JPH1099543A - コンピュータ式タイルパズルゲーム装置の制御方法及びタイルパズルゲーム制御プログラムを記憶した媒体 - Google Patents

コンピュータ式タイルパズルゲーム装置の制御方法及びタイルパズルゲーム制御プログラムを記憶した媒体

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JPH1099543A
JPH1099543A JP8281447A JP28144796A JPH1099543A JP H1099543 A JPH1099543 A JP H1099543A JP 8281447 A JP8281447 A JP 8281447A JP 28144796 A JP28144796 A JP 28144796A JP H1099543 A JPH1099543 A JP H1099543A
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tiles
game
click
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Manabu Miki
学 三木
Hikari Miki
光 三木
Sukeichi Miki
弼一 三木
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MIKI AATSU INTERNATL KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンピュータ式タイルパズルゲーム装置の制
御方法において、ポインティング入力装置の操作に連動
したタイルの特別な移動と表示により、並び替える多様
な変化、例えば混沌としたタイルの配置状態から秩序あ
る状態へ替わる面白さと、そのスピーディな並び替えの
楽しさ、表示画面上で美しく大きい画面を与えることを
可能とする。 【解決手段】 表示装置の単一の集合タイル画面30内
に、複数のタイルを位置情報に基づいて配置し、表示さ
せる。2つの任意のタイル31の位置がポインティング
入力装置により指示され、かつクリックされた時、それ
ぞれ第1及び第2のクリックスワップ信号を発生させ
る。そのクリックスワップ信号により、2つのタイルの
位置情報を交換する。これにより、タイルのスワップ移
動制御が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポインティング入
力装置(例えばマウス入力装置など)、表示装置、タイ
マ/カウンタ装置、中央演算装置及びデータを格納する
記憶装置から成り、その表示装置上に描かれた複数のタ
イルを、ポインティング入力装置の指示に従って、ある
状態から次の状態へと並び替えて、この並び替える変化
の状態を楽しみ、かつタイルを動かす回数及び初期状態
から最終状態までの時間を競って遊ぶためのコンピュー
タ式タイルパズルゲーム装置の制御方法及びタイルパズ
ルゲーム制御プログラムを記憶した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タイル状の板を並び替えて楽しむ
コンピュータ式タイルパズルゲーム装置としては、19
世紀の終わりに米国で発明されたタイル状の板を動かす
伝統的な“15パズルゲーム”をコンピュータで模擬し
たものが知られている。図1(A)(B)は、従来のコ
ンピュータ式15タイルパズルゲーム装置の表示装置1
01とその表示画面102と107の一例である。図示
のように、4*4(=16、*は積算記号)個のマス目
のあるタイル集合画面103上に15個の数字の描かれ
たタイル104と一つだけタイルの無いマス目105が
表示装置101に表示されている。図1(A)には、ス
タート画面102が描かれており、各タイルは乱数配置
されており、図1(B)には、タイルが整然と配置され
た最終画面107が描かれている。
【0003】この種のコンピュータ式ゲーム装置におけ
る入力装置としては、表示装置上の表示物体を指示する
ポインティング入力装置が主として用いられる。その代
表的なものとしてマウス入力装置がある。マウス入力装
置はその位置移動検出機能と押しボタンスイッチ(以
下、クリックボタンスイッチといい、ボタンを押すこと
をクリックするという)機能を持つ。そして、マウス入
力装置の位置移動に応じて、表示装置上にマウスポイン
ターなる表示図形(図1の場合は、矢印106)を表示
させ、クリックボタンがクリックされると、マウスポイ
ンター図形の近くにある(すなわち、マウスポインター
の差し示す)図形(図1(A)の場合は、タイル8、図
1(B)の場合は、タイル12)を適当な場所に移動さ
せるように、中央演算装置がマウス入力装置と表示装置
を制御することが周知である。コンピュータ式タイルパ
ズルゲーム装置も、通常、クリックしてタイル図形を移
動させてプレイする。
【0004】上述の15タイルパズルゲーム装置は、ク
リックした時、タイルの無いマス目105に隣接した
左、右、上、下のタイルのみをタイル無しマス目105
の位置に向かって動かすことができるようにコンピュー
タ制御がなされている。スタート画面から最終画面に向
かって、クリックしてタイルをシフト移動させることに
よって、パズルを楽しむものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のタイルパズルゲーム装置は、元来、本物の
板を使用して行われていたものを、コンピュータで模擬
したパズルである。タイル無しマス目に隣接する左、
右、上、下のタイルの中、どれか1個のタイルのみを動
かす。もしも、タイル無しマス目が盤の隅であれば、動
かし得るタイルは2個、盤の端であれば、3個、盤の中
央であれば、4個という動かせる選択肢が少ない。図1
(A)の状態の場合は、“14と4と1”の3個のタイ
ルしか動かせる選択肢がない。そのため、変化に乏し
く、のろのろとしてスピード感の無いゲームとなる。配
列の乱れを解くようなパズルとしては、良いゲームであ
るが、タイル移動の変化や、最終完成図の美しさ、完成
図を作りあげる楽しさ、及びスピードを競うゲームとし
ては、良いゲームとは言えない。このゲームを後述する
他のゲームと区別するために、数字形15パズルゲーム
(略して15ゲーム)と呼ぶこととする。
【0006】最近では、この数字並べタイプの15ゲー
ムを発展させて、タイルが美しい最終完成図の部分破片
のもので、かつタイル破片も多いものも出現している。
これはフラクタルパズルゲーム(Fractal Pu
zzle Game)と呼ぶこともあるが、ここでは、
絵形15パズルデームと呼ぶこととする。しかしなが
ら、このパズルゲーム装置は完成図の美しさは倍加する
ものの、タイル移動の変化は単調であり、完成図を作り
あげる楽しさ、及びスピードを競うゲームとしては、物
足りない。それは、これら15ゲーム及びその発展形の
パズルゲームは、そのルーツに従い、配列の乱れを解く
パズルを主目的としているからである。
【0007】一方、絵の破片から美しい絵を作りあげる
楽しさを追求するパズルゲームとして、ジグソーパズル
ゲームがある。このジグソーパズルのコンピュータ式の
装置は2種類あり、一つは、絵の破片が糸鋸で切断され
た、いわゆるジグソー状のものであり、もう一つは、絵
の破片が多角形(普通は正方形)のものである。
【0008】図2に、後者のコンピュータ式ジグソーパ
ズルゲーム装置の表示装置に表示されたパズル画面を示
す。上記2種類のどちらのタイプにおいても、完成図を
作るキャンバス(盤)の外側に、バラバラの状態(混沌
状態)で絵の破片が置かれている。そのため、これらの
コンピュータ式ジグソーパズル装置においては、表示装
置上で最終完成図を作るキャンバス部分108と絵破片
の置かれる部分109の2つの領域を必要とする。この
ため、最終画面の大きさは、表示装置110の大きさの
半分以上にすることができない。それは、小さな表示装
置しか持てないポケット形コンピュータでジグソーパズ
ルを構成することを困難にしていた。
【0009】また、図2のように、右側の混沌としたタ
イルの集合であるゲームのスタート画面から左側の完成
図キャンバスへクリックしてタイルをドラッグ移動する
必要があるので、この移動に時間がかかり、スピードを
競うゲームとしては欠点となる。2画面を使用せず、は
め込むタイル候補をランダムに抽出するジグソーパズル
の場合でも、マウスをドラッグしながら、正しい位置を
探してタイルを置く(クリックボタンを放す)。マウス
のドラッグは、クリックボタンを押したままマウスを移
動する操作であるので、位置探しには好都合であるが、
リズム感、スピード感に極めて乏しい欠点があった。特
に、最近のゲームでは、1操作毎にボールを投げるよう
なリズム感、スピード感が求められている。
【0010】図2のような、コンピュータ式ジグソーパ
ズルゲーム装置においては、ゲームの始まる前に、右側
のスタート画面は混沌とした状態を作り出すために乱数
配置されている。この状態は、移動されたタイル以外は
初期状態を保持する。図2の状態は、5個のタイルが完
成画面に移り、10個のタイルが初期状態のままで、ス
タート画面に残っている。これは、タイルを並び替える
変化、つまり無秩序から秩序への変化のダイナミズムに
欠ける問題点があった。
【0011】本発明は、上述したような問題点を解決す
るためになされたものであり、新しいポインティング入
力装置の操作と、それに連動したタイルの特別な移動と
表示により、並び替える多様な変化状態の面白さ、例え
ば混沌としたタイルの配置状態から秩序ある状態、すな
わち正しいタイル配置へ替わる面白さと、そのスピーデ
ィな並び替えの楽しさ、及び表示画面上で美しく大きい
画面を与えるコンピュータ式タイルパズルゲーム装置の
制御方法及びその制御プログラムを記憶した媒体を提供
することを目的とする。換言すれば、従来のコンピュー
タ式タイルパズルゲーム装置、すなわち15ゲームタイ
プやジグソーパズルタイプの欠点を克服した、新しい、
より楽しく、面白いコンピュータ式パズルゲーム装置の
制御方法及びその制御プログラムを記憶した媒体を提供
することを目的とする。
【0012】より具体的には、一枚の美しい完成図(最
終秩序図、例えば、美しい絵)を細分割して得られる多
数の部分破片(以下、タイルという)をでたらめにかき
混ぜて出来る混沌とした集合配置状態(以下、無秩序図
ということもある)から、もう一度タイルを並べ替えて
完成図(以下、秩序図ということもある)を作る際に、
新しいクリック操作とタイマ/カウンタを使用して、
(1)同一画面内で、多数のタイルを扱って、(2)1
操作毎(クリック操作の1セット毎)に新しく秩序と無
秩序状態を作りながら、すなわち、ダイナミックで多様
な並べ替え変化状態を作りながら、(3)スピーディ
に、(4)大きく美しい完成図を作ることにより、並べ
替え手数と経過時間を測定して、その値を競うコンピュ
ータ式タイルパズルゲーム装置の制御方法及びその制御
プログラムを記憶した媒体を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、ポインティング入力装置、表示装
置、タイマ/カウンタ装置、中央演算装置及びデータを
格納する記憶装置から成る、プログラムされたコンピュ
ータを用い、その表示装置上に描かれた複数のタイルの
位置を、ポインティング入力装置のクリック操作指示に
従って、ある配置状態から次の配置状態へと並び替え
て、この並び替える変化の状態を楽しみ、あらかじめ決
められた初期状態から最終状態までのタイルを動かす回
数、及び初期状態でのスタート信号発生時から最終状態
での終了信号発生時までの時間とを競って遊ぶためのコ
ンピュータ式タイルパズルゲーム装置において、少なく
とも一種類以上の同一形状の複数のタイルを、表示装置
の単一の画面内に、ある位置情報に基づいて配置し、表
示させる制御ステップと、複数のタイルのうち、2つの
任意のタイルXとYの位置がポインティング入力装置に
よってそれぞれ指示され、かつクリックされた時、それ
ぞれ第1及び第2のクリックスワップ信号を発生させる
制御ステップと、その第1及び第2のクリックスワップ
信号により、タイルXとタイルYの位置情報を交換する
制御ステップと、ある状態の各タイルの位置情報と最終
状態の各タイルの位置情報を比較し、その結果得られる
一致または不一致のタイル位置比較信号を発生し、その
一致数をカウントする制御ステップと、スタート信号発
生時から上記ゲーム終了信号発生時までの時間を計測す
る制御ステップと、ゲームの経過時間、上記クリック回
数、及びタイル位置一致数を記憶する制御ステップと、
上記各タイル位置比較信号がすべて一致した時に、ゲー
ム終了信号を発生する制御ステップとからなるコンピュ
ータ式パズルゲーム装置の制御方法である。
【0014】また、請求項2の発明は、上記請求項1に
記載の構成において、隣り合う複数の各タイルの相対位
置関係を表す情報と最終状態の各タイルの相対位置関係
を表す情報とを比較し、比較して得られる一致又は不一
致のタイル相対位置比較信号を発生させる制御ステップ
と、各タイルの上記相対位置比較信号が一致した時に、
そのタイル位置を最終状態の位置にブロックとして配置
交換する制御ステップとを更に有するものである。
【0015】また、請求項3の発明は、上記請求項1に
記載の構成において、表示の制御ステップは、各タイル
を、M行N列(Mは3以上、Nは4以上の整数である)
の行列状に配列して表示し、上記第1及び第2のクリッ
クスワップ信号を発生させる制御ステップが、クリック
されるタイルXが第1のクリックスワップ信号を発生
し、次にクリックされるタイルYが、Xとの相対的位置
関係が八方桂馬の位置関係の時のみ第2のクリックスワ
ップ信号を発生し、八方桂馬の位置関係にない時は第1
のクリックスワップ信号をキャンセルするものである。
【0016】また、請求項4の発明は、上記請求項1に
記載の構成において、第1及び第2のクリックスワップ
信号を発生させる制御ステップが、位置が交換される2
つのタイルX,Yのうち、一方のタイルXの指定をスタ
ート配置状態の前にあらかじめ特定し、あらかじめ特定
されたタイルXが第1のクリックスワップ信号を発生
し、クリックされるタイルYが第2のクリックスワップ
信号を発生するものである。
【0017】また、請求項5の発明は、請求項3又は請
求項4において、タイルXとタイルYが隣接して位置し
ている際に、はじめにタイルXと桂馬位置関係にあるタ
イルQがタイルXと位置情報を交換し、続いて、タイル
Yと桂馬位置関係にあるタイルRがタイルXと位置情報
を交換し、さらに続いてタイルYがタイルXと位置情報
を交換する、一連の連続した位置情報交換を行う制御ス
テップを有するものである。
【0018】また、請求項6の発明は、表示装置上に描
かれた複数のタイルの位置を、ポインティング入力装置
のクリック操作指示に従って、ある配置状態から次の配
置状態へと並び替えて、この並び替える変化の状態を楽
しみ、あらかじめ決められた初期状態から最終状態まで
のタイルを動かす回数、及び初期状態でのスタート信号
発生時から最終状態での終了信号発生時までの時間とを
競って遊ぶためのコンピュータ式タイルパズルゲーム装
置を制御するためのプログラムを記録した媒体であっ
て、コンピュータに、少なくとも一種類以上の同一形状
の複数のタイルを、表示装置の単一の画面内に、ある位
置情報に基づいて配置し、表示させる手順と、複数のタ
イルのうち、二つの任意のタイルXとYの位置がポイン
ティング入力装置によってそれぞれ指示され、かつクリ
ックされた時、それぞれ第1及び第2のクリックスワッ
プ信号を発生させる手順と、その第1及び第2のクリッ
クスワップ信号により、タイルXとタイルYの位置情報
を交換する手順と、ある状態の各タイルの位置情報と最
終状態の各タイルの位置情報を比較し、その結果得られ
る一致または不一致のタイル位置比較信号を発生し、そ
の一致数をカウントする手順と、スタート信号発生時か
ら上記ゲーム終了信号発生時までの時間を計測する手順
と、ゲームの経過時間、上記クリック回数、及びタイル
位置一致数を記憶する手順と、上記各タイル位置比較信
号がすべて一致した時に、ゲーム終了信号を発生する手
順とを実行させるためのプログラムを記録したものであ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面を参照して説明する。図3は、本発明の一実
施形態に係るコンピュータ式タイルパズルゲーム装置の
ハードウェアシステムのブロック図である。破線で囲ま
れた部分は、中央演算装置1(以下、CPUという)を
含むメイン制御ボード21である。このCPU1には、
バス2を介して、コンピュータシステムの基本システム
プログラムが格納される基本システムロム3(BIOS
ROM)と、内部記憶装置であるDRAM5を制御する
DRAMコントローラ4と、タイマ/カウンタ7を制御
するタイマ/カウンターコントローラ6とが接続されて
いる。また、入力装置であるキーボード9を制御するキ
ーボードI/Oコントローラ8、ポインティング入力装
置であるマウス入力装置11を制御するマウスI/Oコ
ントローラ10、表示装置であるディスプレイ13を制
御するディスプレイコントローラ12がバス2を介して
CPU1に接続されている。
【0020】さらにまた、ハードディスクドライブ15
(HDドライブ)を制御するHDドライブコントローラ
14、フロッピーディスクドライブ17(FDドライ
ブ)を制御するためのFDドライブコントローラ16、
CD−ROMドライブ19を制御するCD−ROMコン
トローラ18、及び、必要ならば、モデムやプリンター
など他の入出力装置を制御するI/Oコントローラ20
がバス2を介してCPU1に接続されている。キーボー
ド9、マウス入力装置11、ディスプレイ13、HDド
ライブ15、FDドライブ17、CD−ROM19は、
メイン制御ボード21上に装着されたコネクタ22,2
3,24,25,26,27を通じて、それぞれキーボ
ードI/Oコントローラ8、マウスI/Oコントローラ
10、ディスプレイコントローラ12、HDドライブコ
ントローラ14、FDドライブコントローラ16、CD
−ROMコントローラ18に接続されている。
【0021】CD−ROMドライブ19において読み取
られるCD−ROM(媒体)、又はFDドライブ17に
おいて読み込み・書き込みされるフロッピーディスク
(媒体)には、コンピュータに後述の各種の手順を実行
させるためのプログラムが記録されており、これら媒体
に記録されたプログラムが装置にインストールされて、
CPU1は所定の制御処理を行う。また、HDドライブ
15やFDドライブ17において読み込み・書き込みさ
れるハードディスクやフロッピーディスク(外部記憶装
置)には、各種データが記憶される。
【0022】図4は、ポインティング入力装置であるマ
ウス入力装置11の外観図である。マウス入力装置11
単体のハードウェア上の特徴はなく、通常の機能を用い
る。マウス入力装置11には、その置かれた平面に接す
るボールの回転を直交するX軸とY軸で検出し、それぞ
れエンコードすることにより位置移動信号、及び、クリ
ックボタンで発生した信号を、マウスI/Oコントロー
ラ10に伝達する機能を有している。クリックボタン2
8(A)と29(B)があるが、左側のクリックボタン
28(A)のみでよいので、以下クリックボタンと言え
ば、クリックボタン28(A)を指すものとする。
【0023】図5は、本発明に係るコンピュータ式タイ
ルパズル装置のゲーム途中の状態を表示したディスプレ
イ13の外観図の一例である。図中、30は本発明の重
要な構成要素である格子状集合タイル画面、31は格子
に嵌め込まれる矩形タイル、32はマウス入力装置11
に連動して表示画面上を移動するポインタ図形である。
33はゲームの進行や条件を指示するツールバーであ
る。ツールバー33において、ゲームボタンは、いくつ
かのゲームの種類の選択を、スタートボタンは、ゲーム
のスタートを、エンドボタンはゲームの終了を、レベル
ボタンは破片タイルの分割数によってゲームの難しさの
選択を、ピクチュアボタンはいくつかの完成図の選択
を、サンプルボタンは集合タイル画面30に完成図の表
示を、マッチボタンは個々のタイルの位置が完成図のタ
イルの位置に一致している状態の表示を、スコアボタン
はゲームのスコア表の表示を、クリックボタン28で実
行するためのものである。
【0024】集合タイル画面30の右横には、クリック
操作回数を表示する操作回数ボックス34、この例では
“3”回、一致タイル数を表示する一致タイルボックス
35、この例では“5”タイル、ゲームの開始時からの
経過時間を表示する経過時間ボックス36、この例で
は、0分45秒がそれぞれ表示されている。ただし、後
述するようにこのクリック操作は、本発明の特別な概念
で、その単位を1スワップ操作と言い、その回数をスワ
ップ回数と言うので、図5の例では操作回数ボックス3
4は、スワップ回数と表示されている。
【0025】本発明は、新しくて面白いタイルパズルゲ
ームを作り出すための“タイルの並べ替え”の新しい制
御方法に関するものである。以下、集合タイル画面30
の中で、クリックボタンによってタイルが並べかえられ
る様子を、図6(A)〜(D)、図7(E)〜(H)の
タイル移動遷移図によって説明する。各図とも(a,
b,c,d)は横の行を指し、(1,2,3,4)は縦
の列を指す。図7(H)は、最終完成図の絵であり、図
6(A)はこの絵を16分割し、その分割された破片タ
イルの位置を乱数化して、でたらめに配置されたスター
ト図である。
【0026】図6(A)において、ポインタ図形32
は、集合タイル画面30の(b行、2列)のタイル位置
上にある。この時、マウス入力装置11のクリックボタ
ン28がクリックされると、そのクリック信号(第1ス
ワップクリック信号とする)は、マウスI/Oコントロ
ーラ10を通じて、CPU1に伝達される。その後、マ
ウス入力装置11が移動され、それに伴い、ポインター
図形32が同一集合タイル画面内の他のタイル位置、例
えば、(a行、3列)上にある時、引き続いてクリック
ボタン28がクリックされると、そのクリック信号(第
2スワップクリック信号とする)が、マウスI/Oコン
トローラ10を通じて、CPU1に伝達される。CPU
1は、インストールされている制御プログラムに従っ
て、これら第1と第2のスワップクリック信号を得て、
b2とa3にあるタイル図形の位置を交換(スワップ)
して、集合タイル画面に表示するようディスプレイコン
トローラ12に信号を与える制御ステップを実行する。
その結果が、(b2、a3)スワップ図として、図6
(B)に示される。この一連の2個のタイル位置交換の
ための制御ステップを、スワップ信号発生、及び、スワ
ップ制御ステップと称し、このマウス操作を、クリック
スワップ操作と称する。特に、上述の2つの連続したク
リック操作によるものを、2クリックスワップ制御ステ
ップ及び2クリックスワップ操作と呼ぶこととする。こ
れは、後述する一度のクリック操作でスワップする1ク
リックスワップ制御ステップ及び1クリックスワップ操
作と区別するためである。
【0027】また、スワップした後、CPU1は、個々
のタイル位置が最終完成図のそれと一致しているかどう
かの判定、一致数カウント測定、及びスワップ回数測定
の制御ステップを実行する。図6(B)の場合は、a3
のタイルが最終完成図のそれと一致しているので、スワ
ップ回数は“1”、一致数は“1”となる。
【0028】図6(C)は、図6(B)上、d2の位置
にポインタ図形32が移され、第1スワップクリック信
号、さらにa2の位置にポインター図形32が移され
て、第2スワップクリック信号を得て、上述と同様な2
クリックスワップ制御ステップにより、d2とa2にあ
るタイル図形の位置を交換(スワップ)して出来た(d
2,a2)スワップ図である。従って、この場合、スタ
ート図からカウントしたスワップ回数は“2”、一致数
は、“2”となる。図6(D)は、図6(C)に続く、
(c3,a1)スワップ図である。スワップ回数は
“3”、一致数は“3”となる。
【0029】上述のようにして、スワップを繰り返し、
スワップ回数と一致数をカウントしながら、最終の美し
い完成画面を作りあげるのが、本発明によるパズルゲー
ムである。最終完成図は、スキャナーや、電子スチルカ
メラ、あるいはコンピュータグラフィックスから、容易
に美しい画面が得られることは、勿論である。また、ゲ
ームのスタート画面は、この美しい完成画面を構成する
多数のタイルの位置を乱数化して配置して作ることは、
コンピュータの手法としてよく知られている。
【0030】本発明に係る新しいタイルパズルゲームの
開始は、図5に示されるツールバー33のスタートボタ
ンがマウス入力装置11のクリックボタン28によって
クリックされると、その信号はマウスI/Oコントロー
ラ10を通じて、バス2を介し、CPU1,及びタイマ
カウンタコントローラ6を通じてタイマ/カウンタ7に
伝達されて始まる。その後、このタイマ/カウンタ7
は、ゲームの経過時間と、上述のスワップ回数、一致数
を計測してデータが、CPU1に伝達され、記憶装置に
記憶される。ゲームの終了は、集合タイル画面30の個
々のタイルの位置が最終画面のそれとすべて一致した時
をもって、終了する。
【0031】このように、本発明のコンピュータ式タイ
ルパズルゲーム装置とその制御方法によれば、同一の集
合タイル画面内の多数のタイルの中から、離れた位置に
ある2個のタイルXとタイルYとを入れ替えるゲームで
あるので、タイル移動の選択肢が、従来の15パズルゲ
ームに比して圧倒的に多く、従って、タイル移動の変化
の面白さ、完成図を作り上げる楽しさ、及びスピードを
競うゲームとして、従来の15パズルゲームよりはるか
に優れている。また、前述の図2に示した従来のジグソ
ーパズルゲーム装置の表示装置110においては、最終
完成図用キャンパス部分108と初期画面用キャンパス
部分109の2つの領域を持っているので、タイルの両
キャンパス間の移動に時間がかかり、2つのキャンパス
分の画面の大きさが必要である。それに比して、本発明
においては、同一の集合タイル画面内でタイルを移動さ
せるので、はるかにスピード感のある、かつ最終画面の
大きい、ポータブルタイプにも適した装置を提供するこ
とができる。
【0032】さらに重要なことは、本発明に係るゲーム
は、混沌とした破片タイルの、いわば無秩序状態から、
正しい位置と図形のタイルを選び、ある秩序状態にタイ
ルを並べかえることが、本質的な面白さである。しか
も、1スワップ操作毎に秩序−無秩序の状態を1つの画
面内に同時に作り出す面白さを持っているのが、大きな
特徴である。
【0033】図6及び図7のタイル状態遷移図を用いて
この秩序−無秩序同時生成の機能を説明する。図6
(D)のタイル図は、(C)図のc3,a1を2クリッ
クスワップしてできる図である。出来上がった集合タイ
ル図の中で、a1部分はa1,a2,a3の3タイルブ
ロックの一部となり、位置もブロック図形も共に最終完
成図と同じである。このブロックは明らかに“秩序”を
生成したことになる。一方、c3の部分は、スワップ前
の(C)図と異なる図形となってしまったので、新たな
混沌である“無秩序”を生成したことになる。
【0034】バラバラになっている破片タイルの集合
(無秩序)から美しい完成図(秩序)を組み立てること
を特徴とする“ジグソーパズル”のようなカテゴリのゲ
ームにおいては、従来、初期状態の時に2つの画面の内
の1つの画面にのみ無秩序状態があった。それに対し
て、本発明に係るCPU制御方法(1つの画面内でのク
リックスワップ制御方法)によれば、1操作ごとに秩序
−無秩序を同時に生成しながら完成図を作り上げるの
で、極めてユニークな面白いゲームを提供することがで
きる。1操作毎に秩序−無秩序状態がダイナミックに変
化するので面白いのである。このように独創的なゲーム
を、第1のスワップゲームとして、ここでは“ホット・
スワップ・ゲーム”と呼ぶこととする。
【0035】さて、次にこのダイナミックな秩序−無秩
序同時生成の概念をより進化させ、“ホット・スワップ
・ゲーム”をさらに改善、変形した新しい第2のスワッ
プゲームと、それを実現するCPU制御方法を、図6及
び図7で説明する。図7(E)は、図6(D)からd1
とd4のタイルを2クリック操作で、2クリックスワッ
プ制御により、得られたものである。図7(E)におい
て、これまで述べたいわゆる秩序部分は、完成図と同一
位置にあるa1,a2,a3のブロックであった。しか
し、d1とd2のペアのタイルブロックは、図7(H)
の最終図におけるd3とd4のペアのタイルブロックと
位置は違うが、同一図形である。第2のスワップゲーム
は、これを“秩序”ブロックとみなす。
【0036】従って、この第2スワップゲームを実現す
るCPU制御方法は、完成図の中の複数のタイルの部分
集合であるブロック(例えば、d3,d4)と同一のブ
ロック(例えば、d1,d2)が、集合タイル画面の中
に有るか否かを検出する制御ステップとその検出信号を
発生する制御ステップを含む。さらに、もしその同一ブ
ロックがあれば、この検出信号により、その位置と最終
完成図の位置とを交換移動(スワップシフト)させる制
御ステップを持つ。図7(F)は、スワップシフトされ
た集合タイル図である。このように、秩序図を作り出す
のは、スワップ操作による人間の意志力であるので、タ
イルの位置が完成図と正確に同一でなくとも、ブロック
の図形が同一であれば、秩序図とみなすことは、大変人
間的であり、秩序−無秩序の変化が激しく、より面白い
ゲームを提供することができる。
【0037】上述の例では、1つのブロックが2つの並
んだタイル、すなわちトランプゲームの1ペアであった
が、3つのタイル(トランプゲームの3カード)であっ
ても、4つのタイルであってもよい。このように第2ス
ワップゲームは、トランプゲームのポーカーを摸して、
ポーカー形スワップゲームと呼ぶこととする。
【0038】これまで説明してきたように、本発明のよ
うなある種の混乱状態(無秩序)にあるタイルを秩序あ
る状態に並び替えて、その操作回数や時間を競争するゲ
ームでは、ゲームを面白くする要素として、(1)並べ
替え得るタイルの選択肢の多さ、(2)並べ替え得るタ
イルの混乱状態の複雑さ、(3)スタートから終了まで
の間のスピード感、及び入力装置(マウスなど)の1操
作毎のリズム感、(4)最終完成図の美しさと大きさ、
(5)パズルを解く(困難を克服する)達成感、が必要
である。
【0039】上の5要素に基づいて、本発明にかかるパ
ズルゲームつまりスワップパズルゲーム(A)と従来の
代表的な2つのゲーム、ジグソーパズルゲーム(B)、
15タイルパズルゲーム(C、以下、15パズルゲーム
という)とを比較すると、(1)のタイル選択肢の多さ
では,スタート時において、スワップゲーム(A)で
は、タイル総数をNとすると、N(N−1)/2、ジグ
ソーパズル(B)では、タイル総数をNとすると、N、
15パズルゲーム(C)では、2から4となり、スワッ
プパズルゲーム(A)が最も多い。(2)のタイルの混
乱状態の複雑さでは、上述したように、乱数発生に加え
て、秩序−無秩序発生機能の故に、混乱度は、スワップ
パズルゲーム(A)が最も高い。ジグソーパズル(B)
の場合、ドラッグ操作を行っているので、(3)のスピ
ード感、特にマウス操作のリズム感が決定的に悪く、救
い難い。15パズルゲーム(C)は隣接する上下左右の
タイルしか動かせないので、スピード感に乏しい。
(4)の画面の美しさと大きさでは、ジグソーパズル
(B)が、2画面使用のため、最も不利であることは言
うまでもない。(5)のパズルを解く達成感について
は、これら3種のゲームの比較は難しい。解くための
“パズル課題”が15パズルゲーム(C)と他のゲーム
(A,B)とでは異なるからである。
【0040】本発明に係る第1と第2のスワップパズル
ゲームは、混乱した多数の破片タイルから正しいタイル
を探し、発見しなければならないという困難が、ジグソ
ーパズルゲーム(B)と共通の“パズル課題”であり、
それをすばやく解決すると、達成感が大きくなる。従っ
て、本発明に係るスワップパズルゲームは、上述したゲ
ームの面白さ5要素のうち、(1)から(4)までのす
べてにおいて、ジグソーパズルゲーム(B)よりも優れ
ているので、はるかに達成感も大きい。
【0041】ところで、15パズルゲーム(C)は、正
しいタイル探し課題の解決の達成感では、他のゲーム
(A),(B)より劣るが、これらとは異なる“パズル
課題”を持っている。それは“タイルの配列の順序の乱
れを解きほどく”というパズル課題である。一般に、コ
ンピュータ式パズルゲーム装置においては、この課題を
解くために最少の手数と時間を競うゲームを提供するよ
うに、CPU制御が行われる。単にコンピュータ化した
だけの15パスルゲーム装置では、順序を正しく並べる
際、左右上下の4つのタイルのみを動かせるルール(す
なわちCPU制御方法)を持たせている。従って、これ
は、配列順序乱れを解くパズルの達成感はあるものの、
タイルの動かし方が単純で、手数があまりにも長過ぎる
ため、最少手数と時間を争うゲームとしては、大変退屈
な、変化やスピード感のないゲームとなる欠点があっ
た。こうしたコンピュータ式15パズルゲーム装置の欠
点を解消した第3のスワップパズルゲームとそのCPU
制御方法を以下に説明する。
【0042】図8はこの第3のスワップゲーム、すなわ
ち八方桂馬形スワップゲームと名付けるゲームのタイル
集合画面37を示す。図8(A)は最終完成状態を、
(B)はスタート状態を示す。説明を容易にするため、
タイルには番号が付けられ、5行5列の25個のタイル
が集められている。前述したように、第1、第2のゲー
ムの場合は、スワップすべき2つのタイル(X,Y)の
組み合わせは完全に任意である。しかし、この第3のス
ワップゲームのコンピュータ式タイルパズルゲーム装置
では、スワップすべき2つのタイル(X,Y)は、いわ
ゆる八方桂馬の位置関係に限られるようCPU制御され
ている。
【0043】例えば、図8(A)では、タイル集合画面
37の中央位置にあるタイル13(c3)は、タイル2
(a2),タイル6(b1)、タイル16(d1),タ
イル22(e2),タイル24(e4),タイル20
(d5)、タイル10(b5)、タイル4(a4)の8
個のタイルに限り、スワップできる。この八方桂馬の位
置にある任意のタイルの位置のスワップを、以後、八方
桂馬スワップといい、そのスワップを行わせるCPU制
御を、八方桂馬制御スワップ制御という。
【0044】最終完成図(A)から、八方桂馬の位置関
係にある任意の2つのタイル(X,Y)をアトランダム
にスワップを繰り返すとスタート図(B)を生成でき
る。逆に、この配列の複雑に乱れたスタート図から、八
方桂馬スワップの繰り返しにより、いかに最少手順、最
短時間で、最終完成図に到達できるかを競うのが、この
第3のスワップゲーム、すなわち八方桂馬スワップゲー
ムである。八方桂馬位置のスワップは、ねじれ現象と変
化とスピード感を伴う。従って、このゲームは、いわば
“もつれた糸ほどき”とも言うべき難しい“パズル課
題”を持ち、ゲームとしての達成感は、15パズルゲー
ムと比べてはるかに大きく、かつ変化やスピード感ある
ものである。
【0045】この八方桂馬スワップゲームは、3行4列
の12個以上のタイルの集合であれば可能である。図9
(A)(B)は、それぞれ、4行4列のタイル集合での
タイル移動の手順数を、15パズルゲームと八方桂馬ス
ワップゲームとを比較して示す図である。タイル集合画
面において、d行4列にあるタイルが(a,b,c,
d)行と(1,2,3,4)列の15の各タイル位置ま
で移動するのに必要な手順数(スワップゲームではスワ
ップ数)を示している。図9(A)の15パズルゲーム
においては、d行4列にあるタイルがa行1列の位置ま
で移動するには、18手必要である。図9(B)の八方
桂馬スワップゲームにおいては、d行4列にあるタイル
がa行1列の位置に移動するには2スワップ、c行3列
の位置に移動するには4スワップでよく、図9(A)の
場合にに比べて、遠くの位置に移動する時に早く、近く
の位置に移動する時に手数がかかる、といった変化のあ
るタイル移動をする。これにより、八方桂馬スワップゲ
ームが、ダイナミックな変化やスピード感あるゲームと
なることが容易に理解できる。
【0046】以上、第1、第2及び第3のスワップゲー
ムの面白さと、それらを生成するコンピュータ制御方法
を説明してきたが、いずれもスワップすべき2つのタイ
ル(X,Y)は任意であった。しかし、一方のタイル指
定をゲームが始まる前に、あらかじめ固定しておいて
も、また、そのあらかじめ固定のタイルを表示しない
“ブラインド(blind)”であっても構わない。こ
れは、いわゆる“パズル課題”の困難さのレベルを上げ
る一つの方法である。
【0047】この場合には、CPU制御方法は前述の2
クリックスワップ制御方法でなく、1クリックスワップ
制御方法が採用される。1クリックスワップ制御方法で
は、交換すべき2つのタイルXとYのうち、Xはゲーム
を始める前に、あらかじめランダムに決めておくので、
第1のクリック操作は省略される。タイルYの表示図形
の上に、マウスポインタ図形32が来るように、マウス
11が動かされ、クリックボタン28(A)がクリック
されると、このクリック信号1つで、タイルXとYの位
置をスワップするように、CPU制御ステップが実行さ
れる。
【0048】また、これまでの説明では、ゲーム開始直
前のタイルの無秩序状態は、CPU制御のプログラムと
して乱数発生ステップによって生成されるとしてきた。
しかし、本発明のスワップ制御によれば、ゲーム開始後
の1操作毎に秩序−無秩序を同時に発生させることがで
きるので、必ずしも乱数発生ステップを必要としない。
むしろ、1ゲーム毎の乱数発生により、初期状態が異な
る場合には、ゲームの公平さが失われることもある。そ
のために、図10のように、乱数発生を使用しないタイ
ル集合画面のスタート図を使用することもある。この場
合、タイルは1から順に右回りで中心に向かうよう配置
されている。
【0049】さらにまた、上述の例で、スワップすべき
2つのタイルXとYを指示するポインティング入力装置
として、マウス入力装置を使用して説明をしたが、トラ
ックボール入力装置やペン入力装置、又は、タッチパネ
ル入力装置であっても構わないことは勿論である。ま
た、タイル形状、集合タイル画面が共に正方形の場合を
説明してきたが、1つの集合タイル画面に、単一の種類
である必要はないが、同一の形状のタイルが複数あれば
よく、そのタイルもタイル集合画面も共に多角形でも曲
線形でも構わない。但し、第3のスワップゲーム(八方
桂馬スワップゲーム)では、3行4列以上の行列形にタ
イルが配置されることが必要である。
【0050】しかしながら、この第3のスワップゲーム
(八方桂馬スワップゲーム)を上述の1クリック操作で
行うと、5行5列以上のタイル配置が必要であり、さら
に1クリック操作と2クリック操作では、ゲームのリズ
ム感、スピード感がこれまでのゲームとかなり異なる。
従来のゲームのタイル移動に良く使われるドラッグ操作
に比べると、2クリック操作や1クリック操作の方がリ
ズム感が良いのはもちろんであるが、特に予め固定のタ
イルが“ブラインド(blind)”であり、八方桂馬
の位置にあるタイルを1クリックでスワップすること
は、あたかも“穴(hole)”に向かって八方からボ
ウルを投げ込む新しい一種の“玉入れげーム”となる。
しかも上述のように一段と高い“パズル課題”を提供す
るゲームでもある。従って、これを第4のゲームとして
“穴八方ゲーム”又は“Hole−in−8game”
と名付ける。
【0051】図11(A)は5行5列白黒2色タイル配
置形の穴八方ゲームの最終完成図であり、図11(B)
はそのスタート図である。いずれもc行3列の位置がタ
イルのない枡目(ブラインダまたは穴と呼ぶ)で網かけ
で図示されている。この穴に向かって八方の桂馬位置か
ら、1クリック操作でボールを投げるようにタイルを移
動させながらスタート図から最終完成図に到達させるゲ
ームであり、その手数や経過時間を競うゲームである。
このような穴八方ゲームは、15ゲームに比べるとはる
かに難しい“パズル課題”を提供するので、ゲームプレ
イヤーにこのパズルが解答可能であることを示す“解答
操作手順”を示す必要がある。この解答手順は、スター
ト図から最終完成図までの各クリック操作毎の各図をス
タートクリックを押すと自動的に表示するいわゆる“全
自動プレー”する方法がある。しかし、この方法は時間
がかかる難点がある。パズルを解く原理のみを表示すれ
ば(部分自動プレー)、便利であるし、またこの解答原
理手順は全自動プレーの中にも必ず使用される。
【0052】以下、これら自動プレーのための解答原理
手順を説明する。この解答原理手段は、本発明者らによ
って見出だしたものである。これは、「もし、穴の上下
左右に隣接するタイルを穴に向かって移動させ、移動す
る過程で動かされた他のタイルが元の位置に復元できれ
ば、結果的に15ゲームと同じタイル移動方法となり、
15ゲームと同様にタイルの再配置が可能である。」手
順である。このような隣接穴への移動経路は、図12
(A)〜(F)まで6種類あり、実線経路と点線経路は
上下対称であるから合計12経路がある。図中、5行
(上からa,b,c,d,e)、6列(左から1、2、
3、4、5、6)のタイル配置において、(c,4)に
あるタイルSが(c,3)にある穴Hに桂馬飛びで移動
する経路を実線と点線の矢印で示している。このタイル
Sが実線で移動する場合、「他のタイルの移動を伴い、
かつタイルSの移動後も他のタイルを元の位置へ復元す
るための一連のタイル移動プロセス」を上の6種類のタ
イルS移動実線経路の各々に対応して、図13(A)〜
(F)に示している。
【0053】図13(A)〜(F)において、円で囲ま
れた番号にあるタイルが矢印のある位置へ移動すること
を示すが、この番号は手順番号でもある。いずれも11
手(11クリック)でタイルSの隣接の穴への移動プロ
セス(以下隣接穴移動プロセスという)が完了する。し
かも、この11クリックスワップの中、少なくとも「最
初のクリックで、穴Hと桂馬の位置にあるタイルQを穴
Hの位置に移動させ(図中番号1)、続いて第2クリッ
クで、タイルSと桂馬の位置にあるタイルRをタイルQ
の移動後の穴に移動させ(図中番号2)、第3のクリッ
クでタイルSをタイルRの移動後の穴に移動させる(図
中番号3)。」のプロセスが必要条件である。この隣接
穴移動プロセスは“自動プレーボタン”がクリックされ
て動く自動プレーだけでなく、ゲームの途中“隣接穴移
動ボタン”がクリックされて使用されると、手数や時間
を大幅に短縮することができ、さらにリズム感やスピー
ド感を向上されることも可能である。
【0054】上述した第1、第2、第3及び第4のスワ
ップゲームをCPU1により実行するために必要なプロ
グラムは、上述した通り、CD−ROMやフロッピーデ
ィスク等の記録媒体に格納されたプログラムをコンピュ
ータに読み込ませることで提供される。同プログラム
は、図14に示したような制御手順の内容から構成され
る。
【0055】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
コンピュータ式タイルパズルゲーム装置の制御方法によ
れば、1つの集合タイル画面内においてポインティング
入力装置のクリック操作により、新しく秩序と無秩序を
作りながら、ダイナミックなタイルの並べ替え変化(ク
リックスワップ制御)が実行されるので、(1)並べ替
え得るタイルの選択肢の多さ、(2)並べ替え得るタイ
ルの混乱状態の複雑さ、(3)スタートから終了までの
間のスピード感及びクリック操作毎のリズム感、(4)
最終完成図の美しさと大きさ、(5)パズルを解く(困
難を克服する)達成感、などの点で極めて優れた、無秩
序状態から秩序状態へ並び替えて手数と時間を競うため
の大変ユニークで面白いゲームを生成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)(B)は、従来のコンピュータ式15タ
イルパズルゲーム装置の表示装置とその表示画面を示す
図である。
【図2】従来のコンピュータ式ジグソーパズルゲーム装
置の表示装置に表示されたパズル画面を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るコンピュータ式タイ
ルパズルゲーム装置のハードウェアシステムのブロック
図である。
【図4】マウス入力装置の外観図である。
【図5】本装置のゲーム途中の状態を表示したディスプ
レイの外観図である。
【図6】タイルが移動する遷移図である。
【図7】タイルが移動する遷移図である。
【図8】(A)は第3のスワップゲームすなわち八方桂
馬形スワップゲームのタイル集合画面の最終完成状態を
示す図、(B)は同タイル集合画面のスタート状態を示
す図である。
【図9】(A)は15パズルゲームのタイル移動の手順
数を、(B)は八方桂馬スワップゲームのタイル移動の
手順数を示す図である。
【図10】乱数発生を使用しない集合画面のスタート図
である。
【図11】(A)は第4のスワップゲーム(穴八方スワ
ップゲーム)の最終完成図、(B)は同ゲームのスター
ト図である。
【図12】(A)から(F)はタイル移動の6種類12
個の経路図である。
【図13】(A)から(F)はタイルSが隣接の穴へ移
動する際の6種類のタイル移動プロセス図である。
【図14】プログラムを構成する制御手順の内容を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1 中央演算装置(CPU) 5 DRAM(内部記憶装置) 7 タイマ/カウンタ 11 マウス入力装置(ポインティング入力装置) 13 ディスプレイ(表示装置) 15 ハードディスクドライブ 17 フロッピーディスクドライブ 19 CD−ROMドライブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポインティング入力装置、表示装置、タ
    イマ/カウンタ装置、中央演算装置及びデータを格納す
    る記憶装置から成る、プログラムされたコンピュータを
    用い、その表示装置上に描かれた複数のタイルの位置
    を、ポインティング入力装置のクリック操作指示に従っ
    て、ある配置状態から次の配置状態へと並び替えて、こ
    の並び替える変化の状態を楽しみ、あらかじめ決められ
    た初期状態から最終状態までのタイルを動かす回数、及
    び初期状態でのスタート信号発生時から最終状態での終
    了信号発生時までの時間とを競って遊ぶためのコンピュ
    ータ式タイルパズルゲーム装置において、 少なくとも一種類以上の同一形状の複数のタイルを、表
    示装置の単一の画面内に、ある位置情報に基づいて配置
    し、表示させる制御ステップと、 複数のタイルのうち、2つの任意のタイルXとYの位置
    がポインティング入力装置によってそれぞれ指示され、
    かつクリックされた時、それぞれ第1及び第2のクリッ
    クスワップ信号を発生させる制御ステップと、 その第1及び第2のクリックスワップ信号により、タイ
    ルXとタイルYの位置情報を交換する制御ステップと、 ある状態の各タイルの位置情報と最終状態の各タイルの
    位置情報を比較し、その結果得られる一致または不一致
    のタイル位置比較信号を発生し、その一致数をカウント
    する制御ステップと、 スタート信号発生時から上記ゲーム終了信号発生時まで
    の時間を計測する制御ステップと、 ゲームの経過時間、上記クリック回数、及びタイル位置
    一致数を記憶する制御ステップと、 上記各タイル位置比較信号がすべて一致した時に、ゲー
    ム終了信号を発生する制御ステップとからなるコンピュ
    ータ式タイルパズルゲーム装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 隣り合う複数の各タイルの相対位置関係
    を表す情報と最終状態の各タイルの相対位置関係を表す
    情報とを比較し、比較して得られる一致又は不一致のタ
    イル相対位置比較信号を発生させる制御ステップと、 各タイルの上記相対位置比較信号が一致した時に、その
    タイル位置を最終状態の位置にブロックとして配置交換
    する制御ステップとを更に有する請求項1記載のコンピ
    ュータ式タイルパズルゲーム装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 上記表示の制御ステップは、各タイル
    を、M行N列(Mは3以上、Nは4以上の整数である)
    の行列状に配列して表示し、 上記第1及び第2のクリックスワップ信号を発生させる
    制御ステップは、クリックされるタイルXが第1のクリ
    ックスワップ信号を発生し、次にクリックされるタイル
    Yが、Xとの相対的位置関係が八方桂馬の位置関係の時
    のみ第2のクリックスワップ信号を発生し、八方桂馬の
    位置関係にない時は第1のクリックスワップ信号をキャ
    ンセルするものである請求項1記載のコンピュータ式タ
    イルパズルゲーム装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 上記第1及び第2のクリックスワップ信
    号を発生させる制御ステップは、位置が交換される2つ
    のタイルX,Yのうち、一方のタイルXの指定をスター
    ト配置状態の前にあらかじめ特定し、あらかじめ特定さ
    れたタイルXが第1のクリックスワップ信号を発生し、
    クリックされるタイルYが第2のクリックスワップ信号
    を発生するものである請求項1記載のコンピュータ式タ
    イルパズルゲーム装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4において、タイル
    XとタイルYが隣接して位置している際に、はじめにタ
    イルXと桂馬位置関係にあるタイルQがタイルXと位置
    情報を交換し、続いて、タイルYと桂馬位置関係にある
    タイルRがタイルXと位置情報を交換し、さらに続いて
    タイルYがタイルXと位置情報を交換する、一連の連続
    した位置情報交換を行う制御ステップを有するコンピュ
    ータ式タイルパズルゲーム装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 表示装置上に描かれた複数のタイルの位
    置を、ポインティング入力装置のクリック操作指示に従
    って、ある配置状態から次の配置状態へと並び替えて、
    この並び替える変化の状態を楽しみ、あらかじめ決めら
    れた初期状態から最終状態までのタイルを動かす回数、
    及び初期状態でのスタート信号発生時から最終状態での
    終了信号発生時までの時間とを競って遊ぶためのコンピ
    ュータ式タイルパズルゲーム装置を制御するためのプロ
    グラムを記録した媒体であって、 コンピュータに、 少なくとも一種類以上の同一形状の複数のタイルを、表
    示装置の単一の画面内に、ある位置情報に基づいて配置
    し、表示させる手順と、 複数のタイルのうち、二つの任意のタイルXとYの位置
    がポインティング入力装置によってそれぞれ指示され、
    かつクリックされた時、それぞれ第1及び第2のクリッ
    クスワップ信号を発生させる手順と、 その第1及び第2のクリックスワップ信号により、タイ
    ルXとタイルYの位置情報を交換する手順と、 ある状態の各タイルの位置情報と最終状態の各タイルの
    位置情報を比較し、その結果得られる一致または不一致
    のタイル位置比較信号を発生し、その一致数をカウント
    する手順と、 スタート信号発生時から上記ゲーム終了信号発生時まで
    の時間を計測する手順と、 ゲームの経過時間、上記クリック回数、及びタイル位置
    一致数を記憶する手順と、 上記各タイル位置比較信号がすべて一致した時に、ゲー
    ム終了信号を発生する手順とを実行させるためのプログ
    ラムを記録した媒体。
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