JPH111028A - 印字装置 - Google Patents

印字装置

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JPH111028A
JPH111028A JP15216798A JP15216798A JPH111028A JP H111028 A JPH111028 A JP H111028A JP 15216798 A JP15216798 A JP 15216798A JP 15216798 A JP15216798 A JP 15216798A JP H111028 A JPH111028 A JP H111028A
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Masahiko Nunokawa
正彦 布川
Kenji Watanabe
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King Jim Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 テープ印字装置にテープカートリッジの相違
を認識させることを可能とするとともに、テープカート
リッジの取扱いの安全性を確保する。 【解決手段】 複数行に亘る印字データについて、各行
の印字フォントを指定する処理が実行されると、印字さ
れるデータの大小を区画された方形を用いて示すレイア
ウトパターンを画面に表示する。このレイアウトパター
ンは、各行に印字されるデータの相対的な大小関係の組
み合わせごとに表示される。このうちの1のパターンの
選択に伴って、各行のデータの相対的な大小関係を指定
し、フォントマップを参照して、各行の印字に用いる印
字フォントを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所望の文字列など
の印字データをテープへ印字するための印字装置に関
し、特に複数行にわたる文字列をテープに印字する機能
を有する印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、裏面に接着剤が予め塗布された粘
着性のテープ表面に所望の文字列を印字する印字装置が
知られている。この種の印字装置によれば、テープ表面
に表題やタイトル名を、その場でかつきれいに印字で
き、その後簡単に書類ファイルの背表紙やビデオテープ
の背面等に貼着できるなどの使い勝手の良さから、業務
用あるいは家庭用を問わず広く利用されている。
【0003】また、その付加価値を更に向上させるため
に、文字列を複数行にわたって編集できる高機能の印字
装置が開発され、これに伴ってテープカートリッジとし
てもいろんな幅や色のテープを内蔵したものが供給され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、テープの種類
や印字スタイルの多様化は、反面、操作や制御の複雑化
を招来し、簡便に印字テープが得られる利点が損なわれ
る結果を招くに至っている。すなわち、幅の狭いテープ
を収納したテープカートリッジを印字装置に装着してい
るにも拘らず大きなポイント数の印字を実行しようとし
た場合、また、通常フォントの文字列を幅の広い強調フ
ォントに変更した場合などに、テープの幅や所望の長さ
に印字が納まらないなど印字の失敗を招来することがあ
る。このため使用者は、幅や色の異なる複数種類のテー
プカートリッジを管理し、印字の実行に際して、テープ
の装着のみならず、文字の大きさやバランスなど、各種
の確認作業が必要となっていた。
【0005】この他、複数行印字が可能となると、例え
ば2行印字を指定しておきながら、印字行数の指定を忘
れ、印字データを1行にしか入れないで印字して、所望
の印字結果が得られないといった場合も考えられる。こ
うした場合に、すべてを使用者の誤操作とするのは、広
範な用途・場面で用いられるこうした印字装置の製品特
性からみて無理があるというべきである。
【0006】本発明の印字装置は、こうした問題点を解
決し、交換可能なテープカートリッジに対して煩雑な管
理や複雑な制御を必要とせず、所望の印字テープが簡便
に得られる使い勝手の向上を目的としてなされ、次の構
成を採った。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の第1の印字装置は、印字可能幅の異なる印字用テ
ープを収納した複数種類のテープカートリッジが交換可
能であり、該テープカートリッジを装着した状態で該テ
ープカートリッジから引き出される前記テープに、複数
行の印字を行なう印字装置において、文字,記号あるい
は図形等の印字データを入力する印字データ入力手段
と、装着されたテープカートリッジの種類を判別するカ
ートリッジ判別手段と、前記印字データを印字する行数
を指定する行数指定手段と、前記入力された印字データ
の印字に関する属性を定義する属性定義手段と、前記判
別されたカートリッジの種類に対して、該指定された印
字行数および該定義された属性から、前記印字用テープ
への印字状況を判断する印字状況判断手段と、該印字状
況に基づいて、所定の動作を行なう印字制御手段とを備
えることを特徴とする。
【0008】本発明の第1の印字装置によれば、行数指
定手段が、印字用のテープに印字する文字列の行数を指
定し、他方、属性定義手段が、各行に印字される文字列
の文字の属性を定義する。一方、印字装置に装着される
テープカートリッジの種類は、カートリッジ判別手段に
より判別され、カートリッジの種類に対して、指定され
た印字行数および属性から、印字用テープへの印字状況
を、印字状況判断手段が判断する。印字制御手段は、こ
の印字状況判断手段の判断を受けて所定の動作を行な
う。即ち、本発明の第1の印字装置は、印字可能幅の異
なる印字テープを収納したテープカートリッジが存在す
る場合において、印字行数と印字の属性とから、印字に
必要な所定の動作を行なうことができる。
【0009】本発明の第1の印字装置は、印字用のテー
プに印字する印字行数を指定し、かつ印字データの属性
を定義し、装着されたカートリッジの種類を判別して、
印字状況を判断して所定の動作を行なうことができる。
例えば、印字行数とテープ幅から印字データのドット数
を定めたり、印字の可能/不可能を判定して、縮小印字
や属性の変更を行なう等の対応を自動的に取ることいっ
た対応が可能である。このように、本発明の第1の印字
装置は、テープカートリッジの種類と指定された印字行
数と印字データに定義された属性とから、印字状況を判
断し、種々の動作を取り得るという優れた効果を奏す
る。
【0010】ここで、印字制御手段が行なう所定の動作
としては、種々のものを考えることができるが、例えば
印字可能な大きさのフォントの組合わせを選択したり、
印字範囲が印字用テープをはみ出していることを報知し
たり、はみ出している部分は削除して印字を行なった
り、はみ出さないように縮小して印字したり、印字範囲
が印字用テープをはみ出している場合に印字行数の指定
もしくは印字属性を修正したり、もしくは該修正を促す
といったことも好適である。
【0011】一方、属性定義手段により定義される属性
には、各行に印字する印字データに対する文字の大き
さ,書体,行間隔,文字間隔のうち、少なくとも一つを
含ませることができる。これらの属性により印字高さや
印字幅等の印字範囲が決まるから、印字状況を適切に判
断することが可能となる。
【0012】更に、行数指定手段によって指定された行
数の各行に印字される印字データの相対的大小関係を、
予め用意された選択肢の中から選択可能とし、属性定義
手段は、該大小指定手段にて指定された相対的な大小関
係に基づき、各行に印字する文字のドット数を定義する
ことも、使い勝手を向上する上で好適である。
【0013】本発明の第2の印字装置は、印字用テープ
を収納したテープカートリッジが交換可能であり、該テ
ープカートリッジを装着した状態で該テープカートリッ
ジから引き出される前記テープに、印字を行なう印字装
置において、文字,記号あるいは図形等の印字データを
入力する印字データ入力手段と、前記印字データを印字
する行数を指定する行数指定手段と、該行数指定手段に
よって複数行が指定されている場合、該各行における印
字データの有無に基づいて、前記印字用テープに対する
印字位置を決定する印字位置決定手段と、該決定された
印字位置に従って、前記印字データを前記印字用テープ
に印字する印字手段とを備えることを特徴とする。
【0014】本発明の第2の印字装置は、印字行数が指
定された場合において、各行の印字データの有無に基づ
いて印字位置を決定する。従って、例えば2行の印字が
指定されていても、第2行目に印字データがない場合に
は、一行の印字が指定されている場合と同様に印字する
と言った処理を行なうのである。
【0015】本発明の第2の印字装置によれば、印字行
数を指定した上で、各行における印字データの有無によ
り印字テープに対する印字状態を決定している。従っ
て、印字行数の指定があっても、印字データが存在しな
い行があれば、その行を詰めて印刷するといった対応が
可能となり、使用者がイメージした状態からはずれた印
字をするということがない。従って、印字ミスによるテ
ープの無駄な消費を防止することができる。
【0016】また、本発明の第3の印字装置は、印字用
テープを収納したテープカートリッジが交換可能であ
り、該テープカートリッジを装着した状態で該テープカ
ートリッジから引き出される前記テープに、印字を行な
う印字装置において、文字,記号あるいは図形等の印字
データを入力する印字データ入力手段と、該入力された
印字データを表示する表示手段と、入力される前記印字
データに付与される印字の態様を予め設定する印字態様
設定手段と、該印字データを印字の態様ごと記憶手段に
記憶する印字データ記憶手段と、該記憶されている印字
データを、前記印字データ入力手段により入力された印
字データを消去することなく読み出す印字データ読出手
段と、該読み出された印字データの印字態様と、前記印
字データ入力手段から入力された印字データの印字態様
とが、異なっている場合に、両印字データを異なる形態
で前記表示手段に表示する表示制御手段と、前記印字デ
ータを各々に指定された印字態様で前記印字用テープに
印字する印字手段とを備えることを特徴とする。
【0017】本発明の第3の印字装置は、一旦印字デー
タ入力手段により入力された印字データをその印字の態
様ごと記憶し、記憶された印字データを入力済みの印字
データを消去することなく読み込むことができる。更
に、読み込みの際、両印字データの印字の態様が異なる
場合には、両印字データを異なる形態で表示手段に表示
する。従って、使用者は、入力中の印字データの印字態
様と異なる印字態様の印字データを読み込む場合にも、
両者の印字態様の違いを明確に知ることができる。
【0018】本発明の第3の印字装置によれば、入力し
た印字データをその印字の態様と共に記憶手段に記憶す
ることができ、しかも既に入力された別の印字データを
消去することなくこれを読み出すことができ、その際、
両者の印字態様が異なる場合、両印字データの表示を異
なる形態とする。従って、印字行数や書体などの印字の
態様を印字データを保存したり読み出したりするたびに
新たにセットするといった手間を一切要しないばかり
か、両者の印字の態様が異なることを、使用者が容易に
知ることができるという優れた効果を奏する。
【0019】ここで、両印字データの異なる形態での表
示とは、正常表示と反転表示といった形態の他、印字態
様の異なる印字データの境界に、予め定められた符号を
表示することも差し支えない。更に、入力された印字デ
ータが印刷される行数を指定すると共に、印字データの
割り当てられた行の順序を、印字データの行端に符号に
より表示することも好適である。
【0020】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例
である複数種類のテープカートリッジを着脱可能に内蔵
しテープに印字を行なうテープライタについて説明す
る。
【0021】<ハードウェアの構成>図1はテープライ
タ1の外観を示す平面図、図2は同じくその右側面図で
ある。また、図3は、このテープライタ1に装着される
テープカートリッジ10の組立状態を示す平面図であ
り、図4は、同じくその底面図である。本実施例では、
インクリボンとこのインクリボンを用いて印字されるテ
ープとを同一のカートリッジに収納しているので、イン
クリボンカートリッジでもあるこのカートリッジを、以
下、テープカートリッジと呼ぶ。
【0022】テープライタ1は、図示するように、各種
部品を収納する本体ケース50H、63個の入力用キー
を備えた入力部50C、開閉自在な本体カバー50K、
本体カバー50Kの下に視認可能に設けられ文字列やそ
の他の情報を表示する表示部50D、本体カバー50K
を開いた本体左上部に設けられたテープカートリッジ1
0が着脱自在に装着されるカートリッジ装着部50A
(図1には図示せず)、を備える。本体カバー50Kに
は、テープカートリッジ10の装着を確認する窓50L
と表示部50Dを直視可能な窓50Mとが設けられてお
り、両窓50L,50Mには、透明なプラスチックの板
材がはめ込まれている。
【0023】このテープライタ1を使用する場合には、
まず、本体カバー50Kを開いてカートリッジ装着部5
0Aにテープカートリッジ10を装着し、本体カバー5
0Kを閉じる。その上で、本体右側部に設けられた電源
スイッチ50Jを操作して電源を投入し、入力部50C
から印字しようとする文字を入力する。必要に応じて入
力した文字列を仮名漢字変換などし、所定のキーを操作
して印刷を指示すると、テープカートリッジ10にて供
給されるテープTに、熱転写方式のプリンタ部50Bに
より印字が行なわれる。印字されたテープTは、テープ
ライタ1の左側面に設けられたテープ排出口10Aから
排出される。本実施例で用いたテープTは、印字面が熱
転写によるインクの載りを良好にするために加工された
ものであり、粘着性を備えた裏面には剥離可能な剥離テ
ープが張り合わされている。従って、印字されたテープ
を、内蔵のカッターにより切断し、裏面の剥離テープを
剥がせは、文字や記号の印刷されたテープTを好きな場
所に貼付することができる。
【0024】次に、図3,図4を中心に、テープカート
リッジ10の構造と機能について説明する。なお、図5
はそのA−A断面図である。このテープカートリッジ1
0は、同様の組立構成により、異なる幅のテープを収納
可能となっている。実施例では、収納しているテープの
幅が6mm、9mm、12mm、18mm、24mmの
5種類のテープカートリッジを提供している。図6は、
この5種類のテープカートリッジのうちテープ幅が6m
mのものを描いた断面図、図7は、テープ幅が24mm
のものを描いた断面図である。なお、図面を簡略化する
ため、図7における各部材の符号の表示は省略した。ま
た、図6,図7において、テープライタ1への取り付け
状態を説明するため、テープカートリッジ断面図に印字
ヘッドの一部を描いている。
【0025】印字に際して用いられるプラテン12は中
空円筒状の部材であり、5種類の幅の異なるそれぞれの
テープTおよびインクリボンRと印字ヘッドとの密着性
を良好なものとして良質な印字を可能とするため、その
外周面にはテープ幅に応じたプラテンゴム14が巻装さ
れている。本実施例では、6mm、9mm、12mmの
テープ用として12mm幅のプラテンゴム(図6参
照)、18mm、24mmのテープ用として18mm幅
のプラテンゴム(図7参照)、計2種のプラテンゴムを
用いる。
【0026】また、プラテン12の上下両端部外周は、
プラテン12の軸径に対して僅かに小径に形成され、こ
の小径部分をテープカートリッジ10の天壁16および
底壁18に形成された嵌合孔16A、18Aに回動可能
に遊嵌することで、プラテン12は回動自在とされてい
る。なお、この嵌合孔16A,18Aは、図4に示すよ
うに、略長円形状をなしている。この様にしてテープカ
ートリッジ10に立設されるプラテン12は、テープラ
イタ1に設けられた後述するプラテン駆動軸に対して着
脱自在であり、かつプラテン駆動軸に係合した状態では
同駆動軸から回転駆動力が伝達可能でなければならな
い。このため、プラテン12の中空部内周面には、図3
および図6に示すように、回転軸方向に6つの係合条1
2Aが等間隔に形成されている。
【0027】テープカートリッジ10にはその他に、長
尺状のテープTおよびインクリボンRをコンパクトに巻
取り収納するためにテープコア20、インクリボンコア
22およびリボン巻取コア24が立設されている。ま
た、テープカートリッジ10には、後述する印字ヘッド
が侵入する進入孔32が設けられている。この進入孔3
2の外周28、ガイド壁34が形成されている。
【0028】テープコア20は大径の中空円筒状のリー
ルで、長いテープTを肉薄に巻取収納できるように配慮
される。従って、最外周に位置するテープT(図3中の
符号イ)を引き出す際のテープコア20の回転角速度と
最内周に位置するテープT(図3中の符号ロ)を同速度
で引き出す際のテープコア20の回転角速度とはあまり
相違しない構成となっている。また、巻取収納の際の曲
率が小さく曲げ応力に弱い材質のテープTを用いたとし
ても、無理なく収納することができる。
【0029】図5に示すように、テープコア20には、
その中心に軸孔20Bが形成され、テープカートリッジ
10の底壁18から立設された軸体18Bに回転自由に
嵌め込まれている。テープコア20の軸方向上下端に
は、円形の薄いフィルム20Aが貼付されており、その
テープT側の面は接着剤層となっている。このフィルム
20Aは、テープTに対してフランジ部として働くが、
テープT側の面に接着剤層が設けられていることから、
テープTの小口はこのフィルム20Aに軽く付着する。
従って、プラテン12の回転によりテープTが引き出さ
れ、テープコア20が従動回転しても、テープTがばら
けることはない。なお、テープカートリッジ10の天壁
16を構成する蓋体とテープコア20の上面のフィルム
20Aとの間には、湾曲された薄板状の座金23が介装
されており、座金23の変形によりテープコア20を底
壁18方向に押圧することにより、テープコア20の自
由な回転を規制している。
【0030】テープコア20に巻取収納されるテープT
は、テープカートリッジ10の底壁18から立設された
テープガイドピン26を経由してプラテン12へ至り、
テープカートリッジ10のテープ排出口10Aにまで導
かれる。
【0031】インクリボンコア22は、図6,図7に示
すように、小径の中空円筒状部材により構成されるが、
その上下両端部の外周は僅かに小径に形成されている。
この小径とされた下端部分の端面には、図3,図4に示
すように、等間隔に6箇所の溝がその軸方向に形成さ
れ、係合部22Aをなしている。この下端側の小径部分
は、テープカートリッジ10の底壁18に形成された円
形の嵌合孔部18Cに遊嵌されている。また、インクリ
ボンコア22の上端中空部分は、テープカートリッジ1
0の天壁16に突設された円筒状のガイド突部16Cに
遊嵌されている。従って、この状態では、インクリボン
コア22は、インクリボンRの引き出しに連れて従動回
転自在に保持される。
【0032】また、図3,図4に示すように、テープカ
ートリッジ10の底壁18であって、インクリボンコア
22と後述するリボン巻取コア24との底部近傍には、
細い略L字状の係合片18Dが形成されている。係合片
18Dは、テープカートリッジ10の底壁18の一部分
(図3中のハッチ部分X)をくり抜くことで、形成され
ている。従ってこの係合片18Dの先端部は、底壁18
を構成している部材の弾性により底壁18に連続してい
る基端部18Eを支点として、底壁18の平面方向に沿
って移動自在となる。この係合片18Dに何等の力が作
用していない状態にあっては、その移動自在の端部は嵌
合孔部18Cの外周内側に位置するため、前述のごとく
嵌合孔部18Cに遊嵌されたインクリボンコア22の端
部に形成された6個の係合部22Aの何れかと係合し、
インクリボンコア22の回転を阻止する。
【0033】インクリボンコア22に巻取収納して供給
されるインクリボンRは、リボンガイドローラ30にガ
イドされて前述したテープTと重合状態となってプラテ
ン12にまで至り、更に印字ヘッドが進入する進入孔3
2の周面に形成されたガイド壁34を介してリボン巻取
コア24に至る。テープカートリッジ10が未使用状態
にあるとき、すなわちインクリボンRの始端のみがリボ
ン巻取コア24に着設されている時のインクリボンRの
引き回し状態を図3中の符号ハに、またインクリボンR
の総てがリボン巻取コア24に巻取られたときの同状態
を符号ニに示している。
【0034】リボン巻取コア24は、図示するごとくイ
ンクリボンコア22と略同型の中空円筒状部材により構
成される。そして、その上下両端部の外周もインクリボ
ンコア22と同様に、僅かに小径に形成されている。そ
の小径とされた下端部端面には、等間隔毎に6個の係合
部24Aが凹設される。一方、このリボン巻取コア24
は、プラテン12同様にテープライタ1に設けられる後
述するリボン巻取コア駆動軸に係合して回転駆動可能と
するため、その中空部内周面には軸方向に6つの係合条
24Bが等間隔に形成されている。この様に構成される
リボン巻取コア24は、上下端に形成された小径部分を
テープカートリッジ10の底壁18および天壁16に形
成された円形の嵌合孔部16G、18Gに遊嵌され回動
自在に立設される。
【0035】また、リボン巻取コア24の不測の回転を
防止するため、テープカートリッジ10の底壁18に
は、前述と同じく嵌合孔部18Gの外周内側にその端部
を位置する細い略L字状の係合片18Hが形成されてい
る。即ち、テープカートリッジ10の底壁18の一部分
(図3中のハッチ部分Y)がくり抜かれて、係合片18
Hとされている。カートリッジ10が単体の状態では、
この係合片18Hの端部が、リボン巻取コア24の端部
に形成された6個の係合部24Aの何れかと係合してお
り、リボン巻取コア24の回転は阻止されている。な
お、係合片18D,18Hの先端が係合部22A,24
Aに対して直角ではなく、斜めに対峙していることか
ら、インクリボンコア22およびリボン巻取コア24
は、反時計回り回転することは可能である。
【0036】この様なインクリボンコア22の係合部2
2Aと係合片18Dとの係合およびリボン巻取コア24
の係合部24Aと係合片18Hとの係合は、共に、カー
トリッジ10をカートリッジ装着部50Aに装着するこ
とにより解除されるが、その構成は、カートリッジ装着
部50Aの構造と合わせて、後述する。
【0037】この様なリボン巻取コア24に巻取られる
インクリボンRは、熱転写型のリボンであり、その幅は
印字される側のテープTの幅に応じて複数種用意され
る。本実施例では、図6に示したように、テープ幅6,
9,12mm用として12mm幅のインクリボンと、図
示しないがテープ幅18mm用として18mm幅のイン
クリボンと、図7に示したように、テープ幅24mm用
として同幅の24mm幅のインクリボンと、計3種のイ
ンクリボンRを用意している。
【0038】インクリボンRは、リボン幅がテープカー
トリッジ10の高さと等しいものの場合には(図7参
照)、インクリボンRは天壁16およぴ底壁18にガイ
ドされるので、リボン巻取コア24の外周にはフランジ
部は形成されていないが、リボン幅が狭いテープカート
リッジ10の場合には、インクリボンRを安定してプラ
テン12に供給できるように、リボン巻取コア24の外
周には、巻取収納しているインクリボンRの幅に適合し
たフランジ部24Cが形成され、このフランジ部24C
にてインクリボンRを案内している(図6参照)。
【0039】本実施例のテープカートリッジ10は、上
述のごとく、収納したテープTの幅により5種類が存在
する。テープTの幅により、印字できる領域等も異なる
から、テープカートリッジ10の種類を検出する必要が
生じる。実施例のテープカートリッジ10では、図7に
示したように、カートリッジの底壁18に3つの検出孔
18Ka,18Kb,18Kcを設け、テープカートリ
ッジ10の種類を判別可能としている。即ち、この検出
孔18Ka,18Kb,18Kcを、巻取収納している
テープTの幅に応じて、異なる深さに形成しているので
ある。
【0040】テープカートリッジ10の種類と検出孔1
8Ka,Kb,Kcとの関係を図8に示す。図示するよ
うに、テープ幅6mmを収納しているテープカートリッ
ジ10の3つの検出孔18Ka,18Kb,18Kc
は、総て浅く穿設されている。また、テープ幅9mmの
テープカートリッジ10では検出孔18Ka、テープ幅
12mmでは検出孔18Kb、テープ幅18mmでは検
出孔18Kcの1つのみが深く穿設されている。そし
て、テープ幅24mmでは2つの検出孔18Ka,18
Kbが深く穿設されている。
【0041】以上詳細に説明したテープカートリッジ1
0は、テープライタ1のテープカートリッジ装着部50
Aに装着される。このテープライタ1の内部には、図1
におけるAA−AA端面図である図9に示すように、外
部記憶素子としてオプション供給される各種パックを接
続するための拡張部50E、入力部50C,表示部50
Dやプリンタ部50B等の制御を司る制御回路部50F
を備える。
【0042】テープライタ1の裏面には電池収納部50
Iが設けられており、装置全体の電源となる6個の単三
電池が装着可能となっている。本体右側面部には、電源
スイッチ50Jが設けられている。なお、電源は、図示
しないACアダプターから、本体右側部に設けられたプ
ラグ50Nからも供給され可能である。
【0043】以下、テープライタ1の機械的な構成部の
各々について、順次説明する。図10は、テープカート
リッジ装着部50Aの構成を平面的に示す説明図、図1
1はステッピングモータ80の動力によりプラテン12
等を駆動する駆動機構50Pの要部構成を示す斜視図、
である。
【0044】カートリッジ装着部50Aは、テープライ
タ1本体の左後側に配置され、図10に示すように、前
述したテープカートリッジ10の形状に合致した装着空
間として形成されている。この装着空間には、図11に
示すように、リボン巻取コア24およびプラテン12の
各中空部分に係合する軸および印字ヘッド60が立設さ
れている。また、テープカートリッジ装着部50Aの下
部には、ステッピングモータ80の回転をプラテン12
等に伝達する駆動機構50Pが設けられているが、テー
プカートリッジ装着部50Aのケースに仕切られている
ので、本体カバー50Kを開いただけでは、駆動機構5
0Pを直接視認することはできない。図11は、このケ
ースを外した状態を示すものである。なお、この装着空
間は、テープカートリッジ10を装着した状態では、通
常は本体カバー50Kにて覆われている。
【0045】このカートリッジ装着部50Aへのテープ
カートリッジ10の装着あるいは交換は、本体カバー5
0Kを開けて行なわれる。カートリッジ装着部50Aの
手前に設けられるスライドボタン52を右にスライドさ
せると本体カバー50Kと本体との係合が解除され、本
体カバー50Kが本体後部のカバーヒンジ54を支点と
して回転し、これを開けることができる。なお、スライ
ドボタン52は、一体に設けられたバネアーム52Aが
本体側の係止部に係止されることにより、常時図示左向
きの付勢力を受けている。
【0046】スライドボタン52の操作により本体カバ
ー50Kを開けると、テープカートリッジ10のテープ
Tに印字を行なう印字ヘッド60がテープカートリッジ
10を着脱することが可能となる。この動作について、
説明する。印字ヘッド60は、図11に示すように、ベ
ースボード61から立設されたヘッド回転軸64に回転
自在にマウントされており、複数の発熱体を配列したヘ
ッド本体65を絶縁体65aを介して装着する放熱板6
5bと、この放熱板65bを連結板67aにより支持す
る枠体67と、印字ヘッド60を初期位置に向けて付勢
するコイルばね66と、ヘッド本体65への電気的な配
線であるフレキシブルケーブル68とを備える。なお、
枠体67と連結板67aとの連結は連結板67aの開口
にピン67bを打ち込むことでなされており、ヘッド本
体65を装着した放熱板65bは、このピン67bを中
心に回転自在とされている。この結果、印字ヘッド60
をプラテン12側に押しだしたとき、ヘッド本体65
は、プラテン12との間に挟持されるテープTに均一に
当たることになる。
【0047】枠体67の下端部は、大きく延出されてリ
ンク板62として形成されている。このリンク板62
は、後述するギヤトレインの間を縫って配置され、その
端部は、表示部50Dとの境界近傍に位置する(図10
参照)。リンク板62の端部には、コイルばね69が引
っかけられており、駆動部材63とリンク板62とを連
結している。この駆動部材63は、略三角形状をしてお
り、コイルばね69が結合された端部63aと反対側の
端部63bは、図10に示すように、本体カバー50K
に対向した位置に配置される。本体カバー50Kの端部
63bに対向する位置には、下方に向けて、操作アーム
50Sが延出・形成されており、本体カバー50Kを閉
める操作により、端部63bを押し下げる。
【0048】この動きを模式的に示したのが、図10の
B−B矢視端面図である図12である。図示するよう
に、本体カバー50Kが押し下げられるに従って、操作
アーム50Sが駆動部材63の端部63bを押し下げ、
これにつれて、コイルばね69を介してリンク板62
が、図12右方向に回転移動する。リンク板62のこの
動きは、印字ヘッド60を、コイルばね66の付勢力に
抗して回転させる。これにより、印字ヘッド60は、退
避位置から、装着されていたテープカートリッジ10の
プラテン12に対向した印字位置まで移動する。すなわ
ち、本体カバー50Kを閉じるという操作を行なった場
合、印字ヘッド60は印字可能な位置にセットされるこ
とになる。逆に、本体カバー50Kを開けるという操作
を行なった場合には、その次に通常実行される行為であ
るテープカートリッジ10の取り外しあるいは装着に際
して必要となる印字ヘッド60の退避位置への移動操作
が同時に実現されることになる。一旦退避位置まで移動
した印字ヘッド60は、コイルばね66により、本体カ
バー50Kを開いている間、その位置にとどまり、本体
カバー50Kを閉じると、印字ヘッド60がプラテン1
2を押圧する位置に復帰する。
【0049】この様にしてカートリッジ装着部50Aに
装着されるテープカートリッジ10の底壁18には、イ
ンクリボンコア22およびリボン巻取コア24の回り止
めのためにその係合部22A,24Aに係合する係合片
18D,18Hが設けられていることは既述した。係合
片18D,18Hは、底壁18の一部(図3,図4、ハ
ッチ部XおよびY)をくり抜くことで形成されており、
このハッチ部X,ハッチ部分Yの中ほどの位置に対応す
るカートリッジ装着部50Aの部位には、図10に示す
ように、くさび形の2つの当接突起70A、70Bが立
設されている。従って、テープカートリッジ10をテー
プカートリッジ装着部50Aに装着すると、この当接突
起70A,70Bがハッチ部分X,ハッチ部分Yに嵌ま
り、係合片18D,18Hをインクリボンコア22およ
びリボン巻取コア24の係合部22A,24Aから遠ざ
ける方向に押し分ける。これにより、係合片18D,1
8Hによる係合は解除され、インクリボンコア22およ
びリボン巻取コア24は回転可能な状態となる。
【0050】次に、ステッピングモータ80の回転をプ
ラテン12のプラテン駆動軸72等に伝達する伝達機構
について説明する。図11に示したように、ステッピン
グモータ80の回転軸80Aには、第1のギヤ81が取
り付けられており、更に、クラッチアーム80Bが回転
軸80Aに所定の摩擦を持って嵌合されている。このク
ラッチアーム80Bは、第2のギヤ82,第3のギヤ8
3と共に、ワンウェイクラッチを構成している。即ち、
ステッピングモータ80が図示矢印C方向に回転する
と、回転軸80Aとクラッチアーム80Bとの摩擦によ
り、クラッチアーム80Bは、第2のギヤ82と共に矢
印C方向に回転し、第3のギヤ83に係合する。この結
果、ステッピングモータ80の回転は第3のギヤ83ま
で伝達される。ワンウェイクラッチの働きについては、
後述する。
【0051】第3のギヤ83の回転は、更にギヤダウン
を繰り返しつつ、第4のギヤ84を介して、第5のギヤ
85および第6のギヤ86に伝達される。第5のギヤ8
5は、その回転軸が巻取コア駆動軸74に結合されてお
り、ステッピングモータ80の回転によりインクリボン
Rを巻き取ってゆく。なお、実際にリボン巻取コア24
を駆動するリム74Aは、巻取コア駆動軸74に対して
所定の摩擦を持って取り付けられており、通常の状態で
は、ステッピングモータ80による巻取コア駆動軸74
の回転に従って回転するが、リボン巻取コア24がイン
クリボンRの終端に至った等の理由で回転不能となった
場合には、巻取コア駆動軸74の回転に対してスリップ
するものとされている。
【0052】第6のギヤ86の回転は、更に第7のギヤ
87に伝達され、プラテン駆動軸72を回転する。プラ
テン駆動軸72の下部には、プラテン12の内周面の凹
凸と嵌合してこれを駆動するリム72Aが設けられてい
る。従って、ステッピングモータ80が回転し、ワンウ
ェイクラッチによりその回転が第3のギヤ83に伝達さ
れると、最終的には、プラテン駆動軸72と巻取コア駆
動軸74とが回転し、プラテン12の外周に設けられた
プラテンゴム14と印字ヘッド60のヘッド本体65と
の間に挟持されてたテープTを、印字に合わせて搬送す
ると共に、このテープTの搬送に同期してインクリボン
Rを巻き取ってゆく。
【0053】プラテン駆動軸72および巻取コア駆動軸
74の軸外周には、プラテン12やリボン巻取コア24
の中空内周面に形成されている係合条12A,24Bと
係合する突条72B,74Bが等間隔に3つ形成されて
いる。このプラテン駆動軸72および巻取コア駆動軸7
4をステッピングモータ80により所定回転速度で回転
駆動すれば、テープTおよびインクリボンRをテープコ
ア20およびインクリボンコア22から所定量ずつ引き
出して互いに重合状態とし、プラテンゴム14と印字ヘ
ッド60との間を通過させる。この時、印字ヘッド60
に通電してドット単位での発熱量を制御すれば、インク
リボンRのインクをテープTに熱転写し、テープTへ印
字することができる。印字の後、テープカートリッジ1
0からは印字の完了したテープTのみが排出され、印字
に使用されたインクリボンRはリボン巻取コア24に巻
取回収される。
【0054】このように印字と共にテープTが搬送され
ると、テープTは、本体左側面のテープ排出口10Aか
ら送り出されてくる。このテープTは、後述する切断機
構により切断するのが本来であるが、使用者によって
は、テープTを切断前に引き出そうとすることがある。
本体カバー50Kを閉めた状態では、印字ヘッド60は
プラテン12のプラテンゴム14にテープTを押圧して
いるから、テープTを無理に引き出そうとすると、プラ
テン駆動軸72も回転しようとする。しかし、ギヤダウ
ンしていることとステッピングモータ80の保持トルク
がある程度あることから、通常の駆動機構では、プラテ
ン駆動軸72を回転することはできない。当然巻取コア
駆動軸74も回転しない。従って、テープTを引き出す
と、テープTと共にインクリボンRが引き出されてしま
う。この状態で切断機構を使用してテープTを切断する
とインクリボンRも切断してしまうから、こうした事態
は起きてはならない。
【0055】本実施例では、記述したクラッチアーム8
0Bと第2,第3のギヤ82,83とにより構成された
ワンウェイクラッチにより、この問題を回避している。
即ち、テープTを引き出そうとすると、プラテン12と
共にプラテン駆動軸72が回転する。このプラテン駆動
軸72の回転は、ギヤトレインを介して第3のギヤ83
まで伝達され、これを時計回りに回転する。この時、第
2のギヤ82を回転しようとするが、ステッピングモー
タ80の回転軸80Aが回転しないため、第3のギヤ8
3の回転力は第2のギヤ82を軸支するクラッチアーム
80Bを押し退け、第2のギヤ82と第3のギヤ83と
の係合を解消する。この結果、第3のギヤ83から第7
のギヤ87までは、ステッピングモータ80から切り放
された形となり、テープTの引き出しに伴うプラテン駆
動軸72の回転により、巻取コア駆動軸74も回転する
ことになる。従って、テープTの引き出しに伴ってイン
クリボンRも巻き取られることになり、テープTと共に
外部に引き出されてしまうということがない。なお、ス
テッピングモータ80が回転すれば、その回転によりク
ラッチアーム80Bは、再び第3のギヤ83側に移動
し、第2のギヤ82と第3のギヤ83とは係合する。こ
うしたクラッチアーム80Bの動きは、ベース61に設
けられ、クラッチアーム80Bの先端が嵌められた開口
80Cにより、一応規制されている。
【0056】上記印字動作によりテープカートリッジ1
0から左方へと排出される印字済みのテープTは、図1
0および図13に詳しい構成が示されている切断機構を
用い、次のよう簡単に切り取ることができる。なお、図
13は図10におけるC−C端面図である。カートリッ
ジ装着部50Aの底部より突出されるカッター支持軸9
2には回動自在の略「L」字状をしたテープカッター9
0およびばね94が嵌合されており、そのばね94の弾
発力によりテープカッター90は図13に実線で示す状
態、すなわち図示時計方向への回転力が加えられた状態
で維持される。この回転力により、テープカッター90
の左端部90Aは、カッターボタン96をその裏面より
押し上げている。テープカッター90の左端部90A
は、二股状に形成され、ここにカッターボタン96の裏
面に設けられたピン96Aが挿入されている。従って、
カッターボタン96を下方に押し込むと、テープカッタ
ー90の左端部90Aはこれに連れて、下方向に移動さ
れる。
【0057】また、テープカッター90の右端部90B
には、テープTを切断するための移動刃98が形成され
ており、カートリッジ装着部50Aの側面に取り付けら
れた固定刃91に対して一定の角度で離隔している。こ
の右端部90Bの背面には、テープ抑え93の肩部93
Aが当接している(図10参照)。このテープ抑え93
は、図10に示すように、ばね95により、テープTの
走行路方向に付勢されており、テープカッター90が回
転して移動刃98が固定刃91方向に移動すると、これ
にともなってテープTの走行路方向に移動する。テープ
Tの走行路を挟んだ反対側には、固定壁97が設けられ
ているので、テープ抑え93は、移動刃98と固定刃9
1によるテープTの切断に先だって、テープTを固定壁
97との間で固定する。なお、このテープ抑え93の移
動は、検出スイッチ99により検出される。この検出ス
イッチ99は、後述するように、テープTの切断中に
は、印字を行なわないようにするためのものである。
【0058】テープTの切断は、カッターボタン96を
ばね94の弾発力に抗して押し下げることで達成され
る。カッターボタン96を押し下げてテープカッター9
0を、図13、反時計方向に回転させると、右端部90
Bに形成されている移動刃98も同方向に回転する。こ
の結果、まずテープ抑え93が固定壁97との間でテー
プTを抑え、続いて移動刃98が、その下部から次第に
固定刃91と重なり合い、印字ヘッド60を通過して印
字ヘッド60の外側に位置したテープTを切断するので
ある。
【0059】次に、テープライタ1に組み込まれた入力
部50C,表示部50D,プリンタ部50B等の詳細に
ついて説明するが、全体の理解の便を図って、先に制御
回路部50Fを中心とする各部の電気的な構成につい
て、その概略を説明する。本体カバー50Kの直下に
は、プリント基板に組み立てられた制御回路部50F
が、プリンタ部50B等と共に組み込まれている。全体
の電気的な概略構成を、図14に示す。即ち、このテー
プライタ1の制御回路部50Fには、ROM,RAM,
入出力ポートを一体に組み込んだ1チップマイクロコン
ピュータ(以下、CPUと呼ぶ)110およびマスクR
OM118の他、CPU110と入力部50C,表示部
50D,プリンタ部50B等とのインタフェースを行な
う各種回路が組み込まれている。CPU110は、イン
タフェース回路を介してあるいは直接に入力部50Cや
表示部50D等に接続され、これらを制御する。
【0060】入力部50Cは、図15に示すように、4
8個の文字入力キーおよび15個の機能キーの計63キ
ーが備えられている。文字入力キーはJIS配列に基づ
いた、いわゆるフルキー構成であり、操作するキーの数
の増加を抑えるために公知のシフトキーを備えるなど一
般のワードプロセッサと同様である。機能キーとは、文
字入力や編集、印刷など頻繁に使用される機能をワンタ
ッチで実行可能にするためのもので、テープライタ1の
機能性を高めている。
【0061】これらの各キーは、8×8のマトリックス
に割り当てられている。即ち、CPU110から見る
と、図14に示すように、入力ポートPA1ないし8お
よびPC1ないし8の16ポートは、図示するごとくグ
ループ化され、その各交点に入力部50Cの63種のキ
ーが配置されている。電源スイッチ50Jは、このマト
リックスキーとは独立に設けられ、CPU110のノン
マスカブルインターラプトNMIに接続されている。C
PU110は、電源スイッチ50Jが操作されると、マ
スクできない割込を起動し、電源の投入もしくは電源断
の各処理を行なう。
【0062】本体カバー50Kの開閉を検出する開閉検
出スイッチ55からの検出出力はポートPB5に入力さ
れ、CPU110により本体カバー50Kの開閉状態が
割り込みにより監視される。開閉検出スイッチ55は、
本体カバー50Kの端部に設けられた開閉検出スイッチ
係合突起55L(図12参照)の動きにより、本体カバ
ー50Kの動作を検出する。印字ヘッド60の駆動中に
本体カバー50Kの開状態が検出された場合には、主表
示部50Daに所定のエラー表示を行なうと共に、プリ
ンタ部50Bへの電源供給をオフする。
【0063】CPU110のポートPH,PM,PL
は、ヘッドランク判別部112に接続さている。ヘッド
ランク判別部112とは、製造工程によるばらつきの大
きい印字ヘッド60の抵抗値の測定結果からこれを幾つ
かのランクに分け、その測定結果に応じてヘッドランク
判別部112の3つのジャンパー部112A,112
B,112Cを設定するものである。従ってCPU11
0は、このヘッドランク判別部112の状態を読み取
り、その入力結果に応じて印字ヘッド60の駆動時間、
即ち発熱量を補正し、印字の濃さのバラツキを防止して
いる。
【0064】プリンタ部50Bによる印字は熱転写によ
り行なわれるから、印字の濃さは、サーマルヘッドであ
る印字ヘッド60の通電時間のみならず、外気温,駆動
電圧によっても変動する。これらを検出するのが、温度
検出回路60A,電圧検出回路60Bである。これらの
回路60A,60Bは、印字ヘッド60に一体に組み込
まれており、その出力は、CPU110の2チャンネル
のアナログ−ディジタル変換入力ポートAD1,AD2
に接続されている。CPU110は、このポートAD
1,2の電圧をディジタル信号に変換して読み取ること
により、印字ヘッド60の通電時間を補正している。
【0065】CPU110のポートPB1ないし3に
は、判別スイッチ102が接続されている。判別スイッ
チ102は、図10に図示するように、カートリッジ装
着部50A右下隅に設けられている。この判別スイッチ
102は、テープカートリッジ10に穿設された3つの
検出孔18Kにそれぞれ入り込む3つのカートリッジ判
別スイッチ102A,102B,102Cを一体形成し
たものである。このカートリッジ判別スイッチ102
A,102B,102Cの突出長は、前述したテープカ
ートリッジ10に穿設される検出孔18Kの深さに合わ
せて設計されており、浅い検出孔18Kに入り込んだカ
ートリッジ判別スイッチ102はその検出孔18Kに当
接して押圧され、スイッチがオン状態となる。また、深
く穿設された検出孔18Kに入り込んだカートリッジ判
別スイッチ102は、検出孔18Kにそのまま緩やかに
嵌合し、スイッチはオフ状態となる。従って、この判別
スイッチ102の3つのカートリッジ判別スイッチ10
2A,102B,102Cの状態を検出することで、現
在カートリッジ装着部50Aに装着されているテープカ
ートリッジ10の種類、すなわちテープカートリッジ1
0に収納されているテープTの幅を判別することができ
る。テープTの幅の情報は、印字する文字の大きさの制
御等の他、後述するプリンタ部50Bの制御にも用いら
れている。
【0066】CPU110のポートPB7には、プラグ
50Nの接点からの信号が入力されている。プラグ50
Nは、ACアダプタ113からの直流電源をジャック1
15が差し込まれることにより受け入れるが、この時、
ブレイク接点の働きによりバッテリBTから電源部11
4への電源供給は遮断され、バッテリBTの電力消費は
回避される構成となっている。同時に、プラグ50Nに
設けられたいま一つの接点の信号は、CPU110のポ
ートPB7に入力される。従って、CPU110は、こ
の信号を判別することにより、テープライタ1の主電源
がACアダプタ113によるものかバッテリBTによる
ものかを判断して、異なる制御を行なうことが可能であ
る。本実施例では、ACアダプタ113から電源供給を
受けている場合には、プリンタ部50Bによる印字速度
を最大としており、一方バッテリBTから電源供給を受
けている場合には、プリンタ部50Bによる印字速度を
低下させ、印字ヘッド60に通電する電流のピークを抑
え、バッテリBTの電力消費を低減している。
【0067】CPU110のアドレスバス,データバス
に接続されるマスクROM118は、明朝体で16×1
5、24×24、32×32、48×48の4種類の書
体の仮名、漢字、特殊文字のセットを記憶する16メガ
ビットのマスクROMである。その24ビットのアドレ
スバスAD、8ビットのデータバスDA、チップセレク
ト信号CS、出力イネーブル信号OEは、CPU110
のポートPD0ないしPD33に接続されている。これ
らの信号は、そのまま外部入出力コネクタ50Eaにも
接続されているから、外部入出力コネクタ50Eaに装
着された拡張部50Eも、マスクROM118と同様ア
クセスすることができる。
【0068】制御回路部50Fに直接接続可能に設けら
れた拡張部50Eは、外部記憶素子としてオプション供
給されるROMパックあるいはRAMパックの挿入部位
となる。この挿入口にROMパックあるいはRAMパッ
クを挿入することで、制御回路部50Fの外部入出力コ
ネクタ50Eaとの電気的接続が完了し、CPU110
との情報の授受が可能となる。この構成により、各種製
図、地図、化学、数学のための特殊文字や記号あるいは
日本語以外の言語フォント、ゴシック、明朝、活字体等
の文字フォントを記憶するROMパックを拡張部に装着
し、所望の文字列を編集することが可能となる。同様
に、情報の書き込みが自由なRAMパックを拡張部に装
着し、テープライタ本体内部のRAMエリアに記憶可能
な情報量以上の情報を記憶させ、印字文字列のライブラ
リーを作成したり、他のテープライタ1との情報交換に
利用できる。
【0069】マスクROM118もしくは拡張部50E
から読み出された文字のドットデータは、CPU110
と共に表示部制御回路116のLCDコントローラ11
6Aにも入力されている。
【0070】表示部制御回路116を介してCPU11
0により制御される表示部50Dは、対応する部分が透
明である本体カバー50Kの下に配置されており、使用
者は、本体カバー50K越しにこれを視認することにな
る。表示部50Dは、液晶パネル上に2種類の電極パタ
ーンが形成されており、図16に示すように、そのひと
つは、高さ32×幅96のドットマトリックスパターン
であり、もうひとつは、このドットマトリクスの領域の
周りを囲むように配置された28個の五角形の電極パタ
ーンである。ドットマトリクスパターンの電極が形成さ
れた領域は、印字イメージを表示する主表示部50Da
と呼び、五角形の電極パターンが形成された領域は、イ
ンジケータ部50Dbと呼ぶ。
【0071】主表示部50Daは、高さ32ドット×幅
96ドットの表示が可能な液晶表示パネルとして用いら
れる。本実施例においては、文字入力および編集に際し
ての各文字を幅16×高さ15ドットのキャラクターフ
ォントを使用して主表示部に表示するため、6文字×2
行の表示が可能である。また、各キャラクターの表示に
際しては、編集状態に応じてポジ表示、ネガ表示あるい
は点滅表示などを使い分けることでテープライタ1の処
理状態を視覚的に表示することができる。
【0072】更に、主表示部50Daをドットマトリッ
クス形式としその表示内容を自由に制御できることか
ら、所定のキー入力がなされた際には現在の印字イメー
ジのレイアウトを表示することも可能である。レイアウ
ト表示が指示されると、図17に示すように、印字の際
の4×4ドットが主表示部の1ドットに対応され、テー
プ幅がネガ表示され、その中に白抜きで印字文字列が表
示される。その際には、印字イメージを補助する情報と
して、テープの全長が数値表示される。また、印字イメ
ージのレイアウトが主表示部50Daに一度に表示でき
ない大きさであるときは、カーソルキーにより左右にス
クロールすることで、印字レイアウト全体を確認するこ
とができる。
【0073】インジケータ部50Dbは、現段階におい
てテープライタ1にて実行されている機能を表示するた
めのものであり、主表示部50Daの周囲に配置され
る。このインジケータ部50Dbにおける五角形の電極
パターンに対応して得られる各表示体tは、表示部50
Dの周囲に印刷された機能を表わす文字に対応して設け
られている。「ローマ字入力」や「小文字入力」などの
文字入力モード状態、印字編集する「行数」や「囲み
罫」などのスタイル指定状態、「均等割付」や「前寄
せ」などの書式指定状態など、状態設定が実行されたと
きあるいは選択されたとき、その状態を示す文字の箇所
の表示体tが視認可能な状態とされる。
【0074】本テープライタ1のプリンタ部50Bは、
機械的な構成要素としては、印字ヘッド60およびステ
ッピングモータ80を備え、電気的な構成要素として
は、これを制御するプリンタコントローラ120,モー
タドライバ122を備える。印字ヘッド60は、96個
の加熱点を1/180インチのピッチで縦1列に配列し
たサーマルヘッドであり、先に説明した外気温を検出す
る温度検出回路60Aおよび供給電圧を検出する電圧検
出回路60Bを内蔵している。ステッピングモータ80
は、4相の駆動信号の位相を適宜制御することで回転角
度を制御する公知の構成である。ステッピングモータ8
0の1ステップのテープ送り量は、減速機構であるギヤ
トレインの構成により1/360インチに設計されてい
る。また、印字ヘッド60の実行する1ドット毎の印字
に同期してステッピングモータ80へは2ステップの回
転信号が出力される。この結果、プリンタ部50Bは、
テープの幅方向のみならず、その長さ方向にも180ド
ット/インチの印字を実行する。
【0075】なお、既述した検出スイッチ99は、プリ
ンタコントローラ120とモータドライバ122にCP
U110から接続されたコモンラインに介装されてい
る。この検出スイッチ99は、切断機構の使用状態を検
出するものであることから、印字の実行中に切断機構が
使用されそうになった場合には、この検出スイッチ99
が作動し、直ちにプリンタ部50Bの動作は停止され
る。この場合、CPU110からプリンタコントローラ
120,モータドライバ122への信号は送られ続ける
ので、切断機構の使用を中止すれば、印字は継続され
る。
【0076】本実施例では、印字中の切断機構の使用
は、テープTの搬送を妨害することから、印字動作(特
にテープ送りの動作)を直ちに停止するため、検出スイ
ッチ99を直接モータドライバ122のコモンラインに
入れて、強制的に電源をカットているが、検出スイッチ
99の出力を一旦CPU110に取り込み、本体カバー
50Kを開いた場合と同様の処理を行なっても差し支え
ない。また、検出スイッチ99に代えて、機械的な構成
として、移動刃98の動きにより、クラッチアーム80
Bを押しやり、ステッピングモータ80の回転をプラテ
ン駆動軸72に伝達しない構成とすることも可能であ
る。
【0077】以上説明した各構成部材の他、テープライ
タ1には、電源部114が組み込まれており、ICおよ
びトランスを使用したRCC方式により、バッテリBT
から、安定したバックアップ用およびロジック回路用の
5V電源を得ている。CPU110には、その電圧制御
のためにポートPVが当てられる。
【0078】なお、本実施例のテープライタ1は、図1
8に示すように、印字する文字列の前後に指定された距
離だけテープ余白を確保する余白機能を有している。こ
の余白機能は、上記のような96ビットのシリアル印字
データを送信する以前に出力される前余白分のテープ送
り位相制御信号と、総てのシリアル印字データを送信し
た後に出力される後余白分のテープ送り位相制御信号と
によって実現される。一方、そのような余白の指定距離
が印刷位置とテープカット位置との離間距離より小さい
場合(本実施例では8mm未満)、指定された前余白が
実現できないことになる。この場合には、印字完了後に
後余白分だけテープTを送り出すと共に、印字ヘッド6
0が次回の印字位置よりも指定された前余白分だけ前の
テープ位置にあるときに一筋のカットマークPCMを印
字することで対応する。排出されるテープTを、このカ
ットマークPCMの位置で切断すれば、必要とする分だ
けの前余白が得られた印字テープを簡単に得ることがで
きる。
【0079】以上のような周辺回路を制御するCPU1
10の内部ROMには、上記した動作を実行するための
各種プログラムが記憶されている。また、その内部RA
Mは、その一部が、内部ROMに記憶された各種プログ
ラムを実行する際に使用するシステム予約領域としてさ
れ、その他は文字編集を行うためのテキストエリアやそ
のテキストの内容を保存するファイルエリアなどのユー
ザー使用領域として解放されている。
【0080】テキストエリアは、最大125文字の確定
入力を受け付ける領域が割り当てられており、文字コー
ドの他にその文字を編集するためのスタイルデータやモ
ードデータ等を格納する。従って、入力部からの文字入
力や編集操作により、その記憶内容は適宜追加あるいは
更新される。CPU110の内部RAM上に用意された
このテキストエリアを印字データバッファとも呼ぶ。
【0081】ファイルエリアは、内部RAM内に150
0文字、オプション供給されるRAMパックに2000
文字が登録できる領域が割り当てられる。また、内部R
OMに記憶されるファイル管理プログラムにより、この
ファイルエリアには1ないし99の可変長ファイルを記
憶、管理することができ、ファイルの登録や呼び出し消
去などの基本操作環境が提供される。
【0082】<ソフトウェアの説明>次に、本実施例の
テープライタ1が実行する処理について説明する。図1
9は、テープライタ1が実行する処理ルーチンの要部を
示すフローチャートである。このテープライタ1には、
種々の動作モードがあり、入力部50Cの内の特定のフ
ァンクションキー等が操作されると、後述する行数等指
定モードやレイアウト表示モードなどの、各種モードに
移行する。モードの指定がなく、文字に対応したキーが
操作された場合には、最終的に印字される文字データが
入力される。
【0083】この処理ルーチンが起動されると、まず処
理モードの判別がなされ(ステップS200)、特定の
モードが指定されていなければ、文字入力モードと判断
して、印字データの入力を行なう(ステップS21
0)。印字データの入力は、英数字などはキー入力を直
接、仮名漢字については入力部50Cから入力された仮
名を仮名漢字変換した結果を、各々印字データバッファ
に取り込む処理により実現される。
【0084】入力部50Cから入力された印字データ
は、通常は印字データバッファの最後に追加されて行く
が、カーソルキーを操作して挿入ポイントを、既に入力
された文字列の途中に置くことも可能である。なお、印
字データの追加は、本実施例では、既存の入力データに
対して挿入されるものとしたが、上書きするものとする
ことも差し支えない。
【0085】印字データバッファは、最大125文字な
ので、これを越える数の文字が入力部50Cから入力さ
れた場合には、オーバフロー処理が行なわれる(ステッ
プS220)。これは、入力データが文字列の最後に追
加されている場合には、仮名漢字変換が完了して入力す
べき文字列が確定したとき、125文字を越える部分に
ついては、これをカットする処理であり、入力データが
文字列の途中に挿入されている場合には、挿入がなされ
た場合に125文字を越える文字数の文字を、印字デー
タバッファに記憶されていた文字列の末尾から削除する
処理である。
【0086】こうしたオーバフロー処理を行なった後、
確定した文字列を表示部50Dに表示する処理を行なう
(ステップS230)。表示部50Dには、最大2行×
6文字が表示されるが、各行の先頭には、行数を示す行
頭マークが付される。行頭マークも印字データバッファ
中では1文字分を占有し、1文字16ビットの中に、行
頭マークであることを示すフラグ(2ビット)、行数
(最大4行なので2ビットで足りる)、書体(7書体分
3ビット)、フォント指定(内部フォント,外部フォン
トの区分を含む5ビット)、行間や文字間の指定(4ビ
ット)などの情報を備える。この行頭マークは、何行目
であるかを示す数字を通常白黒反転した形態で示される
が、その表示については後述する。表示処理を行なった
後、「NEXT」に抜けて、本処理ルーチンを一旦終了
する。
【0087】次に、行数等指定モードについて説明す
る。行数等指定モードが指定されると、まず印字行数の
指定や、自動/手動の指定を行なうといった各種の指定
処理を行なう(ステップS240)。指定される対象と
しては、書体(強調文字,斜体文字,下線付き,袋文
字,反転文字等)、文字間(狭い,普通,広い)、行間
(同左)、フォントが内部フォントか外部ROMのフォ
ントかなどがある。これらの指定を行なう処理は、予め
用意した選択肢の中から、所望の指定を選択する形で行
なわれる。即ち、印字行数は、実施例では最大4行なの
で、「1」「2」「3」「4」の中から選択し、複数行
印字の自動/手動の設定は、「自動」「手動」の一方を
選択する。これらの選択は、カーソルキーやスペースキ
ーを操作すると、選択肢が順次反転表示され、「選択」
キーを操作することで確定する。
【0088】なお、本実施例では、既に複数行に亘って
印字データが入力されている場合には、これより少ない
行数の指定はできない。複数行が指定されている場合で
も印字データが存在しない場合には、少ない印字行数の
指定は可能である。例えば、図20(A)に示すよう
に、既に3行印字が指定されている場合でも、1行にの
み印字データが存在する場合には、1ないし4行の指定
が可能である。一方、図20(B)に示すように、2行
に印字データが存在する場合には、2ないし4行の指定
のみが可能である。これらの指定のうち、本実施例のテ
ープライタ1では、印字行数と縦書き横書きの指定を
「スタイル」と呼んでおり、それ以外の指定(文字間隔
など)を「モード」と呼んで区別している。
【0089】複数行の印字が選択された場合には、次に
フォントの組合わせを指定する処理を行なう(ステップ
S250)。フォントの組合わせの指定は、次のように
行なわれる。本実施例のテープライタ1は、図21に示
すように16×16から48×48ドットまでの4つの
フォントデータを基本フォントとしてマスクROM11
8に用意しており、各フォントのうち重複するドット数
とならないものについては、縦を2倍まで、横を4倍ま
で拡大可能である。従って、最大フォントは96×19
2ドットであり、印字可能なドット数の組み合わせは、
図21に示すように、10種類となっている。従って、
複数行にわたって印字文字列を編集する場合、各行に印
字する文字列を入力する通常の文字入力操作に加えて、
各行に印字する文字列の印字フォントを指定する必要が
ある。
【0090】そこで、本実施例では、この文字フォント
の指定に代えて各行に印字したい文字列の相対的な大小
関係(例えば、3行印字の場合は、1行目は大、2行目
は大、3行目は小)を入力部のキー操作により入力する
ものとしている。更に、このキー操作を一層簡便なもの
とするため、図22に3行印字の場合を例示するように
予め選択肢を用意し(本実施例では、同×3、小・小・
大、小・大・大、大・小・小、大・大・小の5つ)、こ
れを選択することでその入力に代えている。なお、これ
は簡易な設定モードとして実現されており、各行毎にド
ット数を設定するモードも用意されている。この場合に
は、複数行での縦方向のドット数の総和が96を越えな
いように設定しなければならない。フォントの大きさの
指定は、図23に示したレイアウト表示により行なうも
のとしても差し支えない。
【0091】これらの指定が完了した後の文字表示(ス
テップS230)では、図24に示すように、2行以上
の行数が指定されていれば、行頭に「1」「2」といっ
た表示がなされる。また、「手動」が指定されていれ
ば、行頭マークは、総て反転表示の形態で示されるが、
「自動」が指定されていれば、2行目以下であって印字
データの入力されていない行については、行頭マークは
枠付きの通常表示とされる。文字入力が行なわれて(ス
テップS210,220)、2行目以下に文字が入力さ
れると、行頭マークは反転表示の状態に変更される(図
24最下欄参照)。
【0092】ステップS240で、新たに指定された行
数が、それまでに指定されていた行数と異なる場合があ
る。本実施例では、これらの場合、以下のように扱って
いる。印字行数の指定が増加した場合には、図25
(A)に示すように、末尾に印字データが存在しない行
が追加される。印字行数の指定が減る場合には、上述し
たように、印字データが存在しない行があることにな
り、この行を削除する。印字データが存在しない行が複
数存在する場合には、図25(B)に示すように、印字
データが存在しない下位の行から削除する。なお、新た
な行を追加する場合に最上行に追加するものとしたり、
行の削除を上位の行から行なうものとする等の変更は適
宜可能である。
【0093】次に、レイアウト表示について説明する。
レイアウト表示モードが指定されると、まずカートリッ
ジ判別スイッチ102の出力を読み込む処理を行なう
(ステップS260)。この処理により、CPU110
は、現在テープライタ1に装着されているテープカート
リッジ10の種類、特に印字可能なテープTの幅を判別
することが可能となる。テープTの幅を判別した後、現
在指定されている印字行数,フォントの指定などに基づ
いて、レイアウト表示を行なう(ステップS270)。
レイアウト表示の一例は、既に図17に示した。更に、
テープカートリッジ10が未装着の場合と、現在指定さ
れているスタイルおよびモード(行数とフォントの指定
等)が装着されたテープカートリッジ10のテープ幅と
不一致の場合とのレイアウト表示の一例を、図26に示
す。
【0094】図17に示したように、テープTの幅が正
常の場合には、テープTが黒く表示され、文字が白抜き
で表示されるのに対して、テープTが未装着の場合に
は、テープTは表示されず、文字が黒く表示される。即
ち、テープTが未装着の場合には、文字の表示が通常と
反対になっているので、一目でテープTが未装着である
ことが分かる。なお、枠線の指定がある場合には、これ
も併せて表示される。
【0095】一方、テープTの幅が不足しているような
場合には、はみ出した部分(テープ幅が不足している部
分)に関しては、はみ出した部分が反転して表示され
る。なお、これらの場合には、別に警告を表示したり、
音声で報知したりすることも差し支えない。レイアウト
表示が終了すれば、表示は通常の文字表示の状態に戻る
(ステップS230)。
【0096】次に、印字モードについて説明する。印字
モードが指定されると、まずカートリッジ判別スイッチ
102の検出信号を読み込み(ステップS280)、続
いて、カートリッジ判別スイッチ102の検出結果から
現在装着されているテープTの幅を判断し、その判断結
果と各行文字列の大小関係とから、内部ROMに予め記
憶されているフォントマップを参照して各行のドットパ
ターンを展開する処理を行なう(ステップS290)。
各行のドットパターンは、次のように展開される。
【0097】まず、各行のフォントを決定する。各行の
印字フォントは、図21,図22に例示したように、各
行文字列の大小関係およびテープ幅が決定されると、一
義的に決定される。例えばテープ幅が12mmで各行文
字列の大小関係が「大小小」であるとき、各行の印字に
使用する印字フォントは1行目がフォントS字、2行目
がフォントP字、3行目がフォントP字に決定される。
なお、印字行が2行の場合も、同様に決定されるが、こ
こでは説明を省略する。
【0098】こうして、各行の印字に使用する印字フォ
ントが決定されると、印字すべき文字列の文字コードに
対応する印字フォントをマスクROM118から順次読
みだし、印字すべきドットパターンに展開する。以上が
ドットパターンの展開処理(ステップS290)であ
る。ドットパターンの展開が完了すると、次に印字処理
を実行する(ステップS300)。印字処理は、展開し
たドットパターンを縦1列毎に切り出して96ビットの
シリアルデータを作成し、プリンタ部へ転送することに
より行なわれる。
【0099】こうして印字データバッファに記憶されて
いる文字列の印字が行なわれるが、自動/手動の設定に
より、印字の様子は異なる。「手動」とは、印字データ
バッファに記憶されている印字データを、印字行数の指
定の通りに印字するモードである。ところで、複数行の
印字を指定し、例えば2行印字の指定において、2行に
亘って印字データを入力してから、2行目の印字データ
を削除するといったことは、実際には、しばしば行なわ
れる。この場合は、使用者は、2行目の印字データを削
除していることから、もはや印字は1行で行なわれるも
のと考え易い。そこで、「自動」が指定されている場合
には、図27(A)に示すように、2行目に印字データ
がなければ、1行とみなして大きなドット数のフォント
を用いてドットパターンを展開し印字を行なう。他方、
2行共に印字データが存在すれば、2行印字とみなし
て、図27(B)に示すように、小さ目のドット数のフ
ォントを利用して印字を行なう。これに対して、「手
動」の指定がなされている場合には、図27(C)に示
すように、2行目に印字データがなくとも、2行で印字
することになる。なお、以上の説明は、2行印字が指定
されているものとしたが、3行印字,4行印字等が指定
されている場合でも同様である。
【0100】次に、記録・呼出モードについて説明す
る。本実施例のテープライタ1は、既に説明したよう
に、入力部50Cから入力した印字データを、内部RA
Mに最大1500文字まで、拡張部50Eに最大200
0文字まで、ファイルとして記録することが可能であ
る。そこで、この記録・呼出を行なうモードが指定され
ると、まずファイルがアクセス可能かを判断する。(ス
テップS310)。ここで、アクセス可能とは、記録が
選択された場合には、内部RAMもしくは拡張部50E
に新たなファイルを記憶できる空き容量が存在する場合
であり、呼出が選択された場合には、記録されているフ
ァイルが存在する場合をいう。アクセスが可能でない場
合には、何も行なわずに文字表示(ステップS230)
に戻る。一方、アクセスが可能である場合には、現在印
字データバッファにある文字列をファイルとして記録す
る処理、または既に記録されている文字列を印字データ
バッファに呼び出す処理のいずれかを、指示に応じて行
なう(ステップS320)。
【0101】印字データバッファに存在する文字列をフ
ァイルとして記録する場合、文字の属性情報(モードお
よびスタイル)も共に保存される。即ち、上述した印字
行数,フォントの指定などはもとより、文字間隔,行間
隔,書体(強調文字,袋文字,下線付き,斜体文字等)
などの情報も一緒に記録されるのである。呼び出す場合
にも、同様にこれらの情報を伴って印字データが印字デ
ータバッファに呼び出される。この際、印字データバッ
ファに、入力部50Cから入力した印字データが存在す
る場合には、呼び出された印字データは、既に存在する
印字データの末尾に追加される。そこで、両印字データ
の属性が異なる場合には、区分マークを付与する処理を
行なう(ステップS330)。
【0102】区分マークの付与は、図28に示すよう
に、右向きの三角形のマークを行頭マークの直後につけ
ることにより行なわれる。この区分マークは、行頭マー
クと同様、書体や文字間等の情報を有するマークであ
る。即ち、印字データバッファに存在する印字データに
連結する形で呼び出された印字データは、行頭マークに
は、現在の属性情報の設定がセットされ、その直後に挿
入された区分マークにより、ファイルとして記録された
ときの属性がセットされることになる。この結果、これ
らの印字データを印字すれば、入力された印字データは
その指定で、一方、呼び出された印字データは記録され
たときの指定で印字されることになる。しかも、呼び出
された印字データの後に新たな段落を生成して印字デー
タを入力すれば、その印字データの属性は、呼び出され
た印字データの属性の影響を受けないという利点があ
る。また、呼び出した後で、呼び出された印字データの
属性を、入力部50Cから入力された印字データの属性
に合わせたいということは、しばしば経験するが、この
場合には区分マークを削除するだけで良い。
【0103】本実施例のテープライタ1の取扱い・動作
を、代表的な使用モードを挙げて説明した。テープライ
タ1には、この他にも種々の使用モードが存在するが、
それらの説明は省略する。
【0104】以上のように構成された実施例のテープラ
イタ1によれば、上述した処理プログラムの処理によ
り、印字に先だって指定される各行文字列の大小関係及
びテープ幅から、各行の印字に使用する印字フォントが
決定され、各種幅のテープTに対して煩雑な管理や複雑
な制御を必要とせずに所望の印字出力を得ることができ
る。
【0105】すなわち、テープライタ1の使用者は、文
字列が印字された結果の印字テープのイメージを脳裏に
描き、これを現実のものとするために各種の操作を実行
するのであり、何ドットのフォントかといった指定がし
たいケースはほとんど存在しない。各行に印字される文
字列の大小関係を漠然と決定していれぱ十分だからであ
る。従って、従来の印字装置では、印字見本などを参考
にして印字文字の大きさなどをいちいち使用者が指定し
てやらねばならなかった。これに対して、本実施例のテ
ープライタ1は、この使用者の漠然としたイメージにし
たがった各行文字列の大小関係の入力を可能とし、これ
を具現化するための印字フォントを自動的に決定してい
る。従って、印字対象となるテープTの幅を管理するな
どの煩雑な手間が省略され、また所望とする印字結果を
得るためのフォント数の計算や複雑な操作を一切行なう
ことなく、所望の印字が施された印字テープを簡便に得
ることができる。
【0106】なお、本発明の印字装置は、上記実施例に
何等限定されるものではなく、種々なる態様により具現
化されることは勿論である。例えば、上記実施例では各
行に印字される文字の属性を定義する属性定義手段とし
て、各行文字列の大小関係を一例として説明したが、そ
の他に文字スタイルなどの装飾性や反転文字などの幾何
学的な処理などを選択的に、あるいは複合的に定義する
ものであってもよい。この様な属性定義手段を備える印
字装置によれば、より自由度の高い印字イメージまでも
そのイメージするがままに指示することが可能となり、
デザイン性に優れた所望の印字テープを簡単に得ること
ができる。
【0107】更に、「自動」の指定を行なえば、例えば
2行印字を指定しておいて、2行目のデータが存在する
場合と存在しない場合とで、印字結果を異ならせること
ができ、2行目の印字データを削除したことで2行目そ
のものを削除したと考え易い使用者の過ちを、テープラ
イタ1が自動的に回避するのである。この結果、テープ
ライタ1の使い勝手は格段に高まる。なお、「自動」の
指定がなされているか「手動」の指定がなされているか
らは、行頭マークの表示形態により一目で区別すること
ができる。
【0108】この他、本実施例によれば、テープTが未
装着の場合や、指定されたスタイル・モードに対してテ
ープ幅の不足するテープカートリッジ10が装着されて
いるような場合に、レイアウト表示により一目でこれを
知ることができる。本実施例では、これらの不具合を分
かりやすく表示すると共に、印字処理はできないものと
しているが、印字処理が選択された場合に、自動的に縮
小して印字する構成、はみ出さないように警告し、はみ
出さない選択肢を表示する構成など、種々の対応が可能
である。
【0109】更に、本実施例のテープライタ1によれ
ば、印字データをその属性と共にファイルとして記録で
きる上、既に印字データバッファに連結して呼び出すこ
とも可能である。しかも、この際、両者の属性が異なる
場合には、両者の境界に区分マークを付与するので、こ
れを明確に表示することができる。しかも、区分マーク
を削除するだけで、両者のスタイルやモードを同じにで
きるなど、その使い勝手も極めて良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるテープライタ1の平面図
である。
【図2】同じくテープライタ1の右の側面図である。
【図3】実施例におけるテープカートリッジ10の組立
構成を示す平面図である。
【図4】同じくその底面図である。
【図5】テープカートリッジ10における図3、A−A
矢視端面図である。
【図6】5種類のテープカートリッジのうち、テープ幅
6ミリのものの内部構成を示す端面図である。
【図7】同じく、テープ幅24ミリのものの内部構成を
示す端面図である。
【図8】テープカートリッジ10に収納されたテープT
の幅と3つの検出孔18Kの深さとの関係を示す説明図
である。
【図9】テープライタ1における図1、AA−AA矢視
端面図である。
【図10】テープカートリッジ装着部50Aの構成を示
す平面図である。
【図11】ギヤトレインの構成と、印字ヘッド60を退
避位置および印字位置の間で移動する機構とを説明する
斜視図である。
【図12】印字ヘッド60を移動する機構を説明する図
10、B−B端面図である。
【図13】切断機構を説明する図10、C−C端面図で
ある。
【図14】CPU110を中心とした構成を示すブロッ
ク図である。
【図15】入力部50Cのキー配列の説明図である。
【図16】表示部50Dの構成を説明する説明図であ
る。
【図17】表示部50Dにて行なわれるレイアウト表示
の説明図である。
【図18】余白への印刷状況を説明する説明図である。
【図19】テープライタ1が行なう処理の概要を示すフ
ローチャートである。
【図20】複数行のうちのいくつかの行に印字データが
存在しない場合を例示する説明図である。
【図21】マスクROM118にて用意している印字フ
ォントの説明図である。
【図22】3行印字に際して用いられるフォントマップ
の説明図である。
【図23】2行,3行,4行における文字の大小の組合
わせのレイアウトを示す説明図である。
【図24】「自動」が指定された場合の行頭マークの表
示の様子を示す説明図である。
【図25】印字行数の指定が変更された場合の行の増減
の様子を示す説明図である。
【図26】テープTが未装着の場合とテープ幅が不足し
ている場合のレイアウト表示を示す説明図である。
【図27】「自動」が指定されている場合の印字の様子
を示す説明図である。
【図28】ファイルとして保存された印字データを呼び
出した場合の表示の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1…テープライタ 10…テープカートリッジ 10A…テープ排出口 12…プラテン 12A…係合条 14…プラテンゴム 16…天壁 16A,18A…嵌合孔 16B,18B…ガイド突部 16C…ガイド突部 16G…嵌合孔部 18…底壁 18C…嵌合孔部 18D…係合片 18E…基端部 18G…嵌合孔部 18H…係合片 18K…検出孔 18Ka,18Kb,18Kc…検出孔 20…テープコア 20A…フランジ部 22…インクリボンコア 22A…係合部 24…リボン巻取コア 24A…係合部 24B…係合条 24C…フランジ部 26…テープガイドピン 28…外周 30…リボンガイドローラ 32…進入孔 34…ガイド壁 50A…テープカートリッジ装着部 50B…プリンタ部 50C…入力部 50D…表示部 50Da…主表示部 50Db…インジケータ部 50E…拡張部 50Ea…外部入出力コネクタ 50F…制御回路部 50H…本体ケース 50I…電池収納部 50J…電源スイッチ 50K…本体カバー 50L…窓 50M…窓 50N…プラグ 50P…駆動機構 50S…操作アーム 52…スライドボタン 52A…バネアーム 54…カバーヒンジ 55…開閉検出スイッチ 55L…開閉検出スイッチ係合突起 60…印字ヘッド 60A…温度検出回路 60B…電圧検出回路 61…ベースボード 62…リンク板 63…駆動部材 63a…端部 63b…端部 64…ヘッド回転軸 65…ヘッド本体 65a…絶縁体 65b…放熱板 66…コイルばね 67…枠体 67a…連結板 67b…ピン 68…フレキシブルケーブル 69…コイルばね 70A,70B…当接突起 72…プラテン駆動軸 72A…リム 72B,74B…突条 74…巻取コア駆動軸 74…当然巻取コア駆動軸 74A…リム 80…ステッピングモータ 80A…回転軸 80B…クラッチアーム 80C…開口 81…第1のギヤ 82…第2のギヤ 82…第3のギヤ 83…第3のギヤ 84…第4のギヤ 85…第5のギヤ 86…第6のギヤ 87…第7のギヤ 90…テープカッター 90A…左端部 90B…右端部 91…固定刃 92…カッター支持軸 93A…肩部 94…ばね 95…ばね 96…カッターボタン 96A…ピン 97…固定壁 98…移動刃 99…検出スイッチ 102…カートリッジ判別スイッチ 102…判別スイッチ 102A,102B,102C…カートリッジ判別スイ
ッチ 110…CPU 112…ヘッドランク判別部 112A,112B,112C…ジャンパー部 113…ACアダプタ 114…電源部 115…ジャック 116…表示部制御回路 116A…LCDコントローラ 118…マスクROM 120…プリンタコントローラ 122…モータドライバ R…インクリボン T…テープ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
発明の印字装置は、印字用テープを引き出し可能に収納
したテープカートリッジを装着し、入力したデータを、
前記テープに、複数行に亘って種々のサイズで印字する
印字装置であって、各行ごとのデータサイズの大小に応
じて前記テープが区画される様子を、前記データサイズ
の大小の組み合わせごとに表示する表示手段と、該表示
されたデータサイズの大小の組み合わせから少なくとも
1の組み合わせが選択されたとき、該選択された組み合
わせから各行に印字されるデータの相対的な大小関係を
指定する大小指定手段と、前記装着されたテープカート
リッジが収納するテープの幅を判別するテープ幅判別手
段と、前記指定された大小関係および前記判別されたテ
ープの幅から、該テープの各行に印字されるデータのサ
イズを決定するサイズ決定手段とを備えたことを特徴と
する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】本発明の印字装置によれば、複数行に亘る
入力データの印字に際し、各行ごとのデータサイズの大
小に応じて前記テープが区画される様子を、データサイ
ズの大小の組み合わせごとに表示する。この組み合わせ
から少なくとも1の組み合わせが選択されると、選択さ
れた組み合わせから各行に印字されるデータの相対的な
大小関係を指定する(大小指定手段)。一方、装着され
たテープカートリッジが収納するテープの幅は、テープ
幅判別手段により判別され、この判別されたテープの幅
と指定された大小関係から、テープの各行に印字される
データのサイズを決定する。この結果、入力されたデー
タは、決定されたサイズでテープに印字される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】このような印字装置において、印字テープ
が、データの大小に対応した方形に区画された様子を表
示する構成とすることも、使用者の選択を容易にする点
で好適である。また、入力データの印字に際し、データ
を印字する行数を指定する手段を設ける構成としても差
し支えない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】さらに、データのサイズを指定する手段と
して、前記大小指定手段とは別に、所望のデータサイズ
の選択により各行に印字されるデータのサイズを指定す
るサイズ指定手段を備える場合には、サイズ指定手段も
しくは大小指定手段のうちいずれか1の手段を選択し、
大小指定手段が選択された場合に、テープが区画される
様子を表示する構成とすることも可能である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】削除
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】削除
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】削除
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】削除

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字可能幅の異なる印字用テープを収納
    した複数種類のテープカートリッジが交換可能であり、
    該テープカートリッジを装着した状態で該テープカート
    リッジから引き出される前記テープに、複数行の印字が
    可能な印字装置において、 文字,記号あるいは図形等の印字データを入力する印字
    データ入力手段と、 装着されたテープカートリッジの種類を判別するカート
    リッジ判別手段と、 前記印字データを印字する行数を指定する行数指定手段
    と、 前記入力された印字データの印字に関する属性を定義す
    る属性定義手段と、 前記判別されたカートリッジの種類に対して、該指定さ
    れた印字行数および該定義された属性から、前記印字用
    テープへの印字状況を判断する印字状況判断手段と、 該印字状況に基づいて、所定の動作を行なう印字制御手
    段とを備えることを特徴とする印字装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印字装置であって、 印字制御手段は、 印字範囲が印字用テープをはみ出していることを報知す
    る手段、はみ出している部分は削除して印字を行なう手
    段、はみ出さないように縮小して印字する手段、印字範
    囲が印字用テープをはみ出している場合に印字行数の指
    定もしくは印字属性を修正する手段、もしくは該修正を
    促す手段のうち、少なくとも一つを備えた印字装置。
  3. 【請求項3】 属性定義手段により定義される属性が、
    各行に印字する印字データに対する文字の大きさ,書
    体,行間隔,文字間隔のうち、少なくとも一つを含むも
    のである請求項1または2記載の印字装置。
  4. 【請求項4】 行数指定手段によって指定された行数の
    各行に印字される印字データの相対的大小関係を、予め
    用意された選択肢の中から選択可能な大小指定手段を備
    え、 属性定義手段は、該大小指定手段にて指定された相対的
    な大小関係に基づき、各行に印字する文字のドット数を
    定義する請求項1または2記載の印字装置。
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