JPH1093963A - 画像符号化装置および画像符号化方法、画像復号化装置および画像復号化方法、伝送方法、並びに記録媒体 - Google Patents

画像符号化装置および画像符号化方法、画像復号化装置および画像復号化方法、伝送方法、並びに記録媒体

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JPH1093963A
JPH1093963A JP20849897A JP20849897A JPH1093963A JP H1093963 A JPH1093963 A JP H1093963A JP 20849897 A JP20849897 A JP 20849897A JP 20849897 A JP20849897 A JP 20849897A JP H1093963 A JPH1093963 A JP H1093963A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 元の画像とほぼ同一の復号画像が得られるよ
うにする。 【解決手段】 演算回路26において、ブロックを構成
する画素の画素値と、そのブロックのクラスに対応する
マッピング係数とを用いて所定の演算が行われることに
より、画像の画素数を少なくした補正データが算出さ
れ、ローカルデコード部27において、その補正データ
に基づいて、元の画像の予測値が予測される。そして、
誤差算出部28において、その予測値の、元の画像に対
する予測誤差が検出され、マッピング設定回路30にお
いて、その予測誤差に基づいて、ブロックのクラスに対
応するマッピング係数が変更される。以上の処理が繰り
返されることにより、予測誤差が所定の閾値以下となっ
たときにおけるマッピング係数が求められ、このマッピ
ング係数を用いて、画像の画素数を少なくさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像符号化装置お
よび画像符号化方法、画像復号化装置および画像復号化
方法、伝送方法、並びに記録媒体に関する。特に、原画
像とほぼ同一の復号画像が得られるように、画像を間引
いて圧縮符号化する画像符号化装置および画像符号化方
法、画像復号化装置および画像復号化方法、伝送方法、
並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像の圧縮方法については、
種々の方法が提案されているが、そのうちの1つに、画
像を、例えばその画素を間引くこと(Subsampling)に
より圧縮する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに間引いて圧縮した画像を、単純に補間により伸張し
た場合、その結果得られる復号画像の解像度が劣化す
る。
【0004】ここで、このように復号画像の解像度が劣
化する原因として、第1に、間引い画像には、元の画像
に含まれる高周波数成分が含まれていないことと、第2
に、間引き後の画像を構成する画素の画素値が、元の画
像を復元するのに、必ずしも適当でないこととが考えら
れる。
【0005】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、原画像と同一(ほぼ同一)の復号画像が
得られるように、画像を間引いて圧縮符号化することが
できるようにするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像符
号化装置は、画像を構成する画素を、その性質に応じて
所定のクラスに分類する分類手段と、クラスごとに、所
定のマッピング係数を記憶しているマッピング係数記憶
手段と、画像の中の、注目している注目画素と、その注
目画素のクラスに対応するマッピング係数とを用いて所
定の演算を行うことにより、画像を符号化した符号化デ
ータを算出する演算手段とを備えることを特徴とする。
【0007】請求項9に記載の画像符号化方法は、画像
を構成する画素を、その性質に応じて所定のクラスに分
類し、クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶して
いるマッピング係数記憶手段から、画像の中の、注目し
ている注目画素のクラスに対応するマッピング係数を読
み出し、そのマッピング係数と、注目画素とを用いて所
定の演算を行うことにより、画像を符号化した符号化デ
ータを算出することを特徴とする。
【0008】請求項10に記載の画像復号化装置は、復
号化手段が復号化する符号化データが、画像を構成する
画素を、その性質に応じて第1のクラスのうちのいずれ
かに分類し、第1のクラスごとに、所定のマッピング係
数を記憶しているマッピング係数記憶手段から、画像の
中の、注目している注目画素の第1のクラスに対応する
マッピング係数を読み出し、そのマッピング係数と、注
目画素とを用いて所定の演算を行うことにより得られた
ものであることを特徴とする。
【0009】請求項17に記載の画像復号化方法は、符
号化データが、画像を構成する画素を、その性質に応じ
て所定のクラスのうちのいずれかに分類し、クラスごと
に、所定のマッピング係数を記憶しているマッピング係
数記憶手段から、画像の中の、注目している注目画素の
クラスに対応するマッピング係数を読み出し、そのマッ
ピング係数と、注目画素とを用いて所定の演算を行うこ
とにより得られたものであることを特徴とする。
【0010】請求項18に記載の伝送方法は、符号化デ
ータが、画像を構成する画素を、その性質に応じて所定
のクラスに分類し、クラスごとに、所定のマッピング係
数を記憶しているマッピング係数記憶手段から、画像の
中の、注目している注目画素のクラスに対応するマッピ
ング係数を読み出し、そのマッピング係数と、注目画素
とを用いて所定の演算を行うことにより得られたもので
あることを特徴とする。
【0011】請求項19に記載の記録媒体は、符号化デ
ータが、画像を構成する画素を、その性質に応じて所定
のクラスに分類し、クラスごとに、所定のマッピング係
数を記憶しているマッピング係数記憶手段から、画像の
中の、注目している注目画素のクラスに対応するマッピ
ング係数を読み出し、そのマッピング係数と、注目画素
とを用いて所定の演算を行うことにより得られたもので
あることを特徴とする。
【0012】請求項1に記載の画像符号化装置において
は、分類手段は、画像を構成する画素を、その性質に応
じて所定のクラスに分類し、マッピング係数記憶手段
は、クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶してい
る。演算手段は、画像の中の、注目している注目画素
と、その注目画素のクラスに対応するマッピング係数と
を用いて所定の演算を行うことにより、画像を符号化し
た符号化データを算出するようになされている。
【0013】請求項9に記載の画像符号化方法において
は、画像を構成する画素を、その性質に応じて所定のク
ラスに分類し、クラスごとに、所定のマッピング係数を
記憶しているマッピング係数記憶手段から、画像の中
の、注目している注目画素のクラスに対応するマッピン
グ係数を読み出し、そのマッピング係数と、注目画素と
を用いて所定の演算を行うことにより、画像を符号化し
た符号化データを算出するようになされている。
【0014】請求項10に記載の画像復号化装置におい
ては、復号化手段が復号化する符号化データが、画像を
構成する画素を、その性質に応じて第1のクラスのうち
のいずれかに分類し、第1のクラスごとに、所定のマッ
ピング係数を記憶しているマッピング係数記憶手段か
ら、画像の中の、注目している注目画素のクラスに対応
するマッピング係数を読み出し、そのマッピング係数
と、注目画素とを用いて所定の演算を行うことにより得
られたものになっている。
【0015】請求項17に記載の画像復号化方法におい
ては、符号化データが、画像を構成する画素を、その性
質に応じて所定のクラスに分類し、クラスごとに、所定
のマッピング係数を記憶しているマッピング係数記憶手
段から、画像の中の、注目している注目画素のクラスに
対応するマッピング係数を読み出し、そのマッピング係
数と、注目画素とを用いて所定の演算を行うことにより
得られたものになっている。
【0016】請求項18に記載の伝送方法では、画像を
構成する画素を、その性質に応じて所定のクラスに分類
し、クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶してい
るマッピング係数記憶手段から、画像の中の、注目して
いる注目画素のクラスに対応するマッピング係数を読み
出し、そのマッピング係数と、注目画素とを用いて所定
の演算を行うことにより得られた符号化データが伝送さ
れる。
【0017】請求項19に記載の記録媒体には、画像を
構成する画素を、その性質に応じて所定のクラスに分類
し、クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶してい
るマッピング係数記憶手段から、画像の中の、注目して
いる注目画素のクラスに対応するマッピング係数を読み
出し、そのマッピング係数と、注目画素とを用いて所定
の演算を行うことにより得られた符号化データが記録さ
れている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各
手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするた
めに、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但
し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次
のようになる。
【0019】即ち、請求項1に記載の画像符号化装置
は、画像を符号化する画像符号化装置であって、画像を
構成する画素を、その性質に応じて所定のクラスに分類
する分類手段(例えば、図2に示すクラス分類回路13
など)と、クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶
しているマッピング係数記憶手段(例えば、図2に示す
マッピング係数メモリ14など)と、画像の中の、注目
している注目画素と、その注目画素のクラスに対応する
マッピング係数とを用いて所定の演算を行うことによ
り、画像を符号化した符号化データを算出する演算手段
(例えば、図2に示す演算回路16など)とを備えるこ
とを特徴とする。
【0020】請求項9に記載の画像符号化方法は、画像
を符号化する画像符号化方法であって、画像を構成する
画素を、その性質に応じて所定のクラスに分類し、クラ
スごとに、所定のマッピング係数を記憶しているマッピ
ング係数記憶手段(例えば、図2に示すマッピング係数
メモリ14など)から、画像の中の、注目している注目
画素のクラスに対応するマッピング係数を読み出し、そ
のマッピング係数と、注目画素とを用いて所定の演算を
行うことにより、画像を符号化した符号化データを算出
することを特徴とする。
【0021】請求項10に記載の画像復号化装置は、画
像を符号化した符号化データを復号化する画像復号化装
置であって、符号化データを受信する受信手段(例え
ば、図18に示す受信機/再生装置91など)と、符号
化データを復号化する復号化手段(例えば、図18に示
すデコード部92など)とを備え、符号化データが、画
像を構成する画素を、その性質に応じて第1のクラスの
うちのいずれかに分類し、第1のクラスごとに、所定の
マッピング係数を記憶しているマッピング係数記憶手段
(例えば、図2に示すマッピング係数メモリ14など)
から、画像の中の、注目している注目画素のクラスに対
応するマッピング係数を読み出し、そのマッピング係数
と、注目画素とを用いて所定の演算を行うことにより得
られたものであることを特徴とする。
【0022】請求項12に記載の画像復号化装置は、復
号化手段が、符号化データとの線形結合により予測値を
算出するための予測係数を、第2のクラスごとに記憶し
ている予測係数記憶手段(例えば、図18に示す予測係
数ROM97など)と、符号化データを、その性質に応
じて第2のクラスのうちのいずれかに分類する分類手段
(例えば、図18に示すクラス分類回路96など)と、
符号化データの第2のクラスについての予測係数を、予
測係数記憶手段から読み出し、その予測係数と符号化デ
ータとから、予測値を求める予測値演算手段(例えば、
図18に示す予測回路98など)とを有することを特徴
とする。
【0023】請求項17に記載の画像復号化方法は、画
像を符号化した符号化データを復号化する画像復号化方
法であって、符号化データが、画像を構成する画素を、
その性質に応じて所定のクラスに分類し、クラスごと
に、所定のマッピング係数を記憶しているマッピング係
数記憶手段(例えば、図2に示すマッピング係数メモリ
14など)から、画像の中の、注目している注目画素の
クラスに対応するマッピング係数を読み出し、そのマッ
ピング係数と、注目画素とを用いて所定の演算を行うこ
とにより得られたものであることを特徴とする。
【0024】請求項18に記載の伝送方法は、画像を符
号化した符号化データを伝送する伝送方法であって、符
号化データが、画像を構成する画素を、その性質に応じ
て所定のクラスに分類し、クラスごとに、所定のマッピ
ング係数を記憶しているマッピング係数記憶手段(例え
ば、図2に示すマッピング係数メモリ14など)から、
画像の中の、注目している注目画素のクラスに対応する
マッピング係数を読み出し、そのマッピング係数と、注
目画素とを用いて所定の演算を行うことにより得られた
ものであることを特徴とする。
【0025】請求項19に記載の記録媒体は、画像を符
号化した符号化データが記録されている記録媒体であっ
て、符号化データが、画像を構成する画素を、その性質
に応じて所定のクラスに分類し、クラスごとに、所定の
マッピング係数を記憶しているマッピング係数記憶手段
から、画像の中の、注目している注目画素のクラスに対
応するマッピング係数を読み出し、そのマッピング係数
と、注目画素とを用いて所定の演算を行うことにより得
られたものであることを特徴とする。
【0026】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0027】図1は、本発明を適用した画像処理システ
ム(システムとは、複数の装置が論理的に集合したもの
をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは問わ
ない)の一実施の形態の構成を示している。送信装置1
には、ディジタル化された画像データが供給されるよう
になされている。
【0028】送信装置1は、入力された画像データに対
して、所定の演算処理を施すことで、その画素数を間引
く(少なくする)ことにより圧縮、符号化し、その結果
得られる符号化データを、例えば、光ディスクや、光磁
気ディスク、磁気テープ、相変化ディスクその他でなる
記録媒体2に記録し、または、例えば、地上波や、衛星
回線、電話回線、CATV網、インターネットその他の
伝送路3を介して伝送する。
【0029】受信装置4では、記録媒体2に記録された
符号化データが再生され、または、伝送路3を介して伝
送されてくる符号化データが受信され、その符号化デー
タが伸張、復号化される。そして、その結果得られる復
号画像は、図示せぬディスプレイに供給されて表示され
る。
【0030】なお、以上のような画像処理システムは、
例えば、光ディスク装置や、光磁気ディスク装置、磁気
テープ装置その他の、画像の記録/再生を行う装置や、
あるいはまた、例えば、テレビ電話装置や、テレビジョ
ン放送システム、CATVシステムその他の、画像の伝
送を行う装置などに適用される。また、図1の画像処理
システムは、伝送レートの低い、例えば、携帯電話機そ
の他の、移動に便利な携帯端末などにも適用可能であ
る。
【0031】図2は、図1の送信装置1の構成例を示し
ている。
【0032】ブロック化回路11には、符号化すべき画
像データが入力されるようになされており、ブロック化
回路11は、画像データを、その性質に応じて所定のク
ラス(第1のクラス)に分類するための単位である、例
えば、注目される画素を中心とする複数の画素で構成さ
れるクラス分類用ブロックにブロック化し、ADRC
(Adaptive Dynamic Range Coding)処理回路12およ
び遅延回路15に供給するようになされている。
【0033】ADRC処理回路12は、ブロック化回路
11からのブロック(クラス分類用ブロック)に対して
ADRC処理を施し、その結果得られるADRCコード
で構成されるブロックを、クラス分類回路13に供給す
るようになされている。
【0034】ここで、ADRC処理よれば、クラス分類
用ブロックを構成する画素のビット数が低減されるよう
になされている。
【0035】即ち、例えば、いま、説明を簡単にするた
め、図3(A)に示すように、直線上に並んだ4画素で
構成されるブロックを考えると、ADRC処理において
は、その画素値の最大値MAXと最小値MINが検出さ
れる。そして、DR=MAX−MINを、ブロックの局
所的なダイナミックレンジとし、このダイナミックレン
ジDRに基づいて、ブロックを構成する画素の画素値が
Kビットに再量子化される。
【0036】即ち、ブロック内の各画素値から、最小値
MINを減算し、その減算値をDR/2Kで除算する。
そして、その結果得られる除算値に対応するコード(A
DRCコード)に変換される。具体的には、例えば、K
=2とした場合、図3(B)に示すように、除算値が、
ダイナミックレンジDRを4(=22)等分して得られ
るいずれの範囲に属するかが判定され、除算値が、最も
下のレベルの範囲、下から2番目のレベルの範囲、下か
ら3番目のレベルの範囲、または最も上のレベルの範囲
に属する場合には、それぞれ、例えば、00B,01
B,10B、または11Bなどの2ビットにコード化さ
れる(Bは2進数であることを表す)。そして、復号側
においては、ADRCコード00B,01B,10B、
または11Bは、ダイナミックレンジDRを4等分して
得られる最も下のレベルの範囲の中心値L00、下から2
番目のレベルの範囲の中心値L01、下から3番目のレベ
ルの範囲の中心値L10、または最も上のレベルの範囲の
中心値L11にそれぞれ変換され、その値に、最小値MI
Nが加算されることで復号が行われる。
【0037】以上のようなADRC処理によれば、ブロ
ックを構成する画素に割り当てられているビット数より
少ないビット数で再量子化を行うことで、そのビット数
を低減することができる。
【0038】ここで、このようなADRC処理はノンエ
ッジマッチングと呼ばれる。
【0039】なお、ADRC処理については、本件出願
人が先に出願した、例えば、特開平3−53778号公
報などに、その詳細が開示されている。
【0040】図2に戻り、クラス分類回路13は、AD
RC処理回路12からのブロックを、その性質に応じて
所定のクラスに分類するクラス分類処理を行い、そのブ
ロックがいずれのクラスに属するかを、クラス情報とし
て、マッピング係数メモリ14に供給するようになされ
ている。
【0041】ここで、クラス分類処理について説明す
る。いま、例えば、図4(A)に示すように、ある注目
画素と、それに隣接する3つの画素により、2×2画素
でなるブロック(クラス分類用ブロック)を構成し、ま
た、各画素は、1ビットで表現される(0または1のう
ちのいずれかのレベルをとる)ものとする。この場合、
2×2の4画素のブロックは、各画素のレベル分布によ
り、図4(B)に示すように、16(=(214)パタ
ーンに分類することができる。即ち、注目画素の分類を
行うことができ、このようなパターン分けが、クラス分
類処理であり、クラス分類回路13において行われる。
【0042】なお、クラス分類処理は、画像(ブロック
内の画像)のアクティビティ(画像の複雑さ)(変化の
激しさ)(動き量)などをも考慮して行うようにするこ
とが可能である。
【0043】ここで、符号化すべき画像データに、例え
ば8ビットが割り当てられている場合において、クラス
分類用ブロックが、例えば3×3の9画素で構成される
ときに、そのようなクラス分類用ブロックを対象にクラ
ス分類処理を行ったのでは、(289という膨大な数の
クラスに分類されることになる。
【0044】そこで、上述したように、ADRC処理回
路12において、クラス分類用ブロックに対して、AD
RC処理が施されるようになされており、これにより、
クラス分類用ブロックを構成する画素のビット数を低減
し、さらに、クラス数も削減するようになされている。
即ち、ADRC処理回路12において、例えば1ビット
のADRC処理が行われるとした場合には、クラス数
は、(289から(219、即ち、512に低減され
る。
【0045】なお、本実施の形態では、クラス分類回路
13において、ADRC処理回路12から出力されるA
DRCコードに基づいて、クラス分類処理が行われる
が、クラス分類処理は、その他、例えば、DPCM(予
測符号化)や、BTC(BlockTruncation Coding)、V
Q(ベクトル量子化)、DCT(離散コサイン変換)、
アダマール変換などを施したデータを対象に行うように
することも可能である。
【0046】再び、図2に戻り、マッピング係数メモリ
14は、後述するような学習(マッピング係数学習)に
より得られるマッピング係数を、クラス情報ごとに記憶
しており、クラス分類回路13から供給されるクラス情
報をアドレスとして、そのアドレスに記憶されているマ
ッピング係数を読み出し、演算回路16に供給するよう
になされている。
【0047】遅延回路15は、ブロック化回路11から
供給されるブロックを、そのブロックのクラス情報に対
応するマッピング係数が、マッピング係数メモリ14か
ら読み出されるまで遅延し、演算回路16に供給するよ
うになされている。
【0048】演算回路16は、遅延回路15から供給さ
れるブロックを構成する画素の画素値と、マッピング係
数メモリ14から供給される、そのブロックのクラスに
対応するマッピング係数とを用いて所定の演算を行うこ
とにより、画像を、その画素数を間引いて(少なくし
て)符号化した符号化データを算出するようになされて
いる。即ち、演算回路16は、ブロック化回路11が出
力するブロックを構成する各画素の画素値をy1,y2
・・・とするとともに、マッピング係数メモリ14が出
力する、そのブロックのクラスに対応するマッピング係
数をk1,k2,・・・とするとき、それらを引数とする
所定の関数値f(y1,y2,・・・,k1,k2,・・
・)を演算し、その関数値f(y1,y2,・・・,
1,k2,・・・)を、ブロック化回路11が出力する
ブロック(クラス分類用ブロック)を構成する画素のう
ちの、例えば中心の画素の画素値として出力するように
なされている。
【0049】従って、ブロック化回路11が出力するク
ラス分類用ブロックを構成する画素数をNとすると、演
算回路16は、画像データを1/Nに間引き、これを、
符号化データとして出力するようになされている。
【0050】なお、演算回路16が出力する符号化デー
タは、N画素で構成されるブロックの中心の画素を抽出
して出力するような、いわば単純な間引き処理により得
られるものではなく、上述したように、そのブロックを
構成するN画素により規定される関数値f(y1,y2
・・・,k1,k2,・・・)であるが、この関数値f
(y1,y2,・・・,k1,k2,・・・)は、見方を変
えれば、単純な間引き処理により得られる、ブロックの
中心の画素の画素値を、その周辺の画素値に基づいて補
正したものと考えることができる。そこで、マッピング
係数と、ブロックを構成する画素との演算の結果得られ
るデータである符号化データを、以下、適宜、補正デー
タともいう。
【0051】また、演算回路16における演算処理は、
ブロック化回路11が出力するクラス分類用ブロックを
構成する各画素の画素値を、関数値f(y1,y2,・・
・,k1,k2,・・・)にマッピング(写像)する処理
とも考えることができる。そこで、そのような処理に用
いられる係数k1,k2,・・・をマッピング係数と呼ん
でいる。
【0052】送信機/記録装置17は、演算回路16か
ら符号化データとして供給される補正データを、記録媒
体2に記録し、または伝送路3を介して伝送するように
なされている。
【0053】次に、図5のフローチャートを参照して、
その動作について説明する。
【0054】ブロック化回路11には、例えば、1フレ
ーム単位で画像データが供給されるようになされてお
り、ブロック化回路11では、ステップS1において、
1フレームの画像が、クラス分類用ブロックにブロック
化される。即ち、ブロック化回路11は、例えば、図6
に四角形で囲んで示すように、画像データを、注目画素
(図6の実施の形態では、同図に●印で示す横および縦
に2個おきの画素が注目画素になり得る)を中心とした
3×3(横×縦)の9画素でなるクラス分類用ブロック
に分割し、ADRC処理回路12および遅延回路15
に、順次供給する。
【0055】なお、この場合、クラス分類用ブロック
は、3×3画素でなる正方形状のブロックで構成される
こととなるが、クラス分類用ブロックの形状は、正方形
である必要はなく、その他、例えば、長方形や、十文字
形、その他の任意な形とすることが可能である。また、
クラス分類用ブロックを構成する画素数も、3×3の9
画素に限定されるものではない。さらに、クラス分類用
ブロックは、隣接する画素どうしで構成するのではな
く、離れた画素どうしで構成するようにすることも可能
である。但し、その形状および画素数は、後述する学習
(マッピング係数学習)時における場合のものと一致し
ている必要がある。
【0056】ADRC処理回路12は、ブロック化回路
11からクラス分類用ブロックを受信すると、ステップ
S2において、そのブロックに対して、例えば、1ビッ
トのADRC処理を施し、これにより、1ビットで表現
される画素で構成されるブロックとする。ADRC処理
の施されたクラス分類用ブロックは、クラス分類回路1
3に供給される。
【0057】クラス分類回路13では、ステップS3に
おいて、ADRC処理回路12からのクラス分類用ブロ
ックがクラス分類され、その結果得られるクラス情報
が、マッピング係数メモリ14に、アドレスとして供給
される。これにより、マッピング係数メモリ14から
は、クラス分類回路13より供給されたクラス情報に対
応するマッピング係数が読み出され、演算回路16に供
給される。
【0058】一方、遅延回路15では、ブロック化回路
11からのクラス分類用ブロックが遅延され、そのブロ
ックのクラス情報に対応するマッピング係数が、マッピ
ング係数メモリ14から読み出されるのを待って、演算
器16に供給される。演算器16では、ステップS4に
おいて、遅延回路15からのクラス分類用ブロックを構
成する各画素の画素値と、マッピング係数メモリ14か
らのマッピング係数を用いて、上述した関数値f(・)
(この関数fのかっこ内の・は、画素値y1,y2,・・
・と、マッピング係数k1,k2,・・・の集合を表すも
のとする)が演算されることにより、クラス分類用ブロ
ックを構成する中心の画素(中心画素)の画素値を補正
した補正データが算出される。この補正データは、画像
を符号化した符号化データとして、送信機/記録装置1
7に供給される。
【0059】送信機/記録装置17では、ステップS5
において、演算回路16からの符号化データが、記録媒
体2に記録され、または伝送路3を介して伝送される。
【0060】そして、ステップS6に進み、1フレーム
分の画像データについての処理が終了したかどうかが判
定される。ステップS6において、1フレーム分の画像
データについての処理が、まだ終了していないと判定さ
れた場合、ステップS2に戻り、次のクラス分類用ブロ
ックを対象に、ステップS2以下の処理が繰り返され
る。また、ステップS6において、1フレーム分の画像
データについての処理が終了したと判定された場合、ス
テップS1に戻り、次のフレームを対象に、ステップS
1以下の処理が繰り返される。
【0061】次に、図7は、図2のマッピング係数メモ
リ14に記憶されているマッピング係数を算出するため
の学習(マッピング係数学習)処理を行う画像処理装置
の第1の構成例を示している。
【0062】メモリ21には、学習に適したディジタル
画像データ(以下、適宜、学習用画像という)が1フレ
ーム以上記憶されている。ブロック化回路22は、メモ
リ21に記憶されている画像データを読み出し、図2の
ブロック化回路11から出力されるクラス分類用ブロッ
クと同一のブロックを構成して、ADRC処理回路23
および演算回路26に供給するようになされている。
【0063】ADRC処理回路23またはクラス分類回
路24は、図2のADRC処理回路12またはクラス分
類回路13における場合とそれぞれ同様の処理を行うよ
うになされている。従って、クラス分類回路24から
は、ブロック化回路22が出力するブロックのクラス情
報が出力されるようになされている。そして、このクラ
ス情報は、マッピング係数メモリ31に、アドレスとし
て供給されるようになされている。
【0064】演算器26は、ブロック化回路22から供
給されるブロックを構成する画素と、マッピング係数メ
モリ31から供給されるマッピング係数とを用いて、図
2の演算回路16における場合と同一の演算を行い、そ
の結果得られる補正データ(関数値f(・))を、ロー
カルデコード部27に供給するようになされている。
【0065】ローカルデコード部27は、演算回路26
から供給される補正データに基づいて、元の学習用画像
の予測値(ブロック化回路22が出力するブロックを構
成する画素の画素値の予測値)を予測し(算出し)、誤
差算出部28に供給するようになされている。誤差算出
部28は、ローカルデコード部27から供給される予測
値に対応する学習用画像の画素値(真値)をメモリ21
から読み出し、その学習用画像の画素値に対する、予測
値の予測誤差を算出(検出)し、その予測誤差を、誤差
情報として、判定部29に供給するようになされてい
る。
【0066】判定部29は、誤差算出部28からの誤差
情報と、所定の閾値ε1とを比較し、その比較結果に対
応して、マッピング係数設定回路30を制御するように
なされている。マッピング係数設定回路30は、判定部
29の制御にしたがって、クラス分類回路24における
クラス分類の結果得られるクラス数と同一の数のマッピ
ング係数のセットを設定(変更)し、マッピング係数メ
モリ31に供給するようになされている。
【0067】マッピング係数メモリ31は、マッピング
係数設定回路30から供給されるマッピング係数を一時
記憶するようになされている。なお、マッピング係数メ
モリ31は、クラス分類回路24においてクラス分類さ
れるクラスの数だけのマッピング係数(マッピング係数
のセット)を記憶することのできる記憶領域を有してお
り、各記憶領域においては、マッピング係数設定回路3
0から、新たなマッピング係数が供給されると、既に記
憶しているマッピング係数に代えて、その新たなマッピ
ング係数が記憶されるようになされている。
【0068】また、マッピング係数メモリ31は、クラ
ス分類回路24から供給されるクラス情報に対応するア
ドレスに記憶されたマッピング係数を読み出し、演算回
路26に供給するようにもなされている。
【0069】次に、図8のフローチャートを参照して、
その動作について説明する。
【0070】まず最初に、マッピング係数設定回路30
は、ステップS51においてマッピング係数の初期値の
セットを、クラス分類回路24においてクラス分類され
るクラスの数だけ設定し、マッピング係数メモリ31に
供給する。マッピング係数メモリ31では、マッピング
係数設定回路30からのマッピング係数(初期値)が、
対応するクラスのアドレスに記憶される。
【0071】そして、ブロック化回路22は、ステップ
S52において、メモリ21に記憶されている学習用画
像すべてを、図2のブロック化回路11における場合と
同様に、注目画素を中心に3×3画素のブロックにブロ
ック化する。さらに、ブロック化回路21は、そのブロ
ックを、メモリ21から読み出し、ADRC処理回路2
3および演算回路26に順次供給する。
【0072】ADRC処理回路23では、ステップS5
3において、ブロック化回路22からのブロックに対し
て、図2のADRC処理回路12における場合と同様
に、1ビットのADRC処理が施され、クラス分類回路
24に供給される。クラス分類回路24では、ステップ
S54において、ADRC処理回路23から供給された
ブロックのクラスが決定され、そのクラス情報が、アド
レスとして、マッピング係数メモリ31に供給される。
これにより、ステップS55において、マッピング係数
メモリ31の、クラス分類回路24から供給されるクラ
ス情報に対応するアドレスから、マッピング係数が読み
出され、演算回路26に供給される。
【0073】演算回路26は、ブロック化回路22から
ブロックを受信するとともに、マッピング係数メモリ3
1から、そのブロックのクラスに対応するマッピング係
数を受信すると、ステップS56において、そのマッピ
ング係数と、ブロック化回路22から供給されるブロッ
クを構成する画素の画素値とを用いて、上述の関数値f
(・)を演算する。この演算結果は、ブロック化回路2
2から供給されるブロックの中心画素の画素値を補正し
た補正データとして、ローカルデコード部27に供給さ
れる。
【0074】即ち、例えば、上述の図6において、四角
形で囲んで示すような3×3画素のブロックが、ブロッ
ク化回路22から出力されたものとすると、演算回路2
6では、同図において●印で示す画素の画素値を補正し
た補正データが求められ、ローカルデコード部27に出
力される。
【0075】従って、演算回路26では、学習用画像を
構成する画素数が、1/9に間引かれ、ローカルデコー
ド部27に供給される。
【0076】ここで、図6において、上からi番目で、
左からj番目の●印で示す画素に対応する補正データを
ijと表すととともに、その補正データXijを中心とす
る、元の学習用画像(原画像)における3×3の9画素
の画素値を、その最も左から右方向、かつ上から下方向
に、Yij(1),Yij(2),Yij(3),Y
ij(4),Yij(5),Yij(6),Yij(7),Yij
(8),Yij(9)と表すこととする。
【0077】図8に戻り、ステップS56で補正データ
が算出された後は、ステップS57に進み、メモリ21
に記憶されたすべての学習用画像についての補正データ
が求められたかどうかが判定される。ステップS57に
おいて、すべての学習用画像についての補正データが、
まだ求められていないと判定された場合、ステップS5
3に戻り、すべての学習用画像についての補正データが
求められるまで、ステップS53乃至S57の処理を繰
り返す。
【0078】また、ステップS57において、すべての
学習用画像についての補正データが求められたと判定さ
れた場合、即ち、メモリ21に記憶されたすべての学習
用画像を、1/9に間引いた間引き画像が得られた場合
(但し、この間引き画像は、学習用画像を、単純に1/
9に間引いたものではなく、マッピング係数との演算に
より画素値が求められたものである)、ステップS58
に進み、ローカルデコード部27において、その間引き
画像がローカルデコードされることにより、元の学習用
画像の予測値が算出される。この予測値は、誤差算出部
28に供給される。
【0079】ここで、このローカルデコード部27にお
いて得られる予測値で構成される画像(但し、後述する
ように、誤差情報算出部28から出力される誤差情報が
閾値ε1より小さくなったときにおけるもの)は、受信
装置4(図1)側において得られる復号画像と同一のも
のである。
【0080】誤差算出部28では、ステップS59にお
いて、メモリ21から学習用画像が読み出され、その学
習用画像に対する、ローカルデコード部27から供給さ
れる予測値の予測誤差が算出される。即ち、学習用画像
の画素値をYijと表すとともに、ローカルデコード部2
7から出力される、その予測値をE[Yij]と表すと
き、誤差算出部28では、次式で示される誤差分散(誤
差の自乗和)Qが算出され、これが、誤差情報として、
判定部29に供給される。
【0081】Q=Σ(Yij−E[Yij])2 但し、上式において、Σは、学習用画像の画素すべてに
ついてのサメーションを表す。
【0082】判定部29は、誤差算出部28から誤差情
報を受信すると、その誤差情報と所定の閾値ε1とを比
較し、ステップS60において、その大小関係を判定す
る。ステップS60において、誤差情報が閾値ε1以上
であると判定された場合、即ち、ローカルデコード部2
7において得られる予測値で構成される画像が、元の学
習用画像と同一であるとは認められない場合、判定部2
9は、マッピング係数設定回路30に制御信号を出力す
る。マッピング係数設定回路30は、ステップS61に
おいて、判定部29からの制御信号にしたがい、マッピ
ング係数を変更し、その変更後のマッピング係数を、マ
ッピング係数メモリ31に新たに記憶させる。
【0083】そして、ステップS53に戻り、マッピン
グ係数メモリ31に記憶された、変更後のマッピング係
数を用いて、再び、ステップS53以下の処理が繰り返
される。
【0084】ここで、マッピング係数設定回路30にお
ける、マッピング係数の変更は、ランダムに行っても良
いし、また、今回の誤差情報が、前回の誤差情報より小
さくなった場合には、前回と同様の傾向で変化させ、今
回の誤差情報が、前回の誤差情報より大きくなった場合
には、前回と逆の傾向で変化させるようにすることもで
きる。
【0085】さらに、マッピング係数の変更は、すべて
のクラスについて行うようにすることもできるし、その
一部のクラスについてだけ行うようにすることもでき
る。一部のクラスについてのマッピング係数だけの変更
を行う場合においては、例えば、誤差情報に対する影響
の強いクラスを検出させ、そのようなクラスについての
マッピング係数だけを変更するようにすることができ
る。誤差情報に対する影響の強いクラスは、例えば、次
のようにして検出することができる。即ち、まず最初
に、マッピング係数の初期値を用いて処理を行うことに
より、その誤差情報を得る。そして、マッピング係数
を、1クラスごとに同一の量だけ変化させ、その結果得
られる誤差情報を、初期値を用いた場合に得られた誤差
情報と比較し、その差が、所定値以上となるクラスを、
誤差情報に対する影響の強いクラスとして検出すれば良
い。
【0086】また、マッピング係数が、上述したk1,
k2,・・・のように複数で1セットとされている場合
には、その中の誤差情報に対する影響の強いものだけを
変更させるようにすることもできる。
【0087】さらに、上述の場合においては、マッピン
グ係数を、クラスごとに設定するようにしたが、マッピ
ング係数は、その他、例えば、ブロックごとに独立して
設定したり、また、近接するブロック単位などで設定し
たりするようにすることが可能である。
【0088】但し、マッピング係数を、例えば、ブロッ
クごとに独立して設定するようにした場合などにおいて
は、ある1つのクラスに対して、複数セットのマッピン
グ係数が得られることがある(この逆に、マッピング係
数が、1セットも得られないクラスが生じることもあ
る)。マッピング係数は、最終的には、クラスごとに決
める必要があるため、上述のように、あるクラスに対し
て、複数セットのマッピング係数が得られた場合には、
複数セットのマッピング係数を対象に、何らかの処理を
行うことで、1セットのマッピング係数を決める必要が
ある。
【0089】一方、ステップS60において、誤差情報
が閾値ε1より小さいと判定された場合、即ち、ローカ
ルデコード部27において得られる予測値で構成される
画像が、元の学習用画像と同一であると認められる場
合、処理を終了する。
【0090】この時点で、マッピング係数メモリ31に
記憶されている、クラスごとのマッピング係数が、もと
の画像と同一と認められる復号画像(予測値)を復元す
ることができる補正データを得るために最適なものとし
て、図2のマッピング係数メモリ14にセットされてい
る。
【0091】従って、このようなマッピング係数を用い
て補正データを生成することで、受信装置4(図1)側
においては、元の画像とほぼ同一の画像を得ることが可
能となる。
【0092】なお、図7の実施の形態においては、上述
したように、ブロック化回路22において、画像が、注
目画素を中心として3×3の9画素にブロック化され、
また、ADRC処理回路23において、1ビットのAD
RC処理が行われるので、クラス分類回路24によるク
ラス分類により得られるクラス数は512(=
(219)であり、従って、512セットのマッピング
係数が得られる。
【0093】次に、図9は、図7のローカルデコード部
27の構成例を示している。
【0094】演算回路26からの補正データは、クラス
分類用ブロック化回路41および予測値計算用ブロック
化回路42に供給されるようになされている。クラス分
類用ブロック化回路41は、補正データを、その性質に
応じて所定のクラスに分類するための単位である、注目
補正データを中心としたクラス分類用ブロックにブロッ
ク化するようになされている。
【0095】即ち、上述したように、図6において、上
からi番目で、左からj番目の補正データ(圧縮デー
タ)(画素)(図中、●印で示す部分)をXijと表すと
すると、クラス分類用ブロック化回路41は、例えば、
注目補正データXijの左上、上、右上、左、右、左下、
下、右下に隣接する8つの補正データX(i-1)(j-1),X
(i -1)j,X(i-1)(j+1),Xi(j-1),Xi(j+1),X
(i-1)(j-1),X(i-1)j,X(i+1 )( j+1)に、自身を含め、
合計9画素で構成されるクラス分類用ブロックを生成す
るようになされている。このクラス分類用ブロックは、
ADRC処理回路43に供給されるようになされてい
る。
【0096】なお、図9のクラス分類用ブロック化回路
41において得られるクラス分類用ブロックは、予測値
を求めるブロックのクラス(第2のクラス)を決定する
ために構成されるものであり、この点で、補正データを
算出するブロックのクラス(第1のクラス)を決定する
ために、図2のブロック化回路11で生成されるものと
は異なる。
【0097】予測値計算用ブロック化回路42は、補正
データを、元の画像(ここでは、学習用画像)の予測値
を計算するための単位である、注目補正データを中心と
した予測値計算用ブロックにブロック化するようになさ
れている。即ち、本実施の形態においては、例えば、補
正データXijを中心とする、元の画像(原画像)におけ
る3×3の9画素の画素値Yij(1),Yij(2),Y
ij(3),Yij(4),Yij(5),Yij(6),Yij
(7),Yij(8),Yij(9)の予測値が、画素Xij
を中心とする5×5の25画素X(i-2)(j-2),X
(i-2)(j-1),X(i-2)j,X(i-2)(j+1),X(i-2)(j+2)
(i-1)(j-2),X(i-1)(j-1),X(i-1)j
(i -1 )(j+1),X(i-1)(j+2),Xi(j-2),Xi(j-1),X
ij,Xi(j+1),Xi(j+2),X(i +1)(j-2)
(i+1)(j-1),X(i+1)j,X(i+1)(j+1)
(i+1)(j+2),X(i+2)( j- 2),X(i+2)(j-1)
(i+2)j,X(i+2)(j+1),X(i+2)(j+2)から求められる
ようになされており、予測値計算用ブロック化回路42
は、このような25画素で構成される正方形状の予測値
計算用ブロックを生成するようになされている。
【0098】具体的には、例えば、図6において四角形
で囲む、元の画像における画素Y33(1)乃至Y
33(9)の予測値の計算のためには、25の画素(補正
データ)X 11,X12,X13,X14,X15,X21,X22
23,X24,X25,X31,X32,X33,X34,X35,X
41,X42,X43,X44,X45,X51,X52,X53
54,X55により、予測値計算用ブロックが構成され
る。
【0099】予測値計算用ブロック化回路42において
得られた予測値計算用ブロックは、予測回路46に供給
されるようになされている。
【0100】なお、予測値計算用ブロックについても、
クラス分類用ブロックにおける場合と同様に、その画素
数および形状は、上述したものに限定されるものではな
い。但し、ローカルデコード部27において、予測値計
算用ブロックを構成する画素数は、クラス分類用ブロッ
クを構成する画素数よりも多くするのが望ましい。
【0101】また、上述のようなブロック化を行う場合
において(ブロック化以外の処理についても同様)、画
像の画枠付近では、対応する画素が存在しないことがあ
るが、この場合には、例えば、画枠を構成する画素と同
一の画素が、その外側に存在するものとして処理を行
う。
【0102】ADRC処理回路43は、クラス分類用ブ
ロック化回路41が出力するブロック(クラス分類用ブ
ロック)に対して、例えば、1ビットのADRC処理を
施し、クラス分類回路44に供給するようになされてい
る。クラス分類回路44は、ADRC処理回路43から
のブロックをクラス分類し、その分類結果としてのクラ
ス情報を、予測係数ROM45に供給するようになされ
ている。予測係数ROM45は、クラスごとの予測係数
を記憶しており、クラス分類回路44からクラス情報を
受信すると、そのクラス情報に対応するアドレスに記憶
されている予測係数を読み出し、予測回路46に供給す
るようになされている。なお、予測係数ROM45に記
憶されているクラスごとの予測係数は、後述する学習
(予測係数学習)により得られたものである。
【0103】予測回路46は、予測値計算用ブロック化
回路42からの予測値計算用ブロックと、予測係数RO
M45からの予測係数とを用いて、元の画像(学習用画
像)の予測値を算出(予測)するようになされている。
【0104】次に、図10のフローチャートを参照し
て、その動作について説明する。
【0105】ローカルデコード部27においては、まず
最初に、ステップS21において、演算回路26からの
補正データが順次受信されてブロック化される。即ち、
クラス分類用ブロック化回路41において、補正データ
が、注目補正データを中心とする3×3画素のクラス分
類用ブロックにブロック化され、ADRC処理回路43
に供給されるとともに、予測値計算用ブロック化回路4
2において、補正データが、注目補正データを中心とす
る5×5画素の予測値計算用ブロックにブロック化さ
れ、予測回路46に供給される。
【0106】なお、クラス分類用ブロック化回路41と
予測値計算用ブロック化回路42では、対応するクラス
分類用ブロックと予測値計算用ブロックが生成される。
即ち、クラス分類用ブロック化回路41において、例え
ば図6の補正データX33を中心とする3×3画素のクラ
ス分類用ブロックが生成されるとき、予測値計算用ブロ
ックにおいては、同じく補正データX33を中心とする5
×5画素の予測値計算用ブロックが生成される(補正デ
ータX33を注目補正データとしてクラス分類用ブロック
が構成されるとき、予測値計算用ブロックも、補正デー
タX33を注目補正データとして構成される)。
【0107】ADRC処理回路43は、クラス分類用ブ
ロックを受信すると、ステップS22において、そのク
ラス分類用ブロックに対して、例えば、1ビットのAD
RC(1ビットで再量子化を行うADRC)処理を施
し、これにより、クラス分類用ブロックを構成する補正
データを、1ビットに変換(符号化)して、クラス分類
回路44に出力する。クラス分類回路44は、ステップ
S23において、ADRC処理が施されたクラス分類用
ブロックに対して、クラス分類処理を施す。即ち、クラ
ス分類用ブロックを構成する各画素のレベル分布の状態
を検出し、そのクラス分類用ブロックが属するクラス
(そのクラス分類用ブロックを構成する注目画素(注目
補正データ)のクラス)を判定する。このクラスの判定
結果は、クラス情報として、予測係数ROM45に供給
される。
【0108】なお、図10の実施の形態においては、1
ビットのADRC処理が施された3×3の9画素で構成
されるクラス分類用ブロックに対して、クラス分類処理
が施されるので、各クラス分類用ブロックは、512
(=(219)のクラスのうちのいずれかに分類される
ことになる。
【0109】そして、ステップS24に進み、予測係数
ROM45の、クラス分類回路44からのクラス情報に
対応するアドレスから予測係数が読み出され、ステップ
S25において、予測回路46は、その予測係数と、予
測値計算用ブロック化回路42からの予測値計算用ブロ
ックを構成する25の画素値とを用い、例えば、次のよ
うな線形1次式にしたがって、元の画像の画素値yの予
測値E[y]を算出する。
【0110】E[y]=w11+w22+・・・ 但し、w1,w2,・・・は予測係数を表し、x1,x2
・・・は予測値計算用ブロックを構成する画素の画素値
(補正データ)を表す。
【0111】ここで、図9の実施の形態においては、上
述したように、予測値計算用ブロックを構成する25画
素から、9画素の予測値が算出されるようになされてい
る。
【0112】即ち、例えば、いま、図6に示した補正デ
ータX33を中心とする3×3の補正データX22乃至
24,X32乃至X34,X42乃至X44でなるクラス分類用
ブロックについてのクラス情報Cが、クラス分類回路4
4から出力され、また、予測値計算用ブロックとして、
補正データX33を中心とする5×5画素の補正データX
11乃至X15,X21乃至X25,X31乃至,X35,X41乃至
45,X51乃至X55でなる予測値計算用ブロックが、予
測値計算用ブロック化回路42から出力されたものとす
る。
【0113】さらに、予測係数ROM45には、クラス
情報Cに対応するアドレスに、予測係数のセットとし
て、w1(k)乃至w25(k)が記憶されているものと
する。
【0114】この場合、補正データX33を中心とする、
元の画像における3×3画素(図6において四角形で囲
んである部分)の画素値Y33(1)乃至Y33(9)の予
測値E[Y33(1)]乃至E[Y33(9)]は、次式に
したがって算出される。
【0115】E[Y33(k)]=w1(k)X11+w
2(k)X12+w3(k)X13+w4(k)X14+w
5(k)X15+w6(k)X21+w7(k)X22+w
8(k)X23+w9(k)X24+w10(k)X25+w
11(k)X31+w12(k)X32+w13(k)X33+w14
(k)X34+w15(k)X35+w16(k)X41+w
17(k)X42+w18(k)X43+w19(k)X44+w20
(k)X45+w21(k)X51+w22(k)X52+w
23(k)X53+w24(k)X54+w25(k)X55
【0116】ステップS25において、以上のようにし
て予測値が、9個単位で、例えば1フレーム分だけ求め
られると、ステップS26に進み、その1フレーム分の
予測値が、誤差算出部28に供給される。そして、次の
補正データが供給されるのを待って、ステップS21に
戻り、以下、ステップS21乃至S26の処理が繰り返
される。
【0117】次に、図11は、図9の予測係数ROM4
5に記憶されている予測係数を得るための学習(予測係
数学習)を行う画像処理装置の構成例を示している。
【0118】学習用ブロック化回路51および教師用ブ
ロック化回路52には、あらゆる画像に適用可能な予測
係数を得るための学習用の画像データ(学習用画像)が
供給されるようになされている。
【0119】学習用ブロック化回路51は、入力される
画像データから、注目画素を中心とした、図6に●印で
示した位置関係の25画素(5×5画素)を抽出し、こ
の25画素で構成されるブロックを、学習用ブロックと
して、ADRC処理53および学習データメモリ56に
供給する。
【0120】また、教師用ブロック化回路52では、入
力される画像データから、例えば、注目画素を中心とし
て3×3の9画素で構成されるブロックが生成され、教
師用ブロックとして、教師データメモリ58に供給され
る。
【0121】なお、学習用ブロック化回路51におい
て、例えば、図6に●印で示した位置関係の25画素で
構成される学習用ブロックが生成されるとき、教師用ブ
ロック化回路52では、周囲を四角形で囲んで示す3×
3画素の教師用ブロックが生成されるようになされてい
る。
【0122】ADRC処理回路53は、学習用ブロック
を構成する25画素から、その中心の9画素(3×3画
素)を抽出し、これにより、図9のクラス分類用ブロッ
ク化回路41が出力するクラス分類用ブロックと同一の
ブロックを構成する。さらに、ADRC処理回路53
は、その9画素でなるブロックに対して、図9のADR
C処理回路43における場合と同様に、1ビットのAD
RC処理を施す。ADRC処理の施された、3×3画素
のブロックは、クラス分類回路54に供給される。クラ
ス分類回路54では、図9のクラス分類回路44におけ
る場合と同様にして、ADRC処理回路53からのブロ
ックがクラス分類処理され、それにより得られるクラス
情報が、スイッチ55の端子aを介して、学習データメ
モリ56および教師データメモリ58に供給される。
【0123】学習データメモリ56または教師データメ
モリ58では、そこに供給されるクラス情報に対応する
アドレスに、学習用ブロック化回路51からの学習用ブ
ロックまたは教師用ブロック化回路52からの教師用ブ
ロックが、それぞれ記憶される。
【0124】従って、学習データメモリ56において、
例えば、図6に●印で示した5×5画素でなるブロック
が学習用ブロックとして、あるアドレスに記憶されたと
すると、教師データメモリ58においては、そのアドレ
スと同一のアドレスに、同図において、四角形で囲んで
示す3×3画素のブロックが、教師用ブロックとして記
憶される。
【0125】以下、同様の処理が、あらかじめ用意され
たすべての学習用の画像について繰り返され、これによ
り、学習用ブロックと、図9のローカルデコード部27
において、その学習用ブロックを構成する25画素と同
一の位置関係を有する補正データで構成される予測値計
算用ブロックを用いて予測値が求められる9画素で構成
される教師用ブロックとが、学習用データメモリ56
と、教師用データメモリ58とにおいて、同一のアドレ
スに記憶される。
【0126】なお、学習用データメモリ56と教師用デ
ータメモリ58においては、同一アドレスに複数の情報
を記憶することができるようになされており、これによ
り、同一アドレスには、複数の学習用ブロックと教師用
ブロックのセットを記憶することができるようになされ
ている。
【0127】その後、端子aを選択していたスイッチ5
5が、端子bに切り替わり、これにより、カウンタ57
の出力が、アドレスとして、学習データメモリ56およ
び教師データメモリ58に供給される。カウンタ57
は、所定のクロックをカウントし、そのカウント値を出
力しており、学習データメモリ56または教師データメ
モリ58では、そのカウント値に対応するアドレスに記
憶された学習用ブロックまたは教師用ブロックがそれぞ
れ読み出され、演算回路59に供給される。
【0128】従って、演算回路59には、カウンタ57
のカウント値に対応するクラスの学習用ブロックのセッ
トと、教師用ブロックのセットとが供給される。
【0129】演算回路59は、あるクラスについての学
習用ブロックのセットと、教師用ブロックのセットとを
受信すると、それらを用いて、最小自乗法により、誤差
を最小とする予測係数を算出する。
【0130】即ち、例えば、いま、学習用ブロックを構
成する画素の画素値を、x1,x2,x3,・・・とし、
求めるべき予測係数をw1,w2,w3,・・・とすると
き、これらの線形1次結合により、教師用ブロックを構
成する、ある画素の画素値yを求めるには、予測係数w
1,w2,w3,・・・は、次式を満たす必要がある。
【0131】y=w11+w22+w33+・・・
【0132】そこで、演算回路59では、同一クラスの
学習用ブロックと、対応する教師用ブロックとから、真
値yに対する、予測値w11+w22+w33+・・・
の自乗誤差を最小とする予測係数w1,w2,w3,・・
・が求められる。
【0133】以上の処理がクラスごとに行われ、各クラ
スごとに、25×9の予測係数が求められる。
【0134】ここで、演算回路59の処理について、さ
らに説明する。
【0135】例えば、いま、元の画像の画素値yの予測
値E[y]を、その周辺の幾つかの画素の画素値(以
下、適宜、学習データという)x1,x2,・・・と、所
定の予測係数w1,w2,・・・の線形結合により規定さ
れる線形1次結合モデルにより求めることを考えると、
予測値E[y]は、次式で表すことができる。
【0136】 E[y]=w11+w22+・・・ ・・・(1)
【0137】そこで、予測係数wの集合でなる行列W、
学習データxの集合でなる行列X、および予測値E
[y]の集合でなる行列Y’を、
【数1】 で定義すると、次のような観測方程式が成立する。
【0138】 XW=Y’ ・・・(2)
【0139】そして、この観測方程式に最小自乗法を適
用して、元の画像の画素値yに近い予測値E[y]を求
めることを考える。この場合、元の画像の画素値(以
下、適宜、教師データという)yの集合でなる行列Y、
および元の画像の画素値yに対する予測値E[y]の残
差eの集合でなる行列Eを、
【数2】 で定義すると、式(2)から、次のような残差方程式が
成立する。
【0140】 XW=Y+E ・・・(3)
【0141】この場合、元の画像の画素値yに近い予測
値E[y]を求めるための予測係数wiは、自乗誤差
【数3】 を最小にすることで求めることができる。
【0142】従って、上述の自乗誤差を予測係数wi
微分したものが0になる場合、即ち、次式を満たす予測
係数wiが、元の画像の画素値yに近い予測値E[y]
を求めるため最適値ということになる。
【0143】
【数4】 ・・・(4)
【0144】そこで、まず、式(3)を、予測係数wi
で微分することにより、次式が成立する。
【0145】
【数5】 ・・・(5)
【0146】式(4)および(5)より、式(6)が得
られる。
【0147】
【数6】 ・・・(6)
【0148】さらに、式(3)の残差方程式における学
習データx、予測係数w、教師データy、および残差e
の関係を考慮すると、式(6)から、次のような正規方
程式を得ることができる。
【0149】
【数7】 ・・・(7)
【0150】式(7)の正規方程式は、求めるべき予測
係数wの数と同じ数だけたてることができ、従って、式
(7)を解くことで、最適な予測係数wを求めることが
できる。なお、式(7)を解くにあたっては、例えば、
掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを適用するこ
とが可能である。
【0151】なお、以上のようにして、最適な予測係数
wを求め、さらに、その予測係数wを用い、式(1)に
より、元の画像の画素値yに近い予測値E[y]を求め
る処理は、適応処理と呼ばれる。
【0152】演算回路59では、学習用ブロックと教師
用ブロックとを用いて、式(7)の正規方程式がクラス
ごとにたてられ、これを解くことで、クラスごとに予測
係数が求められる。そして、そのクラスごとの予測係数
は、メモリ60に供給される。メモリ60には、演算回
路59からの予測係数の他、カウンタ57からカウント
値が供給されており、これにより、メモリ60において
は、演算回路59からの予測係数が、カウンタ57から
のカウント値に対応するアドレスに記憶される。
【0153】以上のようにして、メモリ60には、各ク
ラスに対応するアドレスに、そのクラスのブロックの3
×3画素を予測するのに最適な25×9の予測係数(誤
差を最小にする予測係数)が記憶される。
【0154】図9の予測係数ROM45には、以上のよ
うにしてメモリ60に書き込まれたクラスごとの予測係
数が記憶されている。
【0155】なお、予測係数ROM45には、各クラス
に対応するアドレスに、予測係数を記憶させるのではな
く、教師用ブロックを構成する画素値の平均値などを記
憶させるようにすることが可能である。この場合、クラ
ス情報が与えられると、そのクラスに対応する画素値が
出力されることになり、ローカルデコード部27におい
て、予測値計算用ブロック化回路42および予測回路4
6を設けずに済むようになる。
【0156】次に、図12は、マッピング係数を算出す
るためのマッピング係数学習処理を行う画像処理装置の
第2の構成例を示している。なお、図中、図7における
場合と対応する部分については、同一の符号を付してあ
る。即ち、この画像処理装置は、ローカルデコード部2
7に代えてローカルデコード部1027が設けられてい
る他は、図7における場合と基本的に同様に構成されて
いる。
【0157】図7の実施の形態では、ローカルデコード
部27において、あらかじめ上述したような学習(予測
係数学習)により得られた予測係数を、予測係数ROM
45に記憶させておき、その予測係数を用いて予測値を
求めるようにしたが、ローカルデコード部1027で
は、そこに、演算回路26からの補正データの他、メモ
リ21から学習用画像の画素値(真値)も供給されるよ
うになされており、その補正データおよび学習用画像
(原画像)を用いて、予測係数を求める処理を行い、さ
らに、その予測係数に基づいて、予測値を求める適応処
理が行われるようになされている。
【0158】即ち、図13は、図12のローカルデコー
ド部1027の構成例を示している。なお、図中、図9
における場合と対応する部分については、同一の符号を
付してある。即ち、ローカルデコード部1027は、予
測係数ROM45および予測回路46に代えて、適応処
理回路47が設けられている他は、図9のローカルデコ
ード部27と基本的に同様に構成されている。
【0159】適応処理回路47は、クラス分類回路44
からのクラス情報に対応して、補正データおよび原画像
(学習用画像)を用い、クラスごとに最適な予測係数w
を求め、さらに、その予測係数wを用いて、式(1)に
したがい、原画像の画素値yに近い予測値E[y]を求
める適応処理を行うようになされている。
【0160】ここで、適応処理(予測係数ROM45を
用いる場合も、適応処理に含まれる)は、間引かれた画
像には含まれていない、元の画像に含まれる成分が再現
される点で、補間処理とは異なる。即ち、適応処理で
は、式(1)だけを見る限りは、いわゆる補間フィルタ
を用いての補間処理と同一であるが、その補間フィルタ
のタップ係数に相当する予測係数wが、教師データyを
用いての、いわば学習(予測係数学習)により求められ
るため、元の画像に含まれる成分を再現することができ
る。このことから、適応処理は、いわば画像の創造作用
がある処理ということができる。
【0161】次に、図14のフローチャートを参照し
て、ローカルデコード部1027の動作について説明す
る。
【0162】ローカルデコード部1027においては、
まず最初に、ステップS121乃至S123において、
図10のステップS21乃至S23における場合とそれ
ぞれ同様の処理が行われ、これにより、上述したよう
に、予測値計算用ブロック化回路42から、5×5画素
の予測値計算用ブロックが出力されるとともに、クラス
分類回路44から、クラス情報が出力される。予測値計
算用ブロックおよびクラス情報は、いずれも、適応処理
回路47に供給される。
【0163】そして、適応処理回路47には、その他、
原画像(学習用画像)も供給されるようになされてお
り、そこでは、ステップS124において、クラス分類
回路44からのクラス情報に基づいて、各クラスごとに
適応処理が施され、これにより、クラスごとの予測係数
および1フレームの原画像の予測値が算出される。
【0164】即ち、本実施の形態においては、例えば、
クラスごとの25×9個の予測係数が、1フレームごと
に、原画像と予測値計算用ブロックを構成する補正デー
タとから算出される。さらに、ある1つの補正データに
注目した場合に、その注目補正データに対応する原画像
の画素と、その画素の周りに隣接する8個の原画像の画
素の、合計9個の画素についての予測値が、注目補正デ
ータのクラス情報に対応する25×9個の予測係数と、
その注目補正データを中心とする5×5画素でなる予測
値計算用ブロックとを用いて、適応処理が行われること
により算出される。
【0165】具体的には、例えば、いま、図6に示した
注目補正データX33を中心とする3×3の補正データX
22,X23,X24,X32,X33,X34,X42,X43,X44
でなるクラス分類用ブロックについてのクラス情報C
が、クラス分類回路44から出力され、また、そのクラ
ス分類用ブロックに対応する予測値計算用ブロックとし
て、注目補正データX33を中心とする5×5画素の補正
データX11,X12,X13,X14,X15,X21,X22,X
23,X24,X25,X31,X32,X33,X34,X35
41,X42,X43,X44,X45,X51,X52,X53,X
54,X55でなる予測値計算用ブロックが、予測値計算用
ブロック化回路42から出力されたものとすると、ま
ず、その予測値計算用ブロックを構成する補正データ
を、学習データとするとともに、元の画像における、補
正データX33を中心とする3×3画素(図6において四
角形で囲んである部分)の画素値Y33(1)乃至Y
33(9)を、教師データとして、式(7)に示した正規
方程式がたてられる。
【0166】さらに、所定期間としての、例えば、1フ
レームの中で、同一のクラス情報Cにクラス分類される
クラス分類用ブロックに対応する、他の予測値計算用ブ
ロックについても同様にして、正規方程式がたてられ、
画素値Y33(k)(ここでは、k=1,2,・・・,
9)の予測値E[Y33(k)]を求めるための予測係数
1(k)乃至w25(k)(本実施の形態では、1つの
予測値を求めるのに学習データ(原画像の画素)が25
個用いられるので、それに対応して、予測係数wも25
個必要となる)を算出することができるだけの数の正規
方程式が得られると(従って、そのような数の正規方程
式が得られるまでは、ステップS124では、正規方程
式をたてる処理までが行われる)、その正規方程式を解
くことで、クラス情報Cについて、画素値Y33(k)の
予測値E[Y33(k)]を求めるのに最適な予測係数w
1(k)乃至w25(k)が算出される。この処理は、各
クラスごとに行われ、これにより、各クラスごとに、2
5×9の予測係数が算出される。
【0167】そして、クラス情報Cについての予測係数
と予測値計算用ブロックとを用い、式(1)に対応する
次式にしたがって、予測値E[Y33(k)]が求められ
る。
【0168】 E[Y33(k)]=w1(k)X11+w2(k)X12+w3(k)X13 +w4(k)X14+w5(k)X15+w6(k)X21 +w7(k)X22+w8(k)X23+w9(k)X24 +w10(k)X25+w11(k)X31 +w12(k)X32+w13(k)X33 +w14(k)X34+w15(k)X35 +w16(k)X41+w17(k)X42 +w18(k)X43+w19(k)X44 +w20(k)X45+w21(k)X51 +w22(k)X52+w23(k)X53 +w24(k)X54+w25(k)X55 ・・・(8)
【0169】ステップS124では、以上のようにし
て、25×9の予測係数が、クラスごとに求められ、そ
のクラスごとの予測係数を用いて、注目補正データを中
心とする3×3の原画像の画素の予測値が求められる。
【0170】以上のようにして、1フレーム分の予測値
が求められると、ステップS125に進み、その1フレ
ーム分の予測値が、誤差算出部28に供給される。そし
て、ステップS121に戻り、以下同様の処理が、例え
ば、上述のように、1フレーム単位で繰り返される。
【0171】次に、図15は、マッピング係数を算出す
るためのマッピング係数学習処理を行う画像処理装置の
第3の構成例を示している。
【0172】なお、図7や図12の画像処理装置によれ
ば、関数fが、例えば、線形1次式で表される場合の
他、非線形な式や、2次以上の式で表される場合も、最
適な予測係数を求めることができるが、図15の画像処
理装置では、関数fが、線形1次式で表される場合にの
み、最適な予測係数を求めることができるようになされ
ている。
【0173】即ち、図15の画像処理装置は、図2にお
いて、ブロック化回路11が出力する注目画素を中心と
する3×3の9画素のブロックを構成する各画素の画素
値をy1,y2,・・・,y9とするとともに、マッピン
グ係数メモリ14が出力するマッピング係数をk1
2,・・・,k9とする場合において、演算回路16
が、次式にしたがって関数値f(y1,y2,・・・,k
1,k2,・・・)を演算して補正データを求めるように
なされているときに用いることができる。
【0174】 f(・)=k11+k22+・・・+k99
【0175】最適補正データ算出部70には、学習に適
した学習用画像が、例えば、1フレーム単位などで供給
されるようになされている。最適補正データ算出部70
は、圧縮部71、補正部72、ローカルデコード部7
3、誤差算出部74、および判定部75で構成され、そ
こに入力される学習用画像から、その画素数を少なくし
て圧縮した画像であって、元の画像を予測するのに最適
な画像を構成する画素値(以下、適宜、最適補正データ
という)を算出し、ラッチ回路76に供給するようにな
されている。
【0176】即ち、最適補正データ算出部70に供給さ
れた学習用画像は、圧縮部71および誤差算出部74に
供給されるようになされている。圧縮部71は、図2の
演算回路16が画素を間引く割合と同一の割合で、学習
用画像を単純に間引き、即ち、本実施の形態において
は、学習用画像を1/9に単純に間引き(3×3の9画
素を1ブロックとするとき、そのブロックの中心の画素
だけを抽出し)、これにより学習用画像を圧縮して補正
部72に供給するようになされている。
【0177】補正部72は、圧縮部71から供給され
る、単純な間引きが行われて圧縮されたデータ(以下、
適宜、圧縮データという)を、判定部75からの制御に
したがって補正するようになされている。補正部72に
おける補正の結果得られるデータ(このデータも、図2
の演算回路16の出力と同様に、3×3画素のブロック
の中心画素の画素値を補正したものであるので、以下、
適宜、補正データという)は、ローカルデコード部73
に供給するようになされている。
【0178】ローカルデコード部73は、図7のローカ
ルデコード部27または図12のローカルデコード部1
027における場合と同様にして、補正部72からの補
正データに基づいて、元の画像(学習用画像)を予測
し、その予測値を、誤差算出部74に供給するようにな
されている。
【0179】誤差算出部74は、図7の誤差算出部28
における場合と同様にして、そこに入力される、元の画
像データに対する、ローカルデコード部73からの予測
値の予測誤差を算出するようになされている。この予測
誤差は、誤差情報として、判定部75に供給されるよう
になされている。
【0180】判定部75は、誤差算出部74からの誤差
情報に基づいて、補正部72が出力した補正データを、
元の画像の圧縮結果とすることの適正さを判定するよう
になされている。そして、判定部75は、補正部72が
出力した補正データを、元の画像の圧縮結果とすること
が適正でないと判定した場合には、補正部72を制御
し、さらに、圧縮データを補正させ、その結果得られる
新たな補正データを出力させるようになされている。ま
た、判定部75は、補正部72が出力した補正データ
を、元の画像の圧縮結果とすることが適正であると判定
した場合には、その補正データを、最適補正データとし
て、ラッチ回路76に供給させるようになされている。
【0181】ラッチ回路76は、メモリ76Aを内蔵し
ており、そのメモリ76Aに、補正部72から供給され
る最適補正データを記憶させるようになされている。さ
らに、ラッチ回路76は、メモリ76Aに記憶された最
適補正データのうち、ブロック化回路77のメモリ77
Aから読み出されるブロックの中心画素に対応するもの
を読み出し、メモリ80に供給するようになされてい
る。なお、ラッチ回路76は、メモリ76Aに、1フレ
ーム分の補正データが記憶されると、その旨を示す制御
信号を、ブロック化回路77に出力するようになされて
いる。
【0182】ブロック化回路77には、最適補正データ
算出部70と同様に、学習用画像が1フレーム単位で供
給されるようになされている。ブロック化回路77は、
メモリ77Aを内蔵しており、そのメモリ77Aに、そ
こに供給される学習用画像を記憶させるようになされて
いる。また、ブロック化回路77は、ラッチ回路76か
ら制御信号を受信すると、メモリ77Aに記憶された学
習用画像を、図2のブロック化回路11における場合と
同様に、注目画素を中心とする3×3画素で構成される
ブロックに分割し、そのブロックを順次読み出して、A
DRC処理回路78およびメモリ80に供給するように
なされている。
【0183】なお、ブロック化回路77は、その内蔵す
るメモリ77Aからブロックを読み出すときに、そのブ
ロックの位置を示す制御信号を、ラッチ回路76に供給
するようになされている。ラッチ回路76では、この制
御信号に基づいて、メモリ77Aから読み出される3×
3画素のブロックが認識され、上述したように、そのブ
ロックの中心画素に対応する最適補正データが、メモリ
76Aから読み出されるようになされている。即ち、こ
れにより、メモリ80に対しては、ある3×3画素のブ
ロックと、そのブロックに対応する最適補正データとが
同時に供給されるようになされている。
【0184】ADRC処理回路78またはクラス分類回
路79は、図2のADRC処理回路12またはクラス分
類回路13とそれぞれ同様に構成されている。そして、
クラス分類回路79が出力する、ブロック化回路77か
らのブロックについてのクラス情報は、メモリ80に対
して、アドレスとして供給されるようになされている。
【0185】メモリ80は、クラス分類回路79から供
給されるクラス情報に対応するアドレスに、ラッチ回路
76から供給される最適補正データと、ブロック化回路
77から供給されるブロックとを対応付けて記憶するよ
うになされている。なお、メモリ80は、1つのアドレ
スに複数の情報を記憶することができるようになされて
おり、これにより、あるクラス情報に対応する最適補正
データおよびブロックを、複数セット記憶することがで
きるようになされている。
【0186】演算回路81は、メモリ80に記憶され
た、学習用画像の3×3のブロックを構成する9画素y
1,y2,・・・,y9と、そのブロックに対応付けられ
ている最適補正データy’とを読み出し、これらに最小
自乗法を適用することで、クラスごとに、マッピング係
数k1乃至k9を求め、メモリ82に供給するようになさ
れている。メモリ82は、演算回路81から供給される
クラスごとのマッピング係数k1乃至k9を、そのクラス
に対応したアドレスに記憶するようになされている。
【0187】次に、図16のフローチャートを参照し
て、その動作について説明する。
【0188】学習用画像が入力されると、その学習用画
像は、ブロック化回路77のメモリ77Aに記憶される
とともに、最適補正データ算出部70に供給される。最
適補正データ算出部70は、学習用画像を受信すると、
ステップS31において、その学習用画像についての最
適補正データを算出する。
【0189】即ち、ステップS31では、図17のフロ
ーチャートに示すように、まず、圧縮部71が、ステッ
プS41において、学習用画像を、1/9に間引くこと
により圧縮データを生成し、補正部72を介して、即
ち、最初は、補正を行わずに、ローカルデコード部73
に出力する。ローカルデコード部73では、ステップS
42において、補正部72からの補正データ(最初は、
上述したように、画像データを、単純に間引いた圧縮デ
ータそのもの)に基づいて、元の画像の予測値が算出さ
れる(ローカルデコードが行われる)。この予測値は、
誤差算出部74に供給される。
【0190】誤差算出部74は、ローカルデコード部7
3から、元の画像の予測値を受信すると、ステップS4
3において、元の画像データに対する、ローカルデコー
ド部73からの予測値の予測誤差を算出し、誤差情報と
して、判定部75に供給する。判定部75は、誤差算出
部74から誤差情報を受信すると、ステップS44にお
いて、その誤差情報に基づいて、補正部72が出力した
補正データを、元の画像の圧縮結果とすることの適正さ
を判定する。
【0191】即ち、ステップS44においては、例え
ば、1フレーム分の誤差情報が所定の閾値ε以下である
かどうかが判定される。ステップS44において、誤差
情報が所定の閾値ε以下でないと判定された場合、補正
部72が出力した補正データを、元の画像の圧縮結果と
するのは適正でないと認識され、ステップS45に進
み、判定部75は、補正部72を制御し、これにより、
圧縮部71から出力された圧縮データを補正させる。補
正部72は、判定部75の制御にしたがって、補正量
(補正値△)を変えて、圧縮データを補正し、その結果
得られる補正データを、ローカルデコード部73に出力
する。そして、ステップS42に戻り、以下、同様の処
理が繰り返される。
【0192】なお、圧縮データの補正は、例えば、上述
の図7で説明した、マッピング係数の変更と同様にして
行うことが可能である。
【0193】一方、ステップS44において、誤差情報
が所定の閾値ε以下であると判定された場合、補正部7
2が出力した補正データを、元の画像の圧縮結果とする
のは適正であると認識され、ステップS46に進み、判
定部75は、所定の閾値ε以下の誤差情報が得られたと
きの補正データを、最適補正データとして、補正部72
からラッチ回路76に出力させ、その内蔵するメモリ7
6Aに記憶させて、リターンする。
【0194】以上のようにして、誤差情報が所定の閾値
ε以下となったときにおける、圧縮データを補正した補
正データが、最適補正データとして、メモリ76Aに記
憶される。なお、この最適補正データは、誤差情報を所
定の閾値ε以下とするものであるから、これを用いて、
予測値を算出することにより、元の画像(原画像)とほ
ぼ同一の画像を得ることができる。
【0195】図16に戻り、ラッチ回路76は、そのメ
モリ76Aに、1フレーム分の最適補正データを記憶す
ると、制御信号を、ブロック化回路77に出力する。ブ
ロック化回路77は、ラッチ回路76から制御信号を受
信すると、ステップS32において、メモリ77Aに記
憶された学習用画像を、3×3画素で構成されるブロッ
クに分割する。そして、ブロック化回路77は、メモリ
77Aに記憶された学習用画像のブロックを読み出し
て、ADRC処理回路78およびメモリ80に供給す
る。
【0196】また、同時に、ブロック化回路77は、メ
モリ77Aからブロックを読み出すときに、そのブロッ
クの位置を示す制御信号を、ラッチ回路76に供給し、
ラッチ回路76は、その制御信号に対応して、メモリ7
7Aから読み出された3×3画素のブロックを認識し、
そのブロックの中心画素に対応する最適補正データを読
み出して、メモリ80に供給する。
【0197】そして、ステップS33に進み、ADRC
処理回路78において、ブロック化回路77からのブロ
ックがADRC処理され、さらに、クラス分類回路79
において、そのブロックがクラス分類される。このクラ
ス分類結果は、アドレスとして、メモリ80に供給され
る。
【0198】メモリ80では、ステップS34におい
て、クラス分類回路79から供給されるクラス情報に対
応するアドレスに、ラッチ回路76から供給される最適
補正データと、ブロック化回路77から供給されるブロ
ック(学習データ)とが対応付けられて記憶される。
【0199】そして、ステップS35に進み、メモリ8
0に、1フレーム分のブロックおよび最適補正データが
記憶されたかどうかが判定される。ステップS35にお
いて、メモリ80に、1フレーム分のブロックおよび最
適補正データが、まだ記憶されていないと判定された場
合、ブロック化回路77から次のブロックが読み出され
るとともに、ラッチ回路76からそのブロックに対応す
る最適補正データが読み出され、ステップS33に戻
り、以下、ステップS33以降の処理を繰り返す。
【0200】また、ステップS35において、メモリ8
0に、1フレーム分のブロックおよび最適補正データが
記憶されたと判定された場合、ステップS36に進み、
学習用画像すべてについて処理が終了したかどうかが判
定される。ステップS36において、学習用画像すべて
についての処理が、まだ終了していないと判定された場
合、ステップS31に戻り、次の学習用画像について、
ステップS31からの処理が繰り返される。
【0201】一方、ステップS36において、学習用画
像すべてについての処理が終了したと判定された場合、
ステップS37に進み、演算回路81は、メモリ80に
記憶された最適補正データとブロックとを、クラスごと
に読み出し、これらにより、式(7)に示したような正
規方程式をたてる。さらに、演算回路81は、ステップ
S38において、その正規方程式を解くことで、誤差を
最小にする、クラスごとのマッピング係数を算出する。
このマッピング係数は、ステップS39において、メモ
リ82に供給されて、クラスごとに分けて記憶され、処
理を終了する。
【0202】関数fが、線形1次式で表される場合にお
いては、以上のようにしてメモリ82に記憶されたマッ
ピング係数を、図2のマッピング係数メモリ14に記憶
させ、これを用いて画像の符号化を行うことができる。
【0203】なお、クラスによっては、マッピング係数
を求めることができるだけの数の正規方程式が得られな
い場合がある。このような場合は、図2の演算回路16
において、ブロック化回路11から出力される3×3画
素のブロックを構成する9画素の、例えば平均値などが
出力されるようなマッピング係数、即ち、k1乃至k9
1/9などが、デフォルトの値として設定される。
【0204】次に、図18は、図1の受信装置4の構成
例を示している。
【0205】受信機/再生装置91においては、記録媒
体2に記録された符号化データが再生され、または伝送
路3を介して伝送されてくる符号化データが受信され、
デコード部92に供給される。
【0206】デコード部92は、図9に示したローカル
デコード部27におけるクラス分類用ブロック化回路4
1乃至予測回路46とそれぞれ同様に構成されるクラス
分類用ブロック化回路93乃至予測回路98で構成され
ており、従って、デコード部92では、図9のローカル
デコード部27における場合と同様にして、補正データ
から予測値が求められ、この予測値で構成される画像が
復号画像として出力される。
【0207】即ち、受信機/再生装置91から出力され
る符号化データとしての補正データは、クラス分類用ブ
ロック化回路93または予測値計算用ブロック化回路9
4に順次供給され、図9のクラス分類用ブロック化回路
41または予測値計算用ブロック化回路42における場
合と同様にして、クラス分類用ブロックまたは予測値計
算用ブロックに、それぞれブロック化される。そして、
クラス分類用ブロックはADRC処理回路95に、予測
値計算用ブロックは予測回路98に、それぞれ供給され
る。
【0208】ADRC処理回路95は、クラス分類用ブ
ロックを受信すると、そのクラス分類用ブロックに対し
て、図9のADRC処理回路43における場合と同様
に、1ビットのADRC処理を施し、これにより、クラ
ス分類用ブロックを構成する補正データを、1ビットに
変換(符号化)して、クラス分類回路96に出力する。
クラス分類回路96は、ADRC処理が施されたクラス
分類用ブロックに対して、クラス分類処理を施し、クラ
ス情報を、予測係数ROM97に出力する。
【0209】予測係数ROM97は、図9の予測係数R
OM45と同様に、例えば、図11の画像処理装置にお
いて求められた、クラスごとの予測係数を記憶してお
り、クラス分類回路96からクラス情報を受信すると、
そのクラス情報に対応する予測係数を読み出し、予測回
路98に供給する。予測回路98では、予測係数ROM
97からの予測係数と、予測値計算用ブロック化回路9
4からの予測値計算用ブロックを構成する補正データと
を用い、式(1)に対応する線形1次式にしたがって、
元の画像の予測値が算出され、これにより、元の画像が
復号される。
【0210】補正データは、上述したように、誤差情報
を所定の閾値以下とするものであり、従って、受信装置
4においては、元の画像とほぼ同一の復号画像を得るこ
とができる。
【0211】なお、受信側においては、図18に示すよ
うな受信装置4でなくても、間引きされた画像を補間に
より復号する装置により、通常の補間を行うことで復号
画像を得ることができる。但し、この場合に得られる復
号画像は、画質(解像度)の劣化したものとなる。
【0212】以上、本発明を適用した画像処理装置につ
いて説明したが、このような画像処理装置は、例えば、
NTSC方式などの標準方式のテレビジョン信号を符号
化する場合の他、データ量の多い、いわゆるハイビジョ
ン方式のテレビジョン信号などを符号化する場合に、特
に有効である。
【0213】なお、本実施の形態においては、1フレー
ムの画像を対象にブロック化を行うようにしたが、ブロ
ックは、その他、例えば、時系列に連続する複数フレー
ムにおける、同一位置の画素などを集めて構成するよう
にすることも可能である。
【0214】また、本実施の形態においては、誤差情報
として、誤差の自乗和を用いるようにしたが、誤差情報
としては、その他、例えば、誤差の絶対値和や、その3
乗以上したものの和などを用いるようにすることが可能
である。いずれを誤差情報として用いるかは、例えば、
その収束性などに基づいて決定するようにすることが可
能である。
【0215】さらに、例えば、図13の実施の形態で
は、1フレーム単位で、正規方程式をたてて、クラスご
との予測係数を求めるようにしたが、予測係数の算出処
理は、その他、例えば、1フィールド単位や複数フレー
ム単位で正規方程式をたてて行うようにすることも可能
である。他の処理についても同様である。
【0216】また、本発明は、ハードウェアによって
も、あるいは、上述した処理を行うためのアプリケーシ
ョンプログラムが記録されたハードディスク等の記録媒
体から、そのアプリケーションプログラムを読み出し
て、コンピュータに実行させることによっても、実現可
能である。
【0217】さらに、図2においては、ADRC処理回
路12に供給するブロックと、遅延回路15を介して、
演算回路16に供給するブロックとは同一のものとした
が、これらのブロックは同一である必要は必ずしもな
い。
【0218】
【発明の効果】請求項1に記載の画像符号化装置および
請求項9に記載の画像符号化方法によれば、画像を構成
する画素が、その性質に応じて所定のクラスに分類さ
れ、クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶してい
るマッピング係数記憶手段から、画像の中の、注目して
いる注目画素のクラスに対応するマッピング係数が読み
出される。そして、そのマッピング係数と、注目画素と
を用いて所定の演算を行うことにより、画像を符号化し
た符号化データが算出される。従って、元の画像を復号
するのに最適な符号化データを得ることが可能となる。
【0219】請求項10に記載の画像復号化装置および
請求項17に記載の画像復号化方法によれば、符号化デ
ータが、画像を構成する画素を、その性質に応じて所定
のクラスに分類し、クラスごとに、所定のマッピング係
数を記憶しているマッピング係数記憶手段から、画像の
中の、注目している注目画素のクラスに対応するマッピ
ング係数を読み出し、そのマッピング係数と、注目画素
とを用いて所定の演算を行うことにより得られたものに
なっている。従って、その符号化データから、元の画像
とほぼ同一の復号画像を得ることが可能となる。
【0220】請求項18に記載の伝送方法によれば、画
像を構成する画素を、その性質に応じて所定のクラスに
分類し、クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶し
ているマッピング係数記憶手段から、画像の中の、注目
している注目画素のクラスに対応するマッピング係数を
読み出し、そのマッピング係数と、注目画素とを用いて
所定の演算を行うことにより得られた符号化データが伝
送される。従って、その符号化データから、元の画像と
ほぼ同一の復号画像を得ることが可能となる。
【0221】請求項19に記載の記録媒体には、画像を
構成する画素を、その性質に応じて所定のクラスに分類
し、クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶してい
るマッピング係数記憶手段から、画像の中の、注目して
いる注目画素のクラスに対応するマッピング係数を読み
出し、そのマッピング係数と、注目画素とを用いて所定
の演算を行うことにより得られた符号化データが記録さ
れている。従って、その符号化データから、元の画像と
ほぼ同一の復号画像を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像処理システムの一実施の
形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の送信装置1の構成例を示すブロック図で
ある。
【図3】ADRC処理を説明するための図である。
【図4】クラス分類処理を説明するための図である。
【図5】図2の送信装置の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図6】図2のブロック化回路11の処理を説明するた
めの図である。
【図7】マッピング係数を得るための学習を行う画像処
理装置の第1実施の形態の構成を示すブロック図であ
る。
【図8】図7の画像処理装置の動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図9】図7のローカルデコード部27の構成例を示す
ブロック図である。
【図10】図9のローカルデコード部27の処理を説明
するためのフローチャートである。
【図11】予測係数を得るための学習を行う画像処理装
置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図12】マッピング係数を得るための学習を行う画像
処理装置の第2実施の形態の構成を示すブロック図であ
る。
【図13】図12のローカルデコード部1027の構成
例を示すブロック図である。
【図14】図13のローカルデコード部1027の処理
を説明するためのフローチャートである。
【図15】マッピング係数を得るための学習を行う画像
処理装置の第3実施の形態の構成を示すブロック図であ
る。
【図16】図15の画像処理装置の動作を説明するため
のフローチャートである。
【図17】図16におけるステップS31の処理のより
詳細を説明するためのフローチャートである。
【図18】図1の受信装置4の構成例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 送信装置, 2 記録媒体, 3 伝送路, 4
受信装置, 11 ブロック化回路, 12 ADRC
処理回路, 13 クラス分類回路, 14マッピング
係数メモリ, 15 遅延回路, 16 演算回路,
17 送信機/記録装置, 21 メモリ, 22 ブ
ロック化回路, 23 ADRC処理回路, 24 ク
ラス分類回路, 26 演算回路, 27 ローカルデ
コード部, 28 誤差算出部, 29 判定部, 3
0 マッピング係数設定回路,31 マッピング係数メ
モリ, 41 クラス分類用ブロック化回路, 42予
測値計算用ブロック化回路, 43 ADRC処理回
路, 44 クラス分類回路, 45 予測係数RO
M, 46 予測回路, 47 適応処理回路,51
学習用ブロック化回路, 52 教師用ブロック化回
路, 53 ADRC処理回路, 54 クラス分類回
路, 55 スイッチ, 56 学習データメモリ,
57 カウンタ, 58 教師データメモリ, 59
演算回路,60 メモリ, 70 最適補正データ算出
部, 71 圧縮部, 72 補正部, 73 ローカ
ルデコード部, 74 誤差算出部, 75 判定部,
76 ラッチ回路, 76A メモリ, 77 ブロッ
ク化回路, 77A メモリ, 78 ADRC処理回
路, 79 クラス分類回路, 80 メモリ,81
演算回路, 82 メモリ, 91 受信機/再生装
置, 92 デコード部, 93 クラス分類用ブロッ
ク化回路, 94 予測値計算用ブロック化回路, 9
5 ADRC処理回路, 96 クラス分類回路, 9
7 予測係数ROM, 98 予測回路, 1027
ローカルデコード部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 画像符号化装置および画像符号化方
法、画像復号化装置および画像復号化方法、伝送方法、
並びに記録媒体

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を符号化する画像符号化装置であっ
    て、 前記画像を構成する画素を、その性質に応じて所定のク
    ラスに分類する分類手段と、 前記クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶してい
    るマッピング係数記憶手段と、 前記画像の中の、注目している注目画素と、その注目画
    素のクラスに対応する前記マッピング係数とを用いて所
    定の演算を行うことにより、前記画像を符号化した符号
    化データを算出する演算手段とを備えることを特徴とす
    る画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段は、前記符号化データとし
    て、前記画像の画素数を少なくしたものを算出すること
    を特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段は、前記注目画素を含む複
    数の画素と、その注目画素のクラスに対応する前記マッ
    ピング係数とを用いて所定の演算を行うことを特徴とす
    る請求項2に記載の画像符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記マッピング係数は、学習用の画像デ
    ータを用いて学習を行うことにより生成されたものであ
    ることを特徴とする請求項2に記載の画像符号化装置。
  5. 【請求項5】 前記マッピング係数は、前記符号化デー
    タから元の画像を予測した予測結果の、その元の画像に
    対する予測誤差が最小になるように学習を行うことによ
    り得られたものであることを特徴とする請求項2に記載
    の画像符号化装置。
  6. 【請求項6】 前記マッピング係数は、前記符号化デー
    タから元の画像を予測した予測結果の、その元の画像に
    対する予測誤差が所定値以下になるように学習を行うこ
    とにより得られたものであることを特徴とする請求項2
    に記載の画像符号化装置。
  7. 【請求項7】 前記マッピング係数は、 学習用の画像を構成する画素を、その性質に応じて前記
    クラスのうちのいずれかに分類し、 前記学習用の画像の中の、注目している注目学習画素
    と、その注目学習画素のクラスに対応する所定の係数と
    を用いて所定の演算を行うことにより、前記注目学習画
    素を補正した学習用補正データを生成し、 その学習用補正データに基づいて、前記学習用の画像の
    予測値を予測し、 前記学習用の画像に対する、前記学習用の画像の予測値
    の予測誤差を算出し、 その予測誤差に基づいて、前記所定の係数を変更するこ
    とを、前記所定の係数が最適な値になるまで繰り返すこ
    とにより得られた、その最適な値の前記所定の係数であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の画像符号化装置。
  8. 【請求項8】 前記マッピング係数は、 学習用の画像を、その画素数を少なくすることにより圧
    縮し、 その圧縮の結果得られる学習用の圧縮データを補正し
    て、学習用補正データを出力し、 前記学習用補正データに基づいて、前記学習用の画像を
    予測して、その予測値を出力し、 前記学習用の画像に対する、前記学習用の画像の予測値
    の予測誤差を算出し、 その予測誤差に基づいて、前記学習用補正データの適正
    さを判定することを、前記学習用補正データが適正にな
    るまで繰り返すことにより得られた、その適正になった
    前記学習用補正データと、前記学習用の画像とを用いて
    求められたものであることを特徴とする請求項2に記載
    の画像符号化装置。
  9. 【請求項9】 画像を符号化する画像符号化方法であっ
    て、 前記画像を構成する画素を、その性質に応じて所定のク
    ラスに分類し、 前記クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶してい
    るマッピング係数記憶手段から、前記画像の中の、注目
    している注目画素のクラスに対応する前記マッピング係
    数を読み出し、 そのマッピング係数と、前記注目画素とを用いて所定の
    演算を行うことにより、前記画像を符号化した符号化デ
    ータを算出することを特徴とする画像符号化方法。
  10. 【請求項10】 画像を符号化した符号化データを復号
    化する画像復号化装置であって、 前記符号化データを受信する受信手段と、 前記符号化データを復号化する復号化手段とを備え、 前記符号化データは、 前記画像を構成する画素を、その性質に応じて第1のク
    ラスのうちのいずれかに分類し、 前記第1のクラスごとに、所定のマッピング係数を記憶
    しているマッピング係数記憶手段から、前記画像の中
    の、注目している注目画素の第1のクラスに対応する前
    記マッピング係数を読み出し、 そのマッピング係数と、前記注目画素とを用いて所定の
    演算を行うことにより得られたものであることを特徴と
    する画像復号化装置。
  11. 【請求項11】 前記符号化データは、前記画像の画素
    数を少なくしたものであることを特徴とする請求項10
    に記載の画像復号化装置。
  12. 【請求項12】 前記復号化手段は、 前記符号化データとの線形結合により前記予測値を算出
    するための予測係数を、第2のクラスごとに記憶してい
    る予測係数記憶手段と、 前記符号化データを、その性質に応じて前記第2のクラ
    スのうちのいずれかに分類する分類手段と、 前記符号化データの第2のクラスについての前記予測係
    数を、前記予測係数記憶手段から読み出し、その予測係
    数と前記符号化データとから、前記予測値を求める予測
    値演算手段とを有することを特徴とする請求項11に記
    載の画像復号化装置。
  13. 【請求項13】 前記予測係数は、学習用の画像データ
    を用いて学習を行うことにより生成されたものであるこ
    とを特徴とする請求項12に記載の画像復号化装置。
  14. 【請求項14】 前記マッピング係数は、学習用の画像
    データを用いて学習を行うことにより生成されたもので
    あることを特徴とする請求項11に記載の画像復号化装
    置。
  15. 【請求項15】 前記マッピング係数は、前記符号化デ
    ータから元の画像を予測した予測結果の、その元の画像
    に対する予測誤差が最小になるように学習を行うことに
    より得られたものであることを特徴とする請求項11に
    記載の画像復号化装置。
  16. 【請求項16】 前記マッピング係数は、前記符号化デ
    ータから元の画像を予測した予測結果の、その元の画像
    に対する予測誤差が所定値以下になるように学習を行う
    ことにより得られたものであることを特徴とする請求項
    11に記載の画像復号化装置。
  17. 【請求項17】 画像を符号化した符号化データを復号
    化する画像復号化方法であって、 前記符号化データは、 前記画像を構成する画素を、その性質に応じて所定のク
    ラスのうちのいずれかに分類し、 前記クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶してい
    るマッピング係数記憶手段から、前記画像の中の、注目
    している注目画素のクラスに対応する前記マッピング係
    数を読み出し、 そのマッピング係数と、前記注目画素とを用いて所定の
    演算を行うことにより得られたものであることを特徴と
    する画像復号化方法。
  18. 【請求項18】 画像を符号化した符号化データを伝送
    する伝送方法であって、 前記符号化データは、 前記画像を構成する画素を、その性質に応じて所定のク
    ラスに分類し、 前記クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶してい
    るマッピング係数記憶手段から、前記画像の中の、注目
    している注目画素のクラスに対応する前記マッピング係
    数を読み出し、 そのマッピング係数と、前記注目画素とを用いて所定の
    演算を行うことにより得られたものであることを特徴と
    する伝送方法。
  19. 【請求項19】 画像を符号化した符号化データが記録
    されている記録媒体であって、 前記符号化データは、 前記画像を構成する画素を、その性質に応じて所定のク
    ラスに分類し、 前記クラスごとに、所定のマッピング係数を記憶してい
    るマッピング係数記憶手段から、前記画像の中の、注目
    している注目画素のクラスに対応する前記マッピング係
    数を読み出し、 そのマッピング係数と、前記注目画素とを用いて所定の
    演算を行うことにより得られたものであることを特徴と
    する記録媒体。
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