であって、これが更に本発明導入のために
利用される。
【0041】文献仏国特許第A-2 698,966 号には、相関
ピークの前側面を用いるもう一つの技法が記載されてい
る。この技法は、(物理的)多重経路は、必ず直接経路
よりも遅れること、および、前側面は、ひどくは、ある
いは、全く、歪みを受けないという事実に基づく。この
ようにして、われわれは、受信器の振る舞いに関して改
良を施すことができた。
【0042】相関曲線を、その勾配の変動を分析するこ
とによって、また、模範型にたいするこの曲線の歪みに
基づく多重相関を用いて、利用するという考えが提案さ
れたことがある。この技法は、特に米国特許A-5,390,20
7 号に記載されているものであるが、これは、少数の多
重経路が、十分安定状態にある場合には興味ある結果を
もたらす。
【0043】これは、更に、追跡段階で動作する、DLL
ループの微分相関幅を低減させる方法として提案されて
いる。これについては、例えば、ヨーロッパ特許第A-0
488739号の登録文献の示す通りである。
【0044】上記の方法は、多重経路検出のためのもの
であり、その内のいくつかにおいて、それら多重経路を
部分的に処理するためのものであった。
【0045】本出願人は、上記既知の方法は、ある種
の、よく素性の分かった分類に属する多重経路に対して
は好適ではあるが、一方、一般的な応用には好適ではな
く、増してや、ある場合には、上手く処理できる分類型
に属しない多重経路の存在下では意図したものと正反対
の効果をもたらす危険性があることを認めた。更に、相
関器を増設することによって(これは、取扱う衛星の数
によって更に増やさなければならない)受信器は、相当
に複雑になる。
【0046】従って、対応する現象を更に追求する研究
を経て、本出願人は、受信器の設計に焦点を当てること
を好むに至った。すなわち、多重経路を検出し、それに
よって、その受信器が、適正でない測定値を位置決めの
ために利用することがないようにする(または、実際に
は、そのような不適正な測定値を他の目的のために利用
する)、そのような設計を求めることである。利用可能
な測定値が過剰にあること、および、数個の視線におい
て同時に観察される多重経路の確率は低いこと、これら
によって、ハードウェアにたいする最小の投資で、位置
情報の質に関して有意な向上を達成することが可能にな
った。
【0047】本発明は、各種のGPS 受信器構造に適用可
能であるけれども、これから説明する3 個の相関チャン
ネルを持つ受信器に対しては特に相性がよい。図2は、
簡単のために一つの衛星チャンネルに限定された、この
ような受信器に関する更に詳細な模式図である。
【0048】この受信器は、アンテナ101 と、高周波段
102 (図1のモジュール1001)から出発する。この次に
来るのが増幅器103 であり、これは、あるバンド幅で動
作する組織体である、ここにバンド幅は、ここで選ぶ例
では、1575.42 MHz 周波数で20 MHzである。高周波バン
ド幅は、約2MHzと、数十MHz の間にある。
【0049】ミキサー105 は、増幅器103 からの出力
と、局地発振器107 からの、1400MHzの局地信号とを受
け取る。これは、その出力口において、175.42 MHzの所
望の近似信号を生成する。この信号は、175.42 MHzの中
心周波数を持ち、+/−10MHzで−3dB 、+/−25MHz
で−15dBの応答性を持つバンド・パス・フィルター103
に与えられる。図1のモジュール1002は、これらの成分
102 から109 に対応する。この中に、増幅器103 を加え
てもよい。
【0050】フィルター109 の次に来るのは、増幅器11
0 、次に、アナログ・ディジタル変換器112 であり、そ
の出力は、所望の信号であり、この例では、ディジタル
型である。増幅器110 は、できれば利得可変型であるこ
とが好ましい。更に、その利得が、変換信号のレベルに
よって制御され、それによって、変換器出力口において
有意な数字の数(2ビット)が最適になるようにされて
いることが好ましい。
【0051】クロック信号ジェネレータ20は、受信器に
とって好ましく、かつ、別様に断らない限り、すべて互
いに相互に関連する、各種クロック信号を生成する。し
たがって、このジェネレータ20は、例えば、20MHz 周波
数を生成するが、これは、局地発振器107 の予備的制御
機能(乗算によって)を実現する。この局所発振器は、
20MHz で動作する電圧制御発振器(VCO )で、この予備
周波数20MHz において相固定ループ(PLL )を備える。
この発振器出力に基づいて、周波数ジェネレータは、A
D変換器112 内部でのサンプリング時のクロックとなる
100MHz周波数や、主要部分における、他の所望の周波数
14009MHzや25Mzを与える。
【0052】アナログ信号は、175.42 MHzの周波数を持
つ。これは、100MHzで前サンプルされる。これは、200M
Hzへの周波数転移に相当する。したがって、A /D 変換
器112 の出力を、24.58MHzの中心周波数を持つディジタ
ル信号と見なすこともできる。このディジタル信号は、
2ビットに渡って表現されるものであり、ここでは、1
周期当たり4サンプルから成るとして、これが、複合サ
ンプラー120 に与えられる。これについては、図3で詳
しく説明する。
【0053】図の上方、サンプラーは、121 において、
420MHzの、単一側方バンド周波数変換器を含み、動作周
波数を、正確に25MHz (24.58 + 0.42 )に設定する。
このブロック121 から出力する信号は、出力口におい
て、周波数H100M (変換器112で用いられたものと同じ
クロック周波数)によって刻時されるが、この信号が、
2 個のオペレーター123Iと123Qに与えられる。これらの
オペレーターは、それぞれ、25MHz において、クロック
H25M-IとH25M-Qによって刻時される。これらクロックは
互いに他者の直角位相以内にある。これらのオペレータ
ー123 は、4ビットに渡って表現されるディジタル基底
バンド信号を生成するように管理される。4ビットと
は、すなわち、それぞれ、相信号(出力I )と直角位相
信号(出力Q)である。複素数との類似から、実数成分I
、虚数成分Qと呼ぶことにする。
【0054】図1のモジュール1003は、前段に利得可変
性増幅器110 を持つA /D 変換器112 と、更にディジタ
ル・サンプラー120 を含む装置から成る。
【0055】複合ディジタル・サンプラー120 の二つの
出力I とQ は、3 個のチャンネル(図1のモジュール10
04)に分配される。この3個のチャンネルは、文字A ,
B とC で区別される。同様に名づけられた相関A ,B と
C の一致性に関して、追跡すべき衛星を定める擬似ラン
ダム・コードに関する、関連する3 個のオフセットが存
在する。更に、以後に見るように、チャンネルB は“微
分性”である、すなわち、同一擬似ランダム・コードの
2 個の反復間の差に基づいて動作する。その際、オフセ
ット周囲における2 個の反復間の時間幅は、チャンネル
B と関連する。チャンネルC は、正常(コードC1)であ
ってもよいし、あるいは、ここでも微分性(コードC2)
であってもよい。
【0056】例示のために、図4に、図2の上段にある
チャンネルA の詳細を示す。位相Iと直角位相Q の信号
は、それぞれ、2 個のディジタル相関器311Aと312Aに与
えられる。これらはまたコードA を受け取り、かつ、そ
の出力は合わさって、搬送波復調器32A に向かう。
【0057】信号I (実数成分)に関しては、相関器31
1A(4ビット)の出力は先ず、加算段321 に与えられ
る。加算段は、250 個のディジタル・サンプル(9ビッ
ト)について蓄積計算を実行する。この蓄積計算結果
は、2個のディジタル乗算器322と323 に与えられる。
これら乗算機はまた、それぞれ、搬送波相(P _PHI )
に関するCOSine、および、SINe情報を入手する。これら
は各々6ビットで表現される。IcosとIsinと呼ばれるこ
れらの結果は9ビットで表わされる。このシステムは、
信号Q (虚数部分)に関しても同様である。すなわち、
相関器312A(4 ビット)、加算段327 、および、2 個の
ディジタル乗算器332 と333 があり、QcosとQsinで表わ
される乗算器の結果はそれぞれ9ビットで表わされる。
【0058】次に、相と直角位相に関するチャンネルA
の主要出力は、ディジタル増加段325 によって与えられ
る信号I _A を含み、これは、10ビットのIcos+ Qsin
を設定し、次にこれを加算段327 が16ビットに渡って蓄
積する。また、ディジタル減算段335 から与えられる信
号Q _A を含み、これは、10ビットのQcos− Isinを
設定し、次にこれを加算段337 が、16ビットに渡って蓄
積する。
【0059】327 と337 における蓄積は、切り換え可能
なやり方で、1ないし2ミリ秒の積分時間(1kHzないし
500Hz の時間基盤)に相当する100 ないし200 サンプル
に渡って実行される。こうして、約25MHz からスタート
して、250 × 100ないし200個のディジタル・サンプル
について蓄積計算が実行される。
【0060】図2の、他の二つのチャンネルは、前述し
たものと構造的には同一であるから、同じ数字の参照番
号と、それぞれ接頭語B とC を持つ。ここにおいて、相
関器は、コードB とコードC を受け取る。
【0061】更に、チャンネルA それ自体において(図
4の鎖線)、増加段325 の出力は、加算段341 に与えら
れる。これは、50サンプルに渡って動作する。加算段34
1 の出力口における信号ビットは、0.5ms ごとに得られ
るものであるが、これは、メモリ342 に蓄えられ、配列
される。これによって、1kHz(1ms )で操作している
か、500Hz (2ms )で操作しているかに従って、2ない
し4個の連続信号情報を供給できるようにする。この信
号情報は、SIGN_IA_2Kと呼ばれるものであるが、これ
は、状態データの内の緩徐な搬送波変調、すなわち、
“日めくり”と“暦”に相当する。これらは、航法メッ
セージを補足するものである。
【0062】信号対I _A とQ _A ,I _B とQ _B ,
I −C とQ −C (あるいはそのモジュールないしそれの
平方)、および、信号SIGN_IA_2K、これらは管理/決
断装置90に向かう(結線は、図2の図面が繁雑になるの
を避けるために図示しなかった)。更に、 −信号I _A とQ _A とは、搬送波ループ40に向かう。
このループ段はできれば、相固定ループ型(PLL )であ
ることが好ましい。これの16ビットの出力DVCa(搬送波
速度オフセット)は、信号追跡段階において、先ず搬送
波発振器71に向かい、次に、コード速度オフセットDVCo
を定める段53に向かう。DVCoについては以下に記述す
る。
【0063】−搬送波復調器32B 、すなわち、チャンネ
ルB の出力I _B とQ _B とは、コード・ループ50に集
結する。このループ段はできればDLL 型(“遅延固定ル
ープ”)であることが好ましい。
【0064】搬送波発振器71は、クロック速度H100K
(100kHz)で動作する。その出力P _PHI は、搬送波相
を7ビットで表わすものであるが、同様にクロック速度
H100Kで刻時されてサイン/コサイン・ジェネレータ75
に供給され、更に、6 ビットで、搬送波相のCOSineとSI
Ne信号を供給する。後者は、前述した搬送波復調器32に
向かう。
【0065】信号DVCaに基づいて、搬送波発振器71は、
その相P _PHI がモヂュロ2 Пに従って変化した場合
は、I 相回転の増加ないし減少情報を回路72に与えて、
必ずそれを調整する。すると回路は、搬送波によって生
成された回転数P _DF、すなわち、相合計の全成分を16
ビットに渡って蓄積する。16ビットで表わされる、相合
計の成分比が、前述の搬送波相P _PHI となる。P _DF
とP _PHI から成るグループは、管理/決断装置90に向
かう。
【0066】コード発振器は、これもディジタル制御発
振器であるが、これは、周波数H25M(25MHz )のクロッ
クによって刻時される。1 ビットのその出力は、コード
・ジェネレータ85に供給される。これは更に、16ビット
のチップ分割情報項C _PHI(または“コード相”)を
供給し、これは、管理/決断装置90に戻される。
【0067】コード発振器81のディジタル制御は、増加
段80の出力によって、32ビットに渡って定められる。増
加段において、一つの入力口は、擬似ランダム・コード
の基盤速度である1.023MHz周波数のCV信号を受け取る。
この増加段80のもう一方の入力口は、前述の装置59から
到来する訂正(速度補助)を受け取る。この訂正DVCo
は、搬送波ループ40のPLL 段の出力によって“支援”さ
れたコード・ループ50のDLL 段の出力に相当する。装置
59は、訂正DVCaを、訂正DVCoのものと同じ時間単位に変
換することができる。装置59の変換比率K は、それぞれ
のコードと搬送波周波数の比、すなわち、1540(1575.4
5 を1.023 で割る)に相当する。
【0068】コード・ジェネレータ85の方では、表84か
ら発する時間相情報項を受け取る。この表は、管理/決
断装置90において、対象衛星を指示するPRN コードの数
に基づいて補填される。
【0069】コード・ジェネレータは、関係送信器を示
す基盤コードC /A (搬送波周波数)を、コード・フォ
ーマット装置89に供給する。“コード相”情報項に関す
る分割成分C _PHI _FRACは、前述のコード発振器の出
力口で読み取られる。更に、コード・ジェネレータ85
は、“レジスターG1”と呼ばれる情報項を供給する。こ
の情報項は、自身の相を表わし、装置86で最大値に達す
る。この装置は、レジスターGIの情報を、チップ数また
はオーダー(1023の内の1 )に変換する。この数は、
“コード相”C _PHI と呼ばれる情報項の全成分C _PH
I _INT を表わす。
【0070】コード・ジェネレータ85によって生成され
る基盤コードC /A に基づいて、このコードの反復A,
BおよびC が、前述の3 個の相関チャンネルに対応して
生成される。これらの反復は、対応する相関器311Aから
311Cの予備的制御の実行を可能にする。これら相関器の
内、チャンネルA は、“離散性”と呼ばれ、他の二つ、
B とC とは異なる時間幅を持ちE −L (“早期マイナス
後期”)と呼ばれる。
【0071】この反復の生成は、コード・フォーマット
装置89によって実行される。このフォーマット操作方式
は、遅延ラインの方式に相当する。遅延ラインについて
は図5に示される。
【0072】オフセット・レジスター890 は、63個(−
31、0 、+31)の区画を持つが、コード・ジェネレータ
85から到来する、25MHz でサンプルされたコードを供給
される。従って、レジスター890 の各区画は、25MHz の
クロックの1 周期、すなわち、40ns(ナノ秒)、すなわ
ち、ここにおいても1 /25チップを表わす。可能な63個
の内から選んだ5 区画の出力が、反復A ,B およびC の
生成を可能にする。
【0073】中央区画0 から発するプログラム前出力89
1 は、中心の離散チャンネル、すなわち、チャンネルA
への1ビット・コードの入力を表わす。
【0074】他の出力892Eと892L、および、893Bと893L
とは、区画0 に対して対称的な二つものとしてプログラ
ムされてもよい。これらは、論理オペレーター894 と89
5 で結合される。この論理オペレーターは、減算と2に
よる除算を実行し、それぞれ2ビット・コードとして、
チャンネルB とC の相関器にインプットとして供給す
る。
【0075】上記から、チャンネルB の局地反復は、1
/25チップの+/− x分割比の精度で出力892Eと892Lの
位置に一致し、従って、不一致、ないし、時間幅は、2.
x /25チップ(先に区別した早期のE と後期のL の二つ
のコードの間)となる。
【0076】チャンネルC の場合、局地反復は、1 /25
チップの+/− y分割比の精度で出力893Eと893Lの位置
に一致し、従って、不一致、ないし、時間幅は、2.y /
25チップとなる。
【0077】数値x およびy は、管理/決断装置90に由
来する図2のモジュール83から供給される入力x および
y によってプログラムしてもよい。その場合、 −x は、4ビットに渡るコードで、1から15まで変動可
能であり、更に、 −y は、5 ビットに渡るコードで、1 から32まで変動可
能であり、かつ、y はxより大である。
【0078】チャンネルC は、895 の出力"C2"(893Eマ
イナス893Lの形の)で形成されてもよいし、あるいは、
893Eの出力で形成されてもよいし、あるいはまた先と同
様に893Lの出力で形成されてもよい(これらの出力すべ
てを、C1と呼ぶことにする)。
【0079】コードA ,B およびC は一緒に定義された
こと、ならびに、同じ中心を持つことを銘記すべきであ
る。
【0080】前述したように、受信信号と、期待コード
PRN を持つ局地反復(チャンネルA)との相関を取る場
合、相関器からの応答は同期性最大値を持つ三角特性を
取り、その三角の底辺の幅は、+/− Dmc、または、+
/− 1チップである。
【0081】受信信号を、期待コードPRN (“微分”反
復B またはC )に関して、互いに時間ずれを起した二つ
の局地反復の間の差と相関させる場合、相関の結果は
(これも“微分性”となる)、それぞれ微分反復の2成
分との間で取った2 個の相関間の差と一致する。例え
ば、局地反復(892E〜892L)に関するチャンネルB 相関
器の出力は、それぞれ、892Eと892Lで得られる局地反復
との間で取った2 個の相関値出力の差に一致する。892E
と892L(例えば)間の時間オフセットは、時間幅、また
は、変位ウィンドー、または、前と同様変位測定値と呼
ばれる。従って、微分の対象であるこの2 個の相関値
は、各々、底辺において+/− 1チップ幅の三角応答を
持つ。この時間幅が2チップ未満である限り、これら相
関値の処理は続く。従って、図9Aは、時間幅2x =
0. 2チップ(このx の値は、例示のために取り上げた
ものである)を持つチャンネルB の応答を示す。一方、
図9Bは、時間幅2y =1チップを持つチャンネルC の
応答を示す。これらの図において、△は、本明細書の中
でDmc (=2.v )と呼ばれる1チップの持続時間を表わ
す。一方、相関A は、受信信号の振幅と関連する変数で
ある。いずれの場合においても、この構成の中心は、ゼ
ロを通り微分相関ウィンドーの中心点に向かう、極めて
直線的な応答域を持つ。チャンネルB によって実行され
る、時間制御ループの予備的制御を可能にするのはこの
領域である。通常は(図9A)、持続d + Dmcの二つの
段階が、この中心域の両側に観察される。ここに、d
は、変位測定幅である。従って、図9Aにおいて、その
持続は2 (v −x )となる。図9において、この段階
は、点に収縮する。なぜなら、v = yであるから2 (v
−y )= 0となる。
【0082】受信器の初期化の際に、既知の“獲得”な
いし“捕捉”相によって、チャンネルA の離散コード
を、受信信号に対して十分同期近くに設定し、それによ
って、相関器311Aと312Aにおいて応答(ピーク)を、従
って、ノイズ・レベルを超える信号I _A とQ _A を、
得ることが可能になる。このことは、系統的な探索、お
よび/または、外部ソースから、または、GPS 受信器の
以前の操作事実に基づいて(再捕捉)、既に入手済みの
情報を利用することによって実行できる。コードA を、
コードC の893Eと893L変種の一方または他方と並行的に
利用することによって、この系統的探索に要する時間を
短縮することも可能である(チャンネルBを、この段階
で、チャンネルC と同じ機能が果たせるように設定する
のが適当であるかも知れない)。この系統的探索は、当
業者には既知のいかなる手段によっても実行可能であ
る。
【0083】次に、コードA ,B およびC2の追跡段階に
入る。信号D _B 、これについては図6に関連して再び
述べることとするが、(相固定ループPLL を持つ変位測
定段階50の出力である)この信号は、そのコード・ルー
プの予備的制御を、チップの+/− 1/10番目精度の時
間相が得られるまで実行する。または−この方が好まし
いが−チャンネルB を通じて実行する。コード・ループ
の近似的位置づけ(+/− 1チップの精度)は、変位信
号D _C によって見出すことができる。この変位信号に
ついても図6(変位測定段階50の出力)に関連して再び
述べる。
【0084】連続操作法において、追跡制御は、コード
A とB によって実行される。チャンネルB にたいするコ
ード制御ループ機能の作用によって、チャンネルA の応
答(積算器321Aと331Aの出力)は、受信コードとコード
A との同期性よりもはるかに高いレベルにあって、また
は、離散コードを取り、より正確である。次に、一方の
乗算器322Aと323Aと、他方の乗算器332Aと333Aとは、搬
送波相を通じて復調を実行する。成分325 と335 とによ
って実行される再結合によって、二つの複合チャンネル
I とQ とに分離されたと仮定して、正確に成分に分けら
れた相オフセットが得られる。327Aと337Aとで積算され
た後、信号I _A とQ _A とは、搬送波ループ40のPLL
段に供給される。この搬送波ループは通常30Hzのパス・
バンドを持つ2 次ループである。その出力は、搬送波相
オフセットを表わし、かつ、搬送波発振器71調節のディ
ジタル制御を実行する。この発振器の基礎周波数はH100
K(100kHz)である。この搬送波発振器71は、下記の出
力を持つ、搬送波にたいする相合計メモリを設定する、
すなわち、 −出力P _PHI であって、サイン/コサイン・ジェネレ
ータ75(7ビットで)、および、管理/決断装置90(16
ビットで、ドップラー変位の精度を維持するために)に
供給されるもの、 −回転数出力P _DFであって、管理/決断装置90に供給
されるもの、である。この回転数とは、周波数変動を表
わす。
【0085】100kHz周波数に対するこの二つの値P _DF
とP _PHI とは、共に、受信コードの同期近傍における
搬送波周波数を用いることによってチャンネルA の時間
オフセットに関する精密測定値を定める。この精密測定
値は、、搬送波擬似幅(または、搬送“擬似幅”)と呼
ばれる。開放ループにおける捕捉(獲得)段階では、こ
の搬送波発振器設定点は、ドップラー推定値(“ドップ
・ポート”)に基づいて、管理/決断装置90によって供
給される。
【0086】閉鎖ループ追跡段階では、搬送波ループ40
のPLL 段の出力における対応する変位が、搬送波発振器
と、レジスター59とディジタル増加段80に与えられる。
これは、チャンネルB にたいする相I _B と直角位相Q
_B における成分に隷属するコード・ループに対し“速
度援助”するためである。例えば、このコード・ループ
は、1Hz パス・バンドを持つ2 次ループであり、速度に
関して、搬送波追跡ループの出力によって支援される。
【0087】以上要約すると、ある確立した追跡状態に
おいて(多重経路がない場合) −搬送波ループは、周波数と相に関して捕捉され、か
つ、 −コード・ループは更に変位信号によって捕捉される。
ここに変位信号は、理論的には、チャンネルB の出力口
においてゼロに近い。
【0088】前述の説明では、搬送波の相推定値は、相
合計である。すなわち、上述したように、ある数の回転
の周波数オフセットから成る。そのために、これを、周
波数fiと、相自体、すなわち、ファイと呼ばれるモヂュ
ロ2 πに分解するともっと簡単になる。
【0089】衛星と受信器間のコード送信、および、信
号に対する搬送波の影響を見るために導入された推定ド
ップラー周波数(相を含む)に関する、これら推定遅延
変数は、下記の順序で相関値を予備的制御することがで
きるように、意図されたものである。
【0090】−信号の存在を検出し−これはチャンネル
A によって実行される−それによって、探索に利用され
るタウ(円周)とf (円周)の推定近似値の妥当性を確
かめる、 −再びチャンネルA の手を借りて、搬送波追跡ループを
制御し−このループは先ず周波数に関して捕捉され、実
際のドップラー変位と、f (円周)の間の周波数変移が
十分低い場合に、相に対しても捕捉される、 −搬送波追跡ループの捕捉と同時に、チャンネルB のコ
ード追跡ループが捕まる。このループは、衛星/受信器
距離のタウ推定値(円周)を更に精密なものとする。最
後に、このタウ(円周)の精密推定値を、今度は、搬送
波ループによって実行される相分析によって滑らかなも
のに仕上げる。この場合の平滑化は、例えば、平均幅値
による相オフセット値を用いるということを意味する。
【0091】搬送波追跡ループは、その状態に対応して
各種の信号を生成し、かつ、その信号は、特に管理/決
断装置90に伝送される。
【0092】−論理信号IPPP(フランス語で、pour Ind
ice de Poursuite Porteuse en Phaseを表わし、英語で
は、相搬送波追跡示数を表わす)で、これは、搬送波ル
ープが周波数追跡モードから、相追跡モードに切り替わ
ったことを示す(一貫して相追跡に従事している場
合)。−論理信号IRBP(フランス語で、Indice de Reje
ction par la Boucle de Porteuse を表わし、英語で
は、搬送波ループ排除示数を表わす)で、これは、搬送
波ループの実行する排除が適正であることを示す。理想
的には、この示数は、FFT の出力口、すなわち、搬送波
追跡ループの判別器のレベルで得られる各種区画のレベ
ルに関するあらかじめ定められた基準に基づいた分析に
準拠すべきである。もっとも簡単な基準は、もっともこ
こでこれを十分論議するつもりはないが、エネルギーが
ほぼ中央区画(または、一般に主要区画)に限局する
が、その近傍区画には存在しないようにすることであ
る。
【0093】−論理信号IQPP(フランス語で、Indice d
e Qualite de Phase Porteuse を表わし、英語では搬送
波相品質示数である)で、この示数は、通常、搬送波ル
ープ40の相比較器のノイズが受容可能であるかそうでな
いかに基づく。
【0094】−必要に応じて、論理信号IQPC(フランス
語で、Indice de Qualite de Poursuite Code で、英語
ではコード追跡品質示数である)で、これは、コード・
ループがバランスされていないことを示す(チャンネル
B が、この場合のようにチャンネルA に基づいて得たス
カラー積と標準化を通じて、コードに距離追跡情報を供
給している場合には、理論的には不可能な状況ではある
が)。
【0095】−更に、恐らく、論理信号ITPP(フランス
語で、Indice de Trainee an Poursuite Poreuseで、英
語では搬送波追跡遅延示数)で、これは、搬送波ループ
が、現在入力信号の高周波変動を追跡に従事しているこ
とを示す。この変動は、理論的には、視線に沿う加速度
成分の高周波変動によるものである。
【0096】既知のGPS 受信器は既に、疑わしい測定値
を与える視線を排除する決断媒体を含む。ある視線を不
当とする決定は、通常、その搬送波ループが、一貫して
相追跡モードに存在しない(論理信号IPPP)、または、
前述のように、コード・ループがバランスされていない
(信号IQPC)という事実に基づいてなされる。視線の不
当をチェックする、および/または、オペレーターにあ
る視線が疑わしいことを示す、このような機構は、多く
のGPS 受信器に設けられている。対応する基準として採
用される信号の選択は、主に、搬送波とコード追跡ルー
プの設計に依存する。もしも視線が不当とされたなら
ば、受信器は、対応する推定値を不当とし、他の視線に
関して得られている推定値のみに基づいて動作する。受
信器は同じ衛星について、相を新たに捕捉してもよい
し、再捕捉してもよいし、または、別の、もっと有望な
衛星を探索する方を取ってもよい。
【0097】従って、受信器は、下記のものに感受性を
持つようである、すなわち、 a )検出すべきものとして、信号エネルギーの平均レベ
ルと振幅変動比、 b )搬送波追跡に必要なものとして、エネルギーのスペ
クトラム分布、 c )コード追跡に必要なものとして、エネルギーの時間
分布。
【0098】本出願人は、好ましくない多重経路の存在
は、上記三つの特性に影響を及ぼし、ある衛星に関して
受信器の実行する測定値を歪めることを見出した。干渉
絶無の信号と完璧なGPS のためには、位置決め誤差は17
5m(3次元)まで低下しなければならないことが知られ
ている。この誤差は、微分GPS では1から10メートルま
で低下し、微分干渉計(側地学、高度測定)では、この
誤差は数cmまで低下しなければならない。いずれも3 次
元モードである。これらの応用用途において、所望の精
度が著明に向上し、また、通常、コードないし相微分GP
S 装置を利用する分野でもあるが、このような用途にお
いて、多重経路は、GPS 受信器の期待精度を悪化させる
更に一層大きな障害となる。
【0099】また、本出願人は先に様々なチャンネルに
多重経路が同時的に出現する確率は低いと述べた。更
に、数個の衛星について実行する測定値に関しては、余
裕をもって操作しているので、1 個、または、場合によ
って2 個の疑わしい測定値を排除して計算することによ
って、航法上の解決を得ることは一般に可能である。
【0100】この視野に立って、本出願人は、多重経路
による疑わしい測定値を、あらかじめ結果としてそれら
疑わしい測定値の補正手段を演繹しようという意図を持
たずに、特定ないし検出することを可能にする技術を探
求した。
【0101】ここに提案する技術は、二つの分析を必要
とする。すなわち、搬送波ループで実行される周波数分
析と、コード・ループと関連して、更にもう一つの相関
チャンネルによって実行される時間分析とである。
【0102】簡単に言うと、後に見るように、周波数分
析の主要目的は、そのドップラー成分が、直接経路のも
のとはっきりと異なる、多重経路を検出することであ
り、一方、時間分析は、直接経路に対するドップラー変
位が低い、または、極めて低い多重経路の検出を処理す
ることによって、前記分析を補充する。
【0103】先ず、周波数分析から始めることとしよ
う。この技術は、時間分析に対して特に有効な同時手段
を提供するばかりでなく、そのような時間分析の如何に
拘わらず独自の価値を持つ。
【0104】図6において、モジュール38A は、I _A
とQ _A とをインプット信号とする、急速フーリエ変換
回路FFT を表わす。
【0105】この急速フーリエ変換は、通常、1ミリ秒
において512 ポイントに渡って実行される。分析回路30
9Aは、フーリエ変換の出力を受け取り、管理/決断装置
90と関連して後述するような各種の操作を実行する(実
際には、分析回路39A は、管理/決断装置90に含まれ
る)。
【0106】分析回路39A の動作モードは、図7に示し
た周波数監視機構に相当する。インプット・モジュール
2000の後では、周波数監視機構は、初期テスト2001を含
む。
【0107】これは、インプットにおける信号P のレベ
ルが正常であるかどうか、すなわち、熱性ノイズKTBF
と、定められた許容精度で等しいかどうかを調べる。も
しこの条件が満たされなければ、一般的異常がある、す
なわち、受信器の各種部分で衝突を起している可能性の
高い重大な機能不全がある、従って、多重経路検出の観
点からは、理論的には診断される筈のない異常があるい
うことになる。
【0108】この機構の残りの部分は、IQPPのような論
理信号を要する。論理信号は、特に、搬送波ループ40か
ら発せられる。
【0109】もし示数IQPPが不適性であるならば(状態
2010)、これは、通常、相比較器のノイズが過剰である
ことを示すものであるが、その時は段階2012が関係チャ
ンネルの速度、距離、および、相を不適とする。
【0110】この状態は、図8A(以下の文では、図8
i−1および図8i−2において、ここにi=Aないし
Gであるが、特に両者を区別することなく言及する)の
場合に相当する。この場合において、FFT の中央出力区
画において(特に図8i−2をご覧ください)、直接信
号と一緒に、強力な反射信号のあることを見て取ること
ができる。“視線”は必ずしも常に定められるとは限ら
ない。航空機に搭載されたGPS 受信器の場合、このよう
な状況は、特に、低ないし平均高度で、水または油の湖
の上を行くときに生ずる可能性がある。なぜなら、湖
は、直接信号の近傍に反射の形で通過させるからであ
る。更に、スペクトラム基盤、または、その他の強い線
が見られることがある。
【0111】図7の機構の残りの部分は、下記のものを
生ずる、すなわち、−示数I で、中央区画に対してはc
で表わされる、FFT の各種区画であって、この中には、
視線に対応する直接信号が見られる、−中央区画を中心
とする“安全バンド”と呼ばれる幅であって、この安全
幅の幅は、搬送波追跡ループによる実質的排除と好都合
にも一致している。すなわち、通常、−10dBである。PB
Siは、安全幅内の区画I によって受け取られたパワーに
与えられた名称である。ここにI はc −s とc +s の間
にあって、理論的には中央区画を除く(I = Cではな
い)。
【0112】−“側方バンド”と呼ばれる幅は、FFT 区
画の残余部分に相当するものである、すなわち、j < c
−s 、または、j > c+s である。ここではPBLjは、こ
の安全バンドの両側に位置する二つの側方バンドの一方
の区画j で得られるパワー(またはレベル)を示す。
【0113】−熱性ノイズに関連して定義される閾値BT
0 とBT1 の大きさであって、ここに、BT1 > BT0であ
る。通常、BT0 は、FFT の点の数に基づいて、更にまた
恐らくは、これから連続FFT のモヂューロのいくつかの
平方の平均値を計算することになるという事実に基づい
て定義される。BT1 は、後で見るように、B0に対する
“高レベル”の定義のために選ばれたものである。これ
ら閾値BT0 とBT1 をダイナミックなものとする方が有利
な場合もあるかもしれない。
【0114】中央区画示数c を例外として、それぞれの
区画において、テスト2020(図7)は、パワーPBSiが、
安全幅内のFFT 区画の少なくとも一つにおいて閾値BT0
を横切るという事実に関する(例えば、図8Bおよび図
8Dをご覧ください)。もしもそのような横断が見られ
ない場合には(中央区画の外側で)、段階2021は、位相
・速度データは正当であるが、距離情報の状態が決定待
ちであることを確認する。一方、PBSiが問題のFFT 区画
の内の少なくとも一つにおいて閾値BT0 を超えた場合に
は(中央区画の外側で)、段階2022は、相データは不当
であり、かつ、距離データも原理的に不当ではあるが、
一方、速度データの状態は決定待ちであると結論する。
【0115】ここで段階2021の出力について考察しよ
う。テスト2031も、側方バンド区画の少なくとも一つに
おいて、PBLjが閾値BT0 を超えるかどうかを決めること
を意図する。もしもその答えが否定的であるならば、段
階2032は、領域データは正当であると結論するので、処
理は直接最終段階2090に向かうことになる。この場合、
実際は、中央区画を除く全てのFFT 区画は、閾値BT0 未
満である。
【0116】もしもテスト2031が、PBLjが、側方バンド
区画の少なくとも一つにおいてレベルBT0 を超えたこと
を示した場合には(図8C)、段階2033は、距離情報は
不当であると結論し、後に述べる補正に委ねることにな
る。
【0117】これは、側方バンドの一つのFTT 区画にお
ける、孤立した強力な反射に相当するものであるかもし
れない(図8C)。このような場合は、航空機が、固定
反射物を含み、それが、航空機の視点から見てドップラ
ー変位を生ずる、そのような地面の上で旋回を行なう
と、観察される。
【0118】一方、もしもこのドップラー変位が低いも
のであるならば、その強力な反射線は安全バンド内に入
ることとなり(図8D)、段階2022への移行をもたらす
こととなる。
【0119】さて、ここで、段階2022の出力にまた戻る
こととしよう。テスト2041は、中央区画の除き、安全バ
ンド内の区画の各々について、そのレベルをBT0 よりも
大きい閾値BT1 と比較する。従って、このテストは、中
央区画以外の安全バンドにおいて、閾値を高レベルで横
断するものがあるかどうかを探索することを目的とす
る。
【0120】もしも答えが肯定的であるならば、段階20
42は、速度データがまたしても不当であると結論するの
で、処理は最終段階2090に向かう。
【0121】もしも答えが否定的であるならば、段階20
43は、論理信号IRBPが、搬送波ループによって実行され
る排除が適正であることを示している限りにおいて、速
度データは正当であると認める。
【0122】受信器近傍の干渉源が干渉を招きはする
が、受信器の入力パワーに対しては重大な変形をもたら
さない場合を考察してみると、もしもこの干渉送信が側
方性であるならば(図8E)、閾値BT0 を超えはする
が、安全バンド内において閾値BT1 を超えることはな
く、かつ、弥漫性反射にも相当しない。従って、この場
合は、段階2043を通過する。
【0123】一方、もしも干渉伝播が、安全バンドにお
いて閾値BT1 を超えたならば(図8F)、処理は、段階
2042を通過する。
【0124】段階2033または2043から、直接に最終段階
2090に向かうことは可能である。図7は、後述する特注
の変法を図示する。
【0125】ここで、追跡モードにおける時間分析につ
いて考察しよう。
【0126】図6において、コード・ループにたいする
相固定ループ(PLL )を持つ変位測定段階50の出力は、
変位変数D _B を供給する。
【0127】チャンネルC は、反復C2(893Eマイナス89
3L)を受け取る。従って、チャンネルC は、チャンネル
B と同じ中心を持つが、その時間幅はより大きい。なぜ
なら893Eと893Lの間の時間オフセットは、892Eと892Lの
間の時間オフセットよりも大きいからである。変位測定
装置60(時間幅を更に小分けする仕切間の幅を除いて
は、装置50と同じである)は、チャンネルC の出力口で
得られる、変位成分I _C と直角位相成分Q _C に基づ
いて、変位変数D _C を設定する。
【0128】更に、減算器61は、下記の差を設定する、
すなわち、 Z = D_B − D_C 時間分析は、信号モジュールD _C (または、その平
方)を監視すること、および/または、信号Z のモジュ
ール(または、その平方)を監視することである。図1
0は、これらのモジュール|D _C |、および、|E |
が、それぞれの閾値MCとMEと比較される(901 、902 )
ことを示す。決断モジュール910 は、閾値のオーバーシ
ュートを利用し、それによって、後に見るように、多重
経路の存在を示そうとする。現在の傾向は、2 個の信号
D _C とZ の利用に向かっているが、少なくとも、ある
種の用途にはこれら2 個の信号の内のただ1 個だけの利
用を意図することも可能である。実際には、要素901 ,
902 および910 は、管理/決断装置90の一部である。
【0129】更に、本発明は、信号モジュールD _B
(またはその平方)の監視を排除するものではない。特
に、チャンネルC を持たない受信器において排除しな
い。従って、チャンネルB の変位測定幅は、増加する可
能性がある。
【0130】信号D _B とD _C とは、多数の、個々の
相関値について得た積分値であることを想起してもらい
たい。この積分は、現在考慮中の用途における多重経路
現象の動力学的性質に基づいて、数百ミリ秒から、数秒
の範囲に広がる。更に、チャンネルC の時間幅は、チャ
ンネルB のものよりもはるかに広いのであるから、信号
D _C におけるノイズの割合は、信号D _B におけるノ
イズの割合よりもはるかに大きい。
【0131】十分に論議を尽すつもりはないが、ここ
で、それぞれチャンネルB とC に対応して、0.2 チップ
と1チップの時間幅に一致するようにx とy を選んだと
見ることにしよう。値2xは、ほぼ0.1 チップに減少する
が、y に関しては、1 チップ後かなり急速な減衰が観察
される。できれば、y もx に対してできるだけ大きく取
ることが好ましい。
【0132】チャンネルB は、チャンネルA に基づいて
得られたスカラー積と標準化を通じて、(コードにおけ
る)距離追跡を供給する。一時的に可変長とする処方を
採用した後では、コード・ループによって実行される隷
属化は、理論的には平衡位置を必ず見つける筈である。
少なくとも、スカラー積に基づいて動作する限りはそう
なる筈である。
【0133】厳密には0 において2 .x の幅を持つ、チ
ャンネルB のウィンドー、すなわち、時間変位測定装置
が一旦直接経路だけを受容するようになると、変数D _
B は、ノイズは別として、0 に位置する。ここに、コー
ド・ループによって実行される隷属化は、安定になる
(ブロック50に要約されるように)。この状態におい
て、チャンネルC も同じ中心を持つので、変数D _C
も、ノイズは別として、0 に位置するが、ただし、2 .
x に関して2 .y の幅を持つチャンネルC 用のウィンド
ー、すなわち、時間変位測定装置も直接経路のみを持つ
という保留つきではあるが。
【0134】追跡では、送信器(衛星)と受信器の間に
直接経路のみがあって、外には何もない状態(ノイズは
除いて)を模範型と言う。この場合、直接信号は、遅延
タウD (地方時間基盤に対して)と関連するが、この遅
延は、通常、チャンネルB の中心t (円周)の近傍にあ
る。この信号は、チャンネルB とC に対して同程度に寄
与する。なぜなら、この二つのチャンネルのウィンドー
に同時に入るからである。
【0135】一方、多重経路状況において、直接信号SD
には、少なくとも1つの反射信号SRが伴う。tRに関して
は、反射経路の遅延に注目し、Drd に関しては差tR−tD
に注目する。本出願人が行なった研究により、いくつか
の所見が得られた。
【0136】a )同じ衛星による2 個のGPS 信号、例え
ば、その内の一方は直接のものであり、もう一方は反射
によるものであるとして、これらは、同一変位測定装置
(チャンネルB および/またはC )において同時に存在
する。従って、後者は、直接経路の遅延Tdと、反射経路
の遅延tRと同時に異なる平衡位置(円周)を取る。この
変位測定装置の出力のモジュールは、ノイズは別とし
て、直接信号SDと反射信号SR間の相オフセットがkpi
(kの全値と相は、ドップラーを含む搬送波周波数に対
して定義される)と更に大きく異なるのと同程度に、0
と異なる。従って、初期の異常検出の可能性(多重経路
の存在の明示)は、この変位測定装置にたいする出力モ
ジュールが閾値を越えた場合に得られる。この閾値は、
期待ないし測定ノイズ・レベルに依存する。それは、積
分時間と著明に比例する。更に、許容誤差危険率(“偽
りの緊急事態発生の確率”すなわちPfa )に依存するこ
の段階では、信号D _B および/またはD _C を用いる
ことも可能である。
【0137】b )2 個のGPS 信号がkpi に対して正確で
あるとすると(相においても、反対相においても)、変
位測定装置の得た平衡位置t (円周)は、その出力にた
いするモジュール値がゼロになるように選ばれる。しか
しながら、t (円周)の値は、この変位測定装置の二つ
の仕切E とL の間に採用された変位に依存する。もしも
二つの変位測定装置を、異なる仕切間の変位測定のため
に利用するならば、かつ、追跡に対して、厳密な変位測
定装置によって予備的制御を実行するならば(ここで論
じている場合がそうであるが)、同じ中央の、広い変位
測定装置は、0 以外のモジュール出力を与える。なぜな
ら、自身の平衡位置t (円周)は、t (円周)には一致
しないからである。従って、2 個の変位測定装置、その
内の1つは、追跡用の狭いものであり、もう1つは、監
視用の広いものであるが、これらの装置を参照すること
によって、もう一つの異常検出を実行することが可能で
ある。更に、この2 個の平衡位置t'(円周)とt (円
周)間の変位は、変位0 (2kpiに対して正確である)の
場合よりも、相オフセットpiに比例して大きくなること
が観察されている。このことは、変位piすなわち相反対
位置がもっとも厄介な場合であることを考えると、特に
興味深い。
【0138】c )例えば、反射信号SRの出現時において
(急速であれ、またはそうでなくとも)、または、再び
同じ例であるが、直接信号SDと反射信号SRとの間に有意
な周波数変位が出現した時点において、静止モードを一
旦離れたならば、E のモジュールはできればD _C のモ
ジュールによって与えられる情報と置換する、または、
それを補充することが好ましいことが観察されている。
【0139】下記の情報は、ノイズに依存するものであ
る。
【0140】この所見は、本出願人によって観察された
ものである。すなわち、コード・ループが、直接経路だ
けの上で正常に、安定に機能を続行しだしたならば(チ
ャンネルB によるコードの“模範追跡”)|D |C |
(信号D _C のモジュール)におけるコード・ループの
残余の位置づけ誤差の割合は、D _C におけるノイズ含
有量(通常10に対する比)のはるかに下になる。従っ
て、その割合は無視できる。
【0141】|D _C |に対して、それを横断すること
は、更に別の経路の存在を示すものである、そのような
閾値Mcを設定することを提案したい。この閾値を、チャ
ンネルC の期待ノイズ・レベルに関連して設定し、許容
誤差危険率(“偽りの緊急事態発生の危険率”またはPf
a )を与えてもよい。この閾値は積分時間に比例する。
【0142】例えば、接触可能な衛星が7 個の場合に
は、1つの位置決め計算に利用できる7 個の同時測定値
一組について、平均1 本の視線の排除を許容するなら
ば、Pfaは14% となる。このことから、受信器の動作変
数が与えられれば、チャンネルCに適用される閾値を数
値計算によって求めることができる。
【0143】もしも|D _C |がMcを超えたならば、管
理/決断装置90が、その現在の視線を不当なものとする
決断を下す。既に述べたように、同様のことがチャンネ
ルBについては|D _B |について実行される。
【0144】ここに至って、信号Z が、直接経路以外の
経路から発する信号の存在・振幅に関して重要な情報を
含んでいることが分かる。
【0145】模範追跡の場合には、差Z はノイズ以外に
何も含まない。しかしながら、本出願人は、|Z |=|
D _B − D_C |におけるノイズは、|D _C |のノイ
ズ以下であることを見出した。後者は、y とx の比が5
の場合(y = 5x )、通常約20% である。
【0146】差D _B − D_C の内部において、D _B
のノイズは、部分的に、D _C のノイズによって差し引
かれる。すなわち、チャンネルC とチャンネルB のウィ
ンドーの共通部分において、位置づけと変位に依存する
ノイズ成分が存在するが、当然、それは、二つのチャン
ネルにおいて異なっている。が、一方また、同一であっ
て、減算で消えるノイズ時間基盤も存在する。換言する
と、これらのノイズが、チャンネルB とC の2 個の相関
器の出力とは大なり小なり相関が外れているのは、それ
らが異なる時間幅を持つためである。
【0147】図9Cにおいて、横軸は、時間変位Drd
(尺度は問題としない)を表わし、一方、縦軸は、下記
に定義する尺度における|Z |を表わす。
【0148】AX= Ar (1 − x/v ) ここにAR= N ar 0.6 /シグマで、arとは、受信された
反射信号SRの真の振幅であり、N はサンプリング・ポイ
ントの数であり(サンプリング頻度Feと積分時間dtの
積)、かつ、シグマは受信器の入力段階の出力口におけ
る好ましいバンドにおける、典型的なノイズ変位であ
る。
【0149】図9Cにおいて、更に、直接信号はチャン
ネルB の変位測定装置内部に含まれており、一方、反射
信号は、チャンネルC の変位測定装置の時間間隔を“掃
引する”と仮定してみよう。
【0150】もしもDrd が+/− x以下であるとする
と、反射信号(SR)と直接信号(SD)とは、チャンネル
B とチャンネルC とにおいて同じ割合を持つことにな
る。従って、差Z は、ノイズのみを含む。これは、図9
において、横軸−x と+x の間に示される。
【0151】それ以外の部分については、本出願人の観
察所見は以下の通りである、すなわち、 −−Drd が+x と2.v −y の間に含まれる場合は、チャ
ンネルB において反射信号SRによる割合が増加し、チャ
ンネルC におけるSRの割合の増加とあいまって、最大値
+AXへの増加をもたらす、 −−Drd が2.v −y と2.v −x の間にある場合には、状
況は前記と同じであるが、ただし、結果は、+AXから+
AX/2 へと下降する減衰値となる。
【0152】−−Drd が2.v −x と2.v +x の間にある
場合には、チャンネルB には反射信号SRによる割合の増
加はなくなる。チャンネルC における同じ割合も0 に減
少する、 −−最後に、2.v +y を過ぎると、反射波SRは、チャン
ネルC によって感受されなくなる。
【0153】当然のことながら、この曲線は、Drd の負
の値に対しては、点(0 ,0 )に関して対称となる(あ
る用途において、“反射信号”または同様の信号、実質
的には惑わし信号が、“直接”信号より前に到着するこ
とがある)。
【0154】図9Cを十分理解するためには、下記の要
素を考慮に入れることが重要である、すなわち、 −−われわれは、差D _B − D_C のモジュールを追跡
してきたこと、 −−チャンネルB における距離追跡は、信号SDとSRの結
果について、チャンネルB によって“見られるもの”に
関連して実行されること、 −−われわれは、タウD は、−x と+x の間に含まれる
ことを仮定していること、 −−更に、図9Cは、2 −y の値は1チップに相当す
る、すなわち、y = vを仮定していることである。もし
そうでなければ、監視間隔は減少する。
【0155】上記から明らかなように、直接経路に加え
て更に反射波が、この直接経路よりもx 時間単位大きい
時点で出現した場合、それは、この信号に含まれるノイ
ズ・レベルを上回る連続成分として、信号Z の中に反映
される。
【0156】ほぼ信号Z から選択される閾値Mzの運用
は、チャンネルC および/またはB における多重経路の
存在を特定し、かつ、チャンネルB の適正操作に関する
対応結果、それに加えて更に予備制御を実行するコード
・ループを引き出すことを可能にする。この閾値Mzを設
定する一つの手段はとしては−ただしここで十分論議す
るつもりはないが−信号D _C そのものに向けた閾値Mc
を取り、D _C とZ のそれぞれのノイズ・レベル比に比
例して変形させるやり方がある(Z のノイズがD_C の
ノイズよりも20% 低いならば、80% となる)。
【0157】更に考慮すべき要因としては、入力信号の
“周波数ダイナミック”または“搬送波ダイナミック”
がある。相対加速度が高い場合、搬送波オフセットが生
ずる。追跡ループは、この周波数ダイナミックを、その
パス・バンドの限界内で支える。しかしながら、これ
は、これらループ応答に遅延、すなわち、“ラグ”を招
く。しかも、このラグは、信号D _B とD _C に出現す
る連続成分を設定し、かつ、例えば、パス・バンドがも
はや、受信器のダイナミックスには適合しないほどに高
い相対加速度の存在下において−−これは、オペレータ
ーによる不適切な利用に相当する−−かつ、多重経路が
存在しない場合において、|D _C |が閾値Mcを超える
という状況をもたらす場合がある。一方、信号Z の方で
は、差という点では、このようなラグが存在しないこと
が観察される。
【0158】従って、信号D _C とZ 、それぞれの閾
値、および、追跡ループ操作条件(特に前述の論理信号
ITPP)を考慮することによって、多重経路の存在に関し
て信頼度の高い表示を得ることは可能である。信号ITPP
は、周波数検出が、主要信号を、中央区画ではなく、近
傍区画の一つに与える(または、近傍区画の上の区画)
ことに基づいて供給されることを明記すべきである。従
って、ここに提案された二重変位測定装置構造は、この
目的にとってそれ自体特に有益である。
【0159】本発明によれば、周波数分析、および/ま
たは、時間分析の結果によって、部分的に、または、全
的に疑わしいと特定された(1つの“視線”または数個
の視線)測定値間の選択的微分を求めることが可能であ
る。従って、ここに設定される表示器は、疑わしい測定
値を生成する視線の排除のために既知の受信器において
既に利用されている(多重経路とは独立な)表示器に対
して好適な補助となる。
【0160】次に、部分的不当判断の場合について考察
しよう。これは、例えば、“速度”だけが正当である場
合である。この場合、必要な精度に応じて、航法方程式
の解を求めるために部分的に正当な情報を利用すること
は可能である。その点を除いてはその視線は不当とされ
る。
【0161】時間分析は、周波数分析と併せて行なう
と、反射経路の存在を検出するに当たって極めて貴重な
補助手段となる。この検出手段によって、関係視線に一
致する全ての測定値を不当と判断することができる。
【0162】実際、周波数分析によって、反射器と受信
器の間の大気中距離が変動している場合(ドップラー変
位が0 ではない)において、直接信号から、反射信号を
分離することが可能になる。これは、例えば、反射性の
大地に対して上昇ないし下降する、航行中の航空機に見
られる場合である。あるいはまたこれは、地上の車であ
って、その速度ベクトルに平行していない反射性表面に
そって現れた車にも見られる場合となろう。
【0163】更に、前述の時間分析は、周波数分析が有
効でない状況、すなわち、直接信号と、反射信号(単数
または複数)の間にドップラー変位が低いか、存在しな
い場合においても情報を提供する。これは、通常、反射
性の大地に対して水平な航行中の航空機の場合に見られ
る、または、この場合もそうだが、静止受信器(反射性
表面に対して固定されている)の場合に見られる。
【0164】この二つのモードの処理法は、それと平行
して相関値やその他の隷属機能を全く多重化することな
しに実行できるということは銘記しなければならない。
それら処理法は更に、弥漫性と、反射型の両方の多重経
路の処理を可能にする。これは、今日まで、他のいかな
る技術でも不可能であったことである。
【0165】周波数分析は、特に、弥漫性の多重経路に
対して有効であり、これだけでも有益である。更に詳細
には、弥漫性経路は、コードの相関関数の形にたいし、
受信器台の速度に依存するやり方で影響を及ぼす。従っ
て、短い分析時間が要求される。この場合、周波数分析
はフルにその効果を発揮する。
【0166】前述の時間分析と比較することによって、
相関曲線形の部分分析を実行することが提案されてい
る。これについては特にFR-A-2,698,966に記載されてい
る。この分析法を更に掘り下げて見るには、多数の相関
値を見渡すか(これは手間がかかる)または、ごく少数
の相関値しか持っていないならば、それらを時間に関し
て連続的にずらして、高い分析時間を得、この分析時間
を通じて相関曲線の形は一定であると仮定して、その分
析時間を見渡すか、どちらかを実行すればよい。比較的
に言えば、ここに提案した、二重変位測定術による分析
(チャンネルB とC による)は単純で、直接で、長期に
渡る相関曲線の一定形を仮定する必要はない。
【0167】上に見てきたように、周波数分析と時間分
析の併用は、高い分別性において測定値の排除を可能に
する。
【0168】−−多重経路について周波数検出が得られ
たならば、それが、反射性のもの、および/または、弥
漫性のものであれ、問題とする視線の距離測定値は、用
心のために不当と見なされる、 −−ドップラー変位が低いならば、搬送波ループのもた
らす速度・相測定値は不当と見なされる、 −−一方、ドップラー変位が高いならば、搬送波ループ
からもたらされる速度・相測定値は不当と考える、 −−時間分析によって多重経路が検出されたならば、用
心のために対応する測定値は全て不当と考える。
【0169】本発明の基本的概念は、多重経路の存在を
検出することにあるけれども、にも拘わらず、少なくと
も或る場合には、それらを補正しようと試みることは可
能である。図7は、そのような選択可能な補正法の実例
を示す。
【0170】この補正法を選択した場合には、段階2033
ないし2043に基づいて、テスト2052に達する。これは、
変動性ロジックIPS (基底状態回帰の可能性インディケ
ーター)に基づいて出発する。このロジックは、高度と
上昇度との観点から、現在の視線上に多重経路を観察す
ることが可能か否かを表示する。この操作は、下記の関
係を考慮に入れなければならない。
【0171】Z.H.sinetheta < deltaDmin ここにH は高度、theta (シータ)は受信器にたいする
波の入射角で水平線にたいするもの(“上昇度”)、お
よび、deltaDmin は、直線信号と反射信号間の限界変位
を表わす。すなわち、それを越え上回った場合には、い
かなる干渉も、距離という点で、それ以上大きい有意味
な変位をもたらすことができない、そのような限界であ
る。この変数deltaDmin は、チャンネルB に用いられる
微分相関器の時間幅に基づいて定められる。deltaDmin
は、ここに記載した例では、通常、250mに相当する。H
とシータは、必要なら、航空機に搭載の器具で求めるこ
とができる。H にたいする十分緊密な近似値A は、すべ
ての測定値を使って得ることができる(仮に多重経路に
よって歪められた測定値であっても)。これらの数値は
厳密に計算することができる。なぜならすべての測定値
によって求められる位置決めは、せいぜい、100 から20
0mしか不正ではなく、これは、衛星/受信器の最小距離
が20,000kmであることを考えると、角度としては無視で
きる。ここでついでに付け加えると、H は、ジェオイド
(地球の理想楕円)に対する高さであり、メモリが、飛
行圏においてWGS B4に対するジェオイドの高度を含む場
合にのみ、H は得られることを銘記しなければならな
い。例えば、大西洋では陸地に対して50m である。
【0172】もしもIPS が不正であるならば、段階2033
で定義される距離は不当となるので、処理は最終段2090
に向かう。
【0173】そうでなければ、次のテスト2053に向か
う。このテストは、閾値BT0 の横断を含むが、孤立して
いるFFT 区画の存在に関する(中央区画は除く)。この
孤立特性は、次に、次の事実から公式に決定される。す
なわち、横断の見られる各区画について、二つの近傍の
低位の区画と、二つの近傍の高位の区画とが、ノイズ・
レベルBT0 横断の対象とはならないことが確かめられる
ことである。もしもこの返答が肯定的であるならば(孤
立区画である)、IPR 信号は真であるから、最終段階20
90に向かう。これは、特に、図8Gに描いた場合に相当
する。同様の場合が、8D、8Cでも見られる。
【0174】そうでなければ、テスト2054が、閾値BT0
の横断対象となり、かつ、これらの区画それぞれに含ま
れる直接信号と問題の信号との間の実質的な相違を維持
している、ただ1列の非孤立性区画が存在するか否かを
決めるために動作する。更に、閾値BT0 を横断した区画
全てに渡って定義される中央周波数が、中央区画の比較
的近くに留まっていなければならない。これらすべてが
虚偽であるならば、処理は直截最終段2090に向かるが、
距離数値は依然として不当と見なされる。
【0175】そうでなければ、段2055において、中央区
画を囲み、かつ、中心区画のものと比較的に近似する中
央周波数を持つ、この列の区画、または、“連続列”区
画について、エネルギーの積分に従って距離の補正を企
図することが可能になる。この状況は、図8Bに描かれ
る模式図に相当する(相違は十分ではないが、図8Fに
も同様のものが見られる)。
【0176】本発明は、特に3チャンネル受信器に関連
して、それに基づいて本発明は説明されてきたのではあ
るが、この前述の処理法に限定されるものではない。よ
り多数チャンネルも排除されるものではない。ある代表
的な場合において、チャンネルB とC の機能の逆転を企
図することも可能であろう。また、これらのチャンネル
が、同じ中心(チャンネルBとCの間で、または、チャ
ンネルA との間で)を持たないようにすることも可能で
あろう。特に、自然の反射経路は、直接経路の後に続く
という事実を考慮することも可能であろう。
【0177】更に一般的な言葉で言えば、本発明は、GP
S 以外の、他の高周波位置決め装置(または、更に更に
一般的に言うと、高周波航行装置)にも、それらが衛星
に依存するものであると否とを問わず、拡張されよう。
例えば、地球に依拠するGLONASS 装置にも拡張されるよ
うに。GLONASS 装置の場合において、衛星は、共通の擬
似ランダム・コードによる二重相変調を含めた各種搬送
波周波数を利用することが知られている。当業者であれ
ば、本発明の実行に必要な改良を加えることは可能であ
ろう。
【0178】更に、受信器の位置決めをするのに波を使
用する。この変種応用としては、受信によって得られた
時間データの関数として時間マーカーを備えた波を再送
信することがある。更に例えば、本発明を基準局(その
位置があらかじめ既知である)に応用することも可能で
あろう。この場合、近傍のモバイルGPS 受信器は、微分
モードで動作することが可能となる。もっとも経済的な
制約から、このような基準局の設計にはあまり適用可能
なものとはならないが。ただし、後者の場合には、他の
媒体を考慮に入れることも可能である。
【0179】
【発明の効果】本発明において、その典型的なものによ
って得られる効果として、多重経路の作用を克服できる
ことが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】GPS 受信器の、全体的理論模式図である。
【図2】本発明が適用される、GPS 受信器のある特定の
応用モードの、更に詳細な模式図である。
【図3】図2の受信器の2 個所の細部を示す図である。
【図4】図2の受信器の2 個所の細部を示す図である。
【図5】図2ないし図4の受信器において、相関装置に
与えられる局地反復の生成について更によく理解しやす
いように用意された等価回路図である。
【図6】本発明の特性の一つを例示するための部分図で
ある。
【図7】本発明による周波数監視法に関連する機構を示
す図である。
【図8A−1】各種多重経路(反射性、および/また
は、弥漫性)状況を示す周波数曲線である。
【図8A−2】図8A−1の曲線に対する、等価的な、
フーリエ変換曲線である。
【図8B−1】各種多重経路(反射性、および/また
は、弥漫性)状況を示す周波数曲線である。
【図8B−2】図8B−1の曲線に対する、等価的な、
フーリエ変換曲線である。
【図8C−1】各種多重経路(反射性、および/また
は、弥漫性)状況を示す周波数曲線である。
【図8C−2】図8C−1の曲線に対する、等価的な、
フーリエ変換曲線である。
【図8D−1】各種多重経路(反射性、および/また
は、弥漫性)状況を示す周波数曲線である。
【図8D−2】図8D−1の曲線に対する、等価的な、
フーリエ変換曲線である。
【図8E−1】各種多重経路(反射性、および/また
は、弥漫性)状況を示す周波数曲線である。
【図8E−2】図8E−1の曲線に対する、等価的な、
フーリエ変換曲線である。
【図8F−1】各種多重経路(反射性、および/また
は、弥漫性)状況を示す周波数曲線である。
【図8F−2】図8F−1の曲線に対する、等価的な、
フーリエ変換曲線である。
【図8G−1】各種多重経路(反射性、および/また
は、弥漫性)状況を示す周波数曲線である。
【図8G−2】図8G−1の曲線に対する、等価的な、
フーリエ変換曲線である。
【図9A】図2の受信器の、時間幅の異なる2 個の微分
相関チャンネルB とC の出力、および、この2 個の出力
の微分信号とを表わす時間曲線である。
【図9B】図3の受信器の、時間幅の異なる2 個の微分
相関チャンネルB とC の出力、および、この2 個の出力
の微分信号とを表わす時間曲線である。
【図9C】図4の受信器の、時間幅の異なる2 個の微分
相関チャンネルB とC の出力、および、この2 個の出力
の微分信号とを表わす時間曲線である。
【図10】本発明による時間分析基盤媒体の模式図であ
る。
【符号の説明】
38A モジュール 39A 分析回路 40 搬送波ループ 50 コード・ループ 71 搬送波発振器 75 サイン/コサイン・ジェネレータ 80 増加段 81 コード発振器 85 コード・ジェネレータ 89 コード・フォーマット装置 90 管理/決断装置 311A,312A,311B,312B 相関器 C _PHI コード・オフセット推定値 P _DF 搬送波周波数推定値 P _PHI 搬送波相推定値

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特に高周波航法に関する、擬似ランダム
    ・コード型の反復時間マーカーを備えた、変調搬送波を
    含む高周波電気信号の受信装置であって、前記装置は、
    各々が選択された反復高周波電気信号に対して時間オフ
    セットを割り当てられた複数の一致モジュールによっ
    て、所望の信号を生成する高周波受信部と、前記一致モ
    ジュールによって供給される前記時間オフセット・デー
    タを分析する分析手段(90)とを含み、各一致モジュー
    ルが、 コード・オフセット推定値(C _PHI )と搬送波周波数
    推定値(P _DF)と搬送波相推定値(P _PHI )と、地
    方時間を伴った、対象高周波電気信号の局地搬送波イメ
    ージと少なくとも1つの局地コード反復に関する、対応
    する演繹結果とを時間オフセット・データの形で格納す
    るのに好適な刻時記憶媒体(71〜75,80〜89)と、 前記局地コード反復と受信コードとの一致をもたらすた
    めに、前記所望の信号と前記局地コード反復との間の相
    関(311A,312A,311B,312B)によって動作し、更にま
    た、前記所望の信号に含まれる前記搬送波と前記搬送波
    イメージとの間の周波数および相(DVCa)オフセット信
    号によって動作するコードおよび搬送波隷属制御機能
    (40,50,59)とから成り、 更に、前記搬送波周波数および相オフセット信号(DVC
    a)とを受け取るフーリエ変換媒体(38A )と、フーリ
    エ変換によって一致に対応する中央線近傍の外側にエネ
    ルギーの存在が示され、それによって、多重経路の存在
    が示される前記時間オフセット・データ(C _PHI ,P
    _DF,P _PHI )を、少なくとも部分的に不当とするこ
    とのできる決断媒体(39A ,90)とを含むことを特徴と
    する高周波電気信号の受信装置。
  2. 【請求項2】 請求項1による高周波電気信号の受信装
    置であって、前記決断媒体は、前記搬送波周波数推定値
    (P _DF)と前記搬送波相推定値(P _PHI)とを正当
    とするために処理され、前記中央線近傍の安全バンド内
    で得られるエネルギー・レベルが、(その中央線は除外
    されるが、)基準レベル(BT0 )よりも低いままである
    (2020,2021)ように処理されることを特徴とする高周
    波電気信号の受信装置。
  3. 【請求項3】 請求項2による高周波電気信号の受信装
    置であって、前記決断媒体は、前記コード・オフセット
    推定値(C _PHI )を正当とするために処理され、前記
    安全バンド横のバンド内で得られるエネルギー・レベル
    が、前記基準レベル(BT0 )よりも低いままである(20
    31,2032)ように処理されることを特徴とする高周波電
    気信号の受信装置。
  4. 【請求項4】 請求項2による高周波電気信号の受信装
    置であって、前記決断媒体は、少なくとも前記搬送波相
    推定値(P _PHI )を不当とするために処理され、前記
    安全バンド内で得られるエネルギー・レベルが、(その
    中央線は除外されるが、)前記基準レベル(BT0 )を越
    える(2020,2022)ように処理されることを特徴とする
    高周波電気信号の受信装置。
  5. 【請求項5】 請求項4による高周波電気信号の受信装
    置であって、前記決断媒体は、更に前記搬送波周波数推
    定値(P _DF)と前記コード・オフセット推定値(C _
    PHI )とを不当とするために処理され、前記安全バンド
    内で得られるエネルギー・レベルが、第1の基準レベル
    (BT0 )よりも大きい第2の基準レベル(BT1 )を越え
    る(2041,2042)ように処理されることを特徴とする高
    周波電気信号の受信装置。
  6. 【請求項6】 請求項4による高周波電気信号の受信装
    置であって、前記決断媒体は、前記搬送波周波数推定値
    (P _DF)を正当とするために処理され、前記安全バン
    ド内で得られるエネルギー・レベルが、第2の基準レベ
    ル(BT1 )を越えることがなく(2041,2043)、それに
    よって搬送波隷属化ループ(IRBP)の動作条件を満たす
    ように処理されることを特徴とする高周波電気信号の受
    信装置。
  7. 【請求項7】 請求項2,4および6のいずれか一項に
    よる高周波電気信号の受信装置であって、前記決断媒体
    は、前記コード・オフセット推定値(C _PHI )を正当
    とするために処理され、前記安全バンド内の前記閾値
    (BT0 )に対する超過が、連続性と、前記第2の閾値
    (BT1 )の中央化と、前記第2の閾値を越えないことと
    の性質のうち少なくとも一つに関する所定の条件を満た
    す(2055)ように処理されることを特徴とする高周波電
    気信号の受信装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか一項による
    高周波電気信号の受信装置であって、前記刻時記憶媒体
    が、前記搬送波局地イメージを定義するための搬送波発
    振器(71)と、コード発振器(81)と、少なくとも1つ
    の局地コード反復を有するジェネレータ(85〜89)とを
    含むことを特徴とする高周波電気信号の受信装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか一項による
    高周波電気信号の受信装置であって、前記コードおよび
    搬送波隷属制御機能(40,50,59)が、 前記搬送波イメージによる復調を実行し、前記所望の信
    号におけるコードの時間位置とそのコードの暗号化推定
    値との一致信号(I _A ,Q _A )を供給する離散相関
    チャンネル(A )と、 前記搬送波イメージに従って復調を実行し、前記所望の
    信号におけるコードの時間位置とそのコードの暗号化推
    定値とのオフセット信号(D _B ,D _C )を供給する
    少なくとも1つの微分相関チャンネル(B ,C )と、 前記局地搬送波イメージのジェネレータ(71〜75)の予
    備的制御を実行する相固定搬送波ループに対してオフセ
    ット変数を与える一致信号(I _A ,Q _A )と、 コード反復ジェネレータ(80〜89)の予備的制御のため
    に、その出力が、前記相固定搬送波ループの出力と結合
    される(59)遅延固定コード・ループに対してオフセッ
    ト変数を与えるコード変位信号(D _B )とを含むこと
    を特徴とする高周波電気信号の受信装置。
  10. 【請求項10】 請求項9による高周波電気信号の受信
    装置であって、前記決断媒体(90)が、少なくとも1つ
    の前記微分相関チャンネル(B ,C )から発せられる前
    記オフセット信号(D _B ,D _C )に基づいて多重経
    路の存在を更に表示するように処理されることを特徴と
    する高周波電気信号の受信装置。
  11. 【請求項11】 請求項10による高周波電気信号の受
    信装置であって、前記一致モジュールが少なくとも一つ
    の第2の微分相関チャンネル(C )を含み、前記決断媒
    体(90)が、前記第2の微分相関チャンネル(C )から
    発せられる前記オフセット信号(D _C )に基づいて多
    重経路の存在を更に表示するように処理されることを特
    徴とする高周波電気信号の受信装置。
  12. 【請求項12】 請求項11による高周波電気信号の受
    信装置であって、前記第2の微分相関チャンネル(C )
    が第1の微分相関チャンネル(B )と同じ中心を持つこ
    とを特徴とする高周波電気信号の受信装置。
  13. 【請求項13】 請求項11または12による高周波電
    気信号の受信装置であって、前記第2の微分相関チャン
    ネルが第1の微分相関チャンネルのもの(2.x )とは異
    なる時間幅(2.y )を持つことを特徴とする高周波電気
    信号の受信装置。
  14. 【請求項14】 請求項13による高周波電気信号の受
    信装置であって、前記第1の微分相関チャンネル(B )
    が1コード・ステップよりも小さい時間幅を持ち、前記
    第2の微分相関チャンネル(C )が前記第1の微分相関
    チャンネル(B )のものよりも大きい時間幅を持つこと
    を特徴とする高周波電気信号の受信装置。
  15. 【請求項15】 請求項14による高周波電気信号の受
    信装置であって、前記第1の微分相関チャンネル(B )
    の時間幅(2.x )が1コード・ステップの10分の1の
    オーダーであり、前記第2の微分相関チャンネル(C )
    の時間幅(2.y )が1コード・ステップのオーダーであ
    ることを特徴とする高周波電気信号の受信装置。
  16. 【請求項16】 請求項11ないし15のいずれか一項
    による高周波電気信号の受信装置であって、前記第1の
    微分相関チャンネルと前記第2の微分相関チャンネルと
    の間の時間幅がプログラム可能であることを特徴とする
    高周波電気信号の受信装置。
  17. 【請求項17】 請求項10ないし16のいずれか一項
    による高周波電気信号の受信装置であって、前記決断媒
    体(90)が、多重経路存在の表示のために処理され、対
    象とする前記微分相関チャンネルから発せられる前記オ
    フセット信号が選択された閾値を越えるように処理され
    ることを特徴とする高周波電気信号の受信装置。
  18. 【請求項18】 請求項11ないし16のいずれか一項
    による高周波電気信号の受信装置であって、前記決断媒
    体(90)が、多重経路の存在に関する他の表示を定める
    ために処理され、前記第2の微分相関チャンネルから発
    せられる前記オフセット信号(D _C )と、前記第1の
    微分相関チャンネルから発せられる前記オフセット信号
    (D _B )との間の比較に基づいて処理されることを特
    徴とする高周波電気信号の受信装置。
  19. 【請求項19】 請求項18による高周波電気信号の受
    信装置であって、前記決断媒体(90)が、多重経路の存
    在に関する他の表示を定めるために処理され、前記第2
    の微分相関チャンネルから発せられる前記オフセット信
    号と、前記第1の微分相関チャンネルから発せられる前
    記オフセット信号との間の差(Z )が、他の選択された
    閾値を越えるように処理されることを特徴とする高周波
    電気信号の受信装置。
  20. 【請求項20】 請求項18または19による高周波電
    気信号の受信装置であって、差(Z )に基づいて定めら
    れる、多重経路の存在に関する他の表示は、周波数分析
    によって示される周波数追跡の中心を考慮することを特
    徴とする高周波電気信号の受信装置。
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