JPH11138646A - 三次元形状熱加工装置、ニクロム線成形装置及び被加工物製造装置 - Google Patents

三次元形状熱加工装置、ニクロム線成形装置及び被加工物製造装置

Info

Publication number
JPH11138646A
JPH11138646A JP9325440A JP32544097A JPH11138646A JP H11138646 A JPH11138646 A JP H11138646A JP 9325440 A JP9325440 A JP 9325440A JP 32544097 A JP32544097 A JP 32544097A JP H11138646 A JPH11138646 A JP H11138646A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nichrome wire
thermal processing
shape
workpiece
dimensional
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9325440A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Mori
正春 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP9325440A priority Critical patent/JPH11138646A/ja
Publication of JPH11138646A publication Critical patent/JPH11138646A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は加熱したニクロム線で被加工物を高速
かつ高精度に三次元形状に熱加工する三次元形状熱加工
装置、当該三次元形状熱加工装置で使用するニクロム線
を任意形状に成形するニクロム線成形装置及び当該三次
元形状熱加工装置で加工する被加工物を製造する被加工
物製造装置を提供する。 【解決手段】三次元形状熱加工装置1は、テーブル上に
被加工物7を固定支持させ、作製対象の三次元加工物の
熱加工に適した形状のニクロム線8の熱加工具5を水性
面内回転機構4の先端に取り付ける。三次元形状熱加工
装置1は、ニクロム線8を所定温度に加熱し、直交座標
ロボット2により熱加工具5を被加工物7上に位置決め
する。三次元形状熱加工装置1は、作製する三次元加工
物の形状に合わせて、直交座標ロボット2のアーム3及
び水平面内回転機構4を駆動して等速加工軌跡を生成し
て、熱加工具5のニクロム線8により被加工物7を熱切
断し、切断の終端まで被加工物7を熱切断すると、アー
ム3を移動してニクロム線8を被加工物7から引き抜い
て、三次元加工物の作製が完了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元形状熱加工
装置、ニクロム線成形装置及び被加工物製造装置に関
し、詳細には、加熱したニクロム線で被加工物を高速か
つ高精度に三次元形状に熱加工する三次元形状熱加工装
置、当該三次元形状熱加工装置で使用するニクロム線を
任意形状に成形するニクロム線成形装置及び当該三次元
形状熱加工装置で加工する被加工物を製造する被加工物
製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、製品を製作する前に製品の外観の
評価等を行うために、試作品、設計モデル等として予め
三次元物体を試作することが行われている。このような
三次元物体の形成方法としては、近時、設計段階からす
ぐにその原型を得ることのできる方法として、CAD/
CAMデータ等のコンピュータの三次元物体の立体情報
に基づいて、三次元物体を形成することが行われてい
る。
【0003】従来、この種の三次元物体の形成技術とし
ては、紙あるいはプラスチック等からなるシート材を三
次元物体形成材料として用い、該シート材を重ね合わせ
て三次元物体を形成するもの(以下、従来技術1とい
う。)が知られている。
【0004】この従来技術は、例えば、複数のシート材
を重ね合わせた状態で互いに接着し、複数のシート材の
各々を形成対象である三次元物体の断面形状データに応
じて切断して、当該切断されたシート材の三次元物体の
形成に用いられない不要部分を除去することにより、三
次元物体を形成したり、複数のシート材を重ね合わせた
状態で接着し、該複数枚のシート材のうち最上部に位置
するシート材をレーザービーム等で形成対象の三次元物
体の断面形状に沿って切断し、切断されたシート材の不
要部分を除去する動作を繰り返すことにより、三次元物
体を形成している。
【0005】また、他の従来の三次元物体形成方法とし
ては、形成対象の三次元物体の断面形状に応じて、光を
光硬化性樹脂に照射し、該光硬化性樹脂をその断面毎に
段階的に硬化させて三次元物体を形成するもの(以下、
従来技術2という。)が知られている。
【0006】この従来技術2は、例えば、液状の光硬化
性樹脂に形成対象の三次元物体の断面形状データに応じ
て光を照射し、この光硬化性樹脂を硬化させることで、
三次元物体を形成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術にあっては、以下のような問題があった。すなわ
ち、従来技術1の三次元物体形成技術にあっては、複雑
な形状の三次元物体を形成しようとすると、切断された
状態にある三次元物体形成材料における三次元物体を形
成しない部分(以下、不要部分という。)が、容易には
除去されず、複雑な形状の三次元物体を形成することが
できない。
【0008】すなわち、不要部分を除去する際に、形成
途中にある三次元物体に除去しようとする不要部分が引
っかかって、適切に除去することがでず、複雑な形状の
三次元物体を形成することができないという問題があっ
た。
【0009】また、従来技術2の三次元物体形成技術に
あっては、従来技術1に比較して、複雑な形状の三次元
物体を形成することはできるが、材料として高価な光硬
化性樹脂を使用する必要があるとともに、光硬化樹脂を
硬化させる光を発生させる高価な光源装置を必要とし、
高価なものとなるという問題があった。また、三次元物
体全体を光硬化性樹脂を硬化させることにより形成する
ため、光硬化性樹脂を硬化させるのに時間を要し、三次
元物体を形成するのに長時間を要するという問題があっ
た。
【0010】さらに、最終的に形成される三次元物体に
着目すると、従来技術1により形成される三次元物体
は、形成に際して三次元物体形成材料としてのシート材
を接着させるための接着剤の厚みを一定に保つことが困
難であり、所望の形状を正確に再現することが困難で、
高精度の三次元物体を形成することが困難であるという
問題があった。また、従来技術2により形成される三次
元物体は、その全体が光硬化性樹脂からなるため、脆
く、壊れやすいだけでなく、形成された三次元物体の重
量が重たく、取り扱い性が悪いという問題があった。
【0011】また、三次元モデルをCADで作製した
後、CAMでSTL形式ファイルにデータ変換していた
ため、座標変換誤差が発生しやすく、ファイル変換に手
間を要するという問題があった。
【0012】さらに、近時、三次元形状の加工は、上記
試作品や設計モデル等の三次元物体の試作に限らず、例
えば、服飾生地の立体裁断、自動車用座席シート材やエ
アバッグ材の高速で柔軟な裁断、炉用断熱材の任意形状
の裁断や穴あけ、祭事装飾用発泡プラスチック材の任意
形状の切断、教育機器用の発泡プラスチック材の任意形
状の切断、物理化学における原子・分子モデルの作製、
生物学におけるDNA構造や人体モデルの作製及びスポ
ーツ器具用繊維強化樹脂(FRP)の自由形状の切断等
が要望されている。
【0013】そこで、請求項1記載の発明は、熱加工具
の支持体に取り付けられた任意形状のニクロム線を、加
熱手段により所定温度に加熱して、加熱されたニクロム
線により容易に切断可能な被加工物に対して、位置決め
機構により、当該加熱したニクロム線を三次元空間で位
置決めして、加熱されたニクロム線により被加工物を切
断して三次元形状に熱加工することにより、従来の除去
加工や光造形よりも迅速に加工することができるととも
に、切り屑等をも発生せず、清浄に三次元熱加工処理を
行うことのできる安価な三次元形状熱加工装置を提供す
ることを目的としている。
【0014】請求項2記載の発明は、位置決め機構とし
て、直交座標ロボットを利用することにより、三次元形
状熱加工装置を簡単で軽量な構造にすることができると
ともに、高速にかつ高精度に三次元熱加工を行うことの
できる三次元形状熱加工装置を提供することを目的とし
ている。
【0015】請求項3記載の発明は、位置決め機構とし
て、垂直多関節ロボットを利用することにより、被加工
物に対してニクロム線を任意の角度で位置決めして熱加
工を行うことができるとともに、関節数を6以上設ける
ことで、被加工物の裏面加工をも行うことができ、より
高速にかつより高精度に三次元熱加工を行うことができ
るとともに、冗長性が向上して、一部の関節が故障した
場合にも加工を行うことができ、MTTRを低減させ、
また、稼働率を向上させることのできる三次元形状熱加
工装置を提供することを目的としている。
【0016】請求項4記載の発明は、位置決め機構を、
支持体を当該面内で回転させることにより当該支持体に
取り付けられたニクロム線を回転させる回転機構を備え
たものとすることにより、回転対称な形状の加工を簡単
に行うことができ、より高速にかつより高精度に三次元
熱加工を行うことのできる三次元形状熱加工装置を提供
することを目的としている。
【0017】請求項5記載の発明は、熱工具の支持体に
取り付けられた任意形状のニクロム線を、加熱手段によ
り所定温度に加熱して、当該加熱したニクロム線に対し
て、加熱されたニクロム線により容易に切断可能な被加
工物を位置決め機構により三次元空間で位置決めして、
加熱されたニクロム線により被加工物を切断して三次元
形状に熱加工することにより、ワイヤ放電加工や帯ノコ
盤等のように、ニクロム線の送りにより被加工物を三次
元形状に熱加工して、従来の除去加工や光造形よりも大
幅に迅速に加工することができるとともに、切り屑等を
も発生せず、清浄に三次元熱加工処理を行うことのでき
る安価な三次元形状熱加工装置を提供することを目的と
している。
【0018】請求項6記載の発明は、位置決め機構を、
熱加工具を着脱可能に保持する着脱保持機構を備えたも
のとすることにより、熱加工具を適時交換して、より多
くの任意形状の熱加工を迅速に行うことのできる三次元
形状熱加工装置を提供することを目的としている。
【0019】請求項7記載の発明は、ニクロム線に、形
状記憶合金を接合して、加熱手段によりニクロム線を加
熱すると、当該形状記憶合金の記憶する形状にニクロム
線を成形することにより、ニクロム線の形状を、ニクロ
ム線を加熱前には、コンパクトな形状とし、加熱する
と、加工に対応した形状に変化させ、被加工物の中ぐり
や裏面加工等を簡単かつ容易に行うことができ、利用性
の良好な三次元形状熱加工装置を提供することを目的と
している。
【0020】請求項8記載の発明は、被加工物として、
熱可塑性樹脂を使用することにより、比較的低温のニク
ロム線で被加工物を熱加工することができ、より一層熱
加工精度の良好な三次元形状熱加工装置を提供すること
を目的としている。
【0021】請求項9記載の発明は、被加工物として、
発泡熱可塑性樹脂を使用することにより、ニクロム線で
被加工物を熱加工する際に被加工物がニクロム線に及ぼ
す加工反力を小さくして、熱加工具、特に、ニクロム線
の寿命を向上させることができるとともに、より一層熱
加工精度の良好な三次元形状熱加工装置を提供すること
を目的としている。
【0022】請求項10記載の発明は、被加工物とし
て、ゴム材を使用することにより、機械加工で加工の困
難なゴム材を、容易に熱加工により三次元形状に加工す
ることができ、利用性の良好な三次元形状熱加工装置を
提供することを目的としている。
【0023】請求項11記載の発明は、ニクロム線を巻
き出し及び巻き取りして適時に供給するニクロム線供給
機構をさらに設けることにより、ニクロム線の加工精度
を維持し、より一層熱加工精度を向上させるとともに、
利用性の良好な三次元形状熱加工装置を提供することを
目的としている。
【0024】請求項12記載の発明は、三次元形状熱加
工装置を熱加工する三次元形状モデルを作製するCAD
ソフトを搭載する情報処理手段を備えたものとするとも
に、当該情報処理手段により、CADソフトで作製され
た三次元形状モデルデータに基づいて位置決め機構を位
置決め制御することにより、三次元形状モデルの作製か
ら被加工物の熱加工までを一貫して行い、より一層高速
に、かつ、高精度に三次元形状の熱加工を行うことので
きる三次元形状熱加工装置を提供することを目的として
いる。
【0025】請求項13記載の発明は、情報処理手段
に、CADソフトにより作成された三次元形状モデルデ
ータをGコードに変換する変換ソフトをさらに搭載し、
当該変換ソフトで変換した三次元形状モデルデータのG
コードにより位置決め機構を位置決め制御することによ
り、速やかにかつ高精度にデータ変換して、より一層高
速に、かつ、より一層高精度に三次元形状の熱加工を行
うことのできる三次元形状熱加工装置を提供することを
目的としている。
【0026】請求項14記載の発明は、情報処理手段
が、CADソフトにより熱加工する三次元形状モデルの
断面形状が定義指定されると、当該断面形状データに基
づいて位置決め機構を介してニクロム線を並進、回転等
の移動動作を行わせて、被加工物を三次元形状に熱加工
することにより、CADでの描画操作に応じて、直接ニ
クロム線の運動を制御して、設計と加工の実時間処理を
行い、より一層高速に、かつ、高精度に三次元形状の熱
加工を行うことのできる三次元形状熱加工装置を提供す
ることを目的としている。
【0027】請求項15記載の発明は、熱加工具のニク
ロム線の線長を極端に短く形成し、情報処理手段で、三
次元形状モデルデータを補間ソフトにより所定の数値補
間して、当該数値補間した三次元形状モデルデータに基
づいて位置決め機構を微細制御することにより、数値補
間による微少区間線分を組み合わせて、任意の自由曲面
をより一層精度良く熱加工することのできる三次元形状
熱加工装置を提供することを目的としている。
【0028】請求項16記載の発明は、空気圧によりシ
リンダロッドを突出させる複数の空気圧シリンダのシリ
ンダロッドの突出方向にニクロム線を配置し、シリンダ
ロッドの突出量を検出する検出手段の検出結果に応じ
て、各空気圧シリンダの駆動を制御して各シリンダロッ
ドの突出量を制御し、当該突出したシリンダロッドでニ
クロム線を任意形状に成形することにより、三次元熱加
工に使用するニクロム線の形状を瞬時に所望の形状に曲
げ加工することのできるニクロム線成形装置を提供する
ことを目的としている。
【0029】請求項17記載の発明は、所定の液体を所
定圧力で噴射する複数の液体噴射ノズルの当該液体の噴
射方向にニクロム線を配置し、ニクロム線の形状を検出
する形状検出手段の検出結果に応じて、各液体噴射ノズ
ルの駆動を制御して、液体噴射ノズルから噴射された液
体でニクロム線を任意形状に成形することにより、三次
元熱加工に使用するニクロム線の形状を瞬時に所望の形
状に曲げ加工することのできるニクロム線成形装置を提
供することを目的としている。
【0030】請求項18記載の発明は、押圧面がニクロ
ム線の成形形状に対応する形状に形成された少なくとも
一対のオス型とメス型を有した成形型の当該押圧面の間
にニクロム線を配置し、押圧機構により成形型の押圧面
を押圧して、ニクロム線を任意形状に成形することによ
り、三次元熱加工に使用するニクロム線の形状を瞬時に
所望の形状に曲げ加工することのできるニクロム線成形
装置を提供することを目的としている。
【0031】請求項19記載の発明は、複数の素材を素
材供給手段により混合手段に供給し、混合手段で混合し
て、三次元形状に熱加工される被加工物としての発泡熱
可塑性樹脂を製造する際に、素材供給手段により混合手
段に供給する素材の供給量を調整して、任意の発泡数の
発泡熱可塑性樹脂を製造することにより、発泡熱可塑性
樹脂の発泡数を低減してニクロム線による三次元形状の
熱加工の加工精度を向上させ、また、気泡数を増加ある
いは大径化してニクロム線による三次元形状の熱加工の
加工速度を向上させることのできる被加工物製造装置を
提供することを目的としている。
【0032】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の三
次元形状熱加工装置は、所定の支持体に任意形状のニク
ロム線の取り付けられた熱加工具と、前記ニクロム線を
所定温度に加熱する加熱手段と、前記熱加工具が取り付
けられ前記加熱されたニクロム線により容易に切断可能
な被加工物に対して前記熱加工具の前記ニクロム線を三
次元空間で位置決めする位置決め機構と、を備え、前記
被加工物に対して前記位置決め機構により前記熱加工具
の前記ニクロム線を位置決めして前記加熱されたニクロ
ム線により前記被加工物を切断して三次元形状に熱加工
することにより、上記目的を達成している。
【0033】上記構成によれば、熱加工具の支持体に取
り付けられた任意形状のニクロム線を、加熱手段により
所定温度に加熱して、加熱されたニクロム線により容易
に切断可能な被加工物に対して、位置決め機構により、
当該加熱したニクロム線を三次元空間で位置決めして、
加熱されたニクロム線により被加工物を切断して三次元
形状に熱加工するので、従来の除去加工や光造形よりも
迅速に加工することができるとともに、切り屑等をも発
生せず、清浄に三次元熱加工処理を行うことができる。
【0034】この場合、例えば、請求項2に記載するよ
うに、前記位置決め機構は、直交座標ロボットであって
もよい。
【0035】上記構成によれば、位置決め機構として、
直交座標ロボットを利用しているので、三次元形状熱加
工装置を簡単で軽量な構造にすることができるととも
に、高速にかつ高精度に三次元熱加工を行うことができ
る。
【0036】また、例えば、請求項3に記載するよう
に、前記位置決め機構は、垂直多関節ロボットであって
もよい。
【0037】上記構成によれば、位置決め機構として、
垂直多関節ロボットを利用することにより、被加工物に
対してニクロム線を任意の角度で位置決めして熱加工を
行うことができるとともに、関節数を6以上設けること
で、被加工物の裏面加工をも行うことができ、より高速
にかつより高精度に三次元熱加工を行うことができると
ともに、冗長性が向上して、一部の関節が故障した場合
にも加工を行うことができ、MTTRを低減させ、ま
た、稼働率を向上させることができる。
【0038】さらに、例えば、請求項4に記載するよう
に、前記位置決め機構は、前記支持体を当該面内で回転
させることにより当該支持体に取り付けられた前記ニク
ロム線を回転させる回転機構を、備えていてもよい。
【0039】上記構成によれば、位置決め機構を、支持
体を当該面内で回転させることにより当該支持体に取り
付けられたニクロム線を回転させる回転機構を備えたも
のとしているので、回転対称な形状の加工を簡単に行う
ことができ、より高速にかつより高精度に三次元熱加工
を行うことができる。
【0040】請求項5記載の発明の三次元形状熱加工装
置は、所定の支持体に任意形状のニクロム線の取り付け
られた熱加工具と、前記ニクロム線を所定温度に加熱す
る加熱手段と、前記熱加工具を所定位置で保持する保持
機構と、前記加熱されたニクロム線により容易に切断可
能な被加工物を保持するとともに、当該被加工物を前記
保持機構に保持された前記熱加工具の前記ニクロム線に
対して三次元空間で位置決めする位置決め機構と、を備
え、前記熱加工具の前記ニクロム線に対して前記被加工
物を位置決めして前記加熱されたニクロム線により前記
被加工物を切断して三次元形状に熱加工することによ
り、上記目的を達成している。
【0041】上記構成によれば、熱工具の支持体に取り
付けられた任意形状のニクロム線を、加熱手段により所
定温度に加熱して、当該加熱したニクロム線に対して、
加熱されたニクロム線により容易に切断可能な被加工物
を位置決め機構により三次元空間で位置決めして、加熱
されたニクロム線により被加工物を切断して三次元形状
に熱加工するので、ワイヤ放電加工や帯ノコ盤等のよう
に、ニクロム線の送りにより被加工物を三次元形状に熱
加工して、従来の除去加工や光造形よりも大幅に迅速に
加工することができるとともに、切り屑等をも発生せ
ず、清浄に三次元熱加工処理を行うことができる。
【0042】上記各場合において、例えば、請求項6に
記載するように、前記位置決め機構は、前記熱加工具を
着脱可能に保持する着脱保持機構を、さらに備えていて
もよい。
【0043】上記構成によれば、位置決め機構を、熱加
工具を着脱可能に保持する着脱保持機構を備えたものと
しているので、熱加工具を適時交換して、より多くの任
意形状の熱加工を迅速に行うことができる。
【0044】また、例えば、請求項7に記載するよう
に、前記ニクロム線は、形状記憶合金が接合されてお
り、前記加熱手段により前記ニクロム線が加熱されるこ
とにより当該形状記憶合金の記憶する形状に成形される
ものであってもよい。
【0045】上記構成によれば、ニクロム線に、形状記
憶合金を接合して、加熱手段によりニクロム線を加熱す
ると、当該形状記憶合金の記憶する形状にニクロム線を
成形するので、ニクロム線の形状を、ニクロム線を加熱
前には、コンパクトな形状とし、加熱すると、加工に対
応した形状に変化させ、被加工物の中ぐりや裏面加工等
を簡単かつ容易に行うことができ、利用性を向上させる
ことができる。
【0046】さらに、例えば、請求項8に記載するよう
に、前記被加工物は、熱可塑性樹脂であってもよい。
【0047】上記構成によれば、被加工物として、熱可
塑性樹脂を使用しているので、比較的低温のニクロム線
で被加工物を熱加工することができ、より一層熱加工精
度を向上させることができる。
【0048】また、例えば、請求項9に記載するよう
に、前記被加工物は、発泡熱可塑性樹脂であってもよ
い。
【0049】上記構成によれば、被加工物として、発泡
熱可塑性樹脂を使用しているので、ニクロム線で被加工
物を熱加工する際に被加工物がニクロム線に及ぼす加工
反力を小さくして、熱加工具、特に、ニクロム線の寿命
を向上させることができるとともに、より一層熱加工精
度を向上させることができる。
【0050】さらに、例えば、請求項10に記載するよ
うに、前記被加工物は、ゴム材であってもよい。
【0051】上記構成によれば、被加工物として、ゴム
材を使用しているので、機械加工で加工の困難なゴム材
を、容易に熱加工により三次元形状に加工することがで
き、三次元形状熱加工装置の利用性を向上させることが
できる。
【0052】また、例えば、請求項11に記載するよう
に、前記三次元形状熱加工装置は、前記ニクロム線を巻
き出し及び巻き取りして適時に供給するニクロム線供給
機構を、さらに備えていてもよい。
【0053】上記構成によれば、ニクロム線を巻き出し
及び巻き取りして適時に供給するニクロム線供給機構を
さらに設けているので、ニクロム線の加工精度を維持
し、より一層熱加工精度を向上させることができるとと
もに、三次元形状熱加工装置の利用性を向上させること
ができる。
【0054】さらに、例えば、請求項12に記載するよ
うに、前記三次元形状熱加工装置は、熱加工する三次元
形状モデルを作製するCADソフトを搭載して、当該C
ADソフトで作製された前記三次元形状モデルデータに
基づいて前記位置決め機構を位置決め制御する情報処理
手段を、さらに備えていてもよい。
【0055】上記構成によれば、三次元形状熱加工装置
を熱加工する三次元形状モデルを作製するCADソフト
を搭載する情報処理手段を備えたものとするともに、当
該情報処理手段により、CADソフトで作製された三次
元形状モデルデータに基づいて位置決め機構を位置決め
制御しているので、三次元形状モデルの作製から被加工
物の熱加工までを一貫して行うことができ、より一層高
速に、かつ、高精度に三次元形状の熱加工を行うことが
できる。
【0056】また、例えば、請求項13に記載するよう
に、前記情報処理手段は、前記CADソフトにより作成
された三次元形状モデルデータをGコードに変換する変
換ソフトをさらに搭載し、当該変換ソフトで変換した前
記三次元形状モデルデータのGコードにより前記位置決
め機構を位置決め制御するものであってもよい。
【0057】上記構成によれば、情報処理手段に、CA
Dソフトにより作成された三次元形状モデルデータをG
コードに変換する変換ソフトをさらに搭載し、当該変換
ソフトで変換した三次元形状モデルデータのGコードに
より位置決め機構を位置決め制御しているので、速やか
にかつ高精度にデータ変換して、より一層高速に、か
つ、より一層高精度に三次元形状の熱加工を行うことが
できる。
【0058】さらに、例えば、請求項14に記載するよ
うに、前記情報処理手段は、前記CADソフトにより熱
加工する三次元形状モデルの断面形状が定義指定される
と、当該断面形状データに基づいて前記位置決め機構を
介して前記ニクロム線を並進、回転等の移動動作を行わ
せて、前記被加工物を三次元形状に熱加工するものであ
ってもよい。
【0059】上記構成によれば、情報処理手段が、CA
Dソフトにより熱加工する三次元形状モデルの断面形状
が定義指定されると、当該断面形状データに基づいて位
置決め機構を介してニクロム線を並進、回転等の移動動
作を行わせて、被加工物を三次元形状に熱加工するの
で、CADでの描画操作に応じて、直接ニクロム線の運
動を制御して、設計と加工の実時間処理を行うことがで
き、より一層高速に、かつ、高精度に三次元形状の熱加
工を行うことができる。
【0060】また、例えば、請求項15に記載するよう
に、前記熱加工具は、前記線長が極端に短く形成され、
前記情報処理手段は、前記三次元形状モデルデータを所
定の数値補間する補間ソフトをさらに搭載し、当該数値
補間した前記三次元形状モデルデータに基づいて前記位
置決め機構を微細制御するものであってもよい。
【0061】上記構成によれば、熱加工具のニクロム線
の線長を極端に短く形成し、情報処理手段で、三次元形
状モデルデータを補間ソフトにより所定の数値補間し
て、当該数値補間した三次元形状モデルデータに基づい
て位置決め機構を微細制御するので、数値補間による微
少区間線分を組み合わせて、任意の自由曲面をより一層
精度良く熱加工することができる。
【0062】請求項16記載のニクロム線成形装置は、
加熱されたニクロム線により被加工物を切断して三次元
形状に熱加工する三次元形状熱加工装置に利用される前
記ニクロム線の形状を成形するニクロム線成形装置であ
って、空気圧によりシリンダロッドを突出させる複数の
空気圧シリンダと、前記空気圧シリンダの前記シリンダ
ロッドの突出位置を検出する検出手段と、前記検出手段
の検出した前記シリンダロッドの突出位置に基づいて前
記各空気圧シリンダの駆動を制御する制御手段と、を備
え、前記空気圧シリンダの前記シリンダロッドの突出方
向に前記ニクロム線を配置して、前記検出手段の検出結
果に応じて前記制御手段により前記各空気圧シリンダの
駆動を制御して前記各シリンダロッドの突出量を制御
し、当該突出したシリンダロッドにより前記ニクロム線
を任意形状に成形することにより、上記目的を達成して
いる。
【0063】上記構成によれば、空気圧によりシリンダ
ロッドを突出させる複数の空気圧シリンダのシリンダロ
ッドの突出方向にニクロム線を配置し、シリンダロッド
の突出量を検出する検出手段の検出結果に応じて、各空
気圧シリンダの駆動を制御して各シリンダロッドの突出
量を制御し、当該突出したシリンダロッドでニクロム線
を任意形状に成形しているので、三次元熱加工に使用す
るニクロム線の形状を瞬時に所望の形状に曲げ加工する
ことができる。
【0064】請求項17記載のニクロム線成形装置は、
加熱されたニクロム線により被加工物を切断して三次元
形状に熱加工する三次元形状熱加工装置に利用される前
記ニクロム線の形状を成形するニクロム線成形装置であ
って、所定の液体を所定圧力で噴射する複数の液体噴射
ノズルと、前記ニクロム線の形状を検出する形状検出手
段と、前記形状検出手段の検出した前記ニクロム線の形
状に基づいて前記各液体噴射ノズルの駆動を制御する制
御手段と、を備え、前記液体噴射ノズルの噴射する前記
液体の噴射方向に前記ニクロム線を配置して、前記形状
検出手段の検出結果に応じて前記制御手段により前記各
液体噴射ノズルの駆動を制御して、前記液体噴射ノズル
から噴射された前記液体により前記ニクロム線を任意形
状に成形することにより、上記目的を達成している。
【0065】上記構成によれば、所定の液体を所定圧力
で噴射する複数の液体噴射ノズルの当該液体の噴射方向
にニクロム線を配置し、ニクロム線の形状を検出する形
状検出手段の検出結果に応じて、各液体噴射ノズルの駆
動を制御して、液体噴射ノズルから噴射された液体でニ
クロム線を任意形状に成形するので、三次元熱加工に使
用するニクロム線の形状を瞬時に所望の形状に曲げ加工
することができる。
【0066】請求項18記載のニクロム線成形装置は、
加熱されたニクロム線により被加工物を切断して三次元
形状に熱加工する三次元形状熱加工装置に利用される前
記ニクロム線の形状を成形するニクロム線成形装置であ
って、押圧面が前記ニクロム線の成形形状に対応する形
状に形成された少なくとも一対のオス型とメス型を有し
た成形型と、前記成形型を保持するとともに前記オス型
と前記メス型の前記押圧面を押圧する押圧機構と、を備
え、前記押圧ニクロム線を前記オス型と前記メス型の前
記押圧面の間に挿入し、前記押圧機構により前記成形型
の前記押圧面を押圧して、前記ニクロム線を任意形状に
成形することにより、上記目的を達成している。
【0067】上記構成によれば、押圧面がニクロム線の
成形形状に対応する形状に形成された少なくとも一対の
オス型とメス型を有した成形型の当該押圧面の間にニク
ロム線を配置し、押圧機構により成形型の押圧面を押圧
して、ニクロム線を任意形状に成形するので、三次元熱
加工に使用するニクロム線の形状を瞬時に所望の形状に
曲げ加工することができる。
【0068】請求項19記載の被加工物製造装置は、複
数の素材を混合することにより製造されるとともに、前
記素材の混合割合により発泡数の変化する発泡熱可塑性
樹脂を被加工物として、加熱されたニクロム線により当
該被加工物を切断して三次元形状に熱加工する三次元形
状熱加工装置に利用される前記被加工物である前記発泡
熱可塑性樹脂を製造する被加工物製造装置であって、前
記複数の素材を混合して、前記発泡熱可塑性樹脂を生成
する混合手段と、前記混合手段に前記複数の素材を供給
するとともに当該各素材の供給量を調整可能な素材供給
手段と、を備え、前記素材供給手段により前記混合手段
に供給する前記素材の供給量を調整して、任意の発泡数
の前記発泡熱可塑性樹脂を製造することにより、上記目
的を達成している。
【0069】上記構成によれば、複数の素材を素材供給
手段により混合手段に供給し、混合手段で混合して、三
次元形状に熱加工される被加工物としての発泡熱可塑性
樹脂を製造する際に、素材供給手段により混合手段に供
給する素材の供給量を調整して、任意の発泡数の発泡熱
可塑性樹脂を製造するので、発泡熱可塑性樹脂の発泡数
を低減してニクロム線による三次元形状の熱加工の加工
精度を向上させることができるとともに、気泡数を増加
あるいは大径化してニクロム線による三次元形状の熱加
工の加工速度を向上させることができる。
【0070】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0071】図1〜図3は、本発明の三次元形状熱加工
装置の第1の実施の形態を示す図であり、本実施の形態
は、熱加工具を水平面内回転機構を備えた直交座標ロボ
ットに取り付けたものである。
【0072】図1は、本発明の三次元形状熱加工装置の
第1の実施の形態を適用した三次元形状熱加工装置1の
平面図、図2は、当該三次元形状熱加工装置1の正面
図、図3は、三次元熱加工装置1で熱加工されて作製さ
れた三次元加工物Pの斜視図である。
【0073】図1及び図2において、三次元形状熱加工
装置1は、直交座標ロボット2のアーム3に水平面内回
転機構4が固定されており、水平面内回転機構4の先端
には、熱加工具5が着脱可能に取り付けられている。直
交座標ロボット2(位置決め機構)は、作製対象の三次
元加工物Pの三次元形状データに基づく自動制御によ
り、あるいは、手動操作により水平面内で熱加工具5を
平行移動させるとともに、垂直方向に移動させる。
【0074】熱加工具5は、図2に示すように、水平面
内回転機構4に着脱可能に取り付けられる支持体6と、
支持体6に取り付けられて被加工物7を熱加工する所定
形状のニクロム線8が着脱可能に取り付けられており、
図示しないテーブル上に固定支持された被加工物7に熱
加工を施して所望の形状の三次元加工物Pを作製するの
に適した形状のニクロム線8のものが適宜交換して取り
付けられる。
【0075】上記水平面内回転機構(回転機構)4は、
水平面内回転機構4の中心軸を中心として、水平面内回
転機構4に取り付けられた支持体6を水平面内で回転さ
せ、支持体6が水平面内で回転されることにより、支持
体6に固定されたニクロム線8が、水平面内で回転され
る。
【0076】三次元形状熱加工装置1は、図示しない
が、加熱制御部を備えており、加熱制御部(加熱手段)
は、ニクロム線8に通電して被加工物7を適切に熱加工
するのに適切な温度にニクロム線8を加熱制御する。
【0077】被加工物7は、所定温度に加熱制御された
ニクロム線8により熱切断加工を行うことのできる部
材、例えば、発泡熱可塑性樹脂(ポリウレタン、ポリス
チロール、ポリプロピレン、塩化ビニール及びポリエチ
レン等)、熱可塑性樹脂あるいはゴム(例えば、シリコ
ンゴム等)が使用される。
【0078】次に、本実施の形態の作用を説明する。三
次元形状熱加工装置1は、三次元加工物Pを作製する
際、テーブル上に被加工物7を固定支持させ、作製対象
の三次元加工物Pを作製するのに適した形状のニクロム
線8の熱加工具5を水性面内回転機構4の先端に取り付
ける。三次元形状熱加工装置1は、この熱加工具5のニ
クロム線8に、加熱制御部により被加工物7を熱加工す
るのに適した温度に加熱し、直交座標ロボット2により
熱加工具5をテーブル上の被加工物7上に位置決めす
る。
【0079】次に、三次元形状熱加工装置1は、作製す
る三次元加工物Pの形状に合わせて、直交座標ロボット
2のアーム3及び水平面内回転機構4を駆動して等速加
工軌跡を生成して、熱加工具5のニクロム線8により被
加工物7を熱切断し、切断の終端まで被加工物7を熱切
断すると、アーム3を移動してニクロム線8を被加工物
7から引き抜いて、三次元加工物Pの作製が完了する。
このニクロム線8を被加工物7から引き抜く際、三次元
形状熱加工装置1は、ニクロム線8を所定角度、例え
ば、5度傾斜させてからニクロム線8を引き抜く。この
ようにすると、被加工物7、すなわち、三次元加工物P
の切断面にびびりが発生することを防止することがで
き、三次元加工物Pにびびり痕が残ることを防止するこ
とができる。
【0080】このように、本実施の形態の三次元形状熱
加工装置1は、熱加工具5の支持体6に取り付けられた
任意形状のニクロム線8を、加熱制御部により所定温度
に加熱して、被加工物7に対して、位置決め機構として
の直交座標ロボット2により、当該加熱したニクロム線
8を三次元空間で位置決めして、加熱されたニクロム線
8により被加工物7を切断して三次元形状に熱加工して
いる。
【0081】したがって、従来の除去加工や光造形より
も迅速に加工することができるとともに、切り屑等をも
発生せず、清浄に三次元熱加工処理を行うことができ
る。
【0082】また、位置決め機構として、直交座標ロボ
ット2を利用しているので、三次元形状熱加工装置1を
簡単で軽量な構造にすることができるとともに、高速に
かつ高精度に三次元熱加工を行うことができる。
【0083】さらに、直交座標ロボット2に、支持体6
を当該面内で回転させることにより当該支持体6に取り
付けられたニクロム線8を回転させる水平面内回転機構
4を設けているので、回転対称な形状の加工を簡単に行
うことができ、より高速にかつより高精度に三次元熱加
工を行うことができる。
【0084】また、被加工物7として、熱可塑性樹脂を
使用すると、比較的低温のニクロム線8で被加工物7を
熱加工することができ、より一層熱加工精度を向上させ
ることができる。
【0085】さらに、被加工物7として、発泡熱可塑性
樹脂を使用すると、ニクロム線8で被加工物7を熱加工
する際に被加工物7がニクロム線8に及ぼす加工反力を
小さくすることができ、熱加工具5、特に、ニクロム線
8の寿命を向上させることができるとともに、より一層
熱加工精度を向上させることができる。
【0086】また、被加工物7として、ゴム材を使用す
ると、機械加工で加工の困難なゴム材を、容易に熱加工
により三次元形状に加工することができ、三次元形状熱
加工装置1の利用性を向上させることができる。
【0087】図4及び図5は、本発明の三次元形状熱加
工装置の第2の実施の形態を示す図であり、本実施の形
態は、熱加工具を任意位置に位置決め可能な垂直多関節
ロボットのアームに自動工具交換機構を介して取り付け
たものである。
【0088】なお、本実施の形態の説明において、上記
第1の実施の形態と同様の構成部分には、同一の符号を
付して、その詳細な説明を省略する。
【0089】図4は、本発明の三次元形状熱加工装置の
第2の実施の形態を適用した三次元形状熱加工装置10
正面図であり、図4において、三次元形状熱加工装置1
0は、三次元空間で位置決め及び姿勢制御可能な6自由
度垂直多関節ロボット11のアーム12の先端にATC
(自動工具交換機構)13を介して熱加工具5が取り付
けられている。ATC(着脱保持機構)13は、垂直多
関節ロボット11の操作により先端に取り付ける工具を
自在に自動交換し、三次元形状熱加工装置10は、この
ATC13を使用して、作製対象の三次元加工物P(図
5参照)の形状に適切な熱加工具5を自動交換する。熱
加工具5は、上記第1の実施の形態と同様に、支持板6
とニクロム線8を備えており、ニクロム線8により被加
工物7を熱切断して、三次元加工物Pを熱加工する。
【0090】本実施の形態の三次元形状熱加工装置10
で三次元加工物Pを作製するには、テーブル上に被加工
物7を固定支持させ、作製対象の三次元加工物Pを作製
するのに適した形状のニクロム線8の熱加工具5をAT
C13に自動装着する。三次元形状熱加工装置10は、
この熱加工具5のニクロム線8に、加熱制御部により被
加工物7を熱加工するのに適した温度に加熱し、テーブ
ル上の被加工物7上に垂直多関節ロボット11により位
置決めする。
【0091】次に、三次元形状熱加工装置10は、作製
する三次元加工物Pの形状に合わせて、垂直多関節ロボ
ット11のアーム12を駆動して等速加工軌跡を生成し
て、ニクロム線8により被加工物7を熱切断し、切断の
終端まで被加工物7を熱切断すると、ニクロム線8を被
加工物7から引き抜いて、三次元加工物Pの作製が完了
する。このニクロム線8を被加工物7から引き抜く際、
ニクロム線8を所定角度、例えば、5度傾斜させてから
ニクロム線8を引き抜く。このようにすると、被加工物
7、すなわち、三次元加工物Pの切断面にびびりが発生
することを防止することができ、三次元加工物Pにびび
り痕が残ることを防止することができる。
【0092】そして、熱加工具5を、被加工物7の加工
形状に応じた形状のニクロム線8の熱加工具5に変更す
る際には、熱加工具5の保管場所にアーム12を移動し
て、ATC13により、目的とするニクロム線8の熱加
工具13と自動交換する。
【0093】このように、本実施の形態の三次元熱加工
装置10は、熱加工具5の支持体6に取り付けられた任
意形状のニクロム線8を、加熱制御部により所定温度に
加熱して、加熱されたニクロム線8により容易に切断可
能な被加工物7に対して、位置決め機構としての垂直多
関節ロボット11により、当該加熱したニクロム線8を
三次元空間で位置決めして、加熱されたニクロム線8に
より被加工物7を切断して三次元形状に熱加工してい
る。
【0094】したがって、従来の除去加工や光造形より
も迅速に加工することができるとともに、切り屑等をも
発生せず、清浄に三次元熱加工処理を行うことができ
る。
【0095】特に、位置決め機構として、垂直多関節ロ
ボット11を利用しているので、被加工物7に対してニ
クロム線8を任意の角度で位置決めして熱加工を行うこ
とができるとともに、関節数を6以上設けることで、被
加工物7の裏面加工をも行うことができ、より高速にか
つより高精度に三次元熱加工を行うことができるととも
に、冗長性が向上して、一部の関節が故障した場合にも
加工を行うことができ、MTTRを低減させ、また、稼
働率を向上させることができる。
【0096】また、熱加工具5を垂直多関節ロボット1
1のアーム12に着脱保持機構であるATC13を介し
て着脱可能に保持させているので、熱加工具5を適時自
動交換して、より多くの任意形状の熱加工を迅速に行う
ことができる。
【0097】なお、上記各実施の形態において、熱加工
具5のニクロム線8は、予め三次元加工物Pの形状に合
わせて、所定の形状に形成されているが、ニクロム線8
としては、予め三次元加工物Pを熱加工するのに適した
形状に形成されているものに限るものではなく、例え
ば、図6に示すように、ニクロム線20に、形状記憶合
金を接合し、通常温度時には、図6に実線で示すよう
に、所定の細長い形状を維持し、熱加工時の温度に加熱
されると、図6に破線で示すように、接合された形状記
憶合金の形状変化に応じて、三次元加工物Pの加工形状
に適した形状に形状変化するものであってもよい。
【0098】このような形状記憶合金で形成したニクロ
ム線20を使用すると、図6に示すように、予め被加工
物7に細長い穴7aを形成しておき、当該穴7aに、図
6に実線で示す細長い形状のニクロム線20を挿入し、
その後、熱加工温度にニクロム線20を加熱すると、ニ
クロム線20は、説後された形状記憶合金の形状変化に
伴って、図6に破線で示す加工形状に適した形状に形状
変化する。形状変化したニクロム線20を、例えば、回
転させることにより中ぐりして、図7に示すように、所
定形状の中ぐり部21の形成された三次元加工物Pを容
易に熱加工することができる。
【0099】図8は、本発明の三次元形状熱加工装置の
第3の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、三
次元CADの描画による設計と同時に三次元加工物を熱
加工するものである。
【0100】なお、本実施の形態の説明において、上記
第2の実施の形態と同様の構成部分には、同一の符号を
付して、その詳細な説明を省略する。
【0101】図8は、本発明の三次元形状熱加工装置の
第3の実施の形態を適用した三次元形状熱加工装置30
の正面図である。
【0102】三次元熱加工装置30は、アーム12の先
端にATC13を介して熱加工具5の取り付けられた6
自由度垂直多関節ロボット11とワークステーション3
1が接続コード32により接続されており、熱加工具5
は、支持板6とニクロム線8を備えている。
【0103】ワークステーション(情報処理手段)31
は、本体33とディスプレイ34及び三次元加工物Pの
形状モデルを作製するのに必要な入力ツール、例えば、
マウスやキーボード等を備えており、本体33内には、
三次元CAD(Computer Aided Design )ソフトと当該
三次元CADソフトの描画コマンドを、例えば、Gコー
ドにコンバートするコンバータソフト等が搭載されてい
る。ワークステーション31は、三次元CADソフトに
より三次元モデル、すなわち、三次元加工物Pの形状モ
デルが描画されると、当該三次元加工物Pの形状モデル
をコンバータソフトによりGコードにコンバートして、
垂直多関節ロボット11の動作を制御する。
【0104】本実施の形態の三次元形状熱加工装置30
で三次元加工物Pを作製するには、ワークステーション
31で、作製対象である三次元加工物Pの形状モデルを
作製し、ワークステーション31のCAD上で作製した
形状モデルを定義すると、当該加工段面形状のCADデ
ータがコンバートソフトにより、例えば、Gコードにコ
ンバートして、垂直多関節ロボット11をコントロール
する。
【0105】垂直多関節ロボット11は、アーム12先
端にATC13を介して三次元加工物Pを熱加工するの
に適した形状のニクロム線8の熱加工具5が取り付けら
れており、この熱加工具5のニクロム線8を熱加工に適
した温度に温度調整して、加工原点に待機する。また、
垂直多関節ロボット11のテーブル上に被加工物7が載
置されている。
【0106】垂直多関節ロボット11は、ワークステー
ション31の制御下で動作して、加熱されたニクロム線
8を移動し、被加工物7を熱加工する。例えば、ワーク
ステーション31は、CADにより断面形状の押し出し
動作により、三次元加工物Pの形状モデルが、図8に示
すような立方体が定義されると、当該定義データをコン
バータソフトで変換した変換データ、例えば、Gコード
化して、垂直多関節ロボット11を制御し、垂直多関節
ロボット11は、当該形状モデルに応じた形状のニクロ
ム線8の熱加工具5の姿勢を、定義された立方体の断面
形状に保って、必要距離並進動作しつつ被加工物7を熱
加工して、立方体の三次元加工物Pを作製する。
【0107】したがって、三次元形状熱加工装置30を
熱加工する三次元形状モデルを作製するCADソフトを
搭載するワークステーション31を備えたものとすると
もに、当該ワークステーション31により、CADソフ
トで作製された三次元形状モデルデータに基づいて垂直
多関節ロボット11を位置決め制御している。
【0108】したがって、三次元形状モデルの作製から
被加工物7の熱加工までを一貫して行うことができ、よ
り一層高速に、かつ、高精度に三次元形状の熱加工を行
うことができる。
【0109】また、ワークステーション31に、CAD
ソフトにより作成された三次元形状モデルデータをGコ
ードに変換する変換ソフトをさらに搭載し、当該変換ソ
フトで変換した三次元形状モデルデータのGコードによ
り垂直多関節ロボット11を位置決め制御しているの
で、速やかにかつ高精度にデータ変換して、より一層高
速に、かつ、より一層高精度に三次元形状の熱加工を行
うことができる。
【0110】さらに、ワークステーション31が、CA
Dソフトにより熱加工する三次元形状モデルの断面形状
が定義指定されると、当該断面形状データに基づいて垂
直多関節ロボット11を介してニクロム線8を並進、回
転等の移動動作を行わせて、被加工物7を三次元形状に
熱加工しているので、CADでの描画操作に応じて、直
接ニクロム線8の運動を制御して、設計と加工の実時間
処理を行うことができ、より一層高速に、かつ、高精度
に三次元形状の熱加工を行うことができる。
【0111】なお、この場合、熱加工具5のニクロム線
8を、例えば、図9に示すように、極力短い長さのもの
とし、CADで作製された三次元加工物Pの形状モデル
を数値補間動作、例えば、NURBS(ナーブス)補間
動作やB−SPLINE(B−スプライン)補間動作す
ることにより、図9に示すように、非球面等の自由曲面
を被加工物7に任意に熱加工して、三次元加工物Pを作
製するようにしてもよい。
【0112】また、上記各実施の形態においては、熱加
工具5を位置決め機構である直交座標ロボット2や垂直
多関節ロボット11に取り付けて、熱加工具5のニクロ
ム線8を被加工物7に対して位置決めして、熱加工を行
っているが、逆に、熱加工具5を、例えば、テーブル上
に固定し、被加工物7を直交座標ロボット2や垂直多関
節ロボット11等の位置決め機構に取り付けて、被加工
物7を熱加工工具5に対して位置決めして、熱加工を行
うようにしてもよい。
【0113】このようにすると、ワイヤ放電加工や帯ノ
コ盤等のように、ニクロム線8の送りにより被加工物7
を三次元形状に熱加工して、従来の除去加工や光造形よ
りも大幅に迅速に加工することができるとともに、切り
屑等をも発生せず、清浄に三次元熱加工処理を行うこと
ができる。
【0114】図10は、本発明のニクロム線成形装置の
第1の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、三
次元形状熱加工装置で使用するニクロム線を空気圧シリ
ンダを使用して任意形状に容易に成形するものである。
【0115】図10は、本発明のニクロム線成形装置の
第1の実施の形態を適用したニクロム線成形装置40の
要部正面図であり、図10において、ニクロム線成形装
置40は、複数の空気圧シリンダ41a〜41e、各空
気圧シリンダ41a〜41eのシリンダロッド42a〜
42eの変位量を測定する変位計測器43、空気圧シリ
ンダ41a〜41eに供給される圧縮空気を制御する電
磁弁及びニクロム線成形装置40を制御する制御部等を
備えている。
【0116】各空気圧シリンダ41a〜41eは、図示
しない空圧ポンプあるいは圧縮空気ボンベ等から所定圧
力の圧縮空気が供給されるとともに、図示しない電磁弁
により当該圧縮空気の供給が調整され、当該圧縮空気の
供給量に対応した量だけそれぞれシリンダロッド42a
〜42eを突出させる。
【0117】このシリンダロッド42a〜42eの先端
の突出する位置に形成対象の直線状のニクロム線44が
配置され、突出するシリンダロッド42a〜42eの先
端がニクロム線44を押圧することにより、シリンダロ
ッド42a〜42eの突出量に対応した形状にニクロム
線44を成形する。
【0118】変位計測器43は、各空気圧シリンダ41
a〜41eの各シリンダロッド42a〜42eの突出量
を計測して、図示しない制御部に出力する。
【0119】制御部は、ニクロム線44を意図する形状
に成形するのに必要な各シリンダロッド42a〜42e
の突出量のデータが予め設定され、変位計測器43が各
シリンダロッド42a〜シリンダロッド42eの突出量
として、予め設定された突出量を検出するまで各空気圧
シリンダ41a〜41eの電磁弁を制御して、各シリン
ダロッド42a〜シリンダロッド42eを予め設定され
た突出量だけ突出させる。
【0120】このニクロム線成形装置40によりニクロ
ム線44を成形するには、まず、制御部にニクロム線4
4を意図する形状に成形するのに必要な各シリンダロッ
ド42a〜42eの突出量データを設定する。このと
き、突出量としては、スプリングバックを考慮して、数
mmだけよけいに各シリンダロッド42a〜42eを突
出させる突出量を設定する。
【0121】次に、ニクロム線44を各空気圧シリンダ
41a〜41eの各シリンダロッド42a〜42eの先
端方向の所定位置に配設し、この状態で、変位計測器4
3により各シリンダロッド42a〜42eの突出量を計
測しつつ、電磁弁を開いて各空気圧シリンダ41a〜4
1eに同時に圧縮空気を供給して、各空気圧シリンダ4
1a〜41eのシリンダロッド42a〜42eの突出を
同時に開始させる。
【0122】ニクロム線成形装置40の制御部は、変位
計測器43が各空気圧シリンダ41a〜41eのシリン
ダロッド42a〜42eの突出量を計測して、各空気圧
シリンダ41a〜41eのシリンダロッド42a〜42
eのうち、変位計測器43が予め設定された突出量だけ
突出したシリンダロッド42a〜42eの空気圧シリン
ダ41a〜41eの電磁弁から順次閉じて、当該シリン
ダロッド42a〜42eの突出を当該突出量だけ突出し
た位置で停止させ、全てのシリンダロッド42a〜42
eが予め設定された突出量だけ突出すると、全ての空気
圧シリンダ41a〜41eの電磁弁を閉じて、全てのシ
リンダロッド42a〜42eの突出を当該突出量だけ突
出した位置で停止させる。
【0123】したがって、空気圧によりシリンダロッド
42a〜42eを突出させる複数の空気圧シリンダ41
a〜41eのシリンダロッド42a〜42eの突出方向
にニクロム線44を配置し、シリンダロッド42a〜4
2eの突出量を検出する変位計測器43の検出結果に応
じて、各空気圧シリンダ41a〜41eの駆動を制御し
て各シリンダロッド42a〜42eの突出量を制御し、
当該突出したシリンダロッド42a〜42eでニクロム
線44を任意形状に成形することができる。
【0124】したがって、三次元熱加工に使用するニク
ロム線8の形状を瞬時に所望の形状に曲げ加工すること
ができる。
【0125】なお、本実施の形態においては、空気圧シ
リンダ41a〜41eを使用して、ニクロム線44の成
形を行っているが、空気圧シリンダ41a〜41eに限
るものではなく、例えば、図11に示すように、複数の
液体噴射ノズル45a〜45gを用いてニクロム線44
に所定の液体を噴射して、当該ニクロム線44の形状を
形状測定器(形状検出手段)46により測定して、ニク
ロム線44が意図する形状になった部分に液体を噴射す
る液体噴射ノズル45a〜45gの電磁弁を閉じる等に
より液体の噴射を停止する。ニクロム線44が意図する
形状に成形されると、全ての液体噴射ノズル45a〜4
5gの液体の噴射を停止して、成形処理を終了する。
【0126】このように所定の液体を所定圧力で噴射す
る複数の液体噴射ノズル45a〜45gの当該液体の噴
射方向にニクロム線44を配置し、ニクロム線44の形
状を検出する形状測定器46の検出結果に応じて、各液
体噴射ノズル45a〜45gの駆動を制御して、液体噴
射ノズル45a〜45gから噴射された液体でニクロム
線44を任意形状に成形すると、三次元熱加工に使用す
るニクロム線44の形状を瞬時に所望の形状に曲げ加工
することができる。
【0127】図12は、本発明のニクロム線成形装置の
第2の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、成
形型を使用して、ニクロム線を任意形状に容易に形成す
るものである。
【0128】図12は、本発明のニクロム線成形装置の
第2の実施の形態を適用したニクロム線成形装置50の
要部正面図であり、図12において、ニクロム線成形装
置50は、オス型51とメス型52の一対の成形型53
を備えている。成形型53は、オス型51とメス型52
がそれぞれ図示しない把持ハンド(押圧機構)に交換可
能に取り付けられ、把持ハンドによりオス型51のメス
型52に面した押圧面とメス型52のオス型51に面し
た押圧面が押圧される。
【0129】このニクロム線成形装置50により熱加工
具のニクロム線を成形するには、成形する形状に加工さ
れたオス型51とメス型52の成形型53を把持ハンド
に取り付け、オス型51とメス型52を開いた状態とす
る。この開いたオス型51とメス型52の押圧面の間に
成形対象のニクロム線を挿入し、把持ハンドによりオス
型51とメス型52をニクロム線を挟んだ状態で押圧す
る。ニクロム線は、オス型51とメス型52で押圧され
ることにより、オス型51とメス型52の押圧面の形状
に対応する形状に成形される。
【0130】このように、本実施の形態のニクロム線成
形装置50は、押圧面がニクロム線の成形形状に対応す
る形状に形成された少なくとも一対のオス型51とメス
型52を有した成形型53の当該押圧面の間にニクロム
線を配置し、把持ハンドにより成形型53の押圧面を押
圧して、ニクロム線を任意形状に成形している。
【0131】したがって、三次元熱加工に使用するニク
ロム線の形状を瞬時に所望の形状に曲げ加工することが
できる。
【0132】図13は、本発明の被加工物製造装置の一
実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、被加工物
としての発泡ポリウレタンフォームを意図する発泡数に
調整して製造するものである。
【0133】図13は、本発明の被加工物製造装置の一
実施の形態を適用した被加工物製造装置60の概略構成
図である。図13において、被加工物製造装置60は、
一対のタンク61、62、一対の圧力制御弁63、6
4、流速絞り弁65、66、一対の液送チューブ67、
68及び混合ノズル69等を備えており、上記第1及び
第2の実施の形態の三次元形状熱加工装置1、10等で
三次元熱加工される被加工物70である発泡ポリウレタ
ンフォームを製造する。
【0134】タンク61には、被加工物70としての発
泡ポリウレタンフォームの一方の製造材料(素材)であ
るポリメチレン・ポリフェニル・ポリイソシアネートが
充填され、タンク62には、被加工物70としての発泡
ポリウレタンフォームの他方の製造材料であるポリプロ
ピレン・ポリオールが充填される。タンク61は、液送
チューブ67により混合ノズル69に接続され、タンク
62は、液送チューブ68により混合ノズル69に接続
されている。
【0135】液送チューブ67の途中に圧力制御弁63
と流速絞り弁65が配設されており、圧力制御弁63
は、タンク61の内圧を制御して、液送チューブ67を
通してタンク61から混合ノズル69に送給される製造
材料であるポリメチレン・ポリフェニル・ポリイソシア
ネートの送給圧を調整する。流速絞り弁65は、液送チ
ューブ67を通してタンク61から混合ノズル69に供
給される製造材料であるポリメチレン・ポリフェニル・
ポリイソシアネートの流速を制御する。なお、図示しな
いが液送チューブ67の途中には、電磁弁が配設されて
おり、電磁弁をオン/オフすることにより、液送チュー
ブ67を通してタンク61から混合ノズル69への製造
材料であるポリメチレン・ポリフェニル・ポリイソシア
ネートの供給と供給停止を行う。
【0136】液送チューブ68の途中に圧力制御弁64
と流速絞り弁66が配設されており、圧力制御部54
は、タンク62の内圧を制御して、液送チューブ68を
通してタンク62から混合ノズル69に送給される製造
材料であるポリプロピレン・ポリオールの送給圧を調整
する。流速絞り弁66は、液送チューブ68を通してタ
ンク62から混合ノズル69に供給される製造材料であ
るポリプロピレン・ポリオールの流速を制御する。な
お、図示しないが液送チューブ68の途中には、電磁弁
が配設されており、電磁弁をオン/オフすることによ
り、液送チューブ68を通してタンク62から混合ノズ
ル69への製造材料であるポリプロピレン・ポリオール
の供給と供給停止を行う。
【0137】混合ノズル(混合手段)69は、回転駆動
される混合羽根69aを備え、液送チューブ67と液送
チューブ68を通して供給される、製造材料であるポリ
メチレン・ポリフェニル・ポリイソシアネートとポリプ
ロピレン・ポリオールを混合し、発泡させて、噴出する
ことにより、発泡ポリウレタンフォームの被加工物70
を製造する。
【0138】上記一対のタンク61、62、一対の圧力
制御弁63、64、流速絞り弁65、66、一対の液送
チューブ67、68及び上記図示しない電磁弁は、混合
手段である混合ノズル69に複数の素材を供給するとと
もに当該各素材の供給量を調整可能な素材供給手段とし
て機能する。
【0139】そして、発泡ポリウレタンフォームは、製
造材料であるポリメチレン・ポリフェニル・ポリイソシ
アネートとポリプロピレン・ポリオールを混合すると、
発泡して生成されるが、混合ノズル69に供給する製造
材料の混合比率を変えることにより、混合ノズル69内
での気泡核の発生数が変化し、気泡数が変化する。
【0140】被加工物製造装置60は、タンク61から
液送チューブ67を通して、圧力制御弁63で圧力制御
し、流速絞り弁65で流速制御するとともに、電磁弁を
オン/オフして、発泡ポリウレタンフォームの一方の製
造材料であるポリメチレン・ポリフェニル・ポリイソシ
アネートを混合ノズル69に供給すると同時に、タンク
62から液送チューブ68を通して、圧力制御弁64で
圧力制御し、流速絞り弁66で流速制御するとともに、
電磁弁をオン/オフして、発泡ポリウレタンフォームの
もう一方の製造材料であるポリプロピレン・ポリオール
を混合ノズル69に供給する。そして、被加工物製造装
置60は、混合ノズル69で両方の製造材料を混合羽根
69aにより混合し、発泡させて噴出することにより、
発泡ポリウレタンフォームの被加工物70を製造する。
【0141】そして、被加工物製造装置60は、送液チ
ューブ51に配設された圧力制御弁63の圧力制御と流
速絞り弁65の流速制御によりポリメチレン・ポリフェ
ニル・ポリイソシアネートの混合ノズル69への供給量
を調整するとともに、送液チューブ52に配設された圧
力制御弁64の圧力制御と流速絞り弁66の流速制御に
よりポリプロピレン・ポリオールの混合ノズル69への
供給量を調整して、混合ノズル69に供給する2種類の
製造材料の混合比率を調整し、混合ノズル69内での気
泡核の発生数を制御して、製造される被加工物70であ
る発泡ポリウレタンフォームの気泡数を制御する。
【0142】したがって、発泡熱可塑性樹脂の発泡数を
低減してニクロム線による三次元形状の熱加工の加工精
度を向上させることができるとともに、気泡数を増加あ
るいは大径化してニクロム線による三次元形状の熱加工
の加工速度を向上させることができる。
【0143】以上、本発明者によってなされた発明を好
適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0144】
【発明の効果】請求項1記載の発明の三次元形状熱加工
装置によれば、熱加工具の支持体に取り付けられた任意
形状のニクロム線を、加熱手段により所定温度に加熱し
て、加熱されたニクロム線により容易に切断可能な被加
工物に対して、位置決め機構により、当該加熱したニク
ロム線を三次元空間で位置決めして、加熱されたニクロ
ム線により被加工物を切断して三次元形状に熱加工する
ので、従来の除去加工や光造形よりも迅速に加工するこ
とができるとともに、切り屑等をも発生せず、清浄に三
次元熱加工処理を行うことができる。
【0145】請求項2記載の発明の三次元形状熱加工装
置によれば、位置決め機構として、直交座標ロボットを
利用しているので、三次元形状熱加工装置を簡単で軽量
な構造にすることができるとともに、高速にかつ高精度
に三次元熱加工を行うことができる。
【0146】請求項3記載の発明の三次元形状熱加工装
置によれば、位置決め機構として、垂直多関節ロボット
を利用することにより、被加工物に対してニクロム線を
任意の角度で位置決めして熱加工を行うことができると
ともに、関節数を6以上設けることで、被加工物の裏面
加工をも行うことができ、より高速にかつより高精度に
三次元熱加工を行うことができるとともに、冗長性が向
上して、一部の関節が故障した場合にも加工を行うこと
ができ、MTTRを低減させ、また、稼働率を向上させ
ることができる。
【0147】請求項4記載の発明の三次元形状熱加工装
置によれば、位置決め機構を、支持体を当該面内で回転
させることにより当該支持体に取り付けられたニクロム
線を回転させる回転機構を備えたものとしているので、
回転対称な形状の加工を簡単に行うことができ、より高
速にかつより高精度に三次元熱加工を行うことができ
る。
【0148】請求項5記載の発明の三次元形状熱加工装
置によれば、熱工具の支持体に取り付けられた任意形状
のニクロム線を、加熱手段により所定温度に加熱して、
当該加熱したニクロム線に対して、加熱されたニクロム
線により容易に切断可能な被加工物を位置決め機構によ
り三次元空間で位置決めして、加熱されたニクロム線に
より被加工物を切断して三次元形状に熱加工するので、
ワイヤ放電加工や帯ノコ盤等のように、ニクロム線の送
りにより被加工物を三次元形状に熱加工して、従来の除
去加工や光造形よりも大幅に迅速に加工することができ
るとともに、切り屑等をも発生せず、清浄に三次元熱加
工処理を行うことができる。
【0149】請求項6記載の発明の三次元形状熱加工装
置によれば、位置決め機構を、熱加工具を着脱可能に保
持する着脱保持機構を備えたものとしているので、熱加
工具を適時交換して、より多くの任意形状の熱加工を迅
速に行うことができる。
【0150】請求項7記載の発明の三次元形状熱加工装
置によれば、ニクロム線に、形状記憶合金を接合して、
加熱手段によりニクロム線を加熱すると、当該形状記憶
合金の記憶する形状にニクロム線を成形するので、ニク
ロム線の形状を、ニクロム線を加熱前には、コンパクト
な形状とし、加熱すると、加工に対応した形状に変化さ
せ、被加工物の中ぐりや裏面加工等を簡単かつ容易に行
うことができ、利用性を向上させることができる。
【0151】請求項8記載の発明の三次元形状熱加工装
置によれば、被加工物として、熱可塑性樹脂を使用して
いるので、比較的低温のニクロム線で被加工物を熱加工
することができ、より一層熱加工精度を向上させること
ができる。
【0152】請求項9記載の発明の三次元形状熱加工装
置によれば、被加工物として、発泡熱可塑性樹脂を使用
しているので、ニクロム線で被加工物を熱加工する際に
被加工物がニクロム線に及ぼす加工反力を小さくして、
熱加工具、特に、ニクロム線の寿命を向上させることが
できるとともに、より一層熱加工精度を向上させること
ができる。
【0153】請求項10記載の発明の三次元形状熱加工
装置によれば、被加工物として、ゴム材を使用している
ので、機械加工で加工の困難なゴム材を、容易に熱加工
により三次元形状に加工することができ、三次元形状熱
加工装置の利用性を向上させることができる。
【0154】請求項11記載の発明の三次元形状熱加工
装置によれば、ニクロム線を巻き出し及び巻き取りして
適時に供給するニクロム線供給機構をさらに設けている
ので、ニクロム線の加工精度を維持し、より一層熱加工
精度を向上させることができるとともに、三次元形状熱
加工装置の利用性を向上させることができる。
【0155】請求項12記載の発明の三次元形状熱加工
装置によれば、三次元形状熱加工装置を熱加工する三次
元形状モデルを作製するCADソフトを搭載する情報処
理手段を備えたものとするともに、当該情報処理手段に
より、CADソフトで作製された三次元形状モデルデー
タに基づいて位置決め機構を位置決め制御しているの
で、三次元形状モデルの作製から被加工物の熱加工まで
を一貫して行うことができ、より一層高速に、かつ、高
精度に三次元形状の熱加工を行うことができる。
【0156】請求項13記載の発明の三次元形状熱加工
装置によれば、情報処理手段に、CADソフトにより作
成された三次元形状モデルデータをGコードに変換する
変換ソフトをさらに搭載し、当該変換ソフトで変換した
三次元形状モデルデータのGコードにより位置決め機構
を位置決め制御しているので、速やかにかつ高精度にデ
ータ変換して、より一層高速に、かつ、より一層高精度
に三次元形状の熱加工を行うことができる。
【0157】請求項14記載の発明の三次元形状熱加工
装置によれば、情報処理手段が、CADソフトにより熱
加工する三次元形状モデルの断面形状が定義指定される
と、当該断面形状データに基づいて位置決め機構を介し
てニクロム線を並進、回転等の移動動作を行わせて、被
加工物を三次元形状に熱加工するので、CADでの描画
操作に応じて、直接ニクロム線の運動を制御して、設計
と加工の実時間処理を行うことができ、より一層高速
に、かつ、高精度に三次元形状の熱加工を行うことがで
きる。
【0158】請求項15記載の発明の三次元形状熱加工
装置によれば、熱加工具のニクロム線の線長を極端に短
く形成し、情報処理手段で、三次元形状モデルデータを
補間ソフトにより所定の数値補間して、当該数値補間し
た三次元形状モデルデータに基づいて位置決め機構を微
細制御するので、数値補間による微少区間線分を組み合
わせて、任意の自由曲面をより一層精度良く熱加工する
ことができる。
【0159】請求項16記載のニクロム線成形装置によ
れば、空気圧によりシリンダロッドを突出させる複数の
空気圧シリンダのシリンダロッドの突出方向にニクロム
線を配置し、シリンダロッドの突出量を検出する検出手
段の検出結果に応じて、各空気圧シリンダの駆動を制御
して各シリンダロッドの突出量を制御し、当該突出した
シリンダロッドでニクロム線を任意形状に成形している
ので、三次元熱加工に使用するニクロム線の形状を瞬時
に所望の形状に曲げ加工することができる。
【0160】請求項17記載のニクロム線成形装置によ
れば、所定の液体を所定圧力で噴射する複数の液体噴射
ノズルの当該液体の噴射方向にニクロム線を配置し、ニ
クロム線の形状を検出する形状検出手段の検出結果に応
じて、各液体噴射ノズルの駆動を制御して、液体噴射ノ
ズルから噴射された液体でニクロム線を任意形状に成形
するので、三次元熱加工に使用するニクロム線の形状を
瞬時に所望の形状に曲げ加工することができる。
【0161】請求項18記載のニクロム線成形装置によ
れば、押圧面がニクロム線の成形形状に対応する形状に
形成された少なくとも一対のオス型とメス型を有した成
形型の当該押圧面の間にニクロム線を配置し、押圧機構
により成形型の押圧面を押圧して、ニクロム線を任意形
状に成形するので、三次元熱加工に使用するニクロム線
の形状を瞬時に所望の形状に曲げ加工することができ
る。
【0162】請求項19記載の被加工物製造装置によれ
ば、複数の素材を素材供給手段により混合手段に供給
し、混合手段で混合して、三次元形状に熱加工される被
加工物としての発泡熱可塑性樹脂を製造する際に、素材
供給手段により混合手段に供給する素材の供給量を調整
して、任意の発泡数の発泡熱可塑性樹脂を製造するの
で、発泡熱可塑性樹脂の発泡数を低減してニクロム線に
よる三次元形状の熱加工の加工精度を向上させることが
できるとともに、気泡数を増加あるいは大径化してニク
ロム線による三次元形状の熱加工の加工速度を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の三次元形状熱加工装置の第1の実施の
形態を適用した三次元形状熱加工装置の要部平面図。
【図2】図1の三次元形状熱加工装置の正面図。
【図3】図1の三次元形状熱加工装置で作製された三次
元加工物の斜視図。
【図4】本発明の三次元形状熱加工装置の第2の実施の
形態を適用した三次元形状熱加工装置の正面図。
【図5】図4の三次元形状熱加工装置で作製された三次
元加工物の斜視図。
【図6】熱加工具のニクロム線に形状記憶合金を接合し
て、被加工物に挿入して熱加工する様子を示す正面断面
図。
【図7】図6の熱加工具より熱加工されて形成された三
次元加工物の正面断面図。
【図8】本発明の三次元形状熱加工装置の第3の実施の
形態を適用した三次元形状熱加工装置の概略正面図と三
次元加工物の斜視図。
【図9】極端に短いニクロム線の熱加工具により自由曲
面を加工している状態の被加工物の斜視図。
【図10】本発明のニクロム線成形装置の第1の実施の
形態を適用したニクロム線成形装置の概略正面図。
【図11】図10のニクロム線成形装置の液体噴射ノズ
ルを使用した他の例の概略正面図。
【図12】本発明のニクロム線成形装置の第2の実施の
形態を適用したニクロム線成形装置の要部正面図。
【図13】本発明の被加工物製造装置の一実施の形態を
適用した被加工物製造装置の概略正面図。
【符号の説明】
1 三次元形状熱加工装置 2 直交座標ロボット 3 アーム 4 水平面内回転機構 5 熱加工具 6 支持体 7 被加工物 8 ニクロム線 10 三次元形状熱加工装置 11 垂直多関節ロボット 12 アーム 13 ATC 20 ニクロム線 21 中ぐり部 30 三次元熱加工装置 31 ワークステーション 32 接続コード 33 本体 34 ディスプレイ 40 ニクロム線成形装置 41a〜41e 空気圧シリンダ 42a〜42e シリンダロッド 43 変位計測器 44 ニクロム線 45a〜45g 液体噴射ノズル 46 形状測定器 50 ニクロム線成形装置 51 オス型 52 メス型 53 成形型 60 被加工物製造装置 61、62 タンク 63、64 圧力制御弁 65、66 流速絞り弁 67、68 液送チューブ 69 混合ノズル 70 被加工物

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の支持体に任意形状のニクロム線の取
    り付けられた熱加工具と、前記ニクロム線を所定温度に
    加熱する加熱手段と、前記熱加工具が取り付けられ前記
    加熱されたニクロム線により容易に切断可能な被加工物
    に対して前記熱加工具の前記ニクロム線を三次元空間で
    位置決めする位置決め機構と、を備え、前記被加工物に
    対して前記位置決め機構により前記熱加工具の前記ニク
    ロム線を位置決めして前記加熱されたニクロム線により
    前記被加工物を切断して三次元形状に熱加工することを
    特徴とする三次元形状熱加工装置。
  2. 【請求項2】前記位置決め機構は、直交座標ロボットで
    あることを特徴とする請求項1記載の三次元形状熱加工
    装置。
  3. 【請求項3】前記位置決め機構は、垂直多関節ロボット
    であることを特徴とする請求項1記載の三次元形状熱加
    工装置。
  4. 【請求項4】前記位置決め機構は、前記支持体を当該面
    内で回転させることにより当該支持体に取り付けられた
    前記ニクロム線を回転させる回転機構を、備えたことを
    特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の三
    次元形状熱加工装置。
  5. 【請求項5】所定の支持体に任意形状のニクロム線の取
    り付けられた熱加工具と、前記ニクロム線を所定温度に
    加熱する加熱手段と、前記熱加工具を所定位置で保持す
    る保持機構と、前記加熱されたニクロム線により容易に
    切断可能な被加工物を保持するとともに、当該被加工物
    を前記保持機構に保持された前記熱加工具の前記ニクロ
    ム線に対して三次元空間で位置決めする位置決め機構
    と、を備え、前記熱加工具の前記ニクロム線に対して前
    記被加工物を位置決めして前記加熱されたニクロム線に
    より前記被加工物を切断して三次元形状に熱加工するこ
    とを特徴とする三次元形状熱加工装置。
  6. 【請求項6】前記位置決め機構は、前記熱加工具を着脱
    可能に保持する着脱保持機構を、さらに備えたことを特
    徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の三次
    元形状熱加工装置。
  7. 【請求項7】前記ニクロム線は、形状記憶合金が接合さ
    れており、前記加熱手段により前記ニクロム線が加熱さ
    れることにより当該形状記憶合金の記憶する形状に成形
    されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか
    に記載の三次元形状熱加工装置。
  8. 【請求項8】前記被加工物は、熱可塑性樹脂であること
    を特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の
    三次元形状熱加工装置。
  9. 【請求項9】前記被加工物は、発泡熱可塑性樹脂である
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記
    載の三次元形状熱加工装置。
  10. 【請求項10】前記被加工物は、ゴム材であることを特
    徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の三次
    元形状熱加工装置。
  11. 【請求項11】前記三次元形状熱加工装置は、前記ニク
    ロム線を巻き出し及び巻き取りして適時に供給するニク
    ロム線供給機構を、さらに備えたことを特徴とする請求
    項1から請求項10のいずれかに記載の三次元形状熱加
    工装置。
  12. 【請求項12】前記三次元形状熱加工装置は、熱加工す
    る三次元形状モデルを作製するCADソフトを搭載し
    て、当該CADソフトで作製された前記三次元形状モデ
    ルデータに基づいて前記位置決め機構を位置決め制御す
    る情報処理手段を、さらに備えたことを特徴とする請求
    項1から請求項11のいずれかに記載の三次元形状熱加
    工装置。
  13. 【請求項13】前記情報処理手段は、前記CADソフト
    により作成された三次元形状モデルデータをGコードに
    変換する変換ソフトをさらに搭載し、当該変換ソフトで
    変換した前記三次元形状モデルデータのGコードにより
    前記位置決め機構を位置決め制御することを特徴とする
    請求項12記載の三次元形状熱加工装置。
  14. 【請求項14】前記情報処理手段は、前記CADソフト
    により熱加工する三次元形状モデルの断面形状が定義指
    定されると、当該断面形状データに基づいて前記位置決
    め機構を介して前記ニクロム線を並進、回転等の移動動
    作を行わせて、前記被加工物を三次元形状に熱加工する
    ことを特徴とする請求項12または請求項13記載の三
    次元形状熱加工装置。
  15. 【請求項15】前記熱加工具は、前記線長が極端に短く
    形成され、前記情報処理手段は、前記三次元形状モデル
    データを所定の数値補間する補間ソフトをさらに搭載
    し、当該数値補間した前記三次元形状モデルデータに基
    づいて前記位置決め機構を微細制御することを特徴とす
    る請求項12または請求項13記載の三次元形状熱加工
    装置。
  16. 【請求項16】加熱されたニクロム線により被加工物を
    切断して三次元形状に熱加工する三次元形状熱加工装置
    に利用される前記ニクロム線の形状を成形するニクロム
    線成形装置であって、空気圧によりシリンダロッドを突
    出させる複数の空気圧シリンダと、前記空気圧シリンダ
    の前記シリンダロッドの突出位置を検出する検出手段
    と、前記検出手段の検出した前記シリンダロッドの突出
    位置に基づいて前記各空気圧シリンダの駆動を制御する
    制御手段と、を備え、前記空気圧シリンダの前記シリン
    ダロッドの突出方向に前記ニクロム線を配置して、前記
    検出手段の検出結果に応じて前記制御手段により前記各
    空気圧シリンダの駆動を制御して前記各シリンダロッド
    の突出量を制御し、当該突出したシリンダロッドにより
    前記ニクロム線を任意形状に成形することを特徴とする
    ニクロム線成形装置。
  17. 【請求項17】加熱されたニクロム線により被加工物を
    切断して三次元形状に熱加工する三次元形状熱加工装置
    に利用される前記ニクロム線の形状を成形するニクロム
    線成形装置であって、所定の液体を所定圧力で噴射する
    複数の液体噴射ノズルと、前記ニクロム線の形状を検出
    する形状検出手段と、前記形状検出手段の検出した前記
    ニクロム線の形状に基づいて前記各液体噴射ノズルの駆
    動を制御する制御手段と、を備え、前記液体噴射ノズル
    の噴射する前記液体の噴射方向に前記ニクロム線を配置
    して、前記形状検出手段の検出結果に応じて前記制御手
    段により前記各液体噴射ノズルの駆動を制御して、前記
    液体噴射ノズルから噴射された前記液体により前記ニク
    ロム線を任意形状に成形することを特徴とするニクロム
    線成形装置。
  18. 【請求項18】加熱されたニクロム線により被加工物を
    切断して三次元形状に熱加工する三次元形状熱加工装置
    に利用される前記ニクロム線の形状を成形するニクロム
    線成形装置であって、押圧面が前記ニクロム線の成形形
    状に対応する形状に形成された少なくとも一対のオス型
    とメス型を有した成形型と、前記成形型を保持するとと
    もに前記オス型と前記メス型の前記押圧面を押圧する押
    圧機構と、を備え、前記押圧ニクロム線を前記オス型と
    前記メス型の前記押圧面の間に挿入し、前記押圧機構に
    より前記成形型の前記押圧面を押圧して、前記ニクロム
    線を任意形状に成形することを特徴とするニクロム線成
    形装置。
  19. 【請求項19】複数の素材を混合することにより製造さ
    れるとともに、前記素材の混合割合により発泡数の変化
    する発泡熱可塑性樹脂を被加工物として、加熱されたニ
    クロム線により当該被加工物を切断して三次元形状に熱
    加工する三次元形状熱加工装置に利用される前記被加工
    物である前記発泡熱可塑性樹脂を製造する被加工物製造
    装置であって、前記複数の素材を混合して、前記発泡熱
    可塑性樹脂を生成する混合手段と、前記混合手段に前記
    複数の素材を供給するとともに当該各素材の供給量を調
    整可能な素材供給手段と、を備え、前記素材供給手段に
    より前記混合手段に供給する前記素材の供給量を調整し
    て、任意の発泡数の前記発泡熱可塑性樹脂を製造するこ
    とを特徴とする被加工物製造装置。
JP9325440A 1997-11-11 1997-11-11 三次元形状熱加工装置、ニクロム線成形装置及び被加工物製造装置 Pending JPH11138646A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9325440A JPH11138646A (ja) 1997-11-11 1997-11-11 三次元形状熱加工装置、ニクロム線成形装置及び被加工物製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9325440A JPH11138646A (ja) 1997-11-11 1997-11-11 三次元形状熱加工装置、ニクロム線成形装置及び被加工物製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11138646A true JPH11138646A (ja) 1999-05-25

Family

ID=18176894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9325440A Pending JPH11138646A (ja) 1997-11-11 1997-11-11 三次元形状熱加工装置、ニクロム線成形装置及び被加工物製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11138646A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004082556A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Matsushita Electric Works Ltd 三次元形状造形物の製造方法及びその装置
JP2011125426A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Hei O 携帯用電灸器及び電灸装置
CN104552935A (zh) * 2013-10-24 2015-04-29 大连瑞能科技工程有限公司 熔融沉积型3d打印机盘式多头打印装置
CN105408092A (zh) * 2013-07-18 2016-03-16 三菱电机株式会社 使用增材制造法和具有平移旋转轴线的材料挤压机打印3d物体的设备及方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004082556A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Matsushita Electric Works Ltd 三次元形状造形物の製造方法及びその装置
JP2011125426A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Hei O 携帯用電灸器及び電灸装置
CN105408092A (zh) * 2013-07-18 2016-03-16 三菱电机株式会社 使用增材制造法和具有平移旋转轴线的材料挤压机打印3d物体的设备及方法
CN104552935A (zh) * 2013-10-24 2015-04-29 大连瑞能科技工程有限公司 熔融沉积型3d打印机盘式多头打印装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6165406A (en) 3-D color model making apparatus and process
Hajash et al. Large-scale rapid liquid printing
CA3009092C (en) Device and method for producing a three-dimensional article with a fibre feed device
US6405095B1 (en) Rapid prototyping and tooling system
US5578227A (en) Rapid prototyping system
US6401002B1 (en) Layer manufacturing apparatus and process
US6129872A (en) Process and apparatus for creating a colorful three-dimensional object
EP2857179A1 (en) A moldless three-dimensional printing apparatus and method
EP2322334B1 (en) Mold for producing resin product and production method
KR20140109919A (ko) 결합된 재료의 첨가 및 성형에 의한 방법 및 기계가공 디바이스
WO1997024217A1 (en) Moldless molding method using no mold and apparatus therefor
CN106853676B (zh) Fdm-3d打印的伴随雕削留顶过度物件的层积方法
JPH11138646A (ja) 三次元形状熱加工装置、ニクロム線成形装置及び被加工物製造装置
JP2015221511A (ja) 複合成形品の成形方法、複合成形品の成形システム、および複合成形品
Tsao et al. Freeform additive manufacturing by vari-directional vari-dimensional material deposition
CN115255932B (zh) 一种跨尺度变刚度超声增减材复合制造工艺
CN102248680A (zh) 复式模内成型技术
JPH06182862A (ja) 皮付き発泡体の成形装置
CN109435235A (zh) 3d打印方法及3d打印设备
CN202162948U (zh) 真空吸附式模内成型装置
CN113199745B (zh) 用于打印矫形头盔的3d打印机和3d打印系统
CN202162949U (zh) 片材气压式模内成型装置
KR100383880B1 (ko) 절삭과 충전 공정을 이용한 3차원 제품의 쾌속 제조방법및 제조장치
EP1980376A1 (en) Cutting station and production method for cutting and producing three-dimensional pieces with a thin wall
CN103769829B (zh) 单面模具制作方法及双面压印模具