JPH1061584A - 液化ガス用潜没ポンプ装置およびその磁気軸受装置 - Google Patents

液化ガス用潜没ポンプ装置およびその磁気軸受装置

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JPH1061584A
JPH1061584A JP21897096A JP21897096A JPH1061584A JP H1061584 A JPH1061584 A JP H1061584A JP 21897096 A JP21897096 A JP 21897096A JP 21897096 A JP21897096 A JP 21897096A JP H1061584 A JPH1061584 A JP H1061584A
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pump
magnetic bearing
liquefied gas
displacement sensor
bearing
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JP21897096A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Yoda
裕明 依田
Daisaku Tajima
大策 田島
Shiro Nakahira
四郎 仲平
Akihisa Okada
明久 岡田
Genichiro Nakamura
源一郎 中村
Mitsuo Azuma
三男 我妻
Koichi Morofuji
浩一 諸藤
Hiroshi Watabe
拓 渡部
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Hitachi Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
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  • Control Of Non-Positive-Displacement Pumps (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 起動または停止時に軸受に作用するスラスト
力を軽減して長寿命化した軸受を備え、メンテナンスフ
リーを図ることができ、かつ信頼性の高い液化ガス潜没
ポンプ装置およびその磁気軸受装置を提供する。 【解決手段】 揚液管2内に垂下された潜没ポンプ本体
5と、ポンプ軸5Aを支持する静圧軸受5E,5F,5
Gと、バランスディスク5Jを有する軸推力平衡装置と
を備えた潜没ポンプ装置において、ポンプ軸5Aを支持
する片側吸引形スラスト磁気軸受と、ポンプ軸5Aの上
下方向位置を検出するターゲット変位センサー5NA,
固定ギャップ変位センサー5NBの出力により磁気軸受
を制御する制御部とを備え、制御目標位置とするポンプ
回転体の上下方向位置を、軸推力平衡装置動作時よりも
鉛直下方に設定するとともに、制御実隙間が制御目標電
磁石隙間以下となった場合に電磁石電流を零に制限する
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化ガス用潜没ポ
ンプ装置およびその磁気軸受装置に係り、特に液化天然
ガスなどの液化ガスタンク内で用いられるタンク内蔵式
サブマージドモータポンプにおいて、前記ポンプの揚液
管内を満液にするまでの過大吐出運転時およびポンプ停
止時に発生するポンプ内不平衡軸推力を支持して軸受の
負荷を大幅に軽減し、軸受の長寿命化を図るのに好適な
液化ガス用潜没ポンプ装置およびその磁気軸受装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置
について、図12,図13を参照して説明する。図12
は、従来の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置を複数台有
する液化ガスタンク配管系統図、図13は、図12の液
化ガスタンク用潜没ポンプ装置の縦断面図である。
【0003】図12,13において、1は液化ガスタン
ク、1aは、液化ガスタンク1の天井板、2は、液化ガ
スタンク1内に垂下された揚液管、2aは、揚液管2の
頂部に設けられたポンプつり上げ機構を備えたヘッドプ
レート、3は、揚液管2の下端に取り付けられた吸込
弁、4は、潜没ポンプ本体5(後述)の吊り上げ用ワイ
ヤ、5は、揚液管2内に配設される潜没ポンプ本体、1
0は吐出し管、11は逆止弁、12はポンプ吐出し口、
14は母管、17は給電ケーブル、21は、吸込弁3の
弁座面、30は、ポンプ据付け、および保守用の巻上機
である。
【0004】図12に示す液化ガスタンク用潜没ポンプ
設備は、液化ガスタンク1内に垂下された複数の揚液管
2と、これら揚液管2の下端に取り付けられた吸込弁3
と、前記吸込弁3の上部の、前記複数の揚液管2内に配
設される潜没ポンプ本体5とからなり、その複数の潜没
ポンプ本体5は、それぞれ吐出し管10、逆止弁11を
介して母管14に接続されている。
【0005】図13を参照しさらに詳しく説明する。潜
没ポンプ装置は、揚液管2が液化ガスタンク1内に垂下
され、前記揚液管2の垂下端には吸込弁3が取り付けら
れ、前記吸込弁3の弁座面21には潜没ポンプ本体5が
設置さており、その潜没ポンプ本体5の吊り上げ用ワイ
ヤ4と、前記揚液管2の頂部にポンプ吊り上げ機構を有
するヘッドプレート2aと、巻上機30などから構成さ
れている。
【0006】そして、前記潜没ポンプ本体5は、液化ガ
スタンク1の天井板1aから鉛直に垂下された揚液管2
の内部に、ヘッドプレート2aから吊り上げ用ワイヤ4
によって、例えば、深さ50mに吊り下げられて、前記
揚液管2下部の前記弁座面21に着座して設置されてい
る。この潜没ポンプ本体5には、給電ケーブル17によ
って電源が供給され、運転が開始されると、液化ガスは
吸込弁3から吸い込まれて昇圧され、前記揚液管2内を
上昇して吐出し管10に送り出される。通常、図12に
示されるように、このような液化ガスタンク用潜没ポン
プ装置は、液化ガスタンク1内に複数台設置される。
【0007】このような潜没ポンプ装置においては、潜
没ポンプ本体5が運転を停止すると揚液管2内に残留し
た液化ガスは、ポンプ内部に設けられたポンプ吐出し口
12を通じて逆流し、前記吸込弁3から液化ガスタンク
1内に戻される。そして、前記揚液管2中の液化ガス液
面は、液化ガスタンク1の液面と同一レベルまで低下す
る。したがって、この潜没ポンプ本体5を再起動する
と、前記揚液管2を液化ガスで満たすまでの間は、吐出
し圧力が確保されない状態での運転が連続される。通
常、この状態での運転時間は数分間に及んでいる。ま
た、ポンプ停止時にも、圧力が低下すると、揚液管内の
液化ガスが逆流を始めて、ポンプ回転体が逆回転する。
通常、この状態での運転時間も、起動時と同様数分間以
上である。
【0008】一方、従来の液化ガスタンク用潜没ポンプ
は、例えば、特公昭61―5558号公報記載のものが
知られている。当該公報記載の立軸ポンプは、ケーシン
グ内にモータを収容し、ポンプ軸および羽根車を回転さ
せ、羽根車上部に軸スラストのバランス胴を固着した軸
を支持する機械軸受を設け、機械軸受の外周面に円筒形
の軸スリーブを取り付けたものである。
【0009】この軸スリーブ外周に静圧軸受を配置し、
静圧軸受の下端部に前記軸スリーブを軸方向に支持する
突起部を形成し、この突起部と前記軸スリーブとが当接
または離脱することにより、上記軸スリーブを介して静
圧軸受で支持するようにしたものである。このような軸
推力(スラスト)平衡装置により、ポンプ運転時の軸受
に負荷されるスラスト力を零にし、軸受寿命の長い潜没
ポンプを得ようとしていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、軸
推力平衡装置は、ポンプが所定の吐出し圧力を発生させ
た状態で機能するように設計されている。このため、潜
没ポンプの起動または停止時の場合のように、吐出し圧
力が確保されない状態における運転では、スラスト力が
軸受に加わり、軸受の寿命は著しく短縮される。このス
ラスト力は、ポンプ回転軸系の自重および羽根車に作用
する流体力からなり、潜没ポンプが大型化すると益々ス
ラスト力が増加し、軸受寿命を低下させる傾向にあると
いう問題があった。
【0011】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その第一の目的は、潜没ポン
プの起動または停止時に軸受に作用するスラスト力を軽
減して長寿命化した軸受を備え、メンテナンスフリーを
図ることができ、かつ信頼性の高い液化ガス潜没ポンプ
装置およびその磁気軸受装置を提供することにある。
【0012】また、スラスト軸受として補助軸受が設け
られている。この補助軸受は、ポンプ軸の鉛直上下方向
移動のストッパーの役目をはたす。ここで、上方向はバ
ランスディスクを有する軸推力平衡装置とが干渉するの
で、前記補助軸受を配置できない。このため、軸受装置
の信頼性を確保することが困難であるという問題があっ
た。本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、ポ
ンプ軸の鉛直上方向の補助軸受にかわるスラスト支持装
置を提供して軸受装置の信頼性を確保することにある。
【0013】さらにまた、ポンプ回転軸を検出するた
め、位置検出センサーが設けられている。この位置検出
センサーは、潜没ポンプの起動時等の過渡状態におい
て、その取り付け位置および引き出しケーブル周囲の状
態、周囲全体の温度、温度分布等が変化し、それに基づ
く温度誤差を原因とする出力ドリフトを起こし、検出精
度を確保することが困難であるという問題があった。本
発明は、この問題を解決するためになされたもので、そ
の第二の目的は、変位センサーの温度ドリフトを少なく
してその検出精度を向上させることにある。
【0014】さらに、前記補助軸受は、液化ガス用潜没
ポンプ装置の起動,停止時の負荷荷重によって、徐々に
磨耗し、ポンプ回転軸の上下方向静止位置が変化すると
いう問題があった。本発明の第三の目的は、補助軸受磨
耗時にも、潜没ポンプ起動時に軸受に作用するスラスト
力を軽減して、長寿命化できる軸受を備え、回転体の滑
らかな浮上動作および着地動作を可能とする液化ガス潜
没ポンプ装置の磁気軸受装置を提供することにある。
【0015】さらに、従来技術では、複数台の潜没ポン
プ装置を有する設備における、潜没ポンプの起動または
停止時に、軸受にスラスト力が加わって軸受寿命が著し
く短縮されるという欠点があった。本発明の第四の目的
は、複数台の潜没ポンプ装置を有する設備における、潜
没ポンプ装置の起動または停止時に作用するスラスト力
を軽減して軸受の長寿命化を計るとともに、当該潜没ポ
ンプの起動または停止が終了後は、他の潜没ポンプ装置
に切り替えて使用できる液化ガス潜没ポンプ装置を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るために、本発明に係る液化ガス用潜没ポンプ装置の構
成は、液化ガスタンク内に垂下された揚液管の底部座面
に着座し、ケーシング内に、モータと、該モータに回転
軸で連結され吸い込んだ液化ガスを昇圧する羽根車と、
前記回転軸を支持するスラスト軸受およびラジアル軸受
と、バランスディスクを有する軸推力平衡装置とを備え
た液化ガス用潜没ポンプ装置において、前記回転軸を支
持する吸引形能動型スラスト磁気軸受と、回転軸の上下
方向の位置を検出する前記ケーシング内に設けた変位セ
ンサーと、前記変位センサーの出力により前記磁気軸受
を制御する制御装置とを備え、制御目標位置とするポン
プ回転体の上下方向位置を、前記軸推力平衡装置の動作
時よりも鉛直下方に設定するとともに、ポンプ回転体の
上下方向位置が前記制御目標位置より上方に位置したと
きに、電磁石電流を零に制限する回路を前記制御装置に
設けたものである。
【0017】また、上記第一の目的を達成するために、
本発明に係る液化ガス用潜没ポンプ装置の磁気軸受装置
の構成は、液化ガスタンク内に垂下された揚液管の底部
座面に着座し、ケーシング内に、モータと、該モータに
回転軸で連結され吸い込んだ液化ガスを昇圧する羽根車
と、前記回転軸を支持するスラスト軸受およびラジアル
軸受と、バランスディスクを有する軸推力平衡装置とを
備えた液化ガス用潜没ポンプ装置において、前記回転軸
を支持する吸引形能動型スラスト磁気軸受と、回転軸の
上下方向の位置を検出する前記ケーシング内に設けた変
位センサーと、前記変位センサーの出力により前記磁気
軸受を制御する制御装置とを備え、制御目標位置とする
ポンプ回転体の上下方向位置を、前記軸推力平衡装置の
動作時よりも鉛直下方に設定するとともに、ポンプ回転
体の上下方向位置が前記制御目標位置より上方に位置し
たときに、電磁石電流を零に制限する回路を有するもの
である。
【0018】さらに、第一および第二の目的を達成する
ために、前項記載の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置の
磁気軸受装置において、前記変位センサーは、位置検出
部と位置出力の電子回路部とを、気体および液体に対し
て密閉されたケース内に収納したものであり、前記位置
検出部は、前記回転軸に発生させる渦電流により検出す
るもので前記センサーを二本組み合わせ、一方の計測隙
間を一定に固定し、他方を前記回転軸上下方向を計測す
るように配置し、前記二本のセンサーの各出力の差を変
位出力とするように構成したものである。
【0019】また、前記変位センサーは、位置検出部と
位置出力の電子回路部とを、気体および液体に対して密
閉されたケース内に収納したものであり、前記位置検出
部は、前記回転軸に発生させる渦電流により検出するも
ので、前記センサーを二本組み合わせ、前記回転軸に固
定されて上下方向に変位する被測定部を対向して挟むよ
うに配置し、前記二本のセンサーの各出力の差を変位出
力とするように構成したものである。
【0020】さらに、第三の目的を達成するために、磁
気軸受の制御装置は、電磁石電流を制限する電流制限回
路を電流増幅器の前段部に設けたものであり、ポンプ回
転体の浮上時に、制御目標電磁石隙間をポンプ停止時の
最大電磁石隙間より大きな隙間から運転中の制御隙間ま
で単調に変化させ、前記ポンプ回転体の着地時に、運転
中の制御隙間からポンプ停止時の最大電磁石隙間より大
きな隙間まで単調に変化させる制御回路を有し、前記制
御目標隙間を1秒間以上かけて変化させるものである。
【0021】そして、第四の目的を達成するために、液
化ガス用潜没ポンプ装置を複数台、吐出し管を介して母
管に接続してなるものにおいて、前記電磁石電流を検出
する検出手段を設け、該検出手段および前記回転軸上下
方向変位センサーの各出力を検出して前記各潜没ポンプ
の磁気軸受を切り換える切り換え手段を備え、複数の潜
没ポンプの磁気軸受を順に起動または停止するように1
台の制御ユニットを備えたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る液化ガスタン
ク用潜没ポンプ装置およびその磁気軸受装置の実施の形
態を図1ないし図11を参照して説明する。図1は、本
発明一実施の形態を示す液化ガスタンク用潜没ポンプ装
置の縦断面図、図2は、図1の液化ガスタンク用潜没ポ
ンプ装置における潜没ポンプ本体を示す縦断面図、図3
は、図2の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置の磁気軸受
制御装置の制御回路ブロック図、図4は、図3の電子制
御回路ブロック図のなかの電流制限回路図である。
【0023】また、図5は、図2の液化ガスタンク用潜
没ポンプ装置の磁気軸受におけるターゲット変位センサ
ーの内部略示構成図、図6は、図2の液化ガスタンク用
潜没ポンプ装置の磁気軸受における固定ギャップ変位セ
ンサーの内部略示構成図、図7は、図2の液化ガスタン
ク用潜没ポンプ装置の磁気軸受における変位センサーの
他の例を示す内部略示構成図、図8は、図3の電子制御
回路ブロック図の中の制御目標位置信号生成回路図、図
9は、図8の回路図の中の積分器の回路図、図10は、
図1の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置を複数台設けた
設備の略示構成図、図11は、図1の液化ガスタンク用
潜没ポンプ装置を複数台設けた設備の磁気軸受切り替え
システムの略示構成図である。
【0024】図1ないし図11における図中、図12,
13と同一符号のものは、従来技術と同等部分を示すの
で、その説明を省略し、以下新たな符号について説明す
る。図1,2において、50は磁気軸受制御装置、5A
は、回転軸に係るポンプ軸、5Bは、吸込み性能向上用
のインデューサー、5Cは複数の羽根車、5Dはサブマ
ージドモータ、5Rは、サブマージドモータ5Dのロー
タ、5Sは、サブマージドモータ5Dのステータ、5
E,5F,5Gは、自液潤滑される静圧軸受、5H,5
Iは補助玉軸受、5Jは、軸推力平衡装置を構成するバ
ランスディスクである。
【0025】5Kは、吸引形能動型アキシャル磁気軸受
を構成するスラスト磁気軸受の電磁石、5Lは、吸引形
能動型アキシャル磁気軸受を構成する強磁性体ロータで
ある。また、5Mは磁気軸受端子台、5NAは、変位セ
ンサーを構成するターゲット変位センサー、5NBは、
変位センサーを構成する固定ギャップ変位センサーであ
る。ターゲット変位センサー5NAは、ポンプ軸5A上
端の上部に位置し、固定ギャップ変位センサー5NB
は、スラスト磁気軸受の電磁石5Kの上部に位置してい
る。、18は、磁気軸受用給電ケーブルおよび変位セン
サー信号ケーブル、42は、磁気軸受用ケーブル取り出
し端子である。
【0026】図1に示すように、潜没ポンプ本体5は、
液化ガスタンク1内に垂下された揚液管2の底部に設け
られた弁座面21に着座して配置されている。一方、揚
液管2の最上端部のヘッドカバー2aには、磁気軸受用
ケーブル取り出し端子42が設けられている。磁気軸受
用給電ケーブルおよび変位センサー信号ケーブル18
が、磁気軸受端子台5Mを経て設けられ、これらのケー
ブル類が、潜没ポンプから分離できるよう磁気軸受用ケ
ーブル取り出し端子42が在るのである。そして、前記
のケーブル18は、この磁気軸受用ケーブル取り出し端
子42を経て、液化ガスタンク1外に設置した磁気軸受
制御装置50に接続配線されている。
【0027】潜没ポンプ本体5の構造を説明すると、図
2に示すように、ポンプ軸5A、このポンプ軸5Aに吸
込み性能向上のために取り付けられたインディユーサー
5B、複数の羽根車5C、およびモータロータ5Rなど
のポンプ回転体が、自液潤滑される静圧軸受5E,5
F,5Gによって半径方向に支持されている。
【0028】一方、軸方向については、ポンプ軸5Aに
固定されたバランスディスク5Jからなるスラスト荷重
平衡装置によって、軸方向スラストがセルフバランスさ
れ(バランス隙間 δ1)、ポンプ回転体は液中に浮き
上がり、補助玉軸受5H,5Iにはスラスト力は全く作
用しないようになっている。なお、ポンプの停止時に
は、ポンプ回転体の自重は、前記補助玉軸受5Hまたは
5Iによって支持される。
【0029】ポンプ軸5Aの最上端部には、吸引形能動
型アキシャル磁気軸受が配設され、スラスト磁気軸受の
電磁石5Kと、強磁性体ロータ5Lとから構成されてい
る。前記スラスト磁気軸受の電磁石5Kには、磁気軸受
用給電ケーブルおよび変位センサー信号ケーブル18を
介して磁気軸受制御装置50により制御される励磁電流
が流れている。
【0030】潜没ポンプ本体5の起動時には、前記揚液
管2が空部であるため、大吐出し量運転となり、軸スラ
ストバランス機構が作動しなくなる。そこで、ポンプ回
転体の自重、羽根車5Cおよびバランスディスク5Jに
作用する流体力の合計推力が鉛直下方に作用する。ま
た、ポンプ停止時にも、軸スラストバランス機構が作動
しなくなるので、ポンプ回転体の自重、羽根車5Cおよ
びバランスディスク5Jに作用する流体力の合計推力が
鉛直下方に作用する。
【0031】したがって、前記スラスト磁気軸受の電磁
石5Kは、片側上側のみに設け、下方に作用するスラス
ト力に見合って、スラスト磁気軸受の電磁石5Kと、強
磁性体ロータ5L間のギャップ(δ3)に発生する電磁
吸引力により、強磁性体材料で作られた強磁性体ロータ
5Lを上方に引き上げるよう制御される。
【0032】ここで、ポンプ回転体をスラスト力に抗し
て上方向に、補助軸受5Iからある一定の距離離して液
中に浮上させるために、磁気軸受は変位センサー5N
A,5NBによって検出されるポンプ軸5Aの上下方向
の位置に基づいて変位一定制御が行われる。すなわち、
前記ターゲット変位センサー5NA,固定ギャップ変位
センサー5NBの差動出力により、磁気軸受制御装置5
0がスラスト磁気軸受の電磁石5Kの吸引力を制御し、
補助玉軸受5Iに残留スラスト力が印加されることを防
止する。なお、本実施例では、ポンプ軸5Aの上下方向
位置を軸端部隙間(δ2)にて検出している。
【0033】前記ターゲット変位センサー5NA,固定
ギャップ変位センサー5NBと磁気軸受制御装置50と
による磁気軸受の制御を図3を参照して説明する。図3
に示す磁気軸受の制御回路は、少なくとも一つ以上のフ
ィードバックループから構成されている。すなわち、前
記変位センサー5NA,5NBからの電圧出力を差動増
幅器501で処理した変位信号電圧(vG)と制御目標
位置を与える基準電圧信号である制御目標位置信号(v
S)との差をとり、差動増幅器502から差分(vS−
vG)を出力し、これを位相補償回路503、電流制限
回路504などの信号処理回路を通ったのち、電流増幅
器505で増幅されスラスト磁気軸受の電磁石5Kに励
磁電流が供給されるル―プである。
【0034】ここで、また、別のフィードバックループ
は、前記励磁電流を検出して電流増幅器の入力側にフィ
ードバックされるものである。これらのフィードバック
ループなどから構成される制御回路によって、前記スラ
スト力に抗しながら前記ポンプ回転体は液中に安定して
浮上保持される。ここで、電流制限回路504は変位出
力信号(vG)と制御目標位置信号(vS)との差分
(vS−vG)が正になると出力電圧を零に制限するも
のであり、ポンプ回転体が制御目標位置以上に浮上する
と励磁電流を遮断して浮上を抑える役目をはたす。
【0035】図4は前記電流制限回路504の代表的な
電子回路の一例を示している。図4に示す回路は、オペ
アンプ506とダイオードを組み合わせたもので、入力
電圧Viが負の場合は負帰還抵抗Rfが働いて(ダイオ
ードは逆方向電圧となるために電流は流れない)、Vo
=−Rf/Rs・Viの電圧が出力される。一方、入力
電圧Viが正の場合は、ダイオードがオペアンプ506
の入出力間をショートさせるので、出力電圧Voは、入
力電圧Viに無関係に零になる。したがって、入力電圧
Viが正の場合は、電流制限回路504後段の電流増幅
器505の電流出力を零にする働きがある。
【0036】また、この電流制限回路504は図3に示
すように、電流増幅器505の前段部に設けると、取り
扱い電圧は10V,電流レベルは10mAと低くなるた
め、制御回路が単純化される利点がある。なお、前記電
流制限回路504は、ターゲット変位センサー5NAの
取り付け方向によっては前記(vS−vG)が負になる
と励磁電流を遮断する場合もあるが、いずれも場合も
(vS−vG)の正負のどちらか一方の極性を電流制限
するものである。
【0037】このような制御回路において、制御目標位
置(δ2)とするポンプ回転体の上下方向位置を、前記
軸推力平衡装置動作時よりも鉛直下方に設定するものと
する。このように設定すると、なんらかの原因でポンプ
回転体が浮上し過ぎた場合(例えばバランスディスク隙
間δ1がゼロとなり接触する)、上記制御回路がストッ
パーの役目を果たすことができるので、保護装置として
磁気軸受の信頼性を高めることができる。
【0038】図5は、ターゲット変位センサー5NA内
部の略示構成図、図6は、固定ギャップ変位センサー5
NB内部の略示構成図である。図5,6において、10
1は、位置検出部を構成する変位センサーコイル、10
2は、変位信号の検波,増幅回路を含む電子回路部に係
る半導体素子回路である。図5において、5SAは、タ
ーゲット変位センサー5NAの渦電流が発生するポンプ
軸5A上端面を示す。また、図6において、5SBは、
固定ギャップ変位センサー5NBの渦電流が発生する端
面を示す。
【0039】図5および図6に示すように、変位をイン
ダクタンスの変化として検出する変位センサーコイル1
01と、この変位センサーコイル101の変位信号(変
調信号)に対する、検波,増幅回路などを含む半導体素
子回路102が、気体および液体に対して密閉されたケ
ース内に収納されている。
【0040】いま、ポンプ軸5Aが図示上方向に移動
し、これを検出する変位センサーコイル101と前記ポ
ンプ軸5Aとの隙間δ2が小になると、前記ターゲット
変位センサー5NAの出力が小さくなり(固定ギャップ
変位センサーの出力は変化せず)差動出力も小さくな
り、変位出力信号(vG)と制御目標位置信号(vS)
との差分(vS−vG)も小さくなるため、励磁電流が
小さくなって、電磁吸引力も減少する。そして、前記ポ
ンプ軸5Aは上方向への移動が抑えられる。
【0041】前記ポンプ軸5Aが図示下方向に移動し、
これを検出する変位センサーコイル101と前記ポンプ
軸5Aとの隙間δ2が大になると、逆に前記電磁吸引力
は大きくなり、前記ポンプ軸5Aが図示上方向に移動す
る。このようにして、前記補助玉軸受5Iに残留スラス
ト力が印加されないように隙間δ2を所定の隙間に制御
する。
【0042】前記ターゲット変位センサー5NA,固定
ギャップ変位センサー5NBは、潜没ポンプ本体5の内
部に設置されて低温環境下にさらされるので、ICを結
露や熱変形から保護するために樹脂でモールドされたも
のである。さらに、これらターゲット変位センサー5N
A,固定ギャップ変位センサー5NBの特徴は、温度ド
リフトの影響を受けにくいことである。すなわち、これ
らターゲット変位センサー5NA,固定ギャップ変位セ
ンサー5NBの周囲温度が変化しても単体変位センサー
の温度ドリフトを差動増幅器で打ち消すことができる。
したがって、これら変位センサー5NA,5NBが組み
込まれた磁気軸受を用いることにより、制御精度が確保
される。
【0043】なお、ターゲット変位センサー5NA,固
定ギャップ変位センサー5NBから、磁気軸受ケーブル
取り出し端子42までの磁気軸受ケーブル用給電ケーブ
ルおよび変位センサー信号ケーブル18の温度変化によ
る出力信号のドリフトは、半導体素子回路102でイン
ピーダンス変換されて、長距離伝送が可能な信号レベル
にまで増幅されているので、無視することができる。
【0044】次に、前記ターゲット変位センサー5N
A,固定ギャップ変位センサー5NBの他の実施形態を
図7を参照して説明する。図7は、ポンプ軸5Aに一体
回転するように取り付けられたターゲット5Aaを対向
して挟むようにセンサー5Nを配置したものを示す。そ
の機能および効果は、前述の実施形態と同じものであ
る。
【0045】次に、磁気軸受の起動停止動作について、
図8を参照して説明する。図8は、図3に示した制御目
標位置信号vSを、起動または停止時に自動的に変化さ
せる制御回路を示すものである。すなわち、ポンプ停止
時のターゲット変位センサー5NAの出力変位(δ2)よ
りも大きな目標位置信号である最大目標信号電圧(vs
m)を磁気軸受制御装置50内で作り、この最大目標信
号電圧(vsm)から定常目標信号電圧(vs)へ単調
に変化させる回路である。
【0046】この回路は、図8(a)に示すように、減
算器510、積分器512、加算器513およびスイッ
チ511、タイマー514などから構成されている。こ
こで、信号電圧を変化させる役目は、主として、図9に
代表的な回路を示す積分器512が受け持ち、前記積分
器512の入力側のスイッチ511をタイマー514に
よって入り切りさせて、積分器512の充電,放電によ
り信号電圧を変化させるものである。
【0047】図9に示す回路は、オペアンプ515とコ
ンデンサの組み合わせ回路で、入力電圧Viと出力電圧
Voとの関係は、
【数1】 となり、図9に示すように出力電圧Voは時間の経過と
ともに次第に−Viに漸近する。また、この状態で入力
電圧が零になると、
【数2】 の関係を保ちながら出力電圧Voは零に漸近する変化を
示す。
【0048】起動時には、スイッチ511を入れて前記
積分器512を充電して制御目標信号を最大目標信号電
圧(vsm)にセットしたのち、スイッチ511を切っ
て放電させて、定常目標信号電圧(vs)に変化させる
ことができる。また、停止時には、スイッチ511を入
れた状態の定常目標信号電圧(vs)から、スイッチ5
11を切って放電させて最大目標信号電圧(vsm)へ
戻すものである。このような操作によって、前記ターゲ
ット変位センサー5NA,固定ギャップ変位センサー5
NBの差動出力と制御目標位置信号の差分は、緩やかに
変化し、また、前記差分に比例して出力される励磁電流
も急激な変化が抑えられて、ポンプ回転体の滑らかな浮
上動作および着地動作が可能となる。
【0049】ここで、目標位置信号である最大目標信号
電圧(vsm)を、補助玉軸受5Iの磨耗によるポンプ
停止時のターゲット変位センサー5NAの出力変位(δ
2)の増加を見込んでこれよりも大きめに設定しておく
と、より長期にわたって磁気軸受を使用できる。なお、
最大目標信号電圧(vsm)から定常目標信号電圧(v
s)まで変化させるための時間は、少なくとも1秒以上
あれば励磁電流のオーバーシュートが小さく抑えられる
ことが実験によって確認されている。
【0050】ここで、前記制御目標位置信号を自動的に
変化させる制御回路としては、図8(a),図9に示す
ものの他に種々のものがある。起動時には最大目標信号
電圧(vsm)から定常目標信号電圧(vs)へ、停止
時には、定常目標信号電圧(vs)から最大目標信号電
圧(vsm)へ単調に変化させることができる制御回路
であれば、本発明に含まれることは明らかである。例え
ば、図8(b)に示すように、図8(a)の積分器51
2と加算器513との間にインバータ516を設けたも
のなどである。
【0051】次に、前記磁気軸受を、潜没ポンプ装置を
複数台設置した液化ガスタンクに適用する場合を図10
に示す。図10は、潜没ポンプ本体(5)を有する潜没
ポンプA〜Dの各1台毎に、ユニット1〜5の各1台の
磁気軸受制御装置(制御盤)50を配置したものであ
る。各ユニットの磁気軸受制御装置50には、各ポンプ
に接続する直流電源、各ポンプに接続する増幅器、各ポ
ンプの出力信号と基準信号とを比較する比較器、PID
制御部、PWM(パルス幅変調)等の回路が設けられて
いる。
【0052】このような組み合わせの場合、各潜没ポン
プの運転は、他のポンプに関係なく、任意に起動停止で
きる。このシステムは、使い勝手に優れる反面、複数台
の制御盤が必要であり、設備費が高くなる欠点がある。
【0053】図11は、この欠点を改善した磁気軸受制
御装置の実施形態を示すもので、1台の磁気軸受制御装
置(制御盤)50を有する制御装置ユニット60で、複
数台の潜没ポンプA〜Dを運転するものである。図中、
切り換え制御手段51は、各潜没ポンプA〜Dの変位セ
ンサー(5N)切り換えスイッチ510および電磁石
(5K)切り換えスイッチ511を入り切りして選択す
るものである。
【0054】切り換え操作は次のようにして行うことが
できる。すなわち、例えば、潜没ポンプAを運転する場
合には、切り換え制御手段51により変位センサー切り
換えスイッチ510および電磁石切り換えスイッチ51
1のA号機のものを選択して起動する。揚液管2が満た
されて、軸推力平衡装置5Jが働いて、定常運転に入る
と、ポンプ回転体の上下方向位置は磁気軸受の制御目標
位置より上方向にあるために、ターゲット変位センサー
5NAの変位出力(vG)と制御目標位置信号(vS)
の差分((vS)―(vG))の極性が反転するととも
に、図3に示した制御回路の電流制限回路504が働い
て、励磁電流が零になり、磁気軸受は切れた状態にな
る。
【0055】この時点で、前記切り換え制御手段51に
より各潜没ポンプの変位センサー5Nおよび電磁石5K
の切り換えスイッチ510,511を入り切りして次に
起動するポンプを選定し、前述の操作を繰り返せばよ
い。また、運転中のポンプを停止したい場合には、前記
切り換え制御手段51により各潜没ポンプの変位センサ
ー5Nおよび電磁石5Kの切り換えスイッチ510,5
11を入り切りして停止するポンプを選定する。ここ
で、特に電磁石5Kの切り換えは、励磁電流が、零の状
態で行うために、スイッチ切り換え時のサージ電流は発
生せず、容易である。このようにして、順次ポンプを起
動または停止させることができる。
【0056】以上詳細に説明したように、上記実施形態
によれば、起動または停止時に軸受に作用するスラスト
力を軽減して長寿命化した軸受とし、回転軸上下位置検
出用変位センサーの温度ドリフトを極小にして、軸受を
精度よく制御して、なおかつ、信頼性を備えたメンテナ
ンスフリーの液化ガスタンク用潜没ポンプ装置を提供す
ることができる。
【0057】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、潜没ポンプの起動または停止時に軸受に作用する
スラスト力を軽減して長寿命化した軸受を備え、メンテ
ナンスフリーを図ることができ、かつ信頼性の高い液化
ガス潜没ポンプ装置およびその磁気軸受装置を提供する
ことができる。
【0058】また、本発明によれば、ポンプ軸の鉛直上
方向の補助軸受にかわるスラスト支持装置を提供して軸
受装置の信頼性を確保することができる。さらに、本発
明によれば、変位センサーの温度ドリフトを少なくして
その検出精度を向上させることができる。
【0059】また、本発明によれば、補助軸受磨耗時に
も、潜没ポンプ起動時に軸受に作用するスラスト力を軽
減して、長寿命化できる軸受を備え、回転体の滑らかな
浮上動作および着地動作を可能とする液化ガス潜没ポン
プ装置の磁気軸受装置を提供することができる。
【0060】さらに、本発明によれば、複数台の潜没ポ
ンプ装置を有する設備における、潜没ポンプ装置の起動
または停止時に作用するスラスト力を軽減して軸受の長
寿命化を計るとともに、当該潜没ポンプの起動または停
止が終了後は、他の潜没ポンプ装置に切り替えて使用で
きる液化ガス潜没ポンプ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す液化ガスタンク用
潜没ポンプ装置の縦断面図である。
【図2】図1の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置におけ
る潜没ポンプ本体を示す縦断面図である。
【図3】図2の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置の磁気
軸受制御装置の制御回路ブロック図である。
【図4】図3の電子制御回路ブロック図のなかの電流制
限回路の詳細回路図である。
【図5】図2の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置の磁気
軸受におけるターゲット変位センサーの内部略示構成図
である。
【図6】図2の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置の磁気
軸受における固定ギャップ変位センサーの内部略示構成
図である。
【図7】図2の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置の磁気
軸受における変位センサーの他の例を示す内部略示構成
図である。
【図8】図3の電子制御回路ブロック図の中の制御目標
位置信号生成回路図である。
【図9】図8の回路図の中の積分器の回路図である。
【図10】図1の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置を複
数台設けた設備の略示構成図である。
【図11】図1の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置を複
数台設けた設備の磁気軸受切り替えシステムの略示構成
図である。
【図12】従来の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置を複
数台有する液化ガスタンク配管系統図である。
【図13】図12の液化ガスタンク用潜没ポンプ装置の
縦断面図である。
【符号の説明】
1…液化ガスタンク、2…揚液管、2a…ヘッドプレー
ト、3…吸込弁、4…吊り上げ用ワイヤ、5…潜没ポン
プ本体、5A…ポンプ軸、5B…インディユーサー、5
C…羽根車、5D…サブマージドモータ、5R…ロー
タ、5E,5F,5G…静圧軸受、5H,5I…補助玉
軸受、5J…バランスディスク、5K…スラスト磁気軸
受の電磁石、5L…強磁性体ロータ、5M…磁気軸受端
子台、5NA…ターゲット変位センサー、5NB…固定
ギャップ変位センサー、10…吐出し管、11…逆止
弁、12…ポンプ吐出し口、14…母管、18…磁気軸
受ケーブル用給電ケーブルおよび変位センサー信号ケー
ブル、21…弁座面、42…磁気軸受用ケーブル取り出
し端子、50…磁気軸受制御装置、60…制御装置ユニ
ット、51…切り換え制御手段、101…変位センサー
コイル、102…半導体素子回路、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲平 四郎 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内 (72)発明者 岡田 明久 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内 (72)発明者 中村 源一郎 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内 (72)発明者 我妻 三男 埼玉県大宮市深作209−15 (72)発明者 諸藤 浩一 神奈川県川崎市宮前区土橋2−16−2− 403 (72)発明者 渡部 拓 神奈川県横浜市栄区小菅ッ谷1−5−2− 504

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化ガスタンク内に垂下された揚液管の
    底部座面に着座し、ケーシング内に、モータと、該モー
    タに回転軸で連結され吸い込んだ液化ガスを昇圧する羽
    根車と、前記回転軸を支持するスラスト軸受およびラジ
    アル軸受と、バランスディスクを有する軸推力平衡装置
    とを備えた液化ガス用潜没ポンプ装置において、 前記回転軸を支持する吸引形能動型スラスト磁気軸受
    と、回転軸の上下方向の位置を検出する前記ケーシング
    内に設けた変位センサーと、前記変位センサーの出力に
    より前記磁気軸受を制御する制御装置とを備え、 制御目標位置とするポンプ回転体の上下方向位置を、前
    記軸推力平衡装置の動作時よりも鉛直下方に設定すると
    ともに、 ポンプ回転体の上下方向位置が前記制御目標位置より上
    方に位置したときに、電磁石電流を零に制限する回路を
    前記制御装置に設けたことを特徴とする液化ガス用潜没
    ポンプ装置。
  2. 【請求項2】 液化ガスタンク内に垂下された揚液管の
    底部座面に着座し、ケーシング内に、モータと、該モー
    タに回転軸で連結され吸い込んだ液化ガスを昇圧する羽
    根車と、前記回転軸を支持するスラスト軸受およびラジ
    アル軸受と、バランスディスクを有する軸推力平衡装置
    とを備えた液化ガス用潜没ポンプ装置において、 前記回転軸を支持する吸引形能動型スラスト磁気軸受
    と、回転軸の上下方向の位置を検出する前記ケーシング
    内に設けた変位センサーと、前記変位センサーの出力に
    より前記磁気軸受を制御する制御装置とを備え、 前記磁気軸受の制御装置は、制御目標位置とするポンプ
    回転体の上下方向位置を、前記軸推力平衡装置の動作時
    よりも鉛直下方に設定するとともに、 ポンプ回転体の上下方向位置が前記制御目標位置より上
    方に位置したときに、電磁石電流を零に制限する回路を
    有することを特徴とする液化ガス用潜没ポンプ装置の磁
    気軸受装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のものにおいて、前記変位
    センサーは、 位置検出部と位置出力の電子回路部とを、気体および液
    体に対して密閉されたケース内に収納したものであり、 前記位置検出部は、前記回転軸に発生させる渦電流によ
    り検出するもので、 前記センサーを二本組み合わせ、一方の計測隙間を一定
    に固定し、他方を前記回転軸上下方向を計測するように
    配置し、前記二本のセンサーの各出力の差を変位出力と
    するように構成したことを特徴とする液化ガス用潜没ポ
    ンプ装置の磁気軸受装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のものにおいて、前記変位
    センサーは、 位置検出部と位置出力の電子回路部とを、気体および液
    体に対して密閉されたケース内に収納したものであり、 前記位置検出部は、前記回転軸に発生させる渦電流によ
    り検出するもので、 前記センサーを二本組み合わせ、前記回転軸に固定され
    て上下方向に変位する被測定部を対向して挟むように配
    置し、前記二本のセンサーの各出力の差を変位出力とす
    るように構成したことを特徴とする液化ガス用潜没ポン
    プ装置の磁気軸受装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のものにおいて、前記磁気
    軸受の制御装置は、電磁石電流を制限する電流制限回路
    を電流増幅器の前段部に設けたことを特徴とする液化ガ
    ス用潜没ポンプ装置の磁気軸受装置。
  6. 【請求項6】 請求項2記載のものにおいて、前記磁気
    軸受の制御装置は、 ポンプ回転体の浮上時に、制御目標電磁石隙間をポンプ
    停止時の最大電磁石隙間より大きな隙間から運転中の制
    御隙間まで単調に変化させ、 前記ポンプ回転体の着地時に、運転中の制御隙間からポ
    ンプ停止時の最大電磁石隙間より大きな隙間まで単調に
    変化させる制御回路を有することを特徴とする液化ガス
    用潜没ポンプ装置の磁気軸受装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のものにおいて、前記磁気
    軸受の制御装置は、前記制御目標隙間を1秒間以上かけ
    て変化させることを特徴とする液化ガス用潜没ポンプ装
    置の磁気軸受装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の液化ガス用潜没ポンプ装
    置を複数台、吐出し管を介して母管に接続してなるもの
    において、 前記電磁石電流を検出する検出手段を設け、該検出手段
    および前記回転軸上下方向変位センサーの各出力を検出
    して前記各潜没ポンプの磁気軸受を切り換える切り換え
    手段を備え、 複数の潜没ポンプの磁気軸受を順に起動または停止する
    ように1台の制御ユニットを備えたことを特徴とする液
    化ガス用潜没ポンプ装置。
JP21897096A 1996-08-21 1996-08-21 液化ガス用潜没ポンプ装置およびその磁気軸受装置 Withdrawn JPH1061584A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000283161A (ja) * 1999-03-31 2000-10-13 Seiko Seiki Co Ltd 磁気軸受装置及びこれを備えた真空ポンプ
WO2014133397A1 (en) * 2013-03-01 2014-09-04 Aker Subsea As Turbomachine assembly with magnetic shaft lift
WO2014168488A1 (en) * 2013-04-12 2014-10-16 Aker Subsea As Subsea turbomachine assembly with magnetic lift and magnetic coupling

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000283161A (ja) * 1999-03-31 2000-10-13 Seiko Seiki Co Ltd 磁気軸受装置及びこれを備えた真空ポンプ
WO2014133397A1 (en) * 2013-03-01 2014-09-04 Aker Subsea As Turbomachine assembly with magnetic shaft lift
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