JPH11158592A - 溶融めっき設備 - Google Patents

溶融めっき設備

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JPH11158592A
JPH11158592A JP32568197A JP32568197A JPH11158592A JP H11158592 A JPH11158592 A JP H11158592A JP 32568197 A JP32568197 A JP 32568197A JP 32568197 A JP32568197 A JP 32568197A JP H11158592 A JPH11158592 A JP H11158592A
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JP
Japan
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hot
pot
dip
gutter
sub
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Withdrawn
Application number
JP32568197A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Suemori
秀昭 末盛
Tsutomu Kawamizu
努 川水
Chiaki Kato
千昭 加藤
Toshiaki Amagasa
敏明 天笠
Yoshikazu Morita
芳和 守田
Takuya Hashida
拓弥 橋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Kawasaki Steel Corp
Nisshin Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融めっき金属を容易に切り換えることがで
きると共に、切り換えに伴う異なる溶融めっき金属の混
入を低減できる溶融めっき設備を提供する。 【解決手段】 帯鋼100に溶融めっき金属101a,
101bのめっきを施す中空ポット12と、溶融めっき
金属101a,101bを各々貯溜するサブポット21
a,21bと、サブポット21a,21bに連絡する送
給管22a,22bと、送給管22a,22bに設けら
れた送給ポンプ23a,23bと、送給管22a,22
bからの溶融めっき金属101a,101bを中空ポッ
ト12の内側容器12a内に導入する導入管24a,2
4bと、中空ポット12の外側容器12bに連絡して中
空ポット12で使用された溶融めっき金属101a,1
01bを本体ポット12から送出する送出管25と、サ
ブポット21a,21bに連絡する回収管26a,26
bと、送出管25を回収管26a,26bのいずれか一
方と連絡させるように樋33を切り換える切換装置30
とを備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融めっき設備に
関する。
【0002】
【従来の技術】走行する帯鋼に連続的にめっきを施す連
続溶融めっき設備は、従来、還元焼鈍炉で表面活性化さ
れた帯鋼を溶融めっき浴中に浸漬し、溶融めっき浴中の
シンクロールを周回させて当該帯鋼を垂直上方へ引き上
げることにより、当該帯鋼にめっきを施していた。
【0003】このような従来の溶融めっき設備において
は、以下のような問題があった。 溶融めっき浴中にシンクロールを浸漬しているため、
溶融めっき槽が大容量となってしまい、溶融めっき浴槽
内のめっき浴の交換に多大な労力を要してしまう。 シンクロールは、溶融めっき浴に浸漬した状態で回転
駆動するため、溶融めっき金属による腐食が激しく、補
修や交換を頻繁に行う必要があった。 還元焼鈍炉から溶融めっき浴に導入された帯鋼の走行
方向を変更するため、帯鋼と接触した状態でシンクロー
ルが回転する。そのため、シンクロールとの接触不良に
起因した擦り疵が帯鋼表面に発生してしまう場合があ
り、帯鋼表面に形成されるめっき層に悪影響を及ぼして
しまう虞があった。 シンクロールによって帯鋼に曲げが付与されてしまう
ため、シンクロールを通過した後の帯鋼に板幅方向の反
りが生じ易い。そのため、溶融めっき浴から引き上げた
帯鋼の表面にガスを吹き付けてワイピングする際に、ワ
イピングノズルと帯鋼との距離を上記反りに応じて変動
させているが、結果として、不均一ワイピングによって
板幅方向に関するめっき付着量にバラツキが生じ易くな
ってしまう。
【0004】そこで、空中で支持した空中ポット内に溶
融めっき金属を収容し、当該空中ポット内に帯鋼を下方
から上方に向けて通過させることにより、シンクロール
を用いることなくめっきを施すことができるようにした
溶融めっき設備が提案されている。この溶融めっき設備
の概略構成を図7に示す。
【0005】図7に示すように、帯鋼導入室111の上
部には、内側容器112aと外側容器112bとからな
る空中ポット112が設けられている。空中ポット11
2の内側容器112aの壁面の底部側には、プラグ11
3が着脱自在に嵌合している。空中ポット112の底面
の中央部分には、電磁シール114が嵌め込まれてい
る。帯鋼導入室111内の電磁シール114下方位置に
は、デフレクタロール115が設けられている。電磁シ
ール114とデフレクタロール115との間には、シー
ルロール116が設けられている。空中ポット112の
直上には、ワイピングノズル117が設けられている。
ワイピングノズル117の上方には、デフレクタロール
118が設けられている。
【0006】図7に示すように、帯鋼導入室111の近
傍には、組成または温度の異なる溶融めっき金属101
a,101bをそれぞれ貯溜しているサブポット121
a,121bが配備されている。これらサブポット12
1a,121b内には、送給管122a,122bの一
端が導入されている。これら送給管122a,122b
の途中には、送給ポンプ123a,123bがそれぞれ
設けられている。これら送給管122a,122bの他
端は、空中ポット112の内部容器112aに連通する
導入管124a,124bにそれぞれ連結している。空
中ポット112の外部容器112bの底部には、送出管
125が連結している。この送出管125は、上記サブ
ポット121a,121bにそれぞれ連絡する回収管1
26a,126bに連結している。これら回収管126
a,126bには、バルブ127a,127bがそれぞ
れ設けられている。
【0007】このような溶融めっき設備では、例えば、
送給ポンプ123aを作動して、サブポット121a内
の溶融めっき金属101aを空中ポット112の内側容
器112a内に送給すると共にバルブ127aを開け、
走行する帯鋼100を帯鋼導入室111内に導入し、デ
フレクタロール115、シールロール116、電磁シー
ル114を介して空中ポット112の内側容器112a
内を通過させると、当該帯鋼100は、内側容器112
a内に送給された溶融めっき金属101aの循環対流に
より当該溶融めっき金属101aが吹き付けられた後、
ワイピングノズル117から噴出するガスでワイピング
され、デフレクタロール118を介して次工程に送給さ
れる。
【0008】一方、空中ポット112の内側容器112
a内で帯鋼100のめっきに施された溶融めっき金属1
01aは、当該内側容器112aの上縁端から外側容器
112b内にオーバフローし、送出管125および回収
管126aを介してサブポット121a内に戻され、空
中ポット112の内側容器112a内に再び送給され
る。
【0009】また、めっき処理を停止する場合には、送
給ポンプ123aを停止すると共に、空中ポット112
の内側容器112aの壁面からプラグ113を抜き取
り、内側容器112a内の溶融めっき金属101aを外
側容器112b内にすべて送り出し、送出管125およ
び回収管126aを介してサブポット121a内に戻
す。
【0010】次に、溶融めっき金属101bを用いて帯
鋼100にめっきを施す場合には、空中ポット112の
内側容器112aの壁面にプラグ113を差し込み、バ
ルブ127aを閉じると共にバルブ127bを開け、送
給ポンプ123bを作動して、サブポット121b内の
溶融めっき金属101bを空中ポット112の内側容器
112a内に送給して循環対流させ、上述と同様にして
帯鋼100を走行させる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述したような溶融め
っき設備では、複数のサブポット121a,121bを
切り換えて使用できるようにすることにより、空中ポッ
ト112内での溶融めっき金属101a,101bを交
換できるようにしている。このため、例えば、溶融めっ
き金属101aを使用する場合には、バルブ127aを
開ける一方、バルブ127bを閉めているため、バルブ
127bの周辺に溶融めっき金属101bが淀んで滞留
してしまい、当該バルブ127bに溶融めっき金属10
1bが付着凝固して、バルブ127bが閉塞や腐食を起
こしやすく、円滑に作動できない虞がある。
【0012】また、例えば、溶融めっき金属101aか
ら溶融めっき金属101bに切り換える際、溶融めっき
金属101aがバルブ127bの周辺に滞留しているた
め、バルブ127aを閉じてバルブ127bを開ける
と、バルブ127の周辺に滞留していた溶融めっき金属
101aがサブポット121b内に流入して溶融めっき
金属101bに混入してしまう虞があった。
【0013】このようなことから、本発明は、溶融めっ
き金属を容易に切り換えることができると共に、切り換
えに伴う異なる溶融めっき金属の混入を低減することが
できる溶融めっき設備を提供することを目的とした。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、本発明による溶融めっき設備は、内部に溶融め
っき金属が貯溜されて対象物にめっきを施す本体ポット
と、溶融めっき金属を貯溜する複数のサブポットと、前
記サブポットと前記本体ポットとを連絡し、選択した当
該サブポット内の溶融めっき金属を当該本体ポット内に
送給できる溶融めっき金属送給手段と、前記本体ポット
に連絡し、当該本体ポットで使用された溶融めっき金属
を当該本体ポットから送出する送出経路と、前記サブポ
ットに各々連絡する複数の回収経路と、受口が前記送出
経路と連絡し、送出口が前記回収経路のうちのいずれか
一つと連絡できるように切り換え可能な樋と、前記樋の
前記送出口を前記回収経路のうちのいずれか一つと連絡
させるように当該樋を切り換える切換手段とを備えてな
ることを特徴とする。
【0015】上述した溶融めっき設備において、前記樋
が両端側に前記送出口を有すると共に当該送出口の間に
前記受口を有し、前記切換手段が前記樋を水平軸回りに
揺動させる揺動手段であることを特徴とする。
【0016】上述した溶融めっき設備において、前記樋
が一端側に前記受口を有すると共に他端側に前記送出口
を有し、前記切換手段が前記樋の前記受口を前記送出口
よりも高く位置させるように当該樋を支持すると共に当
該樋の上記受口を中心に鉛直軸回りで旋回させる旋回手
段であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明による溶融めっき設備の第
一番目の実施の形態を図1〜3を用いて説明する。な
お、図1は、その全体概略構成図、図2は、図1の矢線
II部の抽出拡大図、図3は、図2の III−III 線断面矢
視図である。
【0018】図1に示すように、帯鋼導入室11の上部
には、内側容器12aと外側容器12bとからなる本体
ポットである空中ポット12が設けられている。空中ポ
ット12の内側容器12aの壁面の底部側には、プラグ
13が着脱自在に嵌合している。空中ポット12の底面
の中央部分には、電磁シール14が嵌め込まれている。
帯鋼導入室11内の電磁シール14下方位置には、デフ
レクタロール15が設けられている。電磁シール14と
デフレクタロール15との間には、シールロール16が
設けられている。空中ポット12の直上には、ワイピン
グノズル17が設けられている。ワイピングノズル17
の上方には、合金化炉19が設けられている。合金化炉
19の上方には、デフレクタロール18が設けられてい
る。
【0019】図1に示すように、帯鋼導入室11の近傍
には、組成または温度の異なる溶融めっき金属101
a,101bをそれぞれ貯溜しているサブポット21
a,21bが配備されている。これらサブポット21
a,21b内には、送給管22a,22bの一端が導入
されている。これら送給管22a,22bの途中には、
送給ポンプ23a,23bがそれぞれ設けられている。
これら送給管22a,22bの他端は、空中ポット12
の内部容器12aに連通する導入管24a,24bにそ
れぞれ連結している。このような送給管22a,22
b、送給ポンプ23a,23b、導入管24a,24b
などにより、本実施の形態では溶融めっき金属送給手段
を構成している。
【0020】図1に示すように、空中ポット12の外部
容器12bの底部には、送出経路である送出管25が連
結している。一方、サブポット21a,21bには、回
収経路である回収管26a,26bの一端がそれぞれ連
絡している。これら回収管26a,26bの他端には、
漏斗状をなす受口27a,27bがそれぞれ連結されて
いる。これら受口27a,27bの間には、上記送出管
25を上記受口27aまたは上記受口27bのどちらか
一方と連絡するように切り換える切換装置30が設けら
れており、当該切換装置30は、図2,3に示すような
構造となっている。
【0021】図2,3に示すように、支持台31に水平
軸回りで回動できるように支持されたトラニオン32に
は、受口27aと連絡する送出口33bを当該受口27
a側の端部に有すると共に受口27bと連絡する送出口
33cを当該受口27b側の端部に有する凹型をなす樋
33の中央部分が一体的に取り付けられている。樋33
の中央部分には、送出管25と連絡する漏斗状の受口3
3aが形成されている。トラニオン32には、外歯ギヤ
35が同軸をなして設けられている。外歯ギヤ35に
は、駆動モータ36の駆動軸36aに取り付けられた駆
動ギヤ37が噛合している。なお、図2中、34a,3
4bは樋33を所定の傾斜角度(25〜30°程度)に
抑制支持するストッパである。このような支持台31、
トラニオン32、ストッパ34a,34b、外歯ギヤ3
5、駆動モータ36、駆動ギヤ37などにより、本実施
の形態では旋回手段を構成し、当該旋回手段などにより
切換手段を構成している。
【0022】このような溶融めっき設備では、例えば、
送給ポンプ23aを作動して、サブポット21a内の溶
融めっき金属101aを空中ポット12の内側容器12
a内に送給すると共に、切換装置30の駆動モータ36
を作動し、駆動ギヤ37および外歯ギヤ35を介してト
ラニオン32を回動して樋33を受口27aに連絡させ
るように当該樋33を揺動してストッパ34aで支持し
た後、対象物である走行する帯鋼100を帯鋼導入室1
1内に導入し、デフレクタロール15、シールロール1
6、電磁シール14を介して空中ポット12の内側容器
12a内を通過させると、当該帯鋼100は、内側容器
12a内に送給された溶融めっき金属101aの循環対
流により当該溶融めっき金属101aが吹き付けられた
後、ワイピングノズル17から噴出するガスでワイピン
グされ、誘導加熱またはガス加熱などによる合金化炉1
9にて合金化処理され、デフレクタロール18を介して
次工程に送給される。
【0023】一方、空中ポット12の内側容器12a内
で帯鋼100のめっきに施された溶融めっき金属101
aは、当該内側容器12aの上縁端から外側容器12b
内にオーバフローし、送出管25を介して切換装置30
の受口33aから樋33を通って受口27a内に流入
し、回収管26aを介してサブポット21a内に戻さ
れ、空中ポット12の内側容器12a内に再び送給され
る。
【0024】また、めっき処理を停止する場合には、送
給ポンプ23aを停止すると共に、空中ポット12の内
側容器12aの壁面からプラグ13を抜き取り、内側容
器12a内の溶融めっき金属101aを外側容器12b
内にすべて送り出し、送出管25を介して上記切換装置
30に送給し、上述と同様に受口27aおよび回収管2
6aを介してサブポット21a内に戻す。
【0025】次に、溶融めっき金属101bを用いて帯
鋼100にめっきを施す場合には、空中ポット12の内
側容器12aの壁面にプラグ13を差し込み、切換装置
30の駆動モータ36を作動し、駆動ギヤ37および外
歯ギヤ35を介してトラニオン32を回動して樋33を
受口27bに連絡させるように揺動してストッパ34b
で支持した後、送給ポンプ23bを作動して、サブポッ
ト21b内の溶融めっき金属101bを空中ポット12
の内側容器12a内に送給して循環対流させ、上述と同
様にして帯鋼100を走行させる。
【0026】つまり、溶融めっき金属101a,101
bの流路内に当該溶融めっき金属101a,101bを
機械的にせき止める機構を設けることなく溶融めっき金
属101a,101bを切り換えることができるように
したのである。
【0027】このため、送出管25から送出される溶融
めっき金属101a,101bが流路途中で滞留するこ
となく対応するサブポット21a,21b内にすべて戻
るようになると共に、機械的な機構を溶融めっき金属1
01a,101bに晒してしまうことがないので、溶融
めっき金属101a,101bが流路内に付着凝固する
ことはなくなり、流路の閉塞および腐食や、溶融めっき
金属101a,101bの混入などを抑えることができ
る。
【0028】したがって、このような溶融めっき設備に
よれば、溶融めっき金属101a,101bを容易に切
り換えることができると共に、切り換えに伴う異なる溶
融めっき金属101a,101bの混入を低減すること
ができる。
【0029】なお、樋33は、図3に示すように、側面
を直線形としたが、傾斜させた状態で受け入れた溶融め
っき金属101a,101bの流れが傾斜面を逆流する
のを防止するため、側面を緩いV字形にしてもよい。
【0030】本発明による溶融めっき設備の第二番目の
実施の形態を図4〜6を用いて説明する。なお、図4
は、その全体概略構成図、図5は、図4の矢線V部の抽
出拡大図、図6は、図5のVI−VI線断面矢視図である。
ただし、前述した第一番目の実施の形態と同様な部分に
ついては、前述した第一番目の実施の形態の説明で用い
た符号と同様な符号を用いることにより、その説明を省
略する。
【0031】図4に示すように、帯鋼導入室11の近傍
には、組成または温度の異なる溶融めっき金属101a
〜101cをそれぞれ貯溜しているサブポット21a〜
21cが配備されている。これらサブポット21a〜2
1c内には、送給管22a〜22cの一端が導入されて
いる。これら送給管22a〜22cの途中には、送給ポ
ンプ23a〜23cがそれぞれ設けられている。これら
送給管22a〜22cの他端は、空中ポット12の内部
容器12aの底面に連通する導入管24a〜24cにそ
れぞれ連結している。このような送給管22a〜22
c、送給ポンプ23a〜23c、導入管24a〜24c
などにより、本実施の形態では溶融めっき金属送給手段
を構成している。
【0032】図4に示すように、空中ポット12の外部
容器12bの底部には、送出経路である送出管25が連
結している。一方、サブポット21a〜21cには、回
収経路である回収管26a〜26cの一端がそれぞれ連
絡している。これら回収管26a〜26cの他端には、
漏斗状をなす受口27a〜27cがそれぞれ連結されて
いる。これら受口27a〜27cの近傍には、送出管2
5を上記受口27a〜27cのうちのいずれか一つと連
絡するように切り換える切換装置40が設けられてお
り、当該切換装置40は、図5,6に示すような構造と
なっている。
【0033】図5,6に示すように、支持軸受41に鉛
直軸回りで回動できるように支持された回動軸42の上
端には、前記送出管25と連絡する受口43aを一端側
に有すると共に前記受口27a〜27cと連絡できる送
出口43bを他端側に有する樋43が当該受口43aを
当該送出口43bよりも高く位置させるように傾斜台4
4を介して取り付けられており、当該樋43は、前記受
口43aを中心に旋回できるようになっている。回動軸
42の下端寄りには、外歯ギヤ45が同軸をなして設け
られている。外歯ギヤ45には、駆動モータ46の駆動
軸46aに取り付けられた駆動ギヤ47が噛合してい
る。なお、図5,6中、48は回動軸42に加わる曲げ
荷重を低減するバランスウエイトである。このような支
持軸受41、回動軸42、傾斜台44、外歯ギヤ45、
駆動モータ46、駆動ギヤ47、バランスウエイト48
などにより、本実施の形態では旋回手段を構成し、当該
旋回手段などにより切換手段を構成している。
【0034】このような溶融めっき設備では、例えば、
送給ポンプ23aを作動して、サブポット21a内の溶
融めっき金属101aを空中ポット12の内側容器12
a内に送給すると共に、切換装置40の駆動モータ46
を作動し、駆動ギヤ47および外歯ギヤ45を介して回
動軸42を回動して樋43を受口27aに連絡させるよ
うに当該樋43を旋回した後、走行する帯鋼100を帯
鋼導入室11内に導入し、デフレクタロール15、シー
ルロール16、電磁シール14を介して空中ポット12
の内側容器12a内を通過させると、当該帯鋼100
は、内側容器12a内に送給された溶融めっき金属10
1aの循環対流により当該溶融めっき金属101aが吹
き付けられた後、ワイピングノズル17から噴出するガ
スでワイピングされ、誘導加熱またはガス加熱などによ
る合金化炉19にて合金化処理され、デフレクタロール
18を介して次工程に送給される。
【0035】一方、空中ポット12の内側容器12a内
で帯鋼100のめっきに施された溶融めっき金属101
aは、当該内側容器12aの上縁端から外側容器12b
内にオーバフローし、送出管25を介して切換装置40
の樋43を通って受口27a内に流入し、回収管26a
を介してサブポット21a内に戻され、空中ポット12
の内側容器12a内に再び送給される。
【0036】また、めっき処理を停止する場合には、送
給ポンプ23aを停止すると共に、空中ポット12の内
側容器12aの壁面からプラグ13を抜き取り、内側容
器12a内の溶融めっき金属101aを外側容器12b
内にすべて送り出し、送出管25を介して上記切換装置
40に送給し、上述と同様に受口27aおよび回収管2
6aを介してサブポット21a内に戻す。
【0037】次に、溶融めっき金属101bまたは溶融
めっき金属101cを用いて帯鋼100にめっきを施す
場合には、空中ポット12の内側容器12aの壁面にプ
ラグ13を差し込み、切換装置40の駆動モータ46を
作動し、駆動ギヤ47および外歯ギヤ45を介して回動
軸42を回動して樋43を受口27bまたは受口27c
に連絡させるように旋回した後、送給ポンプ23bまた
は送給ポンプ23cを作動して、サブポット21b内の
溶融めっき金属101bまたはサブポット21c内の溶
融めっき金属101cを空中ポット12の内側容器12
a内に送給して循環対流させ、上述と同様にして帯鋼1
00を走行させる。
【0038】つまり、前述した第一番目の実施の形態で
は、樋33を揺動させることにより、二種類のサブポッ
ト21a,21bを切り換えるようにしたが、本実施の
形態では、樋43を旋回させることにより、三種類以上
のサブポット21a〜21cを切り換えられるようにし
たのである。
【0039】このため、三種類以上の溶融めっき金属1
01a〜101cを用いる場合であっても、これら溶融
めっき金属101a〜101cの切り換えを容易に行う
ことができる。
【0040】したがって、本実施の形態の溶融めっき設
備によれば、前述した第一番目の実施の形態の場合と同
様な効果を得ることができると共に、三種類以上の溶融
めっき金属101a〜101cの切り換えを容易に行う
ことができる。
【0041】なお、各受口27a〜27cに対する樋4
3の送出口の位置決めは、例えば、受口27a〜27c
を検出する検出器を樋43の送出口の近傍に設け、当該
検出器からの信号に基づいて前記駆動モータ46を制御
したり、樋43の旋回角度を検出するエンコーダやポテ
ンショメータなどの検出器を前記駆動モータ46の駆動
軸46a等に連結し、当該検出器からの信号に基づいて
当該駆動モータ46を制御したりすることにより、容易
に行うことができる。
【0042】
【発明の効果】本発明による溶融めっき設備では、内部
に溶融めっき金属が貯溜されて対象物にめっきを施す本
体ポットと、溶融めっき金属を貯溜する複数のサブポッ
トと、前記サブポットと前記本体ポットとを連絡し、選
択した当該サブポット内の溶融めっき金属を当該本体ポ
ット内に送給できる溶融めっき金属送給手段と、前記本
体ポットに連絡し、当該本体ポットで使用された溶融め
っき金属を当該本体ポットから送出する送出経路と、前
記サブポットに各々連絡する複数の回収経路と、受口が
前記送出経路と連絡し、送出口が前記回収経路のうちの
いずれか一つと連絡できるように切り換え可能な樋と、
前記樋の前記送出口を前記回収経路のうちのいずれか一
つと連絡させるように当該樋を切り換える切換手段とを
備えてなることから、機械的にせき止めることなく送出
経路からの溶融めっき金属を目的とするサブポットに回
収することができるので、送出経路から送出される溶融
めっき金属が流路途中で滞留することなく対応するサブ
ポット内にすべて戻すことができると共に、機械的な機
構を溶融めっき金属に晒してしまうことがない。そのた
め、溶融めっき金属を流路内に付着凝固させてしまうこ
とがなく、流路の閉塞および腐食や、異なる溶融めっき
金属の混入などを抑えることができるので、複数の溶融
めっき金属の切り換えを容易に行うことができると共
に、切り換えに伴う異なる溶融めっき金属の混入を低減
することができる。
【0043】また、前記樋が両端側に前記送出口を有す
ると共に当該送出口の間に前記受口を有し、前記切換手
段が前記樋を水平軸回りに揺動させる揺動手段であれ
ば、上述した効果を簡単な構成で容易に得ることができ
る。
【0044】また、前記樋が一端側に前記受口を有する
と共に他端側に前記送出口を有し、前記切換手段が前記
樋の前記受口を前記送出口よりも高く位置させるように
当該樋を支持すると共に当該樋の上記受口を中心に鉛直
軸回りで旋回させる旋回手段であれば、三種類以上の溶
融めっき金属を用いる場合であっても、上述した効果を
簡単な構成で容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による溶融めっき設備の第一番目の実施
の形態の全体概略構成図である。
【図2】図1の矢線II部の抽出拡大図である。
【図3】図2の III−III 線断面矢視図である。
【図4】本発明による溶融めっき設備の第二番目の実施
の形態の全体概略構成図である。
【図5】図4の矢線V部の抽出拡大図である。
【図6】図5のVI−VI線断面矢視図である。
【図7】従来の溶融めっき設備の概略構成図である。
【符号の説明】
11 帯鋼導入室 12 空中ポット 12a 内側容器 12b 外側容器 13 プラグ 14 電磁シール 15 デフレクタロール 16 シールロール 17 ワイピングノズル 18 デフレクタロール 21a〜21c サブポット 22a〜22c 送給管 23a〜23c 送給ポンプ 24a〜24c 導入管 25 送出管 26a〜26c 回収管 27a〜27c 受口 30 切換装置 31 支持台 32 トラニオン 33 樋 33a 受口 33b,33c 送出口 34a,34b ストッパ 35 外歯ギヤ 36 駆動モータ 36a 駆動軸 37 駆動ギヤ 40 切換装置 41 支持軸受 42 回動軸 43 樋 43a 受口 43b 送出口 44 傾斜台 45 外歯ギヤ 46 駆動モータ 46a 駆動軸 47 駆動ギヤ 48 バランスウエイト 100 帯鋼 101a〜101c 溶融めっき金属
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 末盛 秀昭 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 川水 努 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 加藤 千昭 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 天笠 敏明 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 守田 芳和 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社技術研究所内 (72)発明者 橋田 拓弥 愛媛県東予市北条962番地14号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に溶融めっき金属が貯溜されて対象
    物にめっきを施す本体ポットと、 溶融めっき金属を貯溜する複数のサブポットと、 前記サブポットと前記本体ポットとを連絡し、選択した
    当該サブポット内の溶融めっき金属を当該本体ポット内
    に送給できる溶融めっき金属送給手段と、 前記本体ポットに連絡し、当該本体ポットで使用された
    溶融めっき金属を当該本体ポットから送出する送出経路
    と、 前記サブポットに各々連絡する複数の回収経路と、 受口が前記送出経路と連絡し、送出口が前記回収経路の
    うちのいずれか一つと連絡できるように切り換え可能な
    樋と、 前記樋の前記送出口を前記回収経路のうちのいずれか一
    つと連絡させるように当該樋を切り換える切換手段とを
    備えてなることを特徴とする溶融めっき設備。
  2. 【請求項2】 前記樋が両端側に前記送出口を有すると
    共に当該送出口の間に前記受口を有し、前記切換手段が
    前記樋を水平軸回りに揺動させる揺動手段であることを
    特徴とする請求項1に記載の溶融めっき設備。
  3. 【請求項3】 前記樋が一端側に前記受口を有すると共
    に他端側に前記送出口を有し、前記切換手段が前記樋の
    前記受口を前記送出口よりも高く位置させるように当該
    樋を支持すると共に当該樋の上記受口を中心に鉛直軸回
    りで旋回させる旋回手段であることを特徴とする請求項
    1に記載の溶融めっき設備。
JP32568197A 1997-11-27 1997-11-27 溶融めっき設備 Withdrawn JPH11158592A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007506858A (ja) * 2003-06-27 2007-03-22 エス・エム・エス・デマーク・アクチエンゲゼルシャフト 金属ストランドを溶融浸漬被覆する装置および溶融浸漬被覆するための方法

Cited By (2)

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JP2007506858A (ja) * 2003-06-27 2007-03-22 エス・エム・エス・デマーク・アクチエンゲゼルシャフト 金属ストランドを溶融浸漬被覆する装置および溶融浸漬被覆するための方法
JP4738331B2 (ja) * 2003-06-27 2011-08-03 エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト 金属ストランドを溶融浸漬被覆する装置および溶融浸漬被覆するための方法

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