JPH11182804A - 開放型ヒートパイプによる熱エネルギー輸送法 - Google Patents

開放型ヒートパイプによる熱エネルギー輸送法

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JPH11182804A
JPH11182804A JP37024097A JP37024097A JPH11182804A JP H11182804 A JPH11182804 A JP H11182804A JP 37024097 A JP37024097 A JP 37024097A JP 37024097 A JP37024097 A JP 37024097A JP H11182804 A JPH11182804 A JP H11182804A
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JP
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steam
heat
atmospheric pressure
pressure
hole
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JP37024097A
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Takahiro Agata
隆啓 阿賀田
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 本発明は、廃熱・太陽熱等を利用して得ら
れる熱エネルギーを、大気圧の飽和水蒸気或は大気圧の
過熱水蒸気として熱交換・熱落差利用等を目的とする機
器に供給する熱エネルギー輸送装置に関するものであ
る。 【構 成】 蒸発器(部)(1)と過熱器(部)(2)
で構成され過熱水蒸気を作る蒸気発生部と大気への開放
口を下方に持つ水蒸気ホール(5)とを断熱処理を施し
た水蒸気配管(3)により接続し、蒸気発生部側水蒸気
配管(3)内水蒸気圧と水蒸気ホール(5)外大気圧と
の気圧差で生じる水蒸気流により、熱源の熱エネルギー
を水蒸気ホール(5)に大気圧の飽和水蒸気あるいは大
気圧の過熱水蒸気として輸送する開放型ヒートパイプに
よる熱エネルギー輸送法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃熱・太陽熱等を利用
して得られる熱エネルギーを、大気圧の飽和水蒸気或は
大気圧の過熱水蒸気として熱交換・熱落差利用等を目的
とする機器に供給する熱エネルギー輸送装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の液体・気体或は密閉型ヒートパイ
プによる熱エネルギー輸送では、漏水・リーク対策や作
動・休止時の圧力対策等に多大な注意を払う必要があ
り、また装置の拡張・改修等も容易ではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】輸送され使用し得る熱
エネルギー形態の自由度に制約を伴うが、装置のメンテ
ナンスや拡張・改修等が容易で、数十mから数百mの距
離の効率の良い熱エネルギー輸送を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は次のごとく構成
されている。熱源による加熱で水を蒸発させる蒸発器
(部)(1)と発生した水蒸気を過熱する過熱器(部)
(2)で構成され過熱水蒸気を作る蒸気発生部と大気へ
の開放口を下方に持ち断熱処理を施した水蒸気ホール
(5)とを断熱処理を施した水蒸気配管(3)により接
続する。蒸気発生部内水蒸気圧と水蒸気ホール(5)外
大気圧との気圧差で生じる水蒸気流により、熱源の熱エ
ネルギーを水蒸気ホール(5)に大気圧の飽和水蒸気或
は大気圧の過熱水蒸気として輸送する。水蒸気配管
(3)の断面積・断面形状は、蒸気発生部内水蒸気圧と
水蒸気ホール(5)外大気圧との気圧差が数百Pa以下
となる様に設計する。
【0005】
【作用】水を作動流体とする密閉型ヒートパイプでは熱
を放出する凝縮部に輸送されてくる水蒸気圧は凝縮水蒸
気圧と等しく、蒸発部(加熱部)ではそれより僅かに高
い蒸気圧となり、この蒸気圧差が水蒸気輸送の原動力と
なる。この凝縮水蒸気圧は作動条件により数十Paの低
圧から大気圧を遥かに超える高圧におよび、密閉型ヒー
トパイプの密閉容器はこの圧力に十分抗し得る強度に設
計されなければならない。本発明の開放型ヒートパイプ
でも水蒸気は気圧差により水蒸気ホール(5)に輸送さ
れてくるが、この水蒸気ホール(5)内水蒸気圧は、熱
交換器・復水器等における凝縮水蒸気圧に関係なく水蒸
気ホール(5)外の大気圧に等しく、また蒸気発生部内
水蒸気圧と大気圧の気圧差を数百Pa以下とすること
で、水蒸気配管(3)の設計・施工・補修・改修等が容
易となる。尚、この蒸気発生部内水蒸気圧と大気圧の気
圧差(以後「気圧差ΔP」で表す)は、蒸気発生部から
水蒸気配管(3)への水蒸気流を定常流と仮定するなら
ば、この定常流をつくる蒸気圧差をΔP[Pa]、水
蒸気配管(3)内圧力損失をΔP[Pa]とすると、
気圧差ΔP=ΔP+ΔP[Pa]となる。水蒸気配
管(3)が断熱材で熱的に絶縁され気圧差ΔPが数百P
aと小さければ水蒸気の密度は流路を通じてほぼ一定値
をとると仮定でき、蒸気発生部と水蒸気ホール(5)で
水蒸気のエンタルピはほぼ等しいことになる。しかしな
がら、実際には水蒸気配管(3)からの熱放散により熱
輸送量に対する熱放散損失量の割合と同じ割合で水蒸気
の比エンタルピは水蒸気配管(3)通過中に減少する。
したがって、その減少量を見越して、水蒸気ホール
(5)に達した水蒸気の比エンタルピが大気圧の飽和水
蒸気の比エンタルピ以上となる様に蒸気発生部で過熱水
蒸気をつくる。水蒸気ホール(5)に輸送される大気圧
の飽和水蒸気或は大気圧の過熱水蒸気の密度は、水蒸気
ホール(5)外空気密度の約半分であるから、これら水
蒸気は大気への開放口を下方に持つ水蒸気ホール(5)
内部に捕捉集積され、この水蒸気の持つ熱エネルギーは
熱交換・熱落差利用等に使用される。
【0006】
【実施例と効果】次に、本発明の実施例とその効果につ
いて説明する。熱エネルギー輸送量や距離そして気圧差
ΔP等の設定により水蒸気配管(3)径や断熱材厚さ等
の適性値を求めなければならないが、数例について参考
数値(計算値)を求めたものを図2に示す。一例につい
て説明すると、熱輸送量1,000kWで輸送距離10
0mのとき水蒸気配管(3)径をφ260mmとする
と、気圧差ΔPは300Paとなる。このとき、熱伝導
率0.05W/mK、厚さ100mmの断熱材で断熱処
理を施すと、水蒸気配管(3)よりの熱放散損失は4.
4kWとなり、本例では熱輸送量の0.44%が失われ
ることになる。これは、水蒸気配管(3)内輸送途中に
おける水蒸気の比エンタルピの減少割合であるから、水
蒸気ホール(5)で大気圧の飽和水蒸気(比エンタルピ
2,676kJ/kg)となるには逆算により蒸気発生
部において2,688kJ/kgの比エンタルピを持つ
ほぼ大気圧(大気圧101,325Pa+300Pa=
101,625Pa)の過熱水蒸気、すなわち約106
℃の過熱水蒸気を発生させればよい。そしてまた、蒸気
発生部での過熱水蒸気温度をこれより高くすると、ほぼ
同程度昇温した大気圧の過熱水蒸気が水蒸気ホール
(5)に供給される。水蒸気ホール(5)に集積する水
蒸気形態の選択はその熱エネルギーの利用法により、吸
収冷凍機や給湯等の熱源として熱交換により顕熱化利用
する時には大気圧の飽和水蒸気とすることが熱的損失の
面から有効で、給湯への利用では水蒸気ホール(5)内
での給湯水と飽和水蒸気との直接接触式熱交換法により
100℃の熱水が容易に効率よく得られる。熱落差利用
ではシステム全体の効率を考慮しなければならないが、
一般的にはエネルギー変換効率を高める為には過熱水蒸
気とすることが有効である。参考までに熱落差利用時の
水蒸気ホール(5)内過熱水蒸気設定温度を幾つかの復
水温度に対応させて、他の参考数値と共に図3に示して
ある。本発明の特徴は図2の参考数値表に示すごとく断
熱処理を工夫することにより極めて僅かな熱的損失で熱
エネルギーを輸送出来ることである。そして、この損失
エネルギー以外に熱輸送媒体を移動させるための動力を
外部から加える必要がなく、その為の装置も必要としな
いことである。さらに、水蒸気配管(3)に関しては、
耐水性・耐熱性・ガスバリア性・耐侯性に配慮すればよ
く、耐圧性等の機械的強度要求性は低いものである。し
たがって、本発明の実施では、特定の熱源熱エネルギー
利用機器間の熱エネルギー輸送だけでなく、複数の熱源
から或は広範囲の低密度熱源から効率よくほぼ同質の熱
エネルギーを集積することが可能となる。その代表的な
応用例として太陽熱(光)を熱源とする集熱の実施例に
ついて次に説明する。太陽熱(光)は熱源としては低密
度熱源であるため集熱温度はできるだけ低い方がよい。
しかしながら、本発明の実施は大気圧(101,325
Pa)下では100℃以上の集熱が要件となる。したが
って、低コストタイプの平板型集熱器の利用では水蒸気
配管(3)からの熱放散損失を極めて小さくしなければ
ならず、図2参考数値表中にその一例を求めると次の様
になる。熱輸送量10,000kWで輸送距離が100
mのとき水蒸気配管(3)径をφ650mmとすると、
気圧差ΔPは320Paとなる。このとき、熱伝導率
0.05W/mK、厚さ200mmの断熱材で断熱処理
すると、水蒸気配管(3)よりの熱放散損失は5.2k
Wとなり、熱輸送量に対する損失割合は0.05%とな
る。すなわち、水蒸気の比エンタルピ減少量は約1.3
kJ/kgで、温度下降は1℃以下である。本実施例で
は、太陽熱(光)集熱器を蒸発器(部)(1)として約
100℃の飽和水蒸気を発生させ、同様の集熱器(前集
熱器面積の数%の面積)を過熱器(部)(2)として約
103℃の過熱水蒸気(比エンタルピ2682kJ/k
g)を作り、水蒸気配管(3)を通り水蒸気ホール
(5)に集積される約102℃の過熱水蒸気(比エンタ
ルピ2680kJ/kg)を蒸気タービンへ導き復水器
で50℃の復水とする熱落差利用が挙げられる。ただ
し、本例のごとく太陽熱(光)の集熱効率の点で、水蒸
気ホール(5)に供給し得る水蒸気は約100〜110
℃の大気圧過熱蒸気に制約され、タービン出口水蒸気の
かわき度を0.90にするには復水温度は約50〜45
℃となり、復水温度をさらに下げて熱落差をより大きく
することは難しい。しかしながら、低温の冷却水が容易
に得られない所ではデメリットとはならず、むしろ本発
明の実施最適地と見ることもできる。その他の特徴とし
ては、この太陽熱利用例では水蒸気ホール(5)の容積
を大きくすることで日射量の急変に対する蒸気タービン
制御に時間的余裕を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施概念図
【図2】 実施例参考数値表
【図3】 実施例参考数値表
【符号の説明】
1は蒸発器(部) 2は過熱器(部) 3は水蒸気配管 4は断熱材 5は水蒸気ホール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水を蒸発させる蒸発器(部)(1)と発生
    した水蒸気を過熱する過熱器(部)(2)で構成され過
    熱水蒸気を作る蒸気発生部と大気への開放口を下方に持
    つ水蒸気ホール(5)とを断熱処理を施した水蒸気配管
    (3)により接続し、蒸気発生部内水蒸気圧と水蒸気ホ
    ール(5)外大気圧との気圧差で生じる水蒸気流によ
    り、熱源の熱エネルギーを水蒸気ホール(5)に大気圧
    の飽和水蒸気あるいは大気圧の過熱水蒸気として輸送
    し、この水蒸気配管(3)の断面積・断面形状を蒸気発
    生部内水蒸気圧と水蒸気ホール(5)外大気圧との気圧
    差が数百Pa以下となる様に設計された開放型ヒートパ
    イプによる熱エネルギー輸送法。
JP37024097A 1997-12-24 1997-12-24 開放型ヒートパイプによる熱エネルギー輸送法 Pending JPH11182804A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003078904A1 (fr) * 2002-03-19 2003-09-25 Takahiro Agata Structure d'echange thermique pour vapeur a pression atmospherique et procede d'echange thermique

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