JPH11127728A - 昆虫の純系作出法 - Google Patents

昆虫の純系作出法

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JPH11127728A
JPH11127728A JP29837897A JP29837897A JPH11127728A JP H11127728 A JPH11127728 A JP H11127728A JP 29837897 A JP29837897 A JP 29837897A JP 29837897 A JP29837897 A JP 29837897A JP H11127728 A JPH11127728 A JP H11127728A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 膜翅目(Hymenoptera)に属する寄生蜂
の純系を作出する方法であって、以下の工程: 1)未交尾雌成虫を寄主昆虫に産卵させて、半数体の雄
個体を得る工程、 2)得られた半数体の雄個体の成虫とその母成虫を交尾
させる工程、及び 3)交尾した母成虫を寄主昆虫に産卵させて、雌個体を
得る工程を含む自殖のプロセスを1サイクル以上行うこ
とを特徴とする前記の方法を提供する。 【効果】 本発明により、純系、すなわち遺伝子が同型
接合(ホモ)である昆虫、特に寄生蜂を効率よく得るこ
とができる。これを利用して、昆虫、特に寄生蜂に有用
形質を確実に固定することが容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昆虫の純系を作出
する方法に関し、より詳細には、半数性雄性産生単為生
殖と親子交配を組み合わせた自殖法により昆虫の純系を
作出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、害虫防除のための合成殺虫剤に替
わり、天敵の生物農薬的利用の発展が強く期待されるよ
うになっているが、その実現のためには長期に渡る質の
良い天敵の大量増殖と安定供給が必要不可欠である。こ
の意味において、虫質管理の手法の確立は極めて重要で
あるといえる[矢野栄二、「寄生性天敵の大量増殖」、
植物防疫、第35巻、第5号、36−40(198
1)]。さらに、虫質管理の目的としては、人工飼育に
よる弊害を除去することだけでなく、天敵として有用な
形質を積極的に固定することをも含める必要があると考
えられる。
【0003】膜翅目(Hymenoptera)に属する寄生蜂
は、農作物(樹木及び農林産物を含む。以下「農作物
等」という。)の害虫の卵及び幼虫に産卵する寄生性天
敵として知られている。例えば、チャバネクロタマゴバ
チ(Trissolcusplautiae)はチャバネアオカメムシ(Plaut
ia stali)の寄生性天敵である。管理すべき虫質、すな
わち有用形質としては様々なものが考えられるが、この
場合に最も重要な形質は産卵の対象となる卵の選択性、
すなわち一種の寄主選択性である。従来は自然に生息す
る天敵を採集し、それを基に両性生殖させることにより
有益な形質を有するものを選抜して大量飼育した。目的
とする有用な特性が低下した場合には、再び野外の系統
を導入して能力を回復させる技術を用いていた。
【0004】しかし、この方法を用いる場合には、有用
形質についての遺伝学的根拠に乏しいため、各個体が確
実に有用形質を有するという確証はなかった。さらに、
ある世代が有用形質を有していても、その次の世代が有
用形質を保持するという保証はなかった。従って、有用
な特性の低下が比較的はやく、何度も野外系統の導入を
行わなければならないという煩雑さが問題となってい
た。また、通常の両性生殖によって有用形質を固定する
場合には十数世代の選抜が必要であり、効率の低さが問
題となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、有
用な特性(有用形質)、例えば、特定の害虫を攻撃する
性質(寄主選択性)、高温や低温に耐える性質(温度感
受性)、殺虫剤に対して強い性質(薬剤抵抗性)又は産
卵量が多く発育が早い性質(増殖能力)などを固定する
ために、通常の両性生殖を用いる場合と比較してより少
ない選抜回数で純系を作出できる方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは、鋭意研究を行った結果、次のような
知見を得た。天敵寄生蜂成虫(雌)が受精しない場合に
は半数体の雄だけを産む性質(半数性雄性産生単為生
殖)を利用して、未交尾雌成虫を用いて寄主昆虫に産卵
させ半数体の雄個体を得、得られた雄個体の成虫と母親
(前記未交尾雌成虫)を交尾させ、再び寄主昆虫に産卵
させて雌個体を作出すると、この雌個体は遺伝子が同型
接合(ホモ)になる確率が高く、この自殖プロセスを繰
り返すことにより、より早く均一性の高い遺伝子を持つ
個体が得られる。本発明は、このような知見に基づいて
なされたものである。
【0007】すなわち、本発明は、膜翅目(Hymenopter
a)に属する寄生蜂の純系を作出する方法であって、以
下の工程: 1)未交尾雌成虫を寄主昆虫に産卵させて、半数体の雄
個体を得る工程、 2)得られた半数体の雄個体の成虫とその母成虫を交尾
させる工程、及び 3)交尾した母成虫を寄主昆虫に産卵させて、雌個体を
得る工程を含む自殖のプロセスを1サイクル以上行うこ
とを特徴とする前記の方法を提供する。ここで、「寄生
蜂」とは産卵するときに他の生物の卵及び/又は幼虫、
主に他の昆虫の卵及び/又は幼虫に産卵し、該他の生物
の卵及び/又は幼虫を栄養分として使用する蜂をいう。
この場合に、前記他の昆虫を「寄主昆虫」という。上述
の方法において、未交尾雌成虫は、好ましくは処女雌成
虫である。ここで、「未交尾雌成虫」とは産卵してから
未だ交尾していない雌成虫をいい、「処女雌成虫」とは
誕生してから一度も交尾していない雌成虫をいう。前記
産卵は好ましくは寄主昆虫の卵及び/又は幼虫への産卵
である。寄主昆虫は、好ましくは農作物等の害虫であ
り、チャバネアオカメムシ(Plautia stali)等が挙げら
れる。膜翅目(Hymenoptera)に属する寄生蜂として
は、チャバネクロタマゴバチ(Trissolcusplautiae)等が
挙げられる。本発明では、上述の自殖のプロセスを繰り
返して行うことができる。この繰り返しの回数を増やす
ことによって、より確実な純系を作製することができ、
繰り返しの回数としては2〜5サイクルが好ましい。本
発明の方法を用いることにより、生物農薬としての寄生
蜂の品質を効率的に安定化することができる。
【0008】さらに、本発明は、昆虫の純系を作出する
方法であって、以下の工程: 1)目的の形質を持つ雌個体を選抜する工程、 2)選抜した雌個体の成虫の単為生殖により、半数体の
雄個体を得る工程、及び 3)得られた半数体の雄個体の成虫とその母成虫との親
子交配により、雌個体を得る工程を含む自殖のプロセス
を1サイクル以上行うことを特徴とする前記の方法を提
供する。上述の方法においては、必要に応じて、2)の
工程の後に、目的の形質を持つ雄個体を選抜する工程を
さらに含むことができる。目的の形質としては、寄主選
択性、増殖能力、温度感受性及び薬剤抵抗性等が挙げら
れる。本発明では、上述の自殖のプロセスを繰り返して
行うことができる。この繰り返しの回数を増やすことに
よって、より確実な純系を作製することができ、繰り返
しの回数としては2〜5サイクルが好ましい。
【0009】さらに、本発明は、目的の遺伝子を同型接
合の形式で持つ昆虫を作出する方法であって、以下の工
程: 1)目的の遺伝子を持つ雌個体を選抜する工程、 2)選抜した雌個体の成虫の単為生殖により、半数体の
雄個体を得る工程、及び 3)得られた半数体の雄個体の成虫とその母成虫との親
子交配により、雌個体を得る工程を含む自殖のプロセス
を1サイクル以上行うことを特徴とする前記の方法を提
供する。上述の方法においては、必要に応じて、2)の
工程の後に、目的の遺伝子を持つ雄個体を選抜する工程
をさらに含むことができる。目的の遺伝子としては、寄
主選択性、増殖能力、温度感受性及び薬剤抵抗性等の形
質に関与する遺伝子が挙げられる。本発明では、上述の
自殖のプロセスを繰り返して行うことができる。この繰
り返しの回数を増やすことによって、より確実な純系を
作製することができ、繰り返しの回数としては2〜5サ
イクルが好ましい。
【0010】さらに、本発明は、純系の昆虫からなる生
物農薬を提供する。昆虫としては、チャバネクロタマゴ
バチ(Trissolcusplautiae)等の膜翅目(Hymenoptera
に属する寄生蜂が挙げられる。本発明の生物農薬によ
り、チャバネアオカメムシ(Plautia stali)等の害虫を
防除することができる。ここで「生物農薬」とは、生物
的防除に用いる生物を農薬として利用しやすい形に調製
した製品をいい、該生物そのものであってもよい。さら
に、本発明は、チャバネアオカメムシ(Plautia stali)
の卵に選択的に産卵するという寄主選択性をもつ純系
のチャバネクロタマゴバチ(Trissolcusplautiae)を提
供する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の対象となるのは半数性雄性産生単為生殖をする
昆虫類であり、好ましくは膜翅目(Hymenoptera)に属
する寄生蜂、より好ましくはチャバネクロタマゴバチ(T
rissolcusplautiae)である。ここで、「単為生殖」と
は、雌が雄と関係なしに単独で新個体を生ずる生殖法を
いう。「半数性単為生殖」とは、減数分裂を完了して半
数の染色体を持つ卵が単独に発生することを特徴とする
単為生殖をいい、また、「雄性産生単為生殖」とは、単
為生殖の結果雄個体が生ずることを特徴とする単為生殖
をいう。チャバネクロタマゴバチは、農作物等の害虫と
して知られるチャバネアオカメムシ(Plautia stali)の
卵に産卵する寄生性天敵である。しかし、その寄主選択
性が弱くなると、クサギカメムシ(Halyomorpha halys)
の卵にも産卵する習性があり、この場合にはチャバネア
オカメムシの卵にのみ産卵するように寄主選択性を強化
してやる必要がある。
【0012】本発明によって得られる寄生蜂などの純系
の天敵昆虫は、生物農薬として用いることができる。こ
の場合には、目的の場所において本発明の純系天敵昆虫
を放すことにより、効率よく対象となる害虫を防除する
ことができる。放す個体の数については特に制限はない
が、好ましくは50〜200頭/ha、より好ましくは1
00〜200頭/haである。このような用途について
は、当業者には公知である。対象となる害虫は、植物の
害虫であれば特に制限はなく、例えばチャバネアオカメ
ムシ(Plautia stali)等を挙げることができる。本発明
の農薬を適用することのできる植物は農作物等であれば
いずれでもよいが、好ましくは針葉樹であり、より好ま
しくはヒノキ、スギ、サワラ又はキリである。適用の時
期は対象となる害虫の生息する時期であればいつでもよ
いが、好ましくはその害虫が繁殖し始める直前から初期
の間である。例えば、チャバネアオカメムシ(Plautia
stali)は7月頃繁殖を始め、8月頃まで繁殖を続けるの
で、本発明の農薬を7月〜8月頃に適用することが好まし
い。これらの方法については、当業者には公知である。
【0013】初めに、本発明を図1に基づいて概説す
る。図1は親子交配と兄姉交配の理論を図示したもので
ある。親子交配においては、未交尾雌成虫に産卵させ、
半数性雄性産生単為生殖によって雄成虫を得る。この雄
成虫とその母親である未交尾雌成虫とを交尾させること
により雌雄成虫を作製し、そのうちの雌成虫を純系候補
として用いる。有用形質に関する選抜淘汰は適切な段階
で行うが、詳しくは後述する。本発明では、この親子交
配によって純系を作製する。一方、兄姉交配において
は、交尾済み雌成虫に産卵させ、両性生殖によって雌雄
成虫を得る。得られた雌成虫と雄成虫とを交尾させるこ
とによって、次世代の雌雄成虫を得る。兄姉交配は、本
発明により得られる純系寄生蜂を大量に増殖させるのに
用いることができる。
【0014】次いで、本発明を実施するための具体的な
手順について説明する。 1.まず、採集、遺伝子発現及び/又は選抜淘汰などに
より得られた有用形質を持つ未交尾雌成虫に産卵させ、
雄成虫を作出する。「有用形質」とは、その寄生蜂の特
性として最終的に固定したい特性をいう。有用形質とし
ては、上述のような寄主選択性、温度感受性、薬剤抵抗
性、増殖能力などが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。採集は公知の方法を用いて行うことがで
きる。その方法は採集する昆虫の種類によって異なる
が、詳しくは「昆虫の飼育法(RearingMethods of Insec
ts)」(湯嶋 健、釜野静也、玉木佳男 編;日本植物
防疫協会 発行)に記載されている。遺伝子発現とは、
遺伝子組換などの遺伝子操作により目的の有用形質を有
する成虫を得る方法をいう。選抜淘汰の方法は目的とす
る有用形質によって異なるが、いずれの方法も当業者に
は公知である。例を挙げると、有用形質が寄主選択性で
ある場合には、選択すべき寄主の卵と他の卵を並置して
おいて選択すべき寄主の卵にのみ産卵する個体を選抜す
ることができる。同様にして、温度感受性の場合には、
目的の温度で飼育して生き残る個体のみを選抜し、薬剤
抵抗性の場合には、目的とする薬剤を散布などの方法を
用いて投与して生き残る個体のみを選抜し、増殖能力の
場合には、飼育してみて実際に卵を一定数以上産卵する
ものだけを選抜することができる。未交尾雌成虫は、例
えば、交尾済みの雌成虫に産卵させてこの卵を飼育し、
雄と雌の羽化までの時間のずれを利用して雌成虫だけを
取り出すことによって得ることができる。この場合には
処女雌成虫を得ることができるが、特にこの方法に限定
されるものではなく、公知の方法を用いることができ
る。目的とする有用形質が、寄主選択性又は増殖能力な
どのように、雌成虫で選抜淘汰すべきものについては、
まず、この未交尾雌成虫について選抜淘汰を行う。こう
して得られる未交尾雌成虫を飼育し、産卵させ、卵を羽
化させる。本発明の対象は半数性雄性産生単為生殖をす
る昆虫類であるので、羽化するのは雄成虫のみである。
ここで、飼育の方法、産卵させる方法及び卵を羽化させ
る方法については、当業者に公知である。この際、未交
尾雌成虫の飼育条件を工夫することにより、未交尾雌成
虫の選抜淘汰及び雄成虫の作出を同時に行ってもよい。
例えば、有用形質が寄主選択性である場合には、選択す
べき寄主の卵と他の卵を並置しておいて選択すべき寄主
の卵にのみ産卵する個体を選抜し、さらに、選抜した個
体(未交尾雌成虫)が産卵した選択すべき寄主の卵のみ
を飼育して羽化させることにより、その子である雄成虫
を得ることができる。その他の有用形質についても同様
であり、その方法は当業者に公知である。
【0015】次に上述のようにして得られた雄成虫とそ
の母親である未交尾雌成虫とを交尾させ、有用形質を有
する雌成虫を得るが、雄で選抜できる形質と雌で選抜す
る形質とでは手順が異なるので、それぞれに分けて説明
する。なお、雄雌のどちらでも選抜可能な形質の場合に
は、雄で選抜するほうが操作が簡便である。
【0016】2.雄で選抜出来る形質の場合 雄で選抜出来る形質の例としては、温度感受性及び薬剤
抵抗性などを挙げることができるが、これらに限定され
ない。このような形質について選抜淘汰を行う場合に
は、1.で得られた雄成虫を選抜した後、有用形質を持
つ雄成虫と母親(すなわち前記未交尾雌成虫)とを交尾
させ、産卵させて雌成虫を作出する。ここで、選抜の方
法については上述の通りである。さらに、交尾させる方
法、産卵させる方法及び卵を羽化させる方法については
当業者に公知である。また、羽化した成虫の中から雌成
虫のみを採取する方法については上述の通りである。以
下に、望ましい形質が単一の遺伝子(A)上にあって優
性遺伝する場合を想定し、理論的に説明する。
【0017】雄成虫の母である雌成虫(すなわち前記未
交尾雌成虫)の遺伝子型はAA又はAa若しくはaaのいずれ
かである。未交尾雌成虫から生じる雄成虫は半数体であ
るから、それぞれAA→A、Aa→A若しくはa又はaa→aのよ
うに遺伝子が受け継がれ、その結果、得られる雄成虫の
遺伝子型はA又はaとなる。得られた雄成虫の検定によ
って望ましくない形質(a)が認められた系については、
母である雌成虫の遺伝子型がAa又はaaであるので、その
系全体を破棄する。すべて望ましい形質を持つ雄成虫を
生じた系では基になる雌成虫の遺伝子型がAAであると考
えられるので、その系の雄成虫を用いて親子交配を行え
ば、AA×A→AA,AAのように遺伝子が受け継がれ、直ちに
純系の雌成虫が得られる。ただし、基になる雌成虫の遺
伝子型がAaである可能性も考えられるので、ここで得ら
れる雌成虫を1.の未交尾雌成虫として用いることによ
り、図2に従ってここまでのプロセスを繰り返すことが
好ましい。繰り返し回数が多いほど純系である確実性が
増すことになる。
【0018】3.雌で選抜する形質の場合 雌で選抜出来る形質の例としては、寄主選択性及び増殖
能力などを挙げることができるが、これらに限定されな
い。このような形質について選抜淘汰を行う場合には、
1.で得られた任意の雄成虫を母親である未交尾雌成虫
と交尾させ産卵させて、その卵を羽化させることにより
雌成虫を作出し、その後選抜淘汰を行う。ここで、交尾
させる方法、産卵させる方法及び卵を羽化させる方法に
ついては当業者に公知である。さらに、羽化した成虫の
中から雌成虫のみを採取する方法については上述の通り
である。また、選抜の方法については上述の通りであ
る。以下に、望ましい形質が単一の遺伝子(A)上にあ
って優性遺伝する場合を想定し、理論的に説明する。
【0019】雌で選抜する場合には、1.において母親
となる未交尾雌成虫について選抜淘汰を行っているの
で、基になる雌成虫(すなわち未交尾雌成虫)の遺伝子
型はAA又はAaである。 1)雌成虫の遺伝子型がAAであれば、1.で得られる雄
成虫の遺伝子型はすべてAとなるので、その雄成虫と母
親である雌成虫との交尾により作出される雌個体はすべ
てAAであり希望の特性を持つ。確認のため、ここで得ら
れる雌成虫を1.の未交尾雌成虫として用いることによ
り、ここまでのプロセスを繰り返し、純系であることを
確認した上で兄姉交配により大量増殖に移る。
【0020】2)雌成虫の遺伝子型がAaであれば、1.
で得られる雄成虫の遺伝子型はA又はaとなるので、そ
の雄成虫と母親である雌成虫との交尾により作出される
雌個体の遺伝子型としては次の2つの場合が考えられ
る。Aa×A→AA, Aaの場合 得られた雌成虫はすべて望みの特性を持つが、純系でな
いAaを持つ成虫も存在する。このような異型接合(ヘテ
ロ)を排除するために、これらの雌成虫についてはすべ
てこれまでの選抜のプロセスを繰り返す。プロセスの繰
り返しの方法については上述の通りである。具体的には
後述の実施例1に記載する。プロセスの繰り返しにおい
て特性を持たない雌成虫が得られた場合には、その系の
増殖は中止する。Aa×a→Aa, aaの場合 得られた雌には特性を持たないものが出現する。従って
この場合には以後の増殖を中止する。
【0021】ヘテロ未交尾雌成虫(遺伝子型がAaである
未交尾雌成虫)と、それを基に1.のプロセスにより得
られる雄成虫との交尾により得られた雌成虫の遺伝子型
は異型接合である確率が各世代とも0.5である。以上、
本発明を詳細に説明してきたが、上述の記載から明らか
なように、理論的には、本発明のプロセスを3回繰り返
す場合においても、望ましくない特性が検出できなかっ
たために、異型接合が含まれている確率が多少ある。し
かし、本発明の方法によれば、純系を確実に得るための
効率が大幅に改善される。
【0022】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を具体的に説明す
る。但し、これら実施例により本発明の技術的範囲を限
定するものではない。 〔実施例1〕チャバネクロタマゴバチ(Trissolcusplaut
iae)は自然界においてチャバネアオカメムシ(Plautia s
tali)の重要な寄生性天敵蜂である。しかし、この蜂の
一部のものはクサギカメムシ(Halyomorpha halys)の卵
にも産卵する習性がある。従って、天敵としての利用と
いう観点からすると、チャバネアオカメムシの卵だけに
産卵するものを作出することが求められる。そこで、本
実施例においてはそのような特性を有する純系のチャバ
ネクロタマゴバチの作出について具体的に説明する。す
なわち、本実施例はチャバネアオカメムシの卵だけに産
卵するという寄主選択性を、有用形質としてチャバネク
ロタマゴバチに固定し、そのような有用形質を有する純
系を作出する方法について説明するものである。
【0023】(1)チャバネアオカメムシ卵塊及びクサ
ギカメムシ卵塊の作製 チャバネアオカメムシ成虫及びクサギカメムシ成虫はと
もに、夜間光に寄ってきたところを捕獲した。それぞれ
のカメムシの雌雄成虫15対を別々のプラスチック容器
(直径12cm、高さ10cm)に収容した。水で湿らせた脱脂
綿を適当な小容器に入れたものと、餌としての渋皮のつ
いた生の落花生とを与えて23℃の恒温室で飼育した。
飼育容器の内壁周囲にろ紙を巻いておくことにより、そ
のろ紙上に産卵させた。クサギカメムシ、チャバネアオ
カメムシとも卵塊産卵性で、それぞれ28個、14個を
かためて産むので、卵塊の周囲を10mm×25mmのろ紙片に
切り取ったものをそれぞれのカメムシの卵塊試料として
その後の実験に供試した。23℃では週2回、すなわち
3〜4日毎に採取して供試すれば蜂の産卵・発育には影
響がなかった。
【0024】(2)チャバネクロタマゴバチの産卵・飼
育方法 チャバネクロタマゴバチ成虫を定法[「昆虫の飼育法(R
earing Methods of Insects)」、湯嶋 健、釜野静也、
玉木佳男 編;日本植物防疫協会 発行:を参照のこ
と]により捕獲した。なお、チャバネクロタマゴバチ成
虫は、農林水産省果樹試験場(茨城県つくば市藤本2−
1)から分譲を受けることができる。産卵容器として内
径10mm、長さ60mmのガラス管ビンを使用した。餌として
は管ビンの内壁中央部に昆虫針の頭部でハチミツ原液を
1滴塗布した。寄生蜂の雌成虫1頭を収容したガラス管
ビンの内部に、カメムシ卵塊の付着したろ紙片を差し込
んで綿栓をすると直ちに産卵を開始した。チャバネアオ
カメムシ卵では1時間以内に14個の卵全部に産卵する
が、念のため24時間放置した後に雌成虫を除去し、2
3℃の恒温室で保持して次世代のチャバネクロタマゴバ
チ成虫を羽化させた。このガラス管ビンは雌雄成虫の個
体飼育にも使用した。
【0025】(3)チャバネクロタマゴバチ未交尾雌成
虫の作出 交尾済みのチャバネクロタマゴバチ雌成虫が産卵したチ
ャバネアオカメムシ卵塊を23℃で飼育すると,15日
後に1〜2頭の雄成虫が羽化した。雌成虫の羽化は雄成
虫より必ず2日遅れるので、雄成虫を羽化当日に取り出
しておき、2日後に12〜13頭の雌成虫のみを得た。
ここで得られた雌成虫は羽化してから一度も雄成虫と接
触していないので、未交尾雌成虫である。
【0026】(4)チャバネクロタマゴバチ未交尾雌成
虫の選抜淘汰及び半数性雄性産生単為生殖による雄成虫
の作出 (3)により作出した未交尾雌成虫群から、次のように
して1頭だけを分離した。まず、未交尾雌成虫群の入っ
ているガラス管ビンの綿栓を除去し、口を下にして白紙
を敷いた机上で軽く叩いた。出てきた成虫一頭にハチミ
ツを塗布した別のガラス管ビンをかぶせると、該成虫は
自力で内壁面を上昇していったので直ちに綿栓を取り付
けた。次に、以下のようにしてチャバネクロタマゴバチ
未交尾雌成虫の選抜淘汰及び半数性雄性産生単為生殖に
よる雄成虫の作出を同時に行った。
【0027】プラスチック容器(直径155mm、高さ
90mm)の蓋に直径10mmの穴を開け、その容器の
底部にクサギカメムシの卵及びチャバネアオカメムシの
卵各1卵塊を並置した。蓋の穴から上述のようにして分
離した未交尾雌成虫1頭を容器中に放し、産卵させた。
産卵終了後、チャバネアオカメムシ卵のみを選択して産
卵した雌成虫とそのチャバネアオカメムシ卵塊を別々の
ガラス管ビンに収容し、23℃の恒温室で飼育した。産
卵済みのチャバネアオカメムシ卵塊から15日目以降に
羽化した合計14頭の個体はすべて雄成虫であった。
【0028】(5)雄成虫とその母親との交尾による雌
成虫の作出 (4)で作出した雄成虫から任意の1頭を分離し、
(4)で保存しておいた母親である未交尾雌成虫と交尾
させた。具体的には、雄成虫1頭を(4)に記載の方法
を用いて分離し、それを収容した管ビンとその雄成虫の
母親である未交尾雌成虫1頭を収容した管ビンのそれぞ
れの口を合わせて保持した。雌成虫又は雄成虫のいずれ
かが相手の管ビンに移動した後、直ちに綿栓を取り付け
た。この管ビンを23℃の恒温室に24時間静置するこ
とにより、交尾させた。次いで、この管ビンの内部にチ
ャバネアオカメムシの卵1卵塊を差し入れ、24時間産
卵させた後に雌雄成虫を除去し、産卵済みの卵塊を23
℃の恒温室で保存した。
【0029】15日後に雄成虫が羽化した。雌成虫の羽
化は雄成虫より必ず2日遅れるので、雄成虫を羽化当日
に取り出しておき、2日後に雌成虫のみを得た。この方
法による交尾成功率は90%であり、その結果、90%
の卵塊から雌成虫と雄成虫が得られた。これらの雌成虫
は遺伝子に関して同型接合(ホモ)である確率が 0.5以
上ある。
【0030】(6)半数性雄性産生単為生殖及び親子交
配の繰り返しプロセス (5)で得られた雌成虫は未交尾であるので、(4)に
おける未交尾雌成虫として使用することができる。そこ
で、図2に示すように(4)および(5)のプロセスを
繰り返すことにより、さらに選抜淘汰を行った。図2に
おいて、まず交尾済み雌成虫を用いてチャバネアオカメ
ムシの卵塊に産卵させ、(3)の記載に従って未交尾雌
成虫を得た。次いで、(4)の記載に従って半数体の雄
成虫を得た。この場合には、チャバネアオカメムシの卵
塊にのみ産卵した全ての未交尾雌成虫について同様に処
理したので、未交尾雌成虫(母親)とその子である半数
体雄成虫(子)との複数の組み合わせが得られた。この
複数組の親子について、以降の処理を同様に行った。次
に、(5)の記載に従って前記親子を交尾させ、未交尾
雌成虫を得た。以上の操作を繰り返し行うが、この際
に、クサギカメムシの卵を選択した雌成虫が一頭でも出
現した系は破棄した。すなわち、この場合にはその雌成
虫の母親の遺伝子型はAa(ヘテロ)であると考えられる
ので、その雌成虫及びその姉妹にあたる雌成虫をすべて
破棄した。上記プロセスを5回繰り返したところで未交
尾雌成虫について選抜試験を行ったところ、全ての雌成
虫がチャバネアオカメムシの卵塊のみに産卵したので、
ここで選抜淘汰を終了した。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、寄生蜂を始めとする昆
虫を利用する分野で、有用な形質をより短期間に固定
し、効率的に昆虫の純系を作出できるようになる。従っ
て、本発明は生物農薬としての昆虫、特に寄生蜂の製造
・利用分野の発達に大きく寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】親子交配と兄姉交配の理論を示す図である。
【図2】半数性雄性産生単為生殖及び親子交配の繰り返
しプロセスを示す図である。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜翅目(Hymenoptera)に属する寄生蜂
    の純系を作出する方法であって、以下の工程: 1)未交尾雌成虫を寄主昆虫に産卵させて、半数体の雄
    個体を得る工程、 2)得られた半数体の雄個体の成虫とその母成虫を交尾
    させる工程、及び 3)交尾した母成虫を寄主昆虫に産卵させて、雌個体を
    得る工程を含む自殖のプロセスを1サイクル以上行うこ
    とを特徴とする前記の方法。
  2. 【請求項2】 自殖のプロセスを2〜5サイクル行う請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 膜翅目(Hymenoptera)に属する寄生蜂
    がチャバネクロタマゴバチ(Trissolcusplautiae)であ
    る請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 寄主昆虫がチャバネアオカメムシ(Plau
    tia stali) である請求項1〜3のいずれかに記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 昆虫の純系を作出する方法であって、以
    下の工程: 1)目的の形質を持つ雌個体を選抜する工程、 2)選抜した雌個体の成虫の単為生殖により、半数体の
    雄個体を得る工程、及び 3)得られた半数体の雄個体の成虫とその母成虫との親
    子交配により、雌個体を得る工程を含む自殖のプロセス
    を1サイクル以上行うことを特徴とする前記の方法。
  6. 【請求項6】 自殖のプロセスを2〜5サイクル行う請
    求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 2)の工程の後に、目的の形質を持つ雄
    個体を選抜する工程をさらに含む請求項5または6に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 目的の形質が、寄主選択性、増殖能力、
    温度感受性及び薬剤抵抗性からなる群より選択される少
    なくとも1つの形質である請求項5〜7のいずれかに記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 目的の遺伝子を同型接合の形式で持つ昆
    虫を作出する方法であって、以下の工程: 1)目的の遺伝子を持つ雌個体を選抜する工程、 2)選抜した雌個体の成虫の単為生殖により、半数体の
    雄個体を得る工程、及び 3)得られた半数体の雄個体の成虫とその母成虫との親
    子交配により、雌個体を得る工程を含む自殖のプロセス
    を1サイクル以上行うことを特徴とする前記の方法。
  10. 【請求項10】 自殖のプロセスを2〜5サイクル行う
    請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 2)の工程の後に、目的の遺伝子を持
    つ雄個体を選抜する工程をさらに含む請求項9または1
    0に記載の方法。
  12. 【請求項12】 目的の遺伝子が、寄主選択性、増殖能
    力、温度感受性及び薬剤抵抗性からなる群より選択され
    る少なくとも1つの形質に関与する遺伝子である請求項
    9〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 純系の昆虫からなる生物農薬。
  14. 【請求項14】 昆虫が膜翅目(Hymenoptera)に属す
    る寄生蜂である請求項13記載の生物農薬。
  15. 【請求項15】 膜翅目(Hymenoptera)に属する寄生
    蜂がチャバネクロタマゴバチ(Trissolcusplautiae)で
    ある請求項14記載の生物農薬。
  16. 【請求項16】 チャバネアオカメムシ(Plautia stal
    i) を防除するための請求項13〜15のいずれかに記
    載の生物農薬。
  17. 【請求項17】 チャバネアオカメムシ(Plautia stal
    i) の卵に選択的に産卵するという寄主選択性をもつ純
    系のチャバネクロタマゴバチ(Trissolcusplautiae)。
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