JPH11104955A - 研磨終点検出方法、研磨方法及び研磨装置 - Google Patents

研磨終点検出方法、研磨方法及び研磨装置

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JPH11104955A
JPH11104955A JP27019597A JP27019597A JPH11104955A JP H11104955 A JPH11104955 A JP H11104955A JP 27019597 A JP27019597 A JP 27019597A JP 27019597 A JP27019597 A JP 27019597A JP H11104955 A JPH11104955 A JP H11104955A
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JP
Japan
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polishing
temperature rise
end point
rise value
polished
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JP27019597A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Miura
潔 三浦
Kazuto Hasegawa
一人 長谷川
Motoyuki Obara
基之 小原
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨終点を正確に、しかも容易に検出するこ
とが可能な方法、これを用いた研磨方法及びその実施に
使用する研磨装置を提供すること。 【解決手段】 研磨パッド2へ供給された研磨液が、ウ
エハ1、研磨パッド2間の研磨作用面を満たし、流出す
る位置、例えば研磨パッド2と接触しない研磨台3の外
周位置には、この位置における研磨液の温度を測定する
ための熱電対10aが設置されており、熱電対10a は温度
測定装置10に接続されている。研磨定盤5を駆動する研
磨定盤回転駆動装置7には、その回転トルクを計測する
トルク計測装置8が接続されており、トルク計測装置8
及び温度測定装置10は、終点判定装置9に接続されてい
る。終点判定装置9の出力信号(研磨停止信号)は研磨
定盤回転駆動装置7へ与えられるようになしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨液を供給しな
がら試料表面を研磨する際の研磨終点を検出する方法、
これを用いた研磨方法及びその実施に使用する研磨装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高密度化、高精度化
を目的として、ウエハ基板上に半導体素子を形成する際
に、その表面の平坦化が実施されている。この平坦化
は、半導体素子の形成途中、又はその最終工程として実
施され、例えば化学的機械研磨装置(以下、CMP(
hemical echanical olishing)装置という)が用い
られている。
【0003】図7は、従来のCMP装置を示す模式的斜
視図である。図中3は、被研磨物であるウエハ1を保持
する円形の研磨台(メインテーブル)であり、5枚のウ
エハ1を載置し得る大きさを有する。また研磨台3は研
磨台回転駆動装置4にて回転可能に支持されている。研
磨台3の上方には、研磨台3と略同じ大きさの円形の研
磨定盤5が同心的に配設されており、下面には研磨材で
ある研磨パッド2が取り付けられている。研磨定盤5
は、その上に設置された研磨定盤回転駆動装置7にて所
定の回転速度で回転せしめられるようになしてあり、ま
た図示しない昇降装置にて上下動可能になしてある。
【0004】研磨定盤5及び研磨定盤回転駆動装置7の
回転中心には、互いに連通された研磨液流路5a、7aが夫
々設けられており、研磨液流路7aの上端には、研磨液供
給装置(図示せず)の研磨液供給チューブ6が連結され
ている。
【0005】このようなCMP装置において、研磨台3
を研磨台回転駆動装置4にて1/5 回転ずつ回転させて研
磨台3上に5枚のウエハを保持させ、研磨液供給チュー
ブ6から研磨液流路7a、5aを経て研磨パッド2へ研磨用
研磨液を供給しながら、研磨パッド2とウエハ1とを接
触させ、研磨定盤5を研磨定盤回転駆動装置7にて回転
駆動することにより、5枚のウエハが1バッチとして同
時に研磨される。
【0006】従来、CMP装置における研磨終点は、操
業経験に基づき研磨時間のみで設定されており、タイマ
ーにより研磨終了を検出している。詳細には、ウエハ表
面に形成された被膜の所定の研磨厚みを、予め測定した
CMP装置の研磨速度で除算し、得られた値に安全率を
乗じた値を研磨時間として設定している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら研磨速度
は、研磨パッドの磨耗、変形等の影響を受け易い。即ち
磨耗、変形によって研磨パッドの厚みが減少すると、研
磨荷重が減少し、研磨速度が急速に低下する。一般に1
枚の研磨パッドで複数のバッチ研磨を行うが、磨耗度合
いが大きい研磨パッドを用いた場合には、後半のバッチ
でウエハの研磨不足が生じ易い。このように、研磨時間
のみで研磨終点を設定し、これを検出する方法は再現性
に乏しく、1枚の研磨パッドを用いた研磨における前半
と後半とで、安定した研磨量を得ることは困難である。
【0008】そこで例えば、研磨パッドと被研磨物との
間における研磨作用面、又はその近傍の研磨部の温度
を、放射温度計又は熱電対で測定し、その温度変化から
研磨終点を検出する方法が、特開平7-24708 号公報、特
開平7-94452 号公報、特開平8-78369 号公報に開示され
ている。研磨作用面、又はその近傍の研磨部は、研磨時
の摩擦熱の発生によって温度が上昇するが、被研磨物の
表面状態によって温度上昇率が異なる。被研磨物の表面
に異種の膜(又は層)が積層されており、研磨によって
異なる材質が露出した場合は、温度上昇率の変化が顕著
に現れる。従ってこの温度上昇率の変曲点を検出するこ
とにより、所定膜が除去された研磨終点を検出すること
ができる。
【0009】しかしながらCMP装置では、ウエハ表面
と研磨パッド表面とが接触しているために、研磨作用
面、又はその近傍の研磨部の温度測定は極めて困難であ
る。また温度測定が1点で行われているために、ウエハ
表面全体における平均的な研磨終点を検出しているとは
言えず、信頼性に欠ける。
【0010】さらにこれら従来技術では、被研磨物の材
質が変化した時点での温度変化を検出するため、材質が
異なる位置まで研磨しない場合(即ち、膜を除去するの
ではなく、厚みを減じる場合)、また異種膜が形成され
ていない被研磨物を研磨する場合には適用することが困
難である。また、研磨終点の検出のみを目的としている
ために、研磨の進行状況を把握することは考慮されてい
ない。
【0011】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、研磨液の温度上昇値から研磨量を求めること
により、膜の除去及び厚みの減少の両方に適用が可能で
あり、信頼性が高く、しかも簡便に実施可能な研磨終点
検出方法、研磨方法及びその実施に使用する研磨装置を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、研磨作用
面の摩擦による発熱量が、研磨量と良好な相関関係を有
することを見出し、さらにこの発熱量を研磨液の温度上
昇値として検出可能であることを見出した。そこで、請
求項1記載の発明は、研磨液を供給しながら研磨材を摺
接させて被研磨物を研磨する際の研磨終点を検出する方
法において、予め所定研磨量を研磨した場合の研磨液の
温度上昇値を求めておき、その後の研磨処理時に前記温
度上昇値が得られた時点を研磨終点として検出すること
を特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、研磨液を供給しな
がら研磨材を摺接させて被研磨物を研磨する装置におい
て、前記研磨液の温度を測定する手段と、予め所定研磨
量を研磨した場合の研磨液の温度上昇値を求め、記憶し
ておく手段と、前記温度上昇値と研磨途中の温度上昇値
とを比較する手段と、該手段による比較の結果、これら
の値が一致した場合に研磨停止を指示する信号を出力す
る手段とを備えることを特徴とする。
【0014】測定された研磨液の温度上昇値は、研磨量
との相関関係が良好であり、研磨量を定量的に把握する
ことができる。しかも温度測定は容易であり、研磨作用
面の全体的な研磨進行をモニタしており、信頼性が高
い。また温度上昇値は、研磨材(研磨パッド)の磨耗度
合いによる影響がほとんど無い。
【0015】また温度上昇値は、同一材質の研磨中は徐
々に大きくなり、その上昇率に顕著な変化は現れない。
従って上昇率に変曲点が現れた場合、特に温度上昇値が
急激に低下した場合は、研磨圧力、研磨液流量等の研磨
条件が変化したと判断することができ、研磨の進行状況
をモニタすることが可能である。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、研磨液を供給しながら研磨材を回転摩擦させて被研
磨物を研磨する際の研磨終点を検出する方法において、
予め所定研磨量を研磨した場合の研磨液の温度上昇値を
求めておき、その後の研磨処理時に、前記研磨液の温度
及び前記研磨材の回転トルクを検出し、検出された回転
トルクの変化率を求め、予め求めた前記温度上昇値が得
られ、しかも前記回転トルクに所定の変化率が現れた時
点を研磨終点として検出することを特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項4におい
て、前記研磨材を回転させる手段と、前記研磨材の回転
トルクを検出する手段と、該回転トルクの変化率を求め
る手段とを備えることを特徴とする。
【0018】回転トルクは、同一材質の研磨中は定常状
態になり一定値を示すが、被研磨物の材質が変わるとき
に急激に変化するので、膜除去のための研磨終点を検出
する場合に適用することができる。そして温度上昇値と
併せて、終点の判定に使用することにより、さらに信頼
性が向上する。また回転トルクが急激に低下した場合
は、温度上昇値と同様、研磨条件が変化したと判断する
ことができ、研磨の進行状況をモニタすることが可能で
ある。
【0019】請求項3、6記載の発明は、研磨液を供給
しながら研磨材を摺接させて被研磨物を研磨する方法及
び装置において、予め所定研磨量を研磨した場合の研磨
液の温度上昇値ΔT0 を求めておき、その後の研磨処理
時に、研磨液の、研磨開始時点からの温度上昇値ΔTS
を逐次求め、研磨進行率R=ΔTS /ΔT0 を求め、研
磨進行率Rが所定値に達した時点で研磨停止を指示する
ことを特徴とする。
【0020】研磨進行率Rを1以上の所定値に設定する
ことにより、所定のオーバー研磨を実施して、ウエハ面
内均一性を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明に
係る研磨装置の構成を示す模式的ブロック図である。図
中3は、被研磨物であるウエハ1を保持する円形の研磨
台(メインテーブル)であり、5枚のウエハ1を載置し
得る大きさを有する。また研磨台3は研磨台回転駆動装
置4にて回転可能に支持されている。研磨台3の上方に
は、研磨台3と略同じ大きさの円形の研磨定盤5が同心
的に配設されており、下面には研磨材である研磨パッド
2が取り付けられている。研磨定盤5は、その上に設置
された研磨定盤回転駆動装置7にて所定の回転速度で回
転せしめられるようになしてあり、また図示しない昇降
装置にて上下動可能になしてある。
【0022】研磨定盤5及び研磨定盤回転駆動装置7の
回転中心には、互いに連通された研磨液流路5a、7aが夫
々設けられており、研磨液流路7aの上端には、研磨液供
給装置(図示せず)の研磨液供給チューブ6が連結され
ている。
【0023】研磨パッド2へ供給された研磨液が、ウエ
ハ1、研磨パッド2間の研磨作用面を満たし、流出する
位置には、この位置における研磨液の温度を測定するた
めの熱電対10a が設置されており、熱電対10a は温度測
定装置10に接続されている。熱電対10a の設置位置(温
度測定位置)は、放熱による外乱を低減するために、発
熱源であるウエハ1に近い位置、例えば研磨パッド2に
接触しない研磨台3の外周位置が望ましい。
【0024】研磨定盤回転駆動装置7には、その回転ト
ルクを計測するトルク計測装置8が接続されており、ト
ルク計測装置8及び温度測定装置10は、終点判定装置9
に接続されている。終点判定装置9の出力信号(研磨停
止信号)は研磨定盤回転駆動装置7へ与えられるように
なしてある。
【0025】図2は、終点判定装置9を示すブロック図
である。終点判定装置9は、単位時間毎に温度測定装置
10から出力された値と、研磨開始時の温度とから研磨中
の温度上昇値ΔTS を求める上昇値演算部91と、別途入
力された基準となる温度上昇値ΔT0 を記憶する記憶部
92と、記憶部92に記憶されている温度上昇値ΔT0 と、
上昇値演算部91で演算された温度上昇値ΔTS とを比較
する比較部93と、比較部93の比較結果が一致した場合に
研磨停止信号を出力する信号出力部94と、トルク計測装
置8が出力するトルク信号から所定の変曲点を検出し、
その信号を信号出力部94へ与える変曲点検出部95とを備
える。
【0026】以上の如く構成された本発明装置におい
て、研磨台3を研磨台回転駆動装置4にて1/5 回転ずつ
回転させて研磨台3上に5枚のウエハを保持させ、研磨
液供給チューブ6から研磨液流路7a、5aを経て研磨パッ
ド2へ研磨液を供給しながら、研磨パッド2とウエハ1
とを接触させ、研磨定盤5を研磨定盤回転駆動装置7に
て回転駆動することにより、5枚のウエハが同時に研磨
される。
【0027】この研磨時における研磨液の温度が熱電対
10a にて検出され、その電気信号は温度測定装置10へ与
えられる。温度測定装置10は、熱電対10a からの電気信
号に基づいて、研磨液の温度を表す所定の研磨液温度信
号を生成し、これを終点判定装置9へ与える。
【0028】また研磨時における研磨定盤5の回転トル
クが、トルク計測装置8にて計測され、得られたトルク
信号もまた終点判定装置9へ与えられる。終点判定装置
9は、研磨液温度信号及びトルク信号の夫々を用いて研
磨終点を検出し、研磨停止信号を研磨定盤回転駆動装置
7へ与える。
【0029】研磨液温度信号を用いて研磨終点を検出す
る方法について、図3を参照しながら説明する。先ず、
ウエハ表面に形成されている被膜の、研磨前の膜厚を測
定し(ステップS1)、この膜厚値と、到達膜厚値とを
オペレータが入力する(ステップS2)。そうすると所
定の研磨量(厚み)が所定の演算部にて演算される(ス
テップS3)。そして実際の連続研磨に先立ち、ウエハ
研磨時の研磨液温度を、毎回初期温度を一定に保って、
測定し(ステップS4)、演算された所定の研磨量(厚
み)の研磨が行われた基準ウエハの研磨開始時及び終了
時の研磨液の温度から、基準となる温度上昇値ΔT0
求め、終点判定装置9の記憶部92にて記憶する(ステッ
プS5)。
【0030】その後、実際の連続研磨を行いながら、温
度測定装置10から得られる研磨液温度信号に基づいて終
点判定装置9の上昇値演算部91が研磨時の研磨液温度上
昇値ΔTS を演算し(ステップS6)、比較部93が下式
により研磨進行率Rを計算する(ステップS7)。 R=(ΔTS /ΔT0 )×100(%) そしてR<100、即ちΔTS <ΔT0 であるか否かを
比較部93が判断し(ステップS8)、R<100である
場合は、ステップS6へ戻り研磨を続行する。そしてR
≧100、即ちΔTS ≧ΔT0 となった場合、信号出力
部94がその時点を研磨終点として判定し(ステップS
9)、これにより研磨停止信号を研磨定盤回転駆動装置
7へ与える(ステップS10)。
【0031】その後、終点判定装置9の信号出力部94
は、ウエハ1の交換が終了したことを示す信号が与えら
れる(ステップS11)と、研磨液の温度低下を確認した
後(ステップS12)、研磨停止信号を解除する(ステッ
プS13)。これによりステップS6の連続処理が再開さ
れる。ステップS11において、所定時間が経過しても、
ウエハ1の交換が終了したことを示す信号が与えられな
いと判断(ステップS14)した場合は、処理を終了す
る。
【0032】研磨定盤5の回転トルクを用いて研磨終点
を検出する方法は、被研磨材の種類が変わる位置まで研
磨する場合(所定膜を除去する場合)に適用することが
できる。即ち、トルク計測装置8からのトルク信号を受
けた変曲点検出部95が、ある被研磨材の研磨中に安定し
ていた回転トルクが急激に変化した時点を、被研磨材の
種類が変わった位置まで研磨された時点とし、研磨終点
と判定する。この判定信号は信号出力部94へ与えられ
る。
【0033】従って研磨液の温度上昇値と回転トルクと
の両方を用いて研磨終点を検出する場合(AND判定) は、
信号出力部94が、比較部93からの信号と、変曲点検出部
95からの信号とに基づいて、ΔTS ≧ΔT0 となり、し
かも回転トルクが急激に変化した時点で研磨停止信号を
生成し、これを研磨定盤回転駆動装置7へ出力する。
【0034】本発明では、同一膜(又は層)の研磨中に
おいても徐々に大きくなる研磨液の温度上昇値を用い
る。この値は研磨量(厚み)と良好な相関関係を有する
ため、正確に研磨量(厚み)を把握することができる。
そして所定の研磨量(厚み)に相当する温度上昇値が得
られた時点を研磨終点として検出する。また従来のよう
に膜種が変わることによる温度上昇率の変化を検出する
構成ではないので、研磨によって膜種が変わらない場合
でも、即ち同一種の膜又は層を所定の量だけ研磨する場
合にも適用することができる。
【0035】なおこの温度上昇値は、膜種が変化したと
き、その変化率が変わるが、さらに上昇を続ける。従っ
て膜種が異なる位置まで研磨する場合は、その時点まで
の温度上昇値を用いればよいので、同様に適用すること
ができる。
【0036】研磨液の比熱は、温度による差異が僅かで
あるため、研磨毎の初期温度が多少変化しても、研磨量
(厚み)と温度上昇値との関係はほとんど変化しない。
従って再現性良く研磨終点を検出することができる。ま
た研磨液の温度は5枚のウエハ全体の研磨による摩擦熱
を代表して検出する測定値であり、また測温が容易であ
り、しかも得られた値は、研磨作用面全体の研磨進行を
モニタすることになるので、局所的な値でなく、信頼性
が高い。
【0037】さらに研磨進行率と比較しながら研磨を行
うので、温度上昇値をプロットした曲線に変曲点が現れ
た場合、特に温度上昇値が低下した場合は、研磨圧力、
研磨液流量等の研磨条件が変化したと見なすことが可能
であり、研磨が順調に進行していないことを、この温度
上昇値から検出することができる。
【0038】研磨液の温度上昇値と研磨定盤の回転トル
ク値との両方を使用した場合は、温度上昇値のみを用い
た場合よりもさらに正確に、所定膜除去のための研磨終
点を検出することができ、また上述した研磨時のトラブ
ル発生を確実に検出することができる。
【0039】なお残膜が残らないように、研磨終点検出
後に、更にオーバー研磨を行う構成としてもよい。この
場合は研磨終点を検出した後、所定時間(例えば10秒)
経過後に、信号出力部94が研磨停止信号を出力する。又
は、Rが110 %に達した時点で研磨停止信号を出力す
る。
【0040】このような構成では、オーバー研磨によっ
て、ウエハの面内均一性を向上させ、処理を安定させる
ことが可能である。
【0041】
【実施例】
実施例1.被研磨物であるウエハ1として、シリコン基
板上に、1500Åの凹凸差を有するシリコン酸化膜が形成
されたものを用い、以下のような条件で実際に研磨を行
った。回転トルクは、研磨定盤回転駆動装置7の電動機
に印加される電力を出力し、その値と研磨定盤5の回転
数とから算出した。 回転数: 45rpm 研磨荷重: 300 gf/cm2 研磨液: 弱アルカリ液(pH=10)にシリカ微粒子
を懸濁させたもの 研磨液流量:2 SLM
【0042】図4は、研磨液の温度上昇値及び回転トル
クの経時的変化を示すグラフである。シリコン酸化膜が
研磨されている間、研磨液の温度は徐々に上昇し続け、
下地であるシリコン基板が露出した時点で、その変化率
が少し急激になり、さらにその変化率で上昇を続ける。
また回転トルクに関しては、シリコン酸化膜の研磨開始
直後に急激に上昇して、その後、定常状態となり一定値
を示し、シリコン酸化膜が残り僅かになると、再度急激
に上昇し始め、シリコン基板が露出した時点直後に安定
する。
【0043】このように温度上昇値とトルクとは明らか
に異なる変化を示しており、シリコン酸化膜の研磨中
に、研磨の進行にも係わらず同じ値を示すトルクを用い
る方法は、1種の膜又は層を所定量だけ研磨する場合の
研磨終点検出には適用困難であることが判る。
【0044】これに対し、温度上昇値はシリコン酸化膜
の研磨中に常に上昇し続けるので、任意の時点の特定が
可能であることが明らかである。
【0045】実施例2.図5は、研磨液の温度上昇値と
研磨厚みとの相関関係を示すグラフである。図5よりこ
れらの間には良好な相関関係が存在することが判る。ま
た、磨耗度合いが異なる2種の研磨パッドA、Bを用
い、その他の条件は全く同一にして、研磨液の温度上昇
値と研磨厚みとを同様に求めた。その結果も図5に併せ
て示す。磨耗度合いが異なる研磨パッドA、Bでは単位
時間当たりの研磨厚み、即ち研磨速度は異なるが、研磨
厚みと温度上昇値とがなす関係は略同じであり、略同一
線上に各値がプロットされた。この結果より、同一の研
磨条件で同一の膜を研磨する場合は、磨耗発熱に依存し
た温度上昇値は、摩擦に伴う損失エネルギに対応し、研
磨量(厚み)を表すといえる。
【0046】実施例3.磨耗度合いが異なる2種の研磨
パッドA、Bを用い、8000Åのシリコン酸化膜が形成さ
れた5枚ずつのウエハに対して、研磨厚みを2500Åと設
定し、基準となる温度上昇値を27℃と設定して、研磨を
5枚同時に実行した。研磨条件は実施例1と同様であ
る。温度上昇値が27℃になった後、研磨を停止し、膜厚
計を用いて、ウエハ毎に41点で厚みを測定し、研磨厚み
を求めた。その結果、いずれの研磨パッドを用いた場合
も、5枚のウエハの平均研磨厚みは2500Åであり、表面
の凹凸も平坦化されていた。従って本発明方法によれ
ば、所定膜を所定厚みだけ正確に研磨することができる
ことが実証された。
【0047】実施例4.研磨途中にトラブルが発生した
場合の、研磨液の温度上昇値及び回転トルクの測定値を
図6に示す。トラブルは、研磨中に研磨荷重が高圧から
低圧へ変化した場合である。この結果、回転トルクが約
1/4 に低下し、その直後に研磨液の温度上昇値も低下し
ており、トラブル発生と判断することができる。研磨液
の温度上昇値または回転トルクの変化のいずれか一方だ
けでもトラブル発生を判定可能であるが、両方用いるこ
とにより、さらに確実に判定することが可能である。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明に係る研磨終点検出
方法、研磨方法及びその実施に使用する研磨装置は、研
磨液の温度上昇値を用いるので、摩擦による発熱量に対
応した研磨進行状態を容易に把握し、正確に研磨量を認
識することができる。従って所定膜(又は層)の所定量
の研磨、及び所定膜の除去研磨の両方の場合に適用する
ことができ、また実施が容易であり、しかも信頼性が高
い等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨装置を示す模式的斜視図であ
る。
【図2】図1に示す終点判定装置を示すブロック図であ
る。
【図3】本発明に係る研磨終点検出方法を示すフローチ
ャートである。
【図4】研磨液の温度上昇値及び回転トルクの経時的変
化を示すグラフである。
【図5】研磨液の温度上昇値と研磨厚みとの相関関係を
示すグラフである。
【図6】トラブル発生時の、研磨液温度上昇値及び回転
トルクの測定値を示すグラフである。
【図7】従来のCMP装置を示す模式的斜視図である。
【符号の説明】
1 ウエハ 2 研磨パッド 6 研磨液供給チューブ 8 トルク計測装置 9 終点判定装置 10 温度測定装置 91 上昇値演算部 92 記憶部 93 比較部 94 信号出力部 95 変曲点検出部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨液を供給しながら研磨材を摺接させ
    て被研磨物を研磨する際の研磨終点を検出する方法にお
    いて、予め所定研磨量を研磨した場合の研磨液の温度上
    昇値を求めておき、その後の研磨処理時に前記温度上昇
    値が得られた時点を研磨終点として検出することを特徴
    とする研磨終点検出方法。
  2. 【請求項2】 研磨液を供給しながら研磨材を回転摩擦
    させて被研磨物を研磨する際の研磨終点を検出する方法
    において、予め所定研磨量を研磨した場合の研磨液の温
    度上昇値を求めておき、その後の研磨処理時に、前記研
    磨液の温度及び前記研磨材の回転トルクを検出し、検出
    された回転トルクの変化率を求め、予め求めた前記温度
    上昇値が得られ、しかも前記回転トルクに所定の変化率
    が現れた時点を研磨終点として検出することを特徴とす
    る研磨終点検出方法。
  3. 【請求項3】 研磨液を供給しながら研磨材を摺接させ
    て被研磨物を研磨する方法において、予め所定研磨量を
    研磨した場合の研磨液の温度上昇値ΔT0 を求めてお
    き、その後の研磨処理時に、研磨液の、研磨開始時点か
    らの温度上昇値ΔTS を逐次求め、研磨進行率R=ΔT
    S /ΔT0 を求め、研磨進行率Rが所定値に達した時点
    で研磨停止を指示することを特徴とする研磨方法。
  4. 【請求項4】 研磨液を供給しながら研磨材を摺接させ
    て被研磨物を研磨する装置において、前記研磨液の温度
    を測定する手段と、予め所定研磨量を研磨した場合の研
    磨液の温度上昇値を求め、記憶しておく手段と、前記温
    度上昇値と研磨途中の温度上昇値とを比較する手段と、
    該手段による比較の結果、これらの値が一致した場合に
    研磨停止を指示する信号を出力する手段とを備えること
    を特徴とする研磨装置。
  5. 【請求項5】 前記研磨材を回転させる手段と、前記研
    磨材の回転トルクを検出する手段と、該回転トルクの変
    化率を求める手段とを備えることを特徴とする請求項4
    記載の研磨装置。
  6. 【請求項6】 研磨液を供給しながら研磨材を摺接させ
    て被研磨物を研磨する装置において、予め所定研磨量を
    研磨した場合の研磨液の温度上昇値ΔT0 を求め、記憶
    しておく手段と、その後の研磨処理時に、研磨液の、研
    磨開始時点からの温度上昇値ΔTS を逐次求める手段
    と、研磨進行率R=ΔTS /ΔT0 を求める手段と、研
    磨進行率Rが所定値に達した時点で研磨停止を指示する
    手段とを備えることを特徴とする研磨装置。
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