JPH11117845A - 内燃機関に於ける複数点火パルス発生回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関のシリンダー内における点火は、従来
単発の放電が一般的であった。しかし、完全燃焼では無
かった。低速回転〜高速回転の全域では不充分な部分着
火があった。そこで完全燃焼を目的とし開発したのが複
数パルス発振の着火と、タイミング着火の回路を挿入し
た構造である。 【解決手段】解決するために内燃機関の点火装置と、シ
リンダー毎に配設された点火プラグ及び該点火プラグの
着火時期、着火タイミングを制御する電気回路である。
構造としてイグニッンョンコイルの１次側コイルに直列
に挿入された複数のパルス波形が生じる電気回路と、パ
ワートランジスターのスイッチング作用で二次側コイル
に誘起電圧の高電圧が放電としてプラグに点火が生じる
ようにした。シリンダー内ピストンが、上死点又はその
近傍位置から下死点又はその近傍位置までの区間におい
て、前期点火プラグがパルス信号により複数着火と断続
を伴いながら着火を完全にし燃焼効果が大となる事にあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車・飛行機・
船舶・ロケット等の内燃機関（ガソリンエンジン・ヂー
ゼルエンジン・ロータリーエンジン・ジェットエンジン
等）の点火装置に関するものであり、更に詳しくはサイ
クル毎に点火プラグを複数回着火させ完璧な燃焼効果を
生む複数点火させる回路構造。

【０００２】

【従来の技術】従来の基本的技術の内燃機関点火装置
は、機械的スイッチ作用による断続器でイグニッション
コイルの二次側コイルに瞬間的に高電圧を発生させ、こ
の高電圧を点火プラグに印加して容量放電として直列共
振の電流で点火を容易にしていることが特徴である。こ
の時、生ずる単発的な火花放電は、燃料と空気の混合気
を着火させるポイント・コンタクト着火方式出あり、そ
の電気回路は周知の技術である。具体的に内燃機関用電
子点火装置としては縷々あるが、本発明の様な回路構成
は見られない。参考に従来の思考による回路構成である
点火プラグの点火動作を一例で説明すると、燃料噴射開
始後の所定タイミングで点火プラグが放電作動し、燃料
を点火し爆発による圧縮作用で回転トルクを生じ、回転
運動が得られる。具体的には、燃料噴射時期は始動時に
圧縮上始点前１０度位、アイドル運転時には圧縮上死点
前５度程度で点火プラグ放電作動が一般的である。

【０００３】又、点火装置としては機械的装置や、トラ
ンジスター式のものが周知である。このトランジスター
式のものは、イグニッションコイルの一次側コイルに流
れる電流をトランジスターを介して供給する構造が特徴
となっている。このトランジスターは一次側コイルに流
れる電流を単発的に遮断し、二次側コイルに高電圧を発
生させ、この高電圧を点火プラグに供給して放電作動を
行う電気回路構成となっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、点火プ
ラグが圧縮上死点前又はその近傍において着火されると
しても、従来は単発が一般的であるので、その着火が不
発に陥ること及び圧縮上死点又はその近傍における単発
的な着火によると燃焼が完全でないと云う問題点も縷々
存在する。因に、内燃機関の回転数である低速回転時・
高速回転時ではシリンダー内に発生する電気放電も大い
に変化して、一定した電気エネルギーが発生しにくい、
それはイグニッションコイルのインピーダンスが影響し
ているからである。それは電磁誘導インダクタンスの作
用が働き、時間的な概念が発生し、電気エネルギーの
（２πｆＬ）変動が加わるからである。従って完全燃焼
させることに解決しなければならない課題は充分あっ
た。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る内燃機関の点火製置をシリンダーに配
設された点火プラグと、該点火プラグの着火時期及び着
火期間を制御する手段、並びに一次側コイルに直列に複
数のパルス発振波形が生じる発振回路を挿入する。その
パワートランジスターのスイッチング作用で二次側コイ
ルに生じるイグニッションコイルからの高電圧放電を点
火プラグに供給することとなる。即ち、シリンダー内ピ
ストンが上死点又はその近傍位置から下死点又はその近
傍位置までの区間において前期点火プラグがパルス信号
により複数着火作動を行うのである。

【０００６】又、前期上死点又はその近傍の位置、又は
下死点又はその区間の着火時期は、前期シリンダ内の排
出ガスの種類に応じてエンジン・コントロールユニット
（ＣＰＵ）で設定されているので、共に併用したことに
ある。

【０００７】このような構成からなる内燃機関の点火装
置は、ピストンの上死点又はその近傍位置から下死点又
はその区間において点火プラグに複数のパルス信号が加
わり、連続した着火動作を行うことになる。単発的な不
発が存在しても全体的には完全着火作動が容易に遂行す
ることができるのである。

【０００８】

【発明の実施の形態】次に、本発明に係る内燃機関の点
火装置を実施形態について図面を参照して説明する。

【０００９】内燃機関の点火装置は、図１の基本図他に
図２・図３・図４で示すように、発振回路には縷々組み
合せがある。電源はバッテリーのＤＣ−１２Ｖを用い、
シリンダーの圧縮上死点区間で点火プラグに高電圧のパ
ルスが供給されることになる。イグニッションコイル３
の一次側コイルには点線内で囲まれた、複数のパルス波
形が生じるよう電子回路が設けてあり、内燃機関のアイ
ドリングである低速回転及び、高速度回転時これが広帯
域の回転に対する平均した複数の電気火花を発生させ目
的である。即ち、広帯域の回転数は、１サイクル毎に時
間軸が全体的に変化をし、パルス信号も自ずから時間的
に変化する。この点火時期のタイミングが狂うからであ
る。その為にエンジンの回転に支障を来たさないよう、
上死点で点火用パルスが正確にタイミングが合うよう強
力な発振波形が必要である。

【００１０】そこで本発明のように正確な時間のタイミ
ングが取り出せる回路構成が必要となったのである。こ
のタイミングとして、従来はイグニションコイルの一次
側コイルに直列に０．５μＦキャパシタンスが挿入され
ており、この組み合わせで直列共振を生じが高電圧が発
生したのである。しかし、内燃機関の１サイクル毎に１
回の電気火花であったが、本発明の如く複数のパルス波
形が生じる発振回路を挿入しパワートランジスターのス
イッチング作用で二次側コイルに生じるイグニッンョン
コイルの高電圧から構成されているが、この電気回路の
両端子部分を０．５μＦキャパシタンスが挿入されてい
たのでは折角発生した複数のパルス波形は減衰して作用
効果を生むことが出来ない。これを解決したのたのが図
中に記述してある、ＤＡ−１のダイオードとＲの抵抗及
びＣキャパシタンス１μＦの一体とした回路で、役目と
してはＤＡ−１のダイオードの電流逆流防止とＣキャパ
シタンス１μＦのチャージ作用で内燃機関の１サイクル
毎に発するパルス信号でイグニションコイルの一次側コ
イルのパルス電流で電荷がチャージされ保存される。こ
れは従来の直列共振と同じ動作であるが同時に、電気エ
ネルギーの貯蔵源でもある。この電荷は、点線内で動作
する電子回路の電気エネルギー源となりパルス発振源で
もある。また、内燃機関の搭載された自動車等では（Ｃ
ＰＵ）エンジン・コントロルユニットの操作でシリンダ
ーからの排出されるガスの濃度を検出し、Ｐ．Ｓ用セン
サ、ＨＣ用センサ、ＮＯｘ用センサー、ＣＯ用センサ
ー、Ｏ_２センサー等も把握して、適正な燃料噴射が一体
となり制御される。点線内の電子回路が併用されても一
切の悪影響は生じないで作動する。

【００１１】尚、実施の形態においては、一般的なディ
ストリビューターである機械的のポイントコンタクトＳ
Ｗによるパルス断続回路構成で説明したが、これに限定
されることなく電子的制御でも充分可能である。

【００１２】従って、従来のエネルギー・ロスの元であ
る排出ガスが若干の残留していても、全てが着火されシ
リンダ内の圧力に相乗効果を与える事になり、エンジン
出力を増大する事になる。また従来型の電気信号パルス
を一発で一行程として、シリンダーがサイクル運動して
いたが複数パルスの点火を成すことで十分な回転トルク
を得ることができる様になった。

【００１３】

【発明の効果】本発明に係る点火装置は、シリンダ内の
ピストンが上死点又はその近傍のの位置から下死点又は
その近傍の区間までの間を、内燃機関のアイドリングで
ある低速回転及び、高速度回転時に、一様に複数の電気
火花を発生するので回転トルクが増加し、燃費も及び未
燃焼排ガス減少し燃焼効率を大幅に向上し相乗効果が出
たのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る点火装置の基本図である。一般的
なディストリビューターである機械的のポイント・コン
タクトＳＷによるパルス断続回路構成と、点線内の特徴
であるパルス発生回路を組み合わせ図、パルス信号によ
り断続したパルス発振のタイミング時間をを示した図で
ある。

【図２】点線内の特徴であるハートレー発振回路による
パルス発生回路で、パワートランジスターは兼用になっ
て組み合わせた図で、波形図は断続出力パルス図。

【図３】ハートレー発振回路により発生したパルス発振
信号を、パワートランジスターに入力し、断続電流を発
生する回路図と、断続入力パルスの波形図。

【図４】ＩＣパルス発振機により発生したパルス信号を
パワートランジスターに入力し、断続電流を発生する回
路図と、入力パルスの波形図。

【符号の説明】

１；機械的のポイント・コンタクトＳＷ ２；点線内の
特徴であるパルス発振回路とパワートランジスターによ
る電流の断続回路。３；イグニッションコイル４；一般
的なディストリビューター ５；点火プラグの放電部ア
ース ６；点火パルス入力波形 ７；パルス発生回路に
よりイグニッンョンコイルに生じた出力波形 ＤＡ−１；ダイオードの電流逆流防止と Ｃキャパシタ
ンスのチャージ ＤＡ−２；パワートランジスターの逆電流帰還用 Ｒ；抵抗 Ｃ；キャパシタンス（直列共振及び電荷チ
ャージ兼用） Ｒ１；パルス信号取り出し用抵抗 Ｒ２；トラン
ジスター保護用抵抗

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内燃機関の点火装置に、着火時期及び着火
   タイミングを制御するＣキャパシタンスとＤＡ−１ダイ
   オード及びＲ抵抗の回路構造を設け、イグニッションコ
   イルの１次側コイルにパワートランジスターを直列に接
   続し、複数のパルス波形と断続電流がパワートランジス
   ターに流れ様に接続して、スイッチング作用で二次側コ
   イルに複数断続パルスの高電圧が発生出来るようにした
   回路構造。