JPH11109252A - 共焦点顕微鏡 - Google Patents
共焦点顕微鏡Info
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- JPH11109252A JPH11109252A JP26837797A JP26837797A JPH11109252A JP H11109252 A JPH11109252 A JP H11109252A JP 26837797 A JP26837797 A JP 26837797A JP 26837797 A JP26837797 A JP 26837797A JP H11109252 A JPH11109252 A JP H11109252A
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- light
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- pinhole
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ピンホール間隔を小さくすることにより生じ
る明視野成分の影響を干渉を用いることをにより打ち消
してリアルタイムで観察が可能な共焦点顕微鏡。 【解決手段】 光源1からの光で複数のピンホールが形
成されているピンホール基板4を照明し、通過光を対物
レンズ7で標本8上に結像し、反射光を再びピンホール
基板4に結像させ、通過光を標本像として再結像させ、
ピンホール基板4を高速回転させることにより標本上で
走査し、標本像を観察・撮像する共焦点顕微鏡であり、
標本8の反射光に対する光路分割手段13と、光路結合
手段17と、干渉手段15とを備え、光路分割手段13
と光路結合手段17との間で光路分割手段13で分けら
れた何れかの光路にピンホール基板4が配置され、光路
結合手段17で結合した光を干渉手段15により干渉さ
せその像を観察・撮像する。
る明視野成分の影響を干渉を用いることをにより打ち消
してリアルタイムで観察が可能な共焦点顕微鏡。 【解決手段】 光源1からの光で複数のピンホールが形
成されているピンホール基板4を照明し、通過光を対物
レンズ7で標本8上に結像し、反射光を再びピンホール
基板4に結像させ、通過光を標本像として再結像させ、
ピンホール基板4を高速回転させることにより標本上で
走査し、標本像を観察・撮像する共焦点顕微鏡であり、
標本8の反射光に対する光路分割手段13と、光路結合
手段17と、干渉手段15とを備え、光路分割手段13
と光路結合手段17との間で光路分割手段13で分けら
れた何れかの光路にピンホール基板4が配置され、光路
結合手段17で結合した光を干渉手段15により干渉さ
せその像を観察・撮像する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、共焦点顕微鏡に関
し、特に、マルチピンホールのピンホール間隔を小さく
することにより生じる明視野成分の影響を、その明視野
成分を光の干渉を用いることをにより打ち消して、明る
い共焦点像をリアルタイムにて観察ができる共焦点顕微
鏡に関する。
し、特に、マルチピンホールのピンホール間隔を小さく
することにより生じる明視野成分の影響を、その明視野
成分を光の干渉を用いることをにより打ち消して、明る
い共焦点像をリアルタイムにて観察ができる共焦点顕微
鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチピンホールを用いた共焦点顕微鏡
は従来から公知であり、Gorden S. Kino等による米国特
許第4,927,254号等に詳しく述べられており、
また、各社から製品化もされている。図8はその基本の
構成を示した図である。光源1を出た光は、照明レンズ
2、偏光ビームスプリッター3を通して直線偏光でピン
ホールディスク4を照明する。ピンホールディスク4の
ピンホールを透過した光は、結像レンズ5、対物レンズ
7を通して標本8面に結像する。このとき、途中で4分
の1波長板6を通るため、標本8では円偏光になってい
る。標本8で反射した光は再び対物レンズ7、結像レン
ズ5を通してピンホールディスク4のピンホール上に結
像し、透過する。ピンホールを透過した光は偏光ビーム
スプリッター3に入射するが、照明時とは光の振動方向
が90°異なっているため偏光ビームスプリッター3を
透過する。そして、リレーレンズ9a、ミラー11、リ
レーレンズ9b、接眼レンズ10を通して観察を行うよ
うになっている。偏光ビームスプリッター3や4分の1
波長板6を用いるのは、ピンホールディスク4や結像レ
ンズ5等で反射するフレア光を除去するためである。ピ
ンホールディスク4や結像レンズ5で反射した光は4分
の1波長板6を通らないので、偏光の振動方向が変わら
ずに偏光ビームスプリッター3に戻る。振動方向が照明
時と同じなため、偏光ビームスプリッター3を透過せず
反射される。したがって、フレア光は観察されず、標本
8の像のみを観察することができる。
は従来から公知であり、Gorden S. Kino等による米国特
許第4,927,254号等に詳しく述べられており、
また、各社から製品化もされている。図8はその基本の
構成を示した図である。光源1を出た光は、照明レンズ
2、偏光ビームスプリッター3を通して直線偏光でピン
ホールディスク4を照明する。ピンホールディスク4の
ピンホールを透過した光は、結像レンズ5、対物レンズ
7を通して標本8面に結像する。このとき、途中で4分
の1波長板6を通るため、標本8では円偏光になってい
る。標本8で反射した光は再び対物レンズ7、結像レン
ズ5を通してピンホールディスク4のピンホール上に結
像し、透過する。ピンホールを透過した光は偏光ビーム
スプリッター3に入射するが、照明時とは光の振動方向
が90°異なっているため偏光ビームスプリッター3を
透過する。そして、リレーレンズ9a、ミラー11、リ
レーレンズ9b、接眼レンズ10を通して観察を行うよ
うになっている。偏光ビームスプリッター3や4分の1
波長板6を用いるのは、ピンホールディスク4や結像レ
ンズ5等で反射するフレア光を除去するためである。ピ
ンホールディスク4や結像レンズ5で反射した光は4分
の1波長板6を通らないので、偏光の振動方向が変わら
ずに偏光ビームスプリッター3に戻る。振動方向が照明
時と同じなため、偏光ビームスプリッター3を透過せず
反射される。したがって、フレア光は観察されず、標本
8の像のみを観察することができる。
【0003】このマルチピンホールのピンホール間隔を
小さくして行くとピンホール密度を大きくすることがで
きるので、明るくすることはできるが、隣のピンホール
の影響を受けるようになり、完全な共焦点像が得られな
くなる。
小さくして行くとピンホール密度を大きくすることがで
きるので、明るくすることはできるが、隣のピンホール
の影響を受けるようになり、完全な共焦点像が得られな
くなる。
【0004】これに関しては、E. M. McCABE等が"Direc
t-view microscopy:optical sectioning strength for
finite-sized,multiple-pinhole arreys",J. Microscop
y 184,95-105(1996)にて論議しており、隣り合うピンホ
ールの間隔がピンホールの直径に対し10倍程度以上離
れていれば、隣のピンホールの影響は無視できることを
示している。しかしながら、間隔を10倍も離してしま
うと、ピンホールディスクに当たった光の中ピンホール
を通過できるのは概算で1/102 となり、光の利用効
率は1%程度となり非常に暗くなる。そこで、現状一般
的には、光源にHgやXe等の高輝度光源を用いて明る
さを確保している。
t-view microscopy:optical sectioning strength for
finite-sized,multiple-pinhole arreys",J. Microscop
y 184,95-105(1996)にて論議しており、隣り合うピンホ
ールの間隔がピンホールの直径に対し10倍程度以上離
れていれば、隣のピンホールの影響は無視できることを
示している。しかしながら、間隔を10倍も離してしま
うと、ピンホールディスクに当たった光の中ピンホール
を通過できるのは概算で1/102 となり、光の利用効
率は1%程度となり非常に暗くなる。そこで、現状一般
的には、光源にHgやXe等の高輝度光源を用いて明る
さを確保している。
【0005】また、T. Wilson 等は、"Confocal micros
copy by aperture correlation",Opt. Lett.21,1879-18
81(1996)にて、ピンホール間隔を小さくして得られる像
は、ピンホール間隔がランダムであれば本来の共焦点像
に共焦点ではない明視野像が足し算されたものに等しい
ことを示し、共焦点像と明視野像が足された像と明視野
像だけの像を時間的にずらしてCCD等で画像として取
り込み、両者の差を取ることにより本来の共焦点像のみ
を得る技術を示した。また、ピンホール間隔を小さくす
ることにより、光の利用効率を50%近くにまで上げて
いる。
copy by aperture correlation",Opt. Lett.21,1879-18
81(1996)にて、ピンホール間隔を小さくして得られる像
は、ピンホール間隔がランダムであれば本来の共焦点像
に共焦点ではない明視野像が足し算されたものに等しい
ことを示し、共焦点像と明視野像が足された像と明視野
像だけの像を時間的にずらしてCCD等で画像として取
り込み、両者の差を取ることにより本来の共焦点像のみ
を得る技術を示した。また、ピンホール間隔を小さくす
ることにより、光の利用効率を50%近くにまで上げて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記Gorden S. Kino等
の技術をベースとしたマルチピンホールを用いた共焦点
顕微鏡は、IC標本等の反射率の高い標本を観察するよ
うな場合には極端な明るさ不足を生じないが、蛍光観察
を行うには明るさが不十分であるのが現状である。
の技術をベースとしたマルチピンホールを用いた共焦点
顕微鏡は、IC標本等の反射率の高い標本を観察するよ
うな場合には極端な明るさ不足を生じないが、蛍光観察
を行うには明るさが不十分であるのが現状である。
【0007】また、T. Wilson 等が示した技術を用いれ
ば明るさは確保することができるため蛍光観察も可能と
することはできるが、この技術はCCD等で画像として
取り込み画像処理を行わなければならず、時間差をもっ
て2つの画像を取り込まないといけないため、リアルタ
イム性で劣るという問題点を有している。
ば明るさは確保することができるため蛍光観察も可能と
することはできるが、この技術はCCD等で画像として
取り込み画像処理を行わなければならず、時間差をもっ
て2つの画像を取り込まないといけないため、リアルタ
イム性で劣るという問題点を有している。
【0008】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、マルチピンホー
ルのピンホール間隔を小さくすることにより生じる明視
野成分の影響を光の干渉を用いることをにより打ち消し
てリアルタイムで観察が可能な明るい共焦点顕微鏡を提
供することである。
みてなされたものであり、その目的は、マルチピンホー
ルのピンホール間隔を小さくすることにより生じる明視
野成分の影響を光の干渉を用いることをにより打ち消し
てリアルタイムで観察が可能な明るい共焦点顕微鏡を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の共焦点顕微鏡は、光源からの光で照明光導入手段を
通して対物レンズの像位置若しくはその共役位置又はそ
の近傍に配置された複数のピンホールが形成されている
ピンホール基板を照明し、前記ピンホール基板を通過す
る光を対物レンズで標本上に結像し、標本で反射される
光を再び前記対物レンズを介して前記ピンホール基板又
はその近傍に結像させ、前記ピンホール基板を通過する
光をリレーレンズ等により標本像として再結像させ、前
記ピンホール基板が高速に回転することにより、標本上
で光を高速に走査し、標本の像を得、これを観察・撮像
することができる共焦点顕微鏡において、標本で反射さ
れた光に対する光路分割手段と、光路結合手段と、干渉
手段とを具備し、前記ピンホール基板に形成された複数
のピンホールは互いに近接して配置され、前記光路分割
手段と前記光路結合手段との間で前記光路分割手段で分
けられた何れかの光路に前記ピンホール基板が位置する
ように配置され、前記光路結合手段と観察・撮像手段と
の間に前記干渉手段を配置し、前記光路結合手段で結合
した光を前記干渉手段により干渉させ、その像を観察・
撮像することを特徴とするものである。
明の共焦点顕微鏡は、光源からの光で照明光導入手段を
通して対物レンズの像位置若しくはその共役位置又はそ
の近傍に配置された複数のピンホールが形成されている
ピンホール基板を照明し、前記ピンホール基板を通過す
る光を対物レンズで標本上に結像し、標本で反射される
光を再び前記対物レンズを介して前記ピンホール基板又
はその近傍に結像させ、前記ピンホール基板を通過する
光をリレーレンズ等により標本像として再結像させ、前
記ピンホール基板が高速に回転することにより、標本上
で光を高速に走査し、標本の像を得、これを観察・撮像
することができる共焦点顕微鏡において、標本で反射さ
れた光に対する光路分割手段と、光路結合手段と、干渉
手段とを具備し、前記ピンホール基板に形成された複数
のピンホールは互いに近接して配置され、前記光路分割
手段と前記光路結合手段との間で前記光路分割手段で分
けられた何れかの光路に前記ピンホール基板が位置する
ように配置され、前記光路結合手段と観察・撮像手段と
の間に前記干渉手段を配置し、前記光路結合手段で結合
した光を前記干渉手段により干渉させ、その像を観察・
撮像することを特徴とするものである。
【0010】この構成により、標本で反射された光束
は、光路分割手段で、ピンホール基板を通る光路とピン
ホール基板を通らない光路とに分けられる。ピンホール
は互いに近接して配置されているため、ピンホール基板
を通る光路は共焦点像と非共焦点像の混じった像を形成
し、ピンホールを通らない光路は非共焦点像のみを形成
する。この2光束を光路結合手段で結合し、干渉手段に
より干渉させることにより、共焦点像のみを観察・撮像
するようにすることができる。その理由は後で説明す
る。
は、光路分割手段で、ピンホール基板を通る光路とピン
ホール基板を通らない光路とに分けられる。ピンホール
は互いに近接して配置されているため、ピンホール基板
を通る光路は共焦点像と非共焦点像の混じった像を形成
し、ピンホールを通らない光路は非共焦点像のみを形成
する。この2光束を光路結合手段で結合し、干渉手段に
より干渉させることにより、共焦点像のみを観察・撮像
するようにすることができる。その理由は後で説明す
る。
【0011】また、ピンホールの直径をa、隣り合うピ
ンホールの中心同士の間隔をdとしたとき、任意のピン
ホールに対して、 d<10a ・・・(1) の関係を満たすようにすることが望ましい。
ンホールの中心同士の間隔をdとしたとき、任意のピン
ホールに対して、 d<10a ・・・(1) の関係を満たすようにすることが望ましい。
【0012】これは、間隔dが上限の10aを越えてし
まうと、非共焦点成分の影響を受けなくなる代わりに、
ピンホール密度が上がらないため暗くなり、明るくでき
るという本発明のメリットが活かされないからである。
まうと、非共焦点成分の影響を受けなくなる代わりに、
ピンホール密度が上がらないため暗くなり、明るくでき
るという本発明のメリットが活かされないからである。
【0013】そして、干渉手段は、結合した各光の共通
成分が略等しい強度、かつ、逆位相で重ね合わせられる
ように配置されていることが望ましい。
成分が略等しい強度、かつ、逆位相で重ね合わせられる
ように配置されていることが望ましい。
【0014】略等しい強度、かつ、逆位相で重ね合わせ
て干渉させると、これらの光は略完全に打ち消し合うこ
ととなり、例えば非共焦点成分を打ち消してやれば、共
焦点成分のみが観察・撮像できる。
て干渉させると、これらの光は略完全に打ち消し合うこ
ととなり、例えば非共焦点成分を打ち消してやれば、共
焦点成分のみが観察・撮像できる。
【0015】さらに、本発明は、干渉手段及び光路結合
手段は偏光光学素子であり、光路分割手段と標本の間の
光路、若しくは、光路分割手段で分けられ光路分割手段
と光路結合手段の間の光路の何れかに4分の1波長板が
配置され、光路分割手段で分けられた光路の中、ピンホ
ール基板が配置されていない光路にその4分の1波長板
と相対的に結晶軸の方向を合わせて2分の1波長板が配
置されていることが望ましい。
手段は偏光光学素子であり、光路分割手段と標本の間の
光路、若しくは、光路分割手段で分けられ光路分割手段
と光路結合手段の間の光路の何れかに4分の1波長板が
配置され、光路分割手段で分けられた光路の中、ピンホ
ール基板が配置されていない光路にその4分の1波長板
と相対的に結晶軸の方向を合わせて2分の1波長板が配
置されていることが望ましい。
【0016】4分の1波長板はフレア対策のために配置
されているものであり、従来技術でも用いられている。
その作用は前述の通りである。偏光光学素子を用いるの
は、偏光干渉を利用するためである。偏光干渉を用いる
と、構成上4分の1波長板との組み合わせも容易であ
る。これは、偏光光学素子に光を入射すると、偏光の振
動方向が90°異なる2光束に分けられるが、この偏光
光学素子を光路結合手段として用いる場合には、逆に、
偏光の振動方向が90°異なっていないと結合しないた
めである。そのために、光路分割手段で分けられた光路
の中、ピンホール基板が配置されていない光路に2分の
1波長板を配置している。2分の1波長板を配置するこ
とで偏光の振動方向を90°変化させることができる。
されているものであり、従来技術でも用いられている。
その作用は前述の通りである。偏光光学素子を用いるの
は、偏光干渉を利用するためである。偏光干渉を用いる
と、構成上4分の1波長板との組み合わせも容易であ
る。これは、偏光光学素子に光を入射すると、偏光の振
動方向が90°異なる2光束に分けられるが、この偏光
光学素子を光路結合手段として用いる場合には、逆に、
偏光の振動方向が90°異なっていないと結合しないた
めである。そのために、光路分割手段で分けられた光路
の中、ピンホール基板が配置されていない光路に2分の
1波長板を配置している。2分の1波長板を配置するこ
とで偏光の振動方向を90°変化させることができる。
【0017】また、4分の1波長板は光路から挿脱可能
なことが望ましい。これは、共焦点観察に微分干渉観察
を組み合わせる場合には、微分干渉用プリズムが光路に
ない状態で偏光観察状態になっている必要があるのだ
が、光路結合手段に偏光光学素子を用いれば、4分の1
波長板を光路から外すだけで偏光観察状態を実現するこ
とができるからである。これで光路に微分干渉用プリズ
ムを挿入すると微分干渉観察ができる。
なことが望ましい。これは、共焦点観察に微分干渉観察
を組み合わせる場合には、微分干渉用プリズムが光路に
ない状態で偏光観察状態になっている必要があるのだ
が、光路結合手段に偏光光学素子を用いれば、4分の1
波長板を光路から外すだけで偏光観察状態を実現するこ
とができるからである。これで光路に微分干渉用プリズ
ムを挿入すると微分干渉観察ができる。
【0018】そして、本発明は、干渉手段及び光路結合
手段は偏光光学素子であり、光路分割手段で分けられた
光路の中、ピンホール基板が配置されている光路に4分
の1波長板が配置され、ピンホール基板が配置されてい
ない光路にその4分の1波長板と相対的に結晶軸の方向
を合わせて4分の3波長板、若しくは、相対的に結晶軸
の方向を90°異ならせた4分の1波長板が配置されて
いる構成をとってもよい。
手段は偏光光学素子であり、光路分割手段で分けられた
光路の中、ピンホール基板が配置されている光路に4分
の1波長板が配置され、ピンホール基板が配置されてい
ない光路にその4分の1波長板と相対的に結晶軸の方向
を合わせて4分の3波長板、若しくは、相対的に結晶軸
の方向を90°異ならせた4分の1波長板が配置されて
いる構成をとってもよい。
【0019】その作用は前述の構成のものと同じであ
る。構成上は、4分の1波長板と2分の1波長板を一体
にして4分の3波長板となっているか、4分の3波長板
の機能を結晶軸の方向を90°変えて4分の1波長板で
構成しているのかの違いだけである。結晶軸の方向を9
0°変えると−4分の1波長板として機能し、4分の3
波長板と同様の働きをする。
る。構成上は、4分の1波長板と2分の1波長板を一体
にして4分の3波長板となっているか、4分の3波長板
の機能を結晶軸の方向を90°変えて4分の1波長板で
構成しているのかの違いだけである。結晶軸の方向を9
0°変えると−4分の1波長板として機能し、4分の3
波長板と同様の働きをする。
【0020】この場合には、ピンホール基板が配置され
ている光路に配置されている4分の1波長板が挿脱可能
であり、ピンホール基板が配置されていない光路に配置
されている4分の3波長板若しくは4分の1波長板が、
ピンホール基板が配置されている光路に配置されている
4分の1波長板と相対的に結晶軸の方向を合わせた2分
の1波長板と切り換え可能な構成とすることが望まし
い。
ている光路に配置されている4分の1波長板が挿脱可能
であり、ピンホール基板が配置されていない光路に配置
されている4分の3波長板若しくは4分の1波長板が、
ピンホール基板が配置されている光路に配置されている
4分の1波長板と相対的に結晶軸の方向を合わせた2分
の1波長板と切り換え可能な構成とすることが望まし
い。
【0021】これは、ピンホール基板の配置されていな
い光路の4分の3波長板(−4分の1波長板)は、フレ
ア除去用の4分の1波長板と偏光方向を90°変える2
分の1波長板を合わせたものであり、ピンホール基板の
配置されている光路の4分の1波長板を光路から外した
場合には、ピンホール基板の配置されていない光路の4
分の1波長板の機能もなくす必要があり、このために4
分の3波長板(又は4分の1波長板)を2分の1波長板
に切り換える必要があるからである。
い光路の4分の3波長板(−4分の1波長板)は、フレ
ア除去用の4分の1波長板と偏光方向を90°変える2
分の1波長板を合わせたものであり、ピンホール基板の
配置されている光路の4分の1波長板を光路から外した
場合には、ピンホール基板の配置されていない光路の4
分の1波長板の機能もなくす必要があり、このために4
分の3波長板(又は4分の1波長板)を2分の1波長板
に切り換える必要があるからである。
【0022】さらに、干渉手段は光軸に対して回転可能
なことが望ましい。これは、偏光干渉を用いている場合
には、干渉手段が回転することにより、干渉の度合いを
調整することが可能であり、干渉させる光束間に強度差
があっても最適に調整することができるからである。ま
た、共焦点像だけでなく、非共焦点像も若干重ねて観察
するようなことも、干渉手段を回転することにより可能
である。
なことが望ましい。これは、偏光干渉を用いている場合
には、干渉手段が回転することにより、干渉の度合いを
調整することが可能であり、干渉させる光束間に強度差
があっても最適に調整することができるからである。ま
た、共焦点像だけでなく、非共焦点像も若干重ねて観察
するようなことも、干渉手段を回転することにより可能
である。
【0023】そして、また、本発明は、光路分割手段で
分けられた光路の少なくとも1つの光路に光路長調整手
段が配置されていることが望ましい。これは、結合する
光束の間に光路長差があると、これに伴った位相差を生
じ、干渉させた場合の干渉コントラストが悪くなり、干
渉手段を回転させて干渉の度合いを変えて例えば非共焦
点像を打ち消そうとしても、打ち消しきれなくなるから
である。また、光源がレーザのように単色の場合には、
光路長が波長の整数倍の場合には見かけの位相差は生じ
ないが、白色の光源を用いた場合には、全ての波長で光
路長が波長の整数倍にすることは不可能なため、光路長
差を生じないように調整しなければならない。何れにせ
よ、光路長調整手段を設けることより光路長を調整する
必要がある。
分けられた光路の少なくとも1つの光路に光路長調整手
段が配置されていることが望ましい。これは、結合する
光束の間に光路長差があると、これに伴った位相差を生
じ、干渉させた場合の干渉コントラストが悪くなり、干
渉手段を回転させて干渉の度合いを変えて例えば非共焦
点像を打ち消そうとしても、打ち消しきれなくなるから
である。また、光源がレーザのように単色の場合には、
光路長が波長の整数倍の場合には見かけの位相差は生じ
ないが、白色の光源を用いた場合には、全ての波長で光
路長が波長の整数倍にすることは不可能なため、光路長
差を生じないように調整しなければならない。何れにせ
よ、光路長調整手段を設けることより光路長を調整する
必要がある。
【0024】そしてさらに、本発明は、光路結合手段は
略平行光束中に配置されていることが望ましい。これ
は、光路結合手段が有限光束中に配置されていると、結
合する2光束の光軸が完全に一致していないと光路長差
がなくても像ずれを生じてしまうのだが、無限(平行)
光束中に配置されていれば、2光束の光軸が平行に多少
ずれていても像ずれを生じないからである。像ずれを生
じないということは、光学系の調整上非常に有利にな
る。
略平行光束中に配置されていることが望ましい。これ
は、光路結合手段が有限光束中に配置されていると、結
合する2光束の光軸が完全に一致していないと光路長差
がなくても像ずれを生じてしまうのだが、無限(平行)
光束中に配置されていれば、2光束の光軸が平行に多少
ずれていても像ずれを生じないからである。像ずれを生
じないということは、光学系の調整上非常に有利にな
る。
【0025】次に、本発明の共焦点顕微鏡は、対物レン
ズの像位置若しくはその近傍に配置された複数のピンホ
ールが形成されているピンホール基板を照明し、前記ピ
ンホール基板を透過する光を前記対物レンズで標本上に
結像し、標本で反射される光を再び前記対物レンズを介
して前記ピンホール又はその近傍に結像させ、前記ピン
ホール基板を高速に回転させることにより、標本上で光
を高速に走査し、標本の像を得、これを観察・撮像する
ことができる共焦点顕微鏡において、照明光学系及び観
察光学系共に前記ピンホール基板を光が通過する光路と
通過しない光路を有し、前記照明光学系は、光源からの
光を照明光導入手段で分け、対物レンズの像位置若しく
はその共役位置又はその近傍に配置された複数のピンホ
ールが形成されている前記ピンホール基板を照明し、通
過して対物レンズを介して標本を照明する照明光学系
と、前記光源からの光を前記照明光導入手段で分け、前
記対物レンズを介して直接標本を照明する照明光学系の
2つの光学系から構成され、前記観察光学系は、標本か
らの光を光路分割手段で分け、前記対物レンズを介して
前記ピンホール基板又はその近傍に結像し、前記ピンホ
ール基板を通過する観察光学系と、前記対物レンズを介
して直接結像される観察光学系の2つの光学系から構成
され、前記ピンホール基板を通過する光路の光と通過し
ない光路の光は光路結合手段によって結合され、前記光
路結合手段は照明光学系及び観察光学系を共通の光路で
伝搬した光のみを干渉手段へ伝搬させるように配置され
ており、前記光路結合手段で結合された光は前記干渉手
段を通して干渉させられ、その干渉像をリレーレンズ等
により標本像として再結像させ、その像を観察・撮像す
るように構成してもよい。
ズの像位置若しくはその近傍に配置された複数のピンホ
ールが形成されているピンホール基板を照明し、前記ピ
ンホール基板を透過する光を前記対物レンズで標本上に
結像し、標本で反射される光を再び前記対物レンズを介
して前記ピンホール又はその近傍に結像させ、前記ピン
ホール基板を高速に回転させることにより、標本上で光
を高速に走査し、標本の像を得、これを観察・撮像する
ことができる共焦点顕微鏡において、照明光学系及び観
察光学系共に前記ピンホール基板を光が通過する光路と
通過しない光路を有し、前記照明光学系は、光源からの
光を照明光導入手段で分け、対物レンズの像位置若しく
はその共役位置又はその近傍に配置された複数のピンホ
ールが形成されている前記ピンホール基板を照明し、通
過して対物レンズを介して標本を照明する照明光学系
と、前記光源からの光を前記照明光導入手段で分け、前
記対物レンズを介して直接標本を照明する照明光学系の
2つの光学系から構成され、前記観察光学系は、標本か
らの光を光路分割手段で分け、前記対物レンズを介して
前記ピンホール基板又はその近傍に結像し、前記ピンホ
ール基板を通過する観察光学系と、前記対物レンズを介
して直接結像される観察光学系の2つの光学系から構成
され、前記ピンホール基板を通過する光路の光と通過し
ない光路の光は光路結合手段によって結合され、前記光
路結合手段は照明光学系及び観察光学系を共通の光路で
伝搬した光のみを干渉手段へ伝搬させるように配置され
ており、前記光路結合手段で結合された光は前記干渉手
段を通して干渉させられ、その干渉像をリレーレンズ等
により標本像として再結像させ、その像を観察・撮像す
るように構成してもよい。
【0026】この構成によれば、照明時にピンホール基
板が配置されていない光路を通った光は、観察時にもピ
ンホール基板が配置されていない光路を通っていない
と、干渉手段に伝搬して行かないので、明視野照明・明
視野観察の成分となり、同様に、照明時にピンホール基
板が配置されている光路を通った光は、観察時にもピン
ホール基板が配置されている光路を通らないと、干渉手
段に伝搬していかないので、明視野+共焦点照明・明視
野+共焦点観察の成分となる。そして、干渉手段により
2成分に共通の明視野成分だけを打ち消すことで、共焦
点成分のみを観察することができる。
板が配置されていない光路を通った光は、観察時にもピ
ンホール基板が配置されていない光路を通っていない
と、干渉手段に伝搬して行かないので、明視野照明・明
視野観察の成分となり、同様に、照明時にピンホール基
板が配置されている光路を通った光は、観察時にもピン
ホール基板が配置されている光路を通らないと、干渉手
段に伝搬していかないので、明視野+共焦点照明・明視
野+共焦点観察の成分となる。そして、干渉手段により
2成分に共通の明視野成分だけを打ち消すことで、共焦
点成分のみを観察することができる。
【0027】そして、これは、ピンホールの直径をa、
隣り合うピンホールの中心同士の間隔をdとしたとき、
任意のピンホールに対して、 d<10a ・・・(1) の関係を満たすことが望ましい。その作用は前述したも
のと同様である。
隣り合うピンホールの中心同士の間隔をdとしたとき、
任意のピンホールに対して、 d<10a ・・・(1) の関係を満たすことが望ましい。その作用は前述したも
のと同様である。
【0028】また、干渉手段は、結合した各光の共通成
分が略等しい強度、かつ、逆位相で重ね合わせられるよ
うに配置されていることが望ましい。これも、その作用
は前述したものと同様である。
分が略等しい強度、かつ、逆位相で重ね合わせられるよ
うに配置されていることが望ましい。これも、その作用
は前述したものと同様である。
【0029】さらに、干渉手段及び照明光導入手段、光
路結合手段は偏光光学素子であり、光路分割手段と標本
の間の光路、若しくは、光路分割手段で分けられ光路分
割手段と光路結合手段の間の光路の何れかに4分の1波
長板が配置されていることが望ましい。
路結合手段は偏光光学素子であり、光路分割手段と標本
の間の光路、若しくは、光路分割手段で分けられ光路分
割手段と光路結合手段の間の光路の何れかに4分の1波
長板が配置されていることが望ましい。
【0030】この構成によれば、照明光導入手段により
ピンホール基板の配置されている光路に伝搬する光と、
ピンホール基板が配置されていない光路に伝搬する光
は、互いに直交する直線偏光となる。仮に、照明光導入
手段によりピンホール基板が配置されている光路に伝搬
する直線偏光をs偏光とし、ピンホール基板が配置され
ていない光路に伝搬する直線偏光をp偏光とする。ピン
ホール基板が配置されている光路の光は、4分の1波長
板により円偏光となって対物レンズを通して標本を照明
し、反射して対物レンズ、4分の1波長板、光路分割手
段を通ってピンホール基板が配置されている光路、配置
されていない光路共にp偏光となって光路結合手段に入
射する。同様に、ピンホール基板が配置されていない光
路の光は、ピンホール基板が配置されている光路、配置
されていない光路共にs偏光となって光路結合手段に入
射する。このとき、ピンホール基板を通って照明し、ピ
ンホール基板を通って光路結合手段に入射した光(p偏
光)を光路結合手段で干渉手段に伝搬するようにする
と、ピンホール基板を通らないで照明され、ピンホール
基板を通って光路結合手段に入射した光(s偏光)は干
渉手段に伝搬しないこととなる。同様に、ピンホール基
板が配置されていない光路を通って光路結合手段に入射
する光についても、ピンホール基板を通らずに照明され
た光だけが干渉手段に伝搬する。したがって、照明光学
系及び観察光学系を共通の光路で伝搬した光のみを干渉
手段へと伝搬させることができる。
ピンホール基板の配置されている光路に伝搬する光と、
ピンホール基板が配置されていない光路に伝搬する光
は、互いに直交する直線偏光となる。仮に、照明光導入
手段によりピンホール基板が配置されている光路に伝搬
する直線偏光をs偏光とし、ピンホール基板が配置され
ていない光路に伝搬する直線偏光をp偏光とする。ピン
ホール基板が配置されている光路の光は、4分の1波長
板により円偏光となって対物レンズを通して標本を照明
し、反射して対物レンズ、4分の1波長板、光路分割手
段を通ってピンホール基板が配置されている光路、配置
されていない光路共にp偏光となって光路結合手段に入
射する。同様に、ピンホール基板が配置されていない光
路の光は、ピンホール基板が配置されている光路、配置
されていない光路共にs偏光となって光路結合手段に入
射する。このとき、ピンホール基板を通って照明し、ピ
ンホール基板を通って光路結合手段に入射した光(p偏
光)を光路結合手段で干渉手段に伝搬するようにする
と、ピンホール基板を通らないで照明され、ピンホール
基板を通って光路結合手段に入射した光(s偏光)は干
渉手段に伝搬しないこととなる。同様に、ピンホール基
板が配置されていない光路を通って光路結合手段に入射
する光についても、ピンホール基板を通らずに照明され
た光だけが干渉手段に伝搬する。したがって、照明光学
系及び観察光学系を共通の光路で伝搬した光のみを干渉
手段へと伝搬させることができる。
【0031】また、干渉手段は光軸に対して回転可能な
ことが望ましい。この作用は前述のものと同じである。
ことが望ましい。この作用は前述のものと同じである。
【0032】そして、光路分割手段で分けられた光路の
少なくとも1つの光路に光路長調整手段が配置されてい
ることが望ましく、さらに、光路結合手段は略平行光束
中に配置されていることが望ましい。これらの作用も前
述のものと同じである。
少なくとも1つの光路に光路長調整手段が配置されてい
ることが望ましく、さらに、光路結合手段は略平行光束
中に配置されていることが望ましい。これらの作用も前
述のものと同じである。
【0033】ここで、偏光干渉を用いることにより、非
共焦点成分を打ち消して共焦点成分のみを観察・撮像で
きる原理についてもう少し説明する。本発明は、光路分
割手段で分かれた光束が、1つはピンホールディスクの
配置された光路を通り、もう一方はピンホールディスク
の配置されていない光路を通る。ピンホールディスクの
配置された光路の光は、直線偏光でピンホールディスク
を透過し、光路結合手段に入射する。ピンホールディス
クの配置されていない光路の光は、2分の1波長板を通
るため、ピンホールディスクが配置されている光路の光
とは偏光方向が90°異なった直線偏光で光路結合手段
に入射する。そして、この直交する2つの偏光を光路結
合手段で結合し、干渉手段で干渉させるのである。
共焦点成分を打ち消して共焦点成分のみを観察・撮像で
きる原理についてもう少し説明する。本発明は、光路分
割手段で分かれた光束が、1つはピンホールディスクの
配置された光路を通り、もう一方はピンホールディスク
の配置されていない光路を通る。ピンホールディスクの
配置された光路の光は、直線偏光でピンホールディスク
を透過し、光路結合手段に入射する。ピンホールディス
クの配置されていない光路の光は、2分の1波長板を通
るため、ピンホールディスクが配置されている光路の光
とは偏光方向が90°異なった直線偏光で光路結合手段
に入射する。そして、この直交する2つの偏光を光路結
合手段で結合し、干渉手段で干渉させるのである。
【0034】これをもう少し具体的に図7を用いて説明
する。図7は偏光干渉の原理を説明するための図であ
る。ベクトルOA、OB’を直交する2つの偏光とし、
干渉手段である偏光板(AN)をx軸の方向に設ける。
ベクトルOAをピンホールディスクが配置されていない
光路の偏光方向とし、ベクトルOB’をピンホールディ
スクが配置されている光路の偏光方向とする。
する。図7は偏光干渉の原理を説明するための図であ
る。ベクトルOA、OB’を直交する2つの偏光とし、
干渉手段である偏光板(AN)をx軸の方向に設ける。
ベクトルOAをピンホールディスクが配置されていない
光路の偏光方向とし、ベクトルOB’をピンホールディ
スクが配置されている光路の偏光方向とする。
【0035】ベクトルOA、OB’の強度が同じ場合
は、合成ベクトルの方向がy軸の方向を向くため、AN
を通して観察すると、偏光干渉により完全に打ち消し合
った結果、真っ暗になるが、両者の強度が異なる場合に
は、合成ベクトルの方向がy軸からθだけ回転する(ベ
クトルOC)ため、ANを通して観察しても、OCx 成
分が残るので、真っ暗にはならない。これが、共通成分
が打ち消し合って残った成分を表すことを示す。分かり
やすくするために、ベクトルOB’をベクトルOBとB
B’の和と考える(ベクトルOBが非共焦点成分、ベク
トルBB’が共焦点成分)。ベクトルOA、OB、O
B’をそれぞれ座標表示で表して、(−x0,y0 )、
(x0 ,y0 )、(x0 +x1 ,y0 +y1 )とする
と、合成のベクトルOCは座標表示で(x1 ,2y0 +
y1 )となり、ANを通して干渉させることにより残る
OCx 成分は、共焦点成分を表すx1 だけに依存するこ
とになる。これは、2つの偏光を干渉させることによ
り、OAx 成分とOBx 成分が打ち消し合ったことを意
味する。ベクトルOA、OBに対応するのが非共焦点成
分(明視野成分)、ベクトルBB’に対応するのが共焦
点成分なので、非共焦点成分が干渉により打ち消され、
共焦点成分だけが残ったこととなるのである。これが本
発明の原理である。
は、合成ベクトルの方向がy軸の方向を向くため、AN
を通して観察すると、偏光干渉により完全に打ち消し合
った結果、真っ暗になるが、両者の強度が異なる場合に
は、合成ベクトルの方向がy軸からθだけ回転する(ベ
クトルOC)ため、ANを通して観察しても、OCx 成
分が残るので、真っ暗にはならない。これが、共通成分
が打ち消し合って残った成分を表すことを示す。分かり
やすくするために、ベクトルOB’をベクトルOBとB
B’の和と考える(ベクトルOBが非共焦点成分、ベク
トルBB’が共焦点成分)。ベクトルOA、OB、O
B’をそれぞれ座標表示で表して、(−x0,y0 )、
(x0 ,y0 )、(x0 +x1 ,y0 +y1 )とする
と、合成のベクトルOCは座標表示で(x1 ,2y0 +
y1 )となり、ANを通して干渉させることにより残る
OCx 成分は、共焦点成分を表すx1 だけに依存するこ
とになる。これは、2つの偏光を干渉させることによ
り、OAx 成分とOBx 成分が打ち消し合ったことを意
味する。ベクトルOA、OBに対応するのが非共焦点成
分(明視野成分)、ベクトルBB’に対応するのが共焦
点成分なので、非共焦点成分が干渉により打ち消され、
共焦点成分だけが残ったこととなるのである。これが本
発明の原理である。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の共焦点顕微鏡をい
くつかの実施例に基づいて説明する。 〔第1実施例〕本発明の第1実施例について説明する。
図1は本発明に基づく共焦点顕微鏡光学系の構成図であ
る。光源1から出た光は、照明レンズ2を通り、偏光板
12で直線偏光になり、偏光ビームスプリッター(PB
S)3に入射する。直線偏光の向きはPBS3で反射さ
れる偏光の向きに合わされているため略100%反射さ
れ、ピンホールディスク4を照明する。ピンホールディ
スク4上のピンホールを透過した光は、ミラー11、ビ
ームスプリッター13(光路分割手段)、結像レンズ
5、4分の1波長板6、対物レンズ7を通して標本8上
に結像される。このとき、4分の1波長板6を通るため
光は円偏光となっている。標本8で反射した光は、再び
対物レンズ7、4分の1波長板6、結像レンズ5を通
り、入射時とは偏光方向が90°回転した直線偏光とな
り、ビームスプリッター13に入射する。ビームスプリ
ッター13に入射した光は、ピンホールディスク4を通
る光路とピンホールディスク4を通らない光路の2つに
分けられる。ピンホールディスク4上のピンホールはそ
れぞれ近接して配置されているため、ピンホールディス
ク4を透過した光は共焦点成分と非共焦点成分(明視野
成分)が混じっており、また、入射時とは偏光方向が9
0°回転しているため、PBS3を略100%透過でき
る偏光状態でPBS3に入射する。一方、ピンホールデ
ィスク4を通らない光は明視野成分のみを有しており、
また、2分の1波長板14により再び偏光方向が90°
回転するため、PBS3を略100%反射する偏光状態
でPBS3に入射する。これら2光路の光はPBS3
(光路結合手段17)により結合され、リレーレンズ9
aに導かれる。ミラー11を経て偏光板15(干渉手
段)を通ることにより偏光干渉されて、リレーレンズ9
bで再結像され、接眼レンズ10を通して観察される。
このとき、偏光板15は2光路からの光の共通成分(明
視野成分)を打ち消す向きに配置されているので共焦点
成分のみを観察することができる。偏光板15の向きに
よって2光路からの光の干渉比率を変えることができる
ので、2光路の光の強度比に応じて偏光板15は回転可
能になっている。
くつかの実施例に基づいて説明する。 〔第1実施例〕本発明の第1実施例について説明する。
図1は本発明に基づく共焦点顕微鏡光学系の構成図であ
る。光源1から出た光は、照明レンズ2を通り、偏光板
12で直線偏光になり、偏光ビームスプリッター(PB
S)3に入射する。直線偏光の向きはPBS3で反射さ
れる偏光の向きに合わされているため略100%反射さ
れ、ピンホールディスク4を照明する。ピンホールディ
スク4上のピンホールを透過した光は、ミラー11、ビ
ームスプリッター13(光路分割手段)、結像レンズ
5、4分の1波長板6、対物レンズ7を通して標本8上
に結像される。このとき、4分の1波長板6を通るため
光は円偏光となっている。標本8で反射した光は、再び
対物レンズ7、4分の1波長板6、結像レンズ5を通
り、入射時とは偏光方向が90°回転した直線偏光とな
り、ビームスプリッター13に入射する。ビームスプリ
ッター13に入射した光は、ピンホールディスク4を通
る光路とピンホールディスク4を通らない光路の2つに
分けられる。ピンホールディスク4上のピンホールはそ
れぞれ近接して配置されているため、ピンホールディス
ク4を透過した光は共焦点成分と非共焦点成分(明視野
成分)が混じっており、また、入射時とは偏光方向が9
0°回転しているため、PBS3を略100%透過でき
る偏光状態でPBS3に入射する。一方、ピンホールデ
ィスク4を通らない光は明視野成分のみを有しており、
また、2分の1波長板14により再び偏光方向が90°
回転するため、PBS3を略100%反射する偏光状態
でPBS3に入射する。これら2光路の光はPBS3
(光路結合手段17)により結合され、リレーレンズ9
aに導かれる。ミラー11を経て偏光板15(干渉手
段)を通ることにより偏光干渉されて、リレーレンズ9
bで再結像され、接眼レンズ10を通して観察される。
このとき、偏光板15は2光路からの光の共通成分(明
視野成分)を打ち消す向きに配置されているので共焦点
成分のみを観察することができる。偏光板15の向きに
よって2光路からの光の干渉比率を変えることができる
ので、2光路の光の強度比に応じて偏光板15は回転可
能になっている。
【0037】また、共焦点微分干渉観察を行う際には、
クロスニコルの状態にして、対物レンズ7の前側焦点位
置にノマルスキプリズムを配置する必要がある。ノマル
スキプリズムが光路に配置されない状態で、4分の1波
長板6を光路から外すと、標本8面で反射した光は、ピ
ンホールディスク4を通る光路では偏光方向が保存され
たままPBS3に入射しそこで反射するため、リレーレ
ンズ9aには光は伝搬しない。一方、ピンホールディス
ク4を通らない光路では偏光方向が2分の1波長板14
で90°回転してPBS3に入射しそこを透過するた
め、これもリレーレンズ9aには光は伝搬しない。これ
はクロスニコル状態と同様であり、したがって、微分干
渉観察を組み合わせる場合のことを想定して、4分の1
波長板6は光路から挿脱可能になっている。
クロスニコルの状態にして、対物レンズ7の前側焦点位
置にノマルスキプリズムを配置する必要がある。ノマル
スキプリズムが光路に配置されない状態で、4分の1波
長板6を光路から外すと、標本8面で反射した光は、ピ
ンホールディスク4を通る光路では偏光方向が保存され
たままPBS3に入射しそこで反射するため、リレーレ
ンズ9aには光は伝搬しない。一方、ピンホールディス
ク4を通らない光路では偏光方向が2分の1波長板14
で90°回転してPBS3に入射しそこを透過するた
め、これもリレーレンズ9aには光は伝搬しない。これ
はクロスニコル状態と同様であり、したがって、微分干
渉観察を組み合わせる場合のことを想定して、4分の1
波長板6は光路から挿脱可能になっている。
【0038】〔第2実施例〕本発明の第2実施例につい
て説明する。図2はその構成図であるが、基本的な構成
は第1実施例と同じである。異なっている点は、4分の
1波長板6がピンホールディスク4とビームスプリッタ
ー13の間に配置されている点である。そして、これに
対応して、移相子14が4分の1波長板となっている。
ただし、4分の1波長板6とは結晶軸の向きが90°変
えてあるので、−4分の1波長板として作用する。これ
により、第1実施例と同じに機能する。
て説明する。図2はその構成図であるが、基本的な構成
は第1実施例と同じである。異なっている点は、4分の
1波長板6がピンホールディスク4とビームスプリッタ
ー13の間に配置されている点である。そして、これに
対応して、移相子14が4分の1波長板となっている。
ただし、4分の1波長板6とは結晶軸の向きが90°変
えてあるので、−4分の1波長板として作用する。これ
により、第1実施例と同じに機能する。
【0039】共焦点微分干渉観察を行う場合には、4分
の1波長板6が光路から外れるだけでなく、移相子14
が4分の1波長板から2分の1波長板に切り換わるよう
になっている。
の1波長板6が光路から外れるだけでなく、移相子14
が4分の1波長板から2分の1波長板に切り換わるよう
になっている。
【0040】さらに、本実施例では、光路長調整手段1
6がピンホールディスク4を通らない光路に配置されて
いる。これは、図6に示したような構成になっており、
2枚の楔形のプリズム21、21’を相互に反対向きに
重ね合わせ、相互にスライドさせることで全体の厚みを
変え、これにより光路長を調整できるようになっている
ものである。また、接眼レンズ10を通して観察する代
わりに、CCDカメラ18で撮像し、画像処理装置19
を通して積算等の処理をし、モニター20に表示できる
ようになっている。
6がピンホールディスク4を通らない光路に配置されて
いる。これは、図6に示したような構成になっており、
2枚の楔形のプリズム21、21’を相互に反対向きに
重ね合わせ、相互にスライドさせることで全体の厚みを
変え、これにより光路長を調整できるようになっている
ものである。また、接眼レンズ10を通して観察する代
わりに、CCDカメラ18で撮像し、画像処理装置19
を通して積算等の処理をし、モニター20に表示できる
ようになっている。
【0041】〔第3実施例〕本発明の第3の実施例につ
いて説明する。図3はその構成図であるが、基本原理は
第1及び第2実施例と同じである。異なる点は、前記実
施例が照明光を導入するプリズムと光路結合手段のプリ
ズムが同じもの(PBS3)で兼用されていたが、これ
を別々のもので構成し、光路結合手段をウォラストンプ
リズムで構成している点である。また、ピンホールディ
スク4が反射型のもので構成されている点も異なる。
いて説明する。図3はその構成図であるが、基本原理は
第1及び第2実施例と同じである。異なる点は、前記実
施例が照明光を導入するプリズムと光路結合手段のプリ
ズムが同じもの(PBS3)で兼用されていたが、これ
を別々のもので構成し、光路結合手段をウォラストンプ
リズムで構成している点である。また、ピンホールディ
スク4が反射型のもので構成されている点も異なる。
【0042】以下、順を追って説明すると、光源1を出
た光は偏光板12で直線偏光になり、偏光ビームスプリ
ッター(PBS)3に入射する。前述の実施例と同様
に、PBS3で光は略100%反射され、ピンホールデ
ィスク4を照明する。ピンホールディスク4上のピンホ
ールはその位置だけ光が反射するようになっており、ピ
ンホールで反射した光は、ビームスプリッター13(光
路分割手段)、結像レンズ5、4分の1波長板6、対物
レンズ7を通して円偏光で標本8上に結像される。そし
て、標本8で反射した光は、再び対物レンズ7、4分の
1波長板6、結像レンズ5を通り、入射時とは偏光方向
が90°回転した直線偏光となり、ビームスプリッター
13に入射する。ビームスプリッター13に入射した光
は、ピンホールディスク4を通る光路とピンホールディ
スク4を通らない光路の2つに分けられる。ピンホール
ディスク4を通る光は、入射時とは偏光方向が90°回
転しているため、PBS3を略100%透過できる偏光
状態でPBS3に入射し、PBS3を透過してウォラス
トンプリズム17に入射する。このとき、入射する光の
偏光状態は、ウォラストンプリズム17で結合される向
きに合わされている。一方、ピンホールディスク4を通
らない光は2分の1波長板14により再び偏光方向が9
0°回転し、ウォラストンプリズム17に入射する。こ
の偏光方向はピンホールディスク4を通る光路の光とは
偏光方向が90°異なっているため、この光もウォラス
トンプリズム17で結合される。そして、結合された光
はリレーレンズ9aを通り、ミラー11、11を経て偏
光板15により偏光干渉させられ、リレーレンズ9bを
通して再結像され、接眼レンズ10を通して干渉像を観
察できるように構成されている。また、4分の1波長板
6が光路から挿脱可能、偏光板15が光軸に対して回転
可能に配置されているのは、前述の実施例と同じであ
る。
た光は偏光板12で直線偏光になり、偏光ビームスプリ
ッター(PBS)3に入射する。前述の実施例と同様
に、PBS3で光は略100%反射され、ピンホールデ
ィスク4を照明する。ピンホールディスク4上のピンホ
ールはその位置だけ光が反射するようになっており、ピ
ンホールで反射した光は、ビームスプリッター13(光
路分割手段)、結像レンズ5、4分の1波長板6、対物
レンズ7を通して円偏光で標本8上に結像される。そし
て、標本8で反射した光は、再び対物レンズ7、4分の
1波長板6、結像レンズ5を通り、入射時とは偏光方向
が90°回転した直線偏光となり、ビームスプリッター
13に入射する。ビームスプリッター13に入射した光
は、ピンホールディスク4を通る光路とピンホールディ
スク4を通らない光路の2つに分けられる。ピンホール
ディスク4を通る光は、入射時とは偏光方向が90°回
転しているため、PBS3を略100%透過できる偏光
状態でPBS3に入射し、PBS3を透過してウォラス
トンプリズム17に入射する。このとき、入射する光の
偏光状態は、ウォラストンプリズム17で結合される向
きに合わされている。一方、ピンホールディスク4を通
らない光は2分の1波長板14により再び偏光方向が9
0°回転し、ウォラストンプリズム17に入射する。こ
の偏光方向はピンホールディスク4を通る光路の光とは
偏光方向が90°異なっているため、この光もウォラス
トンプリズム17で結合される。そして、結合された光
はリレーレンズ9aを通り、ミラー11、11を経て偏
光板15により偏光干渉させられ、リレーレンズ9bを
通して再結像され、接眼レンズ10を通して干渉像を観
察できるように構成されている。また、4分の1波長板
6が光路から挿脱可能、偏光板15が光軸に対して回転
可能に配置されているのは、前述の実施例と同じであ
る。
【0043】〔第4実施例〕本発明の第4実施例につい
て説明する。図4はその構成図である。以上の実施例と
最も異なる点は、以上の実施例では、照明光はピンホー
ルディスク4にしか行かなかったのが、偏光板12がな
いため、ピンホールディスク4がない光路にも照明光が
導かれる点である。また、2分の1波長板14がない点
も異なる。
て説明する。図4はその構成図である。以上の実施例と
最も異なる点は、以上の実施例では、照明光はピンホー
ルディスク4にしか行かなかったのが、偏光板12がな
いため、ピンホールディスク4がない光路にも照明光が
導かれる点である。また、2分の1波長板14がない点
も異なる。
【0044】以下、順を追って説明すると、光源1を出
た光は、照明レンズ2を通してPBS3に入射する。P
BS3に入射した光は、反射してピンホールディスク4
を通る光路へ向かう偏光と、透過してピンホールディス
ク4を通らない光路へ向かう偏光に分けられる。ピンホ
ールディスク4を透過した光は、ビームスプリッター1
3に入射し反射する。そして、結像レンズ5、4分の1
波長板6、対物レンズ7を通して標本8上に結像され
る。このとき、4分の1波長板6を通るので、光は円偏
光になっている。標本8で反射した光は、再び対物レン
ズ7、4分の1波長板6、結像レンズ5を通ってビーム
スプリッター13に入射する。このとき、偏光方向は照
明のときとは振動方向が90°異なった直線偏光となっ
ている。ビームスプリッター13で分けられた光の中、
ピンホールディスク4を通る光路の光は照明のときとは
振動方向が90°異なった直線偏光なので、PBS3
(光路結合手段)を透過し、リレーレンズ9aの方へ伝
搬する。一方、ピンホールディスク4を通らない光路の
光も照明のときとは振動方向が90°異なった直線偏光
なので、PBS3を透過してしまい、リレーレンズ9a
の方へは伝搬しない。結局、ピンホールディスク4を通
して照明した光は、標本8で反射して再びピンホールデ
ィスク4を通った光しかリレーレンズ9aの方へ伝搬し
ない。同様に、同じ原理で、ピンホールディスク4を通
さないで照明した光は、標本8で反射して再びピンホー
ルディスク4を通さない光路を通った光だけがリレーレ
ンズ9aの方に伝搬する。これらリレーレンズ9aの方
へ伝搬した光は、前述の実施例と同様に、偏光板15で
偏光干渉され、リレーレンズ9bで再結像され、干渉像
としてCCD18で撮像され、積算等の画像処理を画像
処理装置19で行い、その像をモニター20で観察でき
る構成となっている。
た光は、照明レンズ2を通してPBS3に入射する。P
BS3に入射した光は、反射してピンホールディスク4
を通る光路へ向かう偏光と、透過してピンホールディス
ク4を通らない光路へ向かう偏光に分けられる。ピンホ
ールディスク4を透過した光は、ビームスプリッター1
3に入射し反射する。そして、結像レンズ5、4分の1
波長板6、対物レンズ7を通して標本8上に結像され
る。このとき、4分の1波長板6を通るので、光は円偏
光になっている。標本8で反射した光は、再び対物レン
ズ7、4分の1波長板6、結像レンズ5を通ってビーム
スプリッター13に入射する。このとき、偏光方向は照
明のときとは振動方向が90°異なった直線偏光となっ
ている。ビームスプリッター13で分けられた光の中、
ピンホールディスク4を通る光路の光は照明のときとは
振動方向が90°異なった直線偏光なので、PBS3
(光路結合手段)を透過し、リレーレンズ9aの方へ伝
搬する。一方、ピンホールディスク4を通らない光路の
光も照明のときとは振動方向が90°異なった直線偏光
なので、PBS3を透過してしまい、リレーレンズ9a
の方へは伝搬しない。結局、ピンホールディスク4を通
して照明した光は、標本8で反射して再びピンホールデ
ィスク4を通った光しかリレーレンズ9aの方へ伝搬し
ない。同様に、同じ原理で、ピンホールディスク4を通
さないで照明した光は、標本8で反射して再びピンホー
ルディスク4を通さない光路を通った光だけがリレーレ
ンズ9aの方に伝搬する。これらリレーレンズ9aの方
へ伝搬した光は、前述の実施例と同様に、偏光板15で
偏光干渉され、リレーレンズ9bで再結像され、干渉像
としてCCD18で撮像され、積算等の画像処理を画像
処理装置19で行い、その像をモニター20で観察でき
る構成となっている。
【0045】この構成によれば、PBS3で反射する光
は、照明も観察もピンホールディスク4を通り、PBS
3を透過する光は、照明も観察もピンホールディスク4
を通らないようにすることができるため、偏光方向によ
り、照明光も観察光も完全に、共焦点成分+非共焦点成
分と明視野成分の2つに分けることができる。
は、照明も観察もピンホールディスク4を通り、PBS
3を透過する光は、照明も観察もピンホールディスク4
を通らないようにすることができるため、偏光方向によ
り、照明光も観察光も完全に、共焦点成分+非共焦点成
分と明視野成分の2つに分けることができる。
【0046】〔第5実施例〕本発明の第5実施例につい
て説明する。図5はその構成図である。この実施例は、
光路結合手段17が、リレーレンズ9aと9bの間の平
行光束中に配置されている。また、リレーレンズ9aを
通してピンホールディスク4を照明するため、照明レン
ズが2aと2bの2つのレンズにより構成されている。
その他の基本的機能は第1実施例等と同じであるので説
明は省く。
て説明する。図5はその構成図である。この実施例は、
光路結合手段17が、リレーレンズ9aと9bの間の平
行光束中に配置されている。また、リレーレンズ9aを
通してピンホールディスク4を照明するため、照明レン
ズが2aと2bの2つのレンズにより構成されている。
その他の基本的機能は第1実施例等と同じであるので説
明は省く。
【0047】なお、以上の各実施例において、PBS3
は、標本側から見れば、標本で反射した光の中ピンホー
ルディスクを通過した光とピンホールディスクを通過し
ない光を結合して干渉手段に導く役目を果たしているた
め、光路結合手段ということになるが、逆に、光源側か
ら見れば、光源からの光を反射若しくは2つに分割して
標本に導く役割を果たしているため、照明光導入手段と
いうこともできる。したがって、本発明では同じPBS
3を場合に応じて「照明光導入手段」又は「光路結合手
段」と表現している。
は、標本側から見れば、標本で反射した光の中ピンホー
ルディスクを通過した光とピンホールディスクを通過し
ない光を結合して干渉手段に導く役目を果たしているた
め、光路結合手段ということになるが、逆に、光源側か
ら見れば、光源からの光を反射若しくは2つに分割して
標本に導く役割を果たしているため、照明光導入手段と
いうこともできる。したがって、本発明では同じPBS
3を場合に応じて「照明光導入手段」又は「光路結合手
段」と表現している。
【0048】以上の本発明の共焦点顕微鏡は、例えば次
のように構成することができる。
のように構成することができる。
【0049】〔1〕 光源からの光で照明光導入手段を
通して対物レンズの像位置若しくはその共役位置又はそ
の近傍に配置された複数のピンホールが形成されている
ピンホール基板を照明し、前記ピンホール基板を通過す
る光を対物レンズで標本上に結像し、標本で反射される
光を再び前記対物レンズを介して前記ピンホール基板又
はその近傍に結像させ、前記ピンホール基板を通過する
光をリレーレンズ等により標本像として再結像させ、前
記ピンホール基板が高速に回転することにより、標本上
で光を高速に走査し、標本の像を得、これを観察・撮像
することができる共焦点顕微鏡において、標本で反射さ
れた光に対する光路分割手段と、光路結合手段と、干渉
手段とを具備し、前記ピンホール基板に形成された複数
のピンホールは互いに近接して配置され、前記光路分割
手段と前記光路結合手段との間で前記光路分割手段で分
けられた何れかの光路に前記ピンホール基板が位置する
ように配置され、前記光路結合手段と観察・撮像手段と
の間に前記干渉手段を配置し、前記光路結合手段で結合
した光を前記干渉手段により干渉させ、その像を観察・
撮像することを特徴とする共焦点顕微鏡。
通して対物レンズの像位置若しくはその共役位置又はそ
の近傍に配置された複数のピンホールが形成されている
ピンホール基板を照明し、前記ピンホール基板を通過す
る光を対物レンズで標本上に結像し、標本で反射される
光を再び前記対物レンズを介して前記ピンホール基板又
はその近傍に結像させ、前記ピンホール基板を通過する
光をリレーレンズ等により標本像として再結像させ、前
記ピンホール基板が高速に回転することにより、標本上
で光を高速に走査し、標本の像を得、これを観察・撮像
することができる共焦点顕微鏡において、標本で反射さ
れた光に対する光路分割手段と、光路結合手段と、干渉
手段とを具備し、前記ピンホール基板に形成された複数
のピンホールは互いに近接して配置され、前記光路分割
手段と前記光路結合手段との間で前記光路分割手段で分
けられた何れかの光路に前記ピンホール基板が位置する
ように配置され、前記光路結合手段と観察・撮像手段と
の間に前記干渉手段を配置し、前記光路結合手段で結合
した光を前記干渉手段により干渉させ、その像を観察・
撮像することを特徴とする共焦点顕微鏡。
【0050】〔2〕 ピンホールの直径をa、隣り合う
ピンホールの中心同士の間隔をdとしたとき、任意のピ
ンホールに対して、 d<10a ・・・(1) の関係を満たすことを特徴とする上記〔1〕記載の共焦
点顕微鏡。
ピンホールの中心同士の間隔をdとしたとき、任意のピ
ンホールに対して、 d<10a ・・・(1) の関係を満たすことを特徴とする上記〔1〕記載の共焦
点顕微鏡。
【0051】〔3〕 前記干渉手段は、結合した各光の
共通成分が略等しい強度、かつ、逆位相で重ね合わせら
れるように配置されていることを特徴とする上記〔1〕
又は〔2〕記載の共焦点顕微鏡。
共通成分が略等しい強度、かつ、逆位相で重ね合わせら
れるように配置されていることを特徴とする上記〔1〕
又は〔2〕記載の共焦点顕微鏡。
【0052】〔4〕 前記干渉手段及び前記光路結合手
段は偏光光学素子であり、前記光路分割手段と標本の間
の光路、若しくは、前記光路分割手段で分けられ前記光
路分割手段と前記光路結合手段の間の光路の何れかに4
分の1波長板が配置され、前記光路分割手段で分けられ
た光路の中、ピンホール基板が配置されていない光路に
前記4分の1波長板と相対的に結晶軸の方向を合わせて
2分の1波長板が配置されていることを特徴とする上記
〔3〕記載の共焦点顕微鏡。
段は偏光光学素子であり、前記光路分割手段と標本の間
の光路、若しくは、前記光路分割手段で分けられ前記光
路分割手段と前記光路結合手段の間の光路の何れかに4
分の1波長板が配置され、前記光路分割手段で分けられ
た光路の中、ピンホール基板が配置されていない光路に
前記4分の1波長板と相対的に結晶軸の方向を合わせて
2分の1波長板が配置されていることを特徴とする上記
〔3〕記載の共焦点顕微鏡。
【0053】〔5〕 前記4分の1波長板は光路から挿
脱可能なことを特徴とする上記〔4〕記載の共焦点顕微
鏡。
脱可能なことを特徴とする上記〔4〕記載の共焦点顕微
鏡。
【0054】〔6〕 前記干渉手段及び前記光路結合手
段は偏光光学素子であり、前記光路分割手段で分けられ
た光路の中、ピンホール基板が配置されている光路に4
分の1波長板が配置され、ピンホール基板が配置されて
いない光路に前記4分の1波長板と相対的に結晶軸の方
向を合わせて4分の3波長板、若しくは、相対的に結晶
軸の方向を90°異ならせた4分の1波長板が配置され
ていることを特徴とする上記〔3〕記載の共焦点顕微
鏡。
段は偏光光学素子であり、前記光路分割手段で分けられ
た光路の中、ピンホール基板が配置されている光路に4
分の1波長板が配置され、ピンホール基板が配置されて
いない光路に前記4分の1波長板と相対的に結晶軸の方
向を合わせて4分の3波長板、若しくは、相対的に結晶
軸の方向を90°異ならせた4分の1波長板が配置され
ていることを特徴とする上記〔3〕記載の共焦点顕微
鏡。
【0055】〔7〕 ピンホール基板が配置されている
光路に配置されている4分の1波長板が挿脱可能であ
り、ピンホール基板が配置されていない光路に配置され
ている4分の3波長板若しくは4分の1波長板が、ピン
ホール基板が配置されている光路に配置されている4分
の1波長板と相対的に結晶軸の方向を合わせた2分の1
波長板と切り換え可能となっていることを特徴とする上
記〔6〕記載の共焦点顕微鏡。
光路に配置されている4分の1波長板が挿脱可能であ
り、ピンホール基板が配置されていない光路に配置され
ている4分の3波長板若しくは4分の1波長板が、ピン
ホール基板が配置されている光路に配置されている4分
の1波長板と相対的に結晶軸の方向を合わせた2分の1
波長板と切り換え可能となっていることを特徴とする上
記〔6〕記載の共焦点顕微鏡。
【0056】〔8〕 前記干渉手段は光軸に対して回転
可能なことを特徴とする上記〔4〕から〔7〕の何れか
1項記載の共焦点顕微鏡。
可能なことを特徴とする上記〔4〕から〔7〕の何れか
1項記載の共焦点顕微鏡。
【0057】
〔9〕 前記光路分割手段で分けられた光
路の少なくとも1つの光路に光路長調整手段が配置され
ていることを特徴とする上記〔1〕から〔8〕の何れか
1項記載の共焦点顕微鏡。
路の少なくとも1つの光路に光路長調整手段が配置され
ていることを特徴とする上記〔1〕から〔8〕の何れか
1項記載の共焦点顕微鏡。
【0058】〔10〕 前記光路結合手段は略平行光束
中に配置されていることを特徴とする上記〔1〕から
中に配置されていることを特徴とする上記〔1〕から
〔9〕の何れか1項記載の共焦点顕微鏡。
【0059】〔11〕 対物レンズの像位置若しくはそ
の近傍に配置された複数のピンホールが形成されている
ピンホール基板を照明し、前記ピンホール基板を透過す
る光を前記対物レンズで標本上に結像し、標本で反射さ
れる光を再び前記対物レンズを介して前記ピンホール又
はその近傍に結像させ、前記ピンホール基板を高速に回
転させることにより、標本上で光を高速に走査し、標本
の像を得、これを観察・撮像することができる共焦点顕
微鏡において、照明光学系及び観察光学系共に前記ピン
ホール基板を光が通過する光路と通過しない光路を有
し、前記照明光学系は、光源からの光を照明光導入手段
で分け、対物レンズの像位置若しくはその共役位置又は
その近傍に配置された複数のピンホールが形成されてい
る前記ピンホール基板を照明し、通過して対物レンズを
介して標本を照明する照明光学系と、前記光源からの光
を前記照明光導入手段で分け、前記対物レンズを介して
直接標本を照明する照明光学系の2つの光学系から構成
され、前記観察光学系は、標本からの光を光路分割手段
で分け、前記対物レンズを介して前記ピンホール基板又
はその近傍に結像し、前記ピンホール基板を通過する観
察光学系と、前記対物レンズを介して直接結像される観
察光学系の2つの光学系から構成され、前記ピンホール
基板を通過する光路の光と通過しない光路の光は光路結
合手段によって結合され、前記光路結合手段は照明光学
系及び観察光学系を共通の光路で伝搬した光のみを干渉
手段へ伝搬させるように配置されており、前記光路結合
手段で結合された光は前記干渉手段を通して干渉させら
れ、その干渉像をリレーレンズ等により標本像として再
結像させ、その像を観察・撮像することを特徴とする共
焦点顕微鏡。
の近傍に配置された複数のピンホールが形成されている
ピンホール基板を照明し、前記ピンホール基板を透過す
る光を前記対物レンズで標本上に結像し、標本で反射さ
れる光を再び前記対物レンズを介して前記ピンホール又
はその近傍に結像させ、前記ピンホール基板を高速に回
転させることにより、標本上で光を高速に走査し、標本
の像を得、これを観察・撮像することができる共焦点顕
微鏡において、照明光学系及び観察光学系共に前記ピン
ホール基板を光が通過する光路と通過しない光路を有
し、前記照明光学系は、光源からの光を照明光導入手段
で分け、対物レンズの像位置若しくはその共役位置又は
その近傍に配置された複数のピンホールが形成されてい
る前記ピンホール基板を照明し、通過して対物レンズを
介して標本を照明する照明光学系と、前記光源からの光
を前記照明光導入手段で分け、前記対物レンズを介して
直接標本を照明する照明光学系の2つの光学系から構成
され、前記観察光学系は、標本からの光を光路分割手段
で分け、前記対物レンズを介して前記ピンホール基板又
はその近傍に結像し、前記ピンホール基板を通過する観
察光学系と、前記対物レンズを介して直接結像される観
察光学系の2つの光学系から構成され、前記ピンホール
基板を通過する光路の光と通過しない光路の光は光路結
合手段によって結合され、前記光路結合手段は照明光学
系及び観察光学系を共通の光路で伝搬した光のみを干渉
手段へ伝搬させるように配置されており、前記光路結合
手段で結合された光は前記干渉手段を通して干渉させら
れ、その干渉像をリレーレンズ等により標本像として再
結像させ、その像を観察・撮像することを特徴とする共
焦点顕微鏡。
【0060】〔12〕 ピンホールの直径をa、隣り合
うピンホールの中心同士の間隔をdとしたとき、任意の
ピンホールに対して、 d<10a ・・・(1) の関係を満たすことを特徴とする上記〔11〕記載の共
焦点顕微鏡。
うピンホールの中心同士の間隔をdとしたとき、任意の
ピンホールに対して、 d<10a ・・・(1) の関係を満たすことを特徴とする上記〔11〕記載の共
焦点顕微鏡。
【0061】〔13〕 前記干渉手段は、結合した各光
の共通成分が略等しい強度、かつ、逆位相で重ね合わせ
られるように配置されていることを特徴とする上記〔1
1〕又は〔12〕記載の共焦点顕微鏡。
の共通成分が略等しい強度、かつ、逆位相で重ね合わせ
られるように配置されていることを特徴とする上記〔1
1〕又は〔12〕記載の共焦点顕微鏡。
【0062】〔14〕 前記干渉手段及び前記照明光導
入手段、光路結合手段は偏光光学素子であり、前記光路
分割手段と標本の間の光路、若しくは、前記光路分割手
段で分けられ前記光路分割手段と前記光路結合手段の間
の光路の何れかに4分の1波長板が配置されていること
を特徴とする上記〔13〕記載の共焦点顕微鏡。
入手段、光路結合手段は偏光光学素子であり、前記光路
分割手段と標本の間の光路、若しくは、前記光路分割手
段で分けられ前記光路分割手段と前記光路結合手段の間
の光路の何れかに4分の1波長板が配置されていること
を特徴とする上記〔13〕記載の共焦点顕微鏡。
【0063】〔15〕 前記干渉手段は光軸に対して回
転可能なことを特徴とする上記〔11〕から〔14〕の
何れか1項記載の共焦点顕微鏡。
転可能なことを特徴とする上記〔11〕から〔14〕の
何れか1項記載の共焦点顕微鏡。
【0064】〔16〕 前記光路分割手段で分けられた
光路の少なくとも1つの光路に光路長調整手段が配置さ
れていることを特徴とする上記〔11〕から〔15〕の
何れか1項記載の共焦点顕微鏡。
光路の少なくとも1つの光路に光路長調整手段が配置さ
れていることを特徴とする上記〔11〕から〔15〕の
何れか1項記載の共焦点顕微鏡。
【0065】〔17〕 前記光路結合手段は略平行光束
中に配置されていることを特徴とする上記〔11〕から
〔16〕の何れか1項記載の共焦点顕微鏡。
中に配置されていることを特徴とする上記〔11〕から
〔16〕の何れか1項記載の共焦点顕微鏡。
【0066】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の共焦点顕微鏡によれば、共焦点+非共焦点の像と非共
焦点のみの像の差分像を光学的に得ることができるた
め、明るい共焦点像をリアルタイムにて観察することが
できる。
の共焦点顕微鏡によれば、共焦点+非共焦点の像と非共
焦点のみの像の差分像を光学的に得ることができるた
め、明るい共焦点像をリアルタイムにて観察することが
できる。
【図1】本発明の第1実施例の共焦点顕微鏡光学系の構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図2】本発明の第2実施例の共焦点顕微鏡光学系の構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図3】本発明の第3実施例の共焦点顕微鏡光学系の構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図4】本発明の第4実施例の共焦点顕微鏡光学系の構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図5】本発明の第5実施例の共焦点顕微鏡光学系の構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図6】本発明において用いる光路長調整手段の構成を
示す図である。
示す図である。
【図7】本発明の基本原理を説明するための図である。
【図8】マルチピンホールを用いた従来の共焦点顕微鏡
の構成を示す図である。 1…光源 2、2a、2b…照明レンズ 3…偏光ビームスプリッター(照明光導入プリズム) 4…ピンホールディスク 5…結像レンズ 6…4分の1波長板 7…対物レンズ 8…標本 9a、9b…リレーレンズ 10…接眼レンズ 11…ミラー 12…偏光板 13…ビームスプリッター(光路分割手段) 14…移相子(2分の1波長板又は4分の1波長板) 15…偏光板(干渉手段) 16…光路長調整手段 17…光路結合手段(ウォラストンプリズム) 18…CCDカメラ 19…画像処理装置 20…モニター 21、21’…楔形プリズム
の構成を示す図である。 1…光源 2、2a、2b…照明レンズ 3…偏光ビームスプリッター(照明光導入プリズム) 4…ピンホールディスク 5…結像レンズ 6…4分の1波長板 7…対物レンズ 8…標本 9a、9b…リレーレンズ 10…接眼レンズ 11…ミラー 12…偏光板 13…ビームスプリッター(光路分割手段) 14…移相子(2分の1波長板又は4分の1波長板) 15…偏光板(干渉手段) 16…光路長調整手段 17…光路結合手段(ウォラストンプリズム) 18…CCDカメラ 19…画像処理装置 20…モニター 21、21’…楔形プリズム
Claims (2)
- 【請求項1】 光源からの光で照明光導入手段を通して
対物レンズの像位置若しくはその共役位置又はその近傍
に配置された複数のピンホールが形成されているピンホ
ール基板を照明し、前記ピンホール基板を通過する光を
対物レンズで標本上に結像し、標本で反射される光を再
び前記対物レンズを介して前記ピンホール基板又はその
近傍に結像させ、前記ピンホール基板を通過する光をリ
レーレンズ等により標本像として再結像させ、前記ピン
ホール基板が高速に回転することにより、標本上で光を
高速に走査し、標本の像を得、これを観察・撮像するこ
とができる共焦点顕微鏡において、 標本で反射された光に対する光路分割手段と、光路結合
手段と、干渉手段とを具備し、前記ピンホール基板に形
成された複数のピンホールは互いに近接して配置され、
前記光路分割手段と前記光路結合手段との間で前記光路
分割手段で分けられた何れかの光路に前記ピンホール基
板が位置するように配置され、前記光路結合手段と観察
・撮像手段との間に前記干渉手段を配置し、前記光路結
合手段で結合した光を前記干渉手段により干渉させ、そ
の像を観察・撮像することを特徴とする共焦点顕微鏡。 - 【請求項2】 対物レンズの像位置若しくはその近傍に
配置された複数のピンホールが形成されているピンホー
ル基板を照明し、前記ピンホール基板を透過する光を前
記対物レンズで標本上に結像し、標本で反射される光を
再び前記対物レンズを介して前記ピンホール又はその近
傍に結像させ、前記ピンホール基板を高速に回転させる
ことにより、標本上で光を高速に走査し、標本の像を
得、これを観察・撮像することができる共焦点顕微鏡に
おいて、 照明光学系及び観察光学系共に前記ピンホール基板を光
が通過する光路と通過しない光路を有し、 前記照明光学系は、光源からの光を照明光導入手段で分
け、対物レンズの像位置若しくはその共役位置又はその
近傍に配置された複数のピンホールが形成されている前
記ピンホール基板を照明し、通過して対物レンズを介し
て標本を照明する照明光学系と、前記光源からの光を前
記照明光導入手段で分け、前記対物レンズを介して直接
標本を照明する照明光学系の2つの光学系から構成さ
れ、 前記観察光学系は、標本からの光を光路分割手段で分
け、前記対物レンズを介して前記ピンホール基板又はそ
の近傍に結像し、前記ピンホール基板を通過する観察光
学系と、前記対物レンズを介して直接結像される観察光
学系の2つの光学系から構成され、 前記ピンホール基板を通過する光路の光と通過しない光
路の光は光路結合手段によって結合され、前記光路結合
手段は照明光学系及び観察光学系を共通の光路で伝搬し
た光のみを干渉手段へ伝搬させるように配置されてお
り、 前記光路結合手段で結合された光は前記干渉手段を通し
て干渉させられ、その干渉像をリレーレンズ等により標
本像として再結像させ、その像を観察・撮像することを
特徴とする共焦点顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26837797A JPH11109252A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 共焦点顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26837797A JPH11109252A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 共焦点顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11109252A true JPH11109252A (ja) | 1999-04-23 |
Family
ID=17457654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26837797A Withdrawn JPH11109252A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 共焦点顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11109252A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009258192A (ja) * | 2008-04-14 | 2009-11-05 | Olympus Corp | 走査型レーザ顕微鏡 |
JP2010262070A (ja) * | 2009-04-30 | 2010-11-18 | Olympus Corp | 光学顕微鏡 |
KR101004800B1 (ko) | 2008-09-19 | 2011-01-04 | 고려대학교 산학협력단 | 공초점 현미경 |
JP2013024951A (ja) * | 2011-07-19 | 2013-02-04 | Hitachi Ltd | 光学装置 |
CN111157543A (zh) * | 2020-03-18 | 2020-05-15 | 泉州师范学院 | 基于时间差分辨的晶粒双面完全等光程共焦成像检测方法 |
-
1997
- 1997-10-01 JP JP26837797A patent/JPH11109252A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009258192A (ja) * | 2008-04-14 | 2009-11-05 | Olympus Corp | 走査型レーザ顕微鏡 |
KR101004800B1 (ko) | 2008-09-19 | 2011-01-04 | 고려대학교 산학협력단 | 공초점 현미경 |
JP2010262070A (ja) * | 2009-04-30 | 2010-11-18 | Olympus Corp | 光学顕微鏡 |
JP2013024951A (ja) * | 2011-07-19 | 2013-02-04 | Hitachi Ltd | 光学装置 |
CN111157543A (zh) * | 2020-03-18 | 2020-05-15 | 泉州师范学院 | 基于时间差分辨的晶粒双面完全等光程共焦成像检测方法 |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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