JPH11175071A - 楽音波形データ作成装置、楽音波形データ作成方法及び記録媒体並びに楽音信号生成装置 - Google Patents

楽音波形データ作成装置、楽音波形データ作成方法及び記録媒体並びに楽音信号生成装置

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JPH11175071A
JPH11175071A JP9363631A JP36363197A JPH11175071A JP H11175071 A JPH11175071 A JP H11175071A JP 9363631 A JP9363631 A JP 9363631A JP 36363197 A JP36363197 A JP 36363197A JP H11175071 A JPH11175071 A JP H11175071A
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JP
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harmonic
tone
waveform
musical tone
musical
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JP9363631A
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Hiroshi Sato
浩 佐藤
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自然楽器と同様の演奏強さに応じた良好な音色
変化が得られる楽音波形データを生成する楽音波形デー
タ作成装置及び楽音波形データ作成方法を提供する。ま
た、小規模且つ低コストであるにも拘わらず自然楽器と
同様の演奏強さに応じた良好な音色変化が得られる楽音
信号を生成する楽音信号生成装置を提供する。 【解決手段】楽音波形データ作成装置は、第1の楽音に
含まれる各倍音の振幅成分を分離する振幅分離手段60
と、第2の楽音に含まれる各倍音の周波数成分を分離す
る周波数分離手段61と、該振幅分離手段で分離された
各倍音の振幅成分と該周波数分離手段で分離された各倍
音の周波数成分とに基づき各倍音の波形を再生する倍音
再生手段62と、該倍音再生手段で再生された各倍音の
波形を累算することにより楽音波形データを生成する累
算手段63、とで構成される。また、楽音信号生成装置
は、上記楽音波形データ作成装置で作成された楽音波形
データに基づいて楽音信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子楽器に
適用される楽音波形データを作成するための楽音波形デ
ータ作成装置及び楽音波形データ作成方法、この楽音波
形データを作成するプログラムが記録された記録媒体、
並びに、これら楽音波形データ作成装置又は楽音波形デ
ータ作成方法によって作成された楽音波形データに基づ
いて楽音信号を生成する楽音信号生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アコースティック楽器から発生
される音は、「演奏強さ」によって音量が変化すると共
に、音色も変化することが知られている。ここに「演奏
強さ」とは、例えばピアノ、チェンバロ等といった鍵盤
楽器においては打鍵の強さ、バイオリン、チェロ等とい
った擦弦楽器では弦を擦る強さ、トランペット、クラリ
ネット等といった管楽器では息を吹き込む強さ等をい
う。
【0003】この演奏強さに応じた音色変化は、主に、
周波数特性、位相特性、ノイズの種類や大きさが演奏強
さに応じて変化することによって引き起こされる。ここ
でいう周波数特性は、例えば各倍音のレベルやフォルマ
ントの形状によって規定される。また、位相特性は、例
えば各倍音の周波数や位相によって規定される。なお、
周波数が基音の整数倍以外の倍数を非整数倍音という
が、この明細書においては、単に「倍音」という時は整
数倍音及び非整数倍音の双方を含む。更に、ノイズの種
類や大きさは、例えば音の歪み、息の音、楽器の作動に
伴う機械的な音等によって決定される。アコースティッ
ク楽器では、これら周波数特性、位相特性、ノイズの種
類や大きさが複雑に変化することにより豊かな音色変化
が起こる。
【0004】従来の電子楽器では、上述したようなアコ
ースティック楽器の音色変化を模擬するために、以下の
ような技術が採用されている。
【0005】第1の技術では、n種類の異なる演奏強さ
で発生させた音に基づいて作成されたn種類の波形デー
タが波形メモリに用意される。そして、電子楽器で検出
された演奏強さに対応する波形データが波形メモリから
読み出されて発音に供される。しかしながら、この第1
の技術では、演奏強さに応じてスムーズに音色を切り替
えるためには、nを非常に大きな値にする必要がある。
その結果、大容量の波形メモリが必要となるのでコスト
アップを招くという問題がある。
【0006】第2の技術は、m種類(m<n)の異なる
演奏強さで発生させた音に基づいて作成されたm種類の
波形データが波形メモリに用意される。そして、電子楽
器で検出された演奏強さに応じて、m種類の波形データ
の中から演奏強さが隣接する2種類の波形データが選択
される。そして、この選択された2種類の波形データが
演奏強さに応じて補間されて発音に供される。
【0007】この第2の技術によれば、上記第1の技術
に比べて用意すべき波形データの量は少なくて済むが、
それでも大容量の波形メモリが必要となるのでコストア
ップは免れない。また、この第2の技術では、各演奏強
さに対応する波形データの位相が異なるため、補間する
ときに位相干渉が起こり、音色が損なわれる。
【0008】第3の技術では、大きい演奏強さで発生さ
せた音に基づいて作成された1種類の波形データが複数
の要素のデータに分解される。複数の要素としては、例
えば共鳴音とノイズ、或いは複数の周波数帯域成分等が
使用される。そして、電子楽器で検出された演奏強さに
応じた比率で各要素のデータが混合されて発音に供され
る。
【0009】この第3の技術によれば、波形データは1
種類だけ用意すればよいので、波形メモリの容量は小さ
くて済み、コストアップの問題は解消される。しかしな
がら、この第3の技術では、大きい演奏強さで発生され
た音に基づいて作成された唯一の波形データが用いられ
るので、周波数特性は変化するが位相特性は変化しな
い。従って、小さい演奏強さの音を発生させる場合であ
っても大きい演奏強さの音の雰囲気があり、アコーステ
ィック楽器を弱く弾いたときの音色が再現されないとい
う問題がある。
【0010】第4の技術では、大きい演奏強さで発生さ
せた音に基づいて作成された唯一の波形データが用意さ
れる。そして、この波形データに基づいて作成された信
号を、電子楽器で検出された演奏強さに応じて変化する
フィルタ特性でフィルタリングする。しかしながら、こ
の第4の技術の場合も、上記第3の技術の場合と同様
に、アコースティック楽器を弱く弾いたときの音色が再
現されないという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した各従来技
術の問題点を解消するために、最近では、上記第1の技
術と第4の技術とを組み合わせた第5の技術が用いられ
ている。この第5の技術では、大きい演奏強さで発生さ
せた音に基づいて作成された波形データ(以下、「強打
波形データ」という)と、小さい演奏強さで発生させた
音に基づいて作成された波形データ(以下、「弱打波形
データ」という)とが用意される。そして、電子楽器で
検出された演奏強さが所定値以上の場合は強打波形デー
タが、そうでない場合は弱打波形データが選択される。
そして、この選択された波形データに基づいて作成さた
信号を、更に上記検出された演奏強さに応じてフィルタ
特性が変化するフィルタでフィルタリングする。
【0012】更に詳細に説明すると、従来、デジタルフ
ィルタは周波数特性を変えるために有効であることが知
られている。デジタル信号処理技術が発達した昨今は、
デジタルフィルタの周波数特性、つまり各倍音のレベル
を任意に変化させることは容易にできる。しかし、フィ
ルタは、既に存在する周波数成分を変化させることはで
きても、存在しない周波数成分を生成することはできな
い。従って、デジタルフィルタを用いて周波数特性を変
化させる場合、波形データとしては、多くの周波数成分
を含む強打波形データが用いられる。
【0013】一方、位相特性を変化させるために、オー
ルパスフィルタを使用する方法が知られている。しか
し、このオールパスフィルタで任意の周波数成分の位相
を変化させることは難しく、また倍音の周波数を変える
ことはできない。従って、位相特性を変化させるために
は、異なる演奏強さで発生された音に基づいて生成され
た複数の波形データを用意し、これらを切り換えて使用
する必要がある。
【0014】以上のような理由により、現在はこの第5
の技術のように、波形データの切り換えとデジタルフィ
ルタを併用して楽音信号を生成することが行われてい
る。しかしながら、この第5の技術でも、1つの音色を
発生するために2種類の波形データを用意する必要があ
る。従って、特に低コストを要求される下位機種にこの
第5の技術を適用することはできない。
【0015】ここで、一般的な楽器の演奏状態を考えて
みると、弱く演奏する場合や強く演奏する場合が入り交
じり、演奏の強さは様々である。従って、1種類の演奏
強さに対応する波形データだけを備えるのであれば、平
均的な中位の演奏強さの音に基づいて作成された波形デ
ータ(以下、「中打波形データ」という)が好ましいと
考えられる。しかし、上述した理由で、このような中打
波形データから強い演奏に対応する音の周波数特性を得
ることはできない。
【0016】そこで、本発明の第1の目的は、少ないデ
ータ量であるにも拘わらず、自然楽器と同様の演奏強さ
に応じた良好な音色変化が得られる楽音波形データを生
成する楽音波形データ作成装置及び楽音波形データ作成
方法、これらの楽音波形データを生成するプログラムが
記録された記録媒体を提供することにある。
【0017】また、本発明の第2の目的は、小規模且つ
低コストであるにも拘わらず、自然楽器と同様の演奏強
さに応じた良好な音色変化が得られる楽音信号を生成す
る楽音信号生成装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の第1の態様に係る楽音波形データ作
成装置は、第1の楽音に含まれる各倍音の振幅成分を分
離する振幅分離手段と、第2の楽音に含まれる各倍音の
周波数成分を分離する周波数分離手段と、該振幅分離手
段で分離された各倍音の振幅成分と該周波数分離手段で
分離された各倍音の周波数成分とに基づき各倍音の波形
を再生する倍音再生手段と、該倍音再生手段で再生され
た各倍音の波形を累算することにより楽音波形データを
生成する累算手段、とを備えている。
【0019】この場合、前記振幅分離手段は、第1の楽
音に含まれる各倍音のピッチを抽出するピッチ抽出手段
と、該ピッチ抽出手段で抽出された各倍音のピッチに基
づき、該第1の楽音から各倍音の波形を抽出する倍音抽
出手段と、該倍音抽出手段で抽出された各倍音の波形か
ら振幅成分を分離する倍音振幅分離手段、とを有し、前
記周波数分離手段は、第2の楽音に含まれる各倍音のピ
ッチを抽出するピッチ抽出手段と、該ピッチ抽出手段で
抽出された各倍音のピッチに基づき、該第2の楽音から
各倍音の波形を抽出する倍音抽出手段と、該倍音抽出手
段で抽出された各倍音の波形から周波数成分を分離する
倍音周波数分離手段、とを有するように構成できる。
【0020】また、上記第1の目的を達成するために、
本発明の第2の態様に係る楽音波形データ作成方法は、
第1の楽音に含まれる各倍音の振幅成分を分離し、第2
の楽音に含まれる各倍音の周波数成分を分離し、該分離
された各倍音の振幅成分と該分離された各倍音の周波数
成分とに基づき各倍音の波形を再生し、該再生された各
倍音の波形を累算することにより楽音波形データを生成
するように構成される。
【0021】この場合、前記振幅成分を分離する工程
は、第1の楽音に含まれる各倍音のピッチを抽出し、該
抽出された各倍音のピッチに基づき、該第1の楽音から
各倍音の波形を抽出し、該抽出された各倍音の波形から
振幅成分を分離する工程を有し、前記周波数成分を分離
する工程は、第2の楽音に含まれる各倍音のピッチを抽
出し、該抽出された各倍音のピッチに基づき、該第2の
楽音から各倍音の波形を抽出し、該抽出された各倍音の
波形から周波数成分を分離する工程を有するように構成
できる。
【0022】これら第1の態様に係る楽音波形データ作
成装置及び第2の態様に係る楽音波形データ作成方法に
おいて、前記第1の楽音として楽器を所定の演奏強さで
演奏することにより得られる楽音を、第2の楽音として
該楽器を該所定の演奏強さと異なる演奏強さで演奏する
ことにより得られる楽音を、それぞれ用いることができ
る。
【0023】更に詳しくは、第1の楽音として、例えば
鍵盤楽器において大きな力で打鍵することにより発生さ
れる音、擦弦楽器において強い力で弦を擦ることにより
発生される音、管楽器において大きく息を吹き込むこと
により発生される音等といった強いアクションにより発
生される音を用いることができる。また、上記第2の楽
音として、例えば鍵盤楽器において中程度の力で打鍵す
ることにより発生される音、擦弦楽器において中程度の
力で弦を擦ることにより発生される音、管楽器において
中程度の大きさで息を吹き込むことにより発生される音
等といった通常の中程度のアクションにより発生される
音を用いることができる。
【0024】この楽音波形データ作成装置及び楽音波形
データ作成方法によれば、第1の楽音から抽出された振
幅成分と第2の楽音から抽出された周波数成分とに基づ
き各倍音の波形が再生され、これらが累算されて楽音波
形データが作成される。このようにして生成された倍音
の波形データには、第1の楽音の振幅成分と第2の楽音
の周波数成分が反映されている。ここで、第1の楽音の
振幅成分は、第1の楽音の倍音のレベルである。また、
第2の楽音の周波数成分は、第2の楽音の倍音のピッチ
である。この第2の楽音の倍音には整数倍音及び非整数
倍音が含まれるので、基音に対して様々な位相を有する
倍音が再生される。従って、このようにして再生された
複数の倍音波形が累算されることにより作成された楽音
波形データに基づいて発生される音は、よりアコーステ
ィック楽器の音に近くなる。
【0025】また、上記第2の目的を達成するために、
本発明の第3の態様に係る楽音信号生成装置は、楽音波
形データを記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶され
た楽音波形データに基づき楽音信号を生成する楽音信号
生成手段、とを備え、該記憶手段に記憶される楽音波形
データは、第1の楽音に含まれる各倍音の振幅成分を分
離し、第2の楽音に含まれる各倍音の周波数成分を分離
し、該分離された各倍音の振幅成分と該分離された各倍
音の周波数成分とに基づき各倍音の波形を再生し、該再
生された各倍音の波形を累算することにより生成され
る。
【0026】この楽音信号生成装置によれば、記憶手段
に記憶される楽音波形データは、各音色につき一種類で
済むので、記憶手段の容量を小さくできる。また、この
楽音信号生成装置によって作成された楽音信号に基づき
音を発生すれば、アコースティック楽器の音に非常に近
似する音が得られる。
【0027】更に、本発明の第4の態様に係る記録媒体
は、第1の楽音に含まれる各倍音の振幅成分を分離し、
第2の楽音に含まれる各倍音の周波数成分を分離し、該
分離された各倍音の振幅成分と該分離された各倍音の周
波数成分とに基づき各倍音の波形を再生し、該再生され
た各倍音の波形を累算することにより楽音波形データを
生成する、ためのコンピュータ読み取り可能なプログラ
ムを記憶している。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、
ピアノ音を発生するための波形データを作成する場合に
ついて説明するが、本発明はピアノ音に限定されず、あ
らゆる楽器音の波形データを作成する場合に適用でき
る。
【0029】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る楽音波形データ作成装置の機能的な構成を
示す機能ブロック図である。この楽音波形データ作成装
置で使用される第1の楽音波形データは、例えばピアノ
を大きい力で打鍵することにより発生された音の信号を
パルスコード変調(PCM)して作成される。また、第
2の楽音波形データは、例えばピアノを中程度の強さで
打鍵することにより発生された音の信号をパルスコード
変調して作成される。
【0030】この楽音波形データ作成装置は、第1の楽
音振幅分離部60、第2の楽音周波数分離部61、倍音
波形再生部62及び倍音波形累算部63により構成され
ている。第1の楽音振幅分離部60は、第1の倍音ピッ
チ抽出部70、第1のカットオフ周波数算出部71、第
1の倍音抽出部72及び第1の倍音成分分離部73から
構成されている。また、第2の楽音周波数分離部61
は、第2の倍音ピッチ抽出部80、第2のカットオフ周
波数算出部81、第2の倍音抽出部82及び第2の倍音
成分分離部83から構成されている。
【0031】第1の楽音振幅分離部60は、第1の楽音
波形データから各倍音の振幅成分を分離する。即ち、第
1の倍音ピッチ抽出部70は、第1の楽音波形データか
ら各倍音のピッチPoを抽出する。この抽出されたピッ
チPoは、第1のカットオフ周波数算出部71に供給さ
れる。なお、各倍音のピッチは、第1の楽音波形データ
を高速フーリエ変換(FFT)し、得られたスペクトル
の周波数軸上におけるピーク位置を調べることによって
抽出することができる。また、倍音が存在するであろう
位置の近傍でバンドパスフィルタをかけて倍音を抜き出
し、自己相関関数を用いたりゼロクロスの間隔を調べる
ことによって行うこともできる。
【0032】第1のカットオフ周波数算出部71は、抽
出された各倍音のピッチPoを中心とする帯域幅Fbの
バンドパスフィルタを形成するために、低域側のカット
オフ周波数Fcl及び高域側のカットオフ周波数Fch
を算出する。低域側のカットオフ周波数Fclは、例え
ば「Fcl=Po−Fb/2」という算式で求められ
る。また、高域側のカットオフ周波数Fchは、例えば
「Fch=Po+Fb/2」という算式で求められる。
【0033】これらカットオフ周波数Fcl及びFch
は、第1の倍音抽出部72に供給される。第1の倍音抽
出部72は、カットオフ周波数Fcl及びFchを有し
且つ急峻な遮断特性を有するバンドパスフィルタで第1
の楽音波形データをフィルタリングする。これにより、
各倍音の波形が抽出される。抽出された各倍音の波形は
第1の倍音成分分離部73に供給される。
【0034】第1の倍音成分分離部73は、第1の倍音
抽出部72から送られてきた倍音波形を周波数成分と振
幅成分とに分離する。この場合、例えば1周期毎の波長
を周波数成分とし、1周期毎にその1周期と同じ波長の
正弦波の振幅値で倍音波形の振幅値を除算したものを振
幅成分とすることができる。このようにして分離された
振幅成分及び周波数成分のうち振幅成分のみが、第1の
楽音の振幅成分として倍音波形再生部62に供給され
る。
【0035】第2の楽音周波数分離部61は、第2の楽
音波形データから周波数成分を分離する。即ち、第2の
倍音ピッチ抽出部80は、第2の楽音波形データから各
倍音のピッチPrを抽出する。この抽出されたピッチP
rは、第2のカットオフ周波数算出部81に供給され
る。なお、各倍音のピッチは、上述した第1の倍音ピッ
チ抽出部70の場合と同様の方法で抽出することができ
る。
【0036】第2のカットオフ周波数算出部81は、抽
出された各倍音のピッチPrを中心とする帯域幅Fbの
バンドパスフィルタを形成するために、低域側のカット
オフ周波数Fcl及び高域側のカットオフ周波数Fch
を算出する。低域側のカットオフ周波数Fclは、例え
ば「Fcl=Pr−Fb/2」という算式で求められ
る。また、高域側のカットオフ周波数Fchは、例えば
「Fch=Pr+Fb/2」という算式で求められる。
【0037】これらカットオフ周波数Fcl及びFch
は、第2の倍音抽出部82に供給される。第2倍音抽出
部82は、カットオフ周波数Fcl及びFchを有し且
つ急峻な遮断特性を有するバンドパスフィルタで第2の
楽音波形データをフィルタリングする。これにより、各
倍音の波形が抽出される。抽出された各倍音の波形は第
2の倍音成分分離部83に供給される。
【0038】第2の倍音成分分離部83は、第2の倍音
抽出部82から送られてきた倍音波形を周波数成分と振
幅成分とに分離する。この分離は、上記第1の倍音成分
分離部73で行ったのと同様の方法で行うことができ
る。このようにして分離された振幅成分及び周波数成分
のうち周波数成分のみが、第2の楽音の周波数成分とし
て倍音波形再生部62に供給される。
【0039】倍音波形再生部62は、第1の楽音振幅分
離部60からの第1の楽音の振幅成分と、第2の楽音周
波数分離部61からの第2の楽音の周波数成分とに基づ
き倍音波形を再生する。周波数成分と振幅成分との各値
が明らかな場合に、これらの値に基づいて倍音波形(正
弦波形)を生成する技術は周知である。この倍音波形再
生部62で生成された倍音波形は、倍音波形累算部63
に供給される。
【0040】倍音波形累算部63は、倍音波形再生部6
2から順次送られてくる各倍音の波形を累積加算する。
これにより、楽音波形データが生成される。このように
して生成された楽音波形データには、第1の楽音の振幅
特性と第2の楽音の周波数特性が反映されている。従っ
て、この楽音波形データに基づいて発生される音は、よ
りアコースティック楽器の音に近くなる。
【0041】以上のように、この実施の形態1に係る楽
音波形データ作成装置が機能ブロックで構成されいる場
合について説明したが、各機能ブロックは、ソフトウェ
アで実現してもよいし、ハードウェアで実現してもよ
い。
【0042】なお、上記実施の形態1では、第1の楽音
から振幅成分を抽出し、第2の楽音から周波数成分を抽
出するように構成している。この場合、第1の楽音とし
ては大きい演奏強さで発生される音を用いるのが好まし
いがこれに限定されるものでない。同様に、第2の楽音
としては中程度の演奏強さで発生される音を用いるのが
好ましいがこれに限定されるものでない。例えば、全体
的に強いタッチで演奏された場合の音を発生させるため
には、大きい演奏強さと中程度の演奏強さとの間の演奏
強さで発生された音から周波数成分を抽出すればよい。
【0043】更に、上記実施の形態1で生成される楽音
成分にはノイズ成分は含まれていないが、ノイズ成分を
含んだ楽音波形データを作成するように構成できる。こ
の場合、倍音波形累算部63で生成された最終的な楽音
波形データに、更にノイズ成分の波形データを加算し、
以て楽音波形データを作成するように構成すればよい。
【0044】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2に係る楽音波形データ作成装置について説明する。
この楽音波形データ作成装置は、例えばパーソナルコン
ピュータ、ミニコンピュータ、汎用コンピュータ等とい
った種々のコンピュータシステム上で動作するソフトウ
ェアで構成されている。以下、このようなコンピュータ
システムを使用して構成された楽音波形データ作成装置
について説明する。
【0045】図2は、コンピュータシステムを利用した
楽音波形データ作成装置の構成を示すブロック図であ
る。この楽音波形データ作成装置は、中央処理装置(以
下、「CPU」という)10、メモリ11、ディスク装
置12、コンソールインタフェース回路13、A/D変
換器14及び入出力インタフェース回路15がシステム
バス20に接続されて構成されている。上記コンソール
インタフェース回路13には、ディスプレイ装置30及
びキーボード31が接続されている。また、上記A/D
変換器14にはマイクロフォン40が接続されている。
更に、入出力インタフェース回路15には、入出力機器
50が接続されている。
【0046】CPU10は、メモリ11に格納されてい
るプログラムに従って種々の処理を行う。楽音波形デー
タの作成(詳細は後述する)は、このCPU10の処理
により実現される。メモリ11は例えばランダムアクセ
スメモリ(以下、「RAM」という)で構成され、上記
プログラムの他、種々のデータが一時的に記憶される。
ディスク装置12は、種々のプログラム及びデータを記
憶する。このディスク装置12に格納されているプログ
ラム及びデータが上記メモリ11にロードされ、CPU
10の実行に供される。
【0047】コンソールインタフェース回路13は、デ
ィスプレイ装置30及びキーボード31とCPU10と
の間の信号の送受を制御する。即ち、CPU10で生成
されたメッセージは、このコンソールインタフェース回
路13を経由してディスプレイ装置30の画面に表示さ
れる。これにより、操作者はディスプレイ装置30の画
面を見ながら楽音波形データの作成作業を行うことがで
きる。また、キーボード31は、種々の情報を入力する
ために使用される。このキーボード31により、楽音波
形データを作成するためのパラメータが入力される。
【0048】A/D変換器14にはマイクロフォン40
が接続されている。マイクロフォン40は、楽器41、
例えばピアノで発生された音を電気信号(アナログ信
号)に変換する。このマイクロフォン40からのアナロ
グ信号はA/D変換器14に供給される。A/D変換器
14は、マイクロフォン40からのアナログ信号をPC
M(パルスコード変調)方式でデジタル信号に変換す
る。この変換されたデジタル信号は、CPU10の制御
の下で、第1の楽音波形データ及び第2の楽音波形デー
タとしてメモリ11に格納される。
【0049】第1の楽音波形データは、例えばピアノを
大きい力で打鍵することにより発生された音をマイクロ
フォン40でアナログの電気信号に変換し、更にA/D
変換器14でデジタル信号に変換することにより作成す
ることができる。また、第2の楽音波形データは、例え
ばピアノを中程度の強さで打鍵することにより発生され
た音をマイクロフォン40でアナログの電気信号に変換
し、更にA/D変換器14でデジタル信号に変換するこ
とにより作成することができる。
【0050】入出力インタフェース回路15は、入出力
機器50とCPU10との間の信号の送受を制御する。
入出力機器50としては、フロッピーディスク装置、光
磁気ディスク装置、プリンタ、通信装置、ROMライタ
等が使用される。入出力機器50としてフロッピーディ
スク装置を使用すれば、この楽音波形データ作成装置で
作成された楽音波形データを記録媒体としてのフロッピ
ーディスク51に格納することができる。これにより、
楽音信号発生装置の波形メモリや他のコンピュータに楽
音波形データを格納することができる。
【0051】また、このフロッピーディスク51には、
楽音波形データ作成装置の一部を構成するプログラムを
格納することができる。この場合、他のコンピュータや
楽音波形データ作成装置に該プログラムを導入すること
により、この楽音波形データ作成装置と同様の動作を行
わせることができる。更に、入出力機器50としてRO
Mライタを使用すれば、この楽音波形データ作成装置で
作成された楽音波形データをROMに書き込むことがで
きる。そして、楽音波形データが書き込まれたROM
は、後述する楽音信号発生装置の波形メモリ90として
使用できる。
【0052】次に、この楽音波形データ作成装置の動作
を図3に示したフローチャートを参照しながら説明す
る。
【0053】先ず、キーボード31から楽音波形データ
作成に必要なパラメータが入力される(ステップS1
0)。このパラメータには、第1の楽音波形データ、第
2の楽音波形データ、処理対象となる倍音の次数M及び
バンドパスフィルタの帯域幅Fbが含まれる。次いで、
変数としての倍音次数nが「1」に初期化されると共に
バッファがゼロに初期化される(ステップS11)。こ
こで、バッファは、各倍音波形を累積するために使用さ
れる。
【0054】次いで、第1の楽音波形データに含まれる
n次倍音のピッチPo及び第2の楽音波形データに含ま
れるn次倍音のピッチPrが抽出される(ステップS1
2)。ピッチの抽出は、上述した実施の形態1の場合と
同様の方法で行うことができる。
【0055】次いで、バンドパスフィルタのカットオフ
周波数の計算が行われる(ステップS13)。上記ステ
ップS12で抽出された各倍音のピッチPo及びPrを
中心とする帯域幅Fbのバンドパスフィルタを形成する
ために、低域側のカットオフ周波数Fcl及び高域側の
カットオフ周波数Fchが算出される。低域側のカット
オフ周波数Fclは、例えば「Fcl=Po−Fb/
2、Fcl=Pr−Fb/2」という算式で求められ
る。また、高域側のカットオフ周波数Fchは、例えば
「Fch=Po+Fb/2Fch=Pr+Fb/2」と
いう算式で求められる。
【0056】次いで、カットオフ周波数Fcl及びFc
hを有し且つ急峻な遮断特性を有するバンドパスフィル
タで第1の楽音波形データ及び第2の楽音波形データが
フィルタリングされる(ステップS14)。これによ
り、第1の楽音波形データ及び第2の楽音波形データの
各n倍音の波形が抽出される。次いで、第1の楽音波形
データ及び第2の楽音波形データの各n倍音の波形が周
波数成分と振幅成分とに分離される(ステップS1
5)。
【0057】次いで、第1の楽音波形データの振幅成分
と第2の楽音波形データの周波数成分とから新たなn倍
音の波形が再生される(ステップS16)。次いで、再
生されたn倍音波形がバッファに累算される(ステップ
S17)。次いで、nがMに等しいかどうか、つまり処
理対象となる全ての倍音についての処理が完了したかど
うかが調べられる(ステップS19)。ここで、等しく
ないことが判断されると、nがインクリメント(+1)
され(ステップS19)、その後シーケンスはステップ
S12に戻る。
【0058】以下、同様の処理が繰り返されることによ
り、バッファに倍音波形が順次累積して加算される。こ
の繰り返し実行の過程で、上記ステップS18におい
て、nがMに等しいことが判断されると、楽音波形デー
タの作成処理が終了する。この場合、バッファの内容が
最終的な楽音波形データとなる。
【0059】次いで、バッファの内容が波形メモリに書
き込まれる(ステップS20)。即ち、入出力機器50
としてROMライタが用いられる場合は、CPU10は
バッファの内容を入出力インタフェース回路15を介し
てROMライタに供給する。これにより、ROMライタ
は、ROMに楽音波形データを書き込む。この楽音波形
データが書き込まれたROMは、後述する楽音信号生成
装置の波形メモリ90として使用される。
【0060】なお、入出力機器50としてフロッピーデ
ィスク装置が用いられる場合は、CPU10はバッファ
の内容を入出力インタフェース回路15を介してフロッ
ピーディスク装置に供給する。これにより、フロッピー
ディスク装置は、フロッピーディスク51に楽音波形デ
ータを書き込む。後述する波形メモリ90がROMで構
成される場合は、別途用意されたROMライタによって
フロッピーディスク51の内容を該ROMに書き込むこ
とができる。また、後述する波形メモリ90がRAMで
構成される場合は、例えば楽音信号生成装置の動作開始
時にフロッピーディスク51の内容を該RAMにロード
するように構成できる。
【0061】(実施の形態3)次に、上記のようにして
作成された楽音波形データが使用される楽音信号生成装
置について説明する。この楽音信号生成装置は、独立し
たの音源装置として使用することもできるし、電子楽器
に組み込まれた音源として使用することもできる。
【0062】図4は、このような楽音信号生成装置の構
成を示すブロック図である。この楽音信号生成装置は、
波形メモリ90、アドレスデータ発生回路91、デジタ
ルフィルタ92、フィルタエンベロープジェネレータ9
3、乗算器94、アンプエンベロープジェネレータ95
及びD/A変換器96で構成されている。なお、このD
/A変換器96には、例えばスピーカ又はヘッドホン、
増幅器等で構成されるサウンドシステム97が接続され
る。
【0063】この楽音信号生成装置には、外部から楽音
制御データが供給される。この楽音制御データには、例
えば波形アドレス、周波数データ、フィルタデータ、エ
ンベロープデータ等が含まれる。波形アドレスは、波形
メモリ90内の楽音波形データの読出開始位置を指定す
るために使用される。周波数データは、波形メモリ90
から楽音波形データを読み出す速度を指定するために使
用される。フィルタデータは時間の経過につれて変化す
るデジタルフィルタ92のフィルタ特性を指定するため
に使用される。エンベロープデータは、フィルタリング
された楽音波形データに付されるエンベロープの形状を
指定するために使用される。
【0064】上記楽音制御データに含まれる波形アドレ
ス及び周波数データはアドレスデータ発生回路91に、
フィルタデータはフィルタエンベロープジェネレータ9
3に、エンベロープデータはアンプエンベロープジェネ
レータ95にそれぞれ供給される。
【0065】波形メモリ90は、上述した楽音波形デー
タ作成装置又は楽音波形データ作成方法で作成された、
複数の音色(例えば楽器音)に基づく複数の楽音波形デ
ータを記憶する。なお、波形メモリ90には、各音色の
複数の音域毎に作成された楽音波形データを記憶するよ
うに構成してもよい。この構成によれば、音域によって
異なる音色を有する自然楽器の音をより忠実に模擬でき
る。各楽音波形データが記憶されている波形メモリ90
内の先頭アドレスは、上記波形アドレスによって指定さ
れる。
【0066】アドレスデータ発生回路91は、楽音制御
データに含まれる波形アドレスを初期値とし、周波数デ
ータで指定される時間間隔で順次増加される読出アドレ
スを生成する。このアドレスデータ発生回路91で発生
された読出アドレスは上記波形メモリ90に供給され
る。従って、外部から楽音制御データが供給されると、
波形メモリ90からは該楽音制御データ中の波形アドレ
スで指定された楽音波形データが、該楽音制御データ中
の周波数データで指定された速度で順次読み出されてデ
ジタルフィルタ92に供給される。これにより、任意の
音色であって、任意の音高を有する音を発生できるよう
になっている。
【0067】フィルタエンベロープジェネレータ93
は、楽音制御データに含まれるフィルタデータに基づい
て、時間の経過に連れてその値が変化するフィルタ係数
を順次生成する。このフィルタ係数はデジタルフィルタ
92に供給される。
【0068】デジタルフィルタ92は、フィルタエンベ
ロープジェネレータ93から供給されるフィルタ係数に
従って、波形メモリ90から読み出された楽音波形デー
タをフィルタリングする。フィルタエンベロープジェネ
レータ93は、外部からフィルタデータが供給されると
フィルタ係数の生成を開始し、同時にデジタルフィルタ
92はフィルタリング処理を開始する。これにより、デ
ジタルフィルタ92から、時間の経過に連れて周波数特
性が変化する楽音波形データが得られるようになってい
る。このデジタルフィルタ92の出力は、乗算器94に
供給される。
【0069】アンプエンベロープジェネレータ95は、
楽音制御データに含まれるエンベロープデータに従っ
て、時間の経過に連れてその値が変化する増幅率、換言
すれば楽音波形のエンベロープの形状を指定する増幅係
数を生成する。このアンプエンベロープジェネレータ9
5で生成された増幅係数は乗算器94に供給される。
【0070】乗算器94は、デジタルフィルタ92でフ
ィルタリングされた楽音波形データに、アンプエンベロ
ープジェネレータ95からの増幅係数を乗算する。アン
プエンベロープジェネレータ95は、外部からエンベロ
ープデータが供給されると増幅係数の生成を開始し、同
時に乗算器94は乗算処理を開始する。これにより、乗
算器94からは、時間の経過に連れて変化するエンベロ
ープが付加された楽音波形データが出力される。この乗
算器94の出力は、D/A変換器96に供給される。
【0071】D/A変換器96は、乗算器94から出力
されるデジタルの楽音波形データをアナログの楽音信号
に変換する。このD/A変換器96から出力された楽音
信号はサウンドシステムに供給され、発音に供される。
【0072】以上説明した実施の形態3に係る楽音信号
生成装置によれば、各音色に対応して、上述した楽音波
形データ作成装置又は方法で作成された1つの楽音波形
データが波形メモリ90に格納され、この波形メモリ9
0の内容に基づいて楽音信号が生成される。従って、波
形メモリ90の容量は小さくて済む。また、自然楽器と
同様の良好な音色変化が得られる楽音信号を生成するこ
とができる。
【0073】なお、上述した実施の形態3では、1つの
音色(楽器音)に対応する1つの楽音波形データを波形
メモリ90に格納するようにしたが、1つの楽器音を複
数の音域に分け、各音域毎に楽音波形データを作成し、
波形メモリ90に格納するように構成してもよい。この
場合、楽音制御データは、音域毎に用意される。
【0074】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
少ないデータ量であるにも拘わらず、自然楽器と同様の
演奏強さに応じた良好な音色変化が得られる楽音波形デ
ータを生成する楽音波形データ作成装置及び楽音波形デ
ータ作成方法、これらの楽音波形データを生成するプロ
グラムが記録された記録媒体を提供できる。また、小規
模且つ低コストであるにも拘わらず自然楽器と同様の演
奏強さに応じた良好な音色変化が得られる楽音信号を生
成する楽音信号生成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る楽音波形データ作
成装置の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係るコンピュータシス
テムを利用した楽音波形データ作成装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】図2に示した楽音波形データ作成装置の動作を
示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態3に係る楽音信号生成装置
の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 CPU 11 メモリ 12 ディスク装置 13 コンソールインタフェース回路 14 A/D変換器 15 入出力インタフェース回路 20 システムバス 30 ディスプレイ装置 31 キーボード 40 マイクロフォン 41 楽器 50 入出力機器 51 フロッピーディスク 60 第1の楽音振幅分離部 61 第2の楽音音周波数分離部 62 倍音波形再生部 63 倍音波形累算部 70 第1の倍音ピッチ抽出部 71 第1のカットオフ周波数算出部 72 第1の倍音抽出部 73 第1の倍音成分分離部 80 第2の倍音ピッチ抽出部 81 第2のカットオフ周波数算出部 82 第2の倍音抽出部 83 第2の倍音成分分離部 90 波形メモリ 91 アドレスデータ発生回路 92 デジタルフィルタ 93 フィルタエンベロープジェネレータ 94 乗算器 95 アンプエンベロープジェネレータ 96 D/A変換器 97 サウンドシステム

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の楽音に含まれる各倍音の振幅成分を
    分離する振幅分離手段と、 第2の楽音に含まれる各倍音の周波数成分を分離する周
    波数分離手段と、 該振幅分離手段で分離された各倍音の振幅成分と該周波
    数分離手段で分離された各倍音の周波数成分とに基づき
    各倍音の波形を再生する倍音再生手段と、 該倍音再生手段で再生された各倍音の波形を累算するこ
    とにより楽音波形データを生成する累算手段、とを備え
    た楽音波形データ作成装置。
  2. 【請求項2】前記振幅分離手段は、 第1の楽音に含まれる各倍音のピッチを抽出するピッチ
    抽出手段と、 該ピッチ抽出手段で抽出された各倍音のピッチに基づ
    き、該第1の楽音から各倍音の波形を抽出する倍音抽出
    手段と、 該倍音抽出手段で抽出された各倍音の波形から振幅成分
    を分離する倍音振幅分離手段、とを有し、 前記周波数分離手段は、 第2の楽音に含まれる各倍音のピッチを抽出するピッチ
    抽出手段と、 該ピッチ抽出手段で抽出された各倍音のピッチに基づ
    き、該第2の楽音から各倍音の波形を抽出する倍音抽出
    手段と、 該倍音抽出手段で抽出された各倍音の波形から周波数成
    分を分離する倍音周波数分離手段、とを有する請求項1
    に記載の楽音波形データ作成装置。
  3. 【請求項3】前記第1の楽音は楽器を所定の演奏強さで
    演奏することにより得られる楽音であり、第2の楽音は
    該楽器を該所定の演奏強さと異なる演奏強さで演奏する
    ことにより得られる楽音である請求項1又は請求項2に
    記載の楽音波形データ作成装置。
  4. 【請求項4】第1の楽音に含まれる各倍音の振幅成分を
    分離し、 第2の楽音に含まれる各倍音の周波数成分を分離し、 該分離された各倍音の振幅成分と該分離された各倍音の
    周波数成分とに基づき各倍音の波形を再生し、 該再生された各倍音の波形を累算することにより楽音波
    形データを生成する、楽音波形データ作成方法。
  5. 【請求項5】前記振幅成分を分離する工程は、 第1の楽音に含まれる各倍音のピッチを抽出し、 該抽出された各倍音のピッチに基づき、該第1の楽音か
    ら各倍音の波形を抽出し、 該抽出された各倍音の波形から振幅成分を分離する工程
    を有し、 前記周波数成分を分離する工程は、 第2の楽音に含まれる各倍音のピッチを抽出し、 該抽出された各倍音のピッチに基づき、該第2の楽音か
    ら各倍音の波形を抽出し、 該抽出された各倍音の波形から周波数成分を分離する工
    程を有する請求項4に記載の楽音波形データ作成方法。
  6. 【請求項6】前記第1の楽音は楽器を所定の演奏強さで
    演奏することにより得られる楽音であり、第2の楽音は
    該楽器を該所定の演奏強さと異なる演奏強さで演奏する
    ことにより得られる楽音である請求項4又は請求項5に
    記載の楽音波形データ作成方法。
  7. 【請求項7】楽音波形データを記憶する記憶手段と、 該記憶手段に記憶された楽音波形データに基づき楽音信
    号を生成する楽音信号生成手段、とを備え、 該記憶手段に記憶される楽音波形データは、 第1の楽音に含まれる各倍音の振幅成分を分離し、 第2の楽音に含まれる各倍音の周波数成分を分離し、 該分離された各倍音の振幅成分と該分離された各倍音の
    周波数成分とに基づき各倍音の波形を再生し、 該再生された各倍音の波形を累算することにより生成さ
    れる楽音信号生成装置。
  8. 【請求項8】前記第1の楽音は楽器を所定の演奏強さで
    演奏することにより得られる楽音であり、第2の楽音は
    該楽器を該所定の演奏強さと異なる演奏強さで演奏する
    ことにより得られる楽音である請求項7に記載の楽音信
    号生成装置。
  9. 【請求項9】第1の楽音に含まれる各倍音の振幅成分を
    分離し、 第2の楽音に含まれる各倍音の周波数成分を分離し、 該分離された各倍音の振幅成分と該分離された各倍音の
    周波数成分とに基づき各倍音の波形を再生し、 該再生された各倍音の波形を累算することにより楽音波
    形データを生成する、ためのプログラムを記憶したコン
    ピュータ読み取り可能な記録媒体。
  10. 【請求項10】前記第1の楽音は楽器を所定の演奏強さ
    で演奏することにより得られる楽音であり、第2の楽音
    は該楽器を該所定の演奏強さと異なる演奏強さで演奏す
    ることにより得られる楽音である請求項9に記載の記録
    媒体。
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