JPH1080052A - 高圧絶縁常時監視装置 - Google Patents

高圧絶縁常時監視装置

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JPH1080052A
JPH1080052A JP24917496A JP24917496A JPH1080052A JP H1080052 A JPH1080052 A JP H1080052A JP 24917496 A JP24917496 A JP 24917496A JP 24917496 A JP24917496 A JP 24917496A JP H1080052 A JPH1080052 A JP H1080052A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自家用受電設備に常設し、無停電状態で高圧
電路の絶縁状態を常時監視する装置であって、絶縁劣化
の情報を自動的に出力し、警報出力時の前後のデータを
記録できるようにする。 【解決手段】 高圧配電系統の責任分界点に配置した開
閉器に配置するZCTと、高圧ケーブル遮蔽層接地線に
配置するCTとから、前記測定装置10に情報を入力
し、測定装置には零相電流要素回路20と零相電圧要素
回路30および中央処理装置40を設けて、IoとVo
のベクトル変動と双方のピーク値も常時監視する。そし
て、中央処理装置に設定したプログラムにしたがって、
得られる情報を解析し、自家用側受電設備に絶縁劣化が
生じた場合には、外部装置に向けて警報および情報を出
力させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自家用受電設備等
における高圧電路の絶縁劣化の監視装置に関し、特に、
無停電状態で高圧電路の絶縁劣化の状態を常時監視可能
な高圧絶縁常時監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自家用受電設備等においては、高圧配電
線に自家用設備の高圧電路を接続し、キュービクル受電
設備等により受電した電力を低圧等に変成して、各需要
部に給電する低圧給電経路を設けている。前記高圧電路
には高圧気中開閉器や地絡継電器等を配置しており、前
記高圧気中開閉器には、零相変流器(以下ZCTと呼
ぶ)を配置して、高圧電路での事故に対処させるととも
に、高圧電路でのケーブルの絶縁劣化の情報を得るよう
にする手段を設けている。前記一般的な高圧絶縁を監視
するための手段としては、基本的には商用周波数の零相
電圧および零相電流を検出し、その波形等の情報を用い
て検出することが行われている。
【0003】従来より用いられている自家用電気設備や
配電系統の絶縁劣化判別において、例えば、絶縁劣化判
別方法は、主として、定常的、過渡的および系統の残留
零相電圧(以下「Vo」という)が大きい場合の地絡現
象に分類される。抵抗地絡等の定常的な絶縁劣化判別方
法としては、現状の方向性地絡継電器(DGR)と同様
に、零相電流(以下「Io」という)と、零相電圧Vo
が、図7のグラフにおける一定の値(表示線Aの上側の
範囲)を越え、双方の位相関係が一定の範囲に入った場
合に、警報を発するように制御範囲を設定している。
【0004】また、市販されている高圧絶縁常時監視装
置としては、例えば、方向性微地絡継電器や電磁波検知
型絶縁常時監視装置等が用いられている。前記方向性微
地絡継電器は、高感度DGR(方向性地絡継電器)とし
て販売されている装置であり、零相電流Ioと、零相電
圧Voの値が一定値を越え、双方の位相関係がある範囲
内となった時に警報を発する装置である。前記装置とは
別に、電磁波検知型絶縁常時監視装置が用いられること
もある。前記装置はUHF帯受信型ラジオで、パルスカ
ウント機能があり市販されている装置であり、導体、絶
縁体等の表面に生じたコロナ放電等による電磁波をとら
える方法を用いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記方向性微地絡継電
器装置は、簡便な高圧絶縁常時監視装置として用いられ
ているが、主な問題点として以下のことが挙げられる。 a:配電系統残留Voの影響がある。例えば、残留Vo
が大きい場合または変動する場合に、Ioとの位相関係
に影響を与え、絶縁劣化の範囲が構外か構内かの判別が
困難であり、地絡過電圧要素の感度低下や誤動作、誤不
動作を発生する場合がある。 b:誘導雷、電波障害の影響があり、誘導雷、電波障害
と間欠放電との判別がつきにくく、誤動作、誤不動作を
発生する場合がある。以上のように、方向性微地絡継電
器のような画一的な絶縁劣化の判定方法では、多様な絶
縁劣化要因に対して適格な判定ができない場合が多く、
絶縁常時監視装置としての信頼性に欠ける面がある。
【0006】前記電磁波検知型絶縁常時監視装置は、ガ
ラス等の表面に生じたコロナ放電等による電磁波をとら
える方法であり、最も検知が必要である高圧ケーブル、
開閉機等の電磁遮断された機器内部の放電は原理的に検
知できないという欠点があり、外部ノイズと放電との判
別が困難である等の問題点が指摘されることもある。ま
た、自家用電気設備または配電系統側の絶縁劣化の判別
において、最も重要なことは、責任分界点より自家用側
の絶縁劣化を適確に判断し、系統動揺等にもとづく零相
電流、零相電圧の変動による誤動作を排除し、適確な警
報を発することである。そして、前記警報が発せられた
場合に、絶縁劣化の原因を調査する必要があるが、警報
が発せられた時点の前後のIoとVoおよび、その相互
の位相関係、並びに、IoとVoとのピーク時の情報を
知る必要がある。ところが、前述したような従来の装置
では、前述したような各情報を正確に得ることが困難で
あり、情報の解析等にも多くの時間と手間を必要とする
等の問題があった。
【0007】本発明は、前述したような従来の装置によ
る測定の問題点を解消するもので、自家用側の絶縁劣化
を適確に判別でき、警報が発せられた時点の前後の電流
と電圧の変化および、その相互の位相関係、並びに、電
流と電圧とのピーク時の情報を知ることができる高圧絶
縁常時監視装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、自家用受電設
備の責任分界点に配置する零相変流器と、高圧ケーブル
遮蔽層接地線に配置する検出用変流器または、既設の零
相基準入力装置とからの情報を測定装置に入力する装置
として構成する。本発明において、前記測定装置におい
ては、入力された電流のピーク値の検知と零相電流の変
化を検知する零相電流要素回路と、入力された電圧のピ
ーク値の検知と零相電圧の変化を検知する零相電圧要素
回路および情報の処理を行う処理装置とを設け、前記零
相電流要素回路と零相電圧要素回路により検知された情
報を制御装置に入力して、得られた情報の解析を行い、
電流と電圧の実効値とピーク値および、前記零相電流要
素と零相電圧要素の相互の位相関係のベクトルの動きか
ら、自家用受電設備の高圧電路の絶縁劣化を判定する装
置を構成している。
【0009】また、間欠地絡等の過渡的な地絡現象が発
生した場合は、従来のような画一的な判定方法では誤警
報、誤不動作を発生する場合が多いため、図8に示すよ
うなベクトル解析による判別方法を用いる。つまり、絶
縁劣化が生じて、地絡電流が流れる場合に、自家用側の
絶縁劣化と配電線側の絶縁劣化とでは、図8の例に示す
ように異なるベクトル軌跡を生じる。前記図に示す例に
おいて、Voは零相電圧のベクトル軌跡であり、Ig1
は自家用側絶縁劣化時のベクトル軌跡、Rgは地絡抵
抗、Ig2は配電系統側絶縁劣化時のベクトル軌跡であ
る。そして、本発明においては、ベクトル軌跡の過渡的
な変化の違いから、自家用側の絶縁劣化を判別するよう
にしている。
【0010】また、高圧電路の残留Voが大きい場合に
は、従来の判定方法と合わせ前述の方法も用いる。さら
に、絶縁劣化の状態に応じて、Io、Voの波形が針状
となる場合があり、実効値のみでの判定が困難になるこ
とがある。そこで、この場合には、各波形のピーク値も
判定要素として加えることにより、より信頼性の高い判
定ができるとされる。
【0011】さらに、本発明において、前記測定装置に
は、自家用受電設備の絶縁劣化を判定した情報を外部の
モニタに向けて出力する手段と、測定した情報を蓄積保
持する記憶装置を設け、外部に絶縁劣化の情報を出力す
る際に、その出力の時点の前後の情報をも出力可能に構
成することができる。
【0012】そして、前述したように構成したことによ
り、本発明においては、測定装置に設けた零相電流要素
回路により、ZCT信号からZCT一次電流の実効値お
よびピーク値を検出することができ、零相電圧要素回路
においては、ZPD信号入力端子から入力される信号か
ら、零相電圧の実効値およびピーク値を検出することが
可能である。また、高圧ケーブル遮蔽層接地線の電流実
効値を検出し、零相電圧に換算して、制御データとして
利用が可能であるり、Io要素およびVo要素の信号波
形から相互の位相関係を検出する動作を行う。そして、
前記検出された情報を用いて、前記IoおよびVoの実
効値、ピーク値および相互の位相関係のベクトルの動き
から、自家用側の絶縁劣化を自動的に判定するととも
に、自家用側の絶縁劣化と判定された場合は、自動的に
監視センター等に向けて警報を発信することができる。
さらに、前記警報の発信と同時に、自家用側の絶縁劣化
と判別した時間前後のIoおよびVoのデータを、必要
に応じて送信する。また、携帯端末器からの命令があっ
た場合も、蓄積しているデータをデータバンクから送信
することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図示される例にしたがって、本発
明の高圧絶縁常時監視装置を説明する。図1、2に示す
例は、配電系統側の電路1から自家用側の電路2とを開
閉器3で接続し、変圧器、コンデンサ等の負荷装置4、
4a……に給電する経路を構成する場合を示している。
前記図1においては、給電経路に対して測定装置10を
配置し、前記給電経路に設けたZCT5と、高圧ケーブ
ル遮蔽層接地線8に配置するCT7とを介して、前記測
定装置10に情報を入力して、その情報を処理するよう
に構成している。また、前記開閉器3に配置するZCT
5は、地絡継電器6を介して測定装置の零相電流要素入
力端子11に接続され、CT7の検知情報は、測定装置
の零相電圧要素入力端子13を介して入力される。そし
て、前記測定装置10においては、零相電流要素回路2
0と零相電圧要素回路30とを各々配置し、中央処理装
置40に設定したプログラムにしたがって、各入力情報
の処理を行うように構成している。なお、前記零相電圧
要素回路30に対しては、電圧要素入力端子13の他
に、図示を省略しているZPD(零相基準入力装置)か
らの情報を入力するZPD信号入力端子12を配置して
いる。
【0014】図2に示される測定装置10においては、
零相電流要素回路20と零相電圧要素回路30における
信号処理を行う中央処理装置(CPU)40と、前記中
央処理装置40に対する制御情報を伝達するための操作
部41や記憶装置42を接続して設け、入出力インター
フェース回路およびアナログ出力回路等から構成された
I/O回路43とデータ送受信回路44を配置するとと
もに、ディスプレー45を設けている。前記I/O回路
43とデータ送受信回路44からの出力は、入出力イン
タフェースバス端子15、通信回線接続端子16を介し
て外部装置に接続されるもので、後述するように、通信
回線接続端子からの情報は、電話回線等を介して出力さ
せることができるようにし、入出力インターフェースバ
ス端子15は、コンピュータ、外部装置、プリンタ装置
等に情報の入出力が可能に構成する。また、ディスプレ
ー45は、各種のデータ表示を行うように構成する。
【0015】測定装置本体に配置する零相電流要素回路
20においては、入力回路21、バンドパスフィルタ2
5、ピーク検出回路26と、ゲイン調整回路27および
A/D変換回路28、29をそれぞれ配置しており、電
流要素入力端子11を介して入力される情報を処理し、
零相電圧要素回路40に伝達する機能を設けている。ま
た、零相電圧要素回路30においても、入力回路31、
32、および、前記2つの入力回路の切替を行う切替ス
イッチ33と、バンドパスフィルタ35、ピーク検出回
路36と、ゲイン調整回路37およびA/D変換回路3
8、39をそれぞれ配置して、ZPD信号入力端子12
と検出用変流器(検出用CT)入力端子13から入力さ
れる信号を各々処理し、零相電圧要素回路40に伝達す
る機能を設けている。
【0016】前記図1、2に示す測定装置において、I
oの検知は自家用受電設備の責任分界点の近くに設けら
れた既設の開閉器3のZCT5、または専用のZCTを
使用することができる。また、Voの検出は、既設の高
圧ケーブル遮蔽層接地線の電流または方向性地絡継電器
の零相基準入力装置を使用するが、専用のVo検出装置
を使用することも可能である。さらに、測定装置10
は、IoおよびVoの信号を処理し、警報を発生すると
同時にデータの記録を行い、現場でプリンタ等にデータ
を出力し、連続的なIo、Voの実効値およびピーク値
と相互の位相関係を印刷できるように構成するが、必要
に応じて、電話回線等を通じてデータを監視センターに
伝達する機能を持たせている。
【0017】前記零相電流要素回路20を構成する各回
路において、Io要素入力回路21では、電流要素入力
端子11から入力される信号に対して、入力保護回路お
よび増幅回路を配置して構成し、バンドパスフィルタ2
5とピーク検出回路26に信号を伝達する。また、バン
ドパスフィルタ25は基本波から高調波成分までを検出
し、絶縁診断に不要な配電線搬送波等を減衰させるため
のバンドパスフィルタであり、ピーク検出回路26は入
力電流のピーク値を検出する。そして、前記バンドパス
フィルタ25とピーク検出回路26の出力はゲイン調整
回路27に伝達されて、ゲイン調整を行い、ZCT一次
電流を測定するが、本発明を適用する場合に、前記開閉
器に内蔵されたZCTの変流比および地絡継電器の入力
抵抗が、メーカー、形式等により異なるために、ゲイン
調整回路を用いて各機器の特性に合わせた調整を行うこ
とができるようにしている。さらに、前記ゲイン調整回
路27からの出力は、A/D変換回路28、29を介し
て中央処理装置が処理しやすいようにA/D変換を行
い、そのデータを中央処理装置に向けて出力する。
【0018】前記零相電圧要素回路30を構成する各回
路において、Vo要素入力回路31では、ZPD信号入
力端子12から入力される信号に対して、入力保護回路
および増幅回路を配置して構成する。また、入力回路3
2では検出用変流器入力端子13から入力される信号に
対して入力保護回路および増幅回路を配置して構成して
いる。そして、前記2つの入力回路31、32から各々
入力される情報は、切替スイッチ33を介して任意に選
択されて、バンドパスフィルタ35とピーク検出回路3
6に信号を伝達する。
【0019】前記バンドパスフィルタ35は基本波から
高調波成分までを検出し、絶縁診断に不要な配電線搬送
波等を減衰させるためのバンドパスフィルタであり、ピ
ーク検出回路36は入力電圧のピーク値を検出する。そ
して、前記バンドパスフィルタ35とピーク検出回路3
6の出力はゲイン調整回路37に伝達されて、ゲイン調
整を行って電路のVoを測定するが、前記ZPDの変圧
比はメーカーにより異なり、また、ケーブルの対地間静
電容量も設備内容により異なるために、ゲイン調整回路
を用いている。さらに、前記ゲイン調整回路37からの
電圧情報の出力は、A/D変換回路38、39を介して
データー処理しやすいようにデジタル変換を行い、その
データを中央処理装置40に向けて出力する。
【0020】中央処理装置40においては、以下のa〜
dに示す検出の動作を行うもので、 a:ZCT信号からZCT一次電流の実効値およびピー
ク値を検出する。 b:ZPD信号入力端子から入力される信号から、零相
電圧の実効値およびピーク値を検出する。 c:高圧ケーブル遮蔽層接地線の電流実効値を検出し、
零相電圧に換算する。 d:Io要素およびVo要素の信号波形から、相互の位
相関係を検出する。
【0021】また、前述したようにして検出された信号
を用いて、以下のe〜gの動作を行い、情報を出力させ
ることができるようにする。 e:絶縁劣化判定;前記IoおよびVoの実効値、ピー
ク値および相互の位相関係のベクトルの動きから、自家
用側の絶縁劣化を自動的に判定する。 f:警報発報およびデータ送信;自家用側の絶縁劣化と
判定された場合は、自動的に監視センター等に向けて警
報を発信する。同時に、自家用側の絶縁劣化と判別した
時間前後のIoおよびVoのデータを、必要に応じて送
信する。また、携帯端末器からの命令があった場合も、
蓄積しているデータをデータバンクから送信する。 g:その他に、本装置の動作に必要なデータの蓄積とデ
ータ処理の動作を行う。
【0022】前記中央処理装置40に対して、そのデー
タ処理や情報出力のために設けられる操作部41〜ディ
スプレー45においては、各装置を以下のような動作を
行うものとして構成する。 *操作部41:測定装置を操作するスイッチ等である。 *記憶装置42:中央処理装置で処理したデータの蓄積
を行い、必要に応じて外部からの命令等によりデータの
出力を行う。 *I/O回路43:入出力インタフェース端子に接続さ
れ、アナログ出力、警報接点出力等から構成される。 *データ送受信回路44:通信回線へ情報を送受信する
回路である。 *ディスプレー45:装置の動作状態、各種データの表
示等を行うもので、測定装置に一体に組み込むか、ある
いは測定装置と別体に大きなディスプレーを配置して構
成することができる。さらに、前記ディスプレー45に
対する出力回路には、プリンタ等の記録装置を接続可能
に構成し、解析された情報を記録紙に出力して表示する
ことも可能である。
【0023】
【実施例】前述したように構成した本発明の測定装置に
おいて、ゲイン調整および補正を行う際には、図3ない
し図5に示すような機構と装置を用いて実施可能であ
り、既設のZCT、ZPDまたは高圧ケーブルを使用す
る場合に、停電状態でゲイン調整を行い、高圧電路のI
oおよびVo値を表示することができる。まず、零相電
流要素の調整を行う場合には、図3に示すように、ZC
Tの電流用試験端子(kt−It)間に、継電器試験器
50等から試験電流を流し、試験電流値と本装置(測定
装置10)のディスプレーでの表示が一致するように、
ゲイン調整を行って、ゲイン調整回路27における制御
値を設定する。
【0024】零相電圧要素の調整に対しては、本装置の
ZPD信号入力端子12に零相電圧情報を入力する継電
器試験器50、図4に示すように、ZPD52の高圧端
子53と接地側端子54とを介して、継電器試験器50
から試験電圧を印加し、試験電圧と本装置10の表示が
一致するように、ゲイン調整回路37に対する調整値の
設定を行う。また、前記図3、4に示されるようにし
て、ゲイン調整回路におけるゲイン調整を行うと同時
に、位相の補正を行うことも可能であり、その場合に
は、継電器試験器等により零相電流および零相電圧を印
加し、継電器試験器等の位相と本装置の位相表示が一致
するように調整を行うことにより、ZCT、ZPTの位
相誤差を補正することもできる。
【0025】高圧ケーブルに対する調整を行う場合に
は、図5に示すようにして行うもので、高圧ケーブル2
の導体と遮蔽層との間に、継電器試験器50から試験電
圧を印加して、継電器試験器と本装置の表示が一致する
ように、ゲイン調整を行うことが可能である。
【0026】前述したように構成した本発明の測定装置
は、図6に示すような情報伝達と、情報伝送を行うこと
ができる。まず、単一方向通信の場合には、自家用受電
設備60に本発明の測定装置10を接続して、監視セン
ターの受信機66に対して、電話回線62を介してデー
タの送信を行うことができる。また、測定装置10の出
力端子16に携帯電話または、簡易型携帯電話等の端末
機(以下「携帯端末機」という)に情報を伝達する。監
視センターまたは携帯端末機では、着信信号を受けると
自動応答し、情報の受信を行って、情報のプリントアウ
ト、アラーム鳴動等の処理を行う。
【0027】有線電話回線を利用して情報の伝達を行う
場合には、電話回線62の端末を測定装置10と監視セ
ンター66の双方にそれぞれ接続し、相互に情報の伝達
を行うことができる。そして、測定装置設置場所の有線
電話回線を通じて、警報またはIo、Voの値と、相互
の位相関係等の連続的な情報を、監視センターまたは担
当者が携帯している携帯端末機に伝送する。
【0028】携帯電話または携帯電話等の移動体通信網
を利用する場合には、自家用受電設備60に本発明の測
定装置10を接続し、前記測定装置10の出力端子16
にPHS等の端末機を接続する。そして、前記端末機か
ら、アンテナ61を介して移動体通信網のアンテナ64
に送信し、電話回線62を介して監視センター66の受
信器に伝達する。また、前記移動通信網に伝達された警
報・情報は、監視センターに伝達することの他に、担当
者が携帯している携帯端末機67にも送信可能であるか
ら、担当者は、自家用受電設備60から離れた場所で
も、指定した測定装置に対する測定の動作を行うことが
可能であり、遠隔地の任意の場所で、必要な情報を得る
ことができる。双方向通信の場合は、単一方向通信の機
能に加えて、測定装置10の記憶装置42の情報を監視
センター66または携帯端末機67から自由に検索し、
多数の監視対象箇所の電気設備の状態をリアルタイムに
把握することができる。また、携帯端末機67を利用し
た場合は、出張先、自宅等から居ながらにして電気設備
の状態を把握することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明の高圧絶縁常時監視装置は、前述
したように構成しているものであるから、測定装置に設
けた零相電流要素回路により、ZCT信号からZCT一
次電流の実効値およびピーク値を検出することができ、
零相電圧要素回路においては、ZPD信号入力端子から
入力される信号から、零相電圧の実効値およびピーク値
を検出することが可能である。また、高圧ケーブル遮蔽
層接地線の電流実効値を検出し、零相電圧に換算して、
データとして利用が可能であり、Io要素およびVo要
素の信号波形から相互の位相関係を検出する動作を行
う。そして、前記検出された情報を用いて、前記Ioお
よびVoの実効値、ピーク値および相互の位相関係のベ
クトルの動きから、自家用側の絶縁劣化を自動的に判定
するとともに、自家用側の絶縁劣化と判定された場合
は、自動的に監視センター等に向けて警報を発信するこ
とができる。
【0030】さらに、前記警報の発信と同時に、自家用
側の絶縁劣化と判別した時間前後のIoおよびVoのデ
ータを、必要に応じて送信する。また、携帯端末機から
の命令があった場合も、蓄積しているデータをデータバ
ンクから送信することができ、本装置の動作に必要なデ
ータの蓄積とデータ処理の動作を行うことが可能であ
る。そして、任意の通信手段を用いて自家用受電設備の
給電路の絶縁劣化の検知と、その検知した情報の出力を
行うことができ、監視センターにおいては、多数の自家
用受電設備に対する監視を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用可能な電気設備の構成を示す説
明図である。
【図2】 本発明の測定装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】 本発明の装置に対して電流補正を行う装置の
説明図である。
【図4】 本発明の装置に対して電圧補正を行う装置の
説明図である。
【図5】 本発明の装置に対して高圧ケーブルに対応す
る補正を行う装置の説明図である。
【図6】 測定装置のデータ送受信の方式を示す説明図
である。
【図7】 絶縁劣化の警報出力範囲の説明図である。
【図8】 ベクトル解析による警報の出力の説明図であ
る。
【符号の説明】
2 給電路、 3 開閉器、 5 ZCT、 6
地絡継電器、7 検出用CT、 10 測定装
置、 11 電流要素入力端子、12 ZPD信号
入力端子、 13 検出用CT入力端子、15・16
端子、 20 零相電流要素回路、21・31・
32 入力回路、 25・35 バンドパスフィル
タ、26・36 ピーク検出回路、 27・37
ゲイン調整回路、28・38 A/D変換回路、 3
0 零相電圧要素回路、40 中央処理装置、 4
1 操作部、 42 記憶装置、43 I/O回
路、 44 データ送受信回路、45 ディスプレ
ー、 50 継電器試験器、 52 ZPD、60
自家用受電設備。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】前記電磁波検知型絶縁常時監視装置は、導
体、絶縁体等の表面に生じたコロナ放電等による電磁波
をとらえる方法であり、最も検知が必要である高圧ケー
ブル、開閉機等の電磁遮断された機器内部の放電は原理
的に検知できないという欠点があり、外部ノイズと放電
との判別が困難である等の問題点が指摘されることもあ
る。また、自家用電気設備または配電系統側の絶縁劣化
の判別において、最も重要なことは、責任分界点より自
家用側の絶縁劣化を適確に判断し、系統動揺等にもとづ
く零相電流、零相電圧の変動による誤動作を排除し、適
確な警報を発することである。そして、前記警報が発せ
られた場合に、絶縁劣化の原因を調査する必要がある
が、警報が発せられた時点の前後のIoとVoおよび、
その相互の位相関係、並びに、IoとVoとのピーク時
の情報を知る必要がある。ところが、前述したような従
来の装置では、前述したような各情報を正確に得ること
が困難であり、情報の解析等にも多くの時間と手間を必
要とする等の問題があった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】図2に示される測定装置10においては、
零相電流要素回路20と零相電圧要素回路30における
信号処理を行う中央処理装置(CPU)40と、前記中
央処理装置40に対する制御情報を伝達するための操作
部41や記憶装置42を接続して設け、入出力インター
フェース回路およびアナログ出力回路等から構成された
I/O回路43とデータ送受信回路44を配置するとと
もに、ディスプレー45を設けている。前記I/O回路
43とデータ送受信回路44からの出力は、入出力イン
タフェースバス端子15、通信回線接続端子16を介し
て外部装置に接続されるもので、後述するように、通信
回線接続端子からの情報は、電話回線等を介して出力さ
せることができるようにし、入出力インターフェースバ
ス端子15は、コンピュータ、外部記憶装置、プリンタ
装置等に情報の入出力が可能に構成する。また、ディス
プレー45は、各種のデータ表示を行うように構成す
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】測定装置本体に配置する零相電流要素回路
20においては、入力回路21、バンドパスフィルタ2
5、ピーク検出回路26と、ゲイン調整回路27および
A/D変換回路28、29をそれぞれ配置しており、電
流要素入力端子11を介して入力される情報を処理し、
中央処理装置40に伝達する機能を設けている。また、
零相電圧要素回路30においても、入力回路31、3
2、および、前記2つの入力回路の切替を行う切替スイ
ッチ33と、バンドパスフィルタ35、ピーク検出回路
36と、ゲイン調整回路37およびA/D変換回路3
8、39をそれぞれ配置して、ZPD信号入力端子12
と検出用変流器(検出用CT)入力端子13から入力さ
れる信号を各々処理し、中央処理装置40に伝達する機
能を設けている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】前記中央処理装置40に対して、そのデー
タ処理や情報出力のために設けられる操作部41〜ディ
スプレー45においては、各装置を以下のような動作を
行うものとして構成する。 *操作部41:測定装置を操作するスイッチ等である。 *記憶装置42:中央処理装置で処理したデータの蓄積
を行い、必要に応じて外部からの命令等によりデータの
出力を行う。 *I/O回路43:入出力インタフェースバス端子に接
続され、アナログ出力、警報接点出力等から構成され
る。 *データ送受信回路44:通信回線へ情報を送受信する
回路である。 *ディスプレー45:装置の動作状態、各種データの表
示等を行うもので、測定装置に一体に組み込むか、ある
いは測定装置と別体に大きなディスプレーを配置して構
成することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自家用受電設備の責任分界点に配置する
    零相変流器と、高圧ケーブル遮蔽層接地線に配置する検
    出用変流器または、既設の零相基準入力装置とからの情
    報を測定装置に入力し、 前記測定装置においては、入力された電流のピーク値の
    検知と零相電流の変化を検知する零相電流要素回路と、
    入力された電圧のピーク値の検知と零相電圧の変化を検
    知する零相電圧要素回路および情報の処理を行う処理装
    置とを設け、 前記零相電流要素回路と零相電圧要素回路により検知さ
    れた情報を制御装置に入力して、得られた情報の解析を
    行い、 電流と電圧の実効値とピーク値および、前記零相電流要
    素と零相電圧要素の相互の位相関係のベクトルの動きか
    ら、自家用受電設備の高圧電路の絶縁劣化を判定するこ
    とを特徴とする高圧絶縁常時監視装置。
  2. 【請求項2】 前記測定装置には、自家用受電設備の絶
    縁劣化を判定した情報を外部のモニタに向けて出力する
    手段と、測定した情報を蓄積保持する記憶装置を設け、 外部に絶縁劣化の情報を出力する際に、その出力の時点
    の前後の情報をも出力可能に構成することを特徴とする
    請求項1に記載の高圧絶縁常時監視装置。
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WO2001057542A1 (en) * 2000-02-07 2001-08-09 Digital Powernet Power distribution status monitoring device
JP2007127462A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd 絶縁監視装置
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