JPH11147055A - 液体微粒子化装置および液体微粒子化方法 - Google Patents

液体微粒子化装置および液体微粒子化方法

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JPH11147055A
JPH11147055A JP34507597A JP34507597A JPH11147055A JP H11147055 A JPH11147055 A JP H11147055A JP 34507597 A JP34507597 A JP 34507597A JP 34507597 A JP34507597 A JP 34507597A JP H11147055 A JPH11147055 A JP H11147055A
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JP
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liquid
ejection
section
storage section
charging
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JP34507597A
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Takashi Osawa
隆司 大沢
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率よく液体微粒子を生成できるとともに、
粒度分布が狭く、かつ、粒径が小さい液体微粒子を生成
できる液体微粒子化装置および液体微粒子化方法を提供
する。 【解決手段】 液体15を収納する収納部3と、収納部
3内で液体15を帯電させる液体帯電手段7と、液体1
5を噴出する噴出孔を有する噴出部5とからなることを
特徴とする。また、収納部3内の液体15を帯電させる
ステップと、液体15の噴出部5の周辺に電界を形成す
るステップと、液体15を噴出部3に設けられた噴出孔
を介して噴出させるステップとからなることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体微粒子化装
置、特に、電気乳化を利用して液体を微粒子化する液体
微粒子化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液体を霧状の液体微粒子にし
て噴出する液体微粒子化装置には、液体の噴出部にスプ
レーや超音波キャビテーション等を使用したものが広く
用いられている。
【0003】一方、電圧を印加したノズルを用いて液体
を押し出すことにより、液体が微粒子化される電気乳化
という現象が知られており、この現象を利用して液体を
微粒子化するという研究が進められている。
【0004】この電気乳化を利用して液体微粒子を生成
する研究例としては、「高粘性アルギン酸溶液の均一粒
子の生成」(佐藤理恵・佐藤正幸・大嶋孝之、第2回微
粒化シンポジウム、1993年)などが挙げられる。
「高粘性アルギン酸溶液の均一粒子の生成」によると、
佐藤らは、次に示すような実験方法によって水道水の微
粒子を生成している。すなわち、1本のステンレス製の
皮下注射針と、それに対向するアース電極として中心に
液柱が通過できるような穴をあけたステンレス円盤とを
用意する。そして、皮下注射針とアース電極の間に直流
重畳交流電圧を加えながら皮下注射針へ水道水を送り込
み、皮下注射針の先端から水道水が微粒子となって滴下
するという方法である。
【0005】このような液体微粒子化装置としては、例
えば、図4に示すようなものがある。すなわち、従来の
液体微粒子化装置20は、液体25を収納する収納部2
1と、液体25を噴出する先端を平らに研磨した皮下注
射針22と、皮下注射針22を帯電させる電源23と、
皮下注射針22と対向するように一定間隔をおいて設け
られたアース電極24からなる。
【0006】この液体微粒子化装置20を用いた液体2
5の微粒子化方法は、以下のようなものである。まず、
電源23によって皮下注射針22に電圧を印加してお
く。次に、収納部21内に収容された液体25を皮下注
射針22内を通過させて噴出させる。このとき、液体2
5は、電圧を印加された皮下注射針22内を通過するこ
とによって、帯電状態となる。また、皮下注射針22と
アース電極24の間には、電界が形成されており、帯電
状態となっている液体25は、さらに細かく微粒子化さ
れることになる。
【0007】なお、この電気乳化を利用して生成した液
体微粒子は、スプレーや超音波キャビテーション等を使
用する場合と比べ、粒度分布が小さいという利点があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液体微粒子化装置には次のような問題点があった。 1.液体微粒子化装置にスプレーやキャビテーションを
用いた場合には、生成した液体微粒子の粒度分布が広
い。
【0009】2.液体微粒子化装置に皮下注射針または
それに相当するものを用いた場合には、生成した液体微
粒子の粒度分布は狭いものの、液体微粒子の生成速度が
9.6cc/minと遅く、皮下注射針1本から一度に
噴出できる液体微粒子の数が少なく、効率が悪い。ま
た、得られる液体微粒子の粒径も404μmと比較的大
きい。
【0010】本発明の目的は、効率よく液体微粒子を生
成できるとともに、粒度分布が狭く、かつ、粒径が小さ
い液体微粒子を生成できる液体微粒子化装置および液体
微粒子化方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明にかかる
液体微粒子化装置は、液体を収納する収納部と、前記収
納部内で前記液体を帯電させる液体帯電手段と、前記液
体を噴出する噴出孔を有する噴出部とからなることを特
徴とする。
【0012】このような構成にすることによって、上記
液体を電気乳化を利用して、粒度分布が狭く、粒径の小
さい液体微粒子を生成することができる。また、微粒子
化する液体をあらかじめ収納部内で液体帯電手段によっ
て帯電させておくため、噴出部において帯電させる必要
がなく、噴出部の材質を導電体に限定しなくてもよい。
よって、噴出部の材質に所望の材質のものを用いること
ができる。
【0013】また、本願第2の発明にかかる液体微粒子
化装置においては、液体を収納する収納部と、前記収納
部内で前記液体を帯電させる液体帯電手段と、前記液体
を噴出する噴出孔を有する噴出部と、前記噴出部と空間
を置いて対向し、前記噴出部との間に電界を形成する電
界形成手段とからなることが好ましい。
【0014】このような構成にすることによって、生成
する液体微粒子をより細かくすることができる。すなわ
ち、上記電界形成手段を設けることによって、上記噴出
部との間に強い電界を形成することができるので、噴出
する液体の微粒子化をより促進させることができる。
【0015】また、本願第3の発明にかかる液体微粒子
化装置においては、液体を収納する収納部と、前記収納
部内で前記液体を帯電させる液体帯電手段と、前記液体
を噴出する噴出孔を有する噴出部と、前記噴出部と空間
を置いて対向し、前記噴出部との間に電界を形成する電
界形成手段と、前記収納部内の前記液体を前記噴出部方
向へ押圧する液体押圧手段とからなることが好ましい。
【0016】このような構成にすることによって、上記
噴出部に設けられた噴出孔の径が小さいため液体の自重
だけでは噴出しにくい場合であっても、上記液体押圧手
段を用いて噴出部に向かって液体を押圧することによ
り、上記のような噴出孔からも液体を噴出させることが
できる。すなわち、より小さい粒径の液体微粒子を効率
よく生成させることができる。
【0017】また、本願第4の発明にかかる液体微粒子
化装置においては、前記噴出部は、複数の前記噴出孔を
有する多孔体であることが好ましい。
【0018】このような噴出部にすることによって、一
度に多数の微粒子を生成することができるため、液体微
粒子を効率よく生成させることができる。
【0019】また、本願第5の発明にかかる液体微粒子
化装置は、前記液体帯電手段は、前記収納部内であっ
て、かつ、前記噴出部近傍に設けられていることが好ま
しい。
【0020】このような個所に上記液体帯電手段を設け
ることによって、噴出部が設けられている側と反対側か
ら上記収納部内に液体帯電手段を挿入する必要がなくな
り、同位置に設ける必要がある液体押圧手段と設置スペ
ースの点で干渉することがない。また、液体帯電手段を
収納部の外部から収納部内に挿入するのではなく、収納
部内に設けるので、収納部自体の気密性を高めることが
できる。
【0021】また、本願第6の発明にかかる液体微粒子
化装置においては、前記液体帯電手段は、網状のもの、
格子状のもの、または、多孔体であって、前記収納部内
に設けられることが好ましい。このような液体帯電手段
にすることによって、上記収納部内に設けられていて
も、液体の噴出を阻害することのない液体帯電手段とす
ることができる。
【0022】また、本願第7の発明にかかる液体微粒子
化方法は、液体を帯電させるステップと、帯電した前記
液体を噴出部から噴出させるステップと、前記噴出した
液体を電界空間に飛粒させるステップとからなることを
特徴とする。
【0023】このようなステップで液体を微粒子化する
ことによって、上記液体を電気乳化を利用して、粒度分
布が狭く、粒径の小さい液体微粒子を生成することがで
きる。また、微粒子化する液体をあらかじめ液体帯電手
段によって帯電させておくため、噴出部において帯電さ
せる必要がなく、噴出部の材質を導電体に限定しなくて
もよい。よって、噴出部の材質に所望の材質のものを用
いることができる。
【0024】
【発明の実施形態】本発明の液体の微粒子化装置に用い
られる液体としては、水のほか、各種酸・アルカリや塩
を含んだ水溶液、オイル、灯油、溶融したワックス、液
体塗料や液体樹脂等の有機系液体、溶融したはんだ等の
液体金属、もしくはこれらの混合物等の電気乳化する程
度の粘度を有するものであれば、どのような液体に対し
ても用いることができる。
【0025】本発明の収納部は、内部に液体を収納する
ためのもので、液体を収納する空間を有していれば、そ
の形状は特に限定するものではない。少なくとも噴出部
へと通じる開口部を有する構造になっている。なお、噴
出部を保持するためのホルダを別途設けてもよい。ま
た、液体押圧手段を設ける場合には、噴出部と対向する
位置に液体に圧力をかけるためのもう一方の開口部を設
けてもよい。
【0026】また、収納部の材質は、強度、耐食性、加
工性などの点から、ステンレス、真鍮、黄銅、リン青銅
等の金属のほか、ガラス、陶器等の無機物や、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル等の有機物などが挙げられるが、
特に限定するものではない。
【0027】また、本発明に用いられる液体帯電手段
は、収納部内の液体を帯電させるためのもので、収納部
内の液体を帯電させることができるのであれば、その材
質、形状などは特に限定しない。具体的には、収納部内
へ挿入された電極棒や、電極板、多孔体あるいはメッシ
ュ状の電極等が挙げられる。なお、電源は、収納部の内
部に設けても、収納部の外部に設けてもどちらでもよい
が、収納スペースや噴出部周囲の電界を歪ませないよう
にするためなどの理由から、収納部の外部に設けること
が好ましい。
【0028】また、本発明に用いられる噴出部は、液体
を噴出させる噴出孔を有している。噴出部の材質として
は、金属、セラミック、ガラス等が挙げられる。特にこ
れらに限定するものではないが、好ましくは、表面処理
がしやすく、安価であるという理由からガラスである。
また、噴出部は、導電体であっても絶縁体であってもど
ちらでもよい。噴出部の形状としては、円板状、筒状等
があるが、いずれの形状であっても、1個以上の噴出孔
を有する必要がある。なお、噴出部は、液体を効率よく
微粒子化するために、複数の噴出孔を有していることが
好ましい。さらに好ましくは、直径が0.1〜1000
μm程度の多孔体を用いることである。また、噴出部の
設置位置としては、収納部の上面、側面、底面のいずれ
でもよいが、噴出効率をよくするという理由から、収納
部の底面に設けることが好ましい。
【0029】また、本発明に用いられる電界形成手段
は、噴出部から一定距離おいた個所に設けられ、噴出部
との間に電界を形成するものである。具体的には、噴出
部に対向するように設けられた対向電極である。
【0030】また、本発明に用いられる液体押圧手段
は、収納部内の液体を噴出部方向へ押圧し、液体を噴出
孔からスムーズに噴出させるためのものである。具体的
には、収納部の外部から加圧する加圧器や、液体を直接
押圧するピストンなどが挙げられるが、特にこれらに限
定するものではない。
【0031】次に、本発明の液体微粒子化装置を実施例
に基づきさらに詳しく説明するが、本発明はかかる実施
例のみに限定されるものではない。
【0032】
【実施例】(実施例1)本発明の第1実施例である液体
微粒子化装置について説明する。図1は本発明の第1実
施例である液体微粒子化装置の概略断面図、図2は本発
明の液体微粒化装置のシリンダとホルダの接合状態を示
す断面図である。
【0033】図1に示すように、第1実施例の液体微粒
子化装置1は、収納部3と、ガラスフィルタ(噴出部)
5と、電源7aとメッシュ状電極7bとからなる液体帯
電手段7と、対向電極(電界形成手段)9と、加圧器
(液体押圧手段)11と、ケース13とからなる。
【0034】収納部3は、ステンレスからなり、内部に
液体15を収納するための空間を有するシリンダ3a
と、ガラスフィルタ5を保持し、収納部3の底部を構成
するホルダ3bとからなる。
【0035】収納部3のうちシリンダ3aは、円筒状で
あり、その下端に液体15を供給するための開口部3a
1が設けられ、上端に加圧エアを収納部3内に送風する
ための送風口3a2が設けられている。
【0036】図2のように、収納部3のうちホルダ3b
は、シリンダ3a1を内側に挿入できるような円筒状で
あり、シリンダ3a1の下部に固定される。また、ホル
ダ3bは、ガラスフィルタ5の保持部3b1を有してお
り、その保持部3b1とシリンダ3a1の下端との間にガ
ラスフィルタ5を挟み込むことによって、ガラスフィル
タ5を保持している。なお、ガラスフィルタ5とホルダ
3bとの接触面には、円環状のテフロンパッキン3b3
が設けられており、シール性を向上させている。また、
液体帯電手段7のメッシュ状電極7bをガラスフィルタ
5とシリンダ3aの下端との間に固定している。なお、
メッシュ状電極7bへ印加される電圧は、電源7aか
ら、ホルダ3bの外周側面上に設けられた端子3b2
ら、ホルダ3b、シリンダ3aを介して供給される。
【0037】また、シリンダ3aとホルダ3bとを固定
させる方法としては、シリンダ3aの外周面にねじ山を
設け、ホルダ3b内周面にねじ溝を設けて螺合させ、ホ
ルダ3bをシリンダ3aに固定する方法がとられてい
る。また、シリンダ3aとホルダ3bとの接合部には、
シリコンを材質とするOリング3b4を設けてシール性
を向上させている。
【0038】液体帯電手段7は、電力を供給する電源7
aと、液体15に電圧を印加して液体15を帯電させる
メッシュ状電極7bとからなる。
【0039】液体帯電手段7のうち電源7aは、メッシ
ュ状電極7bに電力を供給するものであり、収納部3の
外側に設けられている。印加電圧としては5kV以上の
電圧を印加できるものを使用する。
【0040】液体帯電手段7のうちメッシュ状電極7b
は、収納部3のホルダ3b上に、直接収納部3内の液体
15に接触している状態で設けられている。メッシュ状
電極7bは、ホルダ3bの外周面に設けられた端子3b
2およびホルダ3bを介して電源7aから供給された電
力を液体15に印可することによって、液体15を帯電
させる。なお、本実施例では、メッシュ状電極7bをシ
リンダ3aとガラスフィルタ5とによって挟持して固定
するとともに、シリンダ3aと導通させている。
【0041】ガラスフィルタ5は、直径30mm、厚さ
2mmの円板状であり、多数の噴出孔(図示せず)であ
る孔を有する多孔体である。このようなガラスフィルタ
5として、孔径がそろっているという特長を有するJI
S R3503を用いる。また、ガラスフィルタ5の表
面は、シランカップリング剤によって疎水性表面に処理
されている。
【0042】対向電極9は液体15の噴出部7から一定
距離をおいて、噴出部に向かって設けられる。この対向
電極9の材質としては、ステンレス、黄銅、リン青銅等
を用いることができる。対向電極9の形状は、少なくと
も噴出部の面積より大きい平面を有する平板状であり、
アース接続されている。
【0043】加圧器11は、収納部3の上方に設けら
れ、シリンダ3aの天井に設けられた送風口3a2によ
り収納部3の内部と導通している。加圧器11は、1×
10-3〜5kgf/cm2程度の圧力を収納部3内にかけて、
収納部3内に収納されている液体15をガラスフィルタ
5方向に押し出すものである。
【0044】ケース13は、収納部3のホルダ3bと対
向電極9とを含む空間を覆うものであり、このケース1
3内で液体15の噴出が行われる。なお、ケース13に
は、ケース13内の圧力を常圧に保つための細孔(図示
しない)が設けられている。
【0045】(実施例2)本発明の第2実施例である液
体微粒子化装置について説明する。図3は本発明の第2
実施例である液体微粒子化装置の概略断面図である。
【0046】図3に示すように、第2実施例の液体微粒
子化装置1は、収納部3と、ガラスフィルタ(噴出部)
5と、電源7aと電極棒7cとからなる液体帯電手段7
と、対向電極(電界形成手段)9と、ケース13とから
なる。
【0047】収納部3は、ステンレスからなり、内部に
液体15を収納するための空間を有するシリンダ3a
と、ガラスフィルタ5を保持し、収納部3の底部を構成
するホルダ3bとからなる。
【0048】収納部3のうちシリンダ3aは、円筒状で
あり、その下端に液体15を供給するための開口部3a
1が設けられ、上端は、電極棒7cを挿入するため、天
井が設けられていない。
【0049】液体帯電手段7は、電力を供給する電源7
aと、液体15に電圧を印加して液体15を帯電させる
電極棒7cとからなる。
【0050】液体帯電手段7のうち電極棒7cは、Pt
からなり、収納部3のシリンダ3aの上部から収納部3
内に挿入され、直接液体15に接触している状態で設け
られている。電極棒7cは、電源7aから供給された電
力を液体15に印可することによって、液体15を帯電
させる。
【0051】この他の構成は第1実施例と同様であるた
め、同じ図番を用いて説明を省略する。
【0052】ここで、第1実施例の液体微粒子化装置を
用いた液体微粒子化方法について説明する。 1.収納部3内に液体15を注入する。
【0053】2.液体帯電手段7の電源7aより、メッ
シュ状電極7bを介して収納部3内の液体15に10k
Vの電圧を印加し、液体15を帯電させる。このとき、
ケース13内の対向電極9により、ガラスフィルタ5と
の間に電界が形成される。
【0054】3.加圧器11により、収納部3内に0.
1kgf/cm2の圧力をかけ、液体15をガラスフィルタ5
が有する噴出孔より液体微粒子として噴出する。
【0055】(実施例3)実施例2の液体微粒子化装置
を用いて、液体の微粒子化についての実験を行った。今
回微粒子化する液体としては、純水を用意した。また、
ガラスフィルタとして、JIS R3503の細孔記号
が「1」(ポアサイズ100〜120μm)のものと、
JIS R3503の細孔記号が「4」(ポアサイズ5
〜10μm)のものの2種類を採用した。
【0056】まず、純水10ccを収納部に充填し、一
方で150ccの灯油に5ccのプロピレングリコール
モノウレラートをあらかじめ溶解させてケース内に注入
しておいた。これは、純水が微粒子化し、灯油中に落ち
たときにエマルジョン粒子として回収するためである。
【0057】次に、電極棒に10kVの電圧をかけ、真
空ポンプでケース内の圧力を500mmHgに保ち、ガ
ラスフィルタを介して純水を微粒子化し、灯油中に落ち
たW/Oエマルジョンとして回収し、その粒径を実態顕
微鏡で観察し、写真撮影後に粒子径を測定した。また、
純水10ccを全て回収し終えるまでに要した時間から
回収速度を計算した。その結果を表1に示す。なお、比
較例は、従来の皮下注射針を用いた液体微粒子化装置を
使用した場合の数値である。
【0058】
【表1】
【0059】表1に示す結果から、従来の皮下注射針を
用いた液体微粒子化装置と比べ、液体微粒子の粒径が小
さくなるとともに、粒度分布が狭く、かつ、回収速度が
速くなったことを確認した。また、ガラスフィルタを用
いた液体微粒子化装置の場合には、得られた液体微粒子
の平均粒子径±25%以内に95%以上の粒子が存在し
ていることを確認した。
【0060】
【発明の効果】本発明の液体の微粒子化装置および液体
の微粒子化方法を用いれば、効率よく液体微粒子を生成
することができるとともに、粒度分布が狭く、かつ、粒
径が小さい液体微粒子を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である液体微粒子化装置を
示す概略断面図。
【図2】本発明の液体微粒子化装置のシリンダとホルダ
の接合状態を示す断面図。
【図3】本発明の第2実施例である液体微粒子化装置を
示す概略断面図。
【図4】従来の液体微粒子化装置を示す概略断面図。
【符号の説明】 1 液体微粒子化装置 3 収納部 5 ガラスフィルタ(噴出部) 7 液体帯電手段 9 対向電極(電界形成手段) 11 加圧器(液体押圧手段) 15 液体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を収納する収納部と、前記収納部内
    で前記液体を帯電させる液体帯電手段と、前記液体を噴
    出する噴出孔を有する噴出部とからなることを特徴とす
    る液体微粒子化装置。
  2. 【請求項2】 液体を収納する収納部と、前記収納部内
    で前記液体を帯電させる液体帯電手段と、前記液体を噴
    出する噴出孔を有する噴出部と、前記噴出部と空間を置
    いて対向し、前記噴出部との間に電界を形成する電界形
    成手段とからなることを特徴とする請求項1に記載の液
    体微粒子化装置。
  3. 【請求項3】 液体を収納する収納部と、前記収納部内
    で前記液体を帯電させる液体帯電手段と、前記液体を噴
    出する噴出孔を有する噴出部と、前記噴出部と空間を置
    いて対向し、前記噴出部との間に電界を形成する電界形
    成手段と、前記収納部内の前記液体を押圧する液体押圧
    手段とからなることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の液体微粒子化装置。
  4. 【請求項4】 前記噴出部は、複数の前記噴出孔を有す
    る多孔体であることを特徴とする請求項1から請求項4
    のいずれかに記載の液体微粒子化装置。
  5. 【請求項5】 前記液体帯電手段は、前記収納部内であ
    って、かつ、前記噴出部近傍に設けられていることを特
    徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の液体
    微粒子化装置。
  6. 【請求項6】 前記液体帯電手段は、網状のもの、格子
    状のもの、または、多孔体であって、前記収納部内に設
    けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいず
    れかに記載の液体微粒子化装置。
  7. 【請求項7】液体を帯電させるステップと、 帯電した前記液体を噴出部から噴出させるステップと、 前記噴出した液体を電界空間に飛粒させるステップと、
    からなることを特徴とする液体微粒子化方法。
JP34507597A 1997-09-12 1997-12-15 液体微粒子化装置および液体微粒子化方法 Pending JPH11147055A (ja)

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