JPH11181291A - 防水工事用ブローンアスファルト及びその発煙成分の定量方法 - Google Patents

防水工事用ブローンアスファルト及びその発煙成分の定量方法

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JPH11181291A
JPH11181291A JP36559297A JP36559297A JPH11181291A JP H11181291 A JPH11181291 A JP H11181291A JP 36559297 A JP36559297 A JP 36559297A JP 36559297 A JP36559297 A JP 36559297A JP H11181291 A JPH11181291 A JP H11181291A
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JP36559297A
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Kazumi Takada
一美 高田
Mitsuyoshi Mineshita
満義 峯下
Masaaki Kawatsuki
正明 川付
Kiyomi Takagi
清美 高木
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COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 軟化点が60〜130℃、針入度が0〜
50の性状を有し、220℃の温度下、容積4.5Lの
略密閉容器中の2kgの発煙成分量が、500mg/m3
下である防水工事用ブローンアスファルト、及び所定量
のアスファルトを略密閉容器に充填し、当該充填された
アスファルトを200〜300℃の温度範囲に加熱する
ことにより発生する発煙成分量を、前記略密閉容器の上
方部に装着されたテフロンバインダーガラス繊維フィル
ターに吸着させることにより求めるアスファルト発煙成
分の定量方法。 【効果】 実際の施工時の240℃以上の温度下におい
ても、優れた低煙性を示す。また、当該定量方法は、短
時間、省スペースで行え、且つ簡易な操作である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱溶解して行う
施工時に発生する煙の少ない防水工事用ブローンアスフ
ァルト及びその発煙成分の定量方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】防水工事用アスファルトは、JIS K 2207
に規定される石油アスファルトの一種であり、その用途
により1種〜4種に分類されている。1種は工期中及び
その後にわたって適度な温度条件における室内及び地下
構造部分に用いるもので、感温性は普通で比較的軟質の
もの、と規定されている。2種は一般地域の緩い勾配の
歩行用屋根に用いるもので、感温性が比較的小さいも
の、と規定されている。3種は一般地域の露出屋根又は
気温の比較的高い地域の屋根に用いるもので、感温性が
小さいもの、と規定されている。4種は一般地域のほ
か、寒冷地域における屋根その他の部分に用いるもの
で、感温性が特に小さく、比較的軟質のもの、と規定さ
れている。この中で、一般地域での鉄筋コンクリート構
造物、鉄筋構造物、これらに準ずる構造物の屋根の防水
工事用として、軟化点が高く、感温性が小さい(針入度
が大きい)3種が多く用いられている。
【0003】通常、防水工事用アスファルトは、約26
0℃で加熱溶融し、約240〜250℃で施工するた
め、通常、煙や臭気が発生する。そして、これらを解決
するため種々の低煙性防水工事用アスファルトが提案さ
れている(特開平6-009878号公報、特開平7-196922号公
報) 。しかしながら、これらの防水工事用アスファルト
は、低煙性及び低臭性において、一応の成果を挙げては
いるものの、近年の環境問題の観点から、更なる低煙性
防水工事用アスファルトの開発が望まれている。
【0004】一方、防水工事用アスファルトの加熱溶融
時又は施工時に発生する発煙成分の測定方法としては、
JIS A 1321に記載された表面試験に準拠して、集煙箱及
び光量測定装置を用いて発煙係数を求める方法、JIS K
2207に規定する加熱安定性試験を行う際、複数の試料を
目視にて比較する方法、高温加熱により発生する煙中の
二酸化炭素、炭化水素及びメルカプタン分を定量する方
法などが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、集煙箱
及び光量測定装置を用いて発煙係数を求める方法は、ブ
ローンアスファルトを加熱溶解した試料を大きな容器か
ら2リットルが計れる容器に移し替える操作が必要であ
る。且つ、集煙箱の内面の大きさは、高さ1m×巾1.
41m×奥行1.41mとかなりの場所を必要とし、2
0分間安定後に測定しなければならない。また、加熱安
定性試験を行う際、目視にて比較する方法は、測定者の
視覚に依存するため個人差が出る。更に、測定時の気温
や湿度等の条件を一定に保つことが難しい。また、高温
加熱により発生する発煙成分を定量する方法は、高価な
分析機器を必要とし、且つ測定精度が悪いという問題が
ある。従って、従来の評価方法で開発された低煙性の防
水工事用アスファルトは、現実には必ずしも低煙性を示
すものばかりではなく、ばらつきが多いものであった。
【0006】従って、本発明の目的は、アスファルト
類、特に、防水工事用ブローンアスファルトの加熱溶解
時又は施工時に発生する発煙成分量を、短時間で、省ス
ペースで行え、且つ簡易な操作に加えて、正確に予測す
ることができる定量方法を開発し、且つ、これを利用し
た低煙性の防水工事用アスファルトを提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者は鋭意検討を行った結果、上方部に特定のフィル
ターを装着した略密閉容器を用いた吸引吸着方法によれ
ば、アスファルトの加熱溶解時に発生する発煙成分を、
短時間で、省スペースで行え、且つ簡易な操作に加え
て、正確に定量できることを見出すと共に、防水工事用
ブローンアスファルトの加熱溶解時又は施工時の温度2
40〜250℃で発生する発煙量と、その温度よりも低
温で発生する発煙成分量が相関関係にあること、これら
を利用して定めた220℃下の発煙成分量が特定範囲に
あるものが、実際の施工時に優れた低煙性を示すこと等
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、軟化点が60〜13
0℃、針入度が0〜50の性状を有し、220℃の温度
下、容積4.5Lの略密閉容器中の2kgの発煙成分量
が、500mg/m3 以下であることを特徴とする防水工事
用ブローンアスファルトを提供するものである。
【0009】また、本発明は、所定量のアスファルトを
略密閉容器に充填し、当該充填されたアスファルトを2
00〜300℃の温度範囲に加熱することにより発生す
る発煙成分量を、前記略密閉容器の上方部に装着された
テフロンバインダーガラス繊維フィルターに吸着させる
ことにより求めるアスファルト発煙成分の定量方法を提
供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の防水工事用ブローンアス
ファルトの軟化点は60〜130℃の範囲であり、好ま
しくは80〜120℃の範囲である。軟化点が低すぎる
と、だれ長さが大きくなり、取扱性や作業性が低下す
る。また、軟化点が高すぎると、溶融温度が高くなっ
て、施工時における熱コストの上昇、取扱や作業上の困
難性、煙や臭気の発生などが生じ易くなる。
【0011】また、本発明の防水工事用ブローンアスフ
ァルトの針入度は0〜50の範囲であり、好ましくは1
0〜50の範囲である。針入度が高すぎると、柔らかす
ぎて、だれ長さが大きくなり、取扱性や作業性が低下す
る。
【0012】また、本発明の防水工事用ブローンアスフ
ァルトは、220℃の温度下、容積4.5リットル(以
下、「L」と略す)の略密閉容器中の2kgの発煙成分
量が、500mg/m3 以下であり、好ましくは200mg/m
3 以下である。また、上記の要件に加えて、更に240
℃の温度下、容積4.5Lの略密閉容器中の2kgの発
煙成分量が、1200mg/m3 以下、好ましくは600mg
/m3 以下である。この発煙成分量が多すぎると、施工時
の加熱溶融する温度での発煙量が多くなる。
【0013】本発明の防水工事用ブローンアスファルト
において、発煙成分量は、容積4.5Lの略密閉容器に
張り込まれた防水工事用ブローンアスファルトの2kgに
ついて規定するが、容積2Lに張り込まれたアスファル
トの1kgについても規定することができる。この場合、
発煙成分量は、220℃の温度で325mg/m3 以下であ
り、240℃の温度で780mg/m3 以下である。
【0014】本発明のアスファルト発煙成分の定量方法
は、所定量のアスファルト、特に、防水工事用ブローン
アスファルトを略密閉容器に充填し、当該充填された防
水工事用ブローンアスファルトを200〜300℃の温
度範囲に加熱することにより発生する発煙成分量を、前
記略密閉容器の上方部に装着されたテフロンバインダー
ガラス繊維フィルターに吸着させることにより求められ
る。すなわち、該発煙成分量は図1に示す発煙成分測定
試験装置を用いて求められる。図1中、該装置10は、
試料の温度を一定に保持できる略密閉容器1、捕集用フ
ィルターをセットしたフィルター保持部2、保護フィル
ター部3、試料から発生する発煙成分及びガス分を吸引
する吸引系統部4から構成される。また、吸引系統部4
は吸引ポンプ5、流量計6、積算流量計7から構成され
る。
【0015】まず、試料の防水工事用ブローンアスファ
ルトは、例えば、ホーロー引き製の容器1内に張り込み
秤量される。この容器に充填されるアスファルトの所定
量としては、当該略密閉容器の容積の1/5〜1/1.
3部容積、特に、1/3〜1/1.5部容積が好まし
い。容器1は温度調節計付マントルヒーター内にセット
され、試料はJIS K 2207に規定する加熱安定性試験に準
拠した方法にて200〜300℃の温度範囲における特
定温度、例えば、220℃又は240℃の温度に加熱さ
れ、保持される。その後、フィルター保持部2の外径と
同等の大きさの穴を中央部に有する蓋8を容器1上に乗
せて容器1との間に実質的に隙間を開けない状態にす
る。次に、該中央部の穴に捕集用フィルターをセットし
たフィルター保持部2を嵌める。吸引ポンプ5を作動さ
せ、試料より発生する発煙成分の所定量を吸引し、吸引
前後の捕集用フィルターの質量差を求める。そして、吸
引量1m3当たりのmg量に換算した値を試料より発生する
発煙成分量と規定する。また、測定結果は、その信頼性
の点から、再度新しい捕集用フィルターに交換して上記
操作を都合3回繰り返し、その結果の平均値を求めるこ
とが好ましい。
【0016】発煙成分としては、通常、約180℃の温
度で発生するガス中に浮遊する微細な固体微粒子、アス
ファルトの熱分解によって生じる揮発性物質や水蒸気な
どが凝縮した液体の粒などをいい、その具体的成分とし
ては、必ずしも明確ではないが、例えば、二酸化炭素、
炭化水素蒸気、メルカプタン分などである。
【0017】本発明のアスファルト発煙成分の定量方法
で用いる捕集用フィルターとしては、発煙成分を精度よ
く捕集できるものであればよく、例えば、テフロンバイ
ンダーガラス繊維フィルターが挙げられる。このテフロ
ンバインダーガラス繊維フィルターは、ガラス繊維フィ
ルターの裏面にテフロンフィルターを貼り合わせた複合
フィルタであり、吸湿量0.04mg以下(47φmm、RH90% 中
に24時間放置の場合)、捕集率98%(0.3 μm ステアリン
酸粒子) 、圧力損失100mmH2O( 有効捕集径35φmm、吸引
量20L/分の場合) の特性を有する。また、吸引ポンプに
よる吸引量は50L、吸引速度は18L/分、測定時間は
1〜15分間とするのがよい。
【0018】また、本発明のアスファルト発煙成分の定
量方法で用いる容器の密閉構造としては、発煙成分が、
捕集フィルターに実質的に全て捕集される構造であれば
よく、発煙成分が漏れない程度の少しの隙間を有しても
良い。隙間は大きすぎると、例え上方部より吸引する構
造を採ったとしても、外部に漏れることによる測定誤差
を生じる。具体的には、容器に蓋を被せる程度の略密閉
構造でよい。
【0019】上記発煙成分測定方法によれば、実験装置
は間口180cm ×奥行75cm×高さ90cmのドラフトチャンバ
ー内に温度調節計付マントルヒーターを3台同時に設置
できる。また、フィルター保持部から保護フィルター、
流量計、積算流量計及び吸引ポンプをタイゴン製真空チ
ューブにて接続することにより、限られた空間で多くの
試料の測定が可能となる。また、極めて短時間に結果を
得ることができると共に、測定者が変わっても測定結果
は変動することがない。また、該測定方法の対象物とし
ては、前記防水工事用ブローンアスファルトに限定され
ず、ストレートアスファルト、工業用アスファルト及び
減圧蒸留装置のボトム油などのアスファルト類にも適用
できる。
【0020】本発明の防水工事用ブローンアスファルト
は、上記必須の構成要件の他、次の特性を有するものが
好ましい。すなわち、引火点は280℃以上、好ましく
は285℃以上である。引火点が低すぎると、引火性が
高まり、取扱い性で難点を有する。また、200℃にお
ける粘度は80〜250cp、好ましくは100〜200
cpである。粘度が高すぎると施工時の温度が高温とな
り、煙や臭いが多くなる。また、粘度が低すぎると、耐
油滲み出し性や耐候性が劣る傾向となる。
【0021】本発明の防水工事用ブローンアスファルト
を製造する方法としては、公知の方法に従えばよく、特
に制限されないが、例えば、原料として、100℃の粘
度が100〜700cSt 、好ましくは200〜600cS
t で、アスファルテン量が1〜12重量%の性状を有す
る減圧蒸留残渣油をブローイングすることにより得るこ
とができる。
【0022】この減圧蒸留残渣油は、例えば、ザクム原
油、ムバラス原油、マーバン原油、オーマン原油、ウム
シャイム原油、バラス原油などの減圧蒸留の残渣分であ
り、軽質、重質又はこれらを混合した中質のいずれであ
ってもよいが、特に、軽質のものが好ましい。
【0023】ブローイング方法としては、特に制限され
ず、公知の方法を使用することができる。ブローイング
に使用する反応槽としては、下部に空気の吹き込み孔を
有する縦型反応槽が好ましい。ブローイング温度として
は、180〜300℃の範囲が好ましく、空気の吹き込
み量は10〜60l/h/kg、好ましくは20〜30l/h/kg
である。ブローイング時間は10〜14時間の範囲とす
るのがよい。また、ブローイングはバッチ式でも、連続
式でも行うことができる。
【0024】本発明において、上記の特定の性状を有す
る防水工事用ブローンアスファルトを得るには、上記に
示す範囲において、原料油である減圧蒸留残渣油の性
状、ブローイング温度、空気吹き込み量、ブローイング
時間などを適宜組合せ、当該要件を満たす基材及び条件
を設定すればよい。
【0025】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限
するものではない。 実施例1〜21、比較例1〜4 25種類の防水工事用ブローンアスファルト(JISの
3種に相当)について、下記発煙成分量測定試験を用い
て発煙成分量を求めると共に、実際の施工温度の240
〜250℃における発煙量の目視観察による評価結果と
の相関を調べた。なお、これらの防水工事用ブローンア
スファルトは、原料として、ザクム原油、ムバラス原
油、マーバン原油、オーマン原油、ウムシャイム原油、
バラス原油などの減圧蒸留の残渣分及び減圧留出油など
の潤滑油留分を適宜混合して用い、また、ブローイング
温度は、180〜300℃の範囲、空気の吹き込み量は
20〜30l/h/kg、ブローイング時間は10〜14時間
を適宜組み合わせて製造されたものである。また、これ
らの軟化点は95〜100℃の範囲、針入度(1/10mm)
は25〜30の範囲のものである。結果は、220℃に
おける発煙成分量が、20〜325mg/m3 (実施例1〜
9)、325を越え500mg/m3 以下(実施例10〜2
1)及び520〜800mg/m3 (比較例1〜4)は、実
際の施工温度における目視観察による発煙程度が、それ
ぞれ、「少ないと感じる」、「普通又はやや少ないと感
じる」及び「多いと感じる」であった。
【0026】(発煙成分量測定試験) ・装置:図1に示す装置を用い、測定手順は前記の方法
による。 ・容器の容量:4.5L ・試料量:2kg ・捕集用フィルター:テフロンバインダーフィルター
(SIBATA TF フィルターT60A20(8013-60255) ・吸引速度:18L/分 ・吸引量:50L
【0027】このように、本発明の特定の試験方法によ
り得られた発煙成分量は、実際の施工温度における発煙
状態と極めて良い相関関係にある。このため、施工時の
発煙性の良否を、施工時の温度より低い温度で簡易に精
度良く定めることができる。また、220℃の発煙成分
量が500mg/m3 以下の防水工事用アスファルトは、実
際の施工時において、優れた低煙性を示す。
【0028】実施例22 発煙成分量測定試験における測定精度を確認するため、
針入度34、軟化点118℃の防水工事用アスファルト
を用いて、2回の繰り返し測定を行った。また、発煙成
分量の経時変化も調べた。試料の測定温度は240℃、
測定は1時間毎に行い7時間まで行った。結果を図2に
示す。
【0029】実施例23 発煙成分量測定試験における測定結果の再現性を確認す
るため、針入度24、軟化点95.5℃の防水工事用ア
スファルトを用いて測定した。試料の測定温度は220
℃及び240℃、測定回数は各々3回とした。結果を表
1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】図2より、本発明の発煙成分量測定試験に
おける発煙成分量の経時変化の測定結果から、1〜7時
間目の発煙成分量の変化は±0.1以内である。更に、
表1より、再現性試験においては、1〜3回目の発煙量
の変化は±0.05以内であり、当該試験方法の測定精
度は極めて高いことが判る。
【0032】実施例24 表2に示す防水工事用ブローンアスファルトを用いて、
本発明の発煙成分量測定試験で測定した場合(表中、
「略密閉」という)と、容器の蓋を嵌めずに捕集用フィ
ルターを加熱溶解した試料上に宙吊りにした状態で測定
した場合(表中、「宙吊り」という)との発煙成分量の
測定結果の違いを調べた。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2より、容器の試料上で宙吊り状態にし
た捕集用フィルターを用いた場合、その発煙量は、実施
例における略密閉容器を用いた場合の1/2〜1/4程
度しか定量できていない。
【0035】
【発明の効果】本発明のアスファルト発煙量の定量方法
によれば、短時間で、省スペースで行え、且つ簡易な操
作に加えて、正確に測定できる。また、当該定量方法を
利用すれば、防水工事用ブローンアスファルトの加熱溶
融時又は施工時の温度で発生する発煙量を、その温度よ
り低温で求められる発煙成分量で簡易に精度良く定める
ことができる。従って、本発明の防水工事用ブローンア
スファルトを用いれば、実際の施工時において、優れた
低煙性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】発煙成分量測定試験装置の概略図を示したもの
である。
【図2】発煙成分量測定試験における発煙成分量の経時
変化を示す図である。
【符号の説明】
1 略密閉容器 2 フィルター保持部 3 保護フィルター部 4 吸引系統部 5 吸引ポンプ 6 流量計 7 積算流量計 10 発煙成分量測定試験装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川付 正明 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内 (72)発明者 高木 清美 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟化点が60〜130℃、針入度が0〜
    50の性状を有し、220℃の温度下、容積4.5Lの
    略密閉容器中の2kgの発煙成分量が、500mg/m3
    下であることを特徴とする防水工事用ブローンアスファ
    ルト。
  2. 【請求項2】 更に、240℃の温度下、容積4.5L
    の略密閉容器中の2kgの発煙成分量が、1200mg/m
    3 以下であることを特徴とする請求項1記載の防水工事
    用ブローンアスファルト。
  3. 【請求項3】 所定量のアスファルトを略密閉容器に充
    填し、当該充填されたアスファルトを200〜300℃
    の温度範囲に加熱することにより発生する発煙成分量
    を、前記略密閉容器の上方部に装着されたテフロンバイ
    ンダーガラス繊維フィルターに吸着させることにより求
    めるアスファルト発煙成分の定量方法。
  4. 【請求項4】 前記アスファルトが、防水工事用ブロー
    ンアスファルトである請求項3記載のアスファルト発煙
    成分の定量方法。
JP36559297A 1997-12-22 1997-12-22 防水工事用ブローンアスファルト及びその発煙成分の定量方法 Pending JPH11181291A (ja)

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Cited By (4)

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