JPH11116549A - アリールスルホニルアミノヒドロキサム酸誘導体 - Google Patents

アリールスルホニルアミノヒドロキサム酸誘導体

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JPH11116549A
JPH11116549A JP10218971A JP21897198A JPH11116549A JP H11116549 A JPH11116549 A JP H11116549A JP 10218971 A JP10218971 A JP 10218971A JP 21897198 A JP21897198 A JP 21897198A JP H11116549 A JPH11116549 A JP H11116549A
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JP
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alkyl
aryl
compound
phenyl
heteroaryl
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JP10218971A
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Ralph Pelton Robinson
ラルフ・ペルトン・ロビンソン
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Pfizer Products Inc
Original Assignee
Pfizer Products Inc
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Publication date
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C311/00Amides of sulfonic acids, i.e. compounds having singly-bound oxygen atoms of sulfo groups replaced by nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups
    • C07C311/15Sulfonamides having sulfur atoms of sulfonamide groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings
    • C07C311/16Sulfonamides having sulfur atoms of sulfonamide groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings having the nitrogen atom of at least one of the sulfonamide groups bound to hydrogen atoms or to an acyclic carbon atom
    • C07C311/19Sulfonamides having sulfur atoms of sulfonamide groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings having the nitrogen atom of at least one of the sulfonamide groups bound to hydrogen atoms or to an acyclic carbon atom to an acyclic carbon atom of a hydrocarbon radical substituted by carboxyl groups
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
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  • Hydrogenated Pyridines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マトリックスメタロプロテイナーゼまたは腫
瘍壊死因子(TNF)産生の阻害薬を提供する。 【解決手段】 本発明は、次式の化合物: 【化1】 またはその薬剤学的に許容しうる塩類[式中、n、X、
3、R4およびArは請求項1に定義したものであ
る]、ならびに該化合物を含む、(a)関節炎、癌、組
織潰瘍形成、再狭窄、歯周疾患、表皮水疱症、強膜炎、
骨吸収、人口関節移植片の動揺、アテローム性動脈硬化
症、多発性硬化症、眼脈管形成、およびマトリックスメ
タロプロテイナーゼ活性を特色とする他の疾患、エイ
ズ、敗血症、敗血症性ショック、および腫瘍壊死因子
(TNF)産生を伴う他の疾患よりなる群から選択され
る状態の処置、または(b)マトリックスメタロプロテ
イナーゼもしくは腫瘍壊死因子(TNF)産生の阻害用
組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アリールスルホニ
ルアミノヒドロキサム酸誘導体に関する。これらの化合
物は、マトリックスメタロプロテイナーゼまたは腫瘍壊
死因子(以下、TNFとも呼ぶ)産生の阻害薬であり、
したがって関節炎、癌、組織潰瘍形成、再狭窄、歯周疾
患、表皮水疱症、強膜炎、骨吸収、人工関節移植片の動
揺、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、眼脈管形
成(たとえば黄斑変性)、およびマトリックスメタロプ
ロテイナーゼ活性を特色とする他の疾患、エイズ、敗血
症、敗血症性ショック、およびTNF産生を伴う他の疾
患よりなる群から選択される状態を処置するのに有用で
ある。
【0002】本発明はまた、それらの化合物を哺乳動
物、特にヒトにおいて上記疾患の処置に使用する方法、
およびそれに有用な薬剤組成物に関する。
【0003】
【従来の技術】構造タンパク質の破壊作用をもち、構造
上関連するメタロプロテアーゼである、多数の酵素があ
る。ゼラチナーゼ、ストロメリシン(stromely
sin)およびコラゲナーゼのようなマトリックス分解
性メタロプロテイナーゼは、組織マトリックス分解(た
とえばコラーゲン崩壊)に関与し、結合組織や基底膜マ
トリックスの異常な代謝を伴う多くの病的状態、たとえ
ば関節炎(たとえば変形性関節症および慢性関節リウマ
チ)、組織潰瘍形成(たとえば角膜、上皮および胃の潰
瘍形成)、創傷の異常な治癒、歯周疾患、骨疾患(たと
えばパジェット病および骨粗しょう症)、腫瘍の転移ま
たは浸潤、およびエイズ感染に関与することが示唆され
ている(J.Leuk.Biol.,52(2):24
4−248,1992)。
【0004】腫瘍壊死因子が多くの感染性疾患および自
己免疫疾患に関与することは認められている(W.Fr
iers,FEBS Letters,1991,28
,199)。さらにTNFは敗血症や敗血症性ショッ
クにみられる炎症反応の主な仲介物質であることが示さ
れた(C.E.Spooner et al.,Cli
nical Immunology and Immu
nopathology,1992,62 S11)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、これ
らの疾患に有効な薬剤を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、次式の化合
物:
【化5】 またはその薬剤学的に許容しうる塩類[式中、 nは1〜6の整数であり;Xはヒドロキシ、(C1
6)アルコキシまたはNR12であり、ここでR1およ
びR2はそれぞれ独立して以下のものよりなる群から選
択され:水素、(C1〜C6)アルキル、ピペリジル、
(C1〜C6)アルキルピペリジル、(C6〜C10)アリ
ールピペリジル、(C2〜C9)ヘテロアリールピペリジ
ル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルピペ
リジル、(C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6)アル
キルピペリジル、(C1〜C6)アシルピペリジル、(C
6〜C10)アリール、(C2〜C9)ヘテロアリール、
(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキル、(C2
9)ヘテロアリール(C1〜C6)アルキル、(C6〜C
10)アリール(C6〜C10)アリール、(C6〜C10)ア
リール(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキル、
(C3〜C6)シクロアルキル、(C3〜C6)シクロアル
キル(C1〜C6)アルキル、R5(C2〜C6)アルキ
ル、(C1〜C5)アルキル(CHR5)(C1〜C6)ア
ルキル{これらにおいてR5はヒドロキシ、(C1
6)アシルオキシ、(C1〜C6)アルコキシ、ピペラ
ジニル、(C1〜C6)アシルアミノ、(C1〜C6)アル
キルチオ、(C6〜C10)アリールチオ、(C1〜C6
アルキルスルフィニル、(C6〜C10)アリールスルフ
ィニル、(C1〜C6)アルキルスルホキシル、(C6
10)アリールスルホキシル、アミノ、(C1〜C6)ア
ルキルアミノ、((C1〜C6)アルキル)2アミノ、
(C1〜C6)アシルピペラジニル、(C1〜C6)アルキ
ルピペラジニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6
アルキルピペラジニル、(C2〜C9)ヘテロアリール
(C1〜C6)アルキルピペラジニル、モルホリニル、チ
オモルホリニル、ピペリジニルまたはピロリジニルであ
る}、R6(C1〜C6)アルキル、(C1〜C5)アルキ
ル(CHR6)(C1〜C6)アルキル{これらにおいて
6はピペリジル、(C1〜C6)アルキルピペリジル、
(C6〜C10)アリールピペリジル、(C6〜C10)アリ
ール(C1〜C6)アルキルピペリジル、(C2〜C9)ヘ
テロアリールピペリジルまたは(C2〜C9)ヘテロアリ
ール(C1〜C6)アルキルピペリジルである}、および
CH(R7)COR8{ここでR7は水素、(C1〜C6
アルキル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキ
ル、(C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6)アルキ
ル、(C1〜C6)アルキルチオ(C1〜C6)アルキル、
(C6〜C10)アリールチオ(C1〜C6)アルキル、
(C1〜C6)アルキルスルフィニル(C1〜C6)アルキ
ル、(C6〜C10)アリールスルフィニル(C1〜C6
アルキル、(C1〜C6)アルキルスルホニル(C1
6)アルキル、(C6〜C10)アリールスルホニル(C
1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、
アミノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルア
ミノ(C1〜C6)アルキル、((C1〜C6)アルキル)
2アミノ(C1〜C6)アルキル、R910NCO(C1
6)アルキルまたはR9OCO(C1〜C6)アルキルで
あり、これらにおいてR9およびR10はそれぞれ独立し
て、水素、(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリ
ール(C1〜C6)アルキルおよび(C2〜C9)ヘテロア
リール(C1〜C6)アルキルよりなる群から選択され;
そしてR8はR11OまたはR1112Nであり、これらに
おいてR11およびR12はそれぞれ独立して、水素、(C
1〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリール(C1
6)アルキルおよび(C2〜C9)ヘテロアリール(C1
〜C6)アルキルよりなる群から選択される};あるい
はR1とR2、またはR9とR10、またはR11とR12は一
緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、モルホリニ
ル、チオモルホリニル、インドリニル、イソインドリニ
ル、ピペラジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒ
ドロイソキノリニル、(C1〜C6)アシルピペラジニ
ル、(C1〜C6)アルキルピペラジニル、(C6
10)アリールピペラジニル、(C2〜C9)ヘテロアリ
ールピペラジニル、または以下のものよりなる群から選
択される架橋ジアザビシクロアルキル環:
【化6】 を形成していてもよく、これらにおいてrは1、2また
は3であり;mは1または2であり;pは0または1で
あり;Qは水素、(C1〜C3)アルキルまたは(C1
6)アシルであり;R3およびR4はそれぞれ独立して
以下のものよりなる群から選択され:水素、(C1
6)アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメ
チル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキル(ジ
フルオロメチレン)、(C1〜C3)アルキル(ジフルオ
ロメチレン)(C1〜C3)アルキル、(C6〜C10)ア
リール、(C2〜C9)ヘテロアリール、(C6〜C10
アリール(C1〜C6)アルキル、(C2〜C9)ヘテロア
リール(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリール
(C6〜C10)アリール、(C6〜C10)アリール(C6
〜C10)アリール(C1〜C6)アルキル、(C3〜C6
シクロアルキル、(C3〜C6)シクロアルキル(C1
6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、
(C1〜C6)アシルオキシ(C1〜C6)アルキル、(C
1〜C6)アルコキシ(C1〜C6)アルキル、ピペラジニ
ル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アシルアミノ
(C1〜C6)アルキル、ピペリジル、(C1〜C6)アル
キルピペリジル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6
アルコキシ(C1〜C6)アルキル、(C2〜C9)ヘテロ
アリール(C1〜C6)アルコキシ(C1〜C6)アルキ
ル、(C1〜C6)アルキルチオ(C1〜C6)アルキル、
(C6〜C10)アリールチオ(C1〜C6)アルキル、
(C1〜C6)アルキルスルフィニル(C1〜C6)アルキ
ル、(C6〜C10)アリールスルフィニル(C1〜C6
アルキル、(C1〜C6)アルキルスルホニル(C1
6)アルキル、(C6〜C10)アリールスルホニル(C
1〜C6)アルキル、アミノ(C1〜C6)アルキル、(C
1〜C6)アルキルアミノ(C1〜C6)アルキル、((C
1〜C6)アルキル)2アミノ(C1〜C6)アルキル、R
13CO(C1〜C6)アルキル{ここでR13はR20Oまた
はR2021Nであり、これらにおいてR20およびR21
それぞれ独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C
6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルまたは(C2
9)ヘテロアリール(C1〜C6)アルキルよりなる群
から選択される}、またはR14(C1〜C6)アルキル
{ここでR14は(C1〜C6)アシルピペラジニル、(C
6〜C10)アリールピペラジニル、(C2〜C9)ヘテロ
アリールピペラジニル、(C1〜C6)アルキルピペラジ
ニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルピ
ペラジニル、(C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6
アルキルピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニ
ル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペリジル、(C1
〜C6)アルキルピペリジル、(C6〜C10)アリールピ
ペリジル、(C2〜C9)ヘテロアリールピペリジル、
(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルピペリジ
ル、(C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6)アルキル
ピペリジルまたは(C1〜C6)アシルピペリジルであ
る};あるいはR3とR4、またはR20とR21は一緒にな
って、(C3〜C6)シクロアルキル、オキサシクロヘキ
シル、チオシクロヘキシル、インダニルもしくはテトラ
リニル環、または次式の基:
【化7】 を形成していてもよく、ここでR15は、水素、(C1
6)アシル、(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)ア
リール(C1〜C6)アルキル、(C2〜C9)ヘテロアリ
ール(C1〜C6)アルキルまたは(C1〜C6)アルキル
スルホニルであり;そしてArは(C6〜C10)アリー
ル(C6〜C10)アリールであり;ただしR1またはR2
のいずれか一方がCH(R7)COR8{ここでR7およ
びR8は前記に定義したものである}である場合、R1
たはR2の他方は水素、(C1〜C6)アルキルまたはベ
ンジルである]に関する。
【0007】本明細書中で用いる“アルキル”という用
語には、別途指示しない限り、直鎖、分枝鎖もしくは環
状部分またはそれらの組合わせを有する飽和一価の炭化
水素基が含まれる。
【0008】本明細書中で用いる“アルコキシ”という
用語には、O−アルキル基が含まれ、ここで“アルキ
ル”は前記に定義したものである。
【0009】本明細書中で用いる“(C6〜C10)アリ
ール”という用語には、別途指示しない限り、芳香族炭
化水素から1個の水素を除去することにより誘導された
有機の基、たとえばフェニルまたはナフチルが含まれ、
これらはフルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C
1〜C6)アルコキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオ
ロメトキシおよび(C1〜C6)アルキルよりなる群から
選択される1〜3個の置換基で所望により置換されてい
てもよい。
【0010】本明細書中で用いる“(C2〜C9)ヘテロ
アリール”という用語には、別途指示しない限り、芳香
族複素環式化合物から1個の水素を除去することにより
誘導された有機の基、たとえばピリジル、フリル、ピロ
リル、チエニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ベン
ゾイミダゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、ピリミジ
ル、キノリル、イソキノリル、ベンゾフリル、イソベン
ゾフリル、ベンゾチエニル、ピラゾリル、インドリル、
イソインドリル、プリニル、カルバゾリル、イソオキサ
ゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ベンゾチアゾリル
またはベンゾオキサゾリルが含まれ、これらはフルオ
ロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C1〜C6)アルコ
キシ、(C6〜C10)アリールオキシ、トリフルオロメ
トキシ、ジフルオロメトキシおよび(C1〜C6)アルキ
ルよりなる群から独立して選択される1〜2個の置換基
で所望により置換されていてもよい。
【0011】本明細書中で用いる“アシル”という用語
には、別途指示しない限り、一般式RCOの基が含まれ
る。式中のRはアルキル、アルコキシ、アリール、アリ
ールアルキルまたはアリールアルキルオキシであり、
“アルキル”または“アリール”という用語は前記に定
義したものである。
【0012】本明細書中で用いる“アシルオキシ”とい
う用語には、O−アシル基が含まれ、ここで“アシル”
は前記に定義したものである。
【0013】本発明はまた、式Iの化合物の薬剤学的に
許容しうる酸付加塩に関する。前記に述べた本発明の塩
基性化合物の薬剤学的に許容しうる酸付加塩を製造する
ために用いる酸は、無毒性の酸付加塩、すなわち薬理学
的に許容しうるアニオンを含有する塩類、たとえば塩酸
塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、
硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、酢酸塩、乳酸
塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、酒石酸水
素塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グルコ
ン酸塩、サッカラート、安息香酸塩、メタンスルホン酸
塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−
トルエンスルホン酸塩、およびパモエート[すなわち
1,1′−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエート)]などの塩類を形成する酸である。
【0014】本発明はまた、式Iの塩基付加塩に関す
る。酸性である式Iの化合物の薬剤学的に許容しうる塩
基塩を製造するための物質として使用できる塩基は、そ
れらの化合物と無毒性の塩基塩を形成するものである。
それら無毒性塩基塩には、薬理学的に許容しうるカチオ
ン、たとえばアルカリ金属カチオン(たとえばカリウム
およびナトリウム)およびアルカリ土類金属カチオン
(たとえばカルシウムおよびマグネシウム)から誘導さ
れるもの、アンモニウムまたは水溶性アミン付加塩、た
とえばN−メチルグルカミン(メグルミン)、ならびに
薬剤学的に許容しうる有機アミンの低級アルカノールア
ンモニウム塩その他の塩基塩が含まれるが、これらに限
定されない。
【0015】式Iの化合物にはキラル中心をもつものが
あり、したがって種々の鏡像異性体の形で存在すること
がある。本発明は、式Iの化合物のすべての光学異性体
および立体異性体ならびにその混合物に関する。
【0016】好ましい式Iの化合物には、nが2である
ものが含まれる。
【0017】他の好ましい式Iの化合物には、Arが4
−フルオロフェニル−フェニル、4−クロロフェニル−
フェニルまたはフェニル−フェニルであるものが含まれ
る。
【0018】他の好ましい式Iの化合物には、R3また
はR4のいずれか一方が水素でないものが含まれる。
【0019】他の好ましい式Iの化合物には、nが1で
あり、XがNR12であり、かつR3またはR4のいずれ
か一方が水素でないものが含まれる。
【0020】他の好ましい式Iの化合物には、Xがヒド
ロキシであり、Arが4−フルオロフェニル−フェニ
ル、フェニル−フェニルまたは4−クロロフェニル−フ
ェニルであり、かつR3またはR4のいずれか一方が水素
でないものが含まれる。
【0021】他の好ましい式Iの化合物には、Xがアル
コキシであり、Arが4−フルオロフェニル−フェニ
ル、フェニル−フェニルまたは4−クロロフェニル−フ
ェニルであり、かつR3またはR4のいずれか一方が水素
でないものが含まれる。
【0022】他の好ましい式Iの化合物には、Arが4
−フルオロフェニル−フェニル、フェニル−フェニルま
たは4−クロロフェニル−フェニルであり、かつR3
4が一緒になって、(C3〜C6)シクロアルカニル、
オキサシクロヘキサニル、チオシクロヘキサニル、イン
ダニル、または次式の基:
【化8】 を形成し、ここでR15は、(C1〜C6)アシル、(C1
〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6
アルキル、(C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6)ア
ルキルまたは(C1〜C6)アルキルスルホニルであるも
のが含まれる。
【0023】他の好ましい式Iの化合物には、Arが4
−フルオロフェニル−フェニル、フェニル−フェニルま
たは4−クロロフェニル−フェニルであり、かつR3
よびR4がそれぞれ(C1〜C6)アルキルであり、好ま
しくはR3およびR4がそれぞれメチルであるものが含ま
れる。
【0024】他の好ましい式Iの化合物には、Xがヒド
ロキシまたは(C1〜C6)アルコキシであるものが含ま
れる。
【0025】他の好ましい式Iの化合物には、nが2で
あり、XがNR12であり、かつR1とR2が一緒になっ
て、ピペラジニルおよびモルホリニルから選択される複
素環を形成したものが含まれる。より好ましい式Iの化
合物は、Arが4−フルオロフェニル−フェニル、フェ
ニル−フェニルまたは4−クロロフェニル−フェニルで
あるものである。
【0026】具体的な好ましい式Iの化合物には、以下
のものが含まれる:3−[(4′−フルオロビフェニル
−4−スルホニル)−(1−ヒドロキシカルバモイルシ
クロペンチル)アミノ]プロピオン酸メチルエステル、
3−[(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニル)
−(1−ヒドロキシカルバモイルシクロペンチル)アミ
ノ]プロピオン酸、3−[(4′−フルオロビフェニル
−4−スルホニル)−(1−ヒドロキシカルバモイル−
1−メチル−エチル)アミノ]プロピオン酸エチルエス
テル、および3−[(4′−フルオロビフェニル−4−
スルホニル)−(1−ヒドロキシカルバモイル−1−メ
チル−エチル)アミノ]プロピオン酸。
【0027】式Iの他の化合物には、以下のものが含ま
れる:3−[(4′−フルオロビフェニル−4−スルホ
ニル)−(4−ヒドロキシカルバモイルテトラヒドロピ
ラン−4−イル)アミノ]プロピオン酸、3−[(4′
−フルオロビフェニル−4−スルホニル)−(4−ヒド
ロキシカルバモイルテトラヒドロピラン−4−イル)ア
ミノ]プロピオン酸エチルエステル、3−[(4′−ク
ロロビフェニル−4−スルホニル)−(4−ヒドロキシ
カルバモイルテトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]
プロピオン酸、3−[(4′−クロロビフェニル−4−
スルホニル)−(4−ヒドロキシカルバモイルテトラヒ
ドロピラン−4−イル)アミノ]プロピオン酸エチルエ
ステル、1−[(4′−フルオロビフェニル−4−スル
ホニル)−(3−オキソ−3−ピペラジン−1−イルプ
ロピル)アミノ]シクロペンタンカルボン酸ヒドロキシ
アミド、4−[(4′−フルオロビフェニル−4−スル
ホニル)−(3−オキソ−3−ピペラジン−1−イルプ
ロピル)アミノ]テトラヒドロピラン−4−カルボン酸
ヒドロキシアミド、1−[(4′−フルオロビフェニル
−4−スルホニル)−(3−モルホリン−4−イル−3
−オキソプロピル)アミノ]シクロペンタンカルボン酸
ヒドロキシアミド、2−[(ビフェニル−4−スルホニ
ル)−(3−モルホリン−4−イル−3−オキソプロピ
ル)アミノ]−N−ヒドロキシ−3−メチルブチルアミ
ド、1−{(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニ
ル)−[3−(5−メチル−2,5−ジアザ−ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−イル)−3−オキソプロピ
ル]アミノ}シクロペンタンカルボン酸ヒドロキシアミ
ド、4−{(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニ
ル)−[3−(5−メチル−2,5−ジアザ−ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−イル)−3−オキソプロピ
ル]アミノ}テトラヒドロピラン−4−カルボン酸ヒド
ロキシアミド、3−[(シクロヘキシルヒドロキシカル
バモイルメチル)−(4′−フルオロビフェニル−4−
スルホニル)アミノ]プロピオン酸、および3−[(シ
クロヘキシルヒドロキシカルバモイルメチル)−(4′
−フルオロビフェニル−4−スルホニル)アミノ]プロ
ピオン酸エチルエステル。
【0028】本発明はまた、ヒトを含めた哺乳動物にお
いて、(a)関節炎、癌、組織潰瘍形成、再狭窄、歯周
疾患、表皮水疱症、強膜炎、骨吸収、人工関節移植片の
動揺、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、眼脈管
形成(たとえば黄斑変性)、およびマトリックスメタロ
プロテイナーゼ活性を特色とする他の疾患、エイズ、敗
血症、敗血症性ショック、および腫瘍壊死因子(TN
F)産生を伴う他の疾患よりなる群から選択される状態
を処置し、または(b)マトリックスメタロプロテイナ
ーゼもしくは腫瘍壊死因子(TNF)産生を阻害するた
めの薬剤組成物であって、そのような処置または阻害に
有効な量の式Iの化合物またはその薬剤学的に許容しう
る塩、および薬剤学的に許容しうるキャリヤーを含む組
成物に関する。
【0029】本発明はまた、ヒトを含めた哺乳動物にお
いて、(a)マトリックスメタロプロテイナーゼまたは
(b)腫瘍壊死因子(TNF)産生を阻害するための方
法であって、有効な量の式Iの化合物またはその薬剤学
的に許容しうる塩を該哺乳動物に投与することを含む方
法に関する。
【0030】本発明はまた、ヒトを含めた哺乳動物にお
いて、関節炎、癌、組織潰瘍形成、再狭窄、歯周疾患、
表皮水疱症、強膜炎、骨吸収、人工関節移植片の動揺、
アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、眼脈管形成
(たとえば黄斑変性)、およびマトリックスメタロプロ
テイナーゼ活性を特色とする他の疾患、エイズ、敗血
症、敗血症性ショック、および腫瘍壊死因子(TNF)
産生を伴う他の疾患よりなる群から選択される状態を処
置するための方法であって、そのような状態の処置に有
効な量の式Iの化合物またはその薬剤学的に許容しうる
塩を該哺乳動物に投与することを含む方法に関する。
【0031】本発明は、式Iの化合物のプロドラッグを
含有する薬剤組成物、または式Iの化合物のプロドラッ
グを投与することを含む処置方法もしくは阻害方法をも
包含する。遊離のアミノ基、アミド基、ヒドロキシ基ま
たはカルボン酸基をもつ式Iの化合物は、プロドラッグ
に変換できる。プロドラッグには、アミノ酸残基、また
は2個もしくはそれ以上(たとえば2、3または4個)
のアミノ酸残基を含むペプチドが、ペプチド結合を介し
て式Iの化合物の遊離のアミノ基、ヒドロキシ基または
カルボン酸基に共有結合した化合物が含まれる。アミノ
酸残基には、一般に3文字記号で表示される20種類の
天然アミノ酸が含まれ、4−ヒドロキシプロリン、ヒド
ロキシリシン、デモシン、イソデモシン、3−メチルヒ
スチジン、ノルバリン、β−アラニン、γ−アミノ酪
酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、オルニ
チンおよびメチオニンスルホンも含まれる。プロドラッ
グには、式Iの前記置換基にプロドラッグ側鎖のカルボ
ニル炭素を介して共有結合したカーボネート、カルバメ
ート、アミドおよびアルキルエステルも含まれる。
【0032】以下の反応経路は、本発明化合物の製造方
法を示す。別途明記しない限り、反応経路および以下の
説明中のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R
9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16
20、R21、m、n、p、r、X、QおよびArは、前
記に定義したものである。
【0033】反応経路1
【化9】
【化10】
【0034】反応経路2
【化11】
【0035】反応経路3
【化12】
【0036】反応経路4
【化13】
【化14】
【0037】反応経路1は、式IにおいてXがNR12
であり、かつnが1、3、4、5または6である化合物
を、式VIIの化合物から製造することにつき示す。反
応経路1については、式VIIにおいてR16が(C1
6)アルキル、ベンジル、アリルまたはt−ブチルで
あるアミノ酸化合物を、アリールスルホン酸化合物の反
応性官能性誘導体、たとえば塩化アリールスルホニル
と、塩基、たとえばトリエチルアミンの存在下に、極性
溶媒、たとえばテトラヒドロフラン、ジオキサン、水ま
たはアセトニトリル、好ましくはジオキサンと水の混合
物中で反応させることにより、対応する式VIの化合物
に変換する。反応混合物を室温で、約10分ないし約2
4時間、好ましくは約60分間撹拌する。
【0038】式VIにおいてR16が(C1〜C6)アルキ
ル、ベンジル、アリルまたはt−ブチルであるアリール
スルホニルアミノ化合物を、次式のアルコール: R17−O−CO−(CH2n−OH の反応性誘導体、たとえば塩化物、臭化物またはヨウ化
物誘導体、好ましくは臭化物誘導体[式中、R17保護基
は(C1〜C6)アルキル、ベンジル、アリルまたはt−
ブチルである]と、塩基、たとえば炭酸カリウムまたは
水素化ナトリウム、好ましくは水素化ナトリウム、およ
び極性溶媒、たとえばジメチルホルムアミドの存在下で
反応させることにより、式Vにおいてnが1、3、4、
5または6である対応する化合物に変換する。反応混合
物を室温で、約60分ないし約48時間、好ましくは約
18時間撹拌する。R17保護基は、R16保護基の存在下
でそれを失わせることなく選択的に除去されうるように
選ばれる。したがってR17はR16と同一ではありえな
い。
【0039】式Vの化合物からR17保護基を除去して対
応する式IVのカルボン酸にする反応は、用いるそのR
17保護基に適切であってR16保護基に影響を与えない条
件下で実施される。そのような条件には以下のものが含
まれる:(a)R17が(C1〜C6)アルキルであり、か
つR16がt−ブチルである場合は、けん化、(b)R17
がベンジルであり、かつR16がt−ブチルまたは(C1
〜C6)アルキルである場合は、水素化分解、(c)R
17がt−ブチルであり、かつR16が(C1〜C6)アルキ
ル、ベンジルまたはアリルである場合は、強酸、たとえ
ばトリフルオロ酢酸または塩酸による処理、あるいは
(d)R17がアリルであり、かつR16が(C1〜C6)ア
ルキル、ベンジル、t−ブチルまたはアリルである場合
は、触媒としての塩化ビス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(II)の存在下で、水素化トリブチルスズ
および酢酸による処理。
【0040】式IVのカルボン酸をアミンR12NHま
たはその塩と縮合させて、対応する式IIIのアミド化
合物にする。第一級もしくは第二級アミンまたはアンモ
ニアとカルボン酸とからのアミドの形成は、カルボン酸
を活性化した官能性誘導体に変換し、次いでこれを第一
級もしくは第二級アミンまたはアンモニアと反応させて
アミドを形成することにより達成される。活性化した官
能性誘導体を第一級もしくは第二級アミンまたはアンモ
ニアとの反応前に単離してもよい。あるいはカルボン酸
をそのまま、または不活性溶媒、たとえばクロロホルム
中、約25〜約80℃、好ましくは約50℃の温度で、
塩化オキサリルまたは塩化チオニルにより処理して、対
応する酸塩化物形の官能性誘導体にする。次いで不活性
溶媒および残存する塩化オキサリルまたは塩化チオニル
を真空下での蒸発により除去する。次いで、残留する酸
塩化物形の官能性誘導体を、第一級もしくは第二級アミ
ンまたはアンモニアと、不活性溶媒、たとえば塩化メチ
レン中で反応させて、上記アミドを形成する。式IVの
カルボン酸をアミンと縮合させて対応する式IIIのア
ミド化合物にするための好ましい方法は、化合物IVを
(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリス(ジメ
チルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
で、塩基、たとえばトリエチルアミンの存在下に処理し
て、その場でベンゾトリアゾール−1−オキシエステル
にし、これをアミンR12NHと、不活性溶媒、たとえ
ば塩化メチレン中、室温で反応させて、式IIIのアミ
ド化合物にするものである。
【0041】式IIIの化合物からR16保護基を除去し
て対応する式IIのカルボン酸にする反応は、用いるそ
のR16保護基に適切な条件下で実施される。そのような
条件には以下のものが含まれる:(a)R16が低級アル
キルである場合は、けん化、(b)R16がベンジルであ
る場合は、水素化分解、(c)R16がt−ブチルである
場合は、強酸、たとえばトリフルオロ酢酸または塩酸に
よる処理、あるいは(d)R16がアリルである場合は、
触媒としての塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(II)の存在下で、水素化トリブチルスズおよ
び酢酸による処理。
【0042】式IIのカルボン酸化合物を極性溶媒、た
とえばジメチルホルムアミド中で1−(3−ジメチルア
ミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドおよび1−
ヒドロキシベンゾトリアゾールにより処理し、次いで約
15分ないし約1時間、好ましくは約30分後に反応混
合物にヒドロキシルアミンを添加することにより、式I
Iの化合物を式Iのヒドロキサム酸化合物に変換する。
ヒドロキシルアミンはその場で、塩の形、たとえば塩酸
ヒドロキシルアミンから、塩基、たとえばN−メチルモ
ルホリンの存在下に生成させることが好ましい。あるい
はヒドロキシルアミンまたはその塩形のヒドロキシル基
がt−ブチル、ベンジルまたはアリルエーテルで保護さ
れた保護誘導体を、(ベンゾトリアゾール−1−イルオ
キシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフ
ルオロホスフェート、および塩基、たとえばN−メチル
モルホリンの存在下で用いてもよい。ヒドロキシルアミ
ン保護基の除去は、ベンジル保護基については水素化分
解により、t−ブチル保護基については強酸、たとえば
トリフルオロ酢酸で処理することにより実施される。ア
リル保護基は、触媒としての塩化ビス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウム(II)の存在下に、水素化トリ
ブチルスズおよび酢酸で処理することにより除去でき
る。保護されたヒドロキシルアミンとしてN,O−ビス
(4−メトキシベンジル)ヒドロキシルアミンを用いて
もよく、その場合、脱保護はメタンスルホン酸とトリフ
ルオロ酢酸の混合物を用いて行われる。
【0043】反応経路2は、式Iにおいてnが2である
化合物を、式VIの化合物から製造することにつき示
す。反応経路2については、式VIにおいてR16が(C
1〜C6)アルキル、ベンジルまたはt−ブチルであるア
リールスルホニルアミノ化合物を、式VIIIにおいて
18が2−プロペニルまたは3−ブテニルである対応す
る化合物に変換する。これは、化合物VIを、R18が2
−プロペニルである場合は2−プロペン−1−オール
の、またはR18が3−ブテニルである場合は3−ブテン
−1−オールの反応性官能性誘導体、たとえばハロゲン
化物、好ましくはヨウ化物誘導体と、塩基、たとえば炭
酸カリウム、炭酸セシウムまたは水素化ナトリウム(好
ましくは、R18が2−プロペニルである場合は水素化ナ
トリウム、R18が3−ブテニルである場合は炭酸セシウ
ム)の存在下に反応させることにより行われる。反応物
を極性溶媒、たとえばジメチルホルムアミド中、室温
で、約2〜約48時間、好ましくは約18時間撹拌す
る。
【0044】式VIIIにおいてR18が2−プロペニル
である化合物を、ボラン−ジメチルスルフィド錯体と反
応させ、次いで直ちに酢酸水溶液中で三酸化クロムを用
いて酸化することにより、式IVにおいてnが2である
化合物に変換する。末端オレフィンからカルボン酸への
酸化開裂は、当技術分野で既知の幾つかの方法で達成で
きる。式VIIIにおいてR18が3−ブテニルである化
合物を酸化開裂させて式IVのカルボン酸化合物を得る
ための好ましい方法は、化合物VIIIを過ヨウ素酸ナ
トリウムと、触媒量の塩化ルテニウム(III)の存在
下に、四塩化炭素、アセトニトリルおよび水の混合物中
で反応させるものである。
【0045】あるいは、式VIにおいてR16がベンジル
である化合物を、t−ブチル−(ハロ−プロポキシ)ジ
メチルシラン、好ましくはヨウ化物誘導体と、塩基、た
とえば炭酸カリウム、炭酸セシウム、カリウムヘキサメ
チルジシラジドまたは水素化ナトリウム、好ましくはカ
リウムヘキサメチルジシラジドの存在下で反応させるこ
とにより、式VIIIにおいてR18が基3−t−ブチル
ジメチルシラニルオキシプロパニルであり、かつR16
ベンジルである対応する化合物に変換する。反応物を極
性溶媒、たとえばジメチルホルムアミドまたはN−メチ
ルピロリジン−2−オン中、室温で、約2〜約48時
間、好ましくは約18時間撹拌する。
【0046】式VIIIにおいてR18が基3−t−ブチ
ルジメチルシラニルオキシプロパニルであり、かつR16
がベンジルである化合物を、三フッ化ホウ素エーテレー
ト錯体と反応させて中間体アルコールを形成させ、次い
で直ちに酸化することにより、式IVのカルボン酸誘導
体に変換する。詳細には、三フッ化ホウ素エーテレート
錯体との反応は不活性溶媒、たとえば塩化メチレン、ク
ロロホルム、好ましくは塩化メチレン中、室温で、約1
5分ないし約4時間、好ましくは約1時間行われる。こ
のアルコールの酸化は、硫酸水溶液中の三酸化クロム
(ジョーンズ試薬)を、約0℃で約1〜約6時間、好ま
しくは約2時間用いることにより、促進される。
【0047】式IVにおいてnが2である化合物は、反
応経路1の方法に従って、式Iにおいてnが2であり、
かつXがNR12である化合物に変換することができ
る。式IVにおいてnが2である化合物は、反応経路4
の方法に従って、式Iにおいてnが2であり、かつXが
ヒドロキシまたは(C1〜C6)アルコキシである化合物
に変換することができる。
【0048】反応経路3は、式Iにおいてnが1であ
り、かつR3およびR4が両方とも水素であるヒドロキサ
ム酸化合物を合成するための別法を示す。反応経路3に
ついては、式Xのイミノ酢酸、またはイミノ酢酸の金属
塩もしくはアンモニウム塩を、アリールスルホン酸化合
物の官能性誘導体、たとえば塩化アリールスルホニル
と、室温で、好適な塩基、たとえばトリエチルアミン、
および極性溶媒、たとえばテトラヒドロフラン、ジオキ
サン、水またはアセトニトリル、好ましくはジオキサン
と水の混合物の存在下に反応させて、対応する式XIの
ジカルボン酸化合物にする。この反応は、約20〜約2
5℃の温度で、約4〜約36時間、好ましくは24時間
行われる。
【0049】式XIのジカルボン酸化合物を脱水して、
式XIIの環状酸無水物にする。ジカルボン酸の脱水に
よる環状酸無水物の形成は、多様な手段で行うことがで
きる。式XIのジカルボン酸化合物を脱水して、式XI
Iの環状酸無水物にするための好ましい方法は、化合物
XIを約25〜約80℃、好ましくは約60℃の温度
で、過剰の無水酢酸により処理するものである。過剰の
無水酢酸および反応副生物である酢酸を減圧下での蒸発
により除去すると、式XIIの環状酸無水物が残留す
る。
【0050】式XIIの環状酸無水物を室温で、アミン
NHR12またはこのアミンの塩、たとえば塩酸塩と、
塩基、たとえばトリエチルアミンの存在下に反応させ
て、式IIにおいてnが1であり、かつR3およびR4
両方とも水素であるカルボン酸化合物にする。この反応
に好適な溶媒は、出発物質と反応しないものであり、こ
れにはクロロホルム、塩化メチレンおよびジメチルホル
ムアミドが含まれ、塩化メチレンが好ましい。
【0051】式IIの化合物を前記の反応経路1の方法
に従ってさらに反応させて、式Iにおいてnが1であ
り、かつR3およびR4が両方とも水素であるヒドロキサ
ム酸化合物にする。
【0052】反応経路4は、式IにおいてXがヒドロキ
シまたは(C1〜C6)アルコキシである化合物の製造を
示す。反応経路4については、式IVにおいてnが2で
あるカルボン酸化合物を、次式の化合物 (R19O)2CHN(CH32 [式中、R19は(C1〜C6)アルキルまたはt−ブチル
である]と、不活性溶媒、たとえばトルエン中、約60
〜約100℃、好ましくは約100℃の温度で、約1〜
約3時間、好ましくは2時間反応させることにより、式
XIIIにおいてR19が(C1〜C6)アルキルまたはt
−ブチルである対応する化合物に変換する。
【0053】あるいは式IVのカルボン酸は、この遊離
酸を、アルキル化剤、たとえばR19−L[Lは脱離基、
たとえばヨード、ブロモ、メシラートまたはトシラー
ト、好ましくはヨードであり、R19は(C1〜C6)アル
キルである]および塩基、たとえば炭酸カリウムまたは
炭酸セシウム、好ましくは炭酸カリウムにより、極性溶
媒、たとえばN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチ
ルピロリジン−2−オンまたはテトラヒドロフラン、好
ましくはジメチルホルムアミド中、室温で、約1〜約2
4時間、好ましくは16時間処理することにより、式X
IIIにおいてR19が(C1〜C6)アルキルである化合
物に変換される。
【0054】式VIにおいて、nが1、3、4、5また
は6であり、かつR16が(C1〜C6)アルキル、ベンジ
ル、アリルまたはt−ブチルである化合物を、次式のア
ルコール: R19−O−CO−(CH2n−OH の反応性誘導体、たとえば塩化物、臭化物またはヨウ化
物誘導体、好ましくは臭化物誘導体[式中、R19保護基
は(C1〜C6)アルキルまたはt−ブチルである]と、
塩基、たとえば炭酸カリウムまたは水素化ナトリウム、
好ましくは水素化ナトリウム、および極性溶媒、たとえ
ばジメチルホルムアミドの存在下で反応させることによ
り、式XIIIにおいてR19が(C1〜C6)アルキルま
たはt−ブチルである対応する化合物に変換する。反応
物を室温で、約60分ないし約48時間、好ましくは約
18時間撹拌する。式IVおよびVIのR16保護基は、
19の(C1〜C6)アルキルまたはt−ブチル基の存在
下でそれを失わせることなく選択的に除去されうるよう
に選ばれる。したがってR16はR19と同一ではありえな
い。
【0055】式XIIIの化合物からR16保護基を除去
して、式XIVにおいてnが1〜6である対応するカル
ボン酸にする反応は、用いるそのR16保護基に適切であ
ってR19の(C1〜C6)アルキルまたはt−ブチル基に
影響を与えない条件下で実施される。そのような条件に
は以下のものが含まれる:(a)R16が(C1〜C6)ア
ルキルであり、かつR19がt−ブチルである場合は、け
ん化、(b)R16がベンジルであり、かつR19がt−ブ
チルまたは(C1〜C6)アルキルである場合は、水素化
分解、(c)R16がt−ブチルであり、かつR19が(C
1〜C6)アルキルである場合は、強酸、たとえばトリフ
ルオロ酢酸または塩酸による処理、あるいは(d)R16
がアリルであり、かつR19が(C1〜C6)アルキルまた
はt−ブチルである場合は、触媒としての塩化ビス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム(II)の存在下
で、水素化トリブチルスズおよび酢酸による処理。
【0056】式XIVのカルボン酸を極性溶媒、たとえ
ばジメチルホルムアミド中で1−(3−ジメチルアミノ
プロピル)−3−エチルカルボジイミドおよび1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾールにより処理し、次いで約15
分ないし約1時間、好ましくは約30分後に反応混合物
にヒドロキシルアミンを添加することにより、式XIV
の化合物を式XVにおいてnが1〜6であり、かつR30
が水素であるヒドロキサム酸化合物に変換する。ヒドロ
キシルアミンはその場で、塩の形、たとえば塩酸ヒドロ
キシルアミンから、塩基、たとえばN−メチルモルホリ
ンの存在下に生成させることが好ましい。あるいはヒド
ロキシルアミンまたはその塩形のヒドロキシル基がt−
ブチル、ベンジルまたはアリルエーテルで保護された保
護誘導体を、(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)
トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロ
ホスフェート、および塩基、たとえばN−メチルモルホ
リンの存在下で用いてもよい。ヒドロキシルアミン保護
基の除去は、ベンジル保護基については硫酸バリウム上
で触媒としてのパラジウムを用いる水素化分解により、
t−ブチル保護基については強酸、たとえばトリフルオ
ロ酢酸で処理することにより実施される。アリル保護基
は、触媒としての塩化ビス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(II)の存在下に、水素化トリブチルスズ
および酢酸で処理することにより除去できる。R19
(C1〜C6)アルキルである場合は、保護されたヒドロ
キシルアミン誘導体としてN,O−ビス(4−メトキシ
ベンジル)ヒドロキシルアミンを用いてもよく、その場
合、脱保護はメタンスルホン酸とトリフルオロ酢酸の混
合物を用いて行われる。
【0057】式XVにおいてR30が水素である化合物
は、式IにおいてXが(C1〜C6)アルコキシである化
合物である。
【0058】式XVにおいてR30が水素である化合物
を、(a)R19が低級アルキルである場合は、けん化、
または(b)R19がt−ブチルである場合は、強酸、た
とえばトリフルオロ酢酸または塩酸による処理によっ
て、対応する式XVIのカルボン酸化合物に変換する。
式XVIの化合物は、式IにおいてXがヒドロキシであ
る化合物である。
【0059】式VIIおよびXの化合物は市販されてい
るか、または当業者に周知の方法で製造できる。
【0060】本発明の酸性化合物の薬剤学的に許容しう
る塩類は、塩基により形成される塩類、すなわちカチオ
ン塩、たとえばナトリウム、リチウム、カリウム、カル
シウム、マグネシウムなどのアルカリ金属塩およびアル
カリ土類金属塩、ならびにアンモニウム塩、トリメチル
アンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩、およびトリ
ス−(ヒドロキシメチル)−メチルアンモニウム塩など
のアンモニウム塩である。
【0061】ピリジルなどの塩基性基が構造の一部を構
成している場合、同様に酸付加塩、たとえば鉱酸、有機
カルボン酸および有機スルホン酸、たとえば塩酸、メタ
ンスルホン酸、マレイン酸の塩も可能である。
【0062】塩基性である式Iの化合物は、種々の無機
酸および有機酸と多様な塩類を形成できる。そのような
塩類は動物への投与に関して薬剤学的に許容しうるもの
でなければならないが、実際にはまず式Iの化合物を薬
剤学的に許容できない塩類として反応混合物から単離
し、次いでこれをアルカリ性試薬で処理することにより
遊離塩基に簡単に変換し、その後この遊離塩基を薬剤学
的に許容しうる酸付加塩に変換することが望ましい場合
が多い。本発明の塩基性化合物の酸付加塩は、水性溶媒
中または好適な有機溶媒、たとえばメタノールもしくは
エタノール中において、塩基性化合物を実質的に当量の
選ばれた鉱酸または有機酸で処理することによって容易
に製造できる。溶媒を慎重に蒸発させると、目的とする
固体塩が得られる。
【0063】本発明の塩基性化合物の薬剤学的に許容し
うる酸付加塩の製造に用いる酸は、無毒性の酸付加塩、
すなわち薬理学的に許容しうるアニオンを含有する塩
類、たとえば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、
硝酸塩、硫酸塩または硫酸水素塩、リン酸塩または酸性
リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩または酸性クエ
ン酸塩、酒石酸塩または酒石酸水素塩、コハク酸塩、マ
レイン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、サッカラー
ト、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩およびパモエート
[すなわち1,1′−メチレン−ビス−(2−ヒドロキ
シ−3−ナフタレン)]などの塩類を形成するものであ
る。
【0064】酸性でもある式Iの化合物、たとえばR3
が水素であるものは、薬理学的に許容しうる種々のカチ
オンと塩基塩を形成できる。そのような塩類の例には、
アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、特にナトリ
ウム塩およびカリウム塩が含まれる。これらの塩類はす
べて常法により製造できる。薬剤学的に許容しうる塩基
塩を製造するための試薬として用いる塩基は、本明細書
に記載する式Iの酸性化合物と無毒性の塩基塩を形成す
るものである。これらの無毒性塩には、ナトリウム、カ
リウムおよびマグネシウムなど薬理学的に許容しうるカ
チオンから誘導されるものが含まれる。これらの塩類
は、対応する酸性化合物を、目的とする薬理学的に許容
しうるカチオンを含有する水溶液で処理し、次いで得ら
れた溶液を好ましくは減圧下で蒸発乾固させることによ
り、容易に製造できる。あるいはそれらは、酸性化合物
および目的とするアルカリ金属アルコキシドの低級アル
カノール溶液を混合し、次いで得られた溶液を前記と同
じ方法で蒸発乾固することによっても製造できる。いず
れの場合も、反応の完結および生成物の最大収率を保証
するためには化学量論的量の試薬を用いることが好まし
い。
【0065】式Iの化合物またはそれらの薬剤学的に許
容しうる塩類(以下、本発明化合物とも呼ぶ)がマトリ
ックスメタロプロテイナーゼまたは腫瘍壊死因子(TN
F)産生を阻害する効力、したがってマトリックスメタ
ロプロテイナーゼまたは腫瘍壊死因子産生を特色とする
疾患に対するそれらの有効性の証明は、以下のインビト
ロアッセイ試験により示される。
【0066】生物学的アッセイ法 ヒトコラゲナーゼ(MMP−1)の阻害 ヒト組換えコラゲナーゼを下記の比率のトリプシンで活
性化する:コラゲナーゼ100mg当たりトリプシン1
0mg。トリプシンとコラゲナーゼを室温で10分間イ
ンキュベートし、次いで5倍過剰(50mg/10mg
トリプシン)の大豆トリプシン阻害剤を添加する。
【0067】阻害薬の10mM原液をジメチルスルホキ
シド中に調製し、次いで以下の方式で希釈する: 10mM→120μM→12μM→1.2μM→0.1
2μM 次いで各濃度のもの25μlを96ウェル−ミクロフル
オルプレートの適切なウェルに三重試験法で添加する。
阻害薬の最終濃度は、酵素および基質の添加後に1:4
の希釈度になるであろう。陽性対照(酵素あり、阻害薬
なし)をウェルD1〜D6に設定し、ブランク(酵素な
し、阻害薬なし)をウェルD7〜D12に設定する。
【0068】コラゲナーゼを400ng/mlに希釈
し、次いで25mlをミクロフルオルプレートの適切な
ウェルに添加する。このアッセイのコラゲナーゼの最終
濃度は100ng/mlである。
【0069】基質(DNP−Pro−Cha−Gly−
Cys(Me)−His−Ala−Lys(NMA)−
NH2)をジメチルスルホキシド中に5mM原液として
調製し、次いでアッセイ緩衝液中に20mMに希釈す
る。ミクロフルオルプレートのウェル当たり50mlの
基質を添加して最終濃度10mMにすることにより、ア
ッセイを開始する。
【0070】時間0、次いで20分間隔で、蛍光を読み
とる(360nM励起、460nM発光)。このアッセ
イは室温で行われ、典型的アッセイ時間は3時間であ
る。
【0071】次いで、ブランクとコラゲナーゼ含有試料
の両方につき、蛍光を時間に対しプロットする(三重試
験法で得たデータを平均する)。IC50値を判定するた
めに、良好な信号(ブランク)を与え、かつ曲線の直線
部にある時点(通常は120分付近)を選ぶ。各化合物
につき各濃度でのブランクとしてゼロ時を採用し、これ
らの値を120分のデータから差し引く。データを対照
の%[(阻害薬の蛍光÷コラゲナーゼ単独の蛍光)×1
00]に対する阻害薬濃度としてプロットする。対照の
50%の信号を与える阻害薬濃度からIC50を判定す
る。
【0072】IC50が<0.03mMであると報告され
た場合、阻害薬を0.3mM、0.03mM、0.00
3mMおよび0.0003mMの濃度でアッセイする。
【0073】ゼラチナーゼ(MMP−2)の阻害 DNP−Pro−Cha−Gly−Cys(Me)−H
is−Ala−Lys(NMA)−NH2)基質(10
mM)を用いて、ヒトコラゲナーゼ(MMP−1)の阻
害と同じ条件下でゼラチナーゼ活性の阻害をアッセイす
る。
【0074】72kDのゼラチナーゼを1mM APM
A(p−アミノフェニル水銀アセテート)で4℃におい
て15時間活性化し、希釈して、アッセイにおける最終
濃度100mg/kgにする。ヒトコラゲナーゼ(MM
P−1)の阻害の場合と同様に阻害薬を希釈して、アッ
セイにおける最終濃度30mM、3mM、0.3mMお
よび0.03mMにする。各濃度につき三重試験法を行
う。
【0075】時間0、次いで20分間隔で4時間、蛍光
を読み取る(励起360nm;発光460nm)。
【0076】IC50をヒトコラゲナーゼ(MMP−1)
阻害の場合と同様にして判定する。IC50が0.03m
M未満であると報告された場合、阻害薬を0.3mM、
0.03mM、0.003mMおよび0.0003mM
の最終濃度でアッセイする。
【0077】ストロメリシン活性(MMP−3)の阻害 ストロメリシン活性の阻害はWeingartenおよ
びFederが述べた改変分光測光アッセイ法に基づく
(Weingarten,H.and Feder,
J.,脊椎動物コラゲナーゼの分光測光アッセイ法,A
nal.Biochem.147,437−440(1
985))。チオペプトライド基質[Ac−Pro−L
eu−Gly−SCH[CH2CH(CH32]CO−
Leu−Gly−OC25]の加水分解によりメルカプ
タンフラグメントが得られ、これをエルマン試薬の存在
下で監視することができる。
【0078】ヒト組換えプロストロメリシンを、ストロ
メリシン26mg当たり1mlの比率のトリプシン原液
(10mg/ml)で、トリプシン活性化する。このト
リプシンとストロメリシンを37℃で15分間インキュ
ベートし、次いで10mg/mlの大豆トリプシン阻害
剤10mlを添加して37℃で10分間インキュベート
し、トリプシン活性を失活させる。
【0079】96ウェルミクロリッタープレート中で、
全容量250mlのアッセイ緩衝液(200mM塩化ナ
トリウム、50mM MES、および10mM塩化カル
シウム、pH6.0)中においてアッセイを行う。活性
化したストロメリシンをアッセイ緩衝液中に25mg/
mlに希釈する。エルマン試薬(3−カルボキシ−4−
ニトロフェニルジスルフィド)をジメチルホルムアミド
中の1M原液として調製し、アッセイ緩衝液中に5mM
に希釈し、各ウェルに50mlを用いて、最終濃度1m
Mにする。
【0080】阻害薬の10mM原液をジメチルスルホキ
シド中に調製し、適切なウェルに50mlを添加すると
最終濃度3mM、0.3mM、0.003mMおよび
0.0003mMとなるように、アッセイ緩衝液中に系
列希釈する。すべての条件につき三重試験を行う。
【0081】前記ペプチド基質の300mMジメチルス
ルホキシド原液をアッセイ緩衝液中に15mMに希釈
し、各ウェルに50mlを添加して基質の最終濃度3m
Mにすることにより、アッセイを開始する。ブランク
は、酵素を含有しないペプチド基質およびエルマン試薬
からなる。生成物の形成を405nmでモレキュラー・
デバイシズ(Molecular Devices)U
Vmaxプレート読取装置で監視した。
【0082】IC50値をコラゲナーゼの場合と同様にし
て判定した。
【0083】MMP−13の阻害 ヒト組換えMMP−13を2mM APMA(p−アミ
ノフェニル水銀アセテート)により37℃で1.5時間
活性化し、アッセイ緩衝液(50mM トリス、pH
7.5、200mM塩化ナトリウム、5mM塩化カルシ
ウム、20mM塩化亜鉛、0.02%ブリージ(Bri
j))中に400mg/mlに希釈する。希釈酵素25
μlを96ウェルミクロフルオルプレートの各ウェルに
添加する。次いでアッセイに際し阻害薬および基質の添
加により酵素を1:4の比率に希釈して、アッセイにお
ける最終濃度100mg/mlにする。
【0084】阻害薬の10mM原液をジメチルスルホキ
シド中に調製し、次いでヒトコラゲナーゼ(MMP−
1)阻害の阻害薬希釈方式と同様に、アッセイ緩衝液中
に希釈する。すなわち各濃度のもの25μlをミクロフ
ルオルプレートに三重試験として添加する。アッセイに
おける最終濃度は30mM、3mM、0.3mMおよび
0.03mMである。
【0085】ヒトコラゲナーゼ(MMP−1)阻害の場
合と同様に基質DNP−Pro−Cha−Gly−Cy
s(Me)−His−Ala−Lys(NMA)−NH
2)を調製し、50mlを各ウェルに添加して、アッセ
イ最終濃度10mMにする。時間0、および5分毎に1
時間、蛍光を読み取る(励起360nm;発光450n
m)。
【0086】陽性対照は阻害薬を含有しない酵素および
基質からなり、ブランクは基質のみからなる。
【0087】IC50をヒトコラゲナーゼ(MMP−1)
阻害の場合と同様にして判定する。IC50が0.03m
M未満であると報告された場合、阻害薬を0.3mM、
0.03mM、0.003mMおよび0.0003mM
の最終濃度でアッセイする。
【0088】TNF産生の阻害 これらの化合物またはその薬剤学的に許容しうる塩類が
TNF産生を阻害する効力、したがってTNF産生を伴
う疾患に対するそれらの有効性の証明は、以下のインビ
トロアッセイにより示される:ヒト単核細胞を抗凝固処
理したヒト血液から、1工程フィコール−ハイパーク
(Ficoll−hypaque)分離法により単離し
た。(2)この単核細胞を二価カチオン含有ハンクス平
衡塩類溶液(HBSS)で3回洗浄し、1%BSA含有
HBSS中に2×106/mlの密度に再懸濁した。ア
ボット・セル(Abbot Cell)Dyn 350
0アナライザー(登録商標)を用いて測定した分別計数
は、これらの調製物中で単核細胞が全細胞の17〜24
%であることを示した。
【0089】この細胞懸濁液(180ml)を平底96
ウェルプレート(コスター(Coster))に分注し
た。化合物およびLPS(最終濃度100ng/ml)
を添加して最終容量200mlにした。すべての条件に
つき三重試験を行った。加湿CO2インキュベータ中、
37℃で4時間のインキュベーション後に、プレートを
取り出し、遠心し(約250×gで10分)、上澄み液
を分離し、R&D ELISAキットを用いてTNFを
アッセイした。
【0090】実施例1〜4のIC50値を以下の表1に報
告する。
【0091】 表1 実施例 MMP−13 MMP−1 IC50(nM) IC50(nM) 1 10 80 1 12 145 2 1.7 195 2 3.5 300 2 2 200 3 20 4000 3 17 1300 4 52 800
【0092】表1に報告したデータから分かるように、
本発明化合物はMMP−13選択性の傾向をもつ。
【0093】マトリックスメタロプロテイナーゼまたは
腫瘍壊死因子(TNF)産生を阻害するためにヒトに投
与するには、経口、非経口および局所を含めて、慣用さ
れる多様な経路を採用できる。一般に有効化合物を1日
当たり0.1〜25mg/kg(処置される対象の体
重)、好ましくは約0.3〜5mg/kgの用量で経口
または非経口投与する。しかし処置される対象の状態に
応じて、ある程度の用量変更は必然的に行われるであろ
う。いずれにしても、投与に責任をもつ者が個々の対象
に適切な用量を決定するであろう。
【0094】本発明化合物は多様な投与剤形で投与で
き、一般に療法上有効な本発明化合物はこれらの投与剤
形中に約5.0〜約70重量%の濃度で存在する。
【0095】経口投与に用いる錠剤には、種々の賦形
剤、たとえば微晶質セルロース、クエン酸ナトリウム、
炭酸カルシウム、リン酸二カルシウムおよびグリシン
を、種々の崩壊剤、たとえばデンプン(好ましくはコー
ンスターチ、バレイショデンプンまたはタピオカデンプ
ン)、アルギン酸およびある種の複合ケイ酸塩、ならび
に造粒結合剤、たとえばポリビニルピロリドン、白糖、
ゼラチンおよびアラビアゴムと共に使用できる。さらに
滑沢剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、ラウリル
硫酸ナトリウムおよびタルクが錠剤成形のために、しば
しばきわめて有用である。同様な種類の固体組成物をゼ
ラチンカプセル中に充填剤として用いることもできる。
これに関して好ましい物質には、乳糖および高分子量ポ
リエチレングリコールも含まれる。経口投与用として水
性懸濁剤および/またはエリキシル剤が望ましい場合、
有効成分を種々の甘味剤または着香剤、着色剤または色
素、ならびに所望により乳化剤および/または沈殿防止
剤、ならびに水、エタノール、プロピレングリコール、
グリセリン、およびその種々の組み合わせなどの希釈剤
と組み合わせることができる。
【0096】非経口投与(筋肉内、腹腔内、皮下および
静脈内)のためには、通常は有効成分の無菌注射液を調
製する。ゴマ油もしくはラッカセイ油中、またはプロピ
レングリコール水溶液中における本発明の療法用化合物
の液剤も使用できる。水性液剤を、必要ならば好ましく
は8より高いpHに適宜調整および緩衝化し、液体希釈
剤をまず等張にすべきである。これらの水性液剤は静脈
注射用として適している。油性液剤は関節内、筋肉内お
よび皮下注射用として適している。無菌条件下でのこれ
らの液剤の調製は、当業者に周知の標準的製剤技術で容
易に行うことができる。
【0097】
【実施例】以下の実施例は本発明化合物の製造を示す。
融点は未補正である。NMRデータはppm(δ)で報
告され、試料溶媒(別途明記しない限り、ジュウテリオ
ジメチルスルホキシド)からのジュウテリウムのロック
信号に対比したものである。市販の試薬はさらに精製せ
ずに使用された。THFはテトラヒドロフランを表す。
DMFはN,N−ジメチルスルホキシドを表す。クロマ
トグラフィーは、32〜63mmのシリカゲルカラムを
用いて実施し、窒素圧条件下で行ったカラムクロマトグ
ラフィーを示す(フラッシュクロマトグラフィー)。室
温または周囲温度は20〜25℃を表す。非水性反応は
すべて、便宜上、かつ収率を最大限に高めるために、窒
素雰囲気下で行われた。減圧下での濃縮は、回転蒸発器
を用いたことを意味する。
【0098】実施例1 3−[(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニル)
−(1−ヒドロキシカルバモイルシクロペンチル)アミ
ノ]プロピオン酸メチルエステル (A)水(150ml)および1,4−ジオキサン(1
50ml)中における1−アミノシクロペンタンカルボ
ン酸ベンジルエステルp−トルエンスルホン酸塩(1
2.1g,30.9mmol)およびトリエチルアミン
(10.0ml,72mmol)の溶液に、塩化4′−
フルオロビフェニル−4−スルホニル(8.8g,3
2.5mmol)を添加した。この混合物を室温で16
時間撹拌し、次いで大部分の溶媒を真空下での蒸発によ
り除去した。混合物を酢酸エチルで希釈し、希塩酸溶
液、水およびブラインで順に洗浄した。この溶液を硫酸
マグネシウムで乾燥させ、濃縮すると、1−(4′−フ
ルオロビフェニル−4−スルホニルアミノ)シクロペン
タンカルボン酸ベンジルエステルが固体12.33g
(76%)として残された。
【0099】(B)N,N−ジメチルホルムアミド(5
00ml)中における1−(4′−フルオロビフェニル
−4−スルホニルアミノ)シクロペンタンカルボン酸ベ
ンジルエステル(23.0g,50.7mmol)の溶
液に、室温でカリウムヘキサメチルジシラジド(12.
2g,61.1mmol)を添加し、45分後にt−ブ
チル−(3−ヨードプロポキシ)ジメチルシラン(1
8.3g,60.9mmol)を添加した。得られた混
合物を室温で16時間撹拌した。次いでカリウムヘキサ
メチルジシラジド(3.0g,15mmol)およびt
−ブチル−(3−ヨードプロポキシ)ジメチルシラン
(4.5g,15mmol)を追加した。室温での撹拌
をさらに5時間続けた。この混合物を飽和塩化アンモニ
ウム溶液の添加により反応停止した。N,N−ジメチル
ホルムアミドを真空下での蒸発により除去した。残留物
をジエチルエーテルに装入し、水、希塩酸水溶液および
ブラインで順に洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥させ
た後、ジエチルエーテルを蒸発させると黄色の油が得ら
れた。これにヘキサンおよび塩化メチレンを添加して出
発物質の結晶化を誘発し、これをろ過により回収した。
ろ液から溶媒を蒸発させて、粗製1−[[3−(t−ブ
チル−ジメチルシラニルオキシ)プロピル]−(4′−
フルオロビフェニル−4−スルホニル)アミノ]−シク
ロペンタンカルボン酸ベンジルエステルを黄褐色の油
(27.35g)として得た。
【0100】(C)塩化メチレン(450ml)中にお
ける粗製1−[[3−(t−ブチル−ジメチルシラニル
オキシ)プロピル]−(4′−フルオロビフェニル−4
−スルホニル)アミノ]−シクロペンタンカルボン酸ベ
ンジルエステル(27.35g)の溶液に、室温で三フ
ッ化ホウ素エーテラート(11ml,89.4mmo
l)を添加した。45分後に、飽和塩化アンモニウム溶
液および水を順に添加することにより、反応を停止し
た。有機相を分離し、水およびブラインで洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥させた。真空下で溶媒を蒸発させ
て、粗製1−[(4′−フルオロビフェニル−4−スル
ホニル)−(3−ヒドロキシプロピル)アミノ]−シク
ロペンタンカルボン酸ベンジルエステルを黄褐色の油
(22.1g)として得た。
【0101】(D)アセトン(400ml)中における
粗製1−[(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニ
ル)−(3−ヒドロキシプロピル)アミノ]−シクロペ
ンタンカルボン酸ベンジルエステル(22.1g)の溶
液を氷浴中で冷却し、橙色が持続するまでジョーンズ試
薬(約20ml)で処理した。混合物を0℃ないし室温
で2時間にわたって撹拌した。過剰の酸化剤をイソプロ
パノール(1ml)で失活させた後、セライト(Cel
ite、商標)を添加し、混合物をろ過した。ろ液を真
空下で濃縮した。残留物を酢酸エチルに装入し、水およ
びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃
縮して、粗製1−[(2−カルボキシエチル)−(4′
−フルオロビフェニル−4−スルホニル)アミノ]−シ
クロペンタンカルボン酸ベンジルエステルを油(21.
4g)として得た。
【0102】(E)N,N−ジメチルホルムアミド(5
00ml)中における粗製1−[(2−カルボキシエチ
ル)−(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニル)
アミノ]−シクロペンタンカルボン酸ベンジルエステル
(21.4g)の溶液に、室温で炭酸カリウム(22.
5g,163mmol)およびヨウ化メチル(3.7m
l,59.4mmol)を添加した。この混合物を室温
で16時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残留物を
水に装入し、6N塩化水素水溶液で酸性化した。得られ
た混合物をジエチルエーテルと酢酸エチルの混合物で抽
出した。有機抽出液を水およびブラインで洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥させた。濃縮して黄褐色の油を得た
後、白色結晶1−[(4′−フルオロビフェニル−4−
スルホニル)−(2−メトキシカルボニルエチル)アミ
ノ]−シクロペンタン−1−カルボン酸ベンジルエステ
ル(12.6g)を、シリカ上でヘキサン中15%酢酸
エチルにより溶離するフラッシュクロマトグラフィーに
よって単離した。
【0103】(F)メタノール(270ml)中におけ
る1−[(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニ
ル)−(2−メトキシカルボニルエチル)アミノ]−シ
クロペンタン−1−カルボン酸ベンジルエステル(1
2.1g,22.4mmol)の溶液を、パル(Par
r、商標)振とう機内で3気圧において3.5時間、活
性炭上10%パラジウムで処理し、水素添加した。ナイ
ロン(ポアサイズ0.45μm)でろ過して触媒を除去
した後、溶媒を蒸発させて、1−[(4′−フルオロビ
フェニル−4−スルホニル)−(2−メトキシカルボニ
ルエチル)アミノ]−シクロペンタン−1−カルボン酸
を白色泡状物(10.1g,100%)として得た。
【0104】(G)ジイソプロピルエチルアミン(4.
3ml,24.6mmol)およびヘキサフルオロリン
酸(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリス(ジ
メチルアミノ)ホスホニウム(11.0g,24.9m
mol)を順に、N,N−ジメチルホルムアミド(17
0ml)中における1−[(4′−フルオロビフェニル
−4−スルホニル)−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)アミノ]−シクロペンタン−1−カルボン酸(1
0.1g,22.4mmol)の溶液に添加した。この
混合物を4時間撹拌した。次いで追加のジイソプロピル
エチルアミン(7.8ml,44.6mmol)、およ
び塩酸O−ベンジルヒドロキシルアミン(4.64g,
29.1mmol)を添加し、得られた混合物を60℃
で16時間撹拌した。真空中で濃縮した後、残留物を水
に装入し、1N塩化水素水溶液で酸性化した。混合物を
酢酸エチルで抽出し、抽出液を水、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液およびブラインで順に洗浄した。この溶液を
硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮すると固体が得られ
た。これを7:3:1 ヘキサン/酢酸エチル/塩化メ
チレンで摩砕処理して、3−[(1−ベンジルオキシカ
ルバモイルシクロペンチル)−(4′−フルオロビフェ
ニル−4−スルホニル)アミノ]プロピオン酸メチルエ
ステルを白色結晶質固体(10.65g,86%)とし
て得た。
【0105】(H)メタノール(250ml)中におけ
る3−[(1−ベンジルオキシカルバモイルシクロペン
チル)−(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニ
ル)アミノ]プロピオン酸メチルエステル(10.65
g,19.2mmol)の溶液を、パル(商標)振とう
機内で3気圧において3時間、硫酸バリウム上5%パラ
ジウムで処理し、水素添加した。ナイロン(ポアサイズ
0.45μm)でろ過して触媒を除去した後、溶媒を蒸
発させて、3−[(4′−フルオロビフェニル−4−ス
ルホニル)−(1−ヒドロキシカルバモイルシクロペン
チル)アミノ]プロピオン酸メチルエステルを白色泡状
物(8.9g,100%)として得た。
【0106】1H NMR(DMSO−d6)δ 8.8
0(br s,1H),7.85−7.75(m,6
H),7.32−7.25(m,2H),3.54
(s,3H),3.52−3.48(m,2H),2.
73−2.69(m,2H),2.24−2.21
(m,2H),1.86−1.83(m,2H),1.
60−1.40(m,4H).
【0107】実施例2 3−[(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニル)
−(1−ヒドロキシカルバモイルシクロペンチル)アミ
ノ]プロピオン酸 メタノール(500ml)中における3−[(4′−フ
ルオロビフェニル−4−スルホニル)−(1−ヒドロキ
シカルバモイルシクロペンチル)アミノ]プロピオン酸
メチルエステル(8.9g,19.2mmol)の溶液
を、1N水酸化ナトリウム水溶液(95ml,95mm
ol)で処理し、室温で5.5時間撹拌した。この混合
物を濃縮してメタノールを除去し、水で希釈し、6N塩
酸水溶液で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。水および
ブラインで洗浄した後、有機抽出液を硫酸マグネシウム
で乾燥させ、濃縮して、3−[(4′−フルオロビフェ
ニル−4−スルホニル)−(1−ヒドロキシカルバモイ
ルシクロペンチル)アミノ]プロピオン酸を白色泡状物
として得た。これを酢酸エチルから結晶化した(6.7
4g,78%)。
【0108】融点163〜164℃。1H NMR(D
MSO−d6)δ 12.30(brs,1H),1
0.40(br s,1H),8.77(br s,1
H),7.89−7.74(m,6H),7.31−
7.27(m,2H),3.51−3.44(m,2
H),2.64−2.60(m,2H),2.24−
2.22(m,2H),1.86−1.83(m,2
H),1.60−1.40(m,4H)。MS 449
(M−1)。元素分析:C2123FN26Sにつき計算
値:C,55.99;H,5.15;N,6.22.実
測値:C,55.69;H,5.30;N,6.18。
【0109】実施例3 3−[(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニル)
−(1−ヒドロキシカルバモイル−1−メチルエチル)
アミノ]プロピオン酸エチルエステル 実施例1に記載したと同様な方法で、2−アミノ−2−
メチル−プロピオン酸ベンジルエステルp−トルエンス
ルホン酸塩から出発し、工程Eでヨウ化メチルの代わり
にヨウ化エチルを用いて、表題化合物を製造した。
【0110】MS(大気圧化学イオン化)酸性モード4
51(M−1)。1H NMR(400MHz,DMS
O−d6)δ 10.43(s,1H),8.80
(s,1H),7.96(d,2H,J=8.5H
z),7.77−7.86(m,4H),7.31−
7.35(m,2H),4.01(q,2H,J=7.
1Hz),3.31−3.43(m,2H),2.68
−2.72(m,2H),1.44(s,6H),1.
14(t,3H,J=7.1Hz)。元素分析:C21
25FN26Sにつき計算値:C,55.74;H,5.
57;N,6.19.実測値:C,55.59;H,
5.46;N,6.28。
【0111】実施例4 3−[(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニル)
−(1−ヒドロキシカルバモイル−1−メチルエチル)
アミノ]プロピオン酸 実施例2に記載したと同様な方法で、3−[(4′−フ
ルオロビフェニル−4−スルホニル)−(1−ヒドロキ
シカルバモイル−1−メチルエチル)アミノ]プロピオ
ン酸エチルエステルから表題化合物を製造した。
【0112】MS(大気圧化学イオン化)酸性モード4
23(M−1)。1H NMR(400MHz,DMS
O−d6)δ 10.4(s,1H),8.76(s,
1H),7.94(d,2H,J=8.7Hz),7.
75−7.83(m,4H),7.27−7.32
(m,2H),,3.32−3.36(m,2H),
2.58−2.62(m,2H),1.42(s,6
H)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/535 A61K 31/535 31/54 31/54 C07D 295/18 C07D 295/18 A Z 471/08 471/08

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式の化合物: 【化1】 またはその薬剤学的に許容しうる塩類[式中、 nは1〜6であり;Xはヒドロキシ、(C1〜C6)アル
    コキシまたはNR12であり、ここでR1およびR2はそ
    れぞれ独立して以下のものよりなる群から選択され:水
    素、(C1〜C6)アルキル、ピペリジル、(C1〜C6
    アルキルピペリジル、(C6〜C10)アリールピペリジ
    ル、(C2〜C9)ヘテロアリールピペリジル、(C6
    10)アリール(C1〜C6)アルキルピペリジル、(C
    2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6)アルキルピペリジ
    ル、(C1〜C6)アシルピペリジル、(C6〜C10)ア
    リール、(C2〜C9)ヘテロアリール、(C6〜C10
    アリール(C1〜C6)アルキル、(C2〜C9)ヘテロア
    リール(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリール
    (C6〜C10)アリール、(C6〜C10)アリール(C6
    〜C10)アリール(C1〜C6)アルキル、(C3〜C6
    シクロアルキル、(C3〜C6)シクロアルキル(C1
    6)アルキル、R5(C2〜C6)アルキル、(C1
    5)アルキル(CHR5)(C1〜C6)アルキル{これ
    らにおいてR5はヒドロキシ、(C1〜C6)アシルオキ
    シ、(C1〜C6)アルコキシ、ピペラジニル、(C1
    6)アシルアミノ、(C1〜C6)アルキルチオ、(C6
    〜C10)アリールチオ、(C1〜C6)アルキルスルフィ
    ニル、(C6〜C10)アリールスルフィニル、(C1〜C
    6)アルキルスルホキシル、(C6〜C10)アリールスル
    ホキシル、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、
    ((C1〜C6)アルキル)2アミノ、(C1〜C6)アシ
    ルピペラジニル、(C1〜C6)アルキルピペラジニル、
    (C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルピペラジ
    ニル、(C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6)アルキ
    ルピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピ
    ペリジニルまたはピロリジニルである}、R6(C1〜C
    6)アルキル、(C1〜C5)アルキル(CHR6)(C1
    〜C6)アルキル{これらにおいてR6はピペリジル、
    (C1〜C6)アルキルピペリジル、(C6〜C10)アリ
    ールピペリジル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6
    アルキルピペリジル、(C2〜C9)ヘテロアリールピペ
    リジルまたは(C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6
    アルキルピペリジルである}、およびCH(R7)CO
    8{ここでR7は水素、(C1〜C6)アルキル、(C6
    〜C10)アリール(C1〜C6)アルキル、(C2〜C9
    ヘテロアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ア
    ルキルチオ(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリ
    ールチオ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキル
    スルフィニル(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)ア
    リールスルフィニル(C1〜C6)アルキル、(C1
    6)アルキルスルホニル(C1〜C6)アルキル、(C6
    〜C10)アリールスルホニル(C1〜C6)アルキル、ヒ
    ドロキシ(C1〜C6)アルキル、アミノ(C1〜C6)ア
    ルキル、(C1〜C6)アルキルアミノ(C1〜C6)アル
    キル、((C1〜C6)アルキル)2アミノ(C1〜C6
    アルキル、R910NCO(C1〜C6)アルキルまたは
    9OCO(C1〜C6)アルキルであり、これらにおい
    てR9およびR10はそれぞれ独立して、水素、(C1〜C
    6)アルキル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アル
    キルおよび(C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6)ア
    ルキルよりなる群から選択され;そしてR8はR11Oま
    たはR1112Nであり、これらにおいてR11およびR12
    はそれぞれ独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、
    (C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび
    (C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6)アルキルより
    なる群から選択される};あるいはR1とR2、またはR
    9とR10、またはR11とR12は一緒になって、アゼチジ
    ニル、ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニ
    ル、インドリニル、イソインドリニル、ピペラジニル、
    テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニ
    ル、(C1〜C6)アシルピペラジニル、(C1〜C6)ア
    ルキルピペラジニル、(C6〜C10)アリールピペラジ
    ニル、(C2〜C9)ヘテロアリールピペラジニル、また
    は以下のものよりなる群から選択される架橋ジアザビシ
    クロアルキル環: 【化2】 を形成していてもよく、これらにおいてrは1、2また
    は3であり;mは1または2であり;pは0または1で
    あり;Qは水素、(C1〜C3)アルキルまたは(C1
    6)アシルであり;R3およびR4はそれぞれ独立して
    以下のものよりなる群から選択され:水素、(C1
    6)アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメ
    チル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキル(ジ
    フルオロメチレン)、(C1〜C3)アルキル(ジフルオ
    ロメチレン)(C1〜C3)アルキル、(C6〜C10)ア
    リール、(C2〜C9)ヘテロアリール、(C6〜C10
    アリール(C1〜C6)アルキル、(C2〜C9)ヘテロア
    リール(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリール
    (C6〜C10)アリール、(C6〜C10)アリール(C6
    〜C10)アリール(C1〜C6)アルキル、(C3〜C6
    シクロアルキル、(C3〜C6)シクロアルキル(C1
    6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、
    (C1〜C6)アシルオキシ(C1〜C6)アルキル、(C
    1〜C6)アルコキシ(C1〜C6)アルキル、ピペラジニ
    ル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アシルアミノ
    (C1〜C6)アルキル、ピペリジル、(C1〜C6)アル
    キルピペリジル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6
    アルコキシ(C1〜C6)アルキル、(C2〜C9)ヘテロ
    アリール(C1〜C6)アルコキシ(C1〜C6)アルキ
    ル、(C1〜C6)アルキルチオ(C1〜C6)アルキル、
    (C6〜C10)アリールチオ(C1〜C6)アルキル、
    (C1〜C6)アルキルスルフィニル(C1〜C6)アルキ
    ル、(C6〜C10)アリールスルフィニル(C1〜C6
    アルキル、(C1〜C6)アルキルスルホニル(C1
    6)アルキル、(C6〜C10)アリールスルホニル(C
    1〜C6)アルキル、アミノ(C1〜C6)アルキル、(C
    1〜C6)アルキルアミノ(C1〜C6)アルキル、((C
    1〜C6)アルキル)2アミノ(C1〜C6)アルキル、R
    13CO(C1〜C6)アルキル{ここでR13はR20Oまた
    はR2021Nであり、これらにおいてR20およびR21
    それぞれ独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C
    6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルまたは(C2
    9)ヘテロアリール(C1〜C6)アルキルよりなる群
    から選択される}、またはR14(C1〜C6)アルキル
    {ここでR14は(C1〜C6)アシルピペラジニル、(C
    6〜C10)アリールピペラジニル、(C2〜C9)ヘテロ
    アリールピペラジニル、(C1〜C6)アルキルピペラジ
    ニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルピ
    ペラジニル、(C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6
    アルキルピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニ
    ル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペリジル、(C1
    〜C6)アルキルピペリジル、(C6〜C10)アリールピ
    ペリジル、(C2〜C9)ヘテロアリールピペリジル、
    (C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルピペリジ
    ル、(C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6)アルキル
    ピペリジルまたは(C1〜C6)アシルピペリジルであ
    る};あるいはR3とR4、またはR20とR21は一緒にな
    って、(C3〜C6)シクロアルキル、オキサシクロヘキ
    シル、チオシクロヘキシル、インダニルもしくはテトラ
    リニル環、または次式の基: 【化3】 を形成していてもよく、ここでR15は、水素、(C1
    6)アシル、(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)ア
    リール(C1〜C6)アルキル、(C2〜C9)ヘテロアリ
    ール(C1〜C6)アルキルまたは(C1〜C6)アルキル
    スルホニルであり;そしてArは(C6〜C10)アリー
    ル(C6〜C10)アリールであり;ただしR1またはR2
    のいずれか一方がCH(R7)COR8{ここでR7およ
    びR8は前記に定義したものである}である場合、R1
    たはR2の他方は水素、(C1〜C6)アルキルまたはベ
    ンジルである]。
  2. 【請求項2】 nが2である、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Arが4−フルオロフェニル−フェニ
    ル、4−クロロフェニル−フェニルまたはフェニル−フ
    ェニルである、請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R3またはR4のいずれか一方が水素でな
    い、請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 nが1であり、XがNR12であり、か
    つR3またはR4のいずれか一方が水素でない、請求項1
    記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Xがヒドロキシであり、Arが4−フル
    オロフェニル−フェニル、フェニル−フェニルまたは4
    −クロロフェニル−フェニルであり、かつR3またはR4
    のいずれか一方が水素でない、請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Xがアルコキシであり、Arが4−フル
    オロフェニル−フェニル、フェニル−フェニルまたは4
    −クロロフェニル−フェニルであり、かつR3またはR4
    のいずれか一方が水素でない、請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 Arが4−フルオロフェニル−フェニ
    ル、フェニル−フェニルまたは4−クロロフェニル−フ
    ェニルであり、かつR3とR4が一緒になって、(C3
    6)シクロアルカニル、オキサシクロヘキサニル、チ
    オシクロヘキサニル、インダニル、または次式の基: 【化4】 を形成し、ここでR15は、(C1〜C6)アシル、(C1
    〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6
    アルキル、(C2〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6)ア
    ルキルまたは(C1〜C6)アルキルスルホニルである、
    請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】 Arが4−フルオロフェニル−フェニ
    ル、フェニル−フェニルまたは4−クロロフェニル−フ
    ェニルであり、かつR3およびR4がそれぞれ(C1
    6)アルキルである、請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】 Xがヒドロキシまたは(C1〜C6)ア
    ルコキシである、請求項2記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Xがヒドロキシまたは(C1〜C6)ア
    ルコキシである、請求項3記載の化合物。
  12. 【請求項12】 Xがヒドロキシまたは(C1〜C6)ア
    ルコキシである、請求項4記載の化合物。
  13. 【請求項13】 Xがヒドロキシまたは(C1〜C6)ア
    ルコキシである、請求項8記載の化合物。
  14. 【請求項14】 Xがヒドロキシまたは(C1〜C6)ア
    ルコキシである、請求項9記載の化合物。
  15. 【請求項15】 XがNR12であり、かつR1とR2
    一緒になって、ピペラジニルおよびモルホリニルから選
    択される複素環を形成した、請求項1記載の化合物。
  16. 【請求項16】 XがNR12であり、かつR1とR2
    一緒になって、ピペラジニルおよびモルホリニルから選
    択される複素環を形成した、請求項2記載の化合物。
  17. 【請求項17】 XがNR12であり、かつR1とR2
    一緒になって、ピペラジニルおよびモルホリニルから選
    択される複素環を形成した、請求項3記載の化合物。
  18. 【請求項18】 XがNR12であり、かつR1とR2
    一緒になって、ピペラジニルおよびモルホリニルから選
    択される複素環を形成した、請求項4記載の化合物。
  19. 【請求項19】 XがNR12であり、かつR1とR2
    一緒になって、ピペラジニルおよびモルホリニルから選
    択される複素環を形成した、請求項8記載の化合物。
  20. 【請求項20】 XがNR12であり、かつR1とR2
    一緒になって、ピペラジニルおよびモルホリニルから選
    択される複素環を形成した、請求項9記載の化合物。
  21. 【請求項21】 化合物が3−[(4′−フルオロビフ
    ェニル−4−スルホニル)−(1−ヒドロキシカルバモ
    イルシクロペンチル)アミノ]プロピオン酸メチルエス
    テル、 3−[(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニル)
    −(1−ヒドロキシカルバモイルシクロペンチル)アミ
    ノ]プロピオン酸、 3−[(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニル)
    −(1−ヒドロキシカルバモイル−1−メチル−エチ
    ル)アミノ]プロピオン酸エチルエステル、および3−
    [(4′−フルオロビフェニル−4−スルホニル)−
    (1−ヒドロキシカルバモイル−1−メチル−エチル)
    アミノ]プロピオン酸よりなる群から選択される、請求
    項1記載の化合物。
  22. 【請求項22】 ヒトを含めた哺乳動物において、
    (a)関節炎、癌、組織潰瘍形成、再狭窄、歯周疾患、
    表皮水疱症、強膜炎、骨吸収、人工関節移植片の動揺、
    アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、眼脈管形成、
    およびマトリックスメタロプロテイナーゼ活性を特色と
    する他の疾患、エイズ、敗血症、敗血症性ショック、お
    よび腫瘍壊死因子(TNF)産生を伴う他の疾患よりな
    る群から選択される状態を処置し、または(b)マトリ
    ックスメタロプロテイナーゼもしくは腫瘍壊死因子(T
    NF)産生を阻害するための薬剤組成物であって、その
    ような処置または阻害に有効な量の請求項1記載の化合
    物またはその薬剤学的に許容しうる塩、および薬剤学的
    に許容しうるキャリヤーを含む組成物。
  23. 【請求項23】 ヒトを含めた哺乳動物において、
    (a)マトリックスメタロプロテイナーゼまたは(b)
    腫瘍壊死因子(TNF)産生を阻害するための方法であ
    って、有効な量の請求項1記載の化合物またはその薬剤
    学的に許容しうる塩を該哺乳動物に投与することを含む
    方法。
  24. 【請求項24】 ヒトを含めた哺乳動物において、関節
    炎、癌、組織潰瘍形成、再狭窄、歯周疾患、表皮水疱
    症、強膜炎、骨吸収、人工関節移植片の動揺、アテロー
    ム性動脈硬化症、多発性硬化症、眼脈管形成、およびマ
    トリックスメタロプロテイナーゼ活性を特色とする他の
    疾患、エイズ、敗血症、敗血症性ショック、および腫瘍
    壊死因子(TNF)産生を伴う他の疾患よりなる群から
    選択される状態を処置するための方法であって、そのよ
    うな状態の処置に有効な量の請求項1記載の化合物また
    はその薬剤学的に許容しうる塩を該哺乳動物に投与する
    ことを含む方法。
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