JPH1114634A - 制御装置 - Google Patents

制御装置

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JPH1114634A
JPH1114634A JP9166852A JP16685297A JPH1114634A JP H1114634 A JPH1114634 A JP H1114634A JP 9166852 A JP9166852 A JP 9166852A JP 16685297 A JP16685297 A JP 16685297A JP H1114634 A JPH1114634 A JP H1114634A
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JP
Japan
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probe
sample
voltage
control device
equation
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Pending
Application number
JP9166852A
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English (en)
Inventor
Seiji Heike
誠嗣 平家
Tomihiro Hashizume
富博 橋詰
Yasuo Wada
恭雄 和田
Munehisa Mitsuya
宗久 三矢
Masayoshi Ishibashi
雅義 石橋
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プローブ−試料表面間への電圧印加時に生ず
るプローブと試料表面との接触を防止する制御装置を提
供すること。 【解決手段】 固定櫛形電極3にばね1を介して可動櫛
形電極2及びプローブ4が取り付けられ、固定櫛形電極
3と可動櫛形電極2とが対向している。プローブ4−試
料5表面間への電圧印加時にプローブ4−試料5表面間
に働く静電引力を相殺するように、静電アクチュエータ
あるいは圧電素子を駆動することにより、プローブ4と
試料5表面との接触を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御装置に関し、
特に走査プローブ顕微鏡を用いた微細加工技術において
用いられるプローブ位置制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、走査プローブ顕微鏡を用いた微細
加工技術においては、プローブ−試料表面間への電圧パ
ルス印加、プローブによる機械的接触、通電、電気化学
反応等により表面加工を行う。この中で最も一般的に用
いられるのは電圧パルスによるものであり、凸状構造、
凹状構造の形成、及び単原子の除去、付加、移動等が行
われている。一方、走査プローブ顕微鏡はその構造上走
査速度に限界があるために加工速度が遅い。この問題を
解決するために半導体加工技術を用いて形成した集積化
微細走査プローブ顕微鏡を並列に動作させることが提案
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】集積化微細走査プロー
ブ顕微鏡においては走査機構として静電駆動型アクチュ
エータが用いられるが、これはコンデンサの静電力とバ
ネの弾性力とのつり合いにより位置を決定している。と
ころが、表面加工を行うためにプローブ−試料表面間に
電圧パルスを印加するとプローブ−試料表面間に静電引
力が働き、プローブが試料表面に接触してしまうという
問題があった。また、走査プローブ顕微鏡のプローブと
して片持ち梁を用いた場合、プローブ−試料間に働く力
と片持ち梁の弾性力とのつり合いにより位置を決定して
いる。そのため、プローブ−試料表面間に電圧パルスを
印加すると、やはり、プローブ−試料表面間に静電引力
が働き、プローブが試料表面に接触してしまうという問
題があった。本発明はプローブ−試料表面間への電圧印
加時に生ずるプローブと試料表面との接触を防止する制
御装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の制御装置は、プ
ローブ−試料表面間への電圧印加時にプローブ−試料表
面間に働く静電引力を相殺するように、静電アクチュエ
ータあるいは圧電素子を同時にあるいは直前に変位させ
ることにより、プローブと試料表面との接触を防止す
る。
【0005】
【発明の実施の形態】
(実施例1)本実施例では、静電アクチュエータを用い
た走査トンネル顕微鏡の探針位置制御を行う制御装置の
実施例を示す。図1に本発明の制御装置を示す。本装置
は固定櫛形電極3にばね1を介して可動櫛形電極2及び
プローブ4が取り付けられ、固定櫛形電極3と可動櫛形
電極2とが対向している。固定櫛形電極3と可動櫛形電
極2との間に電圧Vが印加されると、両者間にはαを定
数として数1で表される静電引力f1が作用する。
【0006】
【数1】
【0007】また、変位xが生じた時、ばね1の弾性定
数をkとしてばね1により変位を小さくする方向に数2
で表される弾性力f2が作用する。
【0008】
【数2】
【0009】そのため、数1及び数2のつり合いによ
り、数3で表されるように変位xが印加電圧Vの関数とし
て決定される。
【0010】
【数3】
【0011】そこで、探針4−試料5間を流れるトンネ
ル電流を一定に保つように固定櫛形電極3−可動櫛形電
極2間の電圧を制御装置6を用いて制御することによ
り、探針4−試料5間の距離を一定に保つことができ
る。
【0012】一方、探針4−試料5間に電圧Vaを印加し
た場合、探針4−試料5間には、数4で表される静電引
力f3が作用する。
【0013】
【数4】
【0014】ここで、βは、真空の誘電率ε、探針4−
試料5間の距離d、探針4先端の面積Sを用いて数5で表
される。
【0015】
【数5】
【0016】ここで、電圧印加によって探針4−試料5
間に作用する静電引力を相殺するために、固定櫛形電極
3−可動櫛形電極2間に印加する電圧V'は数6を解くこ
とにより求まる。
【0017】
【数6】
【0018】これを解いて、V'は数7のように求まる。
【0019】
【数7】
【0020】探針4−試料5間への電圧印加時に数7か
ら計算される電圧を固定櫛形電極3−可動櫛形電極2間
に印加することにより、探針4−試料5間距離を一定に
保つことが可能となる。あるいは、V-V'で計算される電
圧を固定櫛形電極3に印加してもよい。
【0021】本実施例では、走査トンネル顕微鏡を用い
て、探針4−試料5間にパルス電圧Vaの印加を行った場
合に、固定櫛形電極3−可動櫛形電極2間電圧Vを制御
することにより、探針4−試料5間距離dを一定に保っ
た。Vが100V、50V、30Vの時、10VのVaに
対してVをそれぞれ96.8V、43.3V、16.5
Vにすることによりdを維持できた。また、Vが100
V、50V、30Vの時、5VのVaに対してVをそれぞ
れ99.2V、48.4V、27.3Vにすることによ
りdを維持できた。
【0022】(実施例2)本実施例では、リニア静電ア
クチュエータを用いた走査トンネル顕微鏡の探針位置制
御を行う制御装置の実施例を示す。図2に本発明の制御
装置を示す。本装置は固定櫛形電極13、14にばね1
1を介して可動櫛形電極12及びプローブ15が取り付
けられ、固定櫛形電極13、14と可動櫛形電極12と
が対向している。固定櫛形電極13に電圧Vd、固定櫛形
電極14に電圧-Vd、可動櫛形電極12に電圧Vが印加さ
れると、両者間には数8で表される静電引力f4が作用す
る。
【0023】
【数8】
【0024】実施例1と同様に、電圧印加によって探針
15−試料16間に作用する静電引力を相殺するため
に、固定櫛形電極13、14及び可動櫛形電極12に印
加する電圧V',Vd'は数9を解くことにより求まる。
【0025】
【数9】
【0026】Vdを一定とすると、V'は数10のように求
まる。
【0027】
【数10】
【0028】また、Vを一定とすると、Vd'は数11のよ
うに求まる。
【0029】
【数11】
【0030】探針15−試料16間への電圧印加時に数
10から計算される電圧を可動櫛形電極12に印加する
ことにより、あるいは数11から計算される電圧を固定
櫛形電極13、14に印加することにより、探針15−
試料16間距離を一定に保つことが可能となる。あるい
は、可動櫛形電極12及び、固定櫛形電極13、14に
印加する電圧を共に数9に基づいて制御してもよい。
【0031】本実施例では、走査トンネル顕微鏡を用い
て、探針15−試料16間にパルス電圧Vaの印加を行っ
た場合に、可動櫛形電極12に印加する電圧Vを一定に
保ちながら固定櫛形電極13、14に印加する電圧Vdを
制御することにより、探針15−試料16間距離dを一
定に保った。Vdが30V、Vが100V、50V、30
Vの時、10VのVaに対してVdをそれぞれ28.4V、
26.9V、24.8Vにすることによりdを維持でき
た。Vdが30V、Vが100V、50V、30Vの時、
5VのVaに対してVdをそれぞれ29.6V、29.2
V、28.7Vにすることによりdを維持できた。ま
た、固定櫛形電極13、14に印加する電圧Vdを一定に
保ちながら可動櫛形電極12に印加する電圧Vを制御し
た場合も同様の結果が得られた。
【0032】(実施例3)本実施例では、圧電素子及び
片持ち梁を用いた原子間力顕微鏡の探針位置制御を行う
制御装置の実施例を示す。図3に本発明の制御装置を示
す。本装置はXY走査及びZ位置制御用の圧電素子21
の一端に試料22が取り付けられ、試料22に対向して
片持ち梁23が存在する。通常は片持ち梁23の変位を
変位センサ24により検知し、制御装置25を通して変
位が一定となるように圧電素子21を上下することによ
り、片持ち梁23と試料22との距離を一定に制御す
る。この時、試料22−片持ち梁23間に働く力f5と片
持ち梁23の変位x'による弾性力f6=k x'はつり合って
いる。一方、表面加工を行う場合は、制御装置25を通
して試料22−片持ち梁23間に電圧Vを印加する。こ
の時、試料22−片持ち梁23間には数12で表される
静電引力f7が作用する。
【0033】
【数12】
【0034】ここで、$\beta$は、真空の誘電率ε、試
料22−片持ち梁23間の距離d、片持ち梁23先端の
面積Sを用いて、数5で表される定数である。静電引力
による試料22−片持ち梁23間距離dのずれを相殺す
るために必要な圧電素子21の変位量xはf5+f6+f7=0を
解くことにより数13のように求まる。
【0035】
【数13】
【0036】試料22−片持ち梁23間への電圧印加時
あるいは直前に式(13)から計算される距離だけ圧電
素子21を変位させることにより、試料22−片持ち梁
23間距離を一定に保つことが可能となる。
【0037】本実施例では、原子間力顕微鏡を用いて、
試料22−片持ち梁23間にパルス電圧Vの印加を行っ
た場合に、圧電素子21の変位を制御することにより、
試料22−片持ち梁23間距離を一定に保った。この系
ではkは1 N/m、βは10の-9乗N/V/Vであり、1V、10
V、30Vの電圧を印加した場合に、圧電素子21をそ
れぞれ、1nm、100nm、1000nm変位させる
ことにより試料22−片持ち梁23間距離を維持でき
た。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、プローブ−試料表面間
への電圧印加時に生ずるプローブと試料表面との接触を
防止する制御装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】静電アクチュエータを用いた走査トンネル顕微
鏡の探針位置制御を行う制御装置を示す図。
【図2】リニア静電アクチュエータを用いた走査トンネ
ル顕微鏡の探針位置制御を行う制御装置を示す図。
【図3】圧電素子を用いた走査トンネル顕微鏡の探針位
置制御を行う制御装置を示す図。
【符合の説明】
1、11…ばね、2、12…可動櫛形電極、3、13、
14…固定櫛形電極、4、15…探針、5、16、22
…試料、6、17、25…制御装置、23…片持ち梁、
24…変位センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三矢 宗久 埼玉県比企郡鳩山町赤沼2520番地 株式会 社日立製作所基礎研究所内 (72)発明者 石橋 雅義 埼玉県比企郡鳩山町赤沼2520番地 株式会 社日立製作所基礎研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ばねを介して可動櫛形電極および探針が取
    り付けられた固定櫛形電極を有し、固定櫛形電極と可動
    櫛形電極とは対向して探針−試料間距離制御アクチュエ
    ータを形成し、探針−試料間距離制御アクチュエータを
    用いた走査プローブ顕微鏡の探針−試料間への電圧印加
    による探針−試料間距離の変化を、探針−試料間距離制
    御アクチュエータへの電圧印加により補正し、探針−試
    料間距離を所定の値に保つことを特徴とする制御装置。
  2. 【請求項2】走査プローブ顕微鏡として探針−試料間距
    離制御アクチュエータに静電アクチュエータを用いたこ
    とを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  3. 【請求項3】走査プローブ顕微鏡として探針−試料間距
    離制御アクチュエータにリニア静電アクチュエータを用
    いたことを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  4. 【請求項4】走査プローブ顕微鏡として片持ち梁を用い
    たことを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  5. 【請求項5】走査プローブ顕微鏡として探針−試料間距
    離制御アクチュエータに圧電素子を用いたことを特徴と
    する請求項4記載の制御装置。
JP9166852A 1997-06-24 1997-06-24 制御装置 Pending JPH1114634A (ja)

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JP9166852A JPH1114634A (ja) 1997-06-24 1997-06-24 制御装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007505329A (ja) * 2003-06-11 2007-03-08 アジレント・テクノロジーズ・インク 走査型プローブ顕微鏡
US7242129B2 (en) 2004-12-16 2007-07-10 Electronics And Telecommunications Research Institute Piezoelectric and electrostatic microelectromechanical system actuator
CN100360984C (zh) * 2004-05-28 2008-01-09 三星电机株式会社 转动型梳状驱动致动器以及使用该致动器的可变光学衰减器

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JP2007505329A (ja) * 2003-06-11 2007-03-08 アジレント・テクノロジーズ・インク 走査型プローブ顕微鏡
CN100360984C (zh) * 2004-05-28 2008-01-09 三星电机株式会社 转动型梳状驱动致动器以及使用该致动器的可变光学衰减器
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