JPH1097568A - 人事考課の漸進的反映法 - Google Patents

人事考課の漸進的反映法

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JPH1097568A
JPH1097568A JP28280096A JP28280096A JPH1097568A JP H1097568 A JPH1097568 A JP H1097568A JP 28280096 A JP28280096 A JP 28280096A JP 28280096 A JP28280096 A JP 28280096A JP H1097568 A JPH1097568 A JP H1097568A
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JP28280096A
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Inventor
Masayuki Kobayashi
誠之 小林
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Etna Corp
Original Assignee
Etna Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 人事考課の公正さを向上、被考課者の納得性
を高めるため、人事考課の結果の考課点数から、賞与
額、昇給額を数式により計算出力する。この処理におい
て、前期の賞与額、昇給前の職能給と、この考課結果の
反映額の増減額を考慮し、これを調整可能なものとした
計算処理方法で、年功主義体系から、能力主義体系へ漸
進的移行を可能にする。 【解決手段】 反映額を求める計算式に、考課点数とい
う基本的な変数に加えて、前期の賞与額、あるいは、昇
給前の職能給といった、前期額という変数を取り込み、
簡単な処理操作で、能力主義を配慮し、かつ、各々の増
額分にも留意した数値を求める処理であり、図は、その
処理の流れを表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、企業等諸法人団体にお
ける労務菅理の人事考課において、考課の結果を昇給
額、賞与額に反映する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人事考課においては、考課基準として、
職務に合わせた複数の考課項目と、各項目毎のウエイト
(重み付け)を設定し、各項目毎、3、4あるいは5段
階に対応した点数である数値を求める。この段階で、考
課者が1名であっても、通常考課項目は複数存在し、結
果として、各被考課者の考課総合点数は、前述3、4あ
るいは5段階の数値とはならない。また、多面考課によ
る複数考課者の数値から計算する場合は、より一層この
段階値とは離れる。
【0003】一方、この点数に対応すべき給与に関して
は、何等級、何号俸といった、段階式数値設定がなされ
ている例が多い。そして、従来、この両者を結びつける
合理的な方法が提唱されていない。それ故に、人事考課
の基準、給与の等級、号俸を公開しても、各被考課者
に、考課結果から、給与、賞与に、どのように反映され
たか、その過程は曖昧、不明瞭な処理が存在し、被考課
者に納得できる形で内容、経緯を開示することが不可能
であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】営利事業を営む組織に
おいては、組織維持費用における人件費の比重は大き
い。限られた源資から割り当てる給与、賞与などの処遇
は、個々の構成員の組織に対する貢献度合いに合わせた
ものにしなければ、経費の不健全な増大を招き、事業の
維持発展は不可能である。また、貢献度に無関係な、あ
るいは、矛盾した処遇は、それを受ける側の士気を失わ
せ、この点でも、組織維持を危うくする。
【0005】人事考課において、複数の考課者のデータ
で数値を出す、多面考課方式等を取り入れ、被考課者に
結果を伝えることができる、公開度、納得性の高い方法
で実施し、その数値を数学的に厳格に給与、賞与等に結
び付けるなら、理想の能力主義的組織運営になる。た
だ、ここで多くの組織が、抱える問題は、従来の年功主
義処遇の積み上げてきた数値と、能力主義方式の算出す
る数値の違いの大きさである。
【0006】年功主義から能力主義への急進的移行は、
源資を拡大しないとすれば、大幅な増額を受ける者が発
生すると同時に、大幅に減額となる者も存在する。極端
な急進的移行は組織の混乱を生じ、人材を失うこととな
りかねない。年功主義処遇から能力主義処遇へは、多く
の場で、漸進的移行が必要とされ、かつ、被考課者にも
開示できる、明確な数値処理方法の確立が求められてい
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】考課反映実施に際して、
人事考課の結果から得られるデータは考課総合点数であ
る。この値から、一義的に数式を設けて、能力主義賞
与、能力主義職能給を計算することも、そのまま、反映
に適用しうるなら、一つの方法である。本発明において
は、漸進的移行の数式的調整を可能とするために、もう
一つの変数を取り込んでいる。それは、賞与において
は、夏期賞与であるなら、前期夏期賞与支給額であり、
冬期賞与なら、前期冬期賞与支給額、昇給の場合は、昇
給前の職能給額である。
【0008】
【作用】人事考課の結果である、考課点に沿った賞与、
職能給の能力主義的理想値と、従来、多くの組織で行わ
れてきた年功主義的な値は、支給額の大小の序列が大き
く異なるなど、多くの場合、2つの大変異なった数値群
となってしまうものである。本発明は、この両者の間
に、新たな数値群を任意に選択設定することが可能であ
り、能力主義への漸進的移行を実現する。
【0009】能力主義考課反映が実施されていても、組
織によっては、絶えず人員の移動があり、考課者、被考
課者の組合せが変わってしまう場合がある。このような
組織では、考課する側も短期の中で、自信のもてる考課
ができ難く、被考課者も、絶えず考課者が変わること
で、考課結果が揺れるという現象となる。本発明を適用
することで、時系列での考課の大きな流れは生かしなが
ら、この揺れを吸収することが可能である。
【0010】
【実施例】本発明の方法による人事考課の能力主義的反
映は、能力主義的方向の数値を算出すると同時に、前期
との増減分を最終的にどう位置づけるか、全体予算枠を
考慮しつつ、適切な数字群としての解を求めるものであ
り、その過程は、例えば、以下のようにして行われる。
【0011】図1は本発明の処理の流れ図を示す。この
流れ図における反映調整計算が目的機能であり、数式1
の計算処理を行う。
【数1】Hj=Zj+(f(Kj,Tj)−Zj)Sh Hj:反映額 Zj:前期額 Kj:基準額 Tj:考課点数 f(Kj,Tj):考課反映関数 Sh:反映調整係数
【0012】添え字jは、被考課者jの当該項目データ
であることを表す。Zjは、被考課者jの前期夏期賞与
あるいは、前期冬期賞与、あるいは、昇給前の職能手当
額であり、Kjは年齢、勤続年数等、年功的要素の強
い、例えば、基本給といった、一つの給与項目である。
関数 f(Kj,Tj)は、この実施例では数式2を設
定している。この計算式自体で、年功主義、能力主義の
調整を可能にしている。
【0013】
【数2】f(Kj,Tj)=(Kj−Kc)(Tj−T
c)Xc/100 Kc:基準額影響係数 Tc:考課点影響係数 Xc:支給度合い係数
【0014】図2は、この計算処理に必要な考課点数、
基準額、前期額を給与マスタファイルから読み出した例
であり、右側の棒グラフは、この対象集団の各々の考課
点数を表している。図9は、この考課反映処理におけ
る、マスタファイルの項目選択例である。この図2の各
々の被考課者は、上から、基準額順でかつ考課点数順に
並べられている。
【0015】図3は、年功的要素である基準額のグラフ
を表している。ここで反映額を決定するに際し、難しい
判断、意思決定を迫られるのは、考課点数が、年功的な
基準額順の順位と異なっていることである。さらには、
図4の前期額のグラフでは、基準額に近い形ではある
が、個々の考課反映の歴史を負って、結果的に、基準額
の順位とも等しいとは限らない数値群となっている。こ
の基本3変数から、最終的に反映額を求めるのが、数式
1の目的である。
【0016】この例では、最初に基準額、考課点数の2
変数を使い、数式2による、1次反映計算処理をする。
予め、過去の反映処理実績から、この当該対象集団に対
して、Kc、Tcの適切な数値情報をもっている場合
は、直接係数設定から始める方法も可能であるが、無け
れば、Kj、Tjの両者が高い被考課者と、両者が低い
考課者の2名の仮の反映額を設定し、Kcを設定するこ
とでTcを計算させることができる。
【0017】図5は、Kcを大きくした、年功的な反映
額であり、図6は、Kcを小さくした能力主義的反映額
である。図5の反映額は、図3の基準額に近く、図6の
反映額は、図2の考課点数の形に近いものとなってい
る。上の極端な2つのデータの間に、前期との増減を考
慮しなければ、一つの妥当な解が見つけられる。本例で
は、Kcを50000とした図7のデータが、年功、能
力の両者を適度に含んだものと判断したこととする。
【0018】この図下部の合計欄にある、増額合計も、
その率も肯定できる値とした場合、残る問題は、前期と
の比較値である。問題は、減額となる被考課者が複数発
生していることである。前期の額が適切でなかった等の
過去の処理に問題があったとしても、能力主義反映の方
向に人事を進めるには、このデータを前提に方法を見つ
けねばならない。
【0019】ここで、本発明の数式1が機能するのであ
るが、まずは、この減額を全て無くすか、減額が最大
で、特殊な事情、経過のあった該当者のみ、マイナス容
認とするかなど、方針を決める必要がある。仮に減額無
しとするなら、数式2にて、Tc、Kc、Hjma
x.、四捨五入桁設定による計算処理で、反映額の最大
値をより大きく設定して、マイナス値を無くする設定と
する。
【0020】この結果の、増額分合計の増加額を、逆に
圧縮する係数として、その比率を少数で、調整係数Sh
として設定、数式1にて計算処理をする。この処理結果
を図8に示す。この反映額数値は、能力主義的な方向
に、時間をかけて、漸進的に進む数値であり、本例の元
データに対する当該時点での一つの答である。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、考課の反映を数式による厳格公正な方法で、
実現することができ、人事考課の点数と、その結果であ
る反映額の結びつきを、数式および関係諸係数で被考課
者に開示することができ、被考課者の納得性を高めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理の流れ図である。
【図2】計算基本データ読み出し表示状態、考課点グラ
フを示す図である。
【図3】基準額のグラフである。
【図4】前期額のグラフである。
【図5】年功的反映額のグラフである。
【図6】能力主義的反映額のグラフである。
【図7】年功、能力加味した反映額のグラフである。
【図8】前期額からの減額者を無くした反映調整のグラ
フである。
【図9】反映計算諸変数の給与マスタ項目選択例であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人事考課の結果を、昇給、賞与の数値に反
    映するに際して、個々の被考課者の昇給前の職能給額、
    過去の賞与実績額を、反映額計算における変数の一つと
    し、職能給、賞与の増額幅を調整計算することにより、
    年功主義から能力主義反映への移行を漸進的に、また、
    能力主義反映人事における期毎の考課の値の振れを吸収
    する、人事考課の反映計算データ処理方法。
JP28280096A 1996-09-19 1996-09-19 人事考課の漸進的反映法 Pending JPH1097568A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005128703A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Ueno Business Consultants:Kk 人事考課方法、人事考課システム用プログラム、人事考課システムサーバー装置、人事考課システム端末装置及び人事考課システム
JP2021137602A (ja) * 2019-03-11 2021-09-16 株式会社ミクシィ 抽選システム、抽選装置及びプログラム
CN115831336A (zh) * 2022-12-05 2023-03-21 深圳市嘉德永丰开发科技股份有限公司 基于云平台的医院用人事智能管理系统

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005128703A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Ueno Business Consultants:Kk 人事考課方法、人事考課システム用プログラム、人事考課システムサーバー装置、人事考課システム端末装置及び人事考課システム
JP2021137602A (ja) * 2019-03-11 2021-09-16 株式会社ミクシィ 抽選システム、抽選装置及びプログラム
CN115831336A (zh) * 2022-12-05 2023-03-21 深圳市嘉德永丰开发科技股份有限公司 基于云平台的医院用人事智能管理系统
CN115831336B (zh) * 2022-12-05 2023-09-08 深圳市嘉德永丰开发科技股份有限公司 基于云平台的医院用人事智能管理系统

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