JPH11170742A - カード付き帳票 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハサミ等を使用しなくてもカードの切り取り
が容易で、その切り取ったカードは、防水性を有してお
り、また、カードの裏表両面に属性情報が印字でき、そ
の属性情報の偽造・改ざんが困難であり、さらに、ハガ
キとして使用した場合に、カード脱落のおそれがなく、
容易に、かつ安価に、カード郵送可能なカード付き帳票
を提供する。 【解決手段】 基材１１と、基材１１の一部に形成さ
れ、切り取られて使用されるカード領域１１ａと、基材
１１の少なくとも片面に形成され、少なくともカード領
域１１ａを被うカード保護層１２とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、基材の一部を切り
取ってカード等として使用できるカード付き帳票に関す
るものであり、特に、ハガキとして使用すれば、容易に
かつ安価にカード郵送ができるカード付き帳票に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】図２は、第１従来例のカード付き帳票を
示す図である。図２中、（Ａ）は表面図、（Ｂ）は裏面
図、（Ｃ）は（Ａ）のＣ−Ｃ断面図を示す。カード付き
帳票５０は、その一部にカード領域５１ａが設けられて
おり、その周りに切断予定線５２ｊ，５３ｊが印刷され
ている。この帳票の受取人は、ハサミ等を使用して、切
断予定線５２ｊ，５３ｊに沿ってカード領域５１ａを切
り取っていた。

【０００３】図３は、第２従来例のカード郵送に使用さ
れる台紙及び封筒を示す表面図及び断面図である。台紙
６１には、カード保持フィルム６３が貼付されている。
カード６２の裏面には、保護フィルム６４が貼付されて
おり、その保護フィルム６４がカード保持フィルム６３
に剥離可能に接着されている。カードを郵送するとき
は、カード６２が接着してある台紙６１に、受取人の宛
名・氏名等を印字するとともに、カード６２に会員名や
会員ナンバー等を印字して、その台紙６１を窓あき封筒
６６に封入・封緘していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
のカード付き帳票等では以下の問題点があった。すなわ
ち、第１従来例のカード付き帳票５０は、カード領域５
１ａの切り離しのためにハサミ等を使用しなければなら
ず、手間が掛かっていた。また、カード領域５１ａは、
普通のハガキの一部であるため水濡れ等に弱かった。さ
らに、カード領域５１ａは、露出しているため、記載内
容の偽造・改ざんも容易であった。

【０００５】一方、第２従来例の方法では、台紙６１を
窓あき封筒６６に封入・封緘する手間がかかっていた。
また、郵送に封書を使用するので、郵送コストがかかっ
ていた。さらに、台紙６１に印字する宛名等と、カード
部６２に印字する会員名等に、データマッチングミスが
発生しないように、台紙６１は、カード６２をあらかじ
め接着してから印字する。このため、カード６２は、片
面のみにしか会員名等の属性情報を印字することができ
なかった。

【０００６】上記のような封入・封緘の手間を省くため
に、図４のようなカード付き帳票７０を使用することも
考えられる。これは、いわば第２従来例の台紙６１をカ
ード付き帳票として使用するものである。しかし、この
帳票７０では、カード７２と台紙７１が剥離可能に接着
されているため、郵送途中で台紙７１からカード７２が
脱落してしまう可能性が大きい。また、台紙７１とカー
ド７２とを剥離可能に接着するため、台紙７１とカード
７２との間にフィルム７３，７４等を設けなければなら
ず、ハガキの片面に複数層状物の添付を禁止する郵便規
則第１６条にも違反するので、上述のようなカード付き
帳票をハガキとして使用することはできない。

【０００７】本発明の課題は、ハサミ等を使用しなくて
もカードの切り取りが容易で、その切り取ったカード
は、防水性を有しており、また、カードの裏表両面に属
性情報が印字でき、その属性情報の偽造・改ざんが困難
であるカード付き帳票を提供することである。また、本
発明の他の課題は、ハガキとして使用した場合に、カー
ド脱落のおそれがなく、容易に、かつ安価に、カード郵
送可能なカード付き帳票を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項１の発明は、基材（１１）と、基材（１１）
の一部に形成され、切り取られて使用されるカード領域
（１１ａ）と、基材（１１）の少なくとも片面に形成さ
れ、少なくともカード領域（１１ａ）を被うカード保護
層（１２）とを有するカード付き帳票である。

【０００９】請求項２の発明は、請求項１に記載のカー
ド付き帳票において、カード保護層（１２，１３）は、
基材（１１）の両面に形成されていることを特徴とする
カード付き帳票である。

【００１０】請求項３の発明は、請求項１又は請求項２
に記載のカード付き帳票において、カード保護層（１
２，１３）は、カード領域（１１ａ）の外周部に沿って
切り付けられて形成された切り取り予定線（１２ｊ，１
３ｊ）を有することを特徴とするカード付き帳票であ
る。

【００１１】請求項４の発明は、請求項１又は請求項２
に記載のカード付き帳票において、カード保護層（１
２，１３）は、カード領域（１１ａ）の外周部に沿って
切り付けられて形成された切り取り予定線（１２ｊ，１
３ｊ）を有し、その切り取り予定線（１２ｊ，１３ｊ）
に沿って折り曲げると、基材（１１）を破断することを
特徴とするカード付き帳票である。

【００１２】請求項５の発明は、請求項１から請求項４
までのいずれか１項に記載のカード付き帳票において、
基材（１１）は、郵便ハガキであることを特徴とするカ
ード付き帳票である。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、本発明
の実施の形態について、さらに詳しく説明する。 （第１実施形態）図１は、本発明によるカード付き帳票
の第１実施形態を示した図である。図１中、（Ａ）は表
面図、（Ｂ）は裏面図、（Ｃ）は（Ａ）のＣ−Ｃ断面図
を示す。カード付き帳票１０は、基材１１と、カード保
護層１２，１３とを有する。

【００１４】基材１１は、本発明によるカード付き帳票
の担体となる基材であり、郵便ハガキを使用している。
基材１１は、カード領域１１ａを有している。カード領
域１１ａは、切り取られてカード２０として使用される
領域である。

【００１５】基材１１の表面には、宛名ｆが、印字され
ている。また、基材１１の表面のうち、カード領域１１
ａには、カード情報ｈが印字・印刷されている。本実施
形態では、カード名称（「ＢＦセミナー招待状」）が印
字されている。

【００１６】基材１１の裏面には、受取人に共通する伝
達情報ｇ等が、印字・印刷されている。本実施形態で
は、「会場への案内図等」が印字されている。また、基
材１１の裏面のうち、カード領域１１ａには、カード情
報が印字・印刷されている。本実施形態では、招待客氏
名ｉ１，招待客識別バーコードｉ２，招待客顔写真ｉ３
等の属性情報が、ＮＩＰ（ノンインパクトプリンタ）等
で印字されている。

【００１７】カード保護層１２は、基材１１の表面上に
設けられ、カード領域１１ａを保護する層であり、少な
くともカード領域１１ａを被うように接着されている。
カード保護層１２は、カード情報ｈが目視可能なように
透明又は半透明の樹脂の層が好適であり、例えば、塩化
ビニル樹脂，ポリエチレンテレフタレート，ポリカーボ
ネートなどの透明なシートを接着して形成することがで
る。

【００１８】カード保護層１２には、切り取り予定線１
２ｊが形成されている。この切り取り予定線１２ｊは、
型抜加工機等を使用して、カード保護層１２を切り付け
て形成されている。

【００１９】カード保護層１３も、カード保護層１２と
同様にカード領域１１ａを保護する層であり、基材１１
の裏面上に、少なくともカード領域１１ａを被うように
接着されている。また、カード保護層１３にも、カード
保護層１２と同様に切り取り予定線１３ｊが形成されて
いる。この切り取り予定線１３ｊは、基材１１を挟んで
切り取り予定線１２ｊと同位置に形成されている。

【００２０】これらの切り取り予定線１２ｊ，１３ｊ
は、基材１１を挟んで同位置に、切込みが切り付けられ
て形成されているので、基材１１からカード領域１１ａ
を切り取るときには、これらの切り取り予定線１２ｊ，
１３ｊに沿って基材１１を破くだけで、カード領域１１
ａがきれいに切り取れる。特に、カード保護層１２，１
３に、硬質塩化ビニルシートのような硬質のものを使用
すれば、切り取り予定線１２ｊ，１３ｊに沿って折り曲
げるだけで、カード保護層１２，１３が、折り曲がりな
がら基材１１を破断するので、カード領域１１ａが容易
に取り出せる。

【００２１】（作製方法）カード付き帳票１０は、以下
のように作製する。 （１）ハガキとなる基材１１の表裏両面に、ハガキに共
通する図案等（例えば、郵便番号枠，メッセージ用の通
信欄枠等）を印刷してハガキを作製する。 （２）ハガキになった基材１１の表裏両面に、宛名ｆ，
伝達情報ｇ，カード情報ｈ，属性情報ｉ１等の個人情報
を印字する。なお、ハガキの枚数が多ければ、全ての受
取人に共通する情報ｇ，ｈ等は印刷してもよい。ハガキ
の枚数が少なければ、全ての受取人に共通する情報ｇ，
ｈ等も印字するとよい。 （３）宛名ｆ等の個人情報が印字された基材１１の所定
位置に、透明なシートを接着してカード保護層１２，１
３を形成する。 （４）基材１１上に接着されたカード保護層１２，１３
に、型抜加工機（例えばフンケラーウェブフィニッシン
グシステム）を用いて、切込みを切り付けて、切り取り
予定線１２ｊ，１３ｊを形成する。

【００２２】（使用方法）カード付き帳票１０を受け取
った招待客は、本帳票１０を以下のように使用する。 （１）カード付き帳票１０を受け取った招待客は、「会
場への案内図」等の情報ｇ等を確認して、帳票１０を切
り取り予定線１２ｊに沿って折り曲げ、基材１１からカ
ード領域１１ａを切り取る。 （２）カード領域１１ａを切り取った招待客は、そのカ
ード領域１１ａを持参して、会場へ行く。カード領域１
１ａは、招待客の顔写真ｉ３等も印字されているので、
会場内の身分証として使用できる。なお、切り取られた
カード領域１１ａは、表裏両面にカード保護層１２，１
３が接着されているので、カード領域１１ａに印字され
た情報ｈ，ｉ１等の偽造はできない。すなわち、もし偽
造しようとして、カード保護層１２等を剥がそうとして
も、基材１１に接着されているので剥がせないからであ
る。

【００２３】本実施形態によれば、カード付き帳票１０
は、効果を有する。 （１）カード領域１１ａ上にカード保護層１２，１３が
接着されているので、カード領域１１ａに印字された情
報の偽造防止が図れるとともに、水や汚れからも保護さ
れる。 （２）カード保護層１２，１３には、切込みを切り付け
て、切り取り予定線１２ｊ，１３ｊが形成されているの
で、ハサミ等が無くても切り取り予定線１２ｊ，１３ｊ
に沿って基材１１を破くことで、容易にカード領域１１
ａを切り取り出せる。 （３）属性情報を印字するときに、基材１１のカード領
域１１ａの両面が露出しているので、カード領域１１ａ
の裏表両面に、印字できる。 （４）カード領域１１ａは、基材１１の一領域であり、
帳票受取人が切り離して初めてカードとなるので、輸送
途中でカードが脱落することがなく、安全にカード郵送
できる。

【００２４】（変形形態）以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。例えば、カード付
き帳票は、ハガキとしてのみならず、各種会員申込書の
ように、申込人がその場で記載するような帳票に使用し
てもよい。カード付き帳票をハガキとして使用するとき
は、郵便法上、基材に切込み等を加えることはできない
が、上記のように、ハガキ以外の帳票に使用する場合
は、カードを切り離しやすいように、基材に切込み等を
加えてもよい。また、カードは、各種展示会・講習会等
の参加証・受講証や各種試験の受験票であってもよい。
さらに、切り取り予定線は、一端がカード保護層の端辺
に達するまで延びていてもよい。そのようにすれば、基
材を破るときに、その部分から破りやすい。

【００２５】

【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項１の
発明によれば、基材の一領域にカード領域が形成されて
いるので、カード領域の裏表両面に属性情報を印字でき
る。また、帳票受取人がその領域を切り離して、初めて
カードとなるので、帳票が受取人に届く前にカードが脱
落することがない。さらに、カード領域をカード保護層
が被っているので、カード領域に印字された情報の偽造
防止が図れる。

【００２６】請求項２の発明によれば、カード領域をカ
ード保護層が両面から被っているので、カード領域を水
や汚れから保護できる。

【００２７】請求項３の発明によれば、カード保護層
は、切り付けられて形成された切り取り予定線を有する
ので、ハサミ等が無くても切り取り予定線に沿って基材
を破くだけで、カード領域をきれいに切り取り出せる。

【００２８】請求項４の発明によれば、カード保護層
は、切り付けられて形成された切り取り予定線を有し、
切り取り予定線に沿って折り曲げると、基材を破断する
ので、カード領域を容易に切り取り出せる。

【００２９】請求項５の発明によれば、基材は、郵便ハ
ガキであるので、カードが安全に郵送できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるカード付き帳票の第１実施形態を
示す図である。

【図２】第１従来例のカード付き帳票を示す図である。

【図３】第２従来例のカード郵送に使用される台紙及び
封筒を示す表面図及び断面図である。

【図４】第３従来例のカード付き帳票を示す図である。

【符号の説明】

１０ カード付き帳票 １１ 基材 １１ａ カード領域 １２、１３ カード保護層 １２ｊ、１３ｊ 切り取り予定線 ｆ 宛名 ｇ 受取人への伝達情報 ｈ カード情報 ｉ１、ｉ２、ｉ３ 属性情報

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基材と、 前記基材の一部に形成され、切り取られて使用されるカ
   ード領域と、 前記基材の少なくとも片面に形成され、少なくとも前記
   カード領域を被うカード保護層とを有するカード付き帳
   票。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のカード付き帳票におい
   て、 前記カード保護層は、前記基材の両面に形成されている
   ことを特徴とするカード付き帳票。
3. 【請求項３】 請求項１又は請求項２に記載のカード付
   き帳票において、 前記カード保護層は、前記カード領域の外周部に沿って
   切り付けられて形成された切り取り予定線を有すること
   を特徴とするカード付き帳票。
4. 【請求項４】 請求項１又は請求項２に記載のカード付
   き帳票において、 前記カード保護層は、前記カード領域の外周部に沿って
   切り付けられて形成された切り取り予定線を有し、その
   切り取り予定線に沿って折り曲げると、前記基材を破断
   することを特徴とするカード付き帳票。
5. 【請求項５】 請求項１から請求項４までのいずれか１
   項に記載のカード付き帳票において、 前記基材は、郵便ハガキであることを特徴とするカード
   付き帳票。