JPH11111703A - Ii−vi族化合物半導体のエッチング方法 - Google Patents

Ii−vi族化合物半導体のエッチング方法

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JPH11111703A
JPH11111703A JP26603597A JP26603597A JPH11111703A JP H11111703 A JPH11111703 A JP H11111703A JP 26603597 A JP26603597 A JP 26603597A JP 26603597 A JP26603597 A JP 26603597A JP H11111703 A JPH11111703 A JP H11111703A
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JP
Japan
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etching
acid
compound semiconductor
group
organic acid
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JP26603597A
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Masakazu Kobayashi
正和 小林
Akihiko Yoshikawa
明彦 吉川
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 II-VI族化合物半導体のエッチング方法 【課題】 Zn、Mg、Cd、Be、S、Se及びTe
のうち少なくとも2つの元素を含むII-VI族化合物半導
体のエッチングを容易に行い、その結果、スムーズな表
面を得る。 【解決手段】 Zn、Mg、Cd、Be、S、Se及び
Teからなる群から選択される少なくとも2つの元素を
含むII-VI族化合物半導体を有機酸を含む混合液と接触
させてエッチングすることを特徴とするII-VI族化合物
半導体のエッチング方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、II-VI族半導体の
エッチングを行う方法に係わり、特にZn、Mg、C
d、Be、S、Se及びTeからなる群から選択される
少なくとも2つの元素を含むII-VI族化合物半導体をエ
ッチングする方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、II-VI族化合物半導体のエッチン
グには、K2Cr27、KMnO4、H2SO4、H22
HClやHBr等、もしくはこれらを含む混合液が多く
用いられている。
【0003】ところが、これらのエッチング液を用いた
場合は表面が平坦にならなかったり表面にエッチング残
さが厚く堆積し、後処理では除去出来ないという問題が
あった。さらに重金属を含んだエッチング液ではこれら
重金属が表面に残るという問題も含んでいた。
【0004】このような問題を解決するために、様々な
エッチャントが提案されているが、いずれも平坦なエッ
チング面であり、かつ、プロセスなどを行う場合に使用
可能なエッチングスピードを得ることは困難であった。
例えば、K2Cr27、H2SO4及びH2Oの混合液でエ
ッチングを行うと、早めのエッチングレートを得ること
は出来るが、表面が白濁するといった問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のエッ
チング液は表面の平坦性、表面残さ、エッチングスピー
ド等の問題で基板の前処理やプロセス中のエッチングな
どの制御が十分に出来ない場合があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、有機酸を含んだ混合
液でエッチングを行うことにより、表面の平坦性や表面
残さの問題なく、十分なエッチングスピードで、II-VI
族化合物半導体のエッチングが行えることを見出し、本
発明に到達した。
【0007】即ち、本発明の要旨は、Zn、Mg、C
d、Be、S、Se及びTeからなる群から選択される
少なくとも2つの元素を含むII-VI族化合物半導体を有
機酸を含む混合液と接触させてエッチングすることを特
徴とするII-VI族化合物半導体のエッチング方法に存す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明はII-VI族化合物半導体のエッチング方法に関す
るものであり、エッチング前の表面の加工は任意の形状
でよい。すなわち、エピタキシャル成長を行う前処理と
して基板のエッチングに用いても良いし、半導体デバイ
スの構造を作製するためのエッチングマスク等を作製し
た処理を行ってあるものでリッジやグルーブ等を作るの
に使っても差し支えない。
【0009】また、エッチングを行う対象はII-VI族の
化合物半導体であればよく、Zn、Mg、Cd、Be、
S、Se及びTeからなる群から選択される少なくとも
2つの元素を含むII-VI族化合物半導体が対象になる。
このうち特にII族元素としてZn及び/又はMgを含む
もの、VI族元素としてS及び/又はSeを含むものがエ
ッチングを行いやすい。また、これらの半導体の生成方
法についても規定するものではなく、エピタキシーを行
ってもバルクとして成長したものであっても問題はな
い。また、半導体の導電型についても特に限定するもの
ではない。
【0010】エッチング液としては有機酸を含む混合液
を用いるが、有機酸としてはカルボン酸を用いるのが好
ましい。また、有機酸のほかに酸化剤(過酸化物やオキ
ソ酸)を混合することが好ましく、これらを水で希釈し
た混合液が好ましい。ここで、カルボン酸の主なものと
しては蟻酸(HCOOH)、酢酸(CH3COOH)、
コハク酸(HOOC−(CH22COOH)、クエン酸
((CH2COOH)−(C(OH)COOH)−(C
2COOH))、安息香酸(C65COOH)、シュ
ウ酸(HOOC−COOH)、アクリル酸(CH2=C
HCOOH)、酒石酸((COOH)−(CHOH)2
−(COOH))等がある。また、酸化剤としては、過
酸化水素(H22)、硝酸(HNO3)、次亜塩素酸
(HClO)、二酸化マンガン(MnO2)、酸化クロ
ム(VII)(Cr27)等があるが、ここでは金属が
半導体表面に残る可能性があるため金属を含む酸化剤は
あまり望ましくない。この混合液が良い理由は、これら
の酸が、使いやすくまたpHを7近辺に調整しやすい事
にある。さらに望ましくは、クエン酸、過酸化水素、水
の混合液がよい。このときのクエン酸と過酸化水素と水
のモル比率は1〜10:1〜20:100、望ましくは
2〜7:2〜10:100、さらに望ましくは4〜6:
4〜6:100である。
【0011】エッチングを行うときの温度は0〜50℃
が良く、望ましくは20〜30℃の範囲がよい。このエ
ッチング液は温度によりエッチングレートが急激に変化
するためエッチング液の温度は一定に保つことが重要で
ある。エッチング液の温度が低い場合にはエッチングレ
ートが遅くなる代わりに、エッチング後の表面は比較的
スムーズに保てるという特徴がある。この結果も踏まえ
ると、ここでのエッチングレートは10〜100nm/
minの範囲に制御するのが良く、望ましくは20〜5
0nm/minの範囲であると現実的に使いやすい。
【0012】さらに、このエッチングに続いて、表面に
残った残さを処理する工程を行うと、より平坦で残さの
ない表面が得られる。この処理は二硫化炭素(CS2
や0.1〜10Nの亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)水
溶液を用いて0〜50℃の範囲で、望ましくは室温付近
にて行うのがよい。
【0013】また、エッチングのみを長時間続けて行う
とエッチング表面が荒れて表面残さが残る傾向にあるた
め、エッチングに続いて表面処理を行う工程を1サイク
ルとし、このサイクルを単位として繰り返すことにより
エッチングを深く行っていくのがスムーズなエッチング
表面を得るためにはもっとも効果的である。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を越えない限り、下記実施
例により限定されるものではない。 (実施例1)GaAs基板上にMBEで成長したZnS
e膜を作成しそのMBE成長ZnSe膜のエッチングを
試みた。クエン酸と水を1:1重量比で混合したクエン
酸水溶液、30重量%の過酸化水素水を用いており、こ
れを3:1で混合した液(モル比は、クエン酸:過酸化
水素:水=5:5:100)を用いて、30℃にてエッ
チングした結果、30nm/minのエッチングレート
を得ることが出来た。60秒エッチングを行った後、表
面を光学顕微鏡で観察したが、際だった表面荒れは見ら
れず、またAFM(原子間力顕微鏡)を用いて表面の観
察を行っても表面の凹凸の状況はエッチング前と同じで
あった。 (実施例2)GaAs基板上にMBEで成長したZnS
e膜を実施例1と同様にエッチングした後に水洗し乾燥
させた後、室温のCS2により60秒の表面処理を行
い、水洗し乾燥を行った。このエッチングと表面処理か
らなる工程を、一つのサイクルとして、このサイクルを
5回繰り返して行った。このエッチングを行った場合、
200nmエッチングすることが出来た。表面を光学顕
微鏡で観察したが、際だった表面荒れは見られず、また
AFM(原子間力顕微鏡)を用いて表面の観察を行って
も表面の凹凸の状況はエッチング前と同じであった。 (比較例)エッチング液として、K2Cr27:H2SO
4:H2O=5g:50ml:100ml(H2SO4は市
販の濃硫酸を用いた。)という比率の混合液で室温にて
エッチングを行なった以外、前記実施例1と全く同様に
したところ、300nm/minのエッチングレートを
得ることは出来るが、表面が白濁してしまった。 (参考例1)クエン酸水溶液と過酸化水素水の混合比率
をふった以外、実施例1と全く同様にした場合の、エッ
チングレートの変化を図1に示す。図1において、横軸
は、30重量%過酸化水素水の体積を1としたときの、
クエン酸と水を1:1重量比で混合したクエン酸水溶液
の体積比率を表している。 (参考例2)クエン酸水溶液と過酸化水素水の混合比率
を1:1とし、エッチング温度を振った以外、実施例1
と全く同様にした場合のエッチングレートの変化を図2
に示す。 (参考例3)エッチング温度を20℃とし、エッチング
時間をふった以外は、実施例1と全く同様にした場合の
エッチング時間とエッチング深さの関係を図3に示す。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、Zn、Mg、Cd、B
e、S、Se及びTeのうち少なくとも2つの元素を含
むII-VI族化合物半導体のエッチングを容易に行うこと
が出来、またその結果、スムーズな表面を得ることが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明エッチング方法におけるエッチング液
の組成とエッチングレートの関係を示すグラフ。
【図2】 本発明エッチング方法におけるエッチング温
度とエッチングレートの関係を示すグラフ。
【図3】 本発明エッチング方法におけるエッチング時
間とエッチング深さの関係を示すグラフ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Zn、Mg、Cd、Be、S、Se及び
    Teからなる群から選択される少なくとも2つの元素を
    含むII-VI族化合物半導体を有機酸を含む混合液と接触
    させてエッチングすることを特徴とするII-VI族化合物
    半導体のエッチング方法。
  2. 【請求項2】 エッチングに用いる混合液が、酸化剤を
    含むことを特徴とする請求項1記載のII-VI族化合物半
    導体のエッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記有機酸がカルボン酸であることを特
    徴とする請求項1又は2記載のII-VI族化合物半導体の
    エッチング方法。
  4. 【請求項4】 前記カルボン酸が蟻酸、酢酸、コハク
    酸、クエン酸、安息香酸、シュウ酸、アクリル酸及び酒
    石酸からなる群から選択される1種以上のカルボン酸で
    あることを特徴とする請求項3記載のII-VI族化合物半
    導体のエッチング方法。
  5. 【請求項5】 前記酸化剤が過酸化物又はオキソ酸であ
    ることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載
    のII-VI族化合物半導体のエッチング方法。
  6. 【請求項6】 前記酸化剤が過酸化水素、硝酸、次亜塩
    素酸、二酸化マンガン及び酸化クロム(VII)からなる群
    から選択される1種以上であることを特徴とする請求項
    5に記載のII-VI族化合物半導体のエッチング方法。
  7. 【請求項7】 エッチングに用いる混合液が、水を含む
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の
    II-VI族化合物半導体のエッチング方法。
  8. 【請求項8】 エッチングに用いる混合液中の有機酸、
    酸化剤及び水の混合比が、モル比で1〜10:1〜2
    0:100であることを特徴とする請求項2ないし7の
    いずれかに記載のII-VI族化合物半導体のエッチング方
    法。
  9. 【請求項9】 0〜50℃でエッチングを行うことを特
    徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のII-VI族
    化合物半導体のエッチング方法。
  10. 【請求項10】 II-VI族化合物半導体を有機酸を含む
    混合液と接触させた後、更に二硫化炭素又は亜硫酸ナト
    リウム水溶液と接触させて表面処理することを特徴とす
    る請求項1ないし9のいずれかに記載のII-VI族化合物
    半導体のエッチング方法。
  11. 【請求項11】 0.5〜3規定の亜硫酸ナトリウム水
    溶液を用いて表面処理することを特徴とする請求項10
    記載のII-VI族化合物半導体のエッチング方法。
  12. 【請求項12】 表面処理を0〜50℃で行うことを特
    徴とする請求項11記載のII-VI族化合物半導体のエッ
    チング方法。
  13. 【請求項13】 II-VI族化合物半導体を有機酸を含む
    混合液と6〜600秒接触させた後、更に二硫化炭素又
    は亜硫酸ナトリウム水溶液と6〜600秒接触させて表
    面処理することを特徴とする請求項10ないし2のいず
    れかに記載のII-VI族化合物半導体のエッチング方法。
  14. 【請求項14】 II-VI族化合物半導体を有機酸を含む
    混合液と接触させた後、更に二硫化炭素又は亜硫酸ナト
    リウム水溶液と接触させて表面処理するまでを1つのサ
    イクルとして、当該サイクルを少なくとも2回以上繰り
    返して行うことを特徴とする請求項10ないし13のい
    ずれかに記載のII-VI族化合物半導体のエッチング方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007005472A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Sumitomo Electric Ind Ltd 基板の表面処理方法およびiii−v族化合物半導体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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