JPH11139522A - 高摩擦係数樹脂組成物及びそれを用いたベルト蛇行制御装置 - Google Patents

高摩擦係数樹脂組成物及びそれを用いたベルト蛇行制御装置

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JPH11139522A
JPH11139522A JP30690297A JP30690297A JPH11139522A JP H11139522 A JPH11139522 A JP H11139522A JP 30690297 A JP30690297 A JP 30690297A JP 30690297 A JP30690297 A JP 30690297A JP H11139522 A JPH11139522 A JP H11139522A
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JP
Japan
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belt
detection ring
hardness
sliding contact
meandering
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JP30690297A
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Tatsushi Kiyotomo
達志 清友
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト蛇行制御装置において、テンションロ
ーラ8を支持する第3軸3の移動端部に配置されて、蛇
行したベルト10が乗り上げることでベルト10の寄り
を検出し、ベルト10との間の摩擦で発生する回転トル
クによって第3軸3の移動端部を移動させ、ベルト10
の寄りを逆方向に戻すために用いられる検知リング12
のベルト摺接部13の材料として、自己摩耗性及び相手
摩耗性に優れ、圧縮永久歪みが小さくて高摩擦係数が経
時的に安定した高摩擦係数樹脂組成物が得られるように
する。 【解決手段】 高摩擦係数樹脂組成物として、JIS
Aの硬度70〜90を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂
に対し、酸化亜鉛ウィスカーを10〜30重量%添加し
たものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高摩擦係数樹脂組
成物、及びそれを機能部品としての検知リングのベルト
摺接部に使用したベルト蛇行制御装置に関する技術分野
に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実開平4―60946
号、実開平4―60915号、実開平5―8101号等
の各公報に示されるように、ベルトの蛇行を検知する検
知リングを備え、この検知リングによってベルトの蛇行
状態を制御するようにしたベルト蛇行制御装置は知られ
ている。このものでは、上記検知リングは例えばベルト
を巻き掛けたテンションローラの端部に配置されてお
り、蛇行したベルトが検知リングに乗り上げることでベ
ルトの寄りを検出し、検知リングにベルトとの間の摩擦
で発生する回転トルクにより検知リングを回転させてテ
ンションローラの軸端を移動させ、ベルトの寄りを逆方
向に戻すようになっている。検知リングの形状は、ベル
トと接触するベルト摺接部の外周部にテーパ角度が与え
られたものであり、またベルト摺接部の材料は、必要な
回転トルクを発生するために高摩擦係数を有することが
求められる。
【0003】この検知リングのベルト摺接部に用いられ
る材料として、例えばPPS樹脂(ポリフェリレンサル
ファイド樹脂)にシリコンゴムを添加した高摩擦係数タ
イプの樹脂部材を使用してもよい。しかし、蛇行制御の
制御精度を向上させるには、さらに摩擦係数の高い材料
が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高摩擦係数を発生させ
るために、ベルトとの密着性に優れたエラストマー材料
の使用が考えられる。しかし、一般的に、エラストマー
材料は高摩擦係数が得られる反面、摩耗が比較的大きい
ため、表面性状が経時的に変化し、摩擦係数が不安定と
なるのは避けられない。しかも、圧縮永久歪みが大きい
ため、長時間が経過すると変形を招き、経時的に発生ト
ルクが低下するという問題がある。この耐摩耗性及び圧
縮永久歪みを改良する手段として、ガラス繊維、カーボ
ン繊維或いはチタン酸カリウムウィスカーを強化材とし
て添加する方法がある。しかし、その場合、強化材が硬
いので、相手のベルトの摩耗を促進させてしまうという
新たな問題が生じる。
【0005】このように、高摩擦係数材料において、摩
擦係数の経時安定性、自己摩耗性、相手摩耗性の全てを
同時に満足することができないのが現状である。特に、
検知リングにおいては、その外周部がベルトと常に摺接
しているため、高い耐摩耗性が必要となる。
【0006】この発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、自己摩耗性及び相手摩耗性に優れ、圧
縮永久歪みが小さくて高摩擦係数が経時的に安定して得
られる高摩擦係数樹脂組成物及びそれを検知リングとし
て用いたベルト蛇行制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、高摩擦係数樹脂組成物は、
JIS Aの硬度70〜90を有する熱可塑性ポリウレ
タン樹脂に対し、酸化亜鉛ウィスカーが10〜30重量
%添加されている構成とした。
【0008】上記酸化亜鉛ウィスカーはチタン酸カリウ
ムウィスカーと同様に、ガラス繊維やカーボン繊維より
も微細なウィスカーであるが、チタン酸カリウムウィス
カーが針状結晶であるのに対して、酸化亜鉛ウィスカー
は3次元に延びた4つの脚部を有する形状をしているの
で、この酸化亜鉛ウィスカーを樹脂材料に添加すること
で、補強効果が発現されて耐摩耗性が向上する。
【0009】上記酸化亜鉛ウィスカーの添加量は、10
重量%未満であると、耐摩耗性向上の効果が小さくなる
一方、30重量%を越えると、組成物の硬度が高くなり
過ぎ、摩擦係数が低下してしまうので、10〜30重量
%の範囲が必要である。
【0010】また、一般的に、摺接材料に対し、ガラス
繊維やカーボン繊維を強化材として用いた場合、材料の
耐摩耗性は向上するが、その一方で相手材を攻撃して大
きく摩耗させてしまうことが生じる。また、チタン酸カ
リウムウィスカーについても、程度は小さいが同様の傾
向を持つ。しかし、この発明のように、酸化亜鉛ウィス
カーを使用すると、その酸化亜鉛ウィスカー特有の性質
として、酸化亜鉛ウィスカー自体の硬度が低く、しかも
相手材への攻撃性が低いため、相手材を摩耗させる働き
が極めて小さくなる。よって材料の耐摩耗性が向上して
も、相手材の摩耗は殆ど生じない。
【0011】また、酸化亜鉛ウィスカーは3次元の形状
であるため、樹脂の流動による繊維の配向の乱れが少な
く、組成物の摩擦特性は安定している。
【0012】使用する熱可塑性ポリウレタン樹脂の硬度
(酸化亜鉛ウィスカー添加前の硬度)は、JIS Aの
硬度で70〜90の範囲が必要である。すなわち、硬度
70未満のポリウレタン樹脂では、ウィスカーによる補
強効果が小さく、耐摩耗性が十分に得られない一方、硬
度90を越えると、ポリウレタン樹脂単独でも摩擦係数
が低くなり、必要な摩擦係数を得られないからである。
【0013】請求項2の発明では、上記請求項1の高摩
擦係数樹脂組成物を、ベルト蛇行制御装置においてベル
ト蛇行を検知する検知リングとして用いる。
【0014】すなわち、この発明では、複数のローラ間
に掛け渡されて走行するベルトの蛇行を制御するように
したベルト蛇行制御装置として、上記少なくとも1つの
ローラの軸端部にローラに対し相対回転可能に取り付け
られ、蛇行するベルトが乗り上げるベルト摺接部を有し
ていて該ベルト摺接部へのベルト乗上げにより回転駆動
される検知リングと、この検知リングの回転によって上
記ローラの軸端部を他のローラの軸端部に対し相対移動
させて上記ベルトを検知リングから離れる方向に蛇行さ
せる蛇行切換制御手段とを備え、上記検知リングのベル
ト摺接部は、JIS Aの硬度70〜90を有する熱可
塑性ポリウレタン樹脂に酸化亜鉛ウィスカーを10〜3
0重量%添加してなる高摩擦係数樹脂組成物で構成され
ていることを特徴としている。
【0015】この構成によれば、蛇行するベルトが検知
リングのベルト摺接部に乗り上げて検知リングがローラ
と同じ方向に回転すると、この検知リングの回転に伴
い、蛇行切換制御手段により上記ローラの軸端部が他の
ローラの軸端部に対し相対移動して、上記ベルトが検知
リングから離れる方向に蛇行する。つまり、ベルトが検
知リングに対し接近する方向及び離れる方向に交互に蛇
行しながら走行する。
【0016】そのとき、上記検知リングのベルト摺接部
が、上記請求項1の発明と同じ高摩擦係数樹脂組成物、
すなわちJIS Aの硬度70〜90を有する熱可塑性
ポリウレタン樹脂に酸化亜鉛ウィスカーを10〜30重
量%添加してなる樹脂組成物であるので、ベルト摺接部
とその相手材であるベルトとの間の摩擦係数を長期間に
亘り高く保つとともに、双方の耐摩耗性を向上させるこ
とができ、検知リングのベルト摺接による回転トルクを
安定確保してベルト蛇行制御装置の制御精度の長期間に
亘る向上維持を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図2及び図3は本発明の実施形態
に係るベルト蛇行制御装置を示し、1は水平に配置され
た第1軸、2は第1軸1の水平方向の側方に水平に配置
された第2軸、3は第1及び第2軸1,2間の上方に第
1軸1と平行に配置された第3軸であって、第1軸1は
移動不能に固定支持されている。一方、第2軸2は、第
1軸1と非平行状態、つまりその一端部(図2の右側端
部)が水平面に対し上下方向に所定距離だけずれた状態
で移動不能に固定支持されている。また、第3軸3は基
本的に第1軸1と平行に配置されているが、その第2軸
2の一端部に対応する一端部(図2の右側端部)が第1
軸1から離れるに連れて水平面に対し斜め下側に向かう
X方向に所定距離だけ移動可能に支持されている。
【0018】上記第1軸1上には駆動ローラ6が回転可
能に支持され、この駆動ローラ6は図外の駆動モータに
より駆動されて回転する。また、第2軸2上には従動ロ
ーラ7が、また第3軸3上にはテンションローラ8がそ
れぞれ回転可能に支持され、これら3つのローラ6〜8
に例えばプリンタ用転写ベルト等を構成する広幅の平ベ
ルト10が巻き掛けられており、駆動モータによる駆動
ローラ6の駆動回転によってベルト10を3つのローラ
6〜8間で走行させるようになっている。
【0019】上記第3軸3の移動端部(図2の右側端
部)には検知リング12がテンションローラ8に僅かな
間隙をあけた状態で回転可能、つまりテンションローラ
8に対し相対回転可能に取り付けられている。この検知
リング12は、図1に示すように、テンションローラ8
側に位置していて、蛇行するベルト10が乗り上げるベ
ルト摺接部13と、テンションローラ8と反対側に位置
する駆動部14とが一体に形成されたもので、上記ベル
ト摺接部13は、そのテンションローラ8側の端部の外
径がテンションローラ8と同じ外径に、また駆動部14
側の端部の外径がテンションローラ8よりも大きな外径
にそれぞれ設定されていて、テンションローラ8側から
駆動部14側に向かって外径が大きくなる断面テーパ形
状に形成されており(テーパ角θは例えばθ=2°)、
このベルト摺接部13へ蛇行するベルト10が寄って乗
り上げることで、検知リング12が回転駆動される。
【0020】一方、駆動部14は全体に亘り同じ外径を
有する円柱状のもので、その外周の上端部にはワイヤ部
材16(又は紐部材でもよい)の一端部が取付固定され
ている。このワイヤ部材16は、駆動部14外周におい
て駆動ローラ6側の半部に巻き付けられた後、その他端
部が上記X方向に延びて図外の固定体に連結固定されて
おり、ワイヤ部材16により、上記検知リング12の回
転に伴い、テンションローラ8を支持する第3軸3の一
端部(移動端部)を他のローラ6,7の軸1,2の一端
部に対し相対移動させてベルト10を検知リング12か
ら離れる方向に寄せるように蛇行させる蛇行切換制御手
段が構成されている。
【0021】そして、上記第2軸2の軸心の第1軸1に
対するずれによってベルト10を走行時に第3軸3上の
検知リング12側に寄せ、このベルト10の幅方向の一
端部を検知リング12のベルト摺接部13に乗り上げさ
せて検知リング12を図3で反時計回り方向に回転さ
せ、図4に示す如く、検知リング12の駆動部14でワ
イヤ部材16を巻き取って、検知リング12を支持する
第3軸3の移動端部をX方向に移動させることで、第3
軸3の軸心を第1軸1に対し非平行状態に変位させてベ
ルト10を検知リング12と反対側に寄せ、これらのベ
ルト10の検知リング12側及び検知リング12と反対
側への各寄り動作をバランスさせながらベルト10を走
行させるようにしている。
【0022】本発明の特徴は、上記検知リング12にお
けるベルト摺接部13の材料にある。すなわち、このベ
ルト摺接部13には高摩擦係数樹脂組成物が用いられ、
その組成物は、JIS Aの硬度70〜90を有する熱
可塑性ポリウレタン樹脂に対し、酸化亜鉛ウィスカーが
10〜30重量%添加されてなるものである。
【0023】上記酸化亜鉛ウィスカーの添加量は、10
重量%未満であると、ベルト摺接部13の耐摩耗性向上
の効果が小さくなる一方、30重量%を越えると、ベル
ト摺接部13の硬度が高くなり過ぎて摩擦係数が低下し
てしまうので、10〜30重量%の範囲が必要である。
【0024】また、熱可塑性ポリウレタン樹脂の硬度
は、JIS Aの硬度70未満では、ウィスカーによる
補強効果が小さくて耐摩耗性が十分に得られない一方、
硬度90を越えると、ポリウレタン樹脂単独でも摩擦係
数が低くなり、ベルト10の乗上げ時に検知リング12
に必要な回転トルクが得られないので、JIS Aの硬
度で70〜90の範囲が必要である。
【0025】したがって、この実施形態においては、駆
動モータによる駆動ローラ6の回転によってベルト10
が3つのローラ6〜8間を走行すると、そのベルト10
の寄りによって幅方向の一端部が検知リング12のベル
ト摺接部13に乗り上げ、このベルト摺接部13とベル
ト10との間の摩擦で発生する回転トルクによって検知
リング12が回転して、その駆動部14によるワイヤ部
材16の巻取りによりテンションローラ8(第3軸3)
の移動端部がX方向に移動し、ベルト10の寄りが逆方
向に戻され、以上の動作を繰り返す。
【0026】そのとき、上記検知リング12のベルト摺
接部13は、JIS Aの硬度70〜90を有する熱可
塑性ポリウレタン樹脂に酸化亜鉛ウィスカーが10〜3
0重量%添加されている高摩擦係数樹脂組成物からなる
ものであるので、ベルト10から検知リング12に回転
トルクを与えるのに十分な高い摩擦係数が得られる。
【0027】また、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂に添
加される酸化亜鉛ウィスカーは、ガラス繊維やカーボン
繊維よりも微細であるとともに、針状結晶であるチタン
酸カリウムウィスカーとは異なって3次元に延びた4つ
の脚部を有する形状をしているので、この酸化亜鉛ウィ
スカーの添加により熱可塑性ポリウレタン樹脂に対する
補強効果が良好に発現され、検知リング12のベルト摺
接部13の耐摩耗性を向上させることができる。
【0028】また、上記酸化亜鉛ウィスカー特有の性質
として、その酸化亜鉛ウィスカー自体の硬度が低い上
に、さらに相手材への攻撃性が低い性質があり、この特
性を持つ酸化亜鉛ウィスカーを強化材として使用してい
るので、相手材たるベルト10を摩耗させる働きは極め
て小さくなる。このため、検知リング12のベルト摺接
部13の耐摩耗性を向上させつつ、そのベルト10に対
する摩耗をも大きく抑制することができる。
【0029】さらに、上記酸化亜鉛ウィスカーは3次元
の形状であるので、ポリウレタン樹脂の流動による繊維
の配向の乱れが少なく、検知リング12による安定した
摩擦特性が得られる。
【0030】以上のことから、検知リング12のベルト
摺接部13の自己摩耗性及び相手摩耗性をいずれも高め
るとともに、圧縮永久歪みを小さくして高摩擦係数を経
時的に安定して得ることができる。よって、ベルト蛇行
制御装置の制御精度を長期間に亘り安定して高めること
ができる。
【0031】
【実施例】次に、具体的に実施した実施例について説明
する。実施例1〜3及び比較例1〜6として、検知リン
グにおけるベルト摺接部の材質を変更し、走行試験機に
よりベルト蛇行制御装置におけるベルト走行精度、検知
リング、ベルトの摩耗、摩擦係数の比較を行った。尚、
ベルトの材質はPET(ポリエチレンテレフタレート樹
脂)、厚さは0.1mm、幅は270mm、ローラの径
は16mmであった。また、試験条件として、ベルト周
速度は150mm/sec、ベルト張力の付与のための
バックテンションは5.9N(0.6kgf)、ベルト
走行時間は4時間、検知リングのベルト摺接部のテーパ
角θはθ=2°であった。
【0032】実施例1〜3及び比較例1〜6についての
具体的構成及びその試験結果を表1に示す。表1中の
「検知リング摩耗」の項における評価は以下の結果を示
している。 優:殆ど摩耗なし。 良:若干摩耗あるが表面は平坦である。 不可:著しく摩耗し表面に段差ができている。 また、「ベルト摩耗」の項における評価は以下の結果を
示している。 優:殆ど摩耗なし。 良:若干摩耗あるが形状に変化なし。 不可:著しく摩耗し端部がささくれている。 また、「ベルト蛇行量」は25μm以下を合格とする。
【0033】
【表1】
【0034】この表1から、酸化亜鉛ウィスカーの添加
量を10〜30重量%にした実施例1〜3では、熱可塑
性ポリウレタン樹脂にガラス繊維、カーボン繊維、チタ
ン酸カリウムウィスカーをそれぞれ添加した比較例4〜
6に比べ検知リング及びベルトの双方の摩耗をいずれも
大きく低減できること、酸化亜鉛ウィスカーの添加量を
40重量%にした比較例3やPPS樹脂にシリコンゴム
を添加した比較例1よりもさらに高い摩擦係数が長時間
経過後も安定して得られることが判る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
高摩擦係数樹脂組成物によると、JIS Aの硬度70
〜90を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂に対し、酸化
亜鉛ウィスカーを10〜30重量%添加したものとした
ことにより、自己摩耗性や相手摩耗性に優れるととも
に、高摩擦係数が経時的に安定した高摩擦係数樹脂組成
物が容易に得られる。
【0036】請求項2の発明によると、上記請求項1の
高摩擦係数樹脂組成物をベルト蛇行制御装置の検知リン
グにおけるベルト摺接部として使用することで、そのベ
ルト蛇行制御装置の長期間に亘る制御精度の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るベルト蛇行制御装置
の要部を示す正面図である。
【図2】ベルト蛇行制御装置の全体構成を概略的に示す
斜視図である。
【図3】ベルト蛇行制御装置の全体構成を概略的に示す
側面図である。
【図4】ベルト蛇行制御装置の作動を示す拡大側面図で
ある。
【符号の説明】
10 ベルト 12 検知リング 13 ベルト摺接部 16 ワイヤ部材(蛇行切換制御手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JIS Aの硬度70〜90を有する熱
    可塑性ポリウレタン樹脂に対し、酸化亜鉛ウィスカーが
    10〜30重量%添加されていることを特徴とする高摩
    擦係数樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 複数のローラ間に掛け渡されて走行する
    ベルトの蛇行を制御するようにしたベルト蛇行制御装置
    であって、 上記少なくとも1つのローラの軸端部にローラに対し相
    対回転可能に取り付けられ、蛇行するベルトが乗り上げ
    るベルト摺接部を有していて該ベルト摺接部へのベルト
    乗上げにより回転駆動される検知リングと、 上記検知リングの回転によって上記ローラの軸端部を他
    のローラの軸端部に対し相対移動させて上記ベルトを検
    知リングから離れる方向に蛇行させる蛇行切換制御手段
    とを備え、 上記検知リングのベルト摺接部は、JIS Aの硬度7
    0〜90を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂に酸化亜鉛
    ウィスカーを10〜30重量%添加してなる高摩擦係数
    樹脂組成物で構成されていることを特徴とするベルト蛇
    行制御装置。
JP30690297A 1997-11-10 1997-11-10 高摩擦係数樹脂組成物及びそれを用いたベルト蛇行制御装置 Withdrawn JPH11139522A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6672983B2 (en) 2000-12-21 2004-01-06 The Goodyear Tire & Rubber Company Power transmission drive system
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JP2012149735A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Sumitomo Rubber Ind Ltd Oaローラおよびoaローラ用コーティング剤
CN104291083A (zh) * 2014-10-24 2015-01-21 河北工程大学 矿用皮带输送机自动纠偏装置

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