JPH1073789A - 眼 鏡 - Google Patents

眼 鏡

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JPH1073789A
JPH1073789A JP23104196A JP23104196A JPH1073789A JP H1073789 A JPH1073789 A JP H1073789A JP 23104196 A JP23104196 A JP 23104196A JP 23104196 A JP23104196 A JP 23104196A JP H1073789 A JPH1073789 A JP H1073789A
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ear
pair
glasses
temples
spectacles
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JP23104196A
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Kazuyo Tawaraya
和代 俵谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量で、装用感に優れ、且つ、鼻パッドを取り
去っても、眼鏡の装用者が歩いたり、運動したりした場
合に、眼鏡が、上下左右に移動し難い、眼鏡を提供す
る。 【解決手段】一対のつる4、4の各々を、耳Eの付け根
Cの概ね天頂部Ctと、耳Eの斜め下方後方の側頭部H
sの突状骨Bがある表面領域Rbとで、2点支持する構
造とするとともに、一対のつる4、4の各々の後端部4
e、4e側に、重心位置P1を、耳Eの付け根Cの概ね
天頂部Ct近傍に移すためのバランスウェイトを設ける
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼鏡に関し、特
に、軽量で、且つ、装用感に優れ、更には、鼻パッドを
取り去った場合にも、眼鏡の装用者が歩いたり、運動し
たりした場合に、眼鏡が、上下左右に移動し難い、眼鏡
に関する。
【0002】
【従来の技術】眼鏡は、近視、遠視、乱視等の視力矯正
用や、パイロット等が紫外線防止用として使用するサン
グラスのような実用本位につくられたものから、ファッ
ションを楽しむためのアクセサリーとして用いられるも
のまで、各種多様なデザインのものが、幅広く使用され
ている。
【0003】ところで、従来の眼鏡101は、図6、図
7及び図8に示すように、レンズ102、102側近く
に重心位置P2があり、レンズ102、102の重量を
鼻パッド(鼻あてともいう)103、103で支持し、
一対のつる104、104の各々を耳Eの付け根Cの概
ね天頂部(耳部支点)Ct、Ct付近で、互いに、内側
に少し曲げるようにし、更に、図8に示すように、耳E
の付け根Cに沿うように先セル部(耳パッドともいう)
106、106を下方に大きく曲げ(通常、約43度≦
θ2≦約47度)、先セル部106、106を耳Eの付
け根Cの天頂部Ctに掛止させるとともに、更に、一対
の先セル部106、106で、頭部Hを両側から狭持す
るようにして装用するようにされている。
【0004】従来の眼鏡101では、レンズ102、1
02側近くに重心位置P2があるため、この眼鏡101
を装用すると、鼻部Nに大きな荷重がかかり、鼻部Nが
痛くなったり、装用者の運動や、汗により、眼鏡101
が前下方にずり落ちたりするという問題がある。更に
は、眼鏡101をはずした後に、鼻部Nに鼻パッド10
3、103の跡形が残り、この跡形が目立つ等の支障も
ある。
【0005】鼻部Nにかかる荷重を軽減することによ
り、鼻部Nが痛くなるという問題を解決する技術として
は、例えば、実開昭64−43328号公報には、先セ
ル部106、106の各々に、バランスウェイト(図示
せず)を設け、眼鏡全体の重心位置P3を耳Eの付け根
Cの天頂部(耳部支点)Ct、Ctに近づけるようにし
た、バランス眼鏡が提案されている。
【0006】このバランス眼鏡では、耳Eの付け根Cの
天頂部(耳部支点)Ct、Ctの後方の先セル部10
6、106の各々にバランスウェイト(図示せず)を設
け、バランス眼鏡全体の重心位置P3を耳Eの付け根C
の天頂部(耳部支点)Ct、Ctに近づけるようにして
あるので、鼻部Nに掛かる荷重が小さくなり、鼻パッド
103、103による鼻部Nへの押圧が軽減され、鼻部
Nが痛くなるのが軽減され、装用感がよいとされてい
る。
【0007】尚、装用の容易性等を考慮して、従来の眼
鏡101では、先セル部106、106は、図7及び図
9に、各々、示すように、終端106e側になるにつ
れ、高さ106hが、上下方向に広がるようにされ、横
方向には、次第に幅106wが薄くなるようにされてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実開昭64
−43328号公報に記載のバランス眼鏡では、バラン
スウェイト(図示せず)により、従来の眼鏡101に比
べ、鼻パッド103、103による鼻部Nへの押圧が幾
分軽くなるため、鼻部Nが痛くなるという問題がある程
度は解決されるものの、眼鏡を、鼻パッド103、10
3を鼻部Nに押し当てて支持するという構成自体までを
変えるものではないため、バランス眼鏡の装用者にとっ
ては、鼻部Nが痛くなるのを完全に解決できるものでは
ない。
【0009】また、このバランス眼鏡は鼻パッド10
3、103を取り去ってしまうものではないので、眼鏡
をはずした後に、鼻部Nに、鼻パッド103、103の
跡形が残るという問題を解決するものではない。鼻パッ
ド103、103のある眼鏡では、鼻部Nの鼻パッド1
03、103が接触している部分が汗をかきやすいた
め、特に、女性の場合には、鼻部Nの鼻パッド103、
103が接触している部分から化粧くずれしてしまうと
いう問題もある。
【0010】更には、鼻パッド103、103が、一種
のレンズの役割をし、鼻部Nの鼻パッド103、103
が接触している部分が、日焼けしてしまうという問題が
ある。また、近時、2ポイントフレームの眼鏡等の縁無
し眼鏡が流行しており、このような縁無し眼鏡では、鼻
パッド103、103を取り去って、デザインをすっき
りさせたいという要望もある。
【0011】鼻部Nが痛くなるのを解消したり、鼻部N
の鼻パッド103、103が接触している部分から化粧
くずれしてしまうという問題や、鼻部Nの鼻パッド10
3、103が接触している部分が、日焼けしてしまうと
いう問題や、デザイン上の問題を解決するためには、鼻
パッド103、103を無くしてしまえばよいが、従来
の眼鏡は、上記したバランス眼鏡も含め、いずれも、鼻
パッド103、103を無くしてしまうと、眼鏡が、一
対の先セル部106、106の各々が、耳Eの付け根C
の各々の外側近傍の表面領域Rcによってのみ支持され
るという、概ね、一点により支持される構成となるた
め、装用者が歩いたり、運動したりすると、眼鏡が、上
下に移動してしまうという問題があり、使用に耐えない
ものとなってしまう。
【0012】また、鼻パッド103、103を取ってし
まうと、眼鏡の全重量が、耳にかかるため、装用者は、
眼鏡が重いという感覚を持ったりする。また、実開昭6
4−43328号公報に記載のバランス眼鏡では、耳E
の付け根Cに沿って先セル部106、106の各々を設
けているため、レンズ102、102側から耳Eの付け
根Cの天頂部(耳部支点)Ct迄の距離Daに対し、耳
Eの付け根Cの天頂部(耳部支点)Ctから先セル部1
06、106の各々の終端106e、106eまでの横
方向の距離(バランスウェイトを設けることが可能な位
置までの距離)Dcが、極めて短い。
【0013】例えば、成人の場合を例にとると、距離D
cは、高々、約3cmまでである。このため、重心位置
P2を耳Eの付け根Cの概ね天頂部(耳部支点)Ctに
近づけるようにするためには、バランスウェイト(図示
せず)として、一対のレンズ102、102の合計重量
以上の重量のものを設ける必要があり、バランス眼鏡の
全体の重量が、通常の眼鏡101に比べ、2倍以上の極
めて重いものになってしまうという問題がある。
【0014】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、特に、眼鏡の全体の重量を、
通常の眼鏡に比べ、極めて重くすることなく、重心位置
を耳の付け根の天頂部(耳部支点)に近づけ、更には、
鼻パッドを取り去っても、眼鏡の装用者が歩いたり、運
動したりした場合に、眼鏡が、上下左右に移動し難い、
装用感に優れた、眼鏡を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した問
題を解決する眼鏡を、種々、検討した結果、図10に示
すように、頭骨Sは、頸椎(図3に示す、頸椎Bc)が
接続される部分で耳方向(外方向)に突設した突状骨
(具体的には、側頭骨Btから後頭骨Boに移行する領
域で大きく曲がっている部分、より具体的には、側頭骨
Btと後頭骨Boとの接続部の周辺領域および側頭骨B
tの側頭骨Btと後頭骨Boとの接合部Jの付近で下方
に延びる骨)Bがあり、この部分の表面領域(図3に、
Rbで示す領域)で、頭部を狭持するとともに、耳の付
け根の天頂部近傍に眼鏡に重心を移すためのバランスウ
ェイトを設けると、バランスウェイトを軽量化できるこ
とを知見し、鋭意努力した結果、鼻パッドを取り去った
場合にも、眼鏡の装用者が歩いたり、運動したりした場
合に、眼鏡が、上下左右に移動し難い、装用感に優れた
眼鏡を完成するに至った。
【0016】請求項1に記載の眼鏡は、少なくとも一対
のつるを備え、一対のつるの各々を、耳の付け根の概ね
天頂部と、耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表
面領域とで、2点支持する構造とするとともに、一対の
つるの後端部側に、重心位置を、耳の付け根の概ね天頂
部近傍に移すためのバランスウェイトを設けるようにし
た。
【0017】ここで、「耳の付け根」は、耳と側頭部の
接合部を意味し、「耳の付け根の天頂部」とは、耳の付
け根の最上部を意味する。また、「耳の斜め下方後方」
は、頭のサイズは、年齢や、個人によっても異なってお
り、特定するのは難しいが、耳の付け根から一定距離離
れた後方にあり、通常、耳の付け根の概ね天頂部に接線
を引いた場合に、天頂部から後方に延びる接線から、約
3度以上約7度以下の斜め下方向、より特定的には、約
5度以上約7度以下の斜め下方向として、特定できる。
【0018】また、「重心位置を、耳の付け根の概ね天
頂部近傍に移す」は、理想的には、重心位置を、耳の付
け根の天頂部に移すのが望ましいことを意味するが、こ
の天頂部から前後に、多少、重心位置がずれていても差
し支えないことを意味する。この眼鏡では、バランスウ
ェイトにより、重心位置を、耳と側頭部の接合部の概ね
天頂部近傍に設けたので、耳と側頭部の接合部の概ね天
頂部を支点に、やじろ兵衛(天秤)のようにバランスさ
れるため、鼻部に眼鏡の重量がかからない。
【0019】しかも、一対のつるの後端部が耳の斜め下
方後方の側頭部の突状骨がある表面領域にあり、この後
端部側にバランスウェイトを設けるようにしたので、耳
の付け根の天頂部(耳部支点)からバランスウェイトを
設けた位置までの横方向距離が、従来の、一対のつるの
各々を、耳の付け根に沿うように設けた眼鏡の、耳の付
け根の天頂部(耳部支点)からつるの終端までの横方向
距離に比べ、極めて長くなる。
【0020】このため、重心位置を、耳と側頭部の接合
部の概ね天頂部近傍に移すためのバランスウェイトを、
従来のバランス眼鏡に比べ、著しく軽量化することがで
きる。尚、この眼鏡は、従来の眼鏡と同様、一対のつる
の各々は、内側(眼鏡の中心線方向)に曲げられ、つる
の弾性力により、頭部を両側から挟持するようにしてい
るので、このつるの弾性力によっても、バランスウェイ
トの重量を軽くできるようになっている。
【0021】更にまた、この眼鏡では、眼鏡が、一対の
つるの各々の耳の付け根の概ね天頂部と、この天頂部か
ら距離のある、耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨があ
る表面領域との2点で支持される構成となっているの
で、鼻パッドを無くしても、眼鏡の装用者が歩いたり、
運動したりした場合に、眼鏡が、上下に移動し難く、ま
た、眼鏡の重量が、一対のつるの各々の耳の付け根の概
ね天頂部と、側頭部の突状骨がある表面領域との2点に
分散されるので、この眼鏡の装用者が、眼鏡が重いとの
感覚を持ちにくい。
【0022】請求項2に記載の眼鏡は、請求項1に記載
の眼鏡の一対のつるの各々が、耳の付け根の概ね天頂部
に当接する部分で、耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨
がある表面領域方向へ、下方に曲げられている。このた
め、一対のつるの各々の曲げ角が、従来の耳の付け根に
沿って曲げられている、眼鏡に比べ、曲げ角が緩いの
で、従来の眼鏡に比べ、眼鏡のつるのサイズの選択の自
由度が高い。
【0023】また、この眼鏡では、一対のつるの各々
を、耳の付け根の概ね天頂部に当接する部分で、耳の斜
め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域方向へ、下
方に曲げているので、この屈曲部位が、眼鏡が前後に移
動するのを規制する、位置決め手段として機能するた
め、眼鏡の装用者が、歩行したり、運動しても、眼鏡が
前後に移動しにくい。
【0024】更に、この眼鏡では、一対のつるの各々を
耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域方向
へ、下方に曲げるようにしたので、つるを折り畳んだ際
に、一方側のつるの終端が、他方側のつるの起端部の下
方にくることとなるため、従来の眼鏡同様、折り畳みが
可能である。請求項3に記載の眼鏡は、請求項1または
請求項2に記載の眼鏡の一対つるの各々は、その終端側
に先セル部を更に備え、先セル部の各々に、バランスウ
ェイトが設けられている。
【0025】この眼鏡では、バランスウェイトを先セル
部に設けたので、バランスウェイトが目立たず、デザイ
ン的に美しい。尚、バランスウェイトを先セル部に設け
る方法としては、種々の方法があるが、例えば、一対の
つるの各々と一体成形してもよく、一対のつるの各々と
固定的に設けてもよく、また、一対のつるの各々と着脱
自在に設けてもよい。
【0026】また、先セル部自体の材料は、金属、ガラ
ス、セラミック、石材、人工石材、プラスチック、また
は、これらの少なくとも2種を組み合わせた複合材料と
してもよく、中空を有する樹脂製の先セル部を形成し、
その中空内に、バランスウェイト材として、金属、ガラ
ス、セラミック、石材、人工石材、プラスチック、また
は、これらの少なくとも2種を組み合わせた複合材料を
入れるようにしてもよい。
【0027】請求項4に記載の眼鏡は、請求項3に記載
の眼鏡の一対のつるの各々は、その終端側内面側に支点
を更に備え、先セル部の各々が、支点に可動に取着され
ている。この眼鏡では、先セル部の各々を、一対のつる
の各々の終端側内面側に支点を中心に、可動に設けたの
で、一対の先セル部が、耳の斜め下方後方の側頭部の突
状骨がある表面領域の形状に、より一層、フィットす
る。
【0028】これにより、一対の先セル部により、耳の
斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域で、頭部
が両側より、一層、正確に狭持されるため、この眼鏡
は、長時間、装用しても、耳の斜め下方後方の側頭部の
突状骨がある表面領域が痛くなりにくい。しかも、頭部
が両側より、一層、正確に狭持されるため、眼鏡の装用
者が歩いたり、運動したりした場合に、眼鏡が、上下左
右に移動し難い。
【0029】請求項5に記載の眼鏡は、この眼鏡の頭部
を狭持する位置を具体的に規定するものであり、請求項
3または請求項4に記載の眼鏡の先セル部の各々によ
り、耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域
で、頭部を両側より狭持するようにした。この眼鏡で
は、先セル部の各々により、耳の斜め下方後方の側頭部
の突状骨がある表面領域で、頭部を両側より狭持するよ
うにしたので、装用時に、眼鏡が、耳の付け根の概ね天
頂部と、この天頂部から距離のある、耳の斜め下方後方
の側頭部の突状骨がある表面領域との2点で支持される
ため、眼鏡の装用者が歩いたり、運動したりした場合
に、眼鏡が、上下左右に移動し難い。
【0030】請求項6に記載の眼鏡は、請求項3から5
のいずれかに記載の眼鏡の先セル部の各々は、その終端
側にいくにつれ、眼鏡中心軸方向に肉厚とされている。
耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域は、
後頭骨方向に向かって、曲率が急に大きくなる形状とな
っている。したがって、この眼鏡では、頭骨の形状に合
わせて、先セル部の各々の形状を、その終端側にいくに
つれ、眼鏡の中心軸方向に肉厚としたので、つる自体
は、頭骨の形状に合わせて内側にあまり曲げずとも、一
対の、耳の後方の側頭骨と後頭骨との接合部の近傍の突
状骨がある領域が、確実に狭持される。
【0031】このため、他人が、この眼鏡の装用者を見
ても、この眼鏡は、つるの外観が、従来の眼鏡と同様に
見えるので、違和感を覚えることがない。請求項7に記
載の眼鏡は、請求項3から6のいずれかに記載の眼鏡の
先セル部の耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表
面領域に当接する部分の表面形状が、耳の斜め下方後方
の側頭部の突状骨がある表面領域の形状に合うように、
概ね反転形状に形成されている。
【0032】この眼鏡では、先セル部の耳の斜め下方後
方の側頭部の突状骨がある表面領域に当接する部分の表
面形状を、耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表
面領域の形状と、概ね反転形状に形成したので、耳の斜
め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域が、先セル
部の表面全体で、押圧むら無く、狭持されるので、装用
時に、耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領
域にが痛くなりにくい。
【0033】請求項8に記載の眼鏡は、先セル部の形状
を、つるが折り畳める形状に、具体的に規定するもので
あり、請求項3から7のいずれかに記載の眼鏡の先セル
部の各々の上端が、一対のつるの起端部の下方にくる高
さに調整されている。請求項9に記載の眼鏡は、請求項
3から8のいずれかに記載の眼鏡の先セル部の各々の耳
の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域に当接
する部分の表面に滑止め部材を設けた。
【0034】滑止め部材を先セル部に設ける方法として
は、種々の方法があるが、例えば、突状骨のある表面領
域に当接する部分の表面に滑止め部材を張着したり、コ
ーティングしてもよく、また、滑止め部材を、中空を有
するチューブ状に形成し、先セル部分をチューブ状の滑
止め部材の中空内に差し込むようにしてもよい。また、
滑止め部材の材質としては、摩擦係数の大きいものであ
れば、特に限定されないが、例えば、シリコーンゴムの
ような、生体適合性に優れ、装着感の違和感がない材料
が好ましい。
【0035】この眼鏡では、先セル部に滑止め部材を設
けたので、先セル部が、よりしっかりと、耳の斜め下方
後方の側頭部の突状骨がある表面領域に固定されるの
で、眼鏡の装用者が歩いたり、運動したりした場合に、
眼鏡が、上下左右に移動し難い。請求項10に記載の眼
鏡は、請求項1から9のいずれかに記載の眼鏡鼻パッド
を不要としたことを特徴とする。
【0036】この眼鏡は、いずれも、一対のつるの各々
が、耳の付け根の概ね天頂部と、耳の斜め下方後方の側
頭部の突状骨がある表面領域との2点で支持されるとと
もに、バランスウェイトにより、重心位置が、耳の付け
根の概ね天頂部に移動しているので、眼鏡を鼻部で支持
していないので、鼻パッドを必要としない。この眼鏡で
は、鼻パッドを不要としたので、鼻部が痛くなるのを解
消したり、鼻部の鼻パッドが接触している部分から化粧
くずれしてしまうという問題や、鼻部の鼻パッドが接触
している部分が、日焼けしてしまうという問題や、デザ
イン上の問題を解決できる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しながら、本
発明の実施の形態について、説明する。図1は、本願発
明に係る眼鏡を概略的に示す斜視図であり、図2は、図
1に示す眼鏡を概略的に示す側面図であり、図3は、図
1に示す眼鏡の装用例を模式的に示す側面図である。
【0038】この眼鏡1は、図1及び図2に示すよう
に、レンズ2、2と、一対のつる4、4と、一対のつる
4、4の各々の終端側4e、4eの設けられた先セル部
6、6とを備える。尚、11は、レンズ2、2を取り付
ける、レンズフレーム部を、12は、ブリッジを、13
は、つる4とレンズフレーム部11とのジョイント部
を、各々、示しており、ジョイント部13において、つ
る4の突片(図示せず)とレンズフレーム部11の突片
(図示せず)とが、ネジ等の係合手段(図示せず)によ
り係合され、レンズフレーム部11に対し、つる4が折
り畳み可能に接続されている。
【0039】また、この眼鏡1では、一対のつる4、4
の各々は、耳の付け根(耳と側頭部の接合部)Cの天頂
部(耳部支点)Ctに当接する部分で、内側、即ち、眼
鏡1の中心線Lc方向に曲げられ、つる4、4の各々の
弾性力により、頭部Hを挟持するようにされている。こ
の眼鏡1は、以下の構成が従来の眼鏡と、特に、異なっ
ている。
【0040】まず、一対のつる4、4は、耳の付け根
(耳と側頭部の接合部)Cの天頂部(耳部支点)Ctに
当接する部分に屈曲部4a、4aを有しており、屈曲部
4a、4aの各々の後ろ側に位置する、後側つる部4
p、4pが、耳Eの付け根Cに沿って曲げられるのでは
なく、耳Eの斜め下方後方にある側頭部Hsの突状骨B
がある表面領域(より具体的には、図10に示す、側頭
骨Btと後頭骨Boとの接合部J近傍の突状骨Bがある
領域の表面領域)Rb方向へ曲げられている。
【0041】尚、突状骨Bがある領域の表面領域Rb
は、年齢や、個人によっても異なっており、特定するの
は難しいが、耳Eの付け根Cから一定距離離れた斜め下
方後方にあり、通常、耳Eの付け根Cの概ね天頂部Ct
に接線Ltを引いた場合に、天頂部Ctから後方に延び
る接線Ltaからの角度θ1は、約3度≦θ1≦約30
度、より特定的には、約5度≦θ1≦約20度、更に特
定すれば、表面領域Rbの上端側Rbuが、約5度≦θ
1≦約7度の斜め下方向から下端側Rbdが、約15度
≦θ1≦約20度の上端側Rbuと下端側Rbdに挟ま
れる表面領域Rbにある。
【0042】更に、成人の場合を例にとれば、耳Eの付
け根Cの概ね天頂部Ctから横方向(水平方向)に線を
引いた場合には、天頂部Ctから表面領域Rbまでの横
方向(概ね水平方向)の距離Dbは、約1.5cm≦D
b≦約8cm、より特定的には、3cm<Db≦約6c
mにある。また、この眼鏡1は、一対のつる4、4の各
々の後端部4e、4e側には、先セル部6、6が設けら
れている。
【0043】先セル部6、6は、頭部Hの両側を、一対
の、耳Eの斜め下方後方の側頭部Hsの突状骨Bがある
表面領域Rbを両側より狭持するように設けられる。よ
り具体的には、先セル部6、6の各々の厚さD6は、図
4(a)に示すように、その終端側6e、6eにいくに
つれ、眼鏡の中心軸(図1に示す、眼鏡中心軸Lc)方
向に肉厚とされている。
【0044】また、突状骨Bのある表面領域Rbは、下
方にいくにつれ、その径が小さく、上方にいくにつれ、
その径が大きくなる形状となっているので、先セル部
6、6の各々は、これとは反対に、下方にいくにつれ、
その厚さが厚く、上方にいくにつれ、その厚さが薄くな
る形状となっている 更に詳しくは、先セル部6、6の耳Eの斜め下方後方の
突状骨Bのある表面領域(側頭骨Btと後頭骨Boとの
接合部Jの近傍の突状骨Bのある表面領域)Rbに当接
する部分(面)S6の形状が、この突状骨Bのある表面
領域Rbの形状に合うように、概ね反転形状に形成され
ている。
【0045】また、この眼鏡1では、先セル部6、6
が、この眼鏡1全体の重心位置P1を、つる4、4の耳
Eの付け根Cの概ね天頂部Ct近傍に移すためのバラン
スウェイトとなっている。ここで、先セル部6、6の各
々に設けられるバランスウェイトの重量Wは、次式によ
り求めることができる。
【0046】
【数1】W=Wn×Da/(2×Db) 上記式中、Wは、先セル部6、6の各々に設けるバラン
スウェイトの重量を、Daは、天頂部(耳部支点)Ct
からレンズ2までの距離を、Dbは、天頂部(耳部支
点)Ctから先セル部6自体の重心までの距離を、各
々、示している。
【0047】先セル部6、6の各々に設けるバランスウ
ェイトは、レンズ2の重量や、フレーム4、11、12
の重量や、個人の頭(顔)のサイズによって、異なる
が、ここでは、実開昭64−43328号公報の例にな
らって、従来型の全重量が30gの眼鏡で、鼻部荷重W
nが約24gあり、天頂部(耳部支点)Ctからレンズ
2までの距離Daが、概ね、9cmのものを例にして説
明すると、この眼鏡1では、一対の先セル部6、6の各
々が、耳Eの付け根Cの各々の外側近傍の表面領域Rc
ではなく、突状骨Bのある領域の表面領域Rbで、頭部
Hの両側より狭持するようにしているので、天頂部(耳
部支点)Ctから先セル部自体の重心までも距離Db
を、天頂部(耳部支点)Ctから先セル部106、10
6のバランスウェイトを設ける位置までの距離Dcに比
べ、著しく長くすることができる(Db>>Dc)。
【0048】ここで、成人の場合を例にとり、約3cm
<Db≦約8cmとすると、この眼鏡1では、先セル部
6、6の各々に設けるバランスウェイトの重量は、約1
3.5g≦W<36gとなる。一方、従来のバランス眼
鏡の先セル部106、106の各々に設けるバランスウ
ェイトの重量は、一対の先セル部106、106の各々
が、耳Eの付け根Cの各々の外側近傍の表面領域Rcに
耳に隠れるように設けているため、天頂部(耳部支点)
Ctから先セル部106、106の各々の終端106
e、106eまでの横方向の長さDcが、成人の場合を
例にとり、距離Dcは、高々、約3cmとすると、重心
位置P3を、一対のつる4、4の各々の、耳Eの付け根
Cの概ね天頂部Ct近傍に移すためのバランスウェイト
Wcは、下記の数2に示す式により、Wc≧36gとな
る。
【0049】
【数2】Wc=Wn×Da/(2×Dc) 上記式中、Wcは、先セル部106、106の各々に設
けるバランスウェイトの重量を、Daは、天頂部(耳部
支点)Ctからレンズ2、2までの距離を、Dcは、天
頂部(耳部支点)Ctから先セル部106自体の重心ま
での距離を、各々、示している。
【0050】以上の例示によれば、この眼鏡1では、従
来のバランス眼鏡に比べ、先セル部6、6の各々に設け
るバランスウェイトの重量を、最大、約62.5%(=
{(36−13.5)/36}×100)迄、軽量化で
きることとなる。尚、この例示は、モーメントに基づく
重量配分の例示であって、一対のつる4、4を、耳Eの
付け根Cの概ね天頂部(耳部支点)Ctに当接する部分
で、内側、即ち、眼鏡1の中心線Lc方向に曲げ、つる
4、4の各々の弾性力により、頭部Hを挟持するように
したという構造によっても、バランスウェイトの重量を
軽減できることは、言うまでもない。
【0051】また、この眼鏡1では、先セル部6、6の
各々の上端6u、6uが、一対のつる4、4の起端部4
s、4sの下方にくる高さに調整されている。また、こ
の眼鏡1では、先セル部6、6として、重量があり、強
度があり、且つ、靱性があり欠けにくい材料として、ア
ルミナ(Al23)、シリカ(SiO 2)等のセラミッ
クス粉末と、鉄(Fe)や、鉛(Pb)等の金属粉末と
を混練した後、焼成して形成した複合材料を使用してい
る。
【0052】更に、この先セル部6、6では、この複合
材料の表面に、皮膚に対する刺激を低減することを目的
として、生体適合性に優れた、シリコン(Si)や、チ
タン(Ti)の薄膜を蒸着法により形成している。この
眼鏡1では、先セル部6、6の各々に、重心位置P1
を、耳Eの付け根Cの概ね天頂部Ctの近傍に設けるた
めのバランスウェイトを設けたので、この眼鏡1を装用
すると、この眼鏡1は、天頂部(耳部支点)Ctを支点
に、やじろ兵衛(天秤)のようにバランスされるため、
鼻部Nに眼鏡1の重量がかからない。
【0053】したがって、鼻パッド(従来の眼鏡101
に示す鼻パッド103、103)は、不要となる。しか
も、バランスウェイトを一対のつる4、4の後端部4
e、4e側に設けているので、天頂部(耳部支点)Ct
からバランスウェイトを設けられた位置までの横方向距
離Dbを、従来の、一対のつる104、104の各々
を、耳Eの付け根Cに沿うように設けた眼鏡101の、
天頂部(耳部支点)Ctからつる104、104の終端
104e、104eまでの横方向距離Dcに比べ、極め
て長くすることができるため、重心位置P1を、耳Eの
付け根Cの概ね天頂部(耳部支点)Ctの近傍に移すた
めのバランスウェイトを、従来のバランス眼鏡に比べ、
著しく軽量化することができる。
【0054】更にまた、一対のつる4、4の各々が、耳
Eの付け根Cの概ね天頂部(耳部支点)Ctと、この天
頂部(耳部支点)Ctから距離のある、耳Eの斜め下方
後方の突状骨(図10に示す、側頭骨Btと後頭骨Bo
との接合部Jの近傍の突状骨)Bのある表面領域Rbと
の2点で支持される構成となっているので、鼻パッド
(図6に示したような、鼻パッド103、103)を無
くしても、眼鏡1の装用者が歩いたり、運動したりした
場合に、眼鏡1が、上下に移動し難いという効果があ
る。
【0055】また、このように、2点支持構造を採用し
たことにより、鼻パッドを無くしても、眼鏡1の重量
が、耳Eと、突状骨がある表面領域Rbとに分散される
ので、従来の眼鏡のように、装用者が、眼鏡が重いとい
う感覚を持つことが無い。更に、この眼鏡1では、一対
のつる4、4の各々を、耳Eの付け根Cの概ね天頂部C
tに当接する部分で、斜め下方に曲げているので、この
屈曲部位4a、4aが、眼鏡1が前後に移動するのを規
制する、位置決め手段として機能するため、眼鏡1の装
用者が、歩いたり、運動しても、眼鏡1が前後に移動し
にくい。
【0056】また、この眼鏡1では、眼鏡1の一対のつ
る4、4の各々が、耳Eの付け根の概ね天頂部Ctに当
接する部分4a、4aで、耳Eの斜め下方後方の側頭部
Hsの突状骨Bがある表面領域Rb方向へ、下方に曲げ
られている。このため、一対のつる4、4の各々の下方
への曲げ角が、従来の耳Eの付け根Rcに沿って、大き
く曲げられている、従来の眼鏡に比べ、曲げ角が緩いの
で、個々人の頭のサイズによって変わる天頂部(耳部支
点)Ctに柔軟に対応でき、眼鏡1のサイズの選択の自
由度が高くなるという効果もある。
【0057】また、この眼鏡1では、一対のつる4、4
を耳Eの斜め下方後方の突状骨(側頭骨Btと後頭骨B
oとの接合部Jの近傍の突状骨)Bのある表面領域Rb
方向に斜め下方に曲げるようにしたので、この眼鏡1
は、つる4、4を折り畳んだ際に、一方側のつる4の終
端4eが、他方側のつる4の起端部4sの下方にくるの
で、従来の眼鏡同様、折り畳みが可能である。
【0058】より特定的には、眼鏡1の先セル部6、6
の各々の上端6u、6uが、一対のつる4、4の起端部
4s、4sの下方にくる高さに調整されているので、従
来の眼鏡同様、折り畳みが可能である。更に、この眼鏡
1では、バランスウェイトを先セル部6、6に設けたの
で、バランスウェイトが目立たず、デザイン的に美し
い。
【0059】また、この眼鏡1では、先セル部6、6の
耳Eの斜め下方後方の突状骨(側頭骨Btと後頭骨Bo
との接合部Jの近傍の突状骨)Bのある表面領域Rbに
当接する部分の表面S6形状を、表面領域Rbの形状
と、概ね反転形状に形成したので、表面領域Rbが、概
ね、先セル部の、表面領域Rbに当接する部分の表面S
6全体で、押圧むら無く、狭持されるので、装用時に、
一対の先セル部6、6により狭持される表面領域Rbが
痛くなりにくい。
【0060】しかも、この眼鏡1では、頭骨Sの形状に
合わせて、先セル部6、6の各々の形状を、その終端側
6e、6eにいくにつれ、中心軸Lc方向に肉厚とした
ので、つる4、4自体は、頭部Hの形状に合わせて内側
にあまり曲げずとも、一対の、耳Eの斜め下方後方の突
状骨(側頭骨Btと後頭骨Boとの接合部Jの近傍の突
状骨)Bがある表面領域Rbが、確実に狭持される。
【0061】したがって、他人が、この眼鏡1の装用者
を見ても、この眼鏡1は、つる4、4の外観が、従来の
眼鏡と同様に見えるので、違和感を覚えることがない。
尚、この眼鏡1では、先セル部6、6の各々が、一対の
つる4、4に固定的に取り付けられた例を示したが、こ
れは、単に、説明のためであり、図4(b)に示すよう
に、先セル部6、6の各々が、一対のつる4、4の各々
の内面側に設けられた支点14を中心に、耳Eの斜め下
方後方の突状骨(側頭骨Btと後頭骨Boとの接合部J
の近傍の突状骨)Bのある表面領域Rbを狭持するよう
に可動に設けてもよい。
【0062】図4(b)を参照して説明すると、この眼
鏡では、先セル部6、6の各々に、中空部6hを設け、
且つ、対向する上面と下面との各々に、互いに整列する
ように軸孔を設けるとともに、つる4、4の各々の終端
部4eに、軸孔を有する突部4tを設け、突部4tを中
空部6h内に挿入し、突部4tに設けられた軸孔および
中空部6hに形成した軸孔に軸15を挿入し、先セル部
6、6の各々が、一対のつる4、4の各々の内面側に設
けられた支点14を中心に、耳Eの斜め下方後方の突状
骨(側頭骨Btと後頭骨Boとの接合部Jの近傍の突状
骨)Bのある表面領域Rbを狭持するように可動にして
いる。
【0063】このようにすれば、一対の先セル部6、6
が、耳Eの斜め下方後方の突状骨(図10に示す、側頭
骨Btと後頭骨Boとの接合部Jの近傍の突状骨)Bの
ある表面領域Rbの形状に合わせて、支点14を中心に
円運動(回動)し、より一層、フィットするので、一対
の先セル部6、6により、頭部Hが、両側より、突状骨
Bがある表面領域Rbの位置で、より一層、正確に狭持
されるため、この眼鏡1の装用時に、表面領域Rbが痛
くならず、しかも、眼鏡1の装用者が歩いたり、運動し
たりした場合にも、眼鏡1が、より一層、上下に移動し
難くなる。
【0064】更にまた、この眼鏡1では、一対のつるの
各々の耳Eの付け根の概ね天頂部(耳部支点)Ctと、
この天頂部Ctから距離のある、耳Eの斜め下方後方の
側頭部Hsの突状骨Bがある表面領域Rbとの2点で支
持される構成としたので、鼻パッドを無くしても、眼鏡
1の装用者が歩いたり、運動したりした場合に、眼鏡1
が、上下に移動し難くい。
【0065】また、図1に示した先セル部6、6の形状
は、単に、好ましい形状を示したに過ぎず、先セル部
6、6の形状は、この形状に限られず、突状骨Bのある
表面領域Rbをうまく狭持できる限り、形状は、何等、
限定されないことは言うまでもなく、例えば、図5
(a)〜図5(f)に例示するような、デザイン的に美
しい形状とすることができることは言うまでもない。
【0066】また、バランスウェイトを先セル部6、6
に設ける方法は、この例に限られず、例えば、一対のつ
る4、4の各々と一体成形するようにしてもよい。更に
また、先セル部6、6の材料は、セラミックと金属との
複合部材に限られず、種々の材料を使用でき、例えば、
金属、ガラス、セラミック、石材、人工石材、プラスチ
ック、または、これらの少なくとも2種を組み合わせた
複合材料としてもよく、また、中空を有する樹脂製の先
セル部を形成し、この中空内に、バランスウェイト材と
して、金属、ガラス、セラミック、石材、人工石材、プ
ラスチック、または、これらの少なくとも2種を組み合
わせた複合材料を入れるようにしてもよい。
【0067】また、この例では、鼻パッドを取り去った
例を示したが、これは、単に好ましい例を示したに過ぎ
ず、デザイン上の理由等から鼻パッドを設けるようにし
てもよいことは言うまでもない。そして、この眼鏡1
で、鼻パッドを設けたとしても、眼鏡1は、装用時に、
鼻部Nを鼻パッドで押圧することが無いので、鼻部Nが
痛くならない。
【0068】このため、この眼鏡1は、鼻パッドの有無
にかかわらず、長時間、装用しても、装用者が、不快感
を覚えたり、疲れたりすることがない。特に、この眼鏡
1は、長時間、装用することが必要な、近視、遠視、乱
視等の視力矯正用や、パイロット等が紫外線防止用とし
て使用するサングラスのような実用本位の眼鏡として、
好適に用いることができる。
【0069】また、鼻パッドを取り去れば、従来の眼鏡
のような、眼鏡をはずした後に、鼻部に、鼻パッドの跡
形が残るという問題や、鼻部の鼻パッドが接触している
部分から化粧くずれしてしまうという問題や、鼻部の鼻
パッドが接触している部分が、日焼けしてしまうという
問題も解決される。また、鼻パッドを無くせば、眼鏡が
すっきりと、デザイン的にも美しくなる。このため、2
ポイントフレームの眼鏡等の縁無し眼鏡の他、ファッシ
ョンを楽しむアクセサリー用の眼鏡としても、好適に用
いることができる。
【0070】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
に記載の眼鏡では、バランスウェイトにより、重心位置
を、耳の付け根の概ね天頂部(耳部支点)近傍に設けた
ので、鼻部に眼鏡の重量がかからない。しかも、バラン
スウェイトを、一対のつるの各々の、耳の斜め下方後方
の側頭部の突状骨がある表面領域に当接する、後端部側
に設けているので、耳の付け根の概ね天頂部(耳部支
点)からバランスウェイトを設ける位置までの距離を、
従来の、一対のつるの各々を、耳の付け根に沿うように
設た眼鏡の、耳の付け根の概ね天頂部(耳部支点)から
つるの終端までの距離に比べ、長くできるので、重心位
置を、耳の付け根の概ね天頂部近傍に移すためのバラン
スウェイトを、従来のバランス眼鏡に比べ、軽量化する
ことができる。
【0071】更に、この眼鏡は、一対のつるの各々が、
耳の付け根の概ね天頂部と、この天頂部から距離のあ
る、耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域
との2点で支持される構成としたので、鼻パッドを無く
しても、眼鏡の装用者が歩いたり、運動したりした場合
に、眼鏡が、上下左右に移動し難い。更にまた、この眼
鏡では、眼鏡が、一対のつるの各々の耳の付け根の概ね
天頂部と、この天頂部から距離のある、耳の斜め下方後
方の側頭部の突状骨がある表面領域との2点で支持され
る構成となっているので、鼻パッドを無くしても、眼鏡
の装用者が歩いたり、運動したりした場合に、眼鏡が、
上下に移動し難く、また、眼鏡の重量が、一対のつるの
各々の耳の付け根の概ね天頂部と、側頭部の突状骨があ
る表面領域との2点に分散されるので、この眼鏡の装用
者が、眼鏡が重いとの感覚を持ちにくい。
【0072】尚、この眼鏡は、従来の眼鏡と同様、一対
のつるの各々は、内側(眼鏡の中心線方向)に曲げら
れ、つるの弾性力により、頭部を両側から挟持するよう
にしているので、このつるの弾性力によっても、バラン
スウェイトの重量を軽くできるものである。請求項2に
記載の眼鏡では、一対のつるの各々を、耳の付け根の概
ね天頂部に当接する部分で、耳の斜め下方後方の側頭部
の突状骨がある表面領域方向へ、下方に曲げている。
【0073】このため、一対のつるの各々の曲げ角が、
従来の耳の付け根に沿って曲げられている、眼鏡に比
べ、曲げ角が緩いので、従来の眼鏡に比べ、眼鏡のつる
のサイズの選択の自由度が高くなるという効果がある。
また、この屈曲部位が、眼鏡が前後に移動するのを規制
する、位置決め手段として機能するため、眼鏡の装用者
が、歩行したり、運動しても、眼鏡が前後に移動しにく
いという効果がある。
【0074】更に、この眼鏡では、一対のつるの各々を
耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域方向
へ、下方に曲げるようにしたので、つるを折り畳んだ際
に、一方側のつるの終端が、他方側のつるの起端部の下
方にくることとなるため、従来の眼鏡同様、折り畳みが
可能である。請求項3に記載の眼鏡では、バランスウェ
イトを先セル部に設けたので、バランスウェイトが目立
たず、デザイン的に美しい。
【0075】請求項4に記載の眼鏡では、先セル部の各
々を、一対のつるの各々の終端側内面側に支点を中心
に、可動に設けたので、一対の先セル部が、耳の斜め下
方後方の側頭部の突状骨がある表面領域の形状に、より
一層、フィットする。これにより、一対の先セル部によ
り、耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域
で、頭部が両側より、一層、正確に狭持されるため、こ
の眼鏡は、長時間、装用しても、耳の斜め下方後方の側
頭部の突状骨がある表面領域が痛くなりにくい。しか
も、頭部が両側より、一層、正確に狭持されるため、眼
鏡の装用者が歩いたり、運動したりした場合に、眼鏡
が、上下左右に移動し難い。
【0076】請求項5に記載の眼鏡では、先セル部の各
々により、耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表
面領域で、頭部を両側より狭持するようにしたので、装
用時に、眼鏡が、耳の付け根の概ね天頂部と、この天頂
部から距離のある、耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨
がある表面領域との2点で支持されるため、眼鏡の装用
者が歩いたり、運動したりした場合に、眼鏡が、上下左
右に移動し難い。
【0077】請求項6に記載の眼鏡では、頭骨の形状に
合わせて、先セル部の各々の形状を、その終端側にいく
につれ、中心軸方向に肉厚としたので、つる自体は、頭
骨の形状に合わせて内側にあまり曲げずとも、一対の、
耳の後方の側頭骨と後頭骨との接合部の近傍の突状骨が
ある領域が、確実に狭持される。このため、他人が、こ
の眼鏡の装用者を見ても、この眼鏡は、つるの外観が、
従来の眼鏡と同様に見えるので、違和感を覚えることが
ない。
【0078】請求項7に記載の眼鏡では、先セル部の耳
の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域に当接
する部分の表面形状を、耳の斜め下方後方の側頭部の突
状骨がある表面領域の形状と、概ね反転形状に形成した
ので、耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領
域が、先セル部の表面全体で、押圧むらを生じることな
く、狭持されるので、装用時に、耳の斜め下方後方の側
頭部の突状骨がある表面領域にが痛くなりにくい。
【0079】請求項8に記載の眼鏡では、先セル部の各
々の上端が、一対のつるの起端部の下方にくる高さに調
整されているので、つるを折り畳める。請求項9に記載
の眼鏡では、先セル部に滑止め部材を設けたので、先セ
ル部が、よりしっかりと、耳の斜め下方後方の側頭部の
突状骨がある表面領域に固定されるので、眼鏡の装用者
が歩いたり、運動したりした場合に、眼鏡が、上下左右
に移動し難い。
【0080】請求項10に記載の眼鏡では、鼻パッドを
不要としたので、鼻部が痛くなるのを解消したり、鼻部
の鼻パッドが接触している部分から化粧くずれしてしま
うという問題や、鼻部の鼻パッドが接触している部分
が、日焼けしてしまうという問題や、デザイン上の問題
を解決できる。また、鼻パッドを無くせば、眼鏡がすっ
きりと、デザイン的にも美しくなるので、アクセサリー
用の眼鏡として、好適に用いることができる。
【0081】更にまた、本発明に係る眼鏡は、長時間、
装用しても、鼻部が痛くならないので、長時間、装用す
ることが必要な、近視、遠視、乱視等の視力矯正用や、
パイロット等が紫外線防止用として使用するサングラス
のような実用本位の眼鏡としても、好適に用いることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る眼鏡の一例を概略的に示す斜視図
である。
【図2】本発明に係る眼鏡の一例を概略的に示す平面図
である。
【図3】本発明に係る眼鏡の装用例を模式的に示す側面
図である。
【図4】本発明に係る眼鏡を先セル部を中心に示す平面
図であり、図4(a)は、先セル部を、つるに、固定的
に設けた例を、また、図4(b)は、先セル部を、つる
に、可動に設けた例を、各々、例示的に示している。
【図5】本発明に係る眼鏡の先セル部の形状を例示的に
示す図であり、その例示が、図5(a)〜図5(f)の
各々に、模式的な平面図として示されている。
【図6】従来の眼鏡を概略的に示す斜視図である。
【図7】従来の眼鏡を概略的に示す平面図である。
【図8】従来の眼鏡の装用例を模式的に示す側面図であ
る。
【図9】従来の眼鏡の先セル部を上方から下方にみた概
略的な平面図である。
【図10】頭骨を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 眼鏡 4 つる 4a 屈曲部 4e つるの終端部 4s つるの始端部 6 先セル部 6u 先セル部の上端 B 突状骨 Bo 後頭骨 Bt 側頭骨 C 耳の付け根 Ct 天頂部 E 耳 H 頭部 Hs 側頭部 N 鼻 Rb 突状骨がある領域の表面領域 S 頭骨

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一対のつるを備え、 前記一対のつるの各々を、 耳の付け根の概ね天頂部と、 耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域と
    で、2点支持する構造とするとともに、 前記一対のつるの後端部側に、 重心位置を、前記耳の付け根の概ね天頂部近傍に移すた
    めのバランスウェイトを設けるようにした、眼鏡。
  2. 【請求項2】前記一対のつるの各々は、 前記耳の付け根の概ね天頂部に当接する部分で、前記耳
    の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面領域方向
    へ、下方に曲げられている、請求項1に記載の眼鏡。
  3. 【請求項3】前記一対つるの各々は、その終端側に先セ
    ル部を更に備え、 前記先セル部の各々に、前記バランスウェイトが設けら
    れている、請求項1または請求項2に記載の眼鏡。
  4. 【請求項4】前記一対のつるの各々は、その終端側内面
    側に支点を更に備え、前記先セル部の各々が、前記支点
    に可動に取着されている、請求項3に記載の眼鏡。
  5. 【請求項5】前記先セル部の各々により、耳の斜め下方
    後方の側頭部の突状骨がある表面領域で、頭部を両側よ
    り狭持するようにした、請求項3または請求項4のいず
    れかに記載の眼鏡。
  6. 【請求項6】前記先セル部の各々は、その終端側にいく
    につれ、眼鏡の中心軸方向に肉厚とされている、請求項
    3から5のいずれかに記載の眼鏡。
  7. 【請求項7】前記先セル部の前記耳の斜め下方後方の側
    頭部の突状骨がある表面領域に当接する部分の表面形状
    が、前記耳の斜め下方後方の側頭部の突状骨がある表面
    領域の形状に合うように、概ね反転形状に形成されてい
    る、請求項3から6のいずれかに記載の眼鏡。
  8. 【請求項8】前記先セル部の各々の上端が、前記一対の
    つるの起端部の下方にくる高さに調整されている、請求
    項3から7のいずれかに記載の眼鏡。
  9. 【請求項9】前記先セル部の各々の前記耳の斜め下方後
    方の側頭部の突状骨がある表面領域に当接する部分の表
    面に滑止め部材を設けた、請求項3から8のいずれかに
    記載の眼鏡。
  10. 【請求項10】鼻パッドを不要としたことを特徴とす
    る、請求項1から9のいずれかに記載の眼鏡。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015038608A (ja) * 2013-07-19 2015-02-26 株式会社21 鼻パッド無し眼鏡
CN107810113A (zh) * 2015-06-25 2018-03-16 微软技术许可有限责任公司 可变密度设备分布

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