JPH11129827A - 車載用器材取付台と該台に使用されるスライド取付部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 本発明の解決課題は、スライドレー
ルとこれに移動・固定可能な取付脚とを用いる事によ
り、複数の車種にも適用して固定出来るようにする事、
スライドレールとスライド取付部材とを用いる事により
車載用器材を或る程度任意の位置に配置出来るようにす
る事にある。 【解決手段】 スライドレール(1)と、スライドレ
ール(1)に移動・固定可能に取り付けられ且つ座席の脚
(20)に取り付けられる取付脚(2)と、スライドレール(1)
に移動・固定可能に取り付けられたスライド取付部材
(3)と、スライド取付部材(3)に立設された垂直脚(4)
と、垂直脚(4)に取り付けられた車載用器材固定用の取
付台(5)とで構成された事を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、どのような車種にで
も、或いは少なくとも複数の車種に車載用器材を安定的
に取り付ける事が出来る車載用器材取付台と、該取付台
に用いられるスライド取付部材の改良に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】車載用テレビやカーナビゲーション装置
の普及に伴い、車内にこれら車載用器材を取り付けるた
めの取付台が多用されるようになってきた。同時に、自
動車での家族旅行なども盛んになり、飲料や食品の持ち
込みも行われるようになり、従来と違ってリビング的使
用がなされるようになって来た。そうなると、整理して
車内にこれら器物を収納しない限りは極めて乱雑な状態
となり、運転も安全に行えない。

【０００３】そこで、車内に車載用テレビの設置や、飲
料や食品の収納が出来る収納用キャビネットが持ち込ま
れ、車内に持ち込まれた器物をこれに整理して収納する
ようになったのであるが、乗用車の車種は極めて多く、
車内のスペース、座席の配置や取り付け方、大きさ、そ
の他の点で全く統一性がないため、どの車種にでも、少
なくとも複数の車種に適合して取り付ける事が出来るる
というような収納用キャビネットを提案する事が出来
ず、これまでの収納用キャビネットは、単に座席間のス
ペースに置くだけで固定するようなタイプのものはなか
った。

【０００４】このようなタイプの収納用キャビネットに
あっては、自動車の発進、走行、停止、方向転換に伴う
絶えざる振動や慣性力、遠心力によって転倒したり飛び
出したりする危険性があり、十分安全であるとは言えな
かった。特に、車載テレビのような重量物を収納用キャ
ビネットの上に固定すると、重心が高くなって転倒しや
すいという危険性を常に抱えていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来例の
問題点に鑑みてなされたもので、スライドレールとこ
れに移動・固定可能な取付脚とを用いる事により、どの
ような車種にも、或いは少なくとも複数の車種に適用し
て固定出来るようにする事、スライドレールとスライ
ド取付部材とを用いる事により車載用器材を或る程度任
意の位置に配置出来るようにする事、をその解決課題と
する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１は、車載用器材
取付台(A)に関し『スライドレール(1)と、スライドレー
ル(1)に移動・固定可能に取り付けられ且つ座席の脚(2
0)に取り付けられる取付脚(2)と、スライドレール(1)に
移動・固定可能に取り付けられたスライド取付部材(3)
と、スライド取付部材(3)に立設された垂直脚(4)と、垂
直脚(4)に取り付けられた車載用器材固定用の取付台(5)
とで構成された』事を特徴とする。

【０００７】これによれば、取付脚(2)を座席の脚(20)
に合わせてスライドさせる事が出来、車種によって脚(2
0)の間隔が異なっていても容易に合わせる事が出来る。
従って、１種類で複数の車種に取り付ける事が出来る。
また、このように脚(20)に取付脚(2)を固定出来るの
で、重い車載テレビ(28)のようなものを取付台(5)に載
置しても走行中に車載用器材取付台(A)が転倒したり飛
び出したりするような事がなく安全である。

【０００８】請求項２は、請求項１に記載の車載用器材
取付台(A)に用いられるスライド取付部材(3)であって、
『スライド取付部材(3)は、スライドレール(1)挿通用の
スライド通孔(15)が穿設されたスライド筒部(15a)及び
スライド通孔(15)に垂直に形成された垂直脚(4)挿通用
の固定通孔(16)が形成された固定筒部(16a)とで構成さ
れる取付部材本体(3a)と、固定筒部(16a)の外周に螺着
される取付ナット(8)とで構成されており、前記取付部
材本体(3a)は、前記スライド筒体(15a)及び固定筒体(16
a)が半割り状になった左右一対の取付半割体(7)で形成
されている』事を特徴とする。

【０００９】これによれば、取付ナット(8)を締め込ん
で行くだけでスライド取付部材(3)をスライドレール(1)
に固定する事が出来、緩めるだけでスライド取付部材
(3)をスライドレール(1)に沿って任意の位置に移動する
事が出来る。その結果、垂直脚(4)を介してスライド取
付部材(3)に取り付けられている取付台(5)を任意の位置
に移動し、その位置で簡単に固定する事が出来、非常に
便利である。なお、『垂直脚(4)がスライド通孔(15)に
垂直に形成される』点に関し、この「垂直」は勿論厳密
な意味の垂直ではなく、多少の角度がついていてもこの
場合は包含される。

【００１０】講求項３は、『請求項２に記載のスライド
取付部材(3)であって、スライド通孔(15)の内周面にス
ライドレール(1)締め付け用のリブ(13)が突設されてい
る』事を特徴とするもので、リブ(13)を設けた事により
取付半割体(7)を締め付けて行くとスライドレール(1)を
強固に締め付ける事になり、確実な固定が可能となる。

【００１１】講求項４は、『請求項２に記載のスライド
取付部材(3)であって、固定通孔(16)の内周面に凸条(1
4)が突設されている』事を特徴とするもので、前記同
様、凸条(14)を設けた事により取付半割体(7)を締め付
けて行くと垂直脚(4)を強固に締め付ける事になり、確
実な固定が可能となる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って説明す
る。図１は車載用器材取付台(A)の斜視図である。スラ
イドレール(1)はパイプを長方形に形成したもので、取
付脚(2)とスライド取付部材(3)とが移動・固定可能にス
ライドレール(1)に取り付けられている。取付脚(2)は細
い板状の脚本体(18)と、脚本体(18)をスライドレール
(1)に固定する固定具(19)とで構成されている。図の実
施例では左側の脚本体(18)はスライドレール(1)の両側
に伸びていて両側の座席の脚(20)に固定されるようにな
っているが、必ずしもこれに限定されるわけでなく、両
脚本体(18)がスライドレール(1)の両側に伸びていて両
側の座席の脚(20)に固定されるようになっていてもよ
い。脚本体(18)の端部には長手方向の長孔(21)が形成さ
れており、脚(20)の固定部材(22)間の寸法の相違を吸収
するようになっている。

【００１３】固定具(19)は、中央部が突曲しており、こ
の部分にスライドレール(1)が挿通されるようになって
いる。固定具(19)の一端は脚本体(18)に形成された係止
孔(23)に挿入されて係止し、他端は固定部材(24)で脚本
体(18)に固定されるようになっており、固定部材(24)を
螺進させる事でスライドレール(1)を締め付け固定する
ようになっいる。

【００１４】スライド取付部材(3)は、取付部材本体(3
a)と取付ナット(8)で構成されている。取付ナット(8)の
内周にはナット螺子溝が螺設されており、取付部材本体
(3a)の半割螺子部(17)に螺着されるようになっている。
取付部材本体(3a)は、スライド筒部(15a)の中央から固
定筒部(16a)が立ち上がった略逆Ｔ字状をしており、ス
ライド筒部(15a)にスライド通孔(15)が貫通しており、
固定筒部(16a)には固定通孔(16)が穿設されている。取
付部材本体(3a)は、スライド通孔(15)及び固定通孔(16)
を半割り状にする左右一対の取付半割体(7)で構成され
ており、前記取付ナット(8)が固定筒部(16a)の外周に刻
設された半割螺子部(17)に螺着されるようになってい
る。取付半割体(7)は、スライド筒部(15a)の下端に設け
られた蝶着部(25)に挿通された回転軸(9)にて開閉自在
に蝶着されている。スライド筒部(15a)と固定筒部(16a)
のコーナ部には螺子取付部材(26)が設けてあり、締結具
(10)が螺着出来るようになっている。

【００１５】固定筒部(16a)は、取付ナット(8)を螺着し
た時に垂直脚(4)を固定出来るように、その先端外周に
テーパ部(27)が形成され且つ固定筒部(16a)の軸方向に
沿って締結溝(11)が形成されている。更には、固定筒部
(16a)の合わせ面に半割溝(12)が形成されており、取付
ナット(8)を螺着した時に固定筒部(16a)を締め込む事で
垂直脚(4)を固定筒部(16a)に強固に固定出来るようにし
ている。そのために、取付ナット(8)のナット面を入り
口から出口(8a)に向かって次第に細径となるようにテー
パに形成するか、 取付ナット(8)の出口(8a)を細径にし
て取付ナット(8)が締め込まれるに連れてテーパ部(27)
に沿って取付ナット(8)の出口(8a)が締め込み方向に移
動するようになっている。また、固定筒部(16a)の内周
面には軸方向に沿って突設された凸条(14)が形成されて
いる。凸条(14)の固定筒部(16a)側の先端は斜めに尖っ
ており、垂直脚(4)の挿入を容易にしている。

【００１６】スライド通孔(15)の開口部内周及び中央部
分に、リブ(13)が周方向に突設されており、取付半割体
(7)を閉じた時にスライドレール(1)の締め付けが強固に
行えるようにしている。

【００１７】垂直脚(4)は、略逆Ｕ字状のパイプ材で、
その下端が前記固定通孔(16)に差し込まれて固定される
ようになっており、その水平部分に取付台(5)が取り付
けられるようになっている。取付台(5)には取付バンド
(6)が設けられており、車載用基材(28)を取付バンド(6)
にて固定するようになっている。また、垂直脚(4)の中
間部分には必要に応じて物置台(29)を取り付けるように
してもよい。

【００１８】しかして、固定具(19)をゆるめて脚(20)の
前後間隔に取付脚(2)を合わせて固定具(19)を固定す
る。スライド取付部材(3)はスライドレール(1)に取り付
けられており、取付ナット(8)を締め込むことにより垂
直脚(4)をスライドレール(1)に垂直に立設・固定され
る。然る後、取付脚(2)を脚(20)に重ねて固定部材(22)
にて共締めし、車載用器材取付台(A)を床面に固定す
る。次に、車載用基材(28)を取付台(5)上に載置し、取
付バンド(6)にて取付台(5)に固定する。もし、車載用基
材(28)の位置を変更したい場合には、取付ナット(8)を
緩めるとスライドレール(1)の締め付けが緩み、スライ
ド取付部材(3)をスライドレール(1)に致してスライド移
動させる事が出来る。好みの位置が決まると取付ナット
(8)を再度締め込んでスライド取付部材(3)をスライドレ
ール(1)に締め込み固定する。最後に、締結具(10)をロ
ックして取付半割体(7)同士を固定する。

【００１９】また、取付脚(2)を跨いでスライド取付部
材(3)をスライドレール(1)に取り付けたい場合は、取付
ナット(8)を半割螺子部(17)から外せば、図４のように
取付半割体(7)が開き、スライド取付部材(3)をスライド
レール(1)から取り外す事が出来る。取り外す事によ
り、取付脚(2)を越えてスライド取付部材(3)を移動させ
る事が出来る。これにより、複数の車種に車載用器材取
付台(A)を固定する事が出来、スライド取付部材(3)をス
ライドレール(1)に対して移動・固定可能とする事によ
り、車載用基材(28)を任意の位置に移動させ、その位置
で固定する事が出来る。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、車載用器材取付台を車
種に合わせて座席の脚に取り付ける事が出来、便利であ
ると同時に非常に安全である。そして、この車載用器材
取付台に用いられるスライド取付部材の取付部材本体は
半割り状になっているので、取付ナットを螺進・螺退さ
せるだけでスライド取付部材をスライドレールに固定し
たり、緩めて移動させたりする事が出来、取付台を任意
の位置に移動し、その位置で簡単に固定する事が出来
る。更に、スライド取付部材のスライド通孔の内周面に
リブを突設すると取付半割体の締め付けでスライドレー
ルへの取り付けが確実となるし、固定通孔の内周面に凸
条を突設すると、垂直脚の取り付けが確実になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の車載用器材取付台の斜視図

【図２】本発明に使用されるスライド取付部材の断面図

【図３】図２の直角方向の断面図

【図４】本発明に使用されるスライド取付部材の側面図

【図５】本発明に使用されるスライド取付部材の正面図

【図６】本発明に使用されるスライド取付部材の平面図

【符号の説明】

(A)…車載用器材取付台 (1)…スライドレール (2)…取付脚 (3)…スライド取付部材 (4)…垂直脚 (5)…取付台 (6)…取付バンド (7)…取付半割体 (8)…取付ナット (9)…回転軸 (10)…締結具 (11)…締結溝 (12)…半割溝 (13)…リブ (14)…凸条 (15)…スライド通孔 (16)…固定通孔 (17)…半割螺子部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スライドレールと、スライドレールに移
   動・固定可能に取り付けられ且つ座席の脚に取り付けら
   れる取付脚と、スライドレールに移動・固定可能に取り
   付けられたスライド取付部材と、スライド取付部材に立
   設された垂直脚と、垂直脚に取り付けられた車載用器材
   固定用の取付台とで構成された事を特徴とする車載用器
   材取付台。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の車載用器材取付台に用
   いられるスライド取付部材であって、 スライド取付部材は、スライドレール挿通用のスライド
   通孔が穿設されたスライド筒部及びスライド通孔に垂直
   に形成された垂直脚挿通用の固定通孔が形成された固定
   筒部とで構成される取付部材本体と、固定筒部の外周に
   螺着される取付ナットとで構成されており、 前記取付部材本体は、前記スライド筒体及び固定筒体が
   半割り状になった左右一対の取付半割体で形成されてい
   る事を特徴とするスライド取付部材。 【講求項３】 請求項２に記載のスライド取付部材であ
   って、スライド通孔の内周面にスライドレール締め付け
   用のリブが突設されている事を特徴とするスライド取付
   部材。 【講求項４】 請求項２に記載のスライド取付部材であ
   って、固定通孔の内周面に凸条が突設されている事を特
   徴とするスライド取付部材。