JPH11103859A - 組み換え型ヒト肝癌細胞由来増殖因子、およびヒト肝癌細胞由来増殖因子を認識する抗体 - Google Patents

組み換え型ヒト肝癌細胞由来増殖因子、およびヒト肝癌細胞由来増殖因子を認識する抗体

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JPH11103859A
JPH11103859A JP9274608A JP27460897A JPH11103859A JP H11103859 A JPH11103859 A JP H11103859A JP 9274608 A JP9274608 A JP 9274608A JP 27460897 A JP27460897 A JP 27460897A JP H11103859 A JPH11103859 A JP H11103859A
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human hepatoma
growth factor
derived growth
cell
hdgf
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JP9274608A
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Yoshitaka Izumoto
義隆 伊豆本
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒトHDGFをコードする遺伝子を含む原核発
現ベクター、該ベクターにより形質転換された原核細
胞、および該形質転換された原核細胞より調製された増
殖活性を持った組み換え型のヒトHDGFを提供する。
ヒトHDGFを認識する抗体を提供する。 【解決手段】 増殖活性を有する、原核発現された組み
換え型のヒト肝癌細胞由来増殖因子タンパクである。上
記増殖因子タンパクをコードするDNA配列を含有する
発現ベクターを含んでなる原核宿主細胞により発現され
たタンパクである。原核性プロモーター配列に作用可能
に連結されたヒト肝癌細胞由来増殖因子タンパクをエン
コードするDNA配列を含んでなる原核発現ベクターで
ある。ヒト肝癌由来増殖因子を認識する抗体であって、
ヒト肝癌由来培養細胞HuH−7の培養上清を精製して
得られたヒト肝癌由来増殖因子に反応する抗体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒト肝癌由来増殖
因子(ヒトHepatoma-Derived Growth factor、ヒトHD
GFと略記する)の遺伝子を用い原核細胞の発現系を利
用して作成した組み換え型ヒトHDGFに関する。
【0002】発明は、また、ヒトHDGFを認識する抗
体に関する。
【0003】
【従来の技術】ヒトHDGFはヒト肝癌由来培養細胞H
uH−7の培養上清よりSwiss3T3細胞に対する
増殖活性を持つ分子量約25キロダルトン(以下kDa
と略記する)のタンパク質として抽出された(Nakamur
a,H.ら, Clinica Chimica Acta183, 273-284 (198
9))。その遺伝子はすでにクローニングされ、ヒトHD
GFが癌細胞のみならず肝臓をはじめとする多くのヒト
臓器で発現していることが判明している(Nakamura,H.
ら, J. Biol. Chem. 269, 25143-25149 (1994))。
【0004】また、特開平6−220094号公報に
は、ヒトHDGFは、分子量が2万〜3万5千の範囲に
あり、N末端から20残基が下記(1)(2)(3) のいずれか
のアミノ酸配列で構成されたポリペプチドであることが
記載されている。
【0005】配列(1) :Ser Asn Asn Gln Lys Glu Tyr
Lys Cys Gly Asp Leu Val Phe Ala Lys Met Lys Gly Ty
r 配列(2) :Ser Asn Asn Gln Lys Glu Tyr Lys Ser Gly
Asp Leu Val Phe Ala Lys Met Lys Gly Tyr 配列(3) :Ser Asn Asn Gln Lys Glu Tyr Lys Thr Gly
Asp Leu Val Phe Ala Lys Met Lys Gly Tyr
【0006】さらにマウス睾丸組織より抽出したメッセ
ンジャーRNAより作製したcDNAライブラリーを、
ヒトHDGFのDNAをプローブとしてスクリーニング
することにより、ヒトHDGFのマウスホモログ(即ち
マウスHDGF)がクローニングされた(特願平8−0
64001)だけでなく、マウスHDGFのN末端約1
00アミノ酸において高いホモロジーを持つ類縁のタン
パク質(HET−AおよびHET−B)をエンコードし
ている遺伝子が見い出された(特願平8−13178
8)。これらから明らかなように、HDGFは遺伝子フ
ァミリーを形成している。
【0007】ところで、あるタンパクの機能や病気など
との関係を研究するに際し、しばしば免疫学的な解析が
行われる。またそのタンパクと病気との関係が明らかと
なり臨床検査等に応用される場合にはそのタンパクの測
定を簡便に行うため、あるいはそのタンパクを高い感度
で特異的に測定するために、しばしば免疫学的な測定法
が利用される。抗原性の物質の免疫学的な解析・測定を
行うには、抗原と特異的に反応する抗体が必要である。
【0008】ヒトHDGFは肝癌由来の増殖活性をもつ
因子であるが故に、これを肝臓疾患その他に対する医薬
品またはその臨床検査試薬などの分野へ応用することが
期待される。そのためにはヒトHDGFを大量に生産
し、その機能を詳細に解明することが必要である。ま
た、抗原性物質であるヒトHDGFの免疫学的な解析・
測定を行うには、ヒトHDGFを認識する抗体を作成す
ることが要望される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一般的にタンパクを取
得するには、(1) 生体または培養細胞から精製単離する
方法、(2) ペプチド合成による方法、そして(3) 遺伝子
組み換え技術を用いる方法などが挙げられるが、工業的
には(3) の方法が望ましい。遺伝子組み換え技術を用い
てタンパクを生産するための発現系(宿主−ベクター
系)としては、たとえば、細菌などの原核細胞、酵母、
昆虫細胞、および哺乳動物細胞の発現系が挙げられる。
とくに哺乳動物細胞を用いた組み換えタンパクの発現系
は、天然に近い翻訳後修飾(posttranslational modific
ation)が付加されるなど他の系では得られない特徴を備
えているために、天然型と同じ活性を持つタンパクの生
産によく用いられている。実際ヒトHDGFの場合にも
COS−7細胞を用いて組み換え型のタンパクが作られ
ている(Nakamura,H.ら, J. Biol. Chem. 269, 25143-2
5149 (1994))。
【0010】しかしながら、哺乳動物細胞の系では一般
的にタンパクの発現量が少なく、また培地等の試薬が高
価であるために工業的には必ずしも最良の方法ではな
い。安価にタンパクを生産するためには大腸菌(E.coli)
をはじめとする原核細胞を用いた方法が望ましいが、糖
鎖の付加などの翻訳後修飾が原核細胞では起らない等の
理由により、必ずしも活性を持つタンパクを得られると
は限らない。
【0011】本発明の目的は、上記の点に鑑み、ヒトH
DGFをコードする遺伝子を含む原核発現ベクター、該
ベクターにより形質転換された原核細胞、および該形質
転換された原核細胞より調製された増殖活性を持った組
み換え型のヒトHDGFを提供することである。
【0012】本発明のもう1つの目的は、ヒトHDGF
を認識する抗体を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明により、増殖活性
を有する、原核発現された組み換え型のヒトHDGFタ
ンパクが提供させる。
【0014】これは、上記ヒトHDGFタンパクをコー
ドするDNA配列を含有する発現ベクターを含んでなる
原核宿主細胞により発現されたものである。
【0015】本発明により、また、原核性プロモーター
配列に作用可能に連結されたHDGFタンパクをエンコ
ードするDNA配列を含んでなる原核発現ベクター、お
よび該ベクターを含んでなる原核細胞が提供される。
【0016】このベクターは、例えば、図1に示す開裂
地図で表されるものである。
【0017】原核細胞としては大腸菌が好ましく用いら
れる。
【0018】上記タンパクは研究試薬および医薬物等へ
の応用が期待される。
【0019】Nakamura,H.らの論文, J. Biol. Chem. 26
9, 25143-25149 (1994)、および特開平6−22009
4では、ヒトHDGF遺伝子が大腸菌のベクター(例え
ばpBluescriptなど)に組み込まれているが、これはD
NAの調製や塩基配列の決定など目的としたものであ
り、タンパク生産を目的としたものではない。一般に原
核細胞の発現系でヒトHDGFを生産するには(1) ヒト
HDGFの翻訳領域のDNAを適当なプロモーターの下
流に直接接続する方法、または(2) ヒトHDGFを他の
ポリペプチドとの融合タンパク(fusion protein)として
産生する方法が考えられる。(1) の場合、例えば大腸菌
で発現を行うには、ヒトHDGF遺伝子を適当なプロモ
ーター(例えば、trpプロモーター、lacプロモー
ター、λPLプロモーター、T7プロモーター等)の下
流に接続し、大腸菌内で機能するベクター(例えば、p
BR322,pUC18,pUc19等)に挿入して発
現ベクターを作成する。次にこの発現ベクターで形質転
換した大腸菌(例えば、E.coli DHl, E.coli JM109等)
を適当な培地で培養して、その菌体より目的とするヒト
HDGFを得る方法である。しかしながら、本発明者が
この方法を実施してみたところ、十分な発現量を得るこ
とができず、この方法は実用的でないことがわかった。
【0020】そこで、本発明者は、鋭意検討の結果、
(2) の方法において十分なヒトHDGFを得ることがで
きることを見い出し発明を完成した。
【0021】即ち、ヒトHDGFが融合する相手として
適当なペプチドは、例えば、グルタチオン−S−トラン
スフェラーゼ等である。この適当なペプチドとヒトHD
GFが融合するようにそれぞれの遺伝子を結合し、適当
なプロモーター(例えばtrpプロモーター、lacプ
ロモーター、λPLプロモーター、T7プロモーター
等)の下流に接続し、大腸菌内で機能するベクター(例
えば、pGEX−3X,pBR322,pUC18,p
Uc19等)に挿入して発現ベクターを作成する。次に
この発現ベクターで形質転換した大腸菌(例えば、E.co
li DHl, E.coli JM109等)を適当な培地で培養すること
によって、その菌体より目的とするヒトHDGF−グル
タチオン−S−トランスフェラーゼ融合タンパクが得ら
れる。この際にヒトHDGFを切断分離できるように適
当なプロテアーゼの切断部位を予め適当なポリペプチド
とヒトHDGFの間に介在させておくことが望ましい。
適当なプロテアーゼとしてはFactor Xaやトロンビン(Th
rombin)等が挙げられる。切断された融合タンパクから
のヒトHDGFの分離は適当な分離手段(アフィニティ
クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、
疎水性クロマトグラフィー等)で分離精製することがで
きる。例えばグルタチオン−S−トランスフェラーゼの
場合にはグルタチオンを固定化した担体を用いたアフィ
ニティクロマトグラフィーによりヒトHDGFが分離さ
れる。
【0022】このようにして得た組み換えヒトHDGF
は予想に反して異常に大きな分子量を示す。遺伝子配列
から予想されるヒトHDGFの分子量は約25kDaで
あり、実際に肝癌培養細胞HuH−7の培養上清から抽
出した天然型のヒトHDGFは分子量約25kDaを示
す(Nakamura,H.ら, J. Biol. Chem. 269, 25143-25149
(1994)、および特開平6−220094)。従って組
み換え型のヒトHDGFも約25kDaを示すと予想さ
れるが、実際には約40kDaを示す。この分子量が正
しいかどうかを確めるには、無細胞タンパク合成系(た
とえば血球の抽出物など)を用いた既知の方法が適用さ
れる。この無細胞タンパク合成系にヒトHDGFの遺伝
子を添加し、同時に放射能ラベルしたメチオニンを添加
すると、放射能ラベルされたヒトHDGFが得られる。
このサンプルをSDS−PAGEで分析するとやはりH
DGFは約40kDaの分子量を示すことが確認でき
る。
【0023】上記組み換えヒトHDGFが異常な分子量
を示す原因として組み換えヒトHDGFが二量体等にな
っていることも考えられる。しかし予想分子量約25k
Daの二倍は約50kDaであり、実際の組み換えヒト
HDGFの示す分子量約40kDaと一致しない。また
融合タンパクを作成した場合、その分子量は融合する相
手のペプチドの分子量と組み換えヒトHDGFの分子量
(約40kDa)を併せたものになる。たとえば融合相
手としてグルタチオン−S−トランスフェラーゼを使用
した場合には、融合タンパクの分子量はグルタチオン−
S−トランスフェラーゼ(約27kDa)とヒトHDG
Fの分子量(約40kDa)を併せた分子量約67kD
aになる。従って組み換えヒトHDGFの単量体が異常
な分子量(約40kDa)を示していると考えられる。
【0024】この組み換え型ヒトHDGFは天然型のヒ
トHDGFと同様の増殖活性を示す。例えば、組み換え
型ヒトHDGFをSwiss3T3細胞に作用させDN
A合成の際の3Hトリチウムの取り込みを指標として増
殖活性を測定すると、ヒトHDGFが増殖活性を持つこ
とが確認される。よってこの組み換え型ヒトHDGFは
異常な分子量を示すものの増殖因子であることは間違い
ない。
【0025】遺伝子の配列より推定される分子量と実際
に作成した組み換えタンパクの分子量とが異なるという
現象はSDS−PAGEにおいて散見される。SDS−
PAGEでは、負電荷を持つSDSがタンパクの疎水性
部位を中心に付着することによりタンパクの3次構造が
解消され、全体が一様に負電荷を帯るので、電気泳動に
より分子量にのみ依存してタンパクを分離することがで
きる。SDS−PAGEにおいて異常な分子量がみられ
る原因はかならずしも明らかではないが、何らかの理由
でタンパクに付着するSDSの量が異常になるためと考
えられている。たとえば組み換え型ヒトHDGFの場合
には、グルタミンなどの負電荷を持つアミノ酸が多いた
め(全体の約25%)、SDSが付着する量が少なく、
したがって電気泳動度が少なくなり、見かけ上の分子量
が大きいように見えると考えられる。天然型ヒトHDG
Fがなぜ25kDaを示すかは不明であるが、例えばプ
ロテアーゼで切断され偶然に25kDaを示すと考えら
れる。この場合、天然型ヒトHDGFのN未満のアミノ
酸配列は決定されており、cDNAより推定される配列
と一致していることを考えると、おそらくC末端側が切
断されていると考えられる。
【0026】発明は、また、ヒトHDGFを認識する抗
体に関する。
【0027】本発明により、ヒトHDGFを認識する抗
体であって、ヒト肝癌由来培養細胞HuH−7の培養上
清を精製して得られたヒトHDGFに反応する抗体(a)
が提供される。
【0028】本発明により、ヒトHDGFを認識する抗
体であって、すでに取得されているヒトHDGFをコー
ドする遺伝子を微生物細胞を宿主として発現させて得ら
れる組み換えヒトHDGFに反応する抗体(b)が提供さ
れる。
【0029】本発明により、また、ヒトHDGFを抗体
と結合させ共存成分と分離した後に、抗体と結合したヒ
トHDGFを回収するヒトHDGFの精製方法であっ
て、抗体として上記抗体(a)(b)を用いる方法が提供され
る。
【0030】一般に、抗体は抗原を兎等の実験動物に接
種することにより得ることができる。そのためには抗原
としてヒトHDGFが数ミリグラムは必要である。しか
しながらヒトHDGFはヒト肝癌由来培養細胞HuH−
7の上清中にわずかしか存在しないので、多量の上清を
用意しないと十分量を抽出することはできない。たとえ
ばヒト肝癌由来培養細胞HuH−7の培養上清20リッ
ターを出発原料としたとき約0.1mg程度のヒトHD
GFを回収できるにすぎない。そこで本発明者は、大量
のヒトHDGFを得るためにヒトHDGFのアミノ酸を
コードする遺伝子を適当なホストーベクター系に組み込
んで発現させる方法を採用し、上記特許出願を行った。
当然のことながら組み換え型のヒトHDGFは培養上清
から抽出したヒトHDGFと同じアミノ酸配列を持つの
で同じ抗原性を持つと考えられる。発現させた組み換え
型のヒトHDGFを抗原として家兎に接種することによ
り本発明の抗体を得ることができる。またヒトHDGF
を抗原とするときに、その抗原性を高めるために色々な
技術を応用することができる。フロイント・アジュバン
トは免疫原性を高めるために必要な成分の一つである。
【0031】こうして得られた抗体のヒトHDGFとの
反応性を確認するには、ウエスタンブロッティング法が
有効である。すなわち、ヒトHDGFを分子量マーカー
とともに変性条件下で電気泳動法により分離した後、こ
れをニトロセルロース膜にブロッティングする。こうし
てヒトHDGFを固定したセルロース膜に反応性をチェ
ックすべき抗体を接触させ、必要に応じて洗浄した後、
さらに抗体に対する標識抗体を反応させる。標識抗体の
結合を肉眼的に判定して反応性の比較を行う。あるいは
発色強度(酵素標識)やオートラジオグラフィー(RI
標識)の信号強度をデンシトメーターで測定することに
より、反応性の比較を定量的に行うことができる。な
お、後述する実施例で示すように、本発明の抗体は組み
換え型のヒトHDGFとの反応性を備えるとともに培養
上清より抽出した天然型のヒトHDGFとの反応性を有
する。
【0032】本発明は、また、抗体を利用したヒトHD
GFの精製方法を提供する。本発明の抗体をアフィニテ
ィークロマトグラフ法に応用してヒトHDGFを回収す
ることができる。すなわち培養上清などのヒトHDGF
を含む材料をそのまま、あるいはイオン交換クロマトグ
ラフィー等で前処理した後に、本発明の抗体を固定した
カラムにアプライし、免疫反応によってヒトHDGFを
補足する。ヒトHDGFを補足したカラムを免疫学的な
結合に影響しない適当な緩衝液で洗浄した後、免疫学的
な結合を開烈する溶出剤でヒトHDGFを抗体からはず
して回収することにより、ヒトHDGFを高い効率で得
ることができる。溶出剤には1M以上の高濃度の尿素や
グアニジン等のカオトロピック剤が利用される。抗体ア
フィニティグラフ法は適当な界面活性剤の存在下で行っ
てもよい。また先に述べた組み換え型のヒトHDGFの
回収にも本発明の抗体を利用することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げ、本発明を更
に詳しく説明するが、これらの実施例は本発明を制限す
るものではない。
【0034】なお、下記実施例において、各操作は特に
明示がない限り、サムブルックらのマニュアル(Sambroo
k,J.ら, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2n
d. Ed., Vol.1-3, Cold Spring Harbour Laboratory, C
old Spring Harbour, New York (1989)に記載されてい
る方法に従って行った。また制限酵素等は市販のものを
用い、その具体的使用方法は市販品の指示に従って行っ
た。
【0035】(実施例1) a) グルタチオン−S−トランスフェラーゼとの融合
法による組み換え型のヒトHDGFの作成 1) ヒトHDGF遺伝子の発現用ベクター(GSTと
の融合用ベクター)への組み込み。
【0036】ヒトHDGF遺伝子を含むプラスミドpY
KT2(特開平6−220094号公報参照)を制限酵
素NruIおよびEcoRIで切断し、ヒトHDGF遺
伝子を含む約2.1kbのDNA断片を回収した。次に
グルタチオン−S−トランスフェラーゼとの融合タンパ
クを発現するために構築されたベクターpGEX−3X
(Pharmacia社製またはSmith,D.B.ら Gene 67 (1988))を
制限酵素BamHIで切断し、T4DNAポリメラーゼ
で切断末端を修復した後に、EcoRIで切断した。こ
のBamHI−EcoRIで切断したpGEX−3X
と、NruIおよびEcoRIで切断したヒトHDGF
遺伝子を含む約2.1kbのDNA断片とを結合した。
構築されたベクターの塩基配列をダイデオキシ法により
確認、決定した。これをpGEX27と命名した。pG
EX27上ではグルタチオン−S−トランスフェラーゼ
遺伝子の下流にヒトHDGF遺伝子が結合しており、か
つFactorXaプロテアーゼが認識するアミノ酸配列をコー
ドするDNA配列がグルタチオン−S−トランスフェラ
ーゼ遺伝子とヒトHDGF遺伝子の間に挿入されている
(図1参照)。従ってこれをFactorXaで切断した場合、
ヒトHDGFのN末端はGly−Ile−Arg−Se
r−となり、最初のGly−Ile−は人工的に付加し
たもので、Arg−Ser−以降は天然のヒトHDGF
そのものである。
【0037】2)大腸菌内での発現と精製 構築されたpGEX27のDNAを常法により調製し、
新たに大腸菌JM109株に導入した。得られた形質転
換体を用いて融合タンパク(GST+HDGF)の発
現、抽出、融合タンパクの切断、および組み換え型HD
GFの精製を行った。その操作はスミスらの方法(Smit
hら、Gene 6731-40 (1988)または特公平6−8159
6)に従って行った。すなわち、pGEX27を保持す
る大腸菌のコロニーを250mlのLB培地で37℃で
一晩前培養した。1リッターの培地にこの前培養液10
mlを加えて37℃で2時間培養した後に、融合タンパ
クの合成開始剤であるIPTGを1mMになるように添
加した。この培養液をさらに約5時間37℃で培養した
後に遠心して菌体を回収した。
【0038】この菌体をSTE緩衝液(10mM TrisHCl、 p
H8.0、 150mM NaCl、 1mM EDTA)で懸濁し、超音波破砕機
(Branson社製)でmicrotio tipを用いて2分間破砕し
た後に、遠心により融合タンパクを含むライセートを得
た。このライセートにグルタチオンセファロースビーズ
(Pharmacia社製)をリッターあたり8ml添加して4
℃で一晩反応を行った。グルタチオンセファロースビー
ズを遠心により回収してPBS緩衝液で十分に洗浄した
後に、その一部をSDS−PAGE電気泳動で分析した
ところ約67kDaを示した(図2参照)。次に融合タ
ンパクの約1mgに対してFactorXaを1unit加えて22
℃、16時間反応を行い融合タンパクを切断した。その
結果、大腸菌培養液1リッターあたり約5mgの組み換
え型ヒトHDGFが得られた。その一部をSDS−PA
GEにより分析したところ、組み換え型ヒトHDGFは
約40kDaの分子量を示した。また組み換え型ヒトH
DGFの分解産物と考えられる40kDaよりも小さい
分子量のバンドが多数見られた(図2参照)。
【0039】組み換え型ヒトHDGFが異常な分子量を
示す原因として、組み換え型ヒトHDGFが二量体とな
っている可能性が考えられる。通常はたとえ組み換え型
ヒトHDGFがS−S結合により二量体化していてもS
DS−PAGE分析においては反応液中に含まれる2−
メルカプトエタノールによってS−S結合が分離される
ので、正しい分子量のバンドが示されるはずである。そ
こでSDS−PAGE分析の際に添加する2−メルカプ
トエタノールの量を増やしてみたが、組み換え型ヒトH
DGFの分子量に変化は認められなかった(データ省
略)。また組み換え型ヒトHDGFが二量体化した場合
の分子量は約50kDaでありSDS−PAGEの結果
とも合わない。これらの結果を解釈するには次の二とお
りの可能性が考えられる。
【0040】(1) 組み換え型ヒトHDGFは本来約40
kDaの分子量を示す。
【0041】(2) 組み換え型ヒトHDGFは産生されて
いないか、または非常に量が少なく、代わりに大腸菌由
来のタンパクが取得されている。
【0042】これら二とおりの可能性の是非を検討する
ために、以下のような無細胞系を用いた組み換え型ヒト
HDGFの産生を試みた。
【0043】3)無細胞系を用いた放射能ラベルされた
組み換えヒトHDGF遺伝子の作成大腸菌から抽出する
際の影響を除いた状態での組み換え型ヒトHDGFの分
子量を測定するために、無細胞タンパク合成系を用いて
組み換え型ヒトHDGFを作成した。無細胞系での組み
換え型ヒトHDGFの合成はPelhamrらの方法(Pelman,
H.R.B Eur. J. Biochem. (1976) 67 247)を基にしたウ
サギ赤血球ライセートシステム(TNT Coupled Reticuloc
yto Lysate System,Promega社製)を用いて行った。ヒ
トHDGF遺伝子をこの無細胞系での発現のためのプラ
スミドpSP64polyA(Promega社製)に以下の
ように導入した。導入するhHDGFのアミノ酸配列の
3番目のアルギニンから240番目のロイシンに対応す
る714塩基対のDNA配列の5' 末端側に制限酵素H
indIIIの配列(AAGCTT)を、3'末端側にXbaIの配
列(TCTAGA)をそれぞれ結合した。そのためにこ
の領域をPCR(Polymerase chain reaction)で増幅す
るためのセンスプライマー(5' GCAAGCTTCGATCCAACCGGCA
GAAGGA-3' )とアンチセンスプラスマー(5' -GCTCTAGACA
GGCTCTCATGATCTCTGA-3' )をデザインした。これら両プ
ライマーをDNA自動合成機(モデル394、Applied
Biosystems社製)により合成し、hHDGF cDNA
(特開平6−343470号公報参照)を鋳型としてP
CR反応を行った。1mgのhHDGF cDNAを含
むプラスミドをTE緩衝液50mlに溶解させた。この
cDHA溶液5mlに、合成したセンスプライマーおよ
びアンチセンスプライマーを各々100pmole添加
し、さらに10mlの10倍濃度のアンプリフィケーシ
ョン溶液(500mM KCl,100mM Tris HCl pH8.3,15mM MgCl
2 ,0.1%(W/V)ゼラチン)および16mlのdNTPs
mix(1.25mM dATP, 1.25mM dGTP, 1.25mM dCTP, 1.25
mM dTTP)を添加し、水を加え、さらに0.5mlのTa
q DNAポリメラーゼ(5units/ml,パーキンエルマ
ーシータス社製)を加え、反応液の容量を100mlと
した。この反応液を94℃に3分間置いてcDNAを変
性させた。これをさらに94℃で1分間放置して変性を
行い、50℃で1分間放置してアニーリングを行い、つ
いで72℃で2分間放置して伸張反応を行うという反応
を15回行った。その後に72℃で2分間放置して伸張
反応を完成させた。このようなPCR反応を計10回行
い、その反応液すなわち1ml分の反応生成物を、微量
脱塩チューブ"Suprec-02"(宝酒造社製)によって脱
塩、濃縮した。チューブのメンブレン上に残った反応産
物を20μlのTE緩衝液で回収した。回収したPCR
産物をSpeI−XbaIで切断し、目的とする約71
4bpのバンドを得た。このhHDGFの全長cDNA
断片をSpeI−XbaIで切断したベクターpSP6
4polyAに導入し、組み換えプラスミドを得た。こ
れをpSG04と命名した。
【0044】1μgのpSG04を、4μlの35S−メ
チオニン(Amersham社製)とともに、50μlのウサギ
赤血球ライセートシステムに添加したところ、ヒトHD
GF遺伝子が転写され翻訳されて組み換え型のヒトHD
GFが作成された。これをSDS−PAGEにより分離
し、X線フィルムに感光させて分析したところ、やはり
組み換え型ヒトHDGFは約40kDaの分子量を示し
た(図3参照)。
【0045】以上より組み換え型ヒトHDGFは約40
kDaの分子量を示すものであると考えられる。
【0046】4)組み換え型ヒトHDGFの動物細胞に
対する増殖活性の測定 得られた組み換え型ヒトHDGFは天然型のヒトHDG
Fと同じく増殖活性をもつか否かを検証するために、こ
れを天然型ヒトHDGFの場合と同じくSwiss3T
3細胞に作用させて 3Hトリチウムの取り込みを指標と
して増殖活性を測定した。Swiss3T3細胞に対す
るDNA合成刺激はガンバリニらの方法(Gambarini,A.,
G.ら (1982) J. Bio. Chem. 257, 9692-9697.)に従っ
て、放射性物質である 3H−チミジン(thymidine)の細
胞への取り込みを以下のように測定した。Swiss3
T3細胞を25cm2 のフラスコで、10%子牛血清、
60μg/mlのカナマイシンを含むDME培地で、3
7℃、5%炭酸ガスで維持した。常法によりトリプシン
処理し、96ウエルのマルチウエルプレートに1ウエル
当たり3×103 個の細胞を分注し、200μlの10
%子牛血清、60μg/mlのカナマイシンを含むDM
E培地で、37℃、5%炭酸ガスで48時間培養した。
その後に各ウエルの培地を150μlの0.2%子牛血
清、60μg/mlのカナマイシンを含むDME培地で
置換して、37℃、5%炭酸ガスで36時間培養した。
この操作により細胞を血清飢餓の状態(serum-stavatio
n)にすることができた。各ウエルに20μlの組み換え
型ヒトHDGFサンプル(2mg/ml)を加え、37
℃、5%炭酸ガスで20時間培養することによってSw
iss3T3細胞の増殖を刺激した。その後に0.5μ
Ciの 3H−チミジンを加え、37℃、5%炭酸ガスで
4時間培養することによって、 3H−チミジンを細胞に
取り込ませた。陰性コントロールとしてリン酸緩衝液P
BSを、陽性コントロールとして10%牛胎児血清を使
用した。細胞内のDNAの取り込まれた 3H−チミジン
の放射活性は、セルハーベスターによってグラスフィル
ター上に細胞を集めた後、液体シンチレーションカウン
ターにて測定した。その結果を表1に示す。対照のリン
酸緩衝液PBSに比べて本発明の組み換え型ヒトHDG
Fでは明らかに 3H−チミジンの取り込みが増えてお
り、増殖活性を確認することができた。よって組み換え
型ヒトHDGFは天然型HDGFと同じ増殖活性を示す
ことが認められた。
【0047】
【表1】 b)抗体の作成 組み換え型のヒトHDGFを0.05%(W/V)Tw
een20を含む10mMトリス塩酸緩衝液(pH8.
6)で1mg/mlに調整した後、フロイント・アジュ
バント(シグマ社製)と等量混合し、十分に乳化させ
た。この乳化液1mlを家兎の四肢に免疫した。免疫は
二週間ごとに行った。4カ月後に得られた抗血清を40
%硫安分画してIgGを回収し、PBSに対して透析
し、本発明による抗ヒトHDGF抗体(10mg/m
l)を得た。
【0048】c)抗体の反応性 得られた抗体の反応性をウエスタンブロッティング法に
よって検討した。ブロッティングするサンプルは培養細
胞HuH−7の培養上清中の天然型のヒトHDGFと大
腸菌より抽出した組み換え型のヒトHDGFである。
【0049】培養上清は限外濾過法により約100倍程
度に濃縮して使用した。組み換え型のヒトHDGFは1
mg/ml濃度で使用した。ウエスタンブロッティング
の具体的操作はSambrookらの文献“Molec
ular Cloning”に記載されている方法に從
った。すなわち、ブロッティングするサンプルの各10
μlを4−20%のアクリルアミドゲルで分離した後に
ニトロセルロース膜(BioRad社製)に転写(ブロ
ッティング)した。このブロッティングしたニトロセル
ロース膜を0.05%(W/V)Tween20を含む
PBSで洗浄した後、5%牛血清アルブミンを含むPB
Sを加えて一晩放置してブロッキングを行った。牛血清
アルブミンを含むPBSを除いた後、0.05%(W/
V)Tween20を含むPBSで膜を2回洗浄した
後、100倍希釈した本発明の抗体を含むPBSを加え
て室温で2時間放置し反応させた。0.05%(W/
V)Tween20を含むPBSで膜を3回洗浄した
後、25ng/mlのペルオキシダーゼ標識化ヤギ抗兎
IgG抗体(ベクタステイン社製)を50μl加え、室
温で2時間放置し、抗原抗体反応をさせた。0.05
(W/V)ツイーン20を含むPBSで膜を3回洗浄し
た後、発色溶液(20mg diaminobenzidine, 20mg imidaz
ole, 10μl H2O2を含むPBS)を加えて室温で約15
分放置して発色反応させた。この結果、図4で示すよう
に、本発明の抗体は組み換え型のヒトHDGFとの反応
性を備えるとともに培養上清より抽出した天然型のヒト
HDGFとの反応性も有することが判明した。「a)組
み換え型のヒトHDGFの作成」の項で述べたように、
組み換え型のヒトHDGFはアクリルアミドゲルで分離
した場合分子量約40kDaを示した。図4の組み換え
型のヒトHDGF(レーン1)の場合にはこの分子量約
40kDaのバンドが発色した。一方、培養細胞HuH
−7の培養上清中の天然型のヒトHDGFは約25kD
aを示すタンパクとして抽出されてきた。図4の天然型
のヒトHDGF(レーン2)の場合にはこの分子量約2
5kDaのバンドが発色したのみならず、分子量約40
kDa付近のバンドも薄く発色した。このことは、天然
型のヒトHDGFも本来は分子量約40kDaを示す
が、何らかの修飾(例えばプロテアーゼによる切断等)
を受けて偶然に分子量約25kDaを示すのではないか
という考えを支持する。
【0050】
【発明の効果】本発明により、工業的に取扱いの容易な
大腸菌等の原核細胞の発現系を用いて、増殖活性を有す
る組み換え型ヒトHDGFを得ることができる。該組み
換え型ヒトHDGFは研究試薬としてまた医薬品等に利
用されうる。
【0051】本発明により、抗原性物質であるヒトHD
GFの免疫学的な解析・測定に有用な抗体を提供するこ
とができる。さらに本発明はヒトHDGFの精製に有用
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒトHDGF遺伝子を原核発現用ベクターp
GEX−3X(GSTとの発現用ベクター)へ組み込ん
で作成したPGEX27の構造を示す開裂地図である。
【図2】 大腸菌内で発現させ精製した融合タンパク
(レーン1)および切り離して精製した組み換え型ヒト
HDGF(レーン2)をSDS−PAGE電気泳動によ
り分析した結果を示すものである。
【図3】ウサギ赤血球ライセートシステムを用いて放射
能ラベルされた組み換え型ヒトHDGFタンパクをSD
S−PAGE電気泳動により分析した結果を示すもので
ある。
【図4】 本発明の抗体の反応性を天然型のヒトHDG
F(レーン1)および組み換え型のヒトHDGF(レー
ン2)に対してウエスタンブロットにより調べた結果を
示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 16/28 A61K 37/02 ACS C12N 1/21 ADS C12P 21/02 AEE //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増殖活性を有する、原核発現された組み
    換え型のヒト肝癌細胞由来増殖因子タンパク。
  2. 【請求項2】 上記増殖因子タンパクをコードするDN
    A配列を含有する発現ベクターを含んでなる原核宿主細
    胞により発現されたものである、請求項1記載のタンパ
    ク。
  3. 【請求項3】 上記原核細胞が大腸菌である、請求項1
    または2に記載のタンパク。
  4. 【請求項4】 原核性プロモーター配列に作用可能に連
    結されたヒト肝癌細胞由来増殖因子タンパクをエンコー
    ドするDNA配列を含んでなる原核発現ベクター。
  5. 【請求項5】 図1に示す開裂地図で表される、請求項
    4記載のベクター。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載のベクターを含ん
    でなる原核細胞。
  7. 【請求項7】 上記原核細胞が大腸菌である、請求項6
    記載の細胞。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3のいずれかに記載のタンパ
    クを含む研究試薬および医薬物。
  9. 【請求項9】 ヒト肝癌由来増殖因子を認識する抗体で
    あって、ヒト肝癌由来培養細胞HuH−7の培養上清を
    精製して得られたヒト肝癌由来増殖因子に反応する抗
    体。
  10. 【請求項10】 ヒト肝癌由来増殖因子を認識する抗体
    であって、すでに取得されているヒト肝癌由来増殖因子
    をコードする遺伝子を微生物細胞を宿主として発現させ
    て得られる組み換えヒト肝癌由来増殖因子に反応する抗
    体。
  11. 【請求項11】 ヒト肝癌由来増殖因子を抗体と結合さ
    せ共存成分と分離した後に、抗体と結合したヒト肝癌由
    来増殖因子を回収するヒト肝癌由来増殖因子の精製方法
    であって、抗体として請求項9または10記載のものを
    用いる方法。
JP9274608A 1997-10-07 1997-10-07 組み換え型ヒト肝癌細胞由来増殖因子、およびヒト肝癌細胞由来増殖因子を認識する抗体 Withdrawn JPH11103859A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008054431A3 (en) * 2005-12-23 2009-07-09 Univ Texas Anti-hyperproliferative therapies targeting hdgf

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