JPH1098422A - 送信ダイバーシチ装置 - Google Patents

送信ダイバーシチ装置

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Publication number
JPH1098422A
JPH1098422A JP8249582A JP24958296A JPH1098422A JP H1098422 A JPH1098422 A JP H1098422A JP 8249582 A JP8249582 A JP 8249582A JP 24958296 A JP24958296 A JP 24958296A JP H1098422 A JPH1098422 A JP H1098422A
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JP
Japan
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antenna
carriers
carrier
antennas
signal strength
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Application number
JP8249582A
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English (en)
Inventor
Mikio Kuwabara
幹夫 桑原
Kazutoshi Higuchi
和俊 樋口
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチキャリヤを送信ダイバーシチにて輻射
する場合に、1つのアンテナへのキャリヤ集中を防ぎ、
均等に配分することによりキャリヤ合成における合成損
を削減する。 【解決手段】 キャリヤ毎に受信時の全アンテナに関す
るRSSIをしきい値と比較し(48)、全てのRSSIがしきい値
を上回る場合にはアンテナ選択権を剥奪する(49)。さら
に、キャリヤの不足するアンテナに関して各キャリヤの
RSSIを全て調査し、キャリヤ過剰なアンテナを選択した
キャリヤのうちRSSIが最大のものをキャリヤ不足のアン
テナに移す(54)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信の基地局
等、他の複数の無線通信と同時に通信を行う無線通信機
の送信ダイバーシチに関するもので、特に各キャリヤを
個別増幅した後に合成してマルチキャリヤを1つのアン
テナ同時に送信する無線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のキャリヤを同時に送信する基地局
装置では、マルチキャリヤを電力増幅器により増幅しな
ければならないが、周波数の異なる複数のキャリヤを共
通増幅すると、電力増幅器の非線形歪みから相互変調波
が生じ、スプリアスがアンテナから輻射されてしまう。
他方、相互変調をさける為、各キャリヤを増幅してから
合成する方法も従来技術として開発されている。しかし
ながら各キャリヤの周波数が時間的に変化することによ
る効率の低下が生じていた。例えば周波数チャネルをい
くつも持ち、更に時分割多重で複数のチャネルを持たせ
たシステムでは、キャリヤ周波数が頻繁に変化するた
め、合成器としてハイブリッド回路を用いる方法が一般
的であるが、2のN乗数のキャリヤを合成するには3N
dBの合成損失が原理的に生じ、効率の低下を招いてい
た。
【0003】ところで同一周波数を時分割で送信/受信
を行うTDD方式を採用するシステムでは送信ダイバー
シチが可能なことから、基地局側で受信ダイバーシチと
送信ダイバーシチを行うことで、端末側での装置規模を
軽減することができる。こうした送受信ダイバーシチシ
ステムにマルチキャリヤ送信を適用すると、各キャリヤ
が個別にアンテナを選択する結果、両アンテナから電波
が輻射される。個別増幅後キャリヤ合成を行う場合には
各アンテナに合成器が必要となり、キャリヤ数が2のN
乗であるマルチキャリヤ基地局では各アンテナ前段で合
成損3NdBが生じ、電力増幅器はその劣化分を補うため
に増幅器の出力をあげる必要があった。
【0004】また、N個のキャリヤをM本のアンテナか
ら輻射しようとした場合、N×Mのスイッチングが必要
となる。電力増幅器の後段でこのようなスイッチングを
行うとスイッチによる損失が生じ、その劣化分を補うた
めに増幅器の出力をあげる必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにマルチキ
ャリヤ対応の基地局において送信ダイバーシチを行う場
合には、各アンテナ枝に対し全キャリヤを合成する場合
に備えて合成回路を設計する必要があり、製作コストの
上昇及び電力増幅器の効率低下による不要な発熱の増大
を招いていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、送信ダイバ
ーシチ時のアンテナ選択において、キャリヤが各アンテ
ナに均等に振り分けられるように分配することにより解
決される。これにより、各合成器に要求されるキャリヤ
合成数は、全キャリア数をアンテナ本数で割った商とな
り、小さくできる。また、これに伴い合成損失も低下さ
せることができる。この結果コストの上昇及び合成損に
よる不要な発熱の増大を低減することができる。
【0007】具体的には、複数の無線通信機と相異なる
N波のキャリヤ周波数を使用してマルチキャリヤ無線通
信を行う送信ダイバーシチ装置において、M本のアンテ
ナと、アンテナで受信した受信信号をN波のキャリヤ周
波数に分波して復調し、N波の各キャリヤ周波数につい
て平均信号強度レベル(RSSI)を測定する復調回路と、
復調回路より得られたM本の各アンテナについてのN波
の各キャリヤ周波数の平均信号強度レベルから、N回線
分の送信データをM本のアンテナのいずれから送出する
か決定するダイバーシチ回路と、ダイバーシチ回路の決
定に基づき、(N/M)回線分の送信データを合成し、
アンテナに出力する合成回路とを有することを特徴とす
る送信ダイバーシチ装置により課題を解決できる。
【0008】特にダイバーシチ回路は、N波のキャリア
周波数のそれぞれについてM本のアンテナのすべてに対
する信号強度レベルと固有のしきい値とを比較し、アン
テナすべてに対する信号強度レベルが固有のしきい値よ
りも高い場合には、そのキャリア周波数のアンテナ選択
権を剥奪する、また、アンテナすべてに対する信号強度
レベルが固有のしきい値より低いキャリヤ周波数につい
ては、その信号強度レベルが最も高いアンテナに仮配置
し、一のアンテナに(N/M)より大の数のキャリヤ周
波数が仮配置された場合には、上記一のアンテナに仮配
置されたキャリヤ周波数のうち、その信号強度レベルが
最も高いものからアンテナ選択権を剥奪することによ
り、上記N回線分の送信データを上記M本のアンテナに
対して均等に配置するよう送信ダイバーシチを制御する
ことにより課題を解決できる。
【0009】また、TDMA通信では通常ディジタル信号が
送出されるが、本構成では、アナログ信号に変換する変
調の前段では、まだディジタル信号のままであるから、
スイッチしてRFユニットを選択する回路は簡易且つ小
型に作成することができるという利点もある。
【0010】また、上記解決手段において、しきい値を
設けず、一旦受信時の平均信号強度(RSSI)に基づいて
最も平均信号強度(RSSI)の大きいアンテナを送信アン
テナとして仮決定し、その結果、キャリヤ数が全キャリ
ヤ数をアンテナ数で割った値Wよりも小さいアンテナ甲
に関しては、アンテナ甲の全キャリヤに対する受信時平
均信号強度(RSSI)を比較し、比較した平均信号強度
(RSSI)の内、最も高い平均信号強度(RSSI)を持ち、
且つ他のアンテナ乙に関する平均信号強度(RSSI)の値
の方が値が大きいためにアンテナ乙を選択しており、且
つその選択したアンテナ乙のキャリヤ数が全キャリヤ数
をアンテナ数で割った値Wよりも多い、キャリヤAを探
し、キャリヤAのアンテナ選択権を剥奪してキャリヤ数
が不足していたアンテナ甲に配置変換するという一連の
手続きをキャリヤ数の不足するアンテナ全てに対して行
い、キャリヤ数が全てのアンテナに関して均等になるよ
う送信ダイバーシチを制御することで課題を解決でき
る。
【0011】本発明の効果を理解しやすいよう例として
2アンテナの場合を考えてみると、ダイバーシチが最も
有効に働くのは、2つの受信信号レベルの片方が低く
て、もう片方が低くない場合である。両方のアンテナの
受信レベルがほぼ同じ場合や、両方のアンテナの受信レ
ベルが共に高い場合にはダイバーシチ効果は殆ど生じな
い。基地局を考えた場合、通信相手の端末は空間的に広
く分布する。これらの端末のうち、基地局の近くにいる
端末に対しては伝搬損が小さいためダイバーシチを働か
さなくても所望の通信品質を保つことができる。一方、
遠方の端末は伝搬損が大きく積極的にダイバーシチを使
用しなければ、所望の通信品質を満足することができな
い。
【0012】端末の空間的分布は通信端末数の増加と共
にセル内で均等化されるため、基地局の近傍にありダイ
バーシチが不要な端末が確率的に存在する。このような
端末からはアンテナの選択権をなくすことができる。こ
の場合でも通信品質の劣化は規格内に収めることができ
る。一方、アンテナの選択権をなくすことができるとい
うことは、1つのアンテナから出すキャリヤ数の自由度
が上がることに他ならないから1つのアンテナへのキャ
リヤ集中を抑圧できることになる。
【0013】しかし、さらにアンテナ選択権を剥奪され
たキャリヤを再配置しても各アンテナのキャリヤ数が均
等にならない場合も生じうる。この時は、キャリア数の
過剰なアンテナから不足しているアンテナに一部のキャ
リヤを配置転換する必要がある。具体的には、全キャリ
ヤに対する受信時RSSIを比較する。キャリヤ数が過剰な
(全キャリヤ数をアンテナ数で割った値Wよりも多い)
アンテナ乙からRSSIの値が最大であるキャリヤAを探
す。そして、キャリヤAのアンテナ選択権を剥奪してキ
ャリヤ数が不足していた(全キャリヤ数をアンテナ数で
割った値Wよりも少ない)アンテナ甲に配置変換する。
この一連の手続きをキャリヤ数の不足するアンテナ全て
に対して行い、キャリヤ数が全てのアンテナに関して均
等になるよう送信ダイバーシチを制御する。
【0014】この操作により各アンテナ毎のキャリヤ数
は一定値にすることができる。このときキャリヤ数の不
足していたアンテナに移されたキャリヤAは受信レベル
が下がるため、通信品質が劣化する。しかし、もっとも
RSSIの大きなキャリヤが選択されているため、ダイバー
シチ効果が生じ、キャリヤ再分配によるダイバーシチ効
果の劣化は最小限に抑えることが可能となる。
【0015】また、他の解決手段では、上述の解決手段
のようにしきい値を設けず、一旦受信時のRSSI信号に基
づいて最もRSSI信号の大きいアンテナを送信アンテナと
して仮決定し、その結果、キャリヤ数が全キャリヤ数を
アンテナ数で割った値Wよりも小さいアンテナ甲に関し
ては、アンテナ甲の全キャリヤに対する受信時RSSIを比
較し、比較したRSSIの内、最も高いRSSIを持ち、且つ他
のアンテナ乙に関するRSSIの値の方が値が大きいために
アンテナ乙を選択しており、且つその選択したアンテナ
乙のキャリヤ数が全キャリヤ数をアンテナ数で割った値
Wよりも多いキャリヤAを探し、キャリヤAのアンテナ選
択権を剥奪してキャリヤ数が不足していたアンテナ甲に
配置変換するという一連の手続きをキャリヤ数の不足す
るアンテナ全てに対して行い、キャリヤ数が全てのアン
テナに関して均等になるよう送信ダイバーシチを制御す
る。この操作により各アンテナ毎のキャリヤ数は一定値
に保つことができる。この時キャリヤ数の不足していた
アンテナに移されたキャリヤは受信レベルが下がるた
め、通信品質が劣化する。しかし、この場合も、最もRS
SIが大きなキャリヤが移されるため、ダイバーシチ効果
の劣化は最小限に抑えられる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明からなる1実施例を図1、
図2、図4、図5、図6、図7を用いて説明する。図1
は本発明からなる実施例の構成を示す構成図、図2は本
発明からなる実施例のダイバーシチ回路1の制御方法を
示すフローチャート、図4は従来技術におけるダイバー
シチ回路1の制御方法を示すフローチャート、図5は従
来技術において、アンテナ数2、キャリヤ数4の場合の
1アンテナに集まるキャリヤ数とその確率を示す図、図
6は円形のセルを仮定した場合の本発明からなる実施例
の効果をしめすビット誤り率の通信機間距離特性図、図
7は従来技術における構成を示す図である。
【0017】本実施例では4キャリヤ、アンテナ数2の
場合を例にとり説明する。図1において、送信データ生
成手段6は最大4チャネル分のデータを同時に発生す
る。発生したデータは変調器2〜5に送られ変調され
る。この変調信号波は、電力増幅器9〜12により増幅
された後、合成回路7、8により合成信号波になり、送
受信を切り替えるスイッチ17、18を経由後、アンテ
ナ13、14から輻射される。受信時にはアンテナ1
3、14が受信した受信信号は、スイッチ17、18を
経由してそれぞれ低雑音増幅器19、20により増幅さ
れる。増幅後、分波回路15、16によりキャリア数分
(4系)に分波される。分波された信号はそれぞれ復調
回路21、22で復調される。これらによりそれぞれの
アンテナについて、各キャリヤの受信レベルに対応する
RSSI0、RSSI1が測定され、ダイバーシチ回路1の判定用
に利用される。RSSI0及びRSSI1は各々4キャリヤ分、合
計8つのRSSI信号からなる。ダイバーシチ回路1は、RS
SI0及びRSSI1から、送信データ生成手段6により生成さ
れたデータをどちらのアンテナから送出するかを決定
し、送信データ生成手段6に決定結果を送る。送信デー
タ生成手段6では得られた決定結果に従って、所望の変
調手段に対してデータを送る。
【0018】図7に従来技術の構成を、図4に従来技術
の送信アンテナ選択アルゴリズムを示す。従来技術では
各キャリヤについて、受信時の2つのアンテナに関する
RSSIを比較し、RSSIの大きなアンテナを送信時のダイバ
ーシチ枝に決定していた。ところが例えばキャリヤ数が
4波の場合では、図5に示すように1/16の確率で4
キャリヤが片側のアンテナに集中する。このため合成回
路7、8は4キャリヤに対応できるように回路設計する
必要がある。図7をみればわかるように電力増幅器9〜
12の出力は、交換機64に入力され、所望のアンテナ
側の合成回路7、8に接続される。従来技術では、RSSI
の比較だけでアンテナ枝を決定するために上述のような
キャリヤの偏りが生じる。そのため同時に4キャリヤの
合成ができるように、合成回路7、8にはそれぞれ4線
の入力線が必要となる。ここでTDMA通信の場合、各スロ
ットごとに異なる周波数のキャリヤを合成しなければな
らないことから、合成回路には一般にハイブリッド回路
が用いられる。しかしながらハイブリッド回路で2のN
乗個のキャリヤを合成する場合には、合成損失3NdBが
必ず生じる。このため効率が低下し、回路規模やコスト
の増大を招いていた。
【0019】一方、本発明からなる実施例の送信アンテ
ナは図2に示すアルゴリズムにより決定される。あるキ
ャリヤに対し、全てのアンテナについての受信時のRSSI
と予め決められたしきい値とを比較する(ステップ4
8)。全てRSSIがしきい値より大きい値の場合、どのア
ンテナで受信しても通話品質は良好であると判断し、ア
ンテナの選択権を剥奪する(ステップ49)。1つでも
RSSIがしきい値に満たない場合は、アンテナの選択権を
与え、ダイバーシチ枝を仮決定する(ステップ50)。
この操作を全てのキャリヤに関して行う(ステップ5
1)。選択権の剥奪されたキャリヤは、どのアンテナか
ら輻射されても通話品質は規定値を満足するものである
から、全キャリヤ数をアンテナ総数で割った値をWとす
ると、1つのアンテナから輻射されるキャリヤ数がWに
満たないアンテナに選択権の剥奪されたキャリヤを配置
するよう仮決定する(ステップ52)。これにより各ア
ンテナのキャリヤ数は均等に近づくよう制御される。
【0020】全てのキャリヤに関して送信するアンテナ
を仮決定した後、各アンテナのキャリヤを調べ、全キャ
リヤ数をアンテナ総数で割った値Wと比較し、キャリヤ
数が不足しているアンテナを探す(ステップ53)。次
にキャリヤ数が不足している各アンテナ、例えばその1
つをアンテナAとすると、アンテナAに関する全キャリヤ
のRSSIを調べ、仮決定ではキャリヤ数が過剰なアンテナ
を選択したキャリヤの中で最もRSSIが大きな値をもつキ
ャリヤのアンテナ選択権を剥奪し、キャリヤのアンテナ
Aに移す(ステップ54)。この操作によりキャリヤ数
の不足していたアンテナはキャリヤ数が増加し、キャリ
ヤ数が過剰であったアンテナはキャリヤ数が減少するこ
とから、キャリヤ数は均等な値Wに近づいていく。全て
のアンテナに関してキャリヤ数がWになっているかを調
査している為(ステップ53)、キャリヤ数は必ず均等
値Wに等しくなる。
【0021】本実施例ではしきい値判定でダイバーシチ
効果があると判断されたキャリヤについてもキャリヤ数
を一定値Wに保つために、強制的にアンテナの変更が行
われるため通信品質が劣化する。図6は大きさ1の円形
セルを考え、その中心に基地局をおき、端末1台は横軸
で示されるセル半径の位置におき、他に3台の端末をセ
ル内のランダムな位置に配置する場合の、基地局送信ダ
イバーシチ時ビット誤り率をシミュレーションにより解
析したものである。伝搬損には2乗則を適用し、レイリ
フェージングを仮定している。しきい値はセル境界に端
末がある場合の基地局における平均受信レベルを基準に
定義されている。
【0022】シミュレーションによればしきい値0.5
の場合、ダイバーシチ利得が約0.9dB劣化するため、
セル半径が約18%縮まる(曲線61)。しきい値1の
場合にはダイバーシチ利得が約0.1dB下がって、セル
半径が約2%縮まる(曲線62)。これらの曲線と図2
のステップ48〜52によって仮決定したダイバーシチ
枝により送信した時の曲線(曲線59、60)とを比較
する。仮決定の段階においては、しきい値との比較でダ
イバーシチ効果がないと判断したキャリヤのみのアンテ
ナ選択権を剥奪する方法であり、この場合には各アンテ
ナに対してキャリヤが均等に分配されることは補償され
ない。図6に示される(曲線61と59、曲線62と6
0)ように、ステップ53〜54によりキャリヤのアン
テナ選択権を剥奪したことによる大きな劣化は見られな
い。これはダイバーシチ効果があるにも関わらず強制的
にアンテナの変更を強いられる確率が、しきい値1の条
件において端末がセル境界にある場合で1.8%、しき
い値0.5の条件においてで0.1%しか生じないため
で、平均した誤り率の劣化には殆ど影響しないためであ
る。
【0023】本発明からなる他の実施例を図3、図6を
用いて説明する。図3は本発明からなる実施例のダイバ
ーシチ回路におけるアンテナ決定アルゴリズムを示すフ
ローチャート、図6は円形のセルを仮定した場合の本発
明からなる実施例の効果をしめすビット誤り率の通信機
間距離特性である。
【0024】本実施例における通信機の構成は図1に示
す実施例の構成と同じである。図3に示されるダイバー
シチ回路1のアルゴリズムにおいて、ステップ55は図
4に示す従来技術におけるステップ58と同じであり、
すべてのキャリヤにアンテナ選択権を与えて送信するア
ンテナを仮決定する。全てのキャリヤに関して送信する
アンテナを仮決定した後、各アンテナのキャリヤを調
べ、全キャリヤ数をアンテナ総数で割った値Wと比較
し、キャリヤ数が不足しているアンテナを探す(ステッ
プ56)。次にキャリヤ数が不足している各アンテナ、
例えばその1つをアンテナAとすると、アンテナAに関す
る全キャリヤのRSSIを調べ、仮決定ではキャリヤ数が過
剰なアンテナを選択したキャリヤの中で最もRSSIが大き
な値をもつキャリヤのアンテナ選択権を剥奪し、キャリ
ヤのアンテナAに移す(ステップ57)。この操作によ
りキャリヤ数の不足していたアンテナはキャリヤ数が増
加し、キャリヤ数が過剰であったアンテナはキャリヤ数
が減少することから、キャリヤ数は均等な値Wに近づい
ていく。全てのアンテナに関してキャリヤ数がWになっ
ているかを調査している為(ステップ56)、キャリヤ
数は必ず均等値Wに等しくなる。
【0025】本実施例ではダイバーシチ効果の有無を判
断せずに、キャリヤ送信を行うアンテナを変更し、強制
的にアンテナ毎のキャリヤ数を一定値Wに保っているた
め、ダイバーシチ利得が下がり通信品質の劣化が生じ
る。図6は大きさ1の円形セルを考え、その中心に基地
局をおき、端末1台は横軸で示されるセル半径の位置に
おき、他に3台の端末をセル内のランダムな位置に配置
する場合の、基地局送信ダイバーシチ時ビット誤り率を
シミュレーションにより解析したものである。伝搬損に
は2乗則を適用し、フェージングはレイリフェージング
を仮定している。本実施例の効果は曲線63で示され
る。曲線63は先述の1実施例においてしきい値を1と
した場合の効果を示す曲線62とよく一致しており、同
等の効果が得られることがわかる。図3に示す制御アル
ゴリズムは図2に示すアルゴリズムより簡略化されてお
り、制御の負担が軽減される。図6によれば本実施例に
よるビット誤り率の劣化は端末が基地局に近づくほど大
きくなり、基地局に近い端末との通信に使用されるキャ
リアが優先的にアンテナ選択権を剥奪されていることが
わかる。しかし、端末が基地局に近い場合にはビット誤
り率がもともと良好なため、アンテナ選択権を剥奪され
ることによる通信品質低下が生じても、通信品質がセル
境界での品質を下回ることはない。
【0026】以上の実施例では、アンテナ数2、キャリ
ヤ数4の場合を例にとって説明したがこれに限るもので
はない。キャリヤ数が増えるとアンテナ選択権の剥奪さ
れるキャリヤの数は増加するので、各アンテナ当たりの
キャリヤ数を調整できる自由度が上昇し、キャリヤを均
等に配分することは容易となる。また、アンテナ数の増
加は各アンテナ当たりのキャリヤ数を低減できるので、
キャリヤ合成数を削減でき、合成に伴う損失を削減でき
る。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基地局のように多数の通信機器と多数の伝搬路にて送信
ダイバーシチを用いて通信を行う際に、通信品質の劣化
を殆ど生じさせずに各アンテナから輻射されるキャリヤ
数を均等にして、キャリヤを合成する際の合成損失を下
げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明からなる実施例の構成を示す構成図であ
る。
【図2】本発明からなる実施例のダイバーシチ回路のア
ルゴリズムを示すフローチャートである。
【図3】本発明からなる実施例のダイバーシチ回路のア
ルゴリズムを示すフローチャートである。
【図4】従来技術のダイバーシチ回路のアルゴリズムを
示すフローチャートである。
【図5】従来技術における4キャリヤ、2アンテナ時の
各アンテナに集中するキャリヤ数とその確率の関係を示
す図である。
【図6】円形のセルを仮定した場合の本発明からなる実
施例の効果をしめすビット誤り率の通信機間距離特性で
ある。
【図7】従来技術の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1...ダイバーシチ回路、2〜5...変調器、
6...送信データ生成手段、7〜8...合成回路、
9〜12...電力増幅器、13〜14...アンテ
ナ、15〜16...分波回路、17〜18...送受
切替えスイッチ、19〜20...低雑音増幅器、21
〜22...復調回路、23...受信ダイバーシチ用
スイッチ、64...交換機。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の無線通信機と相異なるN波のキャリ
    ヤ周波数を使用してマルチキャリヤ無線通信を行う送信
    ダイバーシチ装置において、 M本のアンテナと、 上記アンテナで受信した受信信号を上記N波のキャリヤ
    周波数に分波して復調し、上記N波の各キャリヤ周波数
    について平均信号強度レベル(RSSI)を測定する復調回
    路と、 上記復調回路より得られた上記M本の各アンテナについ
    ての上記N波の各キャリヤ周波数の平均信号強度レベル
    から、N回線分の送信データを上記M本のアンテナのい
    ずれから送出するか決定するダイバーシチ回路と、 上記ダイバーシチ回路の決定に基づき、(N/M)回線
    分の送信データを合成し、上記アンテナに出力する合成
    回路と、 を有することを特徴とする送信ダイバーシチ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の送信ダイバーシチ装置にお
    いて、 上記ダイバーシチ回路は、上記N波のキャリア周波数の
    それぞれについて上記M本のアンテナのすべてに対する
    信号強度レベルと固有のしきい値とを比較し、上記すべ
    てに対する信号強度レベルが上記固有のしきい値よりも
    高い場合には、そのキャリア周波数のアンテナ選択権を
    剥奪し、上記N回線分の送信データを上記M本のアンテ
    ナに対して均等に配置することを特徴とする送信ダイバ
    ーシチ装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の送信ダイバーシチ装置にお
    いて 上記すべてに対する信号強度レベルが上記固有のしきい
    値より低いキャリヤ周波数については、その信号強度レ
    ベルが最も高いアンテナに仮配置し、一のアンテナに
    (N/M)より大の数のキャリヤ周波数が仮配置された
    場合には、上記一のアンテナに仮配置されたキャリヤ周
    波数のうち、その信号強度レベルが最も高いものからア
    ンテナ選択権を剥奪し、上記N回線分の送信データを上
    記M本のアンテナに対して均等に配置することを特徴と
    する送信ダイバーシチ装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の送信ダイバーシチ装置にお
    いて、 上記N波のキャリヤ周波数のそれぞれを、その信号強度
    レベルが最も高いアンテナに仮配置し、一のアンテナに
    (N/M)より大の数のキャリヤ周波数が仮配置された
    場合には、上記一のアンテナに仮配置されたキャリヤ周
    波数のうち、その信号強度レベルが最も高いものからア
    ンテナ選択権を剥奪し、上記N回線分の送信データを上
    記M本のアンテナに対して均等に配置することを特徴と
    する送信ダイバーシチ装置。
JP8249582A 1996-09-20 1996-09-20 送信ダイバーシチ装置 Pending JPH1098422A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000018022A1 (fr) * 1998-09-18 2000-03-30 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dispositif station de base et procede d'emission
WO2001071932A1 (fr) * 2000-03-21 2001-09-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dispositif de transmission

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