JPH11171612A - 人工軽量骨材およびその製造方法 - Google Patents

人工軽量骨材およびその製造方法

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JPH11171612A
JPH11171612A JP33443397A JP33443397A JPH11171612A JP H11171612 A JPH11171612 A JP H11171612A JP 33443397 A JP33443397 A JP 33443397A JP 33443397 A JP33443397 A JP 33443397A JP H11171612 A JPH11171612 A JP H11171612A
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JP
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coal ash
weight
artificial lightweight
lightweight aggregate
melting point
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JP33443397A
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Takeshi Naganami
武 長南
Koji Kawamoto
孝次 川本
Shingo Sudo
真悟 須藤
Atsushi Kagakui
敦 加岳井
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石炭の使用量にほぼ比例して、急増する石炭
灰の有効利用法を図る。 【解決方法】 ナトリウム、カリウム、硼素および鉛か
らなる群より選択された1種以上と石炭灰とで作製され
るガラス状の融点降下剤と粘結剤と発泡剤とを石炭灰に
混合して粉砕し、該粉砕物を成型した後、焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工軽量骨材に関
し、具体的には、石炭火力発電所や石炭焚きボイラーな
どから発生する石炭灰を、特に土木・建築用の人工軽量
骨材として再資源化して有効利用するための人工軽量骨
材の製造方法およびこの方法により得られた人工軽量骨
材に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭は、石油に比べて資源が豊富で単位
発熱量あたりの価格も安価なことから、国内のエネルギ
ー政策により、特に発電用燃料として大幅な使用量の増
加が計画または実施されつつある。その結果、石炭火力
発電所や石炭焚きボイラーなどから発生する石炭灰が、
石炭使用量にほぼ比例して増加する結果、急増する石炭
灰の有効利用法が大きな課題となっている。
【0003】石炭灰の有効利用としては、人工軽量骨材
としての利用が、その需要量の大きさから大量処理の面
で適している。
【0004】しかし、石炭灰は、シンターグレード方式
で一部が骨材化されているものの、人工軽量骨材として
の利用は国内では極めて少ない。
【0005】その原因は、石炭火力発電所や石炭焚きボ
イラーなどでは、ボイラーの水管やボイラー壁への灰の
付着を軽減するために、高融点の灰を発生する石炭を選
択して使用しているところにある。すなわち、石炭火力
発電所などの石炭焚きボイラーから発生する石炭灰は、
一般的には融点が高く、軽量骨材化するには、低融点の
粘土や頁岩を多量に混合して焼成しなければならない。
しかし、これらの粘土や頁岩を多量に確保するのが困難
であること、またこれらの粘土や頁岩を採掘・運搬・前
処理・混合するのに多くの費用を要する結果、人工軽量
骨材の製造コストが高くなっていること、さらには単位
製品あたりの石炭灰の使用率が低いことから石炭灰の有
効利用上好ましくない。
【0006】また、石炭灰を使用した人工軽量骨材の絶
乾比重は1.3〜1.4程度であり、絶乾比重がより小
さい軽質な人工軽量骨材を製造する技術が無く、用途が
制限されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、入手
が容易で低価格な添加剤を少量添加することにより、比
較的低温で高強度を発現し、且つ高品質な人工軽量骨材
を安価に製造する方法およびこの方法により得られた人
工軽量骨材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、単位製品
あたりの石炭灰の使用率を増加してその有効利用率を高
めるために、添加剤について鋭意検討した結果、石炭灰
に融点降下剤と粘結剤と発泡剤とを混合した骨材配合と
することにより、上記した問題点を解決できることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、上記課題を解決するための本発
明による人工軽量骨材の製造方法は、ナトリウム、カリ
ウム、硼素および鉛からなる群より選択された1種以上
と石炭灰とで作製した融点降下剤と粘結剤と発泡剤とを
石炭灰に混合して粉砕して粉砕物とし、該粉砕物を必要
に応じて湿式混練してから、成型・乾燥した後、950
℃〜1300℃、好ましくは1000℃〜1250℃で
焼成することからなる。
【0010】前記融点降下剤は、前記ナトリウムなどと
石炭灰とを混合した後、加熱溶融してガラス状にして冷
却粉砕したものである。
【0011】また、前記発泡剤は、酸化鉄と、炭化珪素
および/または炭材とで構成される。
【0012】なお、焼成前に必要に応じて乾燥処理を行
う。
【0013】また、本発明の方法により得られた人工軽
量骨材は、0.4〜1.5の絶乾比重を有する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細およびその作
用についてさらに具体的に説明する。
【0015】本発明では、ナトリウム、カリウム、硼素
および鉛からなる群より選択された1種以上と石炭灰と
を混合した後に加熱溶融してガラス状にし、冷却粉砕し
たものを融点降下剤として石炭灰に添加することによ
り、石炭灰の融点を950℃〜1300℃、好ましくは
1000℃〜1250℃の工業的に焼成しやすい温度に
低下させる。
【0016】融点降下剤について、以下に記述する。
【0017】石炭灰は、液相を生成して焼結を開始する
温度が1400℃〜1500℃と極めて高い場合が多
い。人工軽量骨材を1400℃〜1500℃で焼成する
ことは、焼成設備の耐火度やエネルギーコストおよび発
泡剤の選定が困難な点で実用的ではない。従来、このよ
うな高耐火度の原料を焼成する場合には、アルカリ金属
類を多く含む低耐火度の粘土や頁岩などの天然鉱物や特
開平9−77540号公報に報告されているようなビン
ガラスなどの廃ガラスを融点降下剤として多量に加える
方法が一般的であった。
【0018】本発明者等は粘土、頁岩類の添加効果を種
々検討した結果、これらを構成する成分のうちでアルカ
リ金属類が少量で液相温度を著しく低下することを確認
した。このような液相温度の低下効果を発揮する元素
は、前記アルカリに限らず、低融点酸化物を構成する元
素、例えば硼素、鉛なども含む。
【0019】以下に、アルカリ金属類を融点降下に使用
したときの性状について言及する。
【0020】アルカリ金属類の含有量の多い工業薬品を
石炭灰に添加すると、石炭灰を造粒したペレットの表面
のみが溶融して内部が焼成できない。このような現象
は、次のように説明できる。融点降下に有効なアルカリ
金属類の工業薬品であるナトリウム、カリウム塩類は水
溶性を有するものが大半であるために、水に溶出した前
記塩類が造粒物の乾燥段階で水の蒸発に伴ってペレット
表面へ拡散して濃縮する結果、焼成時にペレット表面の
みが溶融して内部が焼成できない。
【0021】そこで、工業用のアルカリ金属化合物の水
溶性を防止する方法を検討した結果、例えば炭酸ナトリ
ウムや炭酸カリウムなどのアルカリ金属の化合物と石炭
灰とを混合して1000℃〜1200℃で加熱溶融して
ガラス状とした融点降下剤を冷却粉砕して石炭灰に添加
した場合に、ガラス状にした融点降下剤を骨材配合量の
全体に対して1重量%以上となるように添加すると、9
50℃〜1300℃、好ましくは1000℃〜1250
℃の温度において、造粒したペレット内部から均一に発
泡した高強度な人工軽量骨材を焼成できる。
【0022】本発明において、融点降下剤に利用される
炭酸ナトリウムや炭酸カリウムなどのアルカリ金属化合
物は、工業薬品として安価に量産されているため本願発
明はコスト的に有利である。さらに、アルカリ金属類の
炭酸塩や炭酸水素塩は加熱時に有害なガスを発生しない
ため好ましい。このアルカリ金属化合物を石炭灰に添加
することにより、アルカリ金属類とシリカで水に難溶性
のガラスを形成する。このように石炭灰をガラス形成の
ためのシリカ源とするので、融点降下剤としても石炭灰
を使用でき、且つその利用率も向上できるため新たな資
源を必要としない点で好ましい。
【0023】ガラス状にした融点降下剤に存在するナト
リウム、カリウム、硼素および鉛からなる群より選択さ
れた1種以上の酸化物換算での含有量は特に限定されな
いが、エネルギーコストの点から10〜50重量%であ
ることが好ましい。
【0024】本願発明の人工軽量骨材において、ガラス
状にした融点降下剤の好ましい添加量は、骨材配合量の
全体に対し1〜10重量%である。これは、石炭灰の化
学組成が炭種により異なるものの、SiO2:50〜5
5重量%、Al23:25〜30重量%、Na2O:
0.2〜2重量%、K2O:0.2〜1重量%からな
り、前記アルカリ金属類の添加量によって融点降下が大
きく、かつ溶化温度幅が長くなるからである。融点降下
剤の量が1重量%未満では融点降下の効果が十分に発揮
されない。一方、10重量%を超えても融点低下の効果
が少なく、且つ添加剤の増加により製造コストが増加す
るため好ましくない。
【0025】粘結剤は、造粒物の成型性と強度を付与す
るために添加する。粘結剤の種類は特に限定されない
が、例えばベントナイト、水ガラスなどの無機類、澱
粉、糖蜜、リグニン、ポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース、天然ゴム、パルプ廃液などの有機類が挙げら
れる。また、その添加量も特に限定されないが、添加効
果およびコストを考慮すると0.5重量%〜10重量%
の範囲が好ましい。
【0026】発泡剤は、人工軽量骨材の絶乾比重を0.
4〜1.5程度にコントロールするために添加する。す
なわち、平均粒度10μm以下の酸化鉄と、炭化珪素お
よび/または石炭やコークスなどの炭材とを発泡剤とし
て添加することによって、絶乾比重0.4〜1.5程度
の強度が高い人工軽量骨材とする。ここで、特に絶乾比
重を1以下にするには、骨材配合量の全体に対する酸化
鉄(Fe23)の量を3重量%以上にする必要がある。
なお、炭材は、酸化鉄と反応して脱酸素反応(発泡作
用)を行うと共に、焼成時の造粒したペレット内部の還
元状態を調整する機能を有する。
【0027】酸化鉄としては、前記効果を発揮するもの
であれば特に限定されないが、酸化度の高いヘマタイト
が好ましい。酸化鉄の粒度は、特に限定されないが、焼
成中の炭材による脱酸素反応を促進するために、10μ
m以下とすることが好ましい。また、好ましいFe23
添加量は、骨材配合量の全体に対し1重量%〜10重量
%である。1重量%未満では発泡剤としての効果が少な
く、人工軽量骨材の絶乾比重を0.4〜1.5程度まで
コントロールできない。逆に、10%を超えても発泡に
よる軽量化の効果は増加しない。なお、酸化鉄の比重は
石炭灰と比較して著しく大きいから、発泡が促進されな
いと、人工軽量骨材の比重を増加させることになる。
【0028】炭化珪素は、造粒により作製されたペレッ
トが加熱より多量の液相を生成するときに、酸化鉄と効
率よく反応してCO、CO2ガスを発生する。このC
O、CO2ガスを捕捉してペレットの発泡膨潤を促進す
る。炭化珪素の添加量は、骨材配合量の全体に対し0.
1重量%〜10重量%であることが好ましい。0.1重
量%未満では絶乾比重の軽量化に対する効果が十分でな
く、絶乾比重1.0以下の人工軽量骨材が得られない。
逆に10重量%を超えても軽量化効果は増大しない。
【0029】炭材は、効果は小さいが酸化鉄と反応して
発泡作用といった機能を発揮する。したがって、炭化珪
素の一部を炭材に置き換えたりすることが可能である。
なお、炭材は、焼成中のペレット内部の還元度を調整す
る効果が大きい。炭材の添加量は、骨材配合量の全体に
対し0.2重量%〜10重量%であることが好ましい。
0.2重量%未満では、発泡による軽量化の効果が得ら
れない。また、10重量%を超えても発泡膨張による軽
量化効果は増加せず、逆に未焼成の炭素がペレット内部
に残留して人工軽量骨材の強度を低下させる可能性があ
る。
【0030】本発明に用いる粉砕方法は、混合した骨材
配合の原料が平均粒径30μm以下、好ましくは20μ
m以下まで微粉砕できるものであればいずれの方法でも
よく、例えばポットミル、振動ミル、遊星ミルなどのボ
ールミル、衝突式のジェット粉砕機、ターボ粉砕機など
が挙げられる。
【0031】次に、石炭灰、融点降下剤、粘結剤および
発泡剤とを混合して粉砕して得た粉砕物は、必要に応じ
て湿式混練するが、採用する混練方法は特に限定されず
公知の混練装置を用いることができる。
【0032】成型方法としては、所定の径になるように
成型できるものであればよく、例えばパンペレタイザー
や押し出し成型機を用いると簡便である。
【0033】また、焼成法は特に限定されないが、例え
ば連続操業や品質の均一性を勘案すればロータリーキル
ンを用いることが好ましく、所望とする骨材特性に合わ
せて雰囲気を任意に選択できる。
【0034】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに説明する。
【0035】ただし、本発明は下記実施例に限定される
ものではない。
【0036】融点降下剤は、表1に示す配合で1100
℃、10分間熱処理した後、粉砕したものである。ま
た、用いた石炭灰の主成分は、SiO2:56.20
%、Al23:32.10%、Fe23:3.57%、
CaO:0.59%、MgO:1.40%、Na2O:
0.22%、K2O:0.48%である。
【0037】
【表1】
【0038】[実施例1]石炭灰68.4重量%、ベン
トナイト5重量%、ヘマタイト5重量%、炭化珪素0.
5重量%、コークス2重量%およびガラス状の融点降下
剤(配合No.1)19.1重量%からなる骨材配合原
料を、ボールミルにて混合粉砕した。該粉砕物に水を添
加しながら、パンペレタイザーで直径約5〜15mm程
度の球状に造粒した後、105℃の温度で通風乾燥して
乾燥骨材を得た。該乾燥骨材をロータリーキルン(煉瓦
内径500mm×長さ4800mm)に供給して、燃焼
ガス中の酸素濃度10%、1100℃の条件下で焼成し
た。
【0039】焼成して得た人工軽量骨材の評価として、
絶乾比重はJIS A 1110に基づいて測定した。
また、圧潰強度(一軸圧縮破壊荷重)は、圧潰試験機に
よって直径10mmの各人工軽量骨材について測定し、
その平均値を求めた。評価結果を表2に示す。
【0040】表2に示すように、市販の人工軽量骨材の
絶乾比重1.2〜1.4での圧潰強度(50〜60kg
f)に比べ、絶乾比重1未満でも86kgfと強度の高
い人工軽量骨材が得られた。
【0041】[実施例2]石炭灰74.8重量%、融点
降下剤(配合No.1)12.7重量%とした以外は、
実施例1と同様にして焼成した。
【0042】[実施例3]石炭灰60.1重量%、融点
降下剤(配合No.2)27.4重量%とした以外は、
実施例1と同様にして焼成した。
【0043】[実施例4]石炭灰45.4重量%、融点
降下剤(配合No.3)42.1重量%とした以外は、
実施例1と同様にして焼成した。
【0044】[実施例5]石炭灰58.9重量%、融点
降下剤(配合No.3)28.6重量%とした以外は、
実施例1と同様にして焼成した。
【0045】[実施例6]石炭灰61.9重量%、融点
降下剤(配合No.3)25.5重量%とした以外は、
実施例1は同様にして焼成した。
【0046】[実施例7]石炭灰71.4重量%、ベン
トナイト2重量%とした以外は、実施例1と同様にして
焼成した。
【0047】[実施例8]石炭灰71.4重量%、ヘマ
タイト2重量%とした以外は、実施例1と同様にして焼
成した。
【0048】[実施例9]石炭灰69.4重量%、コー
クス0.7重量%とした以外は、実施例1と同様にして
焼成した。
【0049】[実施例10]石炭灰50重量%、融点降
下剤(配合No.4)37.5重量%、焼成温度112
0℃とした以外は、実施例1と同様にして焼成した。
【0050】[実施例11]石炭灰68.4重量%、融
点降下剤(配合No.5)19.1重量%とした以外
は、実施例1と同様にして焼成した。
【0051】[実施例12]石炭灰66.2重量%、融
点降下剤(配合No.6)21.3重量%とした以外
は、実施例1と同様にして焼成した。
【0052】実施例2〜12の評価結果を表2に示す。
【0053】表2に示すように、実施例3〜5、7、
8、11および12は絶乾比重1以下でも市販の人工軽
量骨材に比べ高強度の骨材が得られた。また、実施例2
および10は、市販の人工軽量骨材とほぼ同等の絶乾比
重であるが、圧潰強度が150kgfを超える極めて高
い強度が得られた。さらに、実施例6は、市販の人工軽
量骨材にくらべてやや低めの絶乾比重であるが、圧潰強
度が100kgfを超える高強度の人工軽量骨材が得ら
れた。さらに、実施例9は絶乾比重0.5以下でも市販
の人工軽量骨材と同等の圧潰強度を有する人工軽量骨材
が得られた。
【0054】[実施例13]石炭灰68.9重量%、炭
化珪素0重量%とし、且つロータリーキルンでの焼成温
度を1120℃とした以外は、実施例2と同様にして実
施例13を得た。評価結果を表2に示す。
【0055】表2に示すように、圧潰強度100kgf
を超える高強度の人工軽量骨材が得られた。
【0056】[実施例14〜16]ロータリーキルンで
の焼成温度を1040℃(実施例14)、1060℃
(実施例15)、1080℃(実施例16)とした以外
は、実施例1と同様にして、焼成した。評価結果を表2
に示す。
【0057】表2に示すように、実施例16は絶乾比重
1未満でも125kgfと高強度の骨材が得られた。ま
た実施例14〜15は市販の人工軽量骨材とほぼ同等の
比重であるが、圧潰強度が150kgfを超える極めて
高い強度の人工軽量骨材が得られた。
【0058】[実施例17]石炭灰62.1重量%、融
点降下剤(配合No.1)25.4重量%、ロータリー
キルンでの焼成温度を1040℃とした以外は、実施例
1と同様にして人工軽量骨材を得た。評価結果を表2に
示す。
【0059】表2に示すように、絶乾比重が1でも97
kgfの高強度の人工軽量骨材が得られた。
【0060】[比較例1]石炭灰28.8重量%、融点
降下剤(配合No.1)15重量%とした以外は、実施
例1と同様にして焼成した。
【0061】[比較例2]ロータリーキルンでの焼成温
度を900℃とした以外は、実施例1と同様にして焼成
した。
【0062】[比較例3]石炭灰73.4重量%、ベン
トナイト0重量%とした以外は、実施例1と同様にして
焼成した。
【0063】比較例1〜3の評価結果を表2に示す。
【0064】表2に示すように、比較例1では表層部も
発泡しているため強度が30kgf未満と低かった。ま
た比較例2では焼成温度が低いために発泡が不十分であ
る結果、絶乾比重が2以上と高く、さらに比較例3では
粘結剤を全く使用しないために焼成前の乾燥骨材の強度
が低く、ロータリーキルン投入時の衝撃により割れが多
発した。
【0065】
【表2】
【0066】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、石炭火力発電所や石炭焚きボイラーなどから発生す
る石炭灰を原料として、極めて軽質で強度が高く、且つ
高品質な人工軽量骨材を低コストで効率的に生産するこ
とができる。したがって、産業廃棄物を埋め立てて処理
することなく、特に軽量化を必要とする土木・建築材料
などに再資源化できることから、環境の保全とエネルギ
ーの安定供給に寄与するところ大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加岳井 敦 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナトリウム、カリウム、硼素および鉛か
    らなる群より選択された1種以上と石炭灰とで作製され
    る融点降下剤と粘結剤と発泡剤とを石炭灰に混合して粉
    砕し、該粉砕物を成型した後、焼成することを特徴とす
    る人工軽量骨材の製造方法。
  2. 【請求項2】 950℃〜1300℃の温度範囲内で焼
    成することを特徴とする請求項1記載の人工軽量骨材の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 融点降下剤が、ナトリウム、カリウム、
    硼素および鉛からなる群より選択された1種以上と石炭
    灰とを混合した後、加熱溶融してガラス化したものであ
    ることを特徴とする請求項1〜2記載の人工軽量骨材の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 発泡剤が、酸化鉄と、炭化珪素および/
    または炭材とからなることを特徴とする請求項1〜2の
    いずれか1項記載の人工軽量骨材の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の方法
    により得られ、0.4〜1.5の絶乾比重を有すること
    を特徴とする人工軽量骨材。
JP33443397A 1997-12-04 1997-12-04 人工軽量骨材およびその製造方法 Pending JPH11171612A (ja)

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