JPH11160007A - ピッチが補正された誘導電流型位置検出装置 - Google Patents

ピッチが補正された誘導電流型位置検出装置

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JPH11160007A
JPH11160007A JP10253218A JP25321898A JPH11160007A JP H11160007 A JPH11160007 A JP H11160007A JP 10253218 A JP10253218 A JP 10253218A JP 25321898 A JP25321898 A JP 25321898A JP H11160007 A JPH11160007 A JP H11160007A
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axis
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Karl G Masreliez
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】正確で、安価に製造でき、汚染に耐性があり、
且つ、ピッチずれによって不都合な影響を受けることが
ない実質的に平衡がとれた信号成分を出力することがで
きる誘導電流型位置検出装置を提供する。 【解決手段】送信器捲線610は、変化する磁束を発生
させる。第1および第2の受信器捲線620および63
0の各々の部分626,633および637は、ループ
を形成するのを避けるために、互いにかぶさる二つのワ
イヤを含む。部分626,633,および637がルー
プを形成しない。受信器捲線620および630の部分
をプリント回路基板650の両面に切り換えることがで
きるように、多数の貫通孔652がプリント回路基板6
50に設けられる。この配置は、第1および第2の受信
器捲線620および630のループ622,624,6
34,636,および638の重なるものの間で、絶縁
された交差を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁場により誘起さ
れた信号により二つの部材間の相対移動あるいは位置を
感知することに関する。特に、本発明は、スケール部材
に対する読取ヘッドの平行な位置関係を完全には維持で
きないことに起因する信号誤差の発生を補正することの
できる誘導電流型位置検出装置に関する。
【0002】
【背景技術】光学型、静電容量型、磁気型および誘導電
流型の検出装置のような種々の移動或いは位置検出装置
を、現在利用することができる。これらの検出装置の多
くは、検出装置の二つの部材間の相対移動を測定するた
めに、夫々の部材に送信器および受信器を配置してい
る。
【0003】光学型および静電容量型の検出装置は、汚
染に敏感である。それゆえに、大部分の製造環境あるい
は作業環境ではそのような検出装置を使用することは実
用的ではない。作業環境でそのような検出装置を使用す
ることは、検出装置を、埃、油および強磁性粒子から隔
離するために、検出装置を包み込むための、高価であり
またしばしば信頼性が低い環境シールあるいは他の方法
を必要とする。
【0004】関連技術として、特開平8−313295
号公報が参考として挙げられる。コの公報には 、高精度用
途で使用することができる誘導電流型位置検出装置が記
述されている。また、特開平9−329407号および
特開平6−325002号の公報には、 信号発生および
処理回路を含むインクレメンタル誘導電流型キャリパー
およびリニアスケールが記述されている。更に、 特開平
10−213408号および特開平10−213406
号公報には、誘導電流型検出装置を使用した絶対位置の
誘起電流型キャリパーが記述されている。
【0005】誘起電流型位置検出装置は、互いに対して
移動可能である二つの部材を使用する。一方の部材とな
る読取ヘッドは、変化する磁場を発生させるための能動
的な送信器と、磁場を受け取って感知し、受信器出力信
号を作り出すための受動的な受信器を含む。他方の部材
となるスケールは、複数の磁束変調器を含む。磁束変調
器は、読取ヘッドに対するスケールの位置に依存して、
磁場を、したがって、受信器において誘起される電流を
変調する。
【0006】送信器は、磁束領域を通って変化する磁束
を作り出す磁場源を有する。受信器は、スケールの長手
方向と一致する測定軸に沿って且つ磁束領域の中で、磁
束透過領域の規定されたパターンに配列された受信器捲
線を有する。受信器捲線は、感知された変化する磁束に
応答して信号を受動的に発生させる。この信号の振幅お
よび極性は、スケールに対する読取ヘッドの位置の関数
である。受信器捲線は、一方の端部で反転する正弦波に
近似する所定の間隔でそれ自身の上の導電線を横切るこ
とによって形成される。このようにして、受信器捲線
は、互い違いの時計回りおよび反時計回りの向きを有す
る隣接するループを形成する。互い違いの向きでこれら
のループを通過する送信器によって発生させられた磁場
は、互い違いの極性を有する起電力EMF(Elect
romotiveForce)を発生させる。
【0007】逆に、このような送信器の機能と受信器の
センサ機能を切り換えて使用することが、前述した公開
公報等に詳述されているような適当な信号処理により、
可能である。すなわち、送信器捲線は、互い違いの時計
回りおよび反時計回りの向きを有する隣接するループを
有するように、所定の間隔で導電線でそれ自身を横切る
ことによって形成することができる。これらの各ループ
によって発生させられた磁場は、互い違いの極性を有す
ることになる。受信器は、この場合は単純なループであ
る。
【0008】スケールは、スケールの長軸方向に沿って
所定の間隔で周期的に配置された複数の磁束変調器を含
む。読取ヘッドはスケールに沿って移動するので、磁束
変調器は磁束領域の中で移動し、それらの磁束変調器に
近接した磁束を変調する。磁束領域の中の磁束変調器
は、受信器捲線に誘起される電流を変化させ、受信器捲
線により取り出される信号は、読取ヘッドとスケールの
間の相対的な位置の関数となる。
【0009】前述した公開公報に記述される誘起電流型
検出装置、キャリパーおよびリニアスケールは、既知プ
リント回路基板技術を使用して容易に製造される。この
検出装置システムは、強磁性の粒子、油、水および他の
流体を含む粒子による汚染に対して耐性がある。
【0010】図20は、読取ヘッド110とスケール1
20を有する誘導電流型位置検出装置100を示す。読
取ヘッド110は、送信器捲線112と少なくとも一つ
の受信器捲線114を有する。受信器捲線114は、複
数の正極性ループ116と複数の負極性ループ118を
形成する。 正極性および負極性ループ116および11
8は、スケール波長λに対応する繰り返し率で、送信器
捲線の中に読取ヘッド110の測定軸130に沿って伸
延する。これにより、受信器捲線114は、空間的に変
調されたセクションを形成する。
【0011】スケール120は、複数の磁束変調器12
2を含む。磁束変調器122は、磁束減衰器(disr
upter)あるいは磁束強化器(enhancer)
のいずれかとすることができる。磁束変調器122は、
波長λに等しいピッチに配置される。各々の磁束変調器
122は、測定軸130に沿って約1/2波長以下で伸
延する。磁束減衰器は、導電性材料の薄い層によって形
成される。送信器捲線112によって発生させられた変
化する磁場は、薄い導電性層に渦電流を発生させる。渦
電流は、送信器捲線112によって発生させられた磁場
のものとは反対の方向を有する磁場を発生させる。これ
は、薄い導電性層磁束に隣接している領域で実効磁場磁
束を減衰あるいは減少させる。磁束強化器は、高透磁率
材料の一部によって形成される。送信器捲線112によ
って発生させられた磁場磁束は、高透磁率磁束強化器を
優先的に通過する。このように、磁束強化器の中の磁束
は比較的に密である一方、磁束強化器の横方向に隣接し
ている領域の磁束は比較的に密ではない。
【0012】いずれの場合においても、磁束変調器は、
送信器捲線によって発生させられた磁束と、送信器と受
信器の間の実効磁束結合を空間的に変調する。磁束変調
器122が磁束減衰器あるいは磁束強化器として互い違
いに配置されることが理解される。また、前記参考公開
公報に開示された読取ヘッド設計およびスケール設計の
いずれかを、本発明のピッチ補正技術と共に適用できる
ことが同様に理解される。読取ヘッド110が、スケー
ル120の上方に平行に近接して配置されるとき、送信
器捲線112によって発生させられた磁束は、磁束変調
器122によって変調される。変調された磁場は、受信
器捲線114に位置に応じて正負極性成分の合算された
正味起電力を誘起する。
【0013】図21に示されるように、第2の電流検出
装置100’は、受信器捲線を囲む送信器捲線を有しな
い。その代わりに、この第2の誘導電流型検出装置は、
受信器捲線114の外側に対称的に配置され、送信器捲
線112Aおよび112Bから受信器捲線114へ直接
に磁場が及ぶことを最小化されるように、直列に接続さ
れた二つの送信器捲線112Aおよび112Bを有す
る。スケール120上の磁束変調器は、送信器領域から
受信器の下方の領域まで磁場を移すループ150に置き
換えられている。上側送信器ループ112Aの電流は時
計回りに流れて、下方にあるスケールループ152に反
時計回りに流れる誘起された電流を引き起こす。下側送
信器ループ112Bの電流は反時計回りに流れて、下方
にあるスケールループ154に時計回りに流れる電流を
誘起する。このように、スケール上の互い違いのループ
は、電流を互い違いの方向に流す。この第2の誘導電流
型検出装置の例は、特願平10−101286号の明細
書に記述されている。
【0014】図20の検出装置と同様な方法で、送信器
の機能と受信器のセンサ機能を切り換えることができ
る。この場合は、送信器は互い違い極性ループを有する
捲線114を用いて構成し、受信器は捲線112を用い
て構成される。読取ヘッド110’が測定方向に沿って
スケール120’上で移動したときに、受信器捲線11
4に誘起された起電力は、二つの部材の間の相対的な位
置の周期的な関数として、スケールの上の等しい極性ル
ープの間の距離に等しい波長で、交互に繰り返す。この
第2の誘起電流型検出装置100’は同じ種類の信号で
駆動され、受信器信号は図20の誘導電流型検出装置と
同じ方法で処理される。このように、本発明のピッチ補
正原理は、第1および第2の誘導電流型検出装置100
および100’に等しく適用することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】能動的な読取ヘッドと
受動的なスケールの平行な位置関係にずれが生じると、
検出装置および他の同様なタイプの誘電電流型検出装置
は、望ましくないエラーを被る。このずれの一つの局面
は、「ピッチ」である。図22に示されるように、ピッ
チのために、読取ヘッド110は、スケール120に平
行な位置からピッチ軸132の回りを回転しているとす
る。ピッチ軸132は、読取ヘッド110の面にあり、
検出装置の測定軸と実質的に直角である。このように、
読取ヘッドの一方の端部は読取ヘッドの他方の端部より
スケールに接近することになる。
【0016】説明を簡単にするために、図20および図
21の検出装置は、単一の受信器捲線118および11
4でそれぞれ示される。しかしながら、実際的な装置
は、移動の方向を検出するために、および、他の実際的
な理由のために、直交して配置された捲線のような、測
定軸に沿って互いに、 例えば1/4波長分、ずらされた
多重受信器捲線を一般に有する。これらの誘導電流型検
出装置の読取ヘッドがスケール要素に対してピッチ方向
に傾く場合には、発生する可能性のある信号誤差の主な
タイプの二つは、1)単一の受信器捲線内の正および負
の誘起された振幅の正味の不平衡、および、2)検出装
置の複数の受信器捲線の間の出力信号振幅の合成不平衡
である。単一の受信器捲線中の正および負のループの不
平衡出力は、受信器捲線信号の中に望ましくない位置に
無関係な「DC」オフセットを生成し、これに加えて、
受信器捲線の中に望ましくない+/−変調不平衡を生成
する。複数の受信器捲線の間の異なった出力は、これら
の受信器捲線の間の望ましくない変調振幅ミスマッチと
して現れ、これに加えて、個々の捲線がDCオフセット
を示す場合には、望ましくないDCオフセットが受信器
捲線の間でミスマッチする。+/−変調不平衡およびD
Cオフセットミスマッチは、それぞれDCオフセットお
よび変調振幅ミスマッチよりも、一般に大幅に小さい。
【0017】ステンレス鋼のキャリパービームのような
導電性スケールサポート材料が使用されるときは、非導
電性スケール基台が使用されるときに比べて送信された
磁場の強度が減衰させられる。送信磁場が導電性スケー
ルサポート内に渦電流を発生させ、次いでこれが逆磁場
を誘起し、これが送信磁場の強度を減少させるので、送
信磁場の強度は減衰させられる。この作用は、読取ヘッ
ドとスケールの間のギャップに依存する範囲まで、読取
ヘッド受信器の各々の部分に近傍における応答の強度を
減少させる。このように、読取ヘッドが導電性サポート
に対してピッチ方向に傾くと、この作用は所望の読取ヘ
ッドの信号関係を歪めるおそれがある。
【0018】送信器捲線から受信器捲線へのクロストー
クは、磁束変調器とは無関係に、受信器捲線内の送信器
磁場によって直接誘起された電流によって引き起こされ
る受信器捲線端子における信号として定義される。図2
0に示される誘導電流型検出装置において、受信器捲線
の各々のサブ・ループは、送信器磁場からのかなり強い
直接に誘起された電流の影響を受けやすい。しかしなが
ら、各々の受信器捲線は、誘起された電流を互い違いの
極性にさせるように互い違いの方向に巻かれたサブ・ル
ープを含む。各々の受信器捲線が形成する変調されたセ
クションにおける正および負のループの数とサイズは等
しいので、クロストークに起因して受信器捲線の端子に
結果として生ずる信号は、このように計算上はゼロであ
る。しかしながら、送信器捲線によって、直接誘起され
る正および負の電流の間の平衡は、導電性平面に対する
読取ヘッドのピッチずれによって引き起こされたクロス
トーク増加によって乱される場合がある。図22は、こ
れが起こる理由を示す。
【0019】図22において、読取ヘッド110は、ス
ケール120を支持する導電性ビームのような導電性平
面123の上方に配置される。受信器捲線の3組の正お
よび負のループの対1乃至3は、測定軸に沿って図のよ
うに配置される。導電性基台の渦電流によって発生させ
られた逆磁場のために、捲線の平面において結果として
生ずる磁場は、読取ヘッド110とスケールに120の
間の距離で変わる。読取ヘッド110のピッチずれは、
送信器捲線と受信器捲線の間の直接的なクロストークの
増加を誘起する。なぜなら、正および負のループの一方
は、平均して、正および負のループの他方よりも導電性
基台に近くなるからである。図22において、負のルー
プは、平均して正のループより導電性基台に近い。それ
ゆえに、僅かな差の送信器磁束が、正のループよりも負
のループを通過するので、不均衡が生成される。この不
均衡は、受信器信号においてDCオフセットとして現わ
れる。
【0020】図23に示されるように、二つの受信器捲
線が存在して、測定軸に沿って互いにオフセットしてい
る場合には、それらの異なる平均的なギャップ距離に起
因して、クロストークオフセットが各々の受信器捲線で
異なることになるという追加の問題が起こる。すなわ
ち、二つの受信器捲線の間にDCオフセットミスマッチ
が生じることになる。また、二つの受信器捲線の変調振
幅は、異なる平均的なギャップ距離のために異なってい
る。
【0021】図21に示される第2の電流検出装置にお
いては、送信器は受信器を囲まないのでクロストークオ
フセットによる追加の問題はより小さくなる。更に、受
信器捲線を通る直接的な送信器からの磁場は、二つの送
信器捲線の相互作用によって理論上は平衡している。し
かしながら、二つの送信器捲線の相互作用が完全でなか
ったり、スケールに対する読取ヘッドのロールずれがあ
ると、クロストークオフセットが生成される。ロール
は、測定軸に平行な軸の回りの回転である。
【0022】前記3件の参考公報、特開平8−1166
44号、特開平9−329407号および特開平6−3
25002号に記述されるごとく、 通常は、少なくとも
二つの受信器捲線が、位置と移動方向を明瞭に決定する
ために使用され。 複数の受信器捲線が第1および第2の
検出装置において存在するとき、位置はこれらの捲線か
らの信号の関係から計算される。
【0023】複数の同一受信器捲線が、測定方向で互い
にオフセットしている場合には、検出装置のスケールに
対する読取ヘッドのピッチずれは、二つの受信器捲線の
出力信号の間の変調振幅ミスマッチを生じさせる。図2
3は、第1および第2の誘起電流型検出装置内の二つの
受信器捲線114Aおよび114Bの相対的な位置を示
す。二つの受信器捲線114Aおよび114Bは同じ平
面内にあり、直交出力信号を発生させるために互いに1
/4波長だけオフセットしている。図23に示されるよ
うなピッチずれは、第1の受信器捲線114Aを第2の
受信器捲線114Bよりもスケール120に近付くよう
にする。その結果として、第1の受信器捲線114Aか
らの信号は、第2の受信器捲線114Bのものより強い
ので、変調振幅ミスマッチ(信号振幅ミスマッチ)が生
成される。この振幅ミスマッチは、測定誤差を誘起す
る。この問題は、図20および図21に示される第1お
よび第2の誘導電流型検出装置において多重捲線の受信
器を組み込んだ場合にも発生する。
【0024】また、図22は、どのようにしてピッチず
れが、第1の誘導電流型検出装置100および第2の誘
導電流型検出装置100’の受信器捲線に、+/−変調
不平衡を発生させるのかも示している。言い換えれば、
単一の捲線の中で、スケールによる一方のループ極性の
信号変調が、スケールによる他方のループ極性の信号変
調よりも大きい。第1および第2の誘導電流型検出装置
100および100’においては、読取ヘッド110と
110’とスケール120と120’は、それぞれ好ま
しくは、互いに完全に平行に配置される。しかしなが
ら、製造誤差および/若しくは許容量のために、およ
び、第1および第2の誘導電流型検出装置100および
100’の種々の構成要素が磨耗するために、読取ヘッ
ド110および110’とスケール120と120’
は、図22に示されるように、相対的にずれるようにな
る。特に、読取ヘッド110および110’とスケール
120は、平面134により示された完全に平行な向き
からピッチ軸132の回りで或る角度だけピッチ方向に
傾けられる。
【0025】図3に示されるように、ピッチの結果とし
て、「3−」負極性ループがスケール120の最も近く
に配置される一方、「1+」正極性ループはスケール1
20から最も遠くに配置される。スケール120から最
も遠くに配置された受信器ループにおいては、近くのも
のとは異なった起電力が誘起されるので、「1+」正極
性ループで発生した起電力の大きさは、「1−」負極性
ループで発生した起電力の大きさとは異なっている。同
様に、「2−」負極性ループで発生した起電力の大きさ
は、「2+」正極性ループで発生した起電力の大きさと
は異なっている。これは、測定軸130に沿って読取ヘ
ッド110および110’を横切る隣接するそれぞれの
対についてもいえる。
【0026】図22が第1の誘導電流型検出装置100
を表わすとき、スケール要素は磁束変調器122であ
り、各々のループにおける誘起された起電力の変調は、
スケール120からの距離が減少するのに従って増加す
る。このように、「1+」ループで発生された起電力の
変調は、「1−」ループで発生された起電力の変調より
も小さく、以下同様である。正味の作用は、ピッチに起
因してスケールに平均して近接するループ極性について
の正味の変調信号振幅を増加させることであり、これは
ピッチに起因する+/−変調不平衡となる。
【0027】図22が第2の誘導電流型検出装置10
0’を表わすとき、スケール要素は結合ループ150を
表わす。この場合には、送信器捲線と受信器捲線の特定
のループとの間の結合ループ150によって与えられた
誘導性結合は、スケール部材120から読取ヘッド11
0’のいずれかの部分までの距離が増加するのに従って
弱くなる。全体としての効果は、ピッチに起因してスケ
ールに平均して近接するループ極性についての変調を増
加させることであり、これはピッチに起因する+/−変
調不平衡の原因となる。このように、図21に示された
誘導電流型検出装置100’の読取ヘッド捲線114
は、一般に、ピッチに感受性を有する。図21に示され
る二重極性スケール120’は、読取ヘッド捲線114
のピッチ感受性と相互に作用するおそれがあるスケール
磁場において、DC成分を理論的に除去することによっ
て、このピッチ感受性を克服することは、特に言及され
るべきである。しかしながら、一般的に、かなりのDC
成分が存在する他のスケールを使用する場合には、 読取
ヘッドがスケールに対してピッチずれを有するときに
は、捲線114から出力信号の中にかなりのDC成分を
含むことになる。これは、信号処理回路が捲線出力信号
における不平衡を考慮しないときには、出力位置信号に
誤差を生じさせる。
【0028】それゆえに、正確で、安価に製造でき、汚
染に耐性があり、且つ、ピッチずれによって不都合な影
響を受けることがない実質的に平衡がとれた信号成分を
出力することができる誘導電流型位置検出装置が必要と
される。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の誘導電流型位置
検出装置は、磁場発生器あるいは磁束センサのいずれか
に少なくとも一つに空間的に変調されたセクションを有
しており、各々の空間的に変調されたセクションが固有
の空間的位相を有する。空間的に変調されたセクション
は、測定軸に沿って伸延する複数の極性ゾーンに対して
分散された有効な磁束結合領域を有し、位置出力信号に
対して互い違いの極性の寄与を受ける。空間的に変調さ
れたセクションは、位置出力信号に対して正極性の寄与
を行う有効磁束結合領域の中心軸が、位置出力信号に対
して負極性の寄与を行う有効磁束結合領域の中心軸と整
列するように設計された、少なくとも一つのピッチの平
衡がとれたセクションを有する。また、負極性ゾーンに
おける全体の有効磁束結合領域は、正極性ゾーンにおけ
る全体の有効磁束結合領域と等しくすることもできる。
更に、少なくとも一つの極性ゾーンにおける有効磁束結
合領域は、ピッチに起因する或る信号誤差を減少させる
ための手段として、隣接している極性ゾーンにおける有
効な磁束結合領域と異なってもよい。
【0030】各々の空間的に変調されたセクションは、
測定軸に沿ったその位置で測定軸と直角を成す極重心軸
を有する。 極重心軸の位置は、全ての磁束結合領域の各
々の増加分に、その増加分から極重心軸までの符号付の
距離が掛けられたときに、全てのそのような積の合計が
ゼロになるような位置に選ばれる。複数の捲線が形成す
る各セクションの極重心軸を整列一致させることによ
り、ピッチに起因する測定誤差の発生を阻止することが
できる。
【0031】また本発明は、ピッチにより誘起される測
定誤差を更に除去するために、極性の対称的な分布を有
するループを備えた受信器捲線を使用する誘起電流位置
検出装置も提供する。これは、対称面に関して対称とな
るように、各々のピッチ平衡セクションにおける磁束結
合領域を分布させることにより行われる。この対称面
は、測定軸と直角を成しており、また、ピッチ平衡セク
ションに含まれる領域の測定軸に沿った両端の間の中点
に配置されている。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の種々の特徴と利点は、以
下の図面と共に現時点における最適実施形態についての
詳細な説明により、より明らかとなる。図1は、本発明
のピッチ補正された読取ヘッド200の第1の実施態様
を示す略図である。単一の受信器捲線が、簡単のために
示される。この読取ヘッド200は、検出装置100に
おける読取ヘッド110の代わりに使用することができ
る。読取ヘッド200は、送信器捲線210と少なくと
も一つの受信器捲線220を有する。受信器捲線220
は、対称軸240に対して対称的に配列された極性を有
する5つのループ222乃至230を、あるいは、より
一般的には、奇数のループを有する。ループ222、2
26、および230は、正極性ループである一方、残り
の二つのループ224および228は負極性ループであ
る。
【0033】読取ヘッド200とスケール120との間
のピッチのため、受信器捲線220の左端部232が受
信器捲線220の右端部234よりもスケール120の
近くに配置されることがある。この場合には、第1のル
ープ222は磁束変調器122の一層近くに移動させら
れる。その結果として、磁束変調器122は一層広い範
囲まで第1のループ222を通して磁場を変調する。こ
のように、第1のループ222によって寄与された正極
性起電力は、ピッチがない場合よりも一層広い範囲まで
変調される。同様に、負極性ループ224は、スケール
120に対してピッチ方向に傾けられる。このように、
第2のループ224によって生成された負極性起電力
は、ピッチがない場合よりも一層広い範囲まで変調され
る。これに対して、正極性ループ230および負極性ル
ープ228は、ピッチがない場合よりもスケール120
から遠い。このように、ループ228で発生させられた
負極性起電力と、ループ230とに発生させられた正極
性起電力は、ピッチがない場合よりも小さな範囲で変調
される。正極性ループ226の一部は、スケール120
から近くと遠くの両方であるので、そこで発生させられ
た起電力は、ピッチによって実質的に影響を受けない。
このように、正のループ222の一層大きい起電力変調
は、正極性ループ230の等しく小さな変調によって補
正される。同様に、負のループ224の一層大きい起電
力変調は、負極性ループ228の等しく小さな変調によ
って補正される。
【0034】このように、図1の対称的なループ配置の
正味の振幅とオフセット出力信号は種々のピッチずれで
もほぼ変化しない。一般に、受信器捲線220の正極性
ループと受信器捲線220の負極性ループが共通の極重
心を有するときには、これらのピッチ平衡特性が得られ
る。受信器捲線220の正極性ループと受信器捲線22
0の負極性ループは、それぞれ、測定軸と直角を成して
いる平面にある極重心を有する。測定軸に沿った極重心
の位置は、同じ極性の全ての磁束結合領域の各々におけ
る検出信号増加への寄与度(以下単に増加分という)
に、極重心軸のその増加分から極重心軸までの符号付の
距離が掛けられたときに、全てのそのような積の合計が
ゼロになるように選ばれる。
【0035】複数の磁束受信器(あるいは磁束発生器)
が重ねられて、ループが重なる場合には、ここで議論さ
れる極重心および有効磁束領域を計算するときには、本
発明においては、 共有領域を各々のループについて独立
に考慮しなければならない。これは、捲線への磁束結合
を考察するために必要である。図1に示されたピッチが
補正された受信器捲線の第1の実施態様は、一方の極性
のループの数が他方極性のループの数より大きいとい
う、一つの欠点を有する。すなわち、受信器捲線200
は、三つの正極性ループがあるが負極性ループは二つし
かないので、出力信号において正のDCバイアスを有す
る。このように、たとえあるピッチで誘起された誤差を
補正するとしても、この設計は他の望ましくない誤差と
感受性を作り出す。極性不平衡によって引き起こされた
このDCバイアスは、一般にループの全体の数を増加す
ることによって減少させることができる。しかしなが
ら、この方法によっては、バイアスを完全には除去する
ことはできない。
【0036】図2は、ピッチが補正された読取ヘッド3
00の第2の実施態様を示す。読取ヘッド300におい
て、前述のバイアスは、正極性ループ322、326、
および330と、負極性ループ324および328が同
じ全体の領域(面積)を取り囲むように、正および負極
性ループを修正することによって除去される。すなわ
ち、正極性ループによって取り囲まれた全体の領域は、
負極性ループによって取り囲まれた全体の領域に等し
い。ループの起電力寄与は、変化する磁束と直角を成し
ている平面で、ループが取り囲む領域に比例する。全て
の正極性ループと負極性ループの全体の取り囲まれた領
域を平衡させることによって、また、極性ループを幾何
学的な中心軸340に対して対称的に配列することによ
って、前述の信号バイアスは、実質的に出力信号のピッ
チ感受性と同様に除去される。
【0037】図1の受信器捲線320も欠点を有するこ
とが理解されるべきである。受信器捲線320の負極性
ループ324および328は、正極性ループ322、3
26、および、330より送信器捲線310に近い部分
を有する。送信器捲線310によって発生させられた磁
場は、送信器捲線310からの距離が増加するのに従っ
て急激に減少する。ループの起電力出力は、ループによ
って取り囲まれた磁束に正比例する。それゆえに、ルー
プのサイズおよび送信器捲線310への近接の程度の両
方が、そのループにおいて発生される起電力に影響を与
える。正極性ループ322、326および330と、負
極性ループ324および328は、同じ全体の領域を取
り囲む。しかしながら、正極性ループ322、326、
および、330は、負極性ループ324および328と
同じ磁束量を取り囲まないので、受信器捲線320にお
いて依然正味のバイアスが残る。これに加えて、異なっ
たサイズにされた受信器ループを有する読取ヘッド30
0は、測定誤差を発生させる出力信号高調波を発生させ
ることがある。
【0038】図2にピッチが補正された読取ヘッドの第
3の例示の実施態様が示される。図2の読取ヘッド40
0において、受信器捲線420は、等しい数の正極性ル
ープ422および428と負極性ループ424および4
26を有する。これは、バイアスされない信号を提供す
る。正および負の極性ループの対称的な配置が、ピッチ
に起因するあらゆる測定誤差が最小にされるかあるいは
除去されることを保証する。しかしながら、磁束変調器
122が図20に示されるようにスケール120の上に
配置される場合には、受信器捲線400はほとんど使用
されない。図20において、磁束変調器122は、スケ
ール120に沿って1波長の間隔で配置される。この磁
束変調器パターンを有するスケール120が受信器捲線
400上に配置された場合には、受信器捲線400の出
力は位置に不感であろう。すなわち、起電力出力は、読
取ヘッドとスケールの相対的な位置にかかわらず変化し
ないであろう。このように、スケール120は、スケー
ル素子とこのスケール素子の波長が、図20に示される
長さの2倍となり、また更に、検出装置が制限された移
動範囲を有するように、修正されなければならない。こ
のように、この場合は、更に別のピッチを補正する捲線
技術の例示であるが、使用範囲が限定される。
【0039】本発明の別の読取ヘッド500が、図4に
示される。読取ヘッド500は、等しい数の各々の極性
のループを有する好適な受信器捲線520を提供するこ
とによって、前の実施態様の問題を解決する。しかしな
がら、受信器捲線520において、対称軸540の最も
近くに配置された同じ極性ループは、互いに2分の1波
長(すなわち1/2)の間隔をおいて配置される。これ
は、図1の中央ループ226を二つの直線ワイヤ526
と交換することに相当するので、負極性ループ524お
よび526は、互いに直接に連結される。これに加え
て、ワイヤ526は、それらが最小の領域を取り囲むよ
うに、互いにできるだけ接近している。このように、ワ
イヤ526は、読取ヘッド500を形成するプリント回
路基板の表裏の両側で好ましくは互いに整列される。こ
れは、ワイヤ526がゼロの領域を取り囲むことを確実
にする。
【0040】このようにして、スケールは図20に示さ
れた磁束変調器パターンを使用することができ、スケー
ルが移動するときに、前述したDCバイアス源を除去
し、また、個々の捲線からの信号に対するあらゆるピッ
チの影響を補正しながら、受信器捲線520は所望の周
期的な出力を有することになる。
【0041】図5の(A)および(B)は、ピッチ誤差
を平衡させるのに好適な捲線の幾つかの変形例を示す。
各々の正および負の符号は、有効磁束結合領域の一つの
「ユニット」を表しており、符号は、ユニットが正極性
ゾーンにあるかあるいは負極性ゾーンにあるかによって
決定される。
【0042】ここで使用される「極性ゾーン」は、ピッ
チが補正された検出装置レイアウトを分析して記述する
のに有用な概念的な構造である。空間的に変調された磁
束受信器(あるいは磁束発生器)が形成するセクション
における正極性ゾーンは、本明細書中では、全部が出力
信号に対して正極性を寄与させる捲線あるいは磁束セン
サを含むと仮定する。空間的に変調された磁束受信器
(あるいは磁束発生器)が形成するセクションにおける
負極性ゾーンは、本明細書中では、全部が出力信号に対
して負極性を寄与させる捲線あるいは磁束センサを含む
と仮定する。これらの仮定は、当然故意に破ることがで
きて、いくつかの極性ゾーンに反対側の極性の捲線ある
いはセンサを含むことができることに注意すべきであ
る。これらの捲線あるいはセンサは、以下「逆極性」と
呼ばれる。このような場合には、ここに記述された原理
および請求の範囲は依然適用することができるが、この
ような逆極性の捲線あるいはセンサは、「逆作用領域」
を有すると考えるべきである。すなわち、ここで中心、
有効磁束領域、および総有効磁束領域を計算するときに
は、逆極性領域は、負の符号を帯びると考えるべきであ
る。このように、たとえば、極性ゾーンが、等価な領域
を囲む逆極性捲線ループと同様に、領域を囲んで期待さ
れる極性を寄与する捲線ループを含む場合には、そのゾ
ーン内の正味の有効磁束領域は(ループが存在しないか
のように)ゼロである。本発明の好適な実施態様におい
ては、極性ゾーンは、測定軸に沿って互い違いに正と負
であり、スケール素子と等価な長さおよびピッチを有す
るものと仮定される。
【0043】図5の(A)中の第1の列は、中央極性ゾ
ーン704内のループが、ループの残部と比較して2倍
の磁束を囲むことにより、ループの残部と比較して2倍
に重み付けされる平衡した捲線700のコンパクトな形
態を示す。言い換えれば、捲線700は、負極性ゾーン
704において2倍にされたその磁束結合ユニット領域
を有する。これは、好ましくは、ループの残部と比較し
て、中央極性ゾーン704内のループの巻き数を2倍に
することにより達成される。同様に、中央極性ゾーン7
04内のループにループの残部より大きな領域を囲ませ
ることによっても達成できるが、この方法の欠点は既に
述べられている。
【0044】他の平衡した捲線は、図5の(A)中の第
2および第3列に示されるように、捲線の中央に半波長
の奇数倍(あるいは奇数のループ)に対応する空間を挿
入することによって得られる。捲線700、708、お
よび712は全て、同じ空間位相位置を有し、図5の
(A)においては各中心軸が整列している。
【0045】図5の(B)中の捲線702、710、お
よび714の中心が捲線700、708、および712
の中心と同じ位置に中心を合わせて配置される場合に
は、捲線702、710、および714の全ては、それ
ぞれ捲線700、708、および712と比較して18
0度の空間位相シフトを有する。702,710および
714の中心軸は、図5の(B)において一列に整列さ
れている。
【0046】図6の(A)および(B)に示されるよう
に、複製された対720および722のように、捲線7
08および710の端部においてループ対を複製するこ
とによって、捲線を測定方向に長くすることができる。
図6の(A)および(B)は、一つのループ対が図6の
(A)中の第2の列の捲線708および図6の(B)中
の第2の列の710の各々の端部に加えられた二つの例
716および718を示す。捲線の平衡を乱すことな
く、必要に応じて、端部に更に多くのループ対を加える
ことができる。
【0047】図7は、図5(A)、図5(B)、図6
(A)および図6(B)の平衡した捲線のどれかを互い
に端部と端部で直列に接続することにより、新しいタイ
プの捲線を得ることができる方法の例を示す。図7にお
いては、各々の列の捲線は、図5(A)および(B)の
対応する列の捲線を一緒に接続することによって得られ
る。
【0048】同じ方法で、図8は、更に別のタイプの平
衡した捲線を形成するために接続された図6(A)およ
び(B)の捲線を示す。正および負の極性ゾーン707
のパターンは、捲線が結合される点で連続していること
に注意すべきである。
【0049】一般に、オフセットについて平衡した捲線
は、短いオフセットした平衡捲線を一緒に接続すること
により作ることができる。ピッチで誘起された信号振幅
ミスマッチ誤差を除去するために、捲線は、それらの空
間位相差を電気的に維持しながら、それらは物理的に中
心軸が一致するように配置されなければならない。図6
中(A)または(B)に示されたタイプの捲線が図7に
示されたタイプの捲線と結合されれば、これは達成され
る。ここで、測定軸に垂直な中心軸は、正負の極性の全
ての磁束結合領域の各々における増加分の絶対値( 以下
絶対値増加分という)に、中心軸のその絶対値増加分か
ら中心軸までの符号付の距離が掛けられたときに、全て
のそのような積の合計がゼロになる条件を満足する位置
にある軸として定義される。
【0050】図9は、図6中(A)の捲線が図7の第2
の捲線と結合される例を示す。捲線は、それらの間で1
/4波長の空間位相シフトを維持しながら、中心軸72
4において一致する。極性ゾーン(捲線に沿ってチェッ
クマークによって輪郭が示されている)は、捲線の間で
1/4波長シフトされていることに注意すべきである。
このように、これらの捲線は、ピッチで誘起された信号
誤差のいくつかの可能性があるタイプに不感である好適
な1/4波長位相のずれた一組の4捲線を構成する。
【0051】図9に示された種類の検出装置は、捲線と
スケール素子の面およびスケールの下の何らかの導電面
との間にピッチずれがあるとき、オフセットと振幅ミス
マッチ誤差の両方の発生を阻止するように構成されてい
る。
【0052】異なった空間位相を持つ多重捲線の振幅の
ピッチ平衡のみに関心がある場合には、たとえば、図2
1のタイプの検出装置が使用される場合には、図10A
乃至図10Cに従って捲線を使用することができる。こ
れらの捲線のいくつかは、個々の捲線の中の誤差につい
てピッチ平衡ではない。図10A乃至図10Cは、捲線
の空間位相を変えることなく捲線の中心軸を移動させる
方法のいくつかの例を示す。中心軸は、その軸について
のピッチが捲線の全体の信号振幅を大幅に変えない回転
の軸となる。図10A乃至図10Cの全ての捲線につい
て、同じ空間位相を保つ為に、 全ての捲線の極性ゾーン
は一列に整列されていることに注意すべきである。
【0053】プラスのあるいはマイナスの符号がないル
ープは、捲線グループ間の空の空間である。言い換えれ
ば、電気接続は隣接しているループを接続するために、
これらのゾーンをブリッジすることができるが、その特
定の極性ゾーンには磁束結合領域は存在しない。均一な
領域のループのために、捲線の中心は、同じユニット重
みを捲線の各々の対(各々の対は一つのプラスのループ
と一つのマイナスのループを含む)に割り当てて、重み
の集合についての平衡点を計算する。図10A乃至図1
0Cから、以下のルールを演繹することができる。中心
軸は波長の1/Nのステップで移動させることができる
(ここで、Nは捲線のループの数であり、Nは捲線に含
まれる波長の数の2倍に等しい)。
【0054】本発明のピッチが補正された読取ヘッド6
00の第5の好適な実施態様が、図11に示される。読
取ヘッド600においては、送信器捲線610が示さ
れ、第1の受信器捲線620および第2の受信器捲線6
30が同じく示される。第1および第2の受信器捲線6
20および630は、送信器捲線610の中に一般に配
置される。第1の受信器捲線620は、捲線中心軸でも
ある第1の対称軸640について対称的に配列された正
極性ループ622および負極性ループ624から成る。
極性ゾーン690が捲線の長さを伸延するが、全てが示
されているわけではない。同様に、第1の受信器捲線6
20は、送信器捲線610の外側に伸延する部分626
を有する。
【0055】第2の受信器捲線630は、二つの副捲線
631および635から成る。極性ゾーン691は、捲
線の長さを伸延するが、全てが示されているわけではな
い。第1の副捲線631は、第2の対称軸642につい
て対称的に配列された正極性ループ632および負極性
ループ634から成る。また、第1の副捲線631は、
送信器捲線610の外側に伸延する部分633を同じく
有する。第2の副捲線635は、正極性ループ636お
よび負極性ループ638を有し、第3の対称軸644に
ついて対称的に配列されている。また、第2の副捲線6
35は、送信器捲線610の外側に伸延する部分637
を同じく有する。
【0056】送信器捲線610は、変化する磁束を発生
させる。第1および第2の受信器捲線620および63
0の各々の部分626,633および637は、ループ
を形成するのを避けるために、互いにかぶさる二つのワ
イヤを含む。部分626、633、および637がルー
プを形成しないので、変化する磁束によって信号はこれ
らの部分で発生させられることはない。読取ヘッド60
0は、プリント回路基板650に形成される。受信器捲
線620および630の部分をプリント回路基板650
の両面に切り換えることができるように、多数の貫通孔
652がプリント回路基板650に設けられる。この配
置は、第1および第2の受信器捲線620および630
のループ622、624、632、634、636、お
よび638の重なるものの間で、絶縁された交差を提供
する。すなわち、図11に示される各捲線は、紙面の左
上から右下に向かう右傾斜部と紙面の右上から左下に向
かう左傾斜部の部分に分解する事ができる。この右傾斜
部はプリント回路基板650の表面(または裏面)にプ
リントされ、左傾斜部はプリント回路基板650の裏面
(または表面)にプリントされる。右傾斜部と左傾斜部
の接点には、導電性を持つ貫通孔652により電気的に
接続される。 これにより、図11中の各捲線は互いに電
機絶縁を保って交差する事ができる。
【0057】図12は、角度θでピッチ方向に傾けられ
たときの測定軸130に沿った第1の捲線620上の点
Pに対する第1の捲線620とスケール120の間のギ
ャップ距離Dの関係を示すグラフの上に、第1の捲線6
20を重畳した側面図を示す。第1の捲線620とスケ
ール120の間の有効ギャップ距離はdlであり、ここ
でd1は捲線の中心軸でもある第1の対称軸640にお
ける第1の捲線620とスケール120との間の距離に
相当する。図6に示されたタイプの捲線は、ただ長いだ
けである。第1の捲線620の全ての正および負のルー
プ622および624を横切る正味起電力寄与は、この
ようにゼロである。このように、図12および図13に
示されるように、第1の捲線620はピッチ補正され、
スケール120と完全に平行でスケール120から距離
d1だけ離れて配置された捲線と等価である。
【0058】同様に、第2の捲線630は、スケール1
20と完全に平行な捲線に等価であり、スケール120
から距離d1だけ離れて配置されている。図14は、角
度θにピッチ方向に傾けられたときの、測定軸130に
沿って第1の捲線630上の位置Pに対する第2の捲線
630とスケール120との間のギャップ距離Dの関係
を示すグラフの上に重畳された第2の捲線630の側面
図を示す。第1の副捲線631とスケール120との間
の平均距離はd2であり、ここでd2は第2の対称軸6
42における第2の捲線630とスケール120との間
の距離に相当する。第2の副捲線635とスケール12
0との間の平均距離はd3であり、ここでd3は第3の
対称軸644における第2の捲線630とスケール12
0との間の距離に相当する。このように、図15に示さ
れるように、第2の捲線630は、異なった平均距離を
有する二つの電気的に接続された副捲線として分析する
ことができる。しかしながら、二つの平均距離d2およ
びd3の平均はd1に等しい。
【0059】このように、第2の捲線630は、スケー
ル120と平行でスケール120から距離d1だけ離れ
て配置された捲線と等価である。更に、各々の副捲線6
31および635は、それ自身がピッチ補正され、対称
の軸を有する。各々の副捲線631および635はピッ
チ補正されるので、図示されるように結合された二つの
ものも同様にピッチ補正される。捲線630は、図8に
示されたタイプに類似している。捲線620の中心軸で
もある第1の対称軸640は、同様に捲線630の中心
軸の位置でもある。このように、捲線620および63
0の中心は、それらの空間位相差にもかかわらず一列に
整列され、それらの出力信号振幅の一致はピッチによっ
て影響を受けないことになる。
【0060】前述した参考公開公報に詳細に説明された
もののような適当な信号処理手段と共に、捲線の役割を
逆にして前述の実施態様から有用な位置センサを作るこ
とは当業者にとって容易であろう。捲線620および6
30は磁束感知捲線として使用することができる一方、
捲線610は変化する磁束を発生させるための磁場発生
器として使用される。別法として、捲線の役割を逆にす
ることができ、捲線620および630を変化する磁束
を発生させるために磁場発生器捲線として使用すること
ができる一方、捲線610は磁束感知捲線として使用さ
れる。
【0061】図16は、異なった空間位相を有する三つ
の捲線810,820および830を示す。これらの捲
線のいずれか一つあるいは全ては、磁場発生器として、
あるいは、磁束センサとして使用することができる。捲
線810、820、および830は、測定軸に沿って伸
延し、有効磁束結合領域を規定する空間的に変調された
互いに独立したセクションである。磁束結合領域は、図
16および図17に点線で描かれた複数の極性ゾーンに
対して分布する。
【0062】各々の捲線810、820および830
は、測定軸と直角を成している平面にある中心軸を有す
る。前述したように、測定軸に沿った各中心軸の位置
は、磁束結合領域全ての各々の絶対値増加分に、その絶
対値増加分から中心軸までの符号付の距離を掛けたとき
に、全てのこのような積がゼロに等しくなるように選ば
れる。図16においては、各々の捲線810,820お
よび830の中心の位置は、その捲線の対称点と一致し
ている。図16において、3つの中心軸は一致していな
い。そのため、三つの異なる空間位相の捲線が読取ヘッ
ドの上で結合される場合には、三つの空間位相捲線から
の信号振幅は、捲線の間の信号振幅ミスマッチの形をと
ってピッチ感受性を示すことになる。
【0063】図17は、図16の3つの位相捲線の中心
軸を一致させた構成を示し、そこでは、捲線810の一
つのループと捲線の820の一つのループが1波長分だ
け移動する。言い換えれば、少なくとも一つの極性ゾー
ンは、捲線810’および820’内の隣接している極
性ゾーンの全体の磁束結合領域とは異なっている全体の
磁束結合領域を有する。これは、捲線810および82
0の中心軸を、図10A乃至図10Cに関して先に説明
されたように、それらの空間位相を変えることなくシフ
トすることを可能とする。この場合は、捲線810’
は、1波長だけシフトされたループ850を有し、捲線
820’は、1波長だけシフトされたループ860を有
する。それゆえに、隣接している極性ゾーンが三つの磁
束結合ユニット領域を有し、その次のゾーンは二つの磁
束結合ユニット領域を有する一方、ループ850はその
対応する極性ゾーンに一つの磁束結合ユニット領域を有
することになる。
【0064】図16においては、全ての捲線の中心軸は
840に一列に重なる。中心軸を一列に整列させるため
に、これらのループ850および860をシフトするこ
とは、個々の捲線信号の中に或るピッチ誤差を犠牲にし
て、三つの位相の間の振幅変調ミスマッチピッチ感受性
を効果的に打ち消す。捲線と捲線の間の信号振幅一致を
維持することは、或る環境下では主要な設計考慮条件で
あり、そのため、このタイプのピッチ補正技術がしばし
ば有用である。
【0065】図18中の(A)、(B)および(C)に
示される受信器捲線900、920および930が形成
するセクションは、相互の空間位相が1/6波長ずれて
状態を示す。 これらの図において、 各捲線のうち実線で
表わした部分は基板の表面にプリントされ、破線で表わ
した部分は基板の裏面にプリントされていることを表わ
す。 図18(B)に示すセクションの中心線980に対
して、図18(C)に示されるセクションは1/6波長
だけ左側にずれている。図18(C)に示される捲線9
20の右側の正負極性ゾーンを1/2波長分右側にずら
せることにより、セクションの中心線を980に一致さ
せることができる。 この状態を示したものが、図19
(A)である。
【0066】図19(A)に示される捲線930が形成
するセクションには重心がないので、このセクション内
のピッチ誤差による振幅不平衡の発生を阻止することは
できない。図19(A)に示されるセクションに極重心
を作成する方法は、次のとおりである。まず、図19
(A)に示される捲線930の全体を1/20波長分右
側へずらすと共に、各極性ゾーンの極性を全て反転させ
て、図19(A)に示される捲線950を作成する。次
に、図19(A)の捲線940と図19(B)の捲線9
50を重ねて、図19(C)に示す如く1ループの捲線
960となるように結線する。 捲線960が形成するセ
クションの中心線は1/4波長分だけ右側にずれるが、
ずれた中心線の位置がセクションの極重心となり、ピッ
チ誤差に起因するセクション内の振幅誤差の発生を阻止
することが可能となる。
【0067】図18の(A)乃至(C)に示される3つ
のセクションのいずれか二つのセクションに対して前述
の方法により、中心線の移動による整列を行い。 その次
に、各セクションにおける重心の作成を行うことによ
り、位相の異なる3セクションの受信器を、ピッチに対
する感受性の低い優れた性能で作成することが可能とな
る。
【0068】ところで、前述した本発明の実施態様にお
いては、 磁束受信器として捲線を用いているが、これに
限定されるものではない。 磁気抵抗素子やホール素子等
を用いた磁電変換素子のような均一な感受性を有する捲
線以外の磁束センサを、受信器が形成するセクションの
各ユニット感度に割り当てることができ、したがって、
ここに開示された個別のループの均一な組に対するのと
同様に一つの有効結合領域に割り当てることができる。
このように、ここで開示されたピッチ補正構造は、その
ようなセンサのピッチに不感のアレイを配列する場合に
有益である。
【0069】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、 改
良された捲線構成を用いてピッチに基づく信号誤差の発
生が抑えられるので、 誘導電流型位置検出装置に用い
て、大きな効果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のピッチ補正された捲線を採用した第
1の実施態様を示す平面図である。
【図2】 本発明のピッチ補正された捲線を採用した第
2の実施態様を示す平面図である。
【図3】 本発明のピッチ補正された捲線を採用した第
3の実施態様を示す平面図である。
【図4】 本発明のピッチ補正された捲線を採用した第
4の実施態様を示す平面図である。
【図5】 本発明の第1のグループのピッチが平衡した
捲線の側面図である。
【図6】 本発明の第2のグループのピッチが平衡した
捲線の側面図である。
【図7】 本発明の第3のグループのピッチが平衡した
捲線の側面図である。
【図8】 本発明の別のピッチが平衡した捲線を示す側
面図である。
【図9】 複数の捲線の中心軸を一致させながら、各々
の捲線に異なった空間的位相を与えることのできる本発
明に基づく一対のピッチが平衡した捲線を示す側面図で
ある。
【図10A】 空間的位相を固定したまま、中心移動を
示すいくつかの捲線構成の側面略図を示す。
【図10B】 空間的位相を固定したまま、中心移動を
示すいくつかの捲線構成の側面略図を示す。
【図10C】 空間的位相を固定したまま、中心移動を
示すいくつかの捲線構成の側面略図を示す。
【図11】 本発明のピッチ補正された捲線の第5の実
施態様を示す平面図である。
【図12】 位置に対するギャップ距離のプロットの上
に重畳した図11の第1の捲線を示す。
【図13】 図11の第1の捲線の平均的なギャップ距
離を示す。
【図14】 位置に対する距離のプロットの上に重畳し
た図11の第2の捲線を示す。
【図15】 図11の第2の捲線の第1および第2の副
捲線の平均距離を示す。
【図16】 三つの異なった空間的位相を有する単純な
捲線を示す平面図である。
【図17】 捲線の中心軸を一致させて三つの位相の間
のピッチにより誘起された信号振幅ミスマッチを減らす
ように修正された図16の捲線を示す平面図である。
【図18】 互いに1/6波長ずれた空間位相を有する
三つの捲線の配置状態を示す平面図である。
【図19】 一つの捲線の極重心を作成する方法を説明
するための図である。
【図20】 従来の第1の検出装置のレイアウトを示す
平面図である。
【図21】 従来の第2の検出装置のレイアウトを示す
平面図である。
【図22】 読取ヘッド、スケールおよび導電性スケー
ル支持体の側部立面図である。
【図23】 読取ヘッドおよびスケールの側部立面図で
ある。
【符号の説明】
110 読取ヘッド、 112 送信器捲線、 114 受信器捲線、 116 正極性ループ、 117 負極性ループ、 118 負極性ループ、 120 スケール、 122 磁束変調機、 123 導電性平面、 130 測定軸、 300 読取ヘッド、 500 読取ヘッド、 650 ブリント回路基板、 652 貫通孔。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定軸に沿って配列された少なくとも一
    つのスケール素子を含む第1部材と、 第1部材と近接して相対移動可能に配設された第2部材
    と、 第2部材の上に配置されて、変化する磁束を発生させる
    少なくとも一つの磁場発生器と、 第2部材の上に配置された少なくとも一つの磁束センサ
    とを備え、 各々の磁場発生器または各々の磁束センサの
    一方が測定軸に沿って空間的に変調されたセクションを
    形成し、 少なくとも一つのスケール素子が少なくとも一つの磁束
    センサと少なくとも一つの磁場発生器の間の有効磁束結
    合を空間的に変調し、各々の磁束センサがその磁束セン
    サと少なくとも一つの磁束スケール素子の間の相対的な
    位置を示す出力信号を発生させ、 前記空間的に変調されたセクションが第1部材と第2部
    材間のピッチ誤差を平衡させるピッチ平衡セクションを
    有することを特徴とするピッチが補正された誘導電流型
    位置検出装置。
  2. 【請求項2】 空間的に変調されたセクションが、測定
    軸に沿って伸延する複数の極性ゾーンに対して分散され
    た有効磁束結合領域を有し、隣接する極性ゾーンが出力
    信号への逆極性寄与となる請求項1に記載のピッチが補
    正された誘導電流型位置検出装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも一つの極性ゾーン内の全体の
    有効磁束結合領域が隣接する極性ゾーン内の全体の有効
    磁束結合領域とは異なるように、ピッチ平衡セクション
    が極性ゾーン内に分散された有効磁束結合領域を含む請
    求項2に記載のピッチが補正された誘導電流型位置検出
    装置。
  4. 【請求項4】 正極性ゾーン内の全体の有効磁束結合領
    域が、ピッチ平衡セクション内の負極性ゾーン内の全体
    の有効磁束結合領域に等しい請求項3に記載のピッチが
    補正された誘導電流型位置検出装置。
  5. 【請求項5】 ピッチ平衡セクションが、正極性ゾーン
    内の有効磁束結合領域が第1の中心軸を共有するように
    分散された有効磁束結合領域を有し、 負極性ゾーン内の有効磁束結合領域が第2の中心軸を共
    有し、 第1および第2の中心軸が、測定軸に沿った第2の部材
    の上の同じ位置にある請求項2に記載のピッチが補正さ
    れた誘導電流型位置検出装置。
  6. 【請求項6】 各々の中心軸が、測定軸と直角を成す面
    内にあり、同じタイプの極性ゾーンの全ての有効磁束結
    合領域の各々の増加分に、増加分から中心軸までの符号
    付の距離が掛けられたときに、そのような積の合計がゼ
    ロになる極重心位置と重なる請求項5に記載のピッチが
    補正された誘導電流型位置検出装置。
  7. 【請求項7】 極性ゾーン内の総有効磁束結合領域が、
    極性ゾーンに実質的に一致して配置されたK(ここで、
    Kはゼロ以上の整数である)個の導電性ループの各々に
    より囲まれた有効磁束結合領域の合計に等しい請求項2
    に記載のピッチが補正された誘導電流型位置検出装置。
  8. 【請求項8】 極性ゾーン内の総有効磁束結合領域が、
    極性ゾーンに実質的に一致して配置されたK(ここで、
    Kはゼロ以上の整数である)個の磁電変換素子により囲
    まれた有効磁束結合領域の合計に等しい請求項2に記載
    のピッチが補正された誘導電流型位置検出装置。
  9. 【請求項9】 全ての導電性ループが同じサイズおよび
    形状であり、その測定軸に沿った長さが少なくとも一つ
    のスケール素子の長さに等しい請求項7に記載のピッチ
    が補正された誘導電流型位置検出装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも一つのピッチ平衡セクショ
    ンが、有効磁束結合領域がないN個の隣接する極性ゾー
    ンの少なくとも一つの部分集合を含んでおり、Nは奇数
    の整数であり、N個の隣接する極性ゾーンの少なくとも
    一つの部分集合が、有効磁束結合領域を含む極性ゾーン
    により囲まれている請求項7に記載のピッチが補正され
    た誘導電流型位置検出装置。
  11. 【請求項11】 各々の少なくとも一つのピッチ平衡セ
    クションにおける有効磁束結合領域の分布が、測定軸と
    直角を成す対称面に関して対称であり、対称面はピッチ
    平衡セクションに含まれた磁束結合領域の測定軸に沿っ
    た両端部の間の中点に位置している請求項7に記載のピ
    ッチが補正された誘導電流型位置検出装置。
  12. 【請求項12】 各々の空間的に変調されたセクション
    が、測定軸と直角を成す平面にある中心軸を有し、中心
    軸は、有効磁束結合領域の各々の増加分に、その増加分
    から中心軸までの符号付の距離が掛けられたときに、そ
    のような積の合計がゼロになる極重心位置と重なる請求
    項2に記載のピッチが補正された誘導電流型位置検出装
    置。
  13. 【請求項13】 全ての空間的に変調されたセクション
    の中心軸が、測定軸に沿った第2部材の上の同じ位置に
    ある請求項12に記載のピッチが補正された誘導電流型
    位置検出装置。
  14. 【請求項14】 各々の少なくとも一つのピッチ平衡セ
    クションにおける有効磁束結合領域の分布が、測定軸と
    直角を成す対称面に関して対称であり、ピッチ平衡セク
    ションに含まれた磁束結合領域の両端の間の中点に位置
    している請求項1に記載のピッチが補正された誘導電流
    型位置検出装置。
  15. 【請求項15】 各々の空間的に変調されたセクション
    における有効磁束結合領域の分布が、測定軸と直角を成
    す対称面に関して対称であり、この対称面は空間的に変
    調されたセクションに含まれた磁束結合領域の両端の間
    の中点に位置している請求項14に記載のピッチが補正
    された誘導電流型位置検出装置。
  16. 【請求項16】 各々の空間的に変調されたセクション
    が中心軸を有し、中心軸が測定軸と直角を成す平面にあ
    り、有効磁束結合領域の各々の増加分に、その増加分か
    ら中心軸までの符号付の距離が掛けられたときに、その
    ような積の合計がゼロになる極重心位置と重なる請求項
    14に記載のピッチが補正された誘起電流位置検出装
    置。
  17. 【請求項17】 少なくとも一つの空間的に変調された
    セクションが、電気的に接続されて測定軸に沿って整列
    している少なくとも二つのピッチ平衡セクションを含む
    請求項1に記載のピッチが補正された誘導電流型位置検
    出装置。
  18. 【請求項18】 各々の空間的に変調されたセクション
    が、単一のピッチ平衡捲線を更に含む請求項1に記載の
    ピッチが補正された誘導電流型位置検出装置。
  19. 【請求項19】 各々の空間的に変調されたセクション
    が極重心軸を有し、極重心軸が測定軸と直角を成す平面
    にあり、その空間的に変調されたセクションの有効磁束
    結合領域の各々の増加分に、その増加分から中心軸まで
    の符号付の距離が掛けられたときに、そのような積の合
    計がゼロになる軸と一致し、更に各々の空間的に変調さ
    れたセクションの重心軸が一致する請求項18に記載の
    ピッチが補正された誘導電流型位置検出装置。
  20. 【請求項20】 少なくとも一つのスケール素子が少な
    くとも一つの磁束変調器を含み、各々の磁束変調器が、
    少なくとも一つの磁場発生器と少なくとも一つの磁束セ
    ンサの間の直接的な磁束結合を修正する請求項1に記載
    のピッチが補正された誘導電流型位置検出装置。
  21. 【請求項21】 少なくとも一つのスケール素子が少な
    くとも一つの導電性ループを有し、少なくとも一つの導
    電性ループが、磁場発生器を磁束センサに誘導結合さ
    せ、磁場発生器の変化する磁束に応答して磁束センサに
    隣接する変化する磁束を生成する請求項1に記載のピッ
    チが補正された誘導電流型位置検出装置。
  22. 【請求項22】 少なくとも1つの磁場発生器と少なく
    とも一つの磁束センサの一方が、複数の電気的に分離さ
    れた、複数の空間的に変調されたピッチ平衡捲線を含
    み、各々の捲線の極重心が測定軸に沿った第2の部材の
    上の同じ位置に重なる請求項1に記載のピッチが補正さ
    れた誘導電流型位置検出装置。
  23. 【請求項23】 測定軸に沿って規則的に配列された複
    数のスケール素子を有する第1部材と、第1部材と近接
    して相対移動可能に配設された第2の部材と、第2部材
    の上に配置されて、変化する磁束を発生させる少なくと
    も一つの磁場発生器と、第2部材の上に配置された複数
    の磁束センサとを備え、 各々の磁束センサが第1 部材の
    長手方向に伸びる測定軸に沿って同一波長で互いに異な
    る位相をもつ複数の空間的に変調されたセクションを形
    成し、各々の空間的に変調されたセクションの信号検出
    に関する極重心を一致させ、スケール素子が複数の磁束
    センサと少なくとも一つの磁場発生器の間の有効磁束結
    合を空間的に変調し、各々の磁束センサがその磁束セン
    サとスケール素子の間の相対的な位置を示す出力信号を
    発生させることを特徴とするピッチが補正された誘導電
    流型位置検出装置。
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