JPH11108048A - ヒンジ装置 - Google Patents

ヒンジ装置

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JPH11108048A
JPH11108048A JP27631297A JP27631297A JPH11108048A JP H11108048 A JPH11108048 A JP H11108048A JP 27631297 A JP27631297 A JP 27631297A JP 27631297 A JP27631297 A JP 27631297A JP H11108048 A JPH11108048 A JP H11108048A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明の目的は、小型かつ構造が簡単で安
価に製造できる、とくに携帯用電話機に用いて好適なヒ
ンジ装置を提供する。 【解決手段】 開閉体の取付部に対して左右渡しとなる
シャフトと、このシャフトの一端部に係止され該シャフ
トと共に回転可能に構成された回り止め付きの固定部材
と、その中心部に前記回転シャフトを回転可能に挿通さ
せて係止された回り止め付きの固定カム部材と、この固
定カム部材と前記固定部材との間に設けられ中心部に挿
通させた前記シャフトと係合し該シャフトと共に回転す
るが軸方向へ摺動可能な摺動カム部材と、この摺動カム
部材と前記固定部材との間に前記シャフトに環巻きさせ
つつ弾設したコンプレッションスプリングとで構成し、
前記固定カム部材にはその一側面の対向位置に一対のカ
ム部を設け、前記摺動カム部材には前記カム部と圧接す
る凸部を設けると共に、前記シャフトは固定手段により
開閉体の一方へ抜け出るように固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は携帯用電話機、携
帯用コンピュータ、電子手帳等の小型電子機器に用いて
好適なヒンジ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のヒンジ装置はチルトヒン
ジと称され、各種カムやスプリングを組み合わせたさま
ざまな構成のものが公知である。しかし、どのものも構
造が複雑に過ぎ、製作コストが高くついてしまうという
問題があった。近年における産業界はコストダウンの荒
波にさらされており、この種の電子機器の技術分野でも
小型化とコストダウンの要請は非常に厳しいものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、上
述したヒンジ装置に求められる技術的要請に答えること
ができ、また、小型かつ構造が簡単で安価に製造でき
る、ヒンジ装置を提供せんとするにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ためにこの発明は、開閉体の取付部に対して左右渡しと
なるシャフトと、このシャフトの一端部に係止され該シ
ャフトと共に回転可能に構成された回り止め付きの固定
部材と、その中心部に前記回転シャフトを回転可能に挿
通させて係止された回り止め付きの固定カム部材と、こ
の固定カム部材と前記固定部材との間に設けられ中心部
に挿通させた前記シャフトと係合し該シャフトと共に回
転するが軸方向へ摺動可能な摺動カム部材と、この摺動
カム部材と前記固定部材との間に前記シャフトに環巻き
させつつ弾設したコンプレッションスプリングとで構成
し、前記固定カム部材にはその一側面の対向位置に一対
のカム部を設け、前記摺動カム部材には前記カム部と圧
接する凸部を設けると共に、前記シャフトは固定手段に
より開閉体の一方へ抜け出るように固定されることを特
徴とする。
【0005】この発明はまた、中央部より一側部側に変
形軸部を、他側部側に大径の円形軸部を有し、前記変形
軸部の一端部に係止リング取付用の係合溝を設け、円形
軸部の端部に固定ネジを取り付けて成るシャフトと、こ
のシャフトの前記変形軸部の端部に係止させた係止リン
グを内部に収装係止することによって係止され前記回転
シャフトと共に回転可能な回り止め付の固定部材と、前
記回転シャフトの変形軸部側にフランジ部側にフリクシ
ョンプレートを介してその中心部に前記回転シャフトを
回転可能に挿通させて係止された回り止め付きの固定カ
ム部材と、この固定カム部材に対向し前記シャフトの変
形軸部と係合し軸方向へ摺動可能に取り付けられた摺動
カム部材と、この摺動カム部材と前記固定部材の間に前
記シャフトに環巻きさせて弾設したコンプレッションス
プリングとで構成し、前記摺動カム部材とコンプレッシ
ョンスプリングの外周に保護筒を嵌着させ、前記固定カ
ム部材にはその一側面にカム部を設け、前記摺動カム部
材には前記カム部と圧接する複数の凸部を設けると共
に、前記シャフトは前記固定ネジにより開閉体の一方へ
抜けでないように固定されることを特徴とする。
【0006】この発明はまた、携帯用電話機の送話部と
受話部とを互いに連結するヒンジ装置であって、前記送
話部或は受話部のいずれか一方の端部に設けられた取付
部の軸方向に設けた収装孔に収装固定された回り止め付
きの固定部材を一端部に係止させたシャフトと、このシ
ャフトをその中心部軸方向に設けた挿通孔へ回転可能に
挿通させつつ前記シャフトの中央部に係止され前記送話
部或は受話部の前記固定部材を固定させてないものの側
の取付部の軸方向に設けた収装孔に収装固定された回り
止め付きの固定カム部材と、この固定カム部材と前記固
定部材との間に設けられその中心部に挿通させた前記シ
ャフトと係合し該シャフトと共に回転するが軸方向へ摺
動可能な摺動カム部材と、この摺動カム部材と前記固定
部材との間に前記シャフトに環巻きさせつつ弾設したコ
ンプレッションスプリングとで構成し、前記固定カム部
材にはその一側面にカム部を設け、前記摺動カム部材に
は前記カム部と圧接する凸部を設けると共に、前記シャ
フトは固定ネジにより前記送話部或は受信部の一方に抜
け出ないように固定されたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】図面はこの発明の一実施の形態を
示し、図1乃至図4において、1はシャフトである。こ
のシャフト1は中央部より一側部側に小径軸部2が、他
側部側に大径軸部3が設けられており、小径軸部2のさ
らに一側部側には断面が略楕円形状の変形軸部2aが設
けられ、その端部には後述する係止リングを嵌着させる
周溝2bが設けられている。尚、この小径軸部2は断面
が円形の円形軸部2cを有するが、全部を変形軸部とし
ても良い。大径軸部3にはその端部軸方向に雌ネジ3a
が設けられている。5はこの雌ネジ3aにネジ着させる
固定ネジから成る固定手段である。6は固定部材であ
り、この固定部材6はその中心部軸方向に係止リング取
付用の円形孔7aと楕円形状の変形孔7bから成る段付
き孔7を有し、外周を多角形状とした複数の回り止め6
a,6a・・・を設けてあり、変形孔7bへシャフト1
の変形軸部2aを挿通係止させ、周溝2bに嵌着させた
係止リング8を段付き孔7内部の円形孔7aへ収装係止
させることにより、シャフト1が抜け出ないように、か
つシャフト1と共に回転するように該シャフト1を係止
させている。シャフト1の小径軸部2の円形軸部2cの
部分には、その中心部に設けた円形孔10aへ円形軸部
2cを回転可能に挿通させつつ固定カム部材10が係止
されており、この固定カム部材10と大径軸部3の端面
との間には、その中心部に設けた円形孔11aに円形軸
部2cを挿通させつつ、ナイロン等の合成樹脂製のフリ
クションプレート11が介在されている。固定カム部材
10には、さらにその外周に多角形状とする複数の回り
止め10b,10b・・・が設けられると共に、その一
側面に一対の凸部10c,10cが設けられている。固
定カム部材10と固定部材6との間には変形軸部2aを
その中心部軸方向に設けた変形挿通孔12aへ挿通させ
て、摺動カム部材12が変形軸部2aの軸方向へ摺動可
能かつシャフト1と共に回転可能となるように該シャフ
ト1に取り付けられている。この摺動カム部材12の固
定カム部材10の凸部10c,10cと対向する側面に
は、複数の凹部9a,9aと凸部9b,9bから成るカ
ム部9が設けられている。そして、この摺動カム部材1
2と固定部材6との間には、シャフト1に環巻きさせて
コンプレッションスプリング13が弾設され、摺動カム
部材12を常に固定カム部部材10側へ押圧させ、カム
部9を凸部10c,10cへ圧接させている。
【0008】そして、摺動カム部材12とコンプレッシ
ョンスプリング13の外側には、内部に塗布させたオイ
ルが外部へしみ出すのを防止する保護筒17が嵌着され
ている。
【0009】図4乃至図6はこの発明に係るヒンジ装置
を携帯用電話機に用いた場合を示す。この発明に係るヒ
ンジ装置Aは1個のみ用いられ、開閉体の一例である携
帯用電話機14の送話部15と受話部16の各々の端部
に設けた取付部15a,15aと16aに設けた変形取
付孔15bと取付孔15cと変形取付孔16b内部へ収
納固定される。例えばヒンジ装置Aを大径軸部3側を先
にして変形取付孔15b側から挿入して固定カム部材1
0と固定部材6の各回り止め10bと6bを取付孔15
b,16bと係合固定させ、シャフト1の大径軸部3の
端部をもう一つの取付部15aの取付孔15cに設けた
取付壁15dへ、固定ネジから成る固定手段5を用いて
固定させることにより取り付けられている。このヒンジ
装置Aの特徴は、この種のヒンジ機構のものの多くのも
ののように、左右一対設けられるのではなく、貫通型で
一個のもので足りるようにした点である。こうしておい
て受話部16に対して送話部15を開閉させると、シャ
フト1は固定部材6を介して受話部16の取付部16a
と共に回転することになる。もっとも、送話部15と受
話部16の開閉は相対的であり、送話部15を受話部1
6に対して開閉させる場合もある。この場合は固定カム
部材10はこれを係止固定させた取付部16aと共にシ
ャフト1の回りを回転することになる。
【0010】図5と図7において、今、送話部15を受
話部16に対して閉じた0°の状態においては、固定カ
ム部材10の凸部10c,10cは摺動カム部材12の
カム部9の凹部9a内の位置にある。この0°の状態で
は凸部10c,10cは凹部9a,9a内へ落ち込んで
ロックされた状態となり自然に開くことはない。送話部
15を開くと凸部10c,10cはカム部9の凹部9
a,9aより凸部9b,9b上へ移動し、約160°の
開成角度になると、再び凹部9aへ落ち込んでいくこと
により自動的に開かれる。この際には10c,10cは
凹部9a,9a内へ完全に落ち込みロックされる。そし
て、160°を越えると凸部10c,10cは再び凹部
9a,9aを脱して凸部9b,9b上へ移動し、さらに
開くことが可能となる。使用が終了して送話部15を受
話部16に対して閉じる場合には、凸部10c,10c
が凹部9a,9a内へ落ち込むことにより吸い込まれる
ようにして自動的に閉じられ、その閉成状態を上述した
ように維持する。
【0011】尚、送話部15の開閉操作時の本願発明に
係るヒンジ装置Aによっての制御は、上述したもの以外
にもカム部や凸部の形状、設置位置等を変えることによ
り、さまざまなバリエーションとすることができる。そ
れによって本願発明に係るヒンジ装置は他の小型電子機
器のディスプレー体等の開閉体の開閉用のヒンジ装置と
して用いることが可能である。
【0012】尚、その他の実施の形態として、固定部材
や固定カム部材を各々その取付部へ固定させる固定手段
には限定はない。固定部材と固定カム部材は係止突起、
固定ピンその他の手段で各々その取付部へ固定させても
良い。また、凸部10c,10cとカム部9を設ける部
材を上述した実施の形態のものと逆にしても良い。凸部
や凹部の形状や設置位置についても用途によってさまざ
まに変えることが可能である。また、固定ネジから成る
固定手段は、Eリング,係止リングその他の公知の手段
によってこれに代えることができる。
【0013】
【発明の効果】この発明は以上のように構成したので、
小型で部品点数が少なく構造が簡単であるので製作コス
トを大幅に下げることができた上で、これを携帯用電話
機に用いると、送話部と受話部を閉成状態で安定的にロ
ックさせておくことができた上で、両者をフリーストッ
プに停止させておくことができたり、さらに最も使用頻
度の高い開成角度で安定停止させておくことができるな
どして、携帯用電話機のヒンジ装置として、必要とされ
る機能を果たすことのできるものである。また、この発
明に係るヒンジ装置のシャフトは、送話部と受話部の取
付部に対し、左右渡しとなる1本のシャフトとなってい
るので、構造が簡単となる上に、強度が増大し、送話部
に受話部の間を繋ぐフレキシブル配線が容易になり、送
話部と受話部の連結部分のデザインの選択幅が拡大する
という効果をそうすることができるものである。
【0014】この発明に係るヒンジ装置は、携帯用電話
機以外の小型電子機器のディスプレー体の開閉用として
用いても、カム部材と摺動カム部材に設ける凸部とカム
部の形状、設置位置を変更することにより、必要とされ
る機能を安価なコストで与えることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るヒンジ装置の正面図である。
【図2】図1に示したヒンジ装置の右側面図である。
【図3】図1に示したヒンジ装置の分解斜視図である。
【図4】この発明に係るヒンジ装置を実施した携帯用電
話機の一部分解斜視図である。
【図5】図4に示した携帯用電話機の側面図である。
【図6】図4に示した携帯用電話装置のヒンジ装置の部
分の拡大断面図である。
【図7】図6に示した拡大断面図に対応し、その動作を
説明する拡大断面図である。
【符号の説明】
A ヒンジ装置 1 シャフト 2 小径軸部 3 大径軸部 4 係止リング 5 固定手段(固定ネジ) 6 固定部材 6a 回り止め 9 カム部 10 固定カム部材 10b 回り止め 10c 凸部 11 フリクションプレート 12 摺動カム部材 13 コンプレッションスプリング 14 携帯電話機 15 送話部 16 受話部 17 保護筒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉体の取付部に対して左右渡しとなる
    シャフトと、このシャフトの一端部に係止され該シャフ
    トと共に回転可能に構成された回り止め付きの固定部材
    と、その中心部に前記回転シャフトを回転可能に挿通さ
    せて係止された回り止め付きの固定カム部材と、この固
    定カム部材と前記固定部材との間に設けられ中心部に挿
    通させた前記シャフトと係合し該シャフトと共に回転す
    るが軸方向へ摺動可能な摺動カム部材と、この摺動カム
    部材と前記固定部材との間に前記シャフトに環巻きさせ
    つつ弾設したコンプレッションスプリングとで構成し、
    前記固定カム部材にはその一側面の対向位置に一対のカ
    ム部を設け、前記摺動カム部材には前記カム部と圧接す
    る凸部を設けると共に、前記シャフトは固定手段により
    開閉体の一方へ抜け出るように固定されることを特徴と
    する、ヒンジ装置。
  2. 【請求項2】 中央部より一側部側に変形軸部を、他側
    部側に大径の円形軸部を有し、前記変形軸部の一端部に
    係止リング取付用の係合溝を設け、円形軸部の端部に固
    定ネジを取り付けて成るシャフトと、このシャフトの前
    記変形軸部の端部に係止させた係止リングを内部に収装
    係止することによって係止され前記回転シャフトと共に
    回転可能な回り止め付の固定部材と、前記回転シャフト
    の変形軸部側にフランジ部側にフリクションプレートを
    介してその中心部に前記回転シャフトを回転可能に挿通
    させて係止された回り止め付きの固定カム部材と、この
    固定カム部材に対向し前記シャフトの変形軸部と係合し
    軸方向へ摺動可能に取り付けられた摺動カム部材と、こ
    の摺動カム部材と前記固定部材の間に前記シャフトに環
    巻きさせて弾設したコンプレッションスプリングとで構
    成し、前記摺動カム部材とコンプレッションスプリング
    の外周に保護筒を嵌着させ、前記固定カム部材にはその
    一側面にカム部を設け、前記摺動カム部材には前記カム
    部と圧接する複数の凸部を設けると共に、前記シャフト
    は前記固定ネジにより開閉体の一方へ抜けでないように
    固定されることを特徴とする、ヒンジ装置。
  3. 【請求項3】 携帯用電話機の送話部と受話部とを互い
    に連結するヒンジ装置であって、前記送話部或は受話部
    のいずれか一方の端部に設けられた取付部の軸方向に設
    けた収装孔に収装固定された回り止め付きの固定部材を
    一端部に係止させたシャフトと、このシャフトをその中
    心部軸方向に設けた挿通孔へ回転可能に挿通させつつ前
    記シャフトの中央部に係止され前記送話部或は受話部の
    前記固定部材を固定させてないものの側の取付部の軸方
    向に設けた収装孔に収装固定された回り止め付きの固定
    カム部材と、この固定カム部材と前記固定部材との間に
    設けられその中心部に挿通させた前記シャフトと係合し
    該シャフトと共に回転するが軸方向へ摺動可能な摺動カ
    ム部材と、この摺動カム部材と前記固定部材との間に前
    記シャフトに環巻きさせつつ弾設したコンプレッション
    スプリングとで構成し、前記固定カム部材にはその一側
    面にカム部を設け、前記摺動カム部材には前記カム部と
    圧接する凸部を設けると共に、前記シャフトは固定ネジ
    により前記送話部或は受信部の一方に抜け出ないように
    固定されたことを特徴とする、ヒンジ装置。
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