JPH11182212A - 火力発電設備 - Google Patents

火力発電設備

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Publication number
JPH11182212A
JPH11182212A JP34539597A JP34539597A JPH11182212A JP H11182212 A JPH11182212 A JP H11182212A JP 34539597 A JP34539597 A JP 34539597A JP 34539597 A JP34539597 A JP 34539597A JP H11182212 A JPH11182212 A JP H11182212A
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JP
Japan
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lng
condenser
gas
boiler
cooling water
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JP34539597A
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English (en)
Inventor
Izumi Matsuo
泉 松尾
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】復水器冷却水である海水の温度が高く、タービ
ン出力が低下している時、復水器冷却水の温度を下げて
復水器内の圧力の絶対値を低下させ、タービン出力を増
加させる。 【解決手段】LNGを燃料とするボイラ4で発生した蒸
気をタービン8に送って仕事をさせ、そのタービン排気
である蒸気を、復水器11で海水を冷却水として凝縮さ
せる火力発電設備において、前記LNGを復水器11内
に供給するライン19を設け、復水器11内のタービン
排気の中に前記LNGを直接接触させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラ燃料にLN
G(液化天然ガス)を使用するとともに、復水器の冷却
水として海水を用いた火力発電設備に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は従来の火力発電設備を示す系統図
である。図7に示すように、LNGタンク1にはLNG
(液化天然ガス)が蓄えられ、このLNGは燃料加減弁
2を通り、LNG減圧加温装置3に供給される。このL
NG減圧加温装置3では、LNGを減圧して気化すると
ともに、気化したLNGガスの温度が低くなるため、L
NGガスを加温する。この後、加温されたLNGガス
は、ボイラ4の燃料としてボイラ燃焼バーナ5から噴出
してボイラ4にて燃焼される。
【0003】ここで、このボイラ4には、ボイラ送風機
6から燃焼用空気が供給され、燃焼後の排ガスが煙突7
から排気される。さらに、ボイラ4にて発生した蒸気
は、蒸気タービン8にて蒸気のエネルギーをロータの回
転力に変換し、発電機9にて電力を発生させる。
【0004】一方、蒸気タービン8の排気である蒸気
は、排気室10を経て復水器11に流入し、この復水器
11の冷却管11aで冷却することにより凝縮され、水
になる。
【0005】すなわち、復水器冷却水ポンプ12を駆動
することにより、復水器11では、冷却水が入口側水室
13から入り、冷却管11aを通って出口側水室14へ
抜ける。これにより、復水器11内のタービン排気蒸気
は、冷却管11a内を流れる冷却水と熱交換することで
冷却して凝縮される。
【0006】次いで、復水器11にて凝縮された水は、
復水ポンプ15にて脱気器16へ送られた後に、給水ポ
ンプ17にて加圧され、ボイラ4に供給される。このボ
イラ4では、上記と同様に燃料のLNGを燃焼して蒸気
を発生させ、その蒸気を蒸気タービン8へ再び送る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、復水器11
の冷却水は、一般に海水を用いている場合が多い。海水
は一年間を通してみると、季節によって温度変化があ
り、冬には海水温度が低く、夏には海水温度が高い。復
水器11内の圧力の絶対値は、海水温度の低い冬に低
く、海水温度の高い夏に高い。したがって、蒸気タービ
ン8の出力は、復水器11内の圧力が高いと出力が低下
する。よって、夏場に海水温度が大きく上がる火力発電
設備では、定格出力が得られない状況になることもあ
る。
【0008】表1は海水温度つまり復水器冷却水温度と
復水器11内圧力の絶対値およびタービンの出力変化と
の関係の一例を示す。
【0009】
【表1】
【0010】表1に示すように、復水器冷却水温度が1
0℃から30℃へ上昇すると、復水器11内圧力の絶対
値(真空度)が悪くなるとともに、タービン出力は10
%低下する。
【0011】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、復水器冷却水である海水の温度が高く、タービ
ン出力が低下している時、復水器冷却水の温度を下げて
復水器内の圧力の絶対値を低下させ、タービン出力を増
加させる火力発電設備を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、LNGを燃料とするボイラ
で発生した蒸気をタービンに送って仕事をさせ、そのタ
ービン排気である蒸気を、復水器で海水を冷却水として
凝縮させる火力発電設備において、前記LNGを前記復
水器内に供給するラインを設け、前記復水器内のタービ
ン排気の中に前記LNGを直接接触させることを特徴と
する。
【0013】請求項1の発明によれば、復水器内のター
ビン排気の中にLNGを直接接触させることにより、タ
ービン排気の温度を下げることができ、復水器内圧力の
絶対値を下げることができる。
【0014】請求項2の発明は、LNGを燃料とするボ
イラで発生した蒸気をタービンに送って仕事をさせ、そ
のタービン排気である蒸気を、復水器で海水を冷却水と
して凝縮させる火力発電設備において、前記復水器に入
口側水室を設け、この入口側水室の冷却水中に前記LN
Gを供給するラインを設け、前記入口側水室の冷却水中
に前記LNGを直接接触させることを特徴とする。
【0015】請求項2の発明によれば、入口側水室の冷
却水中にLNGを直接接触させることにより、復水器冷
却水の温度を下げることができ、復水器内圧力の絶対値
を下げることができる。
【0016】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の火力発電設備において、復水器および入口側水室のい
ずれか一方で気化したLNGを抽出するガス抽出手段を
設け、この抽出されたLNGをボイラ内へ送気すること
を特徴とする。
【0017】請求項3の発明によれば、抽出されたLN
Gをボイラ内へ送気することにより、気化したLNGを
廃棄することがなくなり、LNGを有効に利用すること
ができる。
【0018】請求項4の発明は、請求項1または2記載
の火力発電設備において、復水器または入口側水室のい
ずれか一方で気化したLNGを抽出するガス抽出手段を
設け、この抽出されたLNGを、ボイラ内に燃焼用空気
を送るボイラ送風機の入口側へ送気することを特徴とす
る。
【0019】請求項4の発明によれば、抽出されたLN
Gをボイラ送風機の入口側へ送気することにより、気化
したLNGを廃棄することがなくなり、LNGを有効に
利用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0021】[第1実施形態]図1は本発明に係る火力
発電設備の第1実施形態を示す系統図である。なお、従
来の構成と同一の部分には、図5と同一の符号を付して
重複する説明を省略する。
【0022】図1に示すように、LNGタンク1はボイ
ラ4とLNG供給ライン18により接続され、このLN
G供給ライン18には、燃料加減弁2およびLNG減圧
加温装置3が設置されている。また、LNGタンク1と
燃料加減弁2との間のLNG供給ライン18には、LN
G分岐供給ライン19の一端が接続されている。
【0023】このLNG分岐供給ライン19には、LN
G流量調整弁20が設置され、その他端にLNG噴出ノ
ズル21が設けられている。このLNG噴出ノズル21
は、復水器11の下部に配置されている。
【0024】また、復水器11内には、図示しない温度
計が設置され、この温度計により検出された検出温度信
号を制御装置22で得て、この制御装置22からLNG
流量調整弁20に制御信号を送出することにより、LN
G流量調整弁20の開度を制御している。
【0025】さらに、復水器11の上部には、気化した
LNGガスを抽出するガス抽出部材23が配置され、こ
のガス抽出部材23が抽出ガス処理ライン24を介して
煙突25と接続されている。そして、抽出ガス処理ライ
ン24には、ガス抽出ポンプ26および抽出ガス処理装
置27が設置されている。
【0026】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0027】LNGタンク1に蓄えられたLNGは、燃
料加減弁2を通り、LNG減圧加温装置3に供給され
る。このLNG減圧加温装置3では、LNGを減圧して
気化するとともに、気化したLNGガスの温度が低くな
るため、LNGガスを加温する。この後、加温されたL
NGガスは、ボイラ4の燃料としてボイラ燃焼バーナ5
から噴出してボイラ4にて燃焼される。
【0028】ここで、このボイラ4には、ボイラ送風機
6から燃焼用空気が供給され、燃焼後の排ガスが煙突7
から排気される。さらに、ボイラ4にて発生した蒸気
は、蒸気タービン8にて蒸気のエネルギーをロータの回
転力に変換し、発電機9にて電力を発生させる。
【0029】一方、蒸気タービン8の排気である蒸気
は、排気室10を経て復水器11に流入し、この復水器
11の冷却管11aで冷却することにより凝縮され、水
になる。
【0030】すなわち、復水器冷却水ポンプ12を駆動
することにより、復水器11では、冷却水が入口側水室
13から入り、冷却管11aを通って出口側水室14へ
抜ける。これにより、復水器11内のタービン排気蒸気
は、冷却管11a内を流れる冷却水と熱交換することで
冷却して凝縮される。
【0031】ところで、LNGタンク1から排出された
液体LNGは、LNG分岐供給ライン19にも流入す
る。このLNG分岐供給ライン19を経てLNG流量調
整弁20で流量を調整して減圧すると、液体のLNGは
低温の気体へ気化する。この低温となったLNGの気体
は、復水器11の下部に配置されたLNG噴出ノズル2
1から噴出して復水器11内の温度を低下させる。
【0032】そして、復水器11内に噴出されたLNG
の気体は、タービン排気の蒸気と異なり凝縮しないた
め、復水器11内の上部に配置されたガス抽出部材23
により集められ、復水器11の外部に設置されたガス抽
出ポンプ26により復水器11の外へ抽出される。さら
に、LNGの気体は、ガス抽出ポンプ26からガス処理
装置27へ送られ、このガス処理装置27において燃焼
させるなどの処理を受けた後、煙突25から排出され
る。
【0033】ここで、LNG流量調整弁20の開度は、
復水器11内に設置された温度計により検出された検出
温度信号を制御装置22で得て、この制御装置22から
LNG流量調整弁20に制御信号を送出することにより
制御される。
【0034】次いで、復水器11にて凝縮された水は、
復水ポンプ15にて脱気器16へ送られた後に、給水ポ
ンプ17にて加圧され、ボイラ4に供給される。このボ
イラ4では、上記と同様に燃料のLNGを燃焼して蒸気
を発生させ、その蒸気を蒸気タービン8へ再び送る。
【0035】このように本実施形態によれば、ボイラ4
の燃料であるLNGを復水器11内のタービン排気の中
に直接接触させることにより、復水器11内がLNGの
気化熱により冷却され、復水器11内圧力の絶対値を下
げることができ、よって蒸気タービン8の出力を増加さ
せることができる。特に、夏場の海水温度上昇による出
力の低下の回復の手段として有効である。
【0036】[第2実施形態]図2は本発明に係る火力
発電設備の第2実施形態を示す系統図である。なお、前
記第1実施形態と同一または対応する部分には、同一の
符号を付して説明する。以下の各実施形態も同様であ
る。
【0037】図2に示すように、LNG分岐供給ライン
19は、一端がLNG供給ライン18に接続されるとと
もに、他端が3つに分岐されて分岐管19a〜19cを
構成し、これらの分岐管19a〜19cには、それぞれ
LNG流量調整弁20a〜20cが設置されている。そ
して、各分岐管19a〜19cの先端は、復水器11の
入口側水室28内に互いに高さが異なって導かれ、それ
ぞれLNG噴出ノズル29が設けられている。
【0038】また、入口側水室28内には、図示しない
温度計が設置され、この温度計により検出された検出温
度信号を制御装置22で得て、この制御装置22からL
NG流量調整弁20a〜20cに制御信号を送出するこ
とにより、各LNG流量調整弁20a〜20cの開度を
制御している。
【0039】さらに、入口側水室28の上部には、水位
検出装置30aが設置され、この水位検出装置30aの
検出信号が水位調整装置31aに送出され、この水位調
整装置31aは水位検出装置30aの水位検出信号に基
づいて入口側水室28の上部と煙突25とを接続する抽
出ガス処理ライン24aに設置されたガス排出量調整弁
32aの開度を制御する。そして、抽出ガス処理ライン
24aには、ガス排出量調整弁32の他にガス抽出ポン
プ26および抽出ガス処理装置27が設置されている。
【0040】また、復水器11の出口側水室33も入口
側水室28と同様に、上部に抽出ガス処理ライン24b
が接続されるとともに、水位検出装置30bが設置さ
れ、この水位検出装置30bの検出信号が水位調整装置
31bに送出され、この水位調整装置31bは水位検出
装置30bの水位検出信号に基づいて抽出ガス処理ライ
ン24bに設置されたガス排出量調整弁32bの開度を
制御する。そして、ガス排出量調整弁32bは、抽出ガ
ス処理ライン24bを介してガス抽出ポンプ28に接続
されている。
【0041】次に、本実施形態の作用を説明する。な
お、以下の作用の説明では、第1実施形態と異なる作用
のみを説明する。
【0042】LNGタンク1から排出された液体のLN
Gは、LNG分岐供給ライン19を経てLNG流量調整
弁20a〜20cにて流量を調整しながら減圧すると、
液体のLNGは低温の気体のLNGへ気化する。この低
温の気体となったLNGは、復水器9の入口側水室28
に設置された各LNG噴出ノズル29から入口側水室2
8内の復水器11の冷却水の中へ噴出し、冷却水の温度
を低下させる。
【0043】入口側水室28内の冷却水と混合した気体
のLNGは、冷却水内を入口側水室28の上部へ上昇し
ていく。そして、入口側水室28の上部には、気体のL
NGが集まるガス溜りが形成されるものの、水位調整装
置31aは、水位検出装置30aにより検出した入口側
水室28内の水位検出信号を受け、ガス排出量調整弁3
2aの開度を調節することにより、入口側水室28内の
水位を調節するとともに、入口側水室28内の気体のL
NGをガス抽出ポンプ26へ抽出させる。さらに、気体
のLNGは、ガス抽出ポンプ26から抽出ガス処理装置
27へ送られ、このガス処理装置27において燃焼させ
るなどの処理を受けた後、煙突25から排出される。
【0044】ところで、入口側水室28内に噴出される
LNGの気体は、入口側水室28の上部構造により入口
側水室28の外部に抽出されるものの、冷却水と混合し
た気体のLNGの一部は、入口側水室28から冷却水と
ともに復水器11内の冷却管11aを通って出口側水室
33へ流入する。
【0045】これらの冷却水中の気体のLNGは、入口
側水室28と同様に出口側水室33に設置されている水
位検出装置30b,水位調整装置31bおよびガス排出
量調整弁32bにより、出口側水室33の外部に抽出さ
れ、抽出ガス処理ライン24bを通してガス抽出ポンプ
26へ送られる。
【0046】なお、LNG流量調整弁20a〜20cの
開度は、入口側水室28内に設置された温度計により検
出された検出温度信号を制御装置22で得て、この制御
装置22からLNG流量調整弁20a〜20cに制御信
号を送出することにより制御される。
【0047】このように本実施形態によれば、ボイラ4
の燃料であるLNGを復水器11の入口側水室28内の
冷却水の中に直接接触させることにより、LNGの気化
熱を利用することとなり、入口側水室28における復水
器11の冷却水は冷却され、冷却水温度が低下する。そ
のため、復水器11内の圧力の絶対値が下がり、よって
蒸気タービン8の出力を増加させることができる。
【0048】また、本実施形態によれば、各LNG噴出
ノズル29の高さが入口側水室28内に互いに異なって
設置されているので、入口側水室28における復水器1
1の冷却水を短時間で冷却することができる。
【0049】[第3実施形態]図3は本発明に係る火力
発電設備の第3実施形態を示す系統図である。この第3
実施形態では、前記第1実施形態の抽出ガス処理ライン
24,煙突25および抽出ガス処理装置27を排除し、
復水器11の上部に配置されたガス抽出部材23に抽出
ガス供給ライン34の一端が接続され、その他端がボイ
ラ4に接続されている。そして、抽出ガス供給ライン3
4には、ガス抽出ポンプ26および抽出ガス調整弁35
が設置されている。その他の構成は前記第1実施形態と
同様であるのでその説明を省略する。
【0050】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0051】LNGタンク1から排出された液体LNG
は、LNG分岐供給ライン19を経てLNG流量調整弁
20で流量を調整して減圧すると、液体のLNGは低温
の気体へ気化する。この低温となったLNGの気体は、
復水器11の下部に配置されたLNG噴出ノズル21か
ら噴出して復水器11内の温度を低下させる。
【0052】そして、復水器11内に噴出されたLNG
の気体は、タービン排気の蒸気と異なり凝縮しないた
め、復水器11内の上部に配置されたガス抽出部材23
により集められ、復水器11の外部に設置されたガス抽
出ポンプ26により復水器11の外へ抽出される。さら
に、LNGの気体は、ガス抽出ポンプ26から抽出ガス
調整弁35を経てボイラ4内へ送られ、燃焼される。
【0053】このように本実施形態によれば、ボイラ4
の燃料であるLNGを復水器11内のタービン排気の中
に直接接触させることにより、前記第1実施形態と同様
の効果が得られる。また、復水器11からガス抽出部材
23により抽出した気化したLNGをボイラ4内へ送っ
て燃焼させることにより、気化したLNGを廃棄するこ
とがなくなり、LNGを有効に利用することができる。
【0054】なお、第3実施形態では、復水器11に設
置したガス抽出部材23から気化したLNGをボイラ4
内へ送る例を説明したが、これに限らず図2に示すよう
に復水器11の入口側水室28または出口側水室33か
ら気化したLNGをボイラ4内へ送るように構成しても
よい。このように構成した場合でも第3実施形態と同様
の作用および効果が得られる。
【0055】[第4実施形態]図4は本発明に係る火力
発電設備の第4実施形態を示す系統図である。この第4
実施形態では、復水器11の上部に配置されたガス抽出
部材23に抽出ガス供給ライン34の一端が接続され、
その他端がボイラ送風機6の入口側に接続されている。
そして、抽出ガス供給ライン34には、前記第3実施形
態と同様にガス抽出ポンプ26および抽出ガス調整弁3
5が設置されている。
【0056】したがって、復水器11内に噴出されたL
NGの気体は、タービン排気の蒸気と異なり凝縮しない
ため、復水器11内の上部に配置されたガス抽出部材2
3により集められ、復水器11の外部に設置されたガス
抽出ポンプ26により復水器11の外へ抽出される。
【0057】さらに、LNGの気体は、ガス抽出ポンプ
26から抽出ガス調整弁35を経てボイラ送風機6の入
口側へ送られる。このボイラ送風機6の入口側へ送られ
たLNGの気体は、燃焼用空気とともにボイラ4に供給
されて燃焼し、燃焼後の排ガスが煙突7から排気され
る。
【0058】このように第4実施形態によれば、第3実
施形態と同様の作用および効果が得られる。なお、上述
したように、図2に示す復水器11の入口側水室28ま
たは出口側水室33から気化したLNGをボイラ送風機
6の入口側へ送るように構成してもよい。このように構
成した場合でも第4実施形態と同様の作用および効果が
得られる。
【0059】[第5実施形態]図5は本発明に係る火力
発電設備の第5実施形態を示す系統図である。この第5
実施形態では、図5に示すように、復水器冷却水ポンプ
12から入口側水室13との間の復水器冷却水ライン3
6に、復水器冷却水である海水を冷却する冷却水冷却装
置37が設置されている。また、この冷却水冷却装置3
7は、LNG分岐供給ライン19におけるLNG流量調
整弁20の下流側に設置されている。そして、LNG分
岐供給ライン19における冷却水冷却装置37の出口側
には逆止弁38が設置され、この逆止弁38の出口側の
LNG分岐供給ライン19は、LNG供給ライン18に
接続されている。
【0060】さらに、冷却水冷却装置37内は、水の凝
固点0℃になっても凝固しない冷媒37aにより満たさ
れているとともに、冷却水である海水が流れる冷却管3
7bが多数設けられている。また、冷却水冷却装置37
内には、図示しない温度計が設置され、この温度計によ
り検出された検出温度信号を制御装置22で得て、この
制御装置22からLNG流量調整弁20に制御信号を送
出することにより、LNG流量調整弁20の開度を制御
している。
【0061】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0062】LNGタンク1から排出された液体のLN
Gは、LNG分岐供給ライン19を経てLNG流量調整
弁20まで供給され、このLNG流量調整弁20にて流
量を制御しながら、気化させつつ低温になった気体のL
NGを冷却水冷却装置37へ送り込む。
【0063】この冷却水冷却装置37では、内部が冷媒
37aで満たされているため、まず低温になった気体の
LNGは冷媒37aを冷却し、この冷媒37aは冷却器
冷却装置37内の冷却管37bを介して復水器冷却水を
冷却する。
【0064】また、気体となったLNGは、冷却器冷却
装置37を排出した後、逆止弁38を経てボイラ4のL
NG供給ライン18ヘ流入し、LNG燃料タンク1,燃
料加減弁2およびLNG減圧加温装置3を通過してきた
気体のLNGと合流して、ボイラ4の燃焼バーナ5から
噴出して燃焼される。
【0065】なお、上記のように逆止弁38が設置され
ていることから、冷却水冷却装置37から排出された気
体のLNGは、燃料加減弁2からのLNGと合流する前
に冷却水冷却装置37へ逆流することがなくなる。
【0066】一方、復水器11に供給される冷却水は、
復水冷却水ポンプ12を出た後、冷却水冷却装置37を
通り、冷却水温度を下げた後、復水器11の入口側水室
13を経て復水器11内へ流入することで、復水器11
内の圧力絶対値をより低くさせて、タービン出力を増加
させる。
【0067】ここで、冷却水冷却装置37のLNG流量
調整弁20の開度は、冷却水冷却装置37の出口温度な
どの検出温度信号を制御装置22で得て、この制御装置
22からLNG流量調整弁20に制御信号を送出するこ
とにより制御される。
【0068】このように本実施形態によれば、液体LN
Gの気化熱を利用して、復水器11の冷却水の温度を下
げることにより、復水器11内の圧力の絶対値を下げ
て、蒸気タービン8の出力を増加させることができる。
【0069】[第6実施形態]図6は本発明に係る火力
発電設備の第6実施形態を示す系統図である。この第6
実施形態では、図6に示すように、LNG分岐供給ライ
ン19におけるLNG流量調整弁20の下流側には、冷
媒冷却装置39が設置され、この冷媒冷却装置39内に
は冷媒39aが収容されている。
【0070】また、冷媒冷却装置39は、入口側水室4
0と冷媒循環ライン41により接続され、この冷媒循環
ライン41に冷媒循環ポンプ42が設置されている。そ
して、入口側水室40内には、冷媒39aが通過する冷
却水冷却管40aが蛇行して設けられている。
【0071】さらに、入口側水室40内には、図示しな
い温度計が設置され、この温度計により検出された検出
温度信号を制御装置22で得て、この制御装置22から
LNG流量調整弁20に制御信号を送出することによ
り、LNG流量調整弁20の開度を制御している。
【0072】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0073】LNGタンク1から排出された液体のLN
Gは、LNG分岐供給ライン19を経てLNG流量調整
弁20にて流量調整されるとともに、減圧され低温の気
体へと気化する。冷媒冷却装置39において冷媒39a
は、上記低温の気体のLNGにて冷却される。
【0074】すると、温度の低下した冷媒39aは、冷
媒循環ポンプ42により冷却水冷却管40aを備えた入
口側水室40へ送られて、冷却水と熱交換して冷却水の
温度を下げる。よって、復水器11内の圧力絶対値をよ
り低くさせて、蒸気タービン8の出力を増加させること
ができる。
【0075】ここで、LNG流量調整弁20の開度は、
入口側水室40内の温度などの検出温度信号を制御装置
22で得て、この制御装置22からLNG流量調整弁2
0に制御信号を送出することにより制御される。
【0076】このように本実施形態によれば、液体LN
Gの気化熱を利用して、復水器11の冷却水の温度を下
げることにより、復水器11内の圧力の絶対値を下げ
て、蒸気タービン8の出力を増加させることができる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項
1,2によれば、ボイラの燃料であるLNGを復水器内
のタービン排気の中に直接接触させたり、入口側水室の
冷却水中にLNGを直接接触させることにより、復水器
冷却水の温度を下げることができ、復水器内圧力の絶対
値を下げることができる。よってタービンの出力を増加
させることができる。特に、夏場の海水温度上昇による
出力の低下の回復の手段として有効である。
【0078】また、本発明の請求項3,4によれば、抽
出されたLNGをボイラ内やボイラ送風機の入口側へ送
気することにより、気化したLNGを廃棄することがな
くなり、LNGを有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る火力発電設備の第1実施形態を示
す系統図。
【図2】本発明に係る火力発電設備の第2実施形態を示
す系統図。
【図3】本発明に係る火力発電設備の第3実施形態を示
す系統図。
【図4】本発明に係る火力発電設備の第4実施形態を示
す系統図。
【図5】本発明に係る火力発電設備の第5実施形態を示
す系統図。
【図6】本発明に係る火力発電設備の第6実施形態を示
す系統図。
【図7】従来の火力発電設備を示す系統図。
【符号の説明】
1 LNGタンク 2 燃料加減弁 3 LNG減圧加温装置 4 ボイラ 5 ボイラ燃焼バーナ 6 ボイラ送風機 7 煙突 8 蒸気タービン 9 発電機 10 排気室 11 復水器 11a 冷却管 12 復水器冷却水ポンプ 13 入口側水室 14 出口側水室 15 復水ポンプ 16 脱気器 17 給水ポンプ 18 LNG供給ライン 19 LNG分岐供給ライン 19a〜19c 分岐管 20 LNG流量調整弁 20a〜20c LNG流量調整弁 21 LNG噴出ノズル 22 制御装置 23 ガス抽出部材 24 抽出ガス処理ライン 24a,24b 抽出ガス処理ライン 25 煙突 26 ガス抽出ポンプ 27 抽出ガス処理装置 28 入口側水室 29 LNG噴出ノズル 30a,30b 水位検出装置 31a,31b 水位調整装置 32a,32b ガス排出量調整弁 33 出口側水室 34 抽出ガス供給ライン 35 抽出ガス調整弁 36 復水器冷却水ライン 37 冷却水冷却装置 37a 冷媒 37b 冷却管 38 逆止弁 39 冷媒冷却装置 39a 冷媒 40 入口側水室 40a 冷却水冷却管 41 冷媒循環ライン 42 冷媒循環ポンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LNGを燃料とするボイラで発生した蒸
    気をタービンに送って仕事をさせ、そのタービン排気で
    ある蒸気を、復水器で海水を冷却水として凝縮させる火
    力発電設備において、前記LNGを前記復水器内に供給
    するラインを設け、前記復水器内のタービン排気の中に
    前記LNGを直接接触させることを特徴とする火力発電
    設備。
  2. 【請求項2】 LNGを燃料とするボイラで発生した蒸
    気をタービンに送って仕事をさせ、そのタービン排気で
    ある蒸気を、復水器で海水を冷却水として凝縮させる火
    力発電設備において、前記復水器に入口側水室を設け、
    この入口側水室の冷却水中に前記LNGを供給するライ
    ンを設け、前記入口側水室の冷却水中に前記LNGを直
    接接触させることを特徴とする火力発電設備。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の火力発電設備に
    おいて、復水器および入口側水室のいずれか一方で気化
    したLNGを抽出するガス抽出手段を設け、この抽出さ
    れたLNGをボイラ内へ送気することを特徴とする火力
    発電設備。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の火力発電設備に
    おいて、復水器または入口側水室のいずれか一方で気化
    したLNGを抽出するガス抽出手段を設け、この抽出さ
    れたLNGを、ボイラ内に燃焼用空気を送るボイラ送風
    機の入口側へ送気することを特徴とする火力発電設備。
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