JPH1078381A - 分析用試料調製装置 - Google Patents

分析用試料調製装置

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JPH1078381A
JPH1078381A JP8252467A JP25246796A JPH1078381A JP H1078381 A JPH1078381 A JP H1078381A JP 8252467 A JP8252467 A JP 8252467A JP 25246796 A JP25246796 A JP 25246796A JP H1078381 A JPH1078381 A JP H1078381A
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filter
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suction nozzle
filtration
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JP8252467A
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Tomohiro Nakano
友裕 中野
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタホルダを使用せずに濾紙の交換を確
実に行なう。 【解決手段】 濾紙401が収納されている濾紙マガジ
ンケース402内に上方より吸着ノズル403を下降さ
せ、負圧により濾紙401を吸引する。吸着ノズル40
3を上昇させる際に、突起406に濾紙の縁周端部が接
触し、濾紙は上方に撓む。このとき、吸引されている複
数の濾紙の内、直接吸着ノズル403に密着している濾
紙とその下の濾紙との間には間隙が生じ、吸着力が弱ま
り下の濾紙は落下する。これにより、1枚の濾紙のみが
濾紙マガジンケース402から取り出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土壌等の粉粒体試
料を分光光度計等で分析するに際し、試料の採取から該
試料中の成分を溶出させた液体試料を作成する迄の一連
の前処理工程を行なうための分析用試料調製装置に関
し、特に、溶出液から粉粒体試料の固形物を除去するべ
く濾過を行なう装置に関する。
【0002】
【従来の技術】土壌試料に含まれる成分の調査やその成
分濃度等の分析には分光光度計、液体クロマトグラフ装
置等の分析装置が用いられるが、固形試料のままでは分
析できないため、分析の前処理工程として土壌試料の含
有成分を溶出させた液体試料を作成してやる必要があ
る。
【0003】図9は、畑等より採取した土壌から液体試
料を作成する迄の一般的な作業手順を示したフローチャ
ートである。まず、採取した土壌を乾燥させ(ステップ
S1)、細かく粉砕した後に篩にかけて粒子の大きさが
ほぼ揃った(又は一定の大きさ以下の)土壌試料を用意
する(ステップS2)。次に、この土壌試料から所定量
を採取して(ステップS3)所定量の抽出液を加え(ス
テップS4)、抽出液を振とう攪拌することにより成分
の溶出を促進させる(ステップS5)。続いて、固形の
残存物を除去するために溶出液を濾過し濾液を取り出す
(ステップS6)。更に、必要に応じて濾液の希釈(ス
テップS7)や発色試薬の添加(ステップS8)を行な
って所望の液体試料を得る。
【0004】上記前処理工程において使用される抽出液
は目的とする成分によって相違し、例えば、土壌の一般
的な分析を行なうためには、水、酢酸アンモニウム、塩
酸、硫酸、塩化カリウムの5種類の抽出液が使用され
る。このため、1つの土壌試料に対して5種類の液体試
料が作成されることになる。また、畑等の広い土地の土
壌の状態を的確に把握するためには、数多くの測定点で
採取した土壌を分析する必要があるから、1回の土壌分
析を行なう際に作成しなければならない液体試料の数は
厖大なものとなる。従って、上記の如き試料調製に要す
る手間は非常に大きなものであるので、従来からこの前
処理工程を自動化して省力化を図る試みが為されてい
た。
【0005】例えば、用意された土壌試料を所定重量だ
け容器に採取しその容器に所定量の抽出液を自動的に注
入するという、自動秤量・抽出液注入装置、ラックに収
納された多数の容器を所定時間振とうする振とう装置、
或いは、振とう後の溶出液から所定量を採取してこれを
濾過する濾過装置等がそれぞれ製品化されている。
【0006】上記濾過装置では、例えば、適宜の方向に
移動自在に設けられたハンドリング機構が濾液用バイア
ルの上に濾過フィルタをセットし、その濾過フィルタの
上方に移動されたニードルから所定量の溶出液を滴下す
る。滴下した溶出液はそのままでは容易に濾過フィルタ
を通過しないので、濾過フィルタ上に溜まった溶出液の
上から空気圧を加えることにより強制濾過を行なうよう
にしている。1つの試溶出液の濾過が終了すると、ハン
ドリング機構は別の濾液用バイアルの上に濾過フィルタ
をセットし、ニードルは他の溶出液を吸引した後にその
濾液用バイアルに滴下する、という操作が自動的に繰り
返して行なわれ、多数の液体試料が作成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような濾過装置に
おけるハンドリング機構は、通常、濾過フィルタを上下
から挟み込んで把持する構造となっているが、薄い濾紙
のままこれを1枚ずつ採把持して移送することは困難で
ある。このため、濾過フィルタは濾紙がプラスチック製
のホルダに挟持された構成となっており、そのホルダに
はハンドリング機構が把持し易いような突起等が形成さ
れている。
【0008】一旦使用した濾過フィルタは再度使用でき
ないため廃棄されるが、上記のようなホルダを備えた濾
過フィルタの1個当たりのコストは濾紙に比較して格段
に高く、厖大な数の液体試料を作成するときにはそのラ
ンニングコストは極めて大きなものとなってしまう。
【0009】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的とするところは、ホルダを必要
としない濾紙のみのセット・交換を確実に行なえるよう
にした濾過装置を備えた分析用試料調製装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明は、粉粒体試料の含有成分を液体中に
溶出させて分析用の液体試料を作成するための前処理を
行なう分析用試料調製装置において、溶出液から粉粒体
試料の固形物を除去するべく濾過を行なう装置であっ
て、 a)複数の薄膜状のフィルタを積層して保持する容器であ
って、該フィルタの外形よりも大きな上面開口を有する
フィルタ保管容器と、 b)該フィルタ保管容器の上面開口の下側近傍に前記フィ
ルタの外縁周よりも内周側に突出して形成された複数の
突起部と、 c)負圧をもってその下面に前記フィルタの略中央付近を
吸引する吸引ノズルと、 d)前記フィルタ保管容器の上面開口から該フィルタ保管
容器内部に下降するように前記吸引ノズルを略垂直方向
に上下動させる駆動機構と、を備えることを特徴として
いる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る分析用試料調製装置
では、駆動機構は吸引ノズルをフィルタ保管容器の上方
からフィルタ保管容器内部に下降させる。吸引ノズルが
フィルタ保管容器内の最上位のフィルタの至近に達する
と、軽量のフィルタを負圧により下面に吸着する。フィ
ルタは多孔性物質から成り空気を通し易いから、このと
き吸着ノズルには複数枚のフィルタが重なったまま一緒
に吸引される。駆動機構は吸引ノズルをその下面に複数
枚のフィルタを吸い付けた状態で上方に引き上げる。吸
引されたフィルタがフィルタ保管容器の突起部の位置に
達すると、フィルタの縁周部が突起部に接触しその縁周
箇所を支点としてフィルタが上側に凸となるように撓
む。このとき、吸引ノズルに直接密着しているフィルタ
とその下側のフィルタとの間には、特に吸引されている
中央付近にて空隙が発生する。これにより、下側のフィ
ルタに対する吸引力は弱まるから、そのフィルタは下方
すなわちフィルタ保管容器内に落下する。こうして、フ
ィルタ保管容器から1枚のフィルタのみが吸引ノズルに
より取り出される。
【0012】
【発明の効果】本発明に係る分析用試料調製装置によれ
ば、溶出液の濾過を行なうに際し、濾紙が保管容器から
1枚ずつ取り出されて所定箇所に確実にセットされる。
従って、高価なホルダを備えた濾過フィルタを用いる必
要がないため、分析の前処理工程のランニングコストを
下げることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図8を参照
して説明する。図1は本発明の試料調製装置を備えて成
る土壌前処理装置1の概略の外観図である。本装置1
は、秤量・抽出液注入部10、振とう部20及び濾過・
希釈処理部30から構成されており、各部に共通に使用
されるラックに複数のビーカを収納し、そのラックを作
業者が移送し各部の所定箇所にセットして各部毎の処理
動作を行なわせる構成となっている。勿論、ラックの移
送及び交換を自動的に行なう機構を備えるようにしても
よい。
【0014】図2は、秤量・抽出液注入部10の要部の
構成を示す上面図である。取り外し可能な試料用ラック
11には最大54個の試料用ビーカ12を収納でき、ま
た抽出用ラック13にも同じ数の抽出用ビーカ14を収
納できるようになっている。両ラック11、13の上方
にはXYZの3軸方向にそれぞれ移動可能なロボットア
ーム15が設けられており、ロボットアーム15の下側
にはビーカ12、14を把持するためのハンドラ16が
取り付けられている。
【0015】抽出用ラック13の右側に位置する秤量ユ
ニット17は、試料用ビーカ12を載置するための載置
台171、漏斗172を備えた漏斗駆動機構173、天
秤174等から成る。また、抽出液注入ユニット18
は、注入ノズル181、注入ノズル駆動機構182等か
ら成り、更に、図示していないが、注入ノズル181に
抽出液を送り込む送液ポンプ、抽出液切換電磁弁、抽出
液槽等が備えられている。
【0016】漏斗駆動機構173等の可動部は図示して
いない制御回路により制御されている。制御回路はマイ
クロコンピュータを含んでおり、操作パネル19にて作
業者が所定の操作を行なうと、予め組み込まれている制
御プログラムに従って後述のように各部の動作を制御す
る。
【0017】図3は、濾過・希釈処理部30の要部の構
成を示す上面図である。抽出用ラック31は先のラック
と同じサイズのものが使用され、最大54個の抽出用ビ
ーカ32を収納できるようになっている。円盤形状のタ
ーンテーブル33は、濾液用バイアル341をセットす
る外周部331と希釈・発色用バイアル342をセット
する内周部332とから成る。ターンテーブル33はそ
の全体が図示しない回転駆動機構により回転され、更に
ターンテーブル内周部332のみが攪拌振とう駆動機構
により振とうされる。抽出用ラック31やターンテーブ
ル33の上方には秤量・抽出液注入部10と同様のXY
Zの3軸方向にそれぞれ移動可能なロボットアーム35
が設けられおり、このロボットアーム35には下向きの
ニードル36を有するシリンジ37が備えられている。
【0018】ターンテーブル33の右側には濾過ユニッ
ト38及び濾過ユニット駆動機構39が設けられ、濾過
ユニット38はX軸方向(図3に示した濾過ユニット3
8の位置からターンテーブル33上のAの位置までの
間)及びY軸方向に移動される。濾過ユニット38のY
軸の移動方向に沿って、ターンテーブル33の奥側には
濾過ユニット38に濾紙をセットするための濾紙供給ユ
ニット40が、ターンテーブル33の手前側には使用済
みの濾紙を廃棄する濾紙回収箱41が設けられている。
また、希釈液瓶42及び5個の試薬瓶43は必要に応じ
て図3に示した所定の位置に載置される。
【0019】濾過・希釈処理部30にも図示しない制御
回路が設けられており、制御回路は、操作パネル44に
て作業者が所定の操作を行なうと、予め組み込まれてい
る制御プログラムに従って後述のように各部の動作を制
御する。
【0020】上記構成の土壌前処理装置1による処理動
作を、既に図9で説明した前処理の作業工程に沿って説
明する。まず、作業者は、乾燥、粉砕及び篩掛けを行な
って粒子の大きさを所定以下に揃えた土壌試料を所定の
試料用ビーカに入れ、これをラックに並べて秤量・抽出
液注入部10の試料用ラック11の位置にセットする。
また、試料用ビーカ12と同じ数の空の抽出用ビーカ1
4をラックに並べて、このラックを秤量・抽出液注入部
10の抽出用ラック13の位置にセットする。以上の準
備が完了したならば、作業者は操作パネル19にて所定
の操作を行ない、秤量及び抽出液注入処理の開始を指示
する。
【0021】秤量・抽出液注入部10において、ロボッ
トアーム15に設けられたハンドラ16は、予め設定さ
れた所定の抽出用ビーカ14を抽出用ラック13から取
り出して天秤174の上に移送・載置する。次に、ハン
ドラ16は、土壌試料の収容されている所定の試料用ビ
ーカ12を試料用ラック11から取り出し載置台171
上に移送・載置する。
【0022】次に、漏斗駆動機構173が所定の動作を
行なうことにより、土壌試料の採取及び秤量が行なわれ
る。図4及び図5は、漏斗駆動機構173の動作を中心
に採取・秤量の処理動作を説明するための模式図であ
り、図4は図2において秤量ユニット17を奥側から見
た図、図5は図2において秤量ユニット17を側面から
見た図に相当する。
【0023】試料用ビーカ12が載置台171上に載置
されるときには、漏斗172は載置台171の上方から
退避した位置に広口開口を上にした状態で保持される
(図4(a)参照)。試料用ビーカ12が載置台171
上にセットされると、漏斗駆動機構173は軸175を
中心に漏斗172を反転させ、試料用ビーカ12の上面
に漏斗172を覆いかぶせる(図4(b)参照)。漏斗
172の広口開口近傍の内壁には微小ボールとバネとか
ら成るチャッキング機構176が複数設けられており、
一方、試料用ビーカ12の上縁端には外側に延出するリ
ブ121が形成されている。
【0024】載置台171は図示しない昇降機構により
垂直に上昇するようになっており、漏斗172が試料用
ビーカ12の上方に保持されているとき載置台171は
上昇される。これにより、漏斗172のチャッキング機
構176は試料用ビーカ12のリブ121に嵌合し、両
者は一体となる(図4(c)参照)。
【0025】漏斗駆動機構173において上述の如き漏
斗反転機構は略90°回転されるようになっており、漏
斗172と試料用ビーカ12とが一体となった後に回転
される。その後、漏斗駆動機構173は、漏斗172の
狭口開口(足)が下側になる状態で天秤174上の抽出
用ビーカ14の上にくるように漏斗172を反転させ
る。このとき漏斗172と試料用ビーカ12とは一体に
なっているから、試料用ビーカ12は漏斗172の上で
上下反転した状態となる(図5参照)。これにより、試
料用ビーカ12内の土壌試料は、漏斗172の狭口開口
を介して少しずつ抽出用ビーカ14内にこぼれ落ちる。
制御回路は天秤174の検出重量をモニタし、その値が
予め設定された所定値に達したときに漏斗駆動機構17
3に指示を与え、漏斗172を再び反転させて試料用ビ
ーカ12を載置台171上に戻す。この結果、抽出用ビ
ーカ14内には予め設定された所定重量(例えば10
g)の土壌試料が採取される。
【0026】続いて、注入ノズル駆動機構182は、注
入ノズル181の先端部を天秤174上の抽出用ビーカ
14の上方まで回転させる。そして、送液ポンプが駆動
され、抽出液切換電磁弁で選択された抽出液槽から送ら
れてきた抽出液が、注入ノズル181を介して抽出用ビ
ーカ14の中に注入される。注入される抽出液の量は土
壌試料の重量に対応して予め設定されているが、土壌試
料を抽出用ビーカ14に採取する際に生じた重量誤差を
補正するために、その誤差に応じて量を適宜増減させた
重量を計算し、天秤174の検出重量がその算出した重
量値に達するまで抽出液を注入するようにするとよい。
【0027】なお、抽出液は5個の抽出液槽に予め準備
された5種類の中から選択することができるようになっ
ている。一般的な土壌分析では、硝酸態窒素、アンモニ
ア態窒素等を分析するために水が、酸化カルシウム、酸
化マグネシウム、酸化カリウム等を分析するために酢酸
アンモニウムが、銅、亜鉛等の微量元素を分析するため
に塩酸液が、燐酸を分析するために硫酸液が、pHを測
定するために塩化カリウム溶液が用いられる。
【0028】上記抽出液注入処理が終わったならば、ハ
ンドラ16は、土壌試料及び抽出液が入った抽出用ビー
カ14を把持して抽出用ラック13内の元の位置に戻
す。また、漏斗駆動機構173は、載置台171上に戻
された試料用ビーカ12から漏斗172を外して載置台
171から退避した位置(例えば図4(a)に示した位
置)まで戻す。この後、漏斗172に付着している土壌
試料の残滓は、図示していない土壌回収ユニットにおい
てエアによって吹き飛ばされることにより取り除かれ
る。一方、土壌試料の採取の終了した試料用ビーカ12
は、ハンドラ16によって試料用ラック11内の元の位
置に戻される。
【0029】以上の一連の処理により、1個の試料用ビ
ーカ12に収容されている土壌試料の採取が完了する。
この処理を試料数に応じて繰り返し、試料用ラック11
に収容された全ての土壌試料の採取を行ない、抽出用ラ
ック13に次の振とう処理のための試料を用意する。
【0030】秤量・抽出液注入部10での処理が完了し
たならば、作業者は抽出用ラック13を取り外し、これ
を振とう部20へセットする。振とう部20は、ほぼ水
平に設けられた振とう板上にラックを載置し、振とう板
を円運動又は往復運動させることによりラック内の抽出
用ビーカ中の液体を振とう攪拌する構成となっている。
この振とう部20で所定時間振とうを行なうと、土壌試
料中の各種成分は抽出液に溶出する。
【0031】振とう部20での処理が完了したならば、
作業者はラックを振とう板上から取り外し、これを今度
は濾過・希釈処理部30の抽出用ラック31の位置へセ
ットする。また、濾過・希釈処理部30のターンテーブ
ル外周部331及び内周部332にそれぞれ空のバイア
ルをセットする。そして、以上の準備が完了したなら
ば、作業者は操作パネル44にて所定操作を行ない、濾
過処理の開始を指示する。
【0032】図6〜図8は濾紙供給ユニット40におけ
る濾紙のセッティングの処理動作を示す模式図であり、
濾紙供給ユニット40を略側方から見た図である。濾紙
供給ユニット40は、多数の円形薄膜状の濾紙401を
積み重ねて収容する濾紙マガジンケース402、濾紙マ
ガジンケース402の上方に位置する吸着ノズル40
3、吸着ノズル403を上下移動させると共に濾紙マガ
ジンケース402の位置より更に迫り出した位置まで水
平移動させる吸着ノズル駆動機構404、吸着ノズル4
03に連結されたチューブ405等から成る。図示して
いないが、チューブ405は吸気ポンプに接続されてお
り、吸気ポンプが駆動されると吸着ノズル403から空
気を吸い込むようになっている。また、濾紙マガジンケ
ース402の上面開口近傍の内壁には内側に突出する突
起406が略180°対向する2箇所に形成されてい
る。
【0033】濾過・希釈処理部30において、濾過ユニ
ット駆動機構39は濾過ユニット38を濾紙供給ユニッ
ト40の近傍(図3のBの位置)まで移動させる。吸着
ノズル駆動機構404は、濾紙マガジンケース402内
の最上位の濾紙401の至近にまで吸着ノズル403を
下降させる(図6(a)参照)。このとき、吸気ポンプ
は駆動され、吸着ノズル403は空気を吸い込む状態と
される。吸着ノズル403が濾紙401の近くに達する
と、その吸引力により、通常、複数枚の濾紙401が吸
着ノズル403に吸い付けられる。吸気ポンプの近傍に
は圧力センサが設けられており、その検出圧力により吸
着ノズル403に濾紙401が吸引されているか否かが
判断される。濾紙401が吸着ノズル403に吸引され
たと判断されると、吸着ノズル駆動機構404は吸着ノ
ズル403の下降を停止し、逆に徐々に上昇させる(図
6(b)参照)。
【0034】吸着ノズル403に吸引されている濾紙4
01が濾紙マガジンケース402の突起406の位置を
通過するとき、突起406が濾紙401の外周縁部に接
触するが濾紙401の中央部はそのまま引き上げられる
ため、濾紙が上側に凸となるように撓む(図7(a)参
照)。このとき、重なっている濾紙の内の最上位に在る
濾紙(吸着ノズル403に密着している濾紙)とその下
側の濾紙との間には中央付近において間隙が生じ、吸引
力が弱まるため下側の濾紙は落下する。これにより、吸
着ノズル403に直接密着している1枚の濾紙のみが濾
紙マガジンケース402の外側に取り出される(図7
(b)参照)。吸着ノズル403を上昇させる際に全て
の濾紙が落下してしまう場合もあるが、この場合には圧
力センサによる検出圧力にて濾紙採取の失敗が検知さ
れ、吸着ノズル駆動機構404は吸着ノズル403を反
転降下させて再び吸着動作を行なわせる。
【0035】吸着ノズル駆動機構404は、吸着ノズル
403を所定位置まで上昇させた後、その下部に濾紙を
吸引したまま濾過ユニット38の上方まで水平方向に延
出させる(図8(a)参照)。そして、吸着ノズル40
3を濾過ユニット38の円筒凹部内に下降させ、その底
部に濾紙401をセットする(図8(b)参照)。濾紙
401がセットされると、濾過ユニット駆動機構39は
濾過ユニット38を元のターンテーブル33至近位置ま
で水平移動させる。更に、濾過ユニット38をターンテ
ーブル33側に延出させ、ターンテーブル外周部331
のAの位置にセットされている濾液用バイアル341の
上方に濾過ユニット38を保持する。
【0036】一方、ロボットアーム35は抽出用ラック
31内の所定の抽出用ビーカ32の上方まで移動した
後、ニードル36の先端がその抽出用ビーカ32中の溶
出液に充分漬かるまでシリンジ37を降下させる。そし
て、ニードル36を介してシリンジ37のバレル内に所
定量(例えば5ml)の溶出液を吸引する。その後、ロ
ボットアーム35はターンテーブル外周部331のAの
位置、つまり保持されている濾過ユニット38の上方ま
で移動し、ニードル36から濾過ユニット38の円筒凹
部内へ溶出液を滴下させる。先の動作により濾過ユニッ
ト38の円筒凹部の底には濾紙がセットされているた
め、滴下した溶出液はその濾紙の上に溜まる。
【0037】次に、濾過ユニット38の円筒凹部の上面
に空気注入チューブの接続されたキャップがかぶせら
れ、略密封された状態で空気注入チューブを介して空気
が送り込まれる。この空気圧により濾紙の上に溜まって
いた溶出液は濾紙を通過し、下の濾液用バイアル341
の中に滴下する。すなわち、空気圧により強制的に濾過
する。所定時間、空気を濾過ユニット38の円筒凹部へ
送り込むと、溶出液は全て濾過され、濾紙の上には土壌
試料の残滓のみが残る。
【0038】続いて、濾過ユニット駆動機構39は濾過
ユニット38を濾紙回収箱41の上方まで水平移動さ
せ、濾過ユニット38を上下反転させることにより使用
済みの濾紙を落下させて廃棄する。次いで、ターンテー
ブル33は回転し、空の濾液用バイアル341がターン
テーブル外周部331のAの位置にセットされる。
【0039】以上の一連の処理により、1個の抽出用ビ
ーカ32に収容されている溶出液の濾過が終了する。こ
の処理を試料数に応じて繰り返し、ターンテーブル外周
部331にセットされている濾液用バイアル341全て
に濾液を採取する。
【0040】なお、シリンジ37のバレルやニードル3
6、濾過ユニット38等、溶出液が直接接触する箇所に
溶出液の残滓が残っていると分析に支障をきたすので、
次の溶出液の濾過処理までの間に、これらの部分は図示
されていない洗浄ユニットにより洗浄される。
【0041】ターンテーブル外周部331の濾液用バイ
アル341に収容された濾液に対し希釈や試薬添加を行
なう必要のある場合には、更に次のような処理が継続し
て行なわれる。
【0042】ロボットアーム35はターンテーブル外周
部331の所定の濾液用バイアル341の上方に移動し
た後に、ニードル36を降下させてシリンジ37のバレ
ル内に所定量の濾液を吸引する。吸引後、ロボットアー
ム35はターンテーブル内周部332の所定の希釈・発
色用バイアル342の上方に移動してシリンジ37の吐
出動作を行なうことにより、その希釈・発色用バイアル
342内に濾液を滴下する。次に、ロボットアーム35
は希釈液瓶42の上方まで移動した後にニードル36を
降下させ、シリンジ37のバレル内に所定量の希釈液を
吸引する。そして、先に濾液を注入した希釈・発色用バ
イアル342の上方において吐出動作を行なわせること
により、その希釈・発色用バイアル342内の濾液に希
釈液を加える。この動作を繰り返すことにより、希釈・
発色用バイアル342に所望の液体試料を用意する。次
いで、攪拌振とう駆動機構はターンテーブル内周部33
2を振とうさせ、希釈・発色用バイアル342内の濾液
と希釈液とを攪拌する。
【0043】また、発色試薬を濾液に添加する発色処理
を行なうときも、上記希釈処理と同様に、希釈・発色用
バイアルに所定量の濾液を採取し、所定の試薬瓶から吸
引した試薬をその希釈・発色用バイアル342中に滴下
する。そして、反応を促進させるためにターンテーブル
内周部332を振とうさせる。
【0044】以上のような操作により調製され、濾液用
バイアル341又は希釈・発色用バイアル342に用意
された液体試料は、紫外・可視分光光度計、原子吸光分
光光度計、イオンクロマト分析を行なうための液体クロ
マトグラフ分析装置、pH計等を用いて分析される。
【0045】なお、上記実施例は本発明に係る試料調製
装置の一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜変更や
修正を行なえることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例である試料調製装置の全体の
概略の外観図。
【図2】 本実施例の試料調製装置における秤量・抽出
液注入部の要部の構成を示す上面図。
【図3】 本実施例の試料調製装置における濾過・希釈
処理部の要部の構成を示す上面図。
【図4】 秤量・抽出液注入部の秤量ユニットにおける
採取・秤量の処理動作を示す模式図。
【図5】 秤量・抽出液注入部の秤量ユニットにおける
採取・秤量の処理動作を示す模式図。
【図6】 濾過・希釈処理部の濾紙供給ユニットにおけ
る濾紙のセッティングの処理動作を示す模式図。
【図7】 濾過・希釈処理部の濾紙供給ユニットにおけ
る濾紙のセッティングの処理動作を示す模式図。
【図8】 濾過・希釈処理部の濾紙供給ユニットにおけ
る濾紙のセッティングの処理動作を示す模式図。
【図9】 土壌から液体試料を作成する迄の試料調製工
程の一般的な作業手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
30…濾過・希釈処理部 38…濾過ユニット 39…濾過ユニット駆動機構 40…濾紙供給ユニット 401…濾紙 402…濾紙マガジンケース 403…吸着ノズル 404…吸着ノズル駆動機構 405…チューブ 406…突起

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉粒体試料の含有成分を液体中に溶出さ
    せて分析用の液体試料を作成するための前処理を行なう
    分析用試料調製装置において、溶出液から粉粒体試料の
    固形物を除去するべく濾過を行なう装置であって、 a)複数の薄膜状のフィルタを積層して保持する容器であ
    って、該フィルタの外形よりも大きな上面開口を有する
    フィルタ保管容器と、 b)該フィルタ保管容器の上面開口の下側近傍に前記フィ
    ルタの外縁周よりも内周側に突出して形成された複数の
    突起部と、 c)負圧をもってその下面に前記フィルタの略中央付近を
    吸引する吸引ノズルと、 d)前記フィルタ保管容器の上面開口から該フィルタ保管
    容器内部に下降するように前記吸引ノズルを略垂直方向
    に上下動させる駆動機構と、 を備えることを特徴とする分析用試料調製装置。
JP8252467A 1996-09-02 1996-09-02 分析用試料調製装置 Pending JPH1078381A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5378622B1 (ja) * 2013-05-10 2013-12-25 株式会社みらい蔵 土壌分析方法、及び土壌評価方法
WO2014084166A1 (ja) * 2012-11-27 2014-06-05 株式会社みらい蔵 土壌分析方法、土壌評価方法、土壌分析システム及び土壌分析用プログラム
CN109738264A (zh) * 2019-01-09 2019-05-10 中国科学院合肥物质科学研究院 一种自动化土壤抽滤设备

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