JPH1085922A - セラミック鋳型内で合金プリフォームを溶融して製品延長部分を形成する方法 - Google Patents

セラミック鋳型内で合金プリフォームを溶融して製品延長部分を形成する方法

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JPH1085922A
JPH1085922A JP9169360A JP16936097A JPH1085922A JP H1085922 A JPH1085922 A JP H1085922A JP 9169360 A JP9169360 A JP 9169360A JP 16936097 A JP16936097 A JP 16936097A JP H1085922 A JPH1085922 A JP H1085922A
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JP9169360A
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Melvin Robert Jackson
メルビン・ロバート・ジャクソン
Bernard Patrick Bewlay
バーナード・パトリック・ビレイ
Ann Melinda Ritter
アン・メリンダ・リター
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービンエンジン又はその他のタービン
エンジンにおいて使用される翼形羽根部材又はその他の
部品のごとき、方向性配列状態を示す超合金製品の末端
上に一体延長部分を形成するための方法。 【解決手段】 セラミック鋳型内で適合性の合金プリフ
ォームを溶融し次いで製品上に一体延長部分を凝固させ
るのに十分な制御条件下で該末端を冷却することによ
り、製品の末端上に延長部分が直接に形成される。その
際には、形成すべき延長部分の形状を概して規定するキ
ャビティを具備したセラミック鋳型が製品の末端上に取
り付けられる。本発明の方法によって形成された延長部
分は、製品のミクロ組織に対して連続性及び適合性を示
すミクロ組織を有している。本発明の方法によれば、凝
固に際して製品の内部に温度勾配が設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、製品の末端上に一体延長部分
を形成するための方法に関するものである。更に詳しく
言えば本発明は、方向性配列状態のミクロ組織及び超合
金組成を有する製品の末端上に、適合性の合金組成を有
する延長部分を形成するための方法に関する。なお一層
詳しく言えば本発明は、延長部分を成形するために使用
される取り付けられたセラミック鋳型内で適合性の合金
プリフォームを溶融することにより直接延長部分の方向
性凝固をするための成長用の種晶として製品の末端を使
用するような上記のごとき方法に関する。かかる方法
は、タービンの動翼(又はバケット)及び静翼(又はノ
ズル)のごとき翼形羽根部材の先端、並びにタービンシ
ュラウド及び燃焼器シングルのごとき非翼形製品の先端
を補修するために使用することができる。
【0002】
【発明の背景】超合金から方向性配列状態の鋳造構造物
を成長させるための報告された技術は、単純な形材及び
部材を製造するために適した方法から始まって、複雑な
形状を有する製品を製造するために現在使用されている
方法(たとえば、ガスタービンエンジンの高温域におい
て使用されるNi基超合金羽根部材の方向性凝固方法)
にまで進化した。出版された文献〔たとえば、「メタル
ズ・ハンドブック(Metals Handbook) 」(第9版)の第
15巻「鋳造」(ASMインターナショナル社、198
8年)の319〜323頁〕中には、タービン動翼及び
静翼のごとき方向性配列状態の超合金羽根部材を製造す
るための方法の実例が数多く示されている。これらの方
法の大部分は、鋳型のサセプター加熱と共にある種の引
上げ型真空誘導鋳造炉を使用するものである。
【0003】方向性配列状態の超合金を製造するための
鋳造分野のおいては、管を通して溶融材料(たとえば、
金属)を上方に押上げるため、密閉容器内において(た
とえば、不活性ガス又は空気による)流体圧力が溶融材
料に加えられてきた。かかる方法の一例及び関連装置を
開示する特許としては米国特許第3302252号が挙
げられるが、これは冷却された鋳型内に延びる注湯管を
通して製品を上方に連続鋳造する方法に関するものであ
る。鋳造された製品は鋳型から連続的に引上げられる。
【0004】鋳造技術のもう1つの実例は、時にはEF
G法(縁端限定・薄膜供給成長法)と呼ばれるものであ
る。この方法においては、液体金属に外圧が加えられる
のではなく、幅の狭い成形管又はダイの内部における毛
管作用により溶融材料が上方に吸上げられて凝固する。
多くの場合、結晶成長を開始させるため、液体材料に種
晶が導入される。この方法の様々な特徴を開示する代表
的な特許としては、米国特許第3471266、412
0742及び4937053号が挙げられる。
【0005】上記に引用された特許明細書の一部及びそ
の他の文献中に示されているごとく、方向性凝固製品又
は単結晶製品の製造に関する鋳造技術においては、特定
の結晶配列状態〔一次配列状態及び(又は)二次配列状
態〕を有する種晶が使用されていた。それらは、所望の
結晶配列状態を有する製品の凝固を開始させるための手
段を成す。羽根部材の製造に際しても、鋳造用の型(セ
ラミック鋳型)と共に種晶が使用され、それによって部
材の形状及び結晶配列状態が規定される。
【0006】従来、単結晶性又は方向性凝固した細長い
結晶粒から成る製品(たとえば、ターボ機械用エーロフ
ォイル)の構成要素同士を接合する際には、特定の結晶
配列状態を有する個別に鋳造された部材を使用するのは
普通であった。かかる部材を組立てた後、部材間の界面
に沿ってそれらを接合することによって製品が得られ
る。米国特許第3967355及び4033792号は
この種の接合方法に関する特許の代表例であって、米国
特許第4033792号の明細書中には接合界面の両側
における結晶構造を整合させることが望ましいと記載さ
れている。
【0007】上記のごとき鋳造技術を使用することによ
り、羽根部材のごとき方向性配列状態の製品を、単結晶
から成るもの又は多数の柱状結晶粒から成る方向性凝固
結晶構造を有するものとして製造することができる。単
結晶製品及び方向性凝固製品のいずれもが、好適な結晶
配列状態を有するように製造することができる。また、
これらの配列状態は製品の内部において配列状態に関連
する特定の方向に沿った非等方性の物理的及び機械的性
質を生み出すように生成させることができる。羽根部材
のごときタービンエンジン部品用としてしばしば使用さ
れるニッケル基超合金における所望の結晶配列状態は、
<001>結晶方向が部材の長軸に平行であるようなも
のである。その結果、部材の長さ方向に沿った弾性率が
最小限に抑えられる。このような配列状態は、かかる部
材のクリープ強さ、延性及び耐熱疲労性の間に良好なバ
ランスを生み出すことが知られている。このように、本
明細書中に記載のごとく、かかる部材は<001>結晶
方向が部材の成長方向でありかつ部材の長軸に合致する
ように製造されるのである。
【0008】上記のごときタイプの複雑な形状を有する
羽根部材の一例は、米国特許第4010531号明細書
中に記載されたターボ機械用の羽根である。かかる羽根
部材は、末端領域に通じる複雑な中空の内部空間を有す
る翼形の外壁から成る結果、冷却目的のために外壁及び
末端領域を通して中空の内部空間にガスを循環させるこ
とができる。この場合の末端領域は、部材の末端から突
出した翼端部から成っている。
【0009】翼形羽根部材及びその他のガスタービンエ
ンジン部品は極端な環境中において使用されることが多
く、従ってそれらは環境に関連する各種の損傷及び摩耗
機構に暴露されることに成る。かかる損傷及び摩耗機構
としては、高速かつ(又は)高温の空中浮遊粒子の衝突
による浸食、高温の酸化性ガス及び(又は)腐食性ガス
の作用、低サイクル疲労過程、並びに他の部材との摩擦
によって引起こされる機械的摩耗が挙げられる。これら
の機構は、特にかかる部材の末端領域又は翼端部におい
て、亀裂及びその他の損傷を引起こすことが知られてい
る。羽根部材の製造費は比較的高いのが通例であるた
め、翼端部が損傷又は摩耗を受けた際には羽根部材を交
換するのではなく補修することが望ましい場合が多い。
運転中又は製造中のいずれであれ、超合金羽根部材(又
は方向性配列状態のミクロ組織を有するその他の超合金
製品)の翼端部又は末端領域が損傷を受けた場合、それ
らの補修の問題はより複雑かつ困難なものとなる。なぜ
なら、部品の総合性能を低下させないように補修部分の
物理的及び機械的性質を維持することが必要だからであ
る。かかる補修の問題が特に重大となるのはエーロフォ
イルのごとき方向性配列状態の製品においてしばしば所
望されるごとく、補修部分においても方向性配列状態の
ミクロ組織を維持しなければならない場合である。なぜ
なら、補修を行うために使用される材料中に元の方向性
配列状態を複製することは困難だからである。
【0010】タービン動翼の翼端部を補修するために使
用されてきた1つの方法は、溶接又は類似の方法によっ
て損傷又は摩耗を受けた翼端部に材料を追加するという
ものであった。この方法の欠点は、溶接部のミクロ組織
が方向性配列状態を示さず、従って方向性配列状態のミ
クロ組織を有する製品の残部に比べて翼端部又は延長部
分の機械的性質が低下することである。また、現在使用
されている耐酸化性材料の多くは溶接が困難であって、
溶接操作中に亀裂を生じることが知られていた。
【0011】もう1つの方法は、ろう付け、溶接、拡散
接合又は類似の接合方法により、別個に形成された翼端
部をエーロフォイルの末端に付加するというものであっ
た。この方法は、たとえば、米国特許第396735
5、4010531及び4033792号の明細書中に
記載されている。かかる方法を使用する際には、エーロ
フォイルの残部の結晶構造に類似した結晶構造を有する
翼端部を形成すると共に、翼端部及びエーロフォイルの
残部のミクロ組織に対して適合性を示すミクロ組織を結
合層中に生み出すことが望ましい場合がある。
【0012】いずれも本発明の譲受人に譲渡された米国
特許第5291937及び5304039号の明細書中
にはまた、羽根部材のごとき方向性凝固製品の末端上に
延長部分を形成するための2つの方法が記載されてい
る。これらの方法はいずれも、セラミック材料から作製
されたダイ及びダイ増設部を使用すると共に、ダイ増設
部内に溶融材料を押上げるために流体圧力を加える工程
を含んでいる。この場合、延長部分を形成すべき製品の
末端がダイ開口及びダイ増設部の中に配置され、そして
溶融材料に接触させられる。製品の末端と溶融材料との
相互作用が起こるのに十分な時間にわたって製品の末端
を溶融材料と接触した状態に保持したのち、製品の末端
上における延長部分の方向性凝固を可能にする速度で製
品がダイ開口を通して引上げられる。上記の特許明細書
中には、羽根部材(特に、それらの末端領域及び翼端
部)を補修するためにはこれらの方法をいかにして使用
すればよいかが説明されている。
【0013】とは言え、羽根部材のごとき方向性凝固製
品の末端上に延長部分を形成するための新規な方法、と
りわけ引用された特許明細書中に記載された装置(たと
えば、セラミックダイやダイ増設部)及びダイの内部に
溶融材料を押上げるために流体圧力を加えるための手段
を必要としない上記のごとき方法を開発することが望ま
れている。
【0014】
【発明の概要】本発明は、方向性配列状態のミクロ組織
を有する超合金製品(たとえば、羽根部材又はその他の
ガスタービンエンジン部品)あるいはその他の超合金製
品の末端上に取り付けられたセラミック鋳型の内部で好
ましくは超合金の適合性の合金プリフォームを溶融し、
次いで溶融した合金を制御しながら冷却し再び凝固する
ことにより、製品の末端上に延長部分を形成するための
方法に関する。かかる製品はまた、延長部分を付加すべ
き製品の末端を通して連通する内部の通路を有していて
もよい。かかる方法によって形成される延長部分は、等
軸結晶粒のミクロ組織、方向性配列状態の結晶構造を成
す多数の結晶粒、又は単結晶から成り得る。更にまた、
かかる方法は延長部分をエピタキシャル成長させるため
にも使用することができるのであって、その結果として
製品の方向性配列状態の結晶構造は延長部分にまで継続
して存在することになる。この方法により形成される延
長部分は方向性配列状態の超合金製品の末端上に取り付
けられたセラミック鋳型内で適合性の合金のプリフォー
ムをその場で溶融し、次いでこの注入した材料の制御し
た凝固により延長部分を凝固することによって製造され
る。セラミック鋳型は延長部分の形状を制御するための
一手段として役立つ。
【0015】本発明の実施の一態様に従って一般的に述
べれば、(1) 一定の横断面形状、延長部分接合面、及び
前記横断面形状によって規定された外面を有する延長端
部を含んでいて、前記延長端部はまた超合金組成及び方
向性配列状態の結晶構造をも有するような製品を選択す
る工程、(2) 前記延長端部の横断面形状に適合した横断
面形状及び前記延長端部の外面に連絡する外面を持った
マンドレルを前記延長部分接合面に取付ける工程、(3)
前記マンドレルによって規定されかつ一体延長部分の形
状を規定するために役立つ形状を持ったキャビティを有
すると共に、前記キャビティに連通する少なくとも1個
のゲート手段を具備するようなセラミック鋳型を前記マ
ンドレルの外面上及び前記延長端部の外面の少なくとも
一部分上に形成する工程、(4) 前記マンドレルを取り除
く工程、(5) 前記超合金組成に対して適合性を示す合金
組成を有する合金プリフォームを前記キャビティ中に挿
入する工程、(6) 外部加熱手段の適用により制御された
条件下で前記合金プリフォームを溶融し、この溶融の前
または溶融の間に前記製品、合金および鋳型を配向させ
ることにより、前記延長部分接合面を溶融合金により加
熱しそしてミクロ組織成長用の種晶として溶融合金と相
互作用させるのに十分な時間にわたり溶融合金を延長部
分接合面と接触させる工程、および(7) 温度が前記延長
端部と前記溶融合金との界面において最高でありかつ前
記製品の内部で前記界面からの距離の増加に応じて低下
するような温度勾配を前記製品の内部に維持する制御温
度条件下で前記延長端部を冷却し、これにより前記延長
部分接合面から前記溶融合金中へ移動する前記界面にお
いて、前記キャビティの形状に概して従った形状および
前記延長端部のミクロ組織に対して適合性を示すミクロ
組織を有する一体延長部分として、前記溶融合金を前記
成長用の種晶上に凝固する工程を含むことを特徴とす
る、製品上に一体延長部分を形成するための方法が提供
される。
【0016】別の実施の態様に従えば、セラミック鋳型
を現場で形成する代りに予備成形セラミック鋳型を使用
することができる。延長部分の凝固に際して温度勾配を
制御することにより、得られる延長部分のミクロ組織を
制御することができる。たとえば、多数の方向性凝固結
晶粒から成るミクロ組織又は単結晶ミクロ組織を生み出
すことができる。本発明の方法において凝固時に温度勾
配に対する追加の制御を行うためには、延長部分の成長
に際して製品の加熱及び(又は)冷却を行うための追加
の工程を採用すればよい。
【0017】
【発明の詳細な記述】本発明は、製品の延長端部上の所
定箇所で超合金プリフォームを溶融することにより形成
された超合金材料の溶融浴からの延長部分の凝固によ
り、方向性配列状態を示す超合金製品の末端上に延長部
分を直接に成長させるための新規な方法から成ってい
る。この方法においてはまた、延長部分の形状の形成を
助けるためセラミック鋳型が使用される。かかる方法
は、成長を開始させるための種晶又は手段として製品自
体を使用することにより、製品の結晶構造及び総合ミク
ロ組織に対して適合性及び連続性を示すような結晶構造
及び総合ミクロ組織を有する延長部分、(特に、延長部
分を成長させる製品の金属学的組織とほとんど識別し得
ないミクロ組織を有する延長部分)を形成するために使
用することができる。かかる方法は、上記のごとき製品
上に新しい延長部分を設けるために使用することもでき
るし、あるいは既存の延長部分の補修又は交換を行うた
めに使用することもできる。本発明の方法は、多種多様
の製品に対して使用可能であるが、中空の内部空間、及
び延長部分を形成すべき末端を通して中空の内部空間に
連通する開口又は通路を有する製品上に延長部分を形成
するために特に有用である。すなわち、かかる方法はタ
ービン動翼のごとき翼形羽根部材の先端部を形成又は補
修するために特に有用である。
【0018】ここで言う「結晶構造」という用語は、全
体的な結晶の形態(たとえば、単結晶、多数の細長い結
晶粒、及びその他の結晶形態)並びにそれらの配列状態
を意味するものである。また、「方向性配列状態」、
「方向性配列」又は類似の用語は、多数の細長い結晶粒
から成る方向性凝固多結晶質組織や単結晶をはじめとす
る、高度の配列状態を示す結晶構造を指す。更にまた、
ここで言う「金属学的組織」という用語は、全体的な化
学組成又は合金組成、並びに結晶構造内の析出物、相、
介在物、樹枝状晶などの大きさ、形状、間隔及び組成の
ごとき特性を包括するものである。たとえば、方向性凝
固を受けた鋳造Ni基超合金は一般にγ’析出物、離隔
した樹枝状晶の腕、及びその他各種の識別可能な相(た
とえば、各種の炭化物相や炭窒化物相)を含んでいる。
結晶構造及び金属学的組織は、化学又は分光分析法や様
々なX線分析法、顕微鏡検査法及び顕微鏡写真法をはじ
めとする各種の公知常用分析技術によって測定しかつ同
定することができる。なお、ここで言う「ミクロ組織」
という用語は、結晶構造及び金属学的組織の両者を包括
するものである。
【0019】図1、2〜4及び5〜6に示されるごと
く、本発明は製品の末端上に一体延長部分を形成するた
めの方法から成っている(図1参照)。かかる方法は、
(1) 一定の横断面形状(図示せず)、延長部分接合面ま
たは成長面6、及び該横断面形状によって規定された外
面8を有する延長端部4を含んでいて、延長端部4はま
た超合金組成及び方向性配列状態の結晶構造から成るミ
クロ組織10をも有するような製品2を選択する工程1
00、(2) 前記延長端部4の横断面形状に適合した横断
面形状及び延長端部4の外面8に連絡する外面14を持
ったマンドレル12を延長部分接合面6に取付ける工程
200(図2参照)、(3) マンドレル12によって規定
されかつ一体延長部分20の形状を規定するために役立
つ形状を持ったキャビティ18を有すると共に、このキ
ャビティ18と連通するゲート手段少なくとも1つ有す
るようなセラミック鋳型16をマンドレル12の外面1
4上及び延長端部4の外面8の少なくとも一部分上に形
成する工程300(図3参照)、(4) マンドレル12を
取り除く工程180(図4参照)、(5) 製品2の延長端
部4上にプリフォーム82を加えて溶融することにより
製品の超合金組成に対して適合性を示す合金組成を有す
る溶融材料26を形成して延長部分接合面6に接触させ
る工程500、(6) 延長部分接合面6の一部を溶融材料
26により加熱しそしてミクロ組織成長用の種晶として
溶融材料26と相互作用させるのに十分な時間にわたり
延長端部4を溶融材料26と接触させて保持する工程6
00(図5参照)並びに(7) 延長端部4と溶融材料26
との界面28において、キャビティ18の形状に従った
形状及び延長端部4のミクロ組織に対して適合性を示す
ミクロ組織を有する一体延長部分20として溶融材料2
6を成長用の種晶上に凝固させるような速度、及び温度
が界面28において最高でありかつ製品2の内部で界面
28からの距離の増加に応じて低下するような温度勾配
を製品2の内部に維持する制御温度条件を使用しながら
溶融材料26を延長端部4上に凝固させる工程700
(図6参照)を含むことを特徴とするものである。
【0020】選択工程100は、延長部分を形成すべき
製品2を選択することから成っている。この場合には、
延長部分を有していない製造されたばかりの製品が選択
されることもあれば、あるいは既存の延長部分に対する
付加又はそれの修正を必要とする製品が選択されること
もある。更にまた、タービンエンジンのごとき用途にお
いて使用された結果、既存の延長部分の修正、交換又は
補修が必要となった製品が選択されることもある。本発
明の製品2は数多くの有用な形態を有し得るが、最も一
般的には一定の横断面形状、延長部分接合面6及び外面
8を有しかつ一体延長部分20を形成すべき延長端部4
を含むものとして特徴づけることができる。超合金製品
2は、数多くの有用な具体例(たとえば、ガスタービン
エンジン部品)の場合、図5、6及び7に示されるごと
く、たとえば長軸30の回りにおける概して長手方向の
配向状態を有している。長手方向の配向状態を有する製
品2の場合、更にそれらは図5及び6に示されるごとく
基端部32、移行部34及び延長端部4を有するものと
して記載することができる。好適な実施の態様において
は、製品2は図7及び9に示されるようなタービン動翼
42のごとき羽根部材を成すエーロフォイルであること
が好ましい。タービン動翼42は基部44、翼形部46
及び翼端部48を有している。これらの基部44、翼形
部46及び翼端部48は、図5及び6に示されるごと
く、基端部32、移行部34及び延長端部4にそれぞれ
対応している。基部44は様々な形態を有し得るが、一
般にはタービンエンジンの他の部分(たとえば、円板又
はブリスク)に動翼42を取付けるための手段から成っ
ている。動翼42がタービン円板と共に使用される場合
には、かかる取付けを行うため、動翼42はシャンク4
4A及びばち形部分44Bのごとき要素を有するのが普
通である。基部44はまた、翼形部の内部に規定された
中空の内部空間(たとえば、内部通路44C又は流路)
と連通するための手段をも有することがある。タービン
動翼42の翼形部46は公知のものであって、一般には
前縁46Cと翼弦に沿って離隔した後縁46Dとを連結
する凹形の圧力側側壁46A及び凸形の吸引側側壁46
Bを有していて、これらの要素は動翼の外端において翼
端部48により互いに連結されている(図7及び9参
照)。翼形部46はまた、使用時に冷却流体(たとえ
ば、空気)を基部44から翼形部46に循環させる目的
で基部44の内部通路44Cに連通する部分的に中空の
内部空間46Eをも有することが多い。このような部分
的に中空の内部空間は、通路又は穴50を通して翼形部
46の外部と連通する蛇行形又は迷路形の冷却流路46
Fから成るのが通例である。冷却流路46Fはまた、端
壁62を貫通する多数の小さい通路74又は穴にも連通
している場合が多い。製品42の使用に際しては、通路
74はやはり冷却流体(たとえば、空気)を流すために
使用される。基部44と反対側の翼形部46の末端には
翼端部48が設けられている。図7、8及び9に示され
るごとく、翼端部48はむく状態のものであってもよい
し(図7)、あるいは端壁62及び周辺に沿って延びる
リム58から成っていてもよい。後者の場合、リム58
は0.02〜0.15インチ程度の厚さを有するのが通
例であり、また端壁62の外面から0.02〜0.25
インチだけ突出している。かかる延長部分の厚さ及び長
さは、動翼42の総合寸法(ガスタービンの動翼は一般
にジェットエンジンの動翼よりも遥かに大きい)及びエ
ンジン内における動翼42の位置をはじめとする幾つか
の因子に依存する。なお、大きい動翼は小さい動翼より
も厚いリムを有するのが通例である。本明細書中に記載
されているごとく、翼端部48は使用中に摩耗又は損傷
を受けることが多い。従って本発明の方法は、一体延長
部分20を付加することにより、一般に延長端部4(す
なわち、タービン動翼42の場合ならば翼端部48)を
補修するために使用することができる。なお、かかる一
体延長部分20はむく状態のものであってもよいし、あ
るいは周辺に沿って延びるリムのみから成るものであっ
てもよい。
【0021】選択された製品2において、延長端部4の
横断面形状は任意の有用な横断面形状であり得る。とは
言え、前述のごとく、かかる横断面形状は図7〜9に示
された延長端部4の斜視図からわかるようにタービン動
翼又は静翼のごときエーロフォイルの横断面形状である
ことが好ましい。延長端部4はまた、延長部分接合面6
をも有している。かかる延長部分接合面6は、所要の延
長部分における所望の形状及び寸法に応じ、平面形状及
び非平面形状を含めた任意適宜の形状及び寸法を有し得
る。本発明の方法は翼形羽根部材上に一体延長部分20
を成長させるために好ましいものであるから、好適な形
状は一般に翼端部48のリム58によって示される翼形
の横断面形状であって、その実例は図7〜9に示されて
いる。延長端部4はまた、任意適宜の形状及び寸法を有
し得る外面8をも有している。翼形羽根部材の場合、外
面8は翼形面53に対応しているが、この翼形面53は
前縁46Cと翼弦に沿って離隔した後縁46Dとを連結
する圧力側側壁46A及び凸形の吸引側側壁46Bによ
って規定された概して複雑な湾曲面から成っている。
【0022】選択された製品2はまた、超合金組成及び
方向性配列状態の結晶構造10をも有している。ここで
言う「超合金」という用語は、540℃より高い温度下
で使用し得ると共に、方向性配列状態の結晶構造を示す
ように加工し得る任意の耐熱合金として定義される。か
かる超合金としては、たとえば、「メタルズ・ハンドブ
ック(Metals Handbook) 」(第10版)の第1巻「性質
及び選択:鉄、鋼及び高性能合金」(ASMインターナ
ショナル社、1990年)の981〜994頁及び99
5〜1006頁に記載されているような公知のNi基、
Fe基及びCo基超合金が挙げられる。なお、この文献
中には多数の鋳造可能な超合金が記載されており、また
特に方向性凝固や単結晶としての製造が可能なNi基超
合金が記載されている。現在、かかる超合金は羽根部材
用途において広く使用されている。とは言え、本発明の
目的にとって好適な超合金としてはまた、現在では超合
金と呼ばれずかつ現在では羽根部材用途のため商業的に
広く使用されているとは言えない耐熱合金、たとえばN
b基及びTi基合金(Nb−Ti合金及びTi−Al合
金を含む)並びにNi−Al合金も挙げられる。ここで
言う超合金の中にはまた、外来的又は内因的に生成され
た強化媒質、中間相又はその他の繊維を含有する上記の
ごとき合金も含まれ得るのであって、その実例としては
外来的に生成されたセラミック、中間相又はその他の繊
維を含有する超合金複合物(たとえば、アルミナ繊維を
含有するNi基合金)及び内因的に生成されたNb−S
i中間相を含有するNb基複合合金が挙げられる。
【0023】既存の延長部分を有する製品(たとえば、
摩耗、酸化又は損傷を受けたタービン動翼)が選択され
た場合には、本発明の方法に従った新しい材料の付加を
容易にするため、必要に応じて製品2から延長端部4又
は翼端部48の一部分を除去することができる。これ
は、プリフォーム82を加えて溶融することにより延長
端部4上に溶融材料26を形成する工程500に先立っ
て延長端部4の一部分を除去する随意の工程150とし
て図1中に示されている。たとえば、本発明の方法の以
後の工程における溶融材料との相互作用を促進するた
め、タービン動翼の翼端部の顕著に酸化された部分を除
去することが望ましい場合がある。また、延長端部4が
翼端部48である場合には、翼端部の残部の長さ又は横
断面をより均一なものにするために翼端部48の一部分
を除去することが望ましい場合もある。その結果、たと
えば、タービン動翼の翼端部を溶融材料中に挿入した場
合に翼端部の末端に平坦な表面が得られ、従って延長部
分を形成する材料を凝固させるためにより均一な表面が
得られることになる。更にまた、タービン動翼の翼端部
の末端に平坦でない表面(たとえば、鋸歯状のパター
ン、段付きのパターン、又はその他の平坦でない表面)
が得られ、従って新しい翼端部を形成する材料を凝固さ
せるために不均一な表面が得られるようにして、既存の
製品(たとえば、タービン動翼)から材料を除去するこ
ともできる。なお、製品の末端の加熱に際して新しい結
晶構造の核生成を促進することのある機械的損傷が回避
されるならば、任意適宜の材料除去方法(たとえば、研
削、のこ引き、機械加工、エッチング又はその他の適当
な材料除去方法)を使用することができる。この工程は
プリフォームを加えて溶融する工程500に先だってい
つ行ってもよいが、しかし、鋳型16に損傷を引き起こ
すのを回避するため、機械的および物理的除去方法が使
用される材料除去工程150をマンドレル12の取付工
程200に先だって行うことが好ましい。
【0024】選択工程100及び随意の材料除去工程1
50に続く工程は、延長部分接合面6にマンドレル12
を取付ける工程200である。かかるマンドレル12
は、延長部分接合面6に対して適合性を示す任意の超合
金から成っていればよい。ここで言う「適合性」とは、
マンドレル12の取付工程200が本発明方法の残りの
工程(特に溶融材料26中において延長部分接合面6が
ミクロ組織成長用の種晶として示す相互作用)を妨害す
るような製品2の超合金との相互作用を引起こさないこ
とを意味する。「適合性」はまた、マンドレル12が延
長部分接合面6に取付けることのできる材料から形成さ
れていること、及び取付けを行うために使用される手段
が形成工程300に耐えるのに十分なだけの耐久性を有
することをも要求する。マンドレル12は純粋な金属
類、金属合金類、ポリマー類、ワックス類および塩類等
の物質からなることができる。マンドレル取付工程20
0は接着剤のような取付手段を使用して予備成形したマ
ンドレルを取り付けてもよいし、あるいは予備成形合金
マンドレルの拡散結合のような結合法からなってもよ
い。更にまた、マンドレル12を形成するのに十分な材
料を荒仕上げ状態で延長部分接合面6に付加し、次いで
使用するマンドレル材料を除去するのに適した公知の材
料除去手段を用いて荒仕上状態の材料からマンドレル1
2を形成してもよい。マンドレル取付工程200の一例
としては、もしマンドレル12がワックスからなってい
るなら、このワックスを予備成形し、それから単に延長
部分接合面6を温めてこの表面への結合を誘起するに十
分なほどワックスを軟化あるいは溶融し、次いでこのワ
ックスマンドレル12を延長部分接合面上に押しつける
ことによりこの表面6に結合させることができる。マン
ドレル取付工程200の別の例としては、マンドレル1
2に対する材料が金属または金属合金からなっているな
ら、公知の手段を用いて延長部分接合面6に材料を吹付
成形することにより、マンドレル12を形成するのに十
分な荒仕上状態の材料が付加される。次いで、適宜の公
知の材料除去手段を用いてこの荒仕上状態の材料からマ
ンドレル12を形成すればよい。マンドレルを形成する
ために使用される材料はセラミック鋳型を形成する工程
300並びにマンドレル12が使用されうる他の如何な
る工程とも適合性を示す任意の材料であり得る。マンド
レル12は、図7〜9に示されるような延長端部4の横
断面形状に適合した横断面形状を有している。一般に
は、適合した横断面形状とは延長端部の横断面形状と同
じ横断面形状であればよい。すなわち、製品2がエーロ
フォイルである場合、マンドレル12の横断面形状は同
じ寸法の翼形形状であればよい。とは言え、マンドレル
12が延長端部4と同じ全体的形状を有しながらも、形
成工程300に際してより大きいセラミック鋳型を形成
するためにより大きい寸法を有することが望ましい場合
もある。過大な寸法のマンドレル12は過大な寸法のセ
ラミック鋳型16を生み出し、それはまた過大な寸法の
延長部分を生み出す。かかる過大な寸法の形状は、延長
部分20に対して材料除去又は表面仕上げを施すことが
所望される場合に利用することができる。逆に、マンド
レル12が延長端部4と同じ全体的形状を有しながら
も、過小な寸法の延長部分を生み出すために過小な寸法
を有することも可能である。かかる過小な寸法の形状
は、延長端部4の横断面形状と同じ横断面形状を維持し
ながら延長部分20の外面に被覆層のごとき材料を付加
するために望ましい場合がある。更にまた、マンドレル
12は延長端部4と同じ全体的横断面形状を有すること
が好ましいとは言え、任意の適合した横断面形状を使用
することもできる。この場合における横断面形状の適合
性は、結局、マンドレル12の横断面形状が延長部分2
0に関して所望の形状を生み出すか否かによって判定さ
れる。たとえば、翼端部48用のマンドレルの場合、そ
れの横断面形状はむく状態の翼端部48(図7)又はリ
ム58(図9)の横断面形状であり得る。マンドレル1
2はまた、延長端部4の外面8に連絡する外面14をも
有している。ここで言う連絡とは、外面14と外面8と
が一緒になって連続した表面又はほぼ連続した表面を形
成するような状態を意味することもあれば、あるいは上
記のごとくマンドレル12が延長端部4と異なる横断面
形状又は寸法を有する場合のように両方の外面間に不連
続性が存在する状態を意味することもある。それらの要
素間に不連続性が存在する場合には、幾何学的形状の異
なる表面構造(たとえば、肩部、ネックダウン領域又は
その他の表面構造)によって外面同士が連結又は結合さ
れているとは言え、マンドレル12の外面14は延長端
部4の外面8とやはり連絡しているのである。マンドレ
ル12はまた、図2〜4に示されているごとくに長さ
(L)をも有している。動翼又はバケットのごときエー
ロフォイル上に延長部分を形成するために使用されるマ
ンドレルの場合、マンドレルの長さは約0.02〜0.
25インチの範囲内にあるのが通例であるが、この範囲
は動翼/バケットの翼端部の通常の長さ範囲に対応して
いる。マンドレル12の取付工程200に続く工程は、
図2〜4に示されているごとくマンドレル12の外面1
4及び延長端部4の外面8の少なくとも一部分を覆うよ
うにセラミック鋳型16を形成する工程300である。
セラミック鋳型16は、マンドレル12及び延長端部4
に対して適合性を示す任意の方法によって形成すること
ができる。セラミック鋳型16は、本明細書中に記載さ
れるごとく、鋳型16内にプリフォーム82を加えて溶
融材料26に溶融する工程500の間に鋳型16が延長
端部4から離脱しないようにするのに十分なだけの長さ
にわたって延長端部4を覆うように形成することが必要
である。公知の方法としては、スラリーからセラミック
鋳型を形成するスラリー成形や吹付成形が挙げられる。
スラリーからセラミック鋳型16を形成するためには、
マンドレル12及び延長端部4をスラリー中に浸漬して
から引上げるか、あるいはそれらの要素上にスラリーを
吹付ければよい。スラリーから形成されたセラミック鋳
型は未焼結の状態にあるが、鋳型の密度及び機械的強度
を高めるためにはプリフォームを加えそして溶融する工
程500に先立って鋳型を焼結する随意の工程250を
実施することが好ましい。形成工程300はまた、プラ
ズマ吹付法のごとき公知の方法を用いた吹付成形から成
っていてもよい。熱的吹付成形によって形成された鋳型
もまた焼結し得るのが通例であるが、しかし通常このよ
うな材料は鋳型として使用するのに十分な機械的強度を
有していよう。鋳型16を形成するために使用し得るセ
ラミック材料としては、アルミナ、ムライト、アルミナ
/シリカ混合物、カルシア及びジルコニアが挙げられ
る。セラミック材料の選択は、製品2の超合金及び溶融
材料26に対する鋳型16の適合性を確保するように、
とりわけ溶融材料26又は延長部分20の汚染を回避す
るように行われる。適合性を確保するという目的の中に
はまた、プリフォームを加えそして溶融する工程50
0、保持工程600及び凝固工程700に際して延長端
部に対するセラミック材料の十分な付着力を確保すると
共に、これらの工程のそれぞれに際して鋳型の十分な機
械的強度を確保することも含まれ、また更には適合性に
関するその他の考慮事項が含まれることもある。鋳型1
6は、本明細書中に記載のごとく、マンドレル12によ
って規定される形状を有しかつ最初はマンドレル12に
よって占拠されるキャビティ18を有している。キャビ
ティ18の形状は一体延長部分20の形状を規定する。
鋳型16は、マンドレル12の形状及び形成工程300
に際してセラミック材料を付加する方法に応じ、1個の
成形体から成ることもあれば、あるいは複数の成形体か
ら成ることもある。鋳型16はまた、キャビティ18に
連通する少なくとも1個のゲート手段22を具備してい
る。かかるゲート手段22は、溶融材料26が鋳型16
内に侵入し、そして延長部分接合面6と接触することを
可能にする。実施の一態様においては、図2〜4に示さ
れるごとく、ゲート手段22は鋳型16の末端に設けら
れかつ延長端部4の横断面形状と概して同じ形状を有す
る開口に過ぎない。別の実施の態様においては、ゲート
手段22はキャビティ18内への溶融材料26の流れを
制御又は案内するために役立つ(各種の鋳造技術におい
て使用されるゲート手段に類似した)制限ポートから成
り得る。ゲート手段22は、たとえばマンドレル12の
形成時にかかる手段が得られるように形成前のマンドレ
ル12を改変することにより、形成工程300に際して
形成することができる。そのためには、たとえば、形成
工程300に際してゲート手段22を形成するような構
造をマンドレル12に組込んでもよいし、あるいは形成
工程300に際してゲート手段22を生み出すために役
立つ部材をマンドレル12に付加してもよい。ゲート手
段22はまた、形成工程300の一部として(マンドレ
ル12及び延長端部4にセラミック材料を付加した後に
マンドレル12中に通路を設けるような)材料除去工程
を組込むか、あるいは部材を付加することによって形成
することもできる。セラミック鋳型16が形成された後
の次なる工程はマンドレル12を取り除く工程180で
ある。これには任意の適当な取り除き方法が使用でき
る。例えばこれらの方法には、マンドレル12を溶融し
て鋳型16から流し出したり、マンドレル12を溶出あ
るいはエッチングしたり、炭素質マンドレルを熱分解し
たり、あるいは種々の機械的除去方法によるなどが含ま
れよう。鋳型を焼結する随意的工程250を使用する場
合には、マンドレル取り除き工程180はマンドレル1
2に使用される材料次第で鋳型焼結工程250の前、そ
の間またはその後の何れで行ってもよい。しかし、比較
的低融点の材料に対しては、焼結前にマンドレル12を
取り除くことが望ましいと思われる。
【0025】本発明方法の別の実施の態様においては、
マンドレル取付工程200、セラミック鋳型形成工程3
00およびマンドレル取り除き工程180の代りに、延
長端部4の外面8の少なくとも一部分を覆うようにして
予備成形セラミック鋳型16’を取付ける工程400を
使用することができる。かかる予備成形セラミック鋳型
16’は、図11〜13に示されるごとく、延長部分接
合面6を少なくとも部分的に包囲すると共に、一体延長
部分20の形状を規定するために役立つキャビティー1
8’を有している。なお、鋳型16’は十分に高密度の
焼結セラミックから成ることが好ましい。予備成形セラ
ミック鋳型16’に関する要求条件は、本明細書中に記
載のごとく現場で形成された鋳型に関するものと本質的
に同じである。また、かかる鋳型16’は同じセラミッ
ク材料から形成することができる。予備成形セラミック
鋳型16’は、やはりキャビティ18’に連通する少な
くとも1個のゲート手段22を具備している。かかる鋳
型もまた、汚染物除去手段36’のごとき要素を具備す
ることがある。鋳型16’は、公知のセラミック形成方
法及び装置を用いて形成することができる。予備成形後
の鋳型16’は、任意適宜の取付手段を用いて延長端部
4に取付けることができる。具体的には、セラミック及
び金属製品の性質に応じて締まりばめ、任意数の機械的
取付装置、セラミック結合剤、スラリー、セメント又は
類似の材料の使用、あるいはそれらの任意の組合せを使
用することができるのであって、これらの取付手段はい
ずれも公知である。
【0026】本発明の方法は、超合金延長部分を形成す
るための関連方法(たとえば、米国特許第529193
7及び5304039号明細書中に記載の方法)には見
られない特徴を有していて、それらが従来の方法に比べ
て予想外の利益をもたらしている。たとえば、鋳型の形
成に際し、所望の延長部分の寸法及び形状に応じた鋳型
やダイを個別に製造する必要がない。従って、本発明の
方法は所望の延長部分の設計変更に容易に適応し得る融
通性をもたらす。更にまた、本発明の方法においては、
マンドレルの寸法及び形状を調整しかつ延長部分接合面
に対するそれの配置の仕方を調整することにより、キャ
ビティ(従って延長部分)を延長部分接合面に対して適
合させることができる。更にまた、延長端部を通して中
空製品(たとえば、動翼)の内部空間に連通する要素
(たとえば、通路)を覆うように鋳型を形成することも
可能であって、それにより延長部分の形成に際して犠牲
材料又は遮断層を使用する必要が回避される。その上、
本発明を使用すれば、ゲート手段を通して鋳型内に溶融
材料が流入する状態を制御することも可能であるから、
延長部分接合面への溶融材料の供給方法、従って溶融材
料とミクロ組織成長用種晶としての延長部分接合面との
相互作用を制御するための手段が得られることになる。
また、所望に応じて本発明の鋳型に汚染物除去手段を組
込むことにより、鋳型内(そして得られる延長部分中)
におけるガスやその他の汚染物の捕捉を回避することも
できるが、これは関連方法において見られなかった利点
である。
【0027】再び図1、図5および図6を参照すれば、
マンドレル取り除き工程180および鋳型焼結工程25
0の任意の随意工程に続き次なる工程は、プリフォーム
を加え溶融する工程500、保持する工程600(図5
参照)および凝固する工程700(図6参照)である。
プリフォームを加え溶融する工程500は製品2の延長
端部4上の鋳型16中にプリフォーム合金を置きそして
このプリフォームを加熱して製品2の超合金組成に対し
て適合性を示す合金組成をした溶融材料26を形成して
溶融材料が延長部分接合面6に接触するようにする。プ
リフォームを加え溶融する工程500においては延長端
部4と溶融材料26との緊密な接触が達成される結果、
各種の公知伝熱機構が働き、そして製品2(とりわけ、
それの延長端部4)の温度が溶融材料26の温度付近に
まで急速に上昇し始める。プリフォームを加えて溶融す
る工程500は製品2を延長端部4において溶融材料2
6中に固体で所望の深さに維持することによって実施さ
れるが、その場合の浸漬深さは製品の性質(たとえば、
それの寸法や合金組成)、溶融材料26の温度、及び延
長端部4の形状(たとえば、平坦な端部又は段付き端部
の別)をはじめとする多数の因子に応じて変化する。な
お、溶融材料26への最大の浸漬深さは上記のごとき因
子を考慮しながら延長端部4に関して所望される逆融解
量によって制限されるのが普通である。
【0028】溶融材料26は、製品の超合金組成に対し
て適合性を示す合金組成を有していなければならない。
溶融材料26を得るためには、各種の公知方法(たとえ
ば、抵抗加熱、誘導加熱、電子ビーム加熱、レーザ加熱
及びその他の適当な方法)のいずれかを使用することが
できる。かかる加熱は、任意適宜の装置〔たとえば、セ
ラミックるつぼ、(図5及び6に示されるような)水冷
式の銅製るつぼ又は耐火性るつぼ)内において行うこと
ができる。多くの超合金に関しては、かかる加熱は保護
雰囲気(アルゴン)中又は真空中において行うことが好
ましい。Ni基合金から成る溶融材料26を得るための
好適な方法は、図5及び6に示されるごとく、加熱のた
めに公知の誘導加熱手段13を使用し、そしてアルゴン
雰囲気を有する密閉室内で加熱を行うというものであ
る。この装置は溶融材料26と大気成分(たとえば、窒
素及び酸素)との反応が回避されるという利点を有して
いる。溶融材料26の合金組成は、製品の超合金組成に
対して適合性を有していさえすればよい。そうすれば、
下記のごとく、後続の工程の結果として製品2上に一体
延長部分20が形成されることになる。一般に、本発明
に関連して使用される「適合性」という用語は、製品と
溶融材料から凝固する延長部分との間に、結晶構造、金
属学的組織又はそれらの両者についてある程度の連続性
又は類似性が存在することを意味する。「適合性」とい
う用語はまた、合金間において、合金元素の喪失、汚
染、液体金属脆化、凝固界面28における脆性相の形成
などの悪影響が存在しないことをも意味する。更にま
た、「適合性」という用語は製品2と延長部分20との
間における機械的及び物理的性質並びに金属学的組織の
不連続性がある程度の制限を受けることをも意味する。
結局のところ、適合性は性能によって判定しなければな
らない。ある種の合金から成る延長部分20を別種の合
金から成る製品2上に繰返して成長させることができ、
延長部分20を成長させた製品2に対して以後の製造工
程を容易に施すことができ、かつ延長部分20を有する
完成した製品2が使用に際して満足すべき性能を示すな
らば、上記の一般的説明に反することがあっても、これ
ら2種の合金は互いに適合性を有すると結論しなければ
ならない。ここで言う「‥‥に対して適合性を示す溶融
材料」という表現は、適合性に関する上記の基準を満た
す液体状の材料又は合金を意味するものである。延長部
分20の結晶構造及び金属学的組織は製品2の結晶構造
及び金属学的組織と異なっていてもよいから、製品と延
長部分との間に要求される適合性の程度に応じ、所定の
製品2に対して広い選択範囲の適合性溶融材料を使用す
ることができる。延長部分20の結晶構造及び金属学的
組織が製品2に厳しく整合していることが所望されるよ
うな用途(たとえば、エピタキシャル成長が所望される
場合や延長部分20も方向性配列状態の結晶構造を有し
ていなければならない場合)においては、選択範囲は一
般により狭くなる。この場合、溶融材料26の合金組成
は製品2の合金組成と同じであるか、あるいはそれに極
めて近似していることが最も望ましい。延長部分の結晶
構造及び金属学的組織が製品に必ずしも整合していなく
てもよいような用途(たとえば、等軸又はその他の非方
向性配列状態の結晶構造で十分な場合)においては、選
択範囲は一般により広くなる。すなわち、溶融材料26
の合金組成は製品2の合金組成とかなり異なっていても
よい。また、ある種の用途においては、相異なる要求条
件に対応して相異なる性質を発現させるため、製品の結
晶構造及び(又は)金属学的組織と実質的に異なる結晶
構造及び(又は)金属学的組織を生み出すことが望まし
いこともある。たとえば、延長部分に比べて製品の弾性
率を低くすると共に耐クリープ性及び耐疲労性を向上さ
せることが望ましい場合もあれば、また延長部分の耐摩
耗性及び耐酸化性を高めることが望ましい場合もある。
製品の超合金組成は溶融材料から製品上に成長させた延
長部分の合金組成と異なっていてもよい。しかるに、引
用された特許明細書中に報告されているごとく、相異な
る合金組成が選択された場合でも、製品の結晶構造と一
体性及び連続性を示すようにして延長部分の結晶構造を
成長させることができる。このような成長モードは、時
には「エピタキシャル成長」と呼ばれることがある。本
発明に関連して言えば、これもまた製品2の合金組成と
延長部分20の合金組成との間における一般に高度の適
合性を意味している。また、製品の結晶構造又は金属学
的組織あるいはそれらの両者が基端部32から延長端部
4に向かって変化していてもよいことが認められよう。
このような場合、製品と延長部分との間の適合性に関す
る記述は主として延長部分20と製品2の延長端部4と
の適合性を指すものとする。
【0029】延長端部の一部分が溶融材料により加熱さ
れかつミクロ組織成長用の種晶として溶融材料と相互作
用を示すのに十分な時間にわたり加えた材料を溶融状態
で固体の延長部分に対して保持する工程600は、本発
明の方法にとって重要であると共に極めて変化の大きい
工程である。なぜなら、本明細書中に記載されているご
とく、相互作用の大きさ及び延長部分が種晶として働く
程度は本発明の方法に従ってかなり変化するからであ
る。材料、装置及び作業条件の組合せに応じ、保持工程
600のために十分な時間は実質的にゼロである場合が
ある。これは、たとえば、製品2のミクロ組織に対して
適合性を示しかつ所期の用途の要求条件を満足するのに
十分なミクロ組織を有する連続した一体延長部分を生み
出すため、製品と溶融材料との間に比較的小さい相互作
用しか必要とされない場合である。延長部分20をエピ
タキシャル成長させる場合のようにより大きい相互作用
が所望される用途においては、平衡化のために十分な時
間はより長くなるのであって、製品と溶融材料との組合
せとの大部分に対して恐らく30分にも達するものと予
想される。より長い時間が必要であると予想される用途
の場合に、必要な時間を推定するためには、製品2及び
溶融材料26に関する既知の伝熱データ又はそれらの測
定値を用いて、延長部分4の所望部分を逆融解するため
に必要な時間を計算すればよい。保持工程600のため
に必要な時間はまた、プリフォーム合金を加えて溶融す
る工程500のために使用される方法及びこの工程に際
して使用される時間によっても影響される。
【0030】プリフォームを加えて溶融する工程50
0、保持工程600又はそれらの両方に際しては、本明
細書中に記載されているごとく、製品と溶融材料との相
互作用を促進しかつ制御するための手段(たとえば、補
助的な加熱、冷却又はそれらの両方)を使用することが
望ましい場合がある。更にまた、その他公知の手段(た
とえば溶融材料を攪拌若しくは動揺させる手段、又は超
音波振動などによって製品を動揺させる手段)を設ける
ことが望ましい場合もある。
【0031】凝固する工程700は溶融材料26の凝固
を延長端部4で開始させて延長端部4上に延長部分20
を形成し成長させる工程である。図5および図6を参照
すれば、凝固する工程700は延長端部4と溶融材料2
6との界面28において、製品2の方向性配列状態のミ
クロ組織10に対して適合性を示すミクロ組織29を有
する一体延長部分20として溶融材料26を成長用の種
晶上に凝固させるような速度で延長端部4および溶融材
料26の温度を低下することから成っている。なお、凝
固工程700に際しては製品2は界面28と基端部32
との間において温度が低下するような温度勾配を有す
る。凝固工程700は、下記に一層詳しく説明されるご
とく、延長部分20の所望のミクロ組織特性を生み出す
任意の(固定又は可変)速度で実施することができる。
凝固工程700の速度は製品2上における溶融材料26
の凝固特性に依存し、また両者の合金組成、溶融材料2
6の温度、製品2内の温度勾配、界面28の温度、及び
その他の因子にも依存する。一体延長部分20は界面2
8に形成されるから、延長部分の凝固及び冷却に際して
起こり得る収縮効果及びキャビティからの後退を別にす
れば、それは一般にキャビティ18の形状に対応した形
状を示す。
【0032】プリフォームを加え溶融する工程500、
保持する工程600および凝固する工程700は同じ装
置を使って行うことが好ましい。これらの工程は多くの
周知の溶融、保持および凝固手段のいずれかを使用して
行うことができる。このような適当な溶融、保持および
凝固手段は典型的には製品2を保持または把持するため
の手段(図示せず)、この保持手段に接続され、プリフ
ォーム合金82から溶融材料26を形成して維持するた
めに使用される加熱手段中へ製品2を移動させそしてこ
の加熱手段から製品2を引き出すための駆動手段(図示
せず)、及びこれらの工程に際して駆動手段の運動を制
御するための手段(図示せず)から成っている。製品2
を保持するためには、製品2を把持するための任意適宜
の手段(たとえば、公知のつかみ具又はクランプ機構)
を使用すればよい。なお、プリフォームを加えて溶融す
る工程500、保持工程600及び凝固工程700は、
結晶引上げ技術分野において知られている駆動手段(た
とえば、チョクラルスキー法又はブリッジマン法を実施
するために使用される駆動手段)に類似する自動化され
たプログラマブル計算機制御駆動手段を用いて実施する
ことが好ましい。また、溶融材料を収容するために使用
される装置は、管理されない機械的振動から可能な限り
隔離して製品2の上方に接触させておくことが望まし
い。また、上記の制御手段は、製品内の温度勾配、溶融
材料の温度、製品/溶融材料の界面の温度及びその他の
因子に関して計算若しくは測定された固定値又は可変値
に基づいて駆動手段の運動を調整し得るものであること
が望ましい場合もある。プリフォームを加え溶融する工
程500および凝固する工程700は製品2および溶融
材料26の移動を回避することができる。この方法の目
的には、製品2および溶融材料26を静止させて保持し
他方加熱手段の出力を増大しそして次いで減少すること
となろう。位置を制御するよりはむしろ出力を制御する
方が一般に好ましいと思われる。
【0033】本発明方法の実施の一態様に従って得られ
る延長部分の一例が、図7及び8中に示された翼形部4
6上に延長部分56として示されている。新しい翼端部
48を構成する延長部分56は、本発明の方法に際して
起こる逆融解を考慮して元の翼端部48中に破線52で
示された界面28上に成長したものである。図8の部分
略図からわかる通り、翼端部48を種晶として使用する
ことにより、適合性を示すミクロ組織を有するむく状態
の延長部分56が得られる。この場合の延長部分56
は、母体を成す翼端部48の結晶粒に対して連続性及び
一体性を示す多数の細長い結晶粒を含んでいる。
【0034】図9の部分略図及び図9中の線7−7に関
する図10の断面図には、ガスタービンエンジン用の空
冷式動翼における別のタイプの翼端部が示されている。
このタイプの翼端部は「スクイーラーチップ(squealer
tip)」と呼ばれることがある。すなわち、特定の運転条
件の下では、それは対向する部材との干渉又は摩擦を起
こしてゼロクリアランスの状態に近付くことがある。か
かる干渉の結果、翼端部48の周辺リム58は摩耗又は
損傷を受けることがある。かかる摩擦条件が存在しなく
ても、長期間にわたる空中浮遊粒子の衝突及び酸化がリ
ム58の摩耗を引起こし、かつそれの損傷の原因となる
ことがある。本発明の方法は、上記のごとくにして延長
部分を形成することによってかかる損傷を補修するため
にも使用することができる。ただし、この場合における
延長部分56(あるいは本発明の方法のより一般的な説
明を考察する場合には延長部分20)は、むく状態の延
長部分56ではなく、翼端部48のうちで周辺リム58
から成る部分のみを延長したものである。リム58上に
のみ延長部分を形成するためには、溶融材料と端壁62
との接触を回避しなければならない。
【0035】リム58の幅が狭い場合(すなわち、損傷
が端壁62の近くまで進行している場合)には、端壁6
2の損傷を回避するため、リム58と溶融材料26との
相互作用を制限すると共にそれを注意深く制御する必要
がある。特に、本明細書中に記載されているごとく、部
分的に中空の内部空間に連通する通路74又は穴のごと
き要素が端壁62中に存在する場合にはそれが重要であ
る。本発明方法の実施の一態様に従えば、図10〜13
に示されるごとく、かかる要素を覆いかつ保護するよう
に鋳型16が形成される。図10のリム58の縁部また
は表面66は腐蝕され、損傷を受け、補修の必要がある
として表されている。
【0036】概略断面図である図11〜13には、図1
0に示されるごとくに中空の内部空間を有する動翼42
の補修のために本発明の方法を実施する場合における一
連の工程が示されている。上記の内部空間は、たとえ
ば、流体冷却式のタービン動翼42(又は静翼)中に設
けられた蛇行状又は迷路状の通路70であり得る。便宜
上、一部の参照番号は以前に使用したものと同じになっ
ている。図11は、リム58が溶融材料26(プリフォ
ーム合金82から)に接触しかつそれによって部分的に
逆融解されたところを示している。なお、当初のリム末
端は破線66によって示されている。図12において
は、リム58の逆融解は更に進行し、そしてリム58の
残部が溶融材料26の凝固のための種晶として作用する
のに十分な逆融解線68にまで達する。次いで、図13
中に矢印54によって示されるごとく、溶融材料26に
接触しながら動翼42が加熱手段の熱帯域から下方に移
動させられる。その結果、上記のごとき界面28におけ
る連続凝固により、破線72より上方の部分から成る延
長部分56が逆融解線68から出発して凝固しリム58
上に成長することになる。なお、延長部分56がその一
部においてむく状態であり、そして本明細書中に記載さ
れかつ図9〜13中に示されるごとく中空の内部空間と
の連通を可能にするために追加の穴が所望される場合に
は、公知の方法を用いてそれらを形成することができ
る。たとえば、かかる穴は材料除去技術分野において広
く使用されている公知の方法であるレーザ穴あけ、電解
加工又は放電加工によって形成することができる。本発
明の方法においてはまた、溶融材料が種晶として作用す
る製品の端部よりも低い融点を有する場合には、溶融材
料と種晶との相互作用の結果として製品の端部が完全に
融解する必要はないことを理解すべきである。必要な点
は、界面を横切って溶融材料中に結晶構造を成長させ得
る条件が界面に存在することだけである。
【0037】再び図1、5及び6について説明すれば、
プリフォームを加えて溶融する工程500、保持工程6
00、及び溶融材料26から延長端部4に凝固する工程
700に際しては、製品2の内部に温度勾配が設定され
る。かかる温度勾配は、界面28と基端部32との間に
おける温度勾配、すなわち製品2の内部の所定位置にお
ける温度が界面28から基端部32に向かって低下する
ような温度勾配と見なすことができる。所定の製品2内
における温度勾配は、溶融材料26の温度、製品2の熱
伝導率、製品2内の内部通路を含めた形状、製品2の引
上げ速度、及びその他の因子(たとえば、本発明の方法
を実施するために使用される装置の構成、及びこれらの
工程に際して製品2に適用されることのある外部加熱源
又は外部冷却源の存在)の関数である。超合金のごとき
溶融材料の凝固技術の分野で知られている通り、凝固が
起こる界面の温度勾配は得られる製品のミクロ組織に影
響を及ぼす。超合金に対しては、10℃/cm程度の比
較的緩やかな温度勾配はより少ない方向性配列状態及び
より多い等軸結晶粒組織を生み出す傾向があるが、これ
は摂動が一方向でない熱の流れをもたらすからである。
より急な温度勾配(たとえば、25〜150℃/cm)
は、界面28における溶融材料26の樹枝状凝固を促進
する条件を界面に生み出す傾向がある。製品2の内部
(とりわけ延長端部及び界面28付近)における温度勾
配はまた、一次及び二次樹枝状晶の間隔をはじめとする
樹枝状成長の性質にも影響を及ぼす。延長部分内に特定
の方向性結晶形態及び方向性配列状態(すなわち、多結
晶質の方向性凝固又は単結晶の成長)を生み出すことが
所望される場合には、界面28における温度勾配の制御
が特に重要である。本発明の方法はまた、製品2内にお
ける温度勾配を変化させるための随意工程をも含むこと
ができる。かかる工程としては、(溶融材料26からの
伝導以外の)外部加熱手段によって製品の延長端部を加
熱する工程800、外部冷却手段を用いて製品から熱を
除去する工程900、及び外部加熱手段によって製品の
延長端部を加熱すると共に、延長端部以外の位置におい
て外部冷却手段により製品を冷却する工程1000が挙
げられる。これらの随意工程は、本明細書中に記載され
たプリフォームを加えて溶融する工程500、保持工程
600及び凝固工程700のいずれか又は全てと共に使
用することができる。外部加熱手段は公知であって、た
とえば、製品の延長端部を加熱するように配置された独
立の誘導コイルの使用が挙げられる。外部冷却手段もま
た凝固技術分野において公知であって、たとえば、水冷
チルのごときチル、金属冷却板又はその他の手段の使用
が挙げられる。かかる冷却手段は製品2の基端部32又
は移行部34に取付けられるのが普通であるが、製品の
延長端部上に加熱手段が使用されていない場合には延長
端部にチルを取付けることもできる。これらの工程は、
界面及び製品の内部の両方における温度勾配を制御する
ために使用することができる。
【0038】製品2の形状及び本発明の方法における工
程の組合せによっては、同じ溶融材料又は異なる合金組
成物を使用しながらプリフォームを加えて溶融する工程
500、保持工程600及び凝固工程700を繰返すこ
とが望ましい場合もある。その場合には、これらの工程
と共に、上記のごとき随意の材料除去工程及び(又は)
加熱若しくは冷却工程を繰返すこともできる。
【0039】再び図5及び6について説明すれば、溶融
材料からの凝固技術に精通した当業者にとっては自明の
通り、本発明の方法を用いて形成された延長部分は一般
に未完成の状態にある。それ故、完成状態の延長部分を
得るためには、追加の材料除去、表面仕上工程〔たとえ
ば、研削、機械加工、研磨又はその他の材料除去及び
(若しくは)表面仕上工程、あるいはセラミック被膜の
吹付工程〕の使用が必要となる場合が多い。
【0040】
【実施例1】原子パーセントで表してNi−13.7A
l−7.9Cr−12.3Co−2.1Ta−0.1B
−0.9Mo−1.6W−0.9Re−0.6C−0.
5Hf(不純物を除く)の合金組成物から製造されたタ
ービン動翼を成す既存の羽根部材を、本発明の方法に従
って延長部分を形成するための製品として使用した。本
実施例における評価に際しては、図5〜13に示されか
つ本明細書中に記載されたような先端部の補修を模擬す
るため、タービン動翼の翼形部に延長部分を付加するこ
とが所望された。この鋳造動翼のミクロ組織は、図7に
示されたものと同様な配列状態を示す多数の方向性凝固
結晶粒から成っていた。溶融材料として使用された材料
もまた、公称的に動翼と同じ合金組成を有するものであ
った。かかるNi基超合金の装入物をアルゴンガスで満
たすことのできる作業室内に配置した。作業室をアルゴ
ンガスで満たした後、超合金を融解した。その際、超合
金装入物は誘導加熱手段によって融解され、そして14
00℃の温度に加熱された。製品を浸漬し、保持し、か
つ引上げる目的のため、製品は保持手段の内部に配置さ
れた。かかる保持手段は製品に溶接されたボルトを含む
と共に、ディジタル符号器を具備したねじ式駆動棒から
成る駆動手段に取付けられていた。なお、駆動手段はそ
れの運動を制御するための手段と相互連結されていた
が、後者は溶融材料中への製品の延長端部の挿入深さ、
保持時間及び引出速度を制御するために役立つ計算機援
用制御装置から成っていた。この間に、製品と融液との
相互作用によって挿入部分は逆融解された。更にまた、
製品は超合金融液から延長部分を凝固させるための整列
成長用種晶としても作用した。次に、製品を毎分約10
mmの速度で移動させることにより、製品を融液から引
出した。かかる引出し及び方向性凝固は、毎分約6mm
の延長部分が凝固するまで継続された。このようにすれ
ば、製品と同じ多結晶質の方向性凝固結晶構造を有する
延長部分を凝固させることができた。かかる延長部分は
製品の延長端部との連続性及び一体性を示していた。
【0041】本発明の実施によって得られた製品は、基
部と、一定の外部横断面形状を有する部分的に中空の翼
形部を含んでいた。かかる製品は、端壁を有していない
という点から見る限り、本明細書中に記載されたような
タイプの翼端部を含んでいなかった。しかしながら、そ
の形状は翼形部の側壁が約6mmの厚さを有するような
ものであって、これは本明細書中に記載されたごとくに
端壁を有する典型的なタービン動翼の周辺リムに極めて
良く近似している。それ故、本実施例は典型的なタービ
ン動翼の翼端部のミクロ組織及び幾何学的形状に極めて
良く近似しており、従ってかかる翼端部の成長又は補修
を行うための本発明方法を実証するために役立つもので
ある。使用した製品は、方向性配列状態を示す多数の細
長い結晶粒から成る第1の結晶構造を翼形部に有すると
共に、製品の合金組成に基づく第1の金属学的組織を有
していた。翼形部に対して一体性及び連続性を示しなが
ら存在する延長部分は、翼形部の第1の結晶構造に対し
て適合性を示しながらそれの継続部を成す第2の結晶構
造を有すると共に、やはり第1の金属学的組織に対して
連続性及び適合性を示す第2の金属学的組織を有してい
た。ただし、元の製品と新しい翼端部とを成長させるた
めに使用された温度勾配の差に由来して樹枝状晶の腕の
間隔に僅かな差があるため、第2の金属学的組織は第1
の金属学的組織から多少とも識別可能であった。本実施
例はセラミック鋳型の使用を含んでいなかったが、本実
施例中に記載された凝固過程はセラミック鋳型を使用し
た場合に起こる凝固過程を例示している。なお、セラミ
ック鋳型は凝固させる延長部分の形状を規定するもので
ある。
【0042】翼形部と延長部分との間の界面部分は、関
連技術(たとえば、独立に製造された別個の整合する部
材同士を拡散接合する方法)に関して報告されたものと
は異なっていた。幾つかの点で、それは翼端部の連続鋳
造に関して引用された関連特許の明細書中に記載された
界面に類似していた。とは言え、本発明の方法において
は、溶融材料に流体圧力を加えるための手段は全く必要
でない。本発明と多くの関連技術との主たる相違点は界
面にある。本発明においては、延長部分用として選択さ
れた溶融材料から製品の表面上に原子層を次々と付着さ
せることによって延長部分をエピタキシャル成長させる
ことができる。その結果、延長部分の結晶粒は製品と延
長部分との界面を横切って製品の結晶粒と連続性を示し
得る。本発明の方法はまた、二次結晶粒(樹枝状晶)配
列状態を横断方向に整合させることが困難である従来の
界面接合技術とは異なり、かかる二次結晶粒配列状態を
成長させることができる。従って、一次方向ばかりでな
く二次方向においても製品の元の金属学的結晶粒組織又
は配列状態に整合したエピタキシャル成長領域(すなわ
ち補修領域)を形成することができるのである。界面及
び補修領域に等軸結晶粒を有する多くの関連補修方法に
対する利点は、機械的及び金属学的性質の点から見て顕
著である。なぜなら、多くの関連方法を使用した場合、
元の製品の金属学的結晶粒組織は延長部分又は補修領域
に整合していないからである。本体及び延長部分に対し
て異種の合金が選択された場合でも、一般には凝固組織
に隣接した液体中における原子種の急速な混合の結果と
して界面領域中に金属学的組織の漸次移行が生じるもの
と予想される。多くの関連方法においては、多大の注意
を払ってそれを実施したとしても、本体と独立の延長部
分との間に局部的な表面不整及び微小な位置ずれが極め
て起こり易く、その結果として2種の部品間にある種の
低角境界が生じることがある。同様に、いずれかの部品
上の汚染物が界面に捕捉され、それによって接合部を弱
くする可能性も大きい。その上、かかる製品を補修する
ために関連技術を実施した場合には、溶融金属が通路内
に流入して凝固するために通路が閉鎖されるのが通例で
あるという不都合もある。そのような場合には、通路を
再び開放するために追加の機械加工操作が必要となる。
【0043】上記の実施例によれば、母体としての翼形
羽根部材と同じ横断面を有する(翼形羽根部材の翼端部
の補修において要求されるようなタイプの)延長部分を
制御下で成長させ得ることが実証された。この実施例に
はただ1個の延長部分しか含まれていないが、本発明が
複数の延長部分(たとえば、複数のタービン動翼の翼端
部)を同時に成長させる場合にも拡張し得ることは言う
までもない。本発明はまた、通路を有するその他の方向
性配列製品(たとえば、タービン静翼)を補修するため
にも使用することができる。
【0044】引用された特許明細書中にも示されている
通り、延長部分の結晶構造は既存の製品の結晶構造と実
質的に同じでなければならないと結論づけられているに
もかかわらず、延長部分と既存の製品との間には金属学
的組織(特に合金組成)のかなりの相違が存在していて
もよく、また場合によってはそれが好ましくさえあるこ
とが意外にも見出された。このような結果は、本発明の
方法の利用にも適用することができる。
【0045】エーロフォイルのごとき製品上に延長部分
を形成するための関連方法に比べ、本発明の方法は幾つ
かの点で意外な利点を有している。溶接される延長部分
は、それらを形成するために使用される溶接方法の使用
を容易にするような組成、融解特性、流れ特性及び恐ら
くはその他の性質を有していなければならず、従ってそ
れらを付加する製品の組成とは異なる組成を有すること
が多い。また、溶接される延長部分はそれらを形成する
ために使用される溶接方法の性質に基づいて等軸のミク
ロ組織を有するのが通例であり、従って本発明の方法に
よって可能な方向性配列状態のミクロ組織を生成しな
い。拡散接合又はその他の方法によって接合される延長
部分は、本明細書中に記載されているごとく、ボイド及
び(又は)低角粒界のごとき欠陥をしばしば含有するこ
とが知られている。従って、延長部分と製品との界面は
ある種の用途にとって望ましいだけの強度を有していな
い。やはり本明細書中に引用された延長部分を鋳造する
ための関連方法は異なる成形方法を使用するものであっ
て、本発明の方法を使用する際には必要とされない追加
の装置(たとえば、セラミックダイ、ダイ増設部、及び
延長部分を形成するための溶融浴の加圧手段)の使用が
要求される。かかる追加の装置を使用することなく本明
細書中に記載されたような望ましいミクロ組織特性を有
する延長部分を形成することができ、従ってかかる延長
部分を形成するための費用の低減及び上記のごとき装置
による汚染の可能性の排除が達成されるという事実は、
延長部分を鋳造するための関連方法に対する顕著かつ意
外な利点である。
【0046】上記のごとき実施の態様は本発明を例示す
る目的で開示されたものであって、本発明の可能な変形
例の全てを尽くしているわけではない。開示された実施
の態様に関して様々な変形や変更が可能であることは、
当業者にとって容易に理解されよう。かかる変形例や変
更例の全てが前記特許請求の範囲によって包括されてい
ることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を示す工程系統図である。
【図2】本発明の方法に従ってマンドレルを取付ける工
程を示す断面図である。
【図3】本発明の方法に従ってセラミック鋳型を形成す
る工程を示す断面図である。
【図4】本発明の方法に従ってマンドレルを取り除く工
程を示す断面図である。
【図5】本発明の方法を実施するために適した装置の断
面図であって、本発明の方法に従って超合金プリフォー
ムを溶融しこれを製品に対して液体に保持する工程を示
している。
【図6】本発明の方法を実施するために適した装置の断
面図であって、本発明の方法に従って成長用の種晶とし
て働く製品に対して溶融超合金を凝固する工程を示して
いる。
【図7】延長端部又は翼端部を有するタービンエンジン
用のタービン動翼の部分切欠き斜視図である。
【図8】補修済みのタービン動翼の部分略図であって、
本発明の方法に従って形成された延長部分が多数の細長
い結晶粒を含むことを示している。
【図9】空冷式タービン動翼の一例の翼端部の部分略図
である。
【図10】図9に示された翼端部の一部分の線7−7に
関する断面図である。
【図11】部分的に中空の製品に対して本発明の方法を
適用した場合を示す概略断面図である。
【図12】部分的に中空の製品に対して本発明の方法を
適用した場合を示す概略断面図である。
【図13】部分的に中空の製品に対して本発明の方法を
適用した場合を示す概略断面図である。
【符号の説明】
2 製品 4 延長端部 6 延長部分接合面 8 外面 10 ミクロ組織 12 マンドレル 13 誘導加熱手段 14 外面 15 るつぼ 16 鋳型 18 キャビティ 20 一体延長部分 22 ゲート手段 26 溶融材料 28 界面 30 長軸 32 基端部 34 移行部 36 汚染物除去手段 42 タービン動翼 44 基部 46 翼形部 48 翼端部 50 通路又は穴 53 翼形面 56 延長部分 58 リム 62 端壁 74 通路 82 プリフォーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アン・メリンダ・リター アメリカ合衆国、ニューヨーク州、オーバ ニー、プロビデンス・プレイス、4番

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1) 一定の横断面形状、延長部分接合
    面、及び前記横断面形状によって規定された外面を有す
    る延長端部を含んでいて、前記延長端部はまた超合金組
    成及び方向性配列状態の結晶構造も有するような製品を
    選択する工程、(2) 前記延長端部の横断面形状に適合し
    た横断面形状及び前記延長端部の外面に連絡する外面を
    持ったマンドレルを前記延長部分接合面に取付ける工
    程、(3) 前記マンドレルによって規定されかつ一体延長
    部分の形状を規定するために役立つ形状を持ったキャビ
    ティを有するセラミック鋳型を前記マンドレルの外面上
    及び前記延長端部の外面の少なくとも一部分上に形成す
    る工程、(4) 前記マンドレルを取り除く工程、(5) 前記
    超合金組成に対して適合性を示す合金組成を有する合金
    プリフォームを前記キャビティ中に挿入する工程、(6)
    外部加熱手段の適用により制御された条件下で前記合金
    プリフォームを溶融し、この溶融の前または溶融の間に
    前記製品、合金および鋳型を配向させることにより、前
    記延長部分接合面を溶融合金により加熱しそしてミクロ
    組織成長用の種晶として溶融合金と相互作用させるのに
    十分な時間にわたり溶融合金を延長部分接合面と接触さ
    せる工程、および(7) 温度が前記延長端部と前記溶融合
    金との界面において最高でありかつ前記製品の内部で前
    記界面からの距離の増加に応じて低下するような温度勾
    配を前記製品の内部に維持する制御温度条件下で前記延
    長端部を冷却し、これにより前記延長部分接合面から前
    記溶融合金中へ移動する前記界面において、前記キャビ
    ティの形状に概して従った形状および前記延長端部のミ
    クロ組織に対して適合性を示すミクロ組織を有する一体
    延長部分として、前記溶融合金を前記成長用の種晶上に
    凝固する工程を含むことを特徴とする、製品上に一体延
    長部分を形成するための方法。
  2. 【請求項2】 前記製品がガスタービンエンジンのエー
    ロフォイルである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記エーロフォイルが、長軸、基部、前
    記長軸に対して垂直な翼形横断面と翼端部接合面と翼端
    部翼形面を持った翼端部、および前記基部と前記翼端部
    とを連結する翼形部を有する羽根部材であり、前記翼端
    部が前記延長端部に対応し、前記翼端部接合面が前記延
    長部分接合面に対応し、前記翼端部翼形面が前記外面に
    対応し、そして前記翼形横断面が前記横断面形状に対応
    する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 更に、前記界面におけるおよび前記製品
    内における前記温度勾配を制御するために前記溶融また
    は冷却工程のいずれかの間に外部加熱手段により前記製
    品の延長端部を加熱する工程を含む請求項1記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 更に、前記界面におけるおよび前記製品
    内における前記温度勾配を制御するために前記溶融また
    は冷却工程のいずれかの間に外部冷却手段により前記製
    品を冷却する工程を含む請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 更に、前記溶融または冷却工程のいずれ
    かの間に外部加熱手段により前記製品の延長端部を加熱
    する工程およびまた外部冷却手段により前記製品の延長
    端部以外の箇所で製品を冷却する工程を含み、これら両
    工程を前記界面におけるおよび前記製品内における前記
    温度勾配を制御するために行う請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記一体延長部分が方向性配列状態のミ
    クロ組織を有する請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記一体延長部分における方向性配列状
    態のミクロ組織が、前記製品の前記延長端部における方
    向性配列状態のミクロ組織をエピタキシャル成長させた
    ものから実質的に成る請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 (1) 一定の横断面形状、延長部分接合
    面、及び前記横断面形状によって規定された外面を有す
    る延長端部を含んでいて、前記延長端部はまた超合金組
    成及び方向性配列状態の結晶構造も有するような製品を
    選択する工程、(2) 前記延長部分接合面を少なくとも部
    分的に包囲しそして一体延長部分の形状を規定するため
    に役立つキャビティを有しまたこのキャビティと連通す
    るゲート手段を少なくとも1つ有する予備成形セラミッ
    ク鋳型を前記延長端部の外面の少なくとも一部の上に取
    り付ける工程、(3) 前記超合金組成に対して適合性を示
    す合金組成を有する合金プリフォームを前記キャビティ
    中に挿入する工程、(4) 外部加熱手段の適用により制御
    された条件下で前記合金プリフォームを溶融し、この溶
    融の前または溶融の間に前記製品、合金および鋳型を配
    向させることにより、前記延長部分接合面を溶融合金に
    より加熱しそしてミクロ組織成長用の種晶として溶融合
    金と相互作用させるのに十分な時間にわたり溶融合金を
    延長部分接合面と接触させる工程、および(5) 温度が前
    記延長端部と前記溶融合金との界面において最高であり
    かつ前記製品の内部で前記界面からの距離の増加に応じ
    て低下するような温度勾配を前記製品の内部に維持する
    制御温度条件下で前記延長端部を冷却し、これにより前
    記延長部分接合面から前記溶融合金中へ移動する前記界
    面において、前記キャビティの形状に概して従った形状
    および前記延長端部のミクロ組織に対して適合性を示す
    ミクロ組織を有する一体延長部分として、前記溶融合金
    を前記成長用の種晶上に凝固する工程を含むことを特徴
    とする、製品上に一体延長部分を形成するための方法。
JP9169360A 1996-06-27 1997-06-26 セラミック鋳型内で合金プリフォームを溶融して製品延長部分を形成する方法 Withdrawn JPH1085922A (ja)

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