JPH11137671A - 熱交換器内蔵型人工肺 - Google Patents

熱交換器内蔵型人工肺

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JPH11137671A
JPH11137671A JP9320301A JP32030197A JPH11137671A JP H11137671 A JPH11137671 A JP H11137671A JP 9320301 A JP9320301 A JP 9320301A JP 32030197 A JP32030197 A JP 32030197A JP H11137671 A JPH11137671 A JP H11137671A
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JP
Japan
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heat exchanger
hollow fiber
blood chamber
blood
fiber membrane
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JP9320301A
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English (en)
Inventor
Shiyuuichi Kaminohara
秀一 上之原
Kazuhiko Takeuchi
和彦 竹内
Masanari Naraoka
巨業 奈良岡
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F21/00Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials
    • F28F21/06Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of plastics material
    • F28F21/062Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of plastics material the heat-exchange apparatus employing tubular conduits
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D21/00Heat-exchange apparatus not covered by any of the groups F28D1/00 - F28D20/00
    • F28D2021/0019Other heat exchangers for particular applications; Heat exchange systems not otherwise provided for
    • F28D2021/005Other heat exchangers for particular applications; Heat exchange systems not otherwise provided for for medical applications

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工肺部の内部に熱交換器部を収納したもの
をハウジング内に収納した状態とすることにより、全体
として血液充填量が少なく、かつ圧力損失も少ない熱交
換器内臓型人工肺を提供するものである。 【解決手段】 熱交換器内蔵型人工肺1は、筒状熱交換
器部10と、この筒状熱交換器部10に直接巻回された
多数のガス交換用中空糸膜からなる筒状中空糸膜束2
と、筒状中空糸膜束2および筒状熱交換器部10とを収
納するハウジング3とを備える。中空糸膜の両端は開口
した状態で、筒状中空糸膜束2の両端部をハウジング3
および筒状熱交換器部10に2つの隔壁5,6により固
定されている。ハウジング3の内部は、中空糸膜外面と
筒状熱交換器部10の外側面10aと2つの隔壁5,6
間により形成された血液室7と、筒状熱交換器部10の
内部と連通する熱媒体室16に区分されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体外血液循環にお
いて、血液温度調整と、血液中の二酸化炭素を除去し、
血液中に酸素を添加するための熱交換器内蔵型人工肺に
関する。
【0002】
【従来の技術】開心術に用いられる人工心肺回路として
は、近年遠心式のポンプや拍動流ポンプでの送血、また
無輸血体外循環が普及してきている。これらを行うに当
たり、人工心肺回路を簡素化し、低圧力損失、低充填量
とすることが求められている。しかし現状の開心術用回
路では、熱交換器と人工肺を接続し一体的にしたものは
あるが、あくまでおのおの独立したものを接続している
ものにすぎない。人工肺としては、膜型人工肺が一般的
となってきている。膜型人工肺は主に中空糸膜を用い、
その中空糸膜を介して血液のガス交換を行うものであ
る。人工肺への血液の流入方式として、中空糸膜の内側
に血液を流し、中空糸膜の外側にガスを流す内部灌流方
式と、逆に血液を中空糸膜外側へ流し、ガスを中空糸膜
の内側へ流す外部灌流方式とがある。前者は血液を循環
する際の圧力損失が大きい事が知られている。これに対
し後者は圧力損失で前者より有利である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年遠心式のポンプや
拍動流ポンプが普及してきており、これらのポンプにて
体外循環が行えるためには、人工肺の圧力損失は小さい
事が望ましい。さらに、上述したように、回路全体とし
て少しでも低充填量であることが望ましい。しかし、従
来のものでは、熱交換器と人工肺を接続し一体的にした
ものでは、熱交換器と人工肺それぞれがハウジングとそ
の内部に血液室を有するためある程度の充填量を有する
ものとなる。そこで本発明の目的は、人工肺部の内部に
熱交換器部を収納したものをハウジング内に収納した状
態とすることにより、全体として血液充填量が少なく、
かつ圧力損失も少ない熱交換器内臓型人工肺を提供する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、筒状熱交換器部と、該筒状熱交換器部に直接巻回さ
れた多数のガス交換用中空糸膜からなる筒状中空糸膜束
と、前記筒状中空糸膜束および前記筒状熱交換器部とを
収納するハウジングと、前記中空糸膜の両端が開口した
状態で、前記筒状中空糸膜束の両端部を前記ハウジング
に固定する2つの隔壁と、前記ハウジング内面と前記中
空糸膜外面と前記筒状熱交換器部の外側面と前記2つの
隔壁間により形成された血液室と、該血液室と連通する
前記ハウジングに設けられた血液流入口および血液流出
口と、前記中空糸膜内部と連通するガス流入口およびガ
ス流出口と、前記筒状熱交換器部の内部と連通する熱媒
体流入口および熱媒体流出口とを備える熱交換器内蔵型
人工肺である。
【0005】そして、前記筒状熱交換器部の外側面は、
蛇腹状表面となっており、前記筒状中空糸膜束は、該筒
状熱交換器部の外側面に中空糸膜を前記蛇腹状表面の溝
に落ち込まないように巻き付けられることにより形成さ
れていることが好ましい。さらに、前記筒状熱交換器部
の外側面の蛇腹状表面は、凹部および凸部が前記筒状中
空糸膜束の中心軸に対してほぼ直交するように形成され
ていることが好ましい。
【0006】また、前記血液室は、第1の血液室および
第2の血液室に区画されているとともに、該第1の血液
室と該第2の血液室は、一方の血液室より他方の血液室
に血液が前記中空糸膜に接触することなく流通しないよ
うに区画されており、そして、前記筒状ハウジング本体
は、側面に前記第1の血液室または前記第2の血液室の
一方と連通する血液流入口および前記第1の血液室また
は前記第2の血液室の他方と連通する血液流出口を有し
ていることが好ましい。さらに、前記人工肺は、前記血
液室を前記第1の血液室と前記第2の血液室とに区画す
るとともに、該第1の血液室と該第2の血液室とを前記
筒状中空糸膜束の内部および筒状中空糸膜束と前記筒状
熱交換器部の外側面間により形成された血液流通部を介
してのみ連通させる区画壁もしくはハウジングの内壁部
分を備えているものであってもよい。また、前記人工肺
は、前記血液室を前記第1の血液室と前記第2の血液室
とに区画するとともに、該第1の血液室と該第2の血液
室とを前記筒状中空糸膜束と前記筒状熱交換器部の外側
面間により形成された血液流通部を介してのみ連通させ
る区画壁を備えているものであってもよい。
【0007】さらに、前記熱交換器内蔵型人工肺は、例
えば、前記一方の隔壁より前記他方の隔壁まで延びる2
つの区画壁もしくは2つのハウジングの内壁部分を備
え、該2つの区画壁により、筒状の血液室を軸方向に縦
に2つに区画するものである、また、前記区画壁は、例
えば、前記筒状ハウジング本体の軸方向の中央部付近に
形成された環状区画壁であり、該環状区画壁により、前
記血液室は、一方の隔壁側となる第1の血液室と、他方
の隔壁側となる第2の血液室とに区画されているもので
ある。そして、前記中空糸膜束は、前記中空糸膜が、1
本あるいは複数本同時に、且つすべての中空糸膜が実質
的に一定の間隔となるように前記筒状熱交換器部の外側
面に巻きつけられることにより形成されたものであるこ
とが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】そこで、本発明の熱交換器内蔵型
人工肺について、図面を用いて説明する。図1は、本発
明の熱交換器内蔵型人工肺の一実施例を示す正面図であ
り、図2は、図1に示した熱交換器内蔵型人工肺の平面
図であり、図3は、図1に示した熱交換器内蔵型人工肺
の底面図である。また、図4は、図1のA−A線断面図
であり、図5は、図4のB−B線断面図であり、図6
は、図4のC−C線断面図である。
【0009】本発明の熱交換器内蔵型人工肺1は、筒状
熱交換器部10と、筒状熱交換器部10に直接巻回され
た多数のガス交換用中空糸膜からなる筒状中空糸膜束2
と、筒状中空糸膜束2および筒状熱交換器部10とを収
納するハウジング3と、中空糸膜の両端が開口した状態
で、筒状中空糸膜束2の両端部をハウジング3および筒
状熱交換器部10に固定する2つの隔壁5,6と、ハウ
ジング3内面と中空糸膜外面と筒状熱交換器部10の外
側面10aと2つの隔壁5,6間により形成された血液
室7と、血液室7と連通するハウジング3に設けられた
血液流入口8および血液流出口9と、中空糸膜内部と連
通するガス流入口11およびガス流出口12と、筒状熱
交換器部10の内部と連通する熱媒体流入口13および
熱媒体流出口14とを備えている。
【0010】そして、この実施例の熱交換器内蔵型人工
肺1では、血液室7は、第1の血液室7aおよび第2の
血液室7bに区画されているとともに、第1の血液室7
aと第2の血液室7bは、一方の血液室より他方の血液
室に血液が中空糸膜に接触することなく流通しないよう
に区画されている。そして、筒状ハウジング本体33
は、側面に第1の血液室7aまたは第2の血液室7bの
一方と連通する血液流入口8および第1の血液室7aま
たは第2の血液室7bの他方と連通する血液流出口9を
有している。
【0011】図1ないし図6に示す実施例の熱交換器内
蔵型人工肺1では、ハウジング3は、筒状ハウジング本
体33と、ガス流入口11を備えるガス流入用部材41
と、ガス流出口12を有するガス流出用部材42とを備
える。
【0012】この実施例の熱交換器内蔵型人工肺1で
は、血液室は、第1の血液室7aおよび第2の血液室7
bに区画され、かつ、第1の血液室7aおよび第2の血
液室7bを筒状中空糸膜束2の内部および筒状中空糸膜
束2の内面と筒状熱交換器部10の外面間に形成された
血液流通部7cを介して連通させるための区画壁4a,
4bを備えている。
【0013】そして、筒状中空糸膜束2は、筒状熱交換
器部10の外面(外側面)に巻き付けられている。つま
り、筒状熱交換器部10が筒状中空糸膜束2のコアとな
っている。
【0014】筒状中空糸膜束2が外面に巻き付けられた
筒状熱交換器部10、さらに、筒状ハウジング本体33
は、それぞれがほぼ同心的に配置されている。そして、
中空糸膜束2が外面に巻き付けられた筒状熱交換器部1
0の一端(上端)および筒状ハウジング本体33の一端
(上端)は、第1の隔壁5により、それらの同心的位置
関係が維持されるとともに、筒状熱交換器部10および
筒状ハウジング本体33と中空糸膜の外面との間により
形成される空間が外部と連通しないように液密状態とな
っている。
【0015】また、中空糸膜束2が外面に巻き付けられ
た筒状熱交換器部10の他端(下端)および筒状ハウジ
ング本体33の他端(下端)は、第2の隔壁6により、
それらの同心的位置関係が維持されるとともに、筒状熱
交換器部10の内部空間および筒状ハウジング本体33
と中空糸膜の外面と筒状熱交換器部10の外面との間に
より形成される空間が外部と連通しないように液密状態
となっている。隔壁5,6は、ポリウレタン、シリコー
ンゴムなどの接着性を有する弾性材料であるポッティン
グ剤で形成されている。なお、筒状中空糸膜束、筒状熱
交換器部、ハウジングの軸は必ずしも共通的に一致して
なくてもよい。
【0016】筒状熱交換器部10としては、いわゆるベ
ローズ型熱交換部が使用されている。筒状熱交換器部1
0の少なくとも外側面形成部材であるベローズ型筒状部
材10aは、ステンレス、アルミ等の金属もしくはポリ
エチレン、ポリカーボネート等の樹脂材料によりいわゆ
る細かな蛇腹状に形成されている。強度、熱交換効率の
面からステンレス、アルミ等の金属が好ましい。特に、
この実施例では、筒状熱交換器部の軸方向(中心軸)に
対してほぼ直交する凹凸が多数繰り返された波状となっ
ているベローズ管からなりその谷部と山部の高さは5.
0〜15.0mm程度が最も効率が良く、好ましくは
9.0〜12.0mmが好ましい。また、熱交換器部の
軸方向の長さは、使用される患者によって異なるが、7
0.0〜150cmの範囲のものが用いられる。
【0017】熱交換器部10は、外側面を形成するベロ
ーズ型筒状部材10aと、このベローズ型筒状部材10
aの内部に収納された内側筒状部材15とからなり、内
側筒状部材15とベローズ型筒状部材10aとの間によ
り熱媒体室16が形成されている。また、内側筒状部材
15は底面が閉塞しているとともに、内側側面よりさら
に内側に突出し、かつ向かい合うように形成された2つ
の熱媒体流通管状部17a,17bを備える。熱媒体流
通管状部17aの端部(上端)には、熱媒体流入口18
が、熱媒体流通管状部17bの端部(上端)には、熱媒
体流出口19が形成されている。
【0018】内側筒状部材15は、2つの熱媒体流通管
状部17a,17bの内部と熱媒体室16とを連通する
軸方向に延びる開口部15a,15bを備えている。内
側筒状部材は、合成樹脂、ステンレス、アルミ等の金属
により形成されている。また、筒状熱交換器部10とし
ては、円筒体であることが好ましく、筒状熱交換器部1
0の外径は、20〜100mm程度が好適であり、長さ
(有効長)は、15〜765mm程度が好適である。な
お、熱交換器部10を構成するベローズ型筒状部材10
aと内側筒状部材は一体に形成してもよい。この場合熱
交換器部10は金属により形成することが好ましい。ま
た、熱交換器部10は、内側筒状部材15の上部に取り
付けられた円盤状の蓋部材10bを備えている。
【0019】そして、筒状熱交換器部10の外面には、
筒状中空糸膜束2が巻き付けられている。なお、中空糸
膜束2の外径は、30〜144mmが好適であり、充填
率としては、45〜75%が好適である。
【0020】ガス交換用中空糸膜としては、多孔質膜が
使用される。多孔質中空糸膜としては、内径100〜1
000μm、好ましくは54.0〜84.0μm、肉厚
は5〜200μm、好ましくは10〜100μm、外径
が66.0−106.0μm、空孔率は20〜80%、
好ましくは30〜60%、また細孔径は0.01〜5μ
m、好ましくは0.01〜1μmのものが好ましく使用
できる。また、多孔質膜に使用される材質としては、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリスルホン、ポリアク
リロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、セルロー
スアセテート等の疎水性高分子材料が用いられる。好ま
しくは、ポリオレフィン系樹脂であり、特に好ましく
は、ポリプロピレンであり、延伸法または固液層分離法
により壁に微細孔が形成されたものがより好ましい。な
お、中空糸膜束2の厚さは、5mm〜25mmであるこ
とが好ましい。
【0021】そして、筒状中空糸膜束2は、例えば、筒
状熱交換器部10に中空糸膜を巻き付けること、具体的
には、筒状熱交換器部10をコアとして、中空糸膜ボビ
ンを形成させ、隔壁による固定の後、コアである筒状熱
交換器部10を切断することなく、中空糸膜ボビンの両
端を切断することにより形成することができる。なお、
この切断により、中空糸膜は、隔壁の外面において開口
する。
【0022】特に、中空糸膜は、1本あるいは複数本同
時に、実質的に平行で且つ隣り合う中空糸膜が実質的に
一定の間隔となるように筒状熱交換器部10に巻きつけ
られることが好ましい。これにより、血液の偏流がより
抑制できる。また、中空糸膜は、隣り合う中空糸膜との
距離が、30μm〜200μmが好ましく、特に、好ま
しくは50μm〜180μmである。
【0023】さらに、熱交換器部10への中空糸の巻き
付けは、熱交換器部10のベローズ型筒状部材10aの
外側に中空糸をベローズの谷となる部分に配置されない
よう、言い換えればベローズの山部の頂点から頂点を結
ぶように、ベローズの山頂部外周に沿って実質的にベロ
ーズの山頂部との隙間を開けないよう管状に巻き回すこ
とにより行われることが好ましい。
【0024】なおこの際、中空糸が熱交換器部のベロー
ズ型筒状部材10aの谷部に落ち込まないようベローズ
の山谷に対して一定の角度を持って巻回されることが好
ましい。具体的にはベローズの山谷に対して10〜50
度の角度が好ましく、20〜40度がより好ましい。ま
た中空糸がベローズの山谷に対して一定の角度を有しな
がら巻回される事によってプライミング時において、ベ
ローズと中空糸との間にかみ込む泡の抜けが向上し、プ
ライミング性、性能の向上、またファイバー脱落による
性能のばらつきを低減できる。
【0025】そして、この実施例の人工肺1内では、筒
状中空糸膜束2の外周面と筒状ハウジング本体33の内
面間に形成された筒状空間となっている血液室7は、2
つの区画壁4a,4bにより、第1の血液室7aと第2
の血液室7bに区画されている。そして、筒状ハウジン
グ本体33の側面には、第1の血液室7aと連通する血
液流入口8と、第2の血液室7bと連通する血液流出口
9を有している。
【0026】この区画壁4a,4bは、ポリウレタン、
シリコーンゴムなどの接着性かつ弾性を有する材料から
なるいわゆるポッティング剤、ウレタンゴム、シリコー
ンゴム、ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ラテックスゴ
ムなどの天然ゴム、軟質塩化ビニール、オレフィン系エ
ラストマー、アミド系エラストマー、スチレン系エラス
トマーなどの弾性材料、エポキシ樹脂などの接着性材
料、さらには、例えば、接着性ウレタンゴム、接着性シ
リコーンゴム(RTVシリコーンゴム、LTVシリコー
ンゴム)などのような接着性を有する弾性材料により形
成されている。
【0027】第1の血液室7aと第2の血液室7bは、
筒状中空糸膜束2の内部および筒状中空糸膜束2の内面
と熱交換器部10の外面との間に形成された血液流通部
7cのいずれかを介して連通する。このため、中空糸膜
に接触することなく人工肺より流出する血液流の形成が
ない。このような状態は、区画壁4a,4bが筒状中空
糸膜束2の外表面にほぼ液密に接触していることにより
達成できる。さらに、区画壁4a,4bを形成する材料
は、区画壁4a,4bに接触する部分の中空糸膜束内に
侵入してもよい。このようにすることにより、区画壁4
a,4bにより、中空糸膜束も2つに区分することがで
きる。これにより、第1の血液室7aと第2の血液室7
bは、筒状中空糸膜束2の内面と熱交換器部10の外面
との間に形成された血液流通部7cを介してのみ連通す
るものとなる。
【0028】また、区画壁4a,4bは、筒状ハウジン
グ本体33と別部材により形成したものに限られず、筒
状ハウジング本体33に、区画壁4a,4bを二色成形
することにより一体に形成したもの、もしくは、あらか
じめ形成した弾性部材を金型に挿入して筒状ハウジング
本体33を形成するいわゆるインサート成形により一体
に作成されたものであってもよい。
【0029】上記二色成形およびインサート成形を用い
てハウジングの一部に区画壁4a,4bを形成する場合
には、ハウジング本体の形成材料と区画部材形成材料と
が接着性を有することが好ましい。
【0030】二色成形法を用いる場合としては、例え
ば、ハウジング本体をポリオレフィン(ポリエチレン、
ポリプロピレン)で形成した場合に区画部材の形成材料
としては、ポリオレフィンエラストマー(ポリエチレン
エラストマー、ポリプロピレンエラストマー)が、ハウ
ジング本体をエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテ
レフタレート)で形成した場合に区画部材の形成材料と
しては、ポリエステルエラストマーが、ハウジング本体
をスチレン系樹脂(例えば、ポリスチレン、MS樹脂、
MBS樹脂)で形成した場合の区画部材の形成材料とし
ては、スチレン系エラストマー(例えば、スチレン−ブ
タジエン−スチレンコポリマー、スチレン−イソプレン
−スチレンコポリマー、スチレン−エチレンブチレン−
スチレンコポリマー)が、使用できる。
【0031】なお、この実施例の人工肺では、筒状中空
糸膜束2の外周面と筒状ハウジング本体33の内面間に
形成された筒状空間となっている血液室7は、ハウジン
グ本体の軸方向に縦割りしたように2つに区分されて、
第1の血液室7aが血液流入側血液室を形成し、第2の
血液室7bが血液流出側血液室を形成している。そし
て、血液流入口8は、第1の血液室7a(血液流入側血
液室)と連通するようにハウジング本体33の側面の中
央に設けられており、血液流出口9は、第2の血液室7
b(血液流出側血液室)と連通するようにハウジング本
体33の側面の中央に設けられている。
【0032】2つの区画壁4a,4bは、図5および図
6に示すように、筒状中空糸膜束2の中心に対して向か
い合う位置に形成されており、さらに、中空糸膜束の軸
方向に平行に延びている。2つの区画壁4a,4b同士
も、平行となっている。このため、筒状中空糸膜束2の
外周面と筒状ハウジング本体33の内面間に形成された
筒状空間となっている血液室7は、2つの区画壁4a,
4bにより軸方向に縦に2つに、ほぼ等分に(半割する
ように)2つに区画されている。
【0033】なお、区画形態は、このような等分のもの
に限定されるものではなく、例えば、血液流入側である
第1の血液室7aが狭く、第2の血液室7b側が広くな
るようにしてもよく、この逆でもよい。筒状中空糸膜束
2の外周面の面積を100としたとき、第1の血液室7
a側となる筒状中空糸膜束2の外周面の面積と第2の血
液室7b側となる筒状中空糸膜束2の外周面の面積の比
は、30:70〜70:30程度が好適である。
【0034】また、区画壁4a,4bの幅は、狭い方が
好ましいが、あまり狭いと、血液の短絡の原因となるの
で、20〜90mm、好ましくは、20〜50mm程度
が好適であり、別な表現を用いれば、区画壁4a,4b
が、筒状中空糸膜束2の外側面を被覆する面積は、筒状
中空糸膜束2の外側面の面積の5〜20%程度が好適で
ある。この形態の2つの区画壁4a,4bは、平行にか
つほぼ向かいあうように形成されており、区画壁4a,
4bは、ハウジングの軸に対して平行であることが好ま
しいが、螺旋状に形成してもよい。
【0035】また、筒状ハウジング本体33の一端に
は、ガス流入口11を備えるガス流入用部材41が固定
されており、同様に、筒状ハウジング本体33の他端に
は、ガス流出口12を有するガス流出用部材42が固定
されている。
【0036】この人工肺では、血液流入口8から流入し
た血液は、第1の血液室7a内に流入し、第1の血液室
7a内に露出している部分の筒状中空糸膜束2の外側面
より筒状中空糸膜束2内に侵入し、筒状中空糸膜束2を
通過し、この際血液はある程度ガス交換される。そし
て、血液は、血液流通部7cに流入し、筒状熱交換器部
10のベローズ型筒状部材10aの外側面に接触するこ
とにより、熱交換される。そして、熱交換された血液
は、血液流通部7cより、第2の血液室7b側となって
いる中空糸膜束2の内側面側より膜束内に侵入し、筒状
中空糸膜束2を通過し、第2の血液室7bに流入する。
この際、再び、血液はガス交換される。そして、第2の
血液室7bに流入した血液は、血液流出口9より流出す
る。なお、熱媒体流入口18からは、必要に応じて、温
水もしくは冷水が熱交換器部10内に流入され、熱交換
器部内を流れた温水もしくは冷水は、熱媒体流出口19
より流出する。
【0037】筒状ハウジング本体33としては、円筒
体、多角筒、断面が楕円状のものなどが使用できる。好
ましくは円筒体である。また、筒状ハウジング本体33
の内径は、30〜150mm程度が好適であり、長さ
(有効長)は、30〜750mm程度が好適である。
【0038】また、筒状ハウジング本体33、熱交換器
部10の内側筒状部材15、蓋部材10b、ガス流入用
部材41と、ガス流出用部材42の形成材料としては、
ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン)、エステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタ
レート)、スチレン系樹脂(例えば、ポリスチレン、M
S樹脂、MBS樹脂)、ポリカーボネートなどが使用で
きる。
【0039】次に、図7に示す実施例の熱交換器内蔵型
人工肺50について説明する。この熱交換器内蔵型人工
肺50と、図1に示し上述した実施例の人工肺1と基本
構成は同じであり、相違は区画壁の形成形態とこれに起
因する第1の血液室7aおよび第2の血液室7bの形態
の相違のみである。
【0040】この実施例の人工肺50では、区画壁55
は、筒状中空糸膜束2の軸方向の中央付近に形成された
環状体である。人工肺50では、環状区画壁55によ
り、筒状中空糸膜束2の外周面と筒状ハウジング本体3
3の内面間に形成された筒状空間となっている血液室7
は、一方の隔壁5側となる第1の血液室7aと、他方の
隔壁6側となる第2の血液室7bとに区画されている。
つまり、血液室7は、ハウジングの軸方向に対して、上
下に2つに区画されている。環状区画壁55は、図7に
示すように、筒状ハウジング本体33の中心軸と直交す
ることが好ましいが、中心軸に対して所定角度傾斜する
ように斜めに形成してもよい。
【0041】そして、この実施例では、上方となる第1
の血液室7aが血液流入側血液室を形成し、第2の血液
室7bが血液流出側血液室を形成している。そして、血
液流入口8は、第1の血液室7a(血液流入側血液室)
の上部と連通するようにハウジング本体の側面の上部に
設けられており、血液流出口9は、第2の血液室7b
(血液流出側血液室)の下部と連通するようにハウジン
グ本体の側面の下部に設けられている。
【0042】そして、この実施例では、環状区画壁55
により、血液室7は、ほぼ等分に2つに画されている
が、区画形態は、このような等分のものに限定されるも
のではなく、例えば、血液流入側である第1の血液室7
aが狭く、第2の血液室7b側が広くなるようにしても
よく、また、この逆でもよい。筒状中空糸膜束2の外周
面の面積を100としたとき、第1の血液室7a側とな
る筒状中空糸膜束2の外周面の面積と第2の血液室7b
側となる筒状中空糸膜束2の外周面の面積の比は、3
0:70〜70:30程度が好適である。
【0043】また、環状区画壁55の幅は、狭い方が好
ましいが、あまり狭いと、血液の短絡の原因となるの
で、20〜90mm、好ましくは、20〜50mm程度
が好適であり、別な表現を用いれば、環状区画壁55
が、筒状中空糸膜束2の外側面を被覆する面積は、筒状
中空糸膜束2の外側面の面積の5〜20%程度が好適で
ある。
【0044】この人工肺50では、血液流入口8から流
入した血液は、第1の血液室7a内に流入し、第1の血
液室7a内に露出している部分の筒状中空糸膜束2の外
側面より筒状中空糸膜束2内に侵入し、筒状中空糸膜束
2を通過し、この際血液はある程度ガス交換される。そ
して、血液は、第1の血液室7a側の血液流通部7cに
流入し、筒状熱交換器部10のベローズ型筒状部材10
aの外側面に接触することにより、熱交換される。第1
の血液室7a側の血液流通部7cに流入した血液は下方
に流下し、第2の血液室7b側の血液流通部7cに流入
する。そして、第2の血液室7b側の血液流通部7cに
流入した血液は、第2の血液室7b側の中空糸膜束2の
内側面側より膜束内に侵入し、筒状中空糸膜束2を通過
し、第2の血液室7bに流入する。そして、第2の血液
室7bに流入した血液は、血液流出口9より流出する。
【0045】また、熱交換器内蔵型人工肺としては、図
8に示すような構造のものであってもよい。この実施例
の人工肺70の基本構成は、図1ないし図6に示し説明
した熱交換器内蔵型人工肺1と同じであり、相違は、熱
交換器内蔵型人工肺1の区画壁4a,4bの代わりに、
筒状中空糸膜束2の外側面にほぼ液密に密着する内壁部
分73a,73bが設けられている点のみである。この
ため、共通する部分には同じ符号を付し、その説明は、
上述のものを参照する。
【0046】この実施例の人工肺70では、筒状中空糸
膜束2の外周面と筒状ハウジング本体73の内面間に形
成された血液室7は、2つの筒状中空糸膜束2の外側面
にほぼ液密に密着する内壁部分73a,73bにより、
第1の血液室7aと第2の血液室7bに区画されていい
る。そして、筒状ハウジング本体73の側面には、第1
の血液室7aと連通する血液流入口8と、第2の血液室
7bと連通する血液流出口9を有している。
【0047】筒状ハウジング本体73としては、断面が
略楕円形となるものが用いられている。このため、筒状
ハウジング本体73における最も距離が近い部分の内壁
面が、2つの筒状中空糸膜束2の外側面にほぼ液密に密
着する内壁部分73a,73bを形成している。なお、
筒状ハウジング本体73としては、このような断面が略
楕円形のものが好適であるが、向かい合い他の部分に比
べて近接する部分を有すればよく、断面が多角形状のも
のであってもよい。また、筒状中空糸膜束2の外側面に
ほぼ液密に密着する内壁部分73a,73bは、筒状中
空糸膜束2の外側面との密着を向上させるために、筒状
中空糸膜束2の外側面形状に対応して湾曲していてもよ
い。筒状ハウジング本体73は、好ましくは上述した略
楕円筒体であり、断面における最短距離は、29〜14
4mm程度が、最長距離は、31〜76mm程度が、ま
た、長さ(有効長)は、30〜750mm程度が好適で
ある。
【0048】ハウジング本体73は、若干の弾性変形も
しくは撓み可能であり、内壁部分73a,73b部分
は、少なくとも、図8に示すように、筒状中空糸膜束の
外側面に密着可能な形状となっている。筒状ハウジング
本体73、筒状熱交換器部10、内筒体35の形成材料
としては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン)、エステル系樹脂(例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート)、スチレン系樹脂(例えば、ポリス
チレン、MS樹脂、MBS樹脂)、ポリカーボネートな
どが使用できる。
【0049】そして、2つの内壁部分73a,73bに
より、血液室7は、第1の血液室7aおよび第2の血液
室7bに区画されているとともに、第1の血液室と第2
の血液室は、一方の血液室より他方の血液室に血液が中
空糸膜に接触することなく流通しないように区画されて
いる。つまり、血液室7は、中空糸膜に接触することな
く、第1の血液室7aから第2の血液室7b(もしくは
第2の血液室から第1の血液室)に短絡して流れる血液
流が形成されないように、内壁部分73a,73bによ
り、区分されている。なお、この人工肺70では、筒状
中空糸膜束2の内部は、区分されていないので、血液流
通部7cに流入することなく、第1の血液室より、内壁
部分73a,73bの内側に位置する筒状中空糸膜束2
の内部を通り、第2の血液室に血液が若干流入する可能
性もある。しかし、この血液量は、極わずかであり、か
つ、血液は、少なくとも中空糸膜には接触しガス交換が
行われるので特に問題はない。
【0050】筒状ハウジング本体73内に筒状中空糸膜
束2(筒状熱交換器部10を備える)を収納させる際に
は、筒状ハウジング本体73を治具にて把持し、血液流
入口8が設けられている側面と血液流出口9が設けられ
ている側面間を押圧し、内壁部分73a,73b間を離
間させた後、筒状中空糸膜束2を挿入し、上記押圧を解
除することにより、収納させることができる。
【0051】2つの内壁部分73a,73bは、図8に
示すように、筒状中空糸膜束2の中心に対して向かい合
う位置に形成されており、さらに、中空糸膜束の軸方向
に平行に延びている。2つの内壁部分73a,73b同
士も、平行となっている。このため、筒状中空糸膜束2
の外周面と筒状ハウジング本体73の内面間に形成され
た筒状空間となっている血液室7は、2つの内壁部分7
3a,73bにより軸方向に縦に2つに、ほぼ等分に
(半割するように)2つに区画されている。なお、区画
形態は、このような等分のものに限定されるものではな
く、例えば、血液流入側である第1の血液室7aが狭
く、第2の血液室7b側が広くなるようにしてもよく、
この逆でもよい。筒状中空糸膜束2の外周面の面積を1
00としたとき、第1の血液室7a側となる筒状中空糸
膜束2の外周面の面積と第2の血液室7b側となる筒状
中空糸膜束2の外周面の面積の比は、30:70〜7
0:30程度が好適である。
【0052】また、内壁部分73a,73bが筒状中空
糸膜束2に密着する幅(内壁部分の筒状中空糸膜束との
接触部の幅)は、狭い方が好ましいが、あまり狭いと、
血液の短絡の原因となるので、20〜90mm、好まし
くは、20〜50mm程度が好適であり、別な表現を用
いれば、内壁部分73a,73bが、筒状中空糸膜束2
の外側面を被覆する面積は、筒状中空糸膜束2の外側面
の面積の5〜20%程度が好適である。
【0053】
【実施例】次に、本発明の熱交換器内蔵型人工肺の具体
的実施例および比較例について説明する。 (実施例)外径が84mm、内径63mmのベローズ型
熱交換器部を用いた。このベローズ型熱交換器部の外面
に、内径195μm、外径295μm、空孔率約35%
の多孔質ポリプロピレン中空糸膜を4本中空糸膜間隔を
一定に保って巻き回し、さらに次に隣接する中空糸膜と
の中空糸膜間隔も以前に巻かれている中空糸膜間隔と同
じとなるようにし、隣り合う中空糸膜間隔が一定となる
ように中空糸膜を巻き回し、熱交換器内蔵中空糸膜ボビ
ンを作成した。そして、中空糸膜ボビンの側面にほぼ向
かい、かつ内側筒状体の開口非形成部上となる位置に幅
45.0mmの2つの区画壁をポッティング剤により形
成した。そして、筒状ハウジング内にこの熱交換器内蔵
中空糸膜ボビンを収納し、両端をポッティング剤により
固定し、熱交換器部を中心にして回転させながら、熱交
換器部を切断することなく、固定された中空糸膜ボビン
の両端を切断した。そして、ガス流入部材およびガス流
出部材を取付け、図1ないし図6に示すような形態の筒
状中空糸膜束を備え、膜面積が2.1m2、血液充填量
210mlの人工肺を作成した。
【0054】(比較例)ベローズ型熱交換器部の代わり
に蛇腹状表面を有するポリカーボネート製の内側筒状部
材(外径84mm)を用いた以外は、実施例と同様に行
い膜面積2.1m2人工肺を作成した。実施例において
用いたベローズ型熱交換器部を別な筒状ハウジング(外
径85.0mm)内に挿入して熱交換器を作成した。上
記の人工肺と熱交換器をチューブ(内径9.5mm、長
さ50.0mm)にて接続し熱交換器付き人工肺を作成
した。
【0055】(実験)上記のようにして作成した実施例
および比較例の人工肺について、牛血を用いて以下の実
験を行った。なお、牛血は、AMMI(Associa
tion for the Advance of M
edical instrumentation)で定
めるところの標準静脈血を用い、これに抗凝固剤を添加
したものを各人工肺に流量7L/minで灌流した。そ
して、それぞれの人工肺について、血液流入口付近およ
び血液流出口付近で採血を行い、血液ガス分析装置にて
酸素ガス分圧、二酸化炭素分圧、pH等を求め、酸素移
動量、二酸化炭素移動量を求めた。また、血液流量7L
/minにおける圧力損失、血液充填量を測定した。結
果は、以下に示す表1および表2の通りであった。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明の熱交換器内蔵型人工肺は、筒状
熱交換器部と、該筒状熱交換器部に直接巻回された多数
のガス交換用中空糸膜からなる筒状中空糸膜束と、前記
筒状中空糸膜束および前記筒状熱交換器部とを収納する
ハウジングと、前記中空糸膜の両端が開口した状態で、
前記筒状中空糸膜束の両端部を前記ハウジングに固定す
る2つの隔壁と、前記ハウジング内面と前記中空糸膜外
面と前記筒状熱交換器部の外側面と前記2つの隔壁間に
より形成された血液室と、該血液室と連通する前記ハウ
ジングに設けられた血液流入口および血液流出口と、前
記中空糸膜内部と連通するガス流入口およびガス流出口
と、前記筒状熱交換器部の内部と連通する熱媒体流入口
および熱媒体流出口とを備えている。
【0059】このため、ハウジング内に収納された人工
肺部分(筒状中空糸膜束)内部に、熱交換器部を収納さ
せたことにより、人工肺部と熱交換器部の接続部に起因
する血液充填量の増加を防止でき、かつ、接続部に起因
する圧力損失の増加も防止できる。さらに、人工肺部と
して、血液が中空糸膜の外側を流れる外部灌流型として
いるので、圧力損失が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の熱交換器内蔵型人工肺の一実
施例を示す正面図である。
【図2】図2は、図1に示した熱交換器内蔵型人工肺の
平面図である。
【図3】図3は、図1に示した熱交換器内蔵型人工肺の
底面図である。
【図4】図4は、図1のA−A線断面図である。
【図5】図5は、図4のB−B線断面図である。
【図6】図6は、図4のC−C線断面図である。
【図7】図7は、本発明の熱交換器内蔵型人工肺の他の
実施例を示す断面図である。
【図8】図8は、本発明の熱交換器内蔵型人工肺の他の
実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 熱交換器内蔵型人工肺 2 筒状中空糸膜束 3 ハウジング 4a,4b 区画壁 5,6 隔壁 7a 第1の血液室 7b,第2の血液室 7c 血液流通部 8 血液流入口 9 血液流出口 10 筒状熱交換器部 10a ベローズ型筒状部材(筒状熱交換器部の外側
面) 11 ガス流入口 12 ガス流出口 16 熱媒体室 18 熱媒体流入口 19 熱媒体流出口

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状熱交換器部と、該筒状熱交換器部に
    直接巻回された多数のガス交換用中空糸膜からなる筒状
    中空糸膜束と、前記筒状中空糸膜束および前記筒状熱交
    換器部とを収納するハウジングと、前記中空糸膜の両端
    が開口した状態で、前記筒状中空糸膜束の両端部を前記
    ハウジングに固定する2つの隔壁と、前記ハウジング内
    面と前記中空糸膜外面と前記筒状熱交換器部の外側面と
    前記2つの隔壁間により形成された血液室と、該血液室
    と連通する前記ハウジングに設けられた血液流入口およ
    び血液流出口と、前記中空糸膜内部と連通するガス流入
    口およびガス流出口と、前記筒状熱交換器部の内部と連
    通する熱媒体流入口および熱媒体流出口とを備えること
    を特徴とする熱交換器内蔵型人工肺。
  2. 【請求項2】 前記筒状熱交換器部の外側面は、蛇腹状
    表面となっており、前記筒状中空糸膜束は、該筒状熱交
    換器部の外側面に中空糸膜を前記蛇腹状表面の溝に落ち
    込まないように巻き付けられることにより形成されてい
    る請求項1に記載の熱交換器内蔵型人工肺。
  3. 【請求項3】 前記筒状熱交換器部の外側面の蛇腹状表
    面は、凹部および凸部が前記筒状中空糸膜束の中心軸に
    対してほぼ直交するように形成されている請求項2に記
    載の熱交換器内蔵型人工肺。
  4. 【請求項4】 前記血液室は、第1の血液室および第2
    の血液室に区画されているとともに、該第1の血液室と
    該第2の血液室は、一方の血液室より他方の血液室に血
    液が前記中空糸膜に接触することなく流通しないように
    区画されており、そして、前記筒状ハウジング本体は、
    側面に前記第1の血液室または前記第2の血液室の一方
    と連通する血液流入口および前記第1の血液室または前
    記第2の血液室の他方と連通する血液流出口を有してい
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の熱交換器内蔵型
    人工肺。
  5. 【請求項5】 前記人工肺は、前記血液室を前記第1の
    血液室と前記第2の血液室とに区画するとともに、該第
    1の血液室と該第2の血液室とを前記筒状中空糸膜束の
    内部および筒状中空糸膜束と前記筒状熱交換器部の外側
    面間により形成された血液流通部を介してのみ連通させ
    る区画壁もしくはハウジングの内壁部分を備えている請
    求項1に記載の請求項4に記載の熱交換器内蔵型人工
    肺。
  6. 【請求項6】 前記人工肺は、前記血液室を前記第1の
    血液室と前記第2の血液室とに区画するとともに、該第
    1の血液室と該第2の血液室とを前記筒状中空糸膜束と
    前記筒状熱交換器部の外側面間により形成された血液流
    通部を介してのみ連通させる区画壁を備えている請求項
    4に記載の熱交換器内蔵型人工肺。
  7. 【請求項7】 前記熱交換器内蔵型人工肺は、前記一方
    の隔壁より前記他方の隔壁まで延びる2つの区画壁もし
    くは2つのハウジングの内壁部分を備え、該2つの区画
    壁により、筒状の血液室を軸方向に縦に2つに区画する
    ものである請求項1または2に記載の熱交換器内蔵型人
    工肺請求項4ないし6のいずれかに記載の熱交換器内蔵
    型人工肺。
  8. 【請求項8】 前記区画壁は、前記筒状ハウジング本体
    の軸方向の中央部付近に形成された環状区画壁であり、
    該環状区画壁により、前記血液室は、一方の隔壁側とな
    る第1の血液室と、他方の隔壁側となる第2の血液室と
    に区画されている請求項4ないし6のいずれかに記載の
    熱交換器内蔵型人工肺。
  9. 【請求項9】 前記中空糸膜束は、前記中空糸膜が、1
    本あるいは複数本同時に、且つすべての中空糸膜が実質
    的に一定の間隔となるように前記筒状熱交換器部の外側
    面に巻きつけられることにより形成されたものである請
    求項1ないし8のいずれかに記載の熱交換器内蔵型人工
    肺。
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